JP2006002085A - 熱可塑性エラストマー組成物 - Google Patents

熱可塑性エラストマー組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明は、高温領域における圧縮永久歪み特性および耐油性に優れ、かつ柔軟性および成形性に優れる熱可塑性エラストマー組成物を提供する。
【解決手段】 (a)メタロセン系触媒を用いて合成されたエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム100重量部、(b)結晶性オレフィン系樹脂20〜350重量部、(c)架橋剤2〜25重量部、および(d)芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物との共重合体、芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物との共重合体の水添物および水添共役ジエン化合物重合体からなる群から選ばれる少なくとも一つの重合体5〜120重量部を含有することを特徴とする熱可塑性エラストマー組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、熱可塑性エラストマー組成物に関し、特に、高温領域における圧縮永久歪み特性および耐油性に優れ、かつ柔軟性および成形性に優れる熱可塑性エラストマー組成物に関する。
近年、ゴム弾性を有する軟質材料であって、加硫工程を必要とせず、熱可塑性樹脂と同様な成形加工性及びリサイクルが可能な熱可塑性エラストマーが、自動車部品、家電部品、電線被覆材、医療用部品、履物、雑貨等の分野で多用されている。
熱可塑性エラストマーの中でも、芳香族ビニル化合物−共役ジエン化合物のブロック共重合体であるスチレン−ブタジエンブロック共重合体(SBS)やスチレン−イソプレンブロック共重合体(SIS)などのポリスチレン系熱可塑性エラストマーは、柔軟性に富み、常温で良好なゴム弾性を有し、かつ、これらより得られる熱可塑性エラストマー組成物は加工性に優れており、加硫ゴムの代替品として広く使用されている。
また、これらのエラストマー中のスチレンと共役ジエンのブロック共重合体の分子内二重結合を水素添加したエラストマー組成物は、耐熱老化性(熱安定性)および耐候性を向上させたエラストマーとして、さらに広く多用されている。
しかしながら、これらの水素添加ブロック共重合体を用いた熱可塑性エラストマー組成物は、未だゴム的特性、例えば、耐油性、加熱加圧変形率(圧縮永久歪み)や高温時のゴム弾性に問題があり、この点を改良するものとして、上記ブロック共重合体の水素添加誘導体を含む組成物を架橋させて得られる架橋体が提案されている(例えば、特許文献1〜5参照。)。
しかしながら、上記公報に開示されている水添ブロック共重合体の架橋組成物は、高温時、特に100℃以上における圧縮永久歪みが未だに不十分であり、機械強度が低下し易いという問題があり、従来加硫ゴム用途で要求されている性能レベルに到達していないのが現状である。また押出成形では高温時の溶融張力が低いために形状保持性が悪化し、射出成形では成形サイクル(成形時間)が長くなるなど、成形加工面の問題点も多い。
別の熱可塑性エラストマーとして、ゴムおよびオレフィン系樹脂を架橋させたオレフィン系熱可塑性エラストマーが知られている。このエラストマーは硬度が比較的高いため、柔軟性を付与するために可塑剤が通常使用されるが、可塑剤はエラストマーから徐々に染み出すという欠点を有する。そこで、この欠点を解消するために、スチレン−共役ジエンブロックコポリマーをさらに添加した熱可塑性エラストマー組成物が知られている(例えば、特許文献6参照)。また、オレフィン系熱可塑性エラストマーの機械的強度をさらに向上させるために、高度に架橋されたゴムをオレフィン系樹脂中に分散させ、次いでスチレン系熱可塑性プロックコポリマーを添加した熱可塑性エラストマー組成物も知られている(例えば、特許文献7参照)。これらの組成物では、ゴムとして、チーグラー系触媒を用いて合成されたEPDMが使用されており、成形性に劣る。
特開昭59−6236号公報 特開昭63−57662号公報 特公平3−49927号公報 特公平3−11291号公報 特公平6−13628号公報 特開昭62−62847号公報 特開昭64−24839号公報
本発明の目的は、高温領域における圧縮永久歪み特性および耐油性に優れ、かつ柔軟性および成形性に優れた熱可塑性エラストマー組成物を提供することである。
すなわち、本発明の第1の発明によれば
(a)メタロセン系触媒を用いて合成されたエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム100重量部、
(b)結晶性オレフィン系樹脂20〜350重量部、
(c)架橋剤2〜25重量部、および
(d)芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物との共重合体、芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物との共重合体の水添物および水添共役ジエン化合物重合体からなる群から選ばれる少なくとも一つの重合体5〜120重量部
を含有することを特徴とする熱可塑性エラストマー組成物が提供される。
また、本発明の第2の発明によれば、第1の発明において(e)架橋促進剤を20重量部以下の量でさらに含むことを特徴とする熱可塑性エラストマー組成物が提供される。
また、本発明の第3の発明によれば、第2の発明において成分(e)が、酸化亜鉛、酸化マグネシウム及び塩化第一スズからなる群から選ばれる少なくとも一つの架橋促進剤であることを特徴とする熱可塑性エラストマー組成物が提供される。
また、本発明の第4の発明によれば、第2の発明において成分(e)が酸化亜鉛であり、その量が0.05〜20重量部であることを特徴とする熱可塑性エラストマー組成物が提供される。
また、本発明の第5の発明によれば、第2の発明において成分(e)が塩化第一スズであり、その量が0.1〜10重量部であることを特徴とする熱可塑性エラストマー組成物が提供される。
また、本発明の第6の発明によれば、第1〜5のいずれかの発明において、(f)非芳香族系ゴム用軟化剤を480重量部以下の量でさらに含むことを特徴とする熱可塑性エラストマー組成物が提供される。
また、本発明の第7の発明によれば、第1〜6のいずれかの発明において、成分(c)がフェノール樹脂および臭化フェノール樹脂からなる群から選ばれる少なくとも一つの架橋剤であることを特徴とする熱可塑性エラストマー組成物が提供される。
また、本発明の第8の発明によれば、第1〜7のいずれかの発明において、成分(c)がアルキルフェノールホルムアルデヒド樹脂であることを特徴とする熱可塑性エラストマー組成物が提供される。
また、本発明の第9の発明によれば、第1〜8のいずれかの発明において、さらに(g)有機過酸化物を0.01〜0.5重量部含有することを特徴とする熱可塑性エラストマー組成物が提供される。
