JP2005527220A - 単一のポリマー分析を使用する方法および装置 - Google Patents

単一のポリマー分析を使用する方法および装置 Download PDF

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Abstract

本発明は、核酸分子のような単一のポリマーを分析および特徴付ける方法に関する。好ましい実施形態において、この単一の分子は、単一分子検出システムおよび分析システムを用いて分析される。本発明は、1つの局面において、単一の核酸分子を分析するための方法を提供し、この方法は、単一の核酸分子を、少なくとも2つの区別可能な検出可能な標識に、これらの検出可能な標識をこの単一の核酸分子に結合させるために十分な時間曝露する工程、およびこの単一の核酸分子を、同時に起こる事象について、単一分子検出システムを使用して分析する工程であって、ここで、この同時に起こる事象が、少なくとも2つの区別可能な検出可能な標識が単一の核酸分子に結合することを示す、工程を包含する。

Description

(発明の分野)
本発明は、単一のポリマー(例えば、単一の核酸分子)を分析するための方法および装置に関する。
(発明の背景)
ポリメラーゼ連鎖反応、クローニング、および他の増幅方法は、遺伝子分析の基礎である。これらの方法から誘導された技術は、今日見られるゲノム学の革命をもたらした。2001年に公開されたヒトゲノムの配列決定は、DNAをクローニングおよび増幅する能力に起因して、可能にされた。同様に、これらの技術に依存する、DNAを分析する多くの他の方法が存在する。
単一の分子の検出とは、本願において定義される場合、1つの発蛍光団または1つの分子の検出である。単一の分子の検出は、進歩した光学検出方法の使用を介して、ほんの最近可能になった。これらの方法としては、CCD蛍光検出(例えば、Saseら、1995による)が挙げられる。単一の分子の感度を達成したほかの方法としては、蛍光相関分光法(EigenおよびRigler,1994;KinjoおよびRigler,1995)、遠視野(far−filed)共焦点顕微鏡法(Nieら、1994)、低温蛍光分光法(Karthaら、19995)、単一分子光子バースト計数(HaabおよびMathies,1995;CastroおよびShera,1995)、2光子励起蛍光(Mertz,1995)、および電気化学的検出(FanおよびBard,1995)が挙げられる。これらの方法は、これらの実施の困難さに起因して、遺伝学の研究に広範には適用されていない。従って、これらの検出方法論のほとんどは、遺伝学者および分子生物学者の注目を集めていない。
(発明の要旨)
単一の分子の検出の設定において特有の利点を与える、単一の分子の検出および分析およびタグ化化学の合流は、分子生物学および遺伝学の分析に対する躍進である。この目的で、本発明は、単一の分子(例えば、単一の核酸分子)を検出し、従って分析する能力を利用する方法に関する。分子生物学においてしばしば、任意の分析を実施する目的で、核酸分子のような分子を増幅することが必要である。このことは、最近まで、遺伝子解析のために使用されるほとんどのハードウェアが、単一の分子を検出し得なかったことことに起因する。増加した感度を有する検出システムの出現により、現在、先行する増幅なしで分子を研究することが可能である。この新たなアプローチは、有利である。なぜなら、増幅プロセスは、増幅された産物に、親分子には存在しなかった人工産物(例えば、配列エラー)を導入することが公知であるからである。増幅工程を包含する従来技術の方法を使用すると、増幅産物から誘導される情報は、親分子の固有の特徴ではなく、増幅人工産物であり得、そしてほとんどの場合において、これらの2つの間を区別することは、困難である。
本明細書中に記載される分析は、単一の分子の検出および分析システムを使用して実施され得る。このようなシステムの1つは、Gene EngineTMであり、これは、公開されたPCT特許出願WO98/35012、WO00/09757およびWO01/13088(それぞれ、1998年8月13日、2000年2月24日、および2001年2月22日公開)、ならびに米国特許第6,355,420B1号(2002年3月12日発行)により詳細に記載されており、これらの全内容は、本明細書中に参考として援用される。
従って、本発明は、1つの局面において、単一の核酸分子を分析するための方法を提供し、この方法は、単一の核酸分子を、少なくとも2つの区別可能な検出可能な標識に、これらの検出可能な標識をこの単一の核酸分子に結合させるために十分な時間曝露する工程、およびこの単一の核酸分子を、同時に起こる事象について、単一分子検出システムを使用して分析する工程であって、ここで、この同時に起こる事象が、少なくとも2つの区別可能な検出可能な標識が単一の核酸分子に結合することを示す、工程を包含する。
単一の核酸分子は、DNA分子またはRNA分子であり得るが、このように限定されない。好ましくは、この核酸分子は、単位特異的なマーカーまたはプライマーとのハイブリダイゼーションを容易にするために、一本鎖形態に変性されるか、または場合によっては、新たに合成された核酸分子である。単一の核酸分子は、分析の前に線状化または伸張され得るが、このことは、必須ではない。なぜなら、単一分子検出システムは、伸張した核酸とコンパクトな核酸との両方を分析し得るからである。このことは、同時に起こる事象が少なくとも2つの標識の存在または非存在を単に必要とすることに起因してこれらの事象が検出される場合に、特に事実であるが、このことは、標識の相対的位置に依存して、必須ではない(但し、いくつかの例において、これらの標識は、1つの標識から別の標識へのエネルギー移動を可能にするために、互いに十分に近接している)。
区別可能な検出可能な標識は、異なるユニット特異的マーカー上に存在してもよく(すなわち、二重に標識されたプローブ)、同じユニット特異的マーカー上に存在してもよい(すなわち、単一に標識されたプローブ)。少なくとも2つの区別可能な検出可能な標識は、2つ、3つ、4つ、5つ、またはそれより多くの標識を含む。いくつかの重要な実施形態において、2つのみの標識が必要とされる。
この方法は、さらに、単一の核酸分子を第三の検出可能な標識に曝露する工程を包含し得、この第三の検出可能な標識は、単一の核酸分子とユニット特異的マーカーの間のミスマッチに特異的に結合し、そして第一、第二、および第三の検出可能な標識の間で同時に起こる事象が、このミスマッチを示す。この場合には、同時に起こる事象は、単一の核酸分子およびユニット特異的マーカーによって形成されるハイブリッド上の、第一、第二、および第三の検出可能な標識の存在を包含する。
この方法は、さらに、単一の核酸分子および検出可能な標識を、単一の核酸分子の分析の前に、化学的または酵素的な一本鎖切断反応に供する工程を包含し得る。これらの実施形態において、切断反応は、いくつかのこと(一本鎖核酸とユニット特異的マーカーとを、ミスマッチの位置において切断すること、温室的にDNAであってもRNAであっても、未結合プローブを消化すること、およびプローブにハイブリダイズしなかった単一の核酸分子を消化することが挙げられるが、これらに限定されない)を達成し得る。化学的および酵素的な切断方法は、当該分野において公知である。例えば、酵素的な一本鎖切断反応は、一本鎖RNAヌクレアーゼ、一本鎖DNAヌクレアーゼ、またはこれらの組み合わせを使用し得る。種々の一本鎖RNAヌクレアーゼが当該分野において公知であり、RNase Iが挙げられるが、これに限定されない。同様に、種々の一本鎖DNAヌクレアーゼが当該分野において公知であり、S1ヌクレアーゼが挙げられるが、これに限定されない。
いくつかの実施形態において、ハイブリダイゼーションおよび/または反応混合物は、単一の核酸分子を分析する前にクリーニングされる。本明細書中において使用される場合、「クリーニング」とは、以下のうちの1つ以上を除去するプロセスをいう:未結合プローブ、ハイブリダイズしていない核酸分子、未結合または取り込まれていない標識(例えば、取り込まれていないヌクレオチド)、および化学的または酵素的な切断反応に供された後に切断された産物。このクリーニング工程は、多数の様式(カラム精製が挙げられるが、これに限定さない)で達成され得る。カラム精製は、一般に、より大きい分子(例えば、標的にハイブリダイズした核酸分子)を流しながらの、カラム内への低分子の捕捉を包含する。他の実施形態において、切断反応およびカラム精製が、所望でない分子を除去するために、組み合わせられる。しかし、この方法は、これらの分子を分析の前に除去することなく実施され得ることが、理解されるべきである。なぜなら、特に、どじの検出は、所望のハイブリダイゼーション事象と人工産物との間を区別し得るからである。従って、いくつかの実施形態において、未結合の検出可能な標識は、単一分子検出システムを使用しての分析の前に、除去されない。
この方法は、好ましくは、同時に起こる事象を読み出す。同時に起こる事象は、多くの形態(同時に起こる色事象が挙げられるが、これに限定されない)を採り得る。これはまた、2つのユニット特異的マーカーの結合が決定される、同時の結合事象であり得る。これはまた、標的分子上の2つ以上の検出可能な標識の同時の存在(ドナーFRET発蛍光団およびアクセプターRFET発蛍光団の存在が挙げられるが、これに限定されない)であり得る。同時に起こる事象はまた、第一の検出可能な標識(これは、ドナーFRET発蛍光団である)と、第二の検出可能な標識(これは、アクセプターFRET発蛍光団である)との近位の結合であり得る。この後者の実施形態において、正のシグナルは、ドナーFRET発蛍光団のレーザー励起の際の、アクセプターFRETからのシグナルである。この後者の実施形態は、1つの検出器および1つのレーザーを備える、単一の分子の検出・分析システムを必要とする。なぜなら、FRET対からの正のシグナルが、1つのみのレーザーから発生され、そして1つのみの発蛍光団からの発光であるからである。
特定の実施形態において、この方法は、区別可能な検出可能な標識の1つが結合する、少なくとも1つのユニット特異的マーカーの使用を包含する。これらおよび他の実施形態において、この方法は、さらに、単一の核酸分子を、標識されたユニット特異的マーカーに、ポリメラーゼおよび標識ヌクレオチドの存在下で曝露する工程を包含し得る。好ましくは、ユニット特異的マーカーおよびヌクレオチドは、異なって標識される。この場合には、ユニット特異的マーカーから伸長する新たな核酸分子を合成することが可能である(すなわち、ユニット特異的マーカーが、新たに合成される核酸分子のためのプライマーとして働く)。従って、新たに合成された核酸分子は、新たに合成される鎖のためのテンプレートとして働く、単一の核酸分子に相補的である。これらの実施形態において、検出可能な標識は、新たに合成される鎖に組み込まれる。
新規に合成された鎖によって放出されるシグナル強度に依存して、単一の核酸分子の長さを決定するために、本方法がさらに使用され得る。これらの実施形態において、この方法は、単一の核酸分子が誘導される核酸サンプル(例えば、RNAサンプル)の完全性を決定する方法である。すなわち、例えば、この方法は、RNAサンプルの分解のレベルを決定するために使用され得、これは、短いRNA分子は、サンプルの分解を示すものであり、他方、長いRNA分子は、分解を示さないからである。従って、この方法は、新規合成核酸分子の長さ(そして、従って、テンプレート単一の核酸分子の長さ)の指標として、単一の核酸分子と新規合成核酸分子のハイブリッド(あるいは、新規合成核酸分子単独)からシグナル強度を決定する工程が包含される。このシグナル強度は、長さに比例し、従って、強度が大きくなればなるほど、より長い単一の核酸分子を示し、他方、弱い強度であればあるほど、短く、従って、分解された単一の核酸分子を示す。
幾つかの実施形態において、ユニット特異的マーカーおよび核酸は、FRET発蛍光団(fluorophore)ペアで標識される。2つのユニット特異的マーカーのハイブリダイゼーションに関連する実施形態において、同様に、これらは、対応するFRET発蛍光団で標識され得る。すなわち、1つのユニット特異的マーカーは、ドナーFRET発蛍光団で標識され、そして、他方は、アクセプターFRET発蛍光団で標識される。あるいは、ユニット特異的マーカーは、ドナー発蛍光団またはアクセプター発蛍光団のいずれかで標識され、そして、これらのヌクレオチドは、それぞれ、アクセプター発蛍光団またはドナー発蛍光団で標識される。
別の実施形態において、1つの検出可能標識は、ユニット特異的マーカーに結合し、そして、第1のFRET発蛍光団であり、そして他方の検出可能標識は、この単一の核酸分子にハイブリダイズする新規に合成された核酸分子に取り込まれ、そして、第1のFRET発蛍光団のドナーまたはアクセプターである。すなわち、第1のFRET発蛍光団は、ドナー発蛍光団である場合、新規合成核酸分子は、そのアクセプター発蛍光団に取り込まれ、または逆も成り立つ。
ポリメラーゼの選択は、テンプレートおよび新規合成核酸分子の特性に依存する。1実施形態において、このポリメラーゼは、DNAポリメラーゼである。別の実施形態において、このポリメラーゼは、逆転写酵素である。
重要な実施形態において、単一の核酸分子は、1ナノリットルの容積で存在する。すなわち、これは、ナノリットルの体積のものを単一分子検出・分析システムに装填することのみが必要である。さらなるほかの実施形態において、この単一の核酸分子は、1,000,000分子に1分子または2,000,000分子に1分子の頻度で、核酸分子サンプル(例えば、RNAサンプル)中に存在する。従って、この方法を使用して、非常に希少な核酸分子を検出および分析し得る。
重要な実施形態において、検出可能な標識は、DNA、RNA、PNA、LNAまたはそれらの組み合わせであるユニット特異的マーカー上で存在する。本発明のこの局面および他の局面において、RNAi分子は、同様に使用され得る。他の実施形態において、この検出可能な標識は、分子ビーコンプローブ(molecular beacon probe)として提供される。この検出可能標識はまた、ユニット特異的マーカーに結合する汎用リンカーにハイブリダイズする核酸分子に結合し得る。
さらなる他の実施形態において、この方法は、単一分子検出システムを使用する分析の前にリガーゼに対して核酸分子を曝す工程を包含する。
別の局面において、本発明は、検出標識に結合する相補的ヌクレオチド配列にハイブリダイズする汎用リンカーに結合するユニット特異的マーカーを含む組成物を提供する。
別の局面において、本発明は、ポリマーを特徴付けるための方法を提供する。この方法は、複数のユニット特異的マーカーとそのポリマーを接触させる工程を包含し、ここで、この複数のユニット特異的マーカーのうちの各々は、特有かつ別個の標識を有している。このポリマーに結合すると、個々のユニット特異的マーカーは、ポリマーと離れて配置され、その結果、標識が互いに識別されない場合に、これらは、検出システムの検出分解能より短い距離によって分離され得る。
1実施形態において、このポリマーは、核酸分子であり、そして、この核酸分子は、DNAまたはRNAであり得る。好ましい実施形態において、この核酸分子は、細胞、細胞の集団、または組織のような天然の供給源から収集される。
核酸分子は、遊離して流れ(free−flowing)得るか、またはそれは、特徴づけの間、固相支持体に固定され得る。
いくつかの実施形態において、この核酸は、直接的に像を結ばれ得る(すなわち、これは、ユニット特異的マーカーを介して、直接的に検出可能な標識(例えば、発蛍光団または放射性化合物)に結合され得る)。他の実施形態において、この核酸は、間接的に像が結ばれ得る(すなわち、可視生成物に基質を変換する酵素、または直接的に標識可能なアビジン分子に直接的に結合するビオチン分子、あるいは、二次抗体によって直接的に結合される一次抗体またはそれ自体が直接的に標識されるハプテン)。
別の例として、1つの実施形態において、この特有かつ別個の標識は、酵素反応について基質である。1実施形態において、この酵素反応は、プライマー伸長反応およびリガーゼ媒介反応なるからなる群より選択される。関連する実施形態において、この酵素反応は、検出可能な生成物を生じ、そして、好ましくは、この検出可能な生成物は、それ自体では増幅されない。1実施形態において、検出可能生成物の存在は、ポリマーに対するユニット特異的マーカーの結合パターンを示す。例えば、互いに短い距離の中にある2つのユニット特異的マーカーは、検出され得る新規核酸分子の合成を促進し得る。
別の実施形態において、この特有かつ別個の標識は、差次的な強度の蛍光タグである。
重要な実施形態において、このポリマーは、事前に増幅されない。このポリマーが核酸分子である場合、これは、1本鎖である得るかまたは二本鎖であり得る。関連する実施形態において、このポリマーは、1本鎖形態へと変性した核酸分子である。
ユニット特異的マーカーを標識することに加え、このポリマーはまた、骨格特異的な標識で標識され得る。
別の局面において、本発明は、ポリマーを特徴付けるための方法を提供し、この方法は、ポリマーを固相支持体に固定する工程、このポリマーを複数のユニット特異的マーカーと接触させる工程であって、複数のマーカーの各々は、特有かつ別個の標識を有する工程、およびポリマーに対する複数のユニット特異的マーカーの結合パターンを決定する工程を包含する。さらに、このポリマーに結合する場合に、個々のユニット特異的マーカーは、ポリマー上で離れて配置され、その結果、これらの標識が、互いに対して識別されない場合、これらは、検出分解能よりも短い距離によって分離されている。
本発明に対する上で引用された多くの実施形態は、本発明のこの局面および他の局面に対して適用可能であって、繰り返し引用しない。
1つの実施形態において、このポリマーは、無作為な方向で固相支持体に固定される。
別の実施形態において、このポリマーは、非連続的な様式で固体支持体に固定される。
本方法は、一塩基多型、マイクロサテライト、挿入、欠失、などの存在についてポリマーを特徴づけるために使用され得る。
なおさらなる局面において、本発明は、ポリマーを特徴付ける方法を提供し、この方法は、複数のユニット特異的マーカーとポリマーを接触させる工程であって、この複数のマーカーの各々が、標識を有する、工程、ならびにポリマーに結合する連続したユニット特異的マーカーとの間の距離を測定する工程を包含する。この連続したユニット特異的マーカーの間の距離が、ポリマーの特定のハプロタイプを示す。
1実施形態において、複数のユニット特異的マーカーのうちの各々は、同一の標識で標識され、他方、別の実施形態において、この複数のユニット特異的マーカーのうちの各々は、異なる標識で標識される。上記のように、この標識は、異なる強度の蛍光標識であり得る。
さらに別の局面において、本発明は、ポリマーを特徴づけるための方法を提供し、この方法は、支持体上のアレイに対する空間的に規定された様式で複数のユニット特異的マーカーを結合する工程、この複数のユニット特異的マーカーと非増幅ポリマーとを接触させる工程、およびこの非増幅ポリマーをこれらの複数のユニット特異的マーカーに結合するパターンを決定する工程を包含する。
1実施形態において、これらの複数のユニット特異的マーカーに対する非増幅ポリマーの結合パターンは、ハプロタイプを示す。このハプロタイプは、複数の遺伝子座からの情報に基づいている。
別の実施形態において、このアレイ中で各空間的に規定された位置は、ハプロタイプ特異的ユニット特異的マーカーによって占有されており、そして、そのハプロタイプは、単一の遺伝子座または複数の座に由来し得る。
なお別の実施形態において、その特異的なユニット特異的マーカーは、多型について特異的である。この多型は、一塩基多型、欠失、挿入、転座、重複、ゲノム増幅からなる群より選択され得るが、これらに限定されない。
1実施形態において、このポリマーは、単一の体細胞性ハイブリッドに由来する。別の実施形態において、このポリマーは、1つの染色体の対立遺伝子の相同なサンプルである。別の実施形態において、アレイ中の各空間的に規定された位置は、対立遺伝子特異的ユニット特異的マーカーによって占有される。
さらなる局面において、本発明は、核酸サンプルのハプロタイプを決定するための方法を提供し、この方法は、対立遺伝子特異的ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)および4つのプライマーのセットを使用して、核酸サンプル中の核酸分子を増幅する工程、ならびにGene EngineTMシステムを使用して増幅した核酸分子を分析する工程を包含する。4つのプライマーのセットにおけるプライマーの各々は、その3’末端において特有であって、特有の検出可能標識によって標識される。
1実施形態において、この核酸サンプルは、溶液である。
さらに別の局面において、本発明は、核酸分子の長さを決定する方法を提供し、この方法は、検出可能な標識で核酸分子を標識する工程、ならびにその標識された核酸分子をGene EngineTMシステムを使用して分析する工程を包含する。このGene Engineシステムは、励起ビーム中に位置づけられた狭いチャネルを備え、そして、この標識された核酸分子は、複数の共焦点を通過し、そして、その複数の共焦点を通る複数の標識された核酸の平均強度が、決定される。
別の局面において、本発明は、核酸分子の長さを決定するための方法を提供し、この方法は、検出可能な標識で核酸分子を標識する工程、および標識された核酸分子をGene EngineTMシステムを使用して分析する工程を包含する。このGene Engineシステムは、10倍を超える励起体積に対する回折点の比を備え、そして、この標識された核酸分子は、回折点を通過し、その回折点を通過する標識核酸の積分強度が決定される。
1つの局面において、本発明は、核酸分子を検出可能な標識で標識する工程、そして標識された核酸分子をGene EngineTMシステムを使用して分析する工程包含する核酸分子の長さを測定する方法を提供する。標識された核酸分子は、均質な照射源を使用して画像化され、そして回折スポットを介して通る標識された核酸の積分強度が、測定される。
前述のいくつかの局面において、方法は、Gene EngineTMシステムを通る標識された核酸分子の速度を測定する工程をさらに包含する。いくつかの実施形態において、標識された核酸の速度は、複数の共焦点照射スポットを使用して測定される。
他の実施形態において、検出可能な標識は、核酸分子と共有結合される。検出可能な標識は、蛍光物質であり得、しかし蛍光物質に限定されない。別の実施形態において、核酸分子は、その長さに沿って、均一に標識される。
別の局面において、本発明は、核酸サンプルを、第1の検出可能な標識および第2の検出可能な標識をそれぞれ有する既知の配列の第1のユニット特異的マーカーおよび第2のユニット特異的マーカーと接触させ、それによって、第1のユニット特異的マーカーおよび第2のユニット特異的マーカーが、核酸分子中の相補的なヌクレオチド配列にハイブリダイズすることを可能にし、そして一旦核酸分子に結合した場合、第1のユニット特異的マーカーの位置と第2のユニット特異的マーカーの位置との間の距離を測定する工程を包含する、核酸分子の長さを測定するための別の方法を提供する。
