JP2005504699A - 内部透過率が高く、複屈折が低い石英ガラス - Google Patents

内部透過率が高く、複屈折が低い石英ガラス Download PDF

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Abstract

高内部透過率及び低複屈折を有する石英ガラス部材が開示される。そのような石英ガラス部材の作製方法も開示される。発明にしたがえば、193nmにおいて99.65%/cm以上の内部透過率を有し、0.75nm/cm以下の使用軸に沿う絶対最大複屈折を有する石英ガラス部材が提供される。

Description

【関連出願の説明】
【0001】
本出願は、2001年9月27日に出願された、名称を「高内部透過率及び低複屈折を有する石英ガラス(Fused Silica Having High Internal Transmission and Low Birefringence)」とする、米国仮特許出願第60/325950号の利益を請求するものである。
【技術分野】
【0002】
本発明は石英ガラス光学部材及び、高内部透過率及び低複屈折をそれだけに限らず含む、改善された特性を示す光学部材の作成に関する。
【背景技術】
【0003】
工業的に実施されているように、レンズ、プリズム、フォトマスク及び窓のような石英ガラス光学部材は一般に、大型生産炉でつくられた石英ガラスのバルク塊から作製される。概説すれば、シリコン含有ガス分子を火炎内で反応させてシリカスート粒子を形成する。スート粒子は回転体または振動体の高温表面上に堆積する。高温表面上のスート粒子は固結して固体ガラス状態になる。当業界では、このタイプのガラス作成手順は気相加水分解/酸化プロセス、または単に火炎加水分解プロセスとして知られる。石英ガラス粒子の堆積で形成されたバルク石英ガラス塊は“ブール”と称されることが多く、本明細書では、“ブール”が火炎加水分解プロセスで形成されたあらゆるシリカ含有バルク塊を含むという了解の下にこの述語が用いられる。
【0004】
一般には直径が5フィート(1.5m)程度で厚さが5〜10インチ(13〜25cm)程度のブールであれば、大型生産炉で日常的に生産できる。そのようなブールから多数のブランクが切り出され、上に挙げた様々な光学部材の作成に用いられる。さらに、そのようなブランクからつくられたレンズ素子の主光軸は一般に炉内でのブールの回転軸に平行となる。表記を簡単にするため、この方位を“軸1”または“使用軸”と称することとする。
【0005】
レーザのエネルギー及びパルスレートが高まるにつれて、そのようなレーザとともに用いられる、レンズ、プリズム、フォトマスク及び窓のような光学部材は、より高レベルのレーザ光にさらされる。石英ガラスの優れた光学特性及びレーザ誘起損傷耐性により、石英ガラスはそのようなレーザベース光学系の光学部材を作製する材料として広く用いられるようになっている。
【0006】
レーザ技術は短波長の高エネルギー紫外スペクトル領域まで進化し、その効果はレーザでつくられる光の高周波数化(短波長化)である。特に注目されるのは、UV及び深UV(DUV)波長範囲で動作する短波長エキシマーレーザである。エキシマーレーザシステムは微細リソグラフィ用途に普及しており、短波長化により、集積回路及びマイクロチップの作製における線密度の増大が可能になり、このため、最小寸法が縮小された集積回路の作製が可能になる。短波長化(高周波数化)の直接の物理的結果は、個々の光子のそれぞれがより高いエネルギーをもつという事実による、より高いビーム内光子エネルギーである。そのようなエキシマーレーザシステムでは、石英ガラス光学系が高エネルギー光子照射レベルに長時間さらされ、この結果、光学部材の光学特性の劣化がおこる。
【0007】
レーザ誘起劣化は、ガラスの、光透過レベル低下、屈折率変化、密度変化、及び吸収レベル増大により、石英ガラス光学部材の性能に悪影響を及ぼすことが知られている。長年にわたり、石英ガラスの光損傷耐性を向上させるための多くの方法が提案されてきた。火炎加水分解、CVDスート再融解プロセス、プラズマCVDプロセス、石英結晶粉末電気融解のような方法及びその他の方法で作成された高純度石英ガラスが様々な度合いでレーザ損傷を受け易いことは、一般に知られている。
【0008】
深紫外(DUV)微細リソグラフィスキャナ及びステッパ露光システムに装備される、石英ガラスでつくられた光学部材は、サブミクロンの最小寸法を有する回路をマイクロプロセッサ及びトランジスタ内に焼き付けることができなければならない。最新技術の光学部材には、スキャナ及びステッパによる最先端最小寸法焼付けを可能にするため、高透過率、一様屈折率特性及び低複屈折値が要求される。透過率、屈折率一様性及び複屈折はレンズ材料の光学性能の特徴を表す3つの互いに独立な様態であり、DUV技術の向上に伴って恒常的に向上が要求される2つの特性である。
【0009】
特許文献1は、少なくとも99.6%/cmの内部透過率及び1nm/cm以下の複屈折を有する石英ガラス部材を開示している。特許文献1に説明される石英ガラス部材は高い内部透過率を有するが、より高レベルの最小内部透過率、すなわち99.65%/cm以上の内部透過率、及び0.75nm/cm以下の絶対最大複屈折を有する、石英ガラス光学部材を提供することが望ましいであろう。本出願の譲受人は、99.5%/cmの最小内部透過率及び0.5nm/cm以下の複屈折を有するHPFS(登録商標)コーニング(Corning)製品コード7980という商品名で高純度石英ガラスを製造及び販売している。
【0010】
上記の議論は、改善された、石英ガラス及び紫外レーザ光への長時間露光中の光損傷に対する石英ガラスの耐性、特に、193nm及び248nmエキシマーレーザにより生じるUV光への長時間露光にともなう光損傷に対する耐性を高めるための方法が必要とされ続けていることを明らかにするものである。
【特許文献1】
欧州特許出願公開第1067092号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
改善された、すなわち99.65%/cm以上、好ましくは99.75%/cm以上の最小内部透過率、及び低い、すなわち0.75nm/cm以下、好ましくは0.5nm/cm以下の、絶対最大複屈折を有する石英ガラスであって、ブールの生産後に石英ガラスをさらに処理する必要のない石英ガラスを生産することが特に有益である。さらに、そのようなガラスを高い生産歩留で生産することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、190nmと300nmの間の波長範囲にある紫外光による光損傷に対する耐性が高い石英ガラス光学部材に関する。一態様にしたがえば、本発明の石英ガラス部材は、波長193nmにおいて99.65%/cm以上の内部透過率及び0.75nm/cm以下の使用軸に沿う絶対最大複屈折を有する。本発明のこの態様にしたがえば、石英ガラスの水素分子含有量は3×1017分子/cm以下であることが好ましい。
【0013】
本発明の別の態様にしたがえば、波長193nmにおいて99.75%/cm以上の内部透過率及び0.5nm/cm以下の使用軸に沿う絶対最大複屈折を有する石英ガラス部材が提供される。この態様にしたがえば、石英ガラス部材の水素分子含有量は2×1017分子/cm以下であることが好ましい。
【0014】
本発明の一態様にしたがえば、石英ガラス部材は1ppm以下の使用軸に沿う屈折率一様性を有する。本発明の別の態様において、石英ガラス部材は、部材が2000Hz及び1.0mJ/cm/パルスの193nmレーザの1×1010パルスで照射された後に、(底が10の尺度で)0.005/cmより小さい透過率変化を示す。本発明の石英ガラス部材はフォトリソグラフィシステムにおけるレンズとしての使用に適する。
【0015】
本発明の石英ガラス部材により、フォトリソグラフィ装置に用いられるレンズ系内での吸収レベルがより低いレンズ系の生産が可能になるであろう。吸収がより低いことで、結像性能、コントラスト低下及びフォトリソグラフィシステムのスループットに強い影響を与えるレンズ加熱効果が軽減されるであろう。本発明の石英ガラス部材はより低い複屈折を示し、よって、光学収差が最小化され、フォトリソグラフィシステムの結像性能が向上するであろう。
【0016】
本発明の別の利点を以下の詳細な説明に記載する。上述の一般的説明及び以下の詳細な説明は例示にすぎず、特許請求される本発明を詳しく説明するためのものであることは当然である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明にしたがえば、向上した透過率、向上した一様性及び使用軸に沿う低い絶対最大複屈折を有する石英ガラス光学部材が提供される。石英ガラス光学部材は、その作製が以下で説明される石英ガラスブールから切り出される。
【0018】
石英ガラス光学部材は石英ガラスブールプロセスによりつくることができる。一般的な石英ガラスブールプロセスでは、プロセスガス、例えば窒素がキャリアガスとして用いられ、窒素のバイパス流が蒸気流の飽和を防止するために導入される。蒸気態反応物質が分配機構を通過して、多くのバーナーが炉冠に極めて接近して存在する反応サイトに向かう。反応物質はバーナーで燃料/酸素混合気と一緒にされ、燃焼して、1700℃をこえる温度で酸化される。高純度金属酸化物スート及び発生する熱が耐火性炉冠を通して下方に向けられ、スートは高温ベイト上に直接に堆積し、固結してガラス塊になる。
【0019】
本発明の特定の有用な一実施形態において、レーザ損傷に対する耐性が高い光学部材は、
a) 酸化をともなう熱分解または火炎加水分解によりシリカに転換させることができる、シリコン含有化合物を蒸気形態で含むガス流を生成する工程、
b) ガス流を燃焼バーナーの火炎に通して、非晶質石英ガラス粒子を形成する工程、
c) 非晶質粒子を支持体上に堆積させる工程、及び
d) 堆積非晶質粒子を固結して透明ガラス塊にする工程、
により形成される。
【0020】
低OH石英ガラスブランクが望まれる場合には、水を除去し且つガラスを精製するため、非晶質粒子を塩素含有環境内で固結させる。一プロセスにおいて、OH含有量が10ppmより少ない透明ガラス塊を形成するため、堆積非晶質粒子をHe/HCl含有雰囲気内で固結させる。
【0021】
好ましい、ガラスブランクの形成に有用なシリコン含有化合物には、いずれかの無ハロゲン化物シクロシロキサン化合物、例えば、ヘキサメチルジシロキサン、ポリメチルシクロシロキサン及びこれらの混合物のような、ポリメチルシロキサンがある。特に有用なポリメチルシクロシロキサンの例には、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、及びこれらの混合物がある。
【0022】
本発明の特に有用な一方法においては、化学式:
−[SiO(CH]−;
で表される、オクタメチルシクロテトラシロキサン(OMCTS)のような無ハロゲン化物シクロシロキサン化合物が、石英ガラスブールプロセスのための供給原料として、あるいは光導波路に適用するための高純度石英ガラスの作成に用いられるような気相堆積プロセスに用いられる。
【0023】
工業的に実施されているように、直径が5フィート(1.5m)程度で厚さが5〜10インチ(13〜25cm)程度のブールを図2に示されるタイプの炉を用いて生産することができる。簡単に概要を示せば、炉100は、上述したように、一般には直径が5フィート(1.5m)程度のブール19を形成するために収集されるシリカスートを生成する複数のバーナー14を載せている、炉冠12を備える。このタイプの炉の構造及び運転に関するさらなる詳細は、同じ譲受人に譲渡された米国特許第5951730号の明細書に見ることができる。上記明細書の全内容は本明細書に参照として含まれる。石英ガラスブールを作製するためのバーナー形状に関する特定の詳細は同じ譲受人に譲渡されたPCT特許の国際公開第00/17115号パンフレットに見ることができる。
【0024】
出願人等は、驚くべきことに、完成ブールの水素濃度をラマン分光法で測定して3.0×1017分子/cm未満まで低めるように、ブール生産炉におけるバーナー流を調節することにより、通常のブールより透過率が高いブランクが得られることを発見した。通常のプロセスによれば、バーナー流は一般に、ブール内の水素が5×1017分子/cmもの高濃度であるように維持されていた。本発明の別の態様において、出願人等は、標準的なブール生産炉のジルコン耐火物に含まれる金属不純物量をさらに低めることにより、そのようなブールから作製される石英ガラス部材の内部透過率が向上することを発見した。その全内容が本明細書に参照として含まれる、同じ譲受人に譲渡された米国特許第6174509号の明細書は、ジルコン耐火レンガから金属不純物を300ppm以下のレベルまで除去するためのプロセスを説明している。出願人等は、耐火材料内の不純物を低減するために、米国特許第6174509号明細書に説明されているプロセスを利用して長時間にわたりブール炉に用いられる耐火物をか焼することにより、石英ガラスの内部透過率が向上することを発見した。耐火物内の不純物は、ナトリウムが2ppm未満、カリウムが2ppm未満、鉄が5ppm未満であるように、低減されることが好ましい。それぞれの処理の時間及び条件は、入手時の耐火材料の不純物レベルに依存して変わるであろうし、実験により決定することができる。
【0025】
内部透過率、一様性及び複屈折の測定は以下のようにして行った。未露光石英ガラスにおいて、内部透過率は光学研磨済試料に適当なUV分光光度計(例えば日立U4001)を用いて決定される。内部透過率(Ti)は試料の透過率測定値を、表面反射により決定される、そのような試料の理論透過率で割り、次いで、10mmの路長で規格化することにより決定される。本発明にしたがって作成された石英ガラス部材の透過率は、99.65%/cm及び99.75%/cmをこえる内部透過率を示した。
【0026】
波面歪で表され、屈折率の非一様性により生じる一様性は、波長632.8nmのHeNeレーザを備える市販の位相測定干渉計を用いて測定する。レンズブランクの温度を安定させる。試料表面は、研磨するかまたは屈折率整合油を利用して透明にする。干渉計キャビティ内の全光学系の表面形状及び試料の屈折率変動が干渉計で測定される総波面歪を生じさせるであろう。表面による系統誤差を補正するため及び屈折率非一様性を計算するために、当業者には既知の手法を用いる。この結果が、試料の相対屈折率変動マップである。光学用途において、そのような収差はゼルニケ多項式で表すことができ、また表されることが多い。本発明にしたがって作成される石英ガラス部材は、ゼルニケピストンを用い、x−y傾きを消去して、1.0ppmより小さく;ゼルニケピストンを用い、x−y傾き及び光学能を消去して、0.9ppmより小さく;ゼルニケピストンを用い、x−y傾き、光学能及び非点収差を消去して、0.7ppmより小さい範囲の、使用軸に沿う一様性値を有するべきである。
【0027】
複屈折は、試料のユーザ選択位置での複屈折を、0.02nmより高い感度で測定できる、HIND社のEXICOR(商標)複屈折測定システムまたは当業者に既知の同様のシステムを用いて測定することができる。このシステムは、HeNeレーザビームの偏光状態を変調するための光弾性変調器を利用して、試料の複屈折の大きさ及び方向を同時に決定する。変調されたレーザビームが試料を通過した後に、2つの検出チャネルが試料により生じた偏光状態変化を解析する。次いで、HIND社のソフトウエアEXICORが、測定データを計算し、解析する。本発明にしたがって作成される石英ガラス部材は、使用軸に沿う、絶対最大値が0.5nm/cmより小さく、絶対平均値が0.25nm/cmより小さい、複屈折を有するべきである。
【0028】
本発明にしたがって作成される石英ガラスは、材料特性、レート定数、フルーエンス及び露光パルス数に依存する有限寿命モデルを用いて予測できる。材料の実性能は、関係する材料特性、プロセスパラメータ及び試料の試験露光を用いて検証することができる。図1は193nmレーザで照射された石英ガラスの誘起吸収対パルス数の代表的なグラフである。図1の線はモデルによるデータを表し、図1のデータ点は後述の実施例1にしたがって作られた石英ガラスについての測定値を表す。
【0029】
透過率低下は193nmエキシマーレーザによる露光の前後での透過率の変化(Δk(底10))として定められる。本発明にしたがって作成される石英ガラスは(図1に示されるように)、1.0mJ/cm/パルスで1010パルスの照射を受けた後に、0.005/cm以下のΔkを示すべきであり、寿命モデルによれば、Δkは、0.1mJ/cm/パルスでの1011パルスの照射後では0.0006/cmより小さく、1.0mJ/cm/パルスでの1011パルスの照射後では0.0050/cmより小さい。透過率低下測定のためのモデル化手法は、アール・ジェイ・アローヨ(R. J. Araujo)、エヌ・エフ・ボレッリ(N. F. Borrelli)、シー・スミス(C. Smith)共著の論文「シリカの誘起吸収(予備的モデル)(Induced Absorption in Silica (A Preliminary Model))」,無機光学材料(Inorganic Optical Materials)1998,Proceedings of SPIE, 第3424巻,p.1-9、に記載されている。
【0030】
いかなる態様においても本発明を限定する意図なく、以下の実施例により本発明をさらに十分に説明する。
【実施例】
【0031】
実施例1
−標準的プロセスを用いる高透過率/低複屈折石英ガラスの作成
図2に示されるような炉内で石英ガラスブールを作成した。このタイプの炉の構造及び運転に関するさらなる詳細は、同じ譲受人に譲渡された米国特許第5951730号の明細書に見ることができる。3×1017分子/cmより小さいブール内水素含有量が得られるようにバーナー流を保った。石英ガラスブールを作成するためのバーナー形状に関する特定の詳細は、同じ譲受人に譲渡されたPCT特許国際公開第00/17115号パンフレットに見ることができる。出願人等は、生産炉に用いられる耐火材料を、ナトリウム、カリウム及び鉄不純物レベルを、それぞれ2ppm未満、2ppm未満及び5ppm未満まで低めるに十分に長い時間をかけてか焼することにより、透過率が大きく向上した石英ガラスが得られることを発見した。表Iは、このプロセスにしたがって作成した石英ガラスについての、最小透過率、最大複屈折及び一様性の測定値を示す。一様性測定値は、ゼルニケピストンを用い、x−y傾きを消去して測定した。一様性及び最大絶対複屈折の測定は使用軸に沿って行った。
【表1】
Figure 2005504699
【0032】
実施例2
−改造炉を用いる高透過率/低複屈折石英ガラスの作成
本発明にしたがう石英ガラスを作成するために改造炉を使用した。この炉及びその運転に関するさらなる詳細は、発明者としてマーレイ(Marley)、スプロウル(Sproul)及びセンポリンスキー(Sempolinski)を名義人とする、本発明と同じ譲受人に譲渡された、名称を「石英ガラス生産のための改善された方法及び炉(Improved Methods and Furnaces for Fused Silica Production)」とする、同時継続出願特許の明細書に見ることができる。上記明細書の全内容は本明細書に参照として含まれる。ブールの中心から径方向に7,9,14,21,23及び25インチ(17.8,22.9,35.6,53.3,58.4及び63.5cm)の位置で透過率を測定し、いずれの場合も、内部透過率は99.74%/cmを上回っていた。これらの測定値に基づけば、本プロセスにより、最小内部透過率が99.75%/cmを上回る生産品質で石英ガラスを生産できると考えられる。それぞれの試料の最小値を表IIに報告する。予備観察及び実験は、これらの試料の使用軸に沿う複屈折が0.5nm/cmより小さいと考えられることを示す。
【表2】
Figure 2005504699
【0033】
標準的生産プロセスを用いて作成した石英ガラスは一般に、99.6%/cm以下の透過率を示す。石英ガラスの理論透過率が99.85%/cmであることを考えれば、本実施例にしたがう改造炉を用いることにより達成された内部透過率値は、標準的プロセスに優る顕著な向上を示す。予備観察及び実験によれば、これらの試料の使用軸に沿う複屈折が0.5nm/cmより小さいと考えられることが示される。
【0034】
本発明の精神または範囲を逸脱することなく本発明に様々な改変及び変形がなされ得ることが当業者には明らかであろう。したがって、本発明の改変及び変形が、添付される特許請求項及びそれらの等価物の範囲に入れば、本発明はそれらの改変及び変形を包含するとされる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明にしたがって生産された石英ガラスの誘起吸収対パルス数のグラフである
【図2】本発明にしたがう石英ガラスを生産するための汎用タイプの炉を示す略図である
【符号の説明】
【0036】
12 炉冠
14 バーナー
19 ブール
100 炉

Claims (10)

  1. 190nmから300nmの間の波長範囲の紫外光において光損傷に対する耐性があって、波長193nmにおける内部透過率が99.65%/cm以上であり、使用軸に沿う絶対最大複屈折が0.75nm/cm以下であることを特徴とする石英ガラス部材。
  2. 前記石英ガラス部材の使用軸に沿う屈折率一様性が1ppm以下であることを特徴とする請求項1に記載の石英ガラス部材。
  3. 前記石英ガラス部材が、1.0mJ/cm/パルスで193nmレーザの1×1010パルスに照射された後に、0.005/cmより小さい透過率変化を示すことを特徴とする請求項2に記載の石英ガラス部材。
  4. 前記石英ガラス部材の水素分子含有量が3×1017分子/cm以下であることを特徴とする請求項1に記載の石英ガラス部材。
  5. 前記石英ガラス部材がフォトリソグラフィシステムのレンズとして使用されることを特徴とする請求項1に記載の石英ガラス部材。
  6. 190nmから300nmの間の波長範囲の紫外光において光損傷に耐性があって、波長193nmにおける内部透過率が99.75%/cm以上であり、使用軸に沿う絶対最大複屈折が0.5nm/cm以下であることを特徴とする石英ガラス部材。
  7. 前記石英ガラス部材の使用軸に沿う屈折率一様性が1ppm以下であることを特徴とする請求項6に記載の石英ガラス部材。
  8. 前記石英ガラス部材が、1.0mJ/cm/パルスで193nmレーザの1×1010パルスに照射された後に、0.005/cmより小さい透過率変化を示すことを特徴とする請求項7に記載の石英ガラス部材。
  9. 前記石英ガラス部材の水素分子含有量が2×1017分子/cm以下であることを特徴とする請求項6に記載の石英ガラス部材。
  10. 前記石英ガラス部材がフォトリソグラフィシステムのレンズとして使用されることを特徴とする請求項6に記載の石英ガラス部材。
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