JP2005526859A - カルベンをベースとする金属触媒の存在下でヒドロシリル化によりエラストマーに架橋され得るシリコーン組成物及びこのタイプの触媒 - Google Patents

カルベンをベースとする金属触媒の存在下でヒドロシリル化によりエラストマーに架橋され得るシリコーン組成物及びこのタイプの触媒 Download PDF

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Abstract

本発明は、シリコーン組成物であって、不飽和結合を有する少なくとも1種のポリオルガノシロキサン(A)を少なくとも1種のポリオルガノヒドロシロキサン(B)を使用して請求項1に規定されるようなカルベンベースの金属触媒(C)の存在下にヒドロシリル化させることによって、好ましくはエラストマーに架橋され得、且つ、少なくとも1種の該ヒドロシリル化反応の禁止剤(D)を随意として含むものに関する。

Description

本発明は、特に、Si−H単位を有するポリオルガノシロキサン(POS)及びSi−(エチレン性又はアセチレン性不飽和)単位を有するPOSに関連するようなエチレン性及び/又はアセチレン性不飽和化合物(例えば、オレフィン又はアセチレン誘導体)のヒドロシリル化反応の触媒作用に関する。
より具体的には、本発明は、不飽和結合を有する少なくとも1種のポリオルガノシロキサン(A)(POS)を、少なくとも1種のポリオルガノヒドロシロキサン(B)を使用して、金属触媒(C)の存在下でヒドロシリル化させることによって架橋(好ましくはエラストマーに)され得、且つ、少なくとも1種の該ヒドロシリル化反応の禁止剤(D)を随意として含む、シリコーン組成物に関する。
シリコーンの架橋を可能にするヒドロシリル化反応は、従来、白金触媒によって触媒されている(米国特許第2823218号、同2970150号)。実際には、現在までに、産業的ヒドロシリル化反応の大部分は、白金錯体であってその白金が0の酸化状態にあるものからなるカールシュテット溶液によって触媒されている。
このタイプの触媒の非常に高い触媒活性(周囲温度でさえも)は、重付加HCEにおいてこれを使用するという状況下では、全ての成分が接触するとすぐにエラストマーの架橋が始まるため、大きな不利益である。
国際公開WO01/42558号には、特に、ヒドロシリル化用触媒として使用される、次式:
Figure 2005526859
(式中、
・R3は水素原子、(C1〜C8)アルキル基又は(C3〜C8)シクロアルキル基を表し、
・T1及びT2は、同一のものであり且つ(C1〜C8)アルキル又は(C3〜C8)シクロアルキルを表し、
・Rd及びReは、同一のものであり且つ(C1〜C8)アルキル又は(C3〜C8)シクロアルキルを表す。)
の金属錯体が開示されている。
この出願によれば、これらの触媒は、不飽和結合を含む化合物と少なくとも1個の≡Si−H単位を表す化合物との反応の触媒作用のために使用されている。
また、米国特許第5728839号自体には、複素環式カルベンを有する金属/カルベン錯体も開示されている。これらのものは、不飽和有機化合物の水素化又はヒドロホルミル化用の触媒として使用できることが記載されている。この特許文献には、シリコーンの架橋についての言及はない。
現実のところ、架橋性シリコーン(特に、エラストマーに架橋され得るようなもの)の分野においては、加温条件下では活性で且つ周囲温度では不活性又は実質的に不活性な触媒を利用できるようにすることが有利であろう。これは、加温条件下で架橋でき且つ周囲温度での非常に長期間(可使時間)にわたる貯蔵中に安定である単一成分のシリコーン組成物を処方することを可能にするであろう。単一成分シリコーン組成物とは、同一の混合物中に、反応性要素(Si−ビニルPOS/Si−HPOS)及び触媒の全てを含むようなものである。慣用的には、架橋禁止剤を使用して単一成分シリコーン組成物の可使時間を長くしている。従って、カールシュテット触媒と共に禁止剤を使用することが必須であり、そして、これは、例えば、周囲温度でのSi−ビニルPOS/Si−HPOS組成物の安定性を1分から24時間に変更することを可能にする。
米国特許第2823218号明細書 米国特許第2970150号明細書 国際公開第01/42558号パンフレット 米国特許第5728839号明細書
目的
このような従来技術の状況下において、本発明の必須の目的の一つは、ヒドロシリル化によって架橋され得、且つ、触媒として複素環式カルベンをベースとする1種以上の金属錯体を含むシリコーン組成物であって、該触媒が不飽和単位のヒドロシリル化により加温条件下で反応できる触媒及び化合物を含む単一成分組成物の製造を可能にするように周囲温度で低い活性を有すると同時に、非常に長期(例えば、1〜数ヶ月)にわたって周囲温度で安定であるシリコーン組成物を提供することである。
本発明の別の必須の目的は、ヒドロシリル化によって架橋され得、且つ、触媒として複素環式カルベンをベースとする1種以上の金属錯体を含むシリコーン組成物を提供することであり、ここで、この組成物は、架橋中に、ヒドロシリル化を妨害し得る異性化副反応又は着色の場ではない。
本発明の別の必須の目的は、ヒドロシリル化用触媒として使用できる複素環式カルベンをベースとする新規な金属錯体を提供することである。このヒドロシリル化用触媒は、加温条件下で架橋され得、且つ、周囲温度での非常に長期間(可使時間)にわたる貯蔵中に安定である単一成分シリコーン組成物を処方することができるように、加温条件下では非常に活性であり且つ周囲温度では不活性又は実質的に不活性でなければならないが、これは、僅かな架橋禁止剤で又はそれなしで達成される。
本発明の別の必須の目的は、ヒドロシリル化方法、特に、上で対象にした新規な金属錯体を含む触媒の存在下にエチレン性及び/又はアセチレン性不飽和化合物をヒドロシリル化させるための方法を提供することである。
これらの目的は、まず、不飽和結合(例えば、エチレン性及び/又はアセチレン性不飽和)を有する少なくとも1種のポリオルガノシロキサン(A)(POS)を少なくとも1種のポリオルガノヒドロシロキサン(B)を使用して金属触媒(C)の存在下にヒドロシリル化させることによって架橋され得、且つ、少なくとも1種の該ヒドロシリル化反応のの禁止剤(D)を随意として含むシリコーン組成物において、
該触媒(C)が次式(I):
Figure 2005526859
[式中、
Mは、「Handbook of Chemistry and Physics」,第65版,1984−1985に公表されるような周期律表の第8族の金属から選択される金属を表し、
γは、次式(II):
Figure 2005526859
(式中、
・A及びBは同一又は異なるものであり、そしてC又はNを表し、ここで、AがNを表すときにはT4は何も表さず、またBがNを表すときにはT3は何も表さないものとし、