別の側面において、本発明は、単一の細胞の遺伝子プロファイルを測定するための方法を提供する。この方法は、ユニット特異的マーカーを1つの細胞由来の増幅されない核酸サンプルと接触させる工程およびGene EngineTMシステムを使用するユニット特異的マーカーの核酸サンプルへの結合を測定する工程を包含する。ユニット特異的マーカーの核酸サンプルへの結合は、細胞が特異的な核酸分子を含むことを指示する。1つの実施形態において、核酸サンプルは、RNAサンプルである。別の実施形態において、核酸サンプルは、cDNAサンプルである。なお別の実施形態において、核酸サンプルは、ゲノムDNAサンプルである。
単一の細胞は、幹細胞または前駆体細胞のようなまれな細胞であり得る。細胞は、造血細胞、神経細胞、肝細胞、皮膚細胞、臍帯血細胞からなる群から選択されうるが、これらに限定されない。別の実施形態において、細胞は、癌細胞または癌細胞であると疑われているものであり得る。細胞は、急性の白血病細胞、Reed Sternberg細胞などであり得る。
核酸サンプルはまた、法医学的サンプルであり得る。別の実施形態において、細胞は、胚細胞であり得る。
1つの実施形態において、ユニット特異的マーカーは、遺伝的異常性について特異的である。別の実施形態において、ユニット特異的マーカーは、公知の核酸分子と結合する。別の実施形態において、ユニット特異的マーカーは、複数のユニット特異的マーカーである。
別の実施形態において、ユニット特異的マーカーの核酸サンプルへの結合を測定することは、ユニット特異的マーカーの核酸サンプルへの結合パターンを測定する工程を包含する。この方法は、さらに、ユニット特異的マーカーの結合パターンを第2の結合パターンと比較する工程を包含し得る。第2の結合パターンは、異なる細胞のパターンであり得、これは非癌細胞のパターンであり得、またはこれは分化された細胞のパターンであり得る。
ユニット特異的マーカーは、検出可能な標識と結合され得、これが今度は、示差強度蛍光物質、示差寿命蛍光物質、および蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)蛍光物質からなる群から選択され得る。
1つの実施形態において、ユニット特異的マーカーの核酸サンプルへの結合が、画像化により測定される。別の実施形態において、これは、共焦点検出により決定され得る。
なおさらなる局面において、本発明は、ユニット特異的マーカーを1つ以上の細胞由来の増幅されない核酸サンプルと接触させる工程およびユニット特異的マーカーの核酸サンプルへの結合のレベルをGene EngineTMシステムを使用して測定する工程を包含する、細胞中の核酸分子を定量するための方法を提供する。このユニット特異的マーカーは、検出可能な標識と結合され、ユニット特異的マーカーの核酸サンプルへの結合のレベルは、サンプル中の核酸分子の量を指示する。
なお別の実施形態において、本発明は、特定の長さの野生型ユニット特異的マーカーが1つ以上の細胞由来の核酸サンプル中の核酸分子にハイブリダイズすることを可能にし、次いで、一本鎖領域でのヘテロ二本鎖を切断するために、ハイブリダイゼーションおよび洗浄後に、核酸サンプルを酵素反応または化学反応に曝す工程、および酵素反応または化学反応の1つ以上の切断生成物をGene EngineTMシステムを使用して検出する工程を包含する、核酸分子中の遺伝的多型の存在を測定するための方法を提供する。野生型ユニット特異的マーカーは、1端または両端において第1の検出可能な標識で標識され、核酸サンプル中の核酸分子は、第1の検出可能な標識と異なる第2の検出可能な標識により1端または両端で標識され、そして第1の検出可能な標識および第2の検出可能な標識の両方ならびに野生型ユニット特異的マーカーの特定の長さより短い長さを有する二本鎖切断生成物は、核酸サンプル由来の核酸分子中の遺伝子型多型を指示する。
1つの実施形態において、核酸サンプルは、増幅されたサンプルであり、この方法は、増幅プロセス中の誤差を検出する。別の実施形態において、第2の検出可能な標識は、増幅プロセスの間に核酸分子中に組み込まれる。この核酸は、RNAまたはDNAであり得る。
1つの実施形態において、酵素反応は、エンドヌクレアーゼVII、RNaseなどからなる群から選択される酵素との反応である。別の実施形態において、化学反応は、四酸化オスモディウムとの反応を含む。
1つの実施形態において、野生型特異的ユニット特異的マーカーは、3’末端にて標識され、核酸分子は、5’末端にて標識される。別の実施形態において、野生型ユニット特異的マーカーは、5’末端で標識され、核酸分子は、3’末端で標識される。なお別の実施形態において、野生型特異的マーカーおよび核酸分子は、3’末端および5’末端の両方にて標識される。
1つの実施形態において、切断生成物の検出は、切断生成物の増幅に依存しない。
1つの局面において、本発明は、第1のプライマーおよび第2のプライマーを使用して1つ以上の核酸分子を増幅し、規定された長さの増幅された核酸分子を有する増幅された核酸サンプルを形成する工程、増幅された核酸サンプルを変性そして再びハイブリダイズさせる工程、および次いで、単鎖領域にてヘテロ二重鎖を切断するために再びハイブリダイズされた増幅された核酸サンプルを酵素反応または化学反応に曝露する工程、ならびにGene EngineTMシステムを使用して酵素反応または化学反応の1つ以上の切断生成物を検出する工程を包含する、核酸分子における遺伝子型多型の存在を測定するための別の方法を提供する。第1のプライマーは、第1の検出可能な標識で標識され、そして第2のプライマーは、第1の検出可能な標識と異なる第2の検出可能な標識で標識され、そして第1の検出可能な標識または第2の検出可能な標識のいずれかおよび増幅された核酸分子の規定された長さより短い長さを含む、二本鎖切断生成物は、増幅された核酸サンプル由来の増幅された核酸分子における遺伝子型多型を指示する。
1つの実施形態において、再びハイブリダイズされた、増幅された核酸サンプルは、固体支持体に固定され、その後いずれかの端または両端にて酵素反応または化学反応が起こる。別の実施形態において、二本鎖切断生成物が、固体支持体上に固定され、そして画像化される。
本発明はさらに、核酸分子を第1の制限エンドヌクレアーゼおよび第2の制限エンドヌクレアーゼで消化し、核酸フラグメントを形成する工程、核酸フラグメントの第1の末端を第1の検出可能な標識で標識する工程、核酸フラグメントの第2の末端を第1の検出可能な標識と異なる第2の検出可能な標識で標識し、末端標識された核酸フラグメントを形成する工程、末端核酸フラグメントをGene EngineTMシステムを使用して分析して第1の検出可能な標識および第2の検出可能な標識を検出する工程、第1の検出可能な標識と第2の検出可能な標識との間の距離を各々の末端標識核酸フラグメントについて測定することにより、末端標識された核酸フラグメントの長さを測定する工程を包含する、核酸分子の供給源を同定するための方法を、さらに提供する。標識の前に、核酸フラグメントの第1の末端および第2の末端が異なり、複数の末端標識された核酸フラグメントの複数の長さが、核酸分子の供給源を同定する。
1つの実施形態において、核酸フラグメントの第1の末端および第2の末端が、3’突出末端、5’突出末端、および平滑末端からなる群から選択される。別の実施形態において、第1の検出可能な標識および第2の検出可能な標識は、核酸フラグメントと間接的に結合される。なお別の実施形態において、第1の検出可能な標識および第2の検出可能な標識は、ポリメラーゼ反応を使用して核酸フラグメントに結合される。なお別の実施形態において、ポリメラーゼ反応は、さらなるプライマーを含む。
1つの実施形態において、第1の制限エンドヌクレアーゼおよび第2の制限エンドヌクレアーゼの1つまたは両方は、キメラである。
1つの実施形態において、核酸分子は、増幅されていない。
別の実施形態において、核酸分子は、細菌人工染色体(BAC)である。なお別の実施形態において、核酸分子は、酵母人工染色体(YAC)である。なお別の実施形態において、酸分子は、法医学的サンプル由来である。別の実施形態において、核酸分子は、実父決定のために意図されるサンプル由来である。
核酸分子および/または核酸フラグメントは、配列に依存しないバックボーン標識で標識され得る。
なお別の実施形態において、本発明は、核酸分子を第1の制限エンドヌクレアーゼで消化して核酸フラグメントを形成する工程、核酸フラグメントを非特異的バックボーン標識で標識する工程、Gene EngineTMシステムを使用して標識された核酸フラグメントを分析する工程、および各々末端標識された核酸フラグメントについて第一に検出された非特異的バックボーン標識と最後に検出された非特異的バックボーン標識との間の時間を測定することにより、標識された核酸フラグメントの長さを測定する工程についての方法を提供する。標識の前に、核酸フラグメントの第1の末端および第2の末端が異なり、そして複数の末端標識された核酸フラグメントの複数の長さが、核酸分子の供給源を同定する。
1つの実施形態において、核酸フラグメントの第1の末端および第2の末端が、3’突出末端、5’突出末端、および平滑末端からなる群から選択される。
本発明のこれらの局面および実施形態ならびに他の局面および実施形態が、本明細書中でさらに詳細に考察される。
(発明の詳細な説明)
本発明は、単一分子検出系を利用することによって可能になる独特のタグ化方法を介して、核酸分子(例えば、DNAおよびRNA)を分析する方法を提供する。最近、ゲノム学の研究は、PCRまたはクローニングを介するDNA増幅に依存する既存技術の使用に限定されている。増幅技術およびクローニング技術は、今日まで使用される遺伝子分析方法において一般的に使用される。しかし、近年、クローニングまたは増幅について必要としない遺伝子分析を可能にする、単一分子検出方法が開発された。これらの単一分子検出技術は、核酸分子の直接分析を可能にする。
本発明は、核酸分子を化学的および酵素的に改変し、その後、単一分子検出および分析系(例えば、公開されたPCT特許出願WO98/35012、WO00/09757およびWO01/13088(それぞれ、1998年8月13日公開、2000年2月24日公開、および2001年2月22日公開)ならびに米国特許6,355,420 B1(2002年3月12日発行)に記載されるGeneEngineTM))を使用して直接分析する、手段を提供する。本明細書中で使用される場合、用語「単一分子検出系」および「単一分子検出および分析系」とは、互換可能に使用される。単一分子検出とあわせたこれらの新規タグ化アプローチの組合せは、核酸分子の種々の特性を研究するための新規かつ強力な方法をもたらす。
本明細書中にて提供される方法は、分析されているポリマーの広がりには依存しない。このことは、本明細書中に提供される方法が、核酸分子上の標識(例えば、発蛍光団)の同時検出に依存するからである。標識の同時検出とは、互いに近接する2つ以上の標識が、検出されることを意味する。いくつかの実施形態において、それらの標識は、実質的にかまたは完全に重複する放出スペクトルを用いて、同時に検出される。同時検出は、各々がたった1つの標識で標識されている2つ以上の核酸分子間でか、または2つ以上の遊離(すなわち、非結合)標識間で、生じる可能性はない。目的の核酸分子の指標として同時検出を使用する1つの利点は、そのようなアプローチが、分析前に核酸サンプルから遊離標識を除去する必要がないことである。なぜなら、単一標識検出事象が、無視されるからである。
本明細書中で使用される場合、標的ポリマーの伸長(stretching)は、そのポリマーが、圧縮形態でも折畳み形態でもなく、実質的に直鎖状形態で、提供されることを意味する。広がったポリマーおよび直鎖状のポリマーは、互換可能に使用される。直鎖形態は、そのポリマーの配列が目的のものである場合、より適切である。分析前にポリマーを直鎖化すると、その直鎖形態を維持するために、単一分子検出系の特定の構成が必要となる。この構成は、標的ポリマーが圧縮形態で分析され得る場合には、必要がない。
本発明の方法は、DNAおよびRNAの両方の分析において使用され得る。DNA分析としては、とりわけ、遺伝子改変、多型、変異、DNA長、およびDNAメチル化/フットプリントの決定が挙げられる。RNA分析は、DNA分析と同様に、事前増幅することなく、達成され得る。さらに、RNAは、分析前にDNA(例えば、cDNA)へと変換されることも、大量に採取される必要もない。この後者の点は、希な転写物の分析、または希な細胞集団もしくは小細胞集団の転写物の分析において、特に重要である。本発明に従うRNA分析としては、とりわけ、RNA量、スプライス改変、多型、および変異の決定が挙げられる。
生物学的サンプル中のRNAレベルの正確な測定は、機能的ゲノム学研究およびより良好な診断剤の開発のために、非常に重要である。RNAを定量的に測定するための現在の方法は、冗長である(例えば、ノーザンブロット)かまたは増幅を必要とする(例えば、RT−PCR)かのいずれかであり、これらは、精度または信頼性を制限し得る。本発明は、個々の非増幅RNA分子を直接分析することによって、これらの問題を除去し、それによって、高感度RNA定量を可能にする。全RNAサンプルにおいて、個々のmRNAは、独特のプローブ(または本明細書中で使用される場合、「ユニット特異的マーカー」)(例えば、遺伝子特異的蛍光プローブ)を用いて、直接標識される。その後、このサンプルは、ナノ流体シリコンチップ中に導入され、個々の分子が、高感度多色蛍光検出系を使用して、計数される。
分析がDNA分子の分析であるかまたはRNA分子の分析であるかに関わらず、本発明は、単一分子と、非結合プローブとの間を、2色同時検出を使用して区別するための方法を提供する。このアプローチは、非特異的バックグラウンドシグナルを最小化し、代表的には、20〜20,000個の分子が、わずか1分間に検出される。原理の証明として、インビトロ転写されたβ−アクチン、E.coliスパイク1(750bp)、E.coliスパイク8(2Kb)およびヒトRNA中にスパイクされたラミンA/C RNAテンプレートが、単一分子計数法を、単純に、再現的に、具体的に、そして高感度で実施され得る(例えば、合計2百万個の総RNA分子当たり、1コピーのmRNA分子が、検出され得る)ことを示すために、使用された。このことは、個々のRNA分子が、複合RNAサンプル中で正確かつ再現的に検出され得ることを、示す。この感度は、広い線形な動的検出範囲(>10)を示す。この高い感度はまた、個々の遺伝子が、ほんのピコグラム量の総RNAを使用して検出され得ることを、意味する。さらに、この方法は、ナノリットルの検出容量しか必要とせず、それによって、非常に小さいサンプルについての感度の増加を提供する。
本発明はまた、総RNAサンプルにおけるポリ(A)RNAレベルを定量するため、そしてmRNA完全性をモニターするための、アッセイを提供する。多色反応および多色検出はまた、異なる転写物が、同じアッセイにおいて定量的にモニターされるのを可能にする。スプライス改変体が、この様式で検出および定量され得る。RNA分析に関して本明細書中で提供される方法は、時には、「DirectRNATM」技術と呼ばれる。RNA分析に関するアッセイは、実施例においてより詳細に記載される。
本明細書中に提供される方法および系の感度は、核酸分子が個別に分析されるのを可能にする。本発明は、核酸分子のようなポリマーが、ハプロタイプ決定、配列検出、サイズ決定、多型/変異検出、挿入/欠失分析、および反復構造分析に関して分析されるのを可能にする、単一分子検出に関する新規な化学に一部基づく。これらの増幅の各々は、以下により詳細に考察される。
本発明は、いくつかの実施形態において、2つの一般的種類の線形分析(すなわち、固定分子分析および移動分子線形分析)に関連する。固定分子の線形分析は、当該分野で記載されており、それとしては、DNAのような直鎖分子を表面に流体固定し、そして画像化または走査ベースのアプローチを使用して、配列情報を収集する方法が、挙げられる。フローシステムまたは電気泳動システムのいずれかを使用する移動分子の線形分析は、PCT出願WO98/35012、WO00/09757およびWO01/13088(それぞれ、1998年8月13日公開、2000年2月24日公開、および2001年2月22日公開)ならびに米国特許6,355,420 B1(2002年3月12日発行)に記載される。
「ポリマー」とは、本明細書中で使用される場合、モノマーが結合によって一緒に連結されている直鎖状骨格を有する、化合物である。このポリマーは、複数の個別のモノマーから構成される。本明細書中で使用されるような個々のモノマーは、最小の構築ブロックであり、このブロックは、他の構築ブロックまたはモノマーに直接または間接に結合されてポリマーを形成し得る。最低限、このポリマーは、少なくとも2つの結合したモノマーを含む。特定の型のモノマーは、分析されるポリマーの型に依存する。好ましい実施形態において、このポリマーは、核酸分子(例えば、DNA分子またはRNA分子)である。しかし、本発明は、そのように限定されず、非核酸ポリマーを標識および分析するために使用され得る。アプタマー技術を利用する場合、核酸ベースのプローブ(すなわち、ユニット特異的マーカー)を使用して、種々の化合物(ペプチドおよび炭化水素を含む)を構造的に(従って、配列)特異的な様式で認識させてそれに結合させることが可能である。
「配列特異的」とは、核酸分子の文脈において使用される場合、そのプローブ(または、ユニット特異的マーカー(なぜなら、これは、本明細書中で互換可能に呼ばれるからである))が、特定のヌクレオチドまたはその誘導体の直鎖状配置を認識することを意味する。ペプチドの文脈において使用される場合、配列特異的とは、そのプローブが、特定のヌクレオチドもしくはヌクレオシドもしくはそれらの誘導体またはアミノ酸もしくはその誘導体(グリコシル化のような、翻訳後修飾を包含する)の特定の直鎖状配置を認識することを意味する。炭化水素の文脈において使用される場合、配列特異的とは、そのプローブが、特定の糖の直鎖状配置を認識することを意味する。
分析されるべきポリマーは、本明細書中では、「標的」分子またはポリマーと呼ばれる。いくつかの重要な実施形態において、この標的分子は、DNAもしくはRNA、またはそれらの増幅産物もしくは中間体(相補的DNA(cDNA)を包含する)である。重要な実施形態において、その核酸分子は、RNAである。種々の先行技術の方法により分析された場合、RNAは、一般的には、安定性および増幅のためにDNA(例えば、cDNA)へと転換されるか、あるいは、非常に少量のRNAしか必要とされない。本明細書中に提供される方法を使用して、DNAへの転換も、増幅も、大量の必要性もなく、RNAを直接分析することが可能である。従って、これらの方法は、希なRNA転写物または希な細胞サンプルもしくは小組織サンプルについてのRNAサンプルの分析にとって最も適切である(しかし、これらに限定されない)。この核酸分子は、一本鎖核酸および二本鎖核酸であり得る。DNAは、ゲノムDNA(例えば、核DNAおよびミトコンドリアDNA)ならびにいくつかの場合は、cDNAを包含する。重要な実施形態において、この核酸分子は、ゲノム核酸分子である。
この核酸分子は、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)のような技術を使用して事前増幅する必要なく、生物学的サンプル(例えば、組織または細胞培養物)から直接採取および単離され得る。核酸分子の採取および単離は、当該分野で慣用的に実施され、適切な方法は、標準的な分子生物学の教科書(例えば、Maniatis’Handbook of Molecular Biology)において見出され得る。
しかし、本発明の重要な実施形態において、この核酸分子は、非インビトロ増幅核酸分子である。本明細書中で使用される場合、「非インビトロ増幅核酸分子」とは、ポリメラーゼ連鎖反応または組換えDNA法のような技術を使用してインビトロで増幅されたのではない、核酸分子を指す。しかし、非インビトロ増幅核酸分子は、インビボでの細胞の発達の自然な結果として、インビボで(それが採取された生物学的サンプル中で)増幅される核酸分子であり得る。このことは、非インビトロ核酸分子は、遺伝子座増幅の一部としてインビボで増幅され、いくつかの細胞型において変異または癌発症の結果として一般的に観察される、核酸分子であり得ることを意味する。
本明細書中で提供される方法は、プローブ(すなわち、ユニット特異的マーカー)と標的ポリマーとの間の特異的相互作用に基づいて、各ポリマーについてのサインを生成可能である。サインとは、(異なる配列または同じ配列の)ユニット特異的マーカーがポリマーに結合した結果として、そのポリマーの長さに沿って生じるシグナルパターンである。そのポリマーのサインは、そのポリマーを独特に同定する。プローブが結合する標的ポリマーの正体は、分析前に既知である必要はないが、いくつかの適用について、その正体は既知である。これは、例えば、特定の状態が、特定の標的核酸(ゲノムDNAフラグメントまたはRNA転写物を含む)の存在または非存在に基づいて診断される、症例であり得る。
本発明の方法は、一般には、プローブ、プライマーなどに標的分子を曝露する必要がある。本明細書中で使用される場合、これは、その標的分子が、そのプローブ、プライマーなどと物理的に合わされ、これらの構成要素が、相補的配列を有する限り、互いにハイブリダイズ可能であることを意味する。標的分子はまた、プライマー伸長アッセイの結果として新規に合成される核酸分子中に組込まれる、検出可能な標識に曝露され得る。
本発明のいくつかの方法は、標的核酸分子に対する二重標識プローブまたは単一標識プローブのハイブリダイゼーションを包含する。これらのハイブリダイゼーション事象は、当該分野で公知の条件下で実施されて、完全に相補的な配列間のハイブリッド形成を増強する。従って、これらの条件下で、標的とプローブとの間の相補性領域は、ハイブリッドを形成する一方で、他の領域は、ハイブリッドを形成しない(従って、一本鎖ミスマッチ領域である)。本明細書中で使用される場合、ミスマッチとは、相補性の欠如に起因して、互いに対してハイブリダイズしない標的とプローブとの領域を指す。好ましくは、これらのミスマッチは、両側に、相補性領域が隣接する。このミスマッチは、1ヌクレオチド程度に短いものであり得るが、明らかに、残りの相補性領域がなお互いにハイブリダイズし得る限り、いくつかのヌクレオチドを包含し得る。本明細書中で提供される方法の多くは、ミスマッチを含むハイブリッドを除去することを求める。なぜなら、さもなければこれらのハイブリッドは、例えば、標的核酸の配列に関する不正確な情報を提供するからである。ミスマッチ(およびそのミスマッチを含むハイブリッド)は、一本鎖切断反応によって除去され得る。これらの反応は、当該分野で公知であり、それとしては、化学的切断反応および酵素的切断反応が挙げられ得るが、これらに限定されない。さらに、標的およびプローブの性質に依存して、切断反応は、一本鎖RNAのみ、一本鎖DNAのみ、または一本鎖RNAおよび一本鎖DNAの両方を、切断するように構築され得る。
