JP2006004220A - 工場の設備監視システム - Google Patents
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Abstract
【課題】 工場内の設備に発生する異常を監視室外において監視するシステムであって、操作員の現場作業などにより監視室が一時的に無人状態になった場合でも設備に対する通常の監視を続けることが出来る工場設備の監視システムを提供する。
【解決手段】 工場の設備監視システムは、操作監視装置(9)で得られた設備異常情報を監視室外の管理者の端末機器(51)又は携帯端末機器(52)へインターネットによって送信する監視情報サーバー(1)と、当該監視情報サーバーから送信される設備異常情報を警報信号と共に更に監視室外の複数の操作員の各携帯端末(6)へ無線通信によって転送する携帯端末制御器(3)とから主として構成される。携帯端末(6)には、警報を発報する携帯通話端末(61)と、警報を発報すると共に設備識別情報および異常内容情報を表示する携帯表示端末(62)とが含まれる。
【選択図】 図1
【解決手段】 工場の設備監視システムは、操作監視装置(9)で得られた設備異常情報を監視室外の管理者の端末機器(51)又は携帯端末機器(52)へインターネットによって送信する監視情報サーバー(1)と、当該監視情報サーバーから送信される設備異常情報を警報信号と共に更に監視室外の複数の操作員の各携帯端末(6)へ無線通信によって転送する携帯端末制御器(3)とから主として構成される。携帯端末(6)には、警報を発報する携帯通話端末(61)と、警報を発報すると共に設備識別情報および異常内容情報を表示する携帯表示端末(62)とが含まれる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、工場の設備監視システムに関するものであり、詳しくは、各種工場において監視室から離れた場所でも常に設備の異常を監視できる工場の設備監視システムに関するものである。
化学、石油、発電などの各種のプラント、装置産業における各種組立工場、物流倉庫など(以下、「工場」と言う。)においては、多数の設備を稼働させるにあたり、設備から離れた監視室において、設備の制御システムから送信される計測情報に基づいて複数の操作員(オペレーター)が設備の状態を監視している。そして、上記の様な工場において、現場の設備に異常が発生し、設備に対して直接修復作業が必要になった場合は、現場作業に従事する操作員が、監視室の監視業務に従事する操作員と無線または有線通信を介して連絡を取り合いながら、設備を正常状態に復帰させる。
上記の様な工場の設備を監視する技術としては、例えば、コジェネレーション発電プラント等を監視・診断する方法であって、各設備の稼働状態を示す計測データを例えば0.1秒間隔で1時間採取し、その採取した計測データを圧縮データに変換し、通信回線を介して遠方監視・自動診断部に送信することにより、プラント全体の運転状態を把握すると共に、故障発生時などに各設備の診断を迅速かつ確実に行う様にした「各種プラントの監視・診断方法」が提案されている。
特開平10−283024号公報
また、昨今は、光ファイバーや高速無線通信網を利用してプラントの遠隔統合監視を行う「コージェネレーション設備の遠隔監視装置」も提案されている。斯かる遠隔監視装置は、設備の制御システムに繋げられた操作監視装置に対し、公衆回線経由でアクセスした例えば遠隔にある管理者の端末機器を接続させることにより、これらの間で情報の授受を可能にするものであり、アクセス権を確認する手段と、アクセス権の種類によって送信する情報の内容を調整する手段とを備えている。
特許3144404号公報
ところで、上記の様な各種の工場においては、運転コスト削減の一環として、より少ない操作員による一層の省力化が求められており、斯かる観点からは、上記の様に直接修復作業が必要な異常が設備に発生した場合、監視室で監視業務に従事する操作員が直ちに現場に出向くことが出来れば望ましい。そこで、設備の修復作業などで監視室に操作員が不在の際、上記の様な「遠隔監視装置」を使用し、遠隔の管理者の端末機器によって設備の監視を行うことも考えられる。
