JP2005511376A - 車両用保持収納容器 - Google Patents

Abstract

本発明は、車両用の保持収納容器であって、設置される場合は車両の乗員室内に一体化され、上部が開き、収納空間として利用可能な箱を形成するために、端部で横方向壁と底面とによって互いに連結されている２つ側壁を有する容器に関する。本発明の目的は、特に、重量に関して有利なデザインを備えた前述のタイプの保持収納容器を提供することである。この目的のため、側壁構造（３、４）と少なくとも１つの横断部材構造（６、８）を有する軽量支持枠が、保持収納容器の支持構造体として設けられており、これによって収納空間を含む箱型挿入物（３５）は、支持枠（１）によって収容される。

Description

本発明は、請求項１の前文による車両用の保持収納容器に関する。

特許文献１は、自動車の２つの後部座席の間の空間に配置された保持収納容器を開示している。この保持収納容器は、２つの側壁が横方向壁と底面と共に、上向きに開いた組込み式箱を形成するように設計されており、この組込み式箱は、例えば瓶やアイスペール用の収納空間を提供する。組込み式箱の上に向いた開口部は、保持収納容器に旋回可能にヒンジ式に取り付けられた蓋によって閉めることができ、この蓋は肘掛あるいはテーブルとして使用してもよい。この場合、自立式の組込み式箱は、特にヒンジ式に取り付けられた蓋を通して伝わる押圧力を全て吸収しなければならず、比較的高い耐荷重量を有する。

品質が良いという印象を与えるため、組込み式箱は既存の組込み用空間にできるだけ正確に一致しなければならず、保持収納容器の設置は、これに呼応して時間がかかり経済的には好ましくない。また、組込み式箱は様々な要求、例えば特定の顧客の要求により組込み式箱が間仕切りを備えるような場合、に適合させるのが容易ではない。

独国特許出願公開第２７ ５８ ０６６ Ａ１号明細書

本発明は、重量、より経済的な組み立て、および顧客の異なる設備要求への適合に関して有利なデザインにするため、その適合性を著しく改善する、汎用タイプの保持収納容器を提供する目的に基づく。

本発明の目的は、請求項１の特徴による手段によって達成される。

本発明の有利な改良は、従属請求項において明らかにされる。

耐荷重量軽量構造体への組込み式箱と挿入物との分割によって、標準の軽量構造体と異なる分割をされた挿入物との組み合わせには、有益な可能性がある。このタイプの挿入物による様々な構成は、好ましくはプラスチックからなるが、比較的費用効率の良いものとなる可能性がある。

この場合、軽量構造は、有利なことに、様々なタイプの車両に適合するように設計可能である。この標準化により、支持構造体の経済的な製造が可能となる。

箱型挿入物は前部および後部末端側で２つの横断部材構造によって保持されることで、この挿入物は容易に支持枠に装着できる。このことは、保持収納容器の組み立てがさらに単純化できるという利点を持つ。

様々な構成を拡大するために、支持枠は箱型挿入物を越えて前方に延ばしてもよい。異なる機能的ユニットは、必要に応じて、支持枠のこの領域に収容してもよい。

折りたたみテーブルにかかるレバー押圧力は、例えば折りたたみテーブルが非使用位置から使用位置へ移動する際、床に近接した支持枠の領域で折りたたみテーブルがヒンジ式に取り付けられている場合、特に容易に吸収できる。

冷却容器として設計された挿入物の中に、空間を節約するように、市販の瓶を収容するために、挿入物は、台形の縦材部分を有し、長手方向の広がりが高さを著しく越えている冷却容器を備えていても良い。

側壁構造の長方形基礎面に円形の切り抜きを作ることで、特に箱型挿入物の蓋が支持枠にヒンジ式に取り付けられている場合、支持枠における押圧力の最適な分散が達成される。

保持収納容器は、タワー型付属装置によって、座席背もたれの領域へ延ばしてもよい。これは、さらなる機能的ユニット、例えばＣＤドライブやＤＶＤドライブといったユニットが、車両乗客にとって容易に手が届くように、車両座席に隣接して収容することが可能となる利点を持つ。

車両のボディーシェル構造体上でタワー型付属装置を支持するために、タワー型付属装置の側壁構造は、締結具から保持収納容器へ車両の長手方向に上方に広がるように設計されている。結果として一定の傾きを持った後部末端壁は、タワー型付属装置を、例えば座席の後部壁に締結するために使用される。

横断部材構造によって形成されている仕切り底面は、内部構成部品がタワー型付属装置へ収容されるのを可能にし、これら内部構成部品を簡易な方法で仕切り底面に取り付けることが可能である。その結果、タワー型付属装置を特定の装備要求に費用効率よく適合させることが可能となる。

保持収納容器を内装備品に対応するように車両へ一体化するため、側壁構造は、車両座席に面する側を、大型パネル部品によって覆うことも可能である。

本発明の好ましい実施形態を、図面を参照しつつ以下に説明する。

保持収納容器２の支持枠１は、図１に図示されているが、２つの側壁構造３、４を有し、それらは左右対称に配置され、その前方領域５において横断部材構造６によって互いに連結され、その後部領域７において横断部材構造８によって連結されている。

側壁構造３、４は各々長方形の基礎面を有し、その上面長手方向に作られたほぼ円形のへこみ９、１０を備えている。さらに、軽量化の理由で、複数の円形の切り抜き１１が、へこみ９、１０から一定の距離を置いて一列に開けられている。

２つの横断部材構造６、８は格子形デザインで、機能要素の取り付け部品用の複数の締結要素１２を有する。収納空間１３は、側壁構造３、４と横断部材構造６、８とによって形成される。

プレート１５、１６は、支持枠１の下方領域１４に配置され、側壁構造３、４から一定の距離で、側壁構造３、４の全長に渡って延びている。

側壁構造３、４の前方領域５において、床に近接して互いに平行になるよう配置されている２つの横方向プレート１７、１８は、側壁構造３、４に互いに連結している。２つの横方向プレート１７、１８の間には、折りたたみテーブル装置２０、２１用の幾何学的旋回軸１９が走っており、この折りたたみテーブル装置については以下に詳述するが、それぞれヒンジ点２２、２３で各々支持枠１に締め付けられている。

タワー型付属装置２４は横断部材構造８の上に連結されていて、支持枠１が座席背もたれ（図示せず）の領域で上向きに延びている。

タワー型付属装置２４は、２つの楔型側壁構造２５、２６によって形成されており、この構造体はねじもしくは溶接接合２７で側壁構造３、４に連結されている。側壁構造２５、２６には、同様に軽量化構造を理由にくぼみ２８が設けられている。

２つの横断部材構造３０、３１は互いに平行で、水平に置かれ、タワー型付属装置２４の上端領域２９内に配置され、３つの収納空間３２、３３、３４が生成される。

支持枠１における機能的ユニットの収容について、図２を参照しつつ、さらに詳細に説明する。

収納空間１３は、冷却容器３６として設計された内装品、箱型挿入物３５を保持する。箱型挿入物３５は、台形の縦材部分を有し、その前部末端３７を横断部材構造６に、またその後部末端３８を横断部材構造８に嵌め合わせてあり、例えば洗浄のために、冷却容器３６の取り外しと再取り付けが容易に行えるようにしてある。側壁構造３、４の両側には、２つの折りたたみテーブル装置２０、２１が、ヒンジ点２２、２３でヒンジ式に取り付けられており、非使用位置にある側壁構造３、４とプレート１５、１６との間に収納されるようになっている。

さらなる収納空間３９は、前部横断部材構造６と横方向プレート１７、１８の間に形成され、カップホルダー４１を備えたカップホルダーハウジング４０がそこに収容される。

スイッチモジュール４２と灰皿４３は横断部材構造６の上方に配置される。

タワー型付属装置２４の収納空間３２は、矢印方向Ａに沿って旋回可能で、タワー型付属装置２４の側壁構造２５と２６の間の下部領域にヒンジ式に取り付けられた斜板箱４４を保持している。ＤＶＤドライブ４５とＣＤプレイヤー４６は、その上に位置する収納空間３３に収容される。

箱型挿入物３５は、後部横断部材構造８の上にヒンジ式で旋回可能に取り付けられている肘掛４７によって蓋をされる。冷却容器３６を操作することができるように、肘掛４７はしたがって、矢印方向Ｂに沿って上向きに旋回する必要がある。肘掛４７は、上部外殻４８と下部殻４９からなり、それらはさらに収納空間５０を形成し、例えば、電話装置なども空間を節約した収容が可能である。

図３の図解は、既に述べた機能的要素が支持枠１内に収容されている様子を明らかにしている。

保持収納容器２の特定車両の内装備品への適合のために、側壁構造３、４はパネル部品５１、５２で広範囲に渡って覆われている。

スイッチモジュール４２と灰皿４３には、箱型挿入物３５からカップホルダーハウジングと４０まで延びるカバー５３が設けられている。カップホルダー４１の下方領域はカバー５４で覆われる。

タワー型付属装置２４の最上部の収納空間３４は、その後部末端５６でタワー型付属装置２４にヒンジ式に取り付けられた蓋５５によって閉められる。収納空間３４はしたがって、矢印方向Ｃに沿って蓋５５を旋回することで、簡単に利用可能である。

