JP6071175B2 - 熱可塑性エラストマー組成物 - Google Patents

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本発明は、熱可塑性エラストマー組成物に関する。
近年、ゴム弾性を有する軟質材料であって、加硫工程を必要とせず、熱可塑性樹脂と同様の成形加工性およびリサイクルが可能な熱可塑性エラストマーが、自動車部品、家電部品、電線被覆材、医療用部品、履物、雑貨等の分野で多用されている。
このような熱可塑性エラストマーとして、現在、ポリオレフィン系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリスチレン系、ポリ塩化ビニル系等の種々の形式のポリマーが開発され、市販されている。
下記特許文献1には、オレフィンブロック共重合体からなるポリオレフィン系の熱可塑性エラストマーが開示されている。このオレフィンブロック共重合体は、(A)第1のオレフィン重合触媒と、(B)同等の重合条件下で触媒(A)によって調製されるポリマーとは化学的性質または物理的性質が異なるポリマーを調製可能な第2のオレフィン重合触媒と、(C)鎖シャトリング剤と、を組み合わせて得られる混合物または反応生成物を含む組成物を準備し、エチレンとα−オレフィンとを、付加重合条件下で、該組成物と接触させる工程を経て製造される。また当該オレフィンブロック共重合体は、例えばダウ・ケミカル社から商品名INFUSE D9000、D9007、D9100、D9107、D9500、D9507、D9530、D9817、D9807等として市販されている。
下記特許文献2には、前記オレフィンブロック共重合体を使用した技術が開示され、具体的には、前記オレフィンブロック共重合体100質量部に対し、密度が0.930〜0.980g/cm3であるポリエチレンを5〜200質量部配合してなるパッキン材用熱可塑性エラストマー組成物が開示されている。
特表2007−529617号公報 特開2010−150499号公報
しかしながら、前記特許文献2に記載されたパッキン材用熱可塑性エラストマー組成物は、シール性、耐熱性、成形加工性、摺動性に一定の効果を示すものの、圧縮永久歪が乏しいという問題点がある。
圧縮永久歪は、例えばJIS K 6262に準拠し、試験片として特定厚のプレスシートを使用し、70〜100℃、25%変形の条件にて前記プレスシートを圧縮し、22時間経過後、圧縮状態を解除して前記プレスシートの厚みを測定し、測定前後の厚みから算出する値である。圧縮永久歪が乏しい場合、例えば熱可塑性エラストマー組成物をパッキン材として使用したとき、シール性が悪化する恐れがあり、当業界ではその改善に大きな要求がある。
したがって本発明の目的は、従来技術よりも圧縮永久歪を改善するとともに、優れた成形加工性を有し、なおかつ厚生省告示第201号、N−ヘプタン溶出試験の規格に適合し、非芳香族系ゴム用軟化剤の移行がなく、衛生面でも問題がない熱可塑性エラストマー組成物を提供することにある。
本発明者らは、種々の検討を行った結果、オレフィンブロック共重合体からなる熱可塑性エラストマーに、芳香族ビニル化合物から主として作られる少なくとも2つの重合体ブロックAと、共役ジエン化合物から主として作られる少なくとも1つの重合体ブロックBとからなるブロック共重合体を特定量で配合することにより上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、以下の通りである。
1.(a)密度が0.860〜0.890g/cm3であり、かつメルトインデックスが0.3〜30g/10分であり、エチレンまたはエチレンおよび1−オクテンを含む結晶性の重合体ブロック(ハードセグメント)と、1−オクテンとエチレンとからなる非晶性の重合体ブロック(ソフトセグメント)とを含むオレフィンブロック共重合体を5〜95質量部、および
(b)少なくとも2つの芳香族ビニル化合物を50重量%以上含む重合体ブロックAと、少なくとも1つの共役ジエン化合物を50重量%以上含む重合体ブロックBとからなるブロック共重合体、および/または、これを水素添加して得られるブロック共重合体を5〜95質量部含有し(ただし、前記成分(a)および(b)の合計は100質量部である)、
成分(a)および(b)の合計100質量部に対し、
(f)非芳香族系ゴム用軟化剤を0質量部以上5質量部未満
を含み、
100℃における圧縮永久歪みが65以下である、
ことを特徴とする対ガラスまたは対金属用摺動パッキン材用熱可塑性エラストマー組成物。
2.さらに、前記成分(a)および(b)の合計100質量部に対し、(c−1)密度が0.930〜0.980g/cm3であるポリエチレン系樹脂を5〜500質量部を含むことを特徴とする前記1に記載の対ガラスまたは対金属用摺動パッキン材用熱可塑性エラストマー組成物。
