JP2005513738A - エレクトロルミネセンスディスプレイの安定化電極 - Google Patents

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Abstract

【課題】 厚膜誘電体を有するエレクトロルミネセンスディスプレイにおける下側電極の安定性の改善に関する。
【解決手段】
本発明は、導電性金属膜の電極を有する保護電極である。保護材料の層は電極層の上面及び/又は下面に設けられる。保護材料は、電極が不連続になったりその導電性を失ったりする可能性を低減する。

Description

本発明は、厚膜誘電体を用いたエレクトロルミネセンスディスプレイに関する。特に、本発明はそのようなディスプレイの下側電極の安定性の改善に関する。
厚膜誘電体エレクトロルミネセンスディスプレイ(TDEL)は、フラットパネルディスプレイ技術における大きな進歩を提供している。TDELディスプレイは、基板の上に第1電極を形成する導電膜が設けられた基本構造を有する。導電膜層の上には強誘電体材料からなる厚膜層が形成される。厚膜層の上に蛍光体膜が形成され、その上に光学的に透明な導電膜が設けられて第2電極を形成した構造となる。
TDELディスプレイの製造に関する種々の形態が、本出願人の米国特許出願No.09/747,315(2000年12月22日出願)、No.09/761,971(2001年1月17日出願)、No.09/867,080(2001年5月29日出願)、No.09/867,806(2001年5月30日出願)、及びNo.09/880,410(2001年6月13日出願)、そして本出願人の米国特許No.5,432,015及び国際特許出願PCT/CA01/01234及びPCT/CA00/00561に記載されている。これらの特許出願及び発行された特許の開示内容は、この開示ですべて参照されている。
TDELディスプレイは、プラズマディスプレイ(PDP)、液晶ディスプレイ(LCD)、薄膜エレクトロルミネセンスディスプレイ(TFEL)、電界放出ディスプレイ(FED)及び有機エレクトロルミネセンスデバイス(OLED)を含む他のタイプのフラットパネルディスプレイに比べていくつかの有利な点を有する。例えば、TDELディスプレイはTFELディスプレイに比べて輝度が高く、絶縁破壊耐性が大きく、動作電圧が低い。これは、主として、TDELディスプレイに使用される厚膜誘電体材料が高い誘電率を有することによるものであり、これによって厚膜層の使用が容易になると共に、ディスプレイ動作電圧を許容される低い電圧とすることを容易にする。厚膜誘電体構造は、セラミック又は他の耐熱性の基板上に形成されると、通常はガラス基板上に形成されるTFELデバイスより高い処理温度に耐えることができる。この耐熱温度の上昇によって、その後の形成される蛍光体膜のアニールが容易になり、その輝度及び安定性が向上する。
TDEL構造の製造において、硫化水素雰囲気又は膜形成中の発生硫化水素又はその後の熱処理で硫化物蛍光体が形成される。硫化水素又は結合した水素は、下側電極膜(通常は金)と化学反応を起こし、蛍光体形成中に金の凝集を生じて球状体(spheroids)となることによる劣化を生じさせる。この凝集は、金電極上に本来存在する酸化物層の破壊によって生じ、これによって膜の表面張力が上昇し、凝集が生ずると考えられている。更に、硫化水素は、ディスプレイの内部において、金の下側電極との合金が生ずる可能性のある厚膜誘電体層の金属酸化物を還元する。
したがって、TDELディスプレイが有する下側電極の安定性を改善するには、その劣化、特にディスプレイの製造に含まれる蛍光体形成又は熱処理のような種々のステップにおける劣化を最小化することが望まれる。
本発明は、厚膜誘電体を用いた厚膜誘電体エレクトロルミネセンス(TDEL)ディスプレイの中に設けられた下側電極の安定性の改善に関する。本出願人の米国特許出願No.09/540,288(その開示内容は、すべてここに含まれる)に記載された方法によれば、このディスプレイはその特徴として、耐熱性の剛体基板上に、必然的に下側電極構造を最初に形成し、次に厚膜誘電体構造を形成し、蛍光体及び光学的に透明な上側導電体が結合した薄膜構造を最後に形成する方法によって構成される。全体の構造は、厚膜及び薄膜構造を湿気又は他の大気汚染物質に起因する劣化から保護する密封層で覆われている。
TDELディスプレイにおける下側電極の安定化によって、下側電極構造へのダメージを最小限に抑えながら、蛍光体の形成と高い温度での熱処理が可能になる。これによって、蛍光体性能が改善される。また、下側電極の安定化によって、金属製の下側電極が厚膜誘電体の還元金属酸化物と合金を形成する可能性が最小化され、あるいは低減される。更に、下側電極の安定化によって、後の蛍光体形成の際に硫化水素が金の下側電極に浸透して金の凝集を生じ球状体(spheroids)となる可能性が低減される。
