JP3738910B2 - 特定の核酸配列を検出するためのハイブリダイゼーション−ライゲーション分析 - Google Patents
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Description
遺伝子プローブ技術は、遺伝病の発症を予測したり臨床的現状を診断するのに重要な分析手段となっている。しかしながら、現在用いられている技術は、遅くて面倒であり、また、有害な化学物質を使用するものである。遺伝子プローブの分野で採用されている幾つかの手法については、最近Plaha等が検討している(14 Biotechniques 566, 1993)。現在行われている遺伝子プローブ技術は、一般に、電気泳動法を使用するものであり、多くの場合、長いポリアクリルアミドゲル上で実施される。実験者が接触する化学物質の幾つかは有害なものと考えられる。すなわち、アクリルアミドモノマー(その幾分かはポリマーゲルに残存することがある)は神経毒があると考えられている。ポリアクリルアミドゲルによる電気泳動は一般に数時間を要し、他方、Plahaに記載されている新しいゲルを使用する分析では単一の泳動実験に16時間を要する。その他の技術としては放射性マーカーを使用するので、特別の取扱い管理と廃棄技術が必要である。さらに、現行の方法は、その他の点においても比較的長時間の操作が必要となる。(例えば、サザンブロット法は終了するまで約48時間を要する。)
さらに、電気泳動は、それ自身、不確定な結果をもたらす可能性がある。先ず、エチジウムブロミドを用いる技術はそれほど感度が高くない場合が多い。第二に、いろいろな遺伝子断片を確実に分離できる条件を見出さなければならない。第三に、得られる結果は、殆どの場合、定性的なものであり、定量的なものではない。さらに、サイズが同じか類似しているが配列が1塩基だけ異なっているようなDNAフラグメントを区別することはできないことも、従来の手法の有用性に限界を与えている。
DNAをベースとする分析に固有の感度上の限界は、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によって克服し得る。PCRにより特定の配列を増幅することにより、極度に少量しか存在しない当該配列を検出することが可能となる(Saiki他、Science 1350, 1985)。このPCR法は、DNA配列を増幅して、PCRが利用できるようになる前に存在していた感度上の限界を克服できるものではあるが、PCRの使用には依然として多くの問題が伴う。PCR反応の生成物は、プライマー・ダイマーおよび非特異的プライミングにより人為構造を含んであり、特にサンプル中にターゲット配列が存在しない場合にこれが生じる。感度が鋭敏であるので、PCRは不純物による誤った陽性結果をもたらす可能性がある。PCR法そのものは、遺伝病(例えば、嚢胞性線維症)に存在しているような点突然変異のような配列間の僅かの相違を簡単に識別できるものではない。これらの限界があるため、PCRによる増幅後に特定のターゲット配列が存在していることを確認できることが所望される。これまでの研究者は、各種のゲル上でのサンプルの分析に対する前駆手段としてハイブリダイゼーション(hybridization)法とライゲーション(ligation)法を用いてきた。(Landegren他、24 1 Science, 1077, 1988参照)。しかしながら、これらの方法は、遅くて不便であり、自動化装置に簡単に使用できるものではない。
DNA配列分析用の現行の技術の欠点をなくし、より迅速でより正確な結果を与える新規な分析法がこのたび開発された。この新規な技術は、PCRと併用して、遺伝子プローブ分析における精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
図1:デルタF−508対立遺伝子(アレル)および正常対立遺伝子の検出に用いたプローブ分析フォーマット。
図2:PCRにより増幅されたヒトDNAの9つのサンプルにおけるデルタF−508対立遺伝子および正常対立遺伝子の同時分析に関するHLMの結果。デルタF−508対立遺伝子に特異的なプローブはDMAEでラベルし、正常対立遺伝子に特異的なプローブはLEAEでラベルした。
図3:デルタF−508およびデルタI−507変異部位近傍におけるCFTR遺伝子のエクソン10の配列の一部。下線を施した配列は、常磁性粒子上に固定化したプローブ(PMP.508またはPMP.507)およびアクリジニウムエステルでラベルしたプローブ(508.NORまたは507.NOR)に相補的である。
図4:デルタF−508分析およびI−507分析用プローブと各種対立遺伝子との間で作成したハイブリッド。
図5:PCRにより増幅されたヒトDNAの9つのサンプルにおけるデルタI−507変異の検出に関するHLM結果。
図6:CRにより増幅されたヒトDNAの3つのサンプルについて行った、正常、デルタF−508およびデルタI−507対立遺伝子の存在に関するHLM分析。
図7:同時ハイブリダイゼーション−ライゲーションプロトコールに従いTaqDNAリガーゼを用いて、PCR増幅ヒトDNAの3つのサンプルについて行った、正常、デルタF−508およびデルタI−507対立遺伝子の存在に関するHLM分析。
図8:G542X対立遺伝子と正常対立遺伝子のHLMによる識別。
図9:HLMによるデルタF−508変異とG542X変異の同時検出。
図10:32P−G551D.NORまたは32P−G551D.CFを用い200mM NaClでT4 DNAリガーゼを使用したHLMによる正常配列、G551D配列、G551S配列およびQ552X配列の識別。
図11:32P−G551D.NORおよび32P−G551D.CFを用い600mM NaClでT4 DNAリガーゼを使用したHLM。
図12:32P−G551D.CFまたは32P−G551D.NORを用い200mM KClでTaq DNAリガーゼを使用した正常、G551D、G551S、およびQ552X配列の識別。
図13:Taq DNAリガーゼを使用し塩の条件を変化させた場合におけるG551Dの分析の比較。
図14:ライゲーション特異性を系統的に検討するためのp53モデル。上の配列は、ターゲットの配列(p53遺伝子のコドン175の両側にある領域)である。プローブの配列は下に示す。“X”および“Y”としるした位置を系統的に変化させ4種類のヌクレオチドとした。
図15:PCR増幅サンプルのデルタF−508分析について計算したライゲーション百分率。
図16:PCR増幅ヒトDNAの遺伝子型に関してHLMから計算したライゲーション百分率の相関関係。誤差バーは99%信頼区間を表す。
図17:デルタF−508プローブを用いT4 DNAリガーゼによるデルタF−508配列とデルタI−507配列との識別能をNaCl濃度の関数として示したもの。
図18:T4 DNAリガーゼおよびTaq DNAリガーゼを用いる5′(2)および3′(2)ミスマッチの識別能をライゲーション百分率として示したもの。
図19:いろいろな塩基対について3′(1)ミスマッチの識別能をライゲーション百分率として示す。T4 DNAリガーゼの濃度が2つの異なる場合について(1nMおよび240nM)、データを示している。
図20:いろいろな塩基対について5′(1)ミスマッチの識別能をライゲーション百分率として示す。T4 DNAリガーゼの濃度が2つの異なる場合について(1nMおよび240nM)、データを示す。
発明の詳細な説明
この新規な技術は遺伝子プローブ分析用に開発されたものである。DNA分析のこの最初の段階は、一般に、目的の配列を増幅するための増幅技術(例えば、PCR)を含む。当然のことであるが、分析サンプル中に充分量の未知配列が存在している場合には、増幅が必要でないこともある。増幅工程の後、ハイブリダイゼーション−ライゲーション法(HLM:hybridization ligation method)を用いて増幅生成物の同定を行う。遺伝子配列の同定を助けるために容易に分離できる粒子(例えば、磁性粒子)を、識別性(標識となる)部分(例えば、アクリジニウムエステルのような発光性マーカー)とともに使用する。
同定すべき配列の量が充分でない場合には、当該技術の最初の部分において目的の配列を増幅するための増幅法が含まれる。PCR法はここ数年来知られている。例えば、Saikiらは、β−グロブリンのゲノム配列に対する酵素的増幅技術について記述しており、該技術では、増幅すべき領域の両側に2種類のオリゴヌクレオチドプライマーを設け、変性されたゲノムDNAの鎖にこのプライマーをアニーリングし、そして、大腸菌またはThermus acquaticus由来のDNAポリメラーゼおよびデオキシリボヌクレオチド三リン酸を用いて伸長させ、この変性、アニーリングおよび伸長から成るサイクルを繰り返している(Saiki他,230 Science 1350, 1985;Saiki他,239 Science 487, 1988)。最近、各種の増幅技術が開発されており[例えば、リガーゼ連鎖反応(LCR)やQβレプリカーゼ]、これらの増幅技術のいずれかを、PCRの代わりに、または、その他の増幅技術の1種またはそれ以上と組合せて用いることもできる。さらに、これ以外の増幅技術が開発されることも期待される。増幅に用いる厳密な技術は本発明にとって重要ではなく、遺伝子プローブ法における当業者であればここで用いる技術全般およびそれぞれの技術の利害得失について熟知しているものと推察される。重要な事実は、比較的少量のDNAサンプルが増幅されることにより、ここで用いる分析法の感度が通常よりも高くなるということである。
PCR法は一般に上述したような手法を含んでいる。この基本的技術に対して当業者に知られているような多くの変形があり、例えば、「PCRプロトコール(PCR Protocols)」[Innis(MA),Gelfand(DH),Sninsky(JJ),およびWhite(TJ)編集、Academic Press社発行,1990]に記載されている。PCR反応がどのように実施されるかの1つの例は、本明細書の実施例において詳述している。
