JP2022513739A - 標的を逐次検出するための方法及び組成物 - Google Patents

標的を逐次検出するための方法及び組成物 Download PDF

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Abstract

複数の標的を検出するための組成物、キット、及び方法が本明細書で提供される。1つ以上の第1のプローブ及び1つ以上の第2のプローブを含む、プローブセット組成物が提供される。第1のプローブの各々は、対応する標的特異的結合パートナーの核酸バーコードに相補的な核酸配列と、第1の標識と、第1の切断剤の切断部位と、を含み、第1の切断剤は、第1の標識を解放することができる。第2のプローブの各々は、対応する標的特異的結合パートナーの核酸バーコードに相補的な核酸配列と、第2の標識と、第2の標識を検出不能にするクエンチ部分と、第1の切断剤の切断部位と、を含む。第1の切断剤は、クエンチ部分を解放することができ、それによって第2の標識が検出可能になる。【選択図】図2A

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2018年12月14日に出願された米国仮特許出願第62/780,038号の優先権の利益を主張するものであり、その内容は任意の目的のために参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
配列表
本出願は、電子フォーマットの配列表と共に出願される。配列表は、8,192バイトのサイズである、2019年12月11日に作成された「2019-12-11_01168-0019-00PCT_SEQ_List_ST25.txt」というファイル名として提供される。配列表の電子フォーマットの情報は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
本出願は、概して、分析物(例えば、標的)の検出の分野に関し、特に、複数の標的を検出するための組成物、キット、及び方法に関する。
近年、組織試料中の生物学的に関連する分子(バイオマーカーとして知られる)を検査する方法が改善されている。増大する数のバイオマーカーを検出する能力により、組織構造のより高度な特徴付けが可能になり、次いで、臨床医は組織試料を検査することによって、個人の健康状態をよりよく理解し、予測することができる。以前の方法が一度に1つのバイオマーカーを検査することであったのに対して、多重免疫組織化学(IHC)は、単一の組織試料中の複数のバイオマーカーの空間プロファイリングを可能にする。IHCは、抗体をバイオマーカーに結合させること、抗体に蛍光標識を付着させること(各バイオマーカーを異なる色の蛍光標識によって識別する)、及び蛍光顕微鏡を使用して試料を画像化することを含む。
DNA交換イメージング(DNA Exchange Imaging)は、組織試料中のバイオマーカーの多重検出のための確立されたプロセスであり、組織の複数ラウンドの処理を使用する。まず、DNAバーコード付き抗体を試料に適用し、対応する標的に結合させる。次に、「イメージャー鎖(imager strand)」を試料に適用し、これは標的のうちの1つのDNAバーコードに結合する。カバースリップを試料上に配置し、次いで、蛍光顕微鏡を使用してイメージャー鎖を検出する。次に、カバースリップを除去し、試料を処理してイメージャー鎖を除去し、第2のイメージャー鎖を試料に適用し、これは第2のDNAバーコードに結合する。次いで、第2のイメージャー鎖を検出する。カバースリップを再び除去し、試料を処理して第2のイメージャー鎖を除去し、ラウンド3の準備を行う。このプロセスは、増加する数のバイオマーカーを検出するために繰り返され得る。
したがって、DNA交換イメージングは、検出の各ラウンドの前に新しいイメージャー鎖を適用する必要がある。複数の検出ラウンドを通じて効果的に機能するイメージャー鎖の集合を適用すると、分析を完了するのに必要な操作の量(したがって、時間)が減少する。このような操作は、カバースリップの除去を回避することができる場合にさらに低減される。
記載に従って、試料中の標的を逐次検出するための方法及び組成物が提供される。
したがって、本明細書に記載の方法及び組成物による以下の実施形態が提供される。
実施形態1.複数の標的分子を検出するための方法であって、
(a)試料を2つ以上の標的特異的結合パートナーと接触させることであって、各標的特異的結合パートナーが、核酸バーコードを含み、異なる標的分子に特異的である、前記接触させることと、
(b)前記試料を1つ以上のプローブセットと接触させることであって、プローブセットの各プローブが、異なる標的特異的結合パートナーに特異的であり、各プローブセットが、
対応する標的特異的結合パートナーの核酸バーコードに相補的な核酸配列と、
第1の標識と、
第1の切断剤の切断部位であって、前記第1の切断剤が、前記第1の標識を解放することができる、前記切断部位と、を含む、第1のプローブと、
対応する標的特異的結合パートナーの核酸バーコードに相補的な核酸配列と、
第2の標識と、
クエンチ部分であって、前記クエンチ部分が前記第2の標識を検出不能にする、前記クエンチ部分と、
前記第1の切断剤の切断部位であって、前記第1の切断剤が前記クエンチ部分を解放することができ、それによって前記第2の標識が検出可能になる、前記切断部位と、を含み、任意選択的に、第2の切断剤の切断部位であって、前記第2の切断剤が前記第2の標識を解放することができる、前記切断部位を含む、第2のプローブと、を含む、前記接触させることと、
(c)前記1つ以上のプローブセットの各々の前記第1のプローブの標識に対応する信号を検出することと、
(d)前記試料を第1の切断剤と接触させることであって、それにより、前記1つ以上のプローブセットの各々における前記第1のプローブの前記標識を解放し、前記1つ以上のプローブセットの各々における前記第2のプローブの前記クエンチ部分を解放し、それにより、前記第2の標識に対応する信号を活性化する、前記接触させることと、
(e)1つ以上のプローブセットの各々の第2のプローブの標識に対応する信号を検出することと、を含む、方法。
実施形態2.前記プローブセットのうちの1つ以上が、第3のプローブをさらに含み、前記方法が、
(f)ステップ(b)において、前記試料を、
対応する標的特異的結合パートナーの核酸バーコードに相補的な核酸配列と、
第3の標識と、
クエンチ部分であって、前記クエンチ部分が、前記第3の標識を検出不能にする、前記クエンチ部分と、
前記第2の切断剤の切断部位であって、前記第2の切断剤が前記クエンチ部分を解放することができ、それによって前記第3の標識が検出可能になる、前記切断部位と、を含み、
任意選択的に、前記第3の標識を解放することができる別個の切断剤の別個の切断部位を含む、前記第3のプローブと接触させることと、
(g)ステップ(e)の後、前記試料を第2の切断剤と接触させることであって、それにより、前記1つ以上のプローブセットのそれぞれにおける前記第2のプローブの標識を解放し、1つ以上のプローブセットにおける前記第3のプローブの前記クエンチ部分を解放し、それにより、前記第3の標識に対応する信号を活性化する、前記接触させることと、
(h)1つ以上のプローブセットの前記第3のプローブの前記標識に対応する信号を検出することと、をさらに含む、実施形態1に記載の方法。
実施形態3.前記プローブセットのうちの1つ以上が、後続のプローブをさらに含み、前記方法が、
(i)ステップ(b)において、前記試料を1つ以上のプローブセットに含まれる後続のプローブと接触させることであって、前記後続のプローブが、
対応する標的特異的結合パートナーの核酸バーコードに相補的な核酸配列と、
後続の標識と、
クエンチ部分であって、前記クエンチ部分が、前記後続の標識を検出不能にする、前記クエンチ部分と、
後続の切断剤のための切断部位であって、前記後続の切断剤が前記クエンチ部分を解放することができ、それによって前記後続の標識が検出可能になる、前記切断部位と、を含み、任意選択的に、前記試料中のプローブから活性化標識を解放することができる別個の切断剤の別個の切断部位を含む、前記接触させることと、
(j)前記試料を後続の切断剤と接触させることであって、それにより、各プローブセットの前記プローブの活性化標識を解放し、各プローブセットの前記後続プローブの前記クエンチ部分を解放し、それにより、各プローブセットの前記後続プローブの前記標識に対応する信号を活性化する、前記接触させることと、
(k)各プローブセットの前記後続のプローブの前記標識に対応する信号を検出することと、
(l)任意選択的に、ステップ(i)から(k)までを繰り返すことと、をさらに含む、実施形態2に記載の方法。
実施形態4.プローブセットの前記第1及び第2の検出可能な標識が、同じである、実施形態1に記載の方法。
実施形態5.プローブセットの前記第1及び第2の検出可能な標識が、異なる、実施形態1に記載の方法。
実施形態6.プローブセットの前記第1、第2、及び第3の検出可能な標識のうちの2つ以上が、同じである、実施形態2に記載の方法。
実施形態7.プローブセットの前記第1、第2、及び第3の検出可能な標識のうちの2つ以上が、異なる、実施形態2に記載の方法。
実施形態8.前記第1、第2、第3、及び後続の標識のうちの2つ以上が、同じである、実施形態3に記載の方法。
実施形態9.前記第1、第2、第3、及び後続の標識のうちの2つ以上が、異なる、実施形態3に記載の方法。
実施形態10.前記試料を前記第1の切断剤と接触させた後、及び/または前記試料を前記第2の切断剤と接触させた後に、前記試料を洗浄することをさらに含む、実施形態1に記載の方法。
実施形態11.前記試料を前記第1の切断剤と接触させた後、及び/または前記試料を前記第2の切断剤と接触させた後に、前記試料が洗浄されない、実施形態1に記載の方法。
実施形態12.カバースリップが、除去されない、実施形態11に記載の方法。
実施形態13.標的特異的結合パートナー上の核酸バーコードの数を増加させることであって、対応するプローブの複数のコピーが、前記核酸バーコードの複数のコピーに結合する、前記増加させることをさらに含む、実施形態1に記載の方法。
実施形態14.前記核酸バーコードの数が、ローリングサークル増幅、プライマー交換反応、ハイブリダイゼーション連鎖反応、またはDNA分岐を使用して増加する、実施形態13に記載の方法。
実施形態15.前記標的特異的結合パートナーを、前記試料と接触させる前に、前記核酸バーコードの数が増加する、実施形態14に記載の方法。
実施形態16.前記標的特異的結合パートナーが、その標的分子に結合すると、前記核酸バーコードの数が増加する、実施形態14に記載の方法。
実施形態17.前記第1のプローブの解放された標識が、ヌクレオチド配列を含む、実施形態1に記載の方法。
実施形態18.前記試料を、前記解放された第1のプローブの前記解放された標識のものに相補的なヌクレオチド配列を含むバックグラウンド低減剤と接触させることをさらに含み、前記バックグラウンド低減剤の前記解放された第1のプローブの前記解放された標識への結合が、前記標識の前記信号をクエンチする、実施形態17に記載の方法。
実施形態19.前記第2のプローブの解放された標識が、ヌクレオチド配列を含む、実施形態2に記載の方法。
実施形態20.前記試料を、前記解放された第2のプローブの前記解放された標識のものに相補的なヌクレオチド配列を含むバックグラウンド低減剤と接触させることをさらに含み、前記バックグラウンド低減剤の前記解放された第2のプローブの前記標識への結合が、前記標識の前記信号をクエンチする、実施形態19に記載の方法。
実施形態21.解放されたプローブの活性化標識が、ヌクレオチド配列を含む、実施形態3に記載の方法。
実施形態22.前記試料を、前記プローブの前記解放された標識のものに相補的なヌクレオチド配列を含むバックグラウンド低減剤と接触させることをさらに含み、前記バックグラウンド低減剤の前記解放されたプローブの前記解放された標識への結合が、前記標識の前記信号をクエンチする、実施形態16に記載の方法。
実施形態23.
各々が、
対応する標的特異的結合パートナーの核酸バーコードに相補的な核酸配列と、
第1の標識と、
第1の切断剤の切断部位であって、前記第1の切断剤が、前記第1の標識を解放することができる、前記切断部位と、を含む、1つ以上の第1のプローブと、
各々が、
対応する標的特異的結合パートナーの核酸バーコードに相補的な核酸配列と、
第2の標識と、
クエンチ部分であって、前記クエンチ部分が前記第2の標識を検出不能にする、前記クエンチ部分と、
前記第1の切断剤の切断部位であって、前記第1の切断剤が、前記クエンチ部分を解放することができ、それによって前記第2の標識が検出可能になる、前記切断部位と、を含み、
任意選択的に、前記第2の標識を解放することができる別個の切断剤の別個の切断部位を含む、1つ以上の第2のプローブと、を含む、プローブセット組成物。
実施形態24.
各々が、
対応する標的特異的結合パートナーの核酸バーコードに相補的な核酸配列と、
第3の標識と、
クエンチ部分であって、前記クエンチ部分が、前記第3の標識を検出不能にする、前記クエンチ部分と、
第2の切断剤の切断部位であって、前記第2の切断剤が前記クエンチ部分を解放することができ、それによって前記第3の標識が検出可能になる、前記切断部位と、を含み、
任意選択的に、前記第3の標識を解放することができる別個の切断剤の別個の切断部位を含む、1つ以上の第3のプローブを、さらに含み、
前記第2のプローブが、前記第2の切断剤の切断部位をさらに含む、実施形態23に記載の組成物。
実施形態25.
対応する標的特異的結合パートナーの核酸バーコードに相補的な核酸配列と、
後続の標識と、
前記後続の標識のクエンチ部分であって、前記クエンチ部分が、前記後続の標識を検出不能にする、前記クエンチ部分と、
切断部位であって、切断剤が前記クエンチ部分を解放することができ、それによって前記後続の標識が検出可能になる、前記切断部位と、を含み、
任意選択的に、別個の切断剤が前記後続の標識を解放することができる、別個の切断部位を含む、後続のプローブを、さらに含み、
前記プローブセットの別のプローブが、前記後続のプローブの前記クエンチ部分を解放する同じ切断剤の切断部位を含む、実施形態24に記載の組成物。
実施形態26.前記1つ以上の第1のプローブが、同じ標識を有する、実施形態23に記載の組成物。
実施形態27.前記1つ以上の第1のプローブが、異なる標識を有する、実施形態23に記載の組成物。
実施形態28.前記切断部位が、電磁的切断部位、化学的切断部位、または機械的切断部位である、実施形態23に記載の組成物。
実施形態29.前記電磁的切断部位が、光切断部位である、実施形態28に記載の組成物。
実施形態30.前記光切断部位が、紫外線(UV)切断部位である、実施形態29に記載の組成物。
実施形態31.前記第1または第2の標識が、蛍光標識である、実施形態23に記載の組成物。
実施形態32.前記切断部位と前記第1の標識との間に存在する第1のプローブの一部のヌクレオチド配列に相補的なヌクレオチド配列を含むバックグラウンド低減剤をさらに含む、実施形態23に記載の組成物。
実施形態33.前記切断部位と前記第2の標識との間に存在する第2のプローブの一部のヌクレオチド配列に相補的なヌクレオチド配列を含むバックグラウンド低減剤をさらに含む、実施形態32に記載の組成物。
実施形態34.前記切断部位と前記後続の標識との間に存在する後続のプローブの一部のヌクレオチド配列に相補的なヌクレオチド配列を含むバックグラウンド低減剤をさらに含む、実施形態33に記載の組成物。
実施形態35.
