JP2005516095A - 改良されたニトリルポリマー加硫物およびその製造方法 - Google Patents

改良されたニトリルポリマー加硫物およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

改良された耐熱空気老化性を有するニトリルポリマー加硫物を開示する。ニトリルポリマー加硫物は以下を含有する組成物の混合によって製造してよい:(i)ニトリルポリマー;(ii)フィラー;(iii)第2級アミンの金属塩;(iv)加硫系;および要すれば(v):強塩基、強塩基の塩および弱酸、弱酸の塩、カルボジイミド、ポリカルボジイミドおよびそれらの混合物からなる群から選択される添加剤。そのような加硫物の製造に有用な加硫性組成物およびニトリルポリマーの耐熱空気老化性の改良方法についても記載している。

Description

本発明は改良したニトリルポリマー加硫物およびその製造方法に関する。特に、それらの態様の1つにおいて、本発明は改良した耐熱空気老化性を有するニトリルポリマー加硫物に関する。他の態様において、本発明はそのような加硫物を製造するのに有用な加硫性組成物に関する。さらに別の態様において、本発明はニトリルポリマー加硫物の耐熱空気老化性を改良する方法に関する。
炭素−炭素2重結合不飽和基を含有するポリマーから得られた加硫物についての酸化状態の影響は、特に加硫物が長時間にわたって高温度にさらされる用途において、長い間問題となっている。この問題を解決するためのさまざまな試みが当分野でなされてきた。
そのようなポリマーの炭素−炭素2重結合が加硫物の酸化攻撃を活性化することが知られている。酸化攻撃の問題に対する解決の1つは、炭素−炭素2重結合をほとんど有さないまたは全く有さないポリマーを使用することである。そのようなポリマーとしては、炭素−炭素2重結合不飽和基0.5〜3.0モルパーセントを典型的に含有するブチルゴム(イソブチレンおよびイソプレンのコポリマー)およびそのような不飽和基を含有しないエチレンープロピレンコポリマーが挙げられる。
ある種の用途、例えば車両のエンジン室におけるさまざまなホースおよびシールは、耐油性および長時間高温空気中による酸化攻撃への耐性の組合せを有する加硫ポリマーを必要とする。共役ジエンおよびα、β−不飽和ニトリルのコポリマー、例えばニトリルゴム、即ちNBRとして公知のアクリロニトリル−ブタジエンコポリマーは、耐油性がよく知られている。しかしながら、それらは炭素−炭素2重結合不飽和基を含有し、それにより耐酸化加硫物の製造のための特別なコンパウンド方法にかけなければ、酸化攻撃を受けやすくなる。
NBRの炭素−炭素2重結合不飽和基の量を減少し、しかもコポリマー中のニトリル官能基によって提供されると思われているコポリマーの耐油性を保持するために、NBRのニトリル基を水素化せずに炭素−炭素2重結合不飽和基を選択的に水素化する水素化NBR、即ちHNBRの製造方法が開発された。例えば特許文献1を参考のためこの明細書に添付する。
HNBRの開発は、当分野において重要な発展であるが、まだ改善の余地がある。特に、改良された物理的特性、例えば熱空気老化性等を特徴とするニトリルポリマー加硫物の開発が継続的に望まれている。
本発明の目的は、既述の先行技術の欠点の少なくとも1つを取り除くまたは軽減することである。
本発明のさらに別の目的は、新規なニトリルポリマー加硫物を提供することである。
本発明の別の目的は、ニトリルポリマー加硫物の新規な製造方法を提供することである。
本発明のさらに別の目的は、ニトリルポリマー加硫物の製造のための新規な加硫性組成物を提供することである。
本発明のさらに別の目的は、ニトリルポリマー加硫物の耐熱性空気老化性を改良する新規な改良を提供することである。
従って、態様の1つにおいて、本発明は:
(i)ニトリルポリマー;
(ii)フィラー;
(iii)第2級アミンと元素の周期律(IUPAC 1985)表1−2族から選択された金属との金属塩;
(vi)加硫系;および
(v)要すれば強塩基、強塩基の塩および弱酸、弱酸の塩、カルボジイミド、ポリカルボジイミドおよびそれらの混合物からなる群から選択された添加剤
を含有する組成物を加硫することによって得られるニトリルポリマー加硫物を提供する。
さらに別の態様によると、本発明は:
(i)ニトリルポリマー;
(ii)フィラー;