・T3及びT4は、独立して、水素原子、アルキル基、アルキル若しくはアルコキシで置換されていてよいシクロアルキル基、アルキル若しくはアルコキシで置換されていてよいアリール基、アルケニル基、アルキニル基、又は、アリールアルキル基であってそのアリール部分がアルキル若しくはアルコキシで置換されていてよいものを表し、或いは
・T3及びT4は、互いに且つA及びBと共に、後者のものが炭素原子を表すときにはアリール基を形成することができ、
・T1及びT2は、独立して、アルキル基、アルキルで置換されていてよいアルキル基、ペル弗素化アルキル基若しくはペルフルオルアルキル基で置換されていてよいアルキル基、アルキル若しくはアルコキシで置換されていてよいシクロアルキル基、アルキル若しくはアルコキシで置換されていてよいアリール基、アルケニル基、アルキニル基、又は、アリールアルキル基であってそのアリール部分がアルキル若しくはアルコキシで置換されていてよいものを表し、或いは、
・T1及びT2は、独立して、次式(V):
1−V2 (V)
(式中、
・V1は2価の炭化水素基、好ましくはアルキレンであり、
・V2は次の置換基の群:アルコキシ、−ORO(ここで、ROは水素、アルキル又はアリールに相当する)、アミン、好ましくはN(RO2(ここでROは水素、アルキル又はアリールに相当する)から選択される1価の基である。)
の1価の基を表し、
・T1及びT2は、独立して、次式(W):
1−ω−W2 (W)
(式中、
・W1は、置換されていてよい2価の炭化水素基、好ましくは、線状又は分岐のC1〜C10アルキレンであり、
・ωは、−R1C=CR1−(ここで、R1はH若しくはアルキルに相当する)又は−C≡C−を表し、
・W2は、次の置換基の群:
*R2=アルキル又はH、
*Si−アルキル又はSi−アルコキシ、好ましくは−Si(R33(ここで、R3=アルキルである)、
*アルコール、好ましくは−C(R42OH(ここで、R4=H又はアルキルである)、
*ケトン、好ましくは、
Figure 2005526859
(ここで、R5=アルキルである)、
*カルボキシル、好ましくは、
Figure 2005526859
(ここで、R6=アルキルである)
*アミド、好ましくは、
Figure 2005526859
(ここで、R7=H又はアルキルである)
*アシル、好ましくは、
Figure 2005526859
ここで、R8=アルキルである)
から選択される1価の基である。)
の1価の基を表し、或いは、
・置換基T1、T2、T3及びT4は、これらのものが式(II)において2個の隣接する点に位置するときに、対になって飽和又は不飽和炭化水素鎖を形成することができるが、
・ただし、少なくとも1個の置換基T1及び/又はT2は同一又は異なるものであり、そして次式(V):
1−Z2 (V)
(式中、
・Z1は、2価の炭化水素基、好ましくはアルキレンであり、
・Z2は、
・環中に少なくとも1個のヘテロ原子、好ましくは窒素を含む(C5〜C30)シクロアルキル基、
・芳香環中に少なくとも1個のヘテロ原子、好ましくは窒素を含む(C6〜C30)アリール基
から選択される1価の基である。)
の1価の基を表すものとする。)
のカルベンを表し、
α及びLβは互いに同一又は異なる配位子であり、そして
それぞれ、次式:
Figure 2005526859
(これらの式(III.1)及び(III.2)において、Z1、Z2、Z3、Z4、Z5及びZ6は、それぞれ独立して、
(a)水素、
(b)ハロゲン、
(c)シアノ、
(d)飽和又は不飽和の電子求引又は非電子求引炭化水素基、好ましくは、該二重又は三重結合に隣接する不飽和のもの、
(e)2個の隣接したZ1〜Z6基が、互いに、有利には式(II)のカルベンLλ以外であり且つ随意としてヘテロ原子(好ましくは、O、N又はS)を含む電子求引又は非電子求引環を形成すること
を表す。)
を表し、又は、
互いに、次式(IV):
Figure 2005526859
(式中、
・Y1及びY2は、互いに独立して、CRab又はSiRcdを表し、
・XはO、NRe又はCRfgを表し、
・R10、R11、R13及びR14は同一又は異なるものであり、そして水素原子、アルキルで置換されていてよいアルキル基又はアリール基から選択され、
・R9、R12、Ra、Rb及びReは、独立して、水素原子、アルキル基、アシル基、アルキルで置換されていてよいアリール基、アルキルで置換されていてよいシクロアルキル基、及び、アリールアルキル基であってそのアリール部分がアルキルで置換されていてよいものから選択され、
・Rc及びRdは、独立して、アルキル、アルキルで置換されていてよいアリール、アルキルで置換されていてよいシクロアルキル、及び、アリールアルキルであってそのアリール部分がアルキルで置換されていてよいものから選択され、或いは、
・Y1及びY2が独立してSiRcdを表すときに、2個の別個の珪素原子に結合する2個のRc基は、互いに、次式の鎖:
Figure 2005526859
(式中、nは1〜3の整数であり、Xは上に定義されるようなものであり、R及びR'は同一又は異なるものであり、そしてReについて上に与えた意味のうち任意の一つを有し、ここで、nが2又は3であるときに、該鎖の1個のみの珪素原子は、1個又は2個のアルケニル又はアルキニル基で置換されていてよいものとする。)
を形成し、或いは、
・Y1及びY2が独立してSiRcdを表すときに、別個の珪素原子に結合した2個のRc基は、互いに飽和炭化水素鎖を形成し、ここで、該2個のRc基は、該珪素原子及びXと共に6〜10員環を形成し、或いは、
・Y1及びY2が独立してCRabを表すときに、別個の炭素原子に結合した2個のRa基は、互いに飽和炭化水素鎖を形成し、ここで、該2個のRa基は、これらのもの及びXを保持する炭素原子と共に6〜10員環を形成し、及び
・Rf及びRgは、互いに独立して、水素原子、アルキル基、アシル基、アルキルで置換されていてよいアリール基、アルキルで置換されていてよいシクロアルキル基、アリールアルキル基であってそのアリール部分がアルキル基で置換されていてよいもの、ハロゲン原子、アルケニル基、アルキニル基、又は、SiG123基(ここで、G1、G2及びG3は、互いに独立して、アルキル、アルコキシ、随意としてアルキル若しくはアルコキシで置換されたアリール、又は、アリールアルキル基であってそのアリール部分がアルキル若しくはアルコキシで置換されていてよいものである)を表す。)
の配位子Lδを形成する。]
の物質から選択される少なくとも1種の化合物を含むことを特徴とする、シリコーン組成物に関する本発明によって達成される。
本発明に従う組成物中での特定の金属/複素環式カルベン錯体の存在は、該組成物に、標準的な温度、湿度及び圧力条件下にある雰囲気中での十分な安定性を与える。このようなシリコーン組成物は、単一成分の形態で、架橋されていない状態で、周囲雰囲気中で、長期間(例えば、1〜数ヶ月)にわたって貯蔵できる。この結果は、全て有利であり且つ驚くべきことである。というのは、いくつかの金属/複素環式カルベン触媒により、架橋禁止剤を使用しないこと、又は、少なくともこのものを殆ど使用せずに済むことが可能であり、そしてこのことは、もっぱら経済的に有益であり、しかもエラストマーの架橋そしてその最終品質に及ぼす悪影響を制限することに関して有益であるからである。
