JP4409522B2 - シャツ仕上げ機 - Google Patents

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Description

本発明は、洗濯したワイシャツ等のシャツをプレス仕上げするためのシャツ仕上げ機に関し、更に詳しくは人体型にシャツを着せた状態で皺を除去できるよう形成したシャツ仕上げ機に関するものである。
従来この種の仕上げ機としては、例えば特許文献1に記載されているものがある。この従来機は、シャツを着せるための人体型と、この人体型の両側に配置されて人体型の側方に傾倒しシャツの袖を牽引する左右一対の支持腕とを備えて形成されている。そして支持腕の上部に、袖の先端部がセットされる下鏝と、この下鏝に袖のカフス部を固定する固定器具と、また下鏝の上面を押圧して袖の先端部をプレス仕上げする上鏝とが設けられている。
而してこの種の仕上げ機の場合、袖の先端部は下鏝に差し込まれて扁平状にセットされる。そして上鏝が、下鏝の上面を押圧して袖の先端部の上面をプレス仕上げすると共に、支持腕が傾倒して袖を牽引し、スチームと熱風を人体型の中から袖の中に供給し、袖を膨張して緊張仕上げする。即ち、従来のこの種の仕上げ機は、下鏝の下側にあたる袖の先端部の下面を押えないまま、袖を牽引し、緊張仕上げする構造であった。
従って従来機を使用すると、袖の先端部の下面が引き攣れ、この箇所に皺が付き、綺麗に仕上げることができない、という問題点があった。
特開2003−24699号公報
本発明は、このような従来技術の問題点に鑑み、提案されたものである。
従って本発明の解決しようとする技術的課題は、袖の先端部の下面を押えることができるよう形成し、この箇所の生地に、袖の牽引操作や膨張作用で引き攣れが生じることを防止し、シャツを綺麗に仕上げることができるよう形成したシャツ仕上げ機を提供することにある。
本発明は、上記の課題を解決するため、次のような技術的手段を採る。
即ち本発明は、図1等に示されるように、シャツ1を着せるための人体型2と、この人体型2の両側に配置されて人体型2の側方に傾倒しシャツ1の袖1aを牽引する左右一対の支持腕3とを備え、この支持腕3の上部に、袖1aの先端部1bがセットされる下鏝9と、この下鏝9に袖1aのカフス部1dを固定するための固定器具14と、また下鏝9の上面を押圧して袖1aの先端部1bをプレス仕上げする上鏝10とが設けられているシャツ仕上げ機であって、上記の下鏝9に差し込まれる袖1aの先端部1bの下面を、上鏝10のプレス時に押える可動鏝9aと、下鏝9に固定器具14で固定されているカフス部1dを上から見て前側に張り出し、袖1aの先端部1bを前方に緊張する緊張部材15とを備えて形成されていることを特徴とする(請求項1)。
本発明の場合、可動鏝9aは、袖1aの先端部1bの皺を綺麗に除去できるよう、上鏝10と同様、内部にスチーム等が供給されて加熱可能に形成されているのでも良い。なお本発明の仕上げ機は、シャツ1の前後の身頃をプレス仕上げできるよう、人体型2の前後に一対のプレス鏝7が設けられるのが通例であるが、この種のプレス鏝7が省略されているのでも良い。
而して本発明は、下鏝9が、上から見て前後の幅が狭く形成され、この下鏝9の後側に可動鏝9aが上鏝10のプレス時に配置され、袖1aの先端部1bが下鏝9の後側に食み出す部分1cを可動鏝9aが支持する状態に形成されているのが好ましい(請求項2)。
なぜならこれによると、袖1aの先端部1bを下鏝9に差し込み易くなり、しかも袖1aの先端部1bの下面を押えることもできるからである。