本明細書中に記載される方法の多くは、同時検出に基づくが、単一分子検出および分析系を使用して、分析前にサンプルから多くの単一標識分子を除去することが、なお望ましくあり得る。このプロセスは、ハイブリダイゼーションまたはプライマー伸長反応の望ましくない基質または生成物を除去し、それによりこれらの反応の望ましい生成物を濃縮するために、そのサンプルを「クリーニングする」と本明細書中で呼ばれる。そのサンプルは、例えば、望ましい生成物が、そのサイズに起因して制御されないカラムを通って流れるが、他のすべての反応構成物は、そのカラム中に保持される、カラム精製を包含する多数の方法で「クリーニング」され得る。クリーニングはまた、非結合標的およびプローブを消化するためにヌクレアーゼに反応サンプルを供することによって、生じ得る。当業者は、どのクリーニングプロセスが、過度の実験を伴うことなく最良に適切であるかを決定可能である。
本発明のいくつかの方法において、サンプルのハプロタイプが、決定される。本明細書中で使用される場合、「ハプロタイプ」とは、いずれかの親によって付与され、その集団間で全体的に変動する、ゲノム配列である。ハプロタイプとしては、いずれかの親によって寄与される連鎖遺伝子座の一群の対立遺伝子が挙げられ得るが、これに限定はされない。
本明細書中で使用される場合、「対立遺伝子」は、いずれかの親によって付与され、その集団間で全体的に変動する、遺伝子座の形態である。より限定的な意味において、対立遺伝子はまた、どの二倍体個体も保有し、一緒になってそのような個体に身体的特徴を付与する、各遺伝子座の2つの異なるコピーを指し得る。
本明細書中で使用される場合、「多型」とは、その集団の大多数によって決定される野生型配列とは異なる、個体中の核酸配列(好ましくはゲノム配列)の差異である。
用語「核酸」とは、複数のヌクレオチド(すなわち、交換可能な有機塩基に結合した糖(例えば、リボースまたはデオキシリボース)を含む分子)であり、その交換可能な有機塩基は、置換ピリミジン(例えば、シトシン(C)、チミジン(T)もしくはウラシル(U))または置換プリン(例えば、アデニン(A)もしくはグアニン(G))のいずれかである。本明細書中で使用される場合、この用語は、オリゴリボヌクレオチドおよびオリゴデオキシリボヌクレオチドを指す。この用語はまた、ポリヌクレオシド(すなわち、ポリヌクレオチド−リン酸)および他の任意の有機塩基含有ポリマーを包含する。核酸分子は、既存の核酸供給源(例えば、ゲノムまたはcDNA)からか、または合成手段によって得られ得る(例えば、核酸合成技術によって生成され得る)。
標的核酸分子は、一般的には、ホスホジエステル骨格を有する。なぜなら、この骨格は、インビボで最も普遍的であるからである。しかし、標的核酸分子は、そのように限定されない。例えば、標的核酸分子は、骨格改変(例えば、ヌクレアーゼ耐性ホスホロチオエート骨格またはペプチド結合骨格)を有し得る。これらの後者の型の改変は、本発明のプローブにおいてより好ましく使用される。他の骨格改変は、当該分野で公知であり、本発明に等しく適用可能である。当業者は、そのような核酸分子を、過度の実験を伴わずに調製可能である。
いくつかの実施形態において、本発明の核酸は、変性され、一本鎖形態で存在する。これは、二本鎖核酸の環境を、調節することによって(温度を増加し、塩濃度を減少するなどを単独でかまたは組み合わせて含む)達成され得る。核酸を変性する方法は、当該分野で公知である。
本発明の方法は、ポリマー内のユニットを認識して結合するマーカーに基づいて、ポリマーを分析するために使用される。ポリマーの「ユニット」とは、本明細書中で使用される場合、標的ポリマー内の1つまたは好ましくはそれ以上のモノマーの特定の直鎖状配置(すなわち、特定の規定されたモノマー配列)を指す。例えば、核酸分子中のユニットは、互いに結合した特定のヌクレオチド配列からなる。そのユニットは、任意の長さであり得る。例えば、その核酸ユニットは、1つまたは2つのヌクレオチド(すなわち、ジヌクレオチドまたは2マー)または3つのヌクレオチド(すなわち、トリヌクレオチドまたは3マー)、または4つのヌクレオチド(すなわち、テトラヌクレオチドまたは4マー)などからなり得る。
本明細書中で提供される方法の多くは、研究されているポリマーに配列特異的様式で結合する、ユニット特異的マーカーまたはプローブの使用を包含する。「ユニット特異的マーカー」とは、ポリマー内の特定のユニットを配列特異的な様式で特異的に認識して結合する、分子である。本明細書中で使用される場合、用語「ユニット特異的マーカー」および「プローブ」は、互換可能に使用される。
核酸分子へのユニット特異的マーカーの結合は、標的核酸分子中のユニットの存在および位置を示す。本明細書中で使用される場合、ユニット特異的マーカーにより結合されたポリマーは、そのユニット特異的マーカーで「標識」されている。標的ポリマーの長さに沿ったそのユニット特異的マーカーの位置は、一般的には、ほとんどの場合、そのポリマー中の特定のユニットの位置である。ユニット特異的マーカーが、特異的結合を支持する条件下で標的ポリマーに結合する場合、これは、その対応するユニット(および配列)が、そのポリマー中に存在することを示す。ユニット特異的マーカーが、同じ条件下で標的ポリマーに結合できない場合、これは、一般的には、その対応するユニット(および配列)が、そのポリマー中に存在しないことを示す。
このユニット特異的マーカーは、それ自体が、ポリマーであり得るが、そのように限定されるわけではない。適切なポリマーの例は、核酸分子(それ自体が核酸分子である標的ポリマーについてのユニット特異的マーカーとして有用である)およびペプチドおよびポリペプチド(核酸分子およびペプチドである標的ポリマーについてのユニット特異的マーカーとして有用である)である。本明細書中で使用される場合、「ペプチド」は、好ましくはペプチド結合だけで結合したアミノ酸残基のポリマーである。他のユニット特異的マーカーとしては、配列特異的主溝結合剤および副溝結合剤、ならびに挿間剤、核酸結合ペプチドまたは核酸結合ポリペプチド、配列特異的ペプチド核酸(PNA)、およびペプチド結合タンパク質などが挙げられるが、これらに限定されない。多くのユニット特異的マーカーが存在し、それらは、当業者にとって公知である。好ましくは、ユニット特異的マーカーは、それ自体は、核酸分子である。
ユニット特異的マーカー(すなわち、プローブ)は、置換されたプリンおよびピリミジンのようなヌクレオチド誘導体(例えば、C−5プロピン改変塩基(Wagnerら,Nature Biotechnology 14:840−844,1996))を含み得る。適切なプリンおよびピリミジンとしては、以下が挙げられるが、これらに限定されない:アデニン、シトシン、グアニン、チミジン、5−メチルシトシン、2−アミノプリン、2−アミノ−6−クロロプリン、2,6−ジアミノプリン、ヒポキサンチン、ならびに他の天然に存在するおよび天然に存在しない核酸塩基、置換および非置換の芳香族部分。ユニット特異的マーカーはまた、天然に存在しないヌクレオチド、またはヌクレオチドアナログを含み得る。他のこのような改変が、当業者に公知である。
これらのプローブはまた、例えば、塩基および/または糖中に、置換または改変を含む。例えば、これらは、3’位のヒドロキシル基以外かつ5’位のリン酸基以外の低分子量有機基に共有結合した糖骨格を有する核酸分子を含む。従って、改変された核酸分子は、2’−O−アルキル化リボース基を含み得る。さらに、改変された核酸分子は、リボースの代わりにアラビノースのような糖を含み得る。従って、これらのプローブは、塩基および骨格のレべルの両方において、組成が不均質であり得る。いくつかの実施形態において、これらのプローブは、骨格組成が不均質である(例えば、すべてのホスホジエステル、すべてのホスホロチオエート、すべてのペプチド結合など)。
プローブがインビボで使用される(例えば、エンドヌクレオチドおよびエキソヌクレオチドを含む生きた細胞または組織に加えられる)場合、このような酵素による分解に対して耐性であるプローブを使用することが好ましい。「安定化された核酸分子」は、インビボ分解(例えば、エンドヌクレアーゼまたはエキソヌクレアーゼによる)に対して比較的耐性である核酸分子を意味する。
いくつかの実施形態において、プローブは、ペプチド核酸(PNA)、ビスPNAクランプ、ロック核酸(LNA)、ssPNA、偽相補PNA(pcPNA)、2アームPNA(同時係属中の米国特許出願10/421,644およびシリアル番号PCT/US03/12480を有するPCT出願10/421,644(2003年4月23日出願)に記載されるような)、またはそれらのコポリマー(例えば、DNA−LNAコポリマー)である。プローブはまた、核酸分子を標的化する際に有効であると報告されている二重鎖RNA分子であるRNAiから部分的または完全に構成され得る。少なくともHoogsteenハイブリッドを形成し得る任意の核酸アナログが、プローブまたはユニット特異的マーカーとして使用され得ることが理解されるべきである。
プローブはまた、他の骨格改変の使用によって、部分的に安定化され得る。本発明は、本明細書中で考察されるペプチド核酸およびロック核酸に加えて、他の骨格改変(例えば、ホスホロチオエート結合、ホスホジエステルとホスホロチオエート核酸との組み合わせ、メチルホスホネート、メチルホスホロチオエート、ホスホロジチオエート、p−エトキシ、およびそれらの組み合わせ)の使用を意図する。
この方法は、性質または結合特異性(しかしこれらに限定されない)が同定され得る2つ以上のユニット特異的マーカーの同時の使用を包含する。
プローブは、好ましくは、一本鎖であるが、これらはこのように限定されない。
ユニット特異的マーカーは、これが結合するユニットがそうであり得るように、任意の長さであり得る。ポリマーおよびプローブの両方が核酸分子である例において、ユニットおよびユニット特異的マーカーの長さは、一般的に同じである。マーカーの長さは、特定の実施形態に依存する。マーカーの長さは、少なくとも2ヌクレオチド、少なくとも3ヌクレオチド、少なくとも4ヌクレオチド、少なくとも5ヌクレオチド、少なくとも6ヌクレオチド、少なくとも7ヌクレオチド、少なくとも8ヌクレオチド、少なくとも9ヌクレオチド、少なくとも10ヌクレオチド、少なくとも12ヌクレオチド、少なくとも15ヌクレオチド、少なくとも20ヌクレオチド、少なくとも25ヌクレオチド、少なくとも50ヌクレオチド、少なくとも75ヌクレオチド、少なくとも100ヌクレオチド、少なくとも150ヌクレオチド、少なくとも200ヌクレオチド、少なくとも250ヌクレオチド、少なくとも500ヌクレオチド、またはそれ以上からの範囲(明示的に本明細書中で記載されるものの間のすべての整数を含む)であり得る。好ましくは、プローブは、少なくとも4ヌクレオチド長〜1000ヌクレオチド長以上である。
いくつかの実施形態において、より短いマーカーがより望ましい。なぜなら、これらは、標的核酸分子のより高い分解能の配列マップに至る多くのより多くの配列情報を提供するからである。固有の遺伝子特異的配列が検出される場合、より長いマーカーが望ましい。しかし、プローブの長さは、結合の特異性を決定する。小さい配列の適切なハイブリダイゼーションは、より長い配列のハイブリダイゼーションよりも特異的である。なぜなら、より長い配列は、ミスマッチを含み得、なお条件に依存して標的に結合し続けるからである。しかし、より短いプローブの使用に対する1つの可能な制限は、所定の温度および塩濃度におけるそれらの固有の低い安定性である。この後者の制限を回避するために、bisPNAまたは2アームPNAプローブ(これら両方は、プローブの短縮化を可能にし、そして標的核酸分子へのプローブの結合を検出するのに十分なハイブリッド安定性を有する)が使用され得る。
適切なプローブ長を決定する際の別の考慮事項は、標的配列(すなわち、検出される配列)が固有か否かということである。この方法が標的核酸分子を配列決定することのみを意図する場合、固有の配列は、この標的配列が互いに十分に間隔を空けられて、各々の結合からシグナルを区別する限り、重要ではない。すなわち、標的配列は、ポリマーに沿った別個の部位として区別され得る距離で生じるはずである;そうでなければ、シグナルは一緒になり、そして1つの配列のみが観察される。標的ポリマーの長さに沿った別個のプローブの結合位置が区別され得る限り、より大きな分解能がより小さいプローブを使用して可能であることが明らかなはずである。
本明細書中で使用される場合、用語「既知の検出分解能」とは、同じ標識を有する2つのマーカーが標的の長さに沿って互いに対して配置され得、なお別個に検出され、従って、従来技術の方法を使用して2つの別個のマーカーとして分解可能である、最も接近した距離をいう。公開PCT出願PCT/US02/29687(WO03/025540)(2002年9月18日出願、2003年5月27日公開)に記載されるように、隣接するマーカーの各々が異なる検出可能な標識で標識される場合、既知の検出分解能より下で配置されたマーカーを検出することが可能である。以下でより詳細に記載されるように、検出可能な標識で「標識された」マーカーとは、マーカーが検出可能な分子(例えば、蛍光団があるが、これに限定されない)に共有結合的または非共有結合敵に結合体化されていることを意味する。
いくつかの例において、プローブは、これに結合したヌクレオチド以外におよび/またはこのヌクレオチドに加えて、基を有するように合成され得る。例えば、プローブはまた、1つ以上の反応性基(たとえば、以下に記載されるように、検出可能な標識への結合体化のための)、1つ以上のアミノ酸、または検出可能な分子(以下に記載されるような)を含み得る。
本発明のプローブは、検出可能な分子で標識される。本明細書中で使用される場合、用語「検出可能な分子」および「検出可能な標識」は、交換可能に使用される。検出可能な分子は、例えば、特定の波長の光を発光および/または吸収するその能力によって、直接検出され得る。あるいは、分子は、例えば、それ自体が、例えば、特定の波長の光を発光または吸収し得る別の分子を結合、補強、いくつかの場合において、切断するその能力によって、間接的に検出され得る。間接検出の例は、外的に加えられた基質を可視産物に切断する酵素の使用である。標識は、化学的性質、ペプチド性質または核酸性質を有し得るが、このように限定されるわけではない。2つ以上の検出可能な分子が検出されるべきである場合(例えば、色同時発生事象を観察するため)、この検出可能な分子は、互いに区別可能であるべきである。このことは、各々が互いに異なり、かつ互いに区別可能なシグナルを発光することを意味する。
検出可能な分子は、当該分野で公知の化学を使用して、プローブに結合体化され得る。標識は、DNA塩基に直接結合され得るか、または改変されたDNA塩基に結合された二次的または三次的なユニットであり得る。検出可能な分子での標識は、標的核酸分子への結合の前または後のいずれかに実施され得る。好ましい実施形態において、単一の核酸分子が、いくつかの異なるプローブによって、所定の時点で結合され、従って、このようなプローブを標的の結合の前に標識することが適切である。標識されたプローブはまた、市販されている。
一般に、検出可能な分子は、電子スピン共鳴分子(例えば、ニトロキシラジカル)、蛍光分子、化学発光分子、放射性同位体、酵素基質、ビオチン分子、アビジン分子、ストレプトアビジン分子、電荷移動分子(electrical charged transducing molecule)、電荷移動分子(electrical charged transferring molecule)、核磁気共鳴分子、半導体ナノクリスタルまたはナノ粒子、コロイド状金ナノクリスタル、電磁分子、リガンド、マイクロビーズ、磁気ビーズ、常磁性粒子、量子ドット、色素性基質、親和性分子、タンパク質、ペプチド、核酸分子、糖、抗原、ハプテン、抗体、抗体フラグメントおよび脂質からなる群から選択され得る。
検出可能な分子の特定の例としては、放射性同位体(例えば、P32またはH)、発光団(例えば、フルオレセインイソチオシアネート(FITC)、TRITC、ローダミン、テトラメチルローダミン、R−フィコエリスリン、Cy−3、Cy−5、Cy−7、Texas Red、Phar−Red、アロフィコシアニン(APC))、エピトープタグ(例えば、FLAGまたはHAエピトープ)、および酵素タグ(例えば、アルカリホスファターゼ、西洋ワサビペルオキシダーゼ、β−ガラクトシダーゼ)、ならびにヘパリン結合体(例えば、ジゴキシゲニンまたはジニトロフェニル)などが挙げられる。他の検出可能なマーカーとしては、化学発光分子および色素性分子、光学密度マーカーまたは電子密度およびマーカーなどが挙げられる。プローブはまた、半導体ナノクリスタル(例えば、量子ドット(すなわち、Qdot))で標識さ得る(米国特許第6,207,392号に記載される)。Qdotは、Quantum Dot Corporationから市販されている。
いくつかの実施形態において、プローブは、1つのタイプの検出システムによって検出可能な区別可能なシグナルを発光する検出可能な分子で標識される。例えば、この検出可能な分子のすべては、蛍光標識または放射性標識であり得る。他の実施形態において、プローブは、異なる検出システムを使用して検出される分子で標識される。例えば、一方のプローブは、蛍光団で標識され得、一方、他方のプローブは、放射性分子で標識され得る。
核酸の分析は、検出可能な分子からのシグナルを検出する工程、およびそれらの互いに対する位置を決定する工程を包含する。いくつかの例において、標的核酸分子を、異なる標識から得られる情報の比較を容易にする標準マーカーでさらに標識することが望ましくあり得る。例えば、この標準マーカーは、骨格標識、またはヌクレオチドの特定の配列(固有の配列であろうとなかろうと)に結合する標識、または核酸分子中の特定の位置(例えば、複製起点、転写プロモーター、セントロメアなど)に結合する標識であり得る。
骨格標識の1つのサブセットは、配列依存性の様式で核酸分子に結合する核酸鎖である。例としては、介在色素(例えば、フェナントリジンおよびアクリジン(例えば、臭化エチジウム、ヨウ化プロピジウム、ヨウ化ヘキシジウム、ジヒドロエチジウム、エチジウムホモダイマー−1および−2、エチジウムモノアジドおよびACMA));いくつかの副溝結合因子(例えば、インドールおよびイミダゾール(例えば、Hoechst33258、Hoechst33342、Hoechst34580およびDAPI);および多くの核酸染色剤(例えば、アクリジンオレンジ(インターカレートもまた可能である)、7−AAD、アクチノマイシンD、LDS751、およびヒドロキシスチルバミジン)。上記の核酸染色剤の全ては、Molecular Probes,Incのような供給源から市販されている。核酸染色剤のなお他の例としては、Molecular Probes製の以下の染色剤が挙げられる:SYTOX Blue、SYTOX Green、SYTOX Orange、POPO−1、POPO−3、YOYO−1、YOYO−3、TOTO−1、TOTO−3、JOJO−1、LOLO−1、BOBO−1、BOBO−3、PO−PRO−1、PO−PRO−3、BO−PRO−1、BO−PRO−3、TO−PRO−1、TO−PRO−3、TO−PRO−5、JO−PRO−1、LO−PRO−1、YO−PRO−1、YO−PRO−3、PicoGreen、OliGreen、RiboGreen、SYBR Gold、SYBR Green I、SYBR Green II、SYBR DX、SYTO−40、−41、−42、−43、−44、−45(青)、SYTO−13、−16、−24、−21、−23、−12、−11、−20、−22、−15、−14、−25(緑)、SYTO−81、−80、−82、−83、−84、−85(橙)、SYTO−64、−17、−59、−61、−62、−60、−63(赤)。
プローブの標識が核酸分子を認識および結合するプローブの能力を阻害するべきでないことが、理解されるはずである。
核酸プローブはまた、抗体または抗体フラグメント、およびそれらの対応する抗原またはハプテン結合パートナーを使用して標識されうる。このような結合された抗体およびタンパク質またはペプチドの検出は、当業者に公知の技術によって達成される。ジゴキシゲニンンまたはジニトロフェニルのようなハプテン結合体もまた使用され得る。ハプテン結合体に応答して形成する抗体/抗原複合体は、ハプテンまたはハプテンを認識する抗体に標識を結合させ、その標識部位を観察することによって、容易に検出される。あるいは、抗体は、使用した一次抗体に特異的な二次抗体またはそのフラグメントを使用して可視化されうる。ポリクローナル抗体およびモノクローナル抗体が使用されうる。抗体フラグメントとしては、Fab、F(ab)、Fd、および相補性決定領域(CDR)(より詳細にはCDR3)を含む抗体フラグメントが挙げられる。
他の実施形態において、プローブは、酵素反応の基質で標識される。適切な酵素反応としては、単一分子検出系を使用して検出され得る新しい核酸産物を生成する反応が挙げられる。これらの酵素反応としては、プライマー伸長反応およびリガーゼ媒介反応が挙げられ、これらの両方は、新しく合成された核酸分子を形成する。いくつかの実施形態において、本明細書中に記載される検出系が単一の核酸分子を検出し得る場合、検出される産物は、検出される前に増幅され得るが、必須ではない。いくつかの実施形態において、2以上のユニット特異的マーカーが互いに特定の距離内に配置される場合、検出可能な産物のみが形成され得る。例えば、酵素反応がポリメラーゼ連鎖反応である場合、検出可能な産物が形成および増幅されるために、少なくとも2つのユニット特異的マーカーが標的ポリマーに結合される必要がある。
いくつかの例において、本発明のプローブは、細胞傷害性の薬剤または核酸切断酵素でさらに標識され得る。このようにして、プローブは、治療目的ならびに核酸の検出および分析に使用され得る。これは、このプローブが疾患または疾患の素因と関連する既知の遺伝的変異または転座に特異的な配列である場合に、特に有用であり得る。他の実施形態において、野生型配列に特異的であるプローブが、核酸切断酵素に結合体化され得、この場合、サンプル中の野生型配列に対するネガティブ選択として使用され得る。野生型配列を切断し、その後排除する能力は、固有の配列の富化を可能にする。
本発明は、種々の検出系の使用を包含する。このような検出系の性質は、検出される標識の性質に依存する。核酸分子は、単一分子検出系を使用して分析され得る。検出系はまた、直鎖ポリマー検出系でもあってよいが、そのようには限定されない。前述のように、いくつかの実施形態において、分析の前に核酸分子を直鎖化または伸ばす必要は無い。分析がハイブリダイゼーション事象の存在に依存する場合、または同時検出が使用される場合、このことが特に当てはまる。単一分子検出系の例としては、Gene EngineTM系である。Gene EngineTM技術は、それぞれ、1998年8月13日、2000年2月24日、および2001年2月22日に公開された、公開番号WO98/35012、WO00/09757およびWO01/13088のPCT特許出願、ならびに2002年3月12日に発行された米国特許6,355,420B1号に、より詳細に記載される。これらの出願および特許の内容、ならびに本明細書中に引用される他の特許および参考文献の内容は、その全体が参考として援用される。この系は、とりわけ、核酸ポリマーに沿った配列特異的標識の空間的位置を決定し得る。ヌクレオチドの順序(すなわち、ヌクレオチド配列)は、核酸ポリマーに固定された配列特異的タグの相対的な空間的位置から導かれ得る。本明細書中に提供される方法の多くにおいて、プローブが標的のどこに結合したか決定することは必要ではなく、むしろプローブが結合しているか否かを単に決定することが必要である。従って、標的ポリマーが分析(例えば、レーザーとの接触)前に「直鎖化される」かまたは伸ばされることは、常には必要ではない。むしろ、標的ポリマーは,検出可能な分子が分析に利用可能である場合に、それが密接に連係して分析され得る。