また、本発明の第10の発明によれば、第1〜9のいずれかの発明における熱可塑性エラストマー組成物から成形されたことを特徴とする成形体が提供される。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、高温領域における圧縮永久歪み特性および耐油性に優れ、かつ柔軟性および成形性に優れるので、自動車部品を中心としたブレーキ部品、油圧又は空気圧作動式装置の部品、弾性ポリマー系部品等の材料として好適に用いることができる。
以下、本発明の熱可塑性エラストマー組成物の構成成分、熱可塑性エラストマー組成物の製造、熱可塑性エラストマー組成物の用途について詳細に説明する。
1. 熱可塑性エラストマー組成物の構成成分
成分(a)
成分(a)は、メタロセン系触媒を用いて合成されたエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴムである。上記エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴムは、エチレンとプロピレン、1−ブテン、1−ペンテン等の炭素原子数3〜20のα−オレフィンと非共役ポリエン化合物とを重合してなる共重合体である。
上記非共役ポリエンとしては、非共役ジエンが好ましい。非共役ジエンの例としては、5−エチリデン−2−ノルボルネン(ENB)、1,4−ヘキサジエン、5−メチレン−2−ノルボルネン(MNB)、1,6−オクタジエン、5−メチル−1,4−ヘキサジエン、3,7−ジメチル−1,6−オクタジエン、1,3−シクロペンタジエン、1,4−シクロヘキサジエン、テトラヒドロインデン、メチルテトラヒドロインデン、ジシクロペンタジエン、5−イソプロピリデン−2−ノルボルネン、5−ビニル−ノルボルネン、ジシクロオクタジエン、メチレンノルボルネン等を挙げることができる。
成分(a)の具体例としては、例えば、エチレン・プロピレン・非共役ジエン共重合体ゴム、エチレン・1−ブテン・非共役ジエン共重合体ゴム等が挙げられる。これらの中では、架橋剤による架橋性の点からエチレン・プロピレン・非共役ジエン共重合体ゴム(EPDM)が好ましい。
本発明の成分(a)は、メタロセン系触媒を用いて合成されたものである。メタロセン系触媒はシングルサイト触媒あるいはセミマルチサイト触媒であり、チーグラー系触媒等のマルチサイト触媒とは区別される。メタロセン系触媒自体は公知であり、チタン、ジルコニウム等の遷移金属のシクロペンタジエニル誘導体と助触媒とからなる高活性の重合触媒である。メタロセン系触媒は、得られる重合体の分子量分布、粘度および非共役ポリエン含有量のコントロール性に優れ、また、得られる重合体のロット間およびロット内のブレが少ない。そのため、メタロセン系触媒を用いて重合されたエチレン系共重合体ゴムを用いると、得られる組成物を成形したとき、成形品表面の鏡面性が向上する、成形品表面のブツやメヤニが少ないなどの利点を有する。一方、チーグラー系触媒等のマルチサイト触媒を用いて重合されたエチレン系共重合体ゴムを成分(a)として使用すると、得られる組成物を成形したとき、フローマーク、メヤニやブツがでやすいという欠点を持つ。
成分(a)のエチレン含有量の範囲は、40〜80重量%が好ましく、さらに好ましくは50〜75重量%である。特に55〜75重量%の範囲では、得られる組成物の製造性と高温での圧縮永久歪み、引張強度とのバランスがよく、非常に好ましい。また、非共役ポリエン含有量は、0.5〜8重量%が好ましく、さらに好ましくは4〜8重量%である。下限未満では、得られる組成物の圧縮永久歪み特性が不十分である。
また、成分(a)のムーニー粘度ML1+4(125℃)は、10〜180が好ましく、より好ましくは20〜150である。成分(a)のムーニー粘度ML1+4(125℃)が10未満であると熱可塑性エラストマー組成物の圧縮永久歪み特性が低下する。上限を超えると成形性が悪化する。
成分(a)として使用できる市販品として、例えば、デュポン・ダウ・エラストマージャパン社製のNordel IP 4760P、4725Pおよび4770R(商品名)ならびにNordel MG 47130、46140、47100および47085(商品名)が挙げられる。
成分(b):
成分(b)は、結晶性オレフィン系樹脂であり、熱可塑性エラストマー組成物の耐油性向上、硬度調節、成形性向上の目的で用いられる。
成分(b)は、結晶性のエチレンもしくはプロピレンの単独重合体またはこのエチレンもしくはプロピレンを主体とする結晶性の共重合体が挙げられる。例えば、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、エチレン・ブテン−1共重合体等の結晶性エチレン系重合体、アイソタクチックポリプロピレン、プロピレン・エチレン共重合体、プロピレン・ブテン−1共重合体、プロピレン・エチレン・ブテン−1三元共重合体等の結晶性プロピレン系重合体が挙げられる。そのなかでも、ポリプロピレン系重合体が好ましい。
成分(b)のDSCによる融点は、50℃以上が好ましく、より好ましくは130℃以上、さらに好ましくは140℃以上であり、特に好ましくは150℃以上である。
ここで、DSCによる融点は、示差走査熱量計(DSC)によって得られるピークトップ融点であり、具体的には、DSCを用い、サンプル量10mgを採り、190℃で5分間保持した後、−10℃まで10℃/分の降温速度で結晶化させ、−10℃で5分間保持した後、10℃/分の昇温速度で200℃まで測定して求める値である。
成分(b)の配合量は、成分(a)100重量部に対して、20〜350重量部であり、好ましくは20〜220重量部、より好ましくは30〜150重量部である。成分(b)の配合量が前記上限値を超えると圧縮永久歪みが低下し、下限未満では、耐油性、製造性および成形性が低下する。
成分(c):
成分(c)は架橋剤であり、成分(a)を架橋することができる架橋剤であれば、特に限定されず用いることができる。ただし、有機過酸化物を除く。成分(c)としては、例えば、フェノール樹脂類、マレイミド類及び珪素含有架橋剤等が挙げられ、その中でもフェノール樹脂系架橋剤が好ましい。
好ましいフェノール樹脂架橋剤は、レゾール樹脂と呼ばれ、アルキル置換フェノール又は非置換フェノールの、アルカリ媒体中のアルデヒドとの縮合、好ましくはホルムアルデヒドとの縮合、又は二官能性フェノールジアルコール類の縮合により製造される。アルキル置換されたフェノールのアルキル置換体は典型的に1乃至約10の炭素原子を有する。p−位において1乃至約10の炭素原子を有するアルキル基で置換されたジメチロールフェノール類又はフェノール樹脂が好ましい。それらのフェノール系架橋剤は、典型的には、熱硬化性樹脂であり、フェノール樹脂架橋剤またはフェノール樹脂と呼ばれる。熱可塑性加硫ゴムのフェノール樹脂による架橋の具体的な例としては、米国特許第4,311,628号、米国特許第2,972,600号及び3,287,440号に記載され、これらの技術も本発明で用いることができる。
