JP2005505970A - 信号干渉除去 - Google Patents

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Abstract

本発明の第1の広範な態様によれば、順方向リンクを備えた新規の通信システムが提供され、上記通信システムは、複数の無線周波数(RF)信号を送信する少なくとも1つの基地局と、少なくとも1つの移動局であって、RF信号を中間周波数(IF)信号に変換する手段と、上記IF信号をサンプリングして、データ成分を含むデジタル信号を生成する手段(704)と、上記干渉成分のサブ空間に直交するサブ空間内へ上記IF信号を射影し、この射影に上記デジタル信号を乗算することにより、上記デジタル信号内でのコチャネル干渉および/または交差チャネル干渉を除去する手段(712)と、上記デジタル信号の捕捉とトラッキングとを行う手段(710)とを備えた移動局と、を有する。

Description

【技術分野】
【0001】
本願は以下の文献を引用するものである:米国仮出願特許第60/326,199号(2001年10月2日出願):発明の名称“信号の干渉除去”; 米国仮出願特許第60/251,432号(2000年12月4日出願):発明の名称“干渉存在時の疑似乱数符号化信号のトラッキングと復調を取得するアーキテクチャ”; 米国特許出願明細書第09/612,602号(2000年7月7日出願); 米国特許出願明細書第09/137,183号(1998年8月20日出願); 米国仮出願特許第60/325,215号(2001年9月28日出願):発明の名称“信号処理アプリケーションにおいて射影を実行する装置”; 米国仮出願特許第____号(2001年11月16日出願):発明の名称“符号化信号処理エンジン用干渉行列の構成”; 米国特許出願明細書第____号(2001年11月19日出願):発明の名称“信号処理アプリケーションにおいて射影を実行する方法および装置”; 上記出願の開示と内容の全体は本願明細書で参照により援用される。
【0002】
本発明は、一般に、符号化信号の受信時における干渉除去用として設計される符号化信号処理エンジン(CSPE)用アーキテクチャに関する。さらに詳細には、CDMAシステムの別の疑似乱数(PN)符号化信号からの干渉が存在する際に、擬似ランダム(PN)符号化信号の捕捉と、トラッキングと、復調とを実行するために、CSPEを利用することができる。
【背景技術】
【0003】
拡散スペクトラムシステムでは、通信システム、全地球測位システム(GPS)あるいはレーダーシステムの如何にかかわらず、個々の送信機に一意のコードを割り当てることができ、多くの例では送信機からの個々の送信に一意のコードが割り当てられる。このコードは単なるビット列(擬似ランダムの場合が多い)にすぎない。コードの例として、ゴールドコード(GPSで使用される。カプラン、エリオット ディー編“GPSを理解する:原理と応用”(アーテック・ハウス社(Artech House、1996年)を参照のこと)と、バーカーコード(レーダーで使用される。スティムソン、ジー ダブリュー著“航空機搭載用レーダー序説”(サイテック出版株式会社、1998年)を参照のこと)と、ウォルシュコード(CDMAOneなどの通信システムで使用される。IS−95を参照のこと)。これらのコードを信号の拡散に用いて、結果として得られる信号が、電磁スペクトルのある指定範囲の周波数を占めるようにすることができる。あるいは、やはり符号化信号であり得る別の信号上にコードをスーパーインポーズすることもできる。
【0004】
個々の送信機に一意のコードを割り当てることにより異なる送信機の識別が可能となる。送信機の識別を行うために一意のコードを利用する拡散スペクトラムシステムの1例としてGPSシステムがある。
【0005】
異なる移動局へ放送を行う無線通信システムの基地局のように、単一の送信機が異なる受信機へ異なるメッセージを放送する必要がある場合、個々の移動局宛てのメッセージを識別するためにコードを利用することができる。このシナリオでは、特定ユーザ用の個々のビットは当該ユーザに割り当てられたコードを用いて符号化される。このような符号化を行うことにより、受信機は、自身のコードを認知することによって、送信機が送信する複合信号の中から、当該受信機に向けられたメッセージの解読を行うことが可能となる。
【0006】
メッセージを構成するビット列にシンボルを割り当てる通信システムもある。例えば、長いデジタルメッセージを複数の組のM個のビットにグループ化して、Mビットからなるこれらの組の個々の組をシンボルに割り当てることもできる。例えば、M=6の場合、個々の組の6ビットは2=64の可能性のうちの1つを仮定することができる。このような1つの可能性として101101がある。このようなシステムは、受信機に対してある特定のビット列を示す、シンボルと呼ばれる一意の波形を放送することになる。例えば、シンボルαがシーケンス101101を示し、シンボルβがシーケンス110010を示すことができる。このようなシステムの拡散スペクトラムバージョンでは、シンボルはコードとなる。このような通信システムの1例として、CDMAOneの基地局リンクとつながる移動局がある。
【0007】
符号化レーダーシステムの場合などのいくつかの例では、個々のパルスが一意のコードに割り当てられているため、これらのコードに基づいて受信機は異なるパルスの識別を行うことが可能となる。
【0008】
言うまでもなく、これらの技術のすべてを組み合わせて、すべて1つの単一システムで、送信機、メッセージ、パルス、シンボルの識別を行うことも可能である。これらの符号化システムのすべてにおける基本的着想として、受信機が、これに向けられたメッセージのコードを認知し、さらに、受信した信号に対して正しくコードを印加することにより、受信機が、これに向けられたメッセージを取り出すことができるという点が挙げられる。しかし、このような受信機は、時間および/または周波数によってメッセージの識別を行う受信機よりも複雑なものとなる。複雑さが生じる原因として、受信機が受信する信号が、関心対象スペクトルの中に任意の所定時に存在するすべての符号化信号からなる線形結合であるということが挙げられる。受信機は、これに向けられたメッセージを符号化信号からなるこの線形結合から取り出すことができなければならない。
【0009】
以下のセクションで、線形代数項における干渉という問題を提起し、次いで、現在の汎用型(ベースライン)受信機について解説を行う。
【0010】
Hを、ソース番号1から出る拡散信号を含むベクトルとし、01はこのソースから出力される信号の振幅とする。sを残りのソース用の拡散信号とし、Φをこの拡散信号に対応する振幅とする。受信機はソース番号1を関心の対象としているものと仮定すると、その他のソースからの信号は干渉と考えられる。この時、受信信号は下式となる:
【0011】
【数1】
Figure 2005505970
【0012】
但し、nは追加のノイズ項であり、pはCDMAシステムにおけるソース数である。ベクトルyの長さをNとする。但しNは一体型ウィンドウ(integration window)における点の個数である。この数Nは、設計工程の一部として選択され、処理利得と複雑さとの間の妥協となる。ベクトルyのN個の点からなるウィンドウをセグメントと呼ぶことにする。
【0013】
無線通信システムでは、行列Hの列は様々な符号化信号を表し、ベクトルΘの要素はそれぞれの符号化信号の電力である。例えば、CDMAOneシステムの移動リンクとつながる基地局では、符号化信号は、様々なチャネル(パイロット、ページング、同期、トラフィック)および異なる基地局から出力されるすべての上記チャネルの様々なマルチパスコピーとなる。基地局リンクとつながる移動局では、行列Hの列は、移動局および移動局の様々なマルチパスコピーから出される符号化信号と考えられる。
【0014】
GPSシステムでは、行列Hの列は、GPS衛星が適切なコードオフセット値、位相オフセット値、周波数オフセット値で放送する符号化信号である。
【0015】
アレイアプリケーションでは、行列の列はステアリングベクトルまたは同等のアレイパターンベクトルである。これらのベクトルは、ソースのモーションダイナミクス(motion dynamics)と位置、並びに、アレイ内のアンテナの配置構成の関数としてアレイ内の個々のアンテナが保存する相対位相を特徴づけるものとなる。如上のモデルでは、個々の行列Hの列は特定ソースのステアリングベクトルを示す。
【0016】
数式(1)は下記の行列式で書くことができる:
【0017】
【数2】
Figure 2005505970
【0018】
但し、H:受信機が復調しているソースの拡散信号行列、Θ:受信機が復調しているソースの振幅ベクトル、S=[s...s]:その他すべてのソースの拡散信号行列(干渉)、Φ=[Φ...Φ]:干渉振幅ベクトルである。
【0019】
現在使用中の受信機は、測定値yをHのレプリカと相関させ、Hが測定時に存在するかどうかの判定を行う。Hが検出されれば、受信機はソース番号1が送信したビットストリームを認知することになる。数学的にはこの相関演算は下式となる:
【0020】
【数3】
Figure 2005505970
【0021】
但し、Tは転置演算である。
【0022】
式(2)からyを代入することにより電力制御要件のソースが以下のように示される:
【0023】
【数4】
Figure 2005505970
【0024】
遠近問題を結果としてもたらすのは上式の中間項(数5)である。上記コードが直交すれば、この中間項は0まで減少し、このことは、((数6)である)ノイズの存在時にのみ受信機がΘを検出しなければならないことを意味する。他のソースの振幅が大きくなるにつれて、項(数5)が相関関数に少なからぬ影響を与え、これがΘの検出を困難にすることは容易に理解できよう。
【0025】
【数5】
Figure 2005505970
【0026】
【数6】
Figure 2005505970
【0027】
上記定義したこの正規化相関関数(数7)は、実際は整合フィルタであり、Hがスパンした(spanned)空間上へのyの直交射影に基づくものである。HとSとが互いに直交しない場合、H上へのyの直交射影の中へS成分の漏出が生じる。この漏出は図1に幾何学的に示されている。図1で、SがHに対して直交していれば、数式4から明らかなように漏出成分が0になることに留意されたい。本願はこの漏出問題の解決方法を扱うものである。
【0028】
【数7】
Figure 2005505970
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0029】
従って、SがHに対して直交しない場合の遠近問題を処理する適応型干渉キャンセラを提供することが本発明の目的である。
【0030】
交差チャネル干渉の軽減を可能にする通信システムを提供することが本発明の別の目的である。
【0031】
コチャネル干渉の軽減を可能にする通信システムを提供することが本発明のさらに別の目的である。
【0032】
交差チャネル干渉とコチャネル干渉の双方の軽減を可能にする通信システムを提供することが本発明のさらに別の目的である。
【0033】
上記実施形態のすべてにおいて、コチャネル干渉および/または交差チャネル干渉に関係する関心対象信号に対応する利得を増やす通信システムを提供することが本発明の目的である。
【0034】
上記実施形態のすべてにおいて、逆行列を含む反復探索を行うことなく干渉を軽減し、通信システムの数学的複雑さを少なくする通信システムを提供することが本発明の目的である。
【0035】
最後に、射影による方法を利用して絶対電力についての知識を必要とすることなく効果的に干渉を除去する干渉の軽減方法を提供することが本発明の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0036】
本発明の第1の広範な態様によれば、順方向リンクを備えた通信システムが提供され、上記通信システムは、複数の無線周波数(RF)信号を送信する基地局と、少なくとも1つの移動局であって、上記RF信号を受信する受信機と、RF信号を中間周波数(IF)信号(ベースバンドを含む)に変換する手段と、上記IFアナログ信号をサンプリングして、データ成分と干渉成分とを含むIFデジタル信号を生成する手段と、上記干渉成分のサブ空間に直交するサブ空間上へ上記デジタル信号を射影し、この射影に上記デジタル信号を乗算することにより上記デジタル信号内でのコチャネル干渉を除去する手段と、上記射影されたデジタル信号の捕捉とトラッキングとを行う手段とを備えた移動局と、を備える。
【0037】
本発明の別の広範な態様によれば、同じソースから少なくとも2つのRF信号を受信する移動局が提供され、上記移動局は、上記RF信号を受信する受信機と、上記RF信号を中間周波数(IF)信号(ベースバンドを含む)に変換する手段と、上記IFアナログ信号をサンプリングして、データ成分と干渉成分とを含むIFデジタル信号を生成する手段と、上記干渉成分のサブ空間に直交するサブ空間上へ上記デジタル信号を射影し、この射影に上記デジタル信号を乗算することにより、上記デジタル信号内におけるコチャネル干渉を除去する手段と、上記射影されたデジタル信号の捕捉とトラッキングとを行う手段と、を備えた移動局を備える。
【0038】
本発明の別の広範な態様によれば、少なくとも1つの受信回路を備えた受信機で信号を受信する方法が提供され、上記方法は、同じソースから少なくとも2つのRF信号を受信するステップと、上記RF信号を中間周波数(IF)信号(ベースバンドを含む)に変換するステップと、上記IFアナログ信号をサンプリングして、データ成分と干渉成分とを含むIFデジタル信号を生成するステップと、上記干渉成分のサブ空間に直交するサブ空間上へ上記デジタル信号を射影し、この射影に上記デジタル信号を乗算することにより、上記デジタル信号内におけるコチャネル干渉を除去するステップと、を備える。
【0039】
本発明の別の広範な態様によれば、逆方向リンクを備えた通信システムが提供され、上記通信システムは、無線周波数(RF)信号を送信する少なくとも1つの移動局と、少なくとも1つの基地局とを有し、上記基地局は、上記移動局から少なくとも2つのRF信号を受信する受信機と、上記RF信号を中間周波数(IF)信号(ベースバンドを含む)に変換する手段と、上記IFアナログ信号をサンプリングして、データ成分と干渉成分とを含むデジタルIF信号を生成する手段と、上記干渉成分のサブ空間に直交するサブ空間上へ上記デジタル信号を射影し、この射影に上記デジタル信号を乗算することにより、上記デジタル信号内におけるコチャネル干渉を除去する手段と、上記射影したデジタル信号の捕捉とトラッキングとを行う手段と、を備える。
【0040】
本発明の別の広範な態様によれば、上記移動局は同じソースから少なくとも2つの無線周波数(RF)信号を受信する基地局が提供され、上記基地局は、上記RF信号を受信する受信機と、上記RF信号を中間周波数(IF)信号(ベースバンドを含む)に変換する手段と、上記IFアナログ信号をサンプリングして、データ成分と干渉成分とを含むIFデジタル信号を生成する手段と、上記干渉成分のサブ空間に直交するサブ空間上へ上記デジタル信号を射影し、この射影に上記デジタル信号を乗算することにより、上記デジタル信号内におけるコチャネル干渉を除去する手段と、上記射影したデジタル信号の捕捉とトラッキングとを行う手段と、を備える。
【0041】
本発明の別の広範な態様によれば、少なくとも1つの受信回路を備えた受信機で信号を受信する方法が提供され、上記方法は、1つの移動受信機から放送される少なくとも2つのRF信号を受信するステップと、上記RF信号を中間周波数(IF)信号(ベースバンドを含む)に変換するステップと、上記IFアナログ信号をサンプリングして、データ成分と干渉成分とを含むIFデジタル信号を生成するステップと、上記干渉成分のサブ空間に直交するサブ空間上へ上記デジタル信号を射影し、この射影に上記デジタル信号を乗算することにより、上記デジタル信号内におけるコチャネル干渉を除去するステップと、を備える。
【0042】
本発明の別の広範な態様によれば、順方向リンクを備えた通信システムが提供され、上記通信システムは、無線周波数(RF)信号を送信する少なくとも1つの基地局と、少なくとも1つの移動局であって、上記RF信号を受信する受信機と、上記RF信号を中間周波数(IF)信号(ベースバンドを含む)に変換する手段と、上記IFアナログ信号をサンプリングして、データ成分と干渉成分とを含むIFデジタル信号を生成する手段と、上記干渉成分のサブ空間に直交するサブ空間上へ上記デジタル信号を射影し、この射影に上記デジタル信号を乗算することにより、上記デジタル信号内の交差チャネル干渉を除去する手段と、上記射影したデジタル信号の捕捉とトラッキングとを行う手段とを備えた移動局を備える。
【0043】
本発明の別の広範な態様によれば、RF信号を受信する移動局が提供され、上記移動局は、上記RF信号を受信する受信機と、上記RF信号を中間周波数(IF)信号(ベースバンドを含む)に変換する手段と、上記IFアナログ信号をサンプリングして、データ成分と干渉成分とを含むIFデジタル信号を生成する手段と、上記干渉成分のサブ空間に直交するサブ空間内へ上記IFデジタル信号を射影し、この射影に上記デジタル信号を乗算することにより、上記デジタル信号内の交差チャネル干渉を除去する手段と、上記射影したデジタル信号の捕捉とトラッキングとを行う手段と、を備える。
【0044】
本発明の別の広範な態様によれば、少なくとも1つの受信回路を備えた受信機で信号を受信する方法が提供され、上記方法は、少なくとも1つの無線周波数(RF)信号を受信するステップと、上記RF信号を中間周波数(IF)信号(ベースバンドを含む)に変換する手段と、上記IFアナログ信号をサンプリングして、データ成分と干渉成分とを含むデジタルIF信号を生成するステップと、上記干渉成分のサブ空間に直交するサブ空間上へ上記デジタル信号を射影し、この射影に上記デジタル信号を乗算することにより、上記デジタル信号内の交差チャネル干渉を除去するステップと、を備える。
【0045】
本発明の別の広範な態様によれば、逆方向リンクを備えた通信システムが提供され、上記通信システムは、無線周波数(RF)信号を送信する少なくとも1つの移動局と、少なくとも1つの基地局であって、前記RF信号を受信する受信機と、上記RF信号を中間周波数(IF)信号(ベースバンドを含む)に変換する手段と、上記IFアナログ信号をサンプリングして、データ成分と干渉成分とを含むデジタルIF信号を生成する手段と、上記干渉成分のサブ空間に直交するサブ空間上へ上記デジタル信号を射影し、この射影に上記デジタル信号を乗算することにより、上記デジタル信号内の交差チャネル干渉を除去する手段と、上記射影したデジタル信号の捕捉とトラッキングとを行う手段と、を備えた基地局と、を備える。
【0046】
本発明の別の広範な態様によれば、少なくとも2つのRF信号を受信する基地局が提供され、上記基地局は、上記RF信号を受信する受信機と、上記RF信号を中間周波数(IF)信号(ベースバンドを含む)に変換する手段と、上記IFアナログ信号をサンプリングして、データ成分と干渉成分とを含むデジタルIF信号を生成する手段と、上記干渉成分のサブ空間に直交するサブ空間上へ上記デジタル信号を射影し、この射影に上記デジタル信号を乗算することにより、上記デジタル信号内の交差チャネル干渉を除去する手段と、上記射影したデジタル信号の捕捉とトラッキングとを行う手段と、を備える。
【0047】
本発明の別の広範な態様によれば、少なくとも1つの受信回路を備えた受信機で信号を受信する方法が提供され、上記方法は、少なくとも1つの移動受信機から放送される少なくとも1つのRF信号を受信するステップと、上記RF信号を中間周波数(IF)信号(ベースバンドを含む)に変換するステップと、上記IFアナログ信号をサンプリングして、データ成分と干渉成分とを含むデジタルIF信号を生成するステップと、上記干渉成分のサブ空間に直交するサブ空間上へ上記デジタル信号を射影し、この射影に上記デジタル信号を乗算することにより、上記デジタル信号内の交差チャネル干渉を除去する手段と、を備える。
【0048】
本発明の別の広範な態様によれば、順方向リンクを備えた通信システムが提供され、上記通信システムは、複数の無線周波数(RF)信号を送信する少なくとも1つの基地局と、少なくとも1つの移動局であって、上記RF信号を受信する受信機と、上記RF信号を中間周波数(IF)信号(ベースバンドを含む)に変換する手段と、上記アナログIF信号をサンプリングして、データ成分と干渉成分とを含むデジタルIF信号を生成する手段と、上記干渉成分のサブ空間に直交するサブ空間上へ上記デジタル信号を射影し、この射影に上記デジタル信号を乗算することにより、上記デジタル信号内におけるコチャネル干渉と交差チャネル干渉とを除去する手段と、上記射影したデジタル信号の捕捉とトラッキングとを行う手段とを備えた移動局と、を備える。
【0049】
本発明のその他の目的と特徴とは、以下の好ましい実施形態についての詳細な説明から明らかになる。添付図面と関連して本発明について説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0050】
本発明について説明する前にいくつかの用語を定義すると好都合である。本願を通じて以下の定義が使用されると理解すべきである。
【0051】
定義:用語の定義が用語の広く用いられている意味からずれている場合、別途特に指定のないかぎり、本願出願人は以下に示す定義を利用するものとする。
【0052】
本発明の目的のために、“交差チャネル干渉”とは、別のソースの捕捉チャネルとトラッキングチャネルとの中へ流れ込んでくる1つのソース信号から結果として生じるタイプの干渉を意味するものとする。
【0053】
本発明の目的のために、“コチャネル干渉”という用語は、1以上の信号(見通し信号など)が、同じソースから第2、第3または第4のマルチパス信号を捕捉する能力を妨げる場合に生じるタイプの干渉を意味するものとする。
【0054】
本発明の目的のために、“アナログ”という用語は連続した性質を持つ任意の測定可能な量を意味するものとする。
【0055】
本発明の目的のために、“基地局”という用語は、無線環境において、複数の移動している移動ユニットや静止している移動ユニットと交信する能力を持つ送信機および/または受信機を意味するものとする。
【0056】
本発明の目的のために、“ベースライン受信機”という用語は、本発明の受信機の比較対象とする従来型の受信機を意味するものとする。
【0057】
本発明の目的のために、“ビット”という用語は、“ビット”の通常の意味、すなわち2進の1または0の2つの可能な値のうちの一方を持つ情報の基本単位を意味するものとする。
【0058】
本発明の目的のために、“コード”という用語は、メッセージに印加され、そのメッセージの宛て先である受け手が認知する所定の数列を意味するものとする。
【0059】
本発明の目的のために、“符号分割多元接続(CDMA)”という用語は、すべてのユーザが同じスペクトルを共有しながら、一意のコードによって相互を識別することが可能な多元接続を行う方法を意味するものとする。
【0060】
本発明の目的のために、“チップ”という用語は、ビットよりも小さな、非情報(noninformation)の坦持単位(基本情報坦持単位)を意味するものとする。拡散率の値に応じてチップの固定長の列はビットを構成する。
【0061】
本発明の目的のために、“コードオフセット”という用語は、コード内における記憶位置を意味するものとする。例えば、或る無線環境における基地局は、ある特定の疑似乱数コード内での基地局の記憶位置によって相互の識別を行う。
【0062】
本発明の目的のために、“相関”という用語は、信号の長さや別の正規化係数によりスケーリングされる場合が多い、2つの信号間の内積を意味するものとする。相関によって2つの信号の類似度が示される。
【0063】
本発明の目的のために、“デジタル”という用語は、デジタルという用語の通常の意味、すなわち不連続の性質を持つ測定可能な量に関連するものを意味するものとする。
【0064】
本発明の目的のために、“ドップラ”という用語は、ドップラという用語の通常の意味、すなわち受信機、送信機および/またはバックグラウンドの移動に起因して生じる周波数のシフトを意味するものとする。
【0065】
本発明の目的のために、“全地球測位システム(GPS)”という用語は、この用語の通常の意味、すなわち所在位置を検知するための衛星をベースとするシステムを意味するものとする。
【0066】
本発明の目的のために、“同相”という用語は、基準信号のようなある特定の信号と同じ位相でアラインメントを行う信号の成分を意味するものとする。
【0067】
本発明の目的のために、“直角位相”という用語は、基準信号のようなある特定の信号と90°位相を異にする信号成分を意味するものとする。
【0068】
本発明の目的のために、“干渉”という用語は、干渉という用語の通常の意味、すなわち関心対象信号ではなく、関心対象信号を検出する能力を妨げる信号を意味するものとする。一般には、干渉とは、(マルチパス信号や移動局のユーザの別の基地局との交信などの)同じことを行う事を試みている別の処理により形成される構造化されたノイズである。
【0069】
本発明の目的のために、“線形結合”という用語は、個々の信号の非ゼロスケーリングを用いる追加の方法による多重信号または数学的量の合成を意味するものとする。
【0070】
本発明の目的のために、“整合フィルタ”という用語は、受信信号を所定の信号の破損していないレプリカと有効に相関づけることにより、所定の信号の検出を容易にするように設計されたフィルタを意味するものとする。
【0071】
本発明の目的のために、“ノイズ”という用語は、信号の送受信と関連するノイズの通常の意味、すなわち関心対象信号を検出する能力を妨げるランダムな外乱を意味するものとする。関心対象信号の電力に伴って追加ノイズが加わる。セルラシステムにおけるノイズ例として、自動車の点火、電力線並びにマイクロウェーブ通信リンクが含まれる場合もある。
【0072】
本発明の目的のために、“逆行列”という用語は、S−1によって示される正方行列Sの反転を意味し、S−1は、元の行列を乗じたとき、単位行列I(対角のすべての1を除いてすべてが0である行列)に等しい行列と定義する。
【0073】
本発明の目的のために、“移動局”という用語は、送信機または受信機として機能し、基地局と交信する移動電話すなわち移動受信機を意味するものとする。
【0074】
本発明の目的のために、“変調”という用語は、正弦波信号や疑似乱数符号化信号のような別の信号で情報を伝えることを意味するものとする。通常、この変調は、位相、振幅、周波数またはこれらの量の何らかの組み合わせなどの信号パラメータ処理によって行われる。
【0075】
本発明の目的のために、“マルチパス”という用語は、受信機への異なる経路を進む信号のコピーを意味するものとする。
【0076】
本発明の目的のために、“正規化”という用語は、別の量を基準とする相対的なスケーリングを意味するものとする。
【0077】
本発明の目的のために、2つの非ゼロベクトルの内積(e と定義する。但しは転置演算子を意味する)がいずれも同じく0であれば、2つの非ゼロベクトル、eとeは“直交”していると言われる。幾何学的には、これは互いに対して垂直なベクトルを意味する。
【0078】
本発明の目的のために、“擬似乱数(PN)”という用語は、周波数領域で信号を拡散しながらユーザの識別を行うために、拡散スペクトラムの利用時に一般に用いられる数列を意味するものとする。
【0079】
本発明の目的のために、“処理利得”という用語は、未処理信号のSNRに対する処理済み信号の信号対雑音(SNR)比を意味するものとする。
【0080】
本発明の目的のために、任意の2つのベクトルxとyとに関連する“射影”という用語は、y方向に在るx成分の長さに等しい長さを持つ、y方向における、ベクトルxのy上への射影を意味するものとする。
【0081】
本発明の目的のために、“レーキ受信機”という用語は、処理利得を増加させるためにマルチパス信号を合成する方法を意味するものとする。
【0082】
本発明の目的のために、“信号対雑音比(SNR)”という用語は、信号対雑音比の通常の意味、すなわちノイズ(および干渉)に対する信号の比率を意味するものとする。
【0083】
本発明の目的のために、“拡散スペクトラム”という用語は、周波数選択フェージングに対する抵抗を持ちながら、信号の帯域幅を拡げて、さらに有効に帯域幅を利用するために拡散符号を使用する技術を意味するものとする。
【0084】
本発明の目的のために、“拡散符号”という用語は、拡散スペクトラムシステムにおいて周波数空間の信号の幅を拡げるために使用する擬似乱数列を意味するものとする。拡散符号の例には、ゴールドコード、バーカーコード、ウォルシュコードなどが含まれる。
【0085】
本発明の目的のために、“ステアリングベクトル”という用語は、関心対象信号に焦点を合わせるために用いる信号の位相履歴を含むベクトルを意味するものとする。
【0086】
本発明の目的のために、“シンボル”という用語は、変調方式でチャネルを介して送信される基本情報の坦持単位を意味するものとする。シンボルは、復調によって回復が可能な1以上のビットから構成されるものであってもよい。
【0087】
本発明の目的のために、“転置”という用語は、別の行列の行および/または列を入れ替えることにより行列を形成する数学的演算処理を意味するものとする。例えば、第1行が第1列になり、第2行が第2列になる、等々である。
【0088】
説明:以下の詳細な説明では、本明細書の一部を形成する添付図面を参照するが、この添付図面には、例示として、本発明を実現することができる具体的な実施例が示される。これらの実施形態について、当業者が本発明を実施できる十分詳細な記載が行われる。本発明の精神と範囲から逸脱することなく、論理的、機械的および電気的な変更が行われる別の実施形態の利用も可能であることを理解されたい。従って、以下の詳細な説明は限定的な意味を持つものと考えるべきではない。
【0089】
通信システムは、1以上の受信機すなわち携帯電話などの移動局と共に無線通信用として構成される複数の基地局やソースを備える。受信機/ソースは、ダイレクトシーケンス符号分割多元接続(DS−CDMA)信号を送受信して、複数の基地局との交信が行われるように構成される。基地局は、無線周波数(RF)信号を送信し、これらのRF信号は、ベースバンド信号をRF搬送波とミキシングすることにより形成される。ベースバンド信号は、シンボル当たりのチップ数よりも実質的に大きな周期を持つ周期的拡散シーケンスを持つデータシンボルの拡散により形成される。
【0090】
CDMAシステムでは、個々のソースおよび個々の受信機には、当該ソースのデジタルビットストリームの拡散に用いる一意の時変コードが割り当てられる。すべてのソースから出力されるこれらの拡散信号は、受信機により観察され、この受信信号は、追加ノイズの形で個々のソースから出力される信号の加重和としてモデル化することができる。上記加重和は、個々のソース信号の振幅であり、この振幅の2乗は個々のソースの送信出力を表す。他の受信機へ宛てられたメッセージ信号は、構造化された干渉として現れる。
【0091】
従来技術による通信システムにおいて、干渉を減らす様々な試みが行われてきた。例えば、Yoshidaに付与された米国特許第6,282,233号には、並列的に干渉を除去する装置についての記載がある。この装置では、m番目の段のすべてのユーザに対して、前回までのm−1段に基づいて干渉推定ユニットと減算ユニットとに基づく干渉推定が行われる。この装置は、個々の連続する段によって前回までの干渉推定値の微調整を行い、さらに完全な干渉の除去を行うという点でフィードバック指向型装置である。さらに、上記装置は、受信信号から干渉の減算を行うものである。しかし、Yoshidaが記載する装置は、本発明の方法およびシステムが干渉推定のフィードバック指向型微調整を必要としないという点で、本発明の方法およびシステムとは異なるものである。また、Yoshidaでは、絶対測定電力が干渉の除去に必要であることが、重み係数の利用とチャネル推定値の決定とにより示唆されている。これに対し、本発明の方法およびシステムは、受信データ信号を含む信号間の相対電力しか必要としない。本発明の方法およびシステムは、電力推定の実行および減算による信号除去を試みる代わりに、干渉サブ空間が信号空間に直交する射影演算を実行する方法およびシステムを提供するものである。
【0092】
Mesecher等に付与された米国特許第6,278,726号には、拡散スペクトラム通信システムにおける干渉除去についての記載がある。Mesecher等は、適応型アルゴリズムを用いて、受信データ信号をフィルタリングしてデータを回復するために、パイロット信号に対応する成分の重み付けを決定する装置について記載している。これらの重み付けは信号の振幅と位相とを意味する。エラー信号は重み付きの回復済みパイロット信号のすべてに基づいて生成される。これらの重み付け値は、エラー信号の最小化を意図する複数の方法に基づいて調整される。同じ重み付け値がデータチャネルに対して用いられ、チャネルの歪みが補正される。Mesecher等の装置は、データチャネルの位相パラメータと振幅パラメータとをさらに正確に推定するために、パイロットチャネルの電力の増加を利用することによる干渉の軽減を意図するものであるという点で本発明の方法およびシステムとは異なるものである。これによって、パイロット信号のパラメータに基づいて、様々なアルゴリズムを利用して相関を行うためにレプリカ信号をより好適に推定する能力が得られることは明らかである。さらに、本発明の方法およびシステムで行われるような、干渉の減算や射影についての記載はMesecher等の装置にはない。
【0093】
Schilling等に付与された米国特許第6,259,688号には、減算干渉キャンセラアルゴリズムを利用する装置についての記載がある。個々のチャネルは、その他のチャネルの推定に先行して逆拡散され、それによって個々の後続チャネル間のビット遅延が行われる。Schilling等の装置は、干渉を除去する射影演算ではなく減算に依拠しているという点で本発明の方法およびシステムとは異なるものである。Schilling等の装置は、正確な除去を行うための絶対チャネル電力の推定に依存しているようにも思われる。これに対して本発明の方法およびシステムはチャネル間の相対電力にしか依拠しない。
【0094】
Ranta等に付与された米国特許第6,233,229号には、TDMAセルラシステムにおける異なるセルへの周波数帯域の割り当て方法についての記載がある。Ranta等の装置がTDMAシステムにおいて周波数割当てのみを利用しているのに対して、本発明の方法およびシステムはCDMAシステムにおいても利用が可能であるという点で、Ranta等の装置は本発明の方法およびシステムとは異なるものである。
【0095】
Young等に付与された米国特許第6,215,812号には、受信機に入る前にRFでNBIを除去する狭帯域干渉(NBI)キャンセラについての記載がある。さらに、この装置は、広帯域直接系列スペクトラム信号(DSSS)または狭帯域干渉信号のいずれかによって採用されている変調法についての事前の知識を必要としない。上記装置は、既存のハードウェアと共に配備が可能なアドオン特徴をもつものである。Young等の装置は、この装置が、受信機の処理に先行してノイズを除去する受信機の外部アドオン装置であるに対して、本発明の方法およびシステムは受信機の信号処理機能の一体化部品とすることも可能であるという点で本発明の方法およびシステムとは異なるものである。さらに、本発明の方法およびシステムを用いて、DSSS妨害子(interferer)を除去する、すなわち送信機が所望の信号と同じタイプの信号を生成することも可能であるのに対して、Young等はNBIの除去について記載しているのみである。
【0096】
Huang等に付与された米国特許第6,201,799号には、逆相関(decorrelator)受信機の構成用装置についての記載があり、この装置では、J個の符号化済みマルチコードチャネル(但しJ>1)を含む信号からJ−1個のマルチコード(MC)チャネルを除去することも可能である。MC CDMA受信機が、複数の信号とそれらのマルチパスを受信する。レーキ受信機のバンクを用いて、所望のデータチャネルの決定統計(decision statistic)を作成することが可能である。部分逆相関器(decorrelator)がJ番目の信号の決定統計を処理して、その他のJ−1個の信号に起因する干渉の抑制が行われる。本発明の方法およびシステムとは異なり、Huang等はいかなる種類の射影演算も利用していない。
【0097】
Toda等に付与された米国特許第6,192,067号には、CDMA通信システムにおける、特に直接シーケンスCDMA(DS−CDMA)を用いるデジタル移動無線通信システムにおけるユーザ間の干渉の除去、および、干渉信号の振幅推定によるマルチパス干渉の除去を行う装置についての記載がある。決定ユニットが、受信済みシンボルベクトルと、推定したチャネル値との振幅比較に基づいてハード決定とソフト決定とを実行する。Toda等の方法は、本発明の方法およびシステムによって行うことができるような、相対電力にしか依拠しない方法ではなく、信号の絶対振幅に依拠するものであるという点で、本発明の方法およびシステムとは異なるものである。また、Toda等の方法は、本発明の方法およびシステムが採用しているような射影演算ではなく、減算タイプの処理に相当するものであることを示唆しているだけである。さらに、Toda等は、干渉除去のためのより好適な方法およびシステムを提供する本発明の方法およびシステムとは対照的に、好適な干渉除去方法についての物理学的方法に焦点を置くものではなく、干渉信号の振幅が除去の意思決定の局面にどのように影響を与えるかということの方に焦点を置くものである。
【0098】
Kawakami等に付与された米国特許第6,172,969号には、パイロット(列)信号と情報信号とに起因する干渉を連続して推定し、除去する装置についての記載がある。Kawakami等は、パイロット信号を推定し、このパイロット信号に起因すると推定される干渉を除去し、次いで、情報信号を推定して、このパイロット信号に帰せられると推定される干渉を除去する。干渉を推定しこれを除去するプロセスは残差信号に基づいている。Kawakami等は、絶対電力に依存しているという点で本発明の方法およびシステムとは異なるものである。というのは、意思決定アーキテクチャが残差信号の処理に依存しているからである。さらに、本発明の方法およびシステムとは異なり、Kawakami等の方法は、シリアルな性質のものでなければならない。すなわち、パイロットがまず除去され、次いで、残差信号を用いて情報チャネルの除去が行われる。
【0099】
Buehrer等に付与された米国特許第6,157,847号には、後続する段上へ残差信号を渡す処理が行われる多段階フィルタプロセッサを実行する基地局の装置についての記載がある。Buehrer等の装置は、本発明の方法およびシステムとは異なるものである。というのは、Buehrer等の装置は逆方向リンクにしか適用されないからである。さらに、Buehrer等の多段階フィルタ設計は残差信号を処理するものであり、これは本発明とは非常に異なるものである。
【0100】
Tanaka等に付与された米国特許第6,157,685号には、干渉の除去を行うための、CDMAなどのマルチビームアンテナ通信システム用装置についての記載がある。第1の入力ビーム信号から、第1の干渉レプリカ信号が生成され、次いで、この信号の減算が行われる。変換係数を用いて第2のレプリカ干渉信号が生成され、第1の干渉レプリカ信号によって得られた信号から第2のレプリカ干渉信号が減算される。個々の減算によって、個々の信号ビームに対して生成されるエラー信号が形成される。Tanaka等の装置は、サブ空間射影を利用する本発明の方法およびシステムとは対照的に、反復減算に依拠するという点で本発明の方法およびシステムとは異なるものである。
【0101】
Huangに付与された米国特許第6,154,443号には、レーキ受信機が周波数領域で処理するFFT整合フィルタを用いてデータ検出の計算を行う装置についての記載がある。Huang等の装置は、パイロット信号拡散符号整合フィルタと、データ信号拡散符号整合フィルタと、チャネル整合フィルタとを備えている。後者は、チャネル周波数応答を推定し、決定が行われる前に、異なる経路からの受信データ信号の合成を行う。Huang等の装置は、サブ空間射影を採用する本発明の方法およびシステムとは対照的に、干渉信号の減算に依拠するという点で本発明の方法およびシステムとは異なるものである。
【0102】
Sawahashi等に付与された米国特許第6,137,788号には、多段階干渉キャンセラを形成するための、CDMA通信システムで使用する直列復調装置についての記載がある。受信信号から干渉信号のレプリカが減算される。Sawahashi等の装置は、サブ空間射影を用いる本発明の方法およびシステムとは対照的に、干渉信号のレプリカの減算に依拠するという点で本発明の方法およびシステムとは異なるものである。
【0103】
Upadhyayに付与された米国特許第6,115,409号には、ビームステアリング(スマートアンテナ)を用いて干渉を制御する適応型空間−時間システムについての記載がある。N個のエレメントアンテナアレイの個々のエレメントは、異なる位相差バージョンの拡散スペクトラムと干渉信号とを受信する。フィルタリングを行うことにより、アンテナの制御用の重み付けを調整して、干渉信号をゼロにすることが可能となる。Upadhyayの装置は、具体的には、N個のエレメントアンテナアレイのためのビームステアリング技術に関するものであるという点で本発明とは異なるものである。これに対して、本発明の方法およびシステムは、ビームステアリングとは非常に異なり、より大きなクラスのCDMAシステムに対して利用される、干渉除去のための信号処理方法を採用するものである。上記Upadhyayのアプローチは複数のアンテナを必要とするが、本発明では複数のアンテナを必要とすることはない(単一のアンテナで作動する)。
【0104】
Suzuki等に付与された米国特許第6、088、383号には、干渉を除去する拡散スペクトラム信号復調装置についての記載があり、この復調装置では、レプリカ信号が生成され、この信号は受信信号から減算される。Suzuki等の復調装置は、本発明の方法およびシステムとは異なるものである。サブ空間射影を採用して干渉を抑制する本発明の方法およびシステムとは対照的に、Suzuki等の復調装置は電力測定に依拠してレプリカ信号の除去が行われる。
【0105】
Schilling等に付与された米国特許第6,014,373号には、干渉を引き起こすコードチャネルの減算を行うことによりコードチャネルを回復するシステムのための方法についての記載がある。減算済み信号の生成時に個々の逆拡散済み信号を利用し、次いで、この逆拡散済み信号を用いて別のコードチャネルを復調することができる。Schilling等の方法は、サブ空間射影を採用する本発明の方法およびシステムとは対照的に、予め逆拡散された干渉信号の減算に依拠するという点で本発明の方法およびシステムとは異なるものである。
【0106】
Suzukiに付与された米国特許第5,953,369号には、拡散スペクトラム信号で送信された、データブロックで得られる電力レベル情報を用いて干渉を除去する方法についての記載がある。Suzukiの方法は、拡散スペクトラム信号を用いて送信される電力レベル情報に依拠するという点で本発明の方法およびシステムとは異なるものである。これに対し、本発明の方法およびシステムは、除去処理手順時に電力レベル情報を利用することも可能である。但し、本発明の方法およびシステムは電力レベル情報に依拠するものではない。
【0107】
Yoshida等に付与された米国特許第5,930,229号には、CDMA用干渉キャンセラ装置についての記載がある。上記装置は、制約条件処理によって係数が得られるコード直交フィルタを用いて逆拡散を実行するものである。さらに、上記装置は、干渉波を抑制しながら、一定の電力レベルで所望の信号の検出を行う。タップ係数制御では、コード直交用フィルタと、搬送波トラッキング回路から出力される再現された搬送波出力と、加算器から出力されるシンボル決定エラー信号と、所望の波の拡散コード波形とに従ってタップ係数の更新が適宜行われる。
【0108】
Yoshida等の装置では整合フィルタ設計は用いられず、横断フィルタとして構成される直交フィルタが使用される。上記装置では、所望の信号に対して垂直なサブ空間上へ係数ベクトルを射影する適応的方法が用いられる。さらに、Yoshida等のフィルタではチャネルのバリエーションに依存しない直交係数が用いられる。このフィルタには、最も有望な送信済みシンボルがどれであるかを決定するシンボル決定ユニットが含まれる。次いで、シンボル決定エラー信号に基づいてタップ係数が再帰的に更新される。シンボル決定エラー信号の平均電力は最小平均2乗誤差(MMSE)制御により最小化される。干渉除去は、適応的に、および、拡散と、タイミングと、干渉信号の電力との変化に応じてこれを行ってもよい。
【0109】
Yoshida等の装置とは対照的に、本発明は、所定の干渉サブ空間に直交するサブ空間上へ信号を射影する適応的方法を提供するものである。さらに、射影演算子は、シンボル決定エラー信号に基づくいかなる種類の収束特性も持っていない。代わりに、射影演算子は、受信機の別々のフィンガで現在トラッキングされている干渉の最適推定値を利用する。除去処理の結果の改善を図ろうとする際、エラー信号は使用されない。除去の可能性がある干渉は既知のものである。というのは、干渉は、別の送信機からの信号か、現在トラッキングされている同じ送信機からのマルチパス信号かのいずれかの信号に起因するからである。Yoshida等の装置に優る本発明の別の利点として、任意のMMSE制御に対する要件がまったく存在しないという点が挙げられる。というのは、信号が急速に変化し、これらの信号が別々のトラッキングループでその時点においてトラッキングされているからである。さらに、信号のトラッキング時に実行されることを除いて、本発明の計算にはヒステリシスや、重大な依存が存在しない。
【0110】
Yoshida等の開示と本発明との間の主要な相違点として、Yoshida等の開示では、タップ制約処理によって、符号ベクトル空間内の所望のユーザチップ波形ベクトルに直交する制約平面上に更新用係数ベクトルの射影を行い、射影済みベクトルと所望のユーザチップ波形ベクトル自体との加算を行うという点が挙げられる。さらに、受信信号内の直交符号と所望のユーザ信号との間の相関はゼロである。直交係数符号ベクトルと所望のユーザチップ波形ベクトルとの相関により形成される直交係数ベクトルから成分を減じることにより、所望のユーザチップ波形ベクトルに直交する係数ベクトルを得ることができ、電力との相関が正規化され、この結果が所望のユーザチップ波形ベクトルを用いて再び拡散される。本発明は、関心対象信号に直交するのではなく、干渉に直交するサブ空間内へ受信信号を射影する射影演算子を形成するものである。従って、Yoshida等の射影が関心対象信号に直交するのに対して、本発明は干渉に直交する射影を教示するものである。以下、本発明のその他の新規な特徴について説明する。
【0111】
Yangに付与された米国特許第5,872,776号には、他の信号からの相互相関干渉の低減に基づいて干渉を除去する方法についての記載がある。Yangの方法は、異なる積分時間を持つ、個々のユーザに必要な2つのデータセットを実装した多段階プロセッサを用いるものである。Yangの方法は、相互相関干渉を逐次低減することを図るという点で本発明の方法およびシステムとは異なるものである。さらに、Yangの方法は、異なる積分時間を持つ2つのデータセットを必要とする。これに対し、本発明の方法およびシステムは受信機に対して上記のような制限を設けるものではなく、さらに、CDMAOneやCDMA2000などの既存の受信機設計への遥かに簡単な組み込みを可能にするものである。
【0112】
Kotzin等に付与された米国特許第5,787,130号には、単一の加入者信号を復号化し、この信号を複合信号から除去する技術についての記載がある。単一の加入者信号とマルチパス成分とが決定され、加入者信号の再構成に用いられる。次いで、複数の加入者を含む複合信号から再構成済みの信号が減算される。Kotzin等の装置は、一人の加入者信号とマルチパスとの除去という問題を扱うものにすぎないように思われるという点で本発明の方法およびシステムとは異なるものである。さらに、Kotzin等の装置では、サブ空間射影を採用する本発明の方法およびシステムとは対照的に、干渉を除去するために減算が用いられる。
【0113】
Madhow等に付与された米国特許第6,175,587号には、CDMA通信システムにおける干渉抑止のための技術についての記載がある。Madhow等の技術は、本発明とは異なる方法で、非同期(異なる原因に起因するマルチパスと経路遅延とに因る受信信号成分のミスアラインメント)問題を解決するものである。Madhow等が左側と右側の干渉ベクトルを用いて干渉行列を構成して、シンボルのオーバーラップを表しているのに対して、本発明では干渉ベクトルの構成時に、合成済みの干渉ベクトルが使用される。これには、2つの理由による大きな含意がある:a)Madhow等の除去では、関心対象信号以外の多くの信号が除去される。b)Madhow等の除去は、本発明の方法の約4倍の計算量を必要とする。この計算量の増加は、Madhow等の特許が、個々のフィンガ内の相関器で所望コードの直交射影を排他的に利用するという事実に一部起因して生じるものである。
【0114】
本発明では、主として、適切なフィンガの中へ信号を出力する前に信号の直交射影が利用される。ただし、受信機の1つのファミリでは、Madhow等のアプローチの場合のように単にフィンガ内の最終相関器においてではなく、探索受信機(捕捉)内の相関器と、トラッカと、最終相関器とにおいて、所望コードの直交射影を利用することが必要となる場合もある。Madhow等のアプローチでは、任意の所望の信号が予め捕捉され、トラッキングされているという仮説が暗黙のうちに了解されている。本発明の方法は、直交射影の利用前に捕捉され、トラッキングされている所望の信号に加えて、さらに重要なことであるが、直交射影演算子を利用しなければ、弱くて、捕捉とトラッキングとを行うことができない信号の双方の信号をカバーするものである。
【0115】
従来技術による通信システムに優る著しい改良点の真価を認識するためには、従来方式のCDMA通信システムの機能について理解することが肝要である。以下、従来方式のセルラシステムに関連する基本機能について説明する。
【0116】
現在のPN符号化受信機の処理アーキテクチャが図2に例示されている。無線周波数(RF)でのPN符号化信号200が受信機のアンテナ202で受信される。サンプリングと、A/D回路206によるアナログからデジタルへの変換とに先行して、RFから中間周波数(IF)への周波数ダウンコンバージョンが変換回路204により行われる。捕捉とトラッキングの信号処理操作を実行する複数の処理チャネル208、210、212へデジタルIF信号が渡される。本発明の教示と関連して任意の数の信号処理チャネルの利用が可能であると理解すべきである。個々の処理チャネルで行われる信号捕捉は、受信機の実施構成で不要な場合もあることに留意されたい。この詳細な説明は個々の受信機のフィンガにおける信号捕捉を含むことができるものではあるが、本発明は、個々のフィンガで個々に信号捕捉を行わない受信機をも含むものである。例示を目的として、3個のチャネル208、210、212だけが示されている。追加の処理段A、B、Cは個々の処理チャネルに設けてもよい。さらに、すべての説明において、信号は同相(I)と直角位相(Q)表現に分解されない。しかし、本願に含まれる受信機アーキテクチャには、この分解を行ってI表現とQ表現(チャネル)を別々に処理する受信機が含まれる。
【0117】
ベースライン受信機では、無線周波数(RF)信号200から、中間周波数(IF)かベースバンド周波数かへのいずれかの受信信号の変換が行われ、次いで、A/D回路206が生成したデジタル信号の離散的サンプリングが行われる。この詳細な説明ではIFはベースバンドを含むものである。例えば、RF基準信号は下式で与えられる:
【0118】
【数8】
Figure 2005505970
【0119】
但し、ωRFはRF角周波数であり、mはπ/4−QPSKでの4つの可能な位相値のうちの1つの値である。
【0120】
この結果、ベースライン受信機によって受信RF信号に基準搬送波が乗算され、IFまたはベースバンド成分と高周波成分とから成る信号が生成される。
【0121】
【数9】
Figure 2005505970
【0122】
ローパスフィルタの実行により高周波成分が除去され、アナログ信号
【数10】
Figure 2005505970
【0123】
が形成され、このアナログ信号の離散的サンプリングを行って、デジタルデータの出力が可能となる。
【0124】
図2に示す個々の処理チャネル内では、チャネル内での信号捕捉と信号トラッキング機能とに焦点が置かれている。以下、これらの機能を図3に示し、詳細に説明する。
【0125】
捕捉処理310は、信号の存在を判定するきめの粗い同期処理であり、信号が存在すれば、周波数、位相、遅延など(但しこれらに限定されるものではない)の推定を行って、これをトラッキングループへ出力する処理である。一般に、捕捉ブロック310では、時刻推定値またはPNコードオフセット値、および、ドップラオフセット値が形成される。受信機の現在時刻から得られるタイムオフセット値は、送信機から受信機への信号の飛行時間の結果として、および、送信機と受信機間の同期の欠如に起因して得られるオフセット値である。搬送波の周波数に対するドップラオフセット値は、送信機と受信機間の相対速度の結果として得られる値である。PN符号信号の捕捉は、本質的には、PN符号の未知のパラメータにわたる探索である。本願の場合、これら未知のパラメータは、PN符号全体において、測定値yに含まれるコードセグメントが在るコードのオフセット値と、搬送波の適切な周波数とである。コード内のオフセット値はコードオフセット値であり、タイムオフセット値とも呼ばれる。推定される周波数は、中間周波数に加えて信号が受けた可能性があるいずれかのドップラーシフトである。ドップラーシフトは地上システムでは無視できることが予想されるものの、グローバル・スター(GLOBALSTAR)社および他の宇宙ベースの用途の開発の場合上記仮説はあてはまらない。従って、ドップラーシフトの捕捉処理手順は、地上システムの場合、一次元の性質を持ち、宇宙ベースでの利用の場合、二次元の性質を持つことになる。
【0126】
上記探索プロセスには、まず、試行コードと周波数オフセット値で、同相(I)バージョンと直角位相(Q)バージョンのPN符号のレプリカをつくるステップが含まれる。IチャネルとQチャネルとが90度だけ同じ位相でオフセットされる。以下の積分と、ダンプスキーム(dump scheme)とを用いて、このレプリカコードは測定済みデータyとマッチングされる:
【0127】
【数11】
Figure 2005505970
【0128】
但し、h(t,f)は、コードオフセット値tと周波数オフセット値fとを持つIチャネルのレプリカコードであり、h(t,f)はコードオフセット値tと周波数オフセット値fとを持つQチャネルレプリカコードであり、Φt,fはマッチング処理の結果である。
【0129】
上記プロセスは、1組の試行周波数とコードオフセット値について繰り返され、その結果Φt,fが生成される。これらΦt,f値は閾値Vtと比較され、この閾値を通過した値が保存される。上記閾値を上回るΦ値に対応するtとfの値はコードオフセット値と周波数との初期推定値であり、これらの値はトラッキング段312へ渡される。偽アラームの単一試行トライアル確率(Pfa)と測定済みの1−シグマノイズ電力σとで表される閾値は下式を含む複数の方法で計算することができる:
【0130】
【数12】
Figure 2005505970
【0131】
但し、σはノイズの分散値であり、Pfaは偽アラームの所望の確率である。
【0132】
例えば、セルラCDMAでの最も強い基地局の初期捕捉として、ブラインドブートストラッピング手順がある。というのは、後続基地局の捕捉は、隣接リスト情報を利用して探索ウィンドウを大幅に縮小して行うことができるのに対して、最初の捕捉の場合、利用できる既知情報が存在しないからである。IS−95のブラインド捕捉では、符号列全体を探索するために、生じる可能性のある215個すべての短いコードオフセット値に対して、複雑なレプリカコードからなる短いセグメント(相関長)が生成される。次いで、受信データからなるセグメントとすべてのレプリカ信号との相関が行われる。相関ピークによって短いコード内の受信信号の記憶位置が示唆される。遭遇するドップラ周波数は最小のものであり、一般に0Hz近辺に中心があるため、コードオフセット値にわたって一次元探索だけを行うことが可能である。この初期ブートストラッピング手順によって短いコードオフセット値の推定値が得られるが、この推定値は、その後の捕捉処理手順を通じてさらに微調整を行うことも可能である。
【0133】
基地局を捕捉し、トラッキングを行った後、同期チャネルを介して基地局の隣接リストへのアクセスを行うことができる。この隣接リストによって、近くの基地局の相対的オフセット値と(+/−Nチップ)の提案された探索ウィンドウとが得られ、捕捉プロセスが容易になる。ブラインド捕捉探索が不要となり、フィンガが2次元捕捉処理手順へ直接進むことも可能となる。
【0134】
ブラインド捕捉処理手順と隣接リストの双方によって、コードオフセット値における不確かさの範囲が限定され、さらに、移動局のユーザが遭遇するドップラ周波数の範囲が狭いため、2次元探索空間はかなり狭いものとなる。この探索空間は狭い矩形領域に分割され、その寸法は、ドップラビン並びにチップまたはチップの部分のいずれかにより指定される。ビン・サイズと、探索空間の中を通る経路との選択は、捕捉速度と信頼性要件との関数となる。一般に、すべてのコードオフセット値がドップラ値にわたって探索される。候補オフセット値が検知されなかった場合、次のドップラビンで元のドップラの上下にわたって交互に探索が続けられる。さらに優れた捕捉または探索アルゴリズムであれば、公知の確率特性の利用による上記システマテックなアプローチから逸脱するものであってもよく、そのようなアルゴリズムも本発明の範囲に属するとみなされる。
【0135】
捕捉モジュール310が信号と、データ内の関連するパラメータとの特定に成功するとすぐに、制御は、2以上の結合されたトラッキングループを含むことも可能なトラッキングモジュール312へ移る。好ましい実施形態では、トラッキングモジュール312は、少なくとも搬送波トラッキングループ316とコードトラッキングループ318とを備えるものとなる。搬送波トラッキングループ316の機能は、位相用の位相ロックループ(PLL)320と、周波数用の周波数ロックループ(FLL)322とを用いて、到来搬送波の位相と周波数のトラッキングを行うことである。PPL320は、従来方式のループまたはコスタスループのいずれかのループあるいは信号処理技術で公知の他の任意の方法であってもよい。この受信機の実施構成ではPLLとFLLのいずれも不要であることに留意されたい。この詳細な説明にはPLLおよび/またはFLLが含まれているが、本発明にはPLLおよび/またはFLLを使用しない受信機も含まれる。
【0136】
コードトラッキングループ318の目的は、同期バージョンの入力信号のPN符号を形成することである。コードトラッキングループ318は、遅延ロックループ(DLL)318と呼ばれる場合が多い。
【0137】
FLL、PLLおよび/またはDLLを構成することが可能な複数の方法が存在する。利用されるアプローチに関係なく、これらのループの出力は、周波数オフセット値324、コードオフセット値326および位相オフセット値328から成る推定値から構成される。例えば、ドップラ、位相、オフセットの各パラメータ324〜328は、チャネルの変化(基地局と移動ユニット間の相対的動き)と、周囲の環境の変化とに起因する時変パラメータとなる。
【0138】
マルチパスが存在するとき、関心対象信号の追加コピーは、図4に例示のように捕捉と、処理とを行う必要があるデジタルIFデータストリーム内に存在する。捕捉ステップ410は、関心対象信号のマルチパスコピーの存在を検出し、これらのマルチパスコピーは追加ピークとして現れる。しかし、個々のマルチパスコピーは原信号とは異なるコードオフセット値と、位相オフセット値と、ドップラオフセット値になる。従って、これらの信号は、個々のトラッキングモジュール412で独立にトラッキングする必要がある。個々のマルチパスのトラッキングを独立に行うという要件の結果、チャネル当たりの追加トラッキングモジュールに対する要望が生じる。その一般的構造が図4に例示されている。FFL422、PLL420、DLL418は、それぞれFFL322、PPL320、DLL318に類似のループであると理解されたい。
【0139】
図3に記載のトラッキングモジュールを用いて、マルチパス信号のトラッキングが個々に行われる。時間と、コードと、位相と、ドップラの各オフセット値がわかれば、レーキプロセッサ430を用いて信号の合成が行われる。レーキ処理は複数の方法で実行することも可能であり、そのうちの1つ方法が、Price, R.およびGreen, P. E.,Jr.著“マルチパスチャネルのための通信技術”(通信学会会報第46巻、p.555〜570、1958年3月)に記載されている。この文献は本願明細書においてその全体が援用されている。
【0140】
本発明の方法とシステムを用いて軽減が可能な少なくとも2種類の干渉が存在する。第1の種類の干渉は、別のソースの捕捉チャネルとトラッキングチャネルとの中へ流れ込んでいる1つのソース信号から結果として生じるものである。このタイプの干渉は交差チャネル干渉である。見通し信号などの1以上の信号によって、第2、第3または第4のマルチパス信号を捕捉する能力が妨害を受けると、第2のタイプの干渉が生じる。このタイプの干渉はコチャネル干渉である。漏出の背後にある特性については上述した。
【0141】
以下のサブセクションでは、干渉を除去するための新規の方法論について説明する。交差チャネル干渉とコチャネル干渉に対してそれぞれ新規の技術を適用する方法について解説を行う。交差チャネル干渉とコチャネル干渉の双方を同時に軽減する新規のアーキテクチャが提供される。さらに、様々なレベルの干渉の除去を達成するためにS行列を構成できる様々な方法についても説明する。
【0142】
射影についての基本的説明:以下は、本発明における射影演算子の利用についての説明である。
【0143】
受信機は、複数のソースと受信機のマルチパスとから出力された複数の信号グループから成る信号を受信する。この信号の中で、特定ユーザへ向けられるデータが一意のコードにより拡散される。例えば、CDMAOneシステムでは、個々の基地局は異なる短いコードオフセット値でその送信信号を放送し、直交ウォルシュコードにより個々の基地局信号内でチャネル化が行われる。受信信号ベクトルは、離散化された、(デジタル)バージョンの受信済みの実際のアナログ信号であり、個々の要素は不連続な時点における測定済み信号の値である。特に、この測定済み信号は、対応する振幅を持つ関心対象信号(Hは図5の信号ベクトルである)と、対応する振幅を持つ干渉信号(Sは図5の干渉ベクトルである)と、追加ノイズとの和として表すことができる。ベクトル長は任意であるが、例えば、M回サンプルされた1つの変調シンボルとして指定することも可能である。
【0144】
離散化された関心対象信号を表すベクトルと、離散化された干渉信号とはM次元空間内に存在する。長さMの線形的に独立したベクトル全体によって、M次元空間をスパンする(span)基底集合が形成される。従って、これら基本ベクトルの線形結合として、M次元空間における任意の点を表すことができる。例えば、ベクトル[100]と、[010]と、[001]とによって、x、y、z座標系などの3次元空間が形成される。順序つけられた任意のトリプレット(x,y,z)を表すことが可能である。
【0145】
本発明が作動しているモードに応じて、以下に記載の判断基準による抑制が行われるように干渉ベクトルの部分集合が選択される。このサブセットの干渉ベクトルによって干渉サブ空間Sがスパンされる。この干渉ベクトルの部分集合は、受信機内の従来の処理用フィンガでトラッキングされる信号から構成される(CDMAOneの場合、少なくともパイロットチャネルのトラッキングが行われ、他のチャネルのパラメータはパイロットから導き出されるものであってもよい)。従って、受信機は、正しい位相と、ドップラと、拡散符号とで干渉信号の各々に対するレプリカ(基準)信号を正確に作成することができる。干渉レプリカ信号の集合の場合、測定済みデータに適用できる射影演算子を形成して上記干渉信号の除去を行うことが可能となる。
【0146】
一般に、射影とは、複合物の中から関心対象の一部を抽出することを可能にする処理である。例えば、関心対象成分を抽出するために、適切に構成された射影演算子によって、多くの成分から成る信号に対する処理を行うことができる。現在の符号分割多元接続(CDMA)システムでは、関心対象成分の抽出を行うように設計された射影演算子が採用されているが、これに対して、複合物を形成する別の成分は軽視または無視されている。本発明は、複合物の中から関心対象成分の抽出を行いながら、干渉ソースであると思われるいくつかの成分を除去することができる射影処理を含むものである。本発明の1つの決定的に重要な態様として、既存のアーキテクチャと非常に効率良くフィットする方法によるこの射影の定式化がある。
【0147】
射影演算子(数13)は、干渉サブ空間に直交し、図5でSとして示されているサブ空間上へ、測定済みの信号ベクトル(y、図5ではPyとも呼ばれる)の射影を行う。例えば、M次元空間のベクトルについて考えてみることにする。射影演算は、このさらに低い次元の空間内での各寸法のベクトルの寄与度を決定することにより、さらに低い次元の空間上へベクトルの射影を行う。これは、光が2次元平面上へ3次元物体を射影するのと全く同じ方法であると考えることができる。この結果、上記射影演算によって、干渉の所定方向(電力への依存が存在しないことに留意されたい)でのすべての寄与度が除去される。射影演算子は、干渉サブ空間Sに直交するサブ空間(数14)を形成する。その結果、干渉サブ空間のベクトルを(数14)上へ射影しようと試みる場合、寄与度がまったく存在しなくなる。
【0148】
【数13】
Figure 2005505970
【0149】
【数14】
Figure 2005505970
【0150】
干渉軽減の特性:数式(2)の測定モデルについて考えることにより干渉軽減の分析を開始する。HとSの列によってスパンされた(spanned)空間上への直交射影は図5に図示のように分解することができる。
【0151】
【数15】
Figure 2005505970
【0152】
但し、(数16)および(数17)は射影行列であり、(数18)が成り立つ。
【0153】
【数16】
Figure 2005505970
【0154】
【数17】
Figure 2005505970
【0155】
【数18】
Figure 2005505970
【0156】
次に、検出問題の2つのケースについて考える。第1のケースでは、測定ノイズ分散値が既知であると仮定し、これに対して、第2のケースではノイズ分散測定値は未知であると仮定する。
【0157】
ケース1:測定ノイズ分散値が既知の場合:測定ノイズの分散値がρであることがわかっていると仮定して、サブ空間Hにおいて信号を検出するためのテスト統計は、Sからの干渉の場合、下式で与えられる:
【0158】
【数19】
Figure 2005505970
【0159】
ケース2:測定ノイズ分散値が未知の場合:測定ノイズ分散値が未知の場合、Sからの寄与度を拒絶しながら、Hからの寄与度を検出する均一最有力(UMP)テストが文献で得られた。これを下式に示す:
【0160】
【数20】
Figure 2005505970
【0161】
従来技術の教示における重要な着想として、空間G上への測定値yの射影およびGにおける検出テストの実施がある。G上への上記射影は、以下の同等の方向で、すなわち空間Sに対して平行で、Sに対して垂直な空間に対して垂直で、かつ、空間Hに対して斜めの方向で見ることも可能である。本発明の方法およびシステムを用いて、これらの着想を拡張し、交差チャネル干渉とコチャネル干渉の双方の干渉を軽減することが可能となる。
【0162】
交差チャネル干渉の軽減:交差チャネル干渉の軽減は、別のソースからの寄与度と、そのソースのすべてのマルチパスコピーとを関心対象ソースのチャネルから除去しなければならないことを要件とする。従って、行列Sは、正しいコードと、位相と、ドップラの各オフセット値で、信号または干渉を引き起こすソースからの信号の一部を含む必要がある。行列Sの中でコードを構成する方法を明らかにするために、干渉を引き起こすソースを捕捉し、トラッキングを行った場合に何が生じるかについて次に考察する。
【0163】
図6に示されるように、個々のコードのドップラと、コードと、位相との各オフセット値が、考察の対象である長さNの積分時間に対して決定される。例えば、長さNの3個のベクトル610、612、614が図7の構造への入力として与えられ、この構造の出力値は、考察の対象である信号の個々のマルチパスコピーのコードと、位相と、ドップラとの各オフセット値(それぞれ616、618、620)である。このプロセスに対するある物理的洞察が図6に示されている。
【0164】
図6に図示のように、yのN個のサンプルポイントの個々のセグメント(610、612、614など)に対して、それぞれ、ある量622、624、626だけ様々なマルチパスのオフセットが行われる。例えば、yのN個のサンプルポイントのセグメント610に対して、図7の構造は,レーキ処理730に先行して図6に図示のコードオフセット値の推定を行う。マルチパス構造が、考察中のセグメントと、次のカップルのセグメントとにおいてあまり変化しないと仮定すると、(コード、位相およびドップラにおける)オフセット値を用いて、セグメント612、614およびそれ以上のセグメントの中に存在するコードのセグメントの推論が可能となる。セグメント610、612、614などに対して必要に応じてS行列の構成に利用されるのは、まさにこれらのセグメントである。
【0165】
干渉を引き起こすソースのコードと、行列Sの中で組み立てられたこれらソースのマルチパス信号とが与えられれば、行列Sを利用して干渉の除去を行うことが可能な多くの方法が存在する。これらの技術について以下概説する。
【0166】
干渉軽減方法1:干渉軽減のための標準的アプローチの捕捉ステップおよびトラッキングステップには、選択したコードと、位相と、ドップラの各オフセット値でのコードのレプリカとの相関を行うステップが含まれる。この結果は、捕捉段で2乗され、閾値と比較される。この結果は、トラッキング段において実数部と虚数部間の角度を比較することにより、周波数と、位相と、コードのオフセット値のトラッキングにも利用される。重要なポイントとして、捕捉とトラッキングの双方には測定値yをコードのレプリカとの相関を行うステップが含まれるという点が挙げられる。方法1の本質は、標準的相関プロセスを数式(11)によって置き換えることである。このような置き換えを行う方法を理解するために、射影行列Pを利用することができる:
【0167】
【数21】
Figure 2005505970
【0168】
【数22】
Figure 2005505970
【0169】
但し、(数22)は干渉コードの行列であり、hは関心対象ソースのレプリカコードである。射影行列が冪等元であるため、以下の式が得られる:
【0170】
【数23】
Figure 2005505970
【0171】
以下の演算によってこの相関を標準的受信機内のレプリカコードで置き換えることも可能である:
【0172】
【数24】
Figure 2005505970
【0173】
この結果を二乗してzにより下式が得られる:
【0174】
【数25】
Figure 2005505970
【0175】
が左右対称であり、冪等元行列が利用されたという事実に留意されたい。
【0176】
式(16)の結果として数式(11)の分子だけが得られる。分母は、事前に既知であると仮定したノイズの分散値にすぎない。言うまでもなく、実際にはノイズの共分散値を推定する必要がある。この分散値は、数式(8)の閾値形成の一部である分散値推定を用いて推定してもよい。言うまでもなく、分散の計算時に、数式(15)と(16)とを用いるが、その際任意のhまたはレプリカコードが使用される。
【0177】
本発明の相関プロセスを用いて、現在の捕捉およびトラッキング実施構成で使用されている標準的相関をとり替えることが可能となる。
【0178】
干渉軽減方法2:別の処理手順には、非正規プロセスとして相関を実行するステップが含まれるが、この相関の実行には、単に、数式(15)と(16)の計算を実行するステップが用いられる。次に、分散推定値による正規化ではなく、数式(8)に図示のように直接閾値の計算が行われる。再度、分散の計算に数式(15)と(16)とを用いることになるが、今回は任意のレプリカコードが使用される。
【0179】
干渉軽減方法3:次の方法には、ノイズ分散値の基準推定値を数式(12)の分母と置き換えるステップが含まれる。
【0180】
干渉軽減方法4:別の方法は、数式(6)の分散値が数式(12)の分母よって置き替えられるという点を除けば、数式(8)に示すように計算される閾値による方法2と同一である。
【0181】
干渉軽減方法5:干渉抑止方法には、射影行列Pを分解して一連の非正規化計算に変えるステップが含まれる。トラッキング段における同相成分と直角位相成分との比を計算するステップでは、正規化の欠如の結果生じるいずれのスケール係数も除去され、その一方で、捕捉段における正規化の欠如を勘案する適切に調整された閾値の計算が行われる。これは、今日の移動電話、基地局、GPS受信機などにおいて一般に行われていることである。
【0182】
射影行列Pが、Sに直交する空間内に存在するh成分上への射影であることを想起されたい。従って分子項(数26)を以下のように分解することができる:
【0183】
【数26】
Figure 2005505970
【0184】
【数27】
Figure 2005505970
【0185】
【数28】
Figure 2005505970
【0186】
【数29】
Figure 2005505970
【0187】
【数30】
Figure 2005505970
【0188】
上記数式の分子項の最終式は、項(数28)によるセグメントyの演算を含意する。次いで、この結果は2乗され、(数29)が計算される。セグメントyに適用される項が正規化されることは明らかである。但し、正規化項は(数30)である。本願のアプローチでは、この結果を修正し、項(数30)を除去することにより、測定セグメントyに対して非正規化演算を実行する。yに対する演算結果を下式で示す:
【0189】
【数31】
Figure 2005505970
【0190】
【数32】
Figure 2005505970
【0191】
ここで、(数32)が成立するので、上記数式から得られるzは、以下のように書き換えることができる:
【0192】
【数33】
Figure 2005505970
【0193】
zについての上記数式に対して以下の定義を適用する:
【0194】
【数34】
Figure 2005505970
【0195】
従って、数式(16)での演算は以下のように書き換えることができる:
【0196】
【数35】
Figure 2005505970
【0197】
【数36】
Figure 2005505970
【0198】
このように、上記プロセスには、先ず(数36)を計算し、次に、標準的捕捉段とトラッキング段上とにこの結果を渡すステップとが含まれる。標準的捕捉段とトラッキング段とによって、関心対象ソースのレプリカコードであるhと入力信号との相関が予め行われる。この相関を行う際に、捕捉段とトラッキング段とによって数式(21)が計算される。このプロセスが図7に示されている。
【0199】
図7に描かれたアーキテクチャは以下のように機能する。受信機がソースのうちの1つから信号の捕捉と、トラッキングとを行うと仮定する。この時点で、当該ソース情報700(当該ソース信号のコードと、位相と、ドップラの各オフセット値並びにすべてのマルチパス)を用いて、702で行列Sが構成される。この行列はその他のソースチャネルのすべてへ送出される。これらその他のソースチャネルは、行列Sを用いて(数37)704を構成する。当該ソースに対する後続処理は図7に図示のように進行する。一旦別のソースの捕捉とトラッキングとが行われると、すべてのソースの行列Sに当該ソース情報も付け加えられる、等々。すべてのソース(または最低でも、比較的高い電力を放送するソースなどのすべての有害なソース)がその情報を用いて702で行列Sを構成するまで、このプロセスは継続される。S行列では、当該ソースチャネル用としてソースの固有情報が使用されないことは言うまでもない。従って、個々のソースのS行列は異なるものとなり、干渉信号または信号部分のいずれかから構成される別のシステムソース情報を含むだけとなる。本願記載の技術を利用してコチャネル干渉軽減712を行うことも可能である。このアプローチは、S行列の中に信号の一部(個々の有害なマルチパスに対する、正しいコードオフセット値、位相オフセット値、ドップラオフセット値から成るソース固有コード)を含むものである。このように、ソース固有コードを含むことにより、受信機は、そうでなければ、干渉時に埋もれるかもしれない追加のマルチパス信号の捕捉とトラッキングとを行うことが可能となる。
【0200】
【数37】
Figure 2005505970
【0201】
正しいコードオフセット値と、ドップラオフセット値と、位相オフセット値から成るすべての干渉信号または信号部分をS行列の中に含むことにより、同時に生じる交差チャネル干渉とコチャネル干渉との軽減を達成することが可能となる。干渉の軽減を行うための技術のすべては行列Sの上記修正時に適用されることになる。
【0202】
図8には、図7のプロセスを拡張して、コチャネル干渉と交差チャネル干渉の双方をゼロにする方法が説明されている。
【0203】
この構造の作動が図8に例示されている。図8に、交差チャネル干渉とコチャネル干渉の双方を除去する単一データ処理チャネルのアーキテクチャのレイアウトが提示されている。単一データ処理チャネルは、単一ソースからの信号の捕捉とトラッキングとを行うように設計されている。
【0204】
提示のアーキテクチャでは、単一データ処理チャネルが複数のフィンガ800、800’、800”から構成され、ここで、個々のフィンガは、(S行列を構成するために)コード生成モジュール802、802’、802”と;(数37)モジュール804、804’、804”と;捕捉モジュール810、810’、810”と;トラッキングモジュール812、812’、812”とから構成される。トラッキングモジュールは、言うまでもなく、FLL822、822’、822”と、PLL820、820’、820”並びにDLL818、818’、818”から構成される。チャネル内の個々の処理フィンガ800、800’、800”は同じソースから別個のマルチパス信号の捕捉とトラッキングとを行う機能を持つ。
【0205】
図8に示すアーキテクチャが機能する方法を理解するために、ある特定のソースから出た信号のトラッキングを行うために、このチャネルが割り当てられたばかりで、システムが別のソースの捕捉とトラッキングとを行うプロセスにすでに置かれているという開始仮説を用いることができる。
【0206】
このチャネルへの入力データはIFデータストリームの形で着信する。トラッキング対象の別のソースが存在するため、レプリカコード生成装置モジュール802、802’、802”が適切なS行列を生成することになり、この行列を用いて(数37)804、804’、804”が形成される。このケースでは、デジタルIFデータストリームyが(数37)モジュールへの入力として出力される。このモジュール804の出力は同じフィンガ内の捕捉モジュール810の中へ送出される。
【0207】
システムが他のいずれのソースもトラッキングしていなかった場合、S行列は生成されなくなり、従って(数37)関数も生成されない。その場合、入力デジタルIFデータストリームは直接捕捉段の中へ渡される。
【0208】
この捕捉段は、関心対象ソースから信号とそのすべてのマルチパスコピーとを捕捉する。捕捉段が2以上のマルチパスを特定した場合、個々のマルチパス信号用として複数のトラッキングセクションが個々に使用される。トラッキング段812、812’、812”の出力信号は、その他のチャネルで行列Sの構成に用いられるコードと、位相と、ドップラのオフセット値である。ここまでは、このプロセスは図7に記載したプロセスと同一である。さらに、すべての利用可能な処理用トラックが使い果たされれば、いずれのコチャネル干渉の軽減も不要となる。
【0209】
次に、コチャネル干渉に起因して、捕捉段810が、存在する利用可能な処理フィンガよりも少ない数のマルチパスしか捕捉できなかった、すなわち、別のマルチパス信号がコチャネル干渉の中に埋もれていると仮定する。その場合、捕捉段からの情報を利用して、特定された第1の信号のトラッキングが行われる。トラッキングの対象となっている第1の信号のコードと、位相と、ドップラの各オフセット値に関する情報がトラッキングシステム812から取得され、レプリカコード生成装置モジュール802’と802”へ入力として出力される。
【0210】
このフィンガで構成されたS行列は、フィンガ800で処理された孤立信号のコードをこのS行列の中に含んでいる。この結果、フィンガ800’によって、その他すべてのソースからの干渉、並びに、関心対象ソースからの主信号が除去される。次いで、このフィンガ内の捕捉モジュール810’は、主信号からの干渉が除去されたために、今や可視となっているマルチパス信号を捕捉する。次いで、当該マルチパスを812’でトラッキングを行い、そのトラッキング情報は、(主信号をトラッキングするその能力の向上を図るための)フィンガ800と、800”などのその他のフィンガとの双方へ出力されて、追加の弱いマルチパス信号の発見を補助する。これらすべてのモジュールからのトラッキング情報を利用して、データ復調のためのレーキ処理830が実行される。
【0211】
以上、添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態と関連して本発明について十分に記載したが、様々な変更並びに改変も可能であることは当業者には明らかであることを理解されたい。このような変更並びに改変は、本発明の範囲から逸脱するものでないかぎり、添付の請求項によって画定されるような本発明の範囲に含まれるものと理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0212】
【図1】従来の符号化通信システムにおける、関心対象コードによりスパンした(spanned)空間内への、望ましくないソースコードの漏出を示すグラフである。
【図2】従来の疑似乱数(PN)符号化受信機の処理アーキテクチャを示すブロック図である。
【図3】従来の符号化受信機における捕捉およびトラッキングモジュールのブロック図である。
【図4】従来のマルチパス符号化受信機における捕捉およびトラッキングモジュールのブロック図である。
【図5】本発明の好ましい実施形態に基づく信号サブ空間と干渉サブ空間上へのデータベクトルの射影を示すグラフである。
【図6】データ信号およびアラインメント上の問題点を示す図である。
【図7】交差チャネル干渉軽減アーキテクチャを示す図である。
【図8】コチャネルと交差チャネルとの同時干渉軽減アーキテクチャを示す図である。

Claims (72)

  1. 順方向リンクを備えた通信システムであって、
    複数の無線周波数(RF)信号を送信する基地局と、
    少なくとも1つの移動局と
    を備え、前記移動局が、
    前記RF信号を受信する受信機と、
    前記RF信号を中間周波数(IF)信号に変換する手段と、
    前記IFアナログ信号をサンプリングして、データ成分と干渉成分とを含むデジタルIF信号を生成する手段と、
    前記干渉成分のサブ空間に直交するサブ空間上へ前記デジタル信号を射影し、この射影に前記デジタル信号を乗算することにより、前記デジタル信号内におけるコチャネル干渉を除去する手段と、
    前記射影したデジタル信号の捕捉とトラッキングとを行う手段と
    を備える、通信システム。
  2. 前記中間周波数(IF)信号がベースバンドを含む、請求項1に記載の通信システム。
  3. 前記受信機が複数のフィンガを備える、請求項1に記載の通信システム。
  4. 1つのフィンガからの前記データ成分を、前記複数のフィンガの少なくとも1つの別のフィンガにおいて干渉として処理する、請求項3に記載の通信システム。
  5. 第1のフィンガからの前記データ成分が、前記複数のフィンガの少なくとも第2のフィンガにおいて干渉として処理される、請求項3に記載の通信システム。
  6. 前記第1と第2のフィンガからの前記データ成分を、前記複数のフィンガの少なくとも1つの別のフィンガにおいて干渉として処理する、請求項5に記載の通信システム。
  7. 同じソースから少なくとも2つの無線周波数(RF)信号を受信する移動局であって、
    前記RF信号を受信する受信機と、
    前記RF信号を中間周波数(IF)信号に変換する手段と、
    前記IFアナログ信号をサンプリングして、データ成分と干渉成分とを含むデジタルIF信号を生成する手段と、
    前記干渉成分のサブ空間に直交するサブ空間上へ前記デジタル信号を射影し、この射影に前記デジタル信号を乗算することにより、前記デジタル信号内におけるコチャネル干渉を除去する手段と、
    前記射影されたデジタル信号の捕捉とトラッキングとを行う手段と、を備えた移動局を備える、移動局。
  8. 前記中間周波数(IF)信号がベースバンドを含む、請求項7に記載の移動局。
  9. 前記受信機が複数のフィンガを備える、請求項7に記載の移動局。
  10. 1つのフィンガからの前記データ成分が前記複数のフィンガの少なくとも1つの別のフィンガにおいて干渉として処理される、請求項9に記載の移動局。
  11. 第1のフィンガからの前記データ成分が、前記複数のフィンガの少なくとも第2のフィンガにおいて干渉として処理される、請求項10に記載の移動局。
  12. 前記第1と第2のフィンガからの前記データ成分が、前記複数のフィンガの少なくとも1つの別のフィンガにおいて干渉として処理される、請求項11に記載の移動局。
  13. 少なくとも1つの受信回路を備えた受信機で信号を受信する方法であって、
    同じソースから少なくとも2つの無線周波数(RF)信号を受信するステップと、
    前記RF信号を中間周波数(IF)信号に変換するステップと、
    前記IFアナログ信号をサンプリングして、データ成分と干渉成分とを含むデジタルIF信号を生成するステップと、
    前記干渉成分のサブ空間に直交するサブ空間上へ前記デジタル信号を射影し、この射影に前記デジタル信号を乗算することにより、前記デジタル信号内におけるコチャネル干渉を除去するステップと、を備える、方法。
  14. 前記受信機において個々のフィンガに対して前記ステップを繰り返すステップをさらに有する、請求項13に記載の方法。
  15. 前記受信機の1つのフィンガからの前記データ成分を、前記複数のフィンガの少なくとも1つの別のフィンガにおいて干渉として処理する、請求項14に記載の方法。
  16. 前記第1と第2のフィンガからの前記データ成分を、前記複数のフィンガの少なくとも1つの別のフィンガにおいて干渉として処理する、請求項14に記載の方法。
  17. 逆方向リンクを備えた通信システムであって、
    無線周波数(RF)信号を送信する少なくとも1つの移動局と、
    少なくとも1つの基地局と
    を備え、前記基地局が、
    前記移動局から少なくとも2つのRF信号を受信する受信機と、
    前記RF信号を中間周波数(IF)信号に変換する手段と、
    前記IFアナログ信号をサンプリングして、データ成分と干渉成分とを含むデジタルIF信号を生成する手段と、
    前記干渉成分のサブ空間に直交するサブ空間上へ前記デジタル信号を射影し、この射影に前記デジタル信号を乗算することにより、前記デジタル信号内におけるコチャネル干渉を除去する手段と、
    前記射影したデジタル信号の捕捉とトラッキングとを行う手段と
    を備える、通信システム。
  18. 前記中間周波数(IF)信号がベースバンドを含む、請求項17に記載の通信システム。
  19. 前記受信機が複数のフィンガを備える、請求項17に記載の通信システム。
  20. 1つのフィンガからの前記データ成分が前記複数のフィンガの少なくとも1つの別のフィンガにおいて干渉として処理される、請求項19に記載の通信システム。
  21. 第1のフィンガからの前記データ成分を、前記複数のフィンガの少なくとも第2のフィンガにおいて干渉として処理する、請求項19に記載の通信システム。
  22. 前記第1と第2のフィンガからの前記データ成分を、前記複数のフィンガの少なくとも1つの別のフィンガにおいて干渉として処理する、請求項21に記載の通信システム。
  23. 同じソースから少なくとも2つの無線周波数(RF)信号を受信する基地局であって、
    前記RF信号を受信する受信機と、
    前記RF信号を中間周波数(IF)信号に変換する手段と、
    前記IFアナログ信号をサンプリングして、データ成分と干渉成分とを含むデジタルIF信号を生成する手段と、
    前記干渉成分のサブ空間に直交するサブ空間上へ前記デジタル信号を射影し、この射影に前記デジタル信号を乗算することにより、前記デジタル信号内におけるコチャネル干渉を除去する手段と、
    前記射影したデジタル信号の捕捉とトラッキングとを行う手段と、を備える、基地局。
  24. 前記中間周波数(IF)信号がベースバンドを含む、請求項23に記載の基地局。
  25. 前記受信機が複数のフィンガを備える、請求項23に記載の基地局。
  26. 1つのフィンガからの前記データ成分が前記複数のフィンガの少なくとも1つの別のフィンガにおいて干渉として処理される、請求項25に記載の基地局。
  27. 第1のフィンガからの前記データ成分を、前記複数のフィンガの少なくとも第2のフィンガにおいて干渉として処理する、請求項26に記載の基地局。
  28. 前記第1と第2のフィンガからの前記データ成分を、前記複数のフィンガの少なくとも1つの別のフィンガにおいて干渉として処理する、請求項27に記載の基地局。
  29. 少なくとも1つの受信回路を備えた受信機で信号を受信する方法であって、
    1つの移動受信機から放送される少なくとも2つの無線周波数(RF)信号を受信するステップと、
    前記RF信号を中間周波数(IF)信号に変換するステップと、
    前記IFアナログ信号をサンプリングして、データ成分と干渉成分とを含むデジタルIF信号を生成するステップと、
    前記干渉成分のサブ空間に直交するサブ空間上へ前記IF信号を射影し、この射影に前記デジタル信号を乗算することにより、前記デジタル信号内におけるコチャネル干渉を除去するステップと、を備える、方法。
  30. 前記受信機において個々のフィンガに対して前記ステップを繰り返すステップをさらに有する、請求項29に記載の方法。
  31. 前記受信機の1つのフィンガからの前記データ成分を、前記複数のフィンガの少なくとも1つの別のフィンガにおいて干渉として処理する、請求項30に記載の方法。
  32. 第1と第2のフィンガからの前記データ成分を、前記複数のフィンガの少なくとも1つの別のフィンガにおいて干渉として処理する、請求項30に記載の方法。
  33. 順方向リンクを備えた通信システムであって、
    無線周波数(RF)信号を送信する少なくとも1つの基地局と、
    少なくとも1つの移動局と
    を備え、前記移動局が、
    前記RF信号を受信する受信機と、
    前記RF信号を中間周波数(IF)信号に変換する手段と、
    前記IFアナログ信号をサンプリングして、データ成分と干渉成分とを含むIFデジタル信号を生成する手段と、
    前記干渉成分のサブ空間に直交するサブ空間上へ前記デジタル信号を射影し、この射影に前記デジタル信号を乗算することにより、前記デジタル信号内の交差チャネル干渉を除去する手段と、
    前記射影したデジタル信号の捕捉とトラッキングとを行う手段と
    を備える、通信システム。
  34. 前記中間周波数(IF)信号がベースバンドを含む、請求項33に記載の通信システム。
  35. 前記受信機が複数のフィンガを備える、請求項33に記載の通信システム。
  36. 1つのフィンガからの前記データ成分を、前記複数のフィンガの少なくとも1つの別のフィンガにおいて干渉として処理する、請求項35に記載の通信システム。
  37. 第1のフィンガからの前記データ成分を、前記複数のフィンガの少なくとも第2のフィンガにおいて干渉として処理する、請求項35に記載の通信システム。
  38. 前記第1と第2のフィンガからの前記データ成分を、前記複数のフィンガの少なくとも1つの別のフィンガにおいて干渉として処理する、請求項37に記載の通信システム。
  39. 無線周波数(RF)信号を受信する移動局であって、
    前記RF信号を受信する受信機と、
    前記RF信号を中間周波数(IF)信号に変換する手段と、
    前記IFアナログ信号をサンプリングして、データ成分と干渉成分とを含むデジタルIF信号を生成する手段と、
    前記干渉成分のサブ空間に直交するサブ空間上へ前記デジタル信号を射影し、この射影に前記デジタル信号を乗算することにより、前記デジタル信号内の交差チャネル干渉を除去する手段と、
    前記射影したデジタル信号の捕捉とトラッキングとを行う手段と、を備える、移動局。
  40. 前記中間周波数(IF)信号がベースバンドを含む、請求項39に記載の移動局。
  41. 前記受信機が複数のフィンガを備える、請求項39に記載の移動局。
  42. 1つのフィンガからの前記データ成分を、前記複数のフィンガの少なくとも1つの別のフィンガにおいて干渉として処理する、請求項41に記載の移動局。
  43. 第1のフィンガからの前記データ成分を、前記複数のフィンガの少なくとも第2のフィンガにおいて干渉として処理する、請求項42に記載の移動局。
  44. 前記第1と第2のフィンガからの前記データ成分を、前記複数のフィンガの少なくとも1つの別のフィンガにおいて干渉として処理する、請求項43に記載の移動局。
  45. 少なくとも1つの受信回路を備えた受信機で信号を受信する方法であって、
    少なくとも1つの無線周波数(RF)信号を受信するステップと、
    前記RF信号を中間周波数(IF)信号に変換するステップと、
    前記IFアナログ信号をサンプリングして、データ成分と干渉成分とを含むデジタルIF信号を生成するステップと、
    前記干渉成分のサブ空間に直交するサブ空間上へ前記デジタル信号を射影し、この射影に前記デジタル信号を乗算することにより、前記デジタル信号内の交差チャネル干渉を除去するステップと、を備える方法。
  46. 前記中間周波数(IF)信号がベースバンドを含む、請求項45に記載の移動局。
  47. 前記受信機が複数のフィンガを備える、請求項45に記載の移動局。
  48. 前記受信機において個々のフィンガに対して前記ステップを繰り返すステップをさらに有する、請求項45に記載の移動局。
  49. 前記受信機の1つのフィンガからの前記データ成分を、前記複数のフィンガの少なくとも1つの別のフィンガにおいて干渉として処理する、請求項46に記載の移動局。
  50. 第1と第2のフィンガからの前記データ成分を、前記複数のフィンガの少なくとも1つの別のフィンガにおいて干渉として処理する、請求項46に記載の移動局。
  51. 逆方向リンクを備えた通信システムであって、
    無線周波数(RF)信号を送信する少なくとも1つの移動局と、
    少なくとも1つの基地局と
    を備え、前記基地局が、
    前記RF信号を受信する受信機と、
    前記RF信号を中間周波数(IF)信号に変換する手段と、
    前記IFアナログ信号をサンプリングして、データ成分と干渉成分とを含むデジタルIF信号を生成する手段と、
    前記干渉成分のサブ空間に直交するサブ空間上へ前記デジタル信号を射影し、この射影に前記デジタル信号を乗算することにより、前記デジタル信号内の交差チャネル干渉を除去する手段と、
    前記射影したデジタル信号の捕捉とトラッキングとを行う手段と
    を備える、通信システム。
  52. 前記中間周波数(IF)信号がベースバンドを含む、請求項51に記載の通信システム。
  53. 前記受信機が複数のフィンガを備える、請求項51に記載の通信システム。
  54. 1つのフィンガからの前記データ成分を、前記複数のフィンガの少なくとも1つの別のフィンガにおいて干渉として処理する、請求項53に記載の通信システム。
  55. 第1のフィンガからの前記データ成分を、前記複数のフィンガの少なくとも第2のフィンガにおいて干渉として処理する、請求項53に記載の通信システム。
  56. 前記第1と第2のフィンガからの前記データ成分を、前記複数のフィンガの少なくとも1つの別のフィンガにおいて干渉として処理する、請求項55に記載の通信システム。
  57. 少なくとも2つの無線周波数(RF)信号を受信する基地局であって、
    前記RF信号を受信する受信機と、
    前記RF信号を中間周波数(IF)信号に変換する手段と、
    前記IFアナログ信号をサンプリングして、データ成分と干渉成分とを含むデジタルIF信号を生成する手段と、
    前記干渉成分のサブ空間に直交するサブ空間上へ前記デジタル信号を射影し、この射影に前記デジタル信号を乗算することにより、前記デジタル信号内の交差チャネル干渉を除去する手段と、
    前記射影したデジタル信号の捕捉とトラッキングとを行う手段と、を備える、基地局。
  58. 前記中間周波数(IF)信号がベースバンドを含む、請求項57に記載の基地局。
  59. 前記受信機が複数のフィンガを備える、請求項57に記載の基地局。
  60. 1つのフィンガからの前記データ成分を、前記複数のフィンガの少なくとも1つの別のフィンガにおいて干渉として処理する、請求項59に記載の基地局。
  61. 第1のフィンガからの前記データ成分を、前記複数のフィンガの少なくとも第2のフィンガにおいて干渉として処理する、請求項60に記載の基地局。
  62. 前記第1と第2のフィンガからの前記データ成分を、前記複数のフィンガの少なくとも1つの別のフィンガにおいて干渉として処理する、請求項61に記載の基地局。
  63. 少なくとも1つの受信回路を備えた受信機で信号を受信する方法であって、
    少なくとも1つの移動受信機から放送される少なくとも1つの無線周波数(RF)信号を受信するステップと、
    前記RF信号を中間周波数(IF)信号に変換するステップと、
    前記IFアナログ信号をサンプリングして、データ成分と干渉成分とを含むデジタルIF信号を生成するステップと、
    前記干渉成分のサブ空間に直交するサブ空間上へ前記デジタル信号を射影し、この射影に前記デジタル信号を乗算することにより、前記デジタル信号内の交差チャネル干渉を除去する手段と、を備える、方法。
  64. 前記受信機において個々のフィンガに対して前記ステップを繰り返すステップをさらに有する、請求項63に記載の方法。
  65. 前記受信機の1つのフィンガからの前記データ成分を、前記複数のフィンガの少なくとも1つの別のフィンガにおいて干渉として処理する、請求項64に記載の方法。
  66. 第1と第2のフィンガからの前記データ成分を、前記複数のフィンガの少なくとも1つの別のフィンガにおいて干渉として処理する、請求項64に記載の方法。
  67. 順方向リンクを備えた通信システムであって、
    複数の無線周波数(RF)信号を送信する少なくとも1つの基地局と、
    少なくとも1つの移動局と
    を備え、前記移動局が、
    前記RF信号を受信する受信機と、
    前記RF信号を中間周波数(IF)信号に変換する手段と、
    前記IFアナログ信号をサンプリングして、データ成分と干渉成分とを含むデジタルIF信号を生成する手段と、
    前記干渉成分のサブ空間に直交するサブ空間上へ前記デジタル信号を射影し、この射影に前記デジタル信号を乗算することにより、前記デジタル信号内におけるコチャネル干渉と交差チャネル干渉とを除去する手段と、
    前記射影したデジタル信号の捕捉とトラッキングとを行う手段と
    を備える、通信システム。
  68. 前記中間周波数(IF)信号がベースバンドを含む、請求項67に記載の通信システム。
  69. 前記受信機が複数のフィンガを備える、請求項67に記載の通信システム。
  70. 1つのフィンガからの前記データ成分を、前記複数のフィンガの少なくとも1つの別のフィンガにおいて干渉として処理する、請求項69に記載の通信システム。
  71. 第1のフィンガからの前記データ成分を、前記複数のフィンガの少なくとも第2のフィンガにおいて干渉として処理する、請求項69に記載の通信システム。
  72. 前記第1と第2のフィンガからの前記データ成分を、前記複数のフィンガの少なくとも1つの別のフィンガにおいて干渉として処理する、請求項71に記載の通信システム。
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