JP2005507443A - 無機質強化、耐衝撃性、変性ポリカーボネート混合物 - Google Patents
無機質強化、耐衝撃性、変性ポリカーボネート混合物 Download PDFInfo
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Abstract
Description
【0001】
本発明は特定組成の珪灰石(wollastonite)で強化した耐衝撃性変性ポリカーボネート組成物、それらの製造方法、並びにそれから製造した成形部品に関する。
【0002】
無機質強化ポリカーボネート(PC)/ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン)成形組成物は公知である。
【0003】
ヨーロッパ第0,391,413号特許明細書によると、PC/ABS組成物は粒子が平均直径/厚さ比率が4〜24である無機充填剤4〜18重量%を含有する低い熱膨張線形係数、並びに高い強靱性および熱安定性を有すると記載されている。そのような充填剤はつまり板状無機質、例えば滑石粉またはマイカである。板状無機質を含有するPC/ABS成形組成物には、低温度強靱性および耐化学薬品の不足という特徴がある。
【0004】
ファイバー状無機質である充填剤を含有しているPC/ABS成形組成物も公知である。
【0005】
平均ファイバー長さ5〜25μmおよび、平均粒子径0.1〜10μmである珪灰石を含有しているPC/ABS組成物は、米国特許第5,965,655号明細書に記載されている。この成形組成物は、特に改良表面特性(「A級表面」)および低い熱膨張係数によって特徴づけられている。好ましく使用される珪灰石は、平均アスペクト比(すなわちファイバー長さとファイバー直径の比)が6以下のものである。そのような珪灰石を含有する成形組成物は、不十分な弾性率、すなわち低すぎる引っ張り弾性率/曲げ弾性率を有している。さらに公開され成形組成物は、室温で脆性破壊挙動を示す。
【0006】
国際公開第98/51737号によると組成物は芳香族ポリカーボネート65〜85重量部、ゴム改質グラフト共重合体10〜50重量部および最大特性伸び率(characteristic elongation)が0.1〜30μmの無機充填剤1〜15重量部からなると記載されている。滑石粉および珪灰石は、そのような充填剤として記載されている。
【0007】
そのようなポリカーボネートリッチな成形組成物は、不十分な低温度強靭性を有する。
【0008】
ヨーロッパ特許出願公開第1,038,920号明細書によると、成形組成物は特定の溶融ポリカーボネート、ABSおよび粒径4μmでアスペクト比(aspect ratio)L/D=20の珪灰石15重量部を含有していると記載されている。そのような成形組成物は不十分な低温度強靭性を有する。
【0009】
本発明の目的はつまり高い弾性率および良好な強靭性、また、特に低温度で、および特に車体の外部塗装に適当である無機充填剤入りの耐衝撃性変性ポリカーボネート組成物を提供することである。これら組成物はさらに防炎加工剤で耐炎性を付与してもよい。防炎加工、耐衝撃性変性および無機充填剤入りポリカーボネート組成物は、高い強靭性および硬質化の組合せ、特にノートのような薄肉塗装に適当であるという特徴がある。
【0010】
所定の炭素含量を有する珪灰石含有耐衝撃性変性ポリカーボネート組成物は望ましい特性を有することが解った。さらに高い弾性率、良好な強靭性(低温度でのものを含む)並びに防炎加工剤(特にオリゴンフォスフェート)を加えることによって付与された良好な耐炎性に加えて、本発明に記載された組成物は高い破断伸び、良好な加工挙動(高い溶融流動性)および優れたESC(environmental stress cracking(環境応力亀裂))挙動(化学薬品の影響下での耐応力亀裂)を有する。
【0011】
本発明の組成物は以下の成分を包含する:
【0012】
A)ポリカーボネートおよび/またはポリエステルカーボネート
B)耐衝撃性変性剤、および
C)元素分析で決定した炭素含量(珪灰石に基づく)0.1重量%以上、好ましくは0.2〜2重量%、特に好ましくは0.3〜1重量%、最も特に好ましくは0.3〜0.6重量%である炭素含有珪灰石。
【0013】
好ましくは以下を含有する組成物である:
A)ポリカーボネートおよび/またはポリエステルカーボネート30〜85重量部、好ましくは35〜80重量部および特に好ましくは40〜70重量部、
B)ガラス転移温度が<10℃であるグラフトベースを有するグラフトポリマー1〜50重量部、好ましくは2〜35重量部、特に好ましくは3〜30重量部および特に3〜25重量部、
C)元素分析で決定した珪灰石に基づく炭素含量0.1重量%以上、好ましくは0.2〜2重量%、特に好ましくは0.3〜1重量%、最も特に好ましくは0.3〜0.6重量%である珪灰石2〜20重量部、好ましくは3〜18重量部、特に好ましくは4〜15重量部、特に6〜12重量部、最も特に好ましくは7〜10重量部。
【0014】
組成物は別の成分、例えばビニル(コ)ポリマー、ポリアルキレンテレフタレート、防炎加工剤およびポリマー添加剤を含有してもよい。
【0015】
前記組成物から配合された好ましい成形組成物は、弾性率2900MPa以上である。耐炎性を付与していない組成物は、好ましくは強靭性/脆性転移温度(tough/brittle transition temperature)が高くとも0℃である。
【0016】
本発明による成分で使用されうるこれらの成分およびさらなる成分については、以下の例でより詳細に記載する。
【0017】
(成分A)
本発明による成分Aの適当な芳香族ポリカーボネートおよび/または芳香族ポリエステルカーボネートは文献公知であり、文献公知の製造方法によって製造してもよい(芳香族ポリカーボネートの製造については、例えばシュネル(Schnell),「ポリカーボネートの化学と物理」,インターサイエンス・パブリッシャーズ(Interscience Publishers),1964年並びに西独特許第1,495,626号明細書、西独特許第2,232,877号明細書、西独特許第2,703,376号明細書、西独特許第2,714,544号明細書、西独特許第3,000,610号明細書、西独特許第3,832,396号明細書;芳香族ポリエステルカーボネートの製造については例えば西独特許第3,077,934号明細書)。
【0018】
芳香族ポリカーボネートの製造は、例えばジフェノールと炭酸ハライド好ましくはホスゲン、および/または芳香族ジカルボン酸ジハライド、好ましくはベンゼンジカルボン酸ジハライドとを、界面プロセスによって、要すれば連鎖停止剤、例えばモノフェノールを用い、および要すれば三官能またはより高い官能性分岐剤、例えばトリフェノールまたはテトラフェノールを用いて反応することよって合成される。
【0019】