しかしながら、上記の「遠隔監視装置」による設備の監視は、管理者の端末機器から当該遠隔監視装置へのアクセス又は当該遠隔監視装置からの電子メールの受信により設備の異常を察知するものであり、設備の異常を直ちに且つ自動的に管理者へ伝達するものではない。そのため、管理者の端末機器によって設備を監視するにしても、監視室が無人状態となった場合には、更に設備の異常が発生する等の不慮の事態に対して直ちに対処することが出来ない。従って、現状においては、一時的にせよ、監視室が無人状態になる迄の省力化は、設備の継続的な監視業務が中断するため、実際、安全管理上の問題から困難である。
本発明は、上記の実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、操作員の現場作業などにより監視室が一時的に無人状態になった場合でも設備に対する通常の監視を続けることが出来、設備に異常が発生した際も監視室に操作員が常駐しているのと同様に対処することが出来る工場設備の監視システムを提供することにある。
上記の課題を解決するため、本発明に係る工場設備の監視システムにおいては、工場内の設備を操作管理する監視室内の操作監視装置にて設備異常情報を得た場合、監視情報サーバーを使用し、監視室外の例えば遠方の管理者の端末機器または携帯端末機器に対し、設備異常情報を設備識別情報および異常内容情報としてインターネットによって送信し、同時に、携帯端末制御器を使用し、例えば一時的に監視室を離れた操作員を含む監視室外の複数の操作員の各携帯端末に対し、監視情報サーバーから送信される設備異常情報を警報信号と共に無線通信によって転送する様にした。そして、操作員の携帯端末として、各操作員が所持する端末であって且つ警報を発報可能な携帯通話端末と、少なくとも一人の操作員が所持する端末であって且つ情報を表示可能な携帯表示端末とを採用し、携帯端末制御器からの設備異常情報および警報信号の送信により、携帯通話端末において警報を発報させ、携帯表示端末において設備識別情報および異常内容情報を表示させる様にした。従って、監視室外においても、操作員が設備の異常を直ちに認識でき、かつ、操作員の間で連絡を取り合うことにより、異常のある設備および異常内容を迅速に特定できる。
また、本発明の他の態様においては、上記と同様に、監視情報サーバーと携帯端末制御器の利用により、監視室外の管理者の端末機器または携帯端末機器に設備異常情報を送信し且つ監視室外の複数の操作員の各携帯端末に設備異常情報を警報信号と共に転送する様にした。そして、操作員の携帯端末として、警報を発報可能で且つ情報を表示可能な通話表示端末を採用し、携帯端末制御器からの設備異常情報および警報信号の送信により、通話表示端末において警報を発報させると共に、設備識別情報および異常内容情報を表示させる様にした。従って、監視室外においても、操作員が設備の異常を直ちに認識でき、かつ、異常のある設備および異常内容を迅速に特定できる。
本発明に係る工場設備の監視システムによれば、設備に異常が発生した際に各操作員の携帯通話端末に警報を発報させ、少なくとも一人の操作員の携帯表示端末に設備識別情報および異常内容情報を表示させることにより、監視室外においても、操作員が設備の異常を直ちに認識でき、かつ、異常のある設備および異常内容を迅速に特定できるため、監視室が一時的に無人状態になった場合でも、設備に対する通常の監視を続けることが出来、監視室に操作員が常駐しているのと同様に設備の異常に対して直ちに対処することが出来る。
また、本発明に係る工場設備の監視システムの他の態様によれば、設備に異常が発生した際に各操作員の通話表示端末に警報を発報させ、設備識別情報および異常内容情報を表示させることにより、監視室外においても、操作員が設備の異常を直ちに認識でき、かつ、異常のある設備および異常内容を迅速に特定できるため、監視室が一時的に無人状態になった場合でも、設備に対する通常の監視を続けることが出来、監視室に操作員が常駐しているのと同様に設備の異常に対して直ちに対処することが出来る。
本発明に係る工場設備の監視システムの実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明に係る工場設備の監視システムの概要を示すブロック図である。図2及び図3は、各操作員の所持する携帯端末(携帯通話端末)に転倒センサーが設けられた態様の工場設備の監視システムを示すブロック図であり、図4及び図5は、各操作員の所持する携帯端末(通話表示端末)に転倒センサーが設けられた態様の工場設備の監視システムを示すブロック図である。なお、以下の説明においては、工場設備の監視システムを「監視システム」と略記する。
