JP2005509239A - ディスクカートリッジ - Google Patents

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Abstract

ディスクカートリッジは、ディスク収納部と、ディスク収納部底部に設けられた第1および第2のシャッタと、シャッタと係合し、シャッタが閉塞した状態にあるときにディスクを保持するディスク受け部およびシャッタが開放した状態にあるときにヘッド開口部に位置する切り欠きを有する回転部材とを備える。シャッタは、のシャッタが閉塞した状態にあるときに、切り欠きが位置する領域において、ディスク収納部の側壁とディスクの外側面とが当接するよう、ディスクの中心をディスク収納部の中心に対してオフセットさせて保持するディスク保持部を有する。ディスク受け部とディスクとが接触する領域の内周は、ディスク収納部の中心に対してオフセットされた位置を中心とする円周上にある。

Description

(技術分野)
本発明は、光ディスク、磁気ディスク等のディスク状の信号記録媒体を、回転可能な状態で収納するディスクカートリッジに関する。
【0001】
(背景技術)
従来より、ディスク状の信号記録媒体を保持するためのディスクカートリッジが提案されている。
【0002】
例えば、特開平9−153264号公報は、片面もしくは両面に信号記録面を有するディスク状の記録媒体(以下ディスクと称する)が、上ハーフおよび下ハーフからなるカートリッジ本体の内部に設けたディスク収納部の中に、完全に覆われた形で収納されるディスクカートリッジを開示している。このカートリッジ本体には、スピンドルモータのターンテーブルおよびクランパーがディスクをチャッキングするためのチャッキング開口部と、ヘッドがディスクに対して信号の再生および記録を行うためのヘッド開口部が形成されている。チャッキング開口部とヘッド開口部とは連なっており、カートリッジを携帯して搬送する際、これらの開口部から埃が侵入したりディスクに指紋が付着したりしやすい。このため、これらの開口部を覆うシャッタがディスクカートリッジに形成されている。
【0003】
しかし、この構造のディスクカートリッジの場合、ディスクカートリッジをディスク装置に挿入してディスクに対して記録再生を行うために、ディスク回転時の面ぶれ、ディスクの反り、およびカートリッジのディスク装置への位置決め誤差を許容するための空間を、上ハーフと下ハーフとの間に形成されるディスクを収納する空間に確保する必要が生じる。このため、カートリッジ本体の厚みが大きくなってしまうという問題点を有していた。
【0004】
また、下ハーフにはスピンドルモータのターンテーブル用の開口部とヘッド開口部とが設けられ、上ハーフにはクランパー用の開口部が設けられているため、これらを同時に塞ぐためのシャッタは、上ハーフから下ハーフにかけて連なるコの字形状を備えている必要がある。しかし、このような形状のシャッタは高価であるため、ディスクカートリッジの製造コストを上昇させる結果となっていた。
【0005】
さらに、金属ハブの付いたディスクの場合は磁力によりガタつきの無いように吸引することも可能であるが、CDやDVDといったハブの無い光ディスクの場合、一般にディスクはカートリッジ内で固定されずにフリーの状態にある。このため、ディスク装置内でシャッタが開き、開口部からカートリッジ内に侵入した埃がディスクに付着するという問題点も有していた。また、ディスクのガタつきによりディスクの信号記録面が傷ついたり、ディスクとカートリッジ内壁との衝突により、粉塵を生じ、その粉塵がディスクに付着するという問題点も有していた。
【0006】
(発明の開示)
本発明は上記課題を解決し、特に片面のみに記録面を有するディスクを収納するカートリッジにおいて、厚みを薄くし、シンプルなシャッタ構成としてディスクカートリッジのコストを低減することを目的とする。また、ディスクをディスクカートリッジ内で保持しガタつきを無くし、ディスクへの埃の付着を低減することのできるディスクカートリッジを提供することを目的とする。さらに、露出したディスクレーベル面を利用することによりデザイン的に優れたディスクカートリッジを提供することを目的とする。
【0007】
本発明のディスクカートリッジは、ディスク開口部および底部を有し、第1および第2の面を有するディスクを回転可能な状態で、かつ、前記ディスク開口部から前記第1の面を外部に露出するように収納するディスク収納部と、前記ディスクを外部からチャッキングするために前記ディスク収納部の底部に設けられたチャッキング開口部と、信号の記録および/または再生を行うヘッドが前記ディスクの第2の面へアクセスするために前記ディスク収納部の底部に設けられたヘッド開口部とを含むカートリッジ本体、前記ディスク収納部の底部上に設けられており、前記ヘッド開口部を外部に対して、開放または閉塞するための第1および第2のシャッタ、および前記ディスク収納部内の前記第1および第2のシャッタ上に保持され、前記第1および第2のシャッタの開閉に伴って回転する回転部材を備えている。前記回転部材は、前記第1および第2のシャッタが閉塞した状態にあるときに前記ディスクの第2の面の外周縁部と接触して前記ディスクを受けるディスク受け部および前記第1および第2のシャッタが開放した状態にあるときに前記ヘッド開口部に位置するようディス受け部に設けられた切り欠きを有し、前記ディスク収納部は、前記底部の外周に沿って設けられた側壁を有し、前記第1および第2のシャッタが閉塞した状態にあるときに、前記回転部材の切り欠きが位置する領域において、前記ディスク収納部の側壁に前記ディスクの外側面が当接するよう、前記ディスクの中心を前記ディスク収納部の中心に対してオフセットさせて保持するディスク保持部を前記第1および第2のシャッタに有し、前記回転部材のディスク受け部と前記ディスクの第2の面とが接触する領域の内周は前記ディスク収納部の中心に対してオフセットされた位置を中心とする円周上にある。
【0008】
ある好ましい実施形態において、前記第1および第2のシャッタが閉塞した状態にあるとき、前記ディスクの中心と前記円周の中心とは一致している。
【0009】
ある好ましい実施形態において、前記第1および第2のシャッタが閉塞した状態にあるとき、前記ディスクの中心と前記ディスク収納部の中心との距離は、約0.5〜1.5mmである。
【0010】
ある好ましい実施形態において、前記ディスク収納部の側壁の前記ディスクの外側面が当接する部分は、前記ディスクの曲率半径と実質的に等しい曲率半径を有している。
【0011】
ある好ましい実施形態において、前記ディスク収納部の側壁の前記ディスクの外側面が当接しない部分は前記ディスクの曲率半径よりも大きい曲率半径を有している。
【0012】
また、本発明のディスクカートリッジは、ディスク開口部および底部を有し、第1および第2の面を有するディスクを回転可能な状態で、かつ、前記ディスク開口部から前記第1の面を外部に露出するように収納するディスク収納部と、前記ディスクを外部からチャッキングするために前記ディスク収納部の底部に設けられたチャッキング開口部と、信号の記録および/または再生を行うヘッドが前記ディスクの第2の面へアクセスするために前記ディスク収納部の底部に設けられたヘッド開口部とを含むカートリッジ本体、前記ディスク収納部の底部上に設けられており、前記ヘッド開口部を外部に対して、開放または閉塞するための第1および第2のシャッタ、および前記ディスク収納部内の前記第1および第2のシャッタ上に保持され、前記第1および第2のシャッタの開閉に伴って回転する回転部材を備えている。前記回転部材は、前記第1および第2のシャッタが閉塞した状態にあるときに前記ディスクの第2の面の外周縁部を受けるように設けられたディスク受け部および前記第1および第2のシャッタが開放した状態にあるときに前記ヘッド開口部に位置するようディス受け部に設けられた切り欠きを有し、前記ディスク収納部は、前記底部の外周に沿って設けられた側壁を有し、前記第1および第2のシャッタが閉塞した状態にあるときに、前記回転部材の切り欠きが位置する領域において、前記ディスク収納部の側壁に前記ディスクの外側面が当接するよう、前記ディスクを付勢しながら前記ディスクを保持するディスク保持部を前記第1および第2のシャッタのうちの一方に有し、前記ディスクへの付勢は、前記ディスク保持部を有するシャッタが弾性変形することによってなされる。
【0013】
ある好ましい実施形態において、前記カートリッジ本体は、前記ディスク収納部の底部に凹部を有し、前記凹部を規定する側壁近傍において前記ディスク保持部を有するシャッタは弾性変形する。
【0014】
また、本発明のディスクカートリッジは、ディスク開口部および底部を有し、第1および第2の面を有するディスクを回転可能な状態で、かつ、前記ディスク開口部から前記第1の面を外部に露出するように収納するディスク収納部と、前記ディスクを外部からチャッキングするために前記ディスク収納部の底部に設けられたチャッキング開口部と、信号の記録および/または再生を行うヘッドが前記ディスクの第2の面へアクセスするために前記ディスク収納部の底部に設けられたヘッド開口部とを含むカートリッジ本体、前記ディスク収納部の底部上に設けられており、前記ヘッド開口部を外部に対して、開放または閉塞するためのシャッタ、およびアーチ状に窪んだ側面を有し、前記アーチ状に窪んだ側面が前記ディスク収納部に収納された前記ディスク上に突出した第1の状態と前記ディスク上へ突出しない第2の状態とをとり得るように前記カートリッジ本体に移動可能な状態で保持された脱落防止部材とを備えている。
【0015】
ある好ましい実施形態において、前記脱落防止部材において、前記アーチ状に窪んだ側面は長手方向に沿って伸びており、前記脱落防止部材は、前記長手方向と垂直な方向へ前記カートリッジ本体に対して移動することによって前記第1の状態と前記第2の状態とをとり得る。
【0016】
ある好ましい実施形態において、前記脱落防止部材において、前記アーチ状に窪んだ側面は長手方向に沿って伸びており、前記脱落防止部材は、前記長手方向に平行な軸を中心に回転することによって、前記第1の状態と前記第2の状態とをとり得る。
【0017】
ある好ましい実施形態において、前記脱落防止部材において、前記アーチ状に窪んだ側面は長手方向に沿って伸びており、前記脱落防止部材は、その前記長手方向の一端近傍を中心とし、前記ディスクと実質的に水平に回動することにより前記第1の状態と前記第2の状態とをとり得る。
【0018】
ある好ましい実施形態において、前記脱落防止部材の前記長手方向の他端が前記カートリッジ本体と係合している。
【0019】
また、本発明のディスクカートリッジは、ディスク開口部および底部を有し、第1および第2の面を有するディスクを回転可能な状態で、かつ、前記ディスク開口部から前記第1の面を外部に露出するように収納するディスク収納部と、前記ディスクを外部からチャッキングするために前記ディスク収納部の底部に設けられたチャッキング開口部と、信号の記録および/または再生を行うヘッドが前記ディスクの第2の面へアクセスするために前記ディスク収納部の底部に設けられたヘッド開口部とを含むカートリッジ本体、前記ディスク収納部の底部上に設けられており、前記ヘッド開口部を外部に対して、開放または閉塞するためのシャッタ、前記カートリッジ本体に設けられた取出し履歴ホール、前記取出し履歴ホールの開口の少なくとも一部を覆う蓋材、前記ディスク収納部に収納された前記ディスク上に突出した第1の状態と前記ディスク上へ突出しない第2の状態とをとり得るように前記カートリッジ本体に移動可能な状態で保持された脱落防止部材とを備え、前記脱落防止部材が第1の状態から第2の状態へ移行するときに、前記脱落防止部材が前記蓋材を前記取出し履歴ホールから脱離させる。
【0020】
ある好ましい実施形態において、前記脱落防止部材は、その長手方向の一端を中心として前記ディスクと実質的に水平に回動することにより前記第1の状態と前記第2の状態とり、前記脱落防止部材の回動の中心と、前記取出し履歴ホールの中心とが一致している。
【0021】
ある好ましい実施形態において、前記蓋材は柱状に形成されており、前記取出し履歴ホールの側面と接続された接続部と、前記脱落防止部材と係合するための凸部とを有し、前記脱落防止部材は前記蓋材の凸部と係合する凹部とを有する。
【0022】
ある好ましい実施形態において、前記脱落防止部材の凹部は、前記脱落防止部材の回動の中心上に設けられており、前記脱落防止部材が回動することにより、前記蓋材を回転させ、前記接続部を破壊し、前記蓋材を前記取出し履歴ホールから脱離させる。
【0023】
また本発明のディスクカートリッジは、ディスク開口部および底部を有し、第1および第2の面を有するディスクを回転可能な状態で、かつ、前記ディスク開口部から前記第1の面を外部に露出するように収納するディスク収納部と、前記ディスクを外部からチャッキングするために前記ディスク収納部の底部に設けられたチャッキング開口部と、信号の記録および/または再生を行うヘッドが前記ディスクの第2の面へアクセスするために前記ディスク収納部の底部に設けられたヘッド開口部とを含むカートリッジ本体、前記ディスク収納部の底部上に設けられており、前記ヘッド開口部を外部に対して、開放または閉塞するための第1および第2のシャッタ、前記ディスク収納部内の前記第1および第2のシャッタ上に保持されており、前記ディスク収納部内で回転することによって、前記第1および第2のシャッタが開閉動作を行うよう前記第1および第2のシャッタに係合している回転部材、および前記第1および第2のシャッタが閉塞している状態において、前記ディスクの第2の面に設けられた信号記録領域に接触しないように前記ディスクを保持するディスク保持部を備えている。
【0024】
ある好ましい実施形態において、前記第1および第2のシャッタが閉塞している状態において、前記信号記録領域より前記ディスクの中心側の前記信号記録領域に近接した点から前記ディスクの中心までの距離をRinとし、前記信号記録領域より前記ディスクの外側の前記信号記録領域に近接した点から前記ディスクの中心までの距離をRoutとし、前記第2の面の下方の空間の高さをSとしたとき、前記第2の面上の半径Routの第1の円、前記第2の面から平行に距離0.3Sだけ離れた平面上の半径(Rout−1.2S)の第2の円、および前記第2の面から平行に距離Sだけ離れた平面上の半径(Rout−16.2S)の第3の円としたとき、前記第1の円および前記第2の円を底面および上面とする第1の円錐台の領域、ならびに、前記第2の円および前記第3の円を底面および上面とする第2の円錐台の領域から、前記ディスクの中心から半径Rinの円を底面とし、高さSの円柱の領域を除いた領域に空間を有する。
【0025】
ある好ましい実施形態において、前記Sは1mmであり、前記Rinは20mmであり、前記Routは59mmである。
【0026】
ある好ましい実施形態において、前記回転部材は、前記第1および第2のシャッタが閉塞した状態にあるときに前記ディスクの第2の面の外周縁部と接触して前記ディスクを受けるディスク受け部および前記第1および第2のシャッタが開放した状態にあるときに前記ヘッド開口部に位置するようディス受け部に設けられた切り欠きを有し、前記ディスク収納部は、前記底部の外周に沿って設けられた側壁を有し、前記ディスク保持部は、前記第1および第2のシャッタが閉塞した状態にあるときに、前記回転部材の切り欠きが位置する領域において、前記ディスク収納部の側壁に前記ディスクの外側面が当接するよう、前記ディスクの中心を前記ディスク収納部の中心に対してオフセットさせて保持する。
【0027】
ある好ましい実施形態において、前記回転部材のディスク受け部は、前記第1および第2のシャッタが閉塞した状態にあるときに、前記空間を遮らないように位置している。
【0028】
ある好ましい実施形態において、前記回転部材のディスク受け部と前記ディスクの第2の面とが接触する領域の内周は前記ディスク収納部の中心に対してオフセットされた位置を中心とする円周上にある。
【0029】
ある好ましい実施形態において、前記第1および第2のシャッタが閉塞した状態にあるとき、前記ディスクの中心と前記円周の中心とは一致している。
【0030】
ある好ましい実施形態において、前記第1および第2のシャッタが閉塞した状態にあるとき、前記ディスクの中心と前記ディスク収納部の中心との距離は、約0.5〜1.5mmである。
【0031】
また、本発明のディスクカートリッジは、ディスク開口部および底部を有し、第1および第2の面を有するディスクを回転可能な状態で、かつ、前記ディスク開口部から前記第1の面を外部に露出するように収納するディスク収納部と、前記ディスクを外部からチャッキングするために前記ディスク収納部の底部に設けられたチャッキング開口部と、信号の記録および/または再生を行うヘッドが前記ディスクの第2の面へアクセスするために前記ディスク収納部の底部に設けられたヘッド開口部とを含むカートリッジ本体、前記ディスク収納部の底部上に設けられており、前記ヘッド開口部を外部に対して、開放または閉塞するための第1および第2のシャッタ、前記ディスク収納部内の前記第1および第2のシャッタ上に保持されており、前記ディスク収納部内で回転することによって、前記第1および第2のシャッタが開閉動作を行うよう前記第1および第2のシャッタに係合している回転部材、および前記第1および第2のシャッタが閉塞している状態において、前記ディスクの第2の面に設けられたクランプ領域に接触しないように前記ディスクを保持するディスク保持部を備えている。
【0032】
ある好ましい実施形態において、前記ディスク保持部は、前記クランプ領域において前記ディスクの第2の面に設けられた突起状リングに接触しないよう前記ディスクを保持する。また、前記第1および第2のシャッタが閉塞している状態において、前記クランプ領域および前記クランプ領域と前記センターホールとの間の領域であって、前記センターホールの縁から0.1mm以上離れた領域、あるいは、前記クランプ領域および前記クランプ領域と前記信号記録領域との間の領域であって、前記クランプ領域の縁から2mm以内の領域に接触しないよう、前記ディスクを保持する。
【0033】
また、本発明のディスクカートリッジは、ディスク開口部および底部を有し、第1および第2の面を有するディスクを回転可能な状態で、かつ、前記ディスク開口部から前記第1の面を外部に露出するように収納するディスク収納部と、前記ディスクを外部からチャッキングするために前記ディスク収納部の底部に設けられたチャッキング開口部と、信号の記録および/または再生を行うヘッドが前記ディスクの第2の面へアクセスするために前記ディスク収納部の底部に設けられたヘッド開口部とを含むカートリッジ本体、前記ディスク収納部の底部上に設けられており、前記ヘッド開口部を外部に対して、開放または閉塞するための第1および第2のシャッタ、前記ディスク収納部内の前記第1および第2のシャッタ上に保持されており、前記ディスク収納部内で回転することによって、前記第1および第2のシャッタが開閉動作を行うよう前記第1および第2のシャッタに係合している回転部材を備え、前記第1および第2のシャッタは、連続しない2つの領域において、厚さ方向に重なるように互いに当接する第1および第2の接合部分をそれぞれ有し、前記第1のシャッタの前記第1の接合部分と前記第2のシャッタの前記第1の接合部分との厚さ方向の上下関係は、前記第1のシャッタの前記第2の接合部分と前記第2のシャッタの前記第2の接合部分との厚さ方向の上下関係と逆になっている。
【0034】
ある好ましい実施形態において、前記第1および第2のシャッタのシャッタは、前記第1接合部分の近傍から立ち上がる側壁、および、側壁の上部において前記厚さ方向に重なるように互いに当接する第3の接合部分を有し、前記第1および第2のシャッタの一方の前記第1接合部および前記第3の接合部は、前記第1および第2のシャッタの他方の前記第1接合部および前記第3の接合部を挟むよう当接する。
【0035】
また、本発明のディスクカートリッジは、ディスク開口部および底部を有し、第1および第2の面を有するディスクを回転可能な状態で、かつ、前記ディスク開口部から前記第1の面を外部に露出するように収納するディスク収納部と、前記ディスクを外部からチャッキングするために前記ディスク収納部の底部に設けられたチャッキング開口部と、信号の記録および/または再生を行うヘッドが前記ディスクの第2の面へアクセスするために前記ディスク収納部の底部に設けられたヘッド開口部とを含むカートリッジ本体、前記ディスク収納部の底部上に設けられており、前記ヘッド開口部を外部に対して、開放または閉塞するための第1および第2のシャッタ、前記ディスク収納部内の前記第1および第2のシャッタ上に保持されており、前記ディスク収納部内で回転することによって、前記第1および第2のシャッタが開閉動作を行うよう前記第1および第2のシャッタに係合している回転部材を備え、前記第1および第2のシャッタは、閉塞状態において、前記ディスクのセンターホールに対応する領域に孔を有し、前記孔近傍の前記第1および第2のシャッタが互いに当接する領域において、前記第1および第2のシャッタの一方は凸部を有し、前記第1および第2のシャッタの他方は前記凸部に係合する凹部を有する。
【0036】
また、本発明のディスクカートリッジは、ディスク開口部および底部を有し、第1および第2の面を有するディスクを回転可能な状態で、かつ、前記ディスク開口部から前記第1の面を外部に露出するように収納するディスク収納部と、前記ディスクを外部からチャッキングするために前記ディスク収納部の底部に設けられたチャッキング開口部と、信号の記録および/または再生を行うヘッドが前記ディスクの第2の面へアクセスするために前記ディスク収納部の底部に設けられたヘッド開口部とを含むカートリッジ本体、前記ディスク収納部の底部上に設けられており、前記ヘッド開口部を外部に対して、開放または閉塞するための第1および第2のシャッタ、前記ディスク収納部内の前記第1および第2のシャッタ上に保持されており、前記ディスク収納部内で回転することによって、前記第1および第2のシャッタが開閉動作を行うよう前記第1および第2のシャッタに係合している回転部材を備え、前記1および第2のシャッタは、前記第1および第2のシャッタが閉塞状態にあるとき、前記ディスクの外側面近傍に接触して前記ディスクを保持する複数のディスク保持部を有し、前記第1および第2のシャッタが閉塞状態にあるとき、前記複数のディスク保持部の少なくとも1つが前記ディスクの半径方向に撓むのを妨げるように前記複数のディスク保持部の少なくとも1つと当接する側壁を前記回転部材は備えている。
【0037】
また、本発明のディスクカートリッジは、ディスク開口部および底部を有し、第1および第2の面を有するディスクを回転可能な状態で、かつ、前記ディスク開口部から前記第1の面を外部に露出するように収納するディスク収納部と、前記ディスクを外部からチャッキングするために前記ディスク収納部の底部に設けられたチャッキング開口部と、信号の記録および/または再生を行うヘッドが前記ディスクの第2の面へアクセスするために前記ディスク収納部の底部に設けられたヘッド開口部とを含むカートリッジ本体、前記ディスク収納部の底部上に設けられており、前記ヘッド開口部を外部に対して、開放または閉塞するための第1および第2のシャッタ、前記ディスク収納部内の前記第1および第2のシャッタ上に保持されており、前記ディスク収納部内で回転することによって、前記第1および第2のシャッタが開閉動作を行うよう前記第1および第2のシャッタに係合している回転部材を備え、前記カートリッジ本体は、前記チャッキング開口部および前記ヘッド開口部の周囲に沿って前記ディスク収納部の底部に設けられた第1の凸部を有し、前記第1および第2のシャッタは、前記前記ディスク収納部の底部に対向する面に前記底部の第1の凸部を受ける凹部をそれぞれ有する。
【0038】
また、本発明のディスクカートリッジは、ディスク開口部および底部を有し、第1および第2の面を有するディスクを回転可能な状態で、かつ、前記ディスク開口部から前記第1の面を外部に露出するように収納するディスク収納部と、前記ディスクを外部からチャッキングするために前記ディスク収納部の底部に設けられたチャッキング開口部と、信号の記録および/または再生を行うヘッドが前記ディスクの第2の面へアクセスするために前記ディスク収納部の底部に設けられたヘッド開口部とを含むカートリッジ本体、前記ディスク収納部の底部上に設けられており、前記ヘッド開口部を外部に対して、開放または閉塞するための第1および第2のシャッタ、前記ディスク収納部内の前記第1および第2のシャッタ上に保持されており、前記ディスク収納部内で回転することによって、前記第1および第2のシャッタが開閉動作を行うよう前記第1および第2のシャッタに係合している回転部材を備え、前記ディスク収納部に収納された前記ディスク上にその一部が突出した第1の状態と前記ディスク上へ突出しない第2の状態とをとり得る第1の脱落防止部材、および前記第1の状態のみを取り得る第2の脱落防止部材を装着しうるよう前記第1の脱落防止部材および第2の脱落防止部材のいずれにも係合する係合手段を前記カートリッジ本体が有する。
【0039】
また、本発明のディスクカートリッジは、ディスク開口部および底部を有し、第1および第2の面を有するディスクを回転可能な状態で、かつ、前記ディスク開口部から前記第1の面を外部に露出するように収納するディスク収納部と、前記ディスクを外部からチャッキングするために前記ディスク収納部の底部に設けられたチャッキング開口部と、信号の記録および/または再生を行うヘッドが前記ディスクの第2の面へアクセスするために前記ディスク収納部の底部に設けられたヘッド開口部とを含むカートリッジ本体、前記ディスク収納部の底部上に設けられており、前記ヘッド開口部を外部に対して、開放または閉塞するための第1および第2のシャッタ、前記ディスク収納部内の前記第1および第2のシャッタ上に保持されており、前記ディスク収納部内で回転することによって、前記第1および第2のシャッタが開閉動作を行うよう前記第1および第2のシャッタに係合している回転部材を備え、前記第1および第2のシャッタと前記回転部材とは、前記第1および第2のシャッタが前記回転部材と前記ディスク収納部の底部との間に挟まれるように配置されており、前記ディスク収納部の底部において、前記第1および第2のシャッタの厚みとほぼ等しい高さを有する第2の凸部を前記カートリッジ本体が有する。
【0040】
本発明のディスクドライブ装置は、ディスクを収納した上記いずれかのディスクカートリッジを装填し、前記ディスクに対して情報を記録すること、および/または、前記ディスクから情報を再生することを行う。
【0041】
また、本発明のディスクドライブ装置は、ディスクを回転させるための駆動手段と、前記ディスクに対して情報を記録すること、および/または、前記ディスクから情報を再生することを行うヘッドと、前記ディスクを収納した上記ディスクカートリッジを前記駆動手段に対して所定の位置において支持する支持構造と、前記ディスクカートリッジのシャッタを開放し、前記ディスクを前記ディスクカートリッジのディスク収納部内で回転し得るように前記ディスクカートリッジのディスク保持部に前記ディスクの保持動作を解除させるシャッタ開閉機構とを備える。
【0042】
ある好ましい実施形態において、ディスクドライブ装置は、前記ディスクを駆動手段に固定するためのクランパーを更に備える。
【0043】
ある好ましい実施形態において、前記支持構造は、前記ディスクカートリッジの位置を決定するための位置決めピンを有する。
【0044】
(発明の実施の形態)
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態に係わるディスクカートリッジ301について、その全体構成をディスク100と共に斜め上方から示した斜視図である図1、斜め下方から示す図2、及びこれを分解した状態を示す各パーツの斜視図である図3とを参照しながら説明する。
【0045】
なお、ディスク100は、第1および第2の面を備えており、図1では、第1の面であり、通常ディスクのラベル等が描かれている面が示されている。ディスク100の第2の面である信号記録面100Aは、図3において裏面として示されている。
【0046】
図1に示すように、ディスクカートリッジ301は、カートリッジ下体11、カートリッジ上体12、ディスク保持部材13、14およびシャッタ21を含む。
【0047】
図3に示すように、カートリッジ下体11は、外部からディスク100を回転させるためのスピンドルモータ等のチャッキング部材が侵入できるよう開口したチャッキング開口部11cと、ディスク100の信号記録面100Aに対して信号の再生および記録の少なくとも一方を行うヘッドが侵入し、アクセスできるよう開口したヘッド開口部11hとを有する。また、ディスクドライブ装置の一対のカートリッジ位置決めピン210と嵌合してディスクドライブ装置に対するディスクカートリッジ301の位置決めを行う一対の位置決め孔11wを有する。カートリッジ下体11は、ディスク100の信号記録面100Aと対向する。
【0048】
カートリッジ上体12は、ディスク100の出し入れが可能であり、ディスクの上面を露出するようにディスク100の全投影領域を開口する円形のディスク開口部12wを有する。カートリッジ上体12とカートリッジ下体11とは外縁部で接着もしくは溶着されてカートリッジ本体10を構成している。
【0049】
カートリッジ下体11のディスク100の信号記録面100Aと向かい合う第1の内側面11uと、カートリッジ上体12のディスク開口部12wを構成する略円筒状の第2の内側面12iとにより、ディスク100を収納するディスク収納部10d(図1)が構成される。これにより、第1の内側面11uがディスク収納部10dの底部となる。カートリッジ下体11の第1の内側面11uには、ディスク100への傷つきもしくは信号記録面100Aへの埃塵の侵入を防止する保護層11pが設けられている。
【0050】
保護層11pは、傷つき防止用不織布、防塵用不織布、傷つき防止用コーティング層、および防塵用コーティング層から適宜選択することができる。本実施形態では、防塵用不織布からなるシートを保護層11pとして貼着もしくは超音波溶着させている。
【0051】
ディスク収納部10dにおいて、第2の内側面12iとディスク100との間にはディスク100が回転可能な程度の空間が設けられる。また、ディスク収納部10dの上部はディスク開口部12wになっており、ディスク収納部10dに保持されたディスク100は、その片面をディスク開口部12wから外部に露出する。
【0052】
図3に示すように、ディスク保持部材13は、一対の弾性部13dと、斜めに貫通した穴部13wを有しており、ディスクカートリッジ301は、同一の形状を有するディスク保持部材13を2つ備える。ディスク保持部材13の弾性部13dがカートリッジ上体12とカートリッジ下体11とで挟まれることにより、ディスク保持部材13の先端は矢印13B方向に付勢され、これにより、ディスク100を第1の内側面11uに押し付けている。またこの一対のディスク保持部材13は、それぞれ一対の位置決め孔11wの真上に穴部13wがほぼ位置するよう配置されている。
【0053】
ディスク保持部材14は、回動軸14sと弾性部14dとを有する。回転軸14s周りの回転可能なようにディスク保持部材14はカートリッジ本体10に固定され、弾性部14dがカートリッジ上体12とカートリッジ下体11とで挟まれることにより、ディスク保持部材14の先端は矢印14B方向に付勢される。これにより、ディスク100を第1の内側面11uに押し付けている。
【0054】
シャッタ21は、ディスク100の信号記録面100Aと向かい合うようカートリッジ下体11の外側に設けられている。図1および2に示すように、矢印21Aまたは21B方向にシャッタが移動して、チャッキング開口部11cおよびヘッド開口部11hを外部に対して開放または閉塞する。シャッタバネ31は、シャッタ21とカートリッジ本体10との間に張架され、シャッタ21を閉じる方向に付勢している。
【0055】
図2に示すように、カートリッジ本体10(カートリッジ下体11)の表面には、収納されるディスク100に書き込まれた内容などを記述することのできるラベル面または凹部10fが設けられている。また、カートリッジ本体10の左右に設けた一対の凹部10cは、ドライブ装置がディスクカートリッジ301を引き込みローディングする際の、あるいはディスクカートリッジ301がチェンジャに収納された場合の、引き込み用の係止もしくは位置決め用の凹みとして用いることができる。また、片側だけに設けた凹部10gは誤挿入防止形状であり、ディスクカートリッジ301が正しい方向に挿入された場合のみドライブ装置に設けた凸部と正常にはまり合う。一方、ディスクカートリッジ301を間違って上下あるいは前後反対向けにディスクドライブ装置へ挿入した場合、互いに干渉して正常に挿入することができない。これにより誤挿入を防止することができる。
【0056】
ここでディスク保持部材13および14によるディスク100の保持動作について図4、図5を用いてさらに詳しく説明する。図4および図5はそれぞれ、図1から図3に示すディスク100が保持された状態におけるディスク保持部材13およびディスク保持部材14のディスク半径方向の断面図である。
【0057】
図4および図5に示すように、ディスク保持部材13および14の先端には、ディスク投影領域上であってディスク100の外周上方に張り出すように傾斜した斜面13’および14’が設けられている。弾性部13dおよび14dによって矢印13Bおよび14B方向にそれぞれ付勢されたディスク保持部材13および14は、斜面13’および14’をディスク100の外周の稜100cに当接させ、ディスク100を把持すると共にディスク100を厚み方向100tへ押圧し、シート11pに信号記録面100Aを面接触させる。これにより、ディスク100をカートリッジ本体10に保持固定する。この状態ではディスク100の信号記録面100Aの外周部分はシート11pに密着しているため、信号記録面100Aへの埃塵の付着が防止できる。
【0058】
次に、ディスク保持部材13および14によるディスク100の解放動作について図6、7および8を用いてさらに詳しく説明する。
【0059】
図6は、カートリッジ上体12とディスク100を取り除いたディスクカーットリッジの斜視図である。図6において、シャッタ21は、L字形状部21sを図示しないディスクドライブ装置のシャッタ開放機構によって矢印21A方向に押されており、その結果、チャッキング開口部11cおよびヘッド開口部11hを外部に対して開放している。また、ディスクドライブ装置の一対のカートリッジ位置決めピン210がカートリッジ本体10の位置決め孔11wと嵌合している。
【0060】
また図7は図6の状態におけるディスク保持部材13のディスク半径方向の断面図であり、図8は図6の状態におけるディスク保持部材14とシャッタ21の関係を示す要部拡大図である。
【0061】
ディスク保持部材13では、図7に示すように、位置決め孔11wからディスクドライブ装置のカートリッジ位置決めピン210が挿入されると、ディスク保持部材13の斜めに貫通した穴部13wにカートリッジ位置決めピン210が嵌合する。このため、ディスク保持部材13は13A方向に持ち上げられ、ディスク100は斜面13’による圧接から開放されフリーの状態になる。この時、ディスク保持部材13の先端の庇13eは、依然としてディスク投影領域にあるディスク外周上に張り出している。したがって、ディスク100が垂直になるよう構成されたディスクドライブ装置においてディスク開放状態になったときでも、ディスクカートリッジ301からディスク100が脱落するのを防止することができる。
