JP2006000430A - シャツ仕上げ機 - Google Patents

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満幸 打越
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  • Textile Engineering (AREA)
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Abstract

【課題】 1個のクランパーで、しかもクランパーの向きや高さを変更可能にして、クランプ作業を楽に、且つ生地や縫い目を傷めることなくクランプでき、また製品価格を低廉化できるようにする。
【解決手段】 シャツ1を着せるための人体型2と、この人体型2の両側に設けて人体型2の側方に傾倒してシャツ1の袖を牽引する左右一対の支持腕4と、この支持腕4の上部に設けてシャツ1の袖先を挟み付けて固定するクランパー10とを備えて形成する。クランパー10を、支持腕4の長手方向と直交する方向で且つ支持腕4の傾倒する方向に沿って配置している軸11を中心に、90度回転して縦向き横向きに切換え自在に形成する。またクランパー10を、支持腕4の長手方向に沿って上下動し高さ調節自在に形成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、洗濯したワイシャツ等のシャツをプレス仕上げするためのシャツ仕上げ機に関し、更に詳しくは人体型にシャツを着せた状態でしわを除去できるよう形成したシャツ仕上げ機に関するものである。
従来この種の仕上げ機としては、例えば本出願人の提案に係る特許文献1に記載のものがある。この従来機の場合は、シャツを着せるための人体型と、この人体型の前後を押圧してシャツをプレス仕上げするための前後一対のプレス鏝と、また人体型の両側に設ける左右一対の支持腕とを備え、半袖シャツの袖先を挟み付けて固定するためのクランプ装置を、支持腕の上部に設けている。
而してワイシャツやブラウス等のシャツは、袖や袖先の形態が多種多様であり、寸法の違いによって袖の長さが異なり、また袖はデザインによって取り付け角度が相違する。従ってこの種の仕上げ機は、袖を引張る際、生地や袖の付け根の縫い目を傷めることがないよう、また楽にクランプ作業を行うことができるよう、半袖や長袖の違い、或は袖の傾斜に合わせてクランプする向きや高さを変更、調節できるよう形成されているのが望ましい。
しかるに従来機は、クランパーが支持腕の上部に、縦向き或いは横向きの何れかの状態で固定的に設けられ、またクランパーの高さを調節することができなかった。
従って従来機の場合は、袖の傾斜や袖先の形態に合わせてクランパーの向きを変えたり、高さを調節してクランプすることができなかったから、従来機によると袖を綺麗に仕上げることができない、という問題点があった。
また従来機によると、作業者は手を高く上げ、無理な姿勢で袖をクランプしなければならない、という問題点があった。
また上記した従来機の場合は、半袖用と、長袖用のクランパーを個別に備えていた。従ってこの従来機によると、部品点数や組立工程が増え、部品コスト、組立てコスト、製造コストが増加し、製品コストが高く付くことになる、という問題点があった。
特開2003−24699号公報
本発明は、このような従来技術の問題点に鑑み、提案されたものである。
従って本発明の解決しようとする技術的課題は、ワイシャツやポロシャツ等のシャツの種類、袖のデザイン、半袖や長袖の違い、或いは袖の取り付け角度等に合わせて、1個のクランパーで、しかもクランパーの向きや高さを変更可能にして、クランプ作業を楽に、且つ生地や縫い目を傷めることなくクランプでき、また製品価格を低廉化できるよう形成したシャツ仕上げ機を提供することにある。
本発明は、上記の課題を解決するため、次のような技術的手段を採る。
即ち本発明は、図1等に示されるように、シャツ1を着せるための人体型2と、この人体型2の両側に設けられて人体型2の側方に傾倒してシャツ1の袖を牽引する左右一対の支持腕4と、この支持腕4の上部に設けられてシャツ1の袖先を挟み付けて固定するクランパー10とを備えて形成されているシャツ仕上げ機であって、上記のクランパー10が、支持腕4の長手方向と直交する方向で且つ支持腕4の傾倒する方向に沿って配置されている軸11を中心に、90度回転して縦向き横向きに切換え自在に形成されていると共に、支持腕4の長手方向に沿って上下動し高さ調節自在に形成されていることを特徴とする(請求項1)。
