JP2006002814A - 窒化処理摺動面の形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 摺動面に窒化処理を施し、かつ凹部(微小窪み)を形成することができる窒化処理摺動面の形成方法を提供する。
【解決手段】 窒化処理摺動面の形成方法は、素材41のうち、窒化処理摺動面18,19,21に対応する部位42,43,44を粗加工して粗加工摺動面46,47,48を得る工程と、粗加工摺動面46,47,48にビーズ51…を吹き付けて凹部52…を形成する工程と、凹部52…を形成した粗加工摺動面46,47,48に窒化処理を施す工程と、凹部の開口面積割合Rsが単位面積当たり5〜10%、かつ凹部の体積割合Rvが単位面積当たり2×10〜5×10μm/mmになるように、粗加工摺動面46,47,48を仕上げ加工して窒化処理摺動面18,19,21を得る工程とからなる。
【選択図】 図5

Description

本発明は、部材に対向させて配置し、対向する部材に対して相対的に摺動する摺動面に窒化処理を施した窒化処理摺動面の形成方法に関する。
図11は従来のクランクシャフトを示す斜視図である。なお、図11では単気筒エンジンを例に説明するが、多気筒エンジンへの適用も可能である。
クランクシャフト100のジャーナル部101,102をクランクシャフトケースの軸受(図示せず)に回転自在に取り付け、ピン部103にコンロッド104の大端部105を回転自在に取り付ける。
シリンダ106内をピストン107が移動することにより、コンロッド104を介してクランクシャフト100がジャーナル部101,102を軸に回転する。
この際に、ジャーナル部101,102と軸受との間の隙間に潤滑油を供給するとともに、ピン部103と大端部105との間の隙間に潤滑油を供給する。
軸受に対するジャーナル部101,102の摺動面や、大端部105に対するピン部103の摺動面の耐摩耗性などを高めるために、それぞれの摺動面に窒化処理を施している。
窒化処理は、ジャーナル部101,102やピン部103の摺動面に窒素を浸透拡散させることで、摺動面を表面硬化させるもので、一例としてガス軟窒化が知られている。
ここで、ジャーナル部101,102は軸受に荷重をかけながら回転し、ピン部103は大端部105から荷重を受けながら回転する。
このため、ジャーナル部101,102やピン部103の摺動面に油膜を確保して、それぞれの摺動面の耐焼付性を高めることが要求されている。
摺動面の耐焼付性を高める方法として摺動面に凹部(微小窪み)を形成し、凹部に潤滑油を蓄える方法が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平3―172608号公報(第2頁)
特許文献1の技術によれば、摺動面をバレル研磨することにより、摺動面に凹部を形成する。摺動面に凹部を形成することで、凹部に潤滑油を蓄える。
これにより、凹部に潤滑油を蓄えることで、摺動面に油膜を一層確実に確保し、摺動面に対する耐焼付性を高めることが可能になる。
ところで、ジャーナル部101,102の摺動面や、ピン部103の摺動面の耐摩耗性などを高めるために、それぞれの摺動面に窒化処理が施されている。窒化処理を施した摺動面は表面硬化されており、特許文献1の技術のように、バレル研磨では摺動面に凹部を良好に形成することは難しい。
この対策として、ジャーナル部101,102の摺動面や、ピン部103の摺動面に、微小な鋼球を吹き付けて凹部(微小窪み)を形成する方法が考えられる。
しかし、ジャーナル部101,102の摺動面や、ピン部103の摺動面は窒化処理で表面硬化されており、それぞれの摺動面に鋼球を吹き付けた際に、摺動面に亀裂が発生する虞がある。
このため、摺動面に窒化処理を施すとともに、凹部を形成することは難しいとされていた。
本発明は、摺動面に窒化処理を施し、かつ凹部(微小窪み)を形成することができる窒化処理摺動面の形成方法を提供することを課題とする。