好ましいフェノール樹脂架橋剤の例は、一般式(I)、
Figure 2006002085
(式中、Qは、−CH2−及び−CH2−O−CH2−から成る群から選ばれる二価基であり、mは0又は1乃至20の正の整数であり、R’は有機基である)
により定義される。好ましくは、Qは、二価基−CH2−O−CH2−であり、mは0又は1乃至10の正の整数であり、R’は20未満の炭素原子を有する有機基である。なおより好ましくは、mは0又は1乃至5の正の整数であり、R’は4乃至12の炭素原子を有する有機基である。
上記フェノール樹脂の中では、アルキルフェノールホルムアルデヒド樹脂およびメチロール化アルキルフェノール樹脂が好ましい。また、末端の水酸基を臭素化した臭化フェノール樹脂、例えば臭素化アルキルフェノール樹脂、も好ましい。特に、アルキルフェノールホルムアルデヒド樹脂が好ましい。
上記フェノール系架橋剤の製品例としては、タッキロール201(アルキルフェノールホルムアルデヒド樹脂、田岡化学工業社製)、タッキロール250−I(臭素化率4%の臭素化アルキルフェノールホルムアルデヒド樹脂、田岡化学工業社製)、タッキロール250−III(臭素化アルキルフェノールホルムアルデヒド樹脂、田岡化学工業社製)、PR−4507(群栄化学工業社製)、Vulkaresat510E(Hoechst社製)、Vulkaresat532E(Hoechst社製)、Vulkaresen E(Hoechst社製)、Vulkaresen 105E(Hoechst社製)、Vulkaresen 130E(Hoechst社製)、Vulkaresol 315E(Hoechst社製)、Amberol ST 137X(Rohm&Haas社製)、スミライトレジンPR−22193(住友デュレズ社製)、Symphorm−C−100(Anchor Chem.社製)、Symphorm−C−1001(Anchor Chem.社製)、タマノル531(荒川化学社製)、Schenectady SP1059(Schenectady Chem.社製)、Schenectady SP1045(Schenectady Chem.社製)、CRR−0803(U.C.C社製)、Schenectady SP1055(Schenectady Chem.社製)、Schenectady SP1056(Schenectady Chem.社製)、CRM−0803(昭和ユニオン合成社製)、Vulkadur A(Bayer社製)が挙げられ、その中でもタッキロール201(アルキルフェノールホルムアルデヒド樹脂)を好ましく使用できる。
上記珪素含有架橋剤としては、一般的に、少なくとも1つのSiH基を有する水素化珪素化合物が含まれる。それらの化合物は、ヒドロシリル化触媒の存在下で不飽和ポリマーの炭素炭素二重結合と反応する。本発明を実施するのに有用な水素化珪素化合物には、メチル水素ポリシロキサン類(methylhydrogen polysiloxanes)、メチル水素ジメチル−シロキサンコポリマー類(methylhydrogen dimethyl−siloxane copolymers)、アルキルメチルポリシロキサン類(alkyl methyl polysiloxanes)、ビス(ジメチルシリル)アルカン類、ビス(ジメチルシリル)ベンゼン及びそれらの混合物が含まれるが、それらに限定されない。
好ましい水素化珪素化合物は、式、
Figure 2006002085
(式中、各Rは、1乃至20の炭素原子を有するアルキル、4乃至12の炭素原子を有するシクロアルキル及びアリールから独立して選ばれ、mは1乃至約50の値を有する整数であり、nは1乃至約50の値を有する整数であり、pは、0乃至約6の値を有する整数である)により定義され得る。
成分(c)の配合量は、成分(a)100重量部に対して、2〜25重量部であり、好ましくは5〜25重量部である。成分(c)の配合量が前記上限値を超えると、熱可塑性エラストマー組成物の流動性が著しく減少し、製造・成形が困難となる。一方、前記下限値未満では、熱可塑性エラストマー組成物の圧縮永久歪み特性および耐油性が悪化する。
成分(d):
成分(d)は、(d−1)芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物との共重合体、(d−2)芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物との共重合体の水添物、および(d−3)水添共役ジエン化合物重合体からなる群から選ばれる少なくとも一つの重合体である。成分(d)は、特に、高温領域における圧縮永久歪み特性の向上を目的として用いられる。
成分(d−1):
成分(d−1)は、(d−1−1)芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物とのランダム共重合体、および(d−1−2)芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物とのブロック共重合体を包含する。
成分(d−1−1):
成分(d−1−1)は芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物とのランダム共重合体であり、芳香族ビニル化合物としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−第3ブチルスチレン等のうちから1種又は2種以上を選択でき、なかでもスチレンが好ましい。また共役ジエン化合物としては、例えば、ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン等のうちから1種又は2種以上が選ばれ、なかでもブタジエン、イソプレン及びこれらの組み合わせが好ましい。
成分(d−1−1)は、芳香族ビニル化合物を3〜60重量%、好ましくは5〜50重量%含む。
成分(d−1−1)の数平均分子量は、好ましくは150,000〜500,000、より好ましくは、170,000〜400,000、更に好ましくは200,000〜350,000の範囲であり、分子量分布は10以下である。
成分(d−1−1)の具体例としては、例えばスチレンとブタジエンとの共重合体(SBR)が挙げられる。
成分(d−1−2):
成分(d−1−2)は、芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物とのブロック共重合体であり、芳香族ビニル化合物を主体とする重合体ブロックAの少なくとも2個と、共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックBの少なくとも1個とからなる。例えば、A−B−A、B−A−B−A、A−B−A−B−A等の構造を有する芳香族ビニル化合物−共役ジエン化合物ブロック共重合体を挙げることができる。
成分(d−1−2)は、芳香族ビニル化合物を5〜60重量%、好ましくは20〜50重量%含む。