本発明の監視システムは、工場内の設備に発生する異常を監視室外において常時監視するシステムであり、図1に示す様に、設備(8)を操作管理する監視室(7)内の操作監視装置(9)で得られた設備異常情報を設備識別情報および異常内容情報として監視室(7)外の管理者の端末機器(51)又は携帯端末機器(52)へインターネットによって送信する監視情報サーバー(1)と、当該監視情報サーバーから送信される設備異常情報を警報信号と共に更に監視室(7)外の複数の操作員の各携帯端末(6)へ無線通信によって転送する携帯端末制御器(3)とから主として構成される。
工場の設備(8)、例えば、各種の炉、反応装置、貯槽、容器、油圧装置、空気圧装置、ユーティリティ供給装置、その他の機械装置などは、予め搭載された制御プログラムに基づいて制御信号を送出する制御システム(81)によって作動が制御され、斯かる制御システム(81)は、大型プラント等の場合、通常、各プロセス毎または設備毎に設置される。監視室(7)には、上記の制御システム(81)に専用の制御用母線で接続された操作監視装置(9)が設置される。操作監視装置(9)は、操作員の操作により制御システム(81)に動作命令を送り、また、制御システム(81)を通じて送られる設備(8)側の信号および制御システム(81)のプログラムの進行状況から設備(8)の稼働状態を監視する例えば分散型制御システムである。
監視情報サーバー(1)は、操作監視装置(9)で得られる設備(8)の稼働情報のうち、監視項目として予め設定され且つ操作監視装置(9)で異常と判断された設備異常情報を操作監視装置(9)から取り込み、監視室(7)外の管理者の端末機器(51)又は携帯端末機器(52)へインターネットによって例えばメールの形態で送信する機能を備えている。設備異常情報には、異常が発生した設備(8)がどれであるかという設備識別情報、および、異常がどのような事象であるかという異常内容情報が含まれる。監視情報サーバー(1)には、操作監視装置(9)から取り込んだ設備異常情報をメッセージ化された設備識別情報および異常内容情報に変換する機能が備えられている。
更に、監視情報サーバー(1)は、後述する様に、設備(8)の異常に直ちに対処し得る様に、上記の設備異常情報と共に、設備(8)毎の対処情報を送信する機能を備えているのが好ましい。すなわち、監視情報サーバー(1)は、設備識別情報および異常内容情報に対応する対処情報を例えばテーブルとして予め保持しており、得られた設備異常情報(設備識別情報および異常内容情報)に基づき、異常に対処するための対処情報をオペレーションガイドとして送出する機能を備えている。また、監視情報サーバー(1)には、後述する様に、操作員の携帯端末(6)にも設備異常情報および対処情報を送信するため、これらの情報を携帯端末(6)の通信に適合するデータ形態に変換して携帯端末制御器(3)へ情報を送出する携帯端末転送手段(2)が付設される。
なお、管理者の端末機器(51)としては、通常、インターネットに接続可能なコンピュータが挙げられ、携帯端末機器(52)としては、インターネットに接続可能なモバイルコンピュータや携帯電話などが挙げられる。また、上記の監視情報サーバー(1)としては、例えば、特許3144404号に開示された装置が挙げられ、斯かる装置のソフトウエアとしては、横河システムエンジニアリング社製の「e現場サーバー」(商品名)等が使用できる。
本発明の監視システムにおいては、設備異常情報を監視室(7)外の操作員の携帯端末(6)へ転送するため、携帯端末制御器(3)が設けられる。斯かる携帯端末制御器(3)は、限定された領域である工場内において特定波長の電波を使用して携帯端末(6)間での通話、情報の授受を行うための制御装置であり、監視情報サーバー(1)から管理者へ送信される設備異常情報を携帯端末転送手段(2)を介して受け取り、監視室(7)の外に居る管理者以外の複数の操作員の各携帯端末(6)へ警報信号と共に設備異常情報を無線通信によって転送する機能を有する。また、好ましい態様において、携帯端末制御器(3)は、監視情報サーバー(1)から送信される対処情報を設備異常情報と共に操作員の各携帯端末(6)へ転送する機能を備えている。図中の符号(4)は、携帯端末制御器(3)と携帯端末(6)との間で電波を送受信するためのアンテナ装置を示す。