請求項1に係る発明は、素材の所定部位を加工し、加工した部位に窒化処理を施すことにより、対向する部材に対して相対的に摺動する窒化処理摺動面を形成する方法において、前記素材のうち、前記窒化処理摺動面に対応する部位を粗加工することで粗加工摺動面を得る工程と、前記粗加工摺動面にビーズを吹き付けて凹部を形成する工程と、前記凹部を形成した粗加工摺動面に窒化処理を施す工程と、前記凹部の開口面積割合が単位面積当たり5〜10%、かつ前記凹部の体積割合が単位面積当たり2×10〜5×10μm/mmになるように、前記粗加工摺動面を仕上げ加工することで前記窒化処理摺動面を得る工程とからなることを特徴とする。
粗加工摺動面に窒化処理を施す前に凹部を形成する。窒化処理を施す前なので粗加工摺動面は靱性を備えている。
よって、粗加工摺動面にビーズを吹き付けて凹部を形成する際に、粗加工摺動面に亀裂が発生することを防ぐことができる。
粗加工摺動面に凹部を形成した後、窒化処理を施して表面硬化する。粗加工摺動面を表面硬化することで、粗加工摺動面の耐摩耗性を高めることができる。
加えて、窒化処理摺動面に凹部を備えることで、凹部に潤滑油を蓄えることが可能になる。凹部に潤滑油を蓄えることで、窒化処理摺動面に油膜を一層確実に確保し、窒化処理摺動面の耐焼付性を高めることができる。
ここで、潤滑形態のなかには、流体潤滑や境界潤滑の形態がある。流体潤滑は、一対の摺動面が油膜で完全に隔離された状態をいう。
一方、境界潤滑は、一対の摺動面間に油膜が存在するにも拘わらず、摺動面の一部がところどころで接触する状態をいう。境界潤滑は、起動時/停止時に起こりやすい。
境界潤滑では、窒化処理摺動面に凹部を多数形成し過ぎると、窒化処理摺動面の摩擦係数が増加することが考えられる。特に、凹部の開口面積の割合(以下、「開口面積割合」という)が、単位面積当たり10%を超えると、摩擦係数の増加が大きくなり過ぎる虞がある。
よって、境界潤滑を考慮した場合には、開口面積割合をある程度小さく、具体的には10%以下に設定することが好ましい。
一方、流体潤滑では、油膜を確保することが重要である。開口面積割合を大きくすると、油膜を確実に確保できる。そこで、開口面積割合を、単位面積当たり5%以上にして、油膜を確実に確保するようにした。
しかし、開口面積割合が、単位面積当たり17%を超えると、窒化処理摺動面の面積を良好に確保することが難しく、窒化処理摺動面の摩擦係数がばらつく虞がある。
よって、流体潤滑を考慮した場合には、開口面積割合を、単位面積当たり5〜17%の範囲に設定することが好ましい。
ここで、摺動面の潤滑状態は、通常の摺動時に流体潤滑となり、起動時/停止時に境界潤滑となる傾向がある。よって、摺動面の開口面積割合を決める際には、流体潤滑と境界潤滑との両方を考慮することが好ましい。
そこで、請求項1において、開口面積割合を、境界潤滑と流体潤滑との両方を考慮して、単位面積当たり5〜10%となるように設定した。
ところで、摺動面の潤滑状態を検討する際に、凹部の開口面積の割合を選択するだけでは十分ではない。凹部の体積の割合(以下、「体積割合」という)も摺動面の潤滑状態に影響を与えるからである。
具体的には、境界潤滑を考慮して窒化処理摺動面の摩擦係数を好適に保つためには、凹部を抑える必要がある。特に、体積割合が、単位面積当たり5×10μm/mmを超えると、摩擦係数が増加して大きくなる虞がある。
よって、境界潤滑を考慮した場合には、体積割合をある程度小さく、具体的には5×10μm/mm以下に設定することが好ましい。
一方、流体潤滑を考慮して、油膜を確実に確保するためには、体積割合を大きくする必要がある。そこで、体積割合を、単位面積当たり2×10μm/mm以上にして、油膜を確実に確保するようにした。
しかし、体積割合が、単位面積当たり8×10μm/mmを超えると、体積割合が大きくなり過ぎて摩擦係数が増加し過ぎる虞がある。
よって、流体潤滑を考慮した場合には、体積割合を、単位面積当たり2×10〜8×10μm/mmの範囲に設定することが好ましい。
そこで、境界潤滑と流体潤滑との両方を考慮して、請求項1において、体積割合を、単位面積当たり2×10〜5×10μm/mmとなるように設定した。