この安定性は、加温条件下(例えば、100℃〜)で、特に構造的及び機械的レベルでの良好な性質のエラストマーにヒドロシリル化により架橋する本発明に従う組成物が有する能力と適合する。さらに、この反応の速度は満足のいくものである。
周囲温度で長い可使時間を有するこれらの単一成分シリコーン組成物は、全てがさらに有利である。というのは、それらのコストがそれほどかからないからである。この利点は、これらのものが禁止剤を含まないときにさらに顕著である。
本発明に従う組成物の必須化合物である触媒(c)を構成する式(I)の金属錯体の定義を以下に記す。
式(I)においてMで表される第8族の金属は、例えば、ゼロの酸化状態にあるパラジウム、白金又はニッケルである。実際には、Mは、0の酸化状態にある白金を表す。
用語「アルキル」とは、随意として置換された(例えば、1個以上のアルキルで)、好ましくは1〜10個の炭素原子を有する飽和線状又は分岐炭化水素鎖をいう。
アルキル基の例は、特に、メチル、エチル、イソプロピル、n−プロピル、t−ブチル、n−ブチル又はn−ペンチルである。
アルコキシ基のアルキル部分は、上に定義されるようなものである。
用語「シクロアルキル」とは、好ましくは3〜10個の炭素原子を示す、飽和単環式又は多環式、好ましくは単環式又は二環式炭化水素基を意味するものとする。
用語「飽和多環式炭化水素基」とは、σ結合を介して互いに結合した及び/又は対になって縮合した2個以上の環を示す基を意味するものとする。
多環式シクロアルキル基の例は、アダマンチル及びノルボルニルである。
単環式シクロアルキル基の例は、シクロペンチル及びシクロヘキシルである。
用語「ペル弗素化アルキル」とは、好ましくは次式:
−(CH2p−Cq2q+1
(式中、pは0、1、2、3又は4を表し、qは1〜10の整数であり、Cq2q+1は線状又は分岐である。)
を有する少なくとも1個のペルフルオルアルキル基を含むアルキルをいう。
表現「アリール」とは、6〜18個の炭素原子を有する単環式又は多環式、好ましくは単環式又は二環式の芳香族炭化水素基をいう。本発明において、用語「多環式芳香族基」とは、互いに縮合した(オルト縮合又はオルト及びペリ縮合した)2個以上の芳香核を示す基をいうものと理解すべきである。
該芳香族炭化水素(「アリール」)基は、例えば、1個以上のC1〜C3アルキル、1個以上のハロゲン化炭化水素基(例えば、CF3)、1個以上のアルコキシ(例えば、CH3O)又は1個以上のケトン単位を含む1個以上の炭化水素基(例えば、CH3CO−)で置換されていてよい。
アリールの例としては、フェニル及びナフチル基が挙げられる。
表現「アリールアルキル」とは、上に定義されるようなアルキル基であってその炭化水素鎖で1個以上のアリール基(該アリール基は上に定義されるようなものである)によって置換されたものをいう。これらの例は、ベンジル及びトリフェニルメチルである。
用語「アシル」とは、RO−CO−基(ここで、ROは上に定義されるようなアルキル基を表す)、或いはAr−CO−基(ここで、Arは上に定義されるようなアリール基を表す)、或いはアリールアルキル(ここで、「アリール」及び「アルキル」は上に定義されるようなものである)であって、そのアリール部分が、例えばアルキルで置換されていてよいものをいうものとする。
用語「アルケニル」とは、少なくとも1個のオレフィン二重結合、より好ましくは単一二重結合を示す不飽和置換又は非置換線状又は分岐炭化水素鎖をいうものとする。好ましくは、このアルケニル基は、2〜8個の炭素原子、さらに好ましくは2〜6個の炭素原子を示す。この炭化水素鎖は、随意として、O、N又はSのような少なくとも1個のヘテロ原子を含む。アルケニル基の好ましい例は、アリル及びホモアリル基である。
用語「アルキニル」とは、本発明によれば、少なくとも1個のアセチレン性三重結合、より好ましくは単一三重結合を示す不飽和置換又は非置換線状又は分岐炭化水素鎖をいうものとする。好ましくは、このアルキニル基は、2〜8個の炭素原子、さらに好ましくは2〜6個の炭素原子を示す。例としては、アセチレニル基及びプロパルギル基が挙げられる。この炭化水素鎖は、随意として、O、N又はSのような少なくとも1個のヘテロ原子を含む。
表現「何も表さない」とは、−T3及び−T4置換基がそれぞれ存在しないことを意味する。これは、式(II)において、窒素原子が3価であるため、A又はBがNを表すときに該窒素原子が追加の置換基を有することができないからである。
好ましくは、式(II)のカルベン配位子において、
(i)T3及びT4は、水素原子を表し、若しくは互いにフェニルを形成し、及び/又は
(ii)T1及びT2は同一若しくは異なるものであり、そして次式(V):
1−Z2 (V)
(式中、
・Z1は2価の炭化水素基、好ましくはアルキレンであり、
・Z2は、
・環中に少なくとも1個のヘテロ原子、好ましくは窒素を含む(C5〜C30)シクロアルキル基、
・芳香族環中に少なくとも1個のヘテロ原子、好ましくは窒素を含む(C6〜C30)アリール基
から選択される1価の基である。)
の1価の基を表し、及び/又は
(iii)A及びBは、両方とも炭素原子を表す。
本発明に従う組成物に属する式(I)の触媒(C)の配位子Lα及びLβは、独立して、該錯体の金属Mとの配位を促進させるためにLα及びLβのπ不飽和に対して活性な少なくとも1個の電子求引単位を保持するZ1〜Z6基によって置換された式(III.1)のアルキン又は式(III.2)のアルケンを表すことができる。
有利には、式(III.1)及び(III.2)において、電子求引残基は、次式:
Figure 2005526859
(式中、R17、R18、R19及びR20は同一又は異なるものであり、そして置換又は非置換のアルキル、アルケニル又はアルキニルであり、n'は1〜50である。)
よりなる群から選択される。
1〜Z6の例としては、
・−CN、−COOCH3、−COOCH2CH3、−CONC1225よりなる群から選択されるものが挙げられ、及び
・式(III.1)においてZ1及びZ2置換基が対になって且つ三重結合と共に環Cy1を形成し、しかも式(III.2)においてZ3〜Z6が対になって二重結合と共に又は二重結合なしに環Cy2を形成する場合には、これらの環Cy1及びCy2は、独立して、好ましくは次式の環:
Figure 2005526859
よりなる群から選択される。
α及びLβが互いに式(IV)の配位子Lδを形成するときに、後者は、好ましくは、Y1及びY2の両方がCRabを表すか又はその両方がSiRcdを表すかのいずれかであるようなタイプのものであり、しかして該錯体は、次式(IV.1)又は(IV.2):
Figure 2005526859
(ここで、2個のRa基、2個のRb基、2個のRc基及び2個のRd基は互いに同一であり、そしてR9=R12、R10=R14、R11=R13であり、好ましくはX=Oである。)
のいずれかを有する。
別の形態によれば、式(IV.2)の2個のRc基は、互いに、
