JP2005501832A - グラスアイオノマーセメント - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
本発明は、水性医療用および歯科用セメントに関する。
【背景技術】
【0002】
フルオロアルミノシリケートガラスセメント(「グラスアイオノマーセメント」としても知られる)は、修復歯科で広く使用されている。このようなセメントの2つの主要な種類が現在使用されている。第1の種類は従来のグラスアイオノマーとして知られる。従来のグラスアイオノマーは、主成分として典型的に、α,β−不飽和カルボン酸(例えばポリアクリル酸、コポリ(アクリル、イタコン酸)など)のホモポリマーまたはコポリマー、フルオロアルミノシリケート(「FAS」)ガラス、水、および酒石酸などのキレート剤を用いる。従来のグラスアイオノマーは、典型的に使用直前に混合される粉末/液体調合物で提供される。混合物は、ポリカルボン酸の酸性反復ユニットとガラスから浸出するカチオンとのイオン反応のために、暗闇で自硬化する。
【0003】
グラスアイオノマーセメントの第2の主要な種類は、樹脂変性グラスアイオノマー(「RMGI」)セメントとして知られる。従来のグラスアイオノマー同様、RMGIセメントはFASガラスを用いる。しかしRMGIの有機部分は異なる。RMGIの一タイプでは、例えば米国特許第5,130,347号のように、ポリカルボン酸が変性して、いくつかの酸性反復ユニットがペンダントの硬化性基で置換またはエンドキャッピングされ、光重合開始剤が添加されて第2の硬化機序が提供される。ペンダントの硬化性基として、アクリレートまたはメタクリレート基が通常用いられる。例えば米国特許第5,154,762号のように、酸化還元硬化システムを添加して第3の硬化機序が提供できる。例えばマティス(Mathis)ら著「新しいグラスアイオノマー/複合樹脂ハイブリッド整復材料の特性(Properties of a New Glass Ionomer/Composite Resin Hybrid Restorative)」抄録番号No.51、J.Dent Res.、66:113(1987)、および米国特許第5,063,257号、第5,520,725号、第5,859,089号、および第5,962,550号のように、その他のタイプのRMGIでは、セメントはポリカルボン酸、アクリレートまたはメタクリレート官能性モノマー、および光重合開始剤を含む。光重合開始剤硬化システムが、好ましいと言われている(例えば米国特許第5,063,257号および第5,859,089号を参照されたい)。従来の過酸化物酸化剤は、アイオノマーセメント中では不安定であることが分かっている(例えば米国特許第5,520,725号を参照されたい)。いくつかの特許では、ポリカルボン酸、アクリレートまたはメタクリレート官能性モノマー、および酸化還元またはその他の化学硬化システムを含むRMGIセメントを例証している(例えば米国特許第5,520,725号、および第5,871,360号を参照されたい)。種々のモノマー含有または樹脂含有セメントは、米国特許第4,872,936号、第5,227,413号、第5,367,002号、および第5,965,632号でも示されている。RMGIセメントは、通常、粉末/液体またはペースト/ペーストシステムとして調合され、混合および適用時に水を含有する。これらはポリカルボン酸の酸性反復ユニットと、ガラスから浸出するカチオンとのイオン反応のために暗闇で硬化し、市販のRMGI製品はまた、典型的にセメントを歯科用硬化ランプからの光に暴露すると硬化する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