好ましい芳香族ポリカーボネートおよび芳香族ポリエステルカーボネートの製造に用いるジフェノールは、好ましくは式(I):
【0020】
【化1】
[式中
Aは単結合、C1〜C5−アルキレン、C2〜C5−アルキリデン、C5〜C6−シクロアルキリデン、−O−、−SO−、−CO−、−S−、−SO2−、C6〜C12−アリーレン、それらは芳香環、要すればヘテロ原子含有芳香環が縮合してもよく、いわば濃縮物、
または式(II)または(III)で表される基であってもよく:
【0021】
【化2】
【0022】
【化3】
Bはいずれの場合もC1〜C12−アルキル、好ましくはメチル、ハロゲン、好ましくは塩素および/または臭素を示し、
xはいずれの場合も互いに単独し、0、1または2であることを示し、
pは1または0を示し、および
R5およびR6は、X1と独立に選択され、互いに独立して、水素またはC1〜C6−アルキル、好ましくは水素、メチルまたはエチルを示し、
X1は炭素を示し、および
mは4〜7の整数、好ましくは4または5であるが、少なくとも1つのX1原子上で、R5およびR6は同時にアルキルである。]
を有する化合物である。
【0023】
好ましいジフェノ−ルはヒドロキノン、レゾルシノ−ル、ジヒドロキシジフェノ−ル、ビス−(ヒドロキシフェニル)−C1−C5アルカン、ビス−(ヒドロキシフェニル)−C5−C6−シクロアルカン、ビス−(ヒドロキシフェニル)−エーテル、ビス−(ヒドロキシフェニル)−スルホキシド、ビス−(ヒドロキシフェニル)−ケトン、ビス−(ヒドロキシフェニル)−スルホンおよびα,α−ビス−(ヒドロキシフェニル)−ジイソプロピルベンゼン、並びにそれらの核臭素化および/または核−塩素化誘導体である。
【0024】
特に好ましいジフェノールは、4,4’−ジヒドロキシジフェニル、ビスフェノールA、2,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチルブタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、並びにそれらのジブロモ化、およびテトラブロモ化または塩素化誘導体、例えば2,2−ビス−(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、2,2−ビス−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−プロパンまたは2,2−ビス−(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)−プロパンである。特に好ましくは2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−プロパン(ビスフェノールA)である。
【0025】
ジフェノールは単独でまたは任意の混合物として使うことができる。ジフェノールは公知であり、公知の方法で得てもよい。
【0026】
熱可塑性、芳香族ポリカーボネートの製造に適切な連鎖停止剤は、例えばフェノール、p−クロロフェノール、p−t−ブチルフェノールまたは2,4,6−トリブロモフェノール、並びに長鎖アルキルフェノール、例えば西独特許出願第2,842,005号明細書による4−(1,3−テトラメチルブチル)−フェノールまたはアルキル置換基に8〜20の炭素原子を有するモノアルキルフェノールまたはジアルキルフェノール、例えば3,5−ジ−t−ブチルフェノール、p−i−オクチルフェノール、p−t−オクチルフェノール、p−ドデシルフェノールおよび2−(3,5−ジメチルヘプチル)−フェノールおよび4−(3,5−ジメチルヘプチル)−フェノールである。使用される連鎖停止剤の総量は通常0.5〜10モル%、(ジフェノールの総モル量に基づく)である。
【0027】
熱可塑性、芳香族ポリカーボネートは、重量平均分子量(Mwは例えば超遠心分離法または光散乱測定により測定した)10,000〜200,000、好ましくは15,000〜80,000を有している。
【0028】
熱可塑性、芳香族ポリカーボネートは公知の方法で分岐、より具体的かつ好ましくは使用したジフェノールの総重量に基づいて、三官能またはそれ以上の化合物(例えば、3およびそれ以上のフェノール基を有する化合物)を0.05〜2.0モル%の量で導入することによって分岐する。
【0029】
ホモポリカーボネートおよびコポリカーボネートはいずれも好適である。本発明による成分Aのコポリカーボネートの製造において、使用されうるジフェノールの総量に基づいて1〜25重量%、好ましくは2.5〜25重量%のヒドロキシアリーロキシ末端を有するポリジオルガノシロキサンを用いてもよい。これらは(米国特許第3,419,634号明細書)で知られており、および公知の方法によって調製することができる。ポリジオルガノシロキサン−含有コポリカーボネートの製法は西独特許出願第3,334,782によって示されている。
【0030】
好ましいポリカーボネートは、ビスフェノールAホモポリカーボネートの他に、ビスフェノールAとジフェノールの総モル量に基づいて、15%以下の前記の好ましい、また特に好ましいジフェノール以外のジフェノール、特に2,2−ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロパンとのコポリカーボネートである。
【0031】
芳香族ポリエステルカーボネートの製造のための芳香族ジカルボン酸ジハライドは、好ましくはイソフタル酸、テレフタル酸、ジフェニルエーテル−4,4'−ジカルボン酸およびナフタレン−2,6−ジカルボン酸のジ酸二塩化物である。
【0032】
特に好ましいのは、イソフタル酸およびテレフタル酸のジ酸二塩化物の1:20および20:1の割合の混合物である。
【0033】
ポリエステルカーボネートの製造において、炭酸ハライド、好ましくはホスゲンを、二官能性酸の誘導体として更に使用される。
【0034】
適当に用いられる芳香族ポリエステルカーボネートの製造のための連鎖停止剤は、上記のモノフェノールに加えて、それらのクロロカルボン酸エステル、並びに芳香族モノカルボン酸の酸クロリド(要すればC1−C22アルキル基またはハロゲン原子で置換されてもよい)並びに脂肪族C2−C22モノカルボン酸クロリドを含有する。
【0035】
連鎖停止剤の総量はいずれの場合も0.1−10モル%で、フェノール連鎖停止剤の場合はジフェノール1モルあたりの量に基づき、かつモノカルボン酸クロリド連鎖停止剤の場合はジカルボン酸ジクロリド1モルあたりの量に基づく。
【0036】
芳香族ポリエステルカーボネートはまた、結合した芳香族ヒドロキシカルボン酸を含有してもよい。
【0037】
芳香族ポリエステルカーボネートは直鎖状並びに公知の方法で分岐状でありうる(西独特許出願公開第2,940,024号明細書および西独特許出願公開第3,007,934号明細書参照)。