(a)次式の鎖:
Figure 2005526859
(式中、nは1〜3の整数であり、Xは上に定義されるようなものであり、R及びR'は同一又は異なるものであり、そしてRdについて上に与えた意味のうち任意の一つを有し、ここで、nが2又は3であるときには、該鎖の1個のみの珪素原子は、1又は2個のアルケニル又はアルキニル基で置換されていてよいものとする。)、又は
(b)飽和炭化水素鎖
のいずれかを形成し、しかして、2個のRc置換基は、これらを保持している2個の珪素原子及びXと共に6〜10員環、好ましくは6〜8員環を形成する。
これに関して、構造Rc−Rcのより詳細且つ好ましい例は、国際公開WO01/42258号の第7頁11行〜第9頁19行に形態「Rd1−Rd2」の下に与えられている。
本発明において、表現「独立して〜を表す」とは、指定された置換基が同一であるか又は異なるものであるかのいずれかであることを意味する。
9及びR12の好ましい意味は、特に、水素原子、アルキル基、随意としてアルキルで置換されたアリール基及び随意としてアルキルで置換されたシクロアルキル基である。
例えば、式(IV)のジオレフィン性配位子Lδは対称的、即ち、R10=R14、R11=R13、R9=R12であり、そして2個の基Y1及びY2は、互いに完全に同一であるか、又はY1=CRab及びY2=CRabであるか、又はY1=SiRcd及びY2=SiRcdであるかのいずれかである。
本発明に従う組成物の触媒(C)に関しては、次式(I.1):
Figure 2005526859
(式中、
1及びT2は同一であり且つ上に定義されるようなものであり、
3及びT4は上に定義されるようなものであり、
c及びRdは上に定義されるようなものである。)
の金属錯体の第1の特に好ましい群が挙げられる。
本発明に従う組成物の触媒(C)の第2の特に好ましい群は、次式(I.2):
Figure 2005526859
(式中、
1及びT2は同一であり且つ上に定義されるようなものであり、
3及びT4は上に定義されるようなものであり、
3〜Z6は上に定義されるようなものである。)
の金属錯体を含む。
本発明に従う組成物の触媒(C)の第3の特に好ましい群は、次式(I.3):
Figure 2005526859
(式中、
1及びT2は同一であり且つ上に定義されるようなものであり、
3及びT4は上に定義されるようなものであり、
1及びZ2は上に定義されるようなものである。)
の金属錯体を含む。
触媒(C)のほかに、本発明に従う組成物は、重付加によって反応する2種のポリオルガノシロキサンの実体、即ち、POS(A)及びPOS(B)を含む。後者は、次の一般式:
(R20xSiO(4-x)/2 (I')
のシロキシル単位、及び/又は
(R21y(R22zSiO(4-y-z)/2 (II')
のシロキシル単位から選択され、ここで、これらの式において、各種記号は、次の意味:
(・R20及びR22の記号は同一又は異なるものであり、そしてそれぞれ非加水分解性炭化水素の性質を有する基を表し、ここで、この基は、
*1〜5個の炭素原子を有するアルキル基又は1〜5個の炭素原子を有し且つ1〜6個の塩素及び/又は弗素原子を含むハロアルキル基、
*3〜8個の炭素原子を有するシクロアルキル基及び3〜8個の炭素原子を有し且つ1〜4個の塩素及び/又は弗素原子を含むハロシクロアルキル基、
*6〜8個の炭素原子を有するアリール基、アルキルアリール基及び6〜8個の炭素原子を有し且つ1〜4個の塩素及び/又は弗素原子を含むハロアリール基、
*3〜4個の炭素原子を有するシアノアルキル基
であることができるものとし、
・R21の記号は同一又は異なるものであり、そしてそれぞれ水素原子、C2〜C6アルケニル基、ヒドロキシル基、加水分解性原子又は加水分解性基を表し、
・x=0、1、2又は3に等しい整数であり、
・y=0、1、2又は3に等しい整数であり、
・z=0、1又は2に等しい整数であり、
・y+zの合計は1〜3である)
を有するが、ただし、Si−アルケニルPOS(A)は1分子当たり少なくとも1個の単位R21=アルケニルを含み、しかもSi−HPOS(B)は1分子当たり少なくとも1個の単位R21=水素を含むものとする。
これらのPOS(A)及び(B)は、例えば、それぞれポリオルガノビニルシロキサン及びポリオルガノヒドロシロキサンである。ビニル反応性基及び水素以外の有機置換基は、例えば、メチル又はフェニルである。この水素及びビニルは、シロキシル単位M=[R3SiO−]及び/又はD=[−(R)2SiO−]及び/又はT=[−(R)SiO−]によって保持されている。これらの水素化又はビニル化単位M及びDは、それぞれ1個以上のH又はビニル単位(好ましくは1個のみ)を含む。
1分子当たりのSiH又はSiVi単位の数は、少なくとも2に等しく、好ましくは2以上である。これは、POS(A)については0.01重量%〜10重量%(好ましくは0.1〜2重量%)のビニル基(27g/モル)を表すことができ、POS(B)については0.001重量%〜5重量%(好ましくは0.05〜2重量%)の水素基(1g/モル)を表すことができる。
一般に、反応に使用できるPOS(A)及び(B)は、1×102〜1×107(g/モル)の平均分子量を有する。
POS(A)について、このものは、特に、25℃での動力学粘度に関して、次の範囲:
・加温条件下で重付加によって硬化し得る(HCE)、少なくとも1×105mPa・sに等しく、好ましくは1×106〜1×107mPa・sの粘度を有するPOS、
・加温条件下で重付加によって硬化し得る、液状シリコーンエラストマー(LSR)型のPOSであって、好ましくは1×105〜5×105mPa・sの粘度を有するもの
を包含する。
本発明の好ましい形態によれば、当該シリコーン組成物は、加温条件下で重付加によって硬化し得る(HCE)POSであり、ここで、POS(A)は、実際には、25℃で、例えば2×106mPa・sの粘度を有することができ、しかもPOS(B)は、10〜5000mPa・s(例えば300mPa・s)の粘度を有することができる。
これらの例では、この粘度は、ブルックフィールド粘度計を使用してMay82のAFNOR基準NFT76106の指示に従って測定される。
この説明に関わる全ての粘度は、25℃での「ニュートン型」動力学粘度量、即ち、それ自体既知の態様で、測定される粘度が剪断速度勾配とは無関係であるほどに十分に低い該速度勾配で測定される動力学粘度に相当する。
また、本発明に従う組成物は、POS(A)及び(B)並びに触媒(C)のほかに、少なくとも1種の架橋禁止剤(D)であって重付加反応を減速させ且つ単一成分組成物A−B−C−Dを完全には架橋していない状態で貯蔵することを可能にさせ得るものを含め、いくらかの慣用されている成分を含むこともできる。
従って、本発明は、少なくとも1種の禁止剤(D)を含み、しかも触媒(C)が式(I.1)、式(I.2)(これらの式において、Z3〜Z6は電子求引残基を欠いている)及び式(I.3)(この式において、Z1及びZ2は電子求引残基を欠いている)の金属錯体から選択される、シリコーン組成物に関する。これらの組成物は長期の貯蔵時間(可使時間)を有する。