実施形態23に記載のプローブセット組成物と、
バックグラウンド低減剤と、
カバースリップと、
1つ以上の標的特異的結合パートナーと、
1つ以上の緩衝液と、
標的特異的結合パートナーの核酸バーコードの数を増加させるための1つ以上の試薬と、
1つ以上の切断剤と、
核対比染色剤と、
使用説明書と、を含む、キット。
実施形態36.前記バックグラウンド低減剤が、固相に連結される、実施形態35に記載のキット。
実施形態37.前記固相が、カバースリップ、粒子、及びスライドから選択される、実施形態36に記載のキット。
実施形態38.前記バックグラウンド低減剤が、液相にある、実施形態35に記載のキット。
実施形態39.実施形態23に記載の組成物の第1のプローブの解放された標識に相補的なヌクレオチド配列と、クエンチ材料と、を含む、バックグラウンド低減剤。
実施形態40.実施形態24に記載の組成物の第2のプローブの解放された標識に相補的なヌクレオチド配列と、クエンチ材料と、を含む、バックグラウンド低減剤。
実施形態41.実施形態25に記載の組成物のプローブの解放された活性化標識に相補的なヌクレオチド配列と、クエンチ材料と、を含む、バックグラウンド低減剤。
実施形態42.複数の標的分子を検出するための方法であって、
(a)試料を2つ以上の標的特異的結合パートナーと接触させることであって、各標的特異的結合パートナーが、核酸バーコードを含み、異なる標的分子に特異的である、前記接触させることと、
(b)前記試料を1つ以上のプローブセットと接触させることであって、プローブセットの各プローブが、異なる標的特異的結合パートナーに特異的であり、各プローブセットが、
対応する標的特異的結合パートナーの核酸バーコードに相補的な核酸配列と、
第1の標識と、
第1の切断剤の切断部位であって、前記第1の切断剤が、前記第1の標識を抑制することができる、前記切断部位と、を含む、第1のプローブと、
対応する標的特異的結合パートナーの核酸バーコードに相補的な核酸配列と、
第2の標識と、
クエンチ部分であって、前記クエンチ部分が前記第2の標識を検出不能にする、前記クエンチ部分と、
前記第1の切断剤の切断部位であって、前記第1の切断剤が前記クエンチ部分を解放または抑制することができ、それによって前記第2の標識が検出可能になる、前記切断部位と、を含み、
任意選択的に、第2の切断剤が前記第2の標識を解放または抑制することができる、切断部位を含む、第2のプローブと、を含む、前記接触させることと、
(c)前記1つ以上のプローブセットの各々の前記第1のプローブの標識に対応する信号を検出することと、
(d)前記試料を第1の切断剤と接触させることであって、それにより、前記1つ以上のプローブセットの各々における前記第1のプローブの前記標識を抑制し、前記1つ以上のプローブセットの各々における前記第2のプローブの前記クエンチ部分を解放または抑制し、それにより、前記第2の標識に対応する信号を活性化する、前記接触させることと、
(e)前記1つ以上のプローブセットの各々の前記第2のプローブの前記標識に対応する信号を検出することと、を含む、前記方法。
実施形態43.前記プローブセットのうちの1つ以上が、第3のプローブをさらに含み、
(f)ステップ(b)において、前記試料を1つ以上のプローブセットに含まれる第3のプローブと接触させることであって、前記第3のプローブが、
対応する標的特異的結合パートナーの核酸バーコードに相補的な核酸配列と、
第3の標識と、
クエンチ部分であって、前記クエンチ部分が、前記第3の標識を検出不能にする、前記クエンチ部分と、
第2の切断剤の切断部位であって、前記第2の切断剤が、前記クエンチ部分を解放または抑制することができ、それによって前記第3の標識が検出可能になる、前記切断部位と、を含み、
任意選択的に、別個の切断剤が1つ以上のプローブセットの前記第3の標識を解放または抑制することができる、別個の切断部位を含む、前記接触させることと、
(g)ステップ(e)の後、前記試料を第2の切断剤と接触させることであって、それにより、前記1つ以上のプローブセットの各々における前記第2のプローブの前記標識を抑制し、前記1つ以上のプローブセットにおける前記第3のプローブの前記クエンチ部分を解放または抑制し、それにより、前記第3の標識に対応する信号を活性化する、前記接触させることと、
(h)前記第3の標識に対応する信号を検出することと、を含む、実施形態42に記載の方法。
実施形態44.前記プローブセットのうちの1つ以上が、後続のプローブをさらに含み、
(i)ステップ(b)において、前記試料を1つ以上のプローブセットに含まれる後続のプローブと接触させることであって、前記後続のプローブが、
対応する標的特異的結合パートナーの核酸バーコードに相補的な核酸配列と、
後続の標識と、
クエンチ部分であって、前記クエンチ部分が、前記後続の標識を検出不能にする、前記クエンチ部分と、
切断部位であって、後続の切断剤が前記クエンチ部分を解放または抑制することができ、それによって前記後続の標識が検出可能になる、前記切断部位と、を含み、
任意選択的に、別個の切断剤が前記試料中のプローブから活性化標識を抑制することができる、別個の切断部位を含む、前記接触させることと、
(j)前記試料を後続の切断剤と接触させることであって、それにより、各プローブセットの前記プローブの活性化標識を抑制し、各プローブセットの前記後続プローブの前記クエンチ部分を解放し、それにより、前記後続標識に対応する信号を活性化する、前記接触させることと、
(k)前記後続の標識に対応する信号を検出することと、
(l)任意選択的に、ステップ(i)から(k)までを繰り返すことと、を含む、実施形態43に記載の方法。
Aは、第1のプローブを含有する、本開示の例示的なプローブセットを概略的に示す。Bは、第2のプローブを含有する、本開示の例示的なプローブセットを概略的に示す。Cは、第3のプローブを含有する、本開示の例示的なプローブセットを概略的に示す。Dは、第4のプローブを含有する、本開示の例示的なプローブセットを概略的に示す。 本明細書に開示される実施形態の概略図を提供する。9つの標的特異的結合パートナー(抗体-DNAコンジュゲートとして示される)に結合した3つの例示的なプローブセット(プローブセットA、B、及びC)を概略的に示す。プローブセットAは、標的1、4、及び7に向けられる。プローブセットBは、標的2、5、及び8に向けられる。プローブセットCは、標的3、6、及び9に向けられる。例示的なプローブセットは、3つの検出ラウンドのために設計される:ラウンド1-標的1、2、及び3、ラウンド2-標的4、5、及び6、ならびにラウンド3-標的7、8、及び9。 本明細書に開示される実施形態の概略図を提供する。本開示の一実施形態による、顕微鏡スライドに固定された調製された組織試料に結合したプローブセットを概略的に示す。 本明細書に開示される実施形態の概略図を提供する。検出の第1ラウンドを概略的に示す。 本明細書に開示される実施形態の概略図を提供する。検出の第2ラウンドを概略的に示す。 本明細書に開示される実施形態の概略図を提供する。検出の第3ラウンドを概略的に示す。 A~Cは、本明細書に記載の方法の例示的な一実施形態を概略的に示し、図1に示されるプローブセットの第1、第2、及び第3のプローブは、同族プローブが結合する複数の核酸バーコードリピートを有する標的特異的結合パートナーに結合する(それぞれ図3A、3B、及び3C)。 Aは、本開示の種々の実施形態において有用な4つの例示的な切断モードを概略的に示す。光切断可能な結合の切断剤としての紫外(UV)光の使用を示す。Bは、本開示の種々の実施形態において有用な4つの例示的な切断モードを概略的に示す。ジスルフィド結合の切断剤としてのトリス(2-カルボキシエチル1)ホスフィン(TCEP)の使用を示す。Cは、本開示の種々の実施形態において有用な4つの例示的な切断モードを概略的に示す。特定のヌクレオチド配列の切断剤としての制限酵素の使用を示す。Dは、本開示の種々の実施形態において有用な4つの例示的な切断モードを概略的に示す。ウラシル-グリコシド結合を含有する核酸ヘアピンの切断剤としてのウラシル-DNAグリコシラーゼの使用を示す。 A~Dは、3つの検出ラウンドを使用して、3つの標的がプローブセットの3つのプローブの適用後に検出され、次いで新しいプローブが試料に適用され、後続の検出ラウンドが実行される、本開示の例示的な一実施形態を概略的に示す。 Aは、4つの標的の第1ラウンドの検出後に、本開示の一実施形態に従って処理された組織試料の蛍光顕微鏡画像を示す。Bは、4つの異なる標的の第2ラウンドの検出後に、本開示の一実施形態に従って処理された組織試料の蛍光顕微鏡画像を示す。 Aは、本開示の実施形態を使用して組織試料中で、プローブがクエンチされる第1ラウンドの検出の画像を示す。Bは、本開示の実施形態を使用して組織試料中で、切断剤で処理するとプローブがクエンチ解除(unquench)された第2ラウンドの検出の画像を示す。 A~Dは、本開示の例示的なプローブのセグメントを示す。 例示的な非選択的バックグラウンド低減剤を概略的に示す。 例示的な選択的バックグラウンド低減剤の実施形態を概略的に示す。 バックグラウンド低減剤の設計及びバックグラウンド低減剤を使用した検出ラウンドからの画像の概略図を示す。バックグラウンド低減剤、対応する第1のプローブ(プローブ設計A)、及び第2のプローブ(プローブ設計B)の設計の実施形態を概略的に示す。 バックグラウンド低減剤の設計及びバックグラウンド低減剤を使用した検出ラウンドからの画像の概略図を示す。本開示に従って、CD8、PD1、PDL1及びCD68が同時に検出された第1ラウンドの、図11Aの設計を使用した2つの検出ラウンドからの画像を示す。 バックグラウンド低減剤の設計及びバックグラウンド低減剤を使用した検出ラウンドからの画像の概略図を示す。本開示に従って、CD3、CD4、FoxP3及びサイトケラチンが同時に検出された第2ラウンドの、図11Aの設計を使用した2つの検出ラウンドからの画像を示す。 A~Dは、組織内で標的を検出する画像を示す。図は、バックグラウンド低減剤の不在下(A/B))または存在下(C/D)で、カバースリップ除去なしの画像を示す。 例示的なプローブセットの概略図及びそれらのプローブセットを使用した反応から生成された画像を示す。具体的には、3つの異なる切断剤(TCEP、UV光切断、及びウラシル-DNA-グリコシラーゼ)を使用した4つの検出ラウンドのために設計された、4つのメンバーを含有する例示的なプローブセットを概略的に示す。 例示的なプローブセットの概略図及びそれらのプローブセットを使用した反応から生成された画像を示す。図13Aに示すプローブセット実施形態による4つのプローブセットを使用した16個の検出標的分子の画像を示す。
標的分子(または「標的」)の多重検出のためのプローブセット、それらを使用するための関連する方法及びキット、ならびに関連するバックグラウンド低減剤が本明細書に記載される。実施形態では、方法を使用して、標的結合パートナー及び標識プローブの単回の先行適用、続いてプローブの亜集団の逐次検出で、複数の標的分子を検出することができる。様々な実施形態では、多重方法は、プローブの最初の適用後に、例えば、組織試料を囲むカバースリップを除去することなく、試料に直接アクセスすることなく実施することができる。
本発明の実施形態が詳細に説明されるが、他の実施形態が企図されることを理解されたい。したがって、本発明は、その範囲が、以下の説明または図面に示される構成要素の構造及び配置の詳細に限定されることを意図しない。本発明は、他の実施形態が可能であり、様々な方法で実行または実施され得る。また、実施形態を説明する際に、明確にするために、特定の技術用語が用いられる。
本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用される場合、単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈が別段明確に指示しない限り、複数の指示対象を含むことにも留意されたい。例えば、シートまたは部分への言及は、複数のシートまたは部分の製造を含むことも意図される。「a」構成要素を含有するシートへの言及は、指定された構成要素に加えて他の構成要素を含むことが意図される。
また、実施形態を説明する際には、明確にするために技術用語が用いられる。各用語は、当業者に理解されるようにその最も広範な意味を考慮し、同様の目的を達成するために同様に動作する全ての技術的等価物を含むことが意図される。
範囲は、本明細書において、「約」もしくは「およそ」1つの特定の値から、及び/または「約」もしくは「およそ」別の特定の値まで、として表され得る。そのような範囲が表現されるとき、別の実施形態は、1つの特定の値から及び/または他の特定の値までを含む。
「含む(comprising)」または「含有する(containing)」または「含む(including)」とは、少なくとも指定された化合物、元素、粒子、または方法ステップが組成物または物品または方法に存在するが、他のそのような化合物、材料、粒子、方法ステップが、指定されたものと同じ機能を有する場合でも、他の化合物、材料、粒子、方法ステップの存在を除外しないことを意味する。
1つ以上の方法ステップの言及は、明示的に識別されるこれらのステップ間の追加の方法ステップまたは間に介在する方法ステップの存在を排除するものではないことも理解されるべきである。同様に、ファブリックまたはシステムにおける1つ以上の構成要素の言及は、明示的に識別されるそれらの構成要素間の追加の構成要素または介在する構成要素の存在を排除しないことも理解されるべきである。
蛍光顕微鏡を用いた組織試料中の標的の多重検出のための方法は、例えば、米国特許第9,944,972号に記載されており、市販されている。InSituPlex多重検出技術(Ultivue,Inc.)は、以下のように複数の標的を検出するために使用される。まず、4つの標的についてのDNA-バーコード付き抗体の集合を試料に適用し、ここでDNA-バーコードは各抗体について異なる。DNA-バーコードの増幅後、バーコードに結合する蛍光標識プローブを適用する。蛍光標識はスペクトル的に異なり、全て同時に画像化することができる。さらなる標的は、プローブを除去し、バーコード付き抗体の第2のセットに相補的なプローブの別の集合を適用することによって検査され得る。したがって、この方法を使用して9つの標的を検査するように設計されたアッセイにおいて、ユーザは、最初の3つの標的を画像化し、次にプローブを除去し、次のラウンドの3つのプローブを適用することによって交換を行うことができる。その後、標的4~6を画像化し、再び交換を行う。次いで、標的7~9を画像化する。
対照的に、本明細書に記載の方法は、試料に同時に適用することができ、交換ステップを必要とすることなく順次検出することができるプローブセットを使用する。図1A~D(それぞれプローブA、B、C、及びDを示す)は、本開示の例示的なプローブセットを概略的に示す。様々な変形が可能であるが、この図は、本開示の基本的な実施態様を示す。この実施形態では、各プローブ(A、B、C、及びD)は、異なる標的に特異的であり、それぞれが同じ標識を含有する。プローブB、C、及びDは、標識をクエンチすることができる同じクエンチ部分を含有する。プローブA及びBは、プローブAの標識の解放、ならびにプローブBの標識の脱クエンチングを同時に可能にする共通の切断部位(C)を含有する。プローブB及びCは、同様にプローブBの標識の解放、ならびにプローブCの標識の脱クエンチングを同時に可能にする共通の切断部位(C)を含有する。プローブC及びDは、プローブCの標識の解放、ならびにプローブDの標識の脱クエンチングを同時に可能にする共通の切断部位(C)を含有する。プローブDは、プローブDの標識の解放、ならびに任意選択的に、後続のプローブの標識の脱クエンチングを可能にする切断部位(C)を任意選択的に含有する。
図2Aは、本開示による標的特異的結合パートナー(TSBP)に結合した3つの例示的なプローブセットを概略的に示す。この実施形態では、3つの検出ラウンドを使用して9つの異なる標的を検出し、各ラウンドでプローブセットA、B、及びCのメンバーを使用する。TSBPは、異なるプローブが結合する異なるバーコードをそれぞれ有する核酸セグメントを有する抗体として示される。各プローブセットのプローブは、それらのマッチングするTSBPに結合するように示される。特定のプローブセットのプローブには共通の標識が含まれている(図2A凡例を参照されたい)。本実施形態では、各異なるプローブセットは、異なる標識及び対応するクエンチ部分を有する。図2Bは、スライド上の組織試料の標的に結合したときの、図2Aの例示的なプローブ結合TSBPを概略的に示す。
図2Cは、検出のラウンド1を概略的に示し、この実施形態では、各プローブセットの第1のプローブ(標的1、2、及び3)の標識が検出される。検出可能なプローブは、黒色プローブ/TSBP/標的複合体として示され、検出不可能なプローブは、灰色プローブ/TSBP/標的複合体において示される。
図2Dは、各プローブセットの第1のプローブの標識を解放し、各プローブセットの第2のプローブのクエンチ部分を解放する切断剤の適用が先行する、検出のラウンド2を概略的に示す。クエンチ部分の解放は、各プローブセットの第2のプローブの標識を検出可能にし、第1のプローブの標識の解放は、TSBP/標的複合体からそれらの信号を除去する。したがって、各プローブセットの現在検出可能な第2のプローブ(標的4、5、及び6)は、黒色プローブ/TSBP/標的複合体として示される。
図2Eは、各プローブセットの第2のプローブの標識を解放し、各プローブセットの第3のプローブのクエンチ部分を解放する第2の切断剤の適用が先行する、検出のラウンド3を概略的に示す。したがって、各プローブセットの現在検出可能な第3のプローブ(標的7、8、及び9)は、黒色プローブ/TSPB/標的複合体として示される。標識切断部位は、ユーザが最後に検出された信号を除去することを望む場合もそうでない場合もあるため、最終ラウンドの検出で使用されるプローブに存在する場合もあれば、存在しない場合もある。
図3A~3Cは、プローブセットの第1、第2、及び第3のプローブがTSBPに結合し、各TSBPは、同族プローブが結合する複数の同一の核酸バーコードリピートを含む、本明細書に記載の方法の例示的な実施形態を概略的に示す。各TSBPへの複数のプローブの結合は、プローブの検出可能な信号を増幅するための例示的な方法である。
図4A~4Dは、本開示の様々な実施形態において有用な4つの例示的な切断モードを概略的に示す。図4Aにおいて、TSPB/標的に結合したプローブのクエンチ標識は、UV光が光切断可能な結合の切断剤として使用されるときに、活性化される。図4Bにおいて、クエンチ標識は、トリス(2-カルボキシエチル1)ホスフィン(TCEP)がジスルフィド結合の切断剤として使用されるときに、活性化される。図4Cにおいて、クエンチ標識は、制限酵素が特定のヌクレオチド配列の切断剤として使用されるときに、活性化される。図4Dにおいて、クエンチ標識は、ウラシル-DNAグリコシラーゼがウラシル-グリコシド(UA)結合を加水分解する切断剤として使用され、DNA二本鎖を不安定にするときに、活性化される。