本発明によれば、TDELディスプレイの中の下側電極が安定化される。
また、本発明によれば、TDELディスプレイの中の下側電極の劣化を最小限に抑えるための方法及び構造が提供される。
本発明の一形態によれば、TDELディスプレイの下側電極は、蛍光体構造の印加電圧の一部を低減しない保護材料の層と共に一面又は両面に設けられる。
他の形態において、保護材料は、電極の表面に酸素を供給する傾向が電極からの捕集酸素より大きい。このように、保護層は、典型的には金である隣接する下側電極の上の酸化物層の化学的還元を最小限に抑える。
更に他の形態において、保護材料はパターニングが可能である。
更に他の形態において、保護材料は導電性である。
更に他の形態において、保護材料は高い誘電率を有する。
更に他の形態において、保護材料は、化合物における酸素の原子比の範囲にわたって存在し得る非化学量論的化合物からなり、その結晶構造ひいてはその形態安定性及び下側電極層との密着が、還元剤との反応による酸素の部分的な損失に起因して崩壊することがない。
好適な形態において、保護材料は酸化物からなる。本発明に使用される酸化物は、下側電極及び上に被さる厚膜誘電体構造との接着性が良好で、誘電体材料の誘電率又は他の電気特性に悪影響を与えないことを条件に、導電性の非化学量論的酸化物が適している。適切な酸化物は、ディスプレイ処理又は動作中に存在する水素、硫化水素又は他の還元蒸気の中で、金の表面の酸化物層の還元を妨げる能力を失うほどに過度な還元に晒されない。
本発明の最も好適な形態において、保護材料はインジウム錫酸化物(ITO)からなり、電極は金からなる。インジウム錫酸化物は、金電極の上に含まれる酸化物層の還元と崩壊を最小限に抑えると共に、金電極層が薄くなるのを最小限に抑える。
本発明の更なる実施形態によれば、保護材料は高い誘電率を有する誘電体材料からなる。好適な誘電体材料はチタン酸バリウムである。
酸化物及び誘電体材料の組合せがTDELディスプレイの中の下側金電極の保護に使用可能であることが理解される。
本発明の他の形態によれば、TDELディスプレイの中の金電極層と基板との接着性を向上させるための方法が提供され、この方法は、金電極層と基板との間に保護材料の層を設け、この材料は金電極層の導電性を著しく低減することがない。
本発明の他の形態によれば、TDELディスプレイの中の金電極層と厚膜誘電体層との接着性を向上させるための方法が提供され、この方法は、金電極層と厚膜誘電体との間に保護材料の層を設け、この材料は金電極層の導電性を著しく低減することがない。
本発明の更に他の形態によれば、TDELディスプレイの中の隣接する基板及び/又は厚膜誘電体層への金の拡散を最小限に抑えるための方法が提供され、この方法は、金電極層と基板との間、及び、金電極層と厚膜誘電体層との間に保護材料の層を設ける。
本発明の更に他の形態によれば保護電極が提供され、これは、
導電性金属膜からなる電極層と、
前記電極層の上面及び/又は下面に、電極が非連続になること及びその導電性を失うことの可能性を低減するために設けられた保護材料とを備え、
前記保護電極は厚膜誘電体エレクトロルミネセンスディスプレイ中に設けられている。
本発明の他の形態によれば厚膜誘電体エレクトロルミネセンスディスプレイが提供され、これは、
耐熱性の剛体基板と、
前記基板に隣接するように配置された導電性金属膜からなる電極層と、
前記電極の上面及び/又は下面に、電極が非連続になること及びその導電性を失うことを最小限に抑えるために設けられた保護材料の層と、
前記導電性の保護材料の層に隣接する厚膜誘電体層と、
前記厚膜誘電体層の上に形成された蛍光体膜と、
光学的に透明な導電膜からなる上側電極層とを備えている。
本発明の更に他の形態によれば安定化された電極が提供され、これは、
約100nmから約1000nmの厚みを有する金の膜の層からなり、上面及び下面を有する導電性の金の膜の層と、
前記金の層の上面に設けられた約20nmから約500nmの厚みを有するインジウム錫酸化物の層と、
前記金の層の下面に設けられた約10nmから約60nmの厚みを有するインジウム錫酸化物の層とを備え、
前記安定化された電極は厚膜誘電体エレクトロルミネセンスディスプレイの中に設けられている。
本発明の更に他の形態によれば、安定化された電極が提供され、これは、
約100nmから約1000nmの厚みを有する金の膜の層からなり、上面及び下面を有する導電性の金の膜の層と、
前記金の層の上面に設けられたチタン酸バリウムの層と、
前記金の層の下面に設けられたチタン酸バリウムの層とを備え、
前記安定化された電極は厚膜誘電体エレクトロルミネセンスディスプレイの中に設けられている。
本発明の他の形態によれば、厚膜誘電体エレクトロルミネセンスディスプレイ内の電極を安定化するための方法が提供され、この方法は、
電極が非連続になること及びその導電性を失うことの可能性を低減するために保護材料の層を前記電極の上面及び/又は下面に設けることを特徴とする。