本発明においては、監視室(7)の外で各操作員が所持する携帯端末(6)に関し、2種類の携帯端末を使用する第1の態様と、1種類の携帯端末を使用する第2の態様の2つの態様が挙げられる。
第1の態様においては、図2及び図3に示す様に、携帯端末(6)には、各操作員が所持する端末であって且つ携帯端末制御器(3)からの警報信号をを受信することにより警報を発報するPHS等の携帯通話端末(61)と、少なくとも一人の操作員が所持する端末であって且つ携帯端末制御器(3)からの設備異常情報を受信することにより設備識別情報および異常内容情報を表示するPDA等の携帯表示端末(62)とが含まれる。更に、好ましい態様において、操作員の携帯端末(6)うち、携帯表示端末(62)は、設備異常情報としての設備識別情報および異常内容情報と共に、対処情報を表示する機能を備えている。
また、本発明の第2の態様においては、図4及び図5に示す様に、、各操作員が所持する携帯端末(6)として、前述の携帯通話端末(61)及び携帯表示端末(62)に代え、携帯端末制御器(3)からの設備異常情報および警報信号を受信することにより警報を発報し且つ設備識別情報および異常内容情報を表示する通話表示端末(63)が使用される。斯かる通話表示端末(63)としては、通話可能で且つ文字表示可能な多機能型のPHS等の端末が挙げられる。更に、好ましい態様において、上記の操作員の通話表示端末(63)は、設備異常情報としての設備識別情報および異常内容情報と共に、対処情報を表示する機能を備えている。
携帯通話端末(61)及び通話表示端末(63)における警報としては、警報音(アラーム)、振動(バイブレーション)等が使用できるが、より識別性を高めるためには、音声メッセージが好ましい。また、携帯表示端末(62)及び通話表示端末(63)における表示は文字によるメッセージ表示とされる。設備識別情報および異常内容情報は、例えば、「緊急情報」、「○○年○○月○○日○○時○○分○○秒」「異常:反応槽 No.1」、「内容:圧力上昇」といった情報であり、対処情報は、「処置:ヒーター OFF]といった情報である。なお、上記の携帯端末制御器(3)を含む携帯端末(6)の通信システムとしては、例えば、日立国際電気社製のデジタルコードレス電話システム「SineNet」(商品名)を利用することが出来る。
また、本発明の監視システムにおいては、後述する様に、設備(8)の異常に対処する際などに一人の操作員が動けない状態に陥った場合、換言すれば、一人の操作員が倒れた場合、その状態を他の操作員に通報し(図2、図4参照)、また、全ての操作員が動けない状態に陥った場合、換言すれば、全ての操作員が倒れた場合、その状態を管理者に通報する様になされている(図3、図5参照)。
すなわち、本発明の第1の態様においては、図2に示す様に、各操作員が所持する携帯通話端末(61)には、各々、傾転状態検出用の転倒センサーを含む転倒信号発信回路が設けられ、携帯通話端末(61)は、傾転状態にある場合に転倒信号を発信する機能と、他の操作員の携帯通話端末(61)からの転倒信号を受信した場合に転倒警報を発報する機能とを備えている。また、本発明の第2の態様においては、図4に示す様に、各操作員が所持する通話表示端末(63)には、各々、傾転状態検出用の転倒センサーを含む転倒信号発信回路が設けられ、通話表示端末(63)は、傾転状態にある場合に転倒信号を発信する機能と、他の操作員の通話表示端末(63)の転倒信号を受信した場合に転倒警報を発報する機能とを備えている。
転倒センサーとしては、例えば、フォトトランジスタのオン・オフにより転倒状態を検出するフォトセンサであって、6度/秒の速度で傾き且つ60度以上の傾斜でフォトトランジスタがオフの状態になるフォトセンサ内蔵の非接触型スイッチなどが挙げられる。そして、転倒信号発信回路は、例えば、転倒センサーが作動して一定時間経過後も復帰しない場合に所定パターンの信号を転倒信号として発信する様に構成される。また、携帯通話端末(61)及び通話表示端末(63)は、上記の所定パターンの信号を受信した場合に所定パターンの警報(設備(8)の異常を知らせる警報とは異なる警報)を転倒警報として発報する様になされている。