芳香族ビニル化合物を主体とする重合体ブロックAは、好ましくは、芳香族ビニル化合物のみからなるか、または芳香族ビニル化合物50重量%以上、好ましくは70重量%以上と共役ジエン化合物との共重合体ブロックである。
共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックBは、好ましくは、共役ジエン化合物のみからなるか、または、共役ジエン化合物50重量%以上、好ましくは、70重量%以上と芳香族ビニル化合物との共重合体ブロックである。
成分(d−1−2)の数平均分子量は、好ましくは5,000〜1,500,000、より好ましくは、10,000〜550,000、更に好ましくは100,000〜400,000の範囲であり、分子量分布は10以下である。ブロック共重合体の分子構造は、直鎖状、分岐状、放射状あるいはこれらの任意の組み合わせのいずれであってもよい。
また、これらの芳香族ビニル化合物を主体とする重合体ブロックA、共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックBにおいて、分子鎖中の共役ジエン化合物又は芳香族ビニル化合物由来の単位の分布がランダム、テーパード(分子鎖に沿ってモノマー成分が増加又は減少するもの)、一部ブロック状又はこれらの任意の組み合わせでなっていてもよい。芳香族ビニル化合物を主体とする重合体ブロックA又は共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックBがそれぞれ2個以上ある場合には、各重合体ブロックはそれぞれが同一構造であっても異なる構造であってもよい。
成分(d−1−2)を構成する芳香族ビニル化合物としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−第3ブチルスチレン等のうちから1種又は2種以上を選択でき、なかでもスチレンが好ましい。また共役ジエン化合物としては、例えば、ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン等のうちから1種又は2種以上が選ばれ、なかでもブタジエン、イソプレン及びこれらの組み合わせが好ましい。
成分(d−1−2)の具体例としては、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体(SBS)、スチレン−イソプレン−スチレン共重合体(SIS)等が挙げられる。
成分(d−1−2)の製造方法としては数多くの方法が提案されているが、代表的な方法としては、例えば特公昭40−23798号公報に記載された方法により、リチウム触媒又はチーグラー型触媒を用い、不活性媒体中でブロック重合させて得ることができる。
成分(d−2):
成分(d−2)は、(d−2−1)芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物とのランダム共重合体の水添物および(d−2−2)芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物とのブロック共重合体の水添物を包含する。
成分(d−2−1):
成分(d−2−1)は芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物とのランダム共重合体の水添物であり、芳香族ビニル化合物としては、例えばスチレン、t−ブチルスチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ジビニルベンゼン、1,1−ジフェニルスチレン、N,N−ジエチル−p−アミノエチルスチレン、ビニルトルエン、p−第3ブチルスチレンなどのうちから1種または2種以上が選択でき、中でもスチレンが好ましい。
また共役ジエン化合物としては、例えば、ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエンなどのうちから1種または2種以上が選ばれる。
成分(d−2−1)は、引張特性、耐加熱変形性の観点から、メルトマスフローレート(ASTM D 1238準拠、230℃、荷重21.18Nで測定)が12g/10分以下のものが好ましく、6g/10分以下のものが更に好ましい。
芳香族ビニル化合物含有量は50重量%以下が好ましく、より好ましくは、柔軟な樹脂組成物を得るという目的から、25質量%以下であり、さらに好ましくは20質量%以下である。また同じ目的から、共役ジエン化合物の炭素-炭素二重結合を水素添加により飽和させることも重要である。
芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物のランダム構造において、該芳香族ビニル化合物はランダムに結合している。また、該共役ジエン化合物に基づく脂肪族二重結合の少なくとも90%が水素添加されたものが好ましい。
成分(d−1−2)の数平均分子量は、好ましくは5,000〜1,000,000であり、より好ましくは10,000〜350,000であり、分子量分布は10以下である。
成分(d−2−1)の具体例としては、例えば、スチレン・ブタジエンランダム共重合体の水素添加物(水添SBRまたはH−SBR)が挙げられ、その市販例として、例えばダイナロン1320P(商品名、ジェイエスアール社製)が挙げられる。
成分(d−2−2):
成分(d−2−2)は芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物とのブロック共重合体の水添物であり、芳香族ビニル化合物を主体とする少なくとも1個の重合体ブロックAと、共役ジエン化合物を主体とする少なくとも1個の重合体ブロックBとからなるブロック共重合体を水素添加して得られる。例えば、A−B、A−B−A、B−A−B−A、A−B−A−B−A等の構造を有する芳香族ビニル化合物−共役ジエン化合物のブロック共重合体を水素添加して得られる。
芳香族ビニル化合物を主体とする重合体ブロックAは、芳香族ビニル化合物のみからなる重合体か、芳香族ビニル化合物と50重量%未満の共役ジエン化合物との共重合体であってもよい。また、共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックBは、共役ジエン化合物のみからなる重合体か、共役ジエン化合物と50重量%未満の芳香族ビニル化合物の共重合体であってもよい。
成分(d−2−2)を構成する芳香族ビニル化合物としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−第3ブチルスチレン等のうちから1種又は2種以上を選択でき、なかでもスチレンが好ましい。また共役ジエン化合物としては、例えば、ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン等のうちから1種又は2種以上が選ばれ、なかでもブタジエン、イソプレン及びこれらの組み合わせが好ましい。