図5A~5Bは、連続プローブセットを使用して、標的の数の増加を検出し得ることを例示する、記載された方法の例示的な実施形態を概略的に示す。図示は、第1の標的がラウンドAで検出され(図5A)、試料がTCEPで処理されて第1の標識を解放し第2の標識をクエンチ解除し、第2の標的をラウンドBで検出し(図5B)、次いで試料がUV光で処理されて第2の標識を解放し、第3の標識をクエンチ解除し、第3の標的をラウンドCで検出し(図5C)、次に試料がウラシルDNAグリコシラーゼで処理されて第3の標識を解放し、別のプローブセットが試料に追加され、かつ第4の標的をラウンドDで検出し(図5D)、ユーザは、追加の標的を検出するために任意の選択された切断モードを使用して1つ以上の検出ラウンドを続けることを示す。他のタイプのプローブは、追加の標的を検出するために本明細書に記載されるプローブセットと共に使用することもできる。
したがって、本開示は、複数の標的を検出するための組成物、キット、及び方法を提供する。本明細書では、プローブセット組成物が提供される。組成物は、1つ以上の第1のプローブであって、各々が、対応する標的特異的結合パートナーの核酸バーコードに相補的な核酸配列と、第1の標識と、第1の切断剤の切断部位であって、第1の切断剤が第1の標識を解放することができる切断部位と、を含有する1つ以上の第1のプローブと、1つ以上の第2のプローブであって、各々が、対応する標的特異的結合パートナーの核酸バーコードに相補的な核酸配列と、第2の標識と、クエンチ部分であって、第2の標識を検出不能にするクエンチ部分と、第1の切断剤の切断部位であって、第1の切断剤がクエンチ部分を解放することができ、それによって第2の標識が検出可能になる切断部位と、を含有し、任意選択的に、第2の標識を解放することができる別個の切断剤の別個の切断部位を含む、1つ以上の第2のプローブと、を含む。
いくつかの実施形態では、プローブセットは、1つ以上の第3のプローブであって、各々が、対応する標的特異的結合パートナーの核酸バーコードに相補的な核酸配列と、第3の標識と、クエンチ部分であって、クエンチ部分が第3の標識を検出不能にするクエンチ部分と、第2の切断剤の切断部位であって、第2の切断剤が、クエンチ部分を解放することができ、それによって第3の標識が検出可能になる、切断部位と、を含み、任意選択的に、第3の標識を解放することができる別個の切断剤の別個の切断部位を含む、1つ以上の第3のプローブを、さらに含むことができ、第2のプローブは第2の切断剤の切断部位をさらに含む。
いくつかの実施形態では、プローブセットは拡張して、後続のプローブであって、対応する標的特異的結合パートナーの核酸バーコードに相補的な核酸配列と、後続の標識と、後続の標識のクエンチ部分であって、クエンチ部分が後続の標識を検出不能にするクエンチ部分と、切断部位であって、切断剤がクエンチ部分を解放することができ、それによって後続の標識が検出可能になる、切断部位と、を含み、任意選択的に、別個の切断剤が後続の標識を解放することができる、別個の切断部位を含む、後続のプローブを含むことができ、プローブセットの別のプローブは、後続のプローブのクエンチ部分を解放する同じ切断剤の切断部位を含む。
「第1のプローブ」という用語は、少なくとも(1)対応する標的特異的結合パートナーの核酸バーコードに相補的な核酸配列と、(2)第1の標識と、(3)第1の切断剤の切断部位と、を含有するプローブを意味し、第1の切断剤が、第1の標識を解放することができる。第1のプローブは、方法ステップにおいて展開または展開されない1つ以上の追加のクエンチ部分、1つ以上の他の標識、及び1つ以上の他の切断部位をさらに含有することができる。特定の方法(例えば、方法に光切断剤を使用しない場合、光切断部位が存在する)において展開されないままである要素を、代替の方法で使用することができ、アッセイフローを設計するときにユーザに柔軟性を与える。プローブは、同じ切断剤について2つ以上の切断部位、または後続ステップを妨げない別個の切断剤の別個の切断部位を有し得る。そのような重複性は、例えば、より弱い切断剤にとって、より短い解放されたプローブ断片を作製するため、または他の目的に有用であり得る。同様に、第2、第3、及び後続のプローブは、任意の数のクエンチ部分、標識、及び/または切断部位を含有することができる。したがって、いくつかの実施形態では、プローブセットのいくつかのプローブは、展開されない1つ以上の標識、クエンチ部分、または切断部位を含有し得る。いくつかの実施形態では、プローブの切断生成物は、2つ以上の標識、クエンチ部分、及び/または未展開切断部位を含有し得る。プローブの切断が、2つ以上の切断生成物を解放し得ることが予見可能である。所望される場合、第1のプローブは、切断剤を第1のプローブの標識を検出する前に試料と接触させるように、クエンチ部分を含有することができる。
所望される場合、2つ以上のプローブは、蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)を使用して2つ以上の標的間の物理的距離を反映する近接信号を生成するように設計することができる。この実施態様の実施形態では、プローブは、プローブが近接して標的に結合されるときに、別のプローブに含まれる標識(例えば、クエンチャー)によってクエンチされることができる標識(例えば、フルオロフォア)を含有する。したがって、ドナーまたはアクセプター標識のFRET信号は、本明細書に記載の1つ以上の検出ラウンドで検出することができる。
図8A~8Dは、本開示に包含される例示的なプローブのセグメントを示す。図8A~8Cは、ジスルフィド切断部位及び末端標識を含有する例示的な第1のプローブセグメントを示す。ヌクレオチドの数、または他の化学的性質によって付与される物理的距離は、ユーザによって選択されるように変化し得る。図8Bにおいて、「T」はチミン塩基である。図8Dは、標識とクエンチ部分との間にジスルフィド切断部位を含有する例示的な第2のプローブセグメントを示す。
次に検出されるプローブの標識を検出する前に、プローブから解放される標識からの信号を低減することが所望され得る。バックグラウンド低減剤(background-reducing agent)をこの目的に利用できる。本明細書で使用される場合、「バックグラウンド低減剤」という用語は、プローブの解放された標識に結合して、標識の信号を低減させる物質を意味し、そうしないと不要な信号またはバックグラウンド信号が発生する可能性がある。バックグラウンド低減剤は、標識の直接的もしくは間接的なクエンチ、選択された撮像野の外側への標識の再配置、またはその両方を含む、1つ以上の機構によって信号を低減することができる。バックグラウンド低減剤は、解放された標識に非選択的または選択的に結合することができる。
実施形態では、非選択的なバックグラウンド低減剤は、単結晶炭素、カーボンシート、ガラス状炭素、カーボンブラック、カーボンペースト、活性炭、グラフェン、カーボンナノチューブ、グラフェンオキシド、及びカーボンドットを含む、肉眼的、メソスコーピック、及びナノスケール材料を含むカーボンナノ粒子カーボンナノ材料である。粒子の例示的なサイズ範囲は、20nm未満の一次元を含む。グラフェンオキシド粒子は、グラフェニックカーボンに加えてヒドロキシル基及びカルボキシル基を有する。カルボキシル基が水溶液中の溶解性を有利にするイオン性を付与する一方で、粒子上の高い電荷の程度も表面吸着を促進する。したがって、有用なカーボンナノ粒子は、カルボキシルと比較して高度のヒドロキシルを呈し得る。グラフェンオキシドは、例えば、組織顕微鏡法における望ましくない蛍光を低減するために使用されている(例えば、Li,R.,Georgiades,P.,Cox,H.et al.Quenched Stochastic Optical Reconstruction Microscopy(qSTORM)with Graphene Oxide.Sci Rep 8,16928(2018)doi:10.1038/s41598-018-35297-4を参照されたい)。図9に示すように、解放された標識は、グラフェンオキシドに結合することができ、それは溶液中であっても固体支持体(例えば、カバースリップ、スライドまたは粒子)にでも付着でき、その後解放された標識からの信号が抑制またはクエンチされる。
実施形態では、選択的バックグラウンド低減剤は、解放された標識に含まれるヌクレオチド配列に特異的に結合する。実施形態では、かかる選択的バックグラウンド低減剤は、解放された標識に結合し、バックグラウンド低減剤のクエンチャーを標識と近接させると、標識のクエンチをもたらす。これは、例えば、本明細書に記載されるUV光切断実施形態等のカバースリップを除去せずに切断を行う場合に有用である。
したがって、実施形態では、核酸選択的バックグラウンド低減剤は、(i)切断剤によって切断されるとプローブから解放される標識を含むプローブセグメントに含まれるヌクレオチド配列に相補的なヌクレオチド配列、(ii)標識の信号をクエンチすることができるクエンチャー、及び任意選択的に、(iii)切断部位であって、それによりバックグラウンド低減剤自体が活性化されるか、プローブセグメントとの相互作用に利用可能になる(例えば、ケージ化バックグラウンド低減剤の場合)か、または固体支持体から解放される(例えば、カバースリップ、顕微鏡スライド、ビーズ等からの解放の場合)切断部位、を含む、分子または複合体である。
いくつかの実施形態では、バックグラウンド低減剤は、試料エンクロージャ(例えば、カバースリップ、スライド、キャピラリー)または付属品(例えば、ビーズ、粒子)等の固体支持体に連結される。固体支持体が使用される場合、バックグラウンド低減剤は支持体と会合したままであり、それによって解放された標識を支持体に引き付けることができる。あるいは、バックグラウンド低減剤は、そのパートナーが解放した標識を解放するために使用された切断剤と同じ、または異なる切断剤であってよい切断剤によって支持体から遊離され得る。図10は、最初に支持体に付着し、その後支持体から切断され、解放された標識に結合するバックグラウンド低減剤(例えば、図10、a)、及び解放された標識に結合したときに支持体に結合したままであるバックグラウンド低減剤(例えば、図10、b)を示す。
バックグラウンド低減剤は、種々の構造を有することができる。実施形態では、バックグラウンド低減剤は、環化核酸を含む。環化核酸は、切断部位を含み得、それによって、切断は、バックグラウンド低減剤を、そのパートナーが解放した標識との相互作用に利用可能にする(例えば、図10、c)。実施形態では、バックグラウンド低減剤は、核酸ヘアピン構造を含む(例えば、図10、d)。いくつかの実施形態では、バックグラウンド低減剤は、1つ以上の切断部位を含む核酸ヘアピン構造を含み、それによって、切断は、バックグラウンド低減剤を、そのパートナーが解放した標識との相互作用に利用可能にする(例えば、図10、e、f、g)。
実施形態では、バックグラウンド低減剤は、切断部位を含み、それによって、切断は、薬剤を活性化するか、またはそのパートナーが解放した標識と相互作用に利用可能にする。切断部位及び切断剤は、本明細書において以下に記載され、様々なそのような切断部位及び切断剤のいずれも、バックグラウンド低減剤での使用に適している。いくつかの実施形態では、切断剤を使用してブロッカーをアンケージし、薬剤がパートナー解放標識と相互作用できるようになるまで、そのパートナーが解放した標識との相互作用をブロックするケージ化分子を含むバックグラウンド低減剤である(例えば、図10、h)。
バックグラウンド低減剤とそのパートナーが解放した標識との間の相互作用は、非共有結合または共有結合であり得る。例示的な非共有相互作用としては、相補的または部分的に相補的な核酸間の結合が挙げられる。例示的な共有結合相互作用としては、相補的または部分的に相補的な核酸間の架橋が挙げられる(例えば、図10、i;3-シアノビニルカルバゾールヌクレオシド光架橋剤(CNVK))。したがって、バックグラウンド低減剤は、解放された標識に架橋することができる場合がある。これは、使用されるアッセイ条件下で一過性に結合する核酸配列等の解放された標識に対して比較的低い親和性結合部位を使用する場合に有用であり得る。
本明細書に記載される任意の切断剤は、バックグラウンド低減剤に使用することができる。特定の実施形態では、バックグラウンド低減剤は光切断剤によって活性化することができる。以下の実施例7に記載されるように、光切断剤が蛍光顕微鏡法で使用される場合、試料は、第1の(またはその後の)ラウンド画像を取得するために使用されるステージから除去することなく、撮像システムを使用して光の光切断波長(例えば、385nm)で処理することができる。あるいは、試料を撮像システムから除去し、光切断剤で外部処理し、次の検出ラウンドのために撮像システム(または別の検出モード)に戻すことができる。本開示の別の箇所で説明するように、異なるラウンドからの画像は、周知の方法を使用して整列させることができる。
バックグラウンド低減剤を含有する組成物は、例えば、特定のワークフローの便宜のために、任意の形態、例えば、乾燥で、適合性液体中で可溶化され、コロイド混合物中で、及び他の成分と一緒に提供することができる。したがって、バックグラウンド低減剤は、バックグラウンド低減封入剤の構成要素であり得る。
バックグラウンド低減封入剤(mounting medium)は、組織とカバースリップとの間に配置される流体であり、これは、1つ以上の標識に対して選択的な1つ以上のクエンチャーを含む。流体は、塩、緩衝液、硬化剤、褪色防止剤、及び染色試薬(例えば、核対比染色剤)のうちの1つ以上、またはそれらの組み合わせを含有することができる。バックグラウンド低減剤を添加するための塩基として使用することができる市販の封入剤の例としては、Prolong Gold Anti-Fade Mountant(ThermoFisher)、及びVectashield(Vecta Laboratories)が挙げられる。親和性及び/またはクエンチ材料を添加するための塩基として使用することができる一般的な試薬の例としては、リン酸緩衝食塩水(PBS)及びトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(Tris)ベースの緩衝液等の生物学的試料に使用される様々な緩衝液が挙げられる。
本開示は、複数の標的分子の多重検出のためのキットを提供する。実施形態では、キットは、本明細書に記載の1つ以上のプローブセットと1つ以上の他の構成要素とを含む。各プローブセットは、1つ以上の第1のプローブ及び1つ以上の第2のプローブを含む。任意選択的に、1つ以上の第3のプローブ、第4のプローブ、第5のプローブ、第6のプローブ、またはそれ以上のプローブを含むことができる。1つ以上の他のキット構成要素は、1つ以上の使用説明書、1つ以上のバックグラウンド低減剤、1つ以上の切断剤、1つ以上の標的特異的結合パートナー、1つ以上の緩衝液、標的特異的結合パートナーの核酸バーコードの数を増加させるための1つ以上の試薬、核対比染色剤、バックグラウンド低減封入剤、カバースリップ、プレート、対照試料、ソフトウェア、及び他の構成要素を含み得る。
本開示は、複数の標的分子を検出するための方法を提供する。実施形態では、本方法は、(a)試料を、2つ以上の標的特異的結合パートナーと接触させることであって、各標的特異的結合パートナーが、核酸バーコードを含み、異なる標的分子に特異的である、接触させることと、(b)試料を、1つ以上のプローブセットと接触させることであって、プローブセットの各プローブが、異なる標的特異的結合パートナーに特異的であり、各プローブセットが、対応する標的特異的結合パートナーの核酸バーコードに相補的な核酸配列と、第1の標識と、第1の切断剤の切断部位であって、第1の切断剤が、第1の標識を解放することができる、切断部位と、を含む、第1のプローブと、対応する標的特異的結合パートナーの核酸バーコードに相補的な核酸配列と、第2の標識と、クエンチ部分であって、クエンチ部分が、第2の標識を検出不能にする、クエンチ部分と、第1の切断剤の切断部位であって、第1の切断剤が、クエンチ部分を解放することができ、それによって、第2の標識が検出可能になる、切断部位と、を含み、任意選択的に、第2の切断剤の切断部位であって、第2の切断剤が、第2の標識を解放することができる切断部位を含む、第2のプローブと、を含む、接触させることと、(c)各プローブセットの第1のプローブの標識に対応する信号を検出することと、(d)試料を第1の切断剤と接触させることであって、それにより、各プローブセットの第1のプローブの標識を解放し、各プローブセットの第2のプローブのクエンチ部分を解放し、それにより、各プローブセットの第2のプローブの第2の標識に対応する信号を活性化する、接触させることと、(e)各プローブセットの第2のプローブの標識に対応する信号を検出することと、を含む。
いくつかの実施形態では、プローブセットのうちの1つ以上は、第3のプローブをさらに含み、本明細書に記載の方法では、ステップ(b)において、試料を、対応する標的特異的結合パートナーの核酸バーコードに相補的な核酸配列と、第3の標識と、クエンチ部分であって、クエンチ部分が、第3の標識を検出不能にする、クエンチ部分と、第2の切断剤の切断部位であって、第2の切断剤がクエンチ部分を解放することができ、それによって第3の標識が検出可能になる、切断部位と、を含有し、任意選択的に、1つ以上のプローブセットの第3の標識を解放することができる別個の切断剤の別個の切断部位を含む、第3プローブと接触させること、包含し、ならびに方法は、ステップ(e)の後に、試料を、第2の切断剤と接触させることであって、それにより1つ以上のプローブセットの各々における第2のプローブの標識を解放し、1つ以上のプローブセットにおける第3のプローブのクエンチ部分を解放し、それにより、1つ以上の第3のプローブの標識に対応する信号を活性化する、接触させることと、1つ以上の第3のプローブの標識に対応する信号を検出することと、をさらに含む。
実施形態では、本明細書に記載の方法は、後続のプローブを含有するプローブセットのうちの1つ以上の使用を含む。方法は、(i)ステップ(b)において、試料を、1つ以上のプローブセットに含まれる後続のプローブと接触させることであって、後続のプローブが、対応する標的特異的結合パートナーの核酸バーコードに相補的な核酸配列と、後続の標識と、クエンチ部分であって、クエンチ部分が、後続の標識を検出不能にするクエンチ部分と、後続の切断剤の切断部位であって、後続の切断剤が、クエンチ部分を解放することができ、それによって後続の標識が検出可能になる、切断部位と、を含み、任意選択的に、別個の切断剤が試料中のプローブから活性化標識を解放することができる、別個の切断部位を含む、接触させることと、(j)試料を後続の切断剤と接触させることであって、それにより、各プローブセットのプローブの活性化標識を解放し、各プローブセットの後続のプローブのクエンチ部分を解放し、それにより、各プローブセットの後続のプローブの標識に対応する信号を活性化する、接触させることと、(k)各プローブセットの後続のプローブの標識に対応する信号を検出することと、(l)任意選択的に、ステップ(i)から(k)までを繰り返すことと、を含む。