また本発明は、図3に示されるように、可動鏝9aが、下鏝9の後側と、下鏝9の下後方の位置との間で回動して昇降動作自在に設けられているのが好ましい(請求項)。
なぜならこれによると、可動鏝9aの移動や配置を小さなスペースで、迅速、且つ効率良く行うことができるからである。
この場合、本発明は、図6に示されるように、上鏝10の支持部材10aと可動鏝9aが、上鏝10が前方に回動して下降すると可動鏝9aを上昇させて下鏝9の後側に配置し、上鏝10が後方に回動して上昇すると可動鏝9aを下降させて下鏝9の下後方の位置に退避させるリンク11を介して接続されているのが好ましい(請求項)。
なぜならこれによると、上鏝10の昇降動作を利用して可動鏝9aを移動でき、可動鏝9aの専用の駆動手段を省略でき、本発明品の低廉化、軽量化、小型化を図ることができるからである。
また本発明は、図5、図10等に示されるように、下鏝9と固定器具14と上鏝10とが、フレーム13に取り付けられて支持腕3の上部に設けられ、このフレーム13が人体型2の前後方向に沿った軸19を中心に正逆方向に回転自在に形成され、このフレーム13の回転角を支持腕3の回動に連れて下鏝9の先端が人体型2の肩口2aに常に向く状態に調節する手段20を備えて形成されているのが好ましい(請求項)。
なぜならこれによると、支持腕3が傾倒したり引き起こされるとき、下鏝9の先端が、袖1aの内面の上側を突き上げたり、内面に接触することを防止でき、生地を傷めたり、皺を付けることなく、袖1aを綺麗に仕上げることができるからである。
また本発明は、図4に示されるように、支持腕3が傾倒してシャツ1の袖1aの牽引状態の限界に達すると支持腕3の駆動装置6に、支持腕3を僅かに人体型2の側に戻す信号を出力するコントローラ21を備えて形成されているのが好ましい(請求項)。
なぜならこれによると、袖1aを限界まで牽引して熱風で膨張する場合に比べ、生地を傷めることを防止できるからである。ここで、袖1aの牽引状態の限界とは、それ以上支持腕3が傾倒して袖1aを引っ張ると、生地や袖1aの付け根の縫製箇所を傷めることになる、ぎりぎりの境目を意味する。牽引状態の限界に達したか否かは、駆動装置6としての、例えばエアシリンダ内のガス圧の変化をセンサで検出したり、予め袖1aの長さに対応してロッドの延伸距離を設定しておくこと等により判断される。またここで、僅かに、とは、袖1aの生地を傷めることなく袖1aを膨張して緊張仕上げできる長さを意味し、具体的には数ミリから十数ミリ程度である。コントローラ21としては、例えばマイクロコンピュータやシーケンサがある。
また本発明は、図12に示されるように、人体型2の両側部に、人体型2の側方に自重で傾倒して人体型2に着せられているシャツ1の側部を張り出して緊張する胴張り部材23が設けられているのが好ましい(請求項)。
従来、この種の仕上げ機において、シャツ1の側部を緊張する場合は、作業者が胴張り部材23の張り出し距離を、シャツ1のサイズに合わせて変えていた。そのため、大小さまざまなサイズのシャツ1が混在している場合、サイズにピッタリ合わせて胴張り部材23の張り出し距離を決定するのが難しく、作業者によって張り出し距離にばらつきが生じるのを避けられなかった。この請求項に係る本発明は、このような問題を解消するものである。従ってこれによれば、サイズに合わせて胴張り部材23の張り出し距離を選定しなければならない煩わしさを一掃でき、作業者の判断に左右されることなく、確実にできる。この場合、シャツ1の身頃は、前ボタンを掛けたり、人体型2の中を排気して人体型2に吸着させることにより、肌蹴けることなく、緊張される。本発明の場合、胴張り部材23の自重による傾倒は、例えばエアシリンダやモータ、或いは手動で、垂直位置から僅かに超える位置まで胴張り部材23を側方に突き出すことで実現される。胴張り部材23の復帰動作は、通常、エアシリンダ等で自動的に行うのが良いが、手動で行うのでも良い。