増幅サンプルが入手できれば、該材料はHLMによって分析される。HLMにおいては、ターゲット配列に部分的または全面的に相補的な配列が、2種類またはそれ以上のプローブに導入され、該プローブがターゲットオリゴヌクレオチドと反応させられる。本明細書では多くの場合、2種類のプローブのみを用いる場合について検討するが、後述するように2以上のプローブを用いることもできる。該相補的配列の一部分は、反応混合物から容易に分離することのできる不溶性の物質(材料)に結合される。例えば、磁性粒子が用いられる。他の可能な物質としては、遠心操作により反応混合物から分離されることのできる物質が挙げられる。一方、該相補的配列の第二の部分は、分析手段により検出されることのできる物質(材料)に結合される。例えば、アクリジニウムエステルのような化学発光性物質が用いられる。他の例は、蛍光団や発色団である。これら2種類の相補的配列がターゲット配列にハイブリダイズされる。ハイブリダイゼーション溶液は塩を含有するが、これは、一般的には約500〜700mMのNaClであり、約600mMの濃度が最も好ましい。ハイブリダイゼーションは温度を上昇させて(例えば、45℃)実施される。ハイブリダイゼーションの後、プローブのうちの1つの不溶性を利用して、ラベルを有する非ハイブリダイズ化プローブからハイブリダイズされたものを分離する。その後、リガーゼを用いて、それらのプローブの2つの相補的配列が、該2つのプローブの結合部に隣接した領域において、ターゲットに正確にマッチング(適合)していれば、それらの端部核酸は互いに充分に近くにありリガーゼにより連結される。他方、ターゲット配列が予測された配列とかなり違っていれば、それらのプローブ上の端部核酸は互いに充分に離れており、その結果、リガーゼによって結合されることはできない。例えば、もしターゲットが、2種類のプローブが出会う場所においてヌクレオチド欠失していれば、一方のプローブ上の端部ヌクレオチドは他のプローブとオーバーラップし2種類のプローブはライゲーション(連結)されない。同様に、ターゲットに挿入ヌクレオチドがあれば、2種類のプローブは互いに充分に近接せずライゲーションが生じない。さらに、2種類のプローブが出会う位置でミスマッチが存在すれば、本明細書で説明するような条件下で2種類のプローブは効率的にライゲーションされない。
プローブ類の端部塩基がターゲットに結合したり結合し損なったりすることに応じてライゲーションは上述したように進行するが、当業者であれば、そのような端部から離れた位置においてプローブ上にミスマッチがあることもターゲットへのプローブの結合に何らかの影響を与えることに気がつくことであろう。例えば、端部塩基から数塩基離れた位置にあるプローブ上の塩基がターゲット上の対応する塩基に結合できない場合に、プローブとターゲットとの間に、端部プローブをライゲーションさせないような充分な不整合が生じないこともある。プローブとターゲット間の立体的な因子や全体的な結合性が、ターゲットの組成を決定するのに際して本手法の全体的な有効性に影響を与えるのである。これに対して、プローブの連結部から離れた不整合は、2種類のプローブがライゲーションされないような大きな影響を与え得る。後述の実施例は、プローブの連結部から2塩基分離れた部位における不整合が、プローブのライゲーションを充分に妨げる場合を示す。
同様にして、正常配列の一部にハイブリダイズしライゲーションすると期待できるような幾組かのプローブを用いることにより、ターゲットが変異(突然変異:mutation)を含有するか否かを決定することができる。ハイブリダイゼーションまたはライゲーションが起こらないことが見いだされたならば、調べているターゲット部分におそらく変異が生じているものと結論することができる。ターゲットの隣の部分に移動することにより、同様の実験を行うことができる。このようにして、ターゲットに沿って逐次的に移動することにより、変異が見いだされるターゲット上の単一または複数の部位を決定することができ、また、さらに進んで、各変異部位において発生した正確な変異を同定できる実験を設計することができる。
ライゲーションは、反応の特異性を確保できる条件下において実施される(後述の実施例参照)。入手できる多くのライゲーション用試薬の中の1つを用いてライゲーションは行われ、そのようなライゲーション試薬は、一般的に化学的または酵素的作用によりライゲーションを達成する。本発明において用いる条件と従来技術との間の重要な相違の一つは、かなり高い塩濃度によりライゲーション特異性を確保できることを見出したことである。従来より用いられた塩濃度(200mM NaCl)では、ミスマッチのあるプローブのライゲーションを起こしてしまうことが見出されていた。本発明においては、高い塩濃度を用いることにより、予測されないような特異性の向上が見られた。例えば、T4 DNAリガーゼを用いてきわめて特異性の高いライゲーションを得るためには、塩濃度は、典型的には約500から700mM NaClであり、約600mMの濃度が好ましく、また、約1000mMまでの濃度が使用可能である。
ライゲーション工程を各種に変更して実施することも可能である。例えば、多くの異なるライゲーション用試薬を用いることもでき、実施例ではT4DNAリガーゼとTaq DNAリガーゼを使用する場合を示している。さらに、Taqリガーゼ緩衝液に、反応の感度を増加させるような他の成分を含有させることが好ましいこともある。例えば、tRNAを含有させると、ラベル化プローブの非特異的結合によって起こされるバックグランドシグナルが減少されることが見出された。
ライゲーション工程を実施した後、変性工程により、ターゲット配列をプローブの配列から分離し、また、ライゲーション生成物を非ライゲーションプローブから分離する。次いで、遠心分離、磁場の付与またはその他の適当な手法により、不溶性物質に結合されていた物質を反応混合物から分離することができ、そして、リガーゼの作用により不溶性物質に結合したラベル(標識物)の存在を知ることができる。ここで開示した構成成分を用いれば、クロマトグラフィや電気泳動以外の手法を用いてターゲット物質の分離を行うことができる。かくして電気泳動またはクロマトグラフィが用いられていた場合よりも迅速に本方法を実行できる。更に、この検出技術は、放射活性、蛍光または発光を測定するなどにより定量性において優れている。後にラベル(標識体)を添加することのできる一般的に利用できるその他の検出法を用いてもよい。例えば、プローブにビオチンを化学的に結合させることもでき、そして、プローブの分離後、アビジンまたはストレプトアビジンに結合しているラベルをそれと反応させることにより、検出可能なラベルに結合されたプローブを構成することができる。第三に本発明の技術は、自動化装置の幾つかに利用することもでき、そのような装置の例としては、Ciba Corning Diagnostics社(米国マサチューセッツ州、Medfield)によって製造されているACS180装置がある。
ターゲットの配列に関する知見を得るのに本技術を変形して使用することもできる。変性後に不溶性のプローブにラベルが結合していないことが見出された場合には、未だ変性を行っていない反応混合物からの別のアリコートを分析してもよい。このサンプルでは、不溶性マーカーを分離し(例えば、磁場を付加したり遠心分離を行う等による)、ターゲットを分析してマーカープローブがターゲットに結合しているか否かを決定することができる。このような場合には、ターゲットに対する2種類のプローブがハイブリダイゼーションしていることによりターゲットポリヌクレオチドの大部分の配列を予知することができ、そして、更なる実験を工夫することによりターゲットの当該領域(例えば、ライゲーション点近傍)における配列を確認することができる。
別の方法として、ライゲーション後にサンプルを変性させ、次いで固相を分離することにより同様の分析を行うこともできる。この手法では、分離した固相と上澄液(上清)の両方を分析してラベル化されたプローブが存在しているか否かを決定する。ラベルの大部分が上澄液のみに見出される場合には、プローブのライゲーションは生じなかったと結論することができ、予定していたライゲーション点におけるミスマッチ(不適合)を示唆している。しかしながら、ラベル化プローブはターゲットに結合性となっていたので、結論づけられることは、ターゲットは所期の配列もしくは所期に近い配列を有していたということ、またはラベル化されたプローブはターゲットにハイブリダイズしていなかったということである。したがって、ライゲーションが起こらなかったとしても、ターゲットの配列に関する多くの推測が可能となる。さらに、上澄液中および固相上のラベルの総量は、分析サンプル中のターゲットの合計量に近似しているはずである。ライゲーションを受けたラベル化プローブのパーセントは、サンプルの同型(ホモ)接合性または異型(ヘテロ)接合性を示唆することになる。さらに、固相上のラベルの溶液中のラベルに対する比率から、プローブ上の配列に関する更なる知見、例えば、遺伝子物質の一部が複製されている(例えば、fragile X)ような病気の存在に関する知見を得ることができる。これらの分析を実施するに当たっては、データは理論的に予測される値に正確に一致するものではないことに留意すべきである(すなわち、ホモ接合性サンプルについて固相中に100%のラベルは見出されない)。(後の実施例参照。)
かくして、特定の部位に変異が生じる可能性があることがわかれば、特異的なプローブを作成してターゲットの配列を確認することができる。1つの部位に数種の変異の可能性がある場合には、数種のプローブを設計して各プローブに異なるラベルを施し、正常な配列であるか、または、変異配列であればどの変異が生じたかを決定することもできる。同様にして、1つのターゲット配列内の互いに近傍付近に生じている複数の変異を判断することもできる。さらに、このように2種またはそれ以上の異なるラベルが付与されたプローブを用いる手法は、上述のfragile Xのように多重型のターゲットが予想される場合にも適用することができる。