一方、本発明の第1の態様において、上記の携帯端末制御器(3)は、図2に示す様に、操作員の少なくとも1つの携帯通話端末(61)から転倒信号を受信した場合に操作員の他の携帯通話端末(61)へ転倒信号を転送する機能と、図3に示す様に、操作員の全ての携帯通話端末(61)から転倒信号を受信した場合に管理者の端末機器(51)又は携帯端末機器(52)へ転倒信号を転送する機能とを備えている。具体的には、携帯端末制御器(3)には、携帯通話端末(61)から上記の転倒信号の様な特定の信号を受信した場合、これを他の操作員の携帯通話端末(61)へ転送し、また、管理者の端末機器(51)又は携帯端末機器(52)へ転送する制御ユニットが付設される。
また、第2態様において、携帯端末制御器(3)は、図4に示す様に、操作員の少なくとも1つの通話表示端末(63)から転倒信号発信を受信した場合に操作員の他の通話表示端末(63)へ転倒信号を転送する機能と、図5に示す様に、操作員の全ての通話表示端末(63)から転倒信号発信を受信した場合に管理者の端末機器または携帯端末機器へ転倒信号を転送する機能とを備えている。具体的には、携帯端末制御器(3)には、通話表示端末(63)から上記の転倒信号の様な特定の信号を受信した場合、これを他の操作員の通話表示端末(63)へ転送し、また、管理者の端末機器(51)又は携帯端末機器(52)へ転送する制御ユニットが付設される。なお、本発明の監視システムにおいて、上記の操作監視装置(9)、監視情報サーバー(1)、携帯端末転送手段(2)、携帯端末制御器(3)及びアンテナ装置は、図示する様なLAN、または、無線LANによって相互に接続される。
本発明の監視システムは次の様に運用される。先ず、本発明の第1の態様について説明する。図1に示す様に、設備(8)の稼働状態は操作監視装置(9)によって常時監視されており、予め設定された設備(8)の監視項目に異常が発生した場合、監視情報サーバー(1)は、異常と判断された設備異常情報を操作監視装置(9)から取り込み、異常が発生した設備(8)がどれであるかという設備識別情報、および、異常がどのような事象であるかという異常内容情報、ならびに、どの様な処置を施せばよいかという対処情報を作成し、これらの情報を監視室(7)外の管理者の端末機器(51)又は携帯端末機器(52)へインターネットを通じて送信する。従って、管理者は、端末機器(51)又は携帯端末機器(52)で受信した例えばメールにより設備(8)の異常を認識することが出来る。
また、管理者側への通信と同時に、監視情報サーバー(1)は、携帯端末転送手段(2)を介し、設備異常情報(設備識別情報および異常内容情報)並びに対処情報を携帯端末制御器(3)に送出し、そして、携帯端末制御器(3)は、各操作員の携帯端末(6)に無線通信によって前記の設備異常情報および対処情報を転送する。その際、携帯端末制御器(3)からは、各操作員の携帯端末(6)に警報信号も送信される。他方、操作員が所持する携帯端末(6)のうち、携帯通話端末(61)が携帯端末制御器(3)からの警報信号を受信することにより、例えば音声メッセージの警報を発報する。更に、携帯表示端末(62)は、携帯端末制御器(3)からの設備異常情報および対処情報を受信することにより、設備識別情報、異常内容情報および対処情報を表示する。
上記の警報および設備異常情報を受信することにより、各操作員は、監視室(7)外で作業を行っていた場合でも、設備(8)に異常が発生したことを直ちに認識することが出来る。そして、携帯表示端末(62)には、例えば、「異常:反応槽 No.1」、「内容:圧力上昇」、「処置:ヒーター OFF]といった文字によるメッセージが表示されるため、操作員が携帯通話端末(61)で相互に連絡を取り合うことにより、異常のある設備(8)及び異常内容を迅速に特定でき、更に、異常に対する対処方法を速やかに認識することが出来る。これにより、操作員は、設備(8)のある場所へ直ちに出向き、必要な処置を講じることが出来る。一方、管理者は、受信した情報に基づき、監視情報サーバー(1)内の詳細情報へアクセスして更に確認を行うと共に、操作員の携帯端末(6)に連絡を入れ、現場の状況、操作員の対応などを確認する。