グラスアイオノマーセメントを使用することには、多くの重要な利点がある。グラスアイオノマーから放出されるフッ化物は、金属酸化物セメント、コンポマーセメント(国際公開第97/18792号、および米国特許第5,859,089号、第5,962,550号、および第6,126,922号で示されるような、FASガラスを含有する無水光硬化性一液系ペーストシステム)またはフッ素化複合材などのその他の種類のセメントよりも高い傾向があり、このためグラスアイオノマーセメントは、抗齲蝕性挙動と関連づけられている。市販のグラスアイオノマーセメント銘柄間には違いがあるが、概して高いフッ化物放出は、より良い抗齲蝕性保護につながると考えられる。グラスアイオノマーセメントを使用するもう一つの重要な理由は、このようなセメントの歯牙構造体への非常に良好な臨床付着性であり、このため高度に保持力のある修復が提供される。従来のグラスアイオノマーは外的硬化開始モードを必要としないので、それらは層化を必要とせず、深い修復中に充填材料としてバルクで配置できる。しかし従来のグラスアイオノマーは、かなり技術に敏感であり(例えば性能は混合割合および混合のやり方と徹底さに左右される)であり、それらの低い曲げ強さによって明証されるようにかなり脆い。したがって従来のグラスアイオノマーセメント混合物からできた修復は、かなり容易に破壊する傾向がある。硬化したRMGIは増大した曲げ強さを有し、従来のグラスアイオノマーセメントよりも機械的破壊を被りにくい。
【課題を解決するための手段】
【0005】
光硬化性RMGIは、厚さの増大に伴う光減衰を克服するために、典型的に層状に配置される。この減衰は、その代わりにまたはそれに加えて、暗硬化化学硬化機序(上述の米国特許第5,154,762号で示される三元硬化機序、あるいは上述の米国特許第5,520,725および第5,871,360号で示される二元または三元硬化機序など)を用いることで幾分埋め合わせできる。しかし高度に粘稠なRMGIセメント混合物では、通常RMGI混合物の配置に先だって、低粘度水性有機コンディショナーまたはプライマーが歯牙に塗布される、予備的な歯牙の下塗りまたは調質ステップを実施することが必要である。したがって臨床的に望ましい修復を得るために、追加的なステップが必要である。
【0006】
従来のグラスアイオノマーまたはRMGIのいずれも完全に満足できる特性を有さず、グラスアイオノマーセメントの性能および使いやすさのさらなる改良が望ましいであろう。
【0007】
本発明は、一態様では、複数の酸性反復ユニットを有するが、重合可能なビニル基を実質的に含まないポリマー(「ポリマーA」)と、複数の酸性反復ユニットおよび複数の重合可能なビニル基を有するポリマー(「ポリマーB」)との混合物を含む、グラスアイオノマーセメントを提供する。
好ましくは本発明のセメントは、
a)ポリマーA、
b)ポリマーB、
c)FASガラス、
d)ビニル基の暗硬化を開始できる酸化還元硬化システム、および
e)水
を含む。
【0008】
本発明は、グラスアイオノマーセメントを製造および使用する方法も提供する。
【0009】
本発明のセメントの好ましい実施態様は、予備的な歯牙の下塗りまたは調質のステップを必要とせず、また硬化ランプを必要とせずに使用できる。セメントは、暗闇で厚い切片を硬化した場合でさえ、混合の容易さ、都合の良い粘度、都合の良い硬化、良好な曲げ強さ、象牙質とエナメル質への良好な付着性、および高いフッ化物放出を提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明に関する用途では、用語「ポリマー」は、主鎖が1つのモノマー(すなわちホモポリマー)または2つ以上のモノマー(すなわちコポリマー)から誘導される分子を含む。ポリマーは典型的に少なくとも約2000の重量平均分子量を有する。
【0011】
ポリマーAは複数の酸性反復ユニットを有するが実質的にビニル基を含まず、すなわちポリマーAは、酸化還元硬化システムおよび水と組み合わせた際に硬化しないように、十分に少数のビニル基を有する。好ましくはポリマーAは、約1モルパーセント未満のビニル基を含有する。ポリマーA中の酸性反復ユニットは、水およびFASガラスの存在下で、ガラスから浸出するカチオンと反応して硬化したセメント組成物を形成する、カルボキシルまたはその他の酸性団(例えばホウ素、リンおよびイオウなどの原子のオキシ酸)であることができる。ポリマーAは完全に水溶性でなくても良いが、セメントのその他の液体成分と組み合わせた際にポリマーAが大量の沈殿を生じないように、少なくとも十分に水混和性(例えば少なくとも2重量%以上)であるべきである。ポリマーAは多様な材料から多様な方法で形成できる。ポリマーAの好ましい形態は、α,β−不飽和カルボン酸のポリマーを含む。