JP2005532847A - ほどける可能性のない縫製を実現する方法およびミシン - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は相互ルーピングした、および/または絡み合った、縫製物(3)と呼ばれる、対象の少なくともある厚みの材料の中に、あるいはそれを通ってステッチの通路がある、縫製の実現のための方法とミシンに関するものである。熱可塑性材料を少なくとも外面に呈する少なくとも一本の縫い糸で、縫製(12)を実現する。縫製物(3)の外側に延長し、少なくとも一本の別の糸筋に隣接する、少なくとも一本の糸筋の外側に出ている熱可塑性材料を点状に軟化するのに適した少なくとも一つのレーザビーム(17、18)を、縫製物(3)の外で、縫製(12)の上に局所的に照射する。空気噴射は、軟化した繊維を相互に絡ませることを可能にし、つぎに少なくとも一本の糸筋の軟化し相互に絡み合った熱可塑性材料に、少なくとも一つの押さえ部品(6)を押し当てることによって、一緒に点状に隣接する糸筋を固化させるようにする。

Description

本発明は、相互ルーピングした、および/または絡み合った縫い糸によって、かつ縫製される縫製物と呼ばれる対象の少なくともある厚みの材料の中に、あるいはそれを通ってステッチの通路を備えた、ほどける可能性のない縫製を実現するための方法およびミシンに関するものである。
縫製の技術およびミシンは、きわめて多様で、周知であり、分類されている。それらはとりわけ規格の対象になっている。
縫い目は、装飾的および/または機能的とすることができる。例えば、縫製物を形成するために異なる生地を相互に組み合わせる役割を果たすことができる。対象物の構成材料は織物、編み物、皮革、合成材料・・・などとすることができる。欧州特許第0223312号明細書は、覆いの縁取り内を摺動する張り糸を保持するためにかがり縫いが用いられる例を示している。一つまたは複数の縫製線に沿った縫製の場合、縫製物はミシンの縫製台を通って流れるように駆動される。ボタン付けなどの別の場合、縫製物は縫製台の上に置かれ、縫製作業の間ほとんどそこを動かない。いずれの場合にも、縫製物を得るためには、該縫製物を構成する一枚(または複数)の生地がミシンの縫製台の上に置かれる。
縫製の使用によって課される周知の問題の一つは、糸の最初または最後の固定の切断、あるいは縫い糸のうちの1本の切断が、縫製全体にわたって、自然におよび/または縫い糸の1本を単に引っ張るだけでおよび/または縫製によって組み合わされた生地を引き離すことによって伝線する可能性があるという、該縫製の不十分な弱さの問題である。「縫製がほどける可能性がある」という表現は、「ほつれ」と形容することもできるこの現象を指すものである。これがとくに当てはまるのが、絡み合っていない糸が互いに結び合わされないチェーンステッチ、かがり縫いあるいはカバーステッチなどの相互ルーピングした糸または糸の集まりによる縫い目の場合である。
しかるに、相互ルーピングした糸の縫い目は縫製が非常に早いこと、そして、とりわけ、容量の限られた糸巻きを必要としないという利点がある。そのため、業界では、容量が大きく、仕事が迅速であるボビンで糸を供給でき、実現のためのバリエーションが豊富で、とりわけ多数の別個の縫い糸(最大9種類)の使用を可能にするミシンで実現されたチェーンステッチ、かがり縫いあるいはカバーステッチを用いることが好まれる。しかし、この種の縫い目の使用は、これらの縫い目が、不意に不所望の仕方でほつれることがある、きわめて容易にほどける可能性がある縫製を形成するために大幅に制限される。したがって、例えば、座席の装飾の覆いカバーの実現のために、製造者によって保証されなければならない張られた生地の組み合わせにおいてこの種の縫い目を使用することは断念される。
糸または相互ルーピングした糸の集まりによる縫い目の場合、この問題の深刻さは軽減されるが、縫製の切断が不所望かつ不意に自然に伝線することがある限りにおいて問題は残っている。最終的に、相互ルーピングステッチの場合よりほつれが遅いとしても、縫製はほどける可能性がある。
隙のない縫製の実現などのいくつかの特殊用途分野において、補足的な溶接および/または接着による継ぎ合わせで縫製を強化することが提案されたが、これも間接的にほつれの問題を解消することになる。
例えば、仏国特許発明第90562号明細書、米国特許第1560712号明細書、米国特許第5003902号明細書は、一つまたは複数の縫製と、継ぎ合わされた織物片および/またはその中の一つまたは複数の縫製を溶接するのに役立つ熱可塑性材料の帯とを組み合わせる隙のない縫製を記載している。しかしながら、これらの方法は材料費が高く、手間と製造時間がかかる。該方法は、さらに部分的な重なりによって継ぎ合わせる生地の場合には、その用途において制限される。例えば、縁取り縫いやボタン付けには応用できない。くわえて、縫製の可撓性および外観の特性は、熱可塑性帯によって実現された溶接によって大きく変化する。
縫い糸が材料の中に侵入する箇所で、点接触または超音波による溶接機械を用いて熱を局所的に加えてこの材料に縫い糸を溶接するために、縫製される生地の熱可塑性構成材料の使用も考えられた(仏国特許発明第886765号明細書、米国特許第3296990号明細書)。これらの方法は、熱可塑性材料製の生地の継ぎ合わせの場合にはそれらの用途が制限される。そのうえ、その結果として、可撓性および外観の変化がさらに生じる。他方でこれらの方法は、必然的に縫い糸を縫製物に結びつけるが、これは望ましくないことがあり、例えば、摺動張り糸が縫い糸と縫製物の間に置かれる欧州特許第0223312号明細書の場合である。他方で、糸が素材に侵入するまさにその箇所での溶接の正確な実現が、不可能ではないにしろ、実際に実現するのがきわめて困難なので、これらの方法はとりわけ実際には活用されていない。超音波を用いるときは、連続溶融線にそった糸と生地の素材の一部の完全な溶融だけが事実上実現可能である。そうである以上、糸は生地の素材と最終的に融合するので、縫製の実現自体がその利益の大部分を失う。他方で、1942年の仏国特許発明第886765号明細書は、点溶接が実際にどのように実現できるかを明らかにしていない。
仏国特許発明第1427611号明細書は、織物の互いに絡み合った糸の滑りまたは「紡糸」を回避することを目的とする織物(機織り、編み物、・・・)の処理方法を記載しているが、この表現は実際にはこの文書ではかぎ裂きまたは織物の糸の切断の後の織物の糸のほつれ現象を指している。この文書に説明されているように、この問題を解決するために接着剤の塗布が提案されていたのだが、しかし該接着剤は織物を硬くする。熱を局所的に加えて熱可塑性糸製のナイロンストッキングなどの織物を処理することも提案されていたが、実際には制御がきわめて困難なので、織物は過剰な熱によって損傷するか(糸の完全溶融)、熱が織物の糸を固定するには十分ではないときには効果的に処理されない。いずれの場合にも、織物の外観とその強度が低下する。この特許では、したがって、織物の糸の特定の交点だけに接着液を間隔を置いて滴下することが推奨されている。この方法は、製造後の織物の特殊処理過程を必要とする。この文書は、それを縫製に適用することは検討していない。いずれにしても、織物ではなく縫製に使用することはきわめて困難であり、高くつくことになる。
他方で、特開平09−084980号公報は、変型実施態様において、鎖編み目の糸のほぐれの問題を解決するために、熱溶着可能な熱可塑性糸(ポリノジック、アクリル、ビニロン、・・・)を使用し、鎖目を溶接するために、押え金の下流で載物板の下に配置されたレーザビームその他の加熱装置によって鎖目を加熱、溶融することを検討している。しかしながら、実際には、仏国特許発明第1427611号明細書について上述したごとく、かかる方法を実施することはできない。なぜなら、一部分だけの溶融と点の溶接を得るために、使用される糸、(多少とも吸収性および/または反射性のある)縫われた生地の素材によって変動する、正確な熱量を加えることは実際上不可能だからである。くわえて、溶融後に、縫い糸は収縮し、炭化し、その力学強度を失う。さらに、溶けた糸筋はつぎに載物板上と直ちに接触し、その上で互いに接着するか溶融物を付着させる。その結果、最善の場合、レーザビーム通過開口部がすぐに塞がり、さらには縫製物が接着され、板上を滑らなくなる。特開平09−084980号公報に記載のこの変型例は、したがって、うまく工業的に実施することができない。
欧州特許第0223312号明細書 仏国特許発明第90562号明細書 米国特許第1560712号明細書 米国特許第5003902号明細書 仏国特許発明第886765号明細書 米国特許第3296990号明細書 仏国特許発明第1427611号明細書 特開平09−084980号公報
上記に鑑みて、本発明は縫製物の力学特性を損なわずに、また縫製自体の力学特性を少なくともほぼ保ちながら、簡単、迅速、経済的かつ工業的規模での利用の制約条件に適合して、ほどける可能性のない縫製の実現を可能にする方法およびミシンを対象とする。