いくらかの触媒(C)、特に、カルベン(II)及び式(III.1)又は(III.2)の少なくとも1種(好ましくは2種)の配位子Lα及びLβを含むものに関しては、禁止剤を使用する必要はないことに留意すべきである。
したがって、本発明は、禁止剤(D)を欠いており、しかも触媒(C)が、
・式(I.2)の金属錯体であって、その式においてT1、T2、T3、T4、Rc及びRdが上に定義されるようなものであり、Z3〜Z6置換基の少なくとも一つ(好ましくはそれぞれの置換基)が少なくとも1個の電子求引残基を含むもの、及び/又は
・式(I.3)の金属錯体であって、その式においてT1、T2、T3及びT4が上に定義されるようなものであり、Z1及びZ2が電子求引残基を欠いているもの
から選択されるシリコーン組成物をも対象とする。これらの禁止剤を有しない組成物は、もっぱら有利に且つ予期せぬことに、周囲雰囲気中での長期の貯蔵寿命(可使時間)を有する。架橋は、加温条件下でしか起こらない。この利点は、経済的に非常に大きなものであり、また使用及び貯蔵の利便性に関しても非常に大きなものである。
有利には、禁止剤(D)(これらのものを使用するならば)は、
・少なくとも1個のアルケニルで置換されたポリオルガノシロキサン、有利には環状ポリオルガノシロキサン(テトラメチルビニルテトラシロキサンが特に好ましい)、
・マレイン酸アルキル、アルケニル又はアルキニル(マレイン酸ジアリルが特に好ましい)、
・アセチレン列アルコール、及び/又は
・アセチレンジカルボン酸アルキル、アルケニル又はアルキニル
から選択される。
このような禁止剤(D)は、ポリオルガノシロキサン(A)及び(B)の全重量に対して、せいぜい3000ppmの割合で、好ましくは100〜2000ppmの割合で存在する。
本発明に従うシリコーン組成物に使用できる慣用の機能添加剤の慣用の一群としては、
・充填剤、
・相溶化剤としての用途のヒドロキシル化POSオイル、
・定着剤、
・付着改質剤、
・顔料
・対熱、対オイル又は対火安定用添加剤(例えば、金属酸化物)
が挙げられる。
随意として与えられる充填剤は、好ましくは無機充填剤である。これらのものは、補強充填剤又は半補強充填剤として作用し得る珪素含有材料から選択される物質から構成され得る。
補強珪素含有充填剤は、コロイドシリカ、ヒュームドシリカ及び沈降シリカ粉末又はそれらの混合物から選択される。
また、珪藻土又は石英粉末のような半補強珪素含有充填剤も使用できる。
珪素を含有しない無機材料に関して、これらのものは、半補強又は増量用無機充填剤として使用できる。
単独で又は混合物として使用できるこれらの珪素を含有しない充填剤の例は、カーボンブラック、二酸化チタン、酸化アルミニウム、アルミナ水和物、膨張バーミキュライト、非膨張バーミキュライト、炭酸カルシウム、酸化亜鉛、マイカ、タルク、酸化鉄、硫酸バリウム及び消石灰である。
使用される充填剤は、石英とシリカの混合物であることが便利であるが、これに限定されない。
これらの充填剤は、任意の好適な物質で処理できる。
該組成物の全成分に対して20〜50重量%、好ましくは25〜35重量%の量の充填剤を使用することが好ましい。
さらに一般的には、本発明に従う組成物中での量は、検討されている技術分野において標準的な割合であるが、目的の用途も考慮に入れなければならないことを理解されたい。
別の側面によれば、本発明は、新規な物質として、特に触媒(C)としての用途の、上に定義されるような式(I)の錯体に関する。
さらに、本発明は、活性材料として、上に定義されるような式(I)の1種以上の金属錯体を含む任意の触媒組成物に関する。
このような触媒(特にヒドロシリル化触媒)は、本発明に従うようなタイプのシリコーン組成物(ただし、該組成物は、例えば禁止剤(D)として、式(III.1)又は(III.2)の配位子Lα及びLβを含むものとする)中でその場で形成され得るという独特の特徴を有する。式(III.1)又は(III.2)のこの又はこれらの配位子Lα及びLβは、触媒(C)から初期の配位子Lδを移動させることができる。これらのものは、潜伏性触媒である。本発明は、明らかにこのシナリオを包含する。
本発明の別の主題は、オレフィン又はアセチレン誘導体のヒドロシリル化方法(例えば、1種以上のPOS(B)を使用して1種以上のPOS(A)をヒドロシリル化させる)であって、上に定義されるようなシリコーン組成物及び/又は上記の触媒組成物を使用することからなることを特徴とするものである。
上記のような少なくとも1種の潜伏性触媒を用いる有利な別の形態によれば、式(III.1)又は(III.2)の少なくとも1種の配位子Lα又はLβを含む少なくとも1種の金属錯体をその場で形成させることを可能にする少なくとも1種の禁止剤(D)を含む上に与えられるような本発明に従うシリコーン組成物を使用する。
ヒドロシリル化反応は、ある種の溶媒中で、又は溶媒の非存在下で実施できる。別の形態では、これらの反応体の一つが溶媒として作用し得る。例えば、エチレン性二重結合又はアセチレン性三重結合を含む化合物である。
好適な溶媒は、Si−H単位を含む化合物と混和性のある溶媒である。
ヒドロシリル化反応の条件下では、この触媒錯体は、反応媒体中に溶解しなければならない。
ヒドロシリル化のために使用できる溶媒の例は、特に、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、ハロゲン化脂肪族又は芳香族炭化水素又はエーテルである。
ヒドロシリル化反応は、15℃〜300℃の間の温度、例えば、20℃〜240℃で実施できる。
一般に、不飽和対Si−H結合のモル比は、1:100〜10:1の間で変化する。
本発明によれば、ヒドロシリル化反応は、触媒量の式(I)の1種以上の錯体の存在下で実施される。用語「触媒量」とは、反応媒体中に存在する不飽和の量に対して、第8族金属から選択された金属の1モル以下の当量をいうものとする。
一般に、これは、反応媒体に、第8族金属の1000ppm以下、好ましくは100ppm以下、さらに好ましくは50ppm以下(不飽和化合物及びSi−Hを含む化合物の全重量に対して算出される)を導入するのに十分なものである。
本発明に従う組成物の製造については、これは、化合物(A)、(B)、(C)、随意として(D)及び1種以上の他の慣用の添加剤を使用し、そして混合することに関わる。
混合操作は、完全に当業者の範囲内にある。
POA(A)及び(B)、禁止剤(D)並びに充填剤のようなその他の慣用の添加剤は、もっぱら当業者に利用/入手しやすい製品である。
触媒(C)を形成させる金属錯体(I)に関して、式(III.1)又は(III.2)のLα及び/又はLβを有する次の錯体:
Figure 2005526859
を含む触媒(C)が錯体(I)(式中、Lγは式(II)のものであり、Lα及びLβは式(IV)のものであり、ここで、後者は式(III.1)又は(III.2)の禁止剤(D)によってその場で移動する)から得られ得ることは、上に示した。