方法は、ステップ(b)において、試料を、2つ以上のプローブセットと接触させることであって、本明細書において、各プローブセットは、対応する標的特異的結合パートナーの核酸バーコードに相補的な核酸配列と、後続の標識と、クエンチ部分であって、クエンチ部分が、後続の標識を検出不能にするクエンチ部分と、切断部位であって、後続の切断剤がクエンチ部分を解放することができ、それによって後続の標識が検出可能になる、切断部位と、を含み、任意選択的に、別個の切断剤が試料中のプローブから活性化標識を解放することができる、別個の切断部位を含む、後続のプローブ、をさらに含む、接触させることと、(j)ステップ(h)後に、試料を後続の切断剤と接触させることであって、それにより、各プローブセットのプローブの活性化標識を解放し、各プローブセットの後続のプローブのクエンチ部分を解放し、それにより、各プローブセットの後続のプローブの標識に対応する信号を活性化する、接触させることと、(k)各プローブセットの後続のプローブの標識に対応する信号を検出することと、(l)任意選択的に、ステップ(i)から(k)までを繰り返すことと、をさらに含み得る。
様々な実施形態では、第1及び第2の検出可能な標識は同じであってもよく、第1、第2、及び第3の検出可能な標識は同じであってもよく、第1、第2、第3、及び後続の検出可能な標識は同じであってもよい。プローブセットの第1、第2、第3、及び後続の検出可能な標識は、第1、第2、第3、及び後続の検出ラウンドで検出されるため、標識は、異なる必要はない(ただし、異なることができる)。しかしながら、1つのプローブセットの第1、第2、第3、及び後続の検出可能な標識は、第1、第2、第3、及び後続の検出ラウンドで検出されるとき、異なるプローブセットの標識とは異なる。
複数のプローブセットが蛍光検出モードで使用される場合、同じ検出チャネルを使用して全ての第1のプローブを検出することが便利であり得る。例えば、全ての標識がFITC様である場合、単一の検出チャネルでの検出が可能である。以下でより詳細に記載されるように、同じ検出チャネルで様々な蛍光色素が検出可能であるため、全てのプローブが同じ検出チャネルで検出されるため同じ検出可能な標識を含有する必要はない。1回のラウンドで複数の検出チャネルでの検出と、複数の検出モードを使用できる。
様々な実施形態では、本方法は、TSBPに含まれる核酸バーコードの数を増加させることを含み得、対応するプローブの複数のコピーは、核酸バーコードの複数のコピーに結合する。バーコードの数は、PCR、ローリングサークル増幅、プライマー交換反応(PER)、HCR、分岐増幅、または2つ以上の方法の組み合わせ等の方法を使用して増加させることができる。方法は、標的特異的結合パートナーを試料に添加する前、または標的特異的結合パートナーを試料と接触させた後に実行することができる。
いくつかの実施形態では、標的は、ポリペプチドまたは核酸であり得る。したがって、標的特異的結合パートナーは、ポリペプチド、核酸、または他の標的を認識する標的結合官能基を含有し得る。
いくつかの実施形態では、切断部位は、化学的切断部位、機械的切断部位、光切断部位等の電磁的切断部位、または酵素的切断部位であってもよい。
いくつかの実施形態では、標識は蛍光標識である。以下に記載されるように、複数の蛍光標識は、日常的な方法を使用して同時に選択することができる。
記載の方法の様々な実施形態では、試料は、切断剤と接触した後に洗浄されることができる。これは、解放された標識が、望ましくないバックグラウンド信号を生成するのに十分な信号を保持する場合に有用である。
いくつかの実施形態では、試料は、切断剤との接触後に洗浄されない。これは、カバースリップによって覆われた組織試料に対して本方法を実行する場合、カバースリップを除去しないことが所望される場合に有用である。
いくつかの実施形態では、第1のプローブの解放された標識は、ヌクレオチド配列を含む。そのような実施形態では、方法は、試料を、解放された第1のプローブの解放された標識のものに相補的なヌクレオチド配列を含むバックグラウンド低減剤と接触させることをさらに含み得、解放された第1のプローブの解放された標識へのバックグラウンド低減剤の結合は、解放された第1の標識の信号をクエンチする。
同様に、いくつかの実施形態では、第2のプローブの解放された標識は、ヌクレオチド配列を含む。かかる実施形態では、方法は、試料を、第2のプローブの解放された標識のものに相補的なヌクレオチド配列を含むバックグラウンド低減剤と接触させることをさらに含み得、解放された第2のプローブの標識へのバックグラウンド低減剤の結合は、解放された第2の標識の信号をクエンチする。
同様に、いくつかの実施形態では、解放されたプローブの活性化された標識は、ヌクレオチド配列を含む。そのような実施形態では、方法は、試料を、解放されたプローブの標識のものに相補的なヌクレオチド配列を含むバックグラウンド低減剤と接触させることをさらに含み得、解放されたプローブの解放された標識へのバックグラウンド低減剤の結合は、標識の信号をクエンチする。
本明細書に記載の方法及び組成物は、種々のタイプの標的を検出するために使用することができる。標的の例示的なタイプとしては、タンパク質、炭水化物、脂質、及び核酸(例えば、DNA、RNA、低分子干渉核酸(siNA)、及び低分子干渉RNA(siRNA))等の高分子、ならびに一次代謝産物、二次代謝産物、及び天然産物等の低分子が挙げられる。標的は、ヒト介入の不在下で自然界に存在する生物もしくはウイルス中に存在するという点で天然に存在し得、または合成できる。本方法及び組成物を使用して、標的特異的結合パートナーが存在する任意の標的を検出することができる。
したがって、いくつかの実施形態では、標的はタンパク質である。タンパク質標的の例としては、細胞質タンパク質、核タンパク質、膜タンパク質、及び非細胞タンパク質例えば、構造タンパク質(例えば、アクチン、ビメンチン、ジストロフィン、ケラチン)、細胞外マトリックスタンパク質(例えば、エラスチン、フィブロネクチン)、細胞受容体(例えば、上皮増殖因子受容体、神経成長因子受容体、エストロゲン受容体)、イオンチャネル(例えば、GABA受容体、ニコチン性アセチルコリン受容体)、ホルモン(例えば、インスリン、オキシトシン、アンドロゲン)、DNA結合タンパク質(例えば、P53、ヒストン)、免疫系タンパク質(例えば、CD3、CD4、CD8、CD20、CH11c、CD25、CD45RO、CD68、CD163、グランザイムB、FoxP3、LAG3、MCHII、PD1、及びPDL-1)、ならびに任意の他の目的のタンパク質が挙げられる。
いくつかの実施形態では、標的は核酸分子である。核酸分子標的の例としては、DNA及びRNAが挙げられる。以下の実施例5は、miRNA標的が検出される実施形態を記載する。
本明細書で使用される場合、「標的特異的結合パートナー」は、(1)標的に選択的に結合するか、及び(2)プローブに選択的に結合するかの両方を意味する分子(または分子の複合体)を意味する。そのため、標的特異的結合パートナーは、標的及びプローブの両方を含む分子複合体を形成する。標的特異的結合パートナーは、そのような非特異的結合が、例えば、望ましくないバックグラウンド信号を作製することによって、所望の実験転帰を妨害する程度まで、試料中の他の分子に実質的に結合しないように、標的に対する親和性を有する。
標的結合官能基及びプローブ結合官能基は、1つの分子または2つ以上の非共有結合分子内に含有され得る。例えば、以下の実施例1は、標的結合官能基を提供する抗体部分と、プローブ結合官能基を提供する核酸バーコード部分とを含有する標的特異的結合パートナーを記載する。抗体部分及び核酸部分を含む様々な標的特異的結合パートナーは、例えば、米国特許第9,944,972号に記載されている。
標的特異的結合パートナーの標的結合官能基は、例えば、抗体、抗体断片(例えば、Fab、Fab’、F(ab’)2、単一重鎖、ダイアボディ等)、アプタマー、ポリペプチド、ペプチド(例えば、リガンド)、核酸、または小分子(例えば、目的の酵素の自殺基質)によって付与され得る。標的結合官能基は、一般に、標的の特性に基づいて選択される。例えば、標的がタンパク質である場合、抗体は、多くの場合、必要な選択的標的結合官能基を提供することができる。
同様に、標的特異的結合パートナーのプローブ結合官能基は、使用されるプローブと一致するであろう。例えば、プローブが核酸配列を含有する場合、相補的核酸配列は、必要なプローブ結合官能基を提供することができる。しかしながら、プローブ結合官能基は、抗体、抗体断片(例えば、Fab、Fab’、F(ab’)2、単一重鎖、ダイアボディ等)、アプタマー、ポリペプチド、ペプチド(例えば、リガンド)、核酸、小分子(例えば、目的の酵素の自殺基質)等を含む、様々なパートナーによって付与され得る。
標的特異的結合官能基もしくはプローブ特異的結合官能基を付与するかどうかにかかわらず、標的特異的結合パートナーの核酸部分、ならびにバックグラウンド低減剤の核酸部分は、DNA、RNA、核酸類似体(例えば、改変されたリン酸骨格、改変されたペントース糖、及び/または改変された核酸塩基、例えば、2’-O-メチルリボ核酸、2’-フルオロリボ核酸、ペプチド核酸、モルホリノ及びロックド核酸、グリコール核酸、及びトレオース核酸を含有する核酸)、またはそれらの組み合わせを含有し得る。核酸部分は、二本鎖、一本鎖、またはこれらの組み合わせであり得る。
本明細書で一般的に使用される場合、「核酸」という用語は、デオキシリボヌクレオチドもしくはリボヌクレオチド、またはその類似体等の、任意の長さのヌクレオチドのポリマー形態を意味する。例えば、核酸は、DNA、RNA、または逆転写を受けたRNAのDNA産物であってもよい。核酸の非限定的な例は、遺伝子または遺伝子断片のコードまたは非コード領域、連鎖解析から定義される遺伝子座(複数可)、エクソン、イントロン、メッセンジャーRNA(mRNA)、トランスファーRNA、リボソームRNA、リボザイム、cDNA、組換え核酸、分岐核酸、プラスミド、ベクター、任意の配列の単離DNA、任意の配列の単離RNA、核酸プローブ、及びプライマーを含む。核酸の他の例には、cDNA、アプタマー、及びペプチド核酸(「PNA」)が挙げられるが、これらに限定されない。核酸は、メチル化ヌクレオチド及びヌクレオチド類似体等の修飾ヌクレオチドを含んでもよい(プリン及びピリミジンの「類似」形態は、当該技術分野で周知である)。存在する場合、ヌクレオチド構造に対する修飾は、ポリマーの組み立ての前または後に付与され得る。核酸は、用途に応じて、一本鎖、二本鎖、部分的に一本鎖、または部分的に二本鎖のDNAまたはRNAであり得る。
本明細書で使用される「核酸バーコード」という用語は、同族プローブのその相補配列に選択的に結合する標的特異的結合パートナー内に含まれる一本鎖核酸セグメントを意味する。バーコード中のヌクレオチドの数は、選択された反応条件下でプローブへの特異的な相補的結合を可能にするのに十分であろう。当業者は、選択された温度、塩濃度、及び他の反応条件下での使用に好適なバーコード及びマッチング相補配列を設計または経験的に決定することができる。核酸分子を設計するためのソフトウェアリソースとしては、例えば、www.nupack.org、Vienna RNA二次構造サーバ(例えば、Vienna RNA secondary structure server Hofacker,Nucleic Acids Research,Volume 31,Issue 13,1 July 2003,Pages 3429-3431、Abdulkadir Elmas,Guido H.Jajamovich,Xiaodong Wang,and Michael S.Samoilov.Nucleic Acid Therapeutics,Volume:23 Issue 2:April 4,2013を参照されたい。したがって、バーコードは、例えば、約5~20ヌクレオチド長、約8~15ヌクレオチド長、及び約10~14ヌクレオチド長であり得る。
各核酸バーコードは、既知の配列を含有するので、特定のアッセイで使用される各標的特異的結合パートナーがそのバーコードによって明確に識別され得る。図2Aは、バーコードを介してプローブ上の相補領域に結合した9つの異なる標的特異的結合パートナーを例示する。各バーコードは別個のものであり、9つの異なるプローブを使用して、各標的特異的結合パートナーを識別することができる。例示的なバーコード及び対応する相補配列を以下の表1に示す。
Figure 2022513739000002
本明細書に記載の方法に有用なプローブは、試料と接触させたときにプローブ上に存在し得るか、または試料と接触させたときに増幅によって生成され得る1つ以上の核酸バーコードを含み得る。図3A~3Cは、複数のバーコードを有する標的特異的結合パートナーに結合したプローブセットを示す。様々な核酸増幅方法を使用して、標的特異的結合パートナーに含有される核酸バーコードの数を増加させることができる。例示的な方法は、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を含む(例えば、McPherson MJ,SG Moller,R Beynon,and C Howe 2000 PCR:Basics from Background to Bench.Heidelberg:Springer-Verlagを参照されたい)、ローリングサークル増幅(RCA)(例えば、Ali MM et al.Rolling circle amplification:A versatile tool for chemical biology,materials science and medicine.Chemical Society Reviews.2014;43(10):3324-3341を参照されたい)、プライマー交換反応(PER)(例えば、WO2017/143006A1、Kishi,et al.Nat Chem.,10(2):155-164を参照されたい)、DNAと足がかりベースの鎖置換(例えば、Schweller et al.PMCID:PMC3517005を参照されたい)、ハイブリダイゼーション連鎖反応(HCR)(例えば、Dirks et al.,2014,PMID:15492210,24712299を参照されたい)、DNAヘアピンベースの樹状化反応(例えば、Yin et al.,2008,PMID 18202654を参照されたい)、及び任意の他の方法が挙げられる。複数の種類の増幅を併用することもできる。例えば、Gusev et alは、ローリングサークル増幅及びHRPベースの信号増幅を組み合わせたことを報告した(Gusev,Y et al.Am.J.Pathology,vol.159,1(2001):63-9.doi:10.1016/S0002-9440(10)61674-4)。増幅方法は、DNAバーコードを含有する標的特異的結合パートナーについて、例えば、US2018/0164308A1に記載されており、これは参照により本明細書に組み込まれる。したがって、増幅核酸バーコードは、US2018/0164308A1に記載されるように、直鎖形態及び分岐形態を含む様々な構造形態で存在し得、標的特異的結合パートナー内に、または標的特異的結合パートナーに結合した1つ以上の分子内に存在し得る。
実施形態では、核酸バーコードは、環状DNAテンプレートを使用してRCAによって増幅される。テンプレートが、標的特異的結合パートナーの核酸配列に結合され、ポリメラーゼが添加され、核酸バーコードのコンカテマーリピートが作成される。実施形態では、核酸バーコードは、PERによって増幅され、これは、鎖置換ポリメラーゼを使用して、ユーザが規定する配列を有する一本鎖DNAを等温的に産生する。Kishi,et al.Nat Chem.,10(2):155-164に記載されるように、PERプロセスは、プライマーを設計することによって開始される。ここで、プライマーは核酸バーコード配列またはその一部を含有するであろう。次に、PERは触媒DNAヘアピンメディエータを利用して、既存のプライマーに、ユーザが指定した独立した配列を有する新しいプライマーを付加する。次いで、新たに伸長したプライマーは、次のステップの伸長をトリガーし、したがってプログラム可能なPERカスケードを形成して、所定の経路に沿って新生DNA鎖を自律的に成長させ、ユーザが指定した配列を産生することができる。
標的特異的結合パートナーの核酸バーコードは、試料と接触する前に、または試料と接触している間に増幅することができる。増幅が試料と接触して行われる場合、プローブは一般に、増幅後に適用される。いくつかの実施形態では、バーコードの数は、1超、2超、5超、10超、20超、50超、100超である。
標識の検出
記載される方法に様々な検出モダリティを適用することができる。標識は、例えば、光学信号、電磁信号(電磁スペクトル全体にわたって)、原子/分子量(例えば、質量分析によって検出可能)、実体質量(tangible mass)(例えば、原子間力顕微鏡によって検出可能)、電気信号(例えば、電流または電圧)、機械信号(例えば、音響、圧力、または他の信号)、及び他の方法によって検出され得る。具体的な検出方法としては、光分光法、蛍光分光法、ラマン分光法、質量分析法、イオン移動度分光分析、二次イオン質量分析法(SIMS)、オージェ電子分光法、X線光電子分光法(XPS)、表面プラズモン共鳴、及び無数の他の検出方法が挙げられる。したがって、選択された検出の種類は、使用される標識(複数可)によって異なる。試料のタイプ及びアッセイ形式はまた、検出モードの選択に影響を与える。以下の実施例は、蛍光顕微鏡(直接的または再構築された方法で画像を生成することができる)、プレートリーダー内の蛍光分光計、及びフローサイトメトリデバイス内の蛍光分光計を含む検出モードの使用について説明する。選択された標識によって生成された信号を検出することができる任意のデバイスまたは機器は、本明細書に記載の方法に使用することができる。
標識