いくつかの実施形態において,分析は,好ましくは,2つ以上の検出可能なシグナルを検出することを意図する.本明細書中で記載されるように、第1のユニット特異的マーカーは、エネルギー源と相互作用して、第1のシグナルを生成し得、そして第2のユニット特異的マーカーは、エネルギー源と相互作用して、第2のシグナルを生成し得る。このように生成したシグナルは、互いに異なり得るが、全ての場合において、互いに区別可能でなければならず、それにより、1つより多くのタイプのユニットがシグナル標的ポリマーで検出され得る。異なるシグナルを発光する検出分子(一方は、535nmで発光し、他方は、630nmで発光する)の使用は、標的ポリマーのより完全な配列決定を可能にする。なぜなら、既知の検出分解能内に位置するユニットは、ここで、別々に検出され得、その位置は区別され得、従って、ポリマーの長さに沿ってマッピングされる。
標識ポリマーは、標識からシグナルを生成するために、エネルギー源に暴露される。本明細書中で使用される場合、標識ポリマーは、エネルギー源の相互的近位のポリマーに結合された標識されたユニット特異的マーカーを位置決めまたは表示することによって、エネルギー源に「暴露され」、その結果、このエネルギー源から標識されたユニット特異的マーカーまでのエネルギー移動が生じ得、それにより検出可能なシグナルを生じる。相互的近位とは、検出可能なシグナルを生じる相互作用または変化を可能にするのに十分に接近していることを意味する。
エネルギー源は、電磁放射線、および蛍光励起源からなる群(しかしこれらに限定されない)より選択され得る。「電磁放射線」とは、本明細書中で使用される場合、電磁波によって生成されるエネルギーをいう。電磁放射線は、直接光源の形態であり得るか、またはこれはドナー蛍光団のような発光化合物によって発光され得る。「光」は、本明細書中で使用される場合、任意の波長(可視、赤外および紫外)の電磁エネルギーを含む。蛍光励起源とは、本明細書中で使用される場合、供給源を蛍光性にし得る任意の実体であるか、または光子放射(すなわち、電磁放射線、方向付けられた電場、温度、物理的接触または機械的崩壊)を生じ得る。
1つの局面において、この方法は、ユニット特異的マーカーの標識から生じる別々のシグナルを生成するためのステーションに標識されたポリマーを暴露する工程を包含する。本明細書中に使用される場合、標識されたポリマーは、ポリマーに結合された標識されたユニット特異的マーカーを、そのステーションにおけるエネルギー転移または物理的変化が生じて、それによって検出可能なシグナルを生じるように、ステーションの近くに配置または提示することによって、ステーションに曝露される。本明細書に使用される場合「ステーション」は、ポリマーの一部(そこに標識されたユニット特異的マーカーが結合されている)がシグナルまたはポリマー依存性の衝撃を生じるためにエネルギー源に曝露される領域である。ステーションは、ガスを含む任意の材料から構成され得るが、好ましくは、ステーションは、非液体材料である。1つの好ましい実施形態において、ステーションは、固体材料から構成されている。標識されたユニット特異的マーカーが、ステーションでエネルギー源と相互作用する場合、それは、相互作用ステーションと呼ばれる。「相互作用ステーション」は、標識されたユニット特異的マーカーおよびエネルギー源がそれらの相互作用が容易になるように互いに十分近くなるように配置され得る領域である。蛍光団のための相互作用ステーションは、標識されたユニット特異的マーカーおよびエネルギー源が、それらがエネルギー的に相互作用してシグナルを生じるように、互いに十分近くなるように配置され得る領域である。
標識されたユニット特異的マーカーが、ステーションおよび/またはエネルギー源に連続的に曝露された場合、マーカー(および、従って、ポリマー)ならびにステーションおよび/またはエネルギー源は、互いに対して移動する。本明細書中に使用される場合、マーカーとステーションおよび/またはエネルギー源とが、互いに対して動く場合、これは、マーカー(および、従って、ポリマー)またはステーションおよび/またはエネルギー源のいずれかが、共に動くか、またはこの2つのうちの1つのみが動き、他方が定位置にあることを意味する。この2つの間の動きは、当該分野で公知の任意の手段によって達成され得る。例として、マーカーおよびポリマーは、電流によって定位置のステーションを通るように引きつけられる。マーカーとポリマーがステーションを通るように移動させるための他の方法は、磁場、機械的な力、流動液体媒体、圧力系、吸引系、重力、および分子モーター(例えば、ポリマーが核酸である場合、DNAポリメラーゼまたはヘリカーゼ、およびポリマーがアクチンのようなペプチドである場合、ミオシン)が挙げられるが、これらに限定されない。ポリマーの動きは、ポリマーをガイドするためのチャネル、溝または環の使用によって容易にされ得る。ステーションは、標的ポリマーを(それに結合した標識されたユニット特異的マーカー)を連続的に受けるように、そして標識およびエネルギー源の相互作用を可能にするように構築される。
好ましい実施形態における相互作用ステーションは、局在化されたエネルギー源がチャネルを通るポリマーと相互作用するナノチャネルの領域である。ポリマーが薬剤の局在化された領域を通過するポイントは、相互作用ステーションである。各標識されたユニット特異的マーカーがエネルギー源を通過する場合、検出可能なシグナルが生成される。エネルギー源は、チャネルから一定距離に配置されるが、導波管を通ってチャネルの領域に直接的に光を送達し得る光源であり得る。複数のポリマーが複数のチャネルを通って送り込まれる装置もまた使用され得る。ポリマーの動きは、ポリマーをガイドするための溝または環の使用によって補助され得る。
相互作用ステーション(interaction station)を作製するための他の構成は、本発明に含まれる。例えば、ポリマーは、壁の表面に係留された(tether)または壁に埋め込まれた分子モーターを通過し得、それによって、そのポリマーのユニットを特定の領域に、好ましくは、エネルギー源の相互作用的近位に連続的にもたらし、それにより相互作用ステーションを規定する。分子モーターは、ポリメラーゼまたはヘリカーゼのような化合物である。これらの化合物は、ポリマーと相互作用し、ポリマーの長さに沿って各ユニットを通り越して輸送される。同様に、ポリマーは、静止して維持され得、読み取り機(reader)は、ポリマーに沿って動き得、この読み取り機は、エネルギー源に取り付けられている。例えば、そのエネルギー源は、そのポリマーの長さに沿って導かれる走査チップ(scanning tip)内に維持され得る。相互作用ステーションは、次いで、エネルギー源が、各標識ユニット特異的マーカーに対して相互作用的近位に動かされるにつれて作製される。
先に議論されたように、多くの方法が、ポリマーを、チャネルを直線的に横切って、かつ相互作用ステーションまたはシグナル生成ステーションを通り過ぎて動かすために使用され得る。本発明に従う好ましい方法は、電場を利用する。電場は、チャネルを通してポリマーを引っ張るために使用され得る。なぜなら、そのポリマーは、いくつかの研究において既に実証されている(Bustamante,1991;Gurrieriら,1990;Matsumotoら,1981)ように、印加された場の方向に伸びて、整列されるからである。ポリマーのチャネルを通って直線的に横切ることに関して最も関連する実験は、Kasianowiczら.1996およびBezrukovら,1994(これらの各々は、本明細書中に参考として援用される)において記載されるように、ポリマー分子が電場によりタンパク質チャネルを通して引っ張られる実験から生じる。
ポリマーがチャネルを横切って最適に直線的に横切ることを達成するために、チャネル直径およびポリマーを直線的に横切らせるために使用される方法(例えば、電場)を考慮することが重要である。チャネルの直径は、標識ポリマーの直径と十分に対応するべきである。直線的に横切らせるために理論は、チャネルの直径がポリマーの直径と十分に対応することである。例えば、DNAポリメラーゼの環様滑りクランプ(sliding clamp)は、二本鎖DNAの直径と十分に対応する内径を有し、DNA分子の直線的な横切りを達成するにあたって成功している。数キロベースのDNAは、滑りクランプを通って進み得る。いくつかの参考文献もまた、チャネルを通るDNAの直線的な横切りは、チャネルの直径がDNAの直径と十分に対応する場合に生じることを実証している(Bustamante,1991;Gurrieriら,1990;Matsumotoら,1981)。
相互作用ステーションは、独特の構成および外形を利用する。これらの構成および外形は、位置づけられた照射スポットが、1またはいくつかのポリマー単位またはユニット特異的マーカー標識(ナノメートル以下の規模で存在している)と相互作用することを可能にする。光学検出器は、相互作用によって改変された光を検出し、プロセッサに検出器シグナルを提供する。
標識ポリマーが、相互作用ステーションを通過すると、光源は、相互作用ステーションの光学的構成要素に指向される、相互作用ステーションを通過するポリマーを特徴付けるために、放射線、電場もしくは磁場、X線、または可視光線もしくは赤外線を発する。光学的構成要素は、a)ポリマー骨格(例えば、ポリマー骨格が放射線を発する插入剤に結合される場合)、b)ユニット特異的マーカーに結合される標識、またはc)骨格単位および標識の両方と直接相互作用する、位置決めされた照射スポットを生成する。この位置決めされたスポットは、少なくとも1つの寸法に位置決めされた非照射付近の場または一過性の波を含む。この位置決めされた照射スポットは、従来のオプティクスにおいて使用される回折制限分解より、遙かに高い分解能を提供する。
標識されたユニット特異的マーカーと薬剤との間の相互作用は、種々の形態をとり得る。第1の例として、その相互作用は、電磁照射であるエネルギー源と、発光化合物である標識ユニット特異的マーカー(好ましくは、発光化合物で外部に標識されているユニット特異的マーカー)との間で発生し得る。発光化合物は、電磁照射に曝され(例えば、適切な波長のレーザービームまたはドナー発蛍光団から発せられる電磁照射によって)、この電磁照射は、発光化合物が特定の波長の電磁照射を発するようにする。相互作用の第2の型は、蛍光励起源であるエネルギー源および発光化合物で標識されたユニット特異的マーカーを含む。発光単位が、蛍光励起源と接触される場合、蛍光励起源は、発光化合物が特定の波長の電磁照射を発するようにする。両方の例において、測定されるシグナルは、発光の特徴的パターンを示し、このことは、ポリマーの特定の単位が特定の位置に存在することを示す。
これらの型の相互作用のバリエーションは、相互作用の第3のエレメントであるシグナルの生成に関与する近接化合物の存在を含む。例えば、ユニット特異的マーカーは、ドナー発蛍光団である発光化合物で標識され得、近接化合物が、アクセプター発蛍光団であり得る。発光化合物が励起状態にあり、アクセプター発蛍光団に対して近位にもたらされる場合、エネルギー移動は、ドナーとアクセプターとの間で起こり、発光性であるユニット特異的マーカーの存在の尺度として検出され得るシグナルを生成する。発光化合物は、これを光(例えば、レーザービーム)に曝すことによって、またはこれを蛍光励起源に曝すことによって「励起状態」にされ得る。
上記の相互作用と並行した相互作用のセットが作製され得、ここで発光化合物が近接化合物であり、標識ユニット特異的マーカーがアクセプター供給源である。これらの場合において、エネルギー源は、近接化合物によって放射される電磁放射線であり、シグナルは、近接化合物との相互作用的近位にあるユニット特異的マーカーをもたらすことによって生成される。
これらの相互作用の各々が検出可能なシグナルを生成する機構は、当該分野で公知である。PCT出願WO98/35012、WO00/09757およびWO01/13088(それぞれ、1998年8月13日、2000年2月24日、および2001年2月22日公開)、ならびに米国特許第6,355,420 B1号(2002年3月12日発行)は、ドナーおよびアクセプター発蛍光団が本発明に従って相互作用して、検出可能なシグナルを生成する機構(この型の相互作用から生じることが公知の実際の制限およびこのような制限を減少または排除する方法を含む)を記載する。
一旦シグナルが生成されると、このシグナルは検出され得る。特定の型の検出手段は、生成されるシグナルの型に依存し、シグナルの経過は、単位とエネルギー源との間で起こる相互作用の型に依存する。この方法に関与する相互作用の大部分は、電磁放射線シグナルを生成する。電磁放射線シグナルを検出するための多くの方法は、当該分野で公知である。シグナルを検出するための好ましいデバイスは、パラメーターの中でもとりわけ、低ノイズ、高量子効率、適切なピクセル−対−画像相関、および効率的な処理時間を有する二次元画像化システムである。シグナルを検出するために有用なデバイスの例は、蛍光波長範囲の中の電磁放射線を検出する二次元蛍光画像化システムである。
検出システムは、任意の数の当該分野で公知の検出システムから選択され得る。これらとしては、電荷結合素子(CCD)検出システム、電子スピン共鳴(ESR)検出システム、電気検出システム、写真用フィルム検出システム、蛍光検出システム、化学発光検出システム、酵素検出システム、原子間力顕微鏡(AFM)検出システム、走査トンネル顕微鏡(STM)検出システム、光学検出システム、核磁気共鳴(NMR)検出システム、近距離音場検出システム、全反射(TIR)検出システムおよび電磁気検出システムが挙げられる。
DNA分子の伸長に関する他の単一分子核酸分析方法がまた、本発明の方法において使用され得る。これらとしては、光学マッピング(Schwartzら、1993;Mengら、1995;Jingら、1998;Aston,1999)およびファイバー−蛍光インサイチュハイブリダイゼーション(ファイバー−FISH)(Bensimonら、1997)が挙げられる。光マッピングにおいて、核酸分子は流体サンプル中で伸長され、ゲル中または表面上に伸長された立体構造で固定される。次いで、伸長され固定された核酸分子上で制限酵素消化が行われる。次いで、制限酵素フラグメントのサイズを決定することによって秩序化された制限酵素マップが作製される。ファイバー−FISHにおいて、核酸分子は、分子コーミングによって表面上で伸長され固定される。蛍光標識されたプローブ配列とのハイブリダイゼーションは、核酸分子上の配列標識(sequence landmark)の決定を可能にする。両方の方法が、伸長された分子の固定を必要とし、その結果、分子の長さおよび/またはマーカー間の距離が測定され得る。パルスフィールドゲル電気泳動はまた、標識された核酸分子を分析するのに使用され得る。パルスフィールドゲル電気泳動は、Schwartzら(1984)によって記載されている。他の核酸分析システムは、Otobeら(2001)、Bensimonら、米国特許第6,248,537号(2001年6月19日発行)、HerrickおよびBensimon(1999)、Schwartz、米国特許第6,150,089号(2000年11月21日発行)および米国特許6,294,136号(2001年9月25日発行)によって記載されている。他の直鎖状ポリマー分析システムがまた使用され得、本発明は、本明細書中に列挙されたもののみに限定されることを意図されない。
以下の実施例は、本発明の種々の実施形態を例示する。これらの実施例は、例示であって、本発明の範囲を限定するものではない。
本明細書中に提供される実施例の多くがDNAを分析される分子として称しているが、本発明は、全ての核酸分子そして、いくつかの実施形態において、他のポリマーならびにこのようなペプチドおよび炭化水素を包含することを意図することが理解されるべきである。重要なことに、この方法は、RNAサンプルの増幅または有意な分解を伴うことなく実施され得るRNA分析に適している。非核酸ポリマーは、これらに結合する薬剤(例えば、広範な化合物に特異的に結合するように開発され得るアプタマー(aptamer))を用いて分析され得る。従って、実施例は、例示的にDNAに言及するが、これらの方法は、それが天然の核酸であろうとなかろうと、任意のポリマー型について用いられ得る。
(I.ハプロタイプ法)
ハプロタイプは、多色分析を用いて実施され得る。これらの方法は、単一分子読み出しの別の方法(共焦点画像化、全反射(TIR)検出、光学画像化および走査ベースのアプローチが挙げられるがこれらに限定されない)と組み合せて用いられ得る。この方法は、本明細書中に簡単に記載される。核酸(例えば、ゲノムDNA分子)の領域は、直接タグ化するか、配列識別化学(例えば、プライマー伸長技術)を用いてアクセスされるかのいずれかである。2つ以上の多型部位は、別の色を用いてタグ化される。これらの色の同時検出は、サンプル中に存在するハプロタイプの決定を可能にする。これは、図1に図示する。
図1に示すように、サンプル中の別のハプロタイプは、サンプル中の2つの発蛍光団の同時検出によって決定される。同時検出は、サンプルの別のスペクトル特性を認識する連続的な走査または画像の取得によて検出され得る。
他のハプロタイプ法は、DNA分子を表面に固定し、位置またはスペクトル依存性の色に基づいてハプロタイプを空間的に決定する工程を包含する。この特定の実施形態において、目的の増幅された分子またはゲノム分子は、表面に固定され、多型依存性の反応を実施して、目的の領域にわたるハプロタイプの決定を可能にする。この反応は、多型スコア付け反応(例えば、プライマー伸長反応リガーゼ媒介性検出、対立遺伝子特異的ハイブリダイゼーション(ASH)または他の方法)を含み得る。
単一分子ハプロタイプの検出における現象の手順は、以下の通りである:(1)当該分野で公知の技術を用いて、表面にDNA分子を固定する工程、(2)DNAを変性する工程(二本鎖の場合)、(3)DNAの長さに沿った2つ以上の部位に沿って多型を検出する工程。上記工程は、適切な任意の順序で実施され得、上に示した順序に限定されない。例えば、DNA分子はプライマーにハイブリダイズされ得、第1の溶液中のジデオキシ発蛍光団で伸長され得る。その後、タグ化されたDNA分子のこの溶液が、次いで、溶液中の任意の遊離発蛍光団から分離され得る。次いで、タグ化されたDNA分子が表面に固定され得、画像化または走査ベースのシステムを用いて検出され得る。
検出は、多色検出機構、差動強度検出法または空間的検出法であり得る。図2は、これらの実施例のいくつかを示す。図2において、DNA分子は、ランダムな方向で表面に固定される。多型部位の差次的標識は、以下に依存する画像と同時であっても同時でなくてもよい:(1)DNA分子がどのように表面に固定されたか、および(2)多型部位がどれ位離れているかが、物理的距離に基づいている。多数の使用され得る入手可能な色と差次的なタグが存在するため、アッセイされ得る多型(例えば、一塩基変異多型(SNP)、マイクロサテライト、挿入/欠失など)の数には制限がない。
特定のパターンの存在または不在は、サンプルのハプロタイプの指標である。所定のヒトサンプルにおいて、ゲノムの特性の領域に関して、2つの可能な対立遺伝子に起因して、サンプル中に最大2つのハプロタイプのみが存在し得る。別のタグ化パターンを用いて、混合物中の別のハプロタイプを同定し得る。これらのタグ化パターンは、DNA分子の長さに沿った多色の組み合せの使用を含み得る。蛍光タグの別の強度が使用され得る。
(a.ハプロタイプ決定についての固定されたかまたは整列されたオリゴヌクレオチド)
ハプロタイプ決定のより複雑な方法は、表面に固定されたかまたは整列されたオリゴヌクレオチドの使用、および種々の引き続く多型決定法の使用を包含し、そのDNAの特定の鎖に連結される多型を決定する。
図3は、これらの方法の1つの実施形態を例示する。ハプロタイプは、表面上の空間的に定義された位置への対立遺伝子特異的なハイブリダイゼーションによって決定される。この特定の実施例において、SNP(1001)は、ゲノムにおける特定の位置でのSNP位置を示す。SNP(1002)およびSNP(1003)は、特定のSNPに関して空間的なハプロタイプを与えるSNP(1001)の下流の位置を示す。固定された捕捉オリゴヌクレオチドは、SNP(1001)位置における改変の間の最初の識別を可能にする。多色を有する下流のSNP(すなわち、1002および1003)の引き続くインタロゲーションを可能にする。
この実施形態における改変としては、ゲノムのその特定の領域についての、捕捉オリゴヌクレオチドとして固定されたオリゴヌクレオチドの使用を包含し得る。このスキームにおいて、空間的な位置を有するオリゴヌクレオチド配列の認識は、その特定の位置における特定のハプロタイプの決定を可能にする。この特定の実施形態は、DNA分子のハプロタイプの決定のために単一分子検出の使用を必要としないが、単一分子検出の使用から恩恵を受ける。単一分子検出は、ハプロタイプをアッセイするための増幅されたDNAとは対照的に、ゲノムDNAの使用を可能にする。
ハプロタイプ決定の整列化法は、ゲノムの別の領域に特異的な整列されたオリゴヌクレオチドの使用を通じて、複数のハプロタイプの決定を可能にする。
図4は、各位置について多色分析、そして、各一について1つの位置特異的な捕捉オリゴヌクレオチドを用いるハプロタイプ決定を示す。
図5は、各位置におけるSNP特異的な捕捉オリゴヌクレオチドについての多色分析を用いるハプロタイプ決定を示す。ハプロタイプは、2つの色(第2の部位について、緑色オリゴヌクレオチドまたはオレンジオリゴヌクレオチド)のうちの1つのプライマー伸長生成物をさらにハイブリダイズすることによって決定される。
図6は、ゲノムの特定のハプロタイプ領域に特異的なオリゴヌクレオチドを用いて表面に固定されるオリゴヌクレオチドを用いる、ハプロタイプ決定を示す。2つのSNPハプロタイプについて、2つの別の位置での化学に対する4色が、サンプル上のハプロタイプの完全な決定を可能にする。
図5および6における方法は、単一分子検出に依存しないが、むしろ、空間的および比色分析決定に基づいて、色およびハプロタイプを区別する能力に依存する。
(b.対立遺伝子分離を用いるハプロタイプ分析)