【0038】
分岐剤として、例えば、三官能性またはそれより高い官能性カルボン酸クロリド、例えばトリメシン酸トリクロリド、シアヌル酸トリクロリド、3,3',4,4'−ベンゾフェノンテトラカルボン酸テトラクロリド、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸テトラクロリドまたはピロメリット酸テトラクロリドが使用され、0.01〜1.0モル%の量(使用したジカルボン酸ジクロリドに基づく)で使用され、また三官能性または高い官能性フェノール、例えばフロログルシノール、4,6−ジメチル−2,4,6−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−ヘプテン−2,4,4−ジメチル−2,4,6−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−ヘプタン、1,3,5−トリ−(4−ヒドロキシ−フェニル)−ベンゼン、1,1,1−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−エタン、トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−フェニル−メタン、2,2−ビス[4,4−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−シクロヘキシル]−プロパン、2,4−ビス−(4−ヒドロキシ−フェニルイソプロピル)−フェノール、テトラ−(4−ヒドロキシフェニル)−メタン、2,6−ビス−(2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェノール、2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−プロパン、テトラ−(4−[4−ヒドロキシフェニルイソプロピル]−フェノキシ)−メタン、1,4−ビス−[4,4'−ジヒドロキシトリフェニル−メチル]−ベンゼンを、0.01〜1.0モル%(使用ジフェノールに基づく)の量で使用する。フェノール分岐剤はジフェノールとともに加えられ、酸クロリド分岐剤は、酸ジクロリドとともに導入してもよい。
【0039】
熱可塑性、芳香族ポリエステルカーボネートにおけるカーボネート構造単位の割合は任意に変化する。好ましいカーボネート基の割合は、エステル基およびカーボネート基の総量に基づいて、100モル%以下、特に80モル%以下、特に好ましくは50モル%以下である。芳香族ポリステルカーボネートのエステルの部分およびカーボネートの部分は、縮合重合物中でブロック型またはランダムに分散された形で存在しうる。
【0040】
芳香族ポリカーボネートおよびポリエステルカーボネートの相対溶液粘度(ηrel.)は、1.18〜1.4、好ましくは1.20〜1.32である(100mlのメチレンクロリド溶液中に0.5gのポリカーボネートまたはポリエステルカーボネートを含有する溶液中で、25℃の温度で測定)。
【0041】
熱可塑性芳香族ポリカーボネートおよびポリエステルカーボネートは単独または任意の混合物中で使用することができる。
【0042】
(成分B)
成分Bは、ガラス転移温度<10℃、好ましくは<0℃、特に好ましくは<−20℃である1またはそれ以上のグラフトベース上の少なくとも1つのビニルモノマーの1またはそれ以上のグラフトポリマーを包含する。
【0043】
好ましくは以下のグラフトポリマーを有する:
B.1 少なくとも1ビニルモノマー5〜95重量%、好ましくは30〜90重量%
B.2 ガラス転移温度<10℃、好ましくは<0℃、特に好ましくは<−20℃である1またはそれ以上のグラフトベース90〜5重量%、好ましくは70〜10重量%。
【0044】
グラフトベースB.2は一般に0.05〜10μm、好ましくは0.1〜5μm、特に好ましくは0.2〜1μmの平均粒径(d50値)を有する。
【0045】
好ましくはビニル芳香族化合物、核−置換ビニル芳香族化合物、メタクリル酸(C1−C8)アルキルエステル、アクリル酸(C1−C8)アルキルエステル、ビニルシアニドおよび不飽和カルボン酸からなる群の少なくとも1つのモノマーから選択されたビニルモノマーである。
【0046】
モノマーB.1は特に好ましくは、次の混合物である:
B.1.1 ビニル芳香族化合物および/または核−置換ビニル芳香族化合物(例えばスチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−クロロスチレン)および/またはメタクリル酸−(C1−C8)−アルキルエステル(例えばメチルメタクリレート、エチルメタクリレート)50〜99重量%および
B.1.2 ビニルシアニド(不飽和ニトリル、例えばアクリロニトリルおよびメタクリロニトリル)および/または(メタ)アクリル酸−(C1−C8)−アルキルエステル(例えばメチルメタクリレート、n−ブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート)および/または不飽和カルボン酸の誘導体(例えば、無水物およびイミド(具体的にはマレイン酸無水物およびN−フェニルマレイミド)1〜50重量%)。
【0047】
モノマーB.1.1は好ましくはモノマーであるスチレン、α−メチルスチレン、およびメチルメタクリレートの少なくとも1つから選択され、さらに好ましいモノマーB.1.2はモノマーであるアクリロニトリル、マレイン無水物およびメチルメタクリレートの少なくとも1つから選択される。
【0048】
最も特に好ましいモノマーはB.1.1スチレンおよびB.1.2アクリロニトリルである。
【0049】
グラフトポリマーBに好適なグラフトベースB.2は、例えばジエンゴム、EP(D)M(すなわち、エチレン/プロピレンおよび要すればジエン化合物をベースにしたもの、並びにアクリレート、ポリウレタン、シリコーン、クロロプレンおよびエチレン/ビニルアセテートゴム)。
【0050】
好ましいグラフトベースB.2はジエンゴム(例えばブタジエン、イソプレンをベースにした)またはジエンゴムまたはジエンゴムの共重合体またはそれら混合物と別の共重合体になり得るモノマーとの混合物(例えばB.1.1およびB.1.2による)その混合物であるが、成分B.2のガラス転移温度が<10℃、好ましくは<0℃、特に好ましくは<−10℃、特に<−20℃、例えば好ましくはスチレン(グラフトベースに基づく)40重量%以下、特に30重量%以下であるブタジエン/スチレン共重合体という条件のもとである。
【0051】
純粋なポリブタジエンゴムは特に好ましい。
【0052】