ところで、監視室(7)の外での作業においては、操作員が転倒などの不慮の事態に陥り、正常な作業を遂行できなくなることも想定される。その場合、各操作員が携帯通話端末(61)を身体に装着していることにより、上記の不慮の事態にも対処することが出来る。すなわち、例えば、操作員の一人が作業中に転倒して動けなくなった場合、図2に示す様に、携帯通話端末(61)は、転倒信号発信回路の作動により転倒信号を発信する。これに対し、携帯端末制御器(3)は、操作員の1つの携帯通話端末(61)から転倒信号を受信すると、斯かる転倒信号を操作員の他の携帯通話端末(61)へ転送する。そして、他の操作員の携帯通話端末(61)が転倒信号を受信して転倒警報を発報する。これにより、他の操作員は、直ちに携帯通話端末(61)で連絡を取り合い、動けなくなった操作員もとへ駆けつけることが出来る。
また、監視室(7)外の作業において、操作員全員がガス中毒などで転倒するといった事態に陥った場合も、各操作員が携帯通話端末(61)を身体に装着していることにより、対処することが出来る。すなわち、全ての操作員が動けなくなった場合、図3に示す様に、各携帯通話端末(61)は、転倒信号発信回路の作動により転倒信号を発信する。これに対し、携帯端末制御器(3)は、操作員の全ての携帯通話端末(61)から転倒信号を受信すると、インターネットを通じ、管理者の端末機器(51)又は携帯端末機器(52)へ転倒信号を転送する。これにより、管理者は、操作員全員が異常状態にあることを認識することが出来、直ちに救援の要請などを行うことが出来る。
次に、本発明の監視システムの運用に関して第2の態様について説明する。設備(8)の監視項目に異常が発生した場合は、上記の態様と同様に、監視情報サーバー(1)が設備異常情報(設備識別情報および異常内容情報)並びに対処情報を管理者の端末機器(51)又は携帯端末機器(52)へインターネットを通じて送信するため、管理者は設備(8)の異常を認識することが出来る。また、管理者への通信と同時に、携帯端末制御器(3)は、監視情報サーバー(1)から得られる設備異常情報および対処情報を各操作員の携帯端末(6)に無線通信によって転送し且つ警報信号を送信する。他方、各操作員が所持する携帯端末(6)、すなわち、通話表示端末(63)(図4参照)は、携帯端末制御器(3)からの設備異常情報、対処情報および警報信号を受信することにより、例えば音声メッセージの警報を発報すると共に、設備識別情報、異常内容情報および対処情報を表示する。
従って、各操作員は、監視室(7)外で作業を行っていた場合でも、設備(8)に異常が発生したことを直ちに認識することが出来る。そして、通話表示端末(63)には、前述の様な文字によるメッセージが表示されるため、異常のある設備(8)及び異常内容を迅速に特定でき、異常に対する対処方法を速やかに認識することが出来る。これにより、操作員は、上記の態様と同様に、設備(8)に対して必要な処置を講じることが出来、また、管理者は、受信した情報に基づき、監視情報サーバー(1)内の詳細情報へアクセスして更に確認を行うと共に、操作員の通話表示端末(63)に連絡を入れ、現場の状況、操作員の対応などを確認することが出来る。
更に、監視室(7)の外において操作員が転倒などの不慮の事態に陥った場合も、各操作員が通話表示端末(63)を身体に装着していることにより対処することが出来る。すなわち、例えば、操作員の一人が作業中に転倒して動けなくなった場合、図4に示す様に、通話表示端末(63)は、転倒信号発信回路の作動により転倒信号を発信し、携帯端末制御器(3)は、操作員の1つの通話表示端末(63)から転倒信号を受信して他の操作員の通話表示端末(63)へ転送する。そして、他の操作員の通話表示端末(63)が転倒信号を受信して転倒警報を発報する。これにより、他の操作員は、直ちに通話表示端末(63)で連絡を取り合い、動けなくなった操作員のもとへ駆けつけることが出来る。
また、監視室(7)外において操作員全員が転倒するといった事態に陥った場合も、各操作員が通話表示端末(63)を身体に装着していることにより対処することが出来る。すなわち、全ての操作員が動けなくなった場合、図5に示す様に、各通話表示端末(63)は、転倒信号発信回路の作動により転倒信号を発信し、携帯端末制御器(3)は、操作員の全ての通話表示端末(63)からの転倒信号を受信して管理者の端末機器(51)又は携帯端末機器(52)へ転送する。これにより、管理者は、操作員全員が異常状態にあることを認識することが出来、直ちに救援の要請などを行うことが出来る。