より詳細には、本発明は縫製物と縫製の外観が少なくともほぼ保たれ、またとりわけ美的縫製の伝統的外観を呈することができる方法とミシンを提案することも目的とする。
とくに、本発明は縫製のほどけを阻止することを目的とする処理によって、硬さが増加しないような縫製の実現を可能にすることを対象とする。かかる硬さまたは(曲げまたは圧縮の状態での)剛性は、例えば、衣服や下着などの皮膚と接触する織物生地の場合にとりわけ使用の妨げになる。
本発明は、とくに高い応力を受けるための縫製の実現を可能にすることを目的とする。より詳細には、本発明は、ほどける可能性はないが、その縫い糸が縫製物構成素材と一体にされないことが可能な縫製の実現を可能にすることを目的とする。本発明はまた、(縁取りを含む)縫製物のさまざまな場所で、対象の構成素材を問わず、各種の用途分野においてかかる縫製の実現を可能にすることも目的とする。本発明は例えば、摺動する張り糸を受ける通路を形成する、ほどけないかがり縫いの実現を可能にする、あるいはさらにほどける可能性のない縫製でボタン付けを可能にすることを目的とする。
本発明は、とりわけ縫製台によっておよび/または縫製の実現過程と同時に、単一の過程で操作なしに実現可能であり、それぞれの縫製の前に長いおよび/または複雑な調節を必要としない方法をとくに提案することを目的とする。
これを行うために、本発明は、少なくとも一本の相互ルーピングした、および/または絡み合った縫い糸によって、縫製される縫製物と呼ばれる対象の少なくともある厚みの材料の中に、あるいはそれを通ってステッチの通路を備えた、ほどける可能性のない縫製を実現するための方法であって、この縫製が縫製物の外側で縫われた縫い糸の少なくとも一本の別の糸筋に隣接する、縫製物の外側に延長する少なくとも一本の縫われた縫い糸筋を含み、該方法において、
−少なくともこの縫い糸の外側に、熱可塑性材料を呈する少なくとも一本の縫い糸で縫製が実現され、
−ついで縫製物の外側に延長し、縫製物の外側で縫われた少なくとも一本の別の縫い糸筋に隣接する、少なくとも一本の縫われた縫い糸筋の外側で、縫製の上に局所的に少なくとも一つのレーザビームを照射し、該方法は、
−それぞれのレーザビームが、縫製物の外側に延長し、縫製物の外側で縫われた少なくとも一本の別の縫い糸筋に隣接する少なくとも一本の縫われた縫い糸筋の外側に出ている熱可塑性材料を、点状に軟化するのに適し、
−それぞれのレーザビームをかけた後、軟化した熱可塑性材料が完全に再固化する前に、このレーザビームにかけられたかかる熱可塑性材料を呈する少なくとも一本の縫い糸筋の軟化した熱可塑性材料に、少なくとも一つの押さえ部品を押し当てることによって、前記熱可塑性材料を介して、縫製物の外側で一緒に点状に隣接する糸筋の全体または一部を固化させるようにすることを特徴とするものである。
テキスト全体を通じて、「縫製に局部的にレーザビームを照射する」という表現およびその派生語は、このレーザビームを縫製に向けることによって、縫製の上に局限されたレーザビームの衝突点を形成しながら、縫製の上に投影されるようにするということを意味する。
有利には本発明によれば、熱可塑性材料の軟化温度以上であるがその溶融温度未満の温度、とりわけ軟化温度の3℃から15℃上の温度に局所的に加熱して、熱可塑性材料を溶融させることなく軟化させるのに適した少なくとも一つのレーザビームを照射する。したがって、前記熱可塑性材料は溶けず(その溶融温度に達しない)、液化しない。該熱可塑性材料は、少なくともほぼその形状を保ち、糸筋はその結合およびその力学強度を維持する。
他方で、有利には本発明によれば、それぞれのレーザビームをかけた後、押さえ部品を押し当てる前に、縫い糸筋に少なくとも一回加圧空気を噴射する。かかる空気噴射には、それぞれの糸を構成する繊維を分散させおよび/または、互いに対して隣接する糸筋を移動させる効果がある。くわえて、ミシンの特定部分の過熱の回避を可能にする。最後に、とりわけレーザビームの衝突点の近傍および/または押さえ部品の近傍で、素材の塵埃または残留物を除去する。有利には本発明によれば、熱可塑性材料を有するもっとも細い縫い糸の直径程度、あるいはこの直径未満の幅の空気噴射を使用する。空気噴射のこのように小さな断面の効果として、押さえ部品を押し当てる前に軟化したままの熱可塑性材料のあまりに大きな早期再冷却を招くことなしに、糸筋分散効率が高められる。必要ならば、空気噴射を加熱することができる。
有利には本発明によれば、少なくとも一つの熱可塑性材料で形成された少なくとも一本の縫い糸を使用し、レーザビームによって軟化した熱可塑性材料製のこの縫い糸のそれぞれの糸筋の厚みの少なくとも一部がその全長にわたって軟化しない状態にとどまるのに適した少なくとも一つのレーザビームを照射する。
より一般的に、有利には本発明によれば、少なくとも一つのレーザビームを照射することにより、レーザビームが当てられるそれぞれの縫い糸筋の厚みの一部しか軟化しないようにする。このようにして、それぞれの糸筋の厚みの少なくとも一部が軟化されない状態に残されるので、縫製は機能を保つ。
それぞれの押さえ部品は、相対的移動によって熱可塑性材料と接触し、他方で縫製物が載物板および/または別の押さえ部品によってこの押さえ部品に相対して維持されるので、この軟化した材料にある圧力をかける。有利には本発明によれば、それぞれの押さえ部品は熱可塑性材料との不規則な(平滑でない)接触表面を呈することによって、目に見える全体変形をそれに加えない(それを平坦にしない)ようにする。この接触表面は、有利には(全体の溶融または溶接なしに)糸筋相互間の固化を最終的に生み出す個別の微小移動を引き起こすように軟化した熱可塑性材料に侵入するのに適した歯、爪、尖端、欠刻、線条、などを呈する。くわえて、それぞれの押さえ部品は、糸筋および熱可塑性材料と接触して摺動せず、縫製の結果としてその運動があればそれに従う。したがって、縫製方向にそった、すなわち縫われるものの外面に平行な、押さえ部品および熱可塑性材料の相対的運動の要因はない。
他方で、有利には本発明によれば、縫製物をミシンの縫製台上に通して縫製を実現する、また、この縫製台上の縫製物の唯一かつ同一の通過の際に:それぞれの縫い目の実現の後に少なくとも一つのレーザビームを照射し、ついで少なくとも一つの押さえ部品を軟化した熱可塑性材料に押し当てる。このようにして、縫製台上の同一の通過の際に、縫製とその後の縫製のほつれを防止する隣接する糸筋の固化とを実現する。したがって、本発明は従来の縫製のそれに比べて縫製の実現時間をいっさい変えない。工業的見地からは、したがって、本発明は如何なる生産コスト増も招かず、さらに縫製の終了時の止め縫いの実現を妨げないものである。
縫製物の「通過」という用語は、縫製によって継ぎ合わされた異なる生地の単純な設置および維持を含んでいる。例えば、衣服へのボタン付けのための縫製台のことであることも可能である。この用語は、少なくとも一本の縫製線にそって縫製を実現するミシンの場合のように、縫製台を介して縫製物を形成する少なくとも一つの縫われる生地の回転を、引き起こすことも含んでいる。
有利には本発明によれば、レーザビームの照射直後に−とりわけ少なくとも一本の縫製線にそった縫製の場合には、この照射のすぐ下流で−押さえ部品を押し当てる。いずれにしても、それぞれの押さえ部品は、熱可塑性材料がまだ少なくとも部分的に軟化しているときにその上に当てられなければならない。
有利には本発明によれば、縫製台は、
−少なくとも一本の縫い針を有する縫製手段と、
−その間に縫製と縫製物の部分が押されかつ挟まれ、縫製台を通って、縫製方向と呼ばれる一つの方向にそって縫製が実現されるにつれて、縫製物を駆動するのに適した少なくとも一対の駆動装置とから成り、これらの駆動装置は少なくとも部分的に縫製手段のすぐ下流に位置づけられる。本発明によれば、縫製手段のすぐ下流に、駆動装置によって挟まれかつ駆動される縫製の少なくとも一部分の上に、および縫製のはさみ付けの際に、少なくとも一本の縫い糸筋の軟化した熱可塑性材料の上に当てられた押さえ部品の役割を果たす駆動装置の少なくとも一部のすぐ上流に、少なくとも一つのレーザビームを照射する。有利には本発明によれば、軟化した熱可塑性材料の上の押さえ部品の役割を果たす縫製台の駆動爪のすぐ上流で少なくとも一つのレーザビームを照射する。
有利には本発明によれば、少なくとも一つのレーザビームのすぐ下流、かつ押さえ部品の役割を果たす駆動装置の少なくとも対応する部分のすぐ上流に、少なくとも一つの空気噴射を当てる。
変型例として、押さえ部品は、線条または欠刻の付いた駆動回転装置(キャスタ、ローラー、ボール、など)とすることができる。また縫製物の少なくとも一片を駆動するための可動湾曲押え金の下流で、好適には線条または欠刻の付いた接触表面の部分または延長とすることもできる。