対立遺伝子が分離されている場合、ハプロタイプは、非単単一分子法を用いて決定され得る。対立遺伝子分離の概念は、重要である。なぜならば、そうでなければ対立遺伝子が互いに混合して残り、読み取り値がハプロタイプ情報を無差別に組み合せるためである。伝統的には、対立遺伝子分離の方法は、クローニングを介してであった。他の方法としては、1回で単一の染色体を単離するための体細胞ハイブリッドの使用を含む。最近、体細胞ハイブリッドおよび、このようなハイブリッドを作製するためのキットが、GMP Genetics(MA)から購入され得る。
ゲノムのPCR増幅された領域はまた、ハプロタイプを決定するために分離されている必要がある。なぜならば、両方の対立遺伝子が、同時に増幅されるからである。対立遺伝子を分離しなければ、ハプロタイプ情報が組み合わされる。図7に示すように、対立遺伝子を分離しなければ、読み出しの際の2つのハプロタイプの検出は、4色の混合物を生じる。しかし、2つの対立遺伝子が2つの別々のチャンバーに分けられ、読み出される場合、別々のハプロタイプについての情報を引き出すことが可能である。
本発明は、対立遺伝子を分離する方法を包含する。これらは、表面上での空間的分離(例えば、アレイ形式)を用いる対立遺伝子分離を含む。対立遺伝子分離の他の方法は、種々の形態での対立遺伝子特異的なハイブリダイゼーションの使用を含み、2つの対立遺伝子の分離を可能にする。2つの対立遺伝子の分離のこれらの方法としては、以下が挙げられる:表面上での空間的分離、異なる対立遺伝子特異的なオリゴヌクレオチドを有する異なるマイクロタイターウェル、異なる対立遺伝子特異的なオリゴヌクレオチドを有するビーズ、対立遺伝子特異的なオリゴヌクレオチドを有するカラム、および対立遺伝子分離のゲルベースの方法。これらは、図8に例示される。
対立遺伝子が分離された後、種々のタグ化アプローチが溶液中の種々のハプロタイプをアッセイするのに利用され得る。例えば、図9に示すように、ハプロタイプの存在を決定するために多色アプローチが用いられ得る。図9は、ハプロタイプが2〜4色のタグ化スキームを用いて決定され得ることを示し、このスキームにおいて、各色は、異なる二対立遺伝子(biallelic)SNPをコードする。ハプロタイプの多色読み出しについての化学は、蛍光ddNTPのプライマー伸長、蛍光対立遺伝子特異的ハイブリダイゼーション(オリゴ、PNA、合成配列特異的結合剤)、対立遺伝子特異的ライゲーションまたはSNPの比色同定を可能にする任意の他の方法であり得る。
ハプロタイプの決定は、図10に示すようなさらなる分離工程を用いて達成され得る。
(c.単一分子ハプロタイプ分析のための対立遺伝子特異的PCR)
ハプロタイプはまた、対立遺伝子特異的PCRの使用を介して決定され得る。単一分子検出と組み合わせた対立遺伝子特異的PCRは、1つのPCR反応が、溶液中の、4個までの潜在的なハプロタイプの存在または非存在を決定することを可能にする。対立遺伝子特異的PCRは、独特の能力により、溶液中のハプロタイプの存在を対立遺伝子特異的PCRの対立遺伝子特異性を介して決定することを可能にする。対立遺伝子特異的PCRは、プライマーの3’末端における、対立遺伝子特異的情報のマッチングを必要とする。2つの対立遺伝子の直接のマッチングのみが、PCR産物の増幅を可能にするこれを行う。図11は、単一分子検出と組み合わせた対立遺伝子特異的PCRを、図示する。
末端3’塩基のマッチングは、PCR産物の形成を可能にする。対立遺伝子特異的PCRによってアッセイされる必要がある2つのSNPの場合、形成され得る、4個の潜在的PCR産物が存在する。生じる4つの産物は、標準的分子生物学的方法を使用した個々の反応およびゲル電気泳動を介して独立に分析される。対照的に、単一分子分析方法の使用は、それぞれ異なった発蛍光団で標識された4個のプライマーの使用を介して、溶液中の4個の潜在的対立遺伝子(ハプロタイプ)の存在または非存在の直接の決定を可能にする。4個のプライマーのそれぞれは、特定のSNPまたは3’特異性を有する。溶液中の産物の増幅は、異なったPCR産物の分析を可能にする。潜在的な4個の対立遺伝子は、次いで、1つの分子検出方法の使用を介して決定され、この方法は、サンプル中に存在するハプロタイプの正確な決定を可能にする。
例えば、AGおよびATのハプロタイプのヘテロ接合体を有する個体由来のサンプルがアッセイされる場合、対立遺伝子特異的PCR増幅反応は、2個のハプロタイプを増幅する。増幅プライマーは、検出可能標識(例えば、発蛍光団)で標識される。例として、「A」SNPに特異的な3’末端を有するプライマーは、クマリンで標識され得、そして「G」および「T」SNPに特異的なプライマーは、TAMRAおよびCy−5でそれぞれ標識され得る。従って、増幅反応は、「AG」ハプロタイプについてクマリン−TAMRAを結合し、そして「AT」ハプロタイプについてクマリン−Cy−5を結合する。
個々の産物の単一分子検出は、混合物中に存在する異なったハプロタイプの分析を、同時検出またはハプロタイプの空間的局在を介して可能にする。単一分子検出は、全反射検出のような画像法または近距離視野(near−field)検出もしくは共焦点単一分子検出法のような点検出(point detection)法を介して達成され得る。例えば、これらの産物が、ガラス表面上に広げられ、次いで多色単一分子検出技術を用いて画像化される場合、その後の分析は、簡単である。あるいは、産物が、点検出システムを介して、ナノ加工された(nanofabricated)チップを貫流される場合、その後、異なった色の同時検出が、溶液混合物中のハプロタイプの存在または非存在の検出を可能にする。
(II.DNAにおけるサイズおよび距離を決定する新規の方法)
タグ化および標識化の種々の方法が、DNA分子の独特のサイズ測定を可能にする。DNAサイズ測定は、従来、制限フラグメント、PCRフラグメント、およびDNA配列決定産物の分析のために、重要である。単一分子分析法の使用を介するサイズ分離(キャピラリーまたはゲル板を通す)の必要は、必要とされない。
核酸のサイズ測定は、慣用的に、法医学分析において(特に父子鑑定において)使用される。
(a.積分強度決定と速度決定とを組み合わせて使用するサイズ決定)
核酸分子のサイズを決定する改善された方法もまた、積分強度を使用して、核酸分子のサイズの測定の非常な正確性を与えることが記載されている。積分強度アプローチの使用に備わる限界としては、ガウシアンビームプロファイル、励起用量を通した不均質な移動速度、核酸の長さに沿った不均質な標識、そして放出シグナルに由来する光量子散弾雑音が挙げられる。
本発明は、これらの限界を克服するための幾つかの解決を、提供する。これらのうちの幾つかは、実験装置に関し、そして幾つかは、核酸分子の標識に関する。大きさと相関する積分強度の決定のための共焦点レーザー点のガウシアンビームプロファイルの矯正は、ガウシアン点を通した、核酸分子の通路の位置の注意深い規定および制限を介して、矯正され得る。これは、ビームの範囲内に位置する狭いチャネル(すなわち100mm×10mm)の使用を介して達成され得、そしてビームの励起強度について較正され得る。さらに、このようなチャネルの使用を介して、核酸分子は、多くの共焦点の点を通して通過し得、次いで、全ての点を通過する核酸分子の強度の平均が、決定され得る。励起容量はまた、回折限界点(diffraction limited spot)より大きく拡張し得、通過点における照明不均質性をより少なくし、それにより、核酸分子の積分強度の測定の不均質性をより少なくする。しかし、最も単純な解決は、画像法ベースのアプローチおよびシステムを通過する核酸分子の積分強度を決定するための均質な照明供給源を採用することである。
実験装置が点照明および飛行時間計測の励起容量を通過する分子を用いた検出スキームである場合、交絡変数は、その容量を介する分子の不均質な速度である。これを、図12に図示する。図12は、分子の積分強度が、参考にならず、システムを介した核酸分子の動きの不均質な速度に関して不定である場合があることを示す。所定の数の発蛍光団は、時間収集窓(time collection window)あたり特定の数の光量子を放出する。よりゆっくりと分子が点を通過するほど、よりデータ収集時間が長くなるが、収集窓あたりの光量子率(bin)は、仮定光量子放出定速のために一定のままである。これの実験的矯正は、核酸分子の速度を決定する実験的配列を介して調整され得、そして分子が共焦点ビームを通過する通路の積分強度シグナルを決定する場合にこの情報を考慮する。核酸分子の速度の推定は、多くの共焦点照明点の使用を介して、正確な速度プロファイルに近似し得、このプロファイルは、積分強度値の平均を出すために使用され得る。
積分強度サイズ測定のための画像法ベースのアプローチの場合、測定は、照明の均質性および、イメージを捕捉するための統合時間の規定を与えられると、より正確である。非均質性を矯正する別の方法は、励起領域を通り過ぎる核酸分子の均質な速度通過を創出することである。これは、流れおよびこの目的を達成する核酸分子輸送メカニズムの設計を介してなされ得る。
核酸分子の発蛍光団での不均質な標識は、問題を呈する。何故なら、標識は、核酸分子のサイズの指標であるからである。核酸分子の挿入は、分析において使用される挿入色素に依存する。例えば、幾つかの色素が、ゲノムの好適なGCまたはATを多く含む領域に結合し、蛍光インサイチュハイブリダイゼーション(FISH)によって観察される、代表的「結合」パターンを生じる。挿入色素の他の型は、DNAに均質に結合するが、表面への競合的結合によって影響される。これは、ランダムかつ予測できない不均質性を生じる。
本発明は、DNAを均質に標識する能力を含み、そしてそれにより、挿入統合の正確な決定を介して推定される、DNAのサイズのより正確な決定を生じる。例えば、最も強くかつ予測可能な標識の型は、核酸分子の共有結合標識である。単一分子分析は、異なったサンプル間の一貫性および均質性を必要とし、従って、挿入は、分枝サイズの決定において、比較的高い誤差を生じる。塩基対 対 挿入物の比は、種々の条件下で、制御が難しい場合がある。より正確な核酸分子のサイズの測定のために、その長さのより正確な測定を可能にする異なった標識方法が、提案される。この方法は、核酸分子サンプルにおける共有結合標識化塩基対の使用を介して、より正確な標識方法を可能にする。この方法は、核酸分子に共有結合する蛍光薬剤を使用する。これらの薬剤およびその使用のためのキットは、Panvera CorporationまたはMirus Inc.から市販される。例えば、LabelITキットは、発蛍光団のDNA分子への共有結合を可能にする。この共有結合は、核酸分子の骨格に沿った発蛍光団のよく制御された組み込みを可能にする。これは、標識の正確性を増大し、従って、核酸分子の統合から分子サイズを決定する能力を増大する。
光量子散弾雑音は、核酸分子の長さの決定の、別の限界である。光量子散弾雑音は、光量子放出の統計変動および任意の供給源からの光量子の収集から生じる。
(b.多色サイズ測定方法)
核酸分子のサイズを測定する方法は、プライマーまたは他の配列認識試薬を用いて実行され得る。核酸分子のサイズは、以下の方法によって決定され得る。既知の配列および長さの核酸分子が存在する。別の核酸分子の存在およびサイズの両方を決定するため、多色オリゴヌクレオチドタグ化アプローチが、使用される。このタグ化アプローチは、標的される核酸分子の配列の知見を、必要とする。このアプローチは、図13において示される。
図13において、異なった発蛍光団を有する2つのオリゴヌクレオチドの核酸分子へのハイブリダイゼーションは、核酸分子がサンプル中に存在することおよびそのサイズを決定する。そのサイズの決定のために、プローブ配列が選択され、従って、これらは離れて配置され、この位置は、測定される距離と一致する。例えば、DNA分子の特定の混合物において、3000塩基対(bp)の配列が検出される必要がある場合、3000bp未満離れた距離の配列が選択されたとき、1つの核酸分子上のその存在は、その分子が存在することを示すが、必ずしもそのフラグメントのサイズを保障しない。標的核酸分子のサイズと釣り合う距離にオリゴヌクレオチドを配置することにより、フラグメントのサイズの確認が可能である。多色オリゴヌクレオチドタグの読み出しおよび検出は、多色単一分子検出を介して実行される。
この方法は、特定の核酸配列において、挿入現象、欠失現象、または増幅現象が起こったか否かを決定するために使用され得る。幾つかの実施形態において、核酸配列は、このような遺伝的現象の危険性を有し得る。従って、野生型において互いに既知の距離だけ離れて配置されるプローブが選択される場合、サンプル中のこれらのプローブの間の距離における任意の変化は、サンプル中で遺伝子現象が起こったことを示す。プローブが野生型と比較して、サンプル中で互いに近位である場合、このことは、欠失現象が起こったことを示す。プローブが野生型と比較してサンプル中で互いに遠位である場合、このことは、挿入現象が起こったことを示す。
(c.発蛍光団組み込みを介した、核酸フラグメントのサイズの一般的決定)
発蛍光団組み込みは、核酸分子の伸長する鎖上の発蛍光団の直接分析および比例分析を可能にする。発蛍光団組み込みの一般概念は、発蛍光団が、新規に合成された核酸分子の長さ全体を通して均質に組み込まれ、そして生じた分子の全体の蛍光が、その長さの指標であることである。発蛍光団組み込みは、PCR反応、ポリメラーゼ伸長反応の間に実行され、そして以下に記載される方法の幾つかを決定するように、特定の方法において使用され得る。
(d.2つの配列間の距離の決定(すなわち、マイクロサテライト分析、配列同定、フラグメントサイズ測定、など))
サイズ測定技術の別の適用は、核酸分子における2つの配列間の距離の決定である。この特定の例における照会は、ゲノムにおける特定の目的のゲノムセグメントのサイズであり得る。この特定の分析は、図14に図示され、ここで、プライマーと停止オリゴヌクレオチドとの間の距離は、サンプル中に組み込まれている蛍光ヌクレオチドの比例数を介して決定される。プライマーと「停止」オリゴヌクレオチド(すなわち、ポリメラーゼによって除去し得ない配列特異的結合剤)との間の距離は、伸長する鎖へのヌクレオチドの蛍光組み込みを介して決定される。組み込まれたヌクレオチドの比例数は、シグナル強度を介して決定される。プライマーと停止オリゴヌクレオチドとの間のより大きい距離は、より明るい組み込みシグナル強度をもたらす。
この点の間の距離の決定の方法の主要な使用の1つは、マイクロサテライトマーカーのアッセイおよび所定のサンプル中の種々のマイクロサテライトマーカーのサイズ多様性の評価である。例えば、幾つかの共通のマイクロサテライトマーカーが、幾つかのジヌクレオチドまたはトリヌクレオチドの反復単位によって、サイズにおいて異なっている。これらの反復単位のサイズの決定の方法は、目的の特定の分子の蛍光強度の測定を介して、直接アッセイされる。トリヌクレオチド反復CGACGACGAの場合、伸長する鎖への蛍光dCTPの完全な組み込みは、マイクロサテライトマーカーの強度ベースのサイズ決定を、可能にする。これは、サンプル上に存在する対立遺伝子の迅速な決定を可能にする。152および158の長さを有するヘテロ接合体マイクロサテライトを有する個体は、図15において示される読み出しを有する。
(e.プライマー流出反応を使用するフラグメントサイズの決定)
サンプル中で2点間のサイズをアッセイするのと同じく、DNAのフラグメントのサイズはまた、プライマー伸長および蛍光組み込みに関するような技術の使用を介して評価される。この方法は、アッセイされるフラグメントの一端に存在するプライマーの使用を必要とする。ポリメラーゼ伸長およびDNAフラグメントの長さを通した蛍光ヌクレオチドの組み込みは、分子のサイズが、分子の組み込み強度を分析することを可能にする。これは、図16に図示される。プライマー流出反応において、発蛍光団は、DNA分子の長さ全体を通して組み込まれ、分子の長さをアッセイされるフラグメントのサイズに対する比として決定することを可能にする。
(f.短い距離間の検出(すなわち、短い挿入/欠失分析、SNPスコアリングなど)
少数の塩基の規模に対する集団上の距離はまた、小さな分子距離の決定のために、一対のFRET(spFRET)の使用を含む他の方法によって決定され得る。分子レベルにおける短い距離を測定するこの能力は、短い分子距離の測定に依存するアッセイの創造を可能にする。spFRETは、多くの異なったアッセイを活用する、非常に強力なツールである。図17は、核酸システムにおける短い距離が、いかにしてspFRETの使用を介して決定されるかを示す。この特定の例において、SNPスコアリング方法は、プライマー伸長方法およびspFRETの使用を介して、SNPの決定を可能にすることが記載される。システムにおける短い距離の決定は、分子生物学および遺伝的アッセイの創造に有用である。分析のこれらの方法は、小さな挿入または欠失(5〜10塩基)のアッセイ、配列検出の新規のアッセイ、および分子遺伝的分析に重要である。
FRETは、10Å〜100Å離れた2点間の距離を測定する能力を有する。FRETのオングストローム解像度は、分子動態学および生物物理学的現象の研究において使用されている。FRETの分解能力は、ドナー発蛍光団とアクセプター発蛍光団の間のエネルギー転移が、プローブ間の距離の6乗の逆数に依存するために生じる。実際のところ、この解像度は、最高解像度の電子顕微鏡よりよい位の倍率であり、そしてFRETを用いた標本調製は、ずっと容易である。さらに、FRETデータを用いて決定された距離は、X線結晶学によって測定される距離と匹敵する。目的の2点は、異なった色素(ドナーおよびアクセプター)で標識される。FRETは、アクセプターの励起スペクトルが、ドナーの放出スペクトルと重複することを必要とする。この様式において、エネルギーは、共鳴を介してドナーからアクセプターに遷移される。蛍光共鳴エネルギー遷移の量の測定により、目的の2点間の距離を決定することが可能である。
(III.配列検出)
単一分子検出方法の使用は、増幅の必要なしに、配列の直接検出を可能にする。これらの配列の検出は、直接かつ簡単なタグ化スキームに基づき、このスキームは、この型の検出のためにより最適化される。配列検出は、種々の方法(多色配列決定、種々のタグ化アプローチおよび配列の検出のための酵素学的方法)を介して達成され得る。
配列検出の最も単純な場合は、配列特異的タグの目的のDNAへのハイブリダイゼーションである。これは、目的のサンプルにおける特定の配列の存在または非存在の検出を可能にする。他の方法としては、配列特異的タグの目的のDNAへのハイブリダイゼーションおよび、その後、プライマーを伸長し、ハイブリダイゼーション現象を検出することが挙げられる。単一分子配列検出方法の主要なカテゴリーは、従って、単一分子検出と両立する方法を介したハイブリダイゼーション現象の検出である。
(a.ハイブリダイゼーション現象の検出)
溶液中のハイブリダイゼーション現象の検出は、直接分析および直接検出を可能にする二値過程である。配列検出現象が二値現象の発生を捕捉し得る蛍光ベースであることを必要とする。
(b.多色タグ化および検出アプローチ)
多色単一分子検出化学は、配列のより特異的な検出を可能にし、サンプル洗浄工程を必要としない、さらなる利点を与える。これらの方法は、以下の段落に記載され、図18に図示される。
二色プライマー伸長アッセイは、サンプル精製を避け、検出の特異性を上げる能力を与える。この特定のアッセイにおいて、このプライマーは、目的のサンプルにハイブリダイズし、そして蛍光ヌクレオチドは、この特定の位置の核酸分子を特徴付けるように伸長する。このアッセイは、一ヌクレオチド多型(SNP)の検出またはシステムにおける他の遺伝的変形の検出のために使用され得る(図19)。同時の色検出が、後の章でさらに考察される。
二色ライゲーションアッセイの使用を介した配列検出は、配列検出および多型検出のために汎用の分析の型を産生することと同様に重要である。簡潔には、このアッセイは、オリゴヌクレオチドのサンプルへの直接のハイブリダイゼーションからなる。オリゴヌクレオチドは、それぞれ異なった発蛍光団で標識される。2つのオリゴヌクレオチドの完全マッチのみが、オリゴヌクレオチドの検出およびライゲーションを可能にする。配列の二色標識は、検出のより高い特異性およびサンプル精製の容易さを与える(図20)。
図21は、一対のFRETがさらに、直接ゲノムアッセイにおいて、より高感度の配列検出法(例えば、配列認識プローブの切断)を含むさらなる分析方法を達成(leverage)し得ることを示す。この図において、標的DNAは、2つのオリゴヌクレオチド、プライマー、および配列検出プローブとハイブリダイズされる。プライマーは、ポリメラーゼ伸長を可能にする。配列検出プローブは、レポーター発蛍光団およびその上のクエンチ起因してその2つが互いに近位にきた時にレポーター発蛍光団の蛍光を消光する。ポリメラーゼ伸長の使用を通じたプライマーの伸長は、レポーターがプライマーオリゴヌクレオチドから適当な距離下流にある場合に、レポーターオリゴヌクレオチドのニック形成および変性を可能にする。この分析は、扱いにくいPCR工程を必要とすることのないTaqMan反応(Applera Corporation)と似ている。分析方法はより直接的(straightfoward)であり、強力であり、そして前もって増幅する必要のない標的核酸分子の直接的検出を可能にする。単一分子を検出する能力は、前もって増幅する必要性を排除し、得られる配列情報は標的本来のものであり、増幅人工産物でないことが確かである。単一分子検出のリアルタイム読み出しはまた、極めて迅速な読み出し(時間単位ではなく分単位)を可能とし、それによって生産性および日常的な実験のスループットを向上させる(図22)。
spFRETの単純かつ直接的な方法はまた、迅速な標的核酸分子中の配列の検出能力を提供する。互いに類似する配列を有する2つのオリゴヌクレオチドと蛍光共鳴エネルギー移動を起こし得る発蛍光団は、標的DNA中の2つのオリゴヌクレオチドからの二重認識工程に起因して、高い信頼度での配列の検出を可能にする。2つのオリゴヌクレオチドは、それぞれFRET対(例えば、テトラメチルローダミンおよびCy5)で標識される。2つのオリゴヌクレオチドのハイブリダイゼーションは、2つのオリゴヌクレオチド間の蛍光共鳴エネルギー移動の効率の測定を通じて配列の直接的検出を可能にする。さらに、正確なForster距離(エネルギー移動の最大半減効率)を有する適切な発蛍光団の選択を通じて、2つのプローブの間の距離の正確な評価が可能であり、従って、オリゴヌクレオチドの使用を通じて認識される配列の詳細な分析を可能にする。この分析は、高い感度および特異性で、サンプル中の特定の核酸特異的な特徴の存在の直接的評価を可能にする(図23)。
spFRETの伸長はさらに、さらなる配列識別工程(例えば、プライマー伸長、ライゲーションなど)、および次いでその分子からの蛍光の検出を通じたspFRETの検出と組み合わされ得る。先の説明に示されるspFRETの方法は、プライマー伸長された発蛍光団の使用を通じた特定の多型の検出を示す。次いで、伸長される発蛍光団は、隣接するオリゴヌクレオチドと蛍光共鳴エネルギー移動が可能であり、従って、サンプル中の目的の多型の直接的検出および分析が可能である。伸長工程は、DNA標的の分析にさらなる感度および特異性を追加する。