特に好ましいポリマーBは、例えばABSポリマー(エマルジョン、バルクおよび懸濁ABS)、例えば西独特許出願公開第2,035,390号明細書(=米国特許第3,644,574号明細書)または西独特許出願公開第2,248,242号明細書(英国特許第1,409,275号明細書)またはUllmanns Enzyklopaedie Technischen der Chemie,Vol.19(1980年),280ページ以下に開示されているものである。グラフトベースB.2のゲル分率は、少なくとも30重量%、好ましくは少なくとも40重量%(トルエン中で測定)である。
【0053】
グラフトポリマーBはフリーラジカル重合、例えばエマルジョン、懸濁液、溶液またはバルク重合、好ましくはエマルジョンまたはバルク重合によって製造されている。
【0054】
特に好適なグラフトゴムは米国特許第4,937,285号明細書による有機ヒドロペルオキシドおよびアスコルビン酸からなる開始システムを用いたレドックス開始によって製造されるABSポリマーである。
【0055】
グラフトモノマー反応においてグラフトモノマーは知られているように、必ずしも完全にグラフトベース上にグラフト化される必要はないので、本発明によればグラフトポリマーBはまた、グラフトベース存在下におけるグラフトモノマーの(共)重合によって得られる生成物およびワークアップの際に起こるものを含むものと理解されている。
【0056】
ポリマーBのB.2による適切なアクリレートゴムは、好ましくはアクリル酸アルキルエステルと、要すればB.2に基づいて40重量%以下の他の重合可能なエチレン性不飽和モノマーとのポリマーである。好ましい重合可能なアクリル酸エステルはC1〜C8−アルキルエステル、例えばメチル、エチル、ブチル、n−オクチルおよび2−エチルヘキシルエステル、ハロゲン化アルキルエステル、好ましくはハロゲン−C1〜C8−アルキルエステル、例えばクロロエチルアクリレート、並びにそれらのモノマーの混合物を包含する。
【0057】
架橋のために、1以上の重合可能な二重結合を含有しているモノマーを共重合することができる。好ましい架橋性モノマーの例は、C原子3〜8の不飽和モノカルボン酸とC原子3〜12の不飽和一価アルコールまたはOH基2〜4およびC原子2〜20の飽和ポリオールとのエステル、例えばエチレングリコールジメタクリレート、アリルメタクリレート;多価不飽和複素環式化合物、例えばシアヌル酸トリビニルおよびシアヌル酸トリアリル;多官能性ビニル化合物、例えばジビニルベンゼンおよびトリビニルベンゼン;およびリン酸トリアリルおよびフタル酸ジアリルである。
【0058】
好ましい架橋性モノマーは、アリルメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、フタル酸ジアリルおよび少なくとも3つのエチレン性不飽和基を有する複素環式化合物である。
【0059】
特に好ましい架橋性モノマーは環状モノマーであるシアヌル酸トリアリル、イソシアヌル酸トリアリル、トリアクリロイルヘキサヒドロ−s−トリアジン、およびトリアリルベンゼンである。架橋性モノマーはグラフトベースB.2に基づいて0.02〜5重量%で、特に0.05〜2重量%である。
【0060】
少なくとも3つのエチレン性不飽和基を有する環状架橋性モノマーの場合において、その量をグラフトベースB.2の1重量%以下の量に制限するのが有効である。
【0061】
アクリル酸エステルとは別に、要すれば提供されたグラフトベースB.2の製造に用いることがある、好ましい「他の」重合可能な、エチレン性不飽和モノマーは、例えばアクリロニトリル、スチレン、α−メチルスチレン、アクリルアミド、ビニル−C1−C6アルキルエーテル、メチルメタクリレート、およびブタジエンである。グラフトベースB.2としての好ましいアクリル酸ゴムは、少なくとも60重量%のゲル含量を有しているエマルジョンポリマーである。
【0062】
B.2によるさらに適切なグラフトベースは、グラフトサイトを有するシリコーンゴム、例えば西独特許出願公開第3,704,657号明細書、西独特許出願公開第3,704,655号明細書、西独特許出願公開第3,631,540号明細書および西独特許出願公開第3,631,539号明細書に記載されているものである。
【0063】
グラフトベースB.2のゲル含量は、適当な溶液中にて25℃で測定される(H.Hoffmann, H.Kroemer, R.Kuhn, Polymeranalytik I および II, Georg Thieme-Verlag, シュトゥットガルト, 1977年)。
【0064】
平均粒径d50は、それより上と下にそれぞれ50重量%の粒子が存在する粒径であり、かつ超遠心分離器測定によって決定されうる(W.Scholtan, H.Lange, Kolloid,Z. および Z.Polymere250(1972年),782−1796)。
【0065】
(化合物C)
本発明によって使用することができる前記炭素含量を有する珪灰石は、例えば米国ニューヨーク、WillsboroのNYCO Minerals Inc.からNyglos(登録商標)およびNyglos(登録商標)4−10992またはNyglos(登録商標)5−10992として商業的に入手可能である。
【0066】
炭素含量は元素分析を用いて決定される。
【0067】
好ましい珪灰石は平均アスペクト比>6、特に≧7、および平均ファイバー直径1〜15μm、好ましくは2〜10μm、特に4〜8μmを有するものである。
【0068】
本発明が意味する範囲内の平均アスペクト比は、平均ファイバー長さの平均直径に対する比である。
【0069】
(成分D)
組成物中にさらなる成分として1もしくはそれ以上の熱可塑性ビニル(コ)ポリマーD.1および/またはポリアルキレンテレフタレートD.2を含有しうる。
【0070】
適切なビニル(コ)ポリマーD.1は、ビニル芳香族化合物、シアン化ビニル(不飽和ニトリル)、(メタ)アクリル酸(C1−C8)アルキルエステル、不飽和カルボン酸、並びに不飽和カルボン酸の誘導体(例えば無水物およびイミド)からなる群からの少なくとも1つのモノマーのポリマーである。特に適しているのは、以下の成分の(コ)ポリマーである:
D.1.1 50〜99重量部、好ましくは60〜80重量部のビニル芳香族化合物および/または核−置換ビニル芳香族化合物、例えばスチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−クロロスチレンおよび/またはメタクリル酸(C1−C8)−アルキルエステル、例えばメタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、および
D.1.2 1〜50重量部、好ましくは20〜40重量部のシアン化ビニル(不飽和ニトリル)例えばアクリロニトリルおよびメタクリロニトリルおよび/または(メタ)アクリル酸(C1−C8)アルキルエステル(例えばメタクリル酸メチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸t−ブチル)および/または不飽和カルボン酸(例えばマレイン酸)および/または不飽和カルボン酸の誘導体(例えば無水物およびイミド)(具体的には、無水マレイン酸およびN−フェニルマレイミド)。