3.さらに、前記成分(a)および(b)の合計100質量部に対し、(c−2)ポリプロピレン系樹脂5〜500質量部を含むことを特徴とする前記1または2に記載の対ガラスまたは対金属用摺動パッキン材用熱可塑性エラストマー組成物。
4.さらに、前記成分(a)および(b)の合計100質量部に対し、(e)無機充填剤5〜300質量部を含むことを特徴とする前記1〜3のいずれかに記載の対ガラスまたは対金属用摺動パッキン材用熱可塑性エラストマー組成物。
.前記1〜のいずれかに記載の対ガラスまたは対金属用摺動パッキン材用熱可塑性エラストマー組成物を成形してなる対ガラスまたは対金属用摺動パッキン材。
本発明によれば、オレフィンブロック共重合体からなる熱可塑性エラストマーに、芳香族ビニル化合物から主として作られる少なくとも2つの重合体ブロックAと、共役ジエン化合物から主として作られる少なくとも1つの重合体ブロックBとからなるブロック共重合体を特定量で配合したので、優れた圧縮永久歪を有し、かつ満足な成形加工性を有し、なおかつ厚生省告示第201号、N−ヘプタン溶出試験の規格に適合し、非芳香族系ゴム用軟化剤の移行がなく、衛生面でも問題がない熱可塑性エラストマー組成物を提供することができる。
また、本発明の熱可塑性エラストマー組成物からなるパッキン材用熱可塑性エラストマー組成物およびこれを成形してなるパッキン材は、優れたシール性、耐熱性、成形性、摺動性、衛生性を備える。
以下、本発明の熱可塑性エラストマー組成物の各成分について具体的に説明する。
成分(a)
本発明で使用される成分(a)であるオレフィンブロック共重合体は、エチレンを主体とする結晶性の重合体ブロック(ハードセグメント)と、炭素数3〜30のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種のα−オレフィンおよびエチレンを含み、かつ好ましくは後者のエチレンの割合がハードセグメントより少ない非晶性の重合体ブロック(ソフトセグメント)とを含むオレフィンブロック共重合体であり、各ブロックが交互に2以上、好ましくは3以上繋がったマルチブロック構造であることが望ましい。また直鎖状構造、ラジアル構造があるが特に直鎖状構造が好ましい。成分(a)は、当業界で公知のポリマーであり、例えば前記特許文献1(特表2007−529617号公報)に開示されている。また、ブタジエン系共重合体を80%以上水素添加して得られるブロック共重合体は除外される。
従来、メタロセン系触媒で合成されたエチレンとα−オレフィン共重合体は、エチレンとα−オレフィンがランダムに共重合したランダム共重合体であった。それに対して本発明の成分(a)は、上記のようにブロック共重合体という点で異なる。
また、ブタジエンから成るブロック共重合体を80%以上水素添加して得られるブロック共重合体、例えばJSR社製ダイナロンCEBC、すなわちC部分は1,4−ポリブタジエンブロックの水素添加物であるポリエチレンブロック(ハードセグメント)であり、EB部分は1,4−ブタジエンと1,2−ブタジエンのランダム構造からなる化合物を水素添加したエチレンとブチレンのランダム構造のブロック(ソフトセグメント)が挙げられるがこれは、圧縮永久歪に劣るため好ましくない。
また、成分(a)は市販されているものも利用することができ、例えばダウ・ケミカル社から商品名INFUSE D9000、D9007、D9100、D9107、D9500、D9507、D9530、D9817、D9807等として市販されている。
本発明における成分(a)は、前記特許文献1(特表2007−529617号公報)に開示された方法にしたがって合成することもできる。例えば、(A)第1のオレフィン重合触媒と、(B)同等の重合条件下で触媒(A)によって調製されるポリマーとは化学的性質または物理的性質が異なるポリマーを調製可能な第2のオレフィン重合触媒と、(C)鎖シャトリング剤と、を組み合わせて得られる混合物または反応生成物を含む組成物を準備し、上記エチレンとα−オレフィンとを、付加重合条件下で、該組成物と接触させる工程を経て製造することができる。
重合は、好ましくは連続溶液重合法が適用される。連続溶液重合法は、触媒成分、鎖シャトリング剤、モノマー類、ならびに場合により溶媒、補助剤、捕捉剤および重合助剤が反応ゾーンに連続的に供給され、ポリマー生成物はそこから連続的に取り出される。
また、ブロックの長さは、前記触媒の比率および種類、鎖シャトリング剤の比率および種類、重合温度等を制御することによって変化させることができる。
なお、ブロック共重合体の合成方法において、その他の詳細な条件は、前記特許文献1(特表2007−529617号公報)に開示されているので、適宜当該開示内容を採用することができる。