γが式(II)のものであり、そしてLα及びLβが式(IV)のものであるこれらの錯体(I)は、例えば、従来技術の状態の既知の錯体から、配位子交換によって、即ち、溶液状の金属Mの金属錯体(先駆錯体という)に式(II)の適切なカルベンを付加させることによって従来通りに製造される。
好適な先駆錯体は、例えば、カールシュテット錯体である。
式(I)の錯体は、一般に、配位子として、次式(IV.P):
Figure 2005526859
(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、X、Y1及びY2は、式(I)について上に定義されるようなものである。)
の少なくとも1種のジオレフィン性化合物を示す先駆錯体から製造される。
これらの配位子は市販されており、又は当業者であれば市販化合物から容易に製造される。これに関しては、国際公開WO01/42258号の特に第15頁1行〜第18頁14行に与えられた情報を参照されたい。
式(II)のカルベンは、塩基の作用下で、状況に応じて、イミダゾリウム塩、テトラゾリウム塩、トリアゾリウム塩又はピラゾリウム塩の脱プロトン化により製造できる。
これらの反応は、次式:
Figure 2005526859
のように図式的に表すことができる。
これらの反応スキームにおいて、T1、T2、T3、T4、A及びBは、式(I)について上に定義されるようなものであり、X-は陰イオンを表す。
陰イオンX-の性質は、本発明では臨界的でない。陰イオンX-は、無機又は有機ブレンステッド酸(プロトン酸)から誘導される陰イオンである。陰イオンX-は、通常、6以下のpKaを示す酸から誘導される。好ましくは、X-は、4以下のpKa、さらに好ましくは2以下のpKaを有する酸から誘導される。ここにいうpKa値とは、水中で測定されるときの酸のpKa値である。
酸の例は、スルホン酸及びホスホン酸である。
スルホン酸としてはベンゼンスルホン酸が挙げられ、ホスホン酸としてはフェニルホスホン酸が挙げられる。
本発明によれば、酸であるHCl、HBr、H2SO4、HBF4及びH3PO4から誘導される陰イオンX-が特に好ましい。
式(VIII.1)の塩の脱プロトン化のために使用できる塩基は、アルカリ金属の水素化物、アルカリ金属のカルボン酸塩、アルカリ金属のアルコキシド及びアルカリ金属のアミドから選択される強塩基である。
従って、好適な塩基の例は、水素化ナトリウム、ナトリウムメトキシド、カリウムt−ブトキシド、リチウムジイソプロピルアミド及びそれらの混合物である。
脱プロトン化反応は、好ましくは、式(VIII.1)の出発塩及びその他の反応体を少なくとも部分的に溶解できる溶媒中で実施される。
また、この溶媒の性質は、塩基の強度に依存する。これは、強塩基及び部分的に反応性のある出発塩の場合には、低温で操作する必要があり得るためである。
一般に、この反応温度は、−78℃〜40℃、好ましくは−50〜30℃、さらに好ましくは−40〜25℃、例えば−30〜20℃である。
カルベンの製造方法に使用できる溶媒は、環状又は非環状エーテルである。
式(II)のカルベンの合成のために好適な他の製造方法は、国際公開WO01/42258号に示されている。
本発明の特に好ましい具体例によれば、本発明の金属錯体は、次式:
Figure 2005526859
(式中、Lλは上に定義されるようなものである。)
を有する。
この錯体を製造するための簡単な方法は、カルベンLを「慣用の」カールシュテット触媒と反応させることからなる。この反応は、大量にまとめて又は溶媒中で実施できる。
好適な溶媒の例は、環状又は非環状エーテル、アミド及び芳香族炭化水素である。この反応温度は、通常、10〜50℃の間で変化する。この反応を白金に対して僅かに過剰のカルベンの存在下で実施することが望ましい。
別の有利な製造方法は、
・次式(VIII):
Figure 2005526859
(式中、
A、B、T1、T2、T3及びT4は上に定義されるようなものであり、
7は、独立して、ブレンステッド酸(プロトン酸)から誘導される陰イオンを表す。)
の少なくとも1種の塩と、
・式(IV.P)の少なくとも1種の好適な先駆錯体と、
・少なくとも1種の溶媒(特に上に挙げたものから選択される)と、
・少なくとも1種の塩基(特に上に挙げたものから選択される)と
を接触させることからなる。
これに関して、後者の方法の詳細な説明は、2001年6月7日に出願された仏国特許出願第01/07473号に示されている。
このようにして製造された触媒は、ヒドロシリル化反応に使用できる。これらのものは、該反応の均一触媒作用を可能にする。
また、これらのものは、慣用の白金ベース触媒により製造されたものよりも非常に長い可使時間を示す、好ましくは重付加HCE型の単一成分シリコーン組成物を、禁止剤(D)について非常にわずかしか使用せずに又は全く使用せずに利用できるようにする。
本発明を次の実施例を考慮して例示する。
本実施例で使用したPt−カルベン錯体は以下の構造:
Figure 2005526859
を有する。
1.錯体2の合成
錯体2は、国際公開WO01/42558号に開示された方法に従って調製した。
2.錯体1の合成
錯体1の調製のために使用される塩化1,3−ビス(2−ピリジル)イミダゾリウムを「Journal Organometallics」,2000年,19巻,5113に記載された手順に従って合成する。
0.78gの塩化1,3−ビス(2−ピリジル)イミダゾリウム(3ミリモル)、次いで11.3重量%のPt(2.7ミリモルのPt)を含むカールシュテット触媒溶液の4.66gを、予めオーブンで乾燥させた250mL反応器に導入する。その後、100mLの無水THFを添加する。次いで、3.0mLのt−BuOKの1MTHF溶液(3ミリモル)を0℃で30分にわたって注入する。
この反応混合物をさらに数時間にわたって撹拌し、次いで濾過及び精製する(慣用の精製方法)。
3.架橋性シリコーンエラストマー組成物の調製
それぞれの組成物は、以下の手順に従って調製した。
67ppmのPtに対して当量(ビニルシロキサンオイル及びヒドロシロキサンオイルの全重量に対して算出される)の触媒を数μLのトルエンに溶解させる。230mPa・sに等しい粘度を有し且つ0.61重量%のビニル基を含むα,ω−ビニルシロキサンオイルの10重量部を該溶液に添加する。例3.1では、追加の禁止剤は全く添加しない。例3.2では、このときに所定量の禁止剤(3,7,11−トリメチルドデシン−1−オール=TMDDO)を、適宜(例3.2)添加して所望の禁止剤/Ptモル比を生じさせる。
素早く撹拌した後、300mPa・sに等しい粘度を有し且つ0.17重量%の水素を含むヒドロシロキサンオイルを2.7部添加する。
先の処方物のDSC分析を以下に記す。
Figure 2005526859
Figure 2005526859
このDSC曲線及び25℃でのゲル化時間は、特許請求された錯体が満足のいく活性を示し且つエラストマーに架橋され得るより安定なシリコーン組成物を生じさせることを示している。