このようなポリマーとしては、アクリル酸、2−クロロアクリル酸、2−シアノアクリル酸、アコニット酸、シトラコン酸、フマル酸、グルタコン酸、イタコン酸、マレイン酸、メサコン酸、メタクリル酸、チグリン酸、およびそれらの混合物またはコポリマーのポリマーが挙げられるが、これに限定されるものではない。適切なポリマーA材料は種々様々な販売元から入手でき、多くは、KETAC−FILTM(3M ESPE デンタル・プロダクツ(3M ESPE Dental Products))、FUJI IITMおよびFUJI IXTM(G−Cデンタル・インダストリアル・コープ(G−C Dental Industrial Corp.))、およびCHEMFILTMSuperior(デンツプライ・インターナショナル(Dentsply International))などの現在入手できるグラスアイオノマーセメント中に存在する。好ましくはポリマーAは、ポリアクリル酸、アクリル酸:イタコン酸コポリマー、またはアクリル酸:マレイン酸コポリマーを含む。その他のカルボン酸のポリマーまたはコポリマーの置換または付加によって、変化した靭性および変化した硬化時間を提供できる。α,β−不飽和カルボン酸と、例えばN−ビニルピロリドンなどの少量のその他の非酸性モノマーとの、または種々のアクリレート末端ポリエーテルとの、またはα,β−不飽和カルボン酸(例えばメチルメタクリレート)エステルとなどのコポリマーも使用できる。当業者には明らかなように、ポリマーAは、良好な保存、取り扱い、および混合特性を提供するのに十分な分子量を有するべきである。ポリマーAの好ましい分子量は、ゲル透過クロマトグラフィーとポリスチレン標準を使用した評価で、約3000〜約300,000重量平均分子量であり、約10,000〜約150,000が最も好ましい。硬化後に所望の設定または硬化速度および所望の全体的特性を提供するために、セメントは十分な量のポリマーAを含有すべきである。好ましくは混合されているが未硬化の本発明のセメントは、混合されているが未硬化のセメントの構成要素総重量(水を含む)を基準にして、約0.5〜約30重量%、より好ましくは約0.5〜約20重量%、そして最も好ましくは約1〜約10重量%のポリマーAを含有する。
【0012】
ポリマーBは、複数の酸性反復ユニットおよび複数の重合可能なビニル基を有する。酸性反復ユニットは、上でポリマーAについて述べたようなものであることができる。ビニル基によって、ポリマーBが酸化還元硬化システム存在下で重合できるようになる。ポリマーBは完全に水溶性である必要はないが、セメントのその他の液体成分と組み合わせた際に大量の沈殿を生じないように、少なくとも十分に水混和性(例えば少なくとも5重量%以上)であるべきである。ポリマーBは多様な材料から多様な方法で形成できる。ポリマーBを形成する都合の良い一方法は、ポリマーAとして使用するのに適切な(またはポリマー酸無水物などのポリマーA前駆物質として使用するのに適切な)材料と、酸または酸無水物反応性基を含有し、ポリマーB中に所望の重合可能な官能性を提供する1つ以上のビニル基を含有するモノマーとを部分的に反応させることを伴う。酸または酸無水物反応性基は、ポリマーA上の酸ユニットと(またはポリマーAのポリマー酸無水物前駆物質中の無水物ユニットと)反応して、得られる反応生成物中にペンダントのビニル基を提供する。ポリマーBを形成するもう一つの都合の良い方法は、適切なα,β−不飽和カルボン酸と、1つ以上のこのようなペンダントのビニル基を含有する適切なα,β−不飽和モノマーとを共重合させることを伴う。好ましくはポリマーBビニル基は、アクリレートまたはメタクリレート基である。最も好ましくはポリマーBビニル基は、その他の適切な有機結合基のアミド結合を通じてポリマー主鎖に結合する。その他の適切な化学基としては、スチリル(CH2:CHC6H5)基、アリル(CH2:CHCH2−)基、および当業者にはよく知られたその他の化学基が挙げられるが、これに限定されるものではない。好ましくは、酸性反復ユニットおよびビニル基の数が調節されて、セメントの硬化中、および硬化後の双方で、セメントに適切な特性バランスが提供される。約70〜約90モル%の酸性反復ユニット、および約10〜約30モル%のビニル基を含有するポリマーが好ましい。