本明細書に記載されるプローブセットで様々な検出モダリティを使用することができることを考慮すると、ユーザは、選択された検出モダリティに適した種々の標識を選択することができる。本明細書で使用される場合、「標識」という用語は、検出可能な部分を読み取るように構成されたデバイスまたは機器によって登録されるのに十分な信号を生成する検出可能な部分を意味する。用語「標識」は、プローブと関連付けられた酵素が基質と接触し、基質を検出可能な部分に変換して、検出可能な部分を読み取るように構成されたデバイスまたは機器によって登録されるのに十分な信号を生成する際に生成された検出可能な部分を含む。例示的な標識としては、発色標識、光学標識、蛍光標識、化学発光標識、磁気標識、プラズモニック標識、質量ベース標識、電気化学標識、ならびに西洋わさびペルオキシダーゼによって作用するフェノール基質(例えば、チラミン及びチロシン)が挙げられる。したがって、様々な化学構造を有する標識は、記載された方法及び組成物において有用である。本明細書で使用される場合、「解放された標識」という用語は、切断剤によって切断された標識を含有するプローブの部分を意味する。その結果、標識含有部分は、その親分子または複合体から部分的にまたは完全に解離される。
いくつかの実施形態では、解放された標識は、相補的ヌクレオチド配列を含有するバックグラウンド低減剤に結合することができるヌクレオチド配列を含有する。
実施形態では、蛍光標識が使用される。蛍光標識の一般的なカテゴリには、有機色素、生物学的蛍光体、量子ドット、及びカーボンドットを含むナノ粒子が含まれる。特定の蛍光色素としては、フルオレセイン、ローダミン、シアニン色素、ALEXA色素、DYLIGHT色素、及びATTO色素が挙げられる。本明細書の実施例は、単一ラウンドの検出における4つのスペクトル的に異なる蛍光標識の使用を説明する。1ラウンドの検出で4つ以上のスペクトル重複蛍光体を使用することが可能である。重複する信号を有するフルオロフォアの検出を補助するソフトウェアの使用が知られている(例えば、US6,750,964を参照されたい)。様々な蛍光色素及びフィルターが市販されており、本明細書に記載の方法が任意の実現可能な数の蛍光標識を使用して実行されることを可能にする。本明細書に記載されるように、実施形態では、方法は、単一の蛍光標識、2つの蛍光標識、3つの蛍光標識、4つの蛍光標識、5つの蛍光標識、6つの蛍光標識、7つの蛍光標識、8つの蛍光標識、及び8つを超える蛍光標識を使用して実行することができる。図1A~1Dは、検出の各ラウンドが独立しているため、単一の蛍光標識を使用して、利用することができるプローブセットを示す。図2Aは、第1のプローブセット(A)の全てのプローブが同じ標識を有し、第2のプローブセット(B)の全てのプローブが同じ標識を有し、第3のプローブセット(C)の全てのプローブが同じ標識を有する、3つのプローブセットを示す。したがって、実施形態では、第1及び第2の(及び任意選択的に、第3及び/または後続の)検出可能な標識は、同じである。別の実施形態では、第1及び第2(及び任意選択的に、第3及び/または後続の)の検出可能な標識は異なる。
一般に、2つ以上の蛍光標識を使用する場合、信号は、光スペクトルの異なる領域に対応する異なる検出チャネルで検出される。以下の表2は、4つの検出チャネル及び代表的なポピュラーなフルオロフォアを示す。必要に応じて、プローブセットは、特定の検出チャネルにおける検出のために設計され得る。したがって、全ての第1のプローブが第1の検出チャネルで検出され、全ての第2のプローブが第2の検出チャネルで検出され、存在する場合、全ての第3のプローブが第3の検出チャネルで検出されるように、プローブセットの集合を異なる検出チャネルで検出するように設計することができる。後続のプローブについても同様である。この実施形態では、プローブセットの標識は、同じであってもよく、または異なるが、同じ検出チャネル内で検出可能であってもよい。しかしながら、プローブセットがこの様式で相互に整列させる必要はない。方法は種々の標識を採用することができるため、各検出ラウンドは、必要に応じて、異なる検出チャネルまたは検出モダリティを採用することができる。異なるモダリティを使用することは、本明細書に記載のプローブを設計するときにユーザが利用可能な標識の数を増大することができる。
Figure 2022513739000003
例示的な発色標識には、ジアミノベンジジン(DAB)、ニトロブルーテトラゾリウムクロリド(NBT)、5-ブロモ-4-クロロ-3-インドリルリン酸塩(BCIP)、及び5-ブロモ-4-クロロ-3-インドイル-β-D-ガラクトピラノシド(X-Gal)が含まれる。標識は、ナノ粒子及び表面増強ラマン分光法(SERS)レポーター(例えば、4-メルカプト安息香酸、2,7-メルカプト-4-メチルクマリン)等の弾性または非弾性散乱のいずれかの散乱によって機能する部分であり得る。標識はまた、ルテニウム錯体及びルシフェラーゼ等の化学発光/電気化学発光エミッタであってもよい。
検出結果
本明細書に記載されるプローブセットを使用した標識の検出からのデータ出力は、試料中の標的分子の存在、不在、及び/または位置を決定するために使用することができる。特定のデータ出力は検出方法によって異なる。例えば、以下の実施例に記載されるように蛍光顕微鏡法が使用される場合、蛍光顕微鏡画像を整列させるためのソフトウェアは周知であり、商業的及び公的な情報源から入手可能である(例えば、HALOソフトウェア(Indica Labs)、ZENソフトウェア(Zeiss)、ImageJ:(imagej.nih.gov/ij/download.html))。
本明細書に記載される方法は、「試料」中の標的を検出することを含む。本明細書で使用される場合、「試料」という用語は、標的を含むかまたはその疑いのある任意の天然または人工の生体液、細胞、組織、またはその画分、または他の材料を意味する。試料は、原核生物または真核生物に由来し得るため、例えば動物、植物、または真菌由来の細胞を含み得る。したがって、試料は、1つ以上の個体から得られる検体を含むか、またはそのような検体に由来し得る。
例えば、試料は、生検によって得られる組織切片、または組織培養中に配置されるか、または組織培養に適合される細胞であってもよい。例示的な試料は、頬スワブ、羊水、皮膚生検、臓器生検、腫瘍生検、血液、尿、唾液、精液、痰、脳脊髄液、涙液、粘液等の生体試料を含む。試料は、必要に応じて、特定の細胞型を含有する画分にさらに分画することができる。例えば、血液試料は、血清または特定のタイプの血液細胞を含有する画分に分画することができる。必要に応じて、試料は、組織及び流体の組み合わせ等の、個体由来の試料の組み合わせであり得る。試料は、標的を含むか、または標的を含むと疑われる実験室調製物であり得るか、またそれを含有することができる。
本明細書に記載の方法で使用する場合、試料、標的特異的結合パートナー、バックグラウンド低減剤、または他の要素等のアッセイ成分を表面に付着させることができる。例示的な表面は、スライド、プレート、ビーズ、チューブ、及びキャピラリーを含む。実施例1及び6~8は、スライドに付着した組織試料の使用例を記載する。実施例2は、アッセイプレートに付着した標的特異的結合パートナーの例示的な使用を記載する。実施例3は、ビーズに付着した標的特異的結合パートナーの例示的な使用を記載する。
分析の前に、試料を処理して、標的の完全性を維持することができる。かかる方法は、試料中の分子の変化を保存するか、または最小限に抑える、ヌクレアーゼ、プロテアーゼ、及びホスファターゼ阻害剤を含む適切な緩衝液及び/または阻害剤の使用を含む。組織試料を保存するための方法は周知であり、固定剤を含む。選択される特定の保存方法は、組織または細胞試料に依存し、選択される標的特異的結合パートナーの分子属性に依存する。
本明細書で使用される場合、本明細書に記載されるプローブに関して「切断部位」という用語は、その対応する切断剤の作用を受けやすいプローブの構造を意味する。切断剤をその対応する切断部位と接触させると、1つ以上の結合が切断される。本明細書で使用される場合、化学結合を「切断」するためには、共有結合または非共有結合の切断、異性化、及び/または修飾のうちの1つ以上を包含する。したがって、切断部位の切断は場合によっては、標識(「解放された標識」)を含有するプローブの一部の産生をもたらす。他の場合には、切断は、標識特性が実質的に検出されなくなるように変化する(「抑制される」)結合修飾または異性化をもたらし得る。したがって、切断部位の分子特性は、その対応する切断剤に依存する。切断部位は、例えば、化学的切断部位、機械的切断部位、電磁的切断部位、酵素的切断部位から選択され得る。
したがって、様々な切断剤が、本明細書に記載の方法及び組成物において有用である。切断剤は、化学剤、酵素剤、電磁剤(例えば、UV光、可視光、赤外線、近赤外線、x線、マイクロ波、電波、ガンマ線)、機械力(音響力を含む)、または例えば結合の破壊、異性化、及び/もしくは化学的修飾によってプローブセグメントを抑制または解放する任意の他の薬剤であり得る。標識切断(解放または抑制をもたらす)の目的は、後続の標識の検出を妨げないレベルに、またはそうでなければ、ユーザに許容されるレベルにまで信号を低減することである。例えば、蛍光標識を使用する場合、フルオロフォアの結合を切断することは、その蛍光を破壊するか、その蛍光が実質的に検出される波長を変化させることができる。
切断され得る例示的な化学結合は、ジスルフィド結合(ジチオスレイトールまたはトリス(2-カルボキシエチル)ホスフィン等の還元剤によって切断される)、エステル(ヒドロキシルアミンによって切断される)、ビジナルジオール(メタ過ヨード酸ナトリウムによって切断される)、スルホン(塩基性条件下で切断される)、光切断可能な結合(光によって切断される)、ならびにプロテアーゼ、ヒドラーゼ、ヌクレアーゼ、ウラシルDNAグリコシラーゼ、及びDNAグリコシラーゼ-リアーゼ エンドヌクレアーゼVIII(例えば、USER(ウラシル特異的切断試薬)(New England Biolabs)等の酵素を使用して切断され得る結合である。特定の酵素の基質として機能する非天然ヌクレオチド、アミノ酸、または他の化合物は、切断部位に使用することができる。例えば、8-オキソグアニンは、DNAグリコシラーゼOGG1によって切断され得る。例えば、1’,2’-デオキシリボース、dSpacer、アプリン/アピリミジン、テトラヒドロフラン、または脱塩基フランは、エンドヌクレアーゼVIII切断部位によって切断され得る。
実施形態では、電磁的切断部位は、特定のスペクトル範囲の光の存在によって切断される光切断部位である。様々な光切断可能な部分が、本明細書に記載のプローブで使用され得る。様々な化学結合が光切断を受けやすい(例えば、Olejnik et al.,Nucleic Acids Res.1999 Dec 1;27(23):4626-31、及びLeriche et al.Bioorganic & Medicinal Chemistry,volume 20(2),571-582(2012)を参照されたい)。周知の光切断可能な部分の中には、o-ニトロベンジル(ONB)エステル、α-チオアセトフェノン部分、及び7-アミノクマリン部分が含まれる。例えば、CRC Handbook of Organic Photochemistry and Photobiology,2nd Edition,chapter 69を参照されたい。オリゴヌクレオチドに組み込むことができる例示的な光切断可能な部分は、Biosynthesis,Inc.,Lewisville,TX;Integrated DNA Technologies,Coralville,IA、及び他の会社を介して市販されている。
様々な酵素的に切断可能な部分が、本明細書に記載のプローブで使用され得る。いくつかの酵素は、核酸分子内の共有結合を切断することができる。例えば、グリコシラーゼは、ヌクレオチドの糖部分から塩基を除去することができ、エンドヌクレアーゼ、エキソヌクレアーゼ、DNAザイム、及びデオキシリボザイムは、核酸分子のホスホジエステル結合を切断することができ、酵素は、本明細書に記載のプローブの切断部位で切断するように操作することができる。
ヌクレオチド塩基対合に関与する塩基を特異的に除去することができるグリコシラーゼは、2つの鎖間の相互作用の強さを低下させることができる。例えば、デオキシウリジン(dU)は、切断部位でデオキシチミジン(dT)に置き換えられ得、dUは、dAと対になり、この対は、ウラシル-DNAグリコシラーゼ(UDG、New England Biolabs,カタログ番号M0280Sから市販されている)によって切断される。この反応は、切断部位で脱塩基部位(複数可)をもたらす。かかる脱塩基部位は、エンドヌクレアーゼVIIIまたは別の方法によってさらに切断され得る。これは、残存結合対の解離を促進する。したがって、UDGまたはUDGとエンドヌクレアーゼVIIIの組み合わせは、本明細書に記載の方法を実行する際に有用であり得る。これらの酵素の混合物は、市販されている(例えば、New England Biolabsから、カタログ番号M5505Sという商品名USERで入手可能である)。
記載されるプローブに有用なUDG切断部位は、1~5dU、1~10dU、1~15dU、及び1~20dUの範囲のいくつかのdUヌクレオチドを含有する。UDG及びエンドヌクレアーゼVIIIを使用する場合、dUは、dUの除去後、残存物が自発的かつ比較的迅速に解離するように短い(例えば、約9、8、7、6、5、4、3、2、または1ヌクレオチド以下)ように配置され得る。UDGを使用する場合(すなわち、エンドヌクレアーゼVIIIを使用しない場合)、dUユニットの除去は、標識をクエンチ部分から分離するのに十分に鎖を不安定にすることができる。
本明細書に記載の方法において有用な部位特異的活性を有するエンドヌクレアーゼとして、制限エンドヌクレアーゼ、亜鉛フィンガーヌクレアーゼ、転写活性化因子様エフェクターヌクレアーゼ(TALEN)、及びデオキシリボザイムが挙げられる。
RNA誘導エンドヌクレアーゼは、本明細書に記載の方法で使用され得る。例えば、Cas9(CRISPR関連タンパク質9)は、RNA誘導エンドヌクレアーゼであり、操作された切断部位を特異的に切断することができる。1つの鎖は、例えば、ニッキングエンドヌクレアーゼを使用して切断され得る。例として、Cas9ニッカーゼは、Cas9の高い特異性を保存しながら、1つの活性切断部位のみを含むように操作され、一本鎖切断をもたらすCas9酵素である。
タンパク質修飾化学を含む、様々なタンパク質切断化学は、本明細書に記載される方法で使用することができる。一部の方法は、天然アミノ酸を修飾するが、他の方法は、修飾の前にアミノ酸配列の遺伝的操作を必要とする。例としては、以下が挙げられる:Yu,Y.et al.Chemoselective peptide modification via photocatalytic tryptophan β-position conjugation.J.Am.Chem.Soc.140,6797-6800(2018)、Willwacher,J.,Raj,R.,Mohammed,S.& Davis,B.G.Selective metal-site-guided arylation of proteins.J.Am.Chem.Soc.138,8678-8681(2016)、Krall,N.,da Cruz,F.P.,Boutureira,O.& Bernardes,G.J.L.Site-selective protein-modification chemistry for basic biology and drug development.Nat.Chem.8,103-113(2016)。
実施形態では、好適な切断剤は、プローブ内の共有結合を破壊してセグメントを解放することができる(セグメントは、例えば、標識、クエンチ部分、または他の望ましくないセグメントを含み得る)。切断剤及び切断モードの例を上記のように図4A~4Dに示す。異なる種類の切断剤及び異なる種類の切断部位の1つ以上の組み合わせが使用され得る。例えば、プローブセットにおいて、1つ以上のプローブは、標識を解放するための切断部位を含有し(図4B)、1つ以上のプローブは、標識をクエンチ解除するための切断部位を含有する(図4D)。1つ以上のプローブは、標識を解放するための切断部位と、標識をクエンチ解除するための切断部位の両方を含有することができる。実施形態では、切断剤は、標識(または複数の標識)を解放し、異なる標識(または複数の標識)をクエンチ解除することができる。必要に応じて、切断剤の組み合わせを、単一の切断剤が使用される任意のステップで使用することができる。
本明細書に記載の方法の特定のステップで使用されるプローブ及び切断剤の性質に応じて、本方法は、試料を切断剤と接触させた後に試料を洗浄することを含むことができる。このステップは、解放された標識から不要な信号を除去するのに有用であり得、前のステップで使用される切断剤を除去するのに有用であり得る。実施形態では、洗浄は必要ない。例えば、解放された標識の信号がユーザの実験的意図を妨害しない場合、例えば、切断剤により処理時に標識が抑制される場合、または解放された標識が拡散する状態、またはそうでなければ重大なバックグラウンドを作成しない場合、洗浄は必要ない。したがって、特定の実施形態では、カバースリップまたは他のエンクロージャの下の試料に対して方法を実行するとき、方法の1つ以上のステップを実行するときにエンクロージャを取り外す、またはそれ以外の方法でエンクロージャを妨害する必要はない。以下に記載されるように、試料に直接アクセスすることなく、例えば、カバースリップを除去することなく、方法を実行するときに、バックグラウンド低減剤を使用することができる。
本明細書で使用される場合、「クエンチ部分」という用語は、プローブの1つ以上の標識をクエンチするように機能するプローブの任意の物理的または化学的特徴を意味する。標識によって生成される信号は、クエンチ部分の不在下での信号と比較して、信号が、少なくとも10%、例えば、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%、少なくとも99%減少するとき、及び完全にクエンチされるときに、クエンチされる。標識を検出不能にする信号のレベルは、方法に依存する。したがって、「検出不能」という用語は、使用される方法に関してユーザに許容される信号のレベルを意味する。例えば、検出不能な信号は、干渉なしに所望の信号の検出を可能にする信号対バックグラウンド比を生成する。
標識がフルオロフォアである場合、クエンチ部分はフルオロフォアに付着したときまたはフルオロフォアに近接したときにフルオロフォアからの発光を低減する。種々のフルオロフォアクエンチ部分のうちのいずれも、本明細書に記載の方法において使用することができる。例示的なクエンチ部分には、Dabacyl、Cy50、Iowa Black、OXL570、BHQ-I、BHQ-2、BHQ-3、及びSi-ローダミン系クエンチャーが含まれるが、これらに限定されない。標識-クエンチャー対は周知である。例示的なフルオロフォア及びスペクトル適合性クエンチャーには、クマリン及びDabacyl、ALEXA Fluor 488及びBHQ-1、Cy3及びIowa Black RQ、TAMRA及びOXL 570、ならびにIRDye 680及びBHQ-3が挙げられる。