(iii)第2級アミンと元素の周期律(IUPAC 1985)表1−2族から選択された金属との金属塩;
(vi)加硫系;および
(v)要すれば強塩基、強塩基の塩および弱酸、弱酸の塩、カルボジイミド、ポリカルボジイミドおよびそれらの混合物からなる群から選択された添加剤
を含有するポリマー組成物を混合する工程を包含するニトリルポリマー加硫物の製造方法を提供する。
さらに別の態様において、本発明は:
(i)ニトリルポリマー;
(ii)フィラー;
(iii)第2級アミンと元素の周期律(IUPAC 1985)表1−2族から選択された金属との金属塩;
(vi)加硫系;および
(v)要すれば強塩基、強塩基の塩および弱酸、弱酸の塩、カルボジイミド、ポリカルボジイミドおよびそれらの混合物からなる群から選択された添加剤
を含有する加硫性組成物を提供する。
さらに別の態様において、本発明はニトリルポリマーに、第2級アミンと元素の周期律(IUPAC 1985)表1−2族から選択された金属との金属塩および要すれば強塩基、強塩基の塩および弱酸、弱酸の塩、カルボジイミド、ポリカルボジイミドおよびそれらの混合物からなる群から選択された添加剤を、混合する工程を包含するニトリルポリマーの耐熱空気老化性を改良する方法を提供する。
従って、ニトリルポリマー加硫物への特定の添加剤の導入が、加硫物の耐熱空気老化性における驚くべきおよび予期しない改良点をもたらす(すなわち、酸化条件下での高温老化性の空気における耐酸化攻撃性の改良である)。加硫物の耐熱空気老化性における改良は、さまざまな方法で示すことができ、例としては、:添加剤を用いないで製造された加硫物と比べた時に、(i)加硫物が150℃での破断点伸びが100%に到達するのに必要な期間の増加;および(ii)加硫物が破断点伸び100%に達するまでに特定時間露される最高使用温度(maximum service temperature)の増加が例示できる。未発明の加硫物は、1またはそれ以上である以下の特性:熟成熱媒液老化(aged hot fluid aging)、老化圧縮永久歪(aged compression set)、老化動的弾性率(E')、老化動的粘度(E''),老化性静電気率、老化低温特性および老化硬度またはそれ以上において改良(すなわち添加物なしで製造した加硫物と比較して)によって特徴づけられてもよい。
従って、本発明の種々の態様は:
(i)ニトリルポリマー;
(ii)フィラー;
(iii)第2級アミンと元素の周期律(IUPAC 1985)表1−2族から選択された金属との金属塩;
(vi)加硫系;および
(v)要すれば強塩基、強塩基の塩および弱酸、弱酸の塩、カルボジイミド、ポリカルボジイミドおよびそれらの混合物からなる群から選択された添加剤
を含有する組成物に関する。
成分(i)、(ii)、(iii)、(iv)および要すれば(v)は各々独立してまたは1またはそれ以上の組合せで添加してもよい。
この明細書で使用する用語「ニトリルポリマー」は広義の意味を有し、少なくとも1つの共役ジエンおよび少なくとも1つの不飽和ニトリルから誘導される反復単位および要すれば1またはそれ以上の共重合性モノマーから誘導される反復単位を含有する共重合体を包含することを意味することを目的とする。
共役ジエンは好ましくはC−C20の共役ジエンである。そのような共役ジエンの非限定的な例は、ブタジエン、イソプレン、ピペリレン、2,3−ジメチルブタジエンおよびそれらの混合物が挙げられる。好ましいC−Cの共役ジエンは、ブタジエン、イソプレンおよびそれらの混合物である。最も好ましいC−Cの共役ジエンはブタジエンである。
不飽和ニトリルは好ましくはC−C20α、β−不飽和ニトリルである。そのようなC−C20α、β−不飽和ニトリルの非限定的な例は、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、エタクリロニトリルおよびそれらの混合物である。C−Cα、β−不飽和ニトリル、好ましくはアクリロニトリルを使用することが好ましい。
好ましくは、コポリマーは結合共役ジエンがコポリマーの30〜90重量パーセントの範囲、および結合不飽和ニトリルがコポリマーの10〜70重量パーセントの範囲で含有する。より好ましくは、コポリマーは結合共役ジエンがコポリマーの60〜75重量パーセントの範囲および結合不飽和ニトリルがコポリマーの25〜40重量パーセントの範囲で含有する。最も好ましくは、コポリマーは結合共役ジエンがコポリマーの60〜70重量パーセントの範囲および結合不飽和ニトリルがコポリマーの30〜40重量パーセントの範囲で含有する。