本発明は、このように下鏝に差し込まれる袖の先端部の下面を、上鏝のプレス時に押える可動鏝を備えて形成されている。
従って本発明の場合は、可動鏝によって袖の先端部の下面を押えた状態で、袖を牽引し、熱風等で緊張仕上げできるから、これによれば袖の先端部の下面に皺が付くことを防止でき、袖を綺麗に仕上げることができる。
また本発明によると、袖の先端部の緩みや弛みを除去でき、袖の先端部の仕上がり状態を向上できる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を説明する。
本発明は、ワイシャツ等のシャツ1を着せるための人体型2(人体の上部を模した型)と、この人体型2の両側に配置されて人体型2の側方に傾倒しシャツ1の袖1aを牽引する左右一対の支持腕3とを備えて形成されている。人体型2の内部は、排気され、シャツ1の前後の身頃は、人体型2の表面に吸着されるよう形成されている。また本発明の仕上げ機は、スチームと熱風を、人体型2の内部から肩口2aを介してシャツ1の袖1aの中に供給可能に形成されている。
支持腕3の下端は、人体型2の後側に立てられた柱4(図11参照)の両側部に、人体型2の前後方向に沿った軸部5を介して取り付けられている。6は、支持腕3を回動するための駆動装置としてのエアシリンダである。支持腕3は、この駆動装置6としてのエアシリンダのロッドの伸縮動作により、下端の軸部5を中心に人体型2に向かって引き起こされたり、人体型2から側方に所定角度回動して傾倒する。また7(図3参照)は、シャツ1の前後の身頃をプレスするための一対のプレス鏝である。このプレス鏝7は、この実施形態ではガイド8に案内されて、人体型2を正面から見てその右側方の位置にスライドして退避するよう構成されている。
9(図1B、図3等参照)は、袖1aの先端部1bがセットされる下鏝である。この下鏝9は、この実施形態では図1Bに示されるように、上から見て前後の幅が狭く、且つ左右方向に長く形成されている。そして本発明は、下鏝9の後側に配置されて下鏝9に差し込まれる袖1aの先端部1bが下鏝9の後側に食み出す部分1cを、上鏝10のプレス時に支持する可動鏝9aを備えて形成されている。可動鏝9aの上面は、この実施形態では図2に示されるように、上鏝10のプレス時に、下鏝9の上面と面一になる支持面部9a1と、この支持面部9a1に連なり、且つ前方に下り勾配の傾斜面部9a2とで形成されている。下鏝9の下面の後側91は、傾斜面部9a2と接合するよう後方に上り勾配の傾斜面に形成されている。袖1aの先端部1bは、傾斜面部9a2と、下鏝9の下面の後側91に挟まれて押えられる。そして下鏝9の後側に食み出す部分1cが可動鏝9aで支持され、上鏝10でプレスされる。
また可動鏝9aは、この実施形態では図3に示されるように、下鏝9の後側と、下鏝9の下後方の位置との間で回動して昇降動作自在に形成されている。可動鏝9aは、この実施形態では上鏝10が前後方向へ回動すると、その動作に連動して昇降動作するよう形成されている。即ち、可動鏝9aは、図6に示されるように、上鏝10の支持部材10aに、上鏝10が前方に回動して下降すると可動鏝9aを上昇させて下鏝9の後側に配置し、上鏝10が後方に回動して上昇すると可動鏝9aを下降させて下鏝9の下後方の位置に退避させるリンク11を介して接続されている。12は、上鏝10を前後方向に回動させる上鏝用エアシリンダである。この上鏝用エアシリンダ12の本体は、支持部材10aに枢着されている。またそのロッドの下端は、支持腕3の上部に設けられているフレーム13に枢着されている。