標識に対するクエンチ部分の位置は、選択された成分の特定の物理的及び化学的特徴に依存する。核酸プローブについては、クエンチ部分は、例えば、プローブのヌクレオチドの末端上、内部、分岐ヌクレオチドセグメント上、またはクエンチ部分が標識に十分に近い限り、他の位置に、付着することができる。例えば、クエンチ部分は、プローブの3’ヌクレオチドのリン酸部分に付着され得る。
プローブは、クエンチを達成するために標識及びクエンチャーを近接して維持する三次構造を含有することができる。切断剤で処理すると、かかるプローブは、標識とクエンチ部分を分離して標識をクエンチ解除する立体構造変化を受けるであろう。例えば、核酸ヘアピンは、ウラシル-DNAグリコシラーゼでの処理によって不安定化され得、フルオロフォアとクエンチ部分との間の距離を増加させ、それによってフルオロフォアからの信号をクエンチ解除する。ポリペプチドプローブの場合、標識とクエンチ部分との間の所望の距離を達成するため、ポリペプチドに様々な三次構造を操作することできる(例えば、Chen et al.,Can.J.Chem.93:389-398(2015)を参照されたい)。
図2Aは、全ての第2のプローブ(B)が同じクエンチ部分を含有し、全ての第3のプローブ(C)が同じクエンチ部分を含有する、3つの例示的なプローブセットを示す。これは、標識を検出不能にするために効果的に機能するクエンチ部分と標識が対になるという概念を表す。
本明細書に記載のプローブ及び標的特異的結合パートナーは、2つの機能部位を含有する分子を設計するため、または2つ以上の分子を一緒に結合して必要な機能を獲得するための標準的な分子生物学及び化学的方法を使用して調製することができる。共有結合核酸鎖を有する抗体である標的特異的結合パートナーの調製方法は、Wang et al.Nano Lett.,17,6131-6139(2017)に記載されている。この手順は、Agasti et al,Chem Sci,8,4,3080-3091(2017)に記載される、抗体上のリジン残基へのチオール修飾DNAオリゴヌクレオチドの架橋が含まれる。要するに、250uMの5’チオール修飾DNAオリゴヌクレオチド(Integrated DNA Technologies)を100mMのDTTによって2時間活性化し、次いでNAP5カラム(GE Healthcare Life Sciences,17-0853-02)を使用して精製して、過剰なDTTを除去した。PBS中で処方された抗体を、100KDa Amicon Ultra Filters(EMDMillipore,UFC510096)を用いて2mg/mlに濃縮し、マレイミド-PEG2-スクシンイミジルエステル架橋剤(Sigma 746223)と2時間反応させた。次いで、抗体を0.5mlの7kDA Zeba脱塩カラム(LifeTechnologies,89883)を使用して精製して、過剰な架橋剤を除去した。活性化DNAオリゴヌクレオチドを、抗体と共に(11:1 DNA:抗体比)4℃で一晩インキュベートした。最終的なコンジュゲート抗体を、Amicon Ultraフィルターを使用し、PBS/BSA(100ug/ml)を使用して4回洗浄して、未反応のDNAオリゴヌクレオチドを除去した。代替的な方法は、ThermoFisherのSiteClickキット(S10467)を使用することである。
当業者は、上述の図面、及び以下に記載される実施例が、例示目的のみであることを理解するであろう。図面も実施例も、いかなる方法においても、開示される教示の範囲を限定することを意図しない。
以下の実施例は、特定の開示された実施形態を説明するために提供されており、いかなる方法においても本開示の範囲を限定すると解釈されるべきではない。
実施例1
この実施例は、トリス(2-カルボキシエチル1)ホスフィン(TCEP)ベースの切断モードを使用した単一ホルマリン固定パラフィン包埋(FFPE)扁桃スライド上の8つの異なる標的の検出を示す。
ヒト扁桃組織スライド(Amsbio LLC,Cambridge,MA)を最初に60℃で30分間焼いた後、GEMINI自動スライド染色器(ThermoFisher)中で脱パラフィンした。次いで、スライドをPBS中で3回洗浄した後、室温で15分間、Ultivue抗体希釈液(UltiMapper(商標)I/Oキット、Ultivue、Cambridge、MA)でブロッキングした。異なるDNAバーコードとコンジュゲートした8つの異なる抗体(CD45RO、PD1、CD3、サイトケラチン、CD8、CD68、PD-L1及びKi67に対して選択的)を一緒に組織スライドに加え、室温で1時間インキュベートした(例示的な核酸バーコードについては、表1を参照されたい)。次に、スライドをPBS中で3回洗浄した後、Ultivueプレ増幅ミックス(UltiMapper(商標)I/Oキット)と室温で25分間インキュベートした。その後、スライドをPBS中で3回洗浄し、Ultivue増幅溶液(UltiMapper(商標)I/Oキット)をスライドに加え、ハイブリダイゼーションオーブン(SLIDE MOAT,Boekel,Feasterville,PA)中30℃で90分間インキュベートした。次いで、スライドをPBS中で3回洗浄した後、暗環境で、室温で15分間、Ultivue核対比染色剤(UltiMapper(商標)I/Oキット)とインキュベートした。次いで、スライドをPBS中で3回洗浄した。Ultivueプローブ緩衝液(UltiMapper(商標)I/Oキット)で希釈した8つ全ての蛍光プローブ(図1A~1Bに示されるプローブセット設計)を含有するカクテルをスライドに加え、暗環境で、室温で25分間インキュベートした。次いで、スライドをPBS中で3回洗浄し、PBS中にマウントして、カバースリップをかけた。
次いで、ラウンド1の全組織蛍光画像を、PerkinElmer Polaris顕微鏡上で20倍の倍率で取得した。ラウンド1画像の取得後、スライドのカバースリップを外し、約10モル当量のTCEPと室温で15分間インキュベートした。このスライドをPBS中で3回洗浄し、PBS中にマウントして、カバースリップをかけた。次いで、ラウンド2の全組織蛍光画像を20倍の倍率で取得した。
図6A~6Bは、検出ラウンド間にプローブを追加せずに、2つの検出ラウンドでTCEPベースの切断モードを使用して単一のFFPE扁桃スライド上で8つの固有のタンパク質標的を検出したことを示す結果を示している(図6A及び6B、各ラウンドに4つの標的)。CD45RO、PD1、CD3、及びサイトケラチンのプローブは、バーコード認識ドメインとそれぞれの蛍光色素との間にジスルフィド切断部位を有する。CD8、CD68、PDL1、及びKi67のプローブは、それぞれの蛍光色素とクエンチ部分との間にジスルフィド切断部位を有する(概略図については、例えば、図4Bを参照されたい)。
蛍光色素は、以下の4つの異なる検出チャネルで検出されるように選択した:FITC、TRITC、Cy5及びCy7(表2を参照されたい)。検出のラウンド1で、CD45RO、PD1、CD3、及びサイトケラチン標的に対して、特定の信号が観察された(図6A)。蛍光信号が最初にクエンチ部分によって抑制されるため、検出のラウンド1においてCD8、CD68、PDL1、及びKi67標的について検出可能な信号は観察されない(図6A)。同時に起こる、蛍光色素の解放及び特定の信号の脱クエンチを容易にするTCEP後処理では、検出のラウンド2において、CD8、CD68、PDL1、及びKi67標的に対して、特定の信号が観察される(図6B)。検出のラウンド2では、CD45RO、PD1、CD3、及びサイトケラチン標的について検出可能な信号は観察されない。
したがって、本明細書に記載のプローブセットは、2つの検出ラウンドで8つの標的の検出に有用であった。
実施例2
この実施例は、TCEPベースの切断モードを使用するプレートベースのアッセイにおける8つの固有の標的の検出を記載する。
Nunc MaxiSorp(ThermoFisher)マイクロプレートウェルを、10mMリン酸緩衝食塩水、pH7.2(PBS)中、総抗体濃度5μg/mlで、ヒトIFNα、IL-6、TNFα、IFNγ、IFNβ、IFNλ、IL-1a、及びIL-4に対する捕捉抗体(Abcam)の混合物で、周囲温度で2時間コーティングする。ウェルを吸引し、2%ウシ血清アルブミンを含有するPBSで、周囲温度で一晩ブロックする。ウェルを吸引し、試料及び標準物を37℃で2時間加える。ウェルは、0.05%Tween-20(PBST)を含有するPBSで洗浄する。固有のDNAバーコード(例示的な核酸バーコードについては、表1を参照されたい)とコンジュゲートしたヒトIFNα、IL-6、TNFα、IFNγ、IFNβ、IFNλ、IL-1a、及びIL-4に対する抗体である8つの標的特異的結合パートナーの混合物を、各ウェルに周囲温度で1時間加える。ウェルをPBSTで洗浄し、その後、Ultivueプレ増幅ミックス(UltiMapper(商標)I/Oキット)と周囲温度で25分間インキュベートする。ウェルをPBSTで洗浄し、DNAバーコードを、参照により本明細書に組み込まれるWO2018/107054に記載されるように増幅する。ウェルをPBSTで洗浄し、Ultivueプローブ緩衝液(UltiMapper(商標)I/Oキット)で希釈したDNAバーコードに相補的な8つの蛍光プローブ(図1Aの第1のプローブ(A)としてのヒトIFNα、IL-6、TNFα、IFNγ;図1Bの第2のプローブ(B)と同様であるが、第2の切断部位(C)を含まないプローブとしてのIFNβ、IFNλ、IL-1a、及びIL-4)を全て含有するカクテルを加え、暗環境下で、周囲温度で25分間インキュベートする。
ウェルをPBSTで洗浄し、第1ラウンドの蛍光検出(ヒトIFNα、IL-6、TNFα、IFNγ)を、Synergy H1マイクロプレートリーダー(BioTek)で実行する。
第1ラウンド信号の蛍光検出後、TCEPを加え、周囲温度で15分間インキュベートし、これにより第1ラウンドの信号を除去し、第2ラウンドの信号を露出する。ウェルをPBSTで洗浄し、第2ラウンドの蛍光検出(IFNβ、IFNλ、IL-1a、及びIL-4)を実行する。
標準濃度の分析物を含有する対照を用い、必要に応じて標的分子の濃度を決定することができる。結果は、各試料中の標的の存在もしくは不在、または濃度の8プレックス(plex)解析を提供する。
実施例3
この実施例は、TCEPベースの切断モードを使用したビーズベースの免疫アッセイにおける8つの固有の標的の検出を記載する。
各標的の捕捉抗体を、製造業者の指示に従って、Dynabead、M-270エポキシ、直径2.8μm(ThermoFisher)に固定化する。ビーズをブロックし、本質的に実施例2に記載されるように標的特異的結合パートナー及びプローブセットとインキュベートする。第1ラウンド信号の蛍光検出を、フローサイトメータで実行し、その後、TCEPインキュベーション及び第2ラウンド信号の検出を行う。
実施例4
この実施例は、ウラシルDNAグリコシラーゼ切断剤を用いるプローブを使用した標的の検出を記載する。
この実施例は、図7A~7Bの右パネルに図示されるようなプローブの使用を示す。基本的に実施例1に記載されるように試料を調製したが、単一の標的CD3について調製した。試料を、CD3の標的特異的結合パートナーと、固有の核酸バーコード、蛍光標識、及び対応するクエンチ部分を含有するプローブとを共にインキュベートした(図7A~7B、右パネル)。
試料を画像化して蛍光標識を検出した。図7Aは、信号が検出されなかったことを示し、標識がクエンチされたことを示している。次いで、試料をウラシルDNAグリコシラーゼ(New England Biolabs;1×Cut Smart Buffer中、0.1単位/ulのウラシルDNAグリコシラーゼ)で処理し、37℃で15分間、組織試料上でインキュベートし(www.neb.com/products/b7204-cutsmart-buffer#Product%20Informationを参照されたい)、再画像化した。図7Bは、標識がクエンチ解除され、それによって標識からの信号を活性化したことを示す。
実施例5
この実施例は、TCEPベースの切断モードを使用した3つのmiRNA標的の検出を記載する。
miRNA標的の標的特異的結合パートナーは、特定のmiRNAを認識するDNA配列を含有する。例えば、miR-146aに対して選択的なDNA配列は、5’-AACCCATGGAATTCAGTTCTCA-3’(配列番号25)であり、miR-15aに対して選択的なDNAは、5’-CACAAACCATTATGTGCTGCTA-3’(配列番号26)であり、MiR-155に対して選択的なDNA配列は、5’CCCCTATCACGATTAGCATTAA-3’(配列番号27)である。これらの配列は、各標的について固有のバーコード(例えば、表1を参照されたい)を含有する標的特異的結合パートナーに組み込まれる。対応するプローブは、バーコードに相補的な配列(表1)、ならびに連続検出を可能にするように機能する標識、クエンチャー、及び切断部位組成物を含有するように設計され得る(例えば、図1A~1Dを参照されたい)。
パラフィン切片を65℃で1時間焼き、キシレン(2×10分)中で脱パラフィンし、エタノール溶液(100%、90%、80%、70%)で再水和し、DEPC処理水及びPBSで洗浄する。切片をプロテイナーゼK(20ug/mL)と37℃で10分間インキュベートし、PBSで洗浄し、4%パラホルムアルデヒドで10分間固定する。次いで、それをPBS、100mMグリシン、PBS、及び2X SSC(20倍から希釈、ThermoFisher)で洗浄する。次いで、切片を、50%脱イオン化ホルムアミド、2×SSC、1×デンハルト液、0.02%SDS、酵母tRNA(0.5mg/mL)、及びサケ精子DNA(0.5mg/mL)の溶液中で、50℃で2時間プレハイブリダイズする。
プローブは、3’末端にDNAバーコードを付けて調製される。これらは、50%脱イオン化ホルムアミド、2×SSC、1×デンハルト液、10%デキストラン硫酸、酵母tRNA(0.5mg/mL)、及びサケ精子DNAの溶液中で、50℃で一晩ハイブリダイゼーションする。切片を、37℃で2X SSC、50℃で2X SCC、37℃で1X SSC、50℃で1X SCC、37℃で1X SSC中0.02%SDS、50℃で1X SSC、及び周囲温度でPBST、で洗浄する。切片をPBSTで洗浄し、続いてUltivueプレ増幅ミックスと周囲温度で25分間インキュベートする。切片をPBSTで洗浄し、Ultivue増幅溶液を加え、30℃で90分間インキュベートする。
DNAバーコードに相補的な、全ての蛍光プローブ(図1Aの第1のプローブ(A)にあるように調製されたものと、図1Bの第2のプローブ(B)にあるように調製されたが、第2の切断部位(C)を含まない他のもの)を含有するカクテルを加え、暗環境で、周囲温度で25分間インキュベートする。第1ラウンドの蛍光検出、TCEPインキュベーション、及び第2ラウンドの蛍光検出は、本質的に実施例1に記載されるように実施される。
実施例6
この実施例は、カバースリップ除去せずに光切断法を使用した単一のホルマリン固定パラフィン包埋(FFPE)扁桃スライド上の8つの固有の標的の検出を記載する。
ヒト扁桃組織スライド(Amsbio LLC,Cambridge,MA)を最初に60℃で30分間焼いた後、Leica BONDRx自動染色器で処理した。スライドを、脱ロウ溶液(AR9222,Leica Biosystems)と4段階の脱ロウプロトコルとを使用して脱パラフィンし、エピトープ回収溶液2(AR9640,Leica Biosystems)を100℃で20分間インキュベートすることによって抗原を回収した。次いで、スライドをLeica洗浄液(AR9590,Leica Biosystems)で3回洗浄した後、室温で15分間、Ultivue抗体希釈液(UltiMapper(商標)I/Oキット,Ultivue,Cambridge,MA)でブロッキングした。
固有のDNAバーコードとコンジュゲートされた8つの異なる抗体(CD8、PD1、PDL1、CD68、CD3、CD4、FoxP3、及びサイトケラチン)を一緒に組織スライドに加え、室温で1時間インキュベートした。次に、スライドを、Leica洗浄液で3回洗浄した後、Ultivueプレ増幅ミックス(UltiMapper(商標)I/Oキット)と、室温で25分間インキュベートした。次いで、スライドをLeica洗浄液で2回洗浄した後、スライドをLeica洗浄液と35℃で5分間インキュベートした。次に、Ultivue増幅溶液(UltiMapper(商標)I/Oキット)をスライドに加え、室温で90分間インキュベートした。その後、スライドを、Leica洗浄液で3回洗浄した後、Ultivue核対比染色液(UltiMapper(商標)I/Oキット)と、室温で15分間インキュベートした。その後、スライドをLeica洗浄液で3回洗浄した。
それぞれ4つのプローブからなる2つのプローブセットを使用した。Ultivueプローブ緩衝液(UltiMapper(商標)I/Oキット)で希釈した8つ全ての蛍光プローブ(0.5~2μM)を含有するカクテルをスライドに加え、室温で25分間インキュベートした。CD8、PD1、PDL1、及びCD68のプローブ(図11Aのプローブ設計A)は、それらのバーコード相補領域とそれぞれの蛍光色素との間にUV切断部位を含有する。切断時に解放されるプローブの部分は、撮像前に試料に適用される封入剤中に存在するバックグラウンド低減剤に相補的な領域を含有する。CD3、CD4、FoxP3、及びサイトケラチンのプローブ(図11Aのプローブ設計B)は、それぞれの蛍光色素とクエンチャーとの間にUV活性化切断部位を含有する。その後、スライドをLeica洗浄液中で3回洗浄し、各第1プローブに対応する活性化可能なバックグラウンド低減剤(100~800nM)を含有する封入剤にマウントして(バックグラウンド低減剤の設計については、バックグラウンド低減剤が2つの切断部位を含有したことを示す、図11Aを参照されたい)、UV透明カバースリップでカバースリップをかけた。
次いで、ラウンド1の蛍光画像を、Zeiss AxioScan Z1顕微鏡で20倍の倍率で取得した。ラウンド1画像の取得後、Colibri7 385nmLEDを使用して、10倍の対物レンズで組織全体を走査し、5秒間曝露して、第1のプローブ上の切断部位及び対応するバックグラウンド低減剤を光切断した。次いで、ラウンド2の蛍光画像を20倍の倍率で直ちに取得した。