【0062】
ディスク保持部材14では、図8に示すように、シャッタ21が開放状態になったとき、シャッタ上に設けられたガイドリブ21xがディスク保持部材14の凹部14wに入り込み凹部14wの天井を押し上げる。これにより、ディスク保持部材14は14A方向に持ち上げられ、ディスク100は斜面14’による圧接から開放されフリーの状態になる。この時、ディスク保持部材14の先端の庇14eは依然としてディスク投影領域上であるディスク外周上に張り出している。このため、ディスク100が垂直になるよう構成されたディスクドライブ装置において、ディスクが解放状態になったときでも、ディスクカートリッジ301からディスク100が脱落するのを防止することができる。
【0063】
また強制的にディスクを取り出そうとすれば、ディスク保持部材14と一対のディスク保持部材13のあわせて3カ所を同時に解除して取り出さねばならない。このため、操作者による安易なディスクの取り外しも防止できる。
【0064】
なお、本実施形態において、図2に示すようにシャッタ21のディスク100と対向する側の端部21rにブラシもしくは塵埃払拭材を設け、シャッタ21の開放動作に伴ってディスク100の信号記録面100A上の塵埃を除去してもよい。また、ディスクを保持した状態でディスク保持部材をカートリッジ本体10に固定支持するロック機構を有していてもよい。
【0065】
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態に係わるディスクカートリッジ302について、ディスク100を保持した状態の全体構成を示す平面図である図9およびディスク100を開放した状態の全体構成を示す平面図である図10を参照しながら説明する。図9および図10において、第1の実施形態と同じ構成要素には同一の番号を付して説明を省略する。
【0066】
ディスクカートリッジ302は第1の実施形態のディスクカートリッジ301とディスク保持部材が異なっており、図9に示すように、ディスクカートリッジ302は、矢印15Aまたは15B方向にスライドするそれぞれ一対のディスク保持部材15、16を備える。
【0067】
各ディスク保持部材15は弾性部15dを有し、弾性部15dにより矢印15B方向に付勢され、第1の実施形態におけるディスク保持部材13、14と同様、先端に設けた斜面15’によりディスク100をカートリッジ本体10へ保持固定している。
【0068】
ディスク保持部材16は回動軸16cを有し、回動軸16cを中心に回動可能なようにディスク保持部材16がカートリッジ本体10に設けられている。ディスク保持部材16も第1の実施形態におけるディスク保持部材13、14と同様、先端に設けた斜面16’によりディスク100をカートリッジ本体10へ保持固定する。ディスク保持部材15は連結ピン15pを有し、ディスク保持部材16に設けられた溝部16gと連結ピン15pとが係合し連動する。
【0069】
ディスクドライブ装置の一対のカートリッジ位置決めピン210がカートリッジ本体10の位置決め孔11wと嵌合すると、図10に示すようにディスク保持部材15は突起15sが位置決めピン210に押されるため矢印15A方向に移動し、斜面15’はディスク100を解放する。また、ディスク保持部材15の移動に連動してディスク保持部材16は矢印16A方向に回動し、斜面16’もディスク100を解放する。
【0070】
(第3の実施形態)
本発明の第3の実施形態に係わるディスクカートリッジ303について、ディスク100を保持した状態の全体構成を示す平面図である図11、ディスク100を開放した状態の全体構成を示す平面図である図12を参照しながら説明する。図11および図12において、第1の実施形態と同じ構成要素には同一の番号を付して説明を省略する。
【0071】
ディスクカートリッジ303は、第1の実施形態のディスクカートリッジ301とディスク保持部材が異なっており、図11に示すように、ディスクカートリッジ303は、矢印17Bおよび18B方向に付勢されたそれぞれ一対のディスク保持部材17、18を備える。各ディスク保持部材17、18は、カートリッジ本体10と一体に成形されている。
【0072】
ディスク保持部材17は弾性部17dを有しており、弾性部17dにより矢印17B方向に付勢される。ディスク保持部材17も第1の実施形態におけるディスク保持部材13、14と同様、先端に設けられた斜面17’によりディスク100をカートリッジ本体10へ保持固定している。
【0073】
ディスク保持部材18も弾性部18dを有し、弾性部18dによりディスク保持部材18が矢印18B方向に付勢される。また、先端に設けられた斜面18’によりディスク100をカートリッジ本体10へ保持固定している。
【0074】
このディスクカートリッジ303がディスクドライブ装置200に挿入されると、ディスクドライブ装置200に設けられた一対のディスク解除ピン217がディスク保持部材17の突起17sを押す。これにより、図12に示すようにディスク保持部材17はディスク100を解放する。また同時にディスクドライブ装置200に設けられた一対のディスク解除ピン218もディスク保持部材18の側面18sに当接して、ディスク保持部材18がディスク100を解放する。
【0075】
(第4の実施形態)
本発明の第4の実施形態に係わるディスクカートリッジ304について、ディスク100を保持した状態の全体構成を示す平面図である図13、ディスク100を開放した状態の全体構成を示す平面図である図14を参照しながら説明する。図13および図14において、第1の実施形態と同じ構成要素には同一の番号を付してその説明を省略する。
【0076】
ディスクカートリッジ304は、第1の実施形態のディスクカートリッジ301とディスク保持部材が異なっており、リング状のディスク保持部材19を備えている。
【0077】
図13に示すように、ディスク保持部材19は、ゴムリングのような自在に形状を変えることのできるリング状の弾性部材から形成されている。ディスク保持部材19は、外部から力が加えられていない場合、楕円形状を有しているが、外部から力を加え、おおよそ真円形状を有するように変形させることもできる。おおよそ真円となるようにディスク保持部材19を変形させた場合、その内径はディスク100の直径よりも大きくなっている。
【0078】
図13に示すように、ディスク保持部材19は楕円形状の複数の箇所においてディスク100と接し、ディスク100をカートリッジ本体10へ保持固定している。このディスクカートリッジ304がディスクドライブ装置200に挿入されると、図14に示すようにディスクドライブ装置200に設けられた一対の凸部219がリング状のディスク保持部材19の長軸側を押し、ディスク保持部材19を変形させる。これにより、ディスク保持部材19は概ね真円形状を有するようになり、ディスク100とディスク保持部材19との接触がなくなる。つまり、ディスク保持部材19はディスク100を解放する。
【0079】
ディスク100の解放を行うために、ディスク保持部材19を変形させる力は、誤挿入防止用の凹部10g(図2)にはまり合うディスクドライブ装置の凸部によってディスク保持部材19に加えられても良い。あるいは、ディスクカートリッジ304の左右に設けられたディスクドライブ装置への引き込み用凹部10c(図2)にはまり合うディスクドライブ装置の凸部によってディスク保持部材19に加えられても良い。
【0080】
(第5の実施形態)
以下に、本発明の第5の実施形態を図15から18を参照して説明する。図15および17は、本実施形態によるディスクカートリッジ305において、カートリッジ上体を取り除いた残りの部分の構造を示す平面図であって、図15はシャッタ21が開口部11h、11cを閉塞している状態を示しており、図17はシャッタ21が開口部11h、11cを開放している状態を示している。また、図16および18は、シャッタ21の閉塞状態および開放状態におけるディスク保持部43の状態を示している。
【0081】
本実施の形態において第1の実施形態のディスクカートリッジと同じ構成要素には同じ参照符号を付している。
【0082】
本実施の形態のディスクカートリッジに特徴的なところは、ディスク保持部材43のディスク保持・解放動作が、ディスク保持連動部材44によってシャッタ21の開閉動作と連動させられている点にある。
【0083】
図15および17において矢印44Aで示すように、ディスク保持連動部材44は、カートリッジ下体11のチャッキング開口部11cの周りに回転摺動ができるように、カートリッジ下体11の第1の内側面11u上に設けられている。ディスク保持連動部材44はチャッキング開口部11cを内径とするリングの一部を切り取ったような扇形をしている。
【0084】
ディスク保持連動部材44には、カートリッジ下体11側(図15および17では紙面の奥へ向かう方向)に突出する係合ピン47が設けられている。この係合ピン47と係合する案内溝11mおよび21mがカートリッジ下体11およびシャッタ21にそれぞれ設けられている。また、ディスク保持連動部材44の外周に、外側およびカートリッジ上体側(図15および17では紙面の手前へ向かう方向)へ突き出した複数の突起45が設けられている。ディスク保持連動部材44の上面には、ディスク100への傷つきあるいは信号記録面へ埃塵付着を防止するための不織布またはコーティング材が付与されている。
【0085】
ディスクカートリッジにディスクを収納した時、ディスクの外周部を保持し得るように、カートリッジ下体11の領域には複数のディスク保持部材43が間隔を隔てて設けられている。図15および17では、ディスク保持部材43は3つ設けられているように示しているが、2つ、4つあるいはそれ以上の数のディスク保持部材43を設けてもよい。ディスク保持部材43は、それぞれ回転軸43Aを軸として摺動するようカートリッジ下体11に保持されている。
【0086】
図16に示すように、ディスク保持部材43は、ディスク保持連動部材44の外周近傍上にその一部が重なるように位置している。また、ディスク保持部材43は、例えば図5に示す弾性部14dのような機構(図16には示していない)によってカートリッジ下体11へ向かう方向43Bに押し付けられている。その結果、ディスク保持部材43の斜面43’は、ディスク100の稜と当接しながらディスク100がディスク保持連動部材44に接するようにディスク100を43Bの方向に押し付けるとともにディスク100を保持している。
【0087】
図15に示すように、ディスク(図示せず)を保持したディスクカートリッジが、ディスクドライブ装置200に対して矢印1Aの方向で挿入されると、ディスクドライブ装置200のシャッタ開閉レバー(図示せず)がシャッタ21を21Aの方向に移動させて、開放する。シャッタ21が21Aの方向に移動し始めると、シャッタ21の案内溝21mに挿入されているディスク保持連動部材44の係合ピン47にも矢印21Aの方向へ力が加わる。その結果、係合ピン47はカートリッジ下体11の案内溝11mに沿って移動させられ、これに伴って、ディスク保持連動部材44が矢印44Aで示すようにチャッキング開口部11cの周りに回転し始める。ディスク保持連動部材44がシャッタ21に連動して動くように、案内溝11mはシャッタ21の移動方向におおよそ沿って伸びていることが好ましい。
【0088】
シャッタ21が完全に開放状態になると、図17に示すように、ディスク保持連動部材44の外周に設けられた複数の突起45がディスク保持部材43の下方に位置するようになる。図18に示すように、突起45によってディスク保持部材43は上方へ押し上げられ、ディスク保持部材43の斜面43’がディスク100の外周の稜から離れる。これによって、ディスク100をディスク面に垂直な方向に押す力43Bを解放し、ディスク100が回転可能なように開放される。このとき、ディスク保持部材43の先端にある庇43eはディスク100の投影領域上であるディスク100の外周上方に張り出している。このため、ディスク100を垂直に保持するようなディスクドライブ装置においても、ディスクが解放状態になったときにディスクがカートリッジから脱落するのを防止することができる。
【0089】
本実施の形態のディスクカートリッジ305によれば、ディスクドライブ装置200にディスクカートリッジを挿入しなくてもディスクを解放状態にすることができる。例えば、手によって、シャッタ21を開放すれば、シャッタ21の動作に連動してディスク保持部材43がディスク100を開放する。したがって、使用者の意図によって、例えば、ディスクをカートリッジから取り出し、別のディスクをカートリッジに挿入することが可能である。
【0090】
(第6の実施形態)
以下に、本発明の第6の実施形態を説明する。図19および20は、本実施の形態によるディスクカートリッジ306においてカートリッジ上体を取り除いた残りの部分の構造を示す平面図であって、図19はシャッタがヘッド開口部を閉塞している状態を示しており、図20はシャッタがヘッド開口部を開放している状態を示している。図19および20において第1の実施形態および第5の実施形態のディスクカートリッジとおなじ構成要素には同じ参照符号を付している。
【0091】
本実施の形態のディスクカートリッジに特徴的なところは、第5の実施形態において説明したディスク保持連動部材がシャッタを兼ねている点にある。図19および20において矢印46Bで示すように、シャッタ46は、カートリッジ下体11のチャッキング開口部11cの周りに回転摺動できるように、カートリッジ下体11の第1の内側面11u上に設けられている。シャッタ46はチャッキング開口部11cを内径とするリングの一部を切り取ったような扇形をしている。
【0092】
シャッタ46には、カートリッジ下体11側(図19および20では紙面の奥へ向かう方向)に突出する係合ピン46pが設けられている。この係合ピン46pと係合する案内溝11mがカートリッジ下体11に設けられている。係合ピン46pが案内溝11mの一端に位置するとき、シャッタ46によって、ヘッド開口部11hは塞がれており、案内溝11mの他端に係合ピン46pがあるとき、ヘッド開口部11hは開放される。案内溝11mはチャック開口部11cと同心円となる円弧の一部に沿って設けられている。ディスクドライブ装置への挿入動作に伴って、シャッタ46が開放されるように、案内溝11mは、ディスクカートリッジの挿入方向1Aに対しておおよそ沿って伸びているほうが好ましい。
【0093】
シャッタ46の外周には、外周方向およびカートリッジ上体12側(図19および20では紙面の手前へ向かう方向)へ突き出した複数の突起46cが設けられている。シャッタ46の上面にはディスク100への傷つき防止あるいは信号記録面へ埃塵が付着するのを防止するための不織布またはコーティング材が付与されている。
【0094】
カートリッジ下体11の領域には、実施の形態5のディスク保持部材と同様の構造を有する複数のディスク保持部材43が間隔を隔てて設けられている。ディスク保持部材43およびシャッタ46に設けられた突起46cは実施の形態5において説明したようにシャッタ46の動作に連動してディスクを保持あるいは開放する。
【0095】
本実施の形態のディスクカートリッジがディスクドライブ装置200に図19の矢印1Aで示すように挿入されると、ディスクドライブ装置200に設けられた当接部材201にシャッタ46の係合ピン46pが当接する。更にディスクカートリッジをディスクドライブ装置200内へ挿入すると、当接部材201によって、係合ピン46pが案内溝11mに沿って移動し始める。これにともなって、シャッタ46は矢印46Bで示すように、カートリッジ下体11のチャッキング開口部11cの周りを回転し始め、回転に伴って、ヘッド開口部11hが開いてくる。
【0096】
図20に示すように、ディスクカートリッジがディスクドライブ装置200へ完全に挿入されると、係合ピン46pが案内溝11mの他端に達し、ヘッド開口部11hは完全に開放される。このとき、実施の形態5で説明したように、突起46cがディスク保持部材43の下方に位置するようになり、突起46cによってディスク保持部がカートリッジ上体側(図20において紙面手前側)へ押し上げられる。これによって、ディスク保持部材43により保持されていたディスク100は解放され、自由に回転できるようになる。
【0097】
本実施の形態のディスクカートリッジによれば、ディスク保持連動部材が不要であるため、実施の形態5のディスクカートリッジに比べ厚みを薄くすることが可能である。また、係合ピン46pを案内溝11mに沿って、手などで移動させることによって、シャッタ46を開放状態にできると共にディスク保持部材を解放状態にしてディスクを取り出すことも可能である。
【0098】
なお、本実施の形態において、シャッタ46はカートリッジ上体側から見て時計周りに回転するが、案内溝11mの位置を変更することによって、シャッタ46を反時計周りに回転するようにしてもよい。
【0099】
(第7の実施形態)
以下に、本発明の第7の実施形態を説明する。図21および22は、本実施の形態によるディスクカートリッジ307においてカートリッジ上体を取り除いた残りの部分の構造を示す平面図であって、図21はシャッタがヘッド開口部を閉塞している状態を示しており、図22はシャッタがヘッド開口部を開放している状態を示している。図21および22において第3の実施形態および第6の実施形態のディスクカートリッジとおなじ構成要素には同じ参照符号を付している。
【0100】
本実施の形態のディスクカートリッジでは、第6の実施形態のディスクカートリッジとディスク保持部材の構造が異なっている。具体的には、図21および22に示すように、本実施の形態のディスクカートリッジは複数のディスク保持部材17を備えている。ディスク保持部材17は、実施の形態3において説明したディスク保持部材と同様、弾性部17dを有しており、シャッタ46が閉塞している時には、弾性部17dの弾性力によって、ディスク100をディスクの中心方向17Rへ押さえつけるようにディスクを保持する。本実施の形態において、ディスク保持部材17はカートリッジ下体11と一体に形成されているが、カートリッジ下体11と別々に形成されていてもよい。
【0101】
ディスク保持部材17のディスク半径方向の断面形状は、図18に示されるディスク保持部材43と同様、ディスク投影領域であるディスク外周上方に張り出すように傾斜した斜面を有している。このため、斜面にディスクの稜が当接するようディスク保持部材17がディスクを保持することによって、ディスクはシャッタ46へ押し付けられる。
【0102】
シャッタ46はその外周部に複数の突起46cを備えている。本実施の形態において突起46cはその外側方向に突き出しており、シャッタ46が開放状態にあるとき、突起46cがディスク保持部材17の弾性部17dに当接するような位置に突起46cはシャッタ46の外周部に設けられる。
【0103】
図22に示すように、シャッタ46が開放状態になると、突起46cが弾性部17dをその弾性力に抗してディスク100の外側に向かう方向17sへ押し付ける。これによりディスク100が解放される。しかし、ディスク保持部材17の先端には庇17eがそれぞれ設けられていて、ディスク100が解放される状態になっても、庇17eはディスクの投影領域へせり出している。このため、ディスク100が垂直に保持されるようディスクカートリッジがディスクドライブ装置200に挿入されても、ディスク100がディスクカートリッジから脱落することはない。
【0104】
本実施の形態のディスクカートリッジによれば、実施の形態6において説明した特徴に加えて、ディスク保持部材17をカートリッジ下体11と一体に形成することが可能である。この場合、ディスクカートリッジに構造を簡単にすることができ、また、製造コストを低減することができる。
【0105】
(第8の実施形態)
以下、本発明の第8の実施形態に係わるディスクカートリッジ308について、図を参照しながら説明する。
【0106】
まず、図23および24を参照して、ディスクカートリッジ308のおおまかな構造を説明する。なお、第1の実施形態と同様、図23および24に示されるディスク100は第1および第2の面を備えており、図23では、第1の面であり、通常ディスクのラベル等が描かれている面が示されている。ディスク100の第2の面である信号記録面100Aは、図24において裏面として示されている。
【0107】
図23および24に示すように、ディスクカートリッジ308は、カートリッジ下体11、カートリッジ上体12、一対のシャッタ21、22および脱落防止部材23を含む。
【0108】
カートリッジ下体11は、図24に示すように、外部からディスク100を回転させるためのスピンドルモータ等のチャッキング部材が侵入できるよう開口したチャッキング開口部11cと、ディスク100の信号記録面100Aに対して信号の再生および記録の少なくとも一方を行うヘッドが侵入し、アクセスできるよう開口したヘッド開口部11hとを有する。カートリッジ下体11は、ディスク100の信号記録面100Aと対向する。また、ヘッド開口部11hは、カートリッジ下体11の側面に達している。
【0109】
カートリッジ上体12は、ディスク100の出し入れが可能であり、ディスクの上面を露出するようにディスク100の全投影領域を開口する円形のディスク開口部12wを有する。カートリッジ上体12とカートリッジ下体11とは外縁部で接着もしくは溶着されてカートリッジ本体10を構成している。
【0110】
カートリッジ下体11のディスク100の信号記録面100Aと向かい合う第1の内側面11uと、カートリッジ上体12のディスク開口部12wを構成する略円筒状の第2の内側面12iとにより、ディスク100を収納するディスク収納部10dが構成される。これにより、第1の内側面11uがディスク収納部10dの底部となる。
【0111】
ディスク収納部10dにおいて、第2の内側面12iとディスク100との間にはディスク100が回転可能な程度の空間が設けられる。また、ディスク収納部10dの上部はディスク開口部12wになっており、ディスク収納部10dに保持されたディスク100は、その片面をディスク開口部12wから外部に露出する。
【0112】
脱落防止部材23は、その一部がディスク開口部12wに突出するようにカートリッジ上体12に着脱可能に設けられている。図23および24に示すように、本実施形態では脱落防止部材23は2つ設けられている。一方、カートリッジ上体12には、カートリッジ上体12と一体に形成されており、ディスク開口部12wから突出している脱落防止部12sが設けられている。2つの脱落防止部材23および脱落防止部12sは、ディスク開口部12wの円周上において、おおよそ等間隔に配置されており、ディスク開口部12wからディスク100が脱落することを防止する。特に、ディスクカートリッジをドライブ装置に垂直に挿入して使用する場合において脱落防止の効果を発揮する。
【0113】
シャッタ21および22は、ディスク100の信号記録面100Aとディスク収納部10dの内側面11uとの間に設けられている。シャッタ21および22は、回動孔21uおよび22uをそれぞれ有しており、カートリッジ本体10のディスク収納部10d以外の領域であって、かつヘッド開口部11hと反対側に設けられた一対の回動軸11sに回動孔21u、22uが回動自在にそれぞれ嵌合している。このため、チャッキング開口部11cおよびヘッド開口部11hを外部に対して開放または閉塞するようシャッタ21および22は回動軸11sを中心に移動する。
【0114】
シャッタ21および22の回動孔21uおよび22u近傍にはそれぞれカム21cおよびフォロワ22cが設けられている。カム21cおよびフォロワ22cは互いに噛み合う形状を備え、シャッタ21および22を互いに連動しながら開閉させる連動機構20cを構成している。
【0115】
シャッタ21および22のディスク信号記録面100Aと向かい合う面にはディスク100への傷つき、もしくは信号記録面100Aへの埃塵の侵入を防止する保護層21p、22pが設けられている。
【0116】
保護層21pおよび22pは、傷つき防止用不織布、防塵用不織布、傷つき防止用コーティング層、および防塵用コーティング層から適宜選択することができる。本実施形態では、防塵用不織布からなるシートを保護層21p、22pとして貼着もしくは超音波溶着させている。
【0117】
シャッタ21および22は、ディスク収納部10d以外の領域にそれぞれ設けられたシャッタバネ31および32によって、シャッタ21および22が閉じる方向に付勢されている。バネ以外の他の弾性部材を用いてシャッタ21および22を閉じる方向に付勢してもよい。
【0118】
図24に示すように、ディスクカートリッジ308は、シャッタ21および22の端部にディスク保持部21a、21b、22a、22bを備えている。ディスク保持部21a、21b、22a、22bは、シャッタ21および22が閉塞している状態において、ディスク100の外周を保持するよう、シャッタ21および22の端部において逆テーパ状の斜面を有している。ディスク保持部21a、21b、22a、22bの構造およびその動作については以下において詳述する。
【0119】
図23に示すように、カートリッジ本体10(カートリッジ上体12)の上面には、収納されるディスク100に書き込まれた内容などを記述することのできるラベル面10fや、ディスクカートリッジ308のドライブ装置への挿入方向(矢印1A)を示す矢印形の刻印または凹部10aが設けられている。また、カートリッジ本体10の挿入方向1Aと平行な一対の側面にそれぞれ設けた凹部10cは、ドライブ装置がディスクカートリッジ308をローディングする際の、あるいはディスクカートリッジ308がチェンジャに収納された場合の、引き込み用の係止もしくは位置決め用の凹みとして用いることができる。
【0120】
図25は、カートリッジ上体12とディスク100がない場合におけるシャッタ21、22がチャッキング開口部11cおよびヘッド開口部11hを外部に対して閉塞している状態を示す斜視図である。図25において、シャッタ21、22に設けられたディスク保持部21a、21b、22a、22bは図示しないディスク100の外周を掴むように位置している。
【0121】
図26は、カートリッジ上体12とディスク100がない場合におけるシャッタ21、22がチャッキング開口部11cおよびヘッド開口部11hを外部に対して開放している状態を示す斜視図である。シャッタ21、22が回動孔21u、22uを中心として回転することにより、チャッキング開口部11cおよびヘッド開口部11hを外部に対して開放している。また、シャッタ21、22の移動にともなって、ディスク保持部21a、21b、22a、22bも回動孔21u、22uを中心として回転し、図示しないディスク100の外周から離れた状態になる。
【0122】
図27は、ディスク100がない場合におけるシャッタ21、22がチャッキング開口部11cおよびヘッド開口部11hを外部に対して閉塞している状態を示す斜視図である。図27に示すように、ディスク保持部21a、21b、22a、22bはディスク収納部10dに突出した状態にあり、図示しないディスク100を保持する。一方、図28は、ディスク100がない場合におけるシャッタ21、22がチャッキング開口部11cおよびヘッド開口部11hを外部に対して開放している状態を示す斜視図である。図28に示すように、シャッタ21、22が開放状態にあるとき、ディスク保持部21a、21b、22a、22bは、カートリッジ本体のディスク保持部10d以外の領域に収納される。
【0123】
次に、シャッタ21、22の構成および動作について図29、30および31を用いてさらに詳しく説明する。図29はディスク100の中心を通る断面図である。図29に示すように、カートリッジ本体10におけるディスク収納部10dの第2の内側面12iには、開閉動作を行うシャッタ22(21)と干渉しないよう切り欠き10wを設け、さらに開放状態の時のシャッタ22(21)の一部を収納するシャッタ収納部10sがカートリッジ本体10内に設けている。またシャッタ閉塞時にシャッタ21と22の突き合わされる縁部のうち、少なくともヘッド開口部11hとチャッキング開口部11cの上で突き合わされる縁部21fと22fは、図29に示すようにディスク100の厚み方向に重畳している。
【0124】
一方、図30に示すように、ディスク保持部21a、21b、22a、22bは、ディスク投影領域上であって、ディスク100の外周上に張り出すように傾斜した斜面21a’(21b’、22a’、22b’)を有する形状を備えている。つまり、斜面21a’は逆テーパ状をしており、ディスク100に向かって傾いている。シャッタ21および22がチャッキング開口部11cとヘッド開口部11hを閉塞する時は、斜面21a’をディスク100の稜100cに当接させることでディスク100を把持すると共にディスク100を厚み方向100tへ押圧し、シャッタ21および22のシート21pおよび22pに信号記録面100Aを面接触させ、ディスク100をカートリッジ本体10に保持固定する。この状態において、ディスク100の信号記録面100Aはシート21pおよび22pに密着しているため、信号記録面100Aへの埃塵の付着を防止できる。
【0125】
また外部から露出したディスク100の片面を強制的に回転させることにより、またはシャッタ21および22を強制的に開閉動作させることにより、ディスク100の信号記録面100Aに付着した埃塵や指紋等の汚れを払拭することもできる。
【0126】
また図31に示すように、シャッタ21には外部からシャッタを開閉させるためのシャッタ開閉操作部21tおよび弾性部21vとこれを介して形成されるロック突起部21kが一体に形成されている。シャッタ21がチャッキング開口部11cおよびヘッド開口部11hを閉塞した状態では、図31に示すように、弾性部21vにより付勢されたロック突起部21kが、カートリッジ本体10に形成されたロック孔10kに嵌合しシャッタ21を回動しないようカートリッジ本体10に固定支持する。シャッタ21が固定されると、連動機構20cにより連結されているシャッタ22も固定される。
【0127】
従って、外部から突起物等によりロック突起部21kを矢印20A方向に押してロック孔10kとの嵌合を外しながら、同時に開閉操作部21tを矢印20B方向に押すことによってのみ、シャッタ21および22を回動させてチャッキング開口部11cとヘッド開口部11hを外部に対して開放し、同時にディスク保持部21a、21b、22a、22bによるディスク100の保持を解除することができる。このようにして、操作者による安易なディスクの取り外しを防止できる。
【0128】
脱落防止部材23の構造および動作について図24および32を用いてさらに詳しく説明する。図32は着脱可能に設けられた脱落防止部材23を上下逆にして斜めから見た斜視図である。脱落防止部材23は、その凸部23a、23b、23cがそれぞれ図24に示すカートリッジ上体12のディスク開口部12w近くに設けられた凹部12a、12b、12cと嵌合し、着脱自在に取り付けられる。
【0129】
また、ディスクカートリッジ308のドライブ装置への誤挿入を防止する機構について、図33を用いてさらに詳しく説明する。図33は図23におけるディスクカートリッジ308のドライブ装置への挿入方向(矢印1B)から見た正面図である。図33に示すように、カートリッジ本体10には、その片側面に、厚み中心からずれた位置に凹部10gが形成されており、ドライブ装置への挿入方向1A(図23)に対して非対称になっている。
【0130】
このような構造のため、ドライブ装置に設けた凸部がこの凹部10gに嵌まり込む場合にのみ、ディスクカートリッジ308がドライブ装置に正しく挿入でき、ドライブ装置が正常に動作する。
【0131】
一方、間違って上下反対向けにディスクカートリッジ308をドライブ装置に挿入しようとした場合、ドライブ装置に設けた凸部が、凹部10gの無い方の側面と干渉して、カートリッジ308をドライブ装置に挿入することはできない。また、間違って前後および上下の方向において同時に反対向けに挿入した場合でも、ドライブ装置に設けた凸部が凹部10gを設けた側面の凹みのない部分に干渉してやはり挿入することができない。これにより誤挿入を防止することができる。
【0132】
なお、本実施形態において説明したディスクカートリッジ308に対し、種々の改変が可能である。
【0133】
例えば、シャッタ21、22が閉塞状態の時、脱落防止部材23がカートリッジ上体12の上面12f(図24)から突出しない程度に、カートリッジ本体10の厚みをさらに薄くする。そして、シャッタ21、22が開放状態にあるときには、シャッタ21、22の開放動作に連動して、例えばディスク保持部21a、22aが脱落防止部材23の下方を通過する際、脱落防止部材23の凸部23aを下方から押すなどしてカートリッジ上体12の上面12fから脱落防止部材23を突出させる。このような構造にすれば、ディスク100がディスク収納部10d内で回転する際に必要な空間を十分確保した上でディスクカートリッジの厚みを更に薄くすることができる。
【0134】
また、脱落防止部材23はカートリッジ本体10と一体に形成され、かつ、折ることができる構造を備え、脱落防止部材23を抜脱可能に設けてもよい。
【0135】
また、シャッタバネ31、32はシャッタ21、22が開く方向に付勢してもよい。連動機構によるシャッタ同士の動作が確実であればシャッタバネ31、32のうちいずれか一方のみを設けてもよい。
【0136】
またロック突起部21kはシャッタ21に形成していたが、カートリッジ本体10に形成したロックレバーの弾性部を介した先端にロック突起部および凸部を設け、この凸部とシャッタに設けた凹部との嵌合を、カートリッジ本体に設けたロック孔からロック突起部を押すことにより外し、シャッタを回動自在に開放するようにしてもよい。またこの場合、ロックレバーはシャッタバネ(弾性部材)と共に、カートリッジ本体10と一体に成形される樹脂バネで形成してもよい。
【0137】
(第9の実施形態)
以下、本発明の第9の実施形態に係わるディスクカートリッジ309について、図を参照しながら説明する。
【0138】
図34および35に示すように、ディスクカートリッジ309は、カートリッジ下体41、カートリッジ上体42、脱落防止部材42a、42b、42c、42dおよび一対のシャッタ51および52を含む。
【0139】
カートリッジ下体41は、図35に示すように、外部からディスク100を回転させるためのスピンドルモータ等のチャッキング部材が侵入できるよう開口したチャッキング開口部41cと、ディスク100の信号記録面100Aに対して信号の再生および記録の少なくとも一方を行うヘッドが侵入し、アクセスできるよう開口したヘッド開口部41hとを有する。カートリッジ下体41は、ディスク100の信号記録面100Aと対向する。また、ヘッド開口部41hは、カートリッジ下体41の側面に達している。
【0140】
カートリッジ上体42は、ディスク100の出し入れが可能であり、ディスクの上面を露出するようにディスク100の全投影領域を開口する円形のディスク開口部42wを有する。カートリッジ上体42とカートリッジ下体41とは外縁部で接着もしくは溶着されてカートリッジ本体40を構成している。
【0141】