上記の様に、本発明の監視システムは、操作監視装置(9)にて設備異常情報を得た場合、監視情報サーバー(1)から監視室(7)外の管理者の端末機器(51)又は携帯端末機器(52)に対し、設備異常情報を設備識別情報および異常内容情報としてインターネットによって送信すると同時に、携帯端末制御器(3)から複数の操作員の各携帯端末(6)に対し、監視情報サーバー(1)から送信される設備異常情報を警報信号と共に無線通信によって転送する。そして、第1の態様では、携帯通話端末(61)において警報を発報させ、少なくとも一人の操作員の携帯表示端末(62)において設備識別情報および異常内容情報を表示させる。また、第2の態様では、各操作員の通話表示端末(63)において警報を発報させ且つ設備識別情報および異常内容情報を表示させる。従って、本発明の監視システムによれば、監視室(7)の外においても、操作員が設備(8)の異常を直ちに認識でき、かつ、異常のある設備(8)及び異常内容を迅速に特定できるため、監視室(7)が一時的に無人状態になった場合でも、設備(8)に対する通常の監視を続けることが出来、監視室(7)に操作員が常駐しているのと同様に設備(8)の異常に対して直ちに対処することが出来る。
また、本発明の監視システムにおいて、監視情報サーバー(1)が設備(8)毎の対処情報を送信する機能を備え、携帯端末制御器(3)が対処情報を操作員の携帯端末(6)に転送する機能を備え、そして、第1の態様の様に、操作員の携帯表示端末(62)が設備異常情報と共に対処情報を表示する機能を備えている場合、あるいは、第2の態様の様に、操作員の通話表示端末(63)が設備異常情報と共に対処情報を表示する機能を備えている場合には、設備(8)の復旧にあたる操作員が異常に対する対処方法を速やかに認識することが出来、直ちに必要な処置を講じることが出来る。
更に、本発明の監視システムにおいて、第1の態様の様に、各操作員の携帯通話端末(61)が、転倒信号を発信する機能、および、他の操作員の携帯通話端末(61)の転倒信号を受信して転倒警報を発報する機能を備え、かつ、携帯端末制御器(3)が、1つの携帯通話端末(61)から転倒信号発信を受信した場合に操作員の他の携帯通話端末(61)へ転倒信号を転送する機能、および、全ての携帯通話端末(61)から転倒信号発信を受信した場合に管理者の端末機器(51)又は携帯端末機器(52)へ転倒信号を転送する機能を備えている場合には、操作員の異常事態に対して直ちに対処することが出来る。
また、第2の態様の様に、各操作員の通話表示端末(63)が、転倒信号を発信する機能、および、他の操作員の通話表示端末(63)の転倒信号を受信して転倒警報を発報する機能を備え、かつ、携帯端末制御器(3)が、1つの通話表示端末(63)から転倒信号発信を受信した場合に操作員の他の通話表示端末(63)へ転倒信号を転送する機能、および、全ての通話表示端末(63)から転倒信号発信を受信した場合に管理者の端末機器(51)又は携帯端末機器(52)へ転倒信号を転送する機能を備えている場合にも、操作員の異常事態に対して直ちに対処することが出来る。
なお、本発明の監視システムにおいては、設備(8)の異常が発生した場合、管理者の他、予め分類された設備(8)の異常内容の重要度に応じて、組織の他の部門、顧客、監督庁などへインターネット、ファクシミリ等の通信手段を介して送信される様に構成されてもよい。また、管理者の端末機器(51)又は携帯端末機器(52)には、メールとして設備異常情報が送信された場合、これを受信した時点で自動的に受信確認メールを監視室(7)に返信する機能が備えられていてもよい。更に、操作員の携帯表示端末(62)及び通話表示端末(63)は、設備(8)に対する緊急操作を行うため、監視情報サーバー(1)を介して操作監視装置(9)にアクセスし得る機能を備えていてもよい。
1 :監視情報サーバー
2 :携帯端末転送手段
4 :アンテナ装置
3 :携帯端末制御器
51:端末機器
52:携帯端末機器
6 :携帯端末
61:携帯通話端末
62:携帯表示端末
63:通話表示端末
7 :監視室
8 :設備