同一の分析内で用いる2種の異なるラベルとしては、例えば、蛍光性ドナーと蛍光性アクセプターの対が挙げられる。この場合、照射光を変化させることにより、2種のラベルを用いて3つの可能性を区別することもできる。もし第1のプローブに対する照射光が第1のラベルに典型的な蛍光を生じれば、第1のターゲットのみが存在していることを示すことになる。もし蛍光出力が第2のラベル由来のものであれば、2つのターゲットのいずれかが存在していることになる。もし第1のラベルを励起する照射光が第2のラベル由来の蛍光を生じれば、双方のターゲットが存在していることを示す。他方、第2のラベルを励起する照射光のみが第2のラベル由来の蛍光を生じれば、第2のターゲットのみが存在していることになる。
例えば、嚢胞性線維症の変形には1つの近傍域に多重変異が見出されている。例えば、デルタF−508およびデルタI−507変異は、いずれも3塩基対が欠失したものであり、これらの変異の位置は、CFTR遺伝子配列内で部分的にオーバラップ(重複)している。[CFTR遺伝子の配列については、Zielenski他による(10 Genomics 214, 1991)を参照されたい。]
この配列をカバーするPCR増幅生成物をポリアクリルアミドゲル電気泳動により分析しても、これらの2つの変異を簡単に分離することはできないと考えられ、それは生成物が同じ大きさを有しているからである。しかしながら、HLMによればこれらの変異は区別される。また、CFTR遺伝子のエクソン11は、塩基1756におけるG542X変異(配列番号 11参照)や塩基1784におけるG551D変異(配列番号 16参照)を含む多くのCF変異部位を含有している。これらの変異部分をカバーする配列に単一のPCR増幅を行った後、HLMにより双方の変異の存在または不存在を簡単に確認することができる。
HLM法とリガーゼ連鎖反応(LCR)との間には幾つかの類似点もあるが、実際にはこれらの技術には大きな違いがあることに留意すべきである。LCR自体は、すでに知られた増幅法である。例えば、WuおよびWallaceによる“4 Genomics 560, 1989,”さらにはBaranyによる“88 Proc. Nafl. Acad. Sci. USA 189, 1991”を参照されたい。LCRにおいては、増幅しようとするターゲット遺伝子の1断片の各鎖に相補的な2つの部分をもつオリゴヌクレオチド(2つの部分が一緒になってターゲット遺伝子全体に相応する)をリガーゼとともに、増幅すべき遺伝子サンプルに添加する。添加してオリゴヌクレオチドがターゲット遺伝子に相補的であれば、リガーゼが2つのオリゴヌクレオチドを連結する。LCRは増幅法の1つであり、この手法においては、増幅すべき配列が分かっており、ターゲットに相補的なフラグメントを反応混合物に添加することが可能であり、この結果、リガーゼが添加されたときに、ライゲーションが起こりターゲットが増幅される。LCRは数サイクル繰り返すよう意図されたものであり、これにより、所望の配列を大量に得ることができる。
これに対して、HLMは分析のための手法であり、ターゲットに見出される可能性のある1種以上の予測配列に対するプローブがターゲットに添加される。プローブは、反応混合物からの分離を助ける物質、またはラベルに結合される。さらに、反応は単一回のみ実施するよう意図されている。
HLM法には多くの変形が可能である。例えば、この検出法をカラムクロマトグラフィーと組み合わせることもできる。この手法では、オリゴヌクレオチドプローブの1つは、カラムクロマトグラフへの付着を引き起こすような置換基を含有する。例えば、プローブの1つをビオチン化すれば、ライゲーション後の生成物がアビジン−セファロース上に分離される。他のオリゴヌクレオチドとして蛍光性マーカーを含有するようにしてもよい。このようにすれば、カラムクロマトグラフ中をサンプルが通過すると、ライゲーションされたオリゴヌクレオチドはクロマトグラフに付着して蛍光性となる。したがって、カラム内で蛍光があれば、ライゲーションが起こったことを示すことになる。カラムクロマト法に上述した蛍光性ドナー/アクセプター対を使用することもできる。
他の変形においては、プローブが結合される部分(moiety)が関係する。第1のプローブがライゲーション後のプローブの分離を可能にする部分(分離性部分)に結合され、第2のプローブがラベルとなる部分に結合されるのが殆どの場合であるが、2種類のプローブを他の部分、例えば他の配列に結合させることも可能である。例えば、Qβレプリカーゼ法を採用している場合には、ミディバリアント(midivariant)配列を有する2成分にプローブを結合させることもできる。この場合には、該ミディバリアント配列の第1の部分(例えば、ミディバリアントA)に第1のプローブを結合させ、ミディバリアントの第2の部分(ミディバリアントB)に第2のプローブを結合させる。ライゲーション工程後、Qβレプリカーゼによる反応中に複製が観察されれば、2種類のプローブがライゲーション(連結)されたことになる。それらのプローブがライゲーションされたということは、該プローブはターゲットとして同じ配列を有するということである。
本発明の方法の別の変形は、アクリジニウムエステルのような特定の発光性(ルミネセンス)ラベルを使用するときのフラッシュ剤(発光剤)を添加するタイミングに関係する。ライゲーションした後のプローブを変性し分離した後、フラッシュ剤を添加する前にDNAaseを添加することができる。このようにすれば、フラッシュ剤が添加されたときに発せられる光量を不溶性プローブが干渉することもあるので、高感度のテストが可能となる。したがって、フラッシュ剤の添加前に不溶性プローブを分離することにより、特異性のより高いシグナルを発生させることができる。
さらに別の変形は、使用するプローブの数に関係する。好ましい手法は、2種類のプローブ、すなわち、分離を促進するプローブと検出を促進するプローブを使用することであるが、2種類以上のプローブを使用することもできる。この場合には、プローブの1つが分離性部分(moiety)を含有し、別の1つが検出用部分を含有する。分離性部分が一方の末端プローブ上にありラベル(検出用)部分が他方の末端プローブ上にある場合には、その間のプローブがラベルを含有する必要はなくなる。この実験においては、ライゲーション後、ラベル用プローブが分離性プローブに結合されれば、その中間のプローブもターゲットにハイブリダイズされることになる。その理由は、もしそうでなければ、ラベル用プローブは分離性プローブを含むプローブ部分にライゲーションされないからである。多数プローブ実験の他の変形においては、1つのプローブが分離性部分を含有しその他のプローブは全てラベル化されているようにする。この場合には、ライゲーション後、分離性部分に結合したラベルの量が、全てのプローブがライゲーションされたか否かを示すことになる。2種類よりも多くのプローブを用い、前述したような変形態様(例えば、ライゲーションを実施したりまたは実施しない分析、変性前の分析など)と組み合わせることにより、いろいろな形態の分析が可能となることはこの分野の当業者には明らかであろう。
さらに、分離性部分または検出用部分の位置を変えることもできる。それらはプローブの末端部にあるのが好ましいが、ハイブリダイゼーションおよびライゲーションを妨げない限り、プローブの任意の位置に結合させることもできる。
本発明に従う新規な手法のさらに別の利点は、互いに密接な関係にある2つの変異(例えば、隣接したヌクレオチドにおいて起こる変異)を区別することができるようになったことである。
本発明の他の利点は、同一の実験において異なるプローブに異なるマーカーを用いることができることである。かくして、例えば、各プローブに別異のマーカーを使用し、考えられる2つの変異のうちの1つを1回の試験で確認することができる。マーカーは両者ともサンプルから分離することができ、例えば、異なる吸収スペクトルを介して両者を区別することができる。さらに、異なる不溶性粒子を使用することにより、分析前に2種類のプローブを互いに分離することができる。例えば、一方のプローブは不溶性で非磁性の粒子に依るようにし、他方のプローブに不溶性で磁性の粒子を使用すれば、先ず磁場を付与して磁性粒子とそれに結合されたマーカーを取り除くことができ、そして、残存液を遠心分離すれば、非磁性の不溶性粒子をそれに結合されたマーカーとともに除去することができる。このような分離法のその他の変形は当業者には明らかであろう。かくして、このような2種類のマーカーは、同じラベルを有する場合であっても互いに区別することができる。分離と検出の両方に利用できる手法の変形を1つの実験において組み合わせることにより、数種の変異や遺伝子変異の1つが存在することを1つの実験で確認することが可能となる。例えば、磁性粒子(M)を幾つかのプローブに使用し、非磁性粒子(NM)をその他のプローブに使用する;そして、プローブ中の第2のオリゴヌクレオチドの幾つかに化学発光性物質Aを使用するとともに、残りに化学発光性物質Bを使用する。このようにすれば、わずかにこのような2つのパラメータを変化させることにより、1つの実験で4つの変異を検出することができる。(すなわち、この場合、プローブに対する付加物は、M−A,NM−A,M−B,NM−Bとなっている。)異なるマーカーを有し互いに分離されることのできる粒子(すなわち、異なるスペクトル特性またはその他の特性を有するもの)を用いることにより、1つの実験で多くの遺伝子変異を検出することも可能となる。
本発明の新規な手法の別の利点は、この手法は従来の手法よりも高感度であるということである。このように感度が増加したのは幾つかの因子による。例えば、ターゲット物質の存在を確認する分析法が高感度である。不溶性粒子を分離しそれに結合したマーカーを分析するという手法は、各構成成分を分離しなければならず、ターゲットの存在を定性および定量分析するのに染色に依存するという電気泳動法を用いる方法よりもはるかに高感度である。上述した手法をさらに変形することも可能である。例えば、反応混合物から不溶粒子を分離した後、不溶性粒子が沈澱させられるときに不溶性粒子に結合しているマーカーの量を測定することにより、ターゲットの量を求めることができる(例えば、不溶性物質について従来からの定量分析を適用する)。別の方法として、反応混合物から不溶性粒子を分離した後、該粒子を再懸濁させ再懸濁化粒子状のマーカーを測定することもできる。さらに、不溶性粒子からマーカーを分離し、マーカーおよび不溶性粒子の両方が溶液または懸濁状態にあるときにマーカーを測定することもできる。また、不溶性粒子からマーカーを分離した後、溶液から不溶性粒子を分離し、不溶性粒子の不存在下にマーカーを測定することもできる。