Claims (12)

  1. エチレン性及び/又はアセチレン性不飽和を有する少なくとも1種のポリオルガノシロキサン(A)を、少なくとも1種のポリオルガノヒドロシロキサン(B)を使用して金属触媒(C)の存在下にヒドロシリル化させることによって架橋され得、且つ、少なくとも1種の該ヒドロシリル化反応の禁止剤(D)を随意として含むシリコーン組成物において、該触媒(C)が次式(I):
    Figure 2005526859
    [式中、
    Mは、「Handbook of Chemistry and Physics」,第65版,1984−1985に公表されているような周期律表の第8族の金属から選択される金属を表し、
    γは、次式(II):
    Figure 2005526859
    (式中、
    ・A及びBは同一又は異なるものであり、そしてC又はNを表し、ここで、AがNを表すときにT4は何も表さず、そしてBがNを表すときにT3は何も表さないものとし、
    ・T3及びT4は、独立して、水素原子、アルキル基、アルキル若しくはアルコキシで置換されていてよいシクロアルキル基、アルキル若しくはアルコキシで置換されていてよいアリール基、アルケニル基、アルキニル基、又は、アリールアルキル基であってそのアリール部分がアルキル若しくはアルコキシで置換されていてよいものを表し、或いは
    ・T3及びT4は、互いに且つA及びBと共に、後者がそれぞれ炭素原子を表すときにはアリールを形成することができ、
    ・T1及びT2は、独立して、アルキル基、アルキルで置換されていてよいアルキル基、ペル弗素化アルキル基若しくはペルフルオルアルキル基で置換されていてよいアルキル基、アルキル若しくはアルコキシで置換されていてよいシクロアルキル基、アルキル若しくはアルコキシで置換されていてよいアリール基、アルケニル基、アルキニル基、又は、アリールアルキル基であってそのアリール部分がアルキル若しくはアルコキシで置換されていてよいものを表し、或いは
    ・T1及びT2は、独立して、次式(V):
    1−V2 (V)
    (式中、
    ・V1は2価の炭化水素基、好ましくはアルキレンであり、
    ・V2は、次の置換基の群:アルコキシ、−ORO(ここで、ROは水素、アルキル又はアリールに相当する)、アミン、好ましくはN(RO2(ここで、ROは水素、アルキル又はアリールに相当する)から選択される1価の基である。)
    の1価の基を表し、
    ・T1及びT2は、独立して、次式(W):
    1−ω−W2 (W)
    (式中、
    ・W1は、置換されていてよい2価の炭化水素基、好ましくは線状又は分岐C1〜C10アルキレンであり、
    ・ωは、−R1C=CR1−(ここで、R1はH又はアルキル又は−C≡C−に相当する)を表し、
    ・W2は、次の置換基の群:
    *R2=アルキル又はH、
    *Si−アルキル又はSi−アルコキシ、好ましくは−Si(R33(ここで、R3=アルキルである)、
    *アルコール、好ましくは−C(R42OH(ここで、R4=H又はアルキルである)、
    *ケトン、好ましくは次式:
    Figure 2005526859
    (ここで、R5=アルキルである)、
    *カルボキシル、好ましくは次式:
    Figure 2005526859
    (ここで、R6=アルキルである)、
    *アミド、好ましくは次式:
    Figure 2005526859
    (ここで、R7=H又はアルキルである)、
    *アシル、好ましくは次式:
    Figure 2005526859
    (ここで、R8=アルキルである)
    から選択される1価の基である。)
    の1価の基を表し、或いは
    ・置換基T1、T2、T3及びT4は、式(II)において2個の隣接する点に位置するときに、対になって飽和又は不飽和炭化水素鎖を形成することができるが、
    ・ただし、少なくとも1個の置換基T1及び/又はT2は同一又は異なるものであり、そして次式(V):
    1−Z2 (V)
    (式中、
    ・Z1は2価の炭化水素基、好ましくはアルキレンであり、
    ・Z2は、
    ・環中に少なくとも1個のヘテロ原子、好ましくは窒素を含む(C5〜C30)シクロアルキル基、
    ・芳香環中に少なくとも1個のヘテロ原子、好ましくは窒素を含む(C6〜C30)アリール基
    から選択される1価の基である。)
    の1価の基を表すものとする。)
    のカルベンを表し、
    α及びLβは、互いに同一又は異なる配位子であり、しかも、
    ・それぞれ次式:
    Figure 2005526859
    (これらの式(III.1)及び(III.2)において、Z1、Z2、Z3、Z4、Z5及びZ6は、それぞれ独立して、
    (a)水素、
    (b)ハロゲン、
    (c)シアノ、
    (d)飽和又は不飽和電子求引又は非電子求引炭化水素基、好ましくは二重結合又は三重結合に隣接した不飽和のもの、
    (e)2個の隣接するZ1〜Z6基が、有利には式(II)のカルベンLγ以外で且つ随意としてヘテロ原子(好ましくは、O、N又はS)を含む電子求引又は非電子求引環を互いに形成することが可能であること
    を表す。)
    を表し、又は
    ・互いに次式(IV):
    Figure 2005526859
    (式中、
    ・Y1及びY2は、互いに独立してCRab又はSiRcdを表し、
    ・XはO、NRe又はCRfgを表し、
    ・R10、R11、R13及びR14は同一又は異なるものであり、そして水素原子、アルキルで置換されていてよいアルキル基又はアリール基から選択され、
    ・R9、R12、Ra、Rb及びReは、独立して、水素原子、アルキル基、アシル基、アルキルで置換されていてよいアリール基、アルキルで置換されていてよいシクロアルキル基、及び、アリールアルキル基であってそのアリール部分がアルキルで置換されていてよいものから選択され、
    ・Rc及びRdは、独立して、アルキル、アルキルで置換されていてよいアリール、アルキルで置換されていてよいシクロアルキル、及び、アリールアルキル基であってそのアリール部分がアルキルで置換されていてよいものから選択され、或いは
    ・Y1及びY2が独立してSiRcdを表すときに、2個の別個の珪素原子に結合する2個のRc基は、互いに次式の鎖:
    Figure 2005526859
    (式中、nは1〜3の整数であり、Xは前記のようなものであり、R及びR'は同一又は異なるものであり、そしてReについての前記意味のうち任意の一つを有し、ここで、nが2又は3であるときには該鎖の1個のみの珪素原子が1又は2個のアルケニル又はアルキニル基で置換されていてよいものとする。)
    を形成し、或いは