カートリッジ下体41のディスク100の信号記録面100Aと向かい合う第1の内側面41uと、カートリッジ上体42のディスク開口部42wを構成する略円筒状の第2の内側面42iとにより、ディスク100を収納するディスク収納部40dが構成される。これにより、第1の内側面41uがディスク収納部40dの底部となる。
【0142】
ディスク収納部40dにおいて、第2の内側面42iとディスク100との間にはディスク100が回転可能な程度の空間が設けられる。また、ディスク収納部40dの上部はディスク開口部42wになっており、ディスク収納部40dに保持されたディスク100は、その片面をディスク開口部42wから外部に露出する。
【0143】
脱落防止部材42a、42b、42c、42dは、ディスク開口部42wにその一部がそれぞれ突出するよう、カートリッジ上体42からスリットにより分割されており、カートリッジ上体42に一体に設けられている。脱落防止部材42a、42b、42c、42dは、ディスク開口部42wからディスク100が脱落することを防止している。特に、ディスクカートリッジをドライブ装置に垂直に挿入して使用する場合において脱落防止の効果を発揮する。脱落防止部材42a、42b、42c、42dは、弾性部材を介してカートリッジ上体42に一体に形成されていてもよい。
【0144】
シャッタ51および52は、ディスク100の信号記録面100Aとディスク収納部40dの内側面41uとの間に設けられている。シャッタ51および52は、回動孔51uおよび52uをそれぞれ有しており、カートリッジ本体40のディスク収納部40d以外の領域であって、かつヘッド開口部41hと反対側に設けられた一対の回動軸41sに回動孔51u、52uが回動自在にそれぞれ嵌合している。このため、チャッキング開口部41cおよびヘッド開口部41hを外部に対して開放または閉塞するようシャッタ51および52は回動軸41sを中心に移動する。
【0145】
シャッタ51および52の回動孔51uおよび52u近傍にはそれぞれカム51cおよびフォロワ52cが設けられている。カム51cおよびフォロワ52cは互いに噛み合う形状を備え、シャッタ51および52を互いに連動しながら開閉させる連動機構50cを構成している。
【0146】
シャッタ51および52のディスク信号記録面100Aと向かい合う面にはディスク100への傷つき、もしくは信号記録面100Aへの埃塵の侵入を防止する保護層51p、52pが設けられている。
【0147】
保護層51pおよび52pは、傷つき防止用不織布、防塵用不織布、傷つき防止用コーティング層、および防塵用コーティング層から適宜選択することができる。本実施形態では、防塵用不織布からなるシートを保護層51p、52pとして貼着もしくは超音波溶着させている。
【0148】
シャッタ51および52は、ディスク収納部40d以外の領域にそれぞれ設けられたシャッタバネ61および62によって、シャッタ51および52が閉じる方向に付勢されている。シャッタバネ61、62はシャッタ51、52が開く方向に付勢してもよい。また、連動機構によるシャッタ同士の動作が確実であればシャッタバネ61、62のうちいずれか一方のみを設けてもよい。
【0149】
図35に示すように、第8の実施形態と同様、シャッタ51および52の端部にディスク保持部51a、51b、52a、52bが設けられている。更に、以下で詳述するように、シャッタ51、52のディスク100のセンターホールに対応する領域に凸部51e、52eが設けられている。
【0150】
図34に示すように、カートリッジ本体40(カートリッジ上体42)の上面には、ディスクカートリッジ309のドライブ装置への挿入方向(矢印1A)を示す矢印形の刻印または凹部40aが設けられている。また、カートリッジ本体40の挿入方向1Aに対し平行な一対の側面にはそれぞれ凹部40cが設けられている。凹部40cは、ドライブ装置がディスクカートリッジ309をローディングする際の、あるいはカートリッジ309がチェンジャに収納された場合の、引き込み用の係止もしくは位置決め用の凹みとして用いることができる。またこの凹部40cをカートリッジ309の一側面にのみ設けることで、ディスクカートリッジ309をドライブ装置に挿入または装着する際の表裏の誤挿入防止機構にもなる。カートリッジ本体40の上面には操作者がカートリッジ309を持つための握り部40eが設けられている。この握り部40eには滑り止め用として凹凸形状が施されている。
【0151】
図36はディスク100がない場合におけるシャッタ51、52がチャッキング開口部41cおよびヘッド開口部41hを外部に対して閉塞している状態を示す斜視図である。図37はディスク100がない場合におけるシャッタ51、52がチャッキング開口部41cおよびヘッド開口部41hを外部に対して開放している状態を示す斜視図である。
【0152】
以下に、シャッタ51、52の構造および動作についてさらに詳しく説明する。図34及び図35に示すように、シャッタ51および52に設けられたディスク保持部51a、51b、52a、52bは、第8の実施形態と同様、ディスク投影領域上であって、ディスク100の外周上に張り出すように傾斜した斜面を有する形状を備えている。つまり、斜面は逆テーパ状をしており、ディスク100に向かって傾いている。これによって、第8の実施形態と同様の効果を発揮する。
【0153】
また、シャッタ52には外部からシャッタを開閉させるための開閉操作部52tが設けられ、シャッタ51には弾性部51vとこれを介して形成されるロック突起部51kが一体に形成されている。これによって、シャッタ51、52がチャッキング開口部41cおよびヘッド開口部41hを閉塞した状態では、弾性部51vにより付勢されたロック突起部51kが、カートリッジ本体40に形成されたロック孔40kに嵌合し、シャッタ51を回動しないようカートリッジ本体40に固定支持する。シャッタ51が固定されると、連動機構50cにより連結されているシャッタ52も固定される。
【0154】
従って、図36に示すように、外部から突起物等によりロック突起部51kを矢印50A方向に押してロック孔40kとの嵌合を外しながら、同時に開閉操作部52tを矢印50B方向に押すことによってのみ、シャッタ51および52を回動させてチャッキング開口部41cとヘッド開口部41hを外部に対して開放し同時にディスク保持部51a、51b、52a、52bによるディスク100の保持を解除することができる。このようにして、操作者による安易なディスクの取り外しを防止できる。
【0155】
また、第8の実施形態とは異なり、シャッタ51、52に設けられたロック突起部51kと開閉操作部52tとが別々のシャッタ51、52にそれぞれ設けられている。このような構造は、特に小径ディスク用のディスクカートリッジに対して効果を発揮する。なぜなら、小径ディスク用のディスクカートリッジでは、カートリッジ全体およびシャッタが小さくなるため、一つのシャッタにロック突起部と開閉操作部とを形成するのが設計上困難になるからである。また、ロック突起部と開閉操作部とをひとつのシャッタに形成できるとしても、ドライブ装置側に設けるシャッタ開閉機構とロック解除機構との間隔が非常に狭くなったり、小さなスペースに両方の機構を設ける必要が生じたりして、ドライブ装置の設計を困難なものにしてしまうためである。
【0156】
なお、ロック突起部51kはシャッタ51に形成していたが、カートリッジ本体40に形成したロックレバーの弾性部を介した先端にロック突起部および凸部を設け、この凸部とシャッタに設けた凹部との嵌合を、カートリッジ本体に設けたロック孔からロック突起部を押すことにより外し、シャッタを回動自在に開放するようにしてもよい。またこの場合、ロックレバーはシャッタバネ(弾性部材)と共に、カートリッジ本体40と一体に成形される樹脂バネで形成してもよい。
【0157】
次にシャッタ51、52に設けられた凸部51e、52eの働きを説明する。図38はディスク100中心を通るディスク中心付近の断面図である。図38に示すように、シャッタ51、52が閉塞状態では、凸部51e、52eはセンターホール100h内に突出しており、ディスク100はシャッタ51、52と面接触した状態にある。
【0158】
図39に示すように、シャッタ51、52が開放状態へと移行する際、凸部51e、52eはセンターホール100h内からディスク100の下面へと潜り込み、ディスク100を持ち上げ、シャッタ51、52とディスク100との面接触を解除する。これにより、シャッタ51、52の開閉動作時において、シャッタ51、52が信号記録面100Aへ傷を付けるのを防止することができる。シャッタ51、52の開閉動作による凸部51e、52eの移動領域は信号記録面100Aの信号記録領域よりも内周側であるので、凸部51e、52eが信号記録領域と接することはなく、信号記録領域に傷を付けることはない。
【0159】
次に脱落防止部材の構造及び動作について図40および41を用いてさらに詳しく説明する。図40はディスク100中心を通るディスク外周付近の断面図であり、脱落防止部材42c(42a、42b、42d)の裏面には凸部42c’(42a’、42b’、42d’)が形成されている。図40に示すように、シャッタ51、52が閉塞している状態では、脱落防止部材42cはディスク100とおおよそ平行であり、カートリッジ309の厚み内に収まっている。この状態のディスクカートリッジ309の外観は、図36に示される。
【0160】
シャッタ51、52が開放している状態では、図41に示すように、シャッタ51、52に形成された傾斜部52f、51f、51d、52dがそれぞれ凸部42a’、42b’、42c’、42d’と当接し、脱落防止部材42a、42b、42c、42dをディスク100の上方へ押し上げる。この状態のディスクカートリッジ309の外観は、図37に示される。この構造によって、特に、ディスクカートリッジ309がディスクドライブ装置に垂直に挿入されてからディスク100がチャッキングされるまでの間、ディスク100がディスクカートリッジ309から脱落するのを防止できる。一方、ディスク100がチャッキングされるときには、ディスク100が動作し得る空間を広げることができる。またこの構造によって、カートリッジ本体をさらに薄くすることができる。
【0161】
なお、シャッタ51、52が開放している状態において、シャッタ開放状態を一時的に保持するために、傾斜部51c(52f、51f、52d)に凸部42a’(42b’、42c’、42d’)が係止めするための凸部あるいは凹部を設けてもよい。
【0162】
(第10の実施形態)
以下、本発明の第10の実施形態に係わるディスクカートリッジ310について、図を参照しながら説明する。本実施形態のディスクカートリッジ310の主要な特徴は、脱落防止部材がシャッタに設けられている点にある。
【0163】
図42および43に示すように、ディスクカートリッジ310は、カートリッジ下体71、カートリッジ上体72、脱落防止部材81d、81f、82dおよび一対のシャッタ81および82を含む。
【0164】
カートリッジ下体71は、図43に示すように、外部からディスク100を回転させるためのスピンドルモータ等のチャッキング部材が侵入できるよう開口したチャッキング開口部71cと、ディスク100の信号記録面100Aに対して信号の再生および記録の少なくとも一方を行うヘッドが侵入し、アクセスできるよう開口したヘッド開口部71hとを有する。カートリッジ下体71は、ディスク100の信号記録面100Aと対向する。また、ヘッド開口部71hは、カートリッジ下体71の側面に達している。
【0165】
カートリッジ上体72は、ディスク100の出し入れが可能であり、ディスクの上面を露出するようにディスク100の全投影領域を開口する円形のディスク開口部72wを有する。カートリッジ上体72とカートリッジ下体71とは外縁部で接着もしくは溶着されてカートリッジ本体70を構成している。
【0166】
カートリッジ下体71のディスク100の信号記録面100Aと向かい合う第1の内側面71uと、カートリッジ上体72のディスク開口部72wを構成する略円筒状の第2の内側面72iとにより、ディスク100を収納するディスク収納部70dが構成される。これにより、第1の内側面71uがディスク収納部70dの底部となる。
【0167】
ディスク収納部70dにおいて、第2の内側面72iとディスク100との間にはディスク100が回転可能な程度の空間が設けられる。また、ディスク収納部70dの上部はディスク開口部72wになっており、ディスク収納部70dに保持されたディスク100は、その片面をディスク開口部72wから外部に露出する。
【0168】
シャッタ81および82は、ディスク100の信号記録面100Aとディスク収納部70dの内側面71uとの間に設けられている。シャッタ81および82は、回動孔81uおよび82uをそれぞれ有しており、カートリッジ本体70のディスク収納部70d以外の領域であって、かつヘッド開口部71hと反対側に設けられた一対の回動軸71sに回動孔81u、82uが回動自在にそれぞれ嵌合している。このため、チャッキング開口部71cおよびヘッド開口部71hを外部に対して開放または閉塞するようシャッタ81および82は回動軸71sを中心に移動する。
【0169】
シャッタ81および82の回動孔81uおよび82u近傍にはそれぞれカム81cおよびフォロワ82cが設けられている。カム81cおよびフォロワ82cは互いに噛み合う形状を備え、シャッタ81および82を互いに連動しながら開閉させる連動機構80cを構成している。
【0170】
シャッタ81および82のディスク信号記録面100Aと向かい合う面にはディスク100への傷つき、もしくは信号記録面100Aへの埃塵の侵入を防止する保護層81p、82pが設けられている。
【0171】
保護層81pおよび82pは、傷つき防止用不織布、防塵用不織布、傷つき防止用コーティング層、および防塵用コーティング層から適宜選択することができる。本実施形態では、防塵用不織布からなるシートを保護層81p、82pとして貼着もしくは超音波溶着させている。
【0172】
シャッタ81および82は、ディスク収納部70d以外の領域にそれぞれ設けられたシャッタバネ91および92によって、シャッタ81および82が閉じる方向に付勢されている。シャッタバネ91、92はシャッタ81、82が開く方向に付勢してもよい。また、連動機構によるシャッタ同士の動作が確実であればシャッタバネ91、92のうちいずれか一方のみを設けてもよい。
【0173】
図43に示すように、第8の実施形態と同様、シャッタ81および82の端部にディスク保持部81a、81b、82a、82bが設けられている。凸部81e、82eも同様にシャッタ81、82に設けられている。
【0174】
更に、以下で詳述するように、脱落防止部材81f、81d、82dがシャッタ81、82のディスク保持部81a、81b、82b近傍にそれぞれシャッタ81、82と一体に形成されている。脱落防止部材81f、81d、82dは、弾性部材を介してシャッタ81、82と一体に形成されていてもよい。
【0175】
図42に示すように、カートリッジ本体70(カートリッジ上体72)の上面には、ディスクカートリッジ310のドライブ装置への挿入方向(矢印1A)を示す矢印形の刻印または凹部70aが設けられている。また、カートリッジ本体70の挿入方向1Aに対し平行な一対の側面にはそれぞれ凹部70cが設けられている。凹部70cは、ドライブ装置がディスクカートリッジ310をローディングする際の、あるいはディスクカートリッジ310がチェンジャに収納された場合の、引き込み用の係止もしくは位置決め用の凹みとして用いることができる。またこの凹部70cをカートリッジ310一側面にのみ設けることで、ディスクカートリッジ310をドライブ装置に挿入または装着する際の表裏の誤挿入防止機構にもなる。カートリッジ本体70の上面には操作者がカートリッジ310を持つための握り部70eが設けられている。この握り部70eには滑り止め用として凹凸形状が施されている。
【0176】
図44はディスク100がない場合におけるシャッタ81、82がチャッキング開口部71cおよびヘッド開口部71hを外部に対して閉塞している状態を示す斜視図である。図45はディスク100がない場合におけるシャッタ81、82がチャッキング開口部71cおよびヘッド開口部71hを外部に対して開放している状態を示す斜視図である。
【0177】
以下に、シャッタ81、82の構造および動作についてさらに詳しく説明する。図42及び図43に示すように、シャッタ81および82に設けられたディスク保持部81a、81b、82a、82bは、第8の実施形態と同様、ディスク投影領域上であって、ディスク100の外周上に張り出すように傾斜した斜面を有する形状を備えている。つまり、斜面は逆テーパ状をしており、ディスク100に向かって傾いている。これによって、第8の実施形態と同様の効果を発揮する。
【0178】
また、シャッタ82には、外部からシャッタを開閉させるための開閉操作部82tおよび弾性部82vとこれを介して形成されるロック突起部82kが一体に形成されている。これによって、シャッタ81、82がチャッキング開口部71cおよびヘッド開口部71hを閉塞した状態では、弾性部82vにより付勢されたロック突起部82kが、カートリッジ本体70に形成されたロック孔70k(図44)に嵌合し、シャッタ82を回動しないようカートリッジ本体70に固定支持する。シャッタ82が固定されると、連動機構80cにより連結されているシャッタ81も固定される。
【0179】
従って、図44に示すように、外部から突起物等によりロック突起部82kを矢印70A方向に押してロック孔70kとの嵌合を外しながら、同時に開閉操作部82tを矢印70B方向に押すことによってのみ、シャッタ81および82を回動させてチャッキング開口部71cとヘッド開口部71hを外部に対して開放し同時にディスク保持部81a、81b、82a、82bによるディスク100の保持を解除することができる。このようにして、操作者による安易なディスクの取り外しを防止できる。
【0180】
なお、ロック突起部82kはシャッタ82に形成していたが、カートリッジ本体70に形成したロックレバーの弾性部を介した先端にロック突起部および凸部を設け、この凸部とシャッタに設けた凹部との嵌合を、カートリッジ本体に設けたロック孔からロック突起部を押すことにより外し、シャッタを回動自在に開放するようにしてもよい。またこの場合、ロックレバーはシャッタバネ(弾性部材)と共に、カートリッジ本体70と一体に成形される樹脂バネで形成してもよい。
【0181】
次に脱落防止部材81f、81d、82dの構造および動作について、さらに詳しく説明する。シャッタ81、82が閉塞している状態において、脱落防止部材81f、81d、82dは図46および48に示すように、ディスク100とおおよそ平行であり、ディスクカートリッジ310の上面より脱落防止部材81f、81d、82dが突出することはない。この状態のディスクカートリッジ310の外観は、図44に示される。
【0182】
図47および49に示すように、シャッタ81、82が開放状態に移行する時、脱落防止部材81f、81d、82dはそれぞれカートリッジ70の内側壁部に設けられたスリット70sおよび内側上壁に設けられた傾斜部72sに案内され、ディスク100の上方へ押し上げられる。またカートリッジ上体72には、脱落防止部材81f、81d、82dが押し上げられたとき、カートリッジ上体72と干渉しないよう、切り欠き部72a、72b、72cがカートリッジ上体72に設けられている。この状態のディスクカートリッジ310の外観は、図45に示される。
【0183】
またシャッタ81、82が閉塞した状態において、脱落防止部材81f、81d、82dはディスク100の投影領域でかつディスク100の上部に位置するので、ディスク100を厚み方向においてシャッタ81、82に押し付け、ディスク100を保持する構成とし、これによって、シャッタ81、82のディスク保持部81a、81b、82a、82bをなくすことも可能である。
【0184】
この構造によって、特に、ディスクカートリッジ310がディスクドライブ装置に垂直に挿入されてからディスク100がチャッキングされるまでの間、ディスク100がディスクカートリッジ310から脱落するのを防止できる。一方、ディスク100がチャッキングされるときには、ディスク100が動作し得る空間を広げることができる。またこの構造によって、カートリッジ本体をさらに薄くすることができる。
【0185】
(第11の実施形態)
以下、本発明の第11の実施形態に係わるディスクカートリッジ311について、図を参照しながら説明する。
【0186】
図50および51に示すように、ディスクカートリッジ311は、カートリッジ下体11、カートリッジ上体12、一対のシャッタ21、22および脱落防止部材23を含む。これら構成要素の構造や機能は、図52から56に示すように、第8の実施形態において説明した通りであるので、詳細な説明は省略する。
【0187】
図50および51に示すように、本実施形態のディスクカートリッジ311は、シャッタ21、22に孔20hが設けられている点で第8の実施形態のディスクカートリッジ308とは異なっている。
【0188】
具体的には、ディスクカートリッジ311のシャッタ21、22が閉塞した状態において、シャッタ21、22のディスク100のセンターホール100hに対応する領域には、孔20hが設けられている。孔20hは、シャッタ21および22にそれぞれ設けられた切り欠き21hおよび22hによって構成される。
【0189】
この構造によれば、ディスクカートリッジ311を図50に示すようにディスク100の上面を上向きにして放置した場合、センターホール100hから進入にする埃は、シャッタ21、22に設けられた孔20hを通過して、ディスクカートリッジ311に留まることなく外部へ出てしまう。つまり、埃が、シャッタ21、22に堆積しない。これにより、シャッタ21、22が開いた状態、即ちドライブ装着状態において、埃がディスクの信号記録面側100Aに付着するのを防止できる。
【0190】
孔20hは、ディスクカートリッジ311が表向き(図50に示される状態)にも裏向き(カートリッジ下体11が上にくる状態)にも放置されることを考慮して、センターホール100hとほぼ同じ直径同径を備えていることが好ましい。このような関係を満たすことによって、ディスクカートリッジ311が表向きに放置される場合においてシャッタ21、22に埃が付着することを防ぎ、ディスクカートリッジ311が裏向きに放置される場合において、ディスク100の信号記録面側100Aに直接埃が付着するのを防止できるためである。
【0191】
なお、ディスクカートリッジ311において、シャッタ21、22を開閉するための開閉操作部は、シャッタ22に設けられており、第8の実施形態のディスクカートリッジ308とは異なっている。具体的には、図51および57に示すように、開閉操作部22tおよび弾性部22vとこれを介して形成されるロック突起部22kがシャッタ22と一体に形成されている。このため、第8の実施形態とは異なって、ディスク100側から見て、開閉操作部22tはヘッド開口部21hの右側に位置している。開閉操作部22tの機能や動作は第8の実施形態のディスクカートリッジ308と同じである。
【0192】
(第12の実施形態)
以下、本発明の第12の実施形態に係わるディスクカートリッジ312について、図を参照しながら説明する。
【0193】
ディスクカートリッジ312は、ディスク収納部10dの内側側面12iに鍔12tを有する点およびシャッタ21、22の孔20hの周囲に凸部20wを有する点で第11の実施形態のディスクカートリッジ311とは異なっている。以下に、これらの特徴について説明をする。
【0194】
図58に示すように、鍔12tは、カートリッジ上体12の内側側面12iからディスク100の内周方向に張り出しており、ディスク収納部10dの外周部のほぼ全域に形成されている。ディスク100がディスク収納部10dに収納されたときのディスクカートリッジ312の断面は図59に示されている。シャッタ21および22が閉じた状態では、図59に示すように、ディスク100の信号記録面100Aの外周部は鍔12tに当接する。これにより、ディスク100の外周部とカートリッジ本体との隙間が塞がり、信号記録面100A側へ埃が進入するのを防止することができる。
【0195】
カートリッジ本体10の鍔12tとカートリッジ下体11との間には、空隙10wを設けており、シャッタ21、22が開くとき、図60および61に示すように、空隙10wにシャッタ21、22の一部が入り込んで、カートリッジ本体10とシャッタ21、22とが干渉するのを防いでいる。
【0196】
このような構造においては、図59に示すように、シャッタ21、22が閉じている時、ディスク100とシャッタ21、22との間に外部に通じる隙間10zが生じる。この隙間10zを塞ぐためディスクセンターホール100h近傍に凸部21wおよび22wをシャッタ21および22に設けている。図58に示すように、シャッタ21、22が閉じた状態では、凸部21w、22wは密着し、ディスクセンターホール100h近傍の全周を塞ぐ凸部20wが形成される。これによりディスクセンターホール100h近傍からディスク100の信号記録面100A側への埃の進入を防止できる。
【0197】
凸部21w、22wの先端は、ディスク100の信号記録面100Aと接触する可能性がある。このため、凸部21w、22wの稜線を丸くして、ディスクへの傷付きを防止することが好ましい。また、凸部21w、22wは、シャッタ21、22とそれぞれ一体に形成してもよい。この場合、凸部20wのディスク100と当接する部分にディスクへの傷付き防止用の不織布を粘着あるいは超音波溶着するか、傷付き防止用のコーティングを形成することが好ましい。また、凸部21w、22w自体をディスクへの傷付き防止用の不織布あるいは傷付き防止用のコーティングで形成し、シャッタ21および22上に直接、超音波溶着するか、または固着してもよい。
【0198】
また、図59に良く示されているように、シャッタ21および22が閉塞状態では、ディスク100は凸部20wと鍔12tとにより、シャッタ21および22から空隙10zだけ浮いた状態でシャッタ21および22に保持されている。すなわち、ディスク100の信号記録面100Aの大部分はシャッタ21および22には面接触していない。従って、シャッタ21および22に傷付防止用不織布の貼り付け等の処理が施されていない場合でも、信号記録面100Aに傷がつくことを防止できるという効果もある。
【0199】
図62および63は、ディスク100の外周方向に拡大された凸部21w’および22w’を有するディスクカートリッジを示しており、図62はシャッタ21、22が閉じた状態を示し、図63はシャッタ21、22が開いた状態を示している。
【0200】
図62および63に示すように凸部21w’および22w’は、シャッタ21、22が開放している状態において、ディスク収納部10dに設けられた鍔12tよりもディスク収納部の中心側に設けられていることが好ましい。これにより、凸部21w’および22w’と鍔12tとが接触したり干渉したりすることを防ぐことができる。
【0201】
凸部21w’および22w’はシャッタ21および22とそれぞれ一体に形成してもよい。この場合、凸部21w’および22w’のディスク100と当接する部分にディスクへの傷付き防止用の不織布を粘着あるいは超音波溶着するか、傷付き防止用のコーティングを形成することが好ましい。また、凸部21w’および22w’自体をディスクへの傷付き防止用の不織布あるいは傷付き防止用のコーティングで形成し、シャッタ21および22上に直接、超音波溶着するか、または固着してもよい。
【0202】
(第13の実施形態)
以下、本発明の第13の実施形態に係わるディスクカートリッジ313について、図を参照しながら説明する。
【0203】
まず、図64および65を参照して、ディスクカートリッジ313のおおまかな構造を説明する。なお、第8の実施形態と同様、図64および65に示されるディスク100は第1および第2の面を備えており、図64では、第1の面であり、通常ディスクのラベル等が描かれている面が示されている。ディスク100の第2の面である信号記録面100Aは、図65において裏面として示されている。
【0204】
図64および65に示すように、ディスクカートリッジ313は、カートリッジ下体11、カートリッジ上体12、一対のシャッタ21、22および脱落防止部材23を含む。
【0205】
カートリッジ下体11は、図65に示すように、外部からディスク100を回転させるためのスピンドルモータ等のチャッキング部材が侵入できるよう開口したチャッキング開口部11cと、ディスク100の信号記録面100Aに対して信号の再生および記録の少なくとも一方を行うヘッドが侵入し、アクセスできるよう開口したヘッド開口部11hとを有する。カートリッジ下体11は、ディスク100の信号記録面100Aと対向する。またカートリッジ下体11は合成樹脂を成形して形成されている。
【0206】
ヘッド開口部11は、カートリッジ下体11の側面にまで達しており、ヘッド開口部11hによりカートリッジ下体11の剛性が弱くなるのを防止するために、ヘッド開口部11hを繋ぐ橋梁部11bをカートリッジ下体11は有している。またカートリッジ下体11の裏面には、ドライブ装置側のカートリッジ位置決めピンを挿入するための位置決め11wを2ヶ所設けている。
【0207】
カートリッジ上体12は、ディスク100の出し入れが可能であり、ディスクの上面を露出するようにディスク100の全投影領域を開口する円形のディスク開口部12wを有する。カートリッジ上体12とカートリッジ下体11とは外縁部で接着もしくは溶着されてカートリッジ本体10を構成している。カートリッジ上体12も合成樹脂から形成されている。
【0208】
カートリッジ下体11のディスク100の信号記録面100Aと向かい合う第1の内側面11uと、カートリッジ上体12のディスク開口部12wを構成する略円筒状の第2の内側面12iとにより、ディスク100を収納するディスク収納部10dが構成される。これにより、第1の内側面11uがディスク収納部10dの底部となる。
【0209】
ディスク収納部10dにおいて、第2の内側面12iとディスク100との間にはディスク100が回転可能な程度の空間が設けられる。また、ディスク収納部10dの上部はディスク開口部12wになっており、ディスク収納部10dに保持されたディスク100は、その片面をディスク開口部12wから外部に露出する。
【0210】
脱落防止部材23は、その一部がディスク開口部12wに突出するようにカートリッジ上体12に着脱可能に設けられている。図64および65に示すように、本実施形態では脱落防止部材23は2つ設けられている。一方、カートリッジ上体12には、カートリッジ上体12と一体に形成されており、ディスク開口部12wから突出している脱落防止部12sが設けられている。2つの脱落防止部材23および脱落防止部12sは、ディスク開口部12wの円周上において、おおよそ等間隔に配置されており、ディスク開口部12wからディスク100が脱落することを防止する。また脱落防止部12sの一部に凸形状のディスク当接部12s’を2ヶ所設けている。このディスク当接部12s’の高さは、ディスク100から見た場合、脱落防止部材23のディスク当接部23aと同じ高さである。
【0211】
この構造によって、ディスクカートリッジ313が垂直、或いは裏向きの状態で使用されても、ディスク100の姿勢を安定に保つことができる。従って、ディスクカートリッジ313を垂直、あるいは裏向きの状態でドライブ装置に挿入して使用する場合において、特に脱落防止の効果を発揮する。なお、脱落防止部材23は、着脱可能にカートリッジ本体10に取り付けられていなくてもよい。ディスク100がカートリッジ本体10から取り出せる程度にディスク収納部10d内において回動あるいは昇降できる限り、カートリッジ上体12に脱落防止部材23が固定されていてもよい。
【0212】
シャッタ21および22は、ディスク100の信号記録面100Aとディスク収納部10dの内側面11uとの間の同一平面上に設けられている。シャッタ21および22は、回動孔21uおよび22uをそれぞれ有しており、カートリッジ本体10のディスク収納部10d以外の領域であって、かつヘッド開口部11hと反対側に設けられた一対の回動軸11sに回動孔21u、22uが回動自在にそれぞれ嵌合している。このため、チャッキング開口部11cおよびヘッド開口部11hを外部に対して開放または閉塞するようシャッタ21および22は回動軸11sを中心に移動する。シャッタ21および22も合成樹脂から形成される。
【0213】
シャッタ21および22の回動孔21uおよび22u近傍にはそれぞれリング形状部21cおよびピン状部22cが設けられている。リング形状部21cおよびピン状部22cは互いに噛み合う形状を備え、シャッタ21および22を互いに連動しながら開閉させる連動機構20cを構成している。連動機構20cは、カム機構、あるいは歯車機構等の連動動作可能な他の機構で構成してもよい。
【0214】
シャッタ21および22のディスク信号記録面100Aと向かい合う面にはディスク100への傷つき、もしくは信号記録面100Aへの埃塵の侵入を防止する保護層21p、22pが設けられている。
【0215】
保護層21pおよび22pは、傷つき防止用不織布、防塵用不織布、傷つき防止用コーティング層、および防塵用コーティング層から適宜選択することができる。本実施形態では、防塵用不織布からなるシートを保護層21p、22pとして貼着もしくは超音波溶着させている。
【0216】
シャッタ21に設けられたロック突起部21kと、これと噛み合うよう、シャッタ22に設けられたロック係合部22kとは、シャッタ21および22を互いに開閉ロックさせるロック機構20kを構成している。この構造により、シャッタ21および22同士を開閉ロックすることができるので、操作者が容易にシャッタを開放させてしまうことを防ぐ。そして、ディスク100の信号記録面100Aへの埃・指紋・傷等の付着を防止する。ロック突起部21kはシャッタ21と、ロック係合部22kはシャッタ22と、それぞれ一体に形成されている。
【0217】
また、シャッタ21および22には切り欠き21hおよび22hが設けられている。シャッタ21および22が閉塞状態では切り欠き21hと22hとが当接し、孔20hを形成する。シャッタ21および22が閉塞している状態において、孔20hは、ディスク100のセンターホール100hに対応する位置にあり、孔20hの直径はディスク100のセンターホール100hの直径とほぼ等しい。これにより、ディスクカートリッジ313が表向きに放置される場合においてシャッタ21、22に埃が付着することを防ぎ、ディスクカートリッジ313が裏向きに放置される場合において、ディスク100の信号記録面側100Aに直接埃が付着するのを防止できる。
【0218】
第8の実施形態等で説明したように、シャッタ21および22には、シャッタが閉塞状態の時にディスク100を保持するためのディスク保持部21a、21b、22a、22bがディスク円周上に散在する形でシャッタ21および22と一体に成形されている。ディスク保持部21a、21b、22a、22bのディスク100と当接する部分は逆テーパ状の斜面になっている。これらの斜面により、シャッタ21、22が閉塞状態において、ディスク100をシャッタ21、22側に押圧しながら確実に保持することができる。
【0219】