特定のDNA配列を検出すること以外に、HLMは、RNAターゲットにハイブリダイズされたプローブをリガーゼがライゲーションできるようにすれば、特定のRNA配列を検出するのに使用することもできる。本発明の手法は、さらに、ウィルス性物質およびその他のポリ核酸配列の分析に用いることもできる。さらに、実施例に示すように、HLMは、プローブのライゲーション連結部以外の部位において相違する配列を区別することができるので、この手法は、全遺伝子を含むような長大な配列セグメントをスキャンニングして正常配列と異なる変異を調べるのにも容易に適用され得る。
本発明のその他の変形は当業者には明らかであろう。以下の実施例は、本発明の各種の態様を示すものであるが、その有用性を限定するためのものではない。
実施例1:DMAEおよびLEAEをラベルしたプローブを用いる化学発光ハイブリダイゼーション−ライゲーション分析による正常およびデルタF−508対立遺伝子の同時分析
化学発光(ルミネセンス)ハイブリダイゼーション−ライゲーション法をテストして、PCRにより増幅したヒトDNAサンプル中の嚢胞性線維症におけるデルタF−508(配列番号 1)変異の検出性能を調べた。さらに、各サンプルについて正常対立遺伝子(配列番号 2)およびデルタF−508対立遺伝子の存在を測定したが、この際、各対立遺伝子に特異的であるが2種類の異なるアクリジニウムエステル(DMAEおよびLEAE)でラベルされたプローブを用いた。DMAE誘導体(ジメチルアクリジニウムエステル)は短波長域(400〜500nm)で化学発光し、LEAE[長波長発光(longer wave length emitting)アクリジニウムエステル]は長波長域(500〜600nm)で化学発光するものである。
外部研究機関から入手したヒトDNA(250ng)の9個のサンプルをポリメラーゼ連鎖反応により増幅した(Saiki他、239 Science 487, 1988参照)。用いたプライマーは、Genset(フランスのパリ在)から入手したものであり、次の配列を有した。
これらのプライマーを用いてPCR反応で増幅させたターゲット配列は、CFTR遺伝子(3)の1611〜1708塩基をカバーする97塩基対(デルタF−508対立遺伝子は94塩基対)から成るものであった。
PCR反応系(75μl)は、各プライマー30pmol、1.9mMMgCl2、ATP、TTP、GTPおよびCTPのそれぞれ200μM、および2.5UのTaq DNAポリメラーゼを含有した。95℃において5分間変性した後、60℃において45秒間のアニーリング、72℃において1分間の伸長、および95℃において45秒間の変性から成るPCRを30サイクル実施することによりサンプルを増幅した。最終サイクル後、各サンプルを72℃において5分間インキュベートした。
PCR反応液のアリコートを変性した後、以下の化学発光検出反応系に添加した:100μl TE、4X SSC、0.1%BSA、0.02%Tween−20、10μgの常磁性粒子(PMP)を含有し固定化プローブ(PMP)を有する5%硫酸デキストラン、および各アクリジニウムエステル(508.CF−DMAE及び508.NOR−LEAE)ラベル化プローブ100fmol. 検出用プローブの配列は以下のとおりであった。
可能な分析フォーマットは図1にまとめている。
プローブを45℃において15分間、PCR生成物にハイブリダイズさせた。粒子を磁性分離し、上澄液をデカンテーションすることにより未ハイバリダイズ化プローブを除去した。該粒子は、2×SSC/0.1%Tween−20で洗浄した。
50mMのトリス100μl(pH7.6)、10mM MgCl2、1mM ATP、1mM DTT、5%ポリエチレングリコール800、200mM NaCl、2UのT4 DNAリガーゼから成る溶液に粒子を再懸濁させることにより、ハイブリダイズ化プローブをライゲーションした。反応系を37℃で15分間、インキュベートした。上述したように粒子を分離し洗浄した後、ハイブリダイズ化されてはいるがライゲーションはされていないAEプローブを除去した。粒子を上述したように1回洗浄した後、10mMトリス100μl(pH7.5)、10mMMgCl2、1mM EDTAおよび0.5μg/μl DNaseI(BRL)中に再懸濁させた。この粒子懸濁液を標準的なフラッシュ剤(例えば、Law他による米国特許第5,241,070号参照)を用いてフラッシュ(発光)させ、二波長発光計で化学発光を検出することにより、異なる2種類のラベル由来の化学発光シグナルを同時測定した。
PCR増幅生成物に関するこの化学発光ハイブリダイゼーション/ライゲーション分析の結果を図1に示す。得られた化学発光シグナルからは、PCR増幅生成物中にデルタF−508対立遺伝子および正常対立遺伝子が存在していることが明瞭に確認された。予想されたように、対立遺伝子に特異的なプローブは、遺伝子型とは無関係に各サンプルにハイブリダイズしており、また、後続のライゲーション工程は2つの異なる対立遺伝子の配列を区別していた。ターゲット配列に完全に相補的なハイブリダイズ化プローブの連結部においてのみ効率的なライゲーションが認められたからである。
これらの対立遺伝子を化学発光を利用して検出することによりこれらのサンプルの診断が可能となり、その結果は、1つの例外を除き、別の研究機関による同じサンプル群の分析と完全に一致した。
デルタF−508対立遺伝子および正常対立遺伝子の双方に特異的なAEプローブを用いて各サンプルを分析して、それらのサンプルの遺伝子型を同定した。化学発光の強さ(図2)は、また、サンプルの遺伝子型を示していた。すなわち、ヘテロ(異型)接合性の個人については、ホモ(同型)接合性の症例に比べて、中間レベルの化学発光が観察された(例えば、サンプル1、7および9における正常対立遺伝子)。サンプル7は、例外サンプルであった。508.NOR−LEAEプローブ由来の化学発光強度は、該サンプルがこの対立遺伝子についてはヘテロ接合性であることを示していたが、508.CF−DMAE由来のシグナルは、デルタF−508変異については該サンプルが陰性であることを示していたからである。これらの結果を総合すると、このサンプルにおける第2の対立遺伝子はデルタF−508および正常配列のいずれも含有しておらず、その代わりに第2の嚢胞性線維症変異を含有していると考えられた。さらに、これらのPCR生成物は、8Mの尿素/10%ポリアクリルアミドゲル上の電気泳動分析にも供され、分離バンドは、エチジウムブロミドにより可視化された(データは示さず)。正常対立遺伝子(97bp)およびCF対立遺伝子(94bp)由来の生成物は、ゲル上ではっきりと分離され、診断が可能であった。さらに、ヘテロ接合性サンプルは、見掛け上大きな生成へテロ二本鎖に起因するバンドも含有した。この点に関し、電気泳動分析に基づくと、サンプル1、7および9は同一のものと考えられ、デルタF−508/正常ヘテロ接合対であると同定できるであろう。前に指摘したように、化学発光データに基づくと、サンプル7は正常対立遺伝子についてはヘテロ接合性であったが、デルタF−508対立遺伝子を含有していないと思われた。この不一致は、実施例2において解決され、HLMが電気泳動のような標準的な分析法に比べてさらに正確な診断を与える性能を有することが示された。
実施例2:化学発光ハイブリダイゼーション−ライゲーションによるデルタF−508およびデルタI−507変異の識別
デルタF−508変異は、嚢胞性線維症(CF)において最もよく見られる変異であり、嚢胞性線維症染色体(3)の約68%に起こる。この変異は、CFTR遺伝子(3)のエクソン10において3個の塩基対が欠失したものである。この変異部位周辺のエクソン10の配列は図3に示されている。デルタI−507(配列番号 8)変異は、これよりかなり稀なCF変異であり、やはり3塩基対が欠失したものであり、デルタF−508変異と部分的にオーバーラップしている。これら2種類CF対立遺伝子の配列は1塩基が異なる。
実施例1においては化学発光ハイブリダイゼーション−ライゲーション分析がデルタF−508対立遺伝子と正常対立遺伝子とを区別する性能があることを示した。本実施例では、該分析がデルタF−508対立遺伝子とデルタI−507対立遺伝子とを区別する性能があることを示す。この応用法においては、ライゲーション工程が、単一の位置が異なるような配列を区別することが必要である。さらに、これらのハイブリッドにおけるミスマッチ部位は、ライゲーション連結部から除去された1塩基で生じる。デルタF−508プローブとデルタI−507プローブとの間で形成されたハイブリッドおよび異なるターゲット配列は図4に示す。
ポリメラーゼ連鎖反応で増幅されたヒトDNAから得た9個の臨床サンプル(実施例1と同じ)について、デルタI−507変異が存在するかの分析を行った。本分析では実施例と同様のフォーマットに従ったが、固相とアクリジニウムエステル(DMAE)ラベル化プローブは次のようにした。
PCR増幅したヒトDNAの追加の3サンプルについて、前と同じプロトコールおよびTaq DNAリガーゼ(Epicentre Technologies製)を用いるプロトコールに従って、デルタF−508、デルタI−507および正常対立遺伝子の分析を行った。Taq DNAリガーゼは熱安定性を有するので、高温でライゲーション反応が行えるようになるとともに、ハイブリダイゼーションとライゲーション工程を同時に実施することができる。この同時ハイブリダイゼーション−ライゲーションに用いた緩衝液は、20mMトリス(pH8.3)、200mMのKCl、10μMのtRNA、10mMのMgCl2、0.5mMのNAD、および0.01%のトリトン(Triton)X−100から成るものであった。反応系は100ユニットのTaq DNAリガーゼを含有した。同時ハイブリダイゼーション−ライゲーションは60℃において30分間実施した。
9サンプルの化学発光ハイブリダイゼーション−ライゲーション分析の結果を図5に示す。サンプル7のみがデルタI−507対立遺伝子に関し陽性であった。この結果と実施例1の結果を総合すると、これらのサンプルは次のように同定することができる。