    ・Y1及びY2が独立してSiRcdを表すときに、別個の珪素原子に結合する2個のRc基は、互いに飽和炭化水素鎖を形成し、ここで、該2個のRc基は該珪素原子及びXと共に6〜10員環を形成し、或いは
    ・Y1及びY2が独立してCRabを表すときに、別個の炭素原子に結合する2個のRa基は、互いに飽和炭化水素鎖を形成し、ここで、該2個のRa基は、これらのもの及びXを保持する炭素原子と共に6〜10員環を形成し、及び
    ・Rf及びRgは、互いに独立して、水素原子、アルキル基、アシル基、アルキルで置換されていてよいアリール基、アルキルで置換されていてよいシクロアルキル基、アリールアルキル基であってそのアリール部分がアルキルで置換されていてよいもの、ハロゲン原子、アルケニル基、アルキニル基、又は、SiG123(ここで、G1、G2及びG3は、互いに独立して、アルキル、アルコキシ、随意としてアルキル若しくはアルコキシで置換されたアリール、又は、アリールアルキルであってそのアリール部分がアルキル若しくはアルコキシで置換されていてよいものである)を表す。)
    の配位子Lδを形成する。]
    の物質から選択される少なくとも1種の化合物を含むことを特徴とする、シリコーン組成物。
  2. Mがゼロの酸化状態にあるPt、Pd及びNiから選択される金属、好ましくはゼロの酸化状態にある白金であることを特徴とする、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記式(II)において、
    3及びT4が水素原子を表し、若しくは互いにフェニルを形成し、及び/又は
    1若しくはT2が(C1〜C8)アルキル若しくは(C3〜C8)シクロアルキル、好ましくは、メチル、n−プロピル、n−ペンチル、シクロヘキシル、アダマンチル、アリル、メタリル、プロパルギル及びホモプロパルギルよりなる基の群からのものを表し、及び/又は
    A及びBの両方が炭素原子を表す
    ことを特徴とする、請求項1又は2に記載の組成物。
  4. 前記式(III.1)及び(III.2)において、電子求引残基が次式:
    Figure 2005526859
    (式中、R17、R18、R19又はR20は、置換又は非置換のアルキル、アルケニル又はアルキニルであり、n'は1〜50である。)
    よりなる群から選択されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の組成物。
  5. 1、Z2、Z3、Z4、Z5及びZ6が−COOCH3、−COOCH2CH3、−CONC1225及び−CNよりなる群から選択され、そして、式(III.1)において該Z1及びZ2置換基が対になって且つ三重結合と共に環Cy1を形成し、しかも式(III.2)においてZ3〜Z6が対になって且つ二重結合と共に又は二重結合なしに環Cy2を形成する場合には、これらの環Cy1及びCy2が、独立して、また好ましくは、次式の環:
    Figure 2005526859
    よりなる群から選択されることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の組成物。
  6. α及びLβが互いに前記式(IV)(式中、Y1及びY2は、両方がCRabを表すか又は両方がSiRcdを表すかのいずれかである)の配位子Lδを形成し、しかして前記錯体が次式(IV.1)又は(IV.2):
    Figure 2005526859
    (式中、2個のRa基、2個のRb基、2個のRc基及び2個のRd基は互いに同一であり、そしてR9=R12、R10=R14、R11=R13であり、Xは好ましくは酸素原子である。)
    のいずれかを有することを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の組成物。
  7. 触媒(C)が次式(I.1):
    Figure 2005526859
    (式中、
    ・T1及びT2は同一であり、そして前記のようなものであり、
    ・T3及びT4は前記のようなものであり、
    ・Rc及びRdは前記のようなものである。)
    に相当することを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の組成物。
  8. POS(A)及び(B)が、次の一般式:
    (R20xSiO(4-x)/2 (I')
    のシロキシル単位及び/又は次式:
    (R21y(R22zSiO(4-y-z)/2 (II')
    のシロキシル単位からなるものから選択され、ここで、これらの式において、各種記号が次の意味:
    (・R20及びR22の記号は同一又は異なるものであり、そしてそれぞれ非加水分解性炭化水素の性質を表し、ここで、この基は、
    ・1〜5個の炭素原子を有するアルキル基又は1〜5個の炭素原子を有し且つ1〜6個の塩素及び/又は弗素原子を含むハロアルキル基、
    ・3〜8個の炭素原子を有するシクロアルキル基及び3〜8個の炭素原子を有し且つ1〜4個の塩素及び/又は弗素原子を含むハロシクロアルキル基、
    ・6〜8個の炭素原子を有するアリール基、アルキルアリール基及び6〜8個の炭素原子を有し且つ1〜4個の塩素及び/又は弗素原子を含むハロアリール基、
    ・3〜4個の炭素原子を有するシアノアルキル基
    であることができ、
    ・R21の記号は同一又は異なるものであり、そしてそれぞれ水素原子、C2〜C6アルケニル基、ヒドロキシル基、加水分解性原子又は加水分解性基を表し、
    ・x=0、1、2又は3に等しい整数であり、
    ・y=0、1、2又は3に等しい整数であり、
    ・z=0、1又は2に等しい整数であり、
    ・y+zの合計は1〜3である)
    を有するが、ただし、該Si−アルケニルPOS(A)は1分子当たり少なくとも1個の単位R21=アルケニルを含み、しかも該Si−HPOS(B)は1分子当たり少なくとも1個の単位R21=水素を含むものとすることを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の組成物。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の式(I)の金属錯体。
  10. 活性材料として、請求項9に記載の1種以上の金属錯体を含む触媒組成物。
  11. オレフィン又はアセチレン誘導体のヒドロキシル化方法であって、請求項1〜8のいずれかに記載のシリコーン組成物及び/又は請求項10に記載の触媒組成物を使用することからなることを特徴とする、オレフィン又はアセチレン誘導体のヒドロキシル化方法。
  12. 請求項9に記載の少なくとも1種の金属錯体をその場で形成させることを可能にする少なくとも1種の禁止剤(D)を含む請求項1〜8のいずれかに記載の組成物を使用することを特徴とする請求項11に記載の方法。
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