ポリマーBの適切な実施態様としては、米国特許第4,872,936号、第5,130,347号、および第5,227,413号で述べられたものが挙げられるが、これに限定されるものではない。適切なポリマーB材料は、現在入手できるVITREMERTMおよびVITREBONDTM(3M ESPE デンタル・プロダクツ(3M ESPE Dental Products))などのRMGIセメント中に見られる。これらのセメントはポリマーBを含有するが、ポリマーAは含有しない。好ましくはポリマーBは、米国特許第5,130,347号で示されるように、部分的にイソシアネートエチルメタクリレートと反応している、アクリル酸:イタコン酸コポリマーを含む。当業者には理解されるように、ポリマーBは良好な保存、取り扱い、および混合特性を提供するのに十分な分子量を有するべきである。ポリマーBの好ましい分子量は、約3000〜約300,000重量平均分子量であり、約10,000〜約150,000が最も好ましい。セメントは、所望の硬化速度、および硬化に続いて所望の全体的特性を提供するために、十分な量のポリマーBを含有すべきである。好ましくは混合されているが未硬化の本発明のセメントは、混合されているが未硬化のセメント構成要素の総重量(水を含む)を基準にして、約1〜約30重量%、約1〜約25重量%、そして最も好ましくは約5〜約20%重量のポリマーBを含有する。
【0013】
FASガラスは、ガラスをポリマーAおよび水と混合すると硬化したセメントが形成するように、好ましくは十分な溶出性カチオンを含有する。ガラスは、硬化したセメントが抗齲蝕性特性を有するように、好ましくは十分な溶出性フッ化物イオンも含有する。ガラスは、FASガラス製造技術分野の当業者にはよく知られた技術を使用して、フッ化物、アルミナおよびその他のガラス形成成分を含有する溶融物から製造できる。FASガラスは、その他のセメント構成要素と都合良く混合でき、得られる混合物を口の中で使用した際に良好に機能するように、好ましくは十分に微粉化された粒子形態である。例えば沈降分析器を使用して測定されたFASガラスの好ましい平均粒径は約0.2〜約15μmであり、より好ましくは約1〜10μmである。適切なFASガラスは当業者にはよく知られており、種々様々な販売元から入手でき、多くはVITREMERTM、VITREBONDTM、RELYXTMLUTINGセメントおよびKETAC−FILTM(3M ESPE デンタル・プロダクツ(3M ESPE Dental Products))、FUJI IITMおよびFUJI IXTM(G−Cデンタル・インダストリアル・コープ(G−C Dental Industrial Corp.))、およびCHEMFILTMSuperior(デンツプライ・インターナショナル(Dentsply International))などの現在入手できるグラスアイオノマーセメント中に存在する。FASガラスには任意に表面処理を施すことができる。適切な表面処理としては、酸洗浄(例えばリン酸処理)、ホスフェート処理、酒石酸などのキレート剤での処理、およびシランまたは酸性または塩基性シラノール溶液での処理が挙げられるが、これに限定されるものではない。セメントの保存安定性を増大できることから、望ましくは処理溶液または処理されたガラスのpHは、中性または中性近くに調節される。得られる処理されたガラスは、FASガラス、ポリマーA、およびポリマーBを含有するセメント中で使用でき、FASガラスおよびポリマーAのみ、あるいはFASガラスおよびポリマーBのみを含有するセメント中でも使用できる。
【0014】
セメントは、所望の硬化速度、および硬化に続いて所望の全体的特性を提供するために、十分な量のFASガラスを含有すべきである。好ましくは混合されているが未硬化の本発明のセメントは、混合されているが未硬化のセメント構成要素の総重量(水を含む)を基準にして、重量で約90%未満、より好ましくは約25%〜約85%、そして最も好ましくは約45%〜約75%のFASガラスを含有する。
【0015】