有利には本発明によれば、少なくとも一本の甘撚および/または膨張糸で縫製が実現される。甘撚および/または膨張糸は周知であり、明確に別個の繊維を呈する。とくに、熱可塑性材料の繊維からなる少なくとも一本の甘撚および/または膨張糸が用いられる。このため、レーザビームの照射は糸の表面繊維の一部を軟化させるために適合させることが可能であり、押さえ部品は、とくにそれが爪で形成されているとき、このようにして軟化した熱可塑性材料を、同じ糸の別の繊維および隣接する糸筋を形成する糸の繊維を介して、拡散させる効果がある。その結果、平らにならないが、強度のある、ほとんど目に見えない相対的固化になる。空気噴射の使用は、このような甘撚および/または膨張糸ではとくに有利であるが、それは縫製の外観や力学特性の目立った変化なしに結合する隣接繊維の間の接触および連結点の増加がそのとき助長されるからである。
このように、本発明において、押さえ部品は軟化した熱可塑性材料を隣接する糸筋の繊維に混ぜ込む役割を有する。それは隣接する糸筋を粉砕する、あるいはいずれにしてもレーザによって軟化した熱可塑性材料と接触させるための圧力で押し当てられる。
加えて、有利には本発明によれば、絡み合っていない相互ルーピングした糸の縫い目にそって、縫製が実現される。例えば、チェーンステッチ、かがり縫いおよびカバーステッチの中から選ばれた縫い目にしたがって縫製が実現される。この縫い目は、1本または複数の縫い糸で実現できる。本発明は、ロックステッチのように互いに絡んだ糸の縫い目でも適用できる。いずれの場合にも、縫製は縫製物の少なくとも外側で片側の(平行または相互交差した)隣接する糸筋を形成するように実現しなければならない。例えば、二本の糸でのロックステッチの場合、縫製の実現の際に、相互の絡みが縫製物の外に出て、この縫製物の素材の厚みの中央に閉じ込められないようにそれぞれの糸の調子を、好適には調節する。
本発明は、本発明による方法の実施のためのミシンにも敷衍される。したがって本発明は、少なくとも一本の相互ルーピングした、および/または絡み合った縫い糸によって、かつ縫製される縫製物と呼ばれる対象の少なくともある厚みの材料の中に、あるいはそれを通ってステッチの通路を備えた、ほどける可能性のない縫製を実現するためのミシンに関するものでもあって、該ミシンは、少なくとも一本の縫い針を備え、縫製物の外側で縫われた少なくとも一本の別の縫い糸筋に隣接して、縫製物の外側に延長する、縫われた少なくとも一本の縫い糸筋を形成できるのに適した縫製手段から成るミシンの縫製台上にこの縫製物を通すことによって実現されるものであり、このミシンは、縫製物の外側で縫われた縫い糸の少なくとも一本の別の糸筋に隣接する縫製物の外側に延長する少なくとも一本の縫い糸筋の外側に、少なくとも一つのレーザビームを照射することができるのに適した少なくとも一つのレーザ源を備え:
−少なくとも一つのレーザ源が少なくとも一つのレーザビームを縫製上に局所的に照射できるのに適し、該レーザビームは、縫製物の外側で縫われた縫い糸の少なくとも一本の別の糸筋に隣接する縫製物の外側に延長する、少なくとも一本の縫い糸筋の外側に出ている熱可塑性材料を点状に軟化するのに適しており、
−該ミシンは、それぞれのレーザビームをかけた後、軟化した熱可塑性材料が完全に再固化する前に、少なくとも一本の縫い糸筋の軟化した熱可塑性材料に押し当てられることができるのに適した少なくとも一つの押さえ部品を備えることによって、前記熱可塑性材料を介して、縫製物の外側で一緒に点状に隣接する糸筋の全体または一部を固化させるようにすることを特徴とするミシンである。
有利には本発明によれば、それぞれのレーザ源は波長が780nmと940nmの間に含まれ、最大出力が60Wであって、直径が1mm未満、−とりわけ800μ程度−のレーザビームを形成するレーザダイオードである。有利には本発明によれば、それぞれのレーザ源が発射するレーザビームの出力設定手段を、該レーザ源は備えている。レーザビームの出力自動調節手段−とりわけ縫製の実現速度および/または実施された縫い目の数に応じて−も備えることができる。
有利には本発明によれば、熱可塑性材料の軟化温度以上であるがその溶融温度未満の温度に−とりわけ軟化温度を3℃から15℃超える温度に−局所的に加熱することによって、ミシンは、熱可塑性材料を溶融せずに軟化するのに適した少なくとも一つのレーザ源を備えている。有利には、本発明によるミシンは、それぞれのレーザビームの照射後、押さえ部品を押し当てる前に縫い糸筋に向けられた少なくとも一つの空気噴射を形成する少なくとも一つのノズルを備えている。有利には、本発明によるミシンは、熱可塑性材料を呈する最も細い縫い糸の直径程度、またはこの直径未満の幅の空気噴射を形成する少なくとも一つのノズルを備えている。
有利には本発明によれば、ミシンはそれぞれの縫い糸筋の厚みの少なくとも一部を、その全長にわたって非軟化状態に残すことができるのに適した、少なくとも一つのレーザ源を備えている。有利には本発明によれば、少なくとも一つのレーザ源が、少なくとも一つのレーザビームを照射することができるのに適していることによって、照射されたそれぞれの縫い糸筋の厚みの一部しか軟化させないようにする。
有利には、本発明によるミシンは、縫製台上の縫製物の唯一かつ同一の通過の際に、それぞれの縫い目の実現後に少なくとも一つのレーザビームを照射し、ついで軟化した熱可塑性材料の上に少なくとも一つの押さえ部品を押し当てることができるのに適している。
より詳細には、本発明が関するミシンの縫製台が、その間に縫製と縫製物の部分が押されかつ挟まれ、縫製台を通って、縫製方向と呼ばれる、一つの方向にそって縫製が実現されるにつれて縫製物を駆動することができるのに適した少なくとも一対の駆動装置を備え、これらの駆動装置が少なくとも部分的に縫製手段のすぐ下流に位置づけられ、該ミシンは、少なくとも一つのレーザ源が、縫製手段のすぐ下流で、少なくとも駆動装置によって挟まれ、かつ駆動される縫製の部分の上、および縫製のはさみ付けの際に、少なくとも一本の縫い糸筋の軟化した熱可塑性材料の上に当てられた押さえ部品の役割を果たす駆動装置の少なくとも一部のすぐ上流に、少なくとも一つのレーザビームを照射できるのに適しているということを特徴とするものである。
有利には本発明によれば、ミシンは、少なくとも一つのレーザビームの下流、かつ押さえ部品の役割を果たす駆動装置の少なくとも一つの対応する部分のすぐ上流に、少なくとも一つの空気噴射を当てるのに適した少なくとも一つのノズルを備えている。
有利には本発明によれば、少なくとも一つのレーザ源は、軟化した熱可塑性材料の上で押さえ部品の役割を果たす縫製台の駆動爪のすぐ上流に、少なくとも一つのレーザビームを照射できるのに適している。変型例または組み合わせにおいて、本発明が関するミシンにおいて縫製台は縫製物の受け板を備えており、該ミシンは、受け板が少なくとも一つのレーザ光に対する透明部分を備え、この透明部分に向かい合った受け板に接触する縫製の部分の上に、受け板のこの透明部分を介してレーザビームを照射することができるのに適した少なくとも一つのレーザ源を備えていることを特徴とするものである。この透明部分は、受け板を介して設けられた孔、または透明材料の受け板の一部とすることができる。
変型例または組み合わせにおいて、有利には本発明によれば、少なくとも一つのレーザ源は受け板と接触しない縫製の一部に−とりわけ受け板と接触する縫製物の面に正対する縫製物の面に−、少なくとも一つのレーザビームを照射するのに適している。したがって、縫製物の外面の少なくとも一つの上に延長する隣接糸筋を固化させることができる。それぞれの外面上で、一つまたは複数の連結点の線を実施することができる。とくに、連結点の平行な二本の線を形成するために、側面方向にずれた二本のレーザビームを使用することができる。
有利には本発明によれば、実現された縫製に対する少なくとも一つのレーザビームの照射位置設定手段が備えられる。とくに、一つまたは複数の縫製線の形での縫製の場合、有利には、本発明によるミシンは、縫製上に、縫製方向およびレーザビームと直交方向にそって、少なくとも一つのレーザビームの衝突点の設定手段を備えている。したがって、例えば、形成された縫い目および/または使用された糸の種類に応じて、側面方向に、縫製方向に対して垂直に、レーザビームの衝突点、したがって、固化点の位置を調節することができる。
有利には、本発明によるミシンは、絡み合っていない相互ルーピングを形成する糸の縫い目にそって縫製を実現するのに適している。変型例において、目に見える隣接する糸筋の絡み合った糸の縫い目にそって縫製を実現するのに適している。
有利には本発明によれば、ミシンは、前記熱可塑性材料と接触するための少なくとも一部が非接着材料製である少なくとも一つの押さえ部品を備えている。
本発明はまた、上述または後述の特徴の全部または一部と組み合わされることを特徴とする方法およびミシンにも関するものである。