成分(d−2−2)は、共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックBにおいて、その水素添加率は任意であるが、好ましくは50%以上、より好ましくは55%以上、更に好ましくは60%以上である。また、そのミクロ構造は、任意であり、例えば、ブロックBがブタジエン単独で構成される場合、ポリブタジエンブロックにおいては、1,2−ミクロ構造が好ましくは20〜50重量%、特に好ましくは25〜45重量%である。また、1,2−結合を選択的に水素添加した物であっても良い。ブロックBがイソプレンとブタジエンの混合物から構成される場合、1,2−ミクロ構造が好ましくは50%未満、より好ましくは25%未満、より更に好ましくは15%未満である。
ブロックBがイソプレン単独で構成される場合、ポリイソプレンブロックにおいてはイソプレンの好ましくは70〜100重量%が1,4−ミクロ構造を有し、かつイソプレンに由来する脂肪族二重結合の好ましくは少なくとも90%が水素添加されたものが好ましい。
また、重合体ブロックAは、成分全体の5〜70重量%の割合で存在するのが好ましい。さらに、成分全体の重量平均分子量は、150,000〜500,000が好ましく、さらに好ましくは200,000〜400,000である。重量平均分子量が200,000を下回ると、得られる組成物の圧縮永久歪み特性が低下する。上記範囲内では分子量が大きいほど、得られる組成物の圧縮永久歪み特性が良好となる。
成分(d−2−2)の具体例としては、スチレン−エチレン・ブテン共重合体(SEB)、スチレン−エチレン・プロピレン共重合体(SEP)、スチレン−エチレン・ブテン−スチレン共重合体(SEBS)、スチレン−エチレン・プロピレン−スチレン共重合体(SEPS)、スチレン−エチレン・エチレン・プロピレン−スチレン共重合体(SEEPS)、スチレン−ブタジエン・ブチレン−スチレン共重合体(部分水添スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体、SBBS)等を挙げることができ、これらを用途に合わせて適宜使用することが出来る。
成分(d−2−2)の製造方法としては、数多くの方法が提案されているが、代表的な方法としては、例えば特公昭40−23798号公報に記載された方法により、リチウム触媒又はチーグラー型触媒を用い、不活性媒体中でブロック重合させて得ることができる。こうしたブロック共重合体の水素添加処理は、公知の方法により、不活性溶媒中で水素添加触媒の存在下に行うことができる。
成分(d−3):
成分(d−3)は、共役ジエンブロック共重合体の水素添加物であり、例えば、ブタジエンのブロック共重合体を水素添加して得られる結晶性エチレンブロックと非晶性エチレン−ブテンブロックを有するブロック共重合体(CEBC)等が挙げられる。成分(d−3)は、単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
また、成分(d−3)の重量平均分子量は、500,000以下であり、好ましくは200,000〜450,000である。重量平均分子量が500,000を超えると、押出・射出成形性が悪化し、重量平均分子量が200,000を下回ると、圧縮永久歪み特性向上効果が低下する。
上記した成分(d)の中でも、柔軟性付与効果に優れ、かつ圧縮永久歪み向上効果に優れる点で、成分(d−2−2)が好ましく、中でもスチレン−エチレン・エチレン・プロピレン−スチレン共重合体(SEEPS)、スチレン−エチレン・ブテン−スチレン共重合体(SEBS)がさらに好ましい。その中でも、圧縮永久歪み向上効果に特に優れることから、セプトン4077(クラレ株式会社製)およびKRATON MD6933ES(クレイトンポリマージャパン社製)が最も好ましい。
成分(d)の配合量は、成分(a)100重量部に対して、5〜120重量部であり、好ましくは10〜100重量部である。成分(d)の量が5重量部未満であると、得られる組成物の圧縮永久歪み特性が低下する。また、120重量部を超えると、得られる組成物の耐油性および圧縮永久歪み特性が低下する。
成分(e):架橋促進剤(任意成分)
成分(e)は任意成分であり、成分(c)の架橋剤の機能をより効果的に向上させるために用いられる。成分(c)としてフェノール樹脂架橋剤を用いる場合は、成分(e)として酸化亜鉛、酸化マグネシウム、塩化第一スズ等が使用される。なお、酸化亜鉛を架橋触媒として用いる際には、分散剤として、ステアリン酸金属塩等を併用することができる。上記架橋促進剤の中でも酸化亜鉛が特に好ましい。
成分(e)は、成分(a)100重量部に対して20重量部以下の量で配合される。特に、成分(e)が酸化亜鉛である場合は、成分(a)100重量部に対して0.05〜20重量部が好ましく、成分(e)が塩化第一スズである場合は、成分(a)100重量部に対して0.1〜10重量部が好ましい。成分(e)の配合量が前記上限値を超えると架橋が均一に起こらなくなり、また、得られる熱可塑性エラストマー組成物の流動性が低下し製造・成形が困難となり、折り曲げ白化性、耐屈曲疲労性、耐オイルブリード性が悪化し、同時に圧縮永久歪みが悪化する。
本発明では、成分(c)としてのフェノール樹脂と成分(e)としての塩化第一スズを組み合わせると、高温領域における圧縮永久歪み特性を良好に発現することができるので、特に好ましい。
成分(f):非芳香族系ゴム用軟化剤(任意成分)
成分(f)は任意成分であり、熱可塑性エラストマー組成物の柔軟性付与および成形性改良の目的で用いられる。
非芳香族系ゴム用軟化剤としては、例えば、炭素数4〜155のパラフィン系化合物、好ましくは炭素数4〜50のパラフィン系化合物が挙げられ、具体的には、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、ウンデカン、ドデカン、テトラデカン、ペンタデカン、ヘキサデカン、ヘプタデカン、オクタデカン、ノナデカン、エイコサン、ヘンエイコサン、ドコサン、トリコサン、テトラコサン、ペンタコサン、ヘキサコサン、ヘプタコサン、オクタコサン、ノナコサン、トリアコンタン、ヘントリアコンタン、ドトリアコンタン、ペンタトリアコンタン、ヘキサコンタン、ヘプタコンタン等のn−パラフィン(直鎖状飽和炭化水素)、イソブタン、イソペンタン、ネオペンタン、イソヘキサン、イソペンタン、ネオヘキサン、2,3−ジメチルブタン、2−メチルヘキサン、3−メチルヘキサン、3−エチルペンタン、2,2−ジメチルペンタン、2,3−ジメチルペンタン、2,4−ジメチルペンタン、3,3−ジメチルペンタン、2,2,3−トリメチルブタン、3−メチルヘプタン、2,2−ジメチルヘキサン、2,3−ジメチルヘキサン、2,4−ジメチルヘキサン、2,5−ジメチルヘキサン、3,4−ジメチルヘキサン、2,2,3−トリメチルペンタン、イソオクタン、2,3,4−トリメチルペンタン、2,3,3−トリメチルペンタン、2,3,4−トリメチルペンタン、イソノナン、2−メチルノナン、イソデカン、イソウンデカン、イソドデカン、イソトリデカン、イソテトラデカン、イソペンタデカン、イソオクタデカン、イソナノデカン、イソエイコサン、4−エチル−5−メチルオクタン等のイソパラフィン(分岐状飽和炭化水素)及び、これらの飽和炭化水素の誘導体等を挙げることができる。これらの非芳香族系ゴム用軟化剤は、混合物で用いられ、室温で液状であるものが好ましい。