酸化還元硬化システムは、セメント構成要素を混合した際に、ポリマーB上のビニル基の硬化を促進する。硬化は暗反応であり、すなわち光の存在に依存せず、光の不在下で進行できる。本発明では、多様な酸化還元硬化システムを用いることができる。典型的にこれらのシステムは、還元剤および酸化剤を用いる。還元剤および酸化剤は、好ましくは混合セメントの液体構成要素の組み合わせに可溶性である。有用な還元剤および酸化剤としては、G.S.ミスラ(Misra)およびU.D.N.パジュパイ(Bajpai)著「酸化還元重合(Redox Polymerization)」Prog.Polym.Sci.,8,61−131(1982)で示されるものが挙げられるが、これに限定されるものではない。還元剤および酸化剤は好ましくは十分に貯蔵安定性でもあり、望ましくない着色がなく、典型的な歯科用条件下での保存および使用が可能である。適切な還元剤は当業者にはよく知られており、アスコルビン酸、塩化コバルト(II)、塩化第一鉄、硫酸鉄、ヒドラジン、種々のアミン、ヒドロキシルアミン(酸化剤の選択に左右される)、シュウ酸、チオ尿素、および酸化状態V以下のイオウのオキシ酸の誘導体が挙げられるが、これに限定されるものではない。酸化状態IVのイオウのオキシ酸の誘導体が特に有用である。適切な酸化剤は当業者にもよく知られており、塩化コバルト(III)、t−ブチルヒドロペルオキシド、塩化第二鉄、ヒドロキシルアミン(還元剤の選択に左右される)、過ホウ酸とその塩、および過マンガン酸または過硫酸アニオンの塩が挙げられるが、これに限定されるものではない。セメント中に存在すると光重合開始剤に干渉するかもしれないが、過酸化水素も使用できる。特に還元剤が少なくとも1つのイオウIVのオキシ酸またはその誘導体を含む場合、場合によっては酸素(例えば外来性空気からの)が酸化剤の役割を果たすことができる。また2つ以上の酸化剤、または2つ以上の還元剤を使用することも望ましいかもしれない。少量の遷移金属化合物を添加して、酸化還元硬化速度を加速しても良い。還元剤と酸化剤の量は、ポリマーBの所望の重合程度を提供するのに十分であるべきである。好ましくは混合されているが未硬化の本発明のセメントは、混合されているが未硬化のセメント構成要素の総重量(水を含む)を基準にして、総合重量約0.01〜約10%、より好ましくは約0.2〜約5%、そして最も好ましくは約0.5〜約5%の還元剤および酸化剤を含有する。米国特許第5,154,762号で述べられるように、還元剤または酸化剤はマイクロカプセル封入できる。これにより概してセメントパーツの貯蔵安定性が向上し、必要ならば還元剤と酸化剤の双方を共に包装できるようになる。例えば封入剤の適切な選択を通じて、酸化剤と還元剤の双方をFASガラスと組み合わせて貯蔵安定状態に保つことができる。同様に水不溶性封入剤の適切な選択を通じて、還元剤と酸化剤をポリマーA、ポリマーB、および水と組み合わせて貯蔵安定状態に保つことができる。好ましくは封入剤は医学的に許容可能なポリマーであり、良好な皮膜形成剤である。また封入剤のガラス転移温度(Tg)は、好ましくは室温を超える。
【0016】
セメントには光開始剤を添加できるが必須ではない。光開始剤は適切な波長と強度の光への暴露時に、ポリマーB上のビニル基の重合を促進できなくてはならない(例えばα,β−不飽和基のラジカル架橋を促進できる)。光開始剤は、好ましくは十分に貯蔵安定性で望ましくない着色がなく、典型的な歯科用条件下での保存および使用が可能である。可視光光開始剤が好ましい。光開始剤は、好ましくは水溶性または水混和性である。極性基を有する光開始剤は、通常十分な程度の水溶性または水混和性を有する。光開始剤はしばしば単独で使用できるが、典型的に適切な供与体化合物または適切な促進剤(例えばアミン、過酸化物、リン化合物、ケトン、およびα−ジケトン化合物)と組み合わせて使用される。適切な可視光誘発および紫外光誘発開始剤は、当業者にはよく知られている。追加的な水素供与体(ナトリウムベンゼンスルフィナート、アミン、およびアミンアルコールなど)を含むまたは含まないα−ジケトン(例えばカンホルキノン)とジアリールヨードニウム塩(例えば塩化ジフェニルヨードニウム、臭化物、ヨウ化物、またはヘキサフルオロリン酸)との組み合わせが特に好ましい。用いる場合、光開始剤は、所望の光重合速度を提供するのに十分な量で存在しなくてはならない。この量は、光源、放射エネルギーに暴露させるセメント層の厚さ、および光開始剤の消光率にある程度左右される。好ましくは、混合されているが未硬化の本発明の光硬化性セメントは、混合されているが未硬化のセメント構成要素の総重量(水を含む)を基準にして、約0.01〜約5%、より好ましくは約0.1〜約2%の光重合開始剤を含有する。
