JP2006007851A - 空気入りタイヤ - Google Patents
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Abstract
【課題】 軽量化を図りながら、タイヤサイドウォール部の周剛性を向上するようにした空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】 ビードフィラー3のタイヤ外側又は内側に配置する補強層9を有機繊維コードで形成すると共に、その補強層9をタイヤ径方向外端9aで折り返し、その折り返し部9wをビードフィラー3のタイヤ径方向外端3aに重なるように配置した
【選択図】 図2
【解決手段】 ビードフィラー3のタイヤ外側又は内側に配置する補強層9を有機繊維コードで形成すると共に、その補強層9をタイヤ径方向外端9aで折り返し、その折り返し部9wをビードフィラー3のタイヤ径方向外端3aに重なるように配置した
【選択図】 図2
Description
本発明は空気入りタイヤに関し、さらに詳しくは、軽量化を図りながら、タイヤサイドウォール部の周剛性を向上するようにした空気入りタイヤに関する。
一般に、空気入りタイヤの高速性能を向上する方法としてサイドウォール部の周剛性を増強することが知られており、その手段としてビードフィラーの側面に補強コードをバイアスに配列した空気入りタイヤが知られている(特許文献1、2参照)。
しかし、特許文献1のように単層からなる補強層を配設する場合には、図4にサイドウォール部に配設された補強層をタイヤ側面からの透視説明図として示すように、補強層Rを構成する補強コードCの間隔xがタイヤ径方向外側ほど広がるため、コード密度がビードコアB側では密であるが、ショルダーS側では粗になり、ビードフィラーの厚さが薄くなるサイドウォール部における周剛性が不十分になるという問題がある。これを補うために、補強層Rのコード密度を上げると重量増加を来たすという背反課題が生ずる。
特許文献2では、ビードフィラーの径方向外端域を除外して、ビードコア側のみを補強層の折り返しにより強化するようにしている。しかし、この対策は乗心地の向上には良いが、タイヤ性能の向上策としては重量増加を招いてしまう欠点がある。
特開平8−324213号公報
特開2003−285611号公報
本発明の目的は、かかる問題点を解消するもので、軽量化を図りながら、タイヤサイドウォール部の周剛性を向上するようにした空気入りタイヤを提供することにある。
上記目的を達成するための本発明の空気入りタイヤは、左右一対のビードコアの外周側にビードフィラーを配置すると共に、前記ビードコアの周りにカーカス層の両端部をそれぞれタイヤ内側から外側へ前記ビードフィラーを包み込むように折り返した空気入りタイヤにおいて、前記ビードフィラーのタイヤ外側又は内側に有機繊維コードからなる補強層を配置し、該補強層のタイヤ径方向外端側を前記ビードフィラーのタイヤ径方向外端に重なるように折り返し、その折り返し部のタイヤ径方向長さyを折り返し後のタイヤ径方向全長Wの20〜50%にしたことを特徴とする。
本発明の空気入りタイヤは、ビードフィラーのタイヤ外側又は内側に配置する補強層を有機繊維コードで形成すると共に、その補強層をタイヤ径方向外端側で折り返し、その折り返し部をビードフィラーのタイヤ径方向外端に重なるように配置したので、厚みの薄いビードフィラーの径方向外端部域の周剛性の不足分を折り返しにより強化された補強層が補うようにしたため、タイヤサイドウォール部の周剛性を可及的に少量にした補強コードの配置により向上することができる。したがって、タイヤの軽量化と周剛性の向上という相反する課題の両立を図ることができる。
以下、本発明の構成について添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明の実施形態による空気入りタイヤの一例を示す半断面図であり、図2は図1のタイヤの要部を拡大して示す断面図である。
図1において、空気入りタイヤ1は、左右一対のビード部2,2にビードコア4、4が埋設され、ビードコア4、4の外周側にビードフィラ−3、3を配置すると共に、ビードコア4、4の周りにカーカス層5の両端部5a,5aをそれぞれタイヤ内側から外側へビードフィラ−3、3を包み込むように折り返している。トレッド部6におけるカーカス層3の外周には複数のベルト層7が配置されている。
サイドウォール部8のビードフィラー3のタイヤ外側又は内側には、有機繊維コードからなる補強層9を配置し、この補強層9のタイヤ径方向外端側をビードフィラー3のタイヤ径方向外端3a(図2参照)に重なるように折り返し、その折り返し部のタイヤ径方向長さyを折り返し後の補強層9のタイヤ径方向全長Wの20〜50%にしている。