追加の3サンプルに行ったデルタF−508、デルタI−507および正常対立遺伝子に関する結果は図6および図7に示す。これらのサンプルの同定は配列決定で確認した。
実施例1および2の結果は、化学発光ハイブリダイゼーション−ライゲーション分析により、ライゲーション連結部位からわずか1塩基離れたところで1塩基が異なる配列を識別できることを示している。本実施例に従う特別の応用法では、嚢胞性線維症変異のデルタF−508とデルタI−507が識別された。これにより、以前にデルタF−508/Nと考えられたサンプルは、正しくはデルタI−507/Nと同定することができた。サンプル7および30は、該サンプルのPCR生成物の電気泳動による移動性に基づいてデルタF−507/Nヘテロ接合体と考えられていた。しかし、ポリアクリルアミドゲル電気泳動によるこれらのPCR生成物の分析では、デルタF−508変異とデルタI−507変異を簡単に識別することはできない。両変異とも3個の塩基対欠失から成り、これら対立遺伝子由来のPCR生成物はサイズが同じであるからである。
実施例3:嚢胞性線維症のG542X変異分析
これまでの実施例により、化学発光ハイブリダイゼーション−ライゲーション分析が、デルタF−508およびデルタI−507変異部位における正常対立遺伝子と嚢胞性線維症対立遺伝子を識別する性能を有することを示した。第3の嚢胞性線維症変異であるG542X(配列番号11)は、CFTR遺伝子のエクソン11に生じる点(突然)変異である。この変異を検出する現行の方法は配列決定を必要として、時間を要し面倒な手法である。この変異を検出するための化学発光ハイブリダイゼーション−ライゲーション分析は、正常対立遺伝子(配列番号12)と嚢胞性線維症対立遺伝子を相違させる1個の塩基置換を識別することができなければならない。
実施例2に記載したのと同様の同時ハイブリダイゼーション−ライゲーション分析によりTaq DNAリガーゼを用いてG542Xを分析した。G542X用プローブの配列は以下のとおりであった。
分析結果は図8に示しており、G542X配列に対してはG542X.CFプローブのみがライゲーションされ、また、正常配列にはG542X.NORプローブのみがライゲーションされたことを示している。本実施例においては、ライゲーション連結部におけるT−CおよびG−Aのミスマッチは効率的にライゲーションされなかった。
実施例4:デルタF−508およびG542Xの同時分析
化学発光ハイブリダイゼーション−ライゲーション分析は、多数の配列を同時検出するのに用いることができる。このような性能の1つの例は、デルタF−508対立遺伝子と正常対立遺伝子の同時検出であった(実施例1)。他の応用例は、遺伝病やガンに潜在する2種またはそれ以上の変異を検出することである。例えば、嚢胞性線維症に潜在する変異は200以上あると報告されている。デルタF−508変異は最も一般的な変異であり、嚢胞性線維症染色体の約68%に生じる。第2番目によく起こる嚢胞性線維症変異はG542X変異であり、これはCFTR遺伝子のエクソン11に生じる点変異である。2種類の異なるアクリジニウムエステルラベルを使用して単一の遺伝子座にある正常対立遺伝子とCF対立遺伝子を検出する代わりに、単一の分析によりデルタF−508およびG542X変異を検出することもできる。原理的には、異なる化学発光性を有するアクリジニウムエステル誘導体の数に応じた数の変異を単一の分析で検出することができる。その他のラベル、例えば蛍光団によっても多数の遺伝子座を同時に分析することが可能である。
合成したターゲット配列を用いて性能試験用のモデル分析を行った。分析プロトコールは、実施例2で記載したものと同じであり、Taq DNAリガーゼを使用し、同時ハイブリダイゼーション−ライゲーションを実施した。2種類の固相および2種類のアクリジニウムエステルをラベルしたプローブを用いて、各セットをそれぞれF−508変異用およびG542X変異用とした。デルタF−508変異用のプローブは、アクリジニウムエステルラベルがLEAEであること以外は、実施例1で記載したものと同じである。G542X用プローブの配列は、実施例3で用いたものと同じである。分析結果は図1にまとめており、どの組合せのターゲットを用いてもデルタF−508配列とG542X配列が検出されたことを示している。このことは、同一の分析において多数の遺伝子変異を検出できることを示している。
実施例5:G551D、G551SおよびQ552X嚢胞性線維症変異の識別
CFTR遺伝子のエクソン11は、上述の実施例で記載したG542X以外にも多くの嚢胞性線維症変異を含有している。エクソン11の比較的短い配列内に多数の変異部位が存在しているために、これまでは、起こり得るこのような変異を検出し識別するためには該エクソン由来のPCR生成物の配列決定を行うことを必要としていた。HLMによりエクソン11嚢胞性線維症変異の分析を簡略化できるようにするには、この方法の特異性が近接密集した変異部位を識別できることを必要とした。G551D変異(配列番号16)は、最も一般的な嚢胞性線維症変異の1つであり、約0.5%の頻度で見出されている。これは、正常遺伝子におけるG1784(配列番号17)がAに変化した点(突然)変異である。このG551Dの近傍部位の塩基1783においてG551S(配列番号18)が存在し、さらに塩基178においてQ552X(配列番号19)が存在する。さらに、G551D変異の特性から、HLMによりG−Tミスマッチを識別することが必要であるが、これは識別するのに最も困難なミスマッチである(下記参照)。本実施例では、HLMが、G551D変異を検出し、且つ、該変異とその近傍にある他の変異部位を識別できる性能を有することを明らかにした。
G551D分析に用いたプローブの配列は次のとおりである。
分析に際し、G551D.CFおよびG551D.NORは、それらの5′末端に32Pでラベルした。ライゲーション生成物の検出は、液相シンチレーション計数により行った。分析は、既知のようにT4 DNAリガーゼおよびTaq DNAリガーゼを用いるプロトコールに従うか、あるいは、該プロトコールにおける塩の条件を修正してHLMの特異性を向上させて実施した。これには、T4 DNAリガーゼを用いる場合については、NaCl濃度を200mMから600mMに増加させたことを含む。Taq DNAリガーゼを用いるプロトコールにおいてはKClの代わりにNaClを用いた。ライゲーションの詳細な条件については以下に数値を示す。
T4 DNAリガーゼを用いNaClを200mMとしたHLM分析の結果を図10に示す。HLMにより、G551D配列とその他の変異配列とを識別することはできたが、G551D.CFプローブを用いてG551D配列と正常配列との間に本質的な相違は認められなかった。そこで、NaCl濃度を600mMに増加させることにより、T4 DNAリガーゼを用いるHLM特異性を向上させた(図11)。Taq DNAリガーゼを用いるHLMを実施することにより識別性能はさらに良好となり、該条件下ではG551D.CFプローブまたはG551D.NORプローブを使用して配列の相違は簡単に識別された。200mMのKClとG551D.CFを用いTaq DNAリガーゼを使用するプロトコールに従えば、G551D配列と正常配列間の識別は明白であったが、正常ターゲットについてバッグランドを超えるライゲーションが認められた。このシグナルは、Taq DNAリガーゼを使用するプロトコールにおいてNaClを代用することにより低下させることができた(図13)。
以上の結果を総合すれば、HLMは1塩基のみが異なるような配列を識別し、特に、そのような単一塩基変化部位がライゲーション連結部から離れている場所にあるようなときでも識別する性能を有することが明らかである。
実施例6:p53モデルを利用するハイブリダイゼーション−ライゲーションの特異性の系統的検討
これまでの実施例により、HLMが、欠失、挿入および点変異を含む微妙な相違のある配列を識別する性能を有することが確立された。検討した各事例において、このような配列の相違を識別できるようなライゲーション特異性が得られる条件が確立された。本実施例においては、ミスマッチのあらゆる可能な組合せにより相違しているような配列を識別する性能を調べることにより、HLMの特異性を系統的に検討する。
p53遺伝子は、腫瘍抑制物質として機能するタンパク質をコードしている。この遺伝子の変異は、広範な腫瘍において見出され、このような変異が最も多く見られる位置はコドン175、245および248の周りに密集している。ライゲーションの特異性を系統的に検討するためのモデルとして、コドン175の周りのp53遺伝子の一部を選択した(配列番号23)。このモデル用のターゲットおよびプローブの配列は図14に示す。ハイブリダイゼーションおよびライゲーションは溶液中で実施した。T4 DNAリガーゼを用いた分析を行うために、既述した濃度のNaClを含有するライゲーション緩衝液中で、プローブ(32pをラベルした配列番号24および25)をターゲットと混合した。反応系を37℃で15分間インキュベートし、T4 DNAリガーゼ(1U)を添加し、反応系をさらに15分間、37℃でインキュベートした。該反応液のアリコートを変性(8M尿素)ポリアクリルアミド(15%)ゲル電気泳動により分析した。ライゲーション生成物および未ライゲーションオリゴマーに対応するバンドを切除し液相シンチレーション計数により計測して、ライゲーションした全オリゴマーのパーセントを計算した。Taq DNAリガーゼを用いる分析も同様に行った。但し、この場合、反応の開始時に該リガーゼを添加した。
200mMのNaClを用いた場合にライゲーション連結部の5′リン酸または3′OHヌクレオチド位置において生じたミスマッチに対するT4DNAリガーゼの識別性能を表IIにまとめる。3′OHヌクレオチドにおけるミスマッチは、5′Pヌクレオチドにおけるミスマッチよりも遥かに識別が容易であった。NaCl濃度を600mMに増加させると、T4 DNAリガーゼの特異性は、200mMにおける場合よりも向上した。600mMのNaClでは、5′Pまたは3′OH位置のいずれにおいてもあらゆる可能性のミスマッチが識別され、G−TおよびC−Aミスマッチすら識別された(表III)。