上記のリンク11は、上側の連接部材11aと下側の連接部材11bとを備え、両者が軸ピン11cで枢着されている。上側の連接部材11aと下側の連接部材11bは、図5に示されるように、正面から見て、平行且つ左右一対状に形成されている。そして上側の連接部材11aの上端は、支持部材10aに軸ピン11dで枢着されている。可動鏝9aは、下側の連接部材11bの前端部に、所定の角度で固定されている。また可動鏝9aが下鏝9の後側に配置されるとき、下側の連接部材11bの長手方向に沿った下縁がフレーム13の所定位置に当接して支点になるよう、上側の連接部材11aに接続されている。リンク11は、このように構成されているため、先ず上鏝用エアシリンダ12のロッドが収縮して上鏝10が下降すると、上側の連接部材11aと一緒に下側の連接部材11bが下降する。次に下側の連接部材11bの長手方向に沿った下縁が、フレーム13に当たると、下側の連接部材11bが軸ピン11cを中心に上向きに曲げられる。これにより可動鏝9aが、下鏝9の後側に配置される。
14は、下鏝9に袖1aのカフス部1dを固定するための固定器具である。この固定器具14は、下鏝9の外寄りの根元部分の上方に配置されている押え部14aと、この押え部14aを昇降動作する押え部用エアシリンダ14bとで形成されている。この押え部用エアシリンダ14bは、フレーム13に、ロッドを下向きにして取り付けられている。ロッドの下端と押え部14aとは、鉤形の連結部材14cで接続され、ロッドが下方に延伸すると、押え部14aが連結部材14cと一緒に下降して下鏝9の根元部分に、カフス部1dを押え付けて固定する。下鏝9、上鏝10、及び固定器具14は、フレーム13に取り付けられて支持腕3の上部に設けられている。
15(図3、図7、図8等参照)は、下鏝9に固定器具14で固定されているカフス部1dを上から見て前側に張り出し、袖1aの先端部1bを前方に緊張する緊張部材である。この緊張部材15は、この実施形態ではカフス部1dに対応する下鏝9の前側の位置に、下鏝9の前後方向に進退動作自在に設けられている。
16(図7〜図9参照)は、緊張部材15を進退動作させるための緊張部材用エアシリンダである。この緊張部材用エアシリンダ16は、フレーム13の所定位置に、ロッドを前向きにして水平状に固定されている。このロッドは、先端に、ロッドの長手方向に沿って長板17が延長状に取り付けられている。長板17には、ピン18(図8、図9参照)と係合するスリット状の孔17a(図9参照)が長手方向に沿って形成されている。ピン18は、ボルト状に形成され、フレーム13の所定位置に横向きに取り付けられている。上記の連結部材14cは、縦長の孔14c1がピン18に係合し、ピン18に案内されて上下動するよう形成されている。緊張部材用エアシリンダ16のロッドが伸縮すると、長板17が、ピン18に案内されて前後方向に移動する。これにより緊張部材15が、安定した姿勢で進退動作し、前進時に、袖1aの先端部1bを前方に張り出して緊張する。
また上記のフレーム13は、前後方向に沿った軸19(図5〜図7等参照)を中心に、支持腕3の上部に、正逆方向に回転自在に設けられている。20(図1A、図10、図11等参照)は、支持腕3の側方への回動に連れてフレーム13の回転角を調節し、下鏝9の先端を人体型2の肩口2aに常に向けさせる手段としてのバーである。このバーの上端は、軸19より外側のフレーム13の所定位置に枢着され、下端は、支持腕3の軸部5に近接して軸部5の外側の位置に枢着されている。そしてこのバーは、左右の支持腕3ごと、人体型2の左右側に、夫々傾斜状に設けられている。
またこの実施形態に係る本発明は、支持腕3が傾倒してシャツ1の袖1aの牽引状態の限界に達すると駆動装置6としてのエアシリンダに、支持腕3を僅かに人体型2の側に戻す信号を出力するコントローラ21(図4参照)を備えて形成されている。このコントローラ21は、マイクロコンピュータで構成され、制御盤22に内蔵されている。袖1aが牽引状態の限界に達したか否かは、例えば駆動装置6としてのエアシリンダ内のガス圧の変化をセンサ(図示せず)で検出し、この検出値を、予め設定しておく牽引状態の限界値と比較することで実現される。検出値が限界値に至ると、コントローラ21から駆動装置6としてのエアシリンダのエア回路の電磁弁に、エアシリンダのロッドを僅かに収縮する信号が送られる。これにより支持腕3が人体型2の側に僅かに戻され、袖1aが緊張の限界より一歩手前の状態に張られる。本発明の仕上げ機は、この状態で袖1aの中に熱風とスチームが供給され、袖1aが緊張仕上げされる。
23(図12参照)は、人体型2に着せられているシャツ1の側部を人体型2の側方に張り出して緊張する胴張り部材である。この胴張り部材23は、人体型2の両側部に配置され、起立状の支持片23aの上部に、人体型2の前後方向に沿った軸23bを介して上下方向に所定角度回動自在に取り付けられている。支持片23aは、人体型2を正面から見て、夫々平行一対状に形成されている。そして内側の支持片23aの下端に、胴張り部材用エアシリンダ24のロッドが枢着されている。胴張り部材用エアシリンダ24は、人体型2内の下部に配置されている。従ってこの実施形態に係る本発明の場合は、人体型2の外側にエアシリンダ24が露出しないため、人体型2の下部の外周囲がスッキリし、シャツ1を人体型2に着せたり、人体型2から脱がせる作業を、支障なく容易にできる。そして胴張り部材23は、支持片23aの下部の、人体型2の前後方向に沿った枢着軸23cを中心に、外側方に自重で傾倒してシャツ1の側部を張り出して緊張するよう構成されている。即ち、胴張り部材用エアシリンダ24のロッドが延伸し、内側の支持片23aの下端を人体型2の内方に押すと、支持片23aが枢着軸23cを中心に外側方に傾倒する。胴張り部材用エアシリンダ24は、胴張り部材23が自重で外側に傾倒する位置までロッドを延伸すると駆動を停止し、その後は胴張り部材23が傾倒するのに連れ、ロッドが自然に引かれて行くよう構成されている。胴張り部材23の復帰は、胴張り部材用エアシリンダ24のロッドが収縮することにより、自動的に行われる。胴張り部材23は、この実施形態では弓形状の部材23dと、この弓形状の部材23dの上下端に張られている線条部材23eとで形成されている。線条部材23eは、胴張り部材23を柔軟に動かすためのコイルスプリング25と協働し、シャツ1の側部のラインに沿ってフィットするよう、可撓性の金属材で形成されている。
26(図5、図7等参照)は、シャツ1が半袖のとき使用するクランプ装置である。このクランプ装置26は、上記のフレーム13に、一対の挟持片26a(図7参照)を縦向きにして取り付けられている。26bは、挟持片26aを開閉する挟持片用エアシリンダである。この挟持片用エアシリンダ26bのロッドが延伸すると、一方の挟持片26aが縦軸26cを中心に回動して閉じられ、収縮すると開かれる。この実施形態に係る本発明は、このようなクランプ装置26を備えることにより、長袖と半袖のシャツ1を、1台で仕上げることができるよう構成されている。なお27(図1A等参照)は、各種のスイッチ28やランプ29を備えたスイッチボックスである。
次に、この実施形態に係る本発明の作用を説明する。
先ず作業者は、人体型2にシャツ1を着せ、前後の身頃を整える。この場合、人体型2の内部は排気され、シャツ1の前後の身頃は人体型2に吸着される。この状態で、胴張り部材用エアシリンダ24のロッドが、予め設定した短い距離だけ延伸する。すると支持片23aが、枢着軸23cを中心に外側に回動し、垂直位置から外側方に傾く。これにより胴張り部材23が自重で傾倒し、シャツ1の側部を外側方に張り出して緊張する。
次に作業者は、人体型2を正面から見て左側の袖1aの先端部1bを、人体型2の傍に配置されている支持腕3の左側の下鏝9に差し込む。この場合作業者は、下鏝9の前側の側面に、袖1aの先端部1bの内面を当て、先端部1bを下鏝9の後方に引っ張ってセットする。この状態で作業者は、カフス部1dを、固定器具14の押え部14aで、下鏝9の根元に固定する。次に緊張部材15が、下鏝9の前方に進出し、袖1aの先端部1bを前方に張り出し緊張する。この状態で上鏝10が、図6に示されるように、下降する。するとリンク11の作用で、可動鏝9aが前側上方に回動し、下鏝9の後側に配置される。これにより可動鏝9aが、下鏝9の後側に食み出している袖1aの部分1c(図1B参照)を支持する。そしてこの状態で上鏝10が、先端部1bをプレス仕上げする。
この実施形態に係る本発明の仕上げ機は、このようにして左側の袖1aの先端部1bをプレスした後、シャツ1の両肩を肩用プレス鏝(図示せず)がプレスする。そして一対のプレス鏝7が、人体型2に対向するよう配置され、シャツ1の前後の身頃をプレスする。
次に作業者は、人体型2を正面から見て、右側の袖1aを右側の下鏝9に差し込み、固定器具14で先端部1bを固定する。そして作業者は、緊張部材15で先端部1bを前方に緊張する。その後、上例と同様、上鏝10が下降し、可動鏝9aが下鏝9の後側に配置され、下鏝9の後側に食み出している袖1aの部分1cを支持する。そしてこの状態で上鏝10が、右側の袖1aの先端部1bをプレス仕上げする。
次に駆動装置6としてのエアシリンダのロッドが延伸し、支持腕3が傾倒する。そして袖1aが牽引状態の限界に達すると、コントローラ21からの信号によりエアシリンダのロッドが僅かに収縮する。これにより支持腕3が、人体型2の側に僅かに引き戻される。そしてこの状態でスチームと熱風が、袖1aの中に、人体型2の内部から肩口2aを経て供給され、袖1aが膨張して緊張仕上げされる。
而して本発明の場合、支持腕3が傾倒したり、引き起こされるときは、下鏝9の軌道を調節する手段20としてのバーの働きで、下鏝9の先端は、常に人体型2の肩口2aに向けられる。即ち、図10において、支持腕3が、角度Aの位置から角度Bの位置に傾倒すると、バーの長さは一定であるため、支持腕3が傾倒するのに連れ、下鏝9の先端が人体型2の肩口2aに向く状態に、フレーム13が、軸19を中心に徐々に時計方向に回される。また支持腕3が引き起こされるときは、フレーム13が反時計方向に回され、下鏝9の先端が人体型2の肩口2aに常に向けられる。従って本発明の場合は、支持腕3の回動時に、袖1aが、下鏝9の先端に接触したり突かれることがない。
以上の処において、上例では下鏝9の前後の幅が狭く形成され、可動鏝9aが下鏝9の後側に配置されるよう形成されているが、本発明はこれに限定されるものではない。即ち、本発明の場合、下鏝9は、前後の幅が従来機の場合と同様に広く形成され、可動鏝9aが、袖1aの先端部1bの下面の全体を押圧するよう、下鏝9の下面と略同じ大きさに形成されているのでも良い。なお本発明の場合、上記の固定器具14は、カフス部1dを上下から挟持して固定する挟み型に形成されているのでも良い。
また上記の可動鏝9aは、下鏝9の後側の位置から真下に下降したり、下鏝9の真後にスライドして退避するよう形成されているのでも良い。また可動鏝9aは、上例ではリンク11によって上鏝10に連動するよう形成されているが、上鏝10とは別個の動作手段によって制御されるのでも良い。更に可動鏝9aは、内部に、例えばスチームが供給され、加熱可能に形成されているのでも良い。
本発明の仕上げ機の好適な一実施形態を示し、Aは要部正面図、Bは要部平面図である。 図1BのII−II線における要部断面図である。 同上仕上げ機の要部斜視図である。 同上仕上げ機の要部正面図である。 同上仕上げ機の要部正面図である。 図5の要部右側面図である。 図5の要部平面図である。 同上仕上げ機の正面から見て左側の支持腕の上部を示す要部斜視図である。 同上仕上げ機の正面から見て左側の支持腕の上部を示す要部斜視図である。 下鏝の軌道を調節する手段の構成を示す要部正面図である。 同上仕上げ機の要部斜視図である。 同上仕上げ機の要部正面図である。
符号の説明
1 シャツ
1a 袖
1b 先端部
1c 下鏝の後側に食み出す部分
1d カフス部
2 人体型
3 支持腕
9 下鏝
9a 可動鏝
10 上鏝
14 固定器具

Claims (7)

  1. シャツを着せるための人体型と、この人体型の両側に配置されて人体型の側方に傾倒しシャツの袖を牽引する左右一対の支持腕とを備え、この支持腕の上部に、袖の先端部がセットされる下鏝と、この下鏝に袖のカフス部を固定するための固定器具と、また下鏝の上面を押圧して袖の先端部をプレス仕上げする上鏝とが設けられているシャツ仕上げ機であって、上記の下鏝に差し込まれる袖の先端部の下面を、上鏝のプレス時に押える可動鏝と、下鏝に固定器具で固定されているカフス部を上から見て前側に張り出し、袖の先端部を前方に緊張する緊張部材とを備えて形成されていることを特徴とするシャツ仕上げ機。
  2. 請求項1記載のシャツ仕上げ機であって、下鏝が、上から見て前後の幅が狭く形成され、この下鏝の後側に可動鏝が上鏝のプレス時に配置され、袖の先端部が下鏝の後側に食み出す部分を可動鏝が支持する状態に形成されていることを特徴とするシャツ仕上げ機。
  3. 請求項1又は2記載のシャツ仕上げ機であって、可動鏝が、下鏝の後側と、下鏝の下後方の位置との間で回動して昇降動作自在に設けられていることを特徴とするシャツ仕上げ機。
  4. 請求項記載のシャツ仕上げ機であって、上鏝の支持部材と可動鏝が、上鏝が前方に回動して下降すると可動鏝を上昇させて下鏝の後側に配置し、上鏝が後方に回動して上昇すると可動鏝を下降させて下鏝の下後方の位置に退避させるリンクを介して接続されていることを特徴とするシャツ仕上げ機。
  5. 請求項1乃至の何れかに記載のシャツ仕上げ機であって、下鏝と固定器具と上鏝とが、フレームに取り付けられて支持腕の上部に設けられ、このフレームが人体型の前後方向に沿った軸を中心に正逆方向に回転自在に形成され、このフレームの回転角を支持腕の回動に連れて下鏝の先端が人体型の肩口に常に向く状態に調節する手段を備えて形成されていることを特徴とするシャツ仕上げ機。
  6. 請求項1乃至の何れかに記載のシャツ仕上げ機であって、支持腕が傾倒してシャツの袖の牽引状態の限界に達すると支持腕の駆動装置に、支持腕を僅かに人体型の側に戻す信号を出力するコントローラを備えて形成されていることを特徴とするシャツ仕上げ機。
  7. 請求項1乃至の何れかに記載のシャツ仕上げ機であって、人体型の両側部に、人体型の側方に自重で傾倒して人体型に着せられているシャツの側部を張り出して緊張する胴張り部材が設けられていることを特徴とするシャツ仕上げ機。
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