また、本実施形態では、ディスク保持部21bのみ、シャッタ21に固定されずに弾性部21dにより結合されており、ディスク100の半径方向(ディスクの中心へ向かって)自在に移動できるように形成されている。これにより、装着されるディスクの直径、あるいは厚みがばらついた場合でも、ガタつきなく確実にディスク保持部21a、21b、22a、22bがディスク100を保持できる。
【0220】
回動孔22uの反対側、即ちディスク保持部22aの近傍にはシャッタ22を開閉操作するためのシャッタ開閉操作部22tがシャッタ22に一体に形成されている。そしてカートリッジ本体10にシャッタ21および22装着された場合、シャッタ開閉操作部22tは橋梁部11bの下側のヘッド開口部11h内に位置する。シャッタ21および22を開閉操作する際、開閉操作部22tは、橋梁部11bに沿って、ヘッド開口部11h内で移動する。この配置により、カートリッジ本体10にシャッタ開閉操作部22tが移動するための空隙を別途設ける必要がなくなる。言い換えれば、カートリッジ本体10に余計な空隙を設ける必要がなくなり、カートリッジ本体10内への埃の進入を防止することができる。またシャッタ開閉操作部22tをカートリッジ本体10のヘッド開口部に配置することができるので、デザイン的に優れたカートリッジを提供することができる。
【0221】
図66に示すように、シャッタ21とシャッタ22とは、一直線上において当接するのではなく、直線上にない複数の接合面を有する。具体的には、チャッキング開口部11c領域では、シャッタ21およびシャッタ22は、それぞれ第1の接合面である21fおよび22fを有し、ヘッド開口部11h領域では、シャッタ21およびシャッタ22は、それぞれ第2の接合面である21gおよび22gを有している。接合面21fおよび22fは、本実施形態ではディスクカートリッジ313の対称中心線上で当接する。一方、接合面21gおよび22gは、対称中心線から所定の角度、ここでは約15〜16度だけずれた直線上で当接している。このような形状にすることにより、シャッタ開閉操作部22t近傍から一体化した形状でシャッタ22を形成することができ、シャッタ22の剛性を十分確保することができる。
【0222】
シャッタ21および22は、ディスク収納部10d以外の領域にそれぞれ設けられたシャッタバネ31および32によって、シャッタ21および22が閉じる方向に付勢されている。シャッタバネ31および32は、カートリッジリッジ下体11に2ヶ所設けたバネ柱11tにそれぞれ挿入される。本実施形態では、シャッタバネ31および32としてねじりコイルバネを使用している。同じ形状のバネをシャッタバネ31および32として用いることにより、コストを低減している。ねじりコイルバネ以外に、圧縮バネ、板バネ、樹脂弾性バネ等、種々の弾性部材をシャッタバネとして用いることができる。
【0223】
図65に示すように、ディスクカートリッジ313は、ライトプロテクト部材40を備えている。ライトプロテクト部材40は、カートリッジ下体11の溝部11vに摺動可能に装着される。ライトプロテクト部材40を摺動することにより、凸部40tの位置が移動し、ドライブ装置に設けられた検出スイッチが、凸部40tの位置に対応してONまたはOFF状態になる。これによってディスク100への記録を禁止したり、許可したりすることができる。
【0224】
上述したカートリッジ下体11とカートリッジ上体12からなるカートリッジ本体10、脱落防止部材23、シャッタ21、22、シャッタバネ31、32、ライトプロテクト部材40により、ディスクカートリッジ313は構成されている。
【0225】
カートリッジ下体11とカートリッジ上体12が接合される際、カートリッジ下体11の2つの回動軸11sはカートリッジ上体12の2つの凹部12hにそれぞれ嵌合されるようになっている。これにより回動軸11sの剛性が上がり、シャッタ21および22が開放状態の時においても、シャッタバネ31および32の付勢力によるシャッタ回動周辺部のねじれが低減でき、確実なシャッタ開放量を確保できる。
【0226】
カートリッジ本体10(カートリッジ上体12)の上面には、収納されるディスク100に書き込まれた内容などを記述することのできるラベル面10f、ディスクカートリッジ313のドライブ装置への挿入方向(矢印1A)を示す矢印形の刻印または凹部10aが設けられている。
【0227】
また、挿入方向1Aに平行なカートリッジ本体10の2つの側面に設けた一対の凹部10cおよび10eは、ドライブ装置がディスクカートリッジ313をローディングする際の、或いはカートリッジ313がチェンジャに収納された場合の、引き込み用の係止もしくは位置決め用の窪みとして用いることができる。またカートリッジ本体の一側面に設けたスリット部10bは、ドライブ装置にディスクカートリッジ313を挿入する際の表裏検出用の窪みとして用いることができる。
【0228】
次に、ディスクカートリッジ313の動作について、シャッタが閉じた状態を示す図66、シャッタが開いた状態を示す図67、シャッタロック部詳細図である図68、およびシャッタのディスク保持部の詳細図である図69を参照しながら説明する。
【0229】
まずディスクカートリッジ313がドライブ装置に装着されない状態、即ち保管状態について説明する。このとき、図66に示すようにシャッタ21および22は閉塞している状態にあり、図69に示すように、シャッタ22のディスク保持部22aの斜面部22a’がディスク100の稜に当接することにより、ディスク100を保持し、かつ厚み方向100t方向へ押圧し、シャッタ22のシート22pに信号記録面100Aを面接触させ、ディスク100をカートリッジ本体10に保持固定する。その他のディスク保持部21a、21b、22bについてもそれぞれ斜面部21a’、21b’、22b’が形成されており、斜面部22a’と同様にディスク100をカートリッジ本体10に保持固定する。
【0230】
この状態では、ディスク100の信号記録面100Aがシート21pおよび22pに密着しているため、信号記録面100Aへの埃の付着を防止できる。また、外部から露出したディスク100の片面を強制的に回転させることにより、またはシャッタ21および22を強制的に開閉動作させることにより、ディスク100の信号記録面100Aに付着した埃や指紋等の汚れを払拭することもできる。
【0231】
またロック機構20kによりシャッタ21および22は開閉ロックされているので、操作者が簡単にはシャッタ21および22を開放できない。従って、ディスク100の信号記録面側100Aを保護でき、埃、指紋、傷等の付着を防止できる。
【0232】
またディスク100のセンターホール100hに対応するシャッタ21および22の領域には、シャッタ21および22のそれぞれの切り欠き21hと22hとによって形成される孔20hを設けている。したがって、カートリッジ313が放置された状態において、センターホール100hから進入による埃がシャッタ21および22に付着するのを防止できる。
【0233】
またシャッタ21および22が閉塞している時、シャッタ21と22との接合面のうち、少なくともヘッド開口部11hとチャッキング開口部11cの上で突き合わされる接合面21fおよび22fならびに接合面21gおよび22gは、図70および71に示すように、ディスク100の厚み方向に重畳している。従って、ディスク100の直径がばらついている等の理由によって、シャッタ21および22が完全には閉塞しない場合、あるいはシャッタ21とシャッタ22とのロックが不完全であるため、シャッタ21および22が完全には閉塞しない場合であっても、シャッタ21および22の接合面には隙間を生じない。このため、このような場合でも、ディスク100に埃、指紋、傷等が付着することを確実に防止できる。
【0234】
また図70に示すように、ヘッド開口部11h周辺において、シャッタ21と22とは、シャッタ22の接合面22gがシャッタ21の接合面21gよりも上になるように接合している。一方、図71に示すように、チャッキング開口部11c周辺においては、シャッタ21と22とは、シャッタ21の接合面21fがシャッタ22の接合面22fよりも上になるように接合している。この様にシャッタ21および22が当接する複数の接合面の間で接合面の角度が異なるようにしてもよい。このような構造にすることによって、ディスクの厚み方向に対して2枚のシャッタ21および22が確実に係合するので、シャッタ21および22のそれぞれが浮きあがることを防止でき、更に、シャッタ21および22が閉塞した状態において、シャッタ21および22の接合面の剛性を高めることができる。
【0235】
なお、本実施形態において、シャッタ21および22は、図70および71に示すような接合面21g、22g、21f、22gを有しているが、シャッタ21および22の接合面の位置や接合の仕方は、図70および71に示す以外の位置や接合の仕方であってもよい。例えば、図70において示している接合面21g、22gをヘッド開口部11h周辺に配置し、接合するようにしてもよいし、逆に図71において示している接合面21f、22fをチャッキング開口部11c周辺に配置し、接合するようにしてもよい。これにより、シャッタ21および22の閉塞時の剛性がより向上し、接合面の隙間を減少させることができ、カートリッジ内部への埃の侵入を防止できる。
【0236】
またシャッタ21および22が閉塞している状態では、図68に示すシャッタ21および22に設けた凸部21j、22jがそれぞれ図65に示すカートリッジ上体12に設けられた2個のシャッタストッパー部12fに当接している。したがって、シャッタ21および22は回動に対して規制されており、閉塞している状態から移動することはない。これにより、シャッタのガタを防止することができ、また、操作者の故意的な扱いによるシャッタの破損を防止することができる。さらにシャッタ21および22の回動が規制されるため、シャッタ開閉操作部22tの位置が変動しない。このため、ディスクカートリッジ313をドライブ装置に挿入した場合、ドライブ装置のシャッタ開閉機構がシャッタ開閉操作部22tを確実に係合することができる。
【0237】
次にディスクカートリッジ313がドライブ装置に装着される状態を説明する。図66に示すように、ディスクカートリッジ313を1A方向にドライブ装置に挿入すると、ドライブ装置に設けたカートリッジ位置決めピンがディスクカートリッジ313の位置決め孔11wに係合し、ドライブ装置内でのディスクカートリッジ313の水平方向および高さ方向の位置決めがなされる。
【0238】
次にドライブ装置内に備えられたシャッタ開閉機構のシャッタ開閉部材が図68に示すシャッタ開閉操作部22tに係合し、かつシャッタ開閉機構のロック解除部材がシャッタ21のロック弾性部21eで繋がったロック押圧部21yを20A方向に押圧する。これにより、ロック機構20kのロック突起部21kとロック係合部22kとが離れ、ロックが解除される。この状態で同時にシャッタ開閉部材によりシャッタ開閉操作部22tが20B方向に移動する。図67に示すように、シャッタ21は回動軸11sを回動中心にして、シャッタバネ31の付勢力に反して回動する。これに伴い、連動機構20cで連動したシャッタ22も同様にシャッタバネ32の付勢力に反して回動する。したがって、シャッタ21が完全に開くと、シャッタ22も開放が完了する。
【0239】
またこのとき、ロック突起部21kおよびロック押圧部21yはロック弾性部21eにより元の形状位置に復帰している。したがって、樹脂によって形成されたロック弾性部21eの塑性変形は発生しない。この様にして、ディスク100の信号記録面100Aはチャッキング開口部11cとヘッド開口部11hを通じて外部に露出される。またディスク保持部21a、21b、22a、22bにより保持されていたディスク100は、シャッタ21および22が回動することにより、保持から開放され、ディスク収納部10d内で回転可能な状態となる。
【0240】
続いて、ドライブ装置のスピンドルモータおよびターンテーブル、ヘッドが、それぞれチャッキング開口部11cとヘッド開口部11hに進入し、ディスク100への記録あるいは再生が可能な状態となる。
【0241】
この様に、外部から突起物等によりロック突起部21kを20A方向に押してロック係合部22kとの嵌合を外しながら、同時にシャッタ開閉操作部22tを矢印20B方向に押すことによってのみ、シャッタ21および22を回動させてチャッキング開口部11cとヘッド開口部11hを外部に対して開放し、同時にディスク保持部21a、21b、22a、22bによるディスク100の保持を解除することができる。従って、操作者による安易なシャッタの開放、あるいはディスクの取り外しを防ぐことができるので、ディスク100への埃・指紋・傷等の付着を防止することができる。
【0242】
次にディスクカートリッジ313がドライブ装置からイジェクトされる状態を説明する。ドライブ装置のイジェクト機構が作動すると、シャッタ開閉操作部22tに係合したシャッタ開閉部材がシャッタ開閉操作部22tより離れる。これによりシャッタ21および22の開放維持ができなくなり、シャッタバネ31および32で閉塞方向に付勢されているシャッタ21および22は、閉塞方向に回動する。その結果、シャッタ21および22がヘッド開口部11hおよびチャッキング開口部11cを閉塞する。この時、シャッタ21および22はロック機構20kにより開閉ロックされる。またディスク100はディスク保持部21a、21b、22a、22bにより保持され、元の状態に戻る。この状態でカートリッジ313はドライブ装置からイジェクトされる。
【0243】
なお、ディスクカートリッジ313において、図69に示すように、カートリッジ本体10に設けた脱落防止部材23のディスク当接部23aの高さとカートリッジ上体12のディスク当接部12s’の高さは同じである。またシャッタ21および22のディスク保持部21a(21b、22a、22b)の斜面部21a’(21b’、22a’、22b’)は、ディスク当接部23aおよび12s’よりもディスク100の上方向即ち100u方向へ向けて高く形成されている。これにより、ドライブ装置の形態次第によってディスクカートリッジ313が垂直の状態、あるいは裏向きの状態で使用された場合でも、シャッタ21および22はディスク100を確実に保持することができる。例えば、特にディスク100が裏向きの状態で使用された場合、ディスク100はチャッキング状態から開放されるとディスク当接部23aおよび12s’に当接し、安定した水平状態を維持する。この状態でシャッタ21および22が閉塞状態に移行すると、ディスク100は斜面21a’(21b’、22a’、22b’)に当接し、斜面を滑らかに滑り込みディスク保持部21a(21b、22a、22b)により確実に保持される。
【0244】
以上述べたように、本実施形態のディスクカートリッジによれば、カートリッジ本体にディスク開口部を有する構造を備え、ディスクの一方の面のみを覆っておる。また、シャッタの開閉操作部をカートリッジ本体のヘッド開口部に設けることにより、カートリッジ本体に不要な隙間を形成する必要がなくなる。これによって、カートリッジ本体内への埃の進入を防止することができる。
【0245】
また、2枚のシャッタをチャッキング開口部領域ではディスクの中心線上で当接させ、ヘッド開口部領域ではディスクの中心線から所定の角度だけずれた直線上で当接させている。これにより、シャッタ開閉操作部近傍から一体化した形状にすることができ、シャッタの剛性を十分確保することができる。
【0246】
また2枚のシャッタは互いに開閉ロックされる構成としているため、操作者は容易にシャッタを開放することができない。したがって、ディスクへの埃・指紋・傷等の付着を防止することができる。
【0247】
また複数のディスク保持部のうち、少なくとも一つはシャッタに固定されずに弾性部により結合されており、シャッタバネの力も付加されディスクの半径方向に弾性変形できる。これにより装着されるディスクの径がばらついた場合でも、ガタつきなく確実にディスクを保持することができる。
【0248】
(第14の実施形態)
以下に本発明の第14の実施形態によるディスクカートリッジ314について図72から81を参照して説明する。本実施形態のディスクカートリッジ314において第13実施形態のディスクカートリッジ313と同じ構成要素には同じ参照符号を付している。
【0249】
ディスクカートリッジ314が、第13の実施形態のディスクカートリッジ313と異なっている点は、カートリッジ上体12の内側上面12uの形状(図79)、ディスク保持部21a、21b、22aおよび22bの形状(図72から79)、ならびに脱落防止部材53の形状(図72、77、78)である。また、ディスクカートリッジ314は更にディスク受け部60(図72および81)を有している。以下にディスクカートリッジ314のこれら相違点を主に説明する。
【0250】
第13の実施形態のディスクカートリッジ313において、ディスク保持部21a、21b、22a、22bの高さは、ディスク100の外周に沿ってほぼ同じであった。これに対し、本実施の形態のディスクカートリッジ314では、図73および79に示すように、ディスク保持部21b、22aおよび22bの一部に突起が設けられている。具体的には、ディスク保持部21b、22aおよび22bは、突起を含み、第1の高さh1を有する第1の領域121b、122aおよび122bと、第2の高さh2を有する第2の領域221b、222aおよび222bとをそれぞれ含んでいる。一方、ディスク保持部21aは、第2の高さh2を有する第2の領域221aのみを含んでいる。
【0251】
第1の高さh1は第2の高さh2よりも大きいが、第13実施形態のディスクカートリッジ313のディスク保持部21a、21b、22a、22bの高さと同程度である。つまり、本実施の形態のディスク保持部21a、21b、22a、22bは、第1の領域121b、122aおよび122bをのぞいて、第13の実施形態のディスクカートリッジ313のディスク保持部21a、21b、22a、22bよりも低くなっている。
【0252】
また、図74および75に示すように、ディスク保持部22aの第1の領域122aの上面は、ディスクの外周に沿う方向にそって、ディスク側が高くなっている段差223が設けられている。ディスク保持部21bの第1の領域121bの上面およびディスク保持部22bの第1の領域122bも同様に段差を備えている。
【0253】
第1の領域121b、122aおよび122bは、シャッタ21および22が閉じてきたときにそれぞれのディスク保持部21b、22aおよび22bにおいて、一番早くディスクと接する領域であり、したがって、第2の領域221b、222a、222bよりも先にディスク100と接する。
ディスク保持部21a、21b、22a、22bはシャッタ21および22の開閉にともなって移動する。図77および78はシャッタ21および22が閉じているときおよび開いているときのディスク保持部21a、21b、22a、22bの位置をよく示している。また、図79および80には、図78に示されるB−B断面およびC−C断面が示されている。
【0254】
図77から79に示すように、カートリッジ上体12の内側上面12uであって、シャッタ21および22を開閉したとき、ディスク保持部21b、22a、22bの第1の領域121b、122a、122bが通過する領域12y、12x、12zは窪んでいる。一方、第2の領域221b、222a、222bが通過する領域12y’、12x’、12z’は窪んでいない。したがって、領域12x、12y、12zにおけるカートリッジ上体12の厚みは、領域12x’、12y’、12z’や他の領域に比べて薄くなっている。
【0255】
図76および79に示すように、第1の領域122aの先端は、脱落防止部材53の下面よりも上に位置している。また、ディスク保持部22aの第1の領域122aの先端部分が、カートリッジ上体12の内側上面12uに設けられた領域12xの凹部に入り込んでおり、領域12xの凹部が第1の領域122aの先端部分を受けている。第1の領域122aの先端部分では、段差223により、第1の領域122aの上面の一部のみが内側上面12uと接している。第2の領域222aは、カートリッジ上体12の内側上面12uと接していない。
【0256】
シャッタ21および22の開閉動作を円滑にするために、ディスク保持部22aの第1の領域122aの先端部分とカートリッジ上体12の内側上面12uとの接触による摩擦は小さいほうが好ましい。このため、ディスク保持部22aの第1の領域122aの先端部分は、ディスク100の半径方向に沿う断面が円弧の一部となる凸部形状になっている。段差223は、先端部分を鋭利な形状とすることによる強度の不足を補い、先端部分の成形精度を上げると共に成形を容易にするために設けられている。
【0257】
図80に示すように、ディスク保持部22bにおいても、第1の領域122bの先端は、脱落防止部材53の下面より上方に位置している。また、第1の領域122bの先端部分は、カートリッジ上体12の内側上面12uに設けられた領域12zの凹部に入り込んでおり、領域12zの凹部が第1の領域122bの先端部分を受けている。図示しないが、ディスク保持部21bにおいても、第1の領域121bの先端が脱落防止部材53の下面より上方に位置しており、カートリッジ上体12の内側上面12uに設けられた領域12yの凹部に入り込んでいる。
【0258】
このように、カートリッジ上体12の内側上面12uの領域12x、12y、および12zを窪ませ、その凹部に、ディスク保持部の一部を入り込ませることによって、領域12x、12y、および12zの凹部の深さ分だけ、ディスクカートリッジ314全体を薄くすることができる。
【0259】
このような構造によれば、仮にカートリッジが垂直あるいは裏向きの状態で使用された場合でも、ディスク100がチャッキングから開放され、シャッタ21および22が閉じてくると、確実にディスク保持部22aの第1の領域122aの傾斜部122a’がディスク100に当接する。そして傾斜部122a’を滑らかに滑り込んで、ディスク保持部22aの第2の領域222aの傾斜部222a’も当接するようになる(図74)。このとき、突起の設けられていないディスク保持部21aの第2の領域221aの傾斜部221a’もディスク100に当接する。その結果、ディスク保持部21aおよび22aが、協同してディスク100を保持するようになる。ディスク保持部21bおよび22bも同様の動作によって、ディスク100を保持する。したがって、ディスクカートリッジを薄くしても、あらゆる姿勢においてシャッタを確実に閉じることができ、ディスクを確実に保持することができる。
【0260】
なお、もし、ディスク保持部の形状を第1の実施形態と同じにしたままで、ディスクカートリッジ全体を薄くしようとすれば、図78に示すように、カートリッジ上体12の内側上面12uのディスク保持部22a、21b、および22b全体が通過する領域12x、12x’、12y、12y’12z、および12z’を窪ませる必要がある。この場合、カートリッジ上体12において、かなり広い面積にわたって厚みが薄くなってしまい、ディスクカートリッジ全体の強度を損ねてしまう。これに対して、ディスクカートリッジ314によれば、厚みを薄くしている領域12x、12y、12zは狭いので、ディスクカートリッジ全体の強度を損なうことなく、ディスクカートリッジの厚みを小さくすることができる。
【0261】
本実施の形態では、4つのディスク保持部のうち、3つに突起を設けて第1の領域としているが、ディスク保持部の数やシャッタの形状に合わせて種々の数を選ぶことができる。
【0262】
本実施形態のディスクカートリッジ314において第13の実施形態のディスクカートリッジ313と異なる他の点は脱落防止部材53の構成にある。
【0263】
図72に示すように、脱落防止部材53は円板の一部を切り取った形状をしている。カートリッジ上体12のディスク開口12wに接するように脱落防止部材53にほぼ対応する切り欠き54が設けられ、脱落防止部材53は回転可能なように切り欠き54に係合されている。図77に示すように、脱落防止部材53は、回転によって、カートリッジ上体12のディスク開口12wに脱落防止部材53の一部が突出するように保持される。また、図78に示すように、脱落防止部材53を回転させることによって、脱落防止部材53がカートリッジ上体に収まり、突出した部分がディスク開口12wにない状態にも脱落防止部材53を保持し得る。脱落防止部材53が切り欠き54から外れることが問題となる場合には、脱落防止部材53の側面と切り欠き54を形成しているカートリッジ上体12の側面とに係合する凹凸などを設ければよい。
【0264】
このような構造にすることによって、脱落防止部材53の厚みをカートリッジ上体12の上面とほぼ同じにすることができるので、ディスクカートリッジ314全体の厚みを薄くすることができる。
【0265】
本実施形態のディスクカートリッジ314において、次に特徴的なところは、図72、77、78および81に示されるように、カートリッジ下体の内側下面11uと内側側面11iとがつくるディスク収納部の底部内周にディスク受け部60が設けられている点である。ディスク受け部60は、カートリッジ下体の内側下面11uに平行な上面60aを有している。
【0266】
シャッタ21および22が閉塞状態にあり、ディスク100がディスク保持部によって保持されているとき、ディスク100の信号記録面100Aの外周近傍と、ディスク受け部60の上面60aとが接する。これによって、ディスク100の信号記録面100Aに埃が付着したり、カートリッジ下体の内側下面11に埃がたまったりするのを防止することができる。
【0267】
ディスク受け部60の形状は図81以外のものであってもよい。例えば、図82に示すように、カートリッジ下体の内側下面11uと内側側面11iとに接するように設けられたテーパ形状を有するディスク受け部76を設けても良い。この場合、シャッタ21および22が閉塞状態にあり、ディスク100がディスク保持部によって保持されているとき、ディスク100の信号記録面100Aの外周がディスク受け部76と接する。
【0268】
(第15の実施形態)
以下に本発明の第15の実施形態によるディスクカートリッジ315について図83から87を参照して説明する。本実施の形態のディスクカートリッジ315において第14の実施形態のディスクカートリッジ314と同じ構成要素には同じ参照符号を付している。
【0269】
図83に示すように、ディスクカートリッジ315は、カートリッジ下体11の内側下面11uのシャッタ21および22と接触する領域、ならびにシャッタ21および22の下面21vおよび22vに4種類の凹部85、86、87、88a〜88cが設けられている点でディスクカートリッジ314と異なっている。これら4種類の凹部について順に説明する。なお、凹部の深さは、12cmのディスクを保持するディスクカートリッジの場合には、例えば約0.1mmから0.3mmである。
【0270】
シャッタ21および22が閉じた状態を示す図84および開いた状態を示す図85によくあらわされているように、まず、シャッタ21および22が開閉する際、シャッタ21および22のディスク保持部21a、21b、22aおよび22bが接するカートリッジ下体11の内側下面11uの領域において、第1の凹部86が設けられている。
【0271】
ディスク保持部21a、21b、22aおよび22bは、ほぼ隙間なくカートリッジ上体12および下体11により挟み込まれている。ディスクカートリッジ315の組み立て時、あるいは、ディスクカートリッジ315を構成している部品の寸法ばらつきによって、ディスク保持部21a、21b、22aおよび22bは、カートリッジ上体12および下体11に強く接触する可能性がある。これによって、ディスク保持部21a、21b、22aおよび22bとカートリッジ上体12あるいは下体11との摩擦が大きくなり、シャッタ21および22の開閉動作が不安定になったり、摩擦によって発塵したりする。
【0272】
第1の凹部86を設けることによって、ディスク保持部21a、21b、22aおよび22bの下部に隙間が形成されるため、このような摩擦を低減することができ、シャッタ21および22の開閉動作を安定させ、摩擦による発塵を低減することができる。
【0273】
第2の凹部87は、シャッタ21および22が閉じているとき、シャッタ21および22の外形エッジ部が位置する領域に設けられる。図84および86に示すように、第2の凹部87はシャッタ21および22の外形エッジ部と対応するカートリッジ下体11の内側下面11uの線を含んでその外側および内側に渡って設けられていることが好ましい。
【0274】
ディスクカートリッジ315はディスクの片面を露出させて収納するため、図86に示すようにディスク100を矢印Aで示すように押さえつけることが可能である。ディスク100の信号記録面100Aを保護するため、不織布21sおよび22sが設けられているが、シャッタ21および22の外形エッジ部にまで完全には貼り付けられていない。このため、ディスク100を矢印Aで示すように押さえつけるとシャッタ21および22の外形エッジ部が、ディスク100の信号記録面100Aと接触して、信号記録面100Aに傷がつく恐れがある。
【0275】
しかし、第2の凹部87を設けることによって、シャッタ21および22の外形エッジ部はその一部が第2の凹部87のなかへ入り込むように変形することができるようになる。これによって、押さえつける力を分散し、ディスク100の信号記録面100Aにシャッタ21および22の外形エッジ部が強く接触するのを防止する。
【0276】
第3の凹部は、チャッキング開口部11cおよびヘッド開口部11hを囲むように内側下面11u上設けられた第3の凹部88aと、シャッタ21および22が閉じている状態でシャッタ21および22とは重なっていない内側下面11uの領域に設けられた第3の凹部88bと、シャッタ21および22が閉じている状態でシャッタ21および22と重なっている内側下面11uの領域に設けられた第3の凹部88cを含む。第3の凹部88bおよび88cはディスク収納部の内側面に沿って円弧状に設けられている。また、本実施の形態では、第3の凹部88aは3本設けられている。
【0277】
ディスクカートリッジ315には、ディスク受け部等、埃がディスクカートリッジ内に入りこんだり、ディスクの信号記録面に埃が付着したりするのを防ぐための種々の構造が取り入れられているが、埃の進入や付着を完全に防止することは難しい。
【0278】
第3の凹部は、こうしたディスクカートリッジ315内に進入した埃を貯めておく働きをする。具体的には、シャッタ21および22の開閉動作にともなって、埃がこれら第3の凹部へ移動する。いったん第3の凹部へ入った埃は、シャッタ21および22と接することがないため、再び第3の凹部からでていくことなく、第3の凹部にとどまり続ける。このようにして第3の凹部に埃を貯めておくことによって、埃によるシャッタの動作不良や摩擦による発塵を低減することができる。
【0279】
なお、このような効果は、上記第1の凹部86および第2の凹部87によっても得られる。したがって、上記第1の凹部86、第2の凹部87および第3の凹部88aから88cは、必ずしもすべてを備えている必要はなく、いずれかひとつを備えているだけでも、少なくとも埃によるシャッタの動作不良や摩擦による発塵を低減することができる。
【0280】
また、シャッタ21および22とカートリッジ下体11の内側下面11uとの間に入り込んだ埃をより効果的に取り除いて、第2の凹部87等に溜め込むために、シャッタ21および22の下面21vおよび22vにおいて、外形エッジ部に沿って凹部85を更に設けても良い。この場合、図84に示すように、シャッタ21および22が閉じた状態で、第2の凹部87よりもカートリッジの中心側に凹部85を設けることが好ましい。また、図86に示すように、シャッタ21および22の凹部85とカートリッジ下体11の内側下面11uの第2の凹部87とはシャッタ21および22が閉じた状態で連通していないことが好ましい。
【0281】
凹部85を設けることにより、シャッタ21および22の外形エッジ部はより変形し易くなる。したがって、ディスク100に対して矢印Aで示される力が加わっても、信号記録面100Aにシャッタ21および22の外形エッジ部が強く接触して、信号記録面100Aに傷をつけたりする恐れをより小さくできるという効果もある。更に凹部86、87、88a、88b、88c内に不織布等を溶着あるいは粘着して設けることによってカートリッジ本体の隙間を埋めることができ、外部からの埃の進入をさらに強固に防止することができる。
【0282】
本実施形態では、第14の実施形態のディスクカートリッジ314に種々の凹部を設けた例を示したが、これらの凹部は第8〜13の実施形態のディスクカートリッジに設けても良い。
【0283】
(第16の実施形態)
以下に本発明の第16の実施形態によるディスクカートリッジ316について図88〜93を参照して説明する。本実施の形態のディスクカートリッジ316において第13の実施形態のディスクカートリッジ313と同じ構成要素には同じ参照符号を付している。
【0284】
図88に示すように、本実施の形態のディスクカートリッジ316は、ディスクの挿入方向1Aとおおよそ垂直となるカートリッジ本体の第1の側面10pに第1の開閉操作部22tを備え、第2の側面10qには第2の開閉操作部93を備えている。このうち、第1の開閉操作部22tは、第13の実施形態のディスクカートリッジの開閉操作部22tと同じ構造を備えている。
【0285】
第2の開閉操作部93は、図89に示すように、カートリッジ下体11に設けられた回転軸11qに挿入可能な穴を有する歯車形状をしている。第2の開閉操作部93が回転軸11qに挿入されたとき、その一部がカートリッジ本体10の第2の側面10qから露出するように、カートリッジ下体11の側面には開口11rが設けられている。回転軸11qはカートリッジ上体12に設けられていてもよい。
【0286】
カートリッジ下体11に設けられたヘッド開口部11hとチャッキング開口部11cを開放または閉塞する2つのシャッタ21および22のうち、第1のシャッタ部材であるシャッタ22には第1の開閉操作部22tが一体に形成されている。一方、第2のシャッタ部材であるシャッタ21の外側面のディスク保持部21bの近傍には、歯車状の第2の開閉操作部93と係合するセクター歯車21mが設けられている。セクター歯車21mの中心はシャッタ21の回動孔21uと一致している。また、セクター歯車21mに隣接して凹部21nが設けられている。凹部21nは、歯車状の第2の開閉操作部93がセクター歯車21mに係合し得る空間を作っている。
【0287】
第1の開閉操作部22tを使ってシャッタ21および22を開閉するためには、まず図90に示すように、ロック突起部21kおよびロック係合部22kからなるロック機構20kの係合状態を解除する。そして矢印22Wに示すように、カートリッジの第1の側面10pに沿って第1の開閉操作部22tをスライドさせる。これにより、図91に示すようにシャッタ22の動きが連動機構20cを介してシャッタ21に伝わり、シャッタ21および22が協同して、ヘッド開口部11hおよびチャッキング開口部11cを開放する。
【0288】