なお、上述した実施形態では補強層9をビードフィラ−3のタイヤ幅方向外側に配設した場合を例示したが、補強層9はビードフィラ−3のタイヤ幅方向内側に配設してもよい。
サイドウォール部8に配設された補強層9は、図3にタイヤ側面からの透視説明図として示すように、補強層9を構成する有機繊維コードCの間隔xが広がるタイヤ径方向外端側において、折り返し後のタイヤ径方向全長Wの20〜50%の長さyに相当する折り返し部9wを形成して折り返されており、この折り返された部分の有機繊維コードCが互いに交差して補強層9の剛性を高めている。
有機繊維コードCの種類は特に限定されないが、ナイロンやポリエステル等の汎用性のコードが好ましく使用され、これをすだれ状に織ってゴム引きしたものが使用される。
このように、サイドウォール部8における周剛性が低下するビードフィラ−3の径方向外端3a域に対応させて、折り返しにより剛性が高められた補強層9を配設したので、サイドウォール部8において最も周剛性を必要とするビードフィラ−3の径方向外端3a域の周剛性の不足分を折り返しにより強化された補強層9が補うことにより、タイヤサイドウォール部8の周剛性を可及的に少量にした補強コードの配置により向上することができる。したがって、タイヤの軽量化と周剛性の向上という相反する課題の両立を図ることができる。これにより、補強層9の径方向外端部は、折り返し部9wを形成することにより重なることになるが、有機繊維コードCのパンタグラフ効果によりタイヤ径方向の剛性の増大を抑制して乗心地性を悪化させることがない。
上述する補強層9の折り返し後のタイヤ径方向全長Wに対する折り返し部9wのタイヤ径方向長さyの割合が20%未満では折り返し作業が困難になることに加えて、ビードフィラ−3の上方域の周剛性の補強効果が十分に得られなくなり、50%超では周剛性の補強効果は十分であるが、軽量化が図れなくなる。
本発明において、補強層9の径方向内端9bは、図2に示すように、ビードコア4の外周面近傍に位置させるとよい。これにより、タイヤ成形工程において、補強層9とビードフィラ−3とを別工程において一体化させることができるので、タイヤの成形作業性を低下させることがない。
また、補強層9の径方向外端9aにおけるタイヤビードベースBsからの高さhをタイヤ断面高さSHの30〜50%になるように調整するとよい。30%未満ではサイドウォール部8の周剛性を高める効果が得難くなり、50%超ではタイヤが撓んだとき上端9aに応力が集中して耐久性が低下すると共に、軽量化が達成できなくなる。なお、タイヤビードベースBsとは、ビード部2の底面におけるタイヤ幅方向外端、すなわち空気入りタイヤ1のビード径をなすタイヤ軸方向の基準線をいう。また、タイヤ断面高さSHとは、タイヤに正規内圧を充填し正規荷重を負荷した状態におけるタイヤ断面高さをいう。
本発明において、補強層9を構成する有機繊維コードCはタイヤ周方向に対して20〜70゜になるように配置するとよい。このような角度で配置することにより、折り返し部9wにおける補強効果が効率よく発揮されるため、サイドウォール部8における周剛性の向上効果が顕著に認められる。
また、補強層9における有機繊維コードの打ち込み数を5cm当たり40〜70本とし、かつ補強層9の厚さを0.8〜1.2mmとするとよい。これにより、補強層9として汎用のタイヤ用補強材料を幅広く使用することができるため、生産性を阻害させることがない。また、この選択によってサイドウォール部8の周剛性を高める効果が減ずることはない。
上述するように、本発明タイヤ1はビード部2に埋設されたビードコア4の外周側に配置されたビードフィラー3の径方向上端3a域の周剛性の不足を折り返し構造を有する補強層9により補い、以てサイドウォール部8における周剛性を向上させるものであり、さらに補強層9を構成するコードを有機繊維コードCとすることにより軽量化を図ることができるものである。
タイヤサイズを225×45R17とすると共に、補強層を除く全ての仕様を共通にして、図1の構造を有するタイヤに折り返さない補強層を配設した従来タイヤ(従来例)と折り返し部の長さ(割合)を表1のように異ならせた補強層を配設した本発明タイヤ(実施例1〜3)とをそれぞれ製作した。なお、各タイヤの補強層における共通の主な仕様を以下のようにした。
・コード:ナイロンコード
・タイヤビードベースからの上端位置:タイヤ断面高さの40%
・タイヤ径方向の幅:99.2mm
・タイヤ周方向に対するコード角度:20°
・コードの打ち込み数:38本/5cm
各タイヤに内圧230kPaを充填し、それぞれのタイヤについて以下の方法によりサイド部の周剛性を計測し、その結果を従来例を100とする指数表示により表1に併記した。数値が大きいほど周剛性が向上していることを示す。