したがって、本発明は、少なくとも隣接する糸筋の一つの熱可塑性材料によって、しかも、一方では、冷却後に糸筋の連結剤の役割を果たすことをこの熱可塑性材料に対して可能にする点まで軟化させるためのレーザビームと、また他方で、この軟化した熱可塑性材料の上に当てられたときに、熱可塑性材料のこの軟化部分との隣接する糸筋の接触およびその同時冷却を実際には保証する押さえ部品とを使用して、縫製の実現の結果としての縫い糸の隣接する糸筋を、縫製物の外側で、一緒に連結することをもって成る。
隣接する糸筋は、例えば、片側でかつ縫製物の外側で相互ルーピングした同一の縫い糸に、あるいは反対に別個の複数の縫い糸に属することができる。好適には、2本の隣接する糸筋は熱可塑性材料を呈する;変型例において、軟化後に押さえ部品の影響で、他の糸筋に接触する熱可塑性材料を呈する糸から唯一の糸筋を形成することができる。かかる熱可塑性材料を呈するそれぞれの縫い糸は、かかる材料で構成することができるか、あるいは反対にこの材料を含浸するか、縫製の実現に先立つ繊維または糸の組み合わせの結果とすることができる。この熱可塑性材料は、常温で固体である。したがって、本発明において、1本未満の縫い糸の構成材料を用いて得られた糸筋の固化の実現のために、いっさいの追加の接着剤が付加されない。
「熱可塑性材料」は、したがって、常温で固体であるが、適切な強さのレーザ放射にかけられたときに軟化する可能性のあるいっさいの材料を指す。とくに、熱可塑性ポリマーとして周知の範疇に属する全ての合成材料(ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、・・・)を本発明による方法において熱可塑性材料として使用することができる。これらの材料または最初は熱可塑性であるその他の材料を、レーザ放射吸収添加剤を付加して、上述のごとくレーザ放射に対する感度と反応性を高めることができる。
周知のごとく、レーザビームは、例えば、布地の糸を切るために、その融点を超えて熱可塑性材料を点加熱するのに用いることができる。しかしながら、発明者は、実際には出力をきわめて迅速に初期設定することによって、レーザビームで、所望の効果、すなわち溶融なしに隣接する糸筋の適切な固化を得るために熱可塑性材料の軟化を正確に調節できることを確認した。とくに、隣接する糸筋を溶融しないことも、その全厚みにわたってそれらを軟化させないことも、したがって、これらの縫製糸筋の機能性を温存することも可能である。レーザビームのこの出力設定は、軟化させる熱可塑性材料の種類と、回転式ミシンにおける縫製実施速度に依存するレーザビームの照射時間とに応じて実施される。他方で、レーザビームは、瞬間的に連続して、あるいはパルスで、あるいは非連続に制御することができる。それはいつでも中断し、ついできわめて簡単に再使用できる。それは、きわめて正確に、そして外部環境の変化にほとんど左右されないきわめて高い温度規則性をもって、加熱を提供する。そして実際には、部分的溶融を得るためのレーザ設定はきわめて困難だが、軟化だけを求める場合にはそうではないことがわかった。この場合、レーザの正確な設定範囲は、実際、はるかに広い。
なお、さらに留意すべきことは、本発明が、縫製台自体の上で、とくに縫製の実現過程に対応する唯一の過程で(すなわち、たとえ止め縫いの場合であっても特殊な後処理過程を必要とせずに)操作なしに、自動的に、隣接する糸筋の固化によって縫製の補強が得られるので、工業的規模での利用にも適合するということである。
本発明のその他の目的、特徴および利点は、付属の図面を参照して、非制限的な例として挙げられた、本発明の特定の実施態様の下記の説明を読むことによって明らかになるだろう。
−図1は、本発明によるかがり縫いミシンの斜視図である、
−図2は、図1のミシンで実施された本発明による方法を図示する、部分垂直長手方向断面概略図である、
−図3は、図2の上面の概略図である、
−図4は、ロックステッチの実現のための本発明によるミシンの斜視図である、
−図5は、ロックステッチおよび上部レーザビームだけの本発明による方法を図示する部分垂直長手方向断面概略図である、
−図6は、図5の上面の概略図である、
−図7から図9は、本発明の他の三つの変型例を図示する図5と同様な図である、
−図10は、図9の下面の概略図である、
−図11は、縫製物が爪ではなくキャスタによって駆動される、本発明の別の変型例を図示する図2と同様な図である、
−図12は、図11の上面の概略図である、
−図13は、縫製過程の本発明による方法でボタンを付けるための、本発明によるミシンの縫製台を図示する垂直断面概略図である、
−図14は、縫製の実現後、本発明による方法の突き出し押さえ部品を押し当てる過程を図示する図13と同様な図である。
図1は、適切な機構を具備する枠1と、図示した例において布切れである縫製物3の受け板2とから成る、本発明によるかがり縫いミシンの斜視図を概略的に示している。受け板2は、少なくともほぼ水平で平坦である。
ミシンは、縫製物3の少なくともある素材の厚みの中に、またはそれを介して、少なくとも一本の縫い針5aを有する縫製手段5を備えた縫製台4を本質的に形成する。かがり縫いミシンは、布地の上下に糸の輪を形成し、縫い糸の輪を布地の縁の周囲に通すことを可能にする図示されていない上下のループ形成鉤も伝統的に備えている。図1において、かがり縫いミシンの全ての付属品と構成部品が示されているわけではない。とくに、糸巻き、ループ形成鉤、・・・は図示されていない。くわえて、かがり縫いミシンは、それ自体周知の仕方で、多数の各種の付属品を、例えば、布地の縁裁断刃、針5の上流で布地を係止し、維持するための一つまたは複数の湾曲脚・・・を備えることができる。
図2に見るごとく、図示した変型例におけるかがり縫いミシンは、針5aのすぐ下流に、そして、より一般的には縫製手段5の下流に位置づけられた対象3の二つの駆動爪6、7を備えている。上部駆動爪6は、対象3の上部外面8(受け板2に接触する面に正対する面)上にあてられる。この上部駆動爪6は、適切な機構に組み合わされ、縫製方向10にそって長手方向駆動反復運動を呈するように枠1に対して取り付けられ、ついで対象3から剥がされ、ついで上流側に戻されるが、それは伝統的かつそれ自体周知であるやり方によってである。
下部駆動爪7は、受け板2を通って設けられた少なくとも一つの孔11を横断することによって、縫製物3の下部外面9(受け板2に接触する面9)と接触するようにする。ここでも、下部爪7は、縫製方向10に対して上流から下流へ長手方向運動にそって反復的に駆動され、ついで対象3から剥がされ、連続して上流に向かって戻される。好適にはこれら二つの爪6、7の運動は、これら二つの爪6、7が互いに向かい合ったままになり、縫製物3および実現した縫製12をその間に挟むように、同時に操作され同時に起こる。実際、爪6、7は、ミシンの縫製台4上の縫製物3の移動方向に対応する縫製方向10に対して、針5aのすぐ下流に位置づけられる。
図1から3に図示した例において、縫製12は例えば、三本の糸から成るかがり縫いであり、該糸のうち針糸13は素材を通って縫製物3の縁14に平行なステッチ線27を形成し、上部ループ形成糸15は対象3の上面8上を蛇行し、それぞれのステッチで針糸13と相互ルーピングを形成し、下部ループ形成糸16は縫製物3の下面9上を蛇行し、それぞれのステッチで針糸13と相互ルーピングを形成し、縁14にそって、縫製物3の外面で上部ループ形成糸15とも相互ルーピングを形成することによって、縫製物3の縁14の周囲にこれら二つのループ形成糸15、16の外掛け線28を形成するようにする。
かかる縫い目は、したがって、縫製物3の上部外面8上に隣接する縫い糸筋と、縫製物3の下部外面9上に隣接する縫い糸筋とを形成する。同様に、縫い目は縫製物3の外側に縫い糸13、15または13、16、あるいは15、16の相互交差区域も呈する。
図1および図2に示したミシンは、二つのレーザビーム17、18、すなわち上部レーザビーム17と下部レーザビーム18を呈する。上部レーザビーム17は、枠1の上に横断水平ネジ21によって固定されたブラケット20を介してミシンの枠1の上に固定取り付けされた上部レーザ源19から発射され、カラー22がレーザ源19の本体を締め付け、ネジ24によって締め付けられるためにブラケット20の孔23を貫通している。ブラケット20の孔23は、縫製方向10に少なくともほぼ直交する方向にそって延長している。このように、ブラケット20、カラー22およびネジ21、24は、縫製12に対する縫製12上のレーザビーム17の衝突点25の相対位置調節手段を形成している。ネジ21は、縫製方向10にほぼ直交する、横断水平軸を中心にレーザ源19を回転させることを可能にする。このようにして、このネジ21のおかげで、縫製方向10にそって長手方向にレーザビーム17の衝突点25の位置を設定できる。孔23は、縫製方向10に対して側面方向にレーザ源19を、したがって、レーザビーム17を並進移動することを可能にする。カラーの締め付けネジ24は、さらに縫製方向10にほぼ平行な旋回軸を中心にレーザ源19を、したがって、レーザビーム17を回転させることを可能にし、またしたがって、実現された縫製12とのレーザビーム17の衝突点25の側面位置の設定も可能にする。