一方、第2の開閉操作部93を使ってシャッタ21および22を開閉するためには、まず、図90に示すように、ロック機構20kの係合状態を解除する。次に、第2の開閉操作部93を矢印93Aで示すように回転させる。すると、第2の開閉操作部93の歯車に係合し、セクター歯車21mが回動孔21uを中心として回転し始める。この動きはシャッタ21の開放動作となる。シャッタ21の動きは連動機構20cを介してシャッタ22に伝わるので、シャッタ21および22が協同して、ヘッド開口部11hおよびチャッキング開口部11cを開放する。図91に示すように、シャッタ21および22がヘッド開口部11hおよびチャッキング開口部11cを完全に開放したとき、第2の開閉操作部93の一部は、シャッタ21に設けられた凹部21nに入り込む。
【0289】
シャッタ21および22を閉じるときには、第1の開閉操作部22tを22Wと反対の方向にスライドさせるか、第2の開閉操作部93を93Aと反対の方向に回転させればよい。本実施の形態では、シャッタ21および22が閉じる方向に力が働くようにシャッタバネ31および32が設けられているため、シャッタバネ31および32の力に抗してシャッタ21および22を開放する力、あるいは開放状態に保持する力を第1の開閉操作部22tおよび第2の開閉操作部93に及さなければ、上述の動作を行わなくてもシャッタ21および22が閉じる。
【0290】
本実施形態のディスクカートリッジ316では、シャッタ21および22の開閉操作部がディスクの挿入方向に対して垂直な面と平行な面との両方に設けられている。したがって、シャッタの開閉操作部がディスクカートリッジの挿入方向に対して垂直な側面に設けられているディスクカートリッジにのみ対応したディスクドライブ装置であっても、シャッタの開閉操作部がディスクカートリッジの挿入方向に対して平行な側面に設けられているディスクカートリッジにのみ対応したディスクドライブ装置であっても、本実施の形態のディスクカートリッジに収納されているディスクに対して信号を記録/再生することができる。
【0291】
また、本実施の形態のディスクカートリッジ316によれば、ディスクカートリッジ316の挿入方向に対して平行な側面に設けられている第2の開閉操作部93は歯車形状をしている。このため、ディスクドライブ装置に設けるシャッタ開閉機構も第2の開閉操作部93に係合しうる種々の歯車によって形成することができ、比較的簡単な機構で確実にディスクカートリッジ316のシャッタ21および22を開閉することができる。
【0292】
なお、上記実施形態において、セクター歯車21mはディスク保持部21b近傍に設けられていた。この位置に設ければ、セクター歯車21mからシャッタ21の回動孔21uの距離が小さくでき、シャッタ21を完全に開放するのに必要なセクター歯車21mの長さを短くできるからである。しかし、セクター歯車21mの形成場所はこの位置に限られるものではない。例えば図92および93に示すように、セクター歯車21mの円弧の延長線上におおよそディスクの中心がくるような位置にセクター歯車21mを設け、セクター歯車21mに係合するように第2の開閉操作部93を設けてもよい。この位置に第2の開閉操作部93を設ければ、シャッタ21を完全に開放するのに必要なセクター歯車21mの長さは大きくなるが、回動孔21uからの距離も長くできる。このことは、支点と作用点との間の距離を大きくすることに対応しており、より軽い力で第2の開閉操作部93を回転させ、シャッタ21および22を開閉することができる。
【0293】
(第17の実施形態)
以下に本発明の第17の実施形態によるディスクカートリッジ317について図94〜97を参照して説明する。本実施の形態のディスクカートリッジ317において第16の実施形態のディスクカートリッジ316と同じ構成要素には同じ参照符号を付している。
【0294】
図94に示すように、本実施の形態のディスクカートリッジ317は、第16の実施の形態のディスクカートリッジ316の第2の開閉操作部93に替えて、第2の開閉操作部94を第2の側面10qに備えている。
【0295】
図95によく示されているように、第2の開閉操作部94は、カートリッジ下体11の側面に設けられた開口11rに沿ってスライドし得るリンク部材であって、その中ほどで屈曲している。また、第2の開閉操作部94の端部には突起94aが設けられており、この突起94aはシャッタ21のディスク保持部21b近傍に設けられた溝21iに係合する。
【0296】
図96および97はディスクカートリッジ317のシャッタ21および22が閉塞している状態および開放している状態をそれぞれ示している。第1の開閉操作部22tを矢印22wの方向またはその逆方向にスライドさせることにより、シャッタ21および22を開閉させることができるのは第13および第16の実施形態で説明した通りである。
【0297】
第2の開閉操作部94を使って、シャッタ21および22を開閉するためには、図96に示すように、まず、ロック機構20kの係合状態を解除する。次に、第2の開閉操作部94を矢印94Bで示す方向にスライドさせる。この動作によって、第2の開閉操作部94の突起94aを矢印94Bの方向に移動させるように力が働く。その結果、シャッタ21が回動孔21uを中心として開く。シャッタ21の動きは連動機構20cを介してシャッタ22に伝わるので、その結果、シャッタ21および22が協同して、ヘッド開口部11hおよびチャッキング開口部11cを開放する。第2の開閉操作部94を矢印94Bと逆の方向にスライドさせることによりシャッタ21および22を閉塞状態にできる点やシャッタバネ31および32の力が及ぶ点は第16の実施の形態と同じである。
【0298】
本実施の形態のディスクカートリッジも第16の実施形態のディスクカートリッジと同様、シャッタの開閉操作部がディスクカートリッジの挿入方向に対して垂直な側面に設けられているディスクカートリッジにのみ対応したディスクドライブ装置であっても、シャッタの開閉操作部がディスクカートリッジの挿入方向に対して平行な側面に設けられているディスクカートリッジにのみ対応したディスクドライブ装置であっても、本実施の形態のディスクカートリッジに収納されているディスクに対して信号を記録/再生することができる。
【0299】
また、図96および97に示すように、シャッタ21および22を開放するために第2の開閉操作部94を操作する方向(94B)とディスクカートリッジの挿入方向(1A)とは、逆向きであり、かつ平行である。このため、第2の開閉操作部94に係合する突起等をディスクドライブ装置に設けておけば、本実施形態のディスクカートリッジをディスクドライブ装置に挿入する際、突起が第2の開閉操作部94に係合し、ディスクカートリッジの挿入動作に連動してディスクカートリッジのシャッタ21および22を開放することができる。したがって、ディスクドライブ装置に設けるシャッタ開閉機構を簡便にすることができる。
【0300】
(第18の実施形態)
以下に本発明の第18の実施形態によるディスクカートリッジ318について図98〜101を参照して説明する。本実施の形態のディスクカートリッジ318においても第16の実施形態のディスクカートリッジ316と同じ構成要素には同じ参照符号を付している。
【0301】
図98に示すように、本実施の形態のディスクカートリッジ318は、第16の実施形態のディスクカートリッジ316の第2の開閉操作部93に替えて、第2の開閉操作部96を第2の側面10qに備えている。
【0302】
図99に示すように、第2の開閉操作部96は、シャッタ21のディスク保持部21aに接続されたベルト部材である。ベルト部材の端部には突起96aが設けられており、突起96aは、カートリッジ下体11の側面に設けられた開口11rに沿ってスライドし得るようになっている。第2の開閉操作部96はシャッタ21と一体に形成してもよい。
【0303】
ディスクカートリッジ318のシャッタ21および22が閉塞している状態および開放している状態はそれぞれ図100および101に示されている。第1の開閉操作部22tを矢印22wの方向またはその逆方向にスライドさせることにより、シャッタ21および22を開閉させることができるのは第16および第17の実施の形態で説明したとおりである。
【0304】
第2の開閉操作部96を使って、シャッタ21および22の開閉動作を行うために、まず、図100に示すように、ロック機構20kの係合状態を解除する。次に、第2の開閉操作部96の突起96aを矢印96Bで示す方向にスライドさせる。この動作によって、シャッタ21の先端部分が回動孔21uを中心として矢印96Cの方向に引っ張られるようシャッタ21に力が働く。シャッタ21の動きは連動機構20cを介してシャッタ22に伝わるので、シャッタ21および22が協同して、ヘッド開口部11hおよびチャッキング開口部11cを開放する。シャッタ21および22を閉じる場合は、逆の動作を行う。
【0305】
実施形態のディスクカートリッジも第16の実施形態のディスクカートリッジと同様、シャッタの開閉操作部がディスクカートリッジの挿入方向に対して垂直な側面に設けられているディスクカートリッジにのみ対応したディスクドライブ装置であっても、シャッタの開閉操作部がディスクカートリッジの挿入方向に対して平行な側面に設けられているディスクカートリッジにのみ対応したディスクドライブ装置であっても、本実施の形態のディスクカートリッジに対して信号を記録/再生することができる。
【0306】
また、シャッタ21と第2の開閉操作部96とを一体に形成すれば、ディスクカートリッジを構成する部品の数を減らすことができる。これによって、ディスクカートリッジの製造コストを削減したり、製造工程を簡略にしたりすることができる。
【0307】
上記第16から第18の実施形態において、第2の開閉操作部は、ディスクカートリッジの挿入方向に対して左側の側面に設けられていた。しかし、第2の開閉操作部の形成場所は上記実施の形態で示した側面に限定されるものではない。例えば、ディスクの挿入方向に対して右側の側面(図88に示す10r)に設けてもよい。あるいは、第2の開閉操作部をディスクカートリッジの裏面(図88に示す10t)に設けてもよい。この場合には、例えば第18の実施の形態で説明したベルト状の第2の開閉操作部96であれば、大きな変更を加えることなくディスクカートリッジの裏面に第2の開閉操作部を設けることができる。
【0308】
(第19の実施形態)
以下に本発明の第19の実施形態によるディスクカートリッジ319について図102および103を参照して説明する。本実施の形態のディスクカートリッジ319において、第13の実施形態のディスクカートリッジ313と同じ構成要素には同じ参照符号を付している。
【0309】
本実施形態のディスクカートリッジ319に特徴的なところは、ディスク保持部21b、22aおよび22bに回転防止部材97がそれぞれ設けられている点にある。また、不織布をシャッタ21および22に超音波溶着するための凹部89が設けられている点にある。
【0310】
具体的には、ディスク保持部21b、22aおよび22bに孔21q、22rおよび22qを設け、それぞれの孔21q、22qおよび22rに回転防止部材97が埋め込まれている。図103に示すように、回転防止部材97は、ディスク保持部21b(22a、22b)において、それぞれの斜面21b’(22a’、22b’)からその一部が突出しており、ディスク100がディスク保持部21a、21b、22a、22bによって保持されるときには、回転防止部材97はディスク100の外周と当接する。回転防止部材97は弾性を有し、摩擦係数の大きい材料から形成されていることが好ましく、例えば、ゴムからなる回転防止部材97を用いることが好ましい。
【0311】
また、回転防止部材97は、ディスク保持部21a、21b、22a、22bのうちの少なくとも1つに設けられておれば回転防止の効果を発揮する。しかし、より確実にディスク100の回転を防ぐためには、図示したように3つの回転防止部材97を設けることが好ましい。
【0312】
この構造によれば、ディスク100がディスク保持部21a、21b、22a、22bに保持されているとき、操作者が故意にディスク100を回転させようとしても、ディスク100に当接した回転防止部材97の働きによって少しの力ではディスク100回転させることはできない。したがって、操作者が、例えば、故意にディスク100をシャッタ21、22に押し付けながらディスク100を回転させようとしても、ディスク100が回転してしまうことを防ぐ。これによって、シャッタ21、22に設けられた不織布に硬い埃が挟まっている場合に、上述した操作者の動作により、ディスクに傷がついてしまうことを防止できる。
【0313】
また、回転防止部材97を設けることによって、ディスク保持部内においてディスク100がガタつくことも防止できる。
【0314】
図102に示すように、シャッタ21および22は、ディスク10の信号記録面との接触面に不織布を超音波溶着するための凹部89を備えている。凹部89は、図102では、シャッタ21および22の信号記録面と接触する部分の外周を囲むように設けられている。また、その外周を囲む凹部89の内側の領域にも設けられている。凹部89の形成領域は図102に示される形状に限定されるものではなく、シャッタ21および22に不織布を確実に貼付できるものであればよい。この凹部89において不織布とシャッタ21および22は超音波溶着される。凹部89を設けることによって超音波溶着による不織布の硬化部あるいはシャッタ21および22を構成している樹脂材料の不織布からの突出部が発生した場合でも、硬化部あるいは突出部が凹部89内に収まって、ディスクに接触することを避けることができる。これによりディスクへの傷付きを防止できる。この凹部89は、上記第1から18の実施形態においても不織布を設ける場合にはシャッタに形成することが好ましい。
【0315】
(第20の実施形態)
以下に、本発明によるディスクカートリッジの第20の実施形態を説明する。
【0316】
まず、図104を参照して、ディスクカートリッジ320の構造の概略を説明する。ディスクカートリッジ320は、カートリッジ下体11、カートリッジ上体12、第1のシャッタ21、第2のシャッタ22、脱落防止部材23、シールド部材24および回転部材25を備えている。これらの部材は合成樹脂等によって好適に形成される。また、これらの部材は、同じ材料を用いて形成される必要はなく、各部材に要求される強度や外観等を考慮して、各部材に最適な材料が決定される。
【0317】
カートリッジ下体11は、図104に示すように内側下面11uを有している。内側下面11uには、外部からディスク100を回転させるためのスピンドルモータ等のチャッキング部材が侵入できるよう開口したチャッキング開口部11cと、信号(情報)の記録および/または再生を行うヘッドが侵入し、ディスク100にアクセスできるよう開口したヘッド開口部11hとが設けられている。ヘッド開口部11hとチャッキング開口部11cは連通している。ヘッド開口部11hは、カートリッジ下体11の側面に達するように設けられており、ヘッド開口部11hの設けられた側面に隣接する側面には開口11rが設けられている。
【0318】
以下で詳述するように、内側下面11uには、回転部材25に設けられた凸部25eおよび25fの先端を受ける溝11eおよび11fが設けられている。溝11eおよび11fは、内側下面11uを貫通していないことが好ましい。また、第1のシャッタ21および第2のシャッタ11にそれぞれ設けられた回転軸37および38を受ける回動孔39が内側下面11uに設けられている。回動孔39も内側下面11uを貫通していないことが好ましい。また、本実施形態では、第1のシャッタ21および第2のシャッタ22に回転軸37および38を設け、カートリッジ下体に回動孔39を設けているが、第1のシャッタ21および第2のシャッタ22に回動孔を設け、カートリッジ下体11に回転軸を設けてもよい。
【0319】
カートリッジ上体12は、ディスク100の全投影領域を開口する円形のディスク開口部12wを有しており、ディスク開口部12wは、円筒状の側面12iによって規定される。このディスク開口部12wを通してディスク100をカートリッジにセットすることができる。側面12iの一部には切り欠き12gが設けられている。
【0320】
カートリッジ上体12の上面12dには切り欠き12jが設けられている。この切り欠き12jは、脱落防止部材23と係合する。図には示されていないが、脱落防止部材23がカートリッジ上体12から容易に外れないように、脱落防止部材23およびカートリッジ上面12dには、互いに嵌合する凸部および凹部のような嵌合部が設けられている。脱落防止部材23をカートリッジ上体12に装着した場合、脱落防止部材23の一部はディスク開口部12wへ張り出している。なお、本実施形態では、カートリッジ本体をできるだけ薄くするために、カートリッジ上面12dの一部を完全に除去する切り欠き12jを設けている。しかし、本実施形態のディスクカートリッジよりも多少厚くなってもよい場合には、カートリッジ上面12dに凹部を形成するような切り欠きを設け、その切り欠きに対応する脱落防止部材を配置してもよい。例えば、第8の実施形態のディスクカートリッジ308が備えている切り欠きおよび脱落防止部材23を、本実施形態のディスクカートリッジにおいて採用してもよい。
【0321】
また、カートリッジ上体12の上面12dには、上面12dと一体に形成され、開口部12wへ張り出している脱落防止部材12sが形成されている。脱落防止部材12sおよび23は、ディスク開口部12wからディスク100が脱落することを防止する。特に、ディスクカートリッジをドライブ装置に垂直に挿入して使用する場合において脱落防止の効果を発揮する。ディスクをディスクカートリッジから取り出す場合、脱落防止部材23とカートリッジ上体12との嵌合を解き、脱落防止部材23をカートリッジ上体12から取り外し、たとえば、切り欠き12j近傍からディスク100を持ち上げる。脱落防止部材の数は3個以上であってもよい。また、他の形状を有する脱落防止部材を設けてもよいし、脱落防止部材を設ける場所も図104に示される以外の場所であってもよい。
【0322】
カートリッジ上体12とカートリッジ下体11とは外縁部で接着もしくは溶着され、あるいは、ねじなどの接続部材を用いて接合されることにより、カートリッジ本体を構成している。また、カートリッジ下体11の内側下面11uとカートリッジ上体12の側面12iとは、ディスク100を収納するディスク収納部を構成している。
【0323】
ディスク収納部において、側面12iが規定する空間は、ディスク100が回転しても接触しない程度にディスク100よりも大きく、ディスク100は収納部内で回転することが可能である。ディスク収納部の上部はディスク開口部12wとして開放されており、ディスク収納部にセットされたディスク100の第1の面100Aの全面が、ディスク開口部12wから外部に露出される。一方、ディスク100の情報記録面である第2の面100Aは、内側下面11uに面している。
【0324】
このような構造を採用することにより、ディスクの両面を覆う従来のカートリッジを形成する場合に較べて、カートリッジ320を薄くすることができる。また、ディスク開口部12wからディスクのレーベル面を露出させることができるため、レーベル面(第1の面)100Bに書かれたディスクのコンテンツ等を確認することが容易となる。また、レーベル面の意匠を露出させることによって、ディスクが収納されたディスクカートリッジ全体の意匠も優れたものとなる。
【0325】
第1のシャッタ21および第2のシャッタ22は、カートリッジ下体11の内側下面11u上に設けられ、ディスク100がディスクカートリッジ320に収納されているときには、ディスク100の信号記録面(第2の面)100Aと内側下面11uとの間に位置している。第1のシャッタ21および第2のシャッタ22は、回転軸37および38をそれぞれ有しており、回転軸37および38は、カートリッジ下体11の回動孔39に挿入されている。このため、第1のシャッタ21および第2のシャッタ22は、回転軸37および38を回転軸として回転し、ヘッド開口部11hおよびチャッキング開口部11cを外部に対して開放または閉塞する。第1のシャッタ21および第2のシャッタ22が開放状態にあるとき、ディスク100の第2の面100Aの一部はヘッド開口部100hから外部に露出する。
【0326】
第1のシャッタ21および第2のシャッタ22が閉塞状態にあるとき、ディスク収納部に収納されたディスク100のセンターホール100hと重なる領域において、孔20hが形成されるように第1のシャッタ21および第2のシャッタ22には切り欠きが設けられている。第1のシャッタ21および第2のシャッタ22の切り欠きの周縁には、凸部21wおよび22wが形成されている。第1のシャッタ21および第2のシャッタ22が閉塞状態にあるとき、凸部21wおよび22wは密接し、ディスク100のセンターホール100h近傍の全周に接触する凸部20wを構成する。第12の実施形態で詳述したとおり、凸部20wはセンターホール100hからディスク100の信号記録面100A側へ埃が侵入するのを防ぐ。凸部21wおよび22wには突起35および36が形成されている。突起35および36の上面は、凸部21wおよび22wの上面よりも高くなっている。
【0327】
また、第1のシャッタ21および第2のシャッタ22が閉塞状態にあるときにディスク収納部内でディスク100を保持するために、第1のシャッタ21はディスク保持部21bを有し、第2のシャッタ22はディスク保持部22aおよび22bを有している。これらのディスク保持部は第8から第19の実施形態で説明したディスク保持部と同様の働きをする。第8から第19の実施形態では第1のシャッタ21にはディスク保持部21aも設けられていたが、本実施形態では第1のシャッタ21は、ディスク保持部21aに代えて、凸部27aが設けられている。凸部27aは、第1のシャッタ21および第2のシャッタ22が閉塞状態にあるとき、カートリッジ下体11の側面に達したチャッキング開口部11hからディスク100の側面が露出するのを防ぐ。
【0328】
第1のシャッタ21および第2のシャッタ22は、一直線上において当接するのではなく、直線上にない複数の接合面を有する。具体的には、接合面21fおよび22fはおおよそディスクカートリッジ320の対称中心線上に位置しているが、接合面21gおよび22gは対称中心線から所定の角度、ここでは約15から18度だけずれた直線上で当接している。このような構造による効果は第13の実施形態において詳述したとおりである。また、第13の実施形態において説明したように、接合面21gおよび22gはディスク100の厚み方向において重畳している。
【0329】
以下で詳述するように、第1のシャッタ21および第2のシャッタ22は、回転部材25の凸部25eおよび25fに係合する案内溝27eおよび28fを有している。回転部材25の凸部25eおよび25fが突き抜けるよう、案内溝27eおよび28fは第1のシャッタ21および第2のシャッタ22を貫通している。
【0330】
回転部材25は、側壁25iと側壁25iの底部に設けられたディスク受け部25aとを含む。側壁25iは、収納されたディスク100の側面を取り囲むようなサイズと形状を備えた円筒状を有し、切り欠き25d、25gおよび25hによって分断されている。ディスク受け部25aは、平らなリング形状を有しており、その一部に切り欠き25cが設けられている。第1のシャッタ21および第2のシャッタ22が開放状態にあるとき、回転部材25が回転して、切り欠き25cが、ヘッド開口部11hと重なる。切り欠き25dの近傍にはシールド部材24を可動させるための突起25mが設けられている。
【0331】
ディスク受け部25aの下面には、ディスク下体11側へ突出した凸部25eおよび25fが設けられている。また、側壁25iの外側にはディスクドライブ装置のシャッタ開閉機構と係合する操作部25jが設けられている。歯車を備えたシャッタ開閉機構と係合するために、操作部25jの代わりに歯車を側壁25iの外側に設けてもよい。
【0332】
シールド部材24はカートリッジ上体12の側壁12iの切り欠き12g部分に配置される。シールド部材の構造および動作は以下において詳述する。
【0333】
各構成部材は、図104に示すような上下関係を維持して組み立てられる。その結果、第1のシャッタ21および第2のシャッタ22がカートリッジ下体11に配置され、これらの上に回転部材25が位置するように、カートリッジ下体11とカートリッジ上体12が接合される。
【0334】
図105は、カートリッジ上体12を取り除いたディスクカートリッジ320の平面図を示しており、図106は、図105のF−F線における断面を示している。第1のシャッタ21および第2のシャッタ22は閉塞状態にある。
【0335】
図105に示すように、回転部材25の切り欠き25dの位置で第2のシャッタ22のディスク保持部22aが、ディスク100を保持している。また、回転部材25の切り欠き25gおよび25hの位置において、第1のシャッタ21のディスク保持部21bおよび第2のシャッタ22のディスク保持部22bがそれぞれディスク100を保持している。
【0336】
回転部材25の操作部25jはカートリッジ下体11に設けられた開口11r内に位置している。また、第1のシャッタ21および第2のシャッタ22に設けられた突起35および36は、ディスク100のセンターホール100h内に突出している。回転部材25の回転中心はディスク100の中心と実質的に一致しており、回転軸の中心として回転できるようにディスク収納部内に配置される。
【0337】
また、第1のシャッタ21および第2のシャッタ22の回転軸37および38は、回転部材25のディスク受け部25aの下に位置している。図106に示すように、回転部材25の側壁25iの上面とカートリッジ上体12の上面12dとの間には空隙がほとんどないため、回転部材25の上下方向への移動が規制されている。このため、第1のシャッタ21および第2のシャッタ22が回転したときに回転軸37および38がカートリッジ下体11に設けられた回動孔39から浮き上がって外れてしまうのを回転部材25が有効に防ぐことができる。
【0338】
図106に示すように、回転部材25のディスク受け部25aの上面25kには傾斜がつけられているため、ディスク100は、ディスク受け部25の上面25Kの側壁25i近傍とのみ接する。このような構造にすることによって、回転部材25の強度を確保するためにディスク受け部25aのリングの幅を大きくしても、上面25Kは、ディスク100の信号記録面の外周近傍だけと接することとなり、信号記録領域とディスク受け部25aとが接触することを防ぐことができる。なお、ディスク受け部25のディスク100と接している部分における上面の位置は、第1のシャッタ21および第2のシャッタ22の凸部21wおよび22wの上面の位置と一致している。
【0339】
次に、第1のシャッタ21および第2のシャッタ22のディスク保持動作および開閉動作について説明する。図107は、第1のシャッタ21および第2のシャッタ22が閉塞している状態における、第1のシャッタ21、第2のシャッタ22および回転部材25の配置を示す平面図であり、図108は、図107のG−G線における断面を示している。また、図109は、第1のシャッタ21および第2のシャッタ22が開放している状態における、第1のシャッタ21、第2のシャッタ22および回転部材25の配置を示す平面図であり、図110は、図107のH−H線における断面を示している。図107および図109において、ディスク100は二点鎖線で示されている。
【0340】
第1のシャッタ21および第2のシャッタ22が閉塞している時、図107に示すように、ディスク保持部21b、22aおよび22bが回転部材25の側壁25iに設けられたきり欠き25g、25hおよび25dからそれぞれディスク100の中心へ向かって突出し、ディスク100を保持している。図108に示すように、ディスク保持部22aおよび22bには逆テーパ状斜面22a’および22b’が設けられており、斜面がディスク100の第1の面100Bの稜と接するため、ディスク保持部22aおよび22bは、ディスク100をディスク100の中心へ向かう方向に押し付けるとともに、ディスク100を第1のシャッタ21および第2のシャッタ22の方向へも押し付ける。図示しないディスク保持部21bも同じ状態にある。このため、ディスク100の信号記録面100Aの外周近傍がディスク受け部25aと接する。また、第12の実施形態で説明したように、第1のシャッタ21および第2のシャッタ22の凸部21wおよび22wがディスク100の信号記録面100Bのセンターホール100h近傍と接触する(不図示)。回転部材のディスク受け部25aと第1のシャッタ21および第2のシャッタ22の凸部21wおよび22wとによって、ディスク100の信号記録面100Aの信号記録領域は外部から遮断され、信号記録領域に埃や塵が付着することが防止でき、また、信号記録領域に傷が付くことを防止することができる。
【0341】
また、第1のシャッタ21および第2のシャッタ22に設けられた孔20hは、おおよそディスク100のセンターホール100hとほぼ等しい大きさである。このため、第1のシャッタ21および第2のシャッタ22が閉塞してディスクカートリッジ320を裏向きの状態で放置しても、ディスク100の信号記録面100Aのどの部分も第1のシャッタ21および第2のシャッタ22から露出しない。このため、ディスク100の信号記録面100Aに埃や塵が堆積することを防ぐことができる。
【0342】
第1のシャッタ21および第2のシャッタ22を開放させるには、ディスクドライブ装置のシャッタ開閉機構と操作部25jを係合させ、操作部25jを矢印25Aで示す方向に移動させる。この操作により、回転部材25がディスク収納部内で回転し始め、同時に、突起25eおよび25fもディスク100の中心を回転軸として回転し始める。突起25eおよび25fは案内溝27eおよび28fに係合されているので、突起25eおよび25fの回転に伴って、突起25eおよび25fは案内溝27eおよび28fの側壁を押しながら、案内溝27eおよび28f中をそれぞれ矢印27Eおよび28Fの方向に進んでゆく。突起25eおよび25fに案内溝27eおよび28fの側壁が押されることによって、第1のシャッタ21および第2のシャッタ22は、回転軸37および38を中心として、それぞれ矢印21Aおよび22Aの方向に動き始める。
【0343】
また、ディスク保持部21bも回転軸37を中心として矢印21Aの方向へ移動し始める。ディスク保持部22aおよび22bは矢印22Aの方向へ移動する。したがって、ディスク保持部21b、22aおよび22bはディスク100から離れ、ディスク100を解放する。
【0344】
第1のシャッタ21および第2のシャッタ22の開放動作にともなって、第1のシャッタ21および第2のシャッタ22に設けられた突起35および36も矢印21Aおよび22Bの方向へ移動する。この時ディスク100は移動しないので、突起35および36は信号記録面100Aの100eで示される非信号記録領域と接触する。突起35および36は凸部21wおよび22wよりも突出しているので、信号記録面100Aと突起35および36が接触することによって、凸部21wおよび22wは信号記録面100Aから非接触の状態となる。これによって、凸部21wおよび22wが信号記録面100A、特に信号記録領域に接触することを防ぐことができる。
【0345】
図109に示すように、回転部材25の回転が進むと、凸部25eおよび25fは案内溝27eおよび28fの端部に達する。この時、第1のシャッタ21および第2のシャッタ22はヘッド開口部11hおよびチャッキング開口部11cを完全に開放し、第1のシャッタ21および第2のシャッタ22が開放状態となる。
【0346】
この時、回転部材25のディスク受け部25aに設けられた切り欠き25cは、ヘッド開口部11hと重なっており、ヘッド開口部11hにはディスク受け部25aが突出していない。このため、第1のシャッタ21および第2のシャッタ22が完全に開放した状態では、ディスクドライブ装置のヘッドがディスク100に十分に近接することができ、ヘッドのディスク100へのアクセスが妨げられることがない。
【0347】
また、図109および図110に示すように、第1のシャッタ21および第2のシャッタ22が開放状態になっても、第1のシャッタ21および第2のシャッタ22の突起35および36は、信号記録面100Aの非信号記録領域100e内でディスク100と接触している。このため、突起35および36が信号記録領域に接して、傷をつけることを防ぐことができる。
【0348】
第1のシャッタ21および第2のシャッタ22を閉塞するときには、上記動作と逆の動作を行う。第1のシャッタ21および第2のシャッタ22の閉塞動作が進むにつれて、ディスク保持部21b、22aおよび22bがディスク100に近接してきて、ディスク100を保持する動作は、第8から第13の実施形態においてすでに詳述しているので、説明を省略する。
【0349】
続いてシールド部材24の構造および動作を説明する。図111に示すように、シールド部材24は、側壁部24dと側壁部24dに設けられた一対の回転軸24bとを有する。側壁部24dの先端には、第1の当接部24aが設けられている。第1の当接部24aはディスク100の外側面に当接する必要があるので、第1の当接部24aは、ディスク100の外側面と同じ曲率半径を有する曲面で構成されている。また、側壁部24dの裏面は第2の当接部24fになっている。各回転軸24bの近傍には腕部24cが設けられ、その先端に第3の当接部24eを有している。
【0350】
図112に示すように、シールド部材24は、カートリッジ上体12の上面12dと回転部材25の側壁25iとの間に回転軸24bが位置するよう保持され、矢印24Aに示すように、回転軸24bを軸として揺動し得る。一対の回転軸24bの中心を結ぶ直線はディスク100の接線に対して平行であり、かつ、ディスクの第1の面100Bより上方に位置している。
【0351】
図113および図114は、第1のシャッタ21および第2のシャッタ22が閉塞した状態におけるシールド部材24の端部および中央部での断面を示している。これらの図に示すように、回転部材25に設けられた凸部25mがシールド部材24の第2の当接部24fと当接し、第1の当接部24aがディスク100の外側面と当接するように側壁部24dをディスク100の中心方向へ押しつける。このため、ディスク受け部25aの切り欠き25c(図104)から埃や塵がディスク100の信号記録面100Aへ回り込むのを防ぐ。このようにして、ディスク受け部25aおよびシールド部材24がディスク100の外周に連続して接触し、信号記録面100Aへ埃や塵が回り込むのを完全に防ぐ。
【0352】
第1のシャッタ21および第2のシャッタ22を開放するために、回転部材25を回転させると、回転部材25の凸部25mがシールド部材24から離れていくため、シールド部材24はディスク100側へ付勢されなくなる。
【0353】
第1のシャッタ21および第2のシャッタ22の開放が進み、回転部材25がさらに回転すると、回転部材25の側壁25iの外側面がシールド部材24の第3の当接部24eと接触し、側壁部24dをディスク100の外側方向へ付勢する。図115および図116はこの状態を示すシールド部材24の端部および中央部での断面を示している。図115に良く示されているように、ディスク100の外側面は、シールド部材24の第1の当接部24aから離れている。これによって、ディスク100はディスク収納部内で回転可能な状態になる。
【0354】
このように、シールド部材24は、回転部材25と連動して揺動することによって、ディスク100の外側面と当接する状態およびディスク100が回転可能なようにディスク100の外側面から離間する状態をとることができる。