81:制御システム
9 :操作監視装置
2 :携帯端末転送手段
4 :アンテナ装置
3 :携帯端末制御器
51:端末機器
52:携帯端末機器
6 :携帯端末
61:携帯通話端末
62:携帯表示端末
63:通話表示端末
7 :監視室
8 :設備
81:制御システム
9 :操作監視装置
Claims (6)
- 工場内の設備に発生する異常を監視室外において監視する工場の設備監視システムであって、設備を操作管理する監視室内の操作監視装置で得られた設備異常情報を設備識別情報および異常内容情報として監視室外の管理者の端末機器または携帯端末機器へインターネットによって送信する監視情報サーバーと、当該監視情報サーバーから送信される設備異常情報を警報信号と共に更に監視室外の複数の操作員の各携帯端末へ無線通信によって転送する携帯端末制御器とから主として構成され、操作員の前記携帯端末には、各操作員が所持する端末であって且つ前記携帯端末制御器からの警報信号を受信することにより警報を発報する携帯通話端末と、少なくとも一人の操作員が所持する端末であって且つ前記携帯端末制御器からの設備異常情報を受信することにより設備識別情報および異常内容情報を表示する携帯表示端末とが含まれることを特徴とする工場の設備監視システム。
- 監視情報サーバーは、設備異常情報と共に、設備毎の対処情報を送信する機能を備え、携帯端末制御器は、前記監視情報サーバーから送信される対処情報を設備異常情報と共に転送する機能を備え、そして、操作員の携帯表示端末は、設備異常情報としての設備識別情報および異常内容情報と共に、対処情報を表示する機能を備えている請求項1に記載の工場の設備監視システム。
- 操作員の携帯通話端末は、傾転状態にある場合に転倒信号を発信する機能と、他の操作員の携帯通話端末の転倒信号を受信した場合に転倒警報を発報する機能とを備え、携帯端末制御器は、操作員の少なくとも1つの携帯通話端末から転倒信号発信を受信した場合に操作員の他の携帯通話端末へ転倒信号を転送する機能と、操作員の全ての携帯通話端末から転倒信号発信を受信した場合に管理者の端末機器または携帯端末機器へ転倒信号を転送する機能とを備えている請求項1又は2に記載の工場の設備監視システム。
- 工場内の設備に発生する異常を監視室外において監視する工場の設備監視システムであって、設備を操作管理する監視室内の操作監視装置で得られた設備異常情報を設備識別情報および異常内容情報として監視室外の管理者の端末機器または携帯端末機器へインターネットによって送信する監視情報サーバーと、当該監視情報サーバーから送信される設備異常情報を警報信号と共に更に監視室外の複数の操作員の各携帯端末へ無線通信によって転送する携帯端末制御器とから主として構成され、操作員の前記携帯端末が、前記携帯端末制御器からの設備異常情報および警報信号を受信することにより警報を発報し且つ設備識別情報および異常内容情報を表示する通話表示端末であることを特徴とする工場の設備監視システム。
- 監視情報サーバーは、設備異常情報と共に、設備毎の対処情報を送信する機能を備え、携帯端末制御器は、前記監視情報サーバーから送信される対処情報を設備異常情報と共に転送する機能を備え、そして、操作員の通話表示端末は、設備異常情報としての設備識別情報および異常内容情報と共に、対処情報を表示する機能を備えている請求項4に記載の工場の設備監視システム。
- 操作員の通話表示端末は、傾転状態にある場合に転倒信号を発信する機能と、他の操作員の通話表示端末の転倒信号を受信した場合に転倒警報を発報する機能とを備え、携帯端末制御器は、操作員の少なくとも1つの通話表示端末から転倒信号発信を受信した場合に操作員の他の通話表示端末へ転倒信号を転送する機能と、操作員の全ての通話表示端末から転倒信号発信を受信した場合に管理者の端末機器または携帯端末機器へ転倒信号を転送する機能とを備えている請求項4又は5に記載の工場の設備監視システム。
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- 2004-06-18 JP JP2004180578A patent/JP2006004220A/ja active Pending
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