要すればコポリマーはさらに1またはそれ以上の共重合性モノマー(例えば、不飽和カルボン酸)から誘導される反復単位を含有してもよい。そのような不飽和カルボン酸の非限定的な例は、フマル酸、マレイン酸、アクリル酸、メタクリル酸およびそれらの混合物が挙げられる。不飽和カルボン酸はコポリマーの0.5〜15重量パーセントの量で存在してよく、この量が共役ジオレフィンの対応する量と置換される。特にカルボン酸は不飽和モノカルボン酸または不飽和ジカルボン酸またはそれらの誘導体(例えばエステル、アミド等)が挙げられる。
本発明は完全または部分不飽和ニトリルポリマーを使用してよいが、本発明の加硫物の製造に有用なニトリルポリマーの特に好ましい群は、水素化または部分水素化ニトリルポリマー(当分野ではHNBRとして公知)である。好ましくは、コポリマーは水素化されており、少なくとも30モルパーセント以下、より好ましくは30〜0.05モルパーセントの範囲、さらに好ましくは15〜0.05モルパーセントの範囲、より更に好ましくは10〜0.05モルパーセントの範囲、より更に好ましくは7〜0.05モルパーセントの範囲、最も好ましくは5.5〜0.05モルパーセントの範囲の残存不飽和炭素−炭素2重結合不飽和を含有している。
加硫ポリマー組成物は、さらに金属が元素(PSE)の周期律(IUPAC 1985)表1−2族から選択された第2級アミンの金属塩を含有する。1−2族の金属が好ましい。それらの金属の例は、リチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウムである。特に好ましくはナトリウムおよびカリウムである。当業者によく知られているように、2またはそれ以上の金属の組合せも好適である。さらに2またはそれ以上の金属第2級アミン塩の混合物を用いて得られた加硫物の性質を合わせてもよい。第2級アミンは直鎖または分岐されていてよく、置換されていてもよい。それらの置換基の例は、C−C40−アルキル基、C−C40−アリール基、C−C40−アルキルアリール基、およびC−C40−アリールアルキル基が挙げられる。置換基は炭素原子および水素原子以外の原子、例えば酸素、硫黄、リン、窒素、ハロゲン、またはシリコンを含有してもよい。それらの例は、アルコキシ、アリーロキシ、アルキルチオ、アリールチオ、アルキルアミン、アリールアミン、ハロアルキル、ハロアリール、および当業者によく知られているものが挙げられる。好ましい第2級アミンの非限定的な例は、4,4’−ビス−α、α−ジメチルベンジル−ジフェニルアミン(UniroyalよりNaugard(登録商標)445として市販されている)、オクチル化ジフェニルアミン(ODPA)(R.T.VanderbiltよりAgerite Stalite S(登録商標)として市販されている)またはスチレン化ジフェニルアミン(GoodyearよりWindstay(登録商標)29として市販されている)または2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6,4(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン(Ciba−GeigyよりIrganox(登録商標)565として市販されている)またはブチル化/オクチル化ジフェニルアミン(Ciba−GeigyよりIrganox(登録商標)5057として市販されている)が挙げられる。第2級アミンは環状であってもよい。環状構造はC−C40の環で、置換基、ヘテロ原子および/またはアリール基などを含有してもよく、例えば2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリンポリマー(TMQ)(バイエルよりVulkanox(登録商標)として市販されている)が挙げられる。本発明により有用な塩は当分野で知られている一般的方法で調製することができる。方法の1つは、ジェファニルアミン化合物のTHF溶液を金属がPSE(IUPAC 1985)1−2族から選択されたメタルヒドリド1当量で処理することである。当業者は多くのその他の方法を知るであろう。