図11B~11Cは、8つの固有のタンパク質標的からの蛍光信号を示す。検出のラウンド1において、CD8、PD1、PDL1、及びCD68標的について特定の信号が観察された(図11B)。蛍光信号が最初にクエンチ部分によって抑制されるため、検出のラウンド1においてCD3、CD4、FoxP3、及びサイトケラチン標的について検出可能な信号が観察されなかった(図11C)。切断剤としてのUV光の使用は、プローブ設計A(図11A)の蛍光色素の解放及びプローブ設計B(図11A)の脱クエンチが同時に起こるのを容易にする。検出のラウンド2においてCD3、CD4、FoxP3、及びサイトケラチン標的について、特定の信号が観察された(図11C)。検出のラウンド2では、CD8、PD1、PDL1、及びCD68標的について検出可能な特定の信号が観察されなかった。さらに、検出のラウンド2では解放された蛍光色素からの検出可能な蛍光信号は観察されなかった。
実施例7
この実施例は、光切断後にカバースリップ除去せずに、ラウンドAプローブから解放されたプローブ標識からの蛍光信号を低減するためのバックグラウンド低減剤の使用を示す。
2つのヒト扁桃組織スライド(Amsbio LLC,Cambridge,MA)を最初に60℃で30分間焼いた後、Leica BondRx自動染色器で処理した。スライドを、脱ロウ溶液(AR9222,Leica Biosystems)と4段階の脱ロウプロトコルとを使用して脱パラフィン化し、エピトープ回収溶液2(AR9640,Leica Biosystems)を100℃で20分間インキュベートすることによって抗原を回収した。次いで、スライドをLeica洗浄液(AR9590,Leica Biosystems)で3回洗浄した後、室温で15分間、Ultivue抗体希釈液(UltiMapper(商標)I/Oキット,Ultivue,Cambridge,MA)でブロッキングした。DNAバーコードとコンジュゲートされたCD3抗体を組織スライドに加え、室温で1時間インキュベートした。次に、スライドを、Leica洗浄液で3回洗浄した後、Ultivueプレ増幅ミックス(UltiMapper(商標)I/Oキット)と室温で25分間インキュベートした。次いで、スライドをLeica洗浄液で2回洗浄した後、スライドをLeica洗浄液と35℃で5分間インキュベートした。次に、Ultivue増幅溶液(UltiMapper(商標)I/Oキット)をスライドに加え、室温で90分間インキュベートした。その後、スライドを、Leica洗浄液で3回洗浄した後、Ultivue核対比染色剤(UltiMapper(商標)I/Oキット)と、室温で15分間インキュベートした。その後、スライドをLeica洗浄液で3回洗浄した。Ultivueプローブ緩衝液(UltiMapper(商標)I/Oキット)で希釈した蛍光プローブ(図12A、12Cに示すプローブ設計)をスライドに加え、室温で25分間インキュベートした。次いで、スライドをLeica洗浄液で3回洗浄した。次いで、組織スライドのうちの1つを1×TAE Mg2+緩衝液にマウントしたが、もう1つのスライドを1×TAE Mg2+緩衝液中のバックグラウンド低減剤を含有する封入剤にマウントした。両方の組織スライドをUVクリアカバースリップでカバースリップをかけた。
次いで、ラウンド1の全組織蛍光画像を、Zeiss AxioScan Z1顕微鏡で、20倍の倍率で取得した。ラウンド1画像の取得後、Colibri7 385nmLEDを使用して、10倍の対物レンズで組織全体を走査し、5秒間曝露して、第1のプローブ上の切断部位を光切断した。次いで、全組織の蛍光画像を、光切断の直後に20倍の倍率で取得した。
光切断前に、両方のスライド(図12A及び12C)のCD3について特定の信号が観察された。切断前の2つのスライド間の信号を比較した場合、光活性化可能なバックグラウンド低減剤の存在下で、マウントされたスライドでは検出可能な初期クエンチングは観察されなかった。カバースリップを除去せずに、切断した後、封入剤にバックグラウンド低減剤が存在しない場合、スライドで残留拡散蛍光信号を観察した(図12B)(バックグラウンド低減剤設計については、図12Cを参照されたい)。カバースリップ除去せずに、切断した後、封入剤にバックグラウンド低減剤を含むスライドでは、検出可能な残留蛍光信号が最小限または全く観察されなかった(図12Dを参照されたい)。
実施例8
この実施例は、3つのプローブセット及び3つの異なる切断剤を使用した単一ホルマリン固定パラフィン包埋(FFPE)扁桃スライド上の16個の固有標的の検出を記載する。
ヒト扁桃組織スライド(Amsbio LLC,Cambridge,MA)を最初に60℃で30分間焼いた後、Leica BONDRx自動染色器で処理した。スライドを、脱ロウ溶液(AR9222,Leica Biosystems)と4段階の脱ロウプロトコルとを使用して脱パラフィンし、エピトープ回収溶液2(AR9640,Leica Biosystems)を100℃で20分間インキュベートすることによって抗原を回収した。次いで、スライドをLeica洗浄液(AR9590,Leica Biosystems)で3回洗浄した後、室温で15分間、Ultivue抗体希釈液(UltiMapper(商標)I/Oキット,Ultivue,Cambridge,MA)でブロッキングした。
固有のDNAバーコードとコンジュゲートした16個の異なる抗体(CD8、CD68、PDL1、Ki67、CD45RO、PD1、CD3、サイトケラチン、CD11c、グランザイムB、FoxP3、Lag3、CD20、CD163、CD4、及びMHCII)を一緒に組織スライドに加え、室温で1時間インキュベートした。次に、スライドを、Leica洗浄液で3回洗浄した後、Ultivueプレ増幅混合物(UltiMapper(商標)I/Oキット)と、室温で25分間インキュベートした。次いで、スライドをLeica洗浄液で2回洗浄した後、スライドをLeica洗浄液と35℃で5分間インキュベートした。次に、Ultivue増幅溶液(UltiMapper(商標)I/Oキット)をスライドに加え、室温で90分間インキュベートした。その後、スライドを、Leica洗浄液で3回洗浄した後、Ultivue核対比染色液(UltiMapper(商標)I/Oキット)と、室温で15分間インキュベートした。その後、スライドをLeica洗浄液で3回洗浄した。Ultivueプローブ緩衝液(UltiMapper(商標)I/Oキット)で希釈した16個全ての蛍光プローブを含有するカクテルをスライドに加え、室温で25分間インキュベートした。
CD8、CD68、PDL1、及びKi67のプローブには、プローブ結合ドメインとそれぞれの蛍光色素との間にジスルフィド切断部位を有する(図13A、プローブ設計1)。CD45RO、PD1、CD3、及びサイトケラチンのプローブには、プローブ結合ドメインとそれぞれの蛍光色素との間にUV切断部位を有し、ならびに蛍光色素と対応するクエンチャーとの間にジスルフィド切断部位を有する(図13A、プローブ設計2)。
CD11c、グランザイムB、FoxP3、及びLAG3のプローブは、プローブ結合ドメイン内にウラシル塩基を有し、ならびに蛍光色素と対応するクエンチャーとの間にUV切断部位を有する(図13A、プローブ設計3)。CD20、CD163、CD4、及びMHCII用プローブは、蛍光色素と対応するクエンチャーとの間のウリジン-アデニン塩基対からなるヘアピン構造を有する(図13A、プローブ設計4)。
次に、スライドをPBSで3回洗浄し、Prolong Gold Antifade Mountant(P36930,Thermo Fisher)にマウントして、カバースリップをかけた。次いで、ラウンド1の蛍光画像を、Zeiss AxioScan Z1顕微鏡で20倍の倍率で取得した。ラウンド1画像の取得後、スライドのカバースリップを外し、TCEPと15分間インキュベートした。次いで、スライドをPBS中で3回洗浄し、Prolong Gold Antifade Mountantにマウントして、UVクリアカバースリップでカバースリップをかけた。次いで、ラウンド2の蛍光画像を、Zeiss AxioScan Z1顕微鏡で20倍の倍率で取得した。ラウンド2画像の取得後、Colibri7 385nmLEDを使用して、10倍の対物レンズで組織全体を走査し、5秒間曝露して、光切断に影響を与えた。次に、スライドのカバースリップを外し、PBS中で3回洗浄し、Prolong Gold Antifade Mountantにマウントして、カバースリップをかけた。次いで、ラウンド3の全組織蛍光画像を、Zeiss AxioScan Z1顕微鏡で、20倍の倍率で取得した。ラウンド3画像の取得後、スライドのカバースリップを外し、UDG酵素と37℃で10分間インキュベートした。次に、スライドをPBS中で3回洗浄し、Prolong Gold Antifade Mountantにマウントして、カバースリップをかけた。次いで、ラウンド4の蛍光画像を、Zeiss AxioScan Z1顕微鏡で20倍の倍率で取得した。
図13Bは、検出ラウンド間にプローブを追加せずに、4つの検出ラウンドで、3つの異なる切断方法(TCEP、UV、及びUDG酵素)を使用した、単一のFFPE扁腺スライド上の16個の異なるタンパク質標的の検出を示す。検出のラウンド1(図13B、ラウンド1)においてCD8、CD68、PDL1、及びKi67(図13A、プローブ設計1)の標的について特定の信号が観察され、他のプローブ設計で用いた他の標的からは検出可能な信号が観察されなかった。TCEPケミストリー後の検出のラウンド2(図13B、ラウンド2)においてCD45RO、PD1、CD3、及びサイトケラチン(図13A、プローブ設計2)の標的について特定の信号が観察され、他のプローブ設計で用いた他の標的からの検出可能な信号が観察されなかった。UV光切断後の検出のラウンド3(図13B、ラウンド3)において、CD11c、グランザイムB、FoxP3、及びLAG3(図13A、プローブ設計3)の標的について特定の信号が観察され、他のプローブ設計で用いた他の標的からの検出可能な信号が観察されなかった。UDG酵素処理後の検出のラウンド4(図13B、ラウンド4)において、CD20、CD163、CD4、及びMHCII(図13A、プローブ設計4)の標的について特定の信号が観察され、他のプローブ設計で用いた他の標的からの検出可能な信号が観察されなかった。
実施例9.追加の実施形態
以下の番号付けされた項目は、本明細書の実施形態の追加のサポート及び説明を提供する。
項目1.複数の標的分子を検出する方法であって、
(a)試料を2つ以上の標的特異的結合パートナーと接触させることであって、各標的特異的結合パートナーが、核酸バーコードを含み、異なる標的分子に特異的である、前記接触させることと、
(b)前記試料を1つ以上のプローブセットと接触させることであって、プローブセットの各プローブが、異なる標的特異的結合パートナーに特異的であり、各プローブセットが、
対応する標的特異的結合パートナーの核酸バーコードに相補的な核酸配列と、
第1の標識と、
第1の切断剤の切断部位であって、前記第1の切断剤が、前記第1の標識を解放することができる、前記切断部位と、を含む、第1のプローブと、
対応する標的特異的結合パートナーの核酸バーコードに相補的な核酸配列と、
第2の標識と、
クエンチ部分であって、前記クエンチ部分が前記第2の標識を検出不能にする、前記クエンチ部分と、
前記第1の切断剤の切断部位であって、前記第1の切断剤が前記クエンチ部分を解放することができ、それによって前記第2の標識が検出可能になる、前記切断部位と、を含み、任意選択的に、第2の切断剤の切断部位であって、前記第2の切断剤が前記第2の標識を解放することができる、前記切断部位を含む、第2のプローブと、を含む、前記接触させることと、
(c)前記1つ以上のプローブセットの各々の前記第1のプローブの標識に対応する信号を検出することと、
(d)前記試料を第1の切断剤と接触させることであって、それにより、前記1つ以上のプローブセットの各々における前記第1のプローブの前記標識を解放し、前記1つ以上のプローブセットの各々における前記第2のプローブの前記クエンチ部分を解放し、それにより、前記第2の標識に対応する信号を活性化する、前記接触させることと、
(e)前記1つ以上のプローブセットの各々の前記第2のプローブの前記標識に対応する信号を検出することと、を含む、前記方法。
項目2.前記プローブセットのうちの1つ以上が、第3のプローブをさらに含み、前記方法が、
(f)ステップ(b)において、前記試料を、
対応する標的特異的結合パートナーの核酸バーコードに相補的な核酸配列と、
第3の標識と、
クエンチ部分であって、前記クエンチ部分が、前記第3の標識を検出不能にする、前記クエンチ部分と、
前記第2の切断剤の切断部位であって、前記第2の切断剤が前記クエンチ部分を解放することができ、それによって前記第3の標識が検出可能になる、前記切断部位と、を含み、
任意選択的に、前記第3の標識を解放することができる別個の切断剤の別個の切断部位を含む、前記第3のプローブと接触させることと、
(g)ステップ(e)の後、前記試料を第2の切断剤と接触させることであって、それにより、前記1つ以上のプローブセットのそれぞれにおける前記第2のプローブの前記標識を解放し、1つ以上のプローブセットにおける前記第3のプローブの前記クエンチ部分を解放し、それにより、前記第3の標識に対応する信号を活性化する、前記接触させることと、
(h)1つ以上のプローブセットの前記第3のプローブの前記標識に対応する信号を検出することと、をさらに含む、項目1に記載の方法。
項目3.前記プローブセットのうちの1つ以上が、後続のプローブをさらに含み、前記方法が、
(i)ステップ(b)において、前記試料を1つ以上のプローブセットに含まれる後続のプローブと接触させることであって、前記後続のプローブが、
対応する標的特異的結合パートナーの核酸バーコードに相補的な核酸配列と、
後続の標識と、
クエンチ部分であって、前記クエンチ部分が、前記後続の標識を検出不能にする、前記クエンチ部分と、
後続の切断剤の切断部位であって、前記後続の切断剤が前記クエンチ部分を解放することができ、それによって前記後続の標識が検出可能になる、前記切断部位と、を含み、
任意選択的に、前記試料中のプローブから活性化標識を解放することができる別個の切断剤の別個の切断部位を含む、前記接触させることと、
(j)前記試料を後続の切断剤と接触させることであって、それにより、各プローブセットの前記プローブの活性化標識を解放し、各プローブセットの前記後続プローブの前記クエンチ部分を解放し、それにより、各プローブセットの前記後続プローブの前記標識に対応する信号を活性化する、前記接触させることと、
(k)各プローブセットの前記後続のプローブの前記標識に対応する信号を検出することと、
(l)任意選択的に、ステップ(i)から(k)までを繰り返すことと、をさらに含む、項目2に記載の方法。
項目4.プローブセットの前記第1及び第2の検出可能な標識が、同じである、項目1~3のいずれか一項に記載の方法。
項目5.プローブセットの前記第1及び第2の検出可能な標識が、異なる、項目1~3のいずれか一項に記載の方法。
項目6.プローブセットの前記第1、第2、及び第3の検出可能な標識のうちの2つ以上が、同じである、項目2~5のいずれか一項に記載の方法。
項目7.プローブセットの前記第1、第2、及び第3の検出可能な標識のうちの2つ以上が、異なる、項目2~5のいずれか一項に記載の方法。
項目8.前記第1、第2、第3、及び後続の標識のうちの2つ以上が、同じである、項目3~7のいずれか一項に記載の方法。
項目9.前記第1、第2、第3、及び後続の標識のうちの2つ以上が、異なる、項目3~7のいずれか一項に記載の方法。
項目10.前記試料を前記第1の切断剤と接触させた後、及び/または前記試料を前記第2の切断剤と接触させた後に、前記試料を洗浄することをさらに含む、項目1~9のいずれか一項に記載の方法。
項目11.前記試料を前記第1の切断剤と接触させた後、及び/または前記試料を前記第2の切断剤と接触させた後に、前記試料が洗浄されない、項目1~9のいずれか一項に記載の方法。
項目12.カバースリップが、除去されない、項目11に記載の方法。
項目13.標的特異的結合パートナー上の核酸バーコードの数を増加させることであって、対応するプローブの複数のコピーが、前記核酸バーコードの複数のコピーに結合する、前記増加させることをさらに含む、項目1~12のいずれか一項に記載の方法。
項目14.前記核酸バーコードの数が、ローリングサークル増幅、プライマー交換反応、ハイブリダイゼーション連鎖反応、またはDNA分岐を使用して増加する、項目13に記載の方法。
項目15.前記標的特異的結合パートナーが、前記試料と接触させる前に、前記核酸バーコードの数が増加する、項目14に記載の方法。
項目16.前記標的特異的結合パートナーがその標的分子に結合すると、前記核酸バーコードの数が増加する、項目14に記載の方法。
項目17.前記第1のプローブの解放された標識が、ヌクレオチド配列を含む、項目1~16のいずれか一項に記載の方法。
項目18.前記試料を、前記解放された第1のプローブの前記解放された標識のものに相補的なヌクレオチド配列を含むバックグラウンド低減剤と接触させることをさらに含み、前記バックグラウンド低減剤の前記解放された第1のプローブの前記解放された標識への結合が、前記標識の前記信号をクエンチする、項目17に記載の方法。
項目19.前記第2のプローブの解放された標識が、ヌクレオチド配列を含む、項目2~18のいずれか一項に記載の方法。
項目20.前記試料を、前記第2のプローブの前記解放された標識のものに相補的なヌクレオチド配列を含むバックグラウンド低減剤と接触させることをさらに含み、前記バックグラウンド低減剤の前記解放された第2のプローブの前記標識への結合が、前記標識の前記信号をクエンチする、項目19に記載の方法。
項目21.解放されたプローブの活性化標識が、ヌクレオチド配列を含む、項目3~20のいずれか一項に記載の方法。
項目22.前記試料を、前記プローブの前記解放された標識のものに相補的なヌクレオチド配列を含むバックグラウンド低減剤と接触させることをさらに含み、前記バックグラウンド低減剤の前記解放されたプローブの前記解放された標識への結合が、前記標識の前記信号をクエンチする、項目1~21のいずれか一項に記載の方法。
項目23.
各々が、
対応する標的特異的結合パートナーの核酸バーコードに相補的な核酸配列と、
第1の標識と、
第1の切断剤の切断部位であって、前記第1の切断剤が、前記第1の標識を解放することができる、前記切断部位と、を含む、1つ以上の第1のプローブと、
各々が、
対応する標的特異的結合パートナーの核酸バーコードに相補的な核酸配列と、
第2の標識と、
クエンチ部分であって、前記クエンチ部分が前記第2の標識を検出不能にする、前記クエンチ部分と、
前記第1の切断剤の切断部位であって、前記第1の切断剤が、前記クエンチ部分を解放することができ、それによって前記第2の標識が検出可能になる、前記切断部位と、を含み、
任意選択的に、前記第2の標識を解放することができる別個の切断剤の別個の切断部位を含む、1つ以上の第2のプローブと、を含む、プローブセット組成物。
項目24.