【0355】
上述したように、本実施形態によれば、ディスクのレーベル面100Bをディスクカートリッジから露出させ、ディスクカートリッジ全体の意匠を優れたものにするとともに、ディスクカートリッジを薄くすることができる。
【0356】
また、回転部材25を回転させることによって、第1のシャッタ21および第2のシャッタ22を開閉することが可能となり、シャッタの閉塞時には、ディスク保持部21b、22aおよび22bによってディスク100を確実に保持することができる。
【0357】
さらに、回転部材25に設けたディスク保持部25a、第1のシャッタ21および第2のシャッタ22に設けた凸部21をよび22w、ならびに回転部材25と連動するシールド部材24によって、ディスク100が保持された状態では、ディスク100のレーベル面100Bが露出しているにもかかわらず、ディスク100の信号記録面100Aに埃や塵が付着したり、信号記録面100Aに傷がついたりすることを確実に防止することができる。
【0358】
なお、本実施形態では、回転部材25を回転させるための操作部25jをヘッド開口部が設けられた側面に隣接する側面において操作するよう開口11rを設けていたが、ディスクカートリッジの他の側面において、操作部を操作するようにしてもよい。あるいは、操作部を複数設けてもよい。例えば、本実施形態の操作部25jを第1の操作部とし、ヘッド開口部11h内に第2の操作部が位置するよう、回転部材25の側壁25iに第2の操作部となる突起等を設けてもよい。あるいは、図105に示すように、第2のシャッタ22のディスク保持部22a近傍に第2の操作部となる突起等を設け、第2のシャッタ22を直接操作するようにしてもよい。この場合には、第2のシャッタ22の移動に伴って、回転部材25が回転し、回転部材25に連動して第1のシャッタ21が移動する。
【0359】
また、本実施形態では、シールド部材24を用いて、ディスク受け部25aに形成された切り欠き部分25cから埃等がディスク100の信号記録面100Aに侵入することを防いでいた。しかし、シールド部材24を用いず、他の構造を採用することによって、切り欠き部分25cから侵入し得る埃を防止してもよい。例えば、図117に模式的に示すように、ディスクカートリッジ上体12の側壁12iに設けられた切り欠き12gの部分に側壁12iを連続して設け、切り欠き12gを塞いでしまう。そして、切り欠き12gとディスク100の中心に関して対称となる位置にディスク保持部22bを第2のシャッタ22(図示せず)を設ける。ディスク保持部22bは、第13の実施形態のディスク保持部のようにディスクの中心へ向かって可動であり、かつディスク中心へ向かって付勢されているものを用いる。第19の実施形態のディスク保持部のように、ディスク保持部のディスクが接触する部分に弾性材料を設け、弾性によって、ディスク100をディスク100の中心方向へ付勢するものであってもよい。
【0360】
図118に示すように、このようなディス保持部22bを用いると、ディスク保持部22bがディスク100と接触し、保持することによって、カートリッジ上体の側壁12iの切り欠き25cが設けられた領域にディスク100の外側面が押し付けられる。ディスク収納部とディスク100の大きさはほとんど換わらないため、側壁12iの曲率半径と、ディスク100の外側面の曲率半径もおおよそ一致する。その結果、ディスク100の外側面はカートリッジ上体12の側壁12iと密着し、ディスク受け部25aと協同してディスク100の信号記録面へ埃が侵入することを防止することができる。
【0361】
このような構造によれば、シールド部材24が不要となるので、ディスクカートリッジの構造を簡単にすることができる。
【0362】
(第21の実施形態)
以下に、本発明によるディスクカートリッジの第21の実施形態を説明する。
【0363】
図119は、ディスクカートリッジ321を分解した状態の斜視図である。ディスクカートリッジ321は、脱落防止部材55の形状が異なる点およびカートリッジ下体11に取出し履歴ホール11nが設けられている点で、図104に示すディスクカートリッジ320(第20の実施形態)と異なっている。したがって、ディスク保持部材55および取出し履歴ホール11nを以下に詳しく説明する。
【0364】
図119に示すように、脱落防止部材55は、カートリッジ上体12およびカートリッジ下体11からなるカートリッジ本体のヘッド開口部11hが設けられた側面と対向する側面に近接し設けられている。脱落防止部材55の長手方向の一端近傍には回転軸55aが設けられており、長手方向の他端には、突起55eを有する係止部55dが設けられている。
【0365】
カートリッジ上体12には、脱落防止部材55の回転軸55aを受ける回動孔12m、係止部55dが挿入される開口12p、および係止部55dの突起55eを受ける孔12nが設けられている。また、脱落防止部材55がカートリッジ上体12に取り付けられたとき、脱落防止部材55の上面がカートリッジ上体12n上面12dと同じ高さとなるように、回動孔12mおよび開口12pを含む領域に凹部12kを設けている。脱落防止部材55が開口12wへ張り出し、ディスク100の上方へ突出した状態にある時、係止部55dの突起55eは孔12nに挿入され、脱落防止部材55が固定される。
【0366】
カートリッジ下体11には、取出し履歴ホール11nが設けられている。図120は、取出し履歴ホール11n近傍の構造を拡大して示している。取出し履歴ホール11nには、蓋材56が設けられており、取出し履歴ホール11nの開口の一部を蓋材56が覆うように、接続部56aが蓋材56と取出し履歴ホール11nの側面とを接続している。蓋材56は柱状(ピン状)に形成されており、その先端には、突起56bが設けられている。
【0367】
取出し履歴ホール11nの中心は、カートリッジ上体12の回動孔12mの中心および脱落防止部材55の回転軸55aの中心と一致している。以下で詳述するように、蓋材56と脱落防止部材55とは係合しており、脱落防止部材55を回転軸55aの周りに回転させると、蓋材56を軸56Cの周りに回転させる力が働く。その結果、接続部56が破断され、蓋材56がカートリッジ下体11から脱離し、取出し履歴ホール11nの開口が完全に露出する。
【0368】
ディスクカートリッジ321が作製されるとき、ディスク100は、カートリッジ上体12の側壁12iで規定されるディスク収納部に収納される。その後、ディスク100をディスクカートリッジ321から取り出そうとして、脱落防止部材55を回転させると、蓋材56が脱離し、取出し履歴ホール11nの開口が露出する。いったん、蓋材56が脱離した後は、脱落防止部材55を操作して、ディスク100を異なる種類のディスクと交換しても、取出し履歴ホール11nの開口は露出したままである。つまり、取出し履歴ホール11nが蓋材56で塞がっているかぎり、ディスクカートリッジ321内のディスク100は、ディスクカートリッジ321が作製された時に収納されたものであることを示す。また、取出し履歴ホール11nが開いている場合には、ディスクカートリッジ321内のディスク100は、ディスクカートリッジ321が作製された時に収納されたものとは異なっている可能性があることを示す。
【0369】
ディスクカートリッジ321を装着するディスクドライブはこの取出し履歴ホール11nの開閉状態を検出して、検出結果を記録・再生動作の制御に用いる。例えば、所定の規格で記録・再生の可能なディスクを収納したディスクカートリッジ321が製造された場合を考える。ディスクドライブは、挿入されたディスクカートリッジ321の取り出し履歴ホールの状態を検出する。取出し履歴ホール11nが閉じていると、ディスクドライブは、ディスクカートリッジが所定の規格で記録・再生が可能なディスクを収納していると判断する。そして、直ちにその規格で記録または再生の動作を行う。一方、取出し履歴ホール11nが開いていると、ディスクドライブはディスクカートリッジに収められているディスクの種類が既知ではないと判断する。そして、ディスクドライブは、ディスクカートリッジ内のディスクがどのような種類のディスクであるかを決定するために、種々のテスト信号をディスクに照射してディスクの種類を確認する動作をまず行う。続いて、確認結果に基づいて、最適な条件でディスクへ信号を記録し、または、ディスクから信号を再生する。
【0370】
以下に、脱落防止部材55の構造およびディスク100を取り出して他のデスクと交換する操作を詳述する。
【0371】
図121は、脱落防止部材55が、ディスク100の上方に突出し、ディスク100がカートリッジ上体12の開口12wからディスク100が脱落するのを防いでいる状態を示している。この状態で、ディスクカートリッジ321は、保管されたり、ディスクドライブに挿入されたりする。図121に示すJ−J線断面のうち、回転軸55a近傍の構造を図122に示し、係止部55d近傍の構造を図123に示す。また、図121に示すK−K線断面の構造を図124に示す。
【0372】
図121に示すように、脱落防止部材55は、カートリッジ上体12からディスク開口部12へ張り出した脱落防止部材12sと対向する位置に設けられている。脱落防止部材55は、脱落防止部材55の長手方向に沿って伸び、アーチ状に窪んだ側面55fを有している。
【0373】
図122に示すように、カートリッジ上体12には円筒状のボス12qが形成されており、ボス12qの内側空間が回動孔12mを規定している。脱落防止部材55の回転軸55aは回動孔12mに挿入される。回転軸55aが回動孔12mから抜けないように、回転軸55aの先端には、突起55cが設けられている。また、回転軸55aの内側には取出し履歴ホール11nの開口と同じ程度の開口を断面とする内空間が設けられており、その中に蓋材56が収納される。蓋材56の突起56bは、脱落防止部材55に設けられた凹部55bに嵌合している。脱落防止部材55の回転軸55aの中心は、蓋材56の回転軸56Cと一致している。また、上述したように蓋材56と取出し履歴ホール11nの側面とは接続部56aで接続されている。接続部56aは、カートリッジ下体11に比べて薄くなっている。
【0374】
図123に示すように、脱落防止部材55の端部に設けられた係止部55dは、カートリッジ上体12の開口12pに挿入され、カートリッジ上体12の裏面に接している。係止部55dの先端には突起55eが設けられており、カートリッジ上体12の孔12nに係合している。突起55eを矢印55Aの方向に押したとき、係止部55dの一部が弾性変形するよう、領域55fの厚さを小さくしている。また、脱落防止部材55の係止部55dおよびカートリッジ上体12の開口12pの側面には互いに係合する段差55gおよび12oが設けられ、脱落防止部材55を回転させたときに、係止部55近傍がカートリッジ上体12から浮き上がるのを防ぐ。
【0375】
ディスク100をディスクカートリッジ321から取り出す場合、図123および124に示すように、カートリッジ上体12の孔12nに係合している突起55eを矢印55Aの方向に押しながら、脱落防止部材55を図121に示す矢印55Bの方向へ回転させる。すると、図124に示すように、係止部55dの領域55fが弾性変形し、突起55eの先端がカートリッジ上体12の裏面に設けられた斜面12vに接触しながら、係止部55dが移動する。カートリッジ上体12の裏面に斜面12vが設けられているため、係止部55dは、斜面12vにそって大きな付勢を与えなくても図124の破線で示す位置まで移動する。係止部55dの領域55fに生じた弾性変形が復元するよう、この位置において、突起55eの先端は、孔12nに係合していた時の突起55eの先端と同じ高さになっている。
【0376】
この時、図122に示すように、脱落防止部材55は回転軸55aの中心55Cの周りを矢印55Bの方向へ回転する。これに伴って、回転軸56Cを中心として、蓋材56を矢印55Bの方向へ回転させようとする力が働き、接続部56aが破断して、蓋材56が脱離する。
【0377】
図125は、脱落防止部材55の移動が完了し、ディスク100を取り出すことのできる位置へ脱落防止部材55が移動した状態を示している。この時、図124に示すように、係止部55dはカートリッジ上体12の側面と接触する位置まで移動しているので、これ以上脱落防止部材55を矢印55Bの方向へ移動させることはできない。
【0378】
図125に示すように、脱落防止部材55の一部はディスク開口部12w内に突出しているが、ディスク100を脱落防止部材12sの方へ移動させることによって、脱落防止部材55がディスク100の上方には突出しないようにすることができる。したがって、例えば、ディスク100のセンターホール100hに指を入れ、脱落防止部材55近傍においてディスク100をカートリッジ上体12から浮かせて、ディスク100をディスクカートリッジ321から取り出すことができる。
【0379】
図125に示すJ−J線断面の回転軸55a近傍と係止部55d近傍の構造をそれぞれ図126および127に示す。上述したように、脱落防止部材55を回転させる過程において、蓋材56が脱離する。このため、図126に示すように、脱落防止部材55の移動が完了すると、取出し履歴ホール11nは完全に開いた状態となる。また、図127に示すように、係止部55dの突起55eはカートリッジ上体12に設けられた凹部12rに係合するため、係止部55dの領域55fの弾性変形が復元する。
【0380】
ディスク100を取り出し、他のディスク100をディスクカートリッジ321に収納した後、脱落防止部材55を矢印55Bと反対の方向へ移動させる。脱落防止部材55が図121に示す位置まで戻ると、係止部55dの突起55eがカートリッジ上体12の孔12nと係合し、脱落防止部材55はカートリッジ上体12に対して固定される。
【0381】
ディスク100を再び交換する場合には、上述の操作と同じようにして脱落防止部材55を操作すればよい。ただし、蓋材56はすでに脱離しているため、脱落防止部材55の回動に伴って蓋材56が脱離する動作は行われない。
【0382】
本実施形態によれば、脱落防止部材55の側面55fがアーチ状に窪んでいる。このため、脱落防止部材55を大きく回転させなくても、脱落防止部材55がディスク100の上方に突出しない状態をとることができ、脱落防止部材55の回転角度が小さいので、脱落防止部材55の係止部55dが、カートリッジ上体12と接触し、係合した状態を維持できる。このためディスク100を取り出す際にも、脱落防止部材55の両端をカートリッジ上体12と接触させた状態を維持し、脱落防止部材55の機械的な強度を保つことができる。したがって、ディスク100を取り出す際に、ディスクカートリッジ321を誤って落下させたり、操作者が強い力で脱落防止部材55を操作したりしても、脱落防止部材55が破損するのを防止することができる。
【0383】
また、脱落防止部材55を回転させることによって、同時に取出し履歴ホールが開放状態となる。このため、従来のように操作者が履歴ホールのツメを折る必要がなくなる。
【0384】
本実施形態では蓋材56は柱状に成形されているが、取出し履歴ホール11nの少なくとも一部を覆うようにカートリッジ下体11に接続され、脱落防止部材55の回転に連動して脱離するものであれば、蓋材56は、他の形状を備えていても良い。例えば、取出し履歴ホール11nの開口部に設けられたツメと、脱落防止部材55とツメとの間に設けられ、脱落防止部材55の回転に伴ってツメを押し破るような補助部材とからなる蓋材であってもよい。
【0385】
また、本実施形態では、脱落防止部材55をディスク100と平行に回転させて、ディスク100の脱落を防止する状態とディスク100を取り出す状態をとるようにしていたが、脱落防止部材55を他の方向に移動させてもよい。
【0386】
図128および129は平行に移動する脱落防止部材57を示している。脱落防止部材57もその長手方向に沿った側面57fがアーチ状に窪んでいる。図128は、ディスクを保持した状態を示しており、脱落防止部材57の一部をディスク100の上方に突出させている。ディスク100を取り出す場合には、脱落防止部材57を図129に示すように長手方向と垂直な矢印57Aの方向に移動させる。脱落防止部材57の側面57aには、カートリッジ上体12と係合する凸部や凹部などを設け、脱落防止部材57がカートリッジ上体12から外れにくくなっていることが好ましい。
【0387】
脱落防止部材57の側面57fもアーチ状に窪んでいるため、脱落防止部材57を僅かに移動させるだけで、脱落防止部材57がディスク100の上方に突出しない状態をとることができる。このため、脱落防止部材57の大部分をカートリッジ上体12に接触させたまま、ディスク100を取り出すことができ、ディスク交換時に脱落防止部材57の機械的強度が弱くなることを防ぐことができる。
【0388】
図130および図131に示す脱落防止部材58は、その長手方向の両端に設けられた回転軸58aを中心として回転する。この場合、脱落防止部材58がカートリッジ上体12に接触した図130に示す配置をとるよう、バネ等によって脱落防止部材58を付勢しておくことが好ましい。脱落防止部材58は、図131に示す位置まで回転し得る。しかし、脱落防止部材58もその長手方向に沿った側面58fがアーチ状に窪んでいるため、ディスク100を取り出すためには、図130に示す状態から僅かに脱落防止部材58を回転させるだけでよい。
【0389】
脱落防止部材57および脱落防止部材58をディスクカートリッジに設ける場合には、脱落防止部材57のスライド動作および脱落防止部材58の回転動作に連動して蓋材が脱離する機構を採用してもよい。あるいは、取り出しホールを覆う蓋材は脱落防止部材57および脱落防止部材58とは連動せず、操作者が蓋材を脱離させることにより、脱落防止部材57のスライド動作および脱落防止部材58の回転動作が可能となるような機構を設けてもよい。
【0390】
(第22の実施形態)
以下に、本発明によるディスクカートリッジの第22の実施形態を説明する。
【0391】
図132は、ディスクカートリッジ322の平面図を示しており、図133は図133に示すL−L線断面図を示している。ディスクカートリッジ322は、図117および図118を参照して説明したディスクカートリッジと同様、シールド部材を用いずにディスク受け部25aに設けられた切り欠き25cから侵入しうる埃を防止する。図132において詳細には示していないが、ディスクカートリッジ322は、第20および第21の実施形態において説明した第1のシャッタ21、第2のシャッタ22、回転部材25および脱落防止部材55を備える。これらの部材は、第20および第21の実施形態において説明した構造を備えている。
【0392】
図104および図119に示す第20および第21の実施形態のディスクカートリッジにおいて、カートリッジ上体12の側壁12iには切り欠き12gが設けられていた。この切り欠き12gの位置は、第1のシャッタ21および第2のシャッタ22が閉塞した状態にあるとき、ディスク受け25aに設けられた切り欠き25cが位置する領域に対応している。
【0393】
本実施形態のディスクカートリッジ322では、切り欠き12gの部分にも連続して側壁12iを設ける。また、図134に示すように、切り欠き12gに対応する領域において、ディスク100が接する部分に側壁12i’を設ける。
【0394】
側壁12iは、ディスク開口部12wを規定するため、ディスク100より大きい曲率半径を有している。これに対して、側壁12i’は図135に示すように、ディスク100と同じ曲率半径を有している。図132に示すように、側壁12iが形成している円筒の中心はディスク収納部の中心である点C1に一致する。これに対し、側壁12i’の曲面の中心は点C2に一致している。点C2は点C1からオフセットされている。なお、回転部材25の側壁25iは、ディスク収納部の中心である点C1を中心とする円筒形を有しており、点C1を中心として回転する。
【0395】
また、ディスク100の中心が点C2に一致する位置において、ディスク保持部22bはディスク100を保持する。図132では、ディスク保持部22bのみが示されているが、図示しないディスク保持部21b、22aも協同してディスク100の中心が点C2に一致するようディスク100を保持する。この位置において、ディスク100の情報記録面(裏面)に接触することなくディスク受け25aがディスク100を受けるために、ディスク受け25aの位置も点C1からオフセットされている。点C1と点C2との距離は、側壁12iが形成している円筒の半径とディスク100の半径とに依存する。ディスク100の直径が5インチである場合、点C1と点C2との距離は、約0.5mmから約1.5mmの範囲にあることが好ましい。この範囲よりも距離が小さい場合、ディスクカートリッジ322をディスクドライブ装置に挿入してディスク100を回転させるときにディスク100の面ぶれ等により、ディスク100が側壁12iと接触する可能性がある。また、点C1と点C2との距離が約1.5mmより大きい場合、ディスク100とディスク収納部の側壁12iとの隙間が大きくなり過ぎ、隙間に堆積する埃や塵が多くなる可能性があるので好ましくない。
【0396】
図136は、図132のL−L線断面のディスク保持部22b近傍を示している。第20の実施形態で説明したように、ディスク受け部25aの上面15Kには傾斜が設けられているため、ディスク100はディスク受け部25の上面15kの側壁25i(図示せず)近傍とのみ接する。本実施形態の場合、側壁25iの近傍ではディス受け部25aの上面25kはカートリッジ下体11と平行になっており、第1のシャッタ21および第2のシャッタ22が閉塞した状態にあり、ディスク保持部21b、22a、22b(図せず)がディスク100を保持するとき、この部分において、ディスク100とディスク受け部25aとは接する。ディスク受け部25aとディスク100とが接触する領域25bの内周は線25nにより規定される。
【0397】
図132に示すように、ディスク受け部25aの領域25bは、切り欠き25cが設けられた部分を除いて、ディスク100の外周近傍に位置している。そして、領域25bの内周25nは、点C2を中心とする円周上に位置している。一方、領域25bの外周はディスク100の外周により規定される。したがって、領域25bは、点C2を中心とする2つの同心円によって挟まれるリング状の領域から、切り欠き部25cと重なる部分を除いた領域となる。
【0398】
第1のシャッタ21および第2のシャッタ22(図示せず)が閉塞し、第1のシャッタ21および第2のシャッタ22のディスク保持部21b、22a、22b(図示せず)にディスク100が保持される時、ディスク100の中心は点C2に位置する。また、ディスク100と側壁12i’との曲率半径は等しいため、ディスク100の側面は、切り欠き12gが設けられていた位置において側面12i’と完全に密着する。つまり、ディスク100の外側面が側壁12i’と当接してディスクが保持されるよう、ディスク保持部21b、22a、22bが保持するディスクの中心の位置がディスク収納部の中心に対してオフセットされている。
【0399】
一方、第1のシャッタ21および第2のシャッタ22(図示せず)が閉塞状態では、ディスク受け部25aとディスクとが接触する領域25bの内周も、ディスク収納部の中心に対してオフセットされている。これにより、ディスク100の情報記録面(裏面)は、その外周近傍においてディスク受け部25aと接し、ディスク受け部25aのない切り欠き25cにおいては、ディスク100の側面が側壁12i’と密着する。
【0400】
一方、ディスクホール100hの近傍では、第20の実施形態で説明したように、ディスク100は、第1のシャッタ21および第2のシャッタ22に設けられた凸部21wおよび22wと接触している。したがって、ディスク100の情報記録領域は完全に外部から遮断され、埃がディスク100の情報記録領域に付着することを防ぐことができる。
【0401】
また、図136および図137に示すように、ディスクカートリッジ322において、第2のシャッタ22のディスク保持部22bが設けられた底部にはテーパ26cが設けられ、カートリッジ下体11のディスク保持部22bが位置する領域には凹部11xが設けられている。このため、ディスク100の厚さや直径がばらついており、規格値よりも僅かに大きい場合には、図137に示すように第2のシャッタ22が、カートリッジ下体11の凹部11x端に位置する領域26bにおいて弾性変形する。このため、デスク保持部22bの傾斜部22b’が確実にディスク100の外周の稜に接触し、第1のシャッタ21および第2のシャッタ22が、ディスク100をがたつきなく確実に保持することができる。また、弾性変形によって、ディスク保持部22bがディスク100をその中心方向へ付勢する。これによって、図132および134に示すようにディスク100は側壁12i’へ付勢され、ディスク100の側面の側壁12i’への密着が高まる。そして、ディスク100の情報記録領域へ埃が付着するのをより確実に防ぐことができる。
【0402】
ディスク100の厚さおよび直径のばらつきにかかわらず、確実にディスク100を保持させるためには、厚さおよび直径が規格範囲の中央値になっているディスク100を保持したときに、図137に示すように、第2のシャッタ22が僅かに弾性変形するように設計し、厚さおよび直径が規格値の下限値になっているディスク100を保持したときには、図136に示すように、第2のシャッタ22がほとんど弾性変形しないように設計してもよい。
【0403】
このように、本実施形態によれば、シールド部材24を用いずにディスク100の情報記録領域へ埃が付着するのを防止できる。したがって、シールド部材24やシールド部材を回転部材25と連動させる構造が不要となり、ディスクカートリッジの構造を簡単にすることができる。
【0404】
(第23の実施形態)
以下に、本発明によるディスクカートリッジの第23の実施形態を説明する。
【0405】
本発明のディスクカートリッジは、従来のディスクカートリッジと異なり、ディスクの片面を露出させてディスクを収納する。このため、ディスクカートリッジの厚さを小さくすることができ、また、ディスクのレーベル面に記された意匠を露出させることによって、ディスクカートリッジ全体のデザインを優れたものにすることができる。
【0406】
しかし、ディスクの片面が露出しているために、操作者がディスクのレーベルに触れることができ、操作者の使用形態によっては、不注意にレーベル面を押さえつけたりする可能性もある。このような場合でも、ディスクの信号記録面に傷がついたり、ディスクが変形したりしないように、ディスクカートリッジはディスクを保持する必要がある。このため、ディスクをどのように保持すれば、ディスクの信号記録面に傷等をつけることなく、確実に信号記録面を保護できるか検討を行った。
【0407】
図138は、ディスク100をディスク受け部などの保持構造59によって保持する場合に、ディスク100が、操作者によって押し付けられても信号記録領域100dが保持構造59に接触して傷が付くことがないよう信号記領域100dの下方に設けるべき空間を示している。なお、図138では、空間を規定する保持構造59の特徴が良く分かるように、一部分の寸法を誇張して表している。したがって、図中の縦と横との寸法の比率は実際の比率と異なっている。
【0408】
ディスク100の下方に空間を十分取ることができる場合には、ディスク100がどのように撓んでも、ディスク100の最大撓み量に対応する空間を確保すればよい。しかし、このようなディスクカートリッジを作製すれば、その厚さは大きくなってしまう。ディスクの下方に設けるべき空間をできるだけ小さくするには、まずディスク100の撓みができるだけ小さくなるよう、ディスク100を保持する必要がある。このためには、信号記録領域100dにできるだけ近い部分でディスク100を保持することが好ましい。図138に示すように、保持構造59は、ディスク100の中心からRinまでの部分およびディスク100の中心からRoutより外側において、ディスク100の信号記録面100Aを保持する。ここでRinは、信号記録領域100dよりディスク100の中心側の信号記録領域100dに近接した点からディスク100の中心までの距離とする。また、Routを信号記録領域100dよりディスク100の外側の信号記録領域100dに近接した点からディスク100の中心までの距離とする。上述したように、Rinを規定する点およびRoutを規定する点は信号記録領域100dにできるだけ近接していることが好ましい。ディスク100の直径が5インチ(半径60mm)である場合、Rinは20mmであり、Routは59mmであることが好ましい。
【0409】
信号記録領域100dに傷が付かないよう設けるべき空間69bは以下のように決定される。まず、空間69bの高さ(深さ)をSとする。そして、信号記録面100A上の半径Routの円周69d、信号記録面100Aから平行に距離0.3Sだけ離れた平面上の半径(Rout−1.2S)の円周69eおよび信号記録面100Aから平行に距離Sだけ離れた平面上の半径(Rout−16.2S)の円周69fを規定する。円周69dおよび円周69eによって規定される円を上面および下面とする円錐台の側面59aとし、円周69eおよび円周69fによって規定される円を上面および下面とする円錐台の側面59bとする。
【0410】
また、ディスク100の中心から半径Rinの円を底面とし、信号記録面100Aから高さ(深さ)Sの円柱の側面を59dとする。側面59aおよび59bによって規定される円錐台の領域から側面59dによって規定される円柱の内側の領域を除いた領域が信号記領域100dの下方に設けるべき空間69bである。
【0411】
Sの値は、空間69bの高さを規定するため、Sの値が大きいほどディスク100が撓んでも信号記録領域100dに傷が付きにくくなる。しかし、Sの値を大きくすると、ディスクカートリッジが厚くなってしまう。したがって、薄いディスクカートリッジを作成するためには、Sの値は小さいほど良い。実験結果によれば、操作者がディスク100を手で押すことによって生じる程度のディスク100の撓みは、Sの値が1mmであっても信号記録領域100dを保護できることが分かった。
【0412】
一方、Rinよりディスク100の中心側の領域において、ディスク100のクランプ領域100eは保持構造250と接触しないほうが好ましい。クランプ領域100eはディスク100を記録/再生するディスクドライブ装置において、ターンテーブルやクランパーが接触する。この領域に、傷がついたり、埃が付着していると、ディスク100を確実にチャッキングできないからである。クランプ領域100eは、ディスクの中心と一致する直径22mmおよび33mmの2つの同心円によって挟まれる領域によって規定される。クランプ領域はディスク100に対して僅かな領域であるため、クランプ領域100eの上方において、ディスク100を操作者が押さえても、ディスク100はほとんど撓まない。したがって、クランプ領域100e全体に接する空間69aが形成されておれば、その空間69aの高さ(深さ)は、どのような値でもかまわない。
【0413】
図139は、Sの値を1mmとして上述の空間69bを形成し、空間69b上に配置したディスク100に、空間69b側へディスク100を押さえつける力を加えた時のディスク100の変形の様子を模式的に示している。実験の結果から、操作者がディスク100を手で押さえつける力は、3kgを超えることはないことが分かった。また、このときでも、ディスク100の撓みは空間69b内に充分収まる程度あり、側面59aおよび59bに撓んだディスク100が接触することもなかった。
【0414】
空間69bは、ディスク100の信号記録領域100dに傷か付かないための必要最小限度の領域を規定している。したがって、空間69bを含むより大きな領域をディスク100の信号記録領域100dの下に形成してもよい。図140および図141に示すように、側面59aおよび59bを超えて空間69bを形成してもよい。しかし、ディスク100を保持する保持構造59のディスク100の外周を保持する部分の強度を補強するために、外周を保持する部分に隣接して補強部分59’または59’’を設けることが好ましい。側面59aおよび59bは、こうした補強部分59’および59’’をどのような形状にすることが許容されるかを判断する上で有用である。
【0415】
上記検討に基づいて設計されたディスクカートリッジを具体的に説明する。図142は、ディスクカートリッジ322の平面図を示しており、図143は、図142におけるA−A線断面図である。また、図144は、ディスクカートリッジ323を分解した状態で示す斜視図である。ディスクカートリッジ322において、第20から第22の実施形態のディスクカートリッジと同じ構成要素には同じ参照符号を付している。
【0416】
ディスクカートリッジ323は、第22の実施形態と同様、シールド部材を有しておらず、ディスク100をカートリッジ上体12の側壁12iに接触させてディスクを保持する。
【0417】
具体的には、図142および図144に示すように、第1のシャッタ21および第2のシャッタ22が閉塞している状態において、ディスクカートリッジ323は、第1のシャッタ21のディスク保持部21bおよび第2のシャッタ22のディスク保持部22a、22bによってディスク100を保持する。この時、ディスク100の側面は、回転部材25の切り欠き25cが位置する領域において、カートリッジ上体12の側壁12iと接する。また、ディスク100の中心は点C2に一致する。ディスク100の第1の面100Aと均等に接するように、回転部材25のディスク受け部25aとディスク100とが接触する領域の内周は、点C2を中心とする円周に一致させている。一方回転部材25の側壁25iの中心は点C1に一致している。
【0418】
図142および図144に示すように、ディスクカートリッジ323の第1のシャッタ21および第2のシャッタ22において、ディスク100のセンターホールに対応する孔20hの周囲に凸部21wおよび22wからなる凸部20wが形成されている。更に、凸部20wのから所定の距離を隔てた位置に凸部35dおよび36dが設けられている。凸部35dおよび36dの上面の高さは凸部21wおよび22wの上面の高さに等しい。凸部35dおよび36dはシャッタ閉塞時に連続した凸部20dとなり、ディスク100の信号記録領域に近接した領域を保持する。凸部20wと凸部20dとの間に形成される凹部は空間69aを規定し、ディスク100を保持する際、ディスク100のクランプ領域は空間69aに位置する。
【0419】
また、図143に示すように、ディスク100を保持したときに、ディスク100の下方に、図138に示す空間69bが確保されるように、凸部36d、第1のシャッタ22および回転部材25のディス受け部25aが設計されている。図143には示されていないが、凸部35dおよび第1のシャッタ21も同様に設計されている。第1のシャッタ21および第2のシャッタ22とディスク100との間隔は1mm以上となるように設計されている。また、ディスク受け部25aは、図138に示す空間69bの外側に位置している。つまり、空間69bの側面59aおよび59bより下方に位置しており、空間69bをディスク受け部25aが遮ることがない。
【0420】
このように、ディスク100の下方に図138に示す空間69bを確保することによって、ディスクカートリッジ323に収納されたディスク100を操作者が押さえることがあっても、確実にディスクの信号記録領域を保護することができる。