室温で液状である非芳香族系ゴム用軟化剤の市販品としては、日本油脂株式会社製のNAソルベント(イソパラフィン系炭化水素油)、出光興産株式会社製のPW−90(n−パラフィン系プロセスオイル)、出光石油化学株式会社製のIP−ソルベント2835(合成イソパラフィン系炭化水素、99.8wt%以上のイソパラフィン)、三光化学工業株式会社製のネオチオゾール(n−パラフィン系プロセスオイル)等が挙げられる。
また、非芳香族系ゴム用軟化剤には、少量の不飽和炭化水素及びこれらの誘導体が共存していても良い。不飽和炭化水素としては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、2−ブテン、イソブチレン、1−ペンテン、2−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、2−メチル−2−ブテン、1−ヘキセン、2,3−ジメチル−2−ブテン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン等のエチレン系炭化水素、アセチレン、メチルアセチレン、1−ブチン、2−ブチン、1−ペンチン、1−ヘキシン、1−オクチン、1−ノニン、1−デシン等のアセチレン系炭化水素を挙げることができる。
成分(f)の配合量は、成分(a)100重量部に対して、480重量部以下が好ましく、より好ましくは260重量部以下であり、下限を設けるならば10重量部である。成分(f)の配合量が前記上限値を超えると得られる組成物からなる成形体表面にブリードが生じ、機械特性および圧縮永久歪み特性が低下する。
成分(g):有機過酸化物(任意成分)
成分(g)は任意成分であり、熱可塑性エラストマー組成物の圧縮永久歪み特性をさらに向上させる目的で用いられる。
成分(g)としては、例えば、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、ベンゾイルパーオキサイド、m−メチルベンゾイルパーオキサイド、m−トルオイルパーオキサイド、t−ヘキシルパーオキシベンゾエート、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)2−メチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、2,2−ビス(4,4−ジブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロドデカン、t−ヘキシルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、琥珀酸パーオキサイド、1−シクロヘキシル−1−メチルエチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ヘキシルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、m−トルオイル及びベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシラウレート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(m−トルオイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシイソプロピルモノカルボネート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルモノカーボネート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシアセテート、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、ジクミルパーオキサイド、ジ−tert−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3、1,3−ビス(tert−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、1,1−ビス(tert−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、n−ブチル−4,4−ビス(tert−ブチルパーオキシ)バレレート、ベンゾイルパーオキサイド、p−クロロベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、tert−ブチルパーオキシベンゾエート、tert−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、ジアセチルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、tert−ブチルクミルパーオキサイドなどを挙げることができる。
これらのうち、臭気性、着色性、スコーチ安定性の点で、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン(1分半減期温度147℃)、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン(1分半減期温度179℃)および2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3(1分半減期温度194℃)等が好ましい。本発明の組成物の場合は、1分半減期温度が165℃以下の低温分解型の有機過酸化物を使用しても良い。
成分(g)の配合量は、配合する場合、成分(a)100重量部に対して0.01〜0.5重量部であり、好ましくは0.01〜0.3重量部である。配合量が0.5重量部を超えると有機過酸化物による分解反応が優先され、得られる組成物の圧縮永久歪み特性が低下する。
その他の成分:
本発明の熱可塑性エラストマー組成物においては、さらに、本発明の目的を損なわない範囲で、熱安定剤、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、結晶核剤、ブロッキング防止剤、シール性改良剤、ステアリン酸、シリコーンオイル等の離型剤、ポリエチレンワックス等の滑剤、着色剤、顔料、無機充填剤(アルミナ、タルク、炭酸カルシウム、マイカ、ウォラストナイト、クレー、カーボン)、発泡剤(有機系、無機系)、難燃剤(水和金属化合物、赤燐、ポリりん酸アンモニウム、アンチモン、シリコーン)などを配合することができる。