200mMのKCl中45℃におけるTaq DNAリガーゼの特異性はT4 DNAリガーゼの特異性よりも優れていた。さらに、Taqリガーゼ緩衝液にNaClを含有させると、Taq DNAリガーゼの特異性は幾分向上した。
実施例7:診断基準としてライゲーション百分率を用いるPCR増幅ヒトDNA中のデルタF−508および正常対立遺伝子の分析
独立した研究機関からPCRで増幅されたヒトDNAのサンプルを入手した。これまでの実施例で記載したのと同様に、デルタF−508対立遺伝子(配列番号1)のHLM分析を行った。ハイブリダイズされてはいるがライゲーションされていないプローブを除去するための変性工程において、この放出プローブを含有する上澄液を保存して別途フラッシュ(発光)させ、ハイブリダイズされ且つライゲーションされたラベル化プローブを含有するPMPのフラッシングとは別にした。この上澄液およびPMPからの化学発光シグナルの合計が、サンプルにハイブリダイズしたラベル化プローブの総量の尺度となり、ひいては、これが、反応系中のサンプルDNAの総量の尺度となる。さらに、PMPからの化学発光シグナルを上澄液およびPMPからの化学発光シグナルの合計で除することにより、ハイブリダイズされたプローブのうちライゲーションを受けたものの分率(フラクション)が得られる。ヒトDNAの各サンプルから得られるPCR生成物の量はサンプル毎に異なっているかも知れないので、ライゲーションされたラベル化プローブの分率から、ある対立遺伝子に関してホモ接合性のサンプル、ある対立遺伝子に関してヘテロ接合性のサンプル、および、そのような対立遺伝子を含まないサンプルを明瞭に区別することができる。さらに、プローブは、デルタF−508対立遺伝子、正常対立遺伝子、およびデルタI−507対立遺伝子にハイブリダイズするものと予想されるので、変性工程において放出されたラベル化プローブの化学発光を測定することは、分析の構成成分が、ライゲーションに関して陰性であるようなサンプルに正しく作用しているかを判断する手段となる。
HLMによるデルタF−508分析の結果をパーセントライゲーション(ライゲーション百分率)として計算し図15にまとめている。ライゲーションされたラベル化プローブのパーセントを計算することにより、ホモ接合性、ヘテロ接合性、および陰性のサンプル間を明瞭に区別することができた。この計算値は、生の化学発光データよりも信頼性の高い診断指数であることがわかる。サンプルは、存在するDNAの全量において5倍以上変化していることが見出されたからである。図16においては、正常対立遺伝子について行った同様の分析の結果をデルタF−508の分析の結果と比較している。
実施例8:デルタF−508対立遺伝子とデルタI−507対立遺伝子との識別に対するNaCl濃度の影響
これらの2種類の対立遺伝子の配列は、1ヶ所において異なっている(図4参照)。200mMのNaCl中においてT4 DNAリガーゼを用いるHLMにより、これら2つの嚢胞性線維症変異間の識別を行うことが可能であった(実施例1及び2参照)。p53配列を用いるT4 DNAリガーゼの特異性に対するNaCl濃度の影響を示した実施例6の結果に照らして、デルタF−508プローブを用いデルタF−508配列とデルタI−507配列間を識別するT4 DNAリガーゼの性能に対するNaCl濃度の影響を調べた。既述のようにデルタF−508およびデルタI−507の合成ターゲット配列についてHLMを実施した。但し、ライゲーション緩衝液は、200、400、600、800または1000mMのNaClで調製した。変性工程において、上澄液を保存し、別途フラッシング(発光)させて、ハイブリダイズされているがライゲーションされていないプローブの量を測定した。実施例7のように、ハイブリダイズされた総量のうちライゲーションされた508.CF−DMAEプローブのパーセントを計算した。
結果は図17にまとめている。200mMのNaCl中、T4 DNAリガーゼにより、デルタF−508配列とデルタI−507配列とを充分に識別することができた。塩濃度600mMまで増加させるに従い、デルタI−507配列に関して認められるライゲーション量は抑制されるがデルタF−508配列に関してはライゲーションのレベルが維持されることにより、それらの配列間の識別性能は向上した。NaCl濃度が600mMを超えると、デルタF−508ターゲットについてライゲーションが低下し始める。
実施例9:ビオチン化プローブとアビジン−PMPを用いるΔF−508のハイブリダイゼーション−ライゲーション分析
ビオチン化プローブ(Biotin-CF1)とアクリジニウムエステルラベル化プローブ(508.CF-AE)を用い溶液中でハイブリダイゼーションおよびライゲーション反応を行った。1pmolのBiotin−CF1、100fmolの508.CF−AF、および100ユニットのTaq DNAリガーゼを含有する100μl緩衝液(200mMのトリス(pH8.3)、100mMのNaCl、100mMのKCl、10mMのMgCl2、10μMのtRNA、0.05mMのNADおよび0.01%のTritonX−100)中、50℃においてハイブリダイゼーション−ライゲーション反応を実施した。反応の開始には、1)1fmolの正常ターゲット、2)1fmolのΔI−507ターゲット、3)1fmolのΔF−508ターゲットまたは4)ターゲットなしのいずれかを添加した。反応系を50℃で1時間インキュベートした。各反応系に10μgのアビジン−PMP(Promega製)を添加し、さらに10分間インキュベートした。磁性を利用して粒子を分離し、上澄液を吸引除去し、粒子を0.2×SSC/0.1%Tween−20で洗浄した。この洗浄を2回繰り返した。アビジン−PMPを150μlの洗浄緩衝液中に再懸濁し、55℃において10分間インキュベートしてハイブリダイズされてはいるがライゲーションされていないプローブを除去した。磁性作用を利用してアビジン−PMPを分離し、上澄液を除去してフラッシュ(発光)させた。このアビジン−PMPを一回洗浄し、DNase I(BRL)を含有する10mMのMgCl2および50mMのトリス(pH7.5)の100μl中に再懸濁しフラッシュさせた。分析結果を以下の表にまとめる。
この分析フォーマットは、ビオチン化プローブとともに汎用的な固相試薬(アビジン−PMP)を利用できることを示す。このフォーマットは、同一の試験管内で多数の遺伝子座の分析を行うことが求められているような多重分析を意図する場合に特に有用であろう。さらに、固相のハイブリダイゼーションおよびライゲーションは、PMP上に固定化された1つのプローブを用いる場合よりも迅速に進行することができる。
実施例10:ライゲーション特異性とG551Dモデルの結果
以上の結果を本明細書の実施例5において得られた結果に拡張する。前述したのと同様にT4 DNAリガーゼおよびTaq DNAリガーゼを用いてハイブリダイゼーション−ライゲーション分析を行った。G551D配列に特異的なAEプローブを用いた分析結果は以下の表にまとめている。R553Xと称するターゲット配列を用いることによりライゲーション特異性に関し更なる知見が得られる(表VI参照)。
G551D.NORプローブを用いる分析により、G551S配列とQ552X配列とを識別できた。このことは、T4 DNAリガーゼおよびTaq DNAリガーゼが、ライゲーション連結部以外の場所におけるミスマッチを識別する性能を有することを示している。さらに、G551D.NORを用いる分析により、T4DNAリガーゼがR553X配列を識別できるものと考えられる。これには、該酵素が、ライゲーション連結部の3′水素基側から5塩基分離れた場所におけるミスマッチを識別することが必要である。
この分析結果は、単一のミスマッチではなく2つのミスマッチが存在する場合に、識別能の向上が得られることを示している。例えば、G551D.NORを用いる分析では、TaqリガーゼによりR553X配列は識別されない。見方を変えると、3′(5)T−Gミスマッチは、Taq DNAリガーゼによりライゲーションを妨げない。G551D.CFを用いる分析において、正常ターゲット配列に対する誤ライゲーションの割合は5%であり、他方、R553Xに対する誤ライゲーションの割合は2%であった。このことは、識別能を向上させるのに、ライゲーション連結部から数塩基分離れたところにミスマッチを導入することが有用であることを示している。最終的には、このような戦略により、現在は識別されていないようなミスマッチの識別を行うことが可能となる。このような見解は、G551D.CFおよびT4 DNAリガーゼを用いる分析を考慮すれば明らかであろう。この酵素は、5′(1)におけるG−Tミスマッチを識別しなかったが、R553Xにおいて生じるミスマッチの組合せは識別された。
実施例11:ライゲーション連結部から離れた位置におけるミスマッチの識別
本明細書で既述したp53モデルを用いて、T4 DNAリガーゼおよびTaq DNAリガーゼがライゲーション連結部から1塩基離れた位置におけるミスマッチを識別する性能を系統的に検討した。これらの位置は、ライゲーション連結部がどちら側にあるかに応じて、5′(2)および3′(2)と呼称する。結果は、添付図にまとめている。いずれの酵素によっても3′(2)位置におけるミスマッチはすべて識別された。両酵素とも、5′(2)におけるミスマッチをすべて識別するわけではなかった。(図18参照)。
実施例12:ライゲーション特異性に対する酵素濃度の影響
T4 DNAリガーゼの濃度を2種類、すなわち、1nMと240nMにして比較を行った。T4 DNAリガーゼの5′(1)ミスマッチおよび3′(1)ミスマッチ識別能をp53モデルで検討した。結果は図にまとめている。明らかに、3′(1)ミスマッチに対するライゲーション特異性は、低濃度において向上しており、相補的マッチに対するライゲーションが実質的に減損していることもない。5′(1)ミスマッチについても向上が認められ、特にプリン−プリンミスマッチに対して向上しているが、3′(1)ミスマッチに対しては全体として有意な程ではなかった。(図19および図20参照。)
配列リスト
(1)一般情報
(i) 出願人:チバ・コーニング・ダイアグノスティクス・コーポレーション(Ciba Corning Diagnostics Corp.)Martinelli, Richard A. Arruda, John C.