各々が、
対応する標的特異的結合パートナーの核酸バーコードに相補的な核酸配列と、
第3の標識と、
クエンチ部分であって、前記クエンチ部分が、前記第3の標識を検出不能にする、前記クエンチ部分と、
第2の切断剤の切断部位であって、前記第2の切断剤が前記クエンチ部分を解放することができ、それによって前記第3の標識が検出可能になる、前記切断部位と、を含み、
任意選択的に、前記第3の標識を解放することができる別個の切断剤の別個の切断部位を含む、1つ以上の第3のプローブを、さらに含み、
前記第2のプローブが、前記第2の切断剤の切断部位をさらに含む、項目23に記載の組成物。
項目25.
対応する標的特異的結合パートナーの核酸バーコードに相補的な核酸配列と、
後続の標識と、
前記後続の標識のクエンチ部分であって、前記クエンチ部分が、前記後続の標識を検出不能にする、前記クエンチ部分と、
切断部位であって、切断剤が前記クエンチ部分を解放することができ、それによって前記後続の標識が検出可能になる、前記切断部位と、を含み、
任意選択的に、別個の切断剤が前記後続の標識を解放することができる、別個の切断部位を含む、後続のプローブを、さらに含み、
前記プローブセットの別のプローブが、前記後続のプローブの前記クエンチ部分を解放する同じ切断剤の切断部位を含む、項目24に記載の組成物。
項目26.前記1つ以上の第1のプローブが、同じ標識を有する、項目23~25のいずれか一項に記載の組成物。
項目27.前記1つ以上の第1のプローブが、異なる標識を有する、項目23~25のいずれか一項に記載の組成物。
項目28.前記切断部位が、電磁的切断部位、化学的切断部位、または機械的切断部位である、項目23~27のいずれか一項に記載の組成物。
項目29.前記電磁的切断部位が、光切断部位である、項目28に記載の組成物。
項目30.前記光切断部位が、紫外線(UV)切断部位である、項目29に記載の組成物。
項目31.前記第1または第2の標識が、蛍光標識である、項目23~30のいずれか一項に記載の組成物。
項目32.前記切断部位と前記第1の標識との間に存在する第1のプローブの一部のヌクレオチド配列に相補的なヌクレオチド配列を含むバックグラウンド低減剤をさらに含む、項目23~31のいずれか一項に記載の組成物。
項目33.前記切断部位と前記第2の標識との間に存在する第2のプローブの一部のヌクレオチド配列に相補的なヌクレオチド配列を含むバックグラウンド低減剤をさらに含む、項目23~32のいずれか一項に記載の組成物。
項目34.前記切断部位と前記後続の標識との間に存在する後続のプローブの一部のヌクレオチド配列に相補的なヌクレオチド配列を含むバックグラウンド低減剤をさらに含む、項目25~33のいずれか一項に記載の組成物。
項目35.項目23~34のいずれか一項に記載のプローブセット組成物と、
バックグラウンド低減剤と、
カバースリップと、
1つ以上の標的特異的結合パートナーと、
1つ以上の緩衝液と、
標的特異的結合パートナーの核酸バーコードの数を増加させるための1つ以上の試薬と、
1つ以上の切断剤と、
核対比染色剤と、
使用説明書と、を含む、キット。
項目36.前記バックグラウンド低減剤が、固相に連結される、項目35に記載のキット。
項目37.前記固相が、カバースリップ、粒子、及びスライドから選択される、項目36に記載のキット。
項目38.前記バックグラウンド低減剤が、液相にある、項目35に記載のキット。
項目39.項目23~31のいずれか一項に記載の組成物の第1のプローブの解放された標識に相補的なヌクレオチド配列と、クエンチ材料と、を含む、バックグラウンド低減剤。
項目40.項目24~31のいずれか一項に記載の組成物の第2のプローブの解放された標識に相補的なヌクレオチド配列と、クエンチ材料と、を含む、バックグラウンド低減剤。
項目41.項目25~31のいずれか一項に記載の組成物のプローブの解放された活性化標識に相補的なヌクレオチド配列と、クエンチ材料と、を含む、バックグラウンド低減剤。
項目42.複数の標的分子を検出するための方法であって、
(a)試料を2つ以上の標的特異的結合パートナーと接触させることであって、各標的特異的結合パートナーが、核酸バーコードを含み、異なる標的分子に特異的である、前記接触させることと、
(b)前記試料を1つ以上のプローブセットと接触させることであって、プローブセットの各プローブが、異なる標的特異的結合パートナーに特異的であり、各プローブセットが、
対応する標的特異的結合パートナーの核酸バーコードに相補的な核酸配列と、
第1の標識と、
第1の切断剤の切断部位であって、前記第1の切断剤が、前記第1の標識を抑制することができる、前記切断部位と、を含む、第1のプローブと、
対応する標的特異的結合パートナーの核酸バーコードに相補的な核酸配列と、
第2の標識と、
クエンチ部分であって、前記クエンチ部分が前記第2の標識を検出不能にする、前記クエンチ部分と、
前記第1の切断剤の切断部位であって、前記第1の切断剤が前記クエンチ部分を解放または抑制することができ、それによって前記第2の標識が検出可能になる、前記切断部位と、を含み、
任意選択的に、第2の切断剤が前記第2の標識を解放または抑制することができる、切断部位を含む、第2のプローブと、を含む、前記接触させることと、
(c)前記1つ以上のプローブセットの各々の前記第1のプローブの標識に対応する信号を検出することと、
(d)前記試料を第1の切断剤と接触させることであって、それにより、前記1つ以上のプローブセットの各々における前記第1のプローブの前記標識を抑制し、前記1つ以上のプローブセットの各々における前記第2のプローブの前記クエンチ部分を解放または抑制し、それにより、前記第2の標識に対応する信号を活性化する、前記接触させることと、
(e)前記1つ以上のプローブセットの各々の前記第2のプローブの前記標識に対応する信号を検出することと、を含む、前記方法。
項目43.前記プローブセットのうちの1つ以上が、第3のプローブをさらに含み、
(f)ステップ(b)において、前記試料を1つ以上のプローブセットに含まれる第3のプローブと接触させることであって、前記第3のプローブが、
対応する標的特異的結合パートナーの核酸バーコードに相補的な核酸配列と、
第3の標識と、
クエンチ部分であって、前記クエンチ部分が、前記第3の標識を検出不能にする、前記クエンチ部分と、
第2の切断剤の切断部位であって、前記第2の切断剤が、前記クエンチ部分を解放または抑制することができ、それによって前記第3の標識が検出可能になる、前記切断部位と、を含み、
任意選択的に、別個の切断剤が1つ以上のプローブセットの前記第3の標識を解放または抑制することができる、別個の切断部位を含む、前記接触させることと、
(g)ステップ(e)の後、前記試料を第2の切断剤と接触させることであって、それにより、前記1つ以上のプローブセットの各々における前記第2のプローブの前記標識を抑制し、前記1つ以上のプローブセットにおける前記第3のプローブの前記クエンチ部分を解放または抑制し、それにより、前記第3の標識に対応する信号を活性化する、前記接触させることと、
(h)前記第3の標識に対応する信号を検出することと、を含む、項目42に記載の方法。
項目44.前記プローブセットのうちの1つ以上が、後続のプローブをさらに含み、
(i)ステップ(b)において、前記試料を1つ以上のプローブセットに含まれる後続のプローブと接触させることであって、前記後続のプローブが、
対応する標的特異的結合パートナーの核酸バーコードに相補的な核酸配列と、
後続の標識と、
クエンチ部分であって、前記クエンチ部分が、前記後続の標識を検出不能にする、前記クエンチ部分と、
切断部位であって、後続の切断剤が前記クエンチ部分を解放または抑制することができ、それによって前記後続の標識が検出可能になる、前記切断部位と、を含み、
任意選択的に、別個の切断剤が前記試料中のプローブから活性化標識を抑制することができる、別個の切断部位を含む、前記接触させることと、
(j)前記試料を後続の切断剤と接触させることであって、それにより、各プローブセットの前記プローブの活性化標識を抑制し、各プローブセットの前記後続プローブの前記クエンチ部分を解放し、それにより、前記後続標識に対応する信号を活性化する、前記接触させることと、
(k)前記後続の標識に対応する信号を検出することと、
(l)任意選択的に、ステップ(i)から(k)までを繰り返すことと、をさらに含む、項目43に記載の方法。

Claims (20)

  1. 複数の標的分子を検出するための方法であって、
    (a)試料を2つ以上の標的特異的結合パートナーと接触させることであって、各標的特異的結合パートナーが、核酸バーコードを含み、異なる標的分子に特異的である、前記接触させることと、
    (b)前記試料を1つ以上のプローブセットと接触させることであって、プローブセットの各プローブが、異なる標的特異的結合パートナーに特異的であり、各プローブセットが、
    対応する標的特異的結合パートナーの核酸バーコードに相補的な核酸配列と、
    第1の標識と、
    第1の切断剤の切断部位であって、前記第1の切断剤が、前記第1の標識を解放することができる、前記切断部位と、を含む、第1のプローブと、
    対応する標的特異的結合パートナーの核酸バーコードに相補的な核酸配列と、
    第2の標識と、クエンチ部分であって、前記クエンチ部分が、前記第2の標識を検出不能にする、前記クエンチ部分と、
    前記第1の切断剤の切断部位であって、前記第1の切断剤が前記クエンチ部分を解放することができ、それによって前記第2の標識が検出可能になる、前記切断部位と、を含み、任意選択的に、第2の切断剤の切断部位であって、前記第2の切断剤が前記第2の標識を解放することができる、前記切断部位を含む、第2のプローブと、を含む、前記接触させることと、
    (c)前記1つ以上のプローブセットの各々の前記第1のプローブの標識に対応する信号を検出することと、
    (d)前記試料を第1の切断剤と接触させることであって、それにより、前記1つ以上のプローブセットの各々における前記第1のプローブの前記標識を解放し、前記1つ以上のプローブセットの各々における前記第2のプローブの前記クエンチ部分を解放し、それにより、前記第2の標識に対応する信号を活性化する、前記接触させることと、
    (e)前記1つ以上のプローブセットの各々の前記第2のプローブの前記標識に対応する信号を検出することと、を含む、前記方法。
  2. 前記プローブセットのうちの1つ以上が、第3のプローブをさらに含み、前記方法が、
    (f)ステップ(b)において、前記試料を、
    対応する標的特異的結合パートナーの核酸バーコードに相補的な核酸配列と、
    第3の標識と、
    クエンチ部分であって、前記クエンチ部分が、前記第3の標識を検出不能にする、前記クエンチ部分と、
    前記第2の切断剤の切断部位であって、前記第2の切断剤が前記クエンチ部分を解放することができ、それによって前記第3の標識が検出可能になる、前記切断部位と、を含み、
    任意選択的に、前記第3の標識を解放することができる別個の切断剤の別個の切断部位を含む、前記第3のプローブと接触させることと、
    (g)ステップ(e)の後、前記試料を第2の切断剤と接触させることであって、それにより、前記1つ以上のプローブセットの各々における前記第2のプローブの前記標識を解放し、前記1つ以上のプローブセットにおける前記第3のプローブの前記クエンチ部分を解放し、それにより、前記第3の標識に対応する信号を活性化する、前記接触させることと、
    (h)1つ以上のプローブセットの前記第3のプローブの前記標識に対応する信号を検出することと、をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記プローブセットのうちの1つ以上が、後続のプローブをさらに含み、前記方法が、
    (i)ステップ(b)において、前記試料を1つ以上のプローブセットに含まれる後続のプローブと接触させることであって、前記後続のプローブが、
    対応する標的特異的結合パートナーの核酸バーコードに相補的な核酸配列と、
    後続の標識と、
    クエンチ部分であって、前記クエンチ部分が、前記後続の標識を検出不能にする、前記クエンチ部分と、
    後続の切断剤の切断部位であって、前記後続の切断剤が前記クエンチ部分を解放することができ、それによって前記後続の標識が検出可能になる、前記切断部位と、を含み、
    任意選択的に、前記試料中のプローブから活性化標識を解放することができる別個の切断剤の別個の切断部位を含む、前記接触させることと、
    (j)前記試料を後続の切断剤と接触させることであって、それにより、各プローブセットの前記プローブの活性化標識を解放し、各プローブセットの前記後続プローブの前記クエンチ部分を解放し、それにより、各プローブセットの前記後続プローブの前記標識に対応する信号を活性化する、前記接触させることと、
    (k)各プローブセットの前記後続のプローブの前記標識に対応する信号を検出することと、
    (l)任意選択的に、ステップ(i)から(k)までを繰り返すことと、をさらに含む、請求項2に記載の方法。
  4. プローブセットの前記第1及び第2の検出可能な標識が、同じである、請求項1に記載の方法。
  5. プローブセットの前記第1及び第2の検出可能な標識が、異なる、請求項1に記載の方法。
  6. プローブセットの前記第1、第2、及び第3の検出可能な標識のうちの2つ以上が、同じである、請求項2に記載の方法。
  7. プローブセットの前記第1、第2、及び第3の検出可能な標識のうちの2つ以上が、異なる、請求項2に記載の方法。
  8. 前記第1、第2、第3、及び後続の標識のうちの2つ以上が、同じである、請求項3に記載の方法。
  9. 前記第1、第2、第3、及び後続の標識のうちの2つ以上が、異なる、請求項3に記載の方法。
  10. 前記試料を前記第1の切断剤と接触させた後、及び/または前記試料を前記第2の切断剤と接触させた後に、前記試料を洗浄することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  11. 前記試料を前記第1の切断剤と接触させた後、及び/または前記試料を前記第2の切断剤と接触させた後に、前記試料が洗浄されない、請求項1に記載の方法。
  12. カバースリップが、除去されない、請求項11に記載の方法。
  13. 標的特異的結合パートナー上の核酸バーコードの数を増加させることであって、対応するプローブの複数のコピーが、前記核酸バーコードの複数のコピーに結合する、前記増加させることをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  14. 前記核酸バーコードの数が、ローリングサークル増幅、プライマー交換反応、ハイブリダイゼーション連鎖反応、またはDNA分岐を使用して増加する、請求項13に記載の方法。
  15. 第1のプローブの前記解放された標識が、ヌクレオチド配列を含む、請求項1に記載の方法。
  16. 前記試料を、前記解放された第1のプローブの前記解放された標識のものに相補的なヌクレオチド配列を含むバックグラウンド低減剤と接触させることをさらに含み、前記バックグラウンド低減剤の前記解放された第1のプローブの前記解放された標識への結合が、前記標識の前記信号をクエンチする、請求項15に記載の方法。
  17. 各々が、
    対応する標的特異的結合パートナーの核酸バーコードに相補的な核酸配列と、
    第1の標識と、
    第1の切断剤の切断部位であって、前記第1の切断剤が、前記第1の標識を解放することができる、前記切断部位と、を含む、1つ以上の第1のプローブと、
    各々が、
    対応する標的特異的結合パートナーの核酸バーコードに相補的な核酸配列と、
    第2の標識と、
    クエンチ部分であって、前記クエンチ部分が前記第2の標識を検出不能にする、前記クエンチ部分と、
    前記第1の切断剤の切断部位であって、前記第1の切断剤が、前記クエンチ部分を解放することができ、それによって前記第2の標識が検出可能になる、前記切断部位と、を含み、
    任意選択的に、前記第2の標識を解放することができる別個の切断剤の別個の切断部位を含む、1つ以上の第2のプローブと、を含む、プローブセット組成物。
  18. 請求項17に記載のプローブセット組成物と、
    バックグラウンド低減剤と、
    カバースリップと、
    1つ以上の標的特異的結合パートナーと、
    1つ以上の緩衝液と、
    標的特異的結合パートナーの核酸バーコードの数を増加させるための1つ以上の試薬と、
    1つ以上の切断剤と、
    核対比染色剤と、
    使用説明書と、を含む、キット。
  19. 請求項17に記載の組成物の第1のプローブの解放された標識に相補的なヌクレオチド配列と、クエンチ材料と、を含む、バックグラウンド低減剤。
  20. 複数の標的分子を検出するための方法であって、
    (a)試料を2つ以上の標的特異的結合パートナーと接触させることであって、各標的特異的結合パートナーが、核酸バーコードを含み、異なる標的分子に特異的である、前記接触させることと、
    (b)前記試料を1つ以上のプローブセットと接触させることであって、プローブセットの各プローブが、異なる標的特異的結合パートナーに特異的であり、各プローブセットが、
    対応する標的特異的結合パートナーの核酸バーコードに相補的な核酸配列と、
    第1の標識と、
    第1の切断剤の切断部位であって、前記第1の切断剤が、前記第1の標識を抑制することができる、前記切断部位と、を含む、第1のプローブと、
    対応する標的特異的結合パートナーの核酸バーコードに相補的な核酸配列と、
    第2の標識と、
    クエンチ部分であって、前記クエンチ部分が前記第2の標識を検出不能にする、前記クエンチ部分と、
    前記第1の切断剤の切断部位であって、前記第1の切断剤が前記クエンチ部分を解放または抑制することができ、それによって前記第2の標識が検出可能になる、前記切断部位と、を含み、
    任意選択的に、第2の切断剤が前記第2の標識を解放または抑制することができる、切断部位を含む、第2のプローブと、を含む、前記接触させることと、
    (c)前記1つ以上のプローブセットの各々の前記第1のプローブの標識に対応する信号を検出することと、
    (d)前記試料を第1の切断剤と接触させることであって、それにより、前記1つ以上のプローブセットの各々における前記第1のプローブの前記標識を抑制し、前記1つ以上のプローブセットの各々における前記第2のプローブの前記クエンチ部分を解放または抑制し、それにより、前記第2の標識に対応する信号を活性化する、前記接触させることと、
    (e)前記1つ以上のプローブセットの各々の前記第2のプローブの前記標識に対応する信号を検出することと、を含む、前記方法。
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