金属第2級アミンの多くは、空気感受性および/または水分感受性があり、不活性ガス、例えば窒素ガス、アルゴンガス等の下で処理される必要がある。
加硫性ポリマー組成物はさらにフィラーを含有する。フィラーの性質は特に制限されることなく、好適なフィラーの選択も、当業者の範囲内で行われる。フィラーの非限定的な例はカーボンブラック(例えばFEF、MT、GPFおよびSRF)、クレイ、二酸化チタン、シリカフィラー(不飽和シランを用いるまたは用いない)、合成または天然繊維様織物布、ウィスカー様ガラス化合物等を含有する。フィラーの量は常套の量である。好ましくはフィラーはニトリルポリマー(phr)100重量部につき20〜130重量部の範囲の量で存在する。より好ましくは、フィラーはニトリルポリマー100重量部につき20〜100重量部の範囲の量で存在する。最も好ましくは、フィラーはニトリルポリマー100重量部につき40〜80重量部の範囲の量で存在する。
加硫ポリマー組成物は要すればさらに強塩基、強塩基の塩および弱酸、弱酸の塩、ポリカルボジイミド、カルボジイミドおよびそれらの混合物から選択された添加剤を含有する。本発明の加硫物に有用な強塩基の非限定的な例は、無機塩基、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、酸化カルシウム等である。好ましくは、塩はpka9以上、より好ましくは10以上、最も好ましくは10〜14の範囲を有する。好ましい添加剤の群は弱酸(例えばカルボン酸、ホスホン酸、ホウ酸、C−C30脂肪酸等)の1属の金属(例えばナトリウム、カリウム、その他)の塩を含む。本発明に有用な塩の非限定的な例は、ナトリウムカーボネート、ナトリウムアセテート、ナトリウムホスフェート、カリウムカーボネート、ナトリウムステアレート、EDTAナトリウムおよびそれらの混合物が挙げられる。最も好ましい塩はナトリウムカーボネートである。ジフェニルアミンの金属塩および添加剤との間で相乗効果が存在するので、添加物の存在は好ましい。当業者にとって明白であるように、この種のいくつかの添加物の混合物を用いて、製造した加硫物の特性を調整してもよい。
もし添加物が存在するなら、通常ニトリルポリマー100重量部につき0.5〜30重量部の量が用いられ、より好ましくはニトリルポリマー100重量部につき1〜10重量部、最も好ましくはニトリルポリマー100重量部につき2〜8重量部の範囲が使用される。
本発明のニトリルポリマー加硫物の製造で使用される加硫系は、常套のものであり、その選択は当業者の範囲内である。
1つの態様において、本発明で使用される加硫系は、有機過酸化物(例えば過酸化ジクミル、2,2’−ビス(t−ブチルペルオキシジイソプロピルベンゼン等))を含有する。
別の態様では、本発明で使用される加硫系は硫黄または常套の硫黄含有加硫生成物、例えばVulkacit(登録商標)DM/C(ベンゾチアジルジスルフィド)、Vulkacit(登録商標)Thiuram MS/C(テトラメチルチウラムモノスルフィド)、Vulkacit(登録商標)Thiuram/C(テトラメチルチウラムジスルフィド)、それらの混合物等を含有する。好ましくは、そのように硫黄ベースの加硫系は、さらに過酸化物、例えば亜鉛過酸化物を含有する。
本発明のプロセスにおいて、ニトリルポリマー、フィラー、加硫系および任意の添加物は当分野で常套の方法によって混合してもよい。例えばこのポリマー組成物は2本ロールラバーミル(two-roll rubber mill)またはインターナルミキサーで混合してもよい。
従って、ポリマー組成物は常套の方法で混合し、混合中の温度は当分野で公知のように維持される。
しかしながら、第2級アミンの金属塩の多くは、空気感受性および/または水分感受性であるので、不活性状態で材料を処理および/または加工が好ましい。
本発明のプロセスにおいて、さらに好ましくは当分野で公知の常套の方法を用いてポリマー組成物を加熱して加硫物を形成する。好ましくは、ポリマー組成物は130℃〜200℃、好ましくは140〜190℃、より好ましくは150〜180℃の範囲の温度で加熱される。
好ましくは、加熱は1分〜15時間の範囲、より好ましくは5分〜30分の範囲で行われる。
その他の常套の配合成分はまた、常套の方法でコポリマーと混合することによって含有される。そのようなその他の配合成分はそれらの常套の目的で使用され、かつ活性剤、例えば過酸化亜鉛および過酸化マグネシウム;過酸化防止剤;ステアリン酸;可塑剤;加工助剤;補強剤;フィラー;促進剤および抑制剤を当業者に公知の量で含む。