酸化防止剤としては、例えば、2,6−ジ−tert−p−ブチル−p−クレゾール、2,6−ジ−tert−ブチルフェノール、2,4−ジメチル−6−tert−ブチルフェノール、4,4−ジヒドロキシジフェニル、トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン等のフェノール系酸化防止剤、ホスファイト系酸化防止剤、チオエーテル系酸化防止剤等が挙げられる。このうちフェノール系酸化防止剤、ホスファイト系酸化防止剤が特に好ましい。
2.熱可塑性エラストマー組成物の製造
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、上記成分(a)〜(d)、および必要に応じてその他の成分を同時にあるいは任意の順に加えて溶融混練することにより製造することができる。好ましくは、上記成分(a)〜(d)、および必要に応じてその他の成分を同時に加えて溶融混練することにより製造することができる。
溶融混練の方法は、特に制限はなく、通常公知の方法を使用し得る。例えば、単軸押出機、二軸押出機、ロール、バンバリーミキサー又は各種のニーダー等を使用し得る。例えば、適度なL/Dの二軸押出機、バンバリーミキサー、加圧ニーダー等を用いることにより、上記操作を連続して行うこともできる。ここで、溶融混練の温度は、好ましくは160〜240℃であり、架橋を十分に進行させるためには混練時間を5〜20分とることが好ましい。さらに好ましくは5〜10分である。
3.用途
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、高温領域における圧縮永久歪みおよび耐油性に優れ、かつ成形性に優れるので、ブロー成形法、押出成形法、射出成形法、熱成形法、弾性溶接(elasto−welding)法、圧縮成形法等により成形される次のような用途に用いることができる。
具体的な用途としては、例えば、自動車部品として、ライティングガスケット、3Dエクスチェンジブロークリーンエアダクト、フーロシールヒンジカバー
ベリーパン (ロボテックエクストゥルージョンガスケット)、カップホルダー、サイドブレーキグリップ 、シフトノブカバー、シート調整ツマミ、IPスキン 、フラッパードアシール、ワイヤーハーネスグロメット、ラックアンドピニオンブーツ 、サスペンションカバーブーツ(ストラットカバーブーツ)、ガラスガイド
、インナーベルトラインシール 、ルーフガイド 、トランクリッドシール、モールデッドクォーターウィンドガスケット 、コーナーモールディング 、グラスエンキャプシュレーション(ロボテックエクストゥルージョン)、フードシール 、グラスエンキャプシュレーション(射出成形)、グラスランチャンネル 、セカンダリーシール等が挙げられる。また、工業部品として、高層ビルのカーテンウォールガスケット、窓枠シール、金属類/補強繊維類への接着、パーキングデッキシール、エキスパンションジョイント、地震対策用エキスパンションジョイント、住宅窓ドアシール(例えば共押出等)、住宅ドアシール、手すり表皮、歩行用マット(シート)、足ゴム、洗濯機排水ホース(PPとの二色成形等)、洗濯機フタのシール、エアコンモーターマウント、排水管シール(PPとの二色成形等)、ライザーチューブ、(PVC等)パイプ継手パッキン、キャスターホイール、プリンタロール、ダクトホース、ワイヤー&ケーブル、注射器シュリンジガスケット等が挙げられる。さらに、日用品・部品として、スピーカーサラウンド、ヘアブラシグリップ、かみそりグリップ、化粧品グリップ・フット、歯ブラシグリップ、日用品ブラシグリップ、ほうきの毛先、台所用品グリップ、計量スプーングリップ、枝切りバサミグリップ、ガラス耐熱容器フタ、園芸用品グリップ、ハサミグリップ、ステイプラーグリップ、コンピュータマウス、ゴルフバッグ部品、壁塗りコテグリップ、チェーンソーグリップ、スクリュードライバーグリップ、ハンマーグリップ、電気ドリルグリップ、研磨機グリップ、目覚まし時計等に好ましく使用できる。
さらに詳しい具体的な用途としては、例えば、ウェザーシールのような乗り物部品、カップ、カップリングディスク及びダイヤフラムカップのようなブレーキ部品、恒速度継手及びラック伝達継手のようなブーツ、チューブ、シーリングガスケット、油圧又は空気圧作動式装置の部品、Oリング、ピストン、弁、弁座、バルブガイド及び他の弾性ポリマー系部品、又は金属/プラスチック組み合わせ物質のような他の物質と組み合わされた弾性ポリマー、Vベルト、布表面仕上げVを有する切頭されたリブを有する(with truncated ribs containing fabric faced Vs)歯付きベルト、研削短繊維強化V又は短繊維フロック加工されたVを有する成形ゴムを含む伝動ベルト等が挙げられる。
以下に、実施例および比較例を用いて本発明を詳細に説明するが、本発明は、以下の実施例のみに限定されるものではない。なお、実施例で用いた評価方法及び原料は以下の通りである。
1. 評価方法
(1)比重:
JIS K 7112に準拠し、試験片として1mm厚プレスシートを用いて測定を行った。
(2)硬度:
JIS K 7215に準拠し、試験片として6.3mm厚プレスシートを用い、デュロメータ硬さ・タイプAにて測定した。
(3)引張強さ、100%モジュラス、伸び:
JIS K 6301に準拠し、試験片として、1mm厚プレスシートを3号ダンベル型に打抜いて使用した。引張速度は500mm/分とした。
(4)圧縮永久歪み:
JIS K 6262に準拠し、試験片として6.3mm厚さプレスシートを使用した。25%変形の条件にて、120℃×22時間で測定した。
(5)体積膨潤率(%)(耐油性評価):
JIS K 6258に準拠し、試験片として2mm厚プレスシート使用した。120℃×72時間、IRM#902浸漬後の体積膨潤率を測定した。
(6)製造性:
容量3Lの加圧ニーダー型ミキサーにて組成物を製造し(設定温度は180℃で10〜30分混練)、次の基準で評価した。
○:熱可塑性の混練物が排出された。
×:排出されたものは熱可塑性ではない。
(7)押出成形性:
40mm押出機にて幅50mm×厚さ0.5mmの平板を200〜220℃で押出成形し、成形品の表面外観や形状を観察し、次の基準で評価した。
○:成形品表面の鏡面性が良好であり、形状も安定し、ブツの発生もない。
×:成形品表面において、鏡面性が悪い、模様が発生する、エッジがきれいに出ない、ブツが目立つ、およびメヤニが発生するという不良の少なくとも1を有する。
(8)射出成形性:
120t射出成形機で130mm×130mm×2mmのシートを200〜220℃で射出成形し、成形品の外観を目視により観察し、フローマーク、ヒケ、ブツ発生の有無を次の基準で評価した。
○:成形品表面の鏡面性が良好であり、ブツの発生もない。
×:成形品表面にフローマークや材料の剥離等による模様が発生し、ブツも目立つ。
2. 使用原料
成分(a):