請求項2において、窒化処理摺動面は、クランクシャフトに備えたジャーナル部の表面および/またはピン部の表面であることを特徴とする。
ここで、クランクシャフトはジャーナル部やピン部に比較的大きな荷重をかけながら、高速回転で使用する部材であり、ジャーナル部やピン部の摺動面の耐摩耗性を高めるために、摺動面に窒化処理を施している。
摺動面に窒化処理を施すことで、窒化処理摺動面を表面硬化し、窒化処理摺動面の耐摩耗性を高めることができる。
加えて、窒化処理摺動面に凹部を備え、凹部の開口面積割合を、単位面積当たり5〜17%、かつ、凹部の体積割合を、単位面積当たり2×10〜5×10μm/mmとなるように設定した。
これにより、ジャーナル部やピン部の窒化処理摺動面の油膜を確保して耐焼付性を高め、かつジャーナル部やピン部の窒化処理摺動面の摩擦係数を好適に保つことができる。
このように、ジャーナル部やピン部の耐摩耗性や耐焼付性を高め、かつ摩擦係数を好適に保つことで、クランクシャフトの耐久性を高めることができる。
請求項1に係る発明では、粗加工摺動面に凹部を形成した後、窒化処理を施すことで、窒化処理摺動面の耐摩耗性を高めるとともに、耐焼付性を高めることができるという利点がある。
また、請求項1に係る発明では、凹部の開口面積割合を、単位面積当たり5〜10%、体積割合を、単位面積当たり2×10〜5×10μm/mmとすることで、境界潤滑と流体潤滑との両方に対応することができるという利点がある。
請求項2に係る発明では、ジャーナル部やピン部の窒化処理摺動面に凹部を備えることで、耐摩耗性や耐焼付性を高め、かつ摩擦係数を好適に保ち、クランクシャフトの耐久性を高めることができるという利点がある。
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
図1は本発明に係る窒化処理摺動面の形成方法で形成したクランクシャフトの斜視図である。
クランクシャフト10は、一対のジャーナル部11,12に各々ウエブ部13,14を設け、一対のウエブ部13,14間にピン部15を設けたものである。
ピン部15は、ジャーナル部11,12に対してオフセットさせた状態に配置した部材である。一対のウエブ部13,14は、それぞれカウンタウエイト16,17を備える。
このクランクシャフト10は、一例として、低炭素鋼(S35C〜S55C)や窒化鋼で形成した部材である。
一対のジャーナル部11,12の表面としての摺動面(窒化処理摺動面)18,19には、図2に示す凹部31…(…は複数個を示す)が形成されるとともに、一例としてガス軟窒化処理(窒化処理)が施されている。
また、ピン部15の表面としての摺動面(窒化処理摺動面)21には、ジャーナル部11,12と同様に、凹部31…(図2参照)が形成されるとともに、一例としてガス軟窒化処理(窒化処理)が施されている。
ジャーナル部12の端部にフライホイール22を設け、ピン部15にコンロッド23の大端部(対向する部材)24を連結する。
具体的には、大端部24を二個の分割体24a,24bに分割し、分割したそれぞれの分割体24a,24bでピン部15を挟み込む。
この状態で、分割体24a,24bをボルト25,25およびナット26,26で一体に組み付けることにより、大端部24をピン部15に連結する。
このコンロッド23の小端部(図示せず)をピストンピン28を介してピストン29に連結する。
ピストン29がシリンダ(図示せず)内を移動することにより、コンロッド23を介してクランクシャフト10がジャーナル部11,12を軸に回転する。
この際に、ジャーナル部11,12の摺動面18,19と軸受(対向する部材)との間の隙間に潤滑油を供給するとともに、ピン部15の摺動面21と大端部(対向する部材)24との間の隙間に潤滑油を供給する。
図2は本発明に係る窒化処理摺動面の形成方法で形成した摺動面の斜視図であり、ピン部15の摺動面21を示す。
なお、図1に示すジャーナル部11,12の摺動面18,19は、ピン部15の摺動面21と同様であり、以下、摺動面18,19の説明を省略する。
ピン部15の摺動面21は、凹部(微小窪み)31…を備えるとともに、窒化処理の一例としてガス軟窒化処理を施した面である。