本発明の場合、シャツ1には、ワイシャツのほか、例えばポロシャツやブラウス等も含まれる。またシャツ1は、半袖でも長袖でも良い。本発明の場合、クランパー10の向きや高さを変える装置としては、エアシリンダー等のシリンダー装置や、モータがある。また本発明は、クランパー10で袖先を固定した状態でタックをプレスできるよう、支持腕4の上部に、熱鏝が設けられているのでも良い。また本発明は、シャツ1の前後、或はその一方だけをプレス仕上げするためのプレス鏝3を備えて形成されているのでも良い。
而して本発明は、図6に示されるように、シャツ1の袖の牽引状態の限界に達すると信号を出力するセンサー7と、このセンサー7からの信号を受けて支持腕4の駆動装置6に傾倒動作の停止信号を出力するコントローラ9とを備えて形成されているのが好ましい(請求項2)。
従来のこの種の仕上げ機は、シャツ1の生地の種類が異なる場合も、シリンダーのロッドの延伸動作により支持腕4が側方に傾倒して袖を牽引し、袖に支持腕4の重みが加わった状態で袖を膨張仕上げするのが通例であった。従って従来機によると、袖が支持腕4の自重で引張られ、生地や袖の付け根の縫製箇所を損傷させ易かった。請求項2に係る本願の発明は、このような問題を解決できるものである。即ちこの本発明は、袖が牽引状態の限界に達したとき、それ以上袖を引張ったり、袖に支持腕の重みを加えることを防止できる。従ってこれによると、袖や袖の付け根の縫製箇所を傷めることなく、袖を綺麗に仕上げることができる。ここで、袖の牽引状態の限界とは、それ以上支持腕4が傾倒して袖を引張ると、生地や袖の付け根の縫製箇所を傷めることになるぎりぎりの境目を意味する。センサー7としては、光電センサーやリミットスイッチ等がある。支持腕4の駆動装置6としては、エアシリンダーやモータがある。またコントローラ9は、マイクロコンピュータやシーケンサーで構成される。
また請求項1又は2記載の本発明の場合は、図10〜図14等に示されるように、人体型2の内部を吸引してシャツ1を人体型2に吸着させると共に、人体型2の内部を介してシャツ1の袖の中にエアーを送るためのブロワー21と、このブロワー21と人体型2の内部とを連通状に接続するエアーの流路をエアーの吸引時と送風時で切換えるための流路切換え装置22とを備えて形成されているのが好ましい(請求項3)。
従来のこの種の仕上げ機は、通常、人体型2にシャツ1を吸着するためのバキューム用の送風機と、袖の中にエアーを送って袖を膨張させて緊張仕上げするための送風機とを、個別に備えている。従って従来機の場合は、送風機を2台必要としていたから、コストが増加し、大型化や重量の増加を招いていた。本願の請求項3に係る本発明は、このような問題点を解決できるものである。即ちこの本発明の場合は、1台のブロワー21でシャツ1を人体型2に吸着させたり、袖の膨張仕上げを行うことができるから、これによると部品コストや組立コストを低減でき、省スペース化、小型化、軽量化を図ることができる。
また請求項1乃至3の何れかに記載の本発明は、クランパー10が、図15等に示されるように、前後方向に沿った水平状の横軸30を中心に、起立状に引き起こし自在に形成されているのが好ましい(請求項4)。
なぜならこれによると、例えば背広のように袖が真下に向いて垂れている場合でも、クランパー10を袖先に正確に対向させて配置でき、袖先を確実且つ綺麗にクランプできるからである。ここで、起立状とは、必ずしも90度には限られない。なお本発明の場合、クランパー10の起伏動作は、具体的にはエアシリンダーやモータで実現される。
本発明は、このようにシャツの袖先を挟み付けて固定するクランパーを、支持腕の長手方向と直交する方向で且つ支持腕の傾倒する方向に沿って配置している軸を中心に、90度回転させて縦向き横向きに切換え自在に形成し、またクランパーを支持腕の長手方向に沿って上下動自在に形成しているものである。
従って本発明の場合は、袖先の形態や袖の長さ、或いは袖の傾斜に合わせてクランパーの向きを変更でき、またクランパーの高さを調節できる。従ってこれによると、作業者は袖のクランプ作業を楽にでき、また袖の仕上がり状態を綺麗にできる。
また本発明は、半袖シャツと長袖シャツの両方を、支持腕の上部に設けた1個のクランパーでクランプできるから、これによると部品コスト、組立てコストを低減でき、製品価格を安価にできる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を説明する。
1は、シャツとしての半袖のワイシャツである。2は、このシャツ1を着せるための人体型である。また3は、シャツ1の前側を押えるためのプレス鏝である。このプレス鏝3は、下部の枢着箇所を中心に人体型2の前後方向に回動するよう設けられている。
4は、人体型2の両側に設けられて人体型2の側方に傾倒してシャツ1の袖を牽引する左右一対の支持腕である。この支持腕4の下端は、人体型2の後側に立てられた柱5の両側部に、回転可能に取り付けられている。また6は、支持腕4の駆動装置としてのエアシリンダーである。このエアシリンダー6は、支持腕4の中ほどの位置と柱5とに、斜めに架け渡されている。支持腕4は、このエアシリンダー6のロッドの伸縮動作により、下端の取り付け箇所を中心に人体型2に向かって引き起こされたり、人体型2から側方に回動して傾倒するものである。
而して支持腕4は、シャツ1の袖が牽引状態の限界に達すると、駆動装置6としてのエアシリンダーが停止し、その位置で静止するよう形成されている。7(図6参照)は、シャツ1の袖の牽引状態の限界に達すると信号を出力するセンサーである。このセンサー7は、例えば光電センサーで構成され、ガイド付きシリンダー8に内蔵されている。そしてこのセンサー7は、ガイド付きシリンダー8のロッド8aの内蔵端が受光部と投光部の間から抜けると、オン信号を出力するよう形成されている。8bは、平行一対の棒状のガイドである。ロッド8aは、このガイド8bの間に平行状に設けられている。また9は、センサー7からの出力信号を受けて支持腕4の駆動装置6としてのエアシリンダーに、傾倒動作の停止信号を出力するコントローラである。このコントローラ9は、例えばマイクロコンピュータで構成されている。
10は、支持腕4の上部に設けられてシャツ1の袖先を挟み付けて固定するためのクランパーである。このクランパー10は、軸11を中心に、90度回転して縦向き横向きに切換え自在に形成されている。軸11は、支持腕4の長手方向と直交する方向で且つ支持腕4の傾倒する方向に沿って配置されている。12は、シャツ1の袖先を差し入れるためのパッドである。シャツ1の袖先は、クランパー10により、このパッド12を介して挟み付けられる。
またクランパー10は、支持腕4の長手方向に沿って上下動し高さ調節自在に形成されている。13は、クランパー10を上下動させるための第1エアシリンダーである。この第1エアシリンダー13は、ロッドが上向きの状態で、支持腕4に、その長手方向に沿って固定されている。14は、前後方向に延びて水平に配置されているフレームである。第1エアシリンダー13のロッドの上端は、このフレーム14の後端部に連結されている。フレーム14は、支持腕4の前面に固定されているガイドレール15に係合され、このガイドレール15に案内されて上下動自在に形成されている。クランパー10は、屈曲状の脚部の間に第2エアシリンダー16が設けられ、この第2エアシリンダー16のロッドの伸縮動作により、開閉自在に形成されている。またクランパー10は、ガイド付きシリンダー8に、ロッド8aとガイド8bを介して連結されている。ガイド付きシリンダー8には、板17が直角状に固定され、この板17と軸11とは、板17が軸11を中心に回転可能に接続されている。また軸11は、フレーム14の前端部に、フレーム14の長手方向と直交状に固定されている。18は、クランパー10を、軸11を中心に、90度回転して縦向きと横向きに切換えるための第3エアシリンダーである。この第3エアシリンダー18は、ロッドが前方に向けられてフレーム14に枢着されている。そしてこの第3エアシリンダー18のロッドの先端は、軸11と平行状に配置されている連結棒19の一端に枢着されている。連結棒19の他端は、板17の所定位置にナット20で固定されている。
また本発明のシャツ仕上げ機は、図10〜図14等に示されるように、人体型2の内部を吸引してシャツ1を人体型2に吸着させると共に、人体型2の内部を介してシャツ1の袖の中にエアーを送るためのブロワー21と、このブロワー21と人体型2の内部とを連通状に接続するエアーの流路を、エアーの吸引時と送風時で切換えるための流路切換え装置22とを備えて形成されている。
ブロワー21は、図11に示されるように、モータ21aの回転軸と羽根21bの回転軸が伝動ベルト21cで連結され、羽根21bはケーシング21dに内蔵されている。21eは、吸込みコーンである。21fはフィルター付きの吸込み口であり、21gは給排気口である。流路切換え装置22は、ブロワー21のケーシング21dと、人体型2の台座部23との間に設けられている。またこの流路切換え装置22は、流路切換えボックス22aと、この流路切換えボックス22aを前後方向に進退動作させる駆動源22bとしてのエアシリンダーと、流路切換えボックス22aを案内する平行一対状の案内部材22cとで形成されている。流路切換えボックス22aは、図13に示されるように、側面の上下の位置が一方側から他方側にわたって貫通状に開口され、上側に吸引路24が、下側に送気路25が形成されている。また同図に示されるように、流路切換えボックス22aは、斜め上側と斜め下側に、流路切換えボックス22aの側面と面一状に、排気口用遮蔽板26と、吸込み口用遮蔽板27が、側方に突き出されて形成されている。排気口用遮蔽板26は、図1に示されるように、人体型2の台座部23の側面に開口されている排気口28を、吸込み口用遮蔽板27は吸込み口29(図1参照)を、流路切換えボックス22aの進退動作に応じて閉塞するものである。従って排気口28と吸込み口29は、図1に示されるように、各遮蔽板26、27の形成位置に合わせて台座部23の側面に、斜めにずらされて形成されている。
次にこの実施形態に係る本発明の作用を説明する。
先ず作業者は、人体型2にシャツ1を着せ、次に支持腕4を人体型2の傍に配置させた状態で、シャツ1の袖先をクランパー10で挟み付けて固定する。この際、作業者は、袖の長さや傾き、袖先の形態等に合わせて、クランパー10の向きや高さを調節する。即ちクランパー10の高さを低くしたい場合は、第1エアシリンダー13のロッドを収縮させる。すると、フレーム14がガイドレール15に沿って下降し、このフレーム14と一緒にクランパー10が低い位置に配置される。これにより本発明によれば、袖のセットを楽にできる。なおこの実施形態では、第1エアシリンダー13の駆動用スイッチを押している間は、第1エアシリンダー13が駆動してクランパー10が上下動するよう形成されている。またクランパー10の向きを変えたい場合は、第3エアシリンダー18の駆動用スイッチを作業者は押す。すると、第3エアシリンダー18が駆動し、そのロッドが延伸し、軸11を中心に、板17、ガイド付きシリンダー8、クランパー10の全体が90度回転する。これによりクランパー10が、例えば縦向きに配置される(図9の鎖線状態参照)。
そしてこのようにしてクランパー10で袖先を挟み付けた後、作業者は駆動装置6としてのエアシリンダーのスイッチを入れ、ロッドを延伸させる。すると、支持腕4が、人体型2の側方に回動して傾倒する。そしてシャツ1の袖が、牽引状態の限界に達すると、センサー7がオンになり、この信号をコントローラ9が受けると、コントローラ9から駆動装置6としてのエアシリンダーに駆動停止信号が送られる。これにより駆動装置6の駆動が停止し、支持腕4が静止する。
而して人体型2にシャツ1を吸着させるときは、駆動源22b(図12参照)としてのエアシリンダーのロッドが延伸する。すると図14に示されるように、流路切換えボックス22aが案内部材22cに案内されて前進し、台座部23の排気口28と、流路切換えボックス22aの上側の吸引路24が連通する。このとき、流路切換えボックス22aの吸込み口用遮蔽板27(図13参照)は、台座部23の吸込み口29(図1参照)を閉塞する。この状態でブロワー21を運転すると、人体型2の内部のエアーが吸引され、シャツ1が人体型2の表面に吸着する。そしてこのエアーは、排気口28から流路切換えボックス22aの吸引路24を流れ、ケーシング21dのフィルター付きの吸込み口21f(図11参照)を介してケーシング21d内に入り、ケーシング21dの給排気口21gから排出される。
また袖を膨張させるときは、駆動源22bとしてのエアシリンダーのロッドを収縮させる。すると流路切換えボックス22aが、案内部材22cに案内されて後退する。そして送気路25(図13参照)が、図1、図10、図12に示されるように、台座部23の吸込み口29、ケーシング21dの給排気口21gと連通する。この場合、図1に示されるように、台座部23の排気口28は、排気口用遮蔽板26で閉塞される。この状態でブロワー21を運転すると、外気がケーシング21dのフィルター付きの吸込み口21fから引き込まれる。そしてこのエアーが、給排気口21g、送気路25、吸込み口29、人体型2の内部を流れ、シャツ1の袖の中に送られる。これにより袖が、膨張仕上げされるものである。
以上の処において、クランパー10は、図15〜図17に示されるように、前後方向に沿った水平状の横軸30を中心に、起立状に引き起こし自在に形成されているのでも良い。31は、ロッドを下向きにしてフレームに取り付けられている第4エアシリンダーである。また32は、フレーム14の先端部に延長状に取り付けられている第2フレームである。この第2フレーム32は、図16に示されるように、平面から見て90度に屈曲され、左右方向に延びる直線部32aの位置が、フレーム14の先端部に横軸30を中心にして上下方向に90度回動可能にナットで取り付けられている。第4エアシリンダー31のロッドの下端は、図16において、横軸30より右側に寄せられて直線部32aの端部に枢着されている。この実施形態の場合、第3エアシリンダー18は、第2フレーム32に取り付けられている。その他の構成は、上例と同じである。
次にこの実施形態に係る本発明の作用を説明する。
図15の状態で、第4エアシリンダー31のロッドが収縮すると、図17において、第2フレーム32と共にクランパー10が、横軸30を中心に反時計方向に90度回動する。これによりクランパー10が、起立状に引き起こされる。また第4エアシリンダー31のロッドが延びると、クランパー10が時計方向に90度回動し、水平状に配置される。
この本発明の場合は、クランパー10を、フレーム14及び第2フレーム32と一緒に引き下げた後、起立状に配置できる。従ってこれによると、背広のように袖が真下に向いて垂れている場合でも、クランパー10を袖先に対向させて確実且つ綺麗にクランプできる。
また本発明の場合、上記の流路切換え装置22は、図18〜図21に示されるように構成されるのでも良い。この流路切換え装置22は、流路切換えボックス22aの上面に、この上面から離されて水平状に設けられている第5エアシリンダー33と、この第5エアシリンダー33のロッドの伸縮動作により吸引路24(図19参照)の開口部を開閉する蓋状の第1弁34と、送気路25の開口部を開閉する蓋状の第2弁35とを備えて形成されている。第1弁34と第2弁35は、吸引路24と送気路25の各開口部を確実に密閉できるよう、流路切換えボックス22aの内側面に当接する周辺部がゴム材等の弾性材で形成されている。
上記の第5エアシリンダー33のロッドの先端は、水平状の延長プレート36の一端に枢着され、延長プレート36の他端は流路切換えボックス22aの前側の隅に垂直状に立てられている第1回転軸37の上端に固定されている。上記の第1弁34は、吸引路24の開口部に対応して第1回転軸37に垂直状に固定され、第1回転軸37と一緒に回動する。
38は、第5エアシリンダー33のロッドの伸縮動作を第2弁35に伝え、第2弁35を90度回動させるためのリンク機構である。このリンク機構38は、延長プレート36の胴部に先端が枢着されている水平状の棒部材38aと、この棒部材38aの後端に枢着されている水平状のリンク片38bとで形成されている。39は、流路切換えボックス22aの後側の隅に垂直状に立てられている第2回転軸である。リンク片38bの一端は、第2回転軸39の上端に固定され、リンク片38bの他端は、棒部材38aの後端に枢着されている。第2弁35は、送気路25の開口部に対応して第2回転軸39に垂直状に固定され、第2回転軸39と一緒に回動する。流路切換えボックス22aの吸引路24と送気路25の各開口部は、台座部23の排気口28(図1参照)、吸込み口29の位置に合わせて斜めにずらされて形成されている(図19参照)。
次にこの流路切換え装置22の作用を、図21に従って説明する。
先ず第5エアシリンダー33のロッドが延びると、第1弁34が、同図に鎖線で示されるように、第1回転軸37と一緒に反時計方向に90度回動する。このときリンク機構38の棒部材38a及びリンク片38bが前方に引かれるため、第2弁35は、第2回転軸39と一緒に反時計方向に回動する。これにより吸引路24の開口部が、第1弁34で開かれ、送気路25の開口部が第2弁35で閉じられる。従って排気口28、吸引路24、フィルター付きの吸込み口21f、ケーシング21d内とが連通され、ブロワー21により人体型2の内部が吸引され、人体型2にシャツ1が吸着される。
また袖にエアーを送る場合は、第5エアシリンダー33のロッドを収縮させる。すると第1弁34が、時計方向に90度回動し、吸引路24の開口部を閉じ、排気口28を閉塞する。またロッドの収縮動作を受けてリンク機構38の棒部材38a及びリンク片38bが後方に引かれ、第2弁35が第2回転軸39と一緒に時計方向に90度回動する。これにより送気路25の開口部が開かれ、吸込み口29が開放される。従って送気路25、吸込み口29、人体型2の内部が連通し、ブロワー21からエアーが袖に送られ、袖が緊張仕上げされる。
流路切換え装置22がこのように形成される場合は、排気口用遮蔽板26(図14参照)が台座部23の前方に突き出ることがない。従ってこれによると、作業者は、足元を気にすることなく、安全に作業を行うことができる。
本発明の仕上げ機の好適な一実施形態を示す使用状態時の要部斜視図である。 同上仕上げ機の作用を説明するための正面図である。 同上仕上げ機の平面図である。 同上仕上げ機の右側面図である。 同上仕上げ機の要部斜視図である。 同上仕上げ機の要部平面図である。 同上仕上げ機の要部斜視図である。 同上仕上げ機の要部斜視図である。 同上仕上げ機の要部正面図である。 同上仕上げ機の要部斜視図である。 ブロワーの側面図である。 ブロワーと流路切換え装置の平面図である。 図12のXIII−XIII線から見た側面図である。 同上仕上げ機の作用を説明するための要部斜視図である。 同上仕上げ機の他の実施形態を示す要部側面図である。 図15の実施形態の要部平面図である。 図16のXVII−XVII線から見た要部正面図である。 流路切換え装置の他の実施形態を示す要部平面図である。 図18に示す流路切換え装置の要部側面図である。 図18に示す流路切換え装置の要部正面図である。 図18に示す流路切換え装置の作用を説明するための要部平面図である。
符号の説明
1 シャツ
2 人体型
4 支持腕
10 クランパー
11 軸

Claims (4)

  1. シャツを着せるための人体型と、この人体型の両側に設けられて人体型の側方に傾倒してシャツの袖を牽引する左右一対の支持腕と、この支持腕の上部に設けられてシャツの袖先を挟み付けて固定するクランパーとを備えて形成されているシャツ仕上げ機であって、上記のクランパーが、支持腕の長手方向と直交する方向で且つ支持腕の傾倒する方向に沿って配置されている軸を中心に、90度回転して縦向き横向きに切換え自在に形成されていると共に、支持腕の長手方向に沿って上下動し高さ調節自在に形成されていることを特徴とするシャツ仕上げ機。
  2. 請求項1記載のシャツ仕上げ機であって、シャツの袖の牽引状態の限界に達すると信号を出力するセンサーと、このセンサーからの信号を受けて支持腕の駆動装置に傾倒動作の停止信号を出力するコントローラとを備えて形成されていることを特徴とするシャツ仕上げ機。
  3. 請求項1又は2記載のシャツ仕上げ機であって、人体型の内部を吸引してシャツを人体型に吸着させると共に、人体型の内部を介してシャツの袖の中にエアーを送るためのブロワーと、このブロワーと人体型の内部とを連通状に接続するエアーの流路をエアーの吸引時と送風時で切換えるための流路切換え装置とを備えて形成されていることを特徴とするシャツ仕上げ機。
  4. 請求項1乃至3の何れかに記載のシャツ仕上げ機であって、クランパーが、前後方向に沿った水平状の横軸を中心に、起立状に引き起こし自在に形成されていることを特徴とするシャツ仕上げ機。
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