Nordel IP 4760P(デュポン・ダウ・エラストマージャパン社製);メタロセン系触媒を用いて合成されたエチレン・プロピレン・エチリデンノルボルネン共重合体ゴム(EPDM);比重:0.86;ムーニー粘度ML1+4(125℃):70(ASTM D−1646);重量平均分子量:210,000;エチレン含有量:67%;ENB含有量:4.9%;融点5℃
比較成分(a):
EP57P(ジェイエスアール社製);非メタロセン系触媒(チーグラー系触媒)を用いて合成されたエチレン・プロピレン・エチリデンノルボルネン共重合体ゴム(EPDM);比重:0.86;ムーニー粘度ML1+4(100℃):88(ASTM D−1646);ヨウ素価:15;MFR:0.4g/10分(230℃、2.16kg荷重);硬度:55(JIS A);エチレン含有量:66重量%;ENB含有量:4.5重量%
成分(b):
Novatec BC08AHA(日本ポリケム(株)製);ポリプロピレン;密度:0.902g/cm3;硬さ:94(ShoreA);MFR(230℃、21.18N荷重):80dg/分;重量平均分子量:100,000;融点160℃
成分(c):
Tackirol201(田岡化学工業(株)製);アルキルフェノールホルムアルデヒド樹脂:
成分(d−1−1):
SL552(JSR製);SBR(スチレン−ブタジエン共重合体);スチレン24%;ムーニー粘度ML1+4(100℃)55;ビニル結合量39%;比重0.94
成分(d−1−2):
VECTOR 2518(DEXCO POLYMERS製);SBS(スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体);
成分(d−2−2):
セプトン4077(クラレ株式会社製);SEEPS(スチレン−エチレン・エチレン・プロピレン−スチレン共重合体);スチレン含有量30重量%;数平均分子量260,000;重量平均分子量320,000;分子量分布1.23;水素添加率90%以上
成分(d−3):
DYNARON HSB1729(JSR製);CEBC;比重0.88;硬さ73A;ガラス転移点−50℃(ASTM D3418);MFR0.5g/10分(230℃、98N、ASTM D1238)
成分(e):
酸化亜鉛:酸化亜鉛2種(堺化学(株)製)
成分(e):
塩化第一スズ:無水塩化第一錫(昭和化工(株)製)
成分(f):
PW−90(出光興産(株)製);パラフィンオイル
成分(g):
有機化酸化物:パーヘキサ25B(日本油脂株式会社製);2,5−ジメチル2,5−ジ−(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン
実施例1〜9および比較例1〜7
表1および2に示す成分比(重量部)で各成分を容量3Lの加圧ニーダータイプのミキサーに投入し、混練温度180℃、混練時間10〜30分で溶融混練をして、ペレット化した。次に、得られたペレットを射出成形、及びプレス成形して試験片を作成し、夫々の試験に供した。評価結果を表1および2に示す。
Figure 2006002085
Figure 2006002085
表1より明らかなように、本発明の熱可塑性エラストマー組成物は良好な特性を有していた(実施例1〜9)。
一方、表2に示すように、成分(b)の配合量が本発明の下限値未満である比較例1の組成物は、耐油性、製造性および成形性に劣り、上限値より多い比較例2の組成物は、圧縮永久歪み特性に劣る。また、成分(c)の配合量が本発明の下限値未満である比較例3の組成物は、圧縮永久歪み特性および耐油性に劣り、上限値より多い比較例4の組成物は、製造性および成形性に劣る。また、成分(d)の配合量が本発明の下限値未満である比較例5の組成物は、圧縮永久歪み特性に劣り、上限値より多い比較例6の組成物は、圧縮永久歪み特性および耐油性に劣る。比較例7の組成物は、成分(a)として、チーグラー系触媒を用いて合成されたEPDMを使用したものである。この組成物は成形性に劣り、押出成形時のメヤニの発生が特に顕著であった。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、高温領域における圧縮永久歪み特性および耐油性に優れ、かつ柔軟性および成形性に優れるので、自動車部品を中心としたブレーキ部品、油圧又は空気圧作動式装置の部品、弾性ポリマー系部品等の材料として好適に用いることができる。

Claims (10)

  1. (a)メタロセン系触媒を用いて合成されたエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム100重量部、
    (b)結晶性オレフィン系樹脂20〜350重量部、
    (c)架橋剤2〜25重量部、および
    (d)芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物との共重合体、芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物との共重合体の水添物および水添共役ジエン化合物重合体からなる群から選ばれる少なくとも一つの重合体5〜120重量部
    を含有することを特徴とする熱可塑性エラストマー組成物。
  2. (e)架橋促進剤を20重量部以下の量でさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
  3. 成分(e)が、酸化亜鉛、酸化マグネシウム及び塩化第一スズからなる群から選ばれる少なくとも一つの架橋促進剤であることを特徴とする請求項2のいずれか1項に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
  4. 成分(e)が酸化亜鉛であり、その量が0.05〜20重量部であることを特徴とする請求項2に熱可塑性エラストマー組成物。
  5. 成分(e)が塩化第一スズであり、その量が0.1〜10重量部であることを特徴とする請求項2に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
  6. (f)非芳香族系ゴム用軟化剤を480重量部以下の量でさらに含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
  7. 成分(c)がフェノール樹脂および臭化フェノール樹脂からなる群から選ばれる少なくとも一つの架橋剤であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
  8. 成分(c)がアルキルフェノールホルムアルデヒド樹脂であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
  9. (g)有機過酸化物を0.01〜0.5重量部含有することを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の熱可塑性エラストマー組成物から成形されたことを特徴とする成形体。
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