【0421】
なお、ディスクカートリッジ323は、クランプ領域100e’の近傍にいわゆる「スタックリング」を有するディスク100に対応していてもよい。図138に示すように、スタックリングはディスク100の信号記録面100Aに設けられた突起状リングである。突起状リング100pはセンターホール100hと同軸的に形成された円形を有する。突起状リング100pは、ディスクが信号記録面100Aを下にして、平らな面上に置かれた場合に、信号記録領域100dが平らな面と接触するのを防止する。突起状リング100pは、クランプ領域100e’とセンターホール100hとの間に設けられ、センターホール100hの縁から0.1mm以上離れている。突起状リング100pは、半径方向に約1mmの幅を有し、信号記録領域100dの表面から0.05〜0.5mmの高さを有する。具体的には、あるタイプのディスク100において、センターホール100hの直径は15mmであり、クランプ領域100e’は直径22mmの円および直径33mmの円の間に規定される。突起状リング100pは直径17.5mmの円および直径22mmの円によって規定される領域内に位置し、その幅は、約1mmであり、高さは、0.3mm以下である。突起状リングは、クランプ領域100e’と信号記録領域100dとの間に位置し、クランプ領域100e’の縁から2mm以内に位置していてもよい。
【0422】
この場合、第1のシャッタ21のディスク保持部21bおよび第2のシャッタのディスク保持部22a、22bは、クランプ領域100e’および突起状リング100pのいずれにも接しないよう、ディスク100を保持する。したがって、凸部20wおよび凸部20dにより、規定される空間69aは突起状リング100pを含むような大きさに形成される。より具体的には、第1および第2のシャッタ21、22が閉塞する際、第1のシャッタ21のディスク保持部21bおよび第2のシャッタのディスク保持部22a、22bは、クランプ領域100e’およびクランプ領域100e’とセンターホール100hとの間の領域であって、センターホール100hの縁から0.1mm以上離れた領域、あるいは、クランプ領域100e’およびクランプ領域100e’と信号記録領域100dとの間の領域であって、クランプ領域100e’の縁から2mm以内の領域に接触しないよう、ディスク100を保持する。前述したタイプのディスク100の場合、空間69aは直径17.5mmの第1の円および第1の円より0.1〜0.3mm小さい第2の円により規定される領域を含む。空間69aはクランプ領域100e’および突起状リング100pのための連続した領域であってもよく、クランプ領域100e’および突起状リング100pのための分離した領域から構成されていてもよい。
【0423】
本実施形態のディスクカートリッジ323には、このほか、実用性を高めるために、構成部材の機械的強度を高める構造、2種類の脱落防止部材を装着可能な構造および防塵機能を高める構造が採用されている。以下にこれらの構造を説明する。
【0424】
まず、構成部材の機械的強度を高める構造を説明する。図142および図144に示すように、第1のシャッタ21および第2のシャッタ22が閉塞している時、ディスク保持部21a、22a、22bは、第1のシャッタ21とディスク保持部21bとの接続部分の撓みによる弾性力および第2のシャッタ22とディスク保持部22a、22bとの接続部分の撓みによる弾性力によって、ディスク保持部21a、22a、22bは、ディスク100をその中心方向へ付勢する力が働く。
【0425】
しかし、ディスクカートリッジ323を落下させたり、操作者がディスク100の面100Bに力をかけて、ディスク100をカートリッジ内で動かそうとしたりする場合には、ディスク保持部21a、22a、22bにディスク100の中心から外側へ動かそうとする力が働くこともある。そして、このような力が大きい場合には、第1および第2のシャッタとディスク保持部21a、22a、22bとの接続部分が破損してしまう可能性がある。特に、ディスク保持部21bと第1のシャッタ21の接続部分およびディスク保持部22bと第2のシャッタ22との接続部分は狭く、図142において、矢印21Bおよび22Bでそれぞれ示すような力に対して弱い。
【0426】
このため、ディスクカートリッジ323では、回転部材25の切り欠き25gおよび25hを規定する側壁12iの断面65aおよび65bがディスク100の半径方向(矢印21Bおよび22B)と交わり、かつ、ディスク収納部10dに面するように形成する。そして、シャッタ閉塞時において、ディスク保持部21b、22bが、矢印21Bおよび22Bの方向へ、それぞれ所定量以上、移動しないように、断面65aおよび65bによってディスク保持部21b、22bの移動を規制させている。
【0427】
断面65aおよび65bを設けることによって、ディスクカートリッジ323が落下したり、操作者が故意にディスク保持部21b、22bを動かそうとしたりしても、ディスク保持部21b、22bが破損することを防止できる。また、シャッタ閉塞時において、何らかの理由によって、第1のシャッタおよび第2のシャッタを開放させようとする力が働いても、第1のシャッタおよび第2のシャッタの動きに伴って移動しようとするディスク保持部21b、22bが、断面65aおよび65bに接触する。これによって、第1のシャッタ21および第2のシャッタ22の開放動作が妨げられる。したがって、シャッタ閉塞時において、第1のシャッタ21および第2のシャッタ22のがたつきを小さくすることができる。
【0428】
また、図142に示すように、操作者が第1のシャッタ21および第2のシャッタ22を開放させようとすると、第1のシャッタ21および第2のシャッタ22が回動孔37および38をそれぞれ中心として回転しようとするとするため、第1のシャッタ21の案内溝27eの側壁および第2のシャッタ22の案内溝28fの側壁が、回転部材25の凸部25eおよび凸部25fを回動孔37および38をそれぞれ中心として矢印25Eおよび25Fの方向へ回転させようとする。
【0429】
このとき、案内溝27eおよび案内溝28fが矢印25Eおよび25Fへ伸びていたり、矢印25Eおよび25Fの方向へ凸部25eおよび凸部25fがそれぞれ移動し得る空間が、案内溝27eおよび案内溝28f内にあると、第1のシャッタ21および第2のシャッタのがたつく原因となる。
【0430】
このため、シャッタの閉塞時において、凸部25eおよび凸部25fが位置する案内溝27eおよび案内溝28fの端部は、矢印25Eおよび25F(つまり、凸部25eおよび凸部25fと回動孔37および38とをそれぞれ結ぶ方向)とおおよそ直交する矢印27Eおよび28Fの方向に伸びている。
【0431】
また、図144に示すように、カートリッジ下体11には凸部33bが設けられ、回転部材25には凸部25wが設けられている。凸部33bおよび凸部25wはいずれも第1のシャッタ21および第2のシャッタ22の厚さとほぼ等しい高さを備えている。凸部33bは回転部材25のディスク受け部25aの裏面と接し、凸部25wはカートリッジ下体11の内側下面11uに設けられた凹部33cと接する。凸部33bおよび25wは、回転部材25の第1のシャッタ21または第2のシャッタ22と接しない領域において、回転部材25を保持する。これによって、回転部材25の第1のシャッタ21または第2のシャッタ22と接しない領域において、回転部材25が撓んで、ディスク100と密接しなくなるのを防止する。
【0432】
ディスク保持部22aは、第14の実施形態において説明したように、第1の領域122aおよび第2の領域222aを含み、第1の領域122aは第2の領域222aよりも高くなっている。また、第1の領域122aの先端は、カートリッジ上体12の内側上面に設けられた窪んだ領域12xに挿入されている。領域12xはシャッタが開閉するときに第1の領域122aの先端が通過する領域に沿って設けられている。
【0433】
図142および図144に示すように、シャッタが開閉する際、ディスク保持部22aが通過する領域には、ヘッド開口部11hが設けられており、ヘッド開口部11hは、カートリッジ下体11の側面に達している。このため、カートリッジ下体11およびカートリッジ上体12を接合してカートリッジ本体を構成した場合、ヘッド開口部11h近傍では、カートリッジ本体としての強度をカートリッジ上体12のみで確保する必要がある。
【0434】
ディスクカートリッジ323によれば、第14の実施形態で説明したように、シャッタを閉塞する際、ディスク保持部22aの第1の領域122aが、確実にディスク100を把持することができる。また、ディスク保持部22aの第2の領域222aは低いのでカートリッジ上体12の内側上面を薄くしなくてもよい。これによって、カートリッジ上体12のディスク保持部22aが通過する領域において、厚みを薄くしなければいけない領域を小さくすることができ、ヘッド開口部11h近傍において、カートリッジ本体全体の強度が低下することを防ぐことができる。
【0435】
また、本実施形態のディスクカートリッジ323は、第13の実施形態において説明したように、シャッタが閉塞した状態においてその剛性を高める構造が採用されている。
【0436】
図145および146に示すように、第1のシャッタ21および第2のシャッタ22は、孔20hによって分けられる連続しない2つの領域において、厚さ方向に重なるように互いに当接する接合部分を有する。第1のシャッタ21は、接合部分21g’および接合部分21f’を有し、第2のシャッタ22は、接合部分22g’および接合部分22f’を有する。図145のN−N線断面図を図146の上方に示し、図145のO−O線断面図を図146の下方に示している。第1のシャッタ21の接合部分21g’と第2のシャッタ22の接合部分22g’との当接領域では、シャッタの閉塞時には、シャッタの厚さ方向に対して第1のシャッタ21の接合部分21g’が下に位置し、第2のシャッタ22の接合部分22g’が上に位置する。また、第1のシャッタ21の接合部分21f’と第2のシャッタ22の接合部分22f’との当接領域では、シャッタの閉塞時には、シャッタの厚さ方向に対して第1のシャッタ21の接合部分21f’が上に位置し、第2のシャッタ22の接合部分22f’が下に位置する。
【0437】
また、第2のシャッタ22の接合部分21g’の先端には当接領域に沿って凸部38cが設けられており、シャッタの閉塞時に凸部38cと係合する凹部37cが第1のシャッタ21に設けられている。
【0438】
さらに、図147に示すように、第2のシャッタ22のディスク保持部22aと第1のシャッタ21の凸部27aとが当接する部分において、凸部27aには、突起37aが設けられ、突起37aと係合する凹部38aがディスク保持部22aに設けられている。突起37aの上方部分には凹部37bが設けられている。また、凹部38aの上方部分には凹部37bに係合する凸部38bが設けられている。突起37aおよび凹部37bは第1のシャッタ21の第3の接合部分37eを構成し、凹部38aおよび凸部38bは第2のシャッタ22の第3の接合部分38eを構成している。
【0439】
このように、ディスクカートリッジ323では、第1のシャッタ21および第2のシャッタ22が当接する部分を2つの領域にわけ、それぞれの領域において、第1のシャッタ21と第2のシャッタ22の接合部分をシャッタの厚さ方向に重なるように当接させている。さらに、2つの領域において、重なりの上下関係を逆転させている。この構造によって、第1のシャッタ21と第2のシャッタ22が閉塞するとき、シャッタが浮き上がることを防止することができ、また、第1のシャッタ21と第2のシャッタ22が閉塞した状態において接合部分の剛性を高めることができる。
【0440】
また、第1のシャッタの接合部分21g’および第2のシャッタの接合部分22g’に凹部37cおよび凸部38cをそれぞれ設けることにより、第1のシャッタ21および第2のシャッタ22が閉じた場合には、シャッタのがたつきなどによって、接合部分21g’と接合部分22g’とが容易に離れないようにすることができる。また、これにより第1のシャッタ21と第2のシャッタ22との接合の密着度合が向上し、接合部周辺の防塵も高めることができる。
【0441】
さらに、第1のシャッタ21の第3の接合部分37eおよび第2のシャッタ22の第3の接合部分38eによって、シャッタ閉塞時に、第1のシャッタ21と第2のシャッタ22との接合の剛性を高めている。また、第1のシャッタの接続部分21g’および突起37bを第2のシャッタの凸部38bおよび接合部分22g’が挟むため、シャッタ閉塞時に、第1のシャッタ21と第2のシャッタ22との接合の剛性をさらに高めることができる。
【0442】
次に、2種類の脱落防止部材を装着可能な構造を説明する。図144に示すように、ディスクカートリッジ323は、カートリッジ上体12に回動孔12mおよび孔12m’を有しおり、ディスク開口部12wからディスク100が脱落するのを防ぐ手段として、脱落防止部材55および脱落防止部材59のいずれを装着することもできる。脱落防止部材55は、第21の実施形態として説明したディスクカートリッジ321の脱落防止部材55と同じ構造を備えている。回転軸55aをカートリッジ上体12の回動孔12mに挿入し、係合させることによって、脱落防止部材55は回転軸55aを中心として回転することができる。そして第21の実施形態で説明したように、脱落防止部材55の一部をディスク開口部12wへ張り出させて、ディスク100の脱落を防止したり、脱落防止部材55図125に示す位置まで回転させて、ディスク100を取り出したりすることができる。
【0443】
一方、脱落防止部材59は回転軸59aおよび突起59bを有している。カートリッジ上体12に取り付ける場合、脱落防止部材59の回転軸59aおよび突起59bを回動孔12mおよび孔12m’へそれぞれ係合させ、挿入する。脱落防止部材59とカートリッジ上体12とが2箇所において固定されるため、脱落防止部材59は可動せず、脱落防止部材59の一部が常にディスク開口部12wへ張り出す。つまり、脱落防止部材59をカートリッジ上体12に装着する場合には、ディスクカートリッジ323に収納されるディスク100を取り出すことはできない。
【0444】
このように、脱落防止部材55および脱落防止部材59のいずれとも係合することが可能な回動孔12mおよび孔12m’を係合手段としてカートリッジ上体12に設けることによって、必要に応じて脱落防止部材55または脱落防止部材59のいずれかをカートリッジ本体に装着することができる。したがって、ディスク100の取り出しが可能なディスクカートリッジ323と、一度収納されたディスク100は取り出すことのできないディスクカートリッジ323とを脱落防止部材55および脱落防止部材59のいずれかを選択的に用いることによって作製することができる。
【0445】
なお、図144には、第21の実施形態において説明した取り出し履歴ホール11nおよび蓋材56は示されていないが、これらをディスクカートリッジ323に設けてもよい。取り出し履歴ホール11nおよび蓋材56をディスクカートリッジ323に設けて、脱落防止部材55を装着する場合には、第21の実施形態において説明したように、脱落防止部材55を回転させてディスク100を取り出す際に蓋材56が脱落する。これにより、履歴ホール11nの開口が完全に露出する。脱落防止部材55に代えて脱落防止部材59を装着する場合には、脱落防止部材55を回転させてディスク100を取り出すことができない。したがって、蓋材56が取り出し履歴ホール11nの開口を覆ったままになる。
【0446】
次に、図144、図145、図148および図149を参照して、防塵効果を高める構造を説明する。図144に示すように、カートリッジ下体11のチャッキング開口部11cおよびヘッド開口部11hの周囲に凸部33aが設けられている。凸部33aは図145においては、破線で示されている。図145のM−M線断面図である図148に示すように、第1のシャッタ21および第2のシャッタ22の裏面には、凸部33aに係合するように凹部37dおよび38dが設けられている。
【0447】
第1のシャッタ21および第2のシャッタ22はカートリッジ下体11上を移動する。このため、第1のシャッタ21および第2のシャッタ22の裏面に付着した埃等は、第1のシャッタ21および第2のシャッタ22の移動に伴って、カートリッジ内へ引き込まれやすい。この構造によって、チャッキング開口部11cおよびヘッド開口部11hからカートリッジ下体11と第1のシャッタ21および第2のシャッタ22との間に入り込む埃を防止することができる。
【0448】
また、図149に示すように、第1のシャッタ21および第2のシャッタ22が形成する孔20hの近傍であって、第1のシャッタ21および第2のシャッタ22が互いに当接する部分において、第2のシャッタ22には凸部36aおよび36bが設けられ、第1のシャッタ21には凸部36aおよび36bに係合する凹部35aおよび35bが設けられている。第1のシャッタ21の凸部36aおよび36bは、第1のシャッタ21および第2のシャッタ22が閉じる時に互いに当接することにより形成される接合面から突出している。これにより、孔20hから、第1のシャッタ21および第2のシャッタ22による当接面に沿って埃が侵入するのを防ぐ。
【0449】
なお、本実施形態では、図138に示す空間69bをディスク100の下方に設けるため、ディスク100を保持するディスク受け部を回転部材に設けた例を示した。しかし、図138に示す空間をディスク100の下方に設けるために、他の構造を採用してもよい。例えば、図150に示すように、ディスク100の外周端部を保持するディスク受け部25a’をカートリッジ上体12’に設けてもよい。このような構造であっても、図138に示す空間69bがディスク100の下方に形成されるようにディスク受け部25a’および第1のシャッタおよび第2のシャッタ22の形状を選択することによって、ディスク100が操作者によって押さえられても、信号記録領域がシャッタやディスク受け部に接触することのないディスクカートリッジを実現することができる。
【0450】
(第24の実施形態)
以下、本発明によるディスクドライブ装置を説明する。
【0451】
図151は、ディスクドライブ装置900の主要部を模式的に示す斜視図である。ディスクドライブ装置900は、第1の実施形態のディスクカートリッジ301から第23の実施形態のディスクカートリッジ323のいずれを装填(ローディング)することもできる。図151では、第23の実施形態のディスクカートリッジ323を装填した状態を示している。また、ディスク100は破線で示されている。
【0452】
ディスクドライブ装置900は、ディスクカートリッジ323内に収納されたディスク100を回転させる駆動手段902と、ディスク100に対して情報を記録すること、および/またはディスク100から情報を再生することを行うためのヘッド908とを備えている。
【0453】
駆動手段902は、スピンドルモータ904およびスピンドルモータ904の回転軸に取り付けられたターンテーブル906を含み、スピンドルモータ904は、ベース910に支持されている。ヘッド908は、図示しないアクチュエータにより、ガイド912に沿って移動する。
【0454】
また、ディスクドライブ装置900は、アーム914に支持されたクランパー916を備える。ターンテーブル906およびクランパー916は、例えば磁石および磁性体をそれぞれ含む。後述するように、これらの吸引力によって、クランパー916とターンテーブル906との間にディスク100を挟んで保持し、ディスク100をターンテーブル906に固定する。これによって、スピンドルモータ904の駆動力を確実にディスク100へ伝え、また面振れを生じさせることなくディスク100を回転させる。
【0455】
ディスクカートリッジ323は、第1のシャッタ21および第2のシャッタ22を開閉するための操作部25jをディスクカートリッジ323の挿入方向1Aと平行な側面10rに有している。このため、ディスクドライブ装置900は、操作部25jと係合してシャッタを開閉するためのシャッタ開閉機構918を、ディスクドライブ装置900に装填されたディスクカートリッジ323の側面10rに近接する領域に備えている。なお、図151では、操作部25jを明示するために、シャッタ開閉機構918を操作部25jから離間させて示している。また、シャッタ開閉機構918を移動させるアクチュエータも省略している。
【0456】
シャッタ開閉機構918は、ディスクドライブ装置900に挿入されるディスクカートリッジのシャッタ開閉操作部の位置に対応して設けられる。例えば、第1の実施形態や第10の実施形態のディスクカートリッジのように、ヘッド開口部11hの設けられた側面10pにシャッタ開閉操作部を有するディスクカートリッジを装填する場合には、側面10pに近接する領域にシャッタ開閉機構918が設けられる。第16から第18の実施形態のディスクカートリッジをディスクドライブ装置900に装着する場合には、側面10qに近接してシャッタ開閉機構918を設けてもよい。
【0457】
また、シャッタ開閉機構918を2つ以上ディスクドライブ装置900に設けてもよい。例えば、図151において、ディスクカートリッジ323の側面10pにもシャッタ開閉機構918を設け、第1の実施形態のディスクカートリッジおよび第23の実施形態のディスクカートリッジ323のいずれを装填することも可能なディスクドライブ装置900を作製してもよい。
【0458】
シャッタ開閉機構918は、ディスクカートリッジに設けられた操作部25jの形状や動作に係合するような構造を備えている。ディスクカートリッジ323の場合、操作部25jをスライドさせることによって第1のシャッタ21および第2のシャッタ22を開閉させるので、操作部25jに係合し、矢印1Aと平行な方向にスライドするシャッタ開閉機構918を設ける。操作部25jを歯車によって形成したり、第16の実施形態のように、歯車状の操作部を有するディスクカートリッジを装填する場合には、シャッタ開閉機構918を歯車形状にする。
【0459】
ベース910上にはディスクカートリッジ323が保持される高さを規定するポスト920が設けられており、ポスト920の上面上にディスクカートリッジ323が保持される。また、ディスクカートリッジ323に設けられた位置決め孔11wに係合する位置決めピン922がベース910に設けられている。
【0460】
ポスト920および位置決めピン922は、駆動手段902に対してディスクカートリッジ323を所定の位置に位置決めして支持する支持構造として機能する。ポスト920および位置決めピン922の代わりに、支持構造としてトレイをディスクドライブ装置900に設け、トレイを排出させて、ディスクカートリッジ323をトレイの上に置き、トレイを収納することによってディスク100をディスク装置900へ挿入するとともに、駆動手段902およびヘッド908に対してディスクカートリッジ323を所定の位置に位置決めしてもよい。また、トレイと位置決めピン922とを併用する支持構造を採用してもよい。
【0461】
以下に、ディスクドライブ装置900の動作を説明する。
【0462】
まず、ディスク100が収納されたディスクカートリッジ323をディスクドライブ装置900に装着する。ディスクカートリッジ323の装着は、操作者が手動で行ってもよいし、図示しないローディング機構により、ディスクドライブ装置900のディスクカートリッジ挿入孔から図151に示す位置にディスクカートリッジ323を搬送してもよい。この場合には、例えば、図151において矢印926で示す箇所に、第1の実施形態等で説明した凹部10cや第16の実施形態の凹部10eを設けローディング機構を凹部10cまたは凹部10eに係合させてもよい。また、上述したようにトレイを用いてもよい。いずれかの方法により、ディスクカートリッジ323が駆動手段902およびヘッド908に対して所定の位置に位置決めされる。
【0463】
また、ディスクカートリッジ323の矢印928または矢印930で示す部分に第1の実施形態で説明した凹部10gまたは第16の実施形態のスリット10bを設け、ディスクドライブ装置900に凹部10gまたはスリット10bに係合する凸部(図示せず)を設けてもよい。このようにすることによって、ディスクカートリッジ323を上下あるいは前後反対向けにディスクドライブ装置900へ挿入しようとしても、互いに干渉して正常に挿入することができない。これにより誤挿入を防止することができる。
【0464】
ディスクカートリッジ323が図151に示す位置に装着されると、シャッタ開閉機構918は操作部25jに係合し、矢印1Aと逆向きに操作部25jをスライドさせる。これに伴って、第1のシャッタ21および第2のシャッタ22が開放動作を始め、ヘッド開口部11hおよびチャッキング開口部11cが開放される。また、第20の実施形態において説明したように、第1のシャッタ21および第2のシャッタ22を介してシャッタ開閉機構918がディスク保持部21b、22a、22bにディスク100の保持動作を解除させる。このため、ディスク100がディスク保持部21b、22a、22bから解放される。続いて、クランパー916を保持しているアーム914が降下して、クランパー916とターンテーブル906との間にディスク100が保持される。これにより、ディスク100はディスクカートリッジ323の収納部内において、回転可能なようにターンテーブル906上に保持される。
【0465】
スピンドルモータ904によって、ディスク100は回転する。そして、ヘッド908がディスク100の情報記録領域にアクセスして、ディスク100に情報を記録し、また、ディスク100に記録された情報を再生する。
【0466】
ディスクカートリッジ323をディスクドライブ装置900から排出(アンローディング)する場合、まず、アーム914を上昇させて、クランパー916をディスク100から脱離させる。続いて、シャッタ開閉機構918を矢印1Aの方向に移動させて、操作部25jをスライドさせる。これに伴って、第1のシャッタ21および第2のシャッタ22が閉塞する。第1のシャッタ21および第2のシャッタ22が閉塞する際、ディスク保持部がディスク100を把持し、第1のシャッタ21および第2のシャッタ22が完全に閉塞すると、ディスク保持部がディスク100を保持する。その後図示しない、アンローディング機構によってディスクカートリッジ323をディスクドライブ装置900から排出する。
【0467】
なお、図151においてディスクドライブ装置900は、ディスクカートリッジ323を水平に保持している。しかし、第1の実施形態や第8の実施形態において説明したように、ディスクカートリッジを垂直に保持するようにディスクドライブ装置900を構成してもよい。ディスクカートリッジが垂直にディスクドライブ装置900に装填される場合であっても、脱落防止部材によってディスク収納部からディスク100が脱落するのを防止することができる。
【0468】
上記第1から23の実施形態では、シャッタに不織布を超音波等により貼り付ける形態を説明したが、ディスクの情報記録面に強靭なハードコート等が形成されることによってより傷が付きにくい構造をディスクが備えている場合には必ずしも不織布は必要なく、シャッタが直接ディスクに面接触してもよい。また、シャッタの全面がディスクの情報記録面に面接触する必要はなく、シャッタの少なくとも一部がディスクの情報記録面に接触するような構造をシャッタが備えていてもよい。つまり、シャッタの全面ではなく、一部分がディスクと面接触する構造であってもよい。また、その面接触する部分に不織布等の傷付きを防止する構造を設けてもよい。
【0469】
上記第1から第24の実施形態において、ディスクカートリッジに収納されるディスク100は片面にのみ情報記録面を有していた。これは、本発明のディスクカートリッジがディスクの片面を外部に露出させる構造を有しており、そのような構造に最適なディスクの一例として片面にのみ情報記録面を有するディスクを例示しているにすぎない。例えば、両面に情報記録面を有するディスクであっても、本発明のディスクカートリッジに適切に収納され、ディスク装置にロードして、情報を記録したり再生したりすることができる。しかし、両面に情報記録面を有するディスクを本発明のディスクカートリッジに収納し、保管する場合には、露出した情報記録面に埃が付着してしまう可能性があるので、埃が付着しないよう何らかの機構を設けることが好ましい。
【0470】
また、上記第1から第24の実施形態では、特にディスク100の大きさについて言及しなかったが、12cmのディスクや、その他のサイズのディスクなど、種々のサイズのディスクを収納するディスクカートリッジとして本発明を実施することができる。
【0471】
さらに、上記第1から第24の実施形態では、ディスクカートリッジの外形は、ディスクよりわずかに大きい程度であるように図示されていたが、ディスクとディスクカートリッジとの大きさは、図示される関係に限定されるものではない。例えば、ディスクカートリッジの外形は12cmのディスクを収納できる程度に大きいが、ディスクカートリッジに設けられたディスク収納部やディスク保持部は8cmのディスクを収納するのに適した大きさおよび構造であってもよい。このようなディスクカートリッジは、例えば、12cmディスク用記録/再生装置において、8cmのディスクに対して記録/再生するためのアダプターとしても機能する。
【0472】
上記第1から第24の実施形態のそれぞれで説明した特徴は、適宜組み合わせて実施することができる。例えば、第19の実施形態において説明した回転防止部材を第16の実施形態のディスクカートリッジに設けても良い。さらに、第15の実施形態で説明した、埃を集めるための種々の凹部を第16の実施形態のディスクカートリッジに設けても良い。このように、上記第1から第24の実施形態の組み合わせの態様は多岐に渡るため、可能なすべての実施例の組み合わせを列挙するのは不可能である。しかし、そのような種々可能な実施形態の組み合わせを当業者が本願明細書に基づいて実施することは可能であり、そのような種々の可能な実施形態の組み合わせも本発明の範囲に含まれる。
【0473】
(産業上の利用可能性)
本発明のディスクカートリッジによれば、特に片面のみに記録面を有するディスクを収納するのに適している。カートリッジ本体がディスクの信号記録面のみを覆い、片面を露出させる構造を備えることにより、カートリッジの厚みを小さくできる。また、シャッタを、ディスクカートリッジの片側のみを覆う形状にすることによって、構造の簡素化を図り、シャッタのコストを低下させることができる。また、ディスク保持部あるいはディスク保持部材がディスクをシャッタあるいはカートリッジ本体に押し付けて保持するので、カートリッジ本体内においてディスクがガタつくことを防止でき、ディスクの信号記録面への埃等の付着も防止できる。加えてディスク開口部に露出したディスクレーベル面を利用することによりデザイン的に優れる。
【0474】
したがって、本発明によれば、薄型で、防塵性が高く、デザインに優れ、種々のドライブ装置に使用可能なディスクカートリッジが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明の第1の実施形態におけるディスクカートリッジの全体構造を示す斜視図である。
【図2】
図1のディスクカートリッジを下から見た斜視図である。
【図3】
図1のディスクカートリッジを分解した状態を示す分解斜視図である。
【図4】
図1のディスクカートリッジのディスク保持部材近傍を示す断面図である。
【図5】
図1のディスクカートリッジのディスク保持部材近傍を示す断面図である。
【図6】
図1のディスクカートリッジにおいて、シャッタが開放し、位置決めピンが挿入されている状態を示す斜視図である。
【図7】
図6におけるディスク保持部材近傍を示す断面図である。
【図8】
図6におけるディスク保持部材近傍を示す斜視図である。
【図9】
本発明の第2の実施形態におけるディスクカートリッジの全体構造を示す平面図である。
【図10】
図9のディスクカートリッジにおいて、ディスクが開放された状態を示す平面図である。
【図11】
本発明の第3の実施形態におけるディスクカートリッジの全体構造を示す平面図である。
【図12】
図11のディスクカートリッジにおいて、ディスクが開放された状態を示す平面図である。
【図13】
本発明の第4の実施形態におけるディスクカートリッジの全体構造を示す平面図である。
【図14】
図13のディスクカートリッジにおいて、ディスクが開放された状態を示す平面図である。
【図15】
本発明の第5の実施形態におけるディスクカートリッジのシャッタが閉塞した状態における全体構造を示す平面図である。
【図16】
図15のディスクカートリッジにおけるディスク保持部材の断面図である。
【図17】
図15のディスクカートリッジのシャッタを開放した状態における全体構造を示す平面図である。
【図18】
図17のディスクカートリッジにおけるディスク保持部材の断面図である。
【図19】
本発明の第6の実施形態6におけるディスクカートリッジのシャッタが閉塞した状態における全体構造を示す平面図である。
【図20】
図19のディスクカートリッジのシャッタを開放した状態における全体構造を示す平面図である。
【図21】
本発明の第7の実施形態におけるディスクカートリッジのシャッタが閉塞した状態における全体構造を示す平面図である。
【図22】
図21のディスクカートリッジのシャッタを開放した状態における全体構造を示す平面図である。
【図23】
第8の実施形態におけるディスクカートリッジの全体構造を示す斜視図である。
【図24】
図23のディスクカートリッジを分解した状態を示す分解斜視図である。
【図25】
図23のディスクカートリッジにおいて、カートリッジ上体とディスクがない場合においてシャッタが閉塞している状態を示す斜視図である。
【図26】
図23のディスクカートリッジにおいて、カートリッジ上体とディスクがない場合においてシャッタが開放している状態を示す斜視図である。
【図27】
図23のディスクカートリッジにおいて、ディスクがない場合においてシャッタが閉塞している状態を示す斜視図である。
【図28】
図23のディスクカートリッジにおいて、ディスクがない場合においてシャッタが開放している状態を示す斜視図である。
【図29】
図23のディスクカートリッジのディスク中心を通る断面を示す部分断面図である。
【図30】
図23のディスクカートリッジのシャッタの一部を示す断面図である。
【図31】
図23のディスクカートリッジの操作部近傍を示す部分平面図である。
【図32】
図23のディスクカートリッジの脱落防止部材を示す斜視図である。
【図33】
図23のディスクカートリッジをドライブ挿入方向から見た正面図である。
【図34】
本発明の第9の実施形態におけるディスクカートリッジの全体構造を示す斜視図である。
【図35】
図34のディスクカートリッジを分解した状態を示す分解斜視図である。
【図36】
図34のディスクカートリッジにおいて、ディスクがない場合にシャッタが閉塞している状態を示す斜視図である。
【図37】
図34のディスクカートリッジにおいて、ディスクがない場合にシャッタが開放している状態を示す斜視図である。
【図38】
図34のディスクカートリッジのディスク中心を通る断面であって、シャッタが閉塞した状態を示す部分断面図である。
【図39】