・コード:ナイロンコード
・タイヤビードベースからの上端位置:タイヤ断面高さの40%
・タイヤ径方向の幅:99.2mm
・タイヤ周方向に対するコード角度:20°
・コードの打ち込み数:38本/5cm
各タイヤに内圧230kPaを充填し、それぞれのタイヤについて以下の方法によりサイド部の周剛性を計測し、その結果を従来例を100とする指数表示により表1に併記した。数値が大きいほど周剛性が向上していることを示す。
〔サイド部の周剛性の計測〕
サイド剛性試験機により、39.2kNの荷重にてクランプし、トレッド全周を固定した状態でタイヤ軸を回転させた時の捩じりトルクと角度との関係から求めた。
サイド剛性試験機により、39.2kNの荷重にてクランプし、トレッド全周を固定した状態でタイヤ軸を回転させた時の捩じりトルクと角度との関係から求めた。
1 空気入りタイヤ
2 ビード部
3 ビードフィラー
4 ビードコア
5 カーカス層
6 トレッド部
7 ベルト層
8 サイドウォール部
9 補強層
9w 折り返し部
2 ビード部
3 ビードフィラー
4 ビードコア
5 カーカス層
6 トレッド部
7 ベルト層
8 サイドウォール部
9 補強層
9w 折り返し部
Claims (5)
- 左右一対のビードコアの外周側にビードフィラーを配置すると共に、前記ビードコアの周りにカーカス層の両端部をそれぞれタイヤ内側から外側へ前記ビードフィラーを包み込むように折り返した空気入りタイヤにおいて、
前記ビードフィラーのタイヤ外側又は内側に有機繊維コードからなる補強層を配置し、該補強層のタイヤ径方向外端側を前記ビードフィラーのタイヤ径方向外端に重なるように折り返し、その折り返し部のタイヤ径方向長さyを折り返し後のタイヤ径方向全長Wの20〜50%にした空気入りタイヤ。 - 前記補強層のタイヤ径方向内端が前記ビードコアの外周面近傍に位置する請求項1に記載の空気入りタイヤ。
- 前記補強層のタイヤ径方向外端がタイヤビードベースからタイヤ断面高さSHの30〜50%の高さである請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
- 前記有機繊維コードのタイヤ周方向に対する角度が20〜70°である請求項1、2又は3に記載の空気入りタイヤ。
- 前記有機繊維コードの打ち込み数が5cm当たり40〜70本であり、かつ前記補強層の厚さが0.8〜1.2mmである請求項1〜4のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004184707A JP2006007851A (ja) | 2004-06-23 | 2004-06-23 | 空気入りタイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2004184707A JP2006007851A (ja) | 2004-06-23 | 2004-06-23 | 空気入りタイヤ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2006007851A true JP2006007851A (ja) | 2006-01-12 |
Family
ID=35775580
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2004184707A Pending JP2006007851A (ja) | 2004-06-23 | 2004-06-23 | 空気入りタイヤ |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2006007851A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20110297298A1 (en) * | 2009-02-24 | 2011-12-08 | Pirelli Tyre S.P.A | Process for manufacturing tyres for vehicle wheels |
JP2012046156A (ja) * | 2010-08-30 | 2012-03-08 | Yokohama Rubber Co Ltd:The | 空気入りラジアルタイヤ |
-
2004
- 2004-06-23 JP JP2004184707A patent/JP2006007851A/ja active Pending
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