2色、非spFRET検出はまた、図23に示されるような高感度および高特異性で特定の配列の存在または非存在の決定を可能にする。
(IV.単一分子遺伝子発現法)
単一配列の存在を決定する新規の能力は、単一分子の遺伝子発現の直接的分析を可能とする。ここでの新規の局面は、検出と遺伝子発現の決定についてのタグ化の局面との組み合わせである。単一分子法を通じた遺伝子発現の決定は、非常に特有である。以下で、単一分子の遺伝子発現の決定についてのプロセスフローを説明する。
単一分子RNA発現検出の場合、RNAは、細胞から単離され(例えば、単一細胞発現分析)、そしてマルチ蛍光タグ法を用いてタグ化される。マルチ蛍光タグ化方法は、異なる色を有する配列の使用を通じてタグの存在を決定する能力を含む。これらの複数色の多重化は、異なる色、異なる発蛍光団の組み合わせ、異なる識別子、異なる有効期限を有する発蛍光団、および蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)発蛍光団で異なる配列をタグ化する能力を有することを含む。さらに、サンプル中の固有の配列の検出を可能にするよう、特有のタグ化スキームが作製され得る。これらのスキームは、異なる色の発蛍光団で各々標識される非特有プローブ(すなわち、6〜8塩基対)の組み合わせの使用を含む。10個のこのようなプローブの種々の組み合わせは、発現される転写物の配列を特有に識別する多くの組み合わせを可能にする。DNA分子をタグ化する組み合わせ方法に加えて、特定のサンプル中の発現される配列を発見および同定する能力を有する他の方法は、(1)DNAを直鎖状にする能力、および(2)米国特許第6,355,420号B1(2002年3月12日発行)に記載されるサンプルから生じるシグナルのパターンに基づくRNA分子のパターンを読みとる能力を有する。ネイティブ(非増幅)RNA分子をタグ化するこれらの方法と合わせて、これは、極めて正確で、高収量のRNA遺伝子発現分析法を可能にする新たな領域を開拓する。DNA分子のタグ化に加えて、DNA分子のクリーンアップを可能にする種々の方法は、分子分離法(すなわち、スピンカラム、ビーズ分離)、一本鎖消化および分離法、ならびに透析法の使用を含む。
(a.変異/多型検出)
上記領域に記載されるDNA検出法に加えて、単一分子検出を使用する他の方法は、変異および多型を検出する化学物質と組み合わされた単一分子検出を使用する。読み取り技術に重要な他の特定の領域は、多くのタグ化、核酸操作、およびDNA分子の化学的変更から生じる変異検出産物を読み取る能力である。
切断に基づく分析法の使用を通じた変異および多型の検出。変異を検出する方法は、所定の系における特定の変異の決定を可能にする産物のハイブリダイゼーションおよび切断を含む。変異または多型を決定するこの能力は、ヘテロ二重鎖の作製および切断を含む。一般的なスキームにおいて、多型または変異の検出は、以下のように実施される:
切断産物に対する単一分子の検出を実施する能力は、他の検出法を凌ぐ優れた読み取りの利点を提供する。現在の分析方法において、ヘテロ二重鎖分析は、ゲル電気泳動を用いる読み取りを必要とするが、単一分子検出の使用を通じて、切断産物の読み取りは、数秒未満のデータ捕捉を必要とする直接分析を通じてである。切断に依存する産物生成方法は、当該分野で公知である。いくつかの例として、2つの異なる色のプライマーを用いる目的の多型または変異(挿入/欠失を含む)を含む領域のPCR増幅が挙げられる。次いで、この生成物は、これらのプライマーを使用して増幅される。この生成物は変性され、そして互いにまたは通常の生成物のいずれかに再ハイブリダイズされる。次いで、生成物の切断は、エンドヌクレアーゼVII、RNase(この生成物が、RNAにハイブリダイズする場合)、または化学的方法(四酸化オスモディウムなど)を用いて実施される。
直接単一分子検出と共にプライマー伸長を使用することは実証されていない。プライマー伸長、またはミニ配列決定は、異なる多型の間の迅速かつ正確な識別を可能にすることがが当該分野で実証されている。これらの分析方法は、単一分子多型およびDNAに基づく検出に特有の他の重要な特徴を識別し得るのに重要である。単一分子検出法の使用を通じたプライマー伸長生成物の迅速な読み取りは、それを読み取りの理想的な方法にする。
(b.ゲノム中のメチル化部位の直接的検出)
DNAを直接検出する能力はまた、エピジェネティクス(特に、どの遺伝子がゲノム中でオンおよびオフになっているかの決定におけるメチル化の役割)の研究に重要な、ゲノム中のメチル化部位の直接検出を可能にする。代表的に、ネイティブDNAの鎖に対するメチル化パターンの分析は、直接的には可能でなく、そしてメチル化シトシンを脱アミノ化する(それらをウラシルに変換する)亜硫酸水素塩の使用を含む間接的な分析方法を使用してアッセイされる。PCR増幅の際に、ウラシルは、相補的なアデノシンを利用して効率的に合成される。従って、この合成は、次いで、配列決定またはDNA鎖におけるメチル化部位の位置を決定するためのハイブリダイゼーションに基づくアプローチを通じてメチル化部位の分析を可能にする。
しかし、単一分子検出を用いる分析は、ネイティブDNAの鎖において構造モチーフの直接的調査を可能にする。この直接的分析は、DNA鎖におけるメチル化部位の問い合わせを可能にし、そして従って、単一分子の検出を通して、ネイティブDNA鎖におけるメチル化部位の存在または非存在を通知する。ネイティブDNA鎖におけるメチル化部位の認識は、DNA鎖における異なる部位の直接蛍光タグ化を含む多くの異なる方法を通して達成され得る。これらの方法は、ゲノムにおけるメチル化部位の直接検出のために5−メチルシトシンを認識する十分に特徴付けられたメチル結合ドメイン(MBD)の使用を含む。目的の部位の直接的な認識を可能にする他の方法はまた、メチル化アナログを変更し、そしてメチル基の代わりにメチル化部位に発蛍光団を配置する方法を含む。これらの方法は、当該分野で周知である。脱メチル化/メチル化技術を含むサブトラクション分析法はまた、ゲノム中のメチル化部位の迅速な分析を可能にする。
(c.タグ化技術の組み合わせを用いるフラグメントの直接フィンガープリント分析)
一般的なカテゴリーのフラグメント同定は、本願に記載されるタグ化方法およびこの系を通じて置かれるDNAフラグメントの決定を可能にする洗練されたデータ分析の組み合わせを使用する。この節では、単一分子分析を用いてDNAのフラグメントの押捺を取る(fingerprint)能力を記載するアプローチの一部のみを記載する。
分析法の一つは、DNAの部位特異的タグ化とDNAサイズ分けの組み合わせ方法を含む。例えば、細菌人工染色体(BAC)のフィンガープリントは、(1)2つの制限エンドヌクレアーゼで切断し、(2)異なる色で消化フラグメントを差次的に末端標識し、(3)単一分子カウンターを通じてフラグメントを泳動し、そして(4)分子サイズおよび差次的に標識された末端タグを決定することを通じて達成され得る。このレベルの情報は、この系におけるDNA含量の迅速な決定を可能にする。この場合、それは、目的のDNAのBACまたは他のフラグメントのフィンガープリントである。未知DNAフラグメントの分析およびフィンガープリントのために単一分子カウンターを使用する能力について以下で説明する。
サンプルは、2つの酵素を用いて消化され、次いで、ポリメラーゼ伸長を用いて末端標識して異なる生成物を生成する。次いで、生成物はサイズ分けされ、そして単一分子カウンターおよび蛍光分析の使用を通じてスコア付けされる。次いで、この生成物はさらに部分分割されて、各々の生成物の末端標識アイデンティティー(end−labeling identity)を生じる。次いで、このタイプの分析は、標的DNA分子の高い情報含有分析を生じ得、そのアイデンティティーおよび塩基対組成を通知する目的の分子の直接分析を提供する。同じサンプルの2つの反応が目的の分子を同定するのに用いられるような切断および標識分析のバリエーションが想定され得る。これらは、1回の消化および末端標識反応を最初に実施することを含む。第2の反応において、同じサンプルが、2回の消化および末端標識反応に供される。これらの2つの反応の組み合わせは、この系の迅速な分析およびフィンガープリントを可能にする。単一分子分析を通じた分子の迅速な同定は、少なくとも30分はかかる従来のアガロースゲルを泳動させるのとは対照的に、数秒での読み取りを提供する迅速な同定を可能にする。
酵素技術および標識技術を組み合わせて使用し、それによって核酸分子の同定および認識を容易にする種々の技術が想定され得る。
これらの反応の組み合わせは、同じサンプル中で2つの異なる反応において実施されるか、または同じサンプル中で連続して実施され得る。その可能性は大きく、従って、容易で迅速な、所定の混合物中の全てのフラグメントの迅速な分析を可能にする。
(d.単一分子読み取り法)
単一分子読み取り法は、2つの異なる領域、(1)蛍光的単一分子法、および(2)非蛍光的単一分子検出法に関する。蛍光単一分子検出法の場合、これらは、ポイントディテクター(すなわち、APDおよび光電子増倍管)の使用を必要とするものおよびイメージングディテクターの使用を必要とするものに分類される。
(V.直接的核酸分析)
上記の方法は、マイクロフルイディクスおよびリソグラフィー設計を含む、DirectRNATMプラットフォームを使用し得る。このプラットフォームは、可撓性であり、広範囲のサンプル型およびアッセイと適合する。このプラットフォームは、単一分子検出を提供し、そして約ナノリットルであるサンプルを分析し得る。以下の方法は、DNA分子およびRNA分子を含む種々の型の核酸分子に等しく適用可能であることが、理解されるべきである。
(a.同時計数)
上記のように、本発明の方法は、RNA分子のような個々の核酸分子を、検出および定量するために使用され得る。同時検出によって、図27に示されるように、核酸分子(例えば、RNA分子)を、非結合プローブから区別することが可能になる。
同時検出によって、2つのプローブに結合されている標的分子を、(2プローブ結合事象が望ましい場合には)1つだけのプローブに結合されている標的分子から区別することもまた、可能になる。同時検出はさらに、標的分子と二重標識プローブとの間のミスマッチ含有プローブを、完全に形成されたハイブリッド(すなわち、ミスマッチを含まない)から区別するために使用され得る。
RNA標的は、ハイブリダイゼーション(いくつかの場合、インビボ供給源から採取されたサンプルについて好ましい)、または逆転写による蛍光標識ヌクレオチドの組み込みのいずれかによって、検出可能な分子で標識され得る。この後者の標識方法は、系を最適にするためのRNAサンプルを調製するために使用され得るが、この方法は、このようには限定されない。
2色同時検出が、非特異的バックグラウンドシグナルを最小にし、それによって以前に取得可能であったよりも高いシグナル対ノイズ比を達成するために、使用された。この検出系単独を使用して結合プローブと非結合プローブとを区別する能力は、組込まれていないプローブを除去するために、事前のカラム精製工程の必要性がないことを意味する。標的分子は、総同時ピークからランダムな同時ピークを差引くことによって検出された。この方法は、代表的には1分間に検出される約20〜20,000個の分子に関する超高速検出を提供する。
同時検出はまた、2つ以上の色を検出することさえなく、同時結合事象の形態を取り得る。これらの実施形態において、この結合事象は、2つのユニット特異的マーカーであり得、そのうちの一方は、ドナーFRET発蛍光団に結合しており、もう一方は、アクセプターFRET発蛍光団に結合している。標的分子にそのユニット特異的マーカーが近接結合し、ドナー発蛍光団が励起する際に、そのアクセプターの放射は、その直接的励起を伴わずとも、その対応する励起レーザーによって、観察される。「近接結合」とは、エネルギー移動が、FRET対のドナー発蛍光団とアクセプター発蛍光団との間で生じ得ることを確実にするのに充分である、ユニット特異的マーカーの結合間の距離を指す。
同時検出はまた、プローブ伸長後のドナーFRET発蛍光団とアクセプター発蛍光団との近接位置決定の形態をとり得る。すなわち、標的分子は、いずれかのFRET発蛍光団に結合しているユニット特異的マーカーにハイブリダイズされ得る。その後、新たな核酸分子が、合成され、そのユニット特異的マーカーから伸長する。その新たに合成された核酸分子は、別のFRET発蛍光団で標識されているヌクレオチドを組込む。すなわち、そのユニット特異的マーカーに結合しているFRET発蛍光団が、ドナーFRET発蛍光団である場合、組込まれるFRET発蛍光団は、アクセプターである。その逆もまた真である。なお別のバリエーションにおいて、組込まれた発蛍光団は、ドナー発蛍光団とアクセプター発蛍光団との混合物であり得、複数の各々の発蛍光団(但し、互いに対して近接距離にある)の組み込みは、より強い強度のシグナルを生じる。
(b.DirectRNATM技術の系の性能)
図28は、二重標識オリゴヌクレオチドの検出を示す。40個のヌクレオチド核酸分子が、その3’末端をTAMRAで、そしてその5’末端をCy5で標識された。ローディングサンプル体積は、0.5ナノリットル未満であった。図28において示されるように、その検出応答は、3桁にわたって直線状である。この挿入図は、この方法はまた、フェムトモル(fM)オーダー(すなわち、10分子未満)のオリゴヌクレオチド濃度にて作用することを示す。この方法は、10%未満のCVで、非常に再現性が高い。図29は、図28から選択されたサンプルからの50ミリ秒データのスクリーンキャプチャーを示す。
(c.単一標的分子についての高特異性および高感度のアッセイ)
その後、いくつかのアッセイのうちの2つが、確認された。これらのアッセイの設計が、図30に示される。これらのアッセイは、二重プローブハイブリダイゼーションアッセイおよびプローブ伸長アッセイである。両方の場合において、2つのE.coli遺伝子(750bpのスパイク(spike)1および2kbのスパイク(spike)8)、ならびにβ−アクチン(1.8kb)遺伝子およびラミニンA/C(1.1kb)遺伝子のセンスRNAテンプレートおよびアンチセンスRNAテンプレートが、発現され、そしてモデルとして使用されて、DirectRNATMアッセイおよび技術が確認された。
この二重プローブハイブリダイゼーションアッセイを用いる場合、Hela S3細胞由来の4μgの総ヒトRNAが、E.coli RNAセンステンプレートまたはアンチセンステンプレート、および2つのE.coliオリゴヌクレオチド(一方は、Cy5で標識され、もう一方は、TAMRAで標識された)と、ハイブリダイゼーション緩衝液中で総容積20μlにて混合された。この混合物は、70℃にて10分間変性され、そして55℃にて1時間ハイブリダイズされた。このサンプルは、サイズ排除カラムにより精製され、そして20μlの10mM Tris緩衝液中に溶出された。E.coli RNAテンプレートが、濃度200pMにて、E.coliプローブが、濃度1nMにて、各々最終溶液中に存在した。その後、各サンプルは、DirectRNATMプラットフォームにて2分間分析された。このアッセイは、図31にて示されるように、総RNAバックグラウンド中でセンスE.coliスパイク(spike)について非常に特異的である。このカラム精製工程は、高い特異性および感受性を犠牲にすることなく、同時検出を使用して排除され得ることが、さらに示された(比較データは、示さない)。
プローブ伸長アッセイを用いて、20μlの総容量で、Hela S3細胞に由来する4μgの全ヒトRNAをE.coliセンス テンプレートまたはE.coliアンチセンス テンプレート、および(5’末端をCy5で標識した)E.coliオリゴヌクレオチドと混合した。この混合物を70℃で10分間変性させ、そして55℃で2時間ハイブリダイズさせた。次いで、逆転写酵素および、TAMRA標識化dCTPを含むdNTP混合物を、この混合物に添加し、次いで、これを42℃で2時間インキュベートした。このサンプルをサイズ排除カラムによって精製し、30μlの10mM Tris緩衝液で溶出した。E.coli RNAテンプレートは、最終溶液中に88pMの濃度で存在した。図32に示されるように、このアッセイにより、全RNAバックグラウンド中のセンスE.coliスパイクに対して特異的であることが証明された。5’末端の標識は、センスRNAに特異的である。逆転写酵素は、新しく合成された核酸分子の長さに沿って、標識化ヌクレオチドを取りこむ。図32はさらに、このアプローチによって可能である、大きなシグナル/ノイズ比を示す。類似の多色性の反応および検出スキームを、異なる量のスパイク化E.coli RNAを有する全ヒトRNA中の内因性β−アクチンを検出するために使用した(データは示さず)。
プローブ伸長アッセイもまた、核酸サンプルの完全性を決定するための手段を提供する。これは、RNAの脆弱性を考慮すると、RNAサンプルについて、特に重要である。この方法は、テンプレート標的RNA分子(すなわち、特許請求の範囲に記載の1つの核酸分子)の長さと、プライマー(例えば、ユニット特異的マーカー)から合成され、かつ標的RNA分子に相補的な核酸分子のシグナル強度との関係性に依存する。つまり、テンプレートRNAが長くなるにつれて、より多くの標識化ヌクレオチドが新たに合成された核酸中に取りこまれるようになり、従って、その新たに合成された鎖からのシグナルがより強くなる。短いRNAテンプレートは、短い相補鎖しか生成せず、そのために、標識化ヌクレオチドの取り込みの確率が制限され、生じるシグナルは、より長い鎖よりも小さい強度を有する。
二重プローブ ハイブリダイゼーション アッセイを用いて、E.coliスパイク1は、2μgの全ヒトRNAにおいて、400pM〜400fMで滴定された。このアッセイは、複雑な全ヒトRNAバックグラウンドにおいて、少なくとも3桁にわたる直線性、ならびに高い再現性(すなわち、CV<10%)および非常に高い感度を示す。2μgの全ヒトRNAにおけるE.coliテンプレートの滴定(25pM〜400fM)が、図33に示される。表1に示されるように、100万個の全RNA分子あたり0.5コピー、または100,000個のmRNAあたり2.5分子を検出し、これは、DirectRNATM技術が、少ない量のコピー遺伝子を信頼できるように検出し得ることを示す。
異なる組織および細胞に由来する2μgの全RNA中のラミンA/C転写物およびβ−アクチン転写物のレベルを定量するために、このアッセイを使用した。結果を図34に示す。全ての場合において、30μl供給源に由来するナノリットル未満の容量を使用した。
Figure 2005527220
(d.ポリ(A)+RNAのレベルおよび質の定量)
全RNAサンプルまたはmRNAサンプル中のポリ(A)RNA分子の数を、その5’末端でCy5標識されたポリ(T)プライマーからの、TAMRA標識化dNTPの逆転写酵素生成物への取り込みによって、測定した。結果を図35に示す。図35は、このアッセイが直線的であり、再現性があり、そして、少しの開始RNAサンプルを用いて行われ得ることを示す。Hela S3細胞由来の全ヒトRNA分子の1.4%を、ポリ(A)RNAとして検出した。刊行された文献では、全ヒトRNAの1〜2%が、ポリ(A)RNAであるはずであることが報告されている。全RNAサンプルまたはmRNAサンプル中のポリ(A)RNA分子の数により、正規化標準(すなわち、mRNA分子あたりの標的分子数)が与えられる。
このアッセイは、収集したRNAの質を決定するために使用され得る。さらなる分析に有用であるために、RNAサンプルは、ほとんど無傷でかつ完全長のRNA分子から構成されるべきである。このアッセイは、テンプレートとしてRNAサンプルを使用して合成された逆伸長生成物に取り込まれた発蛍光団の数を決定することにより、ポリ(A)RNAの質を試験し得る。高品質のRNAサンプルは、より長く、より高度に標識された逆転写生成物を生じる。弱く標識された逆転写生成物は、分解されたRNAサンプルを示す。図36はさらに、本発明者らのポリ(A)アッセイに由来する、取り込まれた緑の平均ピーク面積と赤の平均ピーク面積の比が、mRANの質を示すことを示す。
(e.RT−PCRとの比較)
DirectRNATMによって達成された結果をリアルタイムPCR(RT−PCR)で達成された結果と比較した。Hela S3細胞に由来する全RNAサンプルを、遺伝子Xの存在について、DirectRNATMおよびRT−PCRによって分析した。図37に示されるように、類似の結果が、DirectRNATMおよびRT−PCRから得られた。従って、その技術が類似する結果を与えるが、RT−PCRは、DirectRNATMが有さない制限を有する。例えば、RT−PCRは、スプライス改変体、マイクロRNA(例えば、内因性RNAi)、他の非コードRNA、サイレント対立遺伝子(例えば、X染色体上への配置、ヘテロ接合性変異の欠失、またはメチル化に起因する)、rRNA、cSNP、snRNAおよびRNA−タンパク質相互作用を分析する能力において制限がある。図38は、DirectRNATMが、遺伝子発現マイクロアレイと共に使用され得る、その概略図を示す。
(VI.同時検出型RNAおよびDNAアッセイ)
本明細書で提供される記載に基づいてRNA分子をアッセイする方法はいくつかある。以下の節では、これらのアッセイの部分集合を記載するために、概略的記載および添付図面を与える。
図39AおよびBは、2つの異なって標識されたDNAプローブを使用する、1つのRNA分子の標識化および同時ピーク検出を示す。この方法は、二重プローブ ハイブリダイゼーション アッセイとして、上に記載されている。まず、プローブが結合し得る一本鎖の標的配列を確保するために、RNAサンプルを変性させる。次いで、変性させたRNAを、配列特異的な様式でのプローブの標的配列への結合を可能にするような条件下で、一定の時間、DNAプローブとインキュベートする。図39Aでは、これに、結合していないプローブを除去するためのカラム精製工程が続く。しかし、図39Bに見られるように、この工程は、必須ではない。
図40は、上記のプローブ伸長アッセイを示す。まず、RNAサンプルを変性させ、次いで、逆転写反応のためのプライマーとして作用する一本鎖DNAのプローブとインキュベートする。次いで、この混合物を、両端および内部が標識されている逆転写生成物を作製するために、逆転写酵素および標識化dNTPとインキュベートする。図40は、同時ピークについての分析の前のカラム精製工程を含む。しかし、前述したように、この工程は、感度および特異性を有意に損失することなく、除去され得る。
図50に示されるように、類似のアプローチが、標識DNAについても行われ得る。そのような例において、ゲノムDNAは変性させられ、伸長プライマーとハイブリダイズされる。ポリメラーゼおよびddNTPの添加によって、少なくとも2回は標識された新たな核酸分子が生成される。ミスマッチを含むハイブリッドは、化学的または酵素的に切断され得る。生じる生成物、ならびに結合していないプライマーおよび取り込まれていないddNTPは、カラム精製によって除去され得るか、あるいは、それらは、同時検出を用いることによって、二重に標識されたハイブリッドから区別され得る。このアプローチのバリエーションでは、ミスマッチ部位でのハイブリッドの切断よりもむしろ、このハイブリッドは、ミスマッチを特異的に認識する第3のプローブに結合する。次いで、ミスマッチを有するハイブリッド 対 完全なハイブリッドが、同時に検出可能である色の数に基づいて区別される。同時に3つの色が存在する場合、これは、ミスマッチを示し、一方、同時に2つの色しか存在しない場合、これは、完全なハイブリッドを示す。3つの色の同時の事象は、収集したデータから排除され得る。このアプローチは、図51に示される。このアプローチのなお別のバリエーションでは、変性したゲノムDNAは、少なくとも2つの単独に標識されたプローブによって標識される。次いで、ハイブリダイゼーション生成物は、化学薬品または酵素切断に曝露され、ミスマッチを切断する。究極的には、両方の単独に標識されたプローブを有する標的分子のみが検出される。これは、それらのみが、色同時性を示すためである。このアプローチは、図52において示される。
図41AおよびBは、二重標識化RNAプローブを用いるRNA分子の標識化を示す。二重標識化DNAプローブも同様に使用され得る。RNAサンプルを変性させて、二重標識化プローブにハイブリダイズすることを可能にし、それに続いて、生じたハイブリッド中の任意のミスマッチ領域を切断するために、この混合物をRNaseIに曝露する。酵素の選択は、ハイブリッドの性質に依存する。従って、RNaseIは、RNA−RNAハイブリッドに特に適している。RNaseIは、一本鎖RNAを切断し、従って、ミスマッチにおいてハイブリッドの両方の鎖を切断する。RNaseIはまた、結合していないプローブを消化し、それによって、標識およびプローブとハイブリダイズしなかったRNA分子を放出する。次いで、色同時性を提供し得る分子のみが、標的分子を完全にハイブリダイズした分子である。これらの分子は、(図41Aに示されるように)カラム精製によって、切断されたハイブリッドフラグメントおよび放出された標識から分離され得るが、(図41Bに示されるように)これは必須ではない。
上述のように、図42AおよびBに示されるように、後者のアッセイは、二重標識化DNAプローブを用いて行われ得る。唯一の差は、RNaseIが単独で使用されるのではなく、むしろ、RNaseIおよびS1ヌクレアーゼの組合せが、ハイブリッドのミスマッチを消化するために使用される点である。RNaseIは、ミスマッチ部位で一本鎖RNAを切断し、一方、S1ヌクレアーゼは、一本鎖DNAプローブを切断する。残りの工程は、上述のものと同一である。図49に示されるように、このアッセイは、開始材料としてゲノムDNAを用いて行われ得る。まず、ゲノムDNAを変性させ、次いで、RNAベースまたはDNAベースであり得る2色プローブとインキュベートする。それがDNAベースである場合、S1ヌクレアーゼのみが、ミスマッチを除去するために必要とされる。しかし、プローブがRNAベースである場合、S1ヌクレアーゼおよびRNAaseIの両方が必要とされる。
図43は、図40におけるバリエーションを示す。このバリエーションは、逆転写後にRNアーゼIおよびS1ヌクレアーゼに対して混合物を曝露するさらなる工程を包含する。これは、非結合プローブおよび非結合RNA分子を除去する。
図44は、単一標識RNAプローブを使用するRNA分子の標識を示す。このRNAサンプルは、変性され、その後、その単一標識RNAプローブとともにインキュベートされる。その後、その混合物は、RNアーゼIに曝露されて、非結合RNAプローブおよびRNA分子が除去され、その後、必要に応じてカラム精製工程が行われる。図45は、RNAプローブではなく単一標識DNAプローブを使用すること以外は同様であるアッセイを示す。この酵素工程はまた、非結合DNAプローブおよび非結合RNA分子を除去するための、RNアーゼIおよびS1ヌクレアーゼの組合せを包含する。これらの後者の2つのアッセイにおいて、それらのプローブは、標的RNA分子の連続領域とハイブリダイズすることによってそれらのプローブの結合の間に標的上に一本鎖領域がないようにするように設計されることに留意することが、重要である。
図46は、互いに近位にハイブリダイズする単一標識プローブを連結するためのリガーゼの使用を示す。単一標識プローブの連結は、そのハイブリッドの安定性を増加し得る。
図47は、RNA分子を標識するための、分子ビーコンプローブの使用を示す。その標的に結合していない場合、それらのプローブは、ヘアピン構造を形成し、蛍光を発しない。なぜなら、その分子ビーコンの一端は、クエンチャー分子であるからである。しかし、一旦それらの標的に結合すると、そのプローブの蛍光末端およびクエンチャー末端は、充分に離れ、その結果、その蛍光末端が、放出し得る。これらの分子ビーコンプローブのうちの2つ(各々は、異なる蛍光マーカーを有する)を用いるRNA分子の標識は、同時ピークについて分析され得る二重標識RNA分子を生じる。
図48Aおよび図48Bは、1つのプローブ標識から別のプローブ標識へとエネルギーを転移するために隣接してハイブリダイズするように設計されたプローブの使用を示す。その発蛍光団がともに近くに位置して、波長が低い方の発蛍光団を励起するレーザーを用いて励起される場合、第2の発蛍光団からの放出が、検出可能である。第1の発蛍光団からのエネルギーほとんどの(すべてではないにしても)は、第2の発蛍光団によって捕捉される。そうでない場合、呈色一致(color coincident)検出が、可能である。一方、それらのプローブが、別個の部位で標的にハイブリダイズする場合、第1の発蛍光団からの放出だけが、検出される。これはまた、第1の発蛍光団のみが標的にハイブリダイズする場合である。第2の発蛍光団のみが標的に結合する場合、放出は、全く検出されない。図48Aは、サンプルが、RNアーゼIおよびS1ヌクレアーゼとのインキュベーションおよびカラム精製工程を使用して清澄化され得ることを示す。図48Bは、非結合プローブを除去するために任意のカラム精製のみを含む、上記アッセイを示す。いずれかの実施形態におけるプローブは、RNAプローブであっても、DNAプローブであってもよい。同じストラテジーを使用するDNA分子の標識は、図55に示される。
同様のアプローチが、図53に示されるように、単一DNA分子の分析において行われ得る。このアプローチにおいて、ゲノムDNAが変性され、そして二重標識FRETプローブをハイブリダイズされ、その後、化学的切断または酵素的切断に供されて、ミスマッチを含むハイブリッドが切断される。FRET配列が存在する場合、これは、二重標識FRETプローブが、標的分子と完全なハイブリッドを形成したこと、従って、配列情報が取得可能であることを、示す。
サンプル中のホモ接合体配列またはヘテロ接合体配列の存在もまた、図54に示されるように、呈色一致(color coincident)検出を使用して決定され得る。このアプローチにおいて、ゲノムDNAは、変性され、そして二つの異なるドナー発蛍光団を含むプローブをハイブリダイズされる。その後、ハイブリダイズしたプローブは、2つの異なるアクセプター発蛍光団の存在下で、ポリメラーゼ反応のためのプライマーとして使用される。ドナーおよびアクセプターの対合について可能な4つの結果が存在するが、そのうちの2つだけが、ドナー放射からの励起後にアクセプター蛍光を放射するように適切に対合される。1つだけのアクセプターからの放射が観察される場合、そのサンプルは、標的配列についてヘテロ接合性であった。
図56において、ゲノムDNAは、変性され、そして伸長プライマーおよび配列特異的プライマーをハイブリダイズされる。プライマー伸長反応および必要に応じた清澄工程の後に、生じたハイブリッドは、特定のFRETシグナルについて分析される。特定のFRETシグナルは、特定のSNPの存在または非存在を示す。
(VII.ユニバーサル標識オリゴヌクレオチドプローブ)
本発明はまた、ユニバーサル標識機構を介して検出可能な標識(例えば、色素)を用いる配列特異的オリゴヌクレオチドの標識方法を提供する。
(a.核酸分子のユニバーサル標識)
1つの実施形態において、検出可能な分子(例えば、発蛍光団)を用いて標識した短いロック(locked)核酸(LNA)オリゴヌクレオチドは、配列特異的プローブに隣接するユニバーサルアームにハイブリダイズするように設計される。この構成は、図58に示される。このLNAはまた、同様に標識されたPNAであり得、配列特異的プローブに隣接するユニバーサルアーム上のその相補配列に結合可能である。図57は、そのようなユニバーサルリンカーが、どのようにしてFRET技術とともに使用され得るかを示す。配列特異的プローブが、まず、LNA標識リンカーまたはPNA標識リンカーと十分に一緒に配置される。その後、RNAサンプルがウェルに添加され、それらのプローブにハイブリダイズされる。この図は、RNA添加後に可能な結果を示す。二重標識標的RNA分子は、呈色一致(color coincident)検出およびFRETに基づいて、遊離プローブから区別され得る。両方のプローブが互いに近接して標的にハイブリダイズされる場合、ドナー発蛍光団は、アクセプター発蛍光団へとその放射エネルギーを転移し、アクセプター発蛍光団は、その特徴的波長を放射する。遊離プローブの場合、ドナー発蛍光団の放射のみが、観察される。
(b.ビオチン−ストレプトアビジン標識)
このアプローチにおいて、検出可能なマーカー(例えば、発蛍光団)を用いて標識したストレプトアビジンは、配列特異的プローブに結合体化しているビオチンに結合する。
(c.抗原/抗体結合体)
抗原−抗体結合体系(例えば、F1抗原およびF1特異的抗体)は、核酸分子を検出するために使用され得る。例えば、その抗体は、検出可能な分子(例えば、発蛍光団)を用いて標識される。この抗体は、配列特異的プローブに結合体化しているF1抗原に結合する。
(d.ユニバーサル連結機構による、シグナル強度の増加)
プローブ1つ当たりの検出可能な標識の数を増加することによって、単一結合事象からのより強いシグナルを達成することが、可能である。例えば、ストレプトアビジンと、上記のF1特異的抗体との両方が、複数の検出可能な標識(例えば、複数の同一の発蛍光団)を用いて標識され得る。さらに、デンドリマー色素および量子ドット(quantum dot)が、単一結合事象からのシグナル強度を増加するために使用され得る。
(均等)
上記は、単なる特定の実施形態の詳細な説明に過ぎないことが、理解されるべきである。従って、種々の改変および等価物が、本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、慣用的に過ぎない実験しか伴わずになされ得ることが、当業者にとって明らかであるはずである。添付の特許請求の範囲内に、そのような改変および等価物すべてを包含することが、意図される。
本明細書中にて記載されるすべての参考文献、特許および特許出願は、本明細書中で参考として援用される。
図1は、ハプロタイプの間で決定および識別するための2つのヌクレオチド配列の標識の概略図である。 図2は、特徴付けされる核酸分子上のプローブの異なる空間配置を示す概略図である。 図3は、オリゴヌクレオチドの固定または整列されたパターン上の核酸ハプロタイプの結合を示す。 図4は、ゲノムの特定のハプロタイプの領域について特異的なオリゴヌクレオチドを使用して表面に固定されるオリゴヌクレオチドを使用する、ハプロタイプ決定を示す。2つのSNPハプロタイプについて、4つの色は2つの異なる部位の化学物質を表す、ハプロタイプの完全な決定を可能にする。 図5は、アレイの各々の位置でのSNP特異的捕捉オリゴヌクレオチドについての複数の色分析を使用するハプロタイプ決定のための方法を示す。このハプロタイプは、2つの色、第2の部位についての緑色オリゴヌクレオチドまたはオレンジ色で標識されたオリゴヌクレオチドの1つのプライマー伸長された生成物をさらにハイブリダイゼーションすることにより決定した。 図6は、ハプロタイプを決定するための2つの部位の標識を示す概略図である。この図は、分析前の対立遺伝子間を区別する必要を示すよう意図される。 図7は、分析前の対立遺伝子を物理的に分離する種々の方法を示す概略図である。 図8は、ハプロタイプを決定するのに使用され得る2色〜4色のタグ化システムを示す概略図である。 図9は、対立遺伝子が最初のSNPに基づいて最初に分離される方法を示す概略図である。 図10は、対立遺伝子特異的PCRおよび単一の分子検出の組み合わされた使用を示す。 図11は、速度の関数として、標識が検出チャネルを介して移動する場合のシグナルの分布を示す。 図12は、核酸分子のサイズを決定するための末端標識の使用を示す概略図である。 図13は、ポリメラーゼ反応の間の蛍光標識の均一な組み込みを示す概略図である。 図14は、長さ152および148塩基対のヘテロ接合性のマイクロサテライトを有するサンプルから生じるシグナルの概略図である。 図15は、蛍光標識が新しく合成された核酸分子中に均一に組み込まれるプライマー流出(run−off)反応の概略図である。 図16は、核酸システム中の小さな距離の検出が、spFRETの使用を介して決定され得ることを示す概略図である。SNP−スコアリング法は使用されて、プライマー伸長およびspFRETを使用するSNPの決定を可能にし得る。 図17は、プローブの核酸分子に対するハイブリダーゼーションおよび検出を示す概略図である。 図18は、二重呈色プライマー伸長アッセイを示す概略図である。 図19は、二重呈色伸長およびライゲーションアッセイを示す概略図である。 図20は、spFRETに基づくアッセイまたはプライマー伸長アッセイに基づく生成物の切断を示す概略図である。 図21は、同時ハイブリダイゼーションに基づくspFRETに基づくアッセイを示す概略図である。 図22は、単一塩基伸長反応と組み合わせてのspFRETに基づくアッセイの概略図である。 図23は、プライマー伸長と組み合わせての2色の検出アッセイの概略図である。 図24は、1つまたはいくつかの細胞由来の単一の核酸分子の検出を示す概略図である。 図25は、核酸分子における遺伝子型多型または変異の検出を示す概略図である。 図26は、未知のDNAフラグメントの分析およびフィンガープリントのための単一の分子カウンターの使用を示す概略図である。 図27は、単一分子の蛍光タグ化および分子の同時計数の概略図である。 図28は、二重に標識された40ヌクレオチドのオリゴヌクレオチドの滴定を示すグラフである。 図29は、オリゴヌクレオチドの異なる濃度についての一連のプロットである(図28に対応する)。 図30は、二重のプローブハイブリダイゼーションアッセイおよびプローブ伸長アッセイを示す概略図である。二重のプローブハイブリダイゼーションアッセイにおいて、標的分子は、例えば、20−30ヌクレオチド長にわたる2つのプローブにハイブリダイズされ、これらの各々は、他のプローブ由来の異なる検出可能な標識で標識される。プローブ伸長アッセイにおいて、標識される(例えば、Cy5で)プライマーは、標的分子によりハイブリダイズされ、そして逆転写により伸長され、これにより標識されたヌクレオチド中に組み込む(例えば、TAMRA標識されたヌクレオチド)。 図31は、センスE.coli RNAまたはアンチセンスE.coli RNAを加えられる総ヒトRNAを使用するプローブハイブリダイゼーションアッセイから得られるデータを示す。 図32は、センスE.coli RNAまたはアンチセンスE.coli RNAを加えられる総ヒトRNAを使用するプローブ伸長アッセイから得られるデータを示す。 図33は、ヒトRNA集団中に加えられるE.coli RNAの量の関数として、E.coli RNA分子の検出の間の直線的関係を示すグラフである。 図34は、種々の組織および1つの細胞株におけるヒトRNAサンプル中のラミンA/Cおよびβ−アクチン転写物の定量を示す一連の棒グラフである。 図35は、HeLa S3細胞由来の最初のRNAサンプルの関数として、ポリ(A)+分子の数の間の直線的関係を示すグラフである。このデータは、2つの独立した実験の表現である。 図36は、分解していないRNAサンプルに対する分解したRNAサンプルを比較するゲル電気泳動の結果(左側)および両方のサンプルおよびコントロールの二重標識された40マーについてDirectRNATMを使用して測定した時の緑/赤ピーク領域の比を示す。 図37は、DirectRNATM(各々の対の左側の棒)およびリアルタイムPCR(各々の対の右側の棒)を使用する、特定の転写物の検出の結果を示す一連の棒グラフである。 図38は、どのようにDirectRNATMがマイクロアレイ分析と組み合わせて組織サンプル由来のRNAを定量するために用いられ得るかの表現である。 図39Aは、カラム精製工程を包含する二重のプローブハイブリダイゼーションアッセイの概略図である。 図39Bは、カラム精製工程を除く二重のプローブハイブリダーゼーションアッセイの概略図である。 図40は、カラム精製工程を包含するプローブ伸長アッセイの概略図である。 図41Aは、RNaseI反応およびカラム精製工程を包含する二重標識されたRNAプローブハイブリダイゼーションアッセイの概略図である。 図41Bは、RNaseI反応を包含しカラム精製工程を除く二重標識されたRNAプローブハイブリダイゼーションアッセイの概略図である。 図42Aは、RNaseI反応およびS1ヌクレアーゼ反応ならびにカラム精製工程を包含する二重標識されたDNAプローブハイブリダイゼーションアッセイの概略図である。 図42Bは、RNaseI反応およびS1ヌクレアーゼ反応を包含しカラム精製工程を除く二重標識されたDNAプローブハイブリダイゼーションアッセイの概略図である。 図43は、RNaseI反応およびS1ヌクレアーゼ反応ならびにカラム精製工程を包含する、プローブ伸長アッセイの概略図である。 図44は、単一標識されたRNAプローブを使用し、RNaseI反応およびカラム精製工程を包含する、二重ハイブリダイゼーションアッセイの概略図である。 図45は、単一標識されたDNAプローブを使用し、RNaseI反応およびS1ヌクレアーゼ反応ならびにカラム精製工程を包含する、二重ハイブリダイゼーションアッセイの概略図である。 図46は、単一標識DNAプローブを使用する二重ハイブリダイゼーションアッセイの模式図であり、このアッセイは、RNアーゼIおよびS1ヌクレアーゼ反応、リガーゼ反応、およびカラム精製工程を包含する。 図47は、分子ビーコンプローブを使用する二重ハイブリダイゼーションアッセイの模式図である。 図48Aは、FRET発蛍光団で単一標識されたDNAプローブまたはRNAプローブを使用する二重ハイブリダイゼーションアッセイの模式図であり、このアッセイは、RNアーゼIおよびS1ヌクレアーゼ反応、およびカラム精製工程を包含する。 図48Aは、FRET発蛍光団で単一標識されたDNAプローブまたはRNAプローブを使用する二重ハイブリダイゼーションアッセイの模式図であり、このアッセイは、カラム精製工程を包含し、RNアーゼIおよびS1ヌクレアーゼ反応は除外する。 図49は、二重標識プローブおよびDNA標的を使用するハイブリダイゼーションアッセイの模式図であり、このアッセイは、カラム精製および単一標準領域の切断を包含する。 図50は、カラム精製およびミスマッチ領域の切断(例えば、化学的切断)を包含する、プローブ伸長アッセイの模式図である。 図51は、ミスマッチ特異的標識の使用を包含する、二重標識プローブを使用するハイブリダイゼーションアッセイの模式図である。 図52は、単一標識プローブを使用する二重ハイブリダイゼーションアッセイの模式図であり、このアッセイは、ミスマッチ含有ハイブリッドを除去する切断反応を包含する。 図53は、FRET発蛍光団で二重標識したプローブを使用するハイブリダイゼーションアッセイの模式図であり、このアッセイは、ミスマッチ領域の切断を包含する。 図54は、異なるFRETドナー発蛍光団で標識され、異なるFRETアクセプター発蛍光団の存在下で伸長される、プライマーを使用するプローブ伸長アッセイの模式図であり、このアッセイは、その後に、ミスマッチ含有領域を除去するために切断反応が生じる。次いで、標的の検出が、FRETを介して達成される。 図55は、FRETドナー発蛍光団およびFRETアクセプター発蛍光団で単一標識されたプローブを使用する、二重ハイブリダイゼーションアッセイの模式図である。 図56は、FRET標識プライマーおよびヌクレオチドを使用する、プライマー伸長アッセイの模式図である。これらのプライマーは、伸長プライマーと特異的プライマーとの組合せである。 図57は、ユニバーサルリンカー化学およびFRET発蛍光団を使用してRNA分子を検出および分析するためのプロセスの模式図である。 図58は、配列特異的プローブのユニバーサルリンカー標識の模式図である。

Claims (136)

  1. 単一の核酸分子を分析するための方法であって、該方法は、以下:
    検出可能な標識が該単一の核酸分子に結合するのに十分な時間で、少なくとも2つの識別可能な検出可能な標識に該単一の核酸分子を曝露する工程、および
    単一分子検出システムを使用して、同時に起こる事象について該単一の核酸分子を分析する工程、
    を包含し、ここで、該同時に起こる事象は、該少なくとも2つの識別可能な検出可能な標識が、該単一の核酸分子に結合されていることを示す、方法。
  2. 前記単一の核酸分子が、一本鎖形態に変性される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記単一の部核酸分子がRNAである、請求項1に記載の方法。
  4. 前記単一の核酸分子が、分析前に線状にされるか、または伸長される、請求項1に記載の方法。
  5. 前記少なくとも2つの識別可能な検出可能な標識が、異なるユニット特異的マーカー上に存在する、請求項に1に記載の方法。
  6. 前記少なくとも2つの識別可能な検出可能な標識が、同じユニット特異的マーカー上に存在する、請求項1に記載の方法。
  7. 請求項6に記載の方法であって、前記単一の核酸分子と前記ユニット特異的マーカーとの間のミスマッチに特異的に結合する第3の検出可能な標識に、該単一の核酸分子を曝露する工程をさらに包含し、ここで、前記第1、第2、第3の検出可能な標識の間で同時に起こる事象が、ミスマッチを示す、方法。
  8. 請求項1に記載の方法であって、前記単一の核酸分子を分析する工程の前に、該単一の核酸分子および検出可能な標識を化学的または酵素的一本鎖切断反応に曝露する工程をさらに包含する、方法。
  9. 前記酵素的一本鎖切断反応が、一本鎖RNAヌクレアーゼ、一本鎖DNAヌクレアーゼ、またはこれらの組み合わせを使用する、請求項8に記載の方法。
  10. 前記一本鎖RNAヌクレアーゼがRNaseIである、請求項9に記載の方法。
  11. 前記一本鎖DNAヌクレアーゼがS1ヌクレアーゼである、請求項9に記載の方法。
  12. カラム精製工程をさらに包含する、請求項1に記載の方法。
  13. 前記同時に起こる事象が、色の同時に起こる事象である、請求項1に記載の方法。
  14. 1つの検出可能な標識が、ユニット特異的マーカーに結合される、請求項1に記載の方法。
  15. 請求項14に記載の方法であって、ポリメラーゼおよび標識されたヌクレオチドの存在下で、前記標識されたユニット特異的マーカーに前記単一の核酸分子を曝露する工程をさらに包含し、但し、該ユニット特異的マーカーおよびヌクレオチドは、差次的に標識される、方法。
  16. 前記ユニット特異的マーカーにおいて開始する、新たな核酸分子が形成され、前記単一の核酸分子に相補的である、請求項15に記載の方法。
  17. 前記新たな核酸分子が、その長さに比例するシグナル強度を有し、ここで、前記方法が、該単一の核酸分子の強度を決定する方法である、請求項16に記載の方法。
  18. 前記ユニット特異的マーカーおよびヌクレオチドが、FRET発蛍光団対により標識される、請求項15に記載の方法。
  19. 請求項1に記載の方法であって、一方の検出可能な標識が、ユニット特異的マーカーに結合され、かつ第1のFRET発蛍光団であり、他方の検出可能な標識が、前記単一の核酸分子にハイブリダイズされた新たに合成された核酸分子に組み込まれ、かつ、該第1のFRET発蛍光団のドナーまたはアクセプターである、方法。
  20. 前記ポリメラーゼがDNAポリメラーゼである、請求項15に記載の方法。
  21. 前記ポリメラーゼが逆転写酵素である、請求項15に記載の方法。
  22. 前記単一の核酸分子が、ナノリットル容積で存在する、請求項1に記載の方法。
  23. 前記単一の核酸分子が、RNAサンプル中、1,000,000分子に1個の頻度で存在する、請求項1に記載の方法。
  24. 請求項1に記載の方法であって、前記同時に起こる事象が、ドナーFRET発蛍光団である第1の検出可能な標識とアクセプターFRET発蛍光団である第2の検出可能な標識との近接結合であり、ここで、ポジティブなシグナルは、該ドナーFRET発蛍光団のレーザー励起の際の該アクセプターFRET発蛍光団からのシグナルである、方法。
  25. 前記単一分子検出システムが、1つの検出器および1つのレーザーをを備える、請求項24に記載の方法。
  26. 前記検出可能な標識が、DNA、RNA,PNA、LNAまたはこれらの組み合わせであるユニット特異的マーカー上に存在する、請求項1に記載の方法。
  27. 前記単一分子検出システムを使用する分析の前に、前記核酸分子をリガーゼに曝露する工程をさらに包含する、請求項5に記載の方法。
  28. 前記単一分子検出システムを使用する分析の前に、未結合の検出可能な標識が除去されない、請求項1に記載の方法。
  29. 前記検出可能な標識が、分子ビーコンプローブ(molecular beacon probe)として提供される、請求項に1に記載の方法。
  30. 少なくとも1つの検出可能な標識が、ユニット特異的マーカーに結合された万能リンカーにハイブリダイズされた核酸分子に結合される、請求項1に記載の方法。
  31. 組成物であって、以下:
    万能リンカーに結合されたユニット特異的マーカーであり、該万能リンカーは、検出可能な標識に結合された相補的なヌクレオチド配列にハイブリダイズされる、ユニット特異的マーカー、
    を含む、組成物。
  32. ポリマーサンプルを特徴付けするための方法であって、該方法は、以下:
    該ポリマーサンプルと複数のユニット特異的マーカーとを接触させる工程であって、該複数のユニット特異的マーカーの各々は、特有かつ別個の標識を有する、工程、
    を包含し、ここで、該ポリマーに結合される場合、個々のユニット特異的マーカーは、該ポリマーとの間隔が空いており、それにより、該標識が互いに別個でない場合、それらは、検出分解能未満の距離によって分離される、方法。
  33. 前記ポリマーが核酸分子である、請求項32に記載の方法。
  34. 前記核酸分子が、自由流動している、請求項33に記載の方法。
  35. 前記核酸分子が、固体支持体に固定される、請求項33に記載の方法。
  36. 前記核酸分子が直接画像化される、請求項33に記載の方法。
  37. 前記特有かつ別個の標識が、酵素反応についての基質である、請求項32に記載の方法。
  38. 前記酵素反応が、プライマー伸長反応およびリガーゼ媒介性反応からなる群より選択される、請求項37に記載の方法。
  39. 前記核酸分子が、Gene Engineシステムを使用して分析される、請求項33に記載の方法。
  40. 前記ポリマーが予備増幅されない、請求項32に記載の方法。
  41. 前記ポリマーが一本鎖である、請求項32に記載の方法。
  42. 前記酵素反応が検出可能な生成物を生成する、請求項37に記載の方法。
  43. 前記検出可能な生成物が増幅されない、請求個42に記載の方法。
  44. 前記ポリマーが骨格特異的標識を使用して検出される、請求項32に記載の方法。
  45. ポリマーを特徴付けるための方法であって、該方法は、以下:
    該ポリマーを固体支持体に固定する工程、
    該ポリマーサンプルと複数のユニット特異的マーカーとを接触させる工程であって、該複数のユニット特異的マーカーの各々が、特有かつ別個の標識を有する、工程、ならびに
    該複数のユニット特異的マーカーの、該ポリマーへの結合のパターンを決定する工程、
    を包含し、ここで、該ポリマーに結合される場合、個々のユニット特異的マーカーは、該ポリマーとの間隔が空いており、それにより、該標識が互いに別個でない場合、それらは、検出分解能未満の距離によって分離される、方法。
  46. 前記ポリマーが核酸分子である、請求項45に記載の方法。
  47. 前記核酸分子が、一本鎖形態に変性される、請求項46に記載の方法。
  48. 前記標識が酵素反応についての基質である、請求項45に記載の方法。
  49. 前記酵素反応が検出可能な生成物を生成する、請求項48に記載の方法。
  50. 前記検出可能な生成物の存在が、単一分子検出システムを使用して決定される、請求項49に記載の方法。
  51. 前記検出可能な生成物の存在が、前記複数のユニット特異的マーカーの前記ポリマーへの結合のパターンを示す、請求項45に記載の方法。
  52. 前記検出可能な生成物が増幅されない、請求個49に記載の方法。
  53. 前記ポリマーが、骨格特異的標識を使用して検出される、請求項45に記載の方法。
  54. 前記ポリマーが、ランダムな配向で前記固体支持体に固定される、請求項45に記載の方法。
  55. 前記ポリマーが、非連続様式で前記固体支持体に固定される、請求項45に記載の方法。
  56. 前記ポリマーが、単一ヌクレオチド多型、マイクロサテライト、挿入、または欠失の存在によって特徴付けられる、請求項45に記載の方法。
  57. 前記特有かつ別個の標識が、差次的強度蛍光タグである、請求項45に記載の方法。
  58. ポリマーサンプルを特徴付けるための方法であって、該方法は、以下:
    該ポリマーサンプルと複数のユニット特異的マーカーとを接触させる工程であって、該複数のユニット特異的マーカーの各々が標識を有する、工程、ならびに
    ポリマーに結合された連続したユニット特異的マーカー間の距離を測定する工程、
    を包含し、ここで、該連続したユニット特異的マーカー間の距離が、特定のハプロタイプのポリマーを示す、方法。
  59. 前記複数のユニット特異的マーカーの各々が、同一の標識で標識される、請求項58に記載の方法。
  60. 前記標識が、差次的強度蛍光タグである、請求項58に記載の方法。
  61. ポリマーを特徴付けるための方法であって、該方法は、以下:
    複数のユニット特異的マーカーを空間的に規定された様式で個体支持体上のアレイに結合させる工程、
    該複数のユニット特異的マーカーと増幅されていないポリマーとを接触させる工程、ならびに
    該複数のユニット特異的マーカーへの該増幅されていないポリマーの結合のパターンを決定する工程、
    を包含する、方法。
  62. 前記ポリマーが核酸分子である、請求項61に記載の方法。
  63. 前記核酸分子が増幅されない、請求個62に記載の方法。
  64. 前記ポリマーの前記複数のユニット特異的マーカーへの結合のパターンが、複数の遺伝子座に対するハプロタイプを示す、請求項61に記載の方法。
  65. 前記アレイにおいて空間的に規定された各位置が、ハプロタイプ特異的ユニット特異的マーカーによって占められる、請求項61に記載の方法。
  66. 前記特異的ユニット特異的マーカーが、多型について特異的である、請求項61に記載の方法。
  67. 前記多型が、単一ヌクレオチド多型、欠失、挿入、およびゲノム増幅からなる群より選択される、請求項66に記載の方法。
  68. 前記ポリマーが、単一の体細胞ハイブリッド由来である、請求項61に記載の方法。
  69. 前記ポリマーが、1つの染色体対立遺伝子の均質サンプルである、請求項61に記載の方法。
  70. 前記アレイにおいて空間的に規定された各位置が、対立遺伝子特異的ユニット特異的マーカーによって占められる、請求項61に記載の方法。
  71. 核酸サンプルのハプロタイプを決定するための方法であって、該方法は、以下:
    対立遺伝子特異的ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)および4つのプライマーのセットを使用して、核酸サンプル中の核酸分子を増幅させる工程、ならびに
    単一分子検出システムを使用して、該増幅された核酸分子を分析する工程、
    を包含し、ここで、該4つのプライマーのセットにおける各プライマーが、その3’末端において特有であり、かつ特有の検出可能な標識により標識されている、方法。
  72. 前記核酸サンプルが溶液中にある、請求項71に記載の方法。
  73. 前記単一の核酸分子検出システムが、流動システムである、請求項71に記載の方法。
  74. 核酸分子の長さを決定するための方法であって、該方法は、以下:
    検出可能な標識により核酸分子を標識する工程、および
    単一分子検出システムを使用して、該標識された核酸分子を分析する工程、
    を包含し、ここで、該単一分子検出システムは、励起ビーム内に配置されたナローチャネルを備え、そして
    該標識された核酸分子は、複数の共焦点スポットを通過され、該複数の共焦点スポットを通過する該標識された核酸の平均強度が決定される、方法。
  75. 核酸分子の長さを決定する方法であって、該方法は、以下:
    核酸分子を検出可能な標識で標識する工程、および
    単一分子検出システムを用いて該標識された核酸分子を分析する工程、
    を包含し、ここで、
    該単一分子検出システムは、10より大きい回折点に対する励起体積比を備え、そして該標識された核酸分子は回析スポットを通過され、そして該回析スポットを通過する該標識された核酸の積分強度が決定される、方法。
  76. 核酸分子の長さを決定する方法であって、該方法は、以下:
    核酸分子を検出可能な標識で標識する工程、および
    単一分子検出システムを用いて該標識された核酸分子を分析する工程、
    を包含し、ここで、
    該標識された分子は均質な照明供給源(uniform illumination source)を用いて画像化され、そして回析点を通過する該標識された核酸の積分強度が決定される、方法。
  77. 前記単一検出システムを通過する前記標識された核酸の速度を決定する工程をさらに包含する、請求項45、75または76に記載の方法。
  78. 前記標識された核酸の速度が、多重共焦点照明点(multiple confocal illumination spot)を用いて決定される、請求項77に記載の方法。
  79. 前記検出可能な標識が、前記核酸分子に共有結合されている、請求項74、75または76に記載の方法。
  80. 前記検出可能な標識が、発蛍光団である、請求項74、75または76に記載の方法。
  81. 前記核酸分子が、その長さに従って均一に標識される、請求項74、75または76に記載の方法。
  82. 細胞の遺伝子プロフィールを決定する方法であって、該方法は、以下:
    ユニット特異的マーカーと単一の細胞由来の増幅していない核酸サンプルとを接触させる工程、および
    単一核酸検出システムを用いて該核酸サンプルへの該ユニット特異的マーカーの結合を決定する工程、
    を包含し、ここで、
    該核酸サンプルへの該ユニット特異的マーカーの結合は、単一の細胞が特異的な核酸分子を含むことを示す、方法。
  83. 前記核酸サンプルが、RNAサンプルである、請求項82に記載の方法。
  84. 前記核酸分子がcDNAサンプルである、請求項82に記載の方法。
  85. 前記核酸サンプルが、ゲノムDNAサンプルである、請求項82に記載の方法。
  86. 前記単一の細胞が、前駆細胞である、請求項82に記載の方法。
  87. 前記単一の細胞が、幹細胞である、請求項82に記載の方法。
  88. 前記単一の細胞が、造血系細胞、神経系細胞、肝臓細胞、皮膚細胞、臍帯血細胞からなる群より選択される、請求項82に記載の方法。
  89. 前記単一の細胞が、癌細胞である、請求項82に記載の方法。
  90. 前記単一の細胞が、急性白血病細胞またはReed Sternberg細胞である、請求項82に記載の方法。
  91. 単一の細胞が、胚細胞である、請求項82に記載の方法。
  92. 前記ユニット特異的マーカーが、発現された核酸分子にハイブリダイズする、請求項82に記載の方法。
  93. 前記ユニット特異的マーカーが、RNA分子にハイブリダイズする、請求項82に記載の方法。
  94. 前記ユニット特異的マーカーが、ゲノムDNA分子にハイブリダイズする、請求項82に記載の方法。
  95. 前記ユニット特異的マーカーが、遺伝的異常に特異的である、請求項82に記載の方法。
  96. 前記ユニット特異的マーカーが、複数のユニット特異的マーカーである、請求項82に記載の方法。
  97. 請求項82に記載の方法であって、前記核酸サンプルへの前記ユニット特異的マーカーの結合を決定する工程が、該核酸サンプルへの該ユニット特異的マーカーの結合パターンを決定する工程を包含する、方法。
  98. 前記ユニット特異的マーカーが、既知の核酸分子に結合するユニット特異的マーカーである、請求項82に記載の方法。
  99. 前記ユニット特異的マーカーの結合パターンを、第二の結合パターンと比較する工程をさらに包含する、請求項82に記載の方法。
  100. 前記第二の結合パターンが、異なる細胞の結合パターンである、請求項99に記載の方法。
  101. 前記第二の結合パターンが、非癌性細胞の結合パターンである、請求項99に記載の方法。
  102. 前記第二の結合パターンが、分化した細胞の結合パターンである、請求項99に記載の方法。
  103. 前記ユニット特異的マーカーが、検出可能な標識に共有結合している、請求項82に記載の方法。
  104. 請求項103に記載の方法であって、前記検出可能な標識が、差次的強度の発蛍光団、差次的寿命の発蛍光団、および蛍光共鳴エネルギー移行(FRET)発蛍光団からなる群より選択される、方法。
  105. 前記核酸サンプルへの前記ユニット特異的マーカーの結合が、画像化によって決定される、請求項82に記載の方法。
  106. 前記核酸サンプルへの前記ユニット特異的マーカーの結合が、共焦点検出によって決定される、請求項82に記載の方法。
  107. 細胞における核酸分子を定量する方法であって、該方法は、以下:
    ユニット特異的マーカーと1つ以上の細胞由来の増幅していない核酸サンプルとを接触させる工程、および
    単一分子検出システムを用いて該核酸サンプルへの該ユニット特異的マーカーの結合レベルを測定する工程、
    を包含し、ここで、
    該ユニット特異的マーカーが、検出可能な標識に共有結合され、かつ該核酸サンプルへの該ユニット特異的マーカーの結合レベルが、該サンプルにおける該核酸分子のレベルの指標である、方法。
  108. 核酸分子における多型の存在を決定する方法であって、該方法は、以下:
    1つ以上の細胞由来の核酸サンプルにおいて、核酸分子に特定の長さの野生型ユニット特異的マーカーをハイブリダイズさせる工程、
    次いで、ハイブリダイゼーション後、一本鎖領域でヘテロ二重鎖を切断するために酵素反応または化学反応に核酸サンプルを曝し、洗浄する工程、および
    単一分子検出システムを用いて、該酵素反応または化学反応の1つ以上の切断生成物を検出する工程、
    を包含し、ここで、
    該野生型ユニット特異的マーカーは、第一の検出可能な標識で1端または両端が標識され、該核酸サンプル中の該核酸分子は、該第一の検出可能な標識とは異なる第二の検出可能な標識で1端または両端が標識され、そして第一および第二の検出可能な標識の両方ならびに該野生型ユニット特異的マーカーの特定の長さよりも短い長さを有する2本鎖切断生成物は、該核酸サンプル由来の該核酸分子における多型の指標である、方法。
  109. 前記核酸サンプルが、増幅されたサンプルであり、そして該方法は、増幅プロセスにおける誤差を検出する、請求項108に記載の方法。
  110. 前記第二の検出可能な標識が、前記増幅プロセスの間に前記核酸分子に組み込まれる、請求項108に記載の方法。
  111. 前記酵素反応が、エンドヌクレアーゼVIIおよびRNaseからなる群より選択される酵素を用いる反応である、請求項108に記載の方法。
  112. 前記化学反応が、四酸化オスミウム(osmodium tetroxide)を用いる反応を含む、請求項108に記載の方法。
  113. 前記核酸分子がDNAである、請求項108に記載の方法。
  114. 前記核酸分子がRNAである、請求項108に記載の方法。
  115. 前記野生型ユニット特異的マーカーがその3’末端で標識され、そして前記核酸分子がその5’末端で標識される、請求項108に記載の方法。
  116. 前記野生型ユニット特異的マーカーがその5’末端で標識され、そして前記核酸分子がその3’末端で標識される、請求項108に記載の方法。
  117. 前記野生型ユニット特異的マーカーおよび前記核酸分子が、両方ともその3’末端および5’末端で標識される、請求項108に記載の方法。
  118. 前記切断生成物の検出が、該切断生成物の増幅に依存しない、請求項108に記載の方法。
  119. 核酸分子における多型の存在を決定する方法であって、該方法は、以下:
    規定された長さの増幅された核酸分子を有する増幅された核酸サンプルを形成するために、第一および第二のプライマーを用いて1つ以上の核酸分子を増幅する工程、
    該増幅された核酸サンプルを変性させ、再ハイブリダイズし、次いで、一本鎖領域でヘテロ二重鎖を切断するために、酵素反応または化学反応に該再ハイブリダイズされ増幅された核酸サンプルを曝す工程、ならびに単一分子検出システムを用いて該酵素反応または該化学反応の1つ以上の切断生成物を検出する工程、
    を包含し、ここで、
    該第一のプライマーが、第一の検出可能な標識で標識され、そして該第二のプライマーが、該第一の検出可能な標識とは異なる第二の検出可能な標識で標識され、該第一または第二の検出可能な標識のいずれかおよび該増幅された核酸分子の該規定された長さよりも短い長さを含む2本鎖切断生成物は、該増幅された核酸サンプル由来の増幅された核酸分子における多型の指標である、方法。
  120. 前記再ハイブリダイズされ、増幅された核酸サンプルは、いずれかの末端または両方の末端で前記酵素反応または前記化学反応の前に、固体支持体に固定される、請求項1119に記載の方法。
  121. 前記2本鎖切断生成物が、固体支持体上に固定され、画像化される、請求項119に記載の方法。
  122. 核酸分子の供給源を同定する方法であって、該方法は以下:
    核酸フラグメントを形成するために、第一および第二の制限エンドヌクレアーゼを用いて核酸分子を消化する工程、
    核酸フラグメントの第一の末端を第一の検出可能な標識で標識し、末端標識された核酸フラグメントを形成するために、該核酸フラグメントの第二の末端を、該第一の検出可能な標識とは異なる第二の検出可能な標識で標識する工程、
    該第一および第二の検出可能な標識を検出し、そして各々の末端標識された核酸フラグメントについて該第一の検出可能な標識と該第二の検出可能な標識との間の距離を測定することによって、末端標識された核酸フラグメントの長さを決定するために、単一分子検出システムを用いて該末端標識された核酸フラグメントを分析する工程、
    を包含し、ここで、
    標識する前に、該核酸フラグメントの該第一および第二の末端は異なり、そして複数の末端標識された核酸フラグメントの複数の長さが、核酸分子の供給源を同定する、方法。
  123. 前記核酸フラグメントの第一および第二の末端が、3’オーバーハング、5’オーバーハング、および平滑末端からなる群より選択される、請求項122に記載の方法。
  124. 前記第一および第二の検出可能な標識が、前記核酸フラグメントに間接的に結合体化される、請求項122に記載の方法。
  125. 前記第一および第二の検出可能な標識が、ポリメラーゼ反応を用いて前記核酸フラグメントに結合体化される、請求項122に記載の方法。
  126. 前記ポリメラーゼ反応が、さらなるプライマーを含む、請求項125に記載方法。
  127. 前記第一および第二の制限エンドヌクレアーゼの1つまたは両方がキメラである、請求項122に記載の方法。
  128. 前記核酸分子が増幅されていない、請求項122に記載の方法。
  129. 前記核酸分子が、細菌の人工染色体(BAC)である、請求項122に記載の方法。
  130. 前記核酸分子が、酵母の人工染色体(YAC)である、請求項122に記載の方法。
  131. 前記核酸分子が、法医学サンプル由来である、請求項122に記載の方法。
  132. 前記核酸分子が、父子鑑別を意図されたサンプル由来である、請求項122に記載の方法。
  133. 前記核酸分子が、非特異的骨格標識で標識された、請求項122に記載の方法。
  134. 前記核酸フラグメントが、非特異的骨格標識で標識された、請求項122に記載の方法。
  135. 核酸分子の供給源を同定する方法であって、該方法は、以下:
    核酸フラグメントを形成するために、第一の制限エンドヌクレアーゼを用いて核酸分子を消化する工程、
    非特異的骨格標識で核酸フラグメントを標識する工程、
    単一分子検出システムを用いて該標識された核酸フラグメントを分析する工程、および
    末端標識された核酸フラグメントの各々について、該第一の検出された非特異的骨格標識と最後に検出された非特異的骨格標識との間の時間を測定することによって、該標識された核酸フラグメントの長さを決定する工程、
    を包含し、ここで、
    標識の前に、該核酸フラグメントの該第一および第二の末端は異なり、そして複数の末端標識された核酸フラグメントの複数の長さが、核酸分子の供給源を同定する、方法。
  136. 前記核酸フラグメントの前記第一および第二の末端が、3’オーバーハング、5’オーバーハング、および平滑末端からなる群より選択される、請求項135に記載の方法。
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