本発明の態様は以下の実施例を参照して説明するが、実施例は説明の目的に提供され、本発明の範囲を限定するのに用いてはならない。
英国特開−1,558,491号公報
実施例で使用した材料
アクリロニトリル含量34%および残存不飽和基レベル(RDB)5.5%を有する部分水素化ニトリルゴム(Therban(登録商標)C3467)はBayer Corp., USAから提供された。残存乳化剤および老化防止剤(anti-degradants)を、6%モノクロロベンゼン溶液からのポリマーを連続的にMeOH凝固によってポリマーから除去した。水素化ナトリウム(NaH)およびテトラヒドロフラン(THF)をアルドリッチ(Aldrich)から購入し、そのまま使用した。その他の配合材料は、典型的に工業的に使用されているものであり、それをそのまま使用した。
第2級アミン塩の調製
Uniroyal製Na Naugard(登録商標)445(4,4’−ビス−α、α−ジメチルベンジル−ジフェニルアミドナトリウム)、NaBKF(登録商標)およびNaBKF(登録商標){2,2’−メチレン−ビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノレート)モノナトリウムおよびジナトリウム}およびNaBHT(登録商標){(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノレート)モノナトリウム}(全てBayer AG製)を同一の方法で調製し、NaBKF(登録商標)の調製は以下に記載する。このNaHを用いた第2級アミンの脱プロトン化によるアミンのナトリウム塩を調製する合成方法は公知であり、広範囲に記載されている。塩の性質はH−NMR測定およびそれらの反応性によって確認した。塩は空気感受性および水分感受性であり、それらの分解を防ぐために不活性雰囲気下で処理した。
Na BKF (登録商標) の調製
BKF(登録商標)(10.00g、29.3mmol)のTKF溶液(50ml)を20分間ドライ窒素で脱気した。2当量の固体状NaH(1.397g、58.2mmol)をゆっくりとこの溶液に添加した。水素の放出がNaHの添加後すぐに観察され、15−20分間継続した。反応混合物を室温で3時間攪拌した。溶媒を真空除去し、褐色の空気感受性固体(11.10g;28.9mmol;99%)を得た。HNMR6.76(broad,2H,アルゴン)、6.65(broad,2H,アルゴン)、3.54(s,2H,CH)、2.06(s、6H,Me)、1.35(s、18H,t−ブチル)。
ポリマーフィルム調製
添加剤を40℃でオープンミルでポリマーに添加した。薄膜ポリマーフィルム(厚さ0.2mm)を150℃で15分間、275.8Mpaの圧力でテフロン(登録商標)フィルムのシートの間でプレス加硫した。
老化環境
促進老化を140℃で循環熱空気オーブンで行った。フィルムの汚染を防ぐためテフロン(登録商標)シート上で老化したが、特に別な努力はUV露光を除くこと以外は行わなかった。ASTME145によりコンパウンド老化(compound aging)を実行した。
IRスペクトル
IR測定をフィルムの一部を4−mmダイヤモンドセルのプレートの間で均一厚にプレスすることによって、未老化フィルムまたは老化フィルムについて行った。全ての試験はBruker IFS66FT−IR装置を用いて行った。
実施例1−12
フィルム調製
フィルムは標準的な混合方法を用いてオープンミルで上記成分を混合することによって調製した。薄膜(0.2mm)を150℃で15分間プレス加硫した。フェノール塩を用いた本発明によらない種々の配合を、表1に示し、本発明の第2級アミンを用いた配合を表2に示す。製造プロセスからの残存する乳化剤および添加剤は、モノクロロベンゼン/メタノールからの連続的な凝固によりリベースポリマーから除去した。促進老化が140℃の熱空気オーブン中で行った。
Figure 2005516095
表2 フィルム調製に使用した配合(第2級アミン(本発明によるものではない)および本発明の第2級アミン塩)
Figure 2005516095
サンプルはいくらかの間隔をあけて取り出し、熱酸化の進行をIRスペクトルで確認した。−COO−基(1700−1600cm−1)のシグナルの強さがニトリル基(C≡N)のシグナルに等しくなるのに必要な時間を、サンプルのライフタイムとして任意に取る。全てのフィルムを2種の一般フィルム(比較およびBKF(登録商標))を用いた2種の異なる検討において同一条件下で老化し、ライフタイムはそれら全てについてこの方法を用いて予測した。その結果を表3に示す。
Figure 2005516095
この方法を用いて、42時間のライフタイムはポリマーおよび硬化剤である過酸化ジクミルのみを含有する比較フィルムについて予測できる。予想通り、熱老化性の改良は、ポリマーマトリックスのNaCOまたはNaステアレート(NaStearate)を添加したものには観測されされない。老化性の改良は、BKF(登録商標)を添加したものには見られなかったが、BHT(登録商標)の添加はフィルムのライフタイムがわずかに増加(比較が42時間であるのに対して86時間)した。これらの観測はBKF(登録商標)に比べてBHT(登録商標)の高い揮発性およびプロセス時に生じる残基への単純フェノール酸化防止剤の反応性に基づいて予測される。
第2級アミン塩とNaCOの相乗作用は、実施例12で観測された老化における劇的な改良によって証明されている。

Claims (17)

  1. (i)ニトリルポリマー;
    (ii)フィラー;
    (iii)第2級アミンと元素の周期律(IUPAC 1985)表1−2族から選択された金属との金属塩;
    (vi)加硫系;および
    (v)要すれば強塩基、強塩基の塩および弱酸、弱酸の塩、カルボジイミド、ポリカルボジイミドおよびそれらの混合物からなる群から選択された添加剤
    を含有する加硫性組成物。
  2. ニトリルポリマーが共役ジエンおよび不飽和ニトリルのコポリマーを含有する請求項1記載の加硫性組成物。
  3. コポリマーがさらに不飽和モノカルボン酸またはジカルボン酸またはそれらの誘導体を含有する請求項1または2に記載の加硫性組成物。
  4. コポリマーが水素化されている請求項1−3いずれかに記載の加硫性組成物。
  5. コポリマーが残存炭素−炭素2重結合不飽和基30モルパーセント以下を含有する請求項4記載の加硫性組成物。
  6. フィラーがカーボンブラックを含有する請求項1−5いずれかに記載の加硫性組成物。
  7. 強塩基および弱酸の塩がpK10.0〜12.0の範囲である請求項1−6いずれかに記載の加硫性組成物。
  8. 加硫系が過酸化化合物を含有する請求項1−7いずれかに記載の加硫性組成物。
  9. 請求項1−9いずれかに記載の加硫性組成物の加硫によって製造されるポリマー加硫物。
  10. (i)ニトリルポリマー;
    (ii)フィラー;
    (iii)第2級アミンと元素の周期律(IUPAC 1985)表1−2族から選択された金属との金属塩;
    (vi)加硫系;および
    (v)要すれば強塩基、強塩基の塩および弱酸、弱酸の塩、カルボジイミド、ポリカルボジイミドおよびそれらの混合物からなる群から選択された添加剤
    を含有するポリマー組成物を混合する工程を包含するニトリルポリマー加硫物の製造方法。
  11. ポリマー組成物が135℃〜200℃の範囲の温度で保持される請求項10記載の製造方法。
  12. ニトリルポリマーに、第2級アミンと元素の周期律(IUPAC 1985)表1−2族から選択された金属との金属塩および要すれば強塩基、強塩基の塩および弱酸、弱酸の塩、カルボジイミド、ポリカルボジイミドおよびそれらの混合物からなる群から選択された添加剤を混合する工程を包含するニトリルポリマーの耐熱空気老化性を改良する方法。
  13. ニトリルポリマーがブタンジエンおよびアクリロニトリルのコポリマーである請求項12記載の方法。
  14. コポリマーが部分的または全体的に水素化されている請求項12または13に記載の方法。
  15. コポリマーが残存炭素−炭素2重結合不飽和基30モルパーセント以下を含有する請求項14記載の方法。
  16. さらに加硫系をニトリルポリマーおよび添加物と混合することを包含する請求項12−15いずれかに記載の方法。
  17. さらにフィラーをニトリルポリマーおよび添加物と混合することを包含する請求項12−16いずれかに記載の方法。
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