本発明によれば、これらの調節手段によってレーザビーム17の位置が設定されることによって、図2に示したごとく、実現された縫製12とのレーザビーム17の衝突点25が針5aのすぐ下流かつ上部駆動爪6の上流に位置するようにしている。したがって、(針5aをはじめとする)縫製手段5による縫製12の実現直後に、その下流で、上部レーザビーム17の衝突点25は、この縫製の結果としての隣接する糸筋の少なくとも縫い糸の一本を構成する熱可塑性材料を軟化させる。図3に示した例において、上部ループ形成糸15は、針糸13によって形成されたステッチ線27と対象3の外側縁14との間に蛇行する隣接糸筋を形成することがわかる。縫製台中の対象3の通過と縫製線にそったその駆動につれて、上部レーザビーム17が異なる隣接糸筋上に照射され、この上部ループ形成糸15を構成する熱可塑性材料を軟化させる。衝突点25のすぐ下流で、上部爪6が、縫製12上に、したがって上部レーザビーム17の衝突点25によって軟化された上部ループ形成糸15の熱可塑性材料の上に、連続して反復してあてられる。このようにして、爪6は、上部ループ形成糸15の隣接糸の軟化した熱可塑性材料上に当てられ、その効果として、図3に概略的に示したごとく、連結点26を形成して熱可塑性材料の一部によってこれらの隣接糸筋が二本ずつ結合される。したがって上部駆動爪6は、軟化した熱可塑性材料の部分の上に当てられる押さえ部品を形成する。この押し付けは、熱可塑性材料の冷却とその固化も引き起こす。
なお、留意すべきことは、レーザビーム17の衝突点25がこの熱可塑性材料と接触するときに軟化されるように、縫い糸の少なくとも一本が外面にかかる熱可塑性材料を呈すれば十分であるということである。そうするために、熱可塑性材料製の、あるいは予め熱可塑性材料に組み合わせた縫い糸を用いるだけでよい。
上部ループ形成糸15の蛇行する隣接糸筋上のレーザビーム17の衝突点25を設定する代わりに、針糸13のステッチ線27の上に、したがって、上部ループ形成糸15とのこの針糸13の相互交差区域の部位に来るように、この衝突点25を設定することも可能である。単独の上部レーザビーム17ではなく、一方が針糸13と上部ループ形成糸15との相互交差区域の近傍に衝突点を有し、他方がループ形成糸15の蛇行する隣接糸筋上に衝突点を有する別個の二つのレーザビームを備えることもできる。
図1に示したミシンはブラケット30、横断水平ネジ31、カラー32、ブラケット30内に設けられた孔33、およびカラー32の締め付けネジ34を介して、ミシンの枠1に固定取り付けされた下部レーザ源29から発射された、上部レーザビーム17に類似の下部レーザビーム18も有し、これらの異なる装置30から34は、上部レーザ源19の取付および調節を可能にするもの20から24にあらゆる点で類似している。したがって、下部レーザ源29は枠1に対する位置に設定されることによって、縫製方向10に対して長手方向に、およびこの縫製方向10に対して側面方向に、縫製12上の下部レーザビーム18の衝突点35の位置を設定するようにすることができる。
図2に示したごとく、下部レーザビーム18は、受け板2内に設けられた孔11を貫通することによって、縫製物3の下部外面9側で縫製12と接触するようにしている。下部レーザビーム18が呈する衝突点35は、同様に縫製手段5の下流に、−とりわけ針5aの下流に−、かつ縫い糸の異なる隣接糸筋の軟化した熱可塑性材料を混ぜ合わせ、連結点36を形成するためにそれを再固化するようにこの熱可塑性材料を冷却する押さえ部品の役割を果たす下部爪7のすぐ上流に位置づけられる。ここでも、単独の下部レーザビーム18ではなく、平行な下部連結点の複数の線を実現するために隣接する複数のレーザビームを備えることができる。二つの爪6、7は同時に操作されて動かされ、縫製物はそれらの間に閉じ込められているので、一方が他方に対して、糸筋に圧力をかける。
熱可塑性材料として、引き続き、冷却後、隣接する縫い糸の糸筋(ループ形成糸の糸筋または同一のループ形成糸の隣接糸筋と相互交差した針糸の糸筋、あるいはまた二本のループ形成糸の相互交差した糸筋・・・)の相対的固化を実現するために十分軟化される可能性のあるいっさいの材料を用いることができる。例えば、ポリアミド、またはポリエステルあるいはポリオレフィン、例えば、ポリエチレンまたはポリプロピレン、あるいはポリエステルまたは共重合体あるいはこれらの素材の混合物を使用することができる。例えば、重量で30%から40%のポリプロピレン繊維によって囲繞されたアラミド糸で形成された主芯で構成された少なくとも一本の糸を用いることができる。
この材料は、有利には軟化を容易にするレーザ放射を吸収する色素などの一つまたは複数の添加剤を含むことができる。ミシンに担持された糸の含浸装置(液浴、パッドとの接触、放射・・・)を介してこの糸を通して、縫製のまさにそのときにかかる熱可塑性材料で非熱可塑性材料製の縫い糸を含浸することもできる。
それぞれのレーザビーム17、18は、熱可塑性材料を、その軟化温度を超えるがその溶融温度をはるかに下回る作業温度と呼ばれる温度に、とりわけ軟化温度を3℃から15℃−とりわけ約5℃−上回り、溶融温度より少なくとも20℃低い作業温度にするのに適している。
下表は、異なる材料について適切な作業温度の例を示している。
Figure 2005532847
有利には、必要に応じて非熱可塑性材料の他の繊維または糸筋に混ぜた、熱可塑性材料の繊維または糸筋を含む甘撚および/または膨張縫い糸を使用する。この場合、表3に示したのとは反対に、このようにして実現した固化はほとんど目に見えず、軟化した熱可塑性材料は、溶接塊または点の形ではなくむしろ異なる隣接糸筋の多数の微小連結点として異なる隣接糸筋に混合され、これは、実際には、多数の別個の点で軟化した熱可塑性材料を圧迫する押さえ部品として爪6、7を用いることによって混ぜ合わされる。なぜなら実際には、駆動爪6、7を備えた甘撚縫い糸の使用はその後に縫製がほどけるのを阻止する糸筋の固化の実現を可能にするが、この固化が実際に肉眼に見えることはなく、縫製12および対象3の特徴と力学特性を変えることはないことが確認される。
なお、レーザ17、18の衝突点25、35が、1本または複数本の縫い糸の外側に位置づけられ、縫製12が縫製物3自体と接触したときに熱可塑性材料を溶融してしまうことはないということにも留意しなければならない。その結果、縫製12は対象3に溶接されず、固化されない。しかしながら、所望であれば、レーザビーム17、18の方向を設定することを妨げるものが何もないことによって、対象3への縫製12のある程度のインサーションも形成するようにする。しかしながら、一般的にかかる付着は有益でないし、望ましいものでもない。
ここでわかるように、後からもはやほどけない縫製12のきわめて重要な補強を得るために、レーザビーム17、18を形成する源19、29をミシンに備えるだけでよい。このようにして縫製12の実現は、とりわけその実施速度に関して全く乱されない。縫製12はしたがって、任意の素材(織物、編み物、皮革、合成材料・・・)の縫製物3を問わず、高速で縫い目によって実現できる。
使用されたレーザ源19、29は、好適には出力が設定可能であり、熱可塑性材料の所望の軟化を得るために適した出力を有する。実際には、例えば赤外線レーザ、例えば、波長が780nmと940nmの間に含まれ、レーザビーム直径が800μ程度で、拡散が少ない、最大出力60WのCO2赤外線レーザダイオードなどを用いることができる。かかるレーザ源は例えば、COHERENT社(Santa Clara、 Californie、 USA)からFAP−SYSTEM(登録商標)で市販されている。プログラム式の自動装置は、とりわけ縫製12の実現速度(ミシン作動速度)および/または縫い糸の素材および/または単位長さあたりに実現された縫い目の数によって、それぞれのレーザビーム17、18の出力を自動的に制御するために備えることができる。
ミシンのレーザ源19、29は、もちろん適切な電力供給源に接続されている。なお、留意すべきことは、上述のごとく調節できるように枠1上に直接源19、29を取り付ける代わりに、これらの源19、29をミシンの枠1の他のいっさいの場所に固定して取り付け、実際に、図1に示した源19、29の代わりに縫製12のそれぞれ上および下で枠1に端が設定自在に取り付けられたカバー付きの光ファイバまたはレンズにレーザ源19、29を接続することができるということである。それはともかく、レーザビーム17、18の衝突点25、35の方向と位置を決定し、正確に調節できることが望ましい。