図34のディスクカートリッジのディスク中心を通る断面であって、シャッタが開放した状態を示す部分断面図である。
【図40】
図34のディスクカートリッジのディスク中心を通るディスク外周付近の断面であって、シャッタが閉塞した状態を示す断面図である。
【図41】
図34のディスクカートリッジのディスク中心を通るディスク外周付近の断面であって、シャッタが開放した状態を示す断面図である。
【図42】
本発明の第10の実施形態におけるディスクカートリッジの全体構造を示す斜視図である。
【図43】
図42のディスクカートリッジを分解した状態を示す分解斜視図である。
【図44】
図42のディスクカートリッジにおいて、ディスクがない場合にシャッタが閉塞している状態を示す斜視図である。
【図45】
図42のディスクカートリッジにおいて、ディスクがない場合にシャッタが開放している状態を示す斜視図である。
【図46】
図42のディスクカートリッジのディスク中心を通る断面であって、シャッタが閉塞した状態を示す部分断面図である。
【図47】
図42のディスクカートリッジのディスク中心を通る断面であって、シャッタが開放した状態を示す部分断面図である。
【図48】
図42のディスクカートリッジのディスク中心を通るディスク外周付近の断面であって、シャッタが閉塞した状態を示す断面図である。
【図49】
図42のディスクカートリッジのディスク中心を通るディスク外周付近の断面であって、シャッタが開放した状態を示す断面図である。
【図50】
本発明の第11の実施形態におけるディスクカートリッジの全体構造を示す斜視図である。
【図51】
図50におけるディスクカートリッジを分解した状態を示す分解斜視図である。
【図52】
図50のディスクカートリッジにおいて、ディスクがない場合にシャッタが閉塞している状態を示す斜視図である。
【図53】
図50のディスクカートリッジにおいて、ディスクがない場合にシャッタが開放している状態を示す斜視図である。
【図54】
図50のディスクカートリッジのディスク中心を通る断面であって、シャッタが閉塞した状態を示す部分断面図である。
【図55】
図50のディスクカートリッジのディスク中心を通る断面であって、シャッタが開放した状態を示す部分断面図である。
【図56】
図50のディスクカートリッジのシャッタの一部を示す断面図である。
【図57】
図50のディスクカートリッジの操作部近傍を示す部分平面図である。
【図58】
本発明の第12の実施形態のディスクカートリッジにおいて、ディスクがない場合にシャッタが閉塞している状態を示す斜視図である。
【図59】
図58のディスクカートリッジのディスク中心を通る断面であって、シャッタが閉塞した状態を示す部分断面図である。
【図60】
図58のディスクカートリッジにおいて、ディスクがない場合にシャッタが開放している状態を示す斜視図である。
【図61】
図58のディスクカートリッジのディスク中心を通る断面であって、シャッタが開放した状態を示す部分断面図である。
【図62】
図58のディスクカートリッジの変形例であって、ディスクがない場合においてシャッタが閉塞している状態を示す斜視図である。
【図63】
図61のディスクカートリッジであって、ディスクがない場合においてシャッタが開放している状態を示す斜視図である。
【図64】
本発明の第13の実施形態におけるディスクカートリッジの全体構造を示す斜視図である。
【図65】
図64のディスクカートリッジを分解した状態を示す分解斜視図である。
【図66】
図64のディスクカートリッジのシャッタが閉じた状態を示す概略平面図である。
【図67】
図64のディスクカートリッジのシャッタが開いた状態を示す概略平面図である。
【図68】
シャッタロック部の詳細な斜視図である。
【図69】
シャッタのディスク保持部の詳細な断面図である。
【図70】
2枚のシャッタの接合面形状を示す断面図である。
【図71】
2枚のシャッタの接合面形状を示す断面図である。
【図72】
本発明の第14の実施形態におけるディスクカートリッジの全体構造を示す斜視図である。
【図73】
図72のディスクカートリッジのシャッタの斜視図である。
【図74】
図72のディスクカートリッジのディスク保持部近傍の拡大斜視図である。
【図75】
図72のディスクカートリッジのディスク保持部近傍の拡大斜視図である。
【図76】
図72のディスクカートリッジのディスク保持部近傍の拡大断面図である。
【図77】
図72のディスクカートリッジにおいて、シャッタが閉じた状態を示す概略平面図である。
【図78】
図72のディスクカートリッジにおいて、シャッタが開いた状態を示す概略平面図である。
【図79】
図78におけるB−B断面図である。
【図80】
図78におけるC−C断面図である。
【図81】
図77におけるA−A断面図である。
【図82】
ディスク受け部の変形例を示す断面図である。
【図83】
本発明の第15の実施形態におけるディスクカートリッジの分解した状態を示す分解斜視図である。
【図84】
図83のディスクカートリッジにおいて、シャッタが閉じた状態を示す概略平面図である。
【図85】
図83のディスクカートリッジにおいて、シャッタが開いた状態を示す概略平面図である。
【図86】
図84におけるD−D断面図である。
【図87】
図85におけるE−E断面図である。
【図88】
本発明の第16の実施形態におけるディスクカートリッジの全体構造を示す斜視図である。
【図89】
図88のディスクカートリッジを分解した状態を示す分解斜視図である。
【図90】
図88のディスクカートリッジにおいて、シャッタが閉じた状態を示す概略平面図である。
【図91】
図88のディスクカートリッジにおいて、シャッタが開いた状態を示す概略平面図である。
【図92】
図88のディスクカートリッジの変形例を示しており、ディスクカートリッジのシャッタが閉じた状態を示す概略平面図である。
【図93】
図92のディスクカートリッジにおいて、シャッタが開いた状態を示す概略平面図である。
【図94】
本発明の第17の実施形態におけるディスクカートリッジの全体構造を示す斜視図である。
【図95】
図94のディスクカートリッジを分解した状態を示す分解斜視図である。
【図96】
図94のディスクカートリッジにおいてシャッタが閉じた状態を示す概略平面図である。
【図97】
図94のディスクカートリッジにおいてシャッタが開いた状態を示す概略平面図である。
【図98】
本発明の第18の実施形態におけるディスクカートリッジの全体構造を示す斜視図である。
【図99】
図98のディスクカートリッジを分解した状態を示す分解斜視図である。
【図100】
図98のディスクカートリッジにおいてシャッタが閉じた状態を示す概略平面図である。
【図101】
図98のディスクカートリッジにおいてシャッタが開いた状態を示す概略平面図である。
【図102】
本発明の第19の実施形態におけるディスクカートリッジを分解した状態を示す分解斜視図である。
【図103】
図102のディスクカートリッジのディスク保持部近傍の拡大断面図である。
【図104】
本発明の第20の実施形態におけるディスクカートリッジの分解した状態を示す分解斜視図である。
【図105】
図104に示すディスクカートリッジのカートリッジ上体を除いた状態における平面図である。
【図106】
図105におけるF−F線断面図である。
【図107】
図104に示すディスクカートリッジのシャッタが閉じた状態におけるシャッタおよび回転部材を示す平面図である。
【図108】
図107におけるG−G線断面図である。
【図109】
図104に示すディスクカートリッジのシャッタが開いた状態におけるシャッタおよび回転部材を示す平面図である。
【図110】
図109におけるH−H線断面図である。
【図111】
図104に示すディスクカートリッジのシールド部材を示す斜視図である。
【図112】
図111に示すシールド部材がカートリッジ上体に支持された状態を示す断面図である。
【図113】
シャッタが閉じた状態におけるシールド部材端部での構造を示す断面図である。
【図114】
シャッタが閉じた状態におけるシールド部材中央での構造を示す断面図である。
【図115】
シャッタが開いた状態におけるシールド部材端部での構造を示す断面図である。
【図116】
シャッタが開いた状態におけるシールド部材中央での構造を示す断面図である。
【図117】
図104に示すディスクカートリッジの変形例を説明するための模式的平面図である。
【図118】
図104に示すディスクカートリッジの変形例を説明するための模式的平面図である。
【図119】
本発明の第21の実施形態におけるディスクカートリッジの分解状態を示す分解斜視図である。
【図120】
図119に示すディスクカートリッジの取り出し履歴ホール近傍を拡大して示す図である。
【図121】
図119に示すディスクカートリッジの平面図である。
【図122】
図119のJ−J線断面図の回転軸近傍を示す図である。
【図123】
図119のJ−J線断面図の係止め部近傍を示す図である。
【図124】
図119のK−K線断面図である。
【図125】
図119に示すディスクカートリッジにおいて、脱落防止部材を解除した状態を示す平面図である。
【図126】
図125のJ−J線断面図の回転軸近傍を示す図である。
【図127】
図125のJ−J線断面図の係止め部近傍を示す図である。
【図128】
図119に示すディスクカートリッジの変形例を説明するための模式的部分平面図である。
【図129】
図119に示すディスクカートリッジの変形例を説明するための模式的部分平面図である。
【図130】
図119に示すディスクカートリッジの他の変形例を説明するための模式的部分平面図である。
【図131】
図119に示すディスクカートリッジの他の変形例を説明するための模式的部分平面図である。
【図132】
本発明の第22の実施形態におけるディスクカートリッジを示す平面図である。
【図133】
図132のL−L線断面図である。
【図134】
図132のL−L線断面図の一部を拡大して示す図である。
【図135】
図132の一部を拡大して示す模式図である。
【図136】
図132のL−L線断面図の他の一部を拡大して示す図である。
【図137】
図132のL−L線断面図の他の一部を拡大して示す図である。
【図138】
本発明の第23の実施形態におけるディスクカートリッジにおいて、ディスクの下方に設ける空間を説明する図である。
【図139】
ディスクの撓みを説明する図である。
【図140】
ディスクの下方に設ける空間の例を示す図である。
【図141】
ディスクの下方に設ける空間の他の例を示す図である。
【図142】
本発明の第23の実施形態におけるディスクカートリッジを示す平面図である。
【図143】
図142のA−A線断面図である。
【図144】
図142に示すディスクカートリッジの分解した状態を示す分解斜視図である。
【図145】
図142のディスクカートリッジを示す平面図である。
【図146】
図145のN−N線断面およびO−O線断面を示す図である。
【図147】
図142に示すディスクカートリッジの第1のシャッタおよび第2のシャッタの一部を拡大して示す斜視図である。
【図148】
図145のM−M線断面を示す図である。
【図149】
図142に示すディスクカートリッジの第1のシャッタおよび第2のシャッタの一部を拡大して示す斜視図である。
【図150】
図145に示すディスクカートリッジの他の変形例を説明するための断面図である。
【図151】
本発明の第24の実施形態におけるディスクドライブ装置の主要部を示す斜視図である。

Claims (38)

  1. ディスク開口部および底部を有し、第1および第2の面を有するディスクを回転可能な状態で、かつ、前記ディスク開口部から前記第1の面を外部に露出するように収納するディスク収納部と、前記ディスクを外部からチャッキングするために前記ディスク収納部の底部に設けられたチャッキング開口部と、信号の記録および/または再生を行うヘッドが前記ディスクの第2の面へアクセスするために前記ディスク収納部の底部に設けられたヘッド開口部とを含むカートリッジ本体、
    前記ディスク収納部の底部上に設けられており、前記ヘッド開口部を外部に対して、開放または閉塞するための第1および第2のシャッタ、および
    前記ディスク収納部内の前記第1および第2のシャッタ上に保持され、前記第1および第2のシャッタの開閉に伴って回転する回転部材、
    を備え、
    前記回転部材は、前記第1および第2のシャッタが閉塞した状態にあるときに前記ディスクの第2の面の外周縁部と接触して前記ディスクを受けるディスク受け部および前記第1および第2のシャッタが開放した状態にあるときに前記ヘッド開口部に位置するようディス受け部に設けられた切り欠きを有し、
    前記ディスク収納部は、前記底部の外周に沿って設けられた側壁を有し、前記第1および第2のシャッタが閉塞した状態にあるときに、前記回転部材の切り欠きが位置する領域において、前記ディスク収納部の側壁に前記ディスクの外側面が当接するよう、前記ディスクの中心を前記ディスク収納部の中心に対してオフセットさせて保持するディスク保持部を前記第1および第2のシャッタに有し、
    前記回転部材のディスク受け部と前記ディスクの第2の面とが接触する領域の内周は前記ディスク収納部の中心に対してオフセットされた位置を中心とする円周上にあるディスクカートリッジ。
  2. 前記第1および第2のシャッタが閉塞した状態にあるとき、前記ディスクの中心と前記円周の中心とは一致している請求項1に記載のディスクカートリッジ。
  3. 前記第1および第2のシャッタが閉塞した状態にあるとき、前記ディスクの中心と前記ディスク収納部の中心との距離は、約0.5〜1.5mmである請求項1に記載のディスクカートリッジ。
  4. 前記ディスク収納部の側壁の前記ディスクの外側面が当接する部分は、前記ディスクの曲率半径と実質的に等しい曲率半径を有している請求項2に記載のディスクカートリッジ。
  5. 前記ディスク収納部の側壁の前記ディスクの外側面が当接しない部分は前記ディスクの曲率半径よりも大きい曲率半径を有している請求項2に記載のディスクカートリッジ。
  6. ディスク開口部および底部を有し、第1および第2の面を有するディスクを回転可能な状態で、かつ、前記ディスク開口部から前記第1の面を外部に露出するように収納するディスク収納部と、前記ディスクを外部からチャッキングするために前記ディスク収納部の底部に設けられたチャッキング開口部と、信号の記録および/または再生を行うヘッドが前記ディスクの第2の面へアクセスするために前記ディスク収納部の底部に設けられたヘッド開口部とを含むカートリッジ本体、
    前記ディスク収納部の底部上に設けられており、前記ヘッド開口部を外部に対して、開放または閉塞するための第1および第2のシャッタ、および
    前記ディスク収納部内の前記第1および第2のシャッタ上に保持され、前記第1および第2のシャッタの開閉に伴って回転する回転部材、
    を備え、
    前記回転部材は、前記第1および第2のシャッタが閉塞した状態にあるときに前記ディスクの第2の面の外周縁部を受けるように設けられたディスク受け部および前記第1および第2のシャッタが開放した状態にあるときに前記ヘッド開口部に位置するようディス受け部に設けられた切り欠きを有し、
    前記ディスク収納部は、前記底部の外周に沿って設けられた側壁を有し、前記第1および第2のシャッタが閉塞した状態にあるときに、前記回転部材の切り欠きが位置する領域において、前記ディスク収納部の側壁に前記ディスクの外側面が当接するよう、前記ディスクを付勢しながら前記ディスクを保持するディスク保持部を前記第1および第2のシャッタのうちの一方に有し、前記ディスクへの付勢は、前記ディスク保持部を有するシャッタが弾性変形することによってなされるディスクカートリッジ。
  7. 前記カートリッジ本体は、前記ディスク収納部の底部に凹部を有し、前記凹部を規定する側壁近傍において前記ディスク保持部を有するシャッタは弾性変形する請求項6に記載のディスクカートリッジ。
  8. ディスク開口部および底部を有し、第1および第2の面を有するディスクを回転可能な状態で、かつ、前記ディスク開口部から前記第1の面を外部に露出するように収納するディスク収納部と、前記ディスクを外部からチャッキングするために前記ディスク収納部の底部に設けられたチャッキング開口部と、信号の記録および/または再生を行うヘッドが前記ディスクの第2の面へアクセスするために前記ディスク収納部の底部に設けられたヘッド開口部とを含むカートリッジ本体、
    前記ディスク収納部の底部上に設けられており、前記ヘッド開口部を外部に対して、開放または閉塞するためのシャッタ、および
    アーチ状に窪んだ側面を有し、前記アーチ状に窪んだ側面が前記ディスク収納部に収納された前記ディスク上に突出した第1の状態と前記ディスク上へ突出しない第2の状態とをとり得るように前記カートリッジ本体に移動可能な状態で保持された脱落防止部材と、
    を備えたディスクカートリッジ。
  9. 前記脱落防止部材において、前記アーチ状に窪んだ側面は長手方向に沿って伸びており、前記脱落防止部材は、前記長手方向と垂直な方向へ前記カートリッジ本体に対して移動することによって前記第1の状態と前記第2の状態とをとり得る請求項8に記載のディスクカートリッジ。
  10. 前記脱落防止部材において、前記アーチ状に窪んだ側面は長手方向に沿って伸びており、前記脱落防止部材は、前記長手方向に平行な軸を中心に回転することによって、前記第1の状態と前記第2の状態とをとり得る請求項8に記載のディスクカートリッジ。
  11. 前記脱落防止部材において、前記アーチ状に窪んだ側面は長手方向に沿って伸びており、前記脱落防止部材は、その前記長手方向の一端近傍を中心とし、前記ディスクと実質的に水平に回動することにより前記第1の状態と前記第2の状態とをとり得る請求項8に記載のディスクカートリッジ。
  12. 前記脱落防止部材の前記長手方向の他端が前記カートリッジ本体と係合している請求項11に記載のディスクカートリッジ。
  13. ディスク開口部および底部を有し、第1および第2の面を有するディスクを回転可能な状態で、かつ、前記ディスク開口部から前記第1の面を外部に露出するように収納するディスク収納部と、前記ディスクを外部からチャッキングするために前記ディスク収納部の底部に設けられたチャッキング開口部と、信号の記録および/または再生を行うヘッドが前記ディスクの第2の面へアクセスするために前記ディスク収納部の底部に設けられたヘッド開口部とを含むカートリッジ本体、
    前記ディスク収納部の底部上に設けられており、前記ヘッド開口部を外部に対して、開放または閉塞するためのシャッタ、
    前記カートリッジ本体に設けられた取出し履歴ホール、
    前記取出し履歴ホールの開口の少なくとも一部を覆う蓋材、
    前記ディスク収納部に収納された前記ディスク上に突出した第1の状態と前記ディスク上へ突出しない第2の状態とをとり得るように前記カートリッジ本体に移動可能な状態で保持された脱落防止部材と、
    を備え、前記脱落防止部材が第1の状態から第2の状態へ移行するときに、前記脱落防止部材が前記蓋材を前記取出し履歴ホールから脱離させるディスクカートリッジ。
  14. 前記脱落防止部材は、その長手方向の一端を中心として前記ディスクと実質的に水平に回動することにより前記第1の状態と前記第2の状態とり、前記脱落防止部材の回動の中心と、前記取出し履歴ホールの中心とが一致している請求項13に記載のディスクカートリッジ。
  15. 前記蓋材は柱状に形成されており、前記取出し履歴ホールの側面と接続された接続部と、前記脱落防止部材と係合するための凸部とを有し、前記脱落防止部材は前記蓋材の凸部と係合する凹部とを有する請求項14に記載のディスクカートリッジ。
  16. 前記脱落防止部材の凹部は、前記脱落防止部材の回動の中心上に設けられており、前記脱落防止部材が回動することにより、前記蓋材を回転させ、前記接続部を破壊し、前記蓋材を前記取出し履歴ホールから脱離させる請求項15に記載のディスクカートリッジ。
  17. ディスク開口部および底部を有し、第1および第2の面を有するディスクを回転可能な状態で、かつ、前記ディスク開口部から前記第1の面を外部に露出するように収納するディスク収納部と、前記ディスクを外部からチャッキングするために前記ディスク収納部の底部に設けられたチャッキング開口部と、信号の記録および/または再生を行うヘッドが前記ディスクの第2の面へアクセスするために前記ディスク収納部の底部に設けられたヘッド開口部とを含むカートリッジ本体、
    前記ディスク収納部の底部上に設けられており、前記ヘッド開口部を外部に対して、開放または閉塞するための第1および第2のシャッタ、
    前記ディスク収納部内の前記第1および第2のシャッタ上に保持されており、前記ディスク収納部内で回転することによって、前記第1および第2のシャッタが開閉動作を行うよう前記第1および第2のシャッタに係合している回転部材、および
    前記第1および第2のシャッタが閉塞している状態において、前記ディスクの第2の面に設けられた信号記録領域に接触しないように前記ディスクを保持するディスク保持部、
    を備えるディスクカートリッジ。
  18. 前記第1および第2のシャッタが閉塞している状態において、前記信号記録領域より前記ディスクの中心側の前記信号記録領域に近接した点から前記ディスクの中心までの距離をRinとし、前記信号記録領域より前記ディスクの外側の前記信号記録領域に近接した点から前記ディスクの中心までの距離をRoutとし、前記第2の面の下方の空間の高さをSとしたとき、前記第2の面上の半径Routの第1の円、前記第2の面から平行に距離0.3Sだけ離れた平面上の半径(Rout−1.2S)の第2の円、および前記第2の面から平行に距離Sだけ離れた平面上の半径(Rout−16.2S)の第3の円としたとき、前記第1の円および前記第2の円を底面および上面とする第1の円錐台の領域、ならびに、前記第2の円および前記第3の円を底面および上面とする第2の円錐台の領域から、前記ディスクの中心から半径Rinの円を底面とし、高さSの円柱の領域を除いた領域に空間を有する請求項17に記載のディスクカートリッジ。
  19. 前記Sは1mmであり、前記Rinは20mmであり、前記Routは59mmである請求項18に記載のディスクカートリッジ。
  20. 前記回転部材は、前記第1および第2のシャッタが閉塞した状態にあるときに前記ディスクの第2の面の外周縁部と接触して前記ディスクを受けるディスク受け部および前記第1および第2のシャッタが開放した状態にあるときに前記ヘッド開口部に位置するようディス受け部に設けられた切り欠きを有し、
    前記ディスク収納部は、前記底部の外周に沿って設けられた側壁を有し、
    前記ディスク保持部は、前記第1および第2のシャッタが閉塞した状態にあるときに、前記回転部材の切り欠きが位置する領域において、前記ディスク収納部の側壁に前記ディスクの外側面が当接するよう、前記ディスクの中心を前記ディスク収納部の中心に対してオフセットさせて保持する請求項18に記載のディスクカートリッジ。
  21. 前記回転部材のディスク受け部は、前記第1および第2のシャッタが閉塞した状態にあるときに、前記空間を遮らないように位置している請求項20に記載のディスクカートリッジ。
  22. 前記回転部材のディスク受け部と前記ディスクの第2の面とが接触する領域の内周は前記ディスク収納部の中心に対してオフセットされた位置を中心とする円周上にある請求項20に記載のディスクカートリッジ。
  23. 前記第1および第2のシャッタが閉塞した状態にあるとき、前記ディスクの中心と前記円周の中心とは一致している請求項22に記載のディスクカートリッジ。
  24. 前記第1および第2のシャッタが閉塞した状態にあるとき、前記ディスクの中心と前記ディスク収納部の中心との距離は、約0.5〜1.5mmである請求項22に記載のディスクカートリッジ。
  25. ディスク開口部および底部を有し、第1および第2の面を有するディスクを回転可能な状態で、かつ、前記ディスク開口部から前記第1の面を外部に露出するように収納するディスク収納部と、前記ディスクを外部からチャッキングするために前記ディスク収納部の底部に設けられたチャッキング開口部と、信号の記録および/または再生を行うヘッドが前記ディスクの第2の面へアクセスするために前記ディスク収納部の底部に設けられたヘッド開口部とを含むカートリッジ本体、
    前記ディスク収納部の底部上に設けられており、前記ヘッド開口部を外部に対して、開放または閉塞するための第1および第2のシャッタ、
    前記ディスク収納部内の前記第1および第2のシャッタ上に保持されており、前記ディスク収納部内で回転することによって、前記第1および第2のシャッタが開閉動作を行うよう前記第1および第2のシャッタに係合している回転部材、および
    前記第1および第2のシャッタが閉塞している状態において、前記ディスクの第2の面に設けられたクランプ領域に接触しないように前記ディスクを保持するディスク保持部を備えるディスクカートリッジ。
  26. ディスク開口部および底部を有し、第1および第2の面を有するディスクを回転可能な状態で、かつ、前記ディスク開口部から前記第1の面を外部に露出するように収納するディスク収納部と、前記ディスクを外部からチャッキングするために前記ディスク収納部の底部に設けられたチャッキング開口部と、信号の記録および/または再生を行うヘッドが前記ディスクの第2の面へアクセスするために前記ディスク収納部の底部に設けられたヘッド開口部とを含むカートリッジ本体、
    前記ディスク収納部の底部上に設けられており、前記ヘッド開口部を外部に対して、開放または閉塞するための第1および第2のシャッタ、
    前記ディスク収納部内の前記第1および第2のシャッタ上に保持されており、前記ディスク収納部内で回転することによって、前記第1および第2のシャッタが開閉動作を行うよう前記第1および第2のシャッタに係合している回転部材、を備え、
    前記第1および第2のシャッタは、連続しない2つの領域において、厚さ方向に重なるように互いに当接する第1および第2の接合部分をそれぞれ有し、前記第1のシャッタの前記第1の接合部分と前記第2のシャッタの前記第1の接合部分との厚さ方向の上下関係は、前記第1のシャッタの前記第2の接合部分と前記第2のシャッタの前記第2の接合部分との厚さ方向の上下関係と逆になっているディスクカートリッジ。
  27. 前記第1および第2のシャッタのシャッタは、前記第1接合部分の近傍から立ち上がる側壁、および、側壁の上部において前記厚さ方向に重なるように互いに当接する第3の接合部分を有し、前記第1および第2のシャッタの一方の前記第1接合部および前記第3の接合部は、前記第1および第2のシャッタの他方の前記第1接合部および前記第3の接合部を挟むよう当接する請求項20に記載のディスクカートリッジ。
  28. ディスク開口部および底部を有し、第1および第2の面を有するディスクを回転可能な状態で、かつ、前記ディスク開口部から前記第1の面を外部に露出するように収納するディスク収納部と、前記ディスクを外部からチャッキングするために前記ディスク収納部の底部に設けられたチャッキング開口部と、信号の記録および/または再生を行うヘッドが前記ディスクの第2の面へアクセスするために前記ディスク収納部の底部に設けられたヘッド開口部とを含むカートリッジ本体、
    前記ディスク収納部の底部上に設けられており、前記ヘッド開口部を外部に対して、開放または閉塞するための第1および第2のシャッタ、
    前記ディスク収納部内の前記第1および第2のシャッタ上に保持されており、前記ディスク収納部内で回転することによって、前記第1および第2のシャッタが開閉動作を行うよう前記第1および第2のシャッタに係合している回転部材、を備え、
    前記第1および第2のシャッタは、閉塞状態において、前記ディスクのセンターホールに対応する領域に孔を有し、前記孔近傍の前記第1および第2のシャッタが互いに当接する領域において、前記第1および第2のシャッタの一方は凸部を有し、前記第1および第2のシャッタの他方は前記凸部に係合する凹部を有するディスクカートリッジ。
  29. ディスク開口部および底部を有し、第1および第2の面を有するディスクを回転可能な状態で、かつ、前記ディスク開口部から前記第1の面を外部に露出するように収納するディスク収納部と、前記ディスクを外部からチャッキングするために前記ディスク収納部の底部に設けられたチャッキング開口部と、信号の記録および/または再生を行うヘッドが前記ディスクの第2の面へアクセスするために前記ディスク収納部の底部に設けられたヘッド開口部とを含むカートリッジ本体、
    前記ディスク収納部の底部上に設けられており、前記ヘッド開口部を外部に対して、開放または閉塞するための第1および第2のシャッタ、
    前記ディスク収納部内の前記第1および第2のシャッタ上に保持されており、前記ディスク収納部内で回転することによって、前記第1および第2のシャッタが開閉動作を行うよう前記第1および第2のシャッタに係合している回転部材、を備え、
    前記1および第2のシャッタは、前記第1および第2のシャッタが閉塞状態にあるとき、前記ディスクの外側面近傍に接触して前記ディスクを保持する複数のディスク保持部を有し、前記第1および第2のシャッタが閉塞状態にあるとき、前記複数のディスク保持部の少なくとも1つが前記ディスクの半径方向に撓むのを妨げるように前記複数のディスク保持部の少なくとも1つと当接する側壁を前記回転部材は備えているディスクカートリッジ。
  30. ディスク開口部および底部を有し、第1および第2の面を有するディスクを回転可能な状態で、かつ、前記ディスク開口部から前記第1の面を外部に露出するように収納するディスク収納部と、前記ディスクを外部からチャッキングするために前記ディスク収納部の底部に設けられたチャッキング開口部と、信号の記録および/または再生を行うヘッドが前記ディスクの第2の面へアクセスするために前記ディスク収納部の底部に設けられたヘッド開口部とを含むカートリッジ本体、
    前記ディスク収納部の底部上に設けられており、前記ヘッド開口部を外部に対して、開放または閉塞するための第1および第2のシャッタ、
    前記ディスク収納部内の前記第1および第2のシャッタ上に保持されており、前記ディスク収納部内で回転することによって、前記第1および第2のシャッタが開閉動作を行うよう前記第1および第2のシャッタに係合している回転部材、を備え、
    前記カートリッジ本体は、前記チャッキング開口部および前記ヘッド開口部の周囲に沿って前記ディスク収納部の底部に設けられた第1の凸部を有し、前記第1および第2のシャッタは、前記前記ディスク収納部の底部に対向する面に前記底部の第1の凸部を受ける凹部をそれぞれ有するディスクカートリッジ。
  31. ディスク開口部および底部を有し、第1および第2の面を有するディスクを回転可能な状態で、かつ、前記ディスク開口部から前記第1の面を外部に露出するように収納するディスク収納部と、前記ディスクを外部からチャッキングするために前記ディスク収納部の底部に設けられたチャッキング開口部と、信号の記録および/または再生を行うヘッドが前記ディスクの第2の面へアクセスするために前記ディスク収納部の底部に設けられたヘッド開口部とを含むカートリッジ本体、
    前記ディスク収納部の底部上に設けられており、前記ヘッド開口部を外部に対して、開放または閉塞するための第1および第2のシャッタ、
    前記ディスク収納部内の前記第1および第2のシャッタ上に保持されており、前記ディスク収納部内で回転することによって、前記第1および第2のシャッタが開閉動作を行うよう前記第1および第2のシャッタに係合している回転部材、を備え、
    前記ディスク収納部に収納された前記ディスク上にその一部が突出した第1の状態と前記ディスク上へ突出しない第2の状態とをとり得る第1の脱落防止部材、および前記第1の状態のみを取り得る第2の脱落防止部材を装着しうるよう前記第1の脱落防止部材および第2の脱落防止部材のいずれにも係合する係合手段を前記カートリッジ本体が有するディスクカートリッジ。
  32. ディスク開口部および底部を有し、第1および第2の面を有するディスクを回転可能な状態で、かつ、前記ディスク開口部から前記第1の面を外部に露出するように収納するディスク収納部と、前記ディスクを外部からチャッキングするために前記ディスク収納部の底部に設けられたチャッキング開口部と、信号の記録および/または再生を行うヘッドが前記ディスクの第2の面へアクセスするために前記ディスク収納部の底部に設けられたヘッド開口部とを含むカートリッジ本体、
    前記ディスク収納部の底部上に設けられており、前記ヘッド開口部を外部に対して、開放または閉塞するための第1および第2のシャッタ、
    前記ディスク収納部内の前記第1および第2のシャッタ上に保持されており、前記ディスク収納部内で回転することによって、前記第1および第2のシャッタが開閉動作を行うよう前記第1および第2のシャッタに係合している回転部材、を備え、
    前記第1および第2のシャッタと前記回転部材とは、前記第1および第2のシャッタが前記回転部材と前記ディスク収納部の底部との間に挟まれるように配置されており、前記ディスク収納部の底部において、前記第1および第2のシャッタの厚みとほぼ等しい高さを有する第2の凸部を前記カートリッジ本体が有するディスクカートリッジ。
  33. ディスクを収納した請求項1から32のいずれかに記載のディスクカートリッジを装填し、前記ディスクに対して情報を記録すること、および/または、前記ディスクから情報を再生することを行うディスクドライブ装置。
  34. ディスクを回転させるための駆動手段と、
    前記ディスクに対して情報を記録すること、および/または、前記ディスクから情報を再生することを行うヘッドと、
    前記ディスクを収納した請求項1、6、17および29のいずれかに記載のディスクカートリッジを前記駆動手段に対して所定の位置において支持する支持構造と、
    前記ディスクカートリッジのシャッタを開放し、前記ディスクを前記ディスクカートリッジのディスク収納部内で回転し得るように前記ディスクカートリッジのディスク保持部に前記ディスクの保持動作を解除させるシャッタ開閉機構と、を備えたディスクドライブ装置。
  35. 前記ディスクを駆動手段に固定するためのクランパーを更に備える請求項34に記載のディスクドライブ装置。
  36. 前記支持構造は、前記ディスクカートリッジの位置を決定するための位置決めピンを有する請求項35に記載のディスクドライブ装置。
  37. 前記ディスク保持部は、前記クランプ領域において前記ディスクの第2の面に設けられた突起状リングに接触しないよう前記ディスクを保持する請求項25に記載のディスクカートリッジ。
  38. 前記第1および第2のシャッタが閉塞している状態において、前記クランプ領域および前記クランプ領域と前記センターホールとの間の領域であって、前記センターホールの縁から0.1mm以上離れた領域、あるいは、前記クランプ領域および前記クランプ領域と前記信号記録領域との間の領域であって、前記クランプ領域の縁から2mm以内の領域に接触しないよう、前記ディスクを保持する請求項37に記載のディスクカートリッジ。
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