凹部31は、例えば、開口31aの直径d(図6(b)、図7(b)も参照)が略100μm、深さhが略10μmの略半球状の微小窪みである。
摺動面21にガス軟窒化処理を施すことで、摺動面21を硬化処理する。すなわち、摺動面21に沿って、ピン部15中に窒素を浸透拡散させた硬化層32を備えることで、摺動面21を硬化(硬く)する。
凹部31…は、それぞれの開口31a…の開口面積をSn(図6(b)も参照)で表し、それぞれの体積をVn(図7(b)も参照)で表す。
図3(a),(b)は本発明に係る窒化処理摺動面の形成方法においてクランクシャフトの素材に粗加工摺動面を加工する例を説明する図である。
(a)において、鍛造装置で低炭素鋼(S35C〜S55C)を鍛造成形することで、クランクシャフト10(図1参照)の素材41(以下、「クランクシャフト素材41」という)を得る。
クランクシャフト素材41のうち、一対のジャーナル部11,12の摺動面18,19(図1参照)に対応する部位(所定部位)42,43を、粗加工するとともに、ピン部15の摺動面21(図1参照)に対応する部位(所定部位)44を、粗加工する。
(b)において、ジャーナル部11,12の摺動面18,19(図1参照)に対応する部位42,43((a)参照)を、粗加工することで、一対のジャーナル部11,12の粗加工摺動面46,47を得る。
さらに、ピン部15の摺動面21(図1参照)に対応する部位44((a)参照)を、粗加工することでピン部15の粗加工摺動面48を得る。
一対のジャーナル部11,12の粗加工摺動面46,47およびピン部15の粗加工摺動面48は、所定の表面粗さ、一例として最大高さHmax3S〜4Sに加工されている。
なお、本実施の形態では、所定の表面粗さとして、表面粗さが最大高さHmax3S〜4Sとなるように粗加工した例について説明するが、所定の表面粗さは最大高さHmaxを3S〜4Sに限定するものではない。
すなわち、ピン部15の粗加工摺動面48の所定の表面粗さとして、最大高さHmaxを20S以下、好ましくは10S以下に確保すればよい。
粗加工摺動面48の表面粗さの最大高さHmaxが20Sを超えると、粗加工摺動面48が粗過ぎて、図4に示すように、粗加工摺動面48にビーズ51…(1個のみを示す)を吹き付けても、凹部31…(図2参照)を好適に形成することはできない。
そこで、粗加工摺動面48の表面粗さの最大高さHmaxを20S以下にすることで、粗加工摺動面48に凹部31…を好適に形成するようにした。
図4(a)〜(d)は本発明に係る窒化処理摺動面の形成方法において粗加工摺動面に奥部を形成する例を説明する図である。
(a)において、高圧水供給手段53を作動することにより、高圧水を流路54まで導き、導いた高圧水を流路54を通過させてノズル55から矢印aの如く噴射する。
この際に、流路54が負圧になり、ホッパー56内からビーズ51…((b)参照)を流路54内に吸引する。これにより、粗加工摺動面48に高圧水を吹き付けるとともに、ビーズ51…を吹き付ける。
ここで、高圧水の水圧は、最大250MPaである。高圧水の水圧として、最大250MPaを確保することで、粗加工摺動面48にビーズ51…を所定の衝撃荷重Fで吹き付けることができる。
さらに、高圧水を媒体として粗加工摺動面48にビーズ51…を吹き付けることで、ビーズ51…の方向性や、吹付け速度を確保することができる。
(b)において、高圧水とともにビーズ51…(1個のみ示す)を、所定の衝撃荷重Fで粗加工摺動面48に吹き付ける。
ビーズ51…は、ガラス製の球体であり、一例として直径Dが100〜150μmのサイズのものを使用する。
(c)において、粗加工摺動面48にビーズ51…が衝突して、衝突の際の衝撃力で粗加工摺動面48に凹部52…(1個のみを示す)を形成する。
高圧水の水圧を最大250MPaにすることで、粗加工摺動面48にビーズ51…を所定の衝撃荷重Fで吹き付けることが可能になる。よって、粗加工摺動面48に略半球状の凹部52…を形成することができる。