【0071】
(コ)ポリマーD.1は樹脂性、熱可塑性およびゴムフリーである。
【0072】
特に好ましくはD.1.1スチレンおよびD.1.2アクリロニトリルの共重合体である。
【0073】
D.1による(コ)ポリマーは公知であり、フリーラジカル重合、特にエマルジョン、懸濁液、溶液またはバルク重合によって製造することができる。(コ)ポリマーは好ましくは平均分子量Mw(光散乱法によって測定または沈降分離法によって測定した重量平均)15,000〜20,0000を有している。
【0074】
成分D.2のポリアルキレンテレフタレートは、芳香族ジカルボン酸またはそれらの反応性誘導体、例えばジメチルエステルまたは無水物、および脂肪族、脂環式または芳香脂肪族ジオールの反応生成物、並びにそれらの反応生成物の混合物である。
【0075】
好ましいポリアルキレンテレフタレートはジカルボン酸成分に基づいて、少なくとも80重量%を含有し、好ましくは少なくとも90重量%のテレフタル酸基、およびジオール成分に基づいて、少なくとも80重量%、好ましくは少なくとも90モル%のエチレングリコール基および/またはブタンジオール−1,4基を含有する。
【0076】
好ましいポリアルキレンテレフタレートは、テレフタル酸エステルに加えて、20モル以下、好ましくは10モル以下の8〜14のC原子を有する他の芳香族または環状脂肪族ジカルボン酸、または4〜12のC原子を有する脂肪族ジカルボン酸、例えばフタル酸、イソフタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、4,4'−ジフェニルジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸およびシクロヘキサンジ酢酸の基を含有してもよい。
【0077】
好ましいポリアルキレンテレフタレートは、エチレングリコール基またはブタンジオール−1,4基に加えて、20モル%以下、好ましくは10モル%以下の3〜12のC原子を有する他の脂肪族ジオールまたは6〜21のC原子を有する脂環式ジオール、例えばプロパンジオール−1,3、2−エチルプロパンジオール−1,3、ネオペンチルグリコール、ペンタンジオール−1,5、ヘキサンジオール−1,6、シクロヘキサンジメタノール−1,4、3−エチルペンタンジオール−2,4、2−メチルペンタンジオール−2,4、2,2,4−トリメチルペンタンジオール−1,3、2−エチルヘキサンジオール−1,3、2,2−ジエチルプロパンジオール−1,3、ヘキサンジオール−2,5、1,4−ジ−(β−ヒドロキシエトキシ)−ベンゼン、2,2−ビス−(4−β−ヒドロキシエトキシフェニル)−プロパンおよび2,2−ビス−(4−ヒドロキシプロポキシフェニル)−プロパン(西独特許出願公開第2,407,674号、2,407,776号、2,715,932号明細書参照)の基を含有してもよい。
【0078】
ポリアルキレンテレフタレートは比較的少量の三価または四価のアルコール、または三塩基または四塩基のカルボン酸を導入することによって分岐することができる(例えば西独特許出願公開第1,900,270および米国(US−PS)第3,692,744号明細書参照)。分岐剤の例は、トリメシン酸、トリメリット酸、トリメチロールエタンおよびトリメチロールプロパン、およびペンタエリスリトールである。
【0079】
特に好ましくは、テレフタル酸およびその反応性誘導体(例えばそのジアルキルエステル)およびエチレングリコールおよび/またはブタンジオール−1,4から得られたポリアルキレンテレフタレートおよびそれらポリアルキレンテレフタレートの混合物である。
【0080】
ポリアルキレンテレフタレートの混合物は、ポリエチレンテレフタレート1〜50重量%、好ましくは1〜30重量%およびポリブチレンテレフタレート50〜99重量%、好ましくは70〜99重量%を含有する。
【0081】
好ましく使用されるポリアルキレンテレフタレートは、フェノール/o−ジクロロベンゼン(1:1重量部)中25℃で、Ubbelohde製粘度計で測定した極限粘度0.4〜1.5dl/g、好ましくは0.5〜1.2dl/gを有する。
【0082】
ポリアルキレンテレフタレートは公知の方法(例えばクンストストッフ−ハンドブッフ(Kunststoff-Handbuch),Vol.VIII,695ページ以下,カール−ハンサー−フェラッグ,ムニッヒ(Carl-Hanser-Verlag,Munich)1973年参照)によって製造することができる。
【0083】
成分Dは、好ましくは0〜50重量部、特に好ましくは30重量部以下、および最も特に好ましくは20重量部以下の量で本発明による組成物中に含有することができる。
【0084】
(成分E)
組成物は好適な添加剤を添加することによって防炎性にすることができる。防炎加工剤の例は以下のものが挙げられる:ハロゲン化化合物、特に塩素および臭素ベースの化合物、リン含有化合物、並びにケイ素化合物、特にシリコーン化合物である。
【0085】
組成物は好ましくはモノマー状およびオリゴマー状リン酸およびホスホン酸エステル、フォスフォネートアミンおよびフォスファゼンからなる群からリン含有防炎加工剤を包含し、それらの群から1またはいくつかから選択された成分の混合物もまた防炎加工剤として使用されうる。ここに特記していない他のリン化合物もまた、単独または他の防炎加工剤との任意の組合せで使用しうる。
【0086】
好ましいモノマー状およびオリゴマー状リン酸およびホスホン酸エステルは、一般式(IV):
【0087】
【化4】
[式中、R1、R2、R3およびR4がそれぞれの場合において互いに独立して、要すればハロゲン化されたC1〜C8−アルキル、またはC5〜C6−シクロアルキル、およびそれぞれの場合においてアルキル、好ましくはC1〜C4−アルキルおよび/またはハロゲン、好ましくは塩素または臭素によって要すれば置換されてもよいC6〜C20アリールまたはC7〜C12アラルキルを示し、
nは互いに独立して0または1を示し、
qは0〜30、および
Xは6〜30の炭素原子を有する単核または多核の芳香族基、または2〜30の炭素原子を有する直鎖または分岐脂肪族基であって、それらがOH−置換されてもよく、および8個以下のエーテル結合を含んでもよい。]
のリン化合物である。
【0088】
好ましくはR1,R2,R3およびR4は互いに独立して、C1〜C4−アルキル、フェニル、ナフチルまたはフェニル−C1−C4アルキルを示す。芳香族基R1,R2,R3およびR4はまた部分的にハロゲンおよび/またはアルキル基、好ましくは塩素、臭素および/またはC1〜C4−アルキルで置換されてもよい。特に好ましいアリール基はクレシル、フェニル、キシレニル、プロピルフェニルまたはブチルフェニル並びに対応する臭素化および塩素化誘導体である。