本発明は、以下の詳細な説明と添付した図面からより完全に理解されるであろう。これらの記述及び図面は説明のためにのみ与えられるものであり、本発明の趣旨を制限するものではない。
本発明は、厚膜誘電体膜又は蛍光体構造の形成の前に基板上に下側電極を形成する処理を用いて剛体基板上に構成される厚膜誘電体エレクトロルミネセンス(TDEL)ディスプレイにおける下側電極の保護に関する。
より具体的には、本発明は、厚膜エレクトロルミネセンスディスプレイの下側電極構造(通常は金の膜)のために1又は複数の保護材料の層を設けるものである。このような保護材料の層は、電極を保護するように働き、金の膜の上の酸化物層の表面の還元を妨げるのを助け、電極構造を構成する金の膜が崩壊して球状粒子となり機械的に不連続になると共に導電性を失うようなことがない点まで金の表面張力を低減させる。保護材料は、厚膜誘電体層の中にある還元金属酸化物が金の下側電極と実質的な合金を生成することを妨げるのを助ける働きも有する。
本発明の保護層は、一般に2又は3以上の下記の特性を有する材料で構成される。
−蛍光体構造(図1)に印加される印加電圧の一部を著しく低下させない。
−硫化水素及び硫化物を含む蒸気の金電極層への浸透を最小限に抑える。
−パターニングが可能である。
−TDELディスプレイの処理中に存在する還元剤の存在によって実質的に悪影響を受けない結晶構造を有する。
−下側電極構造及び厚膜誘電体構造に対して接着する。
−下側電極の酸化物層の還元を最小限に抑える。
−下側電極の基板への接着を容易にする。
−下側電極の、上に被さる厚膜誘電体構造への接着を容易にする。
−隣接する基板及び/又は厚膜誘電体構造からの化学種の拡散を防ぐバリアとして働く。
下側電極のための保護材料は、本質的に変化しない結晶構造を維持しながら酸素と金属原子との比率に関して非化学量論的状態で存在することができる高密度結晶材料であることが望ましい。特に、この材料は、ディスプレイ処理中にディスプレイ構造にしみ込み得る硫化水素のような還元剤の雰囲気において、金電極層の上の酸化物層を維持するための酸素を提供する。酸素が不足した保護層の結晶構造は、その連続性と結晶密度が保護層の機能的な要求の状況において悪影響を受ける程度まで崩壊してはならない。
保護材料の層は、化合物中の酸素の原子比の範囲にわたって存在し得る非化学量論的化合物からなり、それによって、その結晶構造とその形態上の安定性及び金の層との密着が、還元剤との反応によって生じる酸素の部分的な消失に起因して崩壊することがない。また、この材料は、隣接する下側電極を電気的に絶縁するためのパターニングが可能である必要がある。
保護材料は、隣接する金の上の酸化物層の化学的な還元を最小限に抑えるように選定されるので、本発明の一実施形態における適切な材料は、金の膜の表面へ酸素を供給する傾向がそれから酸素を捕集する傾向より大きい酸化物である。
本発明の好適な実施形態において、保護層のために好適な材料はインジウム錫酸化物(ITO)であり、これは酸素原子比の範囲にわたって存在することが知られている。インジウム錫酸化物は、ディスプレイを駆動するために通常使用される電圧パルスによってディスプレイが動作しているときに、厚膜誘電体エレクトロルミネセンスディスプレイに使用される材料の薄膜に目立った電圧降下が生じない程度の高い導電性を有する。当該技術分野の熟練技術者なら理解できるように、本発明に好適な導電性の非化学量論的酸化物は他にもある。
本発明の他の実施形態において、保護材料は高い誘電率を有する誘電体材料である。このような材料の1つとしてチタン酸バリウムがある。当該技術分野の熟練技術者なら理解できるように、前述の保護材料のための特性を有する限り、他の誘電体材料/化合物を本発明に使用してもよい。
当該技術分野の熟練技術者なら理解できるように、好適な酸化物及び好適な誘電体材料の組合せを本発明にしたがって使用することが可能である。例えば、インジウム錫酸化物の層を金電極の上面を保護するために使用し、チタン酸バリウムの層を金電極の下面を保護するために使用することが可能である。あるいは、組合せを変えて、チタン酸バリウムの保護層を金電極の上面に設け、インジウム錫酸化物の保護層を金電極の下面に設けてもよい。
本発明の保護材料は、金電極の上面及び/又は下面を保護するために使用される。しかしながら、金と基板との間、及び、金と厚膜誘電体層との間から還元蒸気がしみ込むので、金電極層の上面及び下面の両方を保護することが有益である。
当該技術分野の熟練技術者なら更に理解できるように、基板層と下側金電極との間に電圧降下の問題は生じないので、金電極の下面に設けられる保護材料は高い誘電率の材料である必要がない。
保護材料の層は、スパッタリングを含む種々の方法を用いてTDELディスプレイの基板又は金電極の上に形成することができるが、その方法はスパッタリングに限定されるわけではない。
保護材料の層は、本質的に連続した層を提供するように十分な厚みを有する必要があり、これによって金の層と隣接する層との間に実質的な接触が無い状態となる。しかし、保護材料と基板と厚膜材料との間の熱膨張係数の違いによって機械的な応力が生ずる問題を避けるために、厚過ぎてはならない。保護層の導電性の材料の厚みは、約10nmから500nm、好ましくは約25nmから約450nmの範囲内である。より好ましくは、基板と金電極の層との間の保護層を形成する導電性の材料の下側の層は、約10nmから約60nm、好ましくは約30nmから60nmの厚みを有する。保護層を形成する金電極の上の導電性の材料の上側の層は約20nmから約500nm、好ましくは約100nmから約450nmの厚みを有することが好ましい。
金の層の厚みは典型的には、約100nmから約1000nm、好ましくは約150nmから約250nmの範囲内にあり、その厚みは特定のディスプレイ設計のための金電極の導電性に関する要求による。金は有機金属の金の調合物から得られ、それが金属の金の膜を形成するために焼かれるときに、金の表面に酸化物が生成される。導電性保護材料と接触する金の表面張力を調節して連続的な薄膜が維持されると共に不連続な球状粒子が形成されず、膜に沿って導電性の損失が生じないように、金と保護層との間に酸化物層を形成する手段が提供されるならば、物理蒸着法を用いて形成してもよい。
保護材料の合計の厚みに関して、そして電極の上又は下に範囲があり、好ましい範囲があるが、当該技術分野の熟練技術者なら容易に理解できるように、現在の請求の範囲に記載された発明に適用可能なこれらの範囲だけでなく、それらのサブ範囲もある。例えば、保護材料の全体の厚みの範囲は10nmから500nmであるが、当該技術分野の熟練技術者であれば、例えば約20nm〜450nm、30nm〜400nm、50nm〜350nm等の範囲の使用を考えるであろう。同様に、電極の厚みは約100nmから約1000nm、好ましくは150nmから約250nmである。しかし、電極の厚みとして、例えば200nm〜250nm又は200nm〜800nm等のように任意のサブ範囲を使用してもよい。
本発明によって、TDEL構造内の金電極の安定性が、種々のメカニズムを通して改善される。
第1に、厚膜誘電体構造は、必要なディスプレイ輝度を得るために要求される200ボルトを超える電圧でディスプレイを動作させたときに、絶縁破壊に対する高い耐性を発揮するように設計されている。また、それは誘電体構造の電圧降下を最小限に抑える高い誘電率を有し、その結果、与えられた印加電圧に対して蛍光体にかかる電圧が最大になる。一般に、蛍光体は、蛍光体にかかる電圧が増加するほど大きな輝度を得ることができる。したがって、ディスプレイにおいて、下側及び上側の導電層の間にある他の層の電圧降下を最小限に抑えることが望ましい。これは、そのような層の厚みを最小限に抑えることによって、あるいは高い誘電率の層を使用することによって達成される。導電性のインジウム錫酸化物層又はチタン酸バリウム層を用いて下側電極を安定化させることは、ディスプレイにおける層間の電圧降下を最小限に抑えるのを助けることになる。
第2に、TDELディスプレイにおける下側電極を囲む保護層を設けることは、金電極の酸化物層の還元を防ぐ助けとなる。例えば、厚膜誘電体構造は通常、絶縁破壊を防ぐために数千の誘電率と約10μmを超える厚みを有するPMN−PTのような焼結されたペロブスカイト圧電材料又は強誘電体材料からなる。この構造は、ディスプレイ処理及びディスプレイ動作の際に存在する例えば硫化水素を含む蒸気に対して若干の透過性を有する。このような蒸気は金の下側電極を還元するように働き、それによって酸化物層の損失が生じる。金の上の酸化物層は、電気的な不連続を生じる金の凝集を妨げるために有益である。ペロブスカイト誘電体材料は隣接する材料に対する触媒効果を有し、これはペロブスカイト材料の表面に存在する高いエネルギー密度の電子に起因するものであり、これによって金の酸化物の還元速度を高められる。
第3に、下側の金電極を囲む保護層を設けることは、ディスプレイにおける厚膜誘電体からの元素と金との合金化を妨げる助けとなる。このような合金化は金の溶融温度が低下し、後の処理工程においてディスプレイを晒すことが可能な最高温度を引き下げることになる。典型的には、厚膜誘電体材料は鉛を含有し、ビスマス及び他の溶融しやすい金属を含有することもある。これらは通常は酸化物として存在するが、ディスプレイの製造における処理工程で還元剤が使用されると、鉛又はビスマスが部分的に還元されて金属となる。硫化水素は通常、蒸着工程における処理ガスとして使用され、鉛を還元することで知られている。一旦還元されると、そして特に金属が鉛に使用される処理温度と感知できるほどの蒸気圧にあるとき、その金属は金との合金を生じ得る。これらの金属が合金、金属間の化合物又はその合成物を生成する際の金との反応は、処理用還元剤によって金属のわずかな部分しか還元されないとしても、検出可能である。これは、誘電体層と金の層との厚みの比が比較的大きい(典型的には20:1から50:1)ことに起因している。図2及び図3は、金鉛系と金ビスマス系に関する二進位相図を示している。これらの図から、金の中の約20気圧重量パーセントの鉛又はビスマスによって250℃の融点の低下が生じていることが分かる。
第4に、1又は複数の保護層を設けることは、金と基板、そして金とその上に被さる厚膜層との強い接着を助けることになる。典型的には、強い接着は、金に隣接する層の化学種が金へ若干拡散すれば達成される。但し、それによって金の導電性の顕著な低下が生じないことが条件である。逆に言えば、金の隣接する層への拡散を最小限に抑えて厚膜誘電体層の劣化を回避し、金の層が薄くなることによる金の電気抵抗の増加を防ぎ、それと同時に生じ得る電気的な連続性の消失を防ぐことが望ましい。図4は、金インジウム系の二進位相図を示している。図から分かるように、インジウムは、厚膜エレクトロルミネセンスディスプレイの製造においてあり得る温度範囲を包含する約900℃までの温度において、約5気圧パーセントまでの金を溶融する。更に、金のインジウムへの顕著な溶融性が見られないことが分かる。つまり、金とITOとの界面において酸素成分が顕著に低減する還元性雰囲気において、金がITOに溶融しないことを示す。
最後に、本発明は、隣接する厚膜層からの化学種の拡散を防止するバリアを提供すると共に、金が他の化学的な元素と合金を生成する際に生じ得る金の電気抵抗の上昇又は金の溶融温度の低下を防止する基板材料を提供する働きも有する。
要約すると、本発明は安定性と品質が高いTDELディスプレイを提供し、このディスプレイの下側電極は、そのようなディスプレイにおいて電極の安定化を助ける材料の1又は複数の層で保護されている。
上述の開示内容は、本発明の概略を説明している。より完全な理解は、下記の具体的な実施例を参照することによって得られるであろう。これらの実施例は説明のためだけに記述されるものであり、本発明の範囲を制限する意図はない。形態の変更や等価物の代用は、状況に応じて又は便宜上考慮してよい。ここに使用される具体的な用語は、記述的な意味で使用されるものであり、制限的な目的の意図はない。
以下の実施例は、スパッタリング処理を用いて形成された保護層を有するエレクトロルミネセンス素子の製造とテスト結果を詳細に示している。しかし、当該技術分野の熟練技術者であれば、そのような層が、製造工程において金を被覆する酸化物を効果的に安定化して金が不連続の球状粒子を形成することを妨げる層を形成することができる任意の手段を用いて形成可能なことを理解するであろう。

実施例1
1.0mmの厚みを有する17cm×21cmのアルミナ基板上にエレクトロルミネセンスディスプレイを製造した(図1)。この基板は、厚膜ハイブリッド回路技術で知られている標準的な方法を用いて洗浄した。そして、アルヴァック製型番SMD−400のスパッタリング装置において、600オングストロームの厚みを有するインジウム錫酸化物(ITO)の膜をアルミナ基板上にスパッタリング形成した。この膜形成のために、基板を150℃の温度に維持した。この膜形成は、2.5ミリトルの圧力のアルゴン/酸素雰囲気中で行った。アルゴンの流速は75sccmであり、酸素の流速は2.0sccmであった。スパッタリングターゲット組成物はインジウム酸化物と錫酸化物を重量比9:1で含むものであった。スパッタリング処理の間、基板は2.3cm/分の速度で計2回、ターゲットのそばを通過させた。膜成長の平均速度は約1nm/秒であった。
そして、ITO膜の上に170nmの金の膜をスパッタリング形成した。この金の膜の形成は、基板を約22℃に維持して行った。この膜形成のために、スパッタリングシステムを膜形成の前に6×10-7トルの基本圧力に排気し、膜形成は7×10-3トルのアルゴン圧力下で行った。膜形成処理の間に、基板を1回のパスでターゲットのそばを動かした。膜成長の平均速度は約170nm/分であった。
金の膜の形成の後に、第2の厚み430nmのITO膜を基板上の金の膜の層の上にスパッタリング形成した。膜形成条件は最初のITO層と同じであるが、最終的な所望の厚みを得るために、基板をターゲットのそばに20回通過させた点が異なる。
膜形成された層をパターニングして平行な電極の組を形成するために、一連のフォトリソグラフィーの工程を実行した。まず、負性抵抗器(negative resist)(コネチカット州、ノーウォークのアーク化学Ltd.)を用いてITO層の表面をパターニングし、温度約45℃のLCE−12(商標)エッチング液を用いてエッチングした。エッチング液は、18重量%の塩酸、2重量%の硝酸、10重量%の塩化鉄を含み、残りが水である水溶液を用いた。次に、取り除かれたITOの下にある金をエッチングで除いた。この際、42重量%のヨウ化カリウム、3重量%のヨウ素、1重量%のフィッシャー科学(Fisher Scientific)の全用途クリーナー(All Purpose Cleaner)表面活性剤を含み、残りがイオン除去した水である水溶液を用いた。最後に、下にあるITOを、LCE−12(商標)エッチング液を用いてエッチングした。パターニングに続いて、基板をベルト炉において約850℃の空気中で約15分間焼成した。
厚膜誘電体層を有する対角22cmで320×240画素のエレクトロルミネセンスディスプレイを基板上に構成した。MRA(米国マサチューセッツ州ノースアダムス)のPMN−PT基礎ペースト98−42又はヘレウスCL−90−7239(米国ペンシルベニア州コンショッケン)を用いて印刷され焼成された厚膜誘電体層スクリーンからなる厚膜複合誘電体層と、金属有機膜形成処理を用いてスピンコートされ焼成された二層の鉛ジルコン酸チタン酸塩を、パターニングされたITOで挟まれた金で被覆された基板の上に連続的に形成した。この際、本出願人の米国特許出願No.09/540,288に開示された方法を使用した。本出願人が2001年1月17日に出願した米国特許出願No.09/761,971(その全体がここに参照によって組み込まれる)に記載されている手順を用いて、厚膜構造の上にチタン酸バリウム層を形成した。ディスプレイの蛍光体構造のために、約0.4ミクロンの厚みを有するマグネシウムバリウムチオアルミン酸蛍光体膜を本出願人の米国特許出願No.09/798,203(その開示内容の全体がここに組み込まれる)に記述された方法にしたがって形成した。蛍光体膜形成の間、基板を温度約400℃から約550℃に維持し、膜形成を圧力約10-4ミリトルの硫化水素の雰囲気中で実行した。蛍光体をベルト炉において、最大温度約750℃の窒素中で約5分間蛍光体のアニールを行った。薄膜アルミナ誘電体層とインジウム錫酸化物の透明電極層を蛍光体層の上に形成し、デバイスを完成した。
ディスプレイの上のインジウム錫酸化物で保護された金の行電極の1つの導電性を測定した。保護された金の層の膜形成に続いてすぐに、複合誘電体構造の膜形成及び焼成に続いて、ただし硫化水素に晒す前に、そして蛍光体膜形成の前に測定した。最後にディスプレイの完成前に測定した。その結果は表1に示す通りである。

実施例2
ITO層の間に保護されていない有機金属の金で構成された下側電極を有するディスプレイを構成した。このディスプレイは、次の点を除いて前述の実施例1のものと同じである。すなわち、下側電極が、本出願人の米国特許出願No.09/798,203(その開示内容の全体がここに組み込まれる)に記述されているようにして有機金属ペーストを用いて形成された金からなる。金の層は、450nmの厚みを有し、やはりインジウム錫酸化物層で保護されていない。実施例1のディスプレイでは、このディスプレイの行の1つの電気抵抗を金の膜の形成後、厚膜の形成及び焼成の後、そして、デバイスの完成後に測定した。これらの結果も表1に示されている。この結果から分かるように、ITOで保護された金の層を有するディスプレイのみが、処理中に導電性の緩やかな変化を示している。しかし、保護されていない金の層を有するディスプレイでは、その厚みが大きいにもかかわらず導電性の低下が大きい。
本発明の好適な実施形態をここに詳細に説明したが、当該技術分野の熟練技術者であれば、本発明の趣旨から離れることなく、種々の変形を行うことが可能なことを理解するであろう。
Figure 2005513738
本発明の保護層の位置を示す厚膜エレクトロルミネセンスディスプレイの断面図。 金及び鉛の二進位相図。 金及びビスマスの二進位相図。 金及びインジウムの二進位相図。

Claims (68)

  1. 保護電極であって、
    導電性金属膜からなる電極層と、
    前記電極層の上面及び/又は下面に、電極が非連続になること及びその導電性を失うことの可能性を低減するために設けられた保護材料の層とを備え、
    厚膜誘電体エレクトロルミネセンスディスプレイの中に設けられている保護電極。
  2. 前記保護材料が前記厚膜誘電体エレクトロルミネセンスディスプレイ内の蛍光体膜に印加される印加電圧の一部を低減しない、請求項1記載の保護電極。
  3. 前記保護材料が前記厚膜誘電体エレクトロルミネセンスディスプレイ内の隣接する基板及び/又は厚膜誘電体構造から前記電極への化学種の拡散を防止するバリアとして働く、請求項1記載の保護電極。
  4. 前記保護材料が、前記厚膜誘電体エレクトロルミネセンスディスプレイの一部を形成する基板材料と前記電極との接着性を向上させる、請求項1記載の保護電極。
  5. 前記保護材料が、前記厚膜誘電体エレクトロルミネセンスディスプレイ内の厚膜誘電体層と前記電極との接着性を向上させる、請求項1記載の保護電極。
  6. 前記導電性の金属膜は表面の酸化物層を有し、前記保護材料は前記表面の酸化物層の化学的還元を最小限に抑える、請求項1記載の保護電極。
  7. 前記保護材料は、前記電極の表面に酸素を供給する傾向が前記電極から酸素を集める傾向より大きい、請求項6記載の保護電極。
  8. 前記材料が、硫化水素、硫黄、硫黄蒸気、及び蒸気を有する硫化物からなるグループから選ばれた還元剤の存在によって崩壊しない結晶構造を有する高密度結晶材料である、請求項1記載の保護電極。
  9. 前記保護材料が約10nmから約500nmの厚みを有している、請求項1〜8のいずれかに記載の保護電極。
  10. 前記保護材料が約25nmから約450nmの厚みを有している、請求項9記載の保護電極。
  11. 前記保護材料が約10nmから約60nmの厚みを有している、請求項9記載の保護電極。
  12. 前記保護材料が約30nmから約60nmの厚みを有している、請求項11記載の保護電極。
  13. 前記保護材料が約20nmから約500nmの厚みを有している、請求項9記載の保護電極。
  14. 前記保護材料が約100nmから約450nmの厚みを有している、請求項13記載の保護電極。
  15. 前記保護材料が酸化物である、請求項1〜14のいずれかに記載の保護電極。
  16. 前記酸化物がインジウム錫酸化物である、請求項15記載の保護電極。
  17. 前記保護材料が高い誘電率を有する化合物である、請求項1〜14のいずれかに記載の保護電極。
  18. 前記化合物がチタン酸バリウムである、請求項17記載の保護電極。
  19. 前記保護材料が前記電極層の下面に設けられ、約10nmから約60nmの厚みを有している、請求項9〜16のいずれかに記載の保護電極。
  20. 前記保護材料が前記電極層の上面に設けられ、約20nmから約500nmの厚みを有している、請求項9〜16のいずれかに記載の保護電極。
  21. 前記電極が約100nmから約1000nmの厚みを有している、請求項19又は20記載の保護電極。
  22. 前記電極が約150nmから約250nmの厚みを有している、請求項21記載の保護電極。
  23. 前記電極が金属の金の膜である、請求項21又は22記載の保護電極。
  24. 前記保護材料は前記電極層の上面及び下面の両方に設けられ、前記保護材料はインジウム錫酸化物からなる、請求項9〜14のいずれかに記載の保護電極。
  25. 前記保護材料は前記電極層の上面及び下面の両方に設けられ、前記保護材料はチタン酸バリウムからなる、請求項9〜14のいずれかに記載の保護電極。
  26. 前記電極層の上面に設けられた前記保護材料はインジウム錫酸化物であり、前記電極の下面に設けられた前記保護材料はチタン酸バリウムからなる、請求項9〜14のいずれかに記載の保護電極。
  27. 前記電極層の上面に設けられた前記保護材料がチタン酸バリウムであり、前記電極の下面に設けられた前記保護材料がインジウム錫酸化物からなる、請求項9〜14のいずれかに記載の保護電極。
  28. 前記電極層の上面の前記保護材料が約20nmから約500nmの厚みを有している、請求項26又は27記載の保護電極。
  29. 前記電極層の下面の前記保護材料が約10nmから約60nmの厚みを有している、請求項26又は27記載の保護電極。
  30. 保護された下側電極を有する厚膜誘電体エレクトロルミネセンスディスプレイであって、
    導電性金属膜からなる電極層と、
    前記電極の上面及び/又は下面に、電極が非連続になること及びその導電性を失うことを最小限に抑えるために設けられた保護材料と、
    を備えている厚膜誘電体エレクトロルミネセンスディスプレイ。
  31. 耐熱性の剛体基板と、
    前記基板に隣接するように配置された導電性金属膜からなる電極層と、
    前記電極層の上面層に設けられた前記保護材料の層に隣接する厚膜誘電体層と、
    前記厚膜誘電体層の上に形成された蛍光体膜と、
    前記蛍光体膜の上に設けられた光学的に透明な導電性の膜からなる上側電極層と、
    をさらに備える請求項30記載の厚膜誘電体エレクトロルミネセンスディスプレイ。
  32. 前記保護材料の層は酸化物からなる、請求項31記載のディスプレイ。
  33. 前記保護材料の層は高い誘電率の化合物からなる、請求項31記載のディスプレイ。
  34. 前記酸化物はインジウム錫酸化物である、請求項32記載のディスプレイ。
  35. 前記化合物はチタン酸バリウムである、請求項33記載のディスプレイ。
  36. 前記インジウム錫酸化物又はチタン酸バリウムは厚み約10nmから500nmの層として設けられている、請求項34又は35記載のディスプレイ。
  37. 前記厚みは約10nmから約450nmである、請求項36記載のディスプレイ。
  38. 前記インジウム錫酸化物は前記電極層の上面層に設けられ、その厚みは約100nmから約450nmである、請求項36記載のディスプレイ。
  39. 前記チタン酸バリウムは前記電極層の下面層に設けられ、その厚みは約30nmから約60nmである、請求項36記載のディスプレイ。
  40. 湿気及び/又は大気汚染物質からディスプレイ全体を保護するための密封層をさらに備える、請求項36記載のディスプレイ。
  41. 厚膜誘電体エレクトロルミネセンスディスプレイ内の電極を安定化するための方法であって、
    前記電極が非連続になること及びその導電性を失うことの可能性を低減するために、保護材料の層を前記電極の上面及び/又は下面に設ける方法。
  42. 前記保護材料が前記厚膜誘電体エレクトロルミネセンスディスプレイ内の蛍光体膜に印加される印加電圧の一部を低減しない、請求項41記載の方法。
  43. 前記保護材料が前記厚膜誘電体エレクトロルミネセンスディスプレイ内の隣接する基板及び/又は厚膜誘電体構造から前記電極への化学種の拡散を防止するバリアとして働く、請求項41記載の方法。
  44. 前記導電性の金属膜は表面の酸化物層を有し、前記保護材料は前記表面の酸化物層の化学的還元を最小限に抑える、請求項41記載の方法。
  45. 前記保護材料は、前記電極の表面に酸素を供給する傾向が前記電極からの捕集酸素より大きい、請求項44記載の方法。
  46. 前記材料は、硫化水素、硫黄、硫黄蒸気、及び蒸気を有する硫化物からなるグループから選ばれた還元剤の存在によって崩壊しない結晶構造を有する高密度結晶材料である、請求項41記載の方法。
  47. 前記保護材料は酸化物である、請求項41〜46のいずれかに記載の方法。
  48. 前記酸化物はインジウム錫酸化物である、請求項47記載の方法。
  49. 前記保護材料は高い誘電率を有する化合物である、請求項41〜46のいずれかに記載の方法。
  50. 前記化合物はチタン酸バリウムである、請求項49記載の方法。
  51. 前記保護材料は約10nmから約500nmの厚みを有している、請求項48又は50記載の方法。
  52. 前記保護材料は約25nmから約450nmの厚みを有している、請求項51記載の方法。
  53. 前記保護材料は前記電極層の下面層に設けられ、約10nmから約60nmの厚みを有している、請求項51記載の方法。
  54. 前記保護材料は約30nmから約60nmの厚みを有している、請求項53記載の方法。
  55. 前記保護材料は前記電極層の上面層に設けられ、約20nmから約500nmの厚みを有している、請求項51記載の方法。
  56. 前記保護材料は約100nmから約450nmの厚みを有している、請求項55記載の方法。
  57. 前記電極は約100nmから約1000nmの厚みを有している、請求項51記載の方法。
  58. 前記電極は約150nmから約250nmの厚みを有している、請求項57記載の方法。
  59. 前記電極は金属の金の膜である、請求項57記載の方法。
  60. 前記保護材料は前記電極層の上面及び下面の両方に設けられ、前記保護材料はインジウム錫酸化物からなる、請求項51記載の方法。
  61. 前記保護材料は前記電極層の上面及び下面の両方に設けられ、前記保護材料はチタン酸バリウムからなる、請求項51記載の方法。
  62. 前記電極層の上面に設けられた前記保護材料はインジウム錫酸化物であり、前記電極の下面に設けられた前記保護材料はチタン酸バリウムからなる、請求項51記載の方法。
  63. 前記電極層の上面に設けられた前記保護材料はチタン酸バリウムであり、前記電極の下面に設けられた前記保護材料はインジウム錫酸化物からなる、請求項51記載の方法。
  64. 前記保護材料はスパッタリングによって設けられる、請求項51記載の方法。
  65. 前記保護材料は、前記厚膜誘電体エレクトロルミネセンスディスプレイの一部を形成する基板材料と前記電極との接着性を向上させる、請求項51記載の方法。
  66. 前記保護材料は、前記厚膜誘電体エレクトロルミネセンスディスプレイ内の厚膜誘電体層と前記電極との接着性を向上させる、請求項51記載の方法。
  67. 安定化された電極であって、
    約100nmから約1000nmの厚みを有する導電性の金の膜からなり、上面及び下面を有する層と、
    前記金の膜の層の上面に設けられた約20nmから約500nmの厚みを有するインジウム錫酸化物の層と、
    前記金の層の下面に設けられた約10nmから約60nmの厚みを有するインジウム錫酸化物の層とを備え、
    厚膜誘電体エレクトロルミネセンスディスプレイの中に設けられている、安定化された電極。
  68. 安定化された電極であって、
    約100nmから約1000nmの厚みを有する金の膜の層からなり、上面及び下面を有する導電性の金の膜の層と、
    前記金の層の上面に設けられた約20nmから約500nmの厚みを有するチタン酸バリウムの層と、
    前記金の層の下面に設けられた約10nmから約60nmの厚みを有するチタン酸バリウムの層とを備え、
    厚膜誘電体エレクトロルミネセンスディスプレイの中に設けられている、安定化された電極。
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