粗加工摺動面48にビーズ51…が衝突した際に、衝撃力でビーズ51…は側面視で楕円状に変形する。
(d)において、粗加工摺動面48にビーズ51…が衝突した際に、衝撃力でビーズ51…を破砕する。
ここで、ビーズ51…を破砕片51a…に破砕することで、粗加工摺動面48に必要以上に大きな凹部52を形成することを防ぐ。
これにより、粗加工摺動面48に凹部52…を所望の形状に形成することができる。
図5(a)〜(c)は本発明に係る窒化処理摺動面の形成方法において摺動面に窒化処理を施す例を説明する図である。
(a)において、粗加工摺動面48に凹部52…を形成する。
ここで、粗加工摺動面48の表面粗さの最大高さHmaxを3S〜4Sに抑えたので、粗加工摺動面48に凹部52…を好適に形成することができる。
(b)において、凹部52…を形成した粗加工摺動面48に窒化処理、一例としてガス軟窒化処理を施す。
すなわち、凹部52…を形成した粗加工摺動面48を、脱脂、洗浄した後、浸炭性ガスおよびNHガスの混合雰囲気中で、550〜600℃の温度範囲で1〜5時間加熱保存する。
粗加工摺動面48からピン部15内に窒素と炭素とを同時に浸透拡散させ、粗加工摺動面48に沿って硬化層を形成する。
これにより、ガス軟窒化処理工程が完了する。
硬化層32は、粗加工摺動面48に沿った薄膜の混合層(図示せず)と、この混合層の内側に沿って形成した拡散層(図示せず)とからなる。
(c)において、ガス軟窒化処理を施した面を、例えばラップ加工により仕上げ加工をおこなうことで摺動面21を得る。
ガス軟窒化処理を施した面を仕上げ加工することにより、凹部52…が凹部31…になる。
凹部31…の開口31a…を、例えば直径d…が略100μmとし、凹部31…の深さhを、例えば略10μmの略半球状の微小窪みとする。
このように、凹部31…の形状を調整することで、凹部31…の開口面積の割合Rsを、摺動面21の単位面積当たり5〜10%とし、かつ凹部31…の体積の割合Rvを、摺動面31…の単位面積当たり2×10〜5×10μm/mmとする。
なお、凹部31…の開口面積の割合Rsについては図6で詳しく説明し、凹部31…の体積の割合Rvについては図7で詳しく説明する。
以上説明したように、本発明に係る窒化処理摺動面の形成方法によれば、摺動面21に窒化処理を施す前に凹部52を形成する。
窒化処理前の粗加工摺動面48は靱性を備えているので、粗加工摺動面48にビーズ51…を吹き付けて凹部52…を形成する際に、粗加工摺動面48に亀裂が発生することを防ぐことができる。
粗加工摺動面48に凹部52…を形成した後、窒化処理を施して粗加工摺動面48を表面硬化し、摺動面21を得る。
粗加工摺動面48を表面硬化して摺動面21とすることで、摺動面21の耐摩耗性を高めることができる。
加えて、摺動面21に凹部31…を備えることで、凹部31…に潤滑油を蓄えることが可能になる。凹部31…に潤滑油を蓄えることで、摺動面21に油膜を一層確実に確保し、摺動面21の耐焼付性を高めることができる。
図6(a),(b)は本発明に係る凹部の開口面積の割合を説明する図であり、(b)は(a)のb部拡大図である。
(a)は、摺動面21の拡大図であり、単位面積A×Aに、多数の凹部31…が形成された状態を示す。ここで、便宜上、図右上の凹部31の開口面積をS1、その左の凹部31の開口面積をS2、その左の凹部31の開口面積をS3、……図左下隅の凹部31の開口面積をSn(図2も参照)とする。
(b)は、仮に凹部31の開口31aが正円に近似し、その半径がa(d/2)であれば、n番目の凹部31での開口面積Snは
Sn=π×(a
である。よって、凹部31…の開口面積の総和Smは、
Sm=Σ{S1+S2+……+Sn}
となり、凹部31…の開口面積の割合Rsは、
Rs={(開口面積の総和Sm)/(単位面積A×A)}×100(%)
で求めることができる。
なお、以上は凹部31…の開口面積の割合の定義を説明したものであり、例えば、摺動面21の平坦部21aと、凹部31…との陰影差を画像処理することで、凹部31…の開口面積の割合を求めることができる。
図7(a),(b)は本発明に係る凹部の体積の割合を説明する図であり、(b)は(a)のb−b線断面拡大図である。