【0017】
本発明のセメントは、水を含有する。水は販売されるセメント中に存在でき、あるいは(好ましさに劣るが)歯科医によって、混合および使用直前に添加されることができる。コンポマーとは異なり、適用時にかなりの水がセメント中に存在する。水は、蒸留、脱イオン、また水道水であることができる。概して脱イオン水が好ましい。水の量は、適切な取り扱いおよび混合特性を提供するのに、そしてFASガラスとポリマーAおよびポリマーB上の酸性反復ユニットとの反応におけるイオンの輸送を可能にするのに十分であるべきである。好ましくは水は、混合されているが未硬化のセメントを形成するのに使用される成分の総重量の約0.5%〜約40%、より好ましくは約1%〜約30%、そして最も好ましくは約5%〜約20%に相当する。
【0018】
本発明のセメントは、所望するならば、1つ以上の溶剤、希釈剤またはα,β−不飽和モノマーも含有できる。適切な溶剤または希釈剤としては、エタノールおよびプロパノールなどのアルコールが挙げられるが、これに限定されるものではない。α,β−不飽和モノマーの添加によって、靭性、付着性、硬化時間などの変更された特性を提供できる。α,β−不飽和モノマーを用いる場合、それらは好ましくは水溶性、水混和性または水分散性である。2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、グリセロールモノまたはジ−メタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ウレタンメタクリレート、アクリルアミド、メタクリルアミド、メチレンビス−アクリルアミドまたはメタクリルアミド、およびジアセトンアクリルアミドおよびメタクリルアミドなどの水溶性、水混和性、または水分散性のアクリレートおよびメタクリレートが好ましい。またグリセロールリン酸モノメタクリレート、グリセロールリン酸ジメタクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレートリン酸、クエン酸ジまたはトリメタクリレートなどのその他のα,β−不飽和酸性のモノマーを反応性希釈剤として使用しても良い。所望するならば、α,β−不飽和モノマーの混合物を添加できる。好ましくは混合されているが未硬化の本発明のセメントは、混合されているが未硬化のセメント構成要素の総重量(水、溶剤、希釈剤、およびα,β−不飽和モノマーを含む)を基準にして、総合重量約0.5〜約40%、より好ましくは約1〜約30%、そして最も好ましくは約5〜約20%の水、溶剤、希釈剤、およびα,β−不飽和モノマーを含有する。
【0019】
本発明のセメントは、非フッ化物放出充填材も含有できる。これらの充填材は、酸反応性または非酸反応性であることができる。FASガラス同様、非フッ化物放出充填材は、都合良くその他のセメント構成要素と混合でき、口の中で使用できるように、好ましくは十分に微粉化された粒子形態である。適切な酸反応性充填材としては、金属酸化物および水酸化物と、ポリマーAまたはポリマーBの酸性反復ユニットと反応する金属塩と、ストロンチウム、カルシウム、亜鉛、アルミニウム、鉄またはジルコニウムなどの溶出性多価カチオンを含有する非フッ化物放出ガラスとが挙げられるが、これに限定されるものではない。適切な金属酸化物としては、酸化バリウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、および酸化亜鉛などが挙げられるが、これに限定されるものではない。適切な金属水酸化物は、水酸化バリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛等である。適切な金属塩としては、例えば酢酸アルミニウム、塩化アルミニウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化亜鉛、硝酸アルミニウム、硝酸バリウム、硝酸カルシウム、硝酸マグネシウム、および硝酸ストロンチウムなどの多価カチオンの塩が挙げられるが、これに限定されるものではない。