本発明における成分(a)のソフトセグメントを構成するα−オレフィンとしては、炭素数3〜30、好ましくは炭素数4〜20、さらに好ましくは炭素数4〜8の直鎖またはまたは分岐のα−オレフィンであり、例えば、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデデセン、1−オクタデセン、1−エイコセン等が挙げられる。中でも1−オクテンを主体とする場合が相容性および圧縮永久歪の点で最も好ましい。
本発明における成分(a)の最適な構造としては、本発明の効果の観点から、ハードセグメントがエチレンを主体とし1−オクテンを含む結晶性ブロックであり、ソフトセグメントがハードセグメントより1−オクテン含有比率が高い、1−オクテンとエチレンを主体とした非晶性ブロックであって、各ブロックが交互に2以上、好ましくは3以上繋がったマルチブロック構造である。
本発明における成分(a)において、エチレン含有量は、本発明の効果の観点から、好ましくは25〜97%、より好ましくは40〜96%、さらにより好ましくは55〜95%である。
本発明における成分(a)において、メルトインデックス(ASTM D1238、190℃、2.16kg)は、本発明の効果の観点から、好ましくは0.1〜100g/10分であり、より好ましくは0.3〜30g/10分である。
また、本発明における成分(a)において、密度(JIS K 6760)は、本発明の効果の観点から、好ましくは0.860〜0.930g/cmであり、より好ましくは0.865〜0.890g/cmである。
また、本発明における成分(a)において、硬度(ASTM D2240、ショアA)は、好ましくは50〜98であり、より好ましくは60〜90である。
また、本発明における成分(a)において、測定温度100℃での圧縮永久歪み(JIS K 6262)が65以下であることがシール性の点で好ましい。
また、本発明における成分(a)において、DSCによる融点は110〜125℃、より好ましくは115〜123℃であることが圧縮永久歪の点で好ましい。
ここで、DSCによる融点は、示差走査熱量計(DSC)によって得られるピークトップ融点であり、具体的には、DSCを用い、サンプル量10mgを採り、190℃で5分間保持した後、−10℃まで10℃/分の降温速度で結晶化させ、−10℃で5分間保持した後、10℃/分の昇温速度で200℃まで測定して求める値である。
成分(b)
本発明における成分(b)であるブロック共重合体は、芳香族ビニル化合物から主として作られる少なくとも2つの重合体ブロックAと、共役ジエン化合物から主として作られる少なくとも1つの重合体ブロックBとからなるブロック共重合体、および/またはこれを水素添加して得られるものである。例えば、A‐B‐A、B‐A‐B‐A、A‐B‐A‐B‐Aなどの構造を有する芳香族ビニル化合物‐共役ジエン化合物ブロック共重合体あるいは、これを水素添加して得られるものである。このブロック共重合体は全体として、芳香族ビニル化合物を好ましくは5〜60重量%、特に好ましくは20〜50重量%含む。芳香族ビニル化合物を主体とする重合体ブロックAは、好ましくは50重量%以上、特に好ましくは70重量%以上の芳香族ビニル化合物、および任意的成分たとえば共役ジエン化合物から作られたホモ重合体または共重合体ブロックである。共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックBは、好ましくは50重量%以上、特に好ましくは70重量%以上の共役ジエン化合物、および任意的成分例えば芳香族ビニル化合物から作られたホモ重合体または共重合体ブロックである。また、これらの芳香族ビニル化合物を主体とする重合体ブロックA、共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックBにおいて、分子鎖中の共役ジエン化合物または芳香族ビニル化合物由来の単位の分布がランダム、テーパード(分子鎖に沿ってモノマー成分が増加または減少するもの)、一部ブロック状またはこれらの任意の組合せでなっていてもよい。芳香族ビニル化合物を主体とする重合体ブロックAまたは共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックBがそれぞれ2個以上ある場合には、各重合体ブロックはそれぞれが同一構造であっても異なる構造であってもよい。
ブロック共重合体を構成する芳香族ビニル化合物としては、例えばスチレン、α‐メチルスチレン、ビニルトルエン、p‐第3ブチルスチレンなどのうちから1種または2種以上を選択でき、なかでもスチレンが好ましい。また共役ジエン化合物としては、例えば、ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエンなどのうちから1種または2種以上が選ばれ、なかでもブタジエン、イソプレンおよびこれらの組合せが好ましい。