図4は、とくにロックステッチの実現に適した、本発明によるミシンの別の実施態様を示している。ここでも、二つのレーザビーム17、18、すなわち上部レーザビーム17と下部レーザビーム18も備えられている。二つのレーザ源19、29は、それぞれこれら二つのレーザ源19、29のそれぞれのための、別個の二つの設定ボタン41、42を備えた共通電気供給源40から給電されている。
図4に示した変型例において、縫製手段5は縫い針5aと図4に図示されていない糸巻き5bとを備えている。このミシンは、駆動下部爪7と、二つの上部駆動爪45、46、すなわち針5aが貫通する孔47を備え、上下に、および縫製方向10に平行にして前後に針5aとともに同時に操作され、同時に移動する針爪45を備えている。この針爪45は、縫製物3を駆動するために同じく縫製方向10に平行に前後に、そして上下に連続して移動される、湾曲脚の形の、駆動後部上部主爪46の二つの前爪の間に挿入される。針爪45をはじめとする、二つの上部駆動爪45、46のかかる機構はそれ自体周知である。二つの駆動爪45、46は、一般的に同期して、同じ速度で駆動されない、なぜなら針爪45は縫製物3の駆動に参加する針5aの運動に追随し、一方駆動後部上主針46はもっと大きな駆動長手方向振幅を有することができるからである。かかる駆動装置はとりわけ二本の糸、すなわち針糸37と糸巻きの糸38でのロックステッチを実現することを可能にし、後者はそれぞれの点で糸37、38を絡み合わせるための鉤を備えた、例えば、垂直軸にそった、回転糸巻き5bから繰り出される。
図5、7および8に示した変型例において、上部レーザビーム17だけが用いられ、下部レーザビームはまったく用いられない。針糸37の調子は、糸巻き糸38のそれに対して好適には強くされることにより、縫製物3の上面8の上で、外側に相互交差点を出すようにする。そのため、レーザ17の衝突点25は、針糸および/または糸巻きの糸の熱可塑性材料をそれらの相互交差区域内で軟化することになる。
有利には、衝突点25が針爪45と後部主爪46の間に、すなわち針爪45の下流かつこの主爪46の上流に位置するように上部レーザビーム17を位置づける。したがって、軟化した熱可塑性材料を混ぜ込み、糸筋を固化するために(下爪7および/または受け板2に対して)押さえ部品の役割を果たすのは後部上主爪46である。
図7は、下部駆動爪7および同じく湾曲脚を形成する唯一の上部駆動爪46とでロックステッチが得られる変型実施態様を示している。この変型例において、上爪46は、針5a通過のための孔47と、上部レーザビーム17によって貫通される第二の孔48を備えている。
図8に示した変型例において、針5aは針ホルダ54によって担持され、その上に取り付けられたロッド55は下流に延長し、その下端が押さえパッド56を形成している。このロッド55は、支え57に対して軸方向に並進案内され、支え自体は針ホルダ54と並進で一体化されている。牽引バネ58が、ロッド55の上端59と支え57の下底部60の間に挿置されることによって、ロッド55を下流に戻すようにする。したがって押さえパッド56は、針5aとともに往復垂直並進移動する。針5aが下がっているとき、隣接する針糸37の二本の糸筋が直前のステッチの際に針5aによって形成された対象3の上面8の同じステッチ穴から垂直に出ている部位で、押さえパッド56は縫製12と接触し、バネ58による圧力でそれに押し付けられる。上部レーザビーム17は、これら二本の糸筋を軟化させるためにとりわけそれらの上に、衝突点25を形成するように向けられる。上部レーザビーム17の衝突点25は、縫製12との押さえパッド56の接触点のやや上流にある−あるいはいずれにしても上流に延長している。押さえパッド56の下面は、軟化した物質を平らにせずにその中によりよく侵入するために、好適には爪またはブラシの形に刻み目または歯が付けられている。したがって押さえパッド56は、外側部分が軟化したこれら二本の糸筋の固化を実現する。
なお図示していない変型例において、かかる押さえパッドは、必要に応じてプログラム設定された特殊ジャッキで作動させることもできる。このとき、その運動を縫製装置5、とくに針ホルダ54のものから独立させることができる。
図9および図10の変型例において、唯一の下部レーザビーム18を使用し、上部レーザビーム17は用いない。この変型例はさらに、針5aによって貫通された孔45を備えた湾曲脚を形成する上部駆動爪46と、下部レーザビーム18が該上部駆動爪の上流でチェーンステッチを形成する縫い糸49の隣接した相互交差糸筋上に衝突点35を形成する駆動下部爪7とを用いた糸49でのチェーンステッチの例を示している。図9および図10に示したようなチェーンステッチの場合、熱可塑性材料による連結は、相互ルーピングした縫い糸の異なる輪の相互交差点でおよび/またはこれらの輪の平行な糸筋の間で行われる。駆動下部爪7は、上部爪46に対する、押さえ部品の役割を果たし、レーザビーム18によって熱可塑性材料が軟化したそれらの相互交差の部位で糸49の糸筋の固化点26を実現する。横断水平方向軸を中心に回転するループ形成二重鉤5cは、単一の縫い糸49でループを形成するために備えられている。図10において、鉤5cは図示されていない。
図11は、駆動爪によってではなく、上部キャスタ50および下部キャスタ51によって縫製物3が縫製方向10にそって駆動される別の変型実施態様を示している。これら二つのキャスタ50、51は、縫製方向10にそって縫製物3を駆動するように回転駆動される。下部キャスタ51は、縫製物3と接触するために受け板2内に設けられた孔52を貫通する。図12に示したごとく、上部キャスタ50および/または下部キャスタ51の回転軸は、水平に対して多少傾けることができ、また縫製物3との、また縫製12とのこれらのキャスタ50、51の接触範囲は、線条、欠刻、歯の付いたもの、あるいはその他の不規則な表面とすることができる。一般的に、その表面を損傷するおそれのある爪との接触に耐えられない皮などの、繊細な素材の縫製に、かかる駆動キャスタ50、51が用いられる。図11に示した例において、それ自体が湾曲脚53の下流にある針5aのすぐ下流に、上部レーザビーム17および下部レーザビーム18を備えた。かがり縫いの例を示した。
また図11および図12において、空気噴射70、71、すなわち加圧空気が上部管74から供給される上部ノズル72から出た上部空気噴射70と、加圧空気が下部管75から供給される下部ノズル73から出た下部空気噴射71とを示した。これらの空気噴射70、71は、押さえ部品(この変型例ではキャスタ50、51)のすぐ上流で隣接する糸筋に当てられることによって、隣接糸筋を固化させるための押さえ部品50、51の圧力を軟化した熱可塑性材料の繊維が受ける前にそれらを拡散させるようにする。これらの空気噴射70、71は、レーザ衝突点17、18の下流である。それらは、繊維を正確に拡散させ、再固化するまで熱可塑性材料を冷却するほど大きな空気流れを当てないようにする、きわめて細いものである。あるいは、押さえ部品50、51に接触して熱可塑性材料が十分軟化したまま保たれるように、使用される空気を加熱しても良い。
この空気噴射70、71またはその他の空気噴射は、縫うものがないときには、例えばレーザビーム17、18に向かい合う金属部品などの加熱するかもしれないミシンの特定の部品を冷却するために;および/またはそれによってレーザビーム17、18が発射され、働きが悪くなるかもしれないレーザ源19、29の出口(ダイオード出口、または光ファイバの先端、・・・)を清掃するために機械に備えることもできる。図11および12の変型についてだけ図示されているが、かかる空気噴射70、71は上述または後述の全ての実施態様に使用することができる。
空気噴射70、71は、3.105Pa程度以上の圧力の空気が供給され、ノズル72、73は、熱可塑性材料の付いた1本または複数本の縫い糸の直径程度、あるいはこの直径未満の、きわめて小さい直径を有する。ノズル72、73は、対応する空気噴射が当てられる糸の繊維を拡散できるようにするために、縫い糸12の糸筋の(できるだけ近い)すぐ近傍に配置される。
一つまたは複数の押さえ部品は、異なる硬質材料(金属、合成材料・・・)で構成することができる。有利には、縫製の際にその上に軟化した熱可塑性材料が固定されず、それによって残留物の付着と不都合な摩擦の発生を回避する、例えば、フッ化炭素ポリマー族に属する接着防止材料、とりわけPTFEまたはTEFLON(登録商標)を、少なくとも軟化した熱可塑性材料と接触する一つまたは複数の装置の部分に使用する。この解決法は、色の混合も回避するので、起伏のある多色装飾縫製にとくに有利である。
縫製の終わりに、(ミシンによる対象の駆動方向を逆転して)一つまたは複数の終止点を実現することができる。この一つまたは複数の終止点も、その隣接糸筋を一体化する熱可塑性材料によって補強することもできる。