(ii) 発明の名称:特定の核酸配列を検出するためのハイブリダイゼーション−ライゲーション分析(Hybridization-Ligation Assays for the Detection of Specific Nucleic Acid Sequences)。
(iii) 配列の数:26
(iv) 通信先住所:
(A)宛先:Ciba-Corning Dagnostics Corp.
(B)街:63 North Street
(C)市:Medfield
(D)州:Massachusetts
(E)国:USA
(F)ZIP番号:02052
(v) コンピューター解読形態
(A)媒体:3.5インチディスク、記憶容量1.44Mb
(B)IBMコンパチブル
(C)オペレーティングシステム:IBM DOS5.0
(D)ソフトウェア:WORD 6.0
(vi) 当出願に関するデータ
(A)出願番号:未入手
(B)出願日:未入手
(C)分類:未入手
(vii) 先行出願に関するデータ
(A)出願番号:US08/222、613
(B)出願日:1994年4月4日
(C)分類:未入手
(viii)代理人情報
(A)氏名:Morgenstern, A.S.
(B)登録番号:28,244
(C)整理番号:CCD−113
(ix) 通信手段情報
(A)電話:508−359−3836
(B)ファクシミリ:508−359−3885
(2)配列番号1に関する情報:
(i) 配列の特徴:
(A)長さ:47塩基
(B)種類:核酸
(C)鎖:一本鎖
(D)トポロジー:線状
(ii) 分子型:ゲノムDNA
(A)内容:デルタF−508。CFTR遺伝子の配列の一部であり、塩基番号1652を囲むが、塩基1653〜1655を欠失したもの。
(xi) 配列:配列番号:1:
(3)配列番号2に関する情報:
(i) 配列の特徴:
(A)長さ:50塩基
(B)種類:核酸
(C)鎖:一本鎖
(D)トポロジー:線状
(ii) 分子型:ゲノムDNA
(A)内容:正常。CFTR遺伝子のエクソン10の配列の一部であり、塩基番号1652を囲む。
(xi) 配列:配列番号:2:
(4)配列番号3に関する情報:
(i) 配列の特徴:
(A)長さ:24塩基
(B)種類:核酸
(C)鎖:一本鎖
(D)トポロジー:線状
(ii) 分子型:ゲノムDNA
(A)内容:C16B。CFTR遺伝子のエクソン10の塩基1611〜1634。
(xi) 配列:配列番号:3:
(5)配列番号4に関する情報:
(i) 配列の特徴:
(A)長さ:24塩基
(B)種類:核酸
(C)鎖:一本鎖
(D)トポロジー:線状
(ii) 分子型:ゲノムDNA
(A)内容:C16D。CFTR遺伝子のエクソン10の塩基1708〜1684。
(xi) 配列:配列番号:4:
(6)配列番号5に関する情報:
(i) 配列の特徴:
(A)長さ:53塩基
(B)種類:核酸
(C)鎖:一本鎖
(D)トポロジー:線状
(ii) 分子型:他のDNA/ゲノムDNA
(A)内容:PMP.508。塩基1〜29は合成DNAのスペーサー。塩基30〜53は、CFTR遺伝子のエクソン10の塩基1656〜1678から成る。
(xi) 配列:配列番号:5:
(7)配列番号6に関する情報:
(i) 配列の特徴:
(A)長さ:24塩基
(B)種類:核酸
(C)鎖:一本鎖
(D)トポロジー:線状
(ii) 分子型:ゲノムDNA
(A)内容:508.CF。CFTR遺伝子のエクソン10の塩基1629〜1652。
(xi) 配列:配列番号:6:
(8)配列番号7に関する情報:
(i) 配列の特徴:
(A)長さ:27塩基
(B)種類:核酸
(C)鎖:一本鎖
(D)トポロジー:線状
(ii) 分子型:ゲノムDNA
(A)内容:508.NOR。CFTR遺伝子のエクソン10の塩基1629〜1655。
(xi) 配列:配列番号:7:
(9)配列番号8に関する情報:
(i) 配列の特徴:
(A)長さ:47塩基
(B)種類:核酸
(C)鎖:一本鎖
(D)トポロジー:線状
(ii) 分子型:ゲノムDNA
(A)内容:デルタI−507。CFTR遺伝子のエクソン10の配列の一部であり、塩基番号1652を囲み、塩基1652〜1654を欠失したもの。
(xi) 配列:配列番号:8:
(10)配列番号9に関する情報:
(i) 配列の特徴:
(A)長さ:56塩基
(B)種類:核酸
(C)鎖:一本鎖
(D)トポロジー:線状
(ii) 分子型:ゲノムDNA/他のDNA
(A)内容:PMP.507。塩基1〜29は合成DNAのスペーサー;塩基30〜56はCFTR遺伝子のエクソン10の塩基1679〜1653から成る。
(xi) 配列:配列番号:9:
(11)配列番号10に関する情報:
(i) 配列の特徴:
(A)長さ:24塩基
(B)種類:核酸
(C)鎖:一本鎖
(D)トポロジー:線状
(ii) 分子型:ゲノムDNA
(A)内容:507.CF。CFTR遺伝子のエクソン10の塩基1626〜1649から成る。
(xi) 配列:配列番号:10:
(12)配列番号11に関する情報:
(i) 配列の特徴:
(A)長さ:54塩基
(B)種類:核酸
(C)鎖:一本鎖
(D)トポロジー:線状
(ii) 分子型:ゲノムDNA
(A)内容:G542X。CFTR遺伝子のエクソン11の塩基1731〜1784から成り、塩基1756のGがTで置換されたもの。
(xi) 配列:配列番号:11:
(13)配列番号12に関する情報:
(i) 配列の特徴:
(A)長さ:54塩基
(B)種類:核酸
(C)鎖:一本鎖
(D)トポロジー:線状
(ii) 分子型:ゲノムDNA
(A)内容:NOR1731.54。CFTR遺伝子のエクソン11の塩基1731〜1784。
(xi) 配列:配列番号:12:
(14)配列番号13に関する情報:
(i) 配列の特徴:
(A)長さ:52塩基
(B)種類:核酸
(C)鎖:一本鎖
(D)トポロジー:線状
(ii) 分子型:他のDNA/ゲノムDNA
(A)内容:PMP.G542X。塩基1〜27は合成DNAのスペーサーから成り、塩基28〜52はCFTR遺伝子のエクソン11の塩基1781〜1757から成る。
(xi) 配列:配列番号:13:
(15)配列番号14に関する情報:
(i) 配列の特徴:
(A)長さ:27塩基
(B)種類:核酸
(C)鎖:一本鎖
(D)トポロジー:線状
(ii) 分子型:ゲノムDNA
(A)内容:G542X.CF。CFTR遺伝子のエクソン11の塩基1756〜1730から成り、塩基1756におけるCがTで置換されたもの。
(xi) 配列:配列番号:14:
(16)配列番号15に関する情報:
(i) 配列の特徴:
(A)長さ:27塩基
(B)種類:核酸
(C)鎖:一本鎖
(D)トポロジー:線状
(ii) 分子型:ゲノムDNA
(A)内容:G542X.NOR。CFTR遺伝子のエクソン11の塩基1756〜1730。
(xi) 配列:配列番号:15:
(17)配列番号16に関する情報:
(i) 配列の特徴:
(A)長さ:45塩基
(B)種類:核酸
(C)鎖:一本鎖
(D)トポロジー:線状
(ii) 分子型:ゲノムDNA
(A)内容:G551D.CFTR遺伝子のエクソン11の塩基1763〜1807から成り、塩基1784におけるGがAで置換されたもの。
(xi) 配列:配列番号:16:
(18)配列番号17に関する情報:
(i) 配列の特徴:
(A)長さ:45塩基
(B)種類:核酸
(C)鎖:一本鎖
(D)トポロジー:線状
(ii) 分子型:ゲノムDNA
(A)内容:NOR17632.45。CFTR遺伝子のエクソン11の塩基1763〜1807。
(xi) 配列:配列番号:17:
(19)配列番号18に関する情報:
(i) 配列の特徴:
(A)長さ:45塩基
(B)種類:核酸
(C)鎖:一本鎖
(D)トポロジー:線状
(ii) 分子型:ゲノムDNA
(A)内容:G551S。CFTR遺伝子のエクソン11の塩基1763〜1807から成り、塩基1783におけるGがAで置換されたもの。
(xi) 配列:配列番号:18:
(20)配列番号19に関する情報:
(i) 配列の特徴:
(A)長さ:45塩基
(B)種類:核酸
(C)鎖:一本鎖
(D)トポロジー:線状
(ii) 分子型:ゲノムDNA
(A)内容:Q552X。CFTR遺伝子のエクソン11の塩基1763〜1807から成り、塩基1786におけるCがTで置換されたもの。
(xi) 配列:配列番号:19:
(21)配列番号20に関する情報:
(i) 配列の特徴:
(A)長さ:52塩基
(B)種類:核酸
(C)鎖:一本鎖
(D)トポロジー:線状
(ii) 分子型:他のDNA/ゲノムDNA