共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックBにおいて、そのミクロ構造を任意に選ぶことができ、例えばポリブタジエンブロックにおいては、1,2−ミクロ構造が好ましくは20〜50重量%、特に好ましくは25〜45%である。ポリイソプレンブロックにおいてはイソプレンの好ましくは70〜100重量%が1,4‐ミクロ構造を有し、かつイソプレンに由来する脂肪族二重結合の好ましくは少なくとも90%が水素添加されたものが好ましい。
ブロック共重合体の数平均分子量は、好ましくは5,000〜1,500,000、より好ましくは、10,000〜550,000、更に好ましくは100,000〜400,000の範囲であり、分子量分布は10以下である。
ブロック共重合体の分子構造は、直鎖状、分岐状、放射状あるいはこれらの任意の組合せのいずれであってもよい。
これらのブロック共重合体の製造方法としては数多くの方法が提案されているが、代表的な方法としては、例えば特公昭40−23798号公報に記載された方法により、リチウム触媒またはチーグラー型触媒を用い、不活性媒体中でブロック重合させて得ることができる。水素添加する方法も公知である。
成分(b)であるブロック共重合体の具体例としては、スチレン−エチレン・ブテン−スチレン共重合体(SEBS)、スチレン−エチレン・プロピレン−スチレン共重合体(SEPS)、スチレン−エチレン・エチレン・プロピレン−スチレン共重合体(SEEPS)、スチレン−ブタジエン・ブチレン−スチレン共重合体(部分水添スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体、SBBS)等を挙げることができる。
成分(f)
また本発明では、成分(f)として必要に応じて非芳香族系ゴム用軟化剤を配合することができる。ただし、成分(f)の配合量は、できる限り少なくすることが衛生面(例えば厚生省告示第201号、N−ヘプタン溶出試験の規格に適合すること)から好ましい。
成分(f)としては、非芳香族系の鉱物油または液状若しくは低分子量の合成軟化剤が挙げられる。一般にゴム用鉱物油軟化剤は、芳香族環、ナフテン環およびパラフィン鎖が組合った混合物であって、一般に、パラフィン鎖炭素数が全炭素数の50%以上を占めるものをパラフィン系、ナフテン環炭素数が30〜40%を占めるものをナフテン系、芳香族炭素数が30%以上を占めるものを芳香族系と呼び区別されている。本発明の成分(f)として用いられる非芳香族系ゴム用軟化剤は、上記のパラフィン系およびナフテン系が好ましい。芳香族系の軟化剤は、成分(b)との関係で分散性が悪く好ましくない。成分(f)として、パラフィン系の鉱物油軟化剤が特に好ましく、パラフィン系のなかでも芳香族環成分の少ないものが特に適している。
該非芳香族系ゴム用軟化剤は、37.8℃における動的粘度が好ましくは20〜500cst、流動点が好ましくは−10〜−15℃、引火点(COC)が好ましくは170〜300℃を示す。
成分(c−1)
本発明においては、成分(c−1)密度が0.930〜0.980g/cmであるポリエチレン系樹脂を配合することができる。成分(c−1)を配合することにより、圧縮永久歪がさらに高まる。
(c−1)密度が0.930〜0.980g/cmであるポリエチレン系樹脂
本発明で使用される(c−1)密度が0.930〜0.980g/cmであるポリエチレン系樹脂は、チーグラー触媒、フィリップス触媒、メタロセン触媒等の触媒を使用して、気相法、溶液法、高圧法、スラリー法等のプロセスで、エチレン単体で重合またはエチレンを主体として少量のプロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン等の炭素数3〜30のα−オレフィンとを(好ましくはランダム)共重合させて製造されたものである。
本発明における成分(c−1)の密度(JIS K 6760)は、0.930〜0.980g/cmであり、好ましくは0.940〜0.970g/cmである。成分(c−1)の密度が前記下限値未満であると圧縮永久歪の向上効果に劣り、前記上限値を超えると成形加工性が劣る(溶融しにくくなる)。
また、本発明における成分(c−1)において、メルトインデックス(ASTM D1238、190℃、2.16kg)は、好ましくは0.1〜100g/10分である成分(c−1)のメルトインデックスが前記下限値未満であると製造性、成形加工性が共に劣り、上限値を超えても製造性、成形加工性が劣ることとなる。
また、成分(c−1)は市販されているものも利用することができ、例えば日本ポリエチレン社製、商品名ノバテックHD HY540、HF133、プライムポリマー社製、商品名ハイゼックス 3300F、旭化成ケミカルズ社製、商品名サンテックHD F371、等が挙げられる。
(c−2)ポリプロピレン系樹脂
本発明においては、成分(c−2)として、ポリプロピレン系樹脂を配合することができる。成分(c−2)を配合することにより、圧縮永久歪および成形加工性がさらに向上する。
本発明で必要に応じて使用される(c−2)ポリプロピレン系樹脂は、熱可塑性エラストマー組成物の圧縮永久歪向上、硬度調節、成形加工性向上に効果がある。本発明における成分(c−2)は、結晶性ポリプロピレンが好ましく、例えば、結晶性のプロピレンの単独重合体または、プロピレンを主体とする結晶性の共重合体が挙げられる。共重合体としてはブロック共重合体、ランダム共重合体およびブロック・ランダム共重合体が例示される。当該成分としては、例えば、アイソタクチックポリプロピレン、プロピレン・エチレン共重合体、プロピレン・ブテン−1共重合体、プロピレン・エチレン・ブテン−1三元共重合体等の結晶性プロピレン系重合体が挙げられる。重合触媒は公知のチーグラー・ナッタ系であってもメタロセン系であってもよい。
本発明における成分(c−2)において、DSCによる融点は、135℃〜165℃が好ましく、より好ましくは155℃〜165℃である。この範囲であることにより高温の(100℃)圧縮永久歪が良好となる。
また、本発明における成分(c−2)において、メルトインデックス(ASTM D1238、230℃、2.16kg)は0.1〜1000g/10分が好ましく、物性と成形加工性のバランスの点より0.3〜100g/10分がより好ましい。
また、成分(c−2)は市販されているものも利用することができ、例えばサンアロマー社製、商品名PB270A、日本ポリプロ社製、商品名EC9、プライムポリマー社製、商品名E−150GK、等が挙げられる。
また本発明では、必要に応じて成分(e)として無機充填剤を配合することができる。成分(e)は、熱可塑性エラストマーの成形加工性、引張強度や剛性の向上に効果がある。また、増量による経済上の利点を有する。成分(e)としては、例えば、炭酸カルシウム、タルク、水酸化マグネシウム、マイカ、クレー、硫酸バリウム、天然けい酸、合成けい酸(ホワイトカーボン)、酸化チタン、カーボンブラック等が挙げられる。これらのうち、炭酸カルシウム、タルクが特に好ましい。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物における各成分の配合割合について説明する。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、成分(a)のオレフィンブロック共重合体を5〜95質量部、および成分(b)のブロック共重合体を5〜95質量部含有し(ただし、前記成分(a)および(b)の合計は100質量部である)、
成分(a)および(b)の合計100質量部に対し、
(f)非芳香族系ゴム用軟化剤を0質量部以上5質量部未満含むことを特徴とする。
成分(b)の配合量が5質量部未満では、添加量が少な過ぎて本発明の効果を奏することができない。逆に95質量部を超えると、成形加工性が悪化する。
さらに好ましい配合割合は、成分(a)が20〜95質量部、成分(b)が5〜80質量部である。
なお本発明では、成分(f)の非芳香族系ゴム用軟化剤を成分(a)+(b)合計100質量部に対し5質量部以上配合することは望ましくない。その理由としては、成分(f)を5質量部以上配合すると、例えば厚生省告示第201号、N−ヘプタン溶出試験の規格に適合せず、本発明の熱可塑性エラストマー組成物を食品容器や医療用容器のパッキン材に利用する場合、成分(f)が該容器中に移行する恐れがあるからである。また、本発明の熱可塑性エラストマー組成物を床材に利用する場合も床表面に軟化剤が滲出する場合があり、望ましくない。成分(f)のさらに好ましい配合割合は、0質量部である。
ただし、上述のように本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、軟化剤を無配合にしてもよいが、用途により使用する場合もある。軟化剤としては、非芳香族系のゴム用軟化剤、例えば非芳香族系の鉱物油又は液状若しくは低分子量の合成軟化剤が挙げられる。これら軟化剤の使用により、成形加工性が向上する。
また本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、必要に応じて、成分(c−1)密度が0.930〜0.980g/cmであるポリエチレン系樹脂を前記成分(a)および(b)の合計100質量部に対し、5〜500質量部含むことができる。
成分(c−1)の配合量が500質量部を超えると、硬くなりすぎるため好ましくない。
成分(c−1)のさらに好ましい配合割合は、5〜300質量部である。
また本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、必要に応じて、成分(c−2)ポリプロピレン系樹脂を含むことができる。当該成分(c−2)の配合割合は、前記成分(a)および(b)の合計100質量部に対し、例えば5〜500質量部であり、好ましくは5〜300質量部である。500質量部を超えると、硬くなりすぎるため好ましくない。
また、本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、成分(c−1)および(c−2)を共に含むことができる。この場合、成分(c−1)および(c−2)の合計の配合量は、前記成分(a)および(b)の合計100質量部に対し、例えば10〜500質量部であり、好ましくは10〜300質量部である。また、成分(c−1)および(c−2)を共に含む場合、両者の合計を100質量%としたときに、成分(c−1)の配合割合は、本発明の効果の観点から、例えば5〜95質量%である。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物が成分(e)の無機充填剤を含む場合、当該成分(e)の配合量は、前記成分(a)および(b)の合計100質量部に対し、例えば5〜300質量部である。配合量が300質量部を超えると、機械的強度の低下が著しく、かつ、硬度が高くなって柔軟性が失われ、ゴム的な感触の製品が得られなくなる。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物には、必要に応じて添加剤を添加してもよい。添加剤としては、例えば、シール性改良剤、熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、顔料、架橋剤等が挙げられる。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、圧縮永久歪に優れ、かつ満足な柔軟性および成形加工性を有するものであるので、ブロー成形法、押出成形法、射出成形法、熱成形法、弾性溶接(elasto−welding)法、圧縮成形法等により所望の形状に成形することができる。また、成形条件についてもとくに制限されない。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、パッキン材用として好適であり、これから成形されて得られるパッキン材は、耐熱性および摺動性が求められる対ガラスまたは対金属用のパッキン材用途にとくに有効である。
例えば、液体収納容器、飲料・食品用ボトルキャップライナー等が挙げられ、とくにレトルト処理される液体収納容器、飲料・食品用ボトルキャップライナー等にとくに有用である。
これとは別に本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、紙面に筆記した筆跡が消しゴムでの擦過により容易に消去できる、消しゴム消去性インキボールペンにおける消しゴムに有用である。
また本発明の熱可塑性エラストマー組成物の上記以外の具体的な用途としては、とくに制限されないが、例えば、自動車部品として、ライティングガスケット、3Dエクスチェンジブロークリーンエアダクト、フーロシールヒンジカバー、ベリーパン(ロボテックエクストゥルージョンガスケット)、カップホルダー、サイドブレーキグリップ、シフトノブカバー、シート調整ツマミ、IPスキン、フラッパードアシール、ワイヤーハーネスグロメット、ラックアンドピニオンブーツ、サスペンションカバーブーツ(ストラットカバーブーツ)、ガラスガイド、インナーベルトラインシール、ルーフガイド、トランクリッドシール、モールデッドクォーターウィンドガスケット、コーナーモールディング、グラスエンキャプシュレーション(ロボテックエクストゥルージョン)、フードシール、グラスエンキャプシュレーション(射出成形)、グラスランチャンネル、セカンダリーシール等が挙げられる。また、工業部品として、高層ビルのカーテンウォールガスケット、窓枠シール、金属類/補強繊維類への接着、パーキングデッキシール、エキスパンションジョイント、地震対策用エキスパンションジョイント、住宅窓ドアシール(例えば共押出等)、住宅ドアシール、手すり表皮、歩行用マット(シート)、足ゴム、洗濯機排水ホース(PPとの二色成形等)、洗濯機フタのシール、エアコンモーターマウント、排水管シール(PPとの二色成形等)、ライザーチューブ(PVC等)、キャスターホイール、プリンタロール、ダクトホース、ワイヤー&ケーブル、注射器シュリンジガスケット等が挙げられる。さらに、日用品・部品として、スピーカーサラウンド、ヘアブラシグリップ、かみそりグリップ、化粧品グリップ・フット、歯ブラシグリップ、日用品ブラシグリップ、ほうきの毛先、台所用品グリップ、計量スプーングリップ、枝切りバサミグリップ、ガラス耐熱容器フタ、園芸用品グリップ、ハサミグリップ、ステイプラーグリップ、コンピュータマウス、ゴルフバッグ部品、壁塗りコテグリップ、チェーンソーグリップ、スクリュードライバーグリップ、ハンマーグリップ、電気ドリルグリップ、研磨機グリップ、目覚まし時計等に好ましく使用できる。
さらに、例えば、ウェザーシールのような乗り物部品、カップ、カップリングディスクおよびダイヤフラムカップのようなブレーキ部品、およびそのカバー、恒速度継手およびラック伝達継手のようなブーツ、チューブ、シーリングガスケット、油圧または空気圧作動式装置の部品、Oリング、ピストン、弁、弁座、バルブガイドおよび他の弾性ポリマー系部品、または金属/プラスチック組み合わせ物質のような他の物質と組み合わされた弾性ポリマー、伝動ベルト等が挙げられる。
以下、本発明を実施例および比較例によりさらに説明するが、本発明は下記例に制限されない。
実施例1〜17および比較例1〜4
実施例使用原料
成分(a−1)
INFUSE D9100(ダウ・ケミカル社製商品)
(エチレンからなるブロック(結晶性のハードセグメント)と、1−オクテンとエチレンとからなるブロック(非晶性のソフトセグメント)で(交互に)構成されたブロック共重合体。メルトインデックス(ASTM D1238、190℃、2.16kg)1.0g/10分、密度(JIS K 6760)0.877g/cm3、硬度(ASTM D2240、ショアA)75、融点120℃。)
成分(a−2)
INFUSE D9500(ダウ・ケミカル社製商品)
(エチレンからなるブロック(結晶性のハードセグメント)と、1−オクテンとエチレンとからなるブロック(非晶性のソフトセグメント)で(交互に)構成されたブロック共重合体。MFR(ASTM D1238、190℃、2.16kg)5.0g/10分、密度(JIS K 6760)0.877g/cm3、硬度(JIS K 6253)A69、融点120℃。)
成分(b−1)
セプトン2005(クラレ株式会社製商品)
(スチレン−エチレン・プロピレン−スチレンブロック共重合体(SEPS)。スチレン含有量20重量%、数平均分子量210,000、重量平均分子量250,000、分子量分布1.19、水素添加率90%以上。)
成分(b−2)
クレイトン1652(クレイトンポリマージャパン株式会社製商品)
(スチレン−エチレン・ブテン−スチレンブロック共重合体(SEBS)。スチレン含有量29重量%、数平均分子量90,000、重量平均分子量120,000、分子量分布1.33、水素添加率90%以上。)
成分(c−1)
高密度ポリエチレン:日本ポリエチレン社製、商品名ノバテックHD HY540。エチレンを主体とする重合体。メルトインデックス(ASTM D1238、190℃、2.16kg)1.0g/10分、密度(JIS K 6760)0.960g/cm3
成分(c−2)
ポリプロピレン系樹脂:サンアロマー社製、商品名PB270A。ポリプロピレン系ブロック共重合体。融点161℃、メルトインデックス(ASTM D1238、230℃、2.16kg)0.7g/10分、密度(JIS K 6760)0.90g/cm3
成分(f)
非芳香族系ゴム用軟化剤:出光興産社製、商品名PW−90、数平均分子量980
比較成分
エンゲージEG8440(ダウ・ケミカル社製商品)
(メタロセン触媒LLDPEエラストマー(エチレンとオクテン−1とのランダム共重合体)。密度0.897(ASTM D−792)、MFR(190℃、荷重2.16kg):1.6g/10min 融点 95℃。)
成分(e−1)
NS100(日東粉化工業株式会社製):炭酸カルシウム 平均粒子系 1.2μm 真比重 2.7)
成分(e−2)
RT−2((株)勝光山鉱業所製):タルク、レーザー回折法(日機装(株)製のMT3000)による平均(体積基準)粒径3μm)
以下の表1の配合割合(質量部)に従って、熱可塑性エラストマー組成物を調製した。
次に、調製された熱可塑性エラストマー組成物を、L/D=47の二軸押出機を使用し、スクリュー回転数80rpm、加工温度200℃で混練しストランドカットでペレットを作製した。
作製したペレットを型締め力120tの射出成形機を使用し、成形温度210℃で縦13cm×横13cm、厚み2mmのシートを作製した。
評価方法は次の通りである。
(1)硬度:ASTM D2240の規格に準拠し、上記2mmシートを用いて測定した。
(2)圧縮永久歪:JIS K 6262の規格に準拠し測定した。測定温度は70℃および100℃で実施し、試験片は、小型試験片厚み 6.3±0.3mmのプレスシートを使用した。
圧縮永久歪が59未満である場合を◎、59〜69である場合を○、69を超える場合を△として評価した。
(3)成形加工性(射出成形性)
型締め力120トンの射出成形機を用い、成形温度200℃、金型温度40℃、射出速度55mm/秒、射出圧力600kg/cm、保圧圧力400kg/cm、射出時間6秒、冷却時間15秒で(縦)13.5cm×(横)13.5cm×(厚み)2mmのシートを成形した。デラミネーション、表層剥離、ひけ、変形及び著しく外観を悪化させるようなフローマークの有無を目視により判断し、次の基準で評価した。
◎:全く不具合がない。
○:わずかにフローマークが見られるが、他は問題がない。
△:わずかにフローマーク、ひけが見られる。
×:悪い
(4)成形加工性(押出成形性)
単軸の押出機(L/D=28、T型ダイ)で押出ダイ温度180〜200℃、シリンダー温度160〜200℃で(幅)50mm×(厚み)1mmのシートを押出成形し、ドローダウン性、表面外観や形状を観察し、次の基準で評価した。
◎:全く不具合がない。
○:やや表面外観が劣るが他は問題がない。
△:やや表面外観と形状(エッジ部の再現性)に問題がある。
×:悪い
(5)厚生省告示第201号 N−ヘプタン溶出試験の規格に準拠して溶出量を測定した。試験片は厚さ1mm(プレスシート)、5cm×10cmで実施した。
○ 溶出量が規格値30ppm以下
× 溶出量が規格値30ppmを上回る
得られた結果を下記表1に示す。
Figure 0006071175
実施例の本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、オレフィンブロック共重合体からなる熱可塑性エラストマーに、芳香族ビニル化合物から主として作られる少なくとも2つの重合体ブロックAと、共役ジエン化合物から主として作られる少なくとも1つの重合体ブロックBとからなるブロック共重合体を特定量で配合したので、優れた圧縮永久歪を有し、かつ満足な成形加工性を有し、なおかつ厚生省告示第201号、N−ヘプタン溶出試験の規格に適合し、非芳香族系ゴム用軟化剤の移行がなく、衛生面でも問題がないことが証明された。また、成分(c−1)を配合した系は、圧縮永久歪がさらに良化し、成分(c−2)を配合した系は、成形加工性がさらに良化する傾向が見られた。
比較例1の組成物は、成分(a)のみからなるものであるので、圧縮永久歪(100℃)および成形加工性に難が見られた。
比較例2の組成物は、成分(f)の非芳香族系ゴム用軟化剤を本発明で規定する範囲を超えて配合しているので、N−ヘプタン溶出試験が不合格であった。
比較例3の組成物は、成分(a)のブロック共重合体の替わりに、エチレン−α−オレフィンランダム共重合体を使用した例であり、圧縮永久歪が悪化した。
比較例4の組成物は、成分(b)のみからなるものであるので、成形品を得ることができなかった。

Claims (5)

  1. (a)密度が0.860〜0.890g/cm3であり、かつメルトインデックスが0.3〜30g/10分であり、エチレンまたはエチレンおよび1−オクテンを含む結晶性の重合体ブロック(ハードセグメント)と、1−オクテンとエチレンとからなる非晶性の重合体ブロック(ソフトセグメント)とを含むオレフィンブロック共重合体を5〜95質量部、および
    (b)少なくとも2つの芳香族ビニル化合物を50重量%以上含む重合体ブロックAと、少なくとも1つの共役ジエン化合物を50重量%以上含む重合体ブロックBとからなるブロック共重合体、および/または、これを水素添加して得られるブロック共重合体を5〜95質量部含有し(ただし、前記成分(a)および(b)の合計は100質量部である)、
    成分(a)および(b)の合計100質量部に対し、
    (f)非芳香族系ゴム用軟化剤を0質量部以上5質量部未満
    を含み、
    100℃における圧縮永久歪みが65以下である、
    ことを特徴とする対ガラスまたは対金属用摺動パッキン材用熱可塑性エラストマー組成物。
  2. さらに、前記成分(a)および(b)の合計100質量部に対し、(c−1)密度が0.930〜0.980g/cm3であるポリエチレン系樹脂を5〜500質量部を含むことを特徴とする請求項1に記載の対ガラスまたは対金属用摺動パッキン材用熱可塑性エラストマー組成物。
  3. さらに、前記成分(a)および(b)の合計100質量部に対し、(c−2)ポリプロピレン系樹脂5〜500質量部を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の対ガラスまたは対金属用摺動パッキン材用熱可塑性エラストマー組成物。
  4. さらに、前記成分(a)および(b)の合計100質量部に対し、(e)無機充填剤5〜300質量部を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の対ガラスまたは対金属用摺動パッキン材用熱可塑性エラストマー組成物。
  5. 請求項1〜のいずれかに記載の対ガラスまたは対金属用摺動パッキン材用熱可塑性エラストマー組成物を成形してなる対ガラスまたは対金属用摺動パッキン材。
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