図13および図14の変型実施態様において、ミシンの縫製台は駆動タイプではない、すなわち縫製物63は縫製台を通って移動されない。図示した例において、この縫製物はそれ自体周知のボタン縫製手段によって、しかし縫い糸68の少なくとも外側に熱可塑性材料を呈する縫い糸68を用いて、一緒に縫われるある厚みの生地63およびボタン64で形成される。縫製手段は、一般的に針5aおよび鉤5bから成る。受け板2は、針5aの通過のための孔65を備えている。下部レーザビーム18は、生地63の下外面66に向けて、実現された縫製上に配向できることによって、この縫製の実現につれて縫い糸68の熱可塑性材料を軟化するようにする。縫製がレーザビーム18によって連続的に軟化され、縫製の実現につれて重なり合う縫い糸68の隣接糸筋を形成するということに留意すべきである。このことだけから、縫製につれてこれらの異なる糸筋の一体化が得られる。くわえて、縫製終了後に縫製の下部と接触するために孔65を通るように、可動の突き出し装置67を備えることができる。互いに隣接する軟化された縫い糸68の異なる糸筋と接触して当てられたこの突き出し装置67は、押さえ部品の役割を果たし、凹凸のある、例えば、歯の付いた接触表面を有し、それによってこれらの糸筋の一体化を一緒に実現する。このようにしてその後のいっさいのほつれが防止される。また、ボタンを介して実現された縫い糸68の輪の一つが切断した場合でさえも、他の輪は維持されたままになり、糸はほつれない。図14は、突き出し装置67が実現された縫製と接触し、それによって糸筋の一体化を形成する突き出し位置を示している。軟化した縫い糸68の糸筋と接触する突き出し装置67の面は平滑ではないが、反対に糸68の糸筋の中に複数個の一体化微小点を実現するために爪の形である。
図13および図14において、ボタン64の上で縫い糸の糸筋を軟化するのに適した、上部レーザビーム17も図示されている。針ホルダ54は、図8の変型例の場合のように、縫製につれて一緒に一体化した軟化した糸68の糸筋に、バネ58を介して、押し当てられる押さえパッド56を形成するロッド55も担持している。ここでも、突き出し装置67および/または押さえパッド56は、接着防止材料で実現することができる。
本発明によるミシンは、図示されていない安全装置または自動装置を備えることができる。例えば、縫われるもの3が載物板2上に置かれていないとき(存在検出光電セルのおかげで)および/または縫われるもの3を導くための垂直可動湾曲脚46、53が高い位置にあるとき、自動装置はレーザ源19、29の作動を中断することができる。このようにしてミシンの金属部品の上へのレーザビーム17、18照射が防止される。同様に、使用者へのいっさいの余計な反射を防止するために、レーザ放射をフィルタリングする透明材料製の縫製台4を囲繞するカバーが有利に備えられる。
本発明は、以上に説明され、非制限的な例としてだけ挙げられた図に示されたもの以外の、きわめて多数の変型実施態様の対象になり得る。とくに、本発明は他のタイプの縫い目に、異なる多数の縫い糸で、適用することができる。くわえて、異なる変型も部分的に相互に組み合わせることができる。
本発明によるかがり縫いミシンの斜視図である。 図1のミシンで実施された本発明による方法を図示する、部分垂直長手方向断面概略図である。 図2の上面の概略図である。 ロックステッチの実現のための本発明によるミシンの斜視図である。 ロックステッチおよび上部レーザビームだけの本発明による方法を図示する部分垂直長手方向断面概略図である。 図5の上面の概略図である。 本発明の他の三つの変型例を図示する図5と同様な図である。 本発明の他の三つの変型例を図示する図5と同様な図である。 本発明の他の三つの変型例を図示する図5と同様な図である。 図9の下面の概略図である。 縫製物が爪ではなくキャスタによって駆動される、本発明の別の変型例を図示する図2と同様な図である。 図11の上面の概略図である。 縫製過程の本発明による方法でボタンを付けるための、本発明によるミシンの縫製台を図示する垂直断面概略図である。 縫製の実現後、本発明による方法の突き出し押さえ部品を押し当てる過程を図示する図13と同様な図である。
符号の説明
1 枠
2 受け板
3 縫製物
4 縫製台
5 縫製手段
5a 縫い針
5c ループ形成二重鉤
6、7 駆動爪
8、9 外面
10 縫製方向
11 孔
12 縫製
13 針糸
14 縁
15 上部ループ形成糸
16 下部ループ形成糸
17、18 レーザビーム
19 上部レーザ源
20 ブラケット
21 横断水平ネジ
22 カラー
23 孔
24 締め付けネジ
25 衝突点
26 連結点
27 ステッチ線
28 外掛け線
29 下部レーザ源
30 ブラケット
31 横断水平ネジ
32 カラー
33 孔
34 締め付けネジ
35 衝突点
36 連結点
37 針糸
38 糸巻きの糸
40 電気供給源
41、42 設定ボタン
45 駆動爪
46 駆動爪
47、48 孔
49 縫い糸
50、51 キャスタ
52 孔
53 湾曲脚
54 針ホルダ
55 ロッド
56 押さえパッド
57 支え
58 牽引バネ
63 縫製物
64 ボタン
65 孔
67 突き出し装置
68 縫い糸
70、71 空気噴射
72、73 ノズル
74、75 管

Claims (30)

  1. 少なくとも一本の相互ルーピングした、および/または絡み合った縫い糸によって、縫製される縫製物(3)と呼ばれる対象の少なくともある厚みの材料の中に、あるいはそれを通ってステッチの通路を備えた、ほどける可能性のない縫製(12)を実現するための方法であって、この縫製(12)が縫製物(3)の外側で縫われた縫い糸の少なくとも一本の別の糸筋に隣接する、縫製物(3)の外側に延長する少なくとも一本の縫われた縫い糸筋を含み、該方法において、
    −少なくともこの縫い糸の外側に、熱可塑性材料を呈する少なくとも一本の縫い糸(13、15、16、37、38、49、68)で縫製が実現され、
    −ついで縫製物(3)の外側に延長し、縫製物(3)の外側で縫われた縫い糸の少なくとも一本の別の糸筋に隣接する、少なくとも一本の縫われた縫い糸筋の外側で、縫製(12)の上に局所的に少なくとも一つのレーザビーム(17、18)を照射し、該方法は、
    −それぞれのレーザビーム(17、18)が、縫製物(3)の外側に延長し縫製物の外側で縫われた少なくとも一本の別の縫い糸筋に隣接する少なくとも一本の縫われた縫い糸筋の外側に出ている熱可塑性材料を、点状に軟化するのに適し、
    −それぞれのレーザビーム(17、18)をかけた後、軟化した熱可塑性材料が完全に再固化する前に、このレーザビーム(17、18)にかけられたかかる熱可塑性材料を呈する少なくとも一本の縫い糸筋の軟化した熱可塑性材料に、少なくとも一つの押さえ部品(6、7、46、50、51、56、67)を押し当てることによって、前記熱可塑性材料を介して、縫製物(3)の外側で一緒に点状に隣接する糸筋の全体または一部を固化させるようにすることを特徴とする方法。
  2. 熱可塑性材料の軟化温度以上であるがその融解温度未満の温度に局所的に加熱して、溶融させることなしに熱可塑性材料を軟化させるのに適した少なくとも一つのレーザビーム(17、18)を照射することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 軟化温度を3℃から15℃超える温度に局所的に熱可塑性材料を加熱するのに適した少なくとも一つのレーザビーム(17、18)を照射することを特徴とする、請求項2に記載の方法。
  4. それぞれのレーザビーム(17、18)の照射後、押さえ部品(6、7、46、50、51、56、67)を押し当てる前に、縫い糸筋に少なくとも一回加圧空気を噴射することを特徴とする、請求項1〜請求項3のいずれか一つに記載の方法。
  5. 熱可塑性材料を呈する最も細い縫い糸の直径程度、またはこの直径未満の幅の空気噴射を使用することを特徴とする、請求項4に記載の方法。
  6. 少なくとも一つの熱可塑性材料で形成された少なくとも一本の縫い糸(13、15、16)を使用し、レーザビーム(17、18)によって軟化した熱可塑性材料製のこの縫い糸のそれぞれの糸筋の厚みの少なくとも一部がその全長にわたって軟化しない状態にとどまるのに適した少なくとも一つのレーザビーム(17、18)を使用することを特徴とする、請求項1〜請求項5のいずれか一つに記載の方法。
  7. レーザビーム(17、18)が当てられるそれぞれの縫い糸筋の厚みの一部しか軟化しないように、少なくとも一つのレーザビーム(17、18)を照射することを特徴とする、請求項1または請求項6に記載の方法。
  8. 縫製物(3)をミシンの縫製台(4)上に通して縫製(12)を実現し、また、この縫製台(4)上の縫製物(3)の唯一かつ同一の通過の際に:それぞれの縫い目の実現の後に少なくとも一つのレーザビーム(17、18)を照射し、ついで少なくとも一つの押さえ部品(6、7、46、50、51、67)を軟化した熱可塑性材料に押し当てることを特徴とする、請求項1〜請求項7のいずれか一つに記載の方法。
  9. 縫製台(4)が:
    −少なくとも一本の縫い針(5a)を有する縫製手段(5)と、
    −その間に縫製(12)と縫製物(3)の部分が押されかつ挟まれ、縫製台(4)を通って、縫製方向と呼ばれる一つの方向にそって縫製(12)が実現されるにつれて、縫製物(3)を駆動するのに適した少なくとも一対の駆動装置(2、6、7、45、46、50、51)とから成り、これらの駆動装置は少なくとも部分的に縫製手段(5)のすぐ下流に位置づけられ、
    縫製手段(5)のすぐ下流に、駆動装置によって挟まれ、駆動される縫製(12)の少なくとも一部分の上、および縫製のはさみ付けの際に、少なくとも一本の縫い糸筋の軟化した熱可塑性材料の上に当てられた押さえ部品の役割を果たす駆動装置の少なくとも一部のすぐ上流に、少なくとも一つのレーザビーム(17、18)を照射することを特徴とする、請求項1〜請求項8のいずれか一つに記載の方法。
  10. 軟化した熱可塑性材料の上の押さえ部品の役割を果たす縫製台の駆動爪(6、7、46)のすぐ上流に、少なくとも一つのレーザビーム(17、18)を照射することを特徴とする、請求項9に記載の方法。
  11. 少なくとも一つのレーザビーム(17、18)のすぐ下流、かつ押さえ部品の役割を果たす駆動装置の少なくとも対応する部分のすぐ上流に、少なくとも一つの空気噴射を当てることを特徴とする、請求項4または5および請求項9または請求項10のいずれか一つに記載の方法。
  12. 少なくとも一本の甘撚および/または膨張糸で縫製(12)が実現されることを特徴とする、請求項1〜請求項11のいずれか一つに記載の方法。
  13. 絡み合っていない相互ルーピングした糸の縫い目にそって縫製(12)が実現されることを特徴とする、請求項1〜請求項12のいずれか一つに記載の方法。
  14. 少なくとも一本の相互ルーピングした、および/または絡み合った縫い糸によって、縫製(12)される縫製物(3)と呼ばれる対象の少なくともある厚みの材料の中に、あるいはそれを通ってステッチの通路を備えた、ほどける可能性のない縫製(12)を実現するためのミシンであって、該縫製は、少なくとも一本の縫い針を備え、縫製物(3)の外側で縫われた少なくとも一本の縫い糸の別の糸筋に隣接して、縫製物(3)の外側に延長する縫製物(3)の少なくとも一本の糸筋を形成できるのに適した縫製手段(5)から成るミシンの縫製台(4)上にこの縫製物(3)を通すことによって実現されるものであり、このミシンは、縫製物(3)の外側で縫われた縫い糸の少なくとも一本の別の糸筋に隣接する縫製物(3)の外側に延長する少なくとも一本の縫われた縫い糸筋の外側に、少なくとも一つのレーザビーム(17、18)を照射することができるのに適した少なくとも一つのレーザ源(19、29)を備え:
    ・少なくとも一つのレーザ源(19、29)が少なくとも一つのレーザビーム(17、18)を縫製上に局所的に照射できるのに適し、該レーザビームが、縫製物(3)の外側で縫われた縫い糸の少なくとも一本の別の糸筋に隣接する縫製物(3)の外側に延長する、少なくとも一本の縫われた縫い糸筋の外側に出ている熱可塑性材料を点状に軟化するのに適しており、
    ・該ミシンが、それぞれのレーザビーム(17、18)を照射した後、軟化した熱可塑性材料が完全に再固化する前に、少なくとも一本の縫い糸筋の軟化した熱可塑性材料に押し当てられることができるのに適した少なくとも一つの押さえ部品(6、7、46、50、51、56、67)を備えることによって、前記熱可塑性材料を介して、縫製物(3)の外側で一緒に点状に隣接する繊維の全体または一部を固化させるようにすることを特徴とするミシン。
  15. それぞれのレーザ源が、波長が780nmと940nmの間に含まれ、最大出力が60Wであって、直径が1mm未満、−とりわけ800μ程度−のレーザビームを形成するレーザダイオードから成ることを特徴とする、請求項14に記載のミシン。
  16. それぞれのレーザ源(19、29)が発射するレーザビーム(17、18)の出力設定手段を、該レーザ源が備えていることを特徴とする、請求項14または請求項15に記載のミシン。
  17. 熱可塑性材料の軟化温度以上であるがその溶融温度未満の温度に局所的に加熱することによって、熱可塑性材料を溶融せずに軟化するのに適した少なくとも一つのレーザ源(19、29)を備えていることを特徴とする、請求項14〜請求項16のいずれか一つに記載のミシン。
  18. 少なくとも一つのレーザ源(19、29)が、軟化温度を3℃から15℃超える温度に熱可塑性材料を局所的に加熱するのに適していることを特徴とする、請求項17に記載のミシン。
  19. それぞれのレーザビーム(17、18)の照射後、押さえ部品(6、7、46、50、51、56、67)を押し当てる前に、縫い糸筋に向けられた少なくとも一つの空気噴射を形成する少なくとも一つのノズル(72、73)を備えていることを特徴とする、請求項14〜請求項18のいずれか一つに記載のミシン。
  20. 熱可塑性材料を呈する最も細い縫い糸の直径程度、またはこの直径未満の幅の空気噴射を形成する少なくとも一つのノズル(72、73)を備えていることを特徴とする、請求項19に記載のミシン。
  21. 少なくとも一つのレーザ源(19、29)が、少なくとも一つのレーザビーム(17、18)を照射することができるのに適していることによって、照射されたそれぞれの縫い糸筋の厚みの一部しか軟化させないようすることを特徴とする、請求項14〜請求項20のいずれか一つに記載のミシン。
  22. 縫製台(4)上の縫製物(3)の唯一かつ同一の通過の際に、それぞれの縫い目の実現後に少なくとも一つのレーザビーム(17、18)を照射し、ついで軟化した熱可塑性材料の上に少なくとも一つの押さえ部品(6、7、46、50、51、67)を押し当てることができるのに適していることを特徴とする、請求項14〜請求項21のいずれか一つに記載のミシン。
  23. 縫製台が、その間に縫製(12)と縫製物(3)の部分が押されかつ挟まれ、縫製台(4)を通って、縫製方向(10)と呼ばれる、一つの方向にそって縫製(12)が実現されるにつれて縫製物(3)を駆動するのに適した少なくとも一対の駆動装置(2、6、7、45、46、50、51)を備え、これらの駆動装置が少なくとも部分的に縫製手段(5)のすぐ下流に位置づけられ、該ミシンは、少なくとも一つのレーザ源(19、29)が、縫製手段(5)のすぐ下流で、少なくとも駆動装置によって挟まれ、かつ駆動される縫製(12)の部分の上、および縫製(12)のはさみ付けの際に、少なくとも一本の縫い糸筋の軟化した熱可塑性材料の上に当てられた押さえ部品の役割を果たす駆動装置の少なくとも一部のすぐ上流に、少なくとも一つのレーザビーム(17、18)を照射できるのに適していることを特徴とする、請求項14〜請求項22のいずれか一つに記載のミシン。
  24. 少なくとも一つのレーザ源(19、29)が、軟化した熱可塑性材料の上で押さえ部品の役割を果たす縫製台(4)の駆動爪(6、7、46)のすぐ上流に、少なくとも一つのレーザビーム(17、18)を照射できるのに適していることを特徴とする、請求項23に記載のミシン。
  25. 少なくとも一つのレーザビーム(17、18)の下流、かつ押さえ部品の役割を果たす駆動装置の少なくとも対応する部分のすぐ上流に、少なくとも一つの空気噴射を当てるのに適した少なくとも一つのノズル(72、73)を備えていることを特徴とする、請求項19または請求項20、および請求項23または24に記載のミシン。
  26. 少なくとも一つのレーザ源(19、29)が、受け板(2)と接触しない縫製の一部に少なくとも一つのレーザビーム(17、18)を照射するのに適していることを特徴とする、請求項14〜請求項25のいずれか一つに記載のミシン。
  27. 絡み合っていない相互ルーピングを形成する糸の縫い目にそって縫製(12)を実現するのに適していることを特徴とする、請求項14〜請求項26のいずれか一つに記載のミシン。
  28. 実現された縫製(12)に対する少なくとも一つのレーザビーム(17、18)の衝突点(25、35)の位置設定手段(20から24;30から34)が備えられることを特徴とする、請求項14〜請求項27のいずれか一つに記載のミシン。
  29. 縫製方向(20)およびレーザビーム(17、18)と直交方向にそって、少なくとも一つのレーザビーム(17、18)の衝突点(25、35)の設定手段(22、23、24;32、33、34)を備えていることを特徴とする、請求項23および28に記載のミシン。
  30. 前記熱可塑性材料と接触するための少なくとも一部が非接着材料製である、少なくとも一つの押さえ部品(6、7、46、50、51、56、67)を備えていることを特徴とする、請求項14〜請求項29のいずれか一つに記載のミシン。

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