(a)は、摺動面21の拡大図であり、単位面積A×Aに、多数の凹部31…が形成された状態を示す。ここで、便宜上、図右上の凹部31の体積をV1、その左の凹部31の体積をV2、その左の凹部31の体積をV3、……図左下隅の凹部31の体積をVnとする。
(b)は、仮に凹部31が半径rの略半球であれば、n番目の凹部31での体積Vnは、
Vn=1/6{π×h(3(a+h)}
である。よって、凹部31…の体積の総和Vmは、
Vm=Σ(V1+V2+……+Vn)
となり、凹部31…の体積の割合Rvは、
Rv={(体積の総和Vm)/(単位面積A×A)}×100(%)で求めることができる。
なお、以上は凹部31…体積の割合の定義を説明したものであり、例えば、摺動面21の平坦部と凹部1…との陰影差を画像処理することで、凹部31…の体積の割合を求めることができる。
ここで、ジャーナル部の軸受に対する潤滑や、ピン部の大端部に対する潤滑は、通常、ジャーナル部やピン部の回転時に流体潤滑となり、始動時/停止時に境界潤滑となる。
流体潤滑とは、一対の摺動面が油膜で完全に隔離された状態をいう。境界潤滑とは、一対の摺動面間に油膜が存在するにも拘わらず、摺動面の一部がところどころで接触する状態をいう。
流体潤滑や境界潤滑は、潤滑油の粘性η、摺動面21の回転速度V、摺動面21にかかる荷重Pなどの条件に影響される。
図8は潤滑油の粘性η、摺動面の回転速度Vrおよび荷重Pと摩擦係数μとの関係を示すグラフである。縦軸に摩擦係数μを示し、横軸に潤滑油の粘性η、摺動面の回転速度Vrおよび荷重Pの関係式(η×Vr)/Pを示した。
ここで、摺動面21にかかる荷重Pが大きく、摺動面21の回転速度Vrが小さければ、潤滑油の油膜を確保し難くなり、境界潤滑になりやすい。すなわち、横軸の(η×Vr)/Pが小さければ、境界潤滑になりやすい。
一方、摺動面21にかかる荷重Pが小さく、摺動面21の回転速度Vrが大きければ、潤滑油の油膜を確保しやすくなり、流体潤滑になりやすい。すなわち、横軸の(η×Vr)/Pが大きければ、流体潤滑になりやすい。
このことから、グラフG1に示すように、(η×Vr)/Pが0.1近傍と小さいとき、境界潤滑の領域E1となり、(η×Vr)/Pが2近傍と大きいとき、流体潤滑の領域E2となる。
境界潤滑の領域E1と流体潤滑の領域E2との間は、混合潤滑の領域E3となる。混合潤滑とは、潤滑膜の厚さが薄くなり、流体潤滑部分と境界潤滑部分とが混在した状態をいう。
なお、縦軸の摩擦係数μは等間隔目盛りあるが、横軸の(η×Vr)/Pは対数目盛であるため、0.1と2の位置は不等間隔になる。
図9(a),(b)は本発明に係る凹部の開口面積割合と摩擦係数との関係を説明するグラフである。縦軸に摩擦係数μを示し、横軸に開口面積割合を示した。
(a)は、ηV/Pが0.1の境界潤滑状態におけるデータをプロットし、プロットしたデータから、図6に示す凹部31…の開口面積割合Rsと摩擦係数μとの関係をグラフG2で表したものである。
グラフG2から、凹部31…の開口面積割合Rsを単位面積当たり0〜10%の範囲に設定すれば摩擦係数μを小さく抑えられることが判明した。
すなわち、境界潤滑では、摺動面21(図6参照)の凹凸が摩擦係数μの増加に繋がり、凹部31…の開口面積割合Rsが10%を超えると急激に摩擦係数μが増加することが判明した。よって、境界潤滑を考慮した場合、凹部31…の開口面積割合Rsを単位面積当たり10%以下に設定することが望ましい。
(b)は、ηV/Pが2の流体潤滑状態におけるデータをプロットし、このプロットしたデータから、凹部31…の開口面積割合Rsと摩擦係数μとの関係をグラフG3で表したものである。
ここで、流体潤滑では油膜への依存率が高い。凹部31…の開口面積割合Rsが大きいと、十分な油膜が得られる。よって、グラフG3に示すように、摩擦係数μを抑えるためには、凹部31…の開口面積割合Rsを単位面積当たり5%以上にする必要がある。
一方、凹部31…の開口面積割合Rsが単位面積当たり17%を超えると、摩擦係数μがばらついてしまう。このため、グラフG3を破線で示す。