(A)内容:PMP.G551D。塩基1〜29は合成DNAのスペーサーから成り、塩基30〜52はCFTR遺伝子のエクソン11の塩基1785〜1807から成る。
(xi) 配列:配列番号:20:
(22)配列番号21に関する情報:
(i) 配列の特徴:
(A)長さ:22塩基
(B)種類:核酸
(C)鎖:一本鎖
(D)トポロジー:線状
(ii) 分子型:ゲノムDNA
(A)内容:G551D.CF。CFTR遺伝子のエクソン11の塩基1784〜1763から成り、塩基1784におけるCがTで置換されたもの。
(xi) 配列:配列番号:21:
(23)配列番号22に関する情報:
(i) 配列の特徴:
(A)長さ:22塩基
(B)種類:核酸
(C)鎖:一本鎖
(D)トポロジー:線状
(ii) 分子型:ゲノムDNA
(A)内容:G551D.NOR。CFTR遺伝子のエクソン11における塩基1784〜1763。
(xi) 配列:配列番号:22:
(24)配列番号23に関する情報:
(i) 配列の特徴:
(A)長さ:35塩基
(B)種類:核酸
(C)鎖:一本鎖
(D)トポロジー:線状
(ii) 分子型:ゲノムDNA
(A)内容:p53。p53遺伝子のコドン175の両側にある35塩基。
(xi) 配列:配列番号:23:
(25)配列番号24に関する情報:
(i) 配列の特徴:
(A)長さ:16塩基
(B)種類:核酸
(C)鎖:一本鎖
(D)トポロジー:線状
(ii) 分子型:ゲノムDNA
(A)内容:p53.5′。p53遺伝子のコドン175のCから5′に延びる16塩基の配列。
(xi) 配列:配列番号:24:
(26)配列番号25に関する情報:
(i) 配列の特徴:
(A)長さ:19塩基
(B)種類:核酸
(C)鎖:一本鎖
(D)トポロジー:線状
(ii) 分子型:ゲノムDNA
(A)内容:p53.3′。p53遺伝子のコドン175のGから3′に延びる19塩基の配列。
(xi) 配列:配列番号:25:
(27)配列番号26に関する情報:
(i) 配列の特徴:
(A)長さ:45塩基
(B)種類:核酸
(C)鎖:一本鎖
(ii) 分子型:ゲノムDNA
(A)内容:R533X。CFTR遺伝子のエクソン11の塩基1763〜1807から成り、塩基1789におけるCがTで置換されたもの。
(xi) 配列:配列番号:26
(28)配列番号27に関する情報:
(i) 配列の特徴:
(A)長さ:24塩基
(B)種類:核酸
(C)鎖:一本鎖
(ii) 分子型:ゲノムDNA
(A)内容:CF1。CFTR遺伝子のエクソン10の塩基1656〜1678。
(xi) 配列:配列番号:27:
Claims (24)
- ターゲットポリ核酸配列を同定する方法であって、
(a)前記ターゲットポリ核酸配列が正常配列を有する場合には第1のプローブおよび第2のプローブが前記ターゲットポリ核酸配列に完全に相補的であり、前記ターゲットポリ核酸配列が変異配列を有する場合には第1のプローブまたは第2のプローブが前記ターゲットポリ核酸配列に対してミスマッチを有するように、分離性部分に結合させた第1のプローブと、ラベルに結合させた第2のプローブとを用意し、
(b)前記第1のプローブおよび前記第2のプローブが前記ターゲットポリ核酸配列にハイブリダイズするような条件下で、前記第1のプローブおよび前記第2のプローブと前記ターゲットポリ核酸配列とを混合して第1の反応混合物を形成し、
(c)前記第1のプローブおよび前記第2のプローブが前記ターゲットポリ核酸配列にマッチングしている場合に前記第1のプローブと前記第2のプローブが連結されるような条件下で、ライゲーション用試薬を添加して第2の反応混合物を形成し、
(d)前記第1のプローブの前記分離性部分を利用して反応混合物から前記第1のプローブを分離し、さらに
(e)分離後の第1のプローブを分析して、前記第2のプローブのラベルが結合されているか否かを決定する工程、を含み、必要に応じて、前記工程(c)と(d)の順序は逆であってよく、あるいは前記工程(c)を前記工程(b)と同時に行ってよく、
前記ライゲーション工程(c)において、前記第2の反応混合物中に200から1000mMの塩化ナトリウムが含まれるか、あるいは100mMから200mMの塩化カリウムが含まれ、
ライゲーションが起こらないことが見出される場合には、前記ターゲットポリ核酸配列に変異が生じていると特定されることを特徴とする方法。 - 前記工程(c)の後に変性工程を含み、前記第2の反応混合物を変性させることによって、前記第1のプローブおよび前記第2のプローブを前記ターゲットポリ核酸配列から分離させることを特徴とする請求の範囲第1項記載の方法。
- 前記分離性部分が不溶性粒子であることを特徴とする請求の範囲第1項記載の方法。
- 前記分離性部分が磁性粒子であることを特徴とする請求の範囲第1項記載の方法。
- 前記ラベルが、酵素由来物質、放射性物質、蛍光性物質、発光性物質、および検出可能な物質に結合できる物質より成る群より選択されることを特徴とする請求の範囲第1項記載の方法。
- 前記検出可能な物質に結合できる物質が、アビジンまたはビオチンであることを特徴とする請求の範囲第5項記載の方法。
- 前記ラベルが発光性物質であることを特徴とする請求の範囲第5項記載の方法。
- 前記ラベルがアクリジニウムエステルであることを特徴とする請求の範囲第7項記載の方法。
- 前記ラベルがアクリジニウムエステルであり、前記工程(e)が、DNAaseを添加し、さらにその後フラッシュ剤を添加することを含むことを特徴とする請求の範囲第1項記載の方法。
- 前記ターゲットポリ核酸配列が、DNAまたはそのポリマー、RNAまたはそのポリマー、およびウィルス性物質から成る群より選択されることを特徴とする請求の範囲第1項記載の方法。
- 前記工程(b)の前に、前記ターゲットポリ核酸を増幅する工程をさらに含むことを特徴とする請求の範囲第1項記載の方法。
- 増幅法が、ポリメラーゼ連鎖反応、リガーゼ連鎖反応およびQβレプリカーゼを利用する方法から成る群より選択されることを特徴とする請求の範囲第11項記載の方法。
- 前記ライゲーション用試薬が、酵素的または化学的に作用して2種類のプローブを連結することを特徴とする請求の範囲第1項記載の方法。
- 前記ライゲーション用試薬がリガーゼであることを特徴とする請求の範囲第13項記載の方法。
- 前記第2の反応混合物中の塩化ナトリウムの濃度が500〜700mMであることを特徴とする請求の範囲第1項記載の方法。
- 前記第2の反応混合物中の塩化ナトリウムの濃度が約600mMであることを特徴とする請求の範囲第15項記載の方法。
- 変性後、サンプルをクロマトグラフィカラムに通し、次いで該カラムを分析して、該カラムにラベルが結合されているか否かを決定することを特徴とする請求の範囲第2項記載の方法
- 前記プローブの一方はミディバリアント(midi variant)配列の第1のサブニットに結合しかつ他方のプローブはミディバリアント配列の第2のサブユニットに結合しており、分離された第1のプローブを分析して、該第1のプローブが、Qβレプリカーゼを含有する反応混合物中に導入された場合に複製能力を有するか否かを決定することを特徴とする請求の範囲第1項記載の方法。
- プローブと一緒にQβレプリカーゼを添加し、プローブが複製されたか否かを測定することにより分析を行うことを特徴とする請求の範囲第18項記載の方法。
- 前記ラベルが、ハイブリダイゼーションおよびライゲーションを妨害しないような位置に配置されることを特徴とする請求の範囲第1項記載の方法。
- 変性の前に、反応液のアリコートを取り出し、該アリコートを分析して、以下の操作:
(i) 分離性部分を含有するプローブを分離し;さらに
(ii)分離後のプローブを分析して、それにラベルが結合されているか否かを決定する;により、ラベルがターゲットにハイブリダイズされたか否かを決定する工程を追有することを特徴とする請求の範囲第2項記載の方法。 - 前記分離性部分を含有するプローブの分離後、残存する上澄み液を分析して、該上澄み液中に含まれるラベルの存在を検出する工程を含むことを特徴とする請求の範囲第1項記載の方法。
- ライゲーション用試薬が、Taq DNAリガーゼまたはT4 DNAリガーゼから成る群より選択されることを特徴とする請求の範囲第1項記載の方法。
- Taq DNAリガーゼを含有する緩衝液が、tRNAを追有することを特徴とする請求の範囲第23項記載の方法。
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