式(IV)中のXは好ましくは6〜30のC原子を有する単核または多核の芳香族基を示す。これは好ましくは式(I)のジフェノールから誘導される。
式(IV)中のnは、互いに独立して0または1であってよく、nは好ましくは1に等しい。
q は0〜30の値を示す。式(IV)の種々の成分の混合物が使用される際、好ましくは数値的に平均のq値、0.3〜20、好ましくは0.5〜10、特に好ましくは0.5〜6および最も特に好ましくは0.6〜2を有する混合物を用いてもよい。
X は特に好ましくは、
【0089】
【化5】
またはそれらの塩素化または臭素化誘導体であり、Xは特にレゾルシノール、ヒドロキノン、ビスフェノールAまたはジフェニルフェノールから誘導される。特にXはビスフェノールAから誘導されるのが好ましい。
【0090】
本発明による成分Eはモノフォスフェイト(q=0)、オリゴフォスフェイト(q=1−30)またはモノフォスフェイトおよびオリゴフォスフェイトの混合物を使用しうる。
【0091】
式(IV)のモノリン化合物は、特にリン酸トリブチル、トリス−(2−クロロエチル)−リン酸、トリス−(2,3−ジブロモプロピル)−リン酸、リン酸トリフェニル、リン酸トリクレジル、リン酸ジフェニルクレジル、リン酸ジフェニルオクチル、リン酸ジフェニル−2−エチルクレジル、トリ−(イソプロピルフェニル)−リン酸、ハロゲン−置換アリールフォスフェイト、メチルリン酸ジメチルエステル、メチルリン酸ジフェニルエステル、フェニルリン酸ジエチルエステル、トリフェニルフォスフィンオキシドまたはトリクレジルフォスフィンオキシドを包含する。
【0092】
成分Eによるリン化合物は公知であり(例えばヨーロッパ特許出願公開第0,363,608号明細書、ヨーロッパ特許出願公開第0,640,655号明細書参照)、公知の方法(例えばUllmanns Enzyklopaedie der Technischen Chemie,Vol.18,301ページ以下.1979年;Houben-Weyl,Methoden der Organichen Chemie,Vol.12/1,43ページ;Beilstein Vol.6,177ページ)と同様の方法で調製することができる。
【0093】
平均値qは、適した方法(ガスクロマトグラフィー(GC)、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、ゲル透過クロマトグラフィー(GPC))を用いてリン酸混合物の組成(分子量分布)を決定し、これから平均値qを計算することによって得てもよい。
【0094】
さらにフォスフォネートアミンおよびフォスファゼンを防炎加工剤として使用してもよい。
【0095】
防炎加工剤は、単独またはそれらの混合物または他の防炎加工剤と混合した任意の混合物を使用しうる。
【0096】
成分Eは、好ましくは1〜40重量部、特に好ましくは2〜30重量部および最も特に好ましくは2〜20重量部で本発明による組成物中に含有しうる。
【0097】
(成分F)
成分Eに対応する防炎加工剤は、いわゆるアンチ−ドリップ剤(anti-drip agents)と共にしばしば使用され、その物質は燃焼の際に燃焼液滴を形成するのを軽減する。例示として、フッ素化ポリオレフィン、シリコーンおよびアラミド繊維からなる物質のクラスから選択される化合物が挙げられる。それらは本発明の組成物中で用いてもよい。フッ素かポリオレフィンがアンチドリップ剤として好ましく用いられる。
【0098】
フッ素化ポリオレフィンは公知であり、例えばヨーロッパ特許出願公開第0,640,655号明細書に記載されている。それらはデュポン社(DuPont)から例えば商標名テフロン(登録商標)30N(Teflon 30N)として販売されている。
【0099】
フッ素化されたポリオレフィンは、純粋な状態で、並びにグラフトポリマーのエマルジョン(成分B)または好ましくはスチレン/アクリロニトリルをベースにした共重合体のエマルジョンと共にフッ素化ポリオレフィンのエマルジョンの凝集した混合物の状態で使用されうる。その場合は、フッ素化ポリオレフィンはグラフトポリマーのエマルジョンまたは共重合体のエマルジョンとともにエマルジョンとして混合し、次いで凝集する。
【0100】
さらにフッ素化ポリオレフィンはグラフトポリマー(成分B)またはD.1による共重合体、好ましくはスチレン/アクリロニトリルをベースとした共重合体とのプレコンパウンドとして使用されうる。フッ素化ポリオレフィンはグラフトポリマーおよび共重合体の粉末または粒状物質と共に粉末として混合され、および常套の設備、例えばインターナルニーダー、押出機または二軸押出機で200℃〜330℃で溶融コンパウンド化される。
【0101】
フッ素化ポリオレフィンはまた、フッ素化ポリオレフィンの水性分散対の存在下に少なくとも1つのモノエチレン性不飽和モノマーをエマルジョン重合することによって得られるマスターバッチの形態で使用してもよい。モノマー成分はスチレン、アクリロニトリルおよびそれらの混合物であることが好ましい。ポリマーは、酸性沈殿後乾燥してさらさらの粉末として用いられる。
【0102】
凝集、プレコンパウンドまたはマスターバッチは通常5〜95重量%、好ましくは7〜60重量%のフッ素化ポリオレフィンの固形分含量を有する。
【0103】
成分Fは本発明による組成物中で好ましくは0.05〜10重量部、特に好ましくは0.1〜5重量部および最も特に好ましくは0.3〜5重量部の量を含有し、組成物中のフッ素化ポリオレフィン自体の含量は好ましくは0.05〜1重量部、特に0.1〜0.5重量部であってよい。
【0104】
(成分G(別の添加剤))
本発明による化合物は、さらに少なくとも1つの常套の添加剤、例えば潤滑剤および離型剤、例えばテトラステアリン酸ペンタエリスリトール、成核剤、帯電防止剤、安定剤、およびさらに充填剤および補強物質、並びに染料および顔料を含有しうる。
【0105】
この明細書中の重量部に関するすべての数値は標準化したものであり、組成物中の成分A)〜G)の重量の合計を100としたものである。
【0106】
本発明による組成物は、公知の方法で各成分を混合し、常套の設備、例えばインターナルニーダー、押出機および二軸押出機で200℃〜300℃で溶融コンパウンドおよび溶融押出することによって得られる。
【0107】
個々の成分の混合は、公知の方法で、連続的かつ同時に、かつおよそ20℃(室温)並びにより高い温度で行ってもよい。
【0108】
本発明による成形組成物は、すべてのタイプの成形部品を製造するのに使用されうる。それらは射出成形、押出成形およびブロー成形方法によって製造してもよい。さらなる方法としては、予め形成されたシートまたはフィルム、およびフィルム逆射出法(IMD)のプロセスからの熱成形によって成形部品を製造してもよい。
【0109】
成形部品の例としてフィルム、化粧板(Profiled sections)、すべてのタイプのハウジング部品、例えば家庭用電気製品、例えばジュースプレス、コーヒーメーカー、ミキサー;事務用品、例えばモニター、プリンター、コピー機;自動車外部品および内部部品;パネル、パイプ、電気的な設備配管、窓、ドアおよび建物および建設部門(内部および外部使用)のための化粧板(Profiled sections)、および電気のおよび電子機器部品、たとえばスイッチ、プラグ、ソケットである。
【0110】
特に本発明による成形組成物は、例えば以下に示す成形部品および成形部品を製造するのにも使用されうる:
【0111】
軌道車、船舶、エアクラフト、バスおよびその他の車両のための内部部品、自動車産業における外部車体部品、小さな変圧器を含む電気機器のあるハウジング、情報処理および通信装置のあるハウジング、医療機器のハウジングおよびケーシング、マッサージ機器およびそのためのハウジング、子供用玩具、二次元壁成分(two-dimensional wall elements)、安全装置のためのハウジング、熱的に絶縁である輸送用コンテナ、小動物の捕獲または飼育のための装置、洗面所および浴室の備品のための成形部品、換気扇のための塵除けカバー、物置小屋およびハウジング設備のための成形部品、ガーデニング用品のためのハウジング、およびガーデニングのための物品。
【0112】
以下の例は本発明のより詳細を説明するのを助ける。
【実施例】
【0113】
(成分)
A1:25℃でCH2Cl2溶媒中で0.5g/100mlの濃度で測定した相対溶液粘度1.28を有するビスフェノールAに基づく直鎖ポリカーボネート。
【0114】
A2:25℃でCH2Cl2溶媒中で0.5g/100mlの濃度で測定した相対溶液粘度1.24を有するビスフェノールAに基づく直鎖ポリカーボネート。
【0115】
B:エマルジョン重合で製造された架橋ポリブタジエンゴム微粒子(平均粒子径d50=0.3μm)60重量部での比率73:27のスチレンおよびアクリロニトリルの共重合体40重量部のグラフトポリマー。
【0116】
C−W1:C含有量0.49重量%および平均粒子径d50が4.8μmおよびアスペクト比8:1である珪灰石(Nyglos(登録商標)410992,NYCO Minerals Inc., 米国,ニューヨーク,Willsboro)。
【0117】
C−W2:C含有量0.40重量%および平均粒子径d50が6.5μmおよびアスペクト比13:1である珪灰石(Nyglos(登録商標)510992,NYCO Minerals Inc., 米国,ニューヨーク,Willsboro)。
【0118】
C−W3(比較):C含有量<0.1重量%および平均粒子径d50が2.5μmおよびアスペクト比5:1である珪灰石(NYAD M3,NYCO Minerals Inc., 米国,ニューヨーク,Willsboro)。
【0119】
C−W4(比較):C含有量<0.1重量%および平均粒子径d50が6.5μmおよびアスペクト比13:1である珪灰石(Nyglos(登録商標)5,NYCO Minerals Inc., 米国,ニューヨーク,Willsboro)。
【0120】
C−W5(比較):C含有量<0.1重量%および平均粒子径d50が4.8μmおよびアスペクト比8:1である珪灰石(Nyglos(登録商標)4,NYCO Minerals Inc., 米国,ニューヨーク,Willsboro)。
【0121】
C−T(比較):Naintsch A3(Naintsch Mineralwerke GmbH,オーストラリア,グラッツ)、製造情報による平均粒子径(d50)が1.2μmである滑石粉。
【0122】
D:72:28のスチレン/アクリロニトリル重量比および極限の粘度0.55dl/g(20℃でジメチルホルムアミドにおいて測定)であるスチレン/アクリロニトリルの共重合体。
【0123】
E:オリゴフォスフェイト
【0124】
【化6】
モノマーのおよびオリゴマーのリン酸塩の平均q値の割合を決定するために、最初にHPLC測定を用いた:
カラムタイプ:LiChrosorp RP−8
溶離剤勾配:アセトニトリル/水 50:50〜100:0
濃度5mg/ml
【0125】
数―重量平均値は次いで各成分(即ち、モノフォスフェートおよびオリゴフォスフェート)の比率から公知である方法で測定する。
【0126】
(成分F)
水中の成分BによるSANグラフトポリマー水性エマルジョンおよびテトラフルオロエチレンポリマー水性エマルジョンの凝集混合物としてのテトラフルオロエチレンポリマー。混合物中においてグラフトポリマーBとテトラフルオロエチレンポリマーFの重量比は90重量%〜10重量%である。テトラフルオロエチレンポリマーEは固形分含量60重量%を有し、平均粒子径は0.05〜0.5μmである。SANグラフトポリマーエマルジョンは固形物含量34重量%および平均ラテックス粒子径d50=0.4μmを有する。
【0127】
成分Fを製造するために、テトラフルオロエチレンポリマー(テフロン(登録商標)30N,デュポン社)を、SANグラフトポリマーBのエマルジョンと混合し、高分子固形分に基づいて1.8重量%のフェノール系酸化防止剤で安定化する。混合物をMgSO4(エプソム塩(Epsom salt))および酢酸の水溶液を用いてpH4〜5、85℃〜95℃で凝固し、濾過および洗浄して実質的に電解質フリーにし、次いで遠心分離によって大部分の水を除去し、最後に粉状になるまで100℃で乾燥する。この粉末は次いで上記凝結体中のさらなる成分と配合してもよい。
G1:PETS(ペンタエリスリトールテトラステアリン酸)
G2:リン酸塩安定剤
【0128】
珪灰石含有炭素は、元素分析によって平均値を決定する。クロロホルムでC−W1およびC−W2の珪灰石Aを24時間抽出し、得られたものは以下の量の抽出物質(いずれの場合も珪灰石の総使用量に基づく)のみである:
C−W1:0.06重量%
C−W2:0.03重量%
【0129】
それらの値は、炭素が化学的に結合された炭素の形態であり、無機および炭素含有化合物の化合物の物理的混合は存在しないことを確認する。
【0130】
応力亀裂特性(ESC特性)は、大きさ80mm×10mm×4mmのロッドで検査する。トルエンの50容量%およびイソシアネートの50容量%の混合物、またはトルエンの60容量%およびイソプロパノール40容量%の混合物は、防炎加工組成物を有する試験媒体として使用した。試験片は環状型テンプレートを使用して予備延伸し(εχ=0.2〜2.4(%))、各々の試験媒体中において室温で保存する。ESC特性は試験媒体における5分以内のロッド破砕での極小予備延伸に基づいて評価する。
【0131】
ノッチ耐衝撃性akおよび耐衝撃性anはISO 180/1AおよびISO 180/1Uにより決定する。強靭性脆性転移温度を決定するために、耐ノッチ衝撃値akは異なる温度で測定、評価する。室温から開始して試験温度を脆性破砕が観測されるまで段階的に5°ずつ削減する。
【0132】
弾性率および破断点伸びはISO527による延伸試験によって決定した。
【0133】
防炎加工された試験片の炎特性は、UL−Subj.94Vによって、射出成形機240℃で製造した。大きさ127mm×12.7mm×0.8mmのロッド上で測定した。
【0134】
溶融粘度は260℃、DIN54811による剪断率1,000s- 1で決定する。
【0135】
本発明による組成物の特性およびそこから形成した成形部品の要約を表1および2に示す。
【0136】
表1は確定炭素含量を有する特定の珪灰石で強化した成形組成物(実施例1および2)が比較例との比較によって極めてより良好な破断点伸び、より低い低温強度(強靭性/脆性転移)および耐応力破壊により優れていることを確認すると同時に高い延伸強度および弾性モジュラスを有することを確認する。
【0137】
表1
【表1】
【0138】
表2 成形組成物およびそれらの特性
【表2】
【0139】
表2のデータは防炎加工、耐衝撃性変性ポリカーボネート成形組成物の場合、改良された強度値、破断点伸びおよび優れた流動性と優れたESC特性とを合わせた弾性率は確定炭素含量を有する特定の珪灰石を用いることによって成し得るということを示す。
Claims (23)
- A)ポリカーボネートおよび/またはポリエステルカーボネート
B)耐衝撃性変性剤、および
C)元素分析によって決定した珪灰石(wollastonite)に基づいた炭素含量0.1重量%以上を有する珪灰石を含有する組成物。 - 珪灰石の炭素含量が0.2〜2重量%である請求項1記載の組成物。
- 珪灰石の炭素含量が0.3〜0.6重量%である請求項1記載の組成物。
- 組成物中のすべての成分の総重量部を100として、
A)ポリカーボネートおよび/またはポリエステルカーボネート30〜85重量部、
B)ガラス転移温度<10℃であるグラフトベースを有するグラフトポリマー1〜50重量部、
C)珪灰石2〜20重量部、
を包含する請求項1〜3いずれかに記載の組成物。 - 更に、ビニル(コ)ポリマー、ポリアルキレンテレフタレート、防炎加工剤およびポリマー添加剤からなる群から少なくとも1つ選択された成分を包含する請求項1〜4いずれかに記載の組成物。
- 珪灰石が平均アスペクト比6以上および平均ファイバー直径1〜15μmを有する請求項1〜5いずれかに記載の組成物。
- 珪灰石が平均アスペクト比≧7および平均ファイバー直径4〜8μmを有する請求項1〜5いずれかに記載の組成物。
- 1つまたはそれ以上のグラフトポリマーまたはガラス転移温度<−20℃を有する1またはそれ以上のグラフトベースでの少なくとも1つのビニルモノマーである成分B)を包含する従前請求項のうちの1またはそれ以上に記載の組成物。
- 1またはそれ以上のグラフトベースB.2の95〜5重量%(いずれの場合もグラフトポリマーに基づく)上での少なくとも1つのビニルモノマーB.1の5〜95重量%のグラフトポリマーを包含する請求項8記載の組成物。
- ビニルモノマーが芳香族ビニル化合物、核−置換ビニル芳香族化合物、メタクリル酸−(C1−C8)−アルキルエステル、アクリル酸−(C1−C8)−アルキルエステル、ビニルシアニドおよび不飽和カルボン酸の誘導体からなる群から少なくとも1つのモノマーから選択される請求項9記載の組成物。
- ビニルモノマーB.1が以下の混合物:
B.1.1 ビニル芳香族化合物、核−置換ビニル芳香族化合物、メタクリル酸−(C1−C8)−アルキルエステル、アクリル酸−(C1−C8)−アルキルエステルから選択された少なくとも1つのビニルモノマー50〜99重量%(B.1に基づく)および
B.1.2 ビニルシアニド、メタクリル酸−(C1−C8)−アルキルエステル、アクリル酸−(C1−C8)−アルキルエステル、および不飽和カルボン酸の誘導体から選択された少なくとも1つのモノマー1〜50重量%(B.1に基づく)
である請求項10記載の組成物。 - B.1.1がスチレンおよびB.1.2がアクリロニトリルである請求項11記載の組成物。
- 成分Bによるグラフトポリマーのグラフトベースがジエンゴム、アクリレートゴム、シリコーンゴムおよびEPDMゴムからなる群から選択される、従前請求項の1またはそれ以上に記載の組成物。
- グラフトベースがポリブタジエンまたはブタジエン/スチレン共重合体である請求項13記載の組成物。
- ビニル(コ)ポリマーが:
ビニル芳香族化合物、核−置換ビニル芳香族化合物、メタクリル酸−(C1−C8)−アルキルエステル、アクリル酸−(C1−C8)−アルキルエステルから選択された少なくとも1つのモノマー50〜99重量%(ビニル(コ)ポリマーの重量に基づく)、および
ビニルシアニド、メタクリル酸−(C1−C8)−アルキルエステル、アクリル酸−(C1−C8)−アルキルエステル、および不飽和カルボン酸の誘導体から選択された少なくとも1つのモノマー1〜50重量%(ビニル(コ)ポリマーの重量に基づく)
から形成される請求項5記載の組成物。 - 式(IV):
R1、R2、R3およびR4がそれぞれの場合において互いに独立して、要すればハロゲン化されたC1〜C8−アルキル、またはC5〜C6−シクロアルキル、それぞれの場合においてアルキルおよび/またはハロゲンによって要すれば置換されてもよいC6〜C20アリールまたはC7〜C12アラルキル、
nは互いに独立して0または1、
qは0〜30、および
Xは6〜30の炭素原子を有する単核または多核の芳香族基、または2〜30の炭素原子を有する直鎖または分岐脂肪族基であって、それらがOH−置換されてもよく、および8個以下のエーテル結合を含んでもよい。]
であるリン化合物を含有する請求項1〜15いずれかに記載の組成物。 - 組成物の総重量部を100として、
成分A)35〜80重量部、
成分B)2〜35重量部、
成分C)3〜18重量部、
請求項16または17記載のリン化合物1〜40重量部、並びに
フッ素化ポリオレフィン0.05〜1重量部
を包含する従前請求項の1またはそれ以上に記載の組成物。 - 潤滑剤、離型剤、成核剤、静電防止剤、安定剤およびさらに充填剤および強化性物質、並びに染料および顔料からなる群から選択された少なくとも1つの添加剤を有する従前請求項の1またはそれ以上に記載の組成物。
- 全てのタイプの成型部品の製造のための従前請求項の1またはそれ以上に記載の組成物の使用。
- 車体の外部部品の製造のための従前請求項の1またはそれ以上に記載の組成物の使用。
- 従前請求項の1またはそれ以上に記載の組成物から得られ得る全てのタイプの成型部品。
- 従前請求項の1またはそれ以上に記載の組成物から得られ得る車体の外部部品。
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