適切なガラスとしては、ホウ酸ガラスおよびリン酸ガラスが挙げられるが、これに限定されるものではない。適切な非酸反応性充填材としては、ヒュームドシリカ、アルミノケイ酸バリウム、ジルコニア−シリカ微小球、および磨砕石英が挙げられるが、これに限定されるものではない。非酸反応性充填材は、ペースト/ペースト調合物中で特に有用である。適切な酸反応性および非酸反応性充填材は当業者にはよく知られており、種々の販売元から入手できる。所望するならば充填材に、上でFASガラスについて述べたような表面処理を施すことができる。充填材の量は、硬化前に所望の混合および取り扱い特性、そして硬化後に良好な性能を提供するのに十分であるべきだが、所望の抗齲蝕性活性度を提供するのに十分なFASガラスの組み込みを阻むほど大きくてはならない。好ましくは充填材は、重量で、未硬化セメント構成要素総重量(水を含む)の約50%未満、より好ましくは約40%未満、そして最も好ましくは0%〜約30%に相当する。
【0020】
所望するならば、本発明のセメントは、顔料、キレート剤、レオロジー調節剤などのその他の典型的なアイオノマーアジュバントを含有できる。このようなアジュバントのタイプおよび量は、当業者には良く知られている。
【0021】
本発明のセメントは、二液型粉末/液体、ペースト/液体、およびペースト/ペーストシステムをはじめとする種々の形態で提供される。それぞれが粉末、液体、ゲルまたはペーストの形態である2つ以上のパーツの組み合わせを用いるその他の形態も可能である。このような複数パートシステムでは、ポリマーAおよびBはセメントの別々のパートに含まれることができ、あるいはセメントの1パートのみに含まれることができる。複数パートシステムの一例として、FASガラスおよびポリマーAまたはポリマーBは第1の無水パートに含まれることができ、水は第2のパートに含まれることができる。例えば粉末/液体システムでは、FASガラスを含有して、任意に凍結乾燥の(例えばフリーズドライの)またはその他の無水形態のポリマーAまたはポリマーB(あるいはポリマーAとポリマーBの双方)を含有する粉末と、ポリマーB、ポリマーA(あるいはポリマーBとポリマーAの双方)、および水を含有する液体とを組み合わせることができる。酸化還元硬化システムを粉末および液体の片方または双方に添加でき、必要に応じて封入して時期尚早の反応を防止できる。典型的にセメントは、ふさわしくデザインされた容器内に包装されたセメント成分と共にセメントの使用説明書、そして任意に歯科医がセメントを調製して使用するのを助ける、1つ以上のふさわしくデザインされた補助装置(例えば混合または分注機器)を含有する密閉されたキットの形態で販売される。
【0022】
ペースト/液体システムの一例として、ペーストはFASガラスを含有でき、液体は水を含有できる。例えばペーストは、FASガラスおよび適切なα,β−不飽和モノマーまたは反応性オリゴマーを含有でき、液体は、ポリマーA、ポリマーB、水そして任意に適切なα,β−不飽和モノマーまたはオリゴマーを含有できる。酸化還元硬化システムをペーストおよび液体の片方または双方に添加して、必要に応じて封入して時期尚早の反応を防止できる。
【0023】
ペースト/ペーストシステムの一例として、FASガラスは第1のペーストに含まれることができ、ポリマーBは第2のペーストに含まれることができる。例えば第1のペーストはFASガラスおよび適切なα,β−不飽和モノマーを含むことができ、第2のペーストはポリマーA、ポリマーB、水、非酸反応性充填材、そして任意に適切なα,β−不飽和モノマーを含むことができる。酸化還元硬化システムをこのような任意のあらゆるペーストに添加して、必要に応じて封入して時期尚早の反応を防止できる。
【0024】
本発明のセメントは、従来の技術を使用して混合し、臨床的に適用できる。硬化灯は必要でなく、所望されない(セメント中に光重合開始剤が含まれない限り)。セメントは、従来の自己硬化グラスアイオノマーの便宜を提供しながら、光硬化またはトリキュア(tri−cure)グラスアイオノマーの特性である改善された物理特性を提供できる。セメントