JP3470509B2 - ラゲッジルームの車載ユニット収納構造 - Google Patents

ラゲッジルームの車載ユニット収納構造

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JP3470509B2
JP3470509B2 JP15826996A JP15826996A JP3470509B2 JP 3470509 B2 JP3470509 B2 JP 3470509B2 JP 15826996 A JP15826996 A JP 15826996A JP 15826996 A JP15826996 A JP 15826996A JP 3470509 B2 JP3470509 B2 JP 3470509B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はラゲッジルームの
車載ユニット収納構造に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車のラゲッジルームにおけるリヤフ
ロアパネルにはスペアタイヤを収納するためのスペアタ
イヤパンが凹設されている。また、リヤフロアパネルの
上方には、前記スペアタイヤを覆い隠すためのフロアボ
ードが所定の高さ位置に配されており、全体として二重
フロア構造となっている(類似技術として、実開昭62
−117176号公報参照)。スペアタイヤの出し入れ
は、このフロアボードを上開きして行われる。
【0003】そして、このフロアボードとスペアタイヤ
との間には積極的にスペースが確保され、このスペース
を小物を収納するために利用したり、或いは車載ユニッ
ト(例えば、FM多重ユニット、TVチューナー、マイ
コン等)を収納するために利用している。特に、車載ユ
ニットを収納する場合には、スペアタイヤの出し入れ作
業を阻害しないように、該車載ユニットをフロアボード
の下面に固定した状態にしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の技術にあっては、フロアボードを上開きし
て、スペアタイヤの出し入れを行うたびに、フロアボー
ドの下面に固定されている車載ユニットが露出するた
め、見映えの点で好ましくない。また、スペアタイヤの
出し入れの際に、スペアタイヤが露出した車載ユニット
に当たるおそれがあるため、車載ユニットの保護の面で
も好ましくない。更に、フロアボードが重くなるため、
フロアボードを持ち上げる作業も大変となる。加えて、
フロアボード下方のスペースが車載ユニットにより部分
的に占領されるため、このスペースを他の目的に(例え
ば、小物収納用として)利用しづらくなる。
【0005】この発明はこのような従来の技術に着目し
てなされたものであり、フロアボードを開けた時の見映
え及び車載ユニットの保護等の面で有利なラゲッジルー
ムの車載ユニット収納構造を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
ラゲッジルーム内のスペアタイヤパンが凹設されたリヤ
フロアパネルの前方上面にクロスメンバを設け、該リヤ
フロアパネル上方のクロスメンバよりも高い位置に各々
前後方向に沿った左右一対の縦梁を配置し、該縦梁同士
をクロスメンバとスペアタイヤパンとの間に位置する車
幅方向に沿った横梁で連結し、該横梁よりも前側の縦梁
上に第1フロアボードを載置すると共に、横梁よりも後
側の縦梁上に開成可能な第2フロアボードを載置し、前
記第1フロアボードとクロスメンバとの間のスペースに
車載ユニットを収納するようにし、該車載ユニットをク
ロスメンバに固定された断面ハット形の金属製カバー内
に収納すると共に、該カバーの上面に第1フロアボード
を載置したものである。
【0007】請求項1記載の発明によれば、スペアタイ
ヤを出し入れする際は、第2フロアボードを上開きする
だけで済むので、第1フロアボードにて覆われた車載ユ
ニットが外部に露出することはない。従って、見映えの
面で有利であると共に、スペアタイヤが車載ユニットに
当たるおそれがないため、車載ユニットの保護の面でも
有利である。更に、第2フロアボードに車載ユニットが
固定されていないため、第2フロアボードの持ち上げも
容易である。加えて、車載ユニットがスペアタイヤと第
2フロアボードの間のスペースに存在しないため、この
スペースを他の物を収納するために利用できる。そし
て、縦梁及び横梁にて第1・第2フロアボードが下から
支持されるため、各フロアボードの剛性が向上する。従
って、各フロアボード上に重い荷物を載せたり、人が乗
ったりしても大丈夫である。さらに、第1フロアボード
が金属製のカバーの上面に載置されるため、第1フロア
ボードの剛性が更に向上する。
【0008】
【0009】
【0010】
【0011】
【0012】請求項記載の発明は、スペアタイヤパン
内に収納されたスペアタイヤと第2フロアボードとの間
のスペースに、収納用トレイを設けたものである。
【0013】請求項記載の発明によれば、スペアタイ
ヤと第2フロアボードとの間のスペースにトレイが設け
られているため、車載ユニット以外の物を収納するのに
便利である。
【0014】請求項記載の発明は、第2フロアボード
の前端をヒンジを介して横梁に接続したものである。
【0015】請求項記載の発明によれば、第2フロア
ボードの前端がヒンジを介して横梁に接続されているた
め、第2フロアボードの上開き作業が容易である。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、この発明の好適な実施形態
を図1〜図3に基づいて説明する。自動車(ワゴン車)
のリヤシート1の後方には、荷物を載せるためのラゲッ
ジルームRが形成されている。このラゲッジルームRの
底面はリヤフロアパネル2にて形成されており、該リヤ
フロアパネル2の左右両側にはホイルハウス3がそれぞ
れ凸設されている。また、リヤフロアパネル2の後方中
央にはスペアタイヤパン4が凹設されており、該スペア
タイヤパン4内にスペアタイヤ5が収納されている。
【0017】リヤフロアパネル2の前方上面には、車幅
方向に沿うクロスメンバ6が設けられている。このクロ
スメンバ6は断面ハット形をしており、その両端部は若
干持ち上がった状態で、前記ホイルハウス3の側面に接
続されている。
【0018】リヤフロアパネル2の後端は、車幅方向に
沿ったリヤエンドクロスメンバ7に接続されている。こ
のリヤエンドクロスメンバ7は閉断面構造で、その上面
は前記クロスメンバ6よりも高い位置にある。
【0019】そして、このリヤエンドクロスメンバ7
と、前方のクロスメンバ6との間には、各々前後方向に
沿った左右一対の縦梁8が架設されている。この縦梁8
は断面下向きコ字状で、前端8a及び後端8bだけ板状
になっており、後端8bは前記リヤエンドクロスメンバ
7の上面に取付けられ、前端8aは下方へ曲折した状態
で、前記クロスメンバ6の上面に取付けられている。こ
の各縦梁8は車幅方向においてスペアタイヤパン4より
も大きい幅で離間しており、スペアタイヤ5の出し入れ
の邪魔にならないようになっている。
【0020】左右の縦梁8は、車幅方向に沿う横梁9に
て連結されている。この横梁9は斜面部9aを有する開
断面形状で、両端だけ板状態になって前記縦梁8へ取付
けられる。この横梁9はクロスメンバ6とスペアタイヤ
パン4との中間に位置しており、この横梁9もスペアタ
イヤ5の出し入れの邪魔にならないようになっている。
【0021】そして、この横梁9よりも前側の縦梁8上
に第1フロアボード10が載置されており、横梁9より
も後側の縦梁8上に第2フロアボード11が載置されて
いる。第1フロアボード10は樹脂成形品で、その下面
には複数のリブ12(図3参照)が前後方向に沿って形
成されている。この第1フロアボード10の後端10b
は斜め下方へ曲折しており、横梁9の斜面部9aに固定
されている。前端10aも下方へ曲折した状態となって
いる。
【0022】一方、第2フロアボード11は裏材13
(図3参照)を有する二重構造で、その前端11aがヒ
ンジ14により横梁9の斜面部9aに取付けられてい
る。すなわち、第1フロアボード10の後端には、左右
2ケ所に切欠部15が設けられており、この切欠部15
において前記ヒンジ14がビス16により横梁9に取付
けられ、このヒンジ14に第2フロアボード11の前端
11aが取付けられている。尚、第2フロアボード11
の左右両端部はリヤフロアパネル2に固定したブラケッ
ト17により支えられている。
【0023】第2フロアボード11とスペアタイヤ5と
の間のスペースには、トレイ18が設けられている。こ
のトレイ18は、縦梁8と横梁9とリヤエンドクロスメ
ンバ7にて区画された領域内に設けられているもので、
スペアタイヤパン4の左右外側のリヤフロアパネル2上
に載せられた状態となっている。このトレイ18は小物
やその他の収納用として利用される。
【0024】そして、第1フロアボード10とクロスメ
ンバ6との間のスペースには、車載ユニット(FM多重
ユニット)19が収納されている。この車載ユニット1
9は、クロスメンバ6に固定された断面ハット形の金属
製カバー20内に取付けられている。このカバー20の
高さh1 は前記リヤエンドクロスメンバ7に略相応して
おり、このカバー20の上面に第1フロアボード10の
リブ12が当接し、該第1フロアボード10の表面がち
ょうど第2フロアボード11の表面と同じ高さになる。
【0025】車載ユニット19自体の高さh2 は小さい
が、それを保護するカバー20の高さh1 を前記のよう
に上下に拡大したことにより、第1フロアボード10を
カバー20にて下から支えることができる。尚、カバー
20の高さh1 を拡大する代わりに、第1フロアボード
10のリブ12を下方に延長して、低い高さのカバーの
上面に接触させることもできるが、この方法は第1フロ
アボード10の樹脂成形型が複雑になるため、本実施形
態よりは不利である。
【0026】次に、この実施形態の作用を説明する。こ
の実施形態によれば、スペアタイヤ5を出し入れや、ト
レイ18への小物の出し入れを行うために、第2フロア
ボード11を上開きしても、車載ユニット19が第1フ
ロアボード10にて覆われたままで外部に露出しないた
め、見映えの点で優れる。
【0027】また、第2フロアボード11に車載ユニッ
ト19が固定されていないため、この第2フロアボード
11の持ち上げも容易である。特に、第2フロアボード
11の前端11aがヒンジ14を介して横梁9に取付け
られているため、第2フロアボード11を上開き操作を
安定した状態で行うことができる。
【0028】更に、車載ユニット19が外部に露出しな
いため、この車載ユニット19にスペアタイヤ5やその
他の物が当たるおそれもなく、車載ユニット19の保護
性の面でも好ましい。加えて、トレイ18の容量が車載
ユニット19に占領されることもないので、該トレイ1
8の収納性が向上する。
【0029】そして、第1フロアボード10及び第2フ
ロアボード11が、それぞれ縦梁8及び横梁9により下
から支持された状態となっているため、各フロアボード
10、11の剛性が向上する。従って、各フロアボード
10、11上に重い荷物を載せたり、人が乗ったりして
も大丈夫である。特に、第1フロアボード10は金属製
のカバー20上に載置された状態となっているため、該
第1フロアボード10の剛性が更に向上する。
【0030】図4は、この発明の他の実施形態を示す図
3相当の断面図であり、第1フロアボード、第2フロア
ボード、横梁並びに金属製カバーが図1〜図3の実施形
態の形状とは異なっている。
【0031】樹脂製の第1フロアボード10′は、前側
が上がって後側が下がる傾斜状態で載置されており、前
方側の下方スペースを大きくしているが、後方側は後述
する第2フロアボード11′の前端と面一にするために
下方スペースは比較して小さくなっている。また、第1
フロアボード10′の後端10a′は横梁9′の上面に
形成された凹溝部9a′に収まっており、前端並びに側
方は図示しない適宜手段で固定されている。
【0032】第1フロアボード10′裏の複数のリブ1
2′は、車載ユニット19の搭載関係で前後中間部分1
0b′でその高さが小さくなっているが、この前後中間
部分10b′において車載ユニット19固定用の金属製
ブラケット20′の後端から延設された延設部20a′
により下方から支えられている。この金属製ブラケット
20′は前後方向に開口した断面ハット形をしており、
車載ユニット19はその側方から固定されている。
【0033】また、第2フロアボード11′の裏材1
3′の前部下方には舌片13a′が前方に向けて突設さ
れており、この舌片13a′が横梁9′の後壁面に設け
られた開口9b′に挿入されることにより、第2フロア
ボード11′の後部が上方に回動自在に且つ取外し自在
になるよう支持されている。
【0034】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、スペアタ
イヤを出し入れする際は、第2フロアボードを上開きす
るだけで済むので、第1フロアボードにて覆われた車載
ユニットが外部に露出することはない。従って、見映え
の面で有利であると共に、スペアタイヤが車載ユニット
に当たるおそれがないため、車載ユニットの保護の面で
も有利である。更に、第2フロアボードに車載ユニット
が固定されていないため、第2フロアボードの持ち上げ
も容易である。加えて、車載ユニットがスペアタイヤと
第2フロアボードの間のスペースに存在しないため、こ
のスペースを他の物を収納するために利用できる。そし
て、縦梁及び横梁にて第1・第2フロアボードが下から
支持されるため、各フロアボードの剛性が向上する。従
って、各フロアボード上に重い荷物を載せたり、人が乗
ったりしても大丈夫である。さらに、第1フロアボード
が金属製のカバーの上面に載置されるため、第1フロア
ボードの剛性が更に向上する。
【0035】
【0036】
【0037】請求項記載の発明によれば、スペアタイ
ヤと第2フロアボードとの間のスペースにトレイが設け
られているため、車載ユニット以外の物を収納するのに
便利である。
【0038】請求項記載の発明によれば、第2フロア
ボードの前端がヒンジを介して横梁に接続されているた
め、第2フロアボードの上開き作業が容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態に係るラゲッジルームの車
載ユニット収納構造を示す斜視図。
【図2】図1中矢示DA方向から見た平面図。
【図3】図2中矢示SA−SA線に沿う断面図。
【図4】この発明の他の実施形態を示す図3相当の断面
図。
【符号の説明】
2 リヤフロアパネル 4 スペアタイヤパン 5 スペアタイヤ 6 クロスメンバ 8 縦梁 9 横梁 10 第1フロアボード 11 第2フロアボード 14 ヒンジ 18 トレイ 19 車載ユニット 20 カバー R ラゲッジルーム
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−201356(JP,A) 特開 昭59−32541(JP,A) 実開 昭61−179182(JP,U) 実開 昭59−94945(JP,U) 実開 昭63−164058(JP,U) 実開 平2−108634(JP,U) 実開 昭62−36844(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B62D 25/20 B60R 5/04 B60R 16/02 B62D 43/10

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ラゲッジルーム内のスペアタイヤパンが凹
    設されたリヤフロアパネルの前方上面にクロスメンバを
    設け、該リヤフロアパネル上方のクロスメンバよりも高
    い位置に各々前後方向に沿った左右一対の縦梁を配置
    し、該縦梁同士をクロスメンバとスペアタイヤパンとの
    間に位置する車幅方向に沿った横梁で連結し、該横梁よ
    りも前側の縦梁上に第1フロアボードを載置すると共
    に、横梁よりも後側の縦梁上に開成可能な第2フロアボ
    ードを載置し、前記第1フロアボードとクロスメンバと
    の間のスペースに車載ユニットを収納するようにし、 該車載ユニットをクロスメンバに固定された断面ハット
    形の金属製カバー内に収納すると共に、該カバーの上面
    に第1フロアボードを載置した ことを特徴とするラゲッ
    ジルームの車載ユニット収納構造。
  2. 【請求項2】スペアタイヤパン内に収納されたスペアタ
    イヤと第2フロアボードとの間のスペースに収納用トレ
    イを設けた請求項1記載のラゲッジルームの車載ユニッ
    ト収納構造。
  3. 【請求項3】第2フロアボードの前端をヒンジを介して
    横梁に接続した請求項1又は2記載のラゲッジルームの
    車載ユニット収納構造。
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