完全に組み立てられた際の保持収納容器２の外観が、図４に明示されている。

手前に見えている折りたたみテーブル装置２０は、プレート装置５７が挿入されている保持ハウジング５６を有する。折りたたみテーブル装置２０を非使用位置（図示されている位置）から使用位置へ移動させるために、折りたたみテーブル装置２０を、旋回軸１９の周囲で矢印方向Ｄに上向きに旋回させ、保持ハウジング５６がテーブルの足を形成するようになっている。プレート装置５７は保持ハウジング５６の外に上向きに引き出され、支持枠１に隣接して折り曲げられ、プレート装置５７が車両座席の上方に水平に位置する。

図５には、車両座席５８に対する保持収納容器２の配置が図示されている。

図５の図解において、保持収納容器２は後部座席装備５８の中央コンソールとして設けられている。後部座席装備５８について、シートクッション６０と座席背もたれ６１を備えた車両左座席５９のみが図示されている。車両右座席は、車両の長手方向軸６２に対して左右対称に配置されている。

また、２つの車両座席の間には保持収納容器２を収容せず、車両座席の一側面のみに収容することも考えられ、個々の保持収納容器２は各々の車両座席に設けられる。

保持収納容器を斜め前方より見た支持枠の斜視図である。 保持収納容器の分解図である。 パネル部品を備えた保持収納容器の図である。 保持収納容器の組み立て図である。 車両座席に隣接する設置位置にある保持収納容器の図である。

Claims (10)

1. 車両用の保持収納容器であって、設置される場合は前記車両の乗員室内に一体化され、末端領域で横方向壁と底面とによって互いに連結され、収納空間として利用可能な上向きに開いた箱を形成する２つの側壁を有する容器であって、
   側壁構造（３、４）と少なくとも１つの横断部材構造（６、８）を有する軽量支持枠（１）が、前記保持収納容器（２）の耐力構造として設けられており、箱型挿入物（３５）は前記収納空間（１３）を含み、前記支持枠（１）によって保持されていることを特徴とする保持収納容器。
2. 前記箱型挿入物（３５）が前部および後部端側面（３７、３８）で、２つの横断部材構造（６、８）によって保持され、該横断部材構造を通じて前記側壁構造（３、４）が前記前部および後部領域（５、７）において互いに連結されていることを特徴とする、請求項１に記載の保持収納容器。
3. 前記箱型挿入物（３５）を越えて前方に延びる前記支持枠（１）の領域が、機能的ユニット（４０、４１、４２、４３）のための保持空間として設計されていることを特徴とする、請求項２に記載の保持収納容器。
4. 折りたたみテーブル装置（２０、２１）が、前方に延びている前記支持枠（１）の前記領域の床に近接した部分にヒンジ式に取り付けられ、前記折りたたみテーブル装置のプレート装置（５７）が前記支持枠（１）に隣接して配置されている車両座席（５９）の上方の使用位置へと、旋回可能に配置されていることを特徴とする、請求項３に記載の保持収納容器。
5. 前記箱型挿入物（３５）は冷却容器（３６）用の収納空間であって、前記挿入物が台形の縦材部分を有し、その高さを超えて縦方向に広がる前記冷却容器（３６）を備えていることを特徴とする、請求項１に記載の保持収納容器。
6. 前記支持枠（１）が、蓋（４７）が前記箱型挿入物（３５）用にヒンジ式に取り付けられ、各々がその上方長手方向にへこみ（９、１０）を有する長方形の基礎面を備えた２つの側壁構造（３、４）を有することを特徴とする、請求項１に記載の保持収納容器。
7. タワー型付属装置（２４）は、前記後部横断部材構造（８）の連結領域において前記側壁構造（３、４）に締結可能であり、前記タワー型付属装置が、前記保持収納容器（２）の前記側壁構造（３、４）を座席背もたれ（６１）の領域で上方向に伸ばした２つの側壁構造（２５、２６）を備えていることを特徴とする、請求項１あるいは２に記載の保持収納容器。
8. 前記タワー型付属装置（２４）の前記側壁構造（２５、２６）が、前記締結具から前記保持収納容器（２）まで上方向に楔型に広がっていることを特徴とする、請求項７に記載の保持収納容器。
9. 前記２つの側壁構造（２５、２６）が、少なくとも１つのほぼ水平に置かれた横断部材構造（３０、３１）によって互いに連結されていることを特徴とする、請求項７あるいは８に記載の保持収納容器。
10. 前記側壁構造（３、４、２５、２６）が、その側面が前記車両座席（５９）に面している少なくともいくつかの領域において、大型パネル部品（５１、５２）によって覆われていることを特徴とする、請求項１に記載の保持収納容器。

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