よって、流体潤滑を考慮した場合、凹部31…の開口面積割合Rsを単位面積当たり5〜17%の範囲に設定することが望ましい。
ここで、図1に示すジャーナル部11,12の軸受(図示せず)に対する潤滑や、ピン部15の大端部24に対する潤滑は、通常、ジャーナル部11,12やピン部15の回転時に流体潤滑となり、始動時/停止時に境界潤滑となる。
このため、流体潤滑と境界潤滑の両方を考慮して凹部31…の開口面積割合Rsを決める必要がある。
よって、凹部31…の開口面積割合Rsは、グラフG2から求めた0〜10%の範囲と、グラフG3から求めた5〜17%の範囲とから、5〜10%の範囲にすることが望ましい。
凹部31…の開口面積割合Rsを単位面積当たり5〜10%の範囲にすれば、流体潤滑と境界潤滑の両方に対して摩擦係数μを下げることができる。
図10(a),(b)は本発明に係る凹部の体積割合と摩擦係数との関係を説明するグラフである。縦軸に摩擦係数μを示し、横軸に体積割合を示した。
(a)は、ηV/Pが0.1の境界潤滑状態におけるデータをプロットし、このプロットしたデータから、図7に示す凹部31…の体積割合Rvと摩擦係数μとの関係をグラフG4で表したものである。
グラフG4から、凹部31…の体積割合Rvを単位面積当たり0〜5×10μm/mmの範囲に設定すれば摩擦係数μを小さく抑えられることが判明した。
すなわち、境界潤滑では、摺動面21(図7参照)の凹凸が摩擦係数μの増加に繋がり、凹部31…の体積割合Rvが単位面積当たり5×10μm/mmを超えると摩擦係数μが増加することが判明した。よって、境界潤滑を考慮した場合、凹部31…の体積割合Rvを単位面積当たり5×10μm/mm以下に設定することが望ましい。
(b)は、ηV/Pが2の流体潤滑状態におけるデータをプロットし、このプロットしたデータから、凹部31…の体積割合Rvと摩擦係数μとの関係をグラフG5で表したものである。
ここで、流体潤滑では油膜への依存率が高い。凹部31…の体積割合Rvが大きいと、十分な油膜が得られるため、グラフG5に示すように、凹部31…の体積割合Rvは単位面積当たり2×10μm/mm以上にすることが望ましい。
一方、グラフG5に示すように、凹部31…の体積割合Rvが単位面積当たり8×10μm/mmを超えると、体積割合Rvが大きくなり過ぎて摩擦係数μが増加する虞がある。
よって、流体潤滑を考慮した場合、体積割合Rvを単位面積当たり2×10〜8×10μm/mmの範囲に設定することが望ましい。
ここで、図1に示すジャーナル部11,12の軸受(図示せず)に対する潤滑や、ピン部15の大端部24に対する潤滑は、通常、ジャーナル部11,12やピン部15の回転時に流体潤滑となり、始動時/停止時に境界潤滑となる。
このため、流体潤滑と境界潤滑の両方を考慮して凹部31…の体積割合Rvを決める必要がある。
よって、凹部31…の体積割合Rvは、グラフG4から求めた0〜5×10μm/mmの範囲と、グラフG5から求めた2×10〜8×10μm/mmの範囲とから、2×10〜5×10μm/mmの範囲にすることが望ましい。
凹部31…の体積割合Rvを単位面積当たり2×10〜5×10μm/mmの範囲にすれば、流体潤滑と境界潤滑の両方に対して摩擦係数μを下げることができる。
図1に戻って、ピン部15の窒化処理摺動面21に凹部31…(図2参照)を備え、凹部31…の開口面積割合Rsを、単位面積当たり5〜17%とし、かつ、凹部31…の体積割合Rvを、単位面積当たり2×10〜5×10μm/mmとなるように設定した。
同様に、ジャーナル部11,12の窒化処理摺動面18,19に凹部31…を備え、凹部31…の開口面積割合Rsを、単位面積当たり5〜17%とし、かつ、凹部31…の体積割合Rvを、単位面積当たり2×10〜5×10μm/mmとなるように設定した。
これにより、ジャーナル部11,12やピン部15の窒化処理摺動面18,19,21の油膜を確保して耐焼付性を高め、かつジャーナル部11,12やピン部15の窒化処理摺動面18,19,21の摩擦係数を好適に保つことができる。
このように、窒化処理摺動面18,19,21の耐摩耗性や耐焼付性を高め、かつ摩擦係数を好適に保つことで、クランクシャフト10の耐久性を高めることができる。
加えて、摺動面に窒化処理を施すことで、窒化処理摺動面18,19,21を表面硬化し、窒化処理摺動面18,19,21の耐摩耗性を高めることができる。
なお、前記実施形態では、クランクシャフトとして、単気筒エンジンに適用したクランクシャフト10を例に説明したが、これに限らないで、多気筒エンジンのクランクシャフトに適用しても同様の効果を得ることは可能である。
また、前記実施の形態では、凹部31を開口の直径dが略100μm、深さhが略10μmの略半球状の微小窪みとした例について説明したが、凹部31の形状は任意に決めることができる。
さらに、前記実施の形態では、窒化処理摺動面として、ジャーナル部11,12の摺動面18,19およびピン部15の摺動面21を例に説明したが、これに限らないで、その他の機械部品の摺動面に適用することも可能である。
要は、窒化処理摺動面は、対向する部材に対して相対的に摺動する面であれば、その種類を問わない。
また、前記実施の形態では、クランクシャフト10のうち、ジャーナル部11,12やピン部15の表面のみに窒化処理を施して、窒化処理摺動面18,19,21とした例について説明したが、これに限らないで、クランクシャフト10全体を窒化処理しても同様の効果を得ることができる。
さらに、前記実施の形態では、窒化処理としてガス軟窒化処理法を例に説明したが、これに限らないで、プラズマ窒化法(あるいは、イオン窒化法)や、ガス窒化法などのその他の窒化処理を採用することも可能である。
本発明の窒化処理摺動面の形成方法は、クランクシャフトなどのように摺動面を備えた機械部品への適用に好適である。
本発明に係る窒化処理摺動面の形成方法で形成したクランクシャフトの斜視図である。 本発明に係る窒化処理摺動面の形成方法で形成した摺動面の斜視図である。 本発明に係る窒化処理摺動面の形成方法においてクランクシャフトの素材に粗加工摺動面を加工する例を説明する図である。 本発明に係る窒化処理摺動面の形成方法において粗加工摺動面に奥部を形成する例を説明する図である。 本発明に係る窒化処理摺動面の形成方法において摺動面に窒化処理を施す例を説明する図である。 本発明に係る凹部の開口面積の割合を説明する図である。 本発明に係る凹部の体積の割合を説明する図である。 潤滑油の粘性η、摺動面の回転速度Vrおよび荷重Pと摩擦係数μとの関係を示すグラフである。 本発明に係る凹部の開口面積割合と摩擦係数との関係を説明するグラフである。 本発明に係る凹部の体積割合と摩擦係数との関係を説明するグラフである。 従来のクランクシャフトを示す斜視図である。
符号の説明
10…クランクシャフト、11,12…ジャーナル部、15…ピン部、18,19,21…摺動面(窒化処理摺動面)、24…大端部(対向する部材)、42,43,44…部位(所定部位)、46,47,48…粗加工摺動面、51…ビーズ、52、31…凹部、Rs…開口面積割合、Rv…体積割合。

Claims (2)

  1. 素材の所定部位を加工し、加工した部位に窒化処理を施すことにより、対向する部材に対して相対的に摺動する窒化処理摺動面を形成する方法において、
    前記素材のうち、前記窒化処理摺動面に対応する部位を粗加工することで粗加工摺動面を得る工程と、
    前記粗加工摺動面にビーズを吹き付けて凹部を形成する工程と、
    前記凹部を形成した粗加工摺動面に窒化処理を施す工程と、
    前記凹部の開口面積割合が単位面積当たり5〜10%、かつ前記凹部の体積割合が単位面積当たり2×10〜5×10μm/mmになるように、前記粗加工摺動面を仕上げ加工することで前記窒化処理摺動面を得る工程とからなる窒化処理摺動面の形成方法。
  2. 前記窒化処理摺動面は、クランクシャフトに備えたジャーナル部の表面および/またはピン部の表面であることを特徴とする請求項1記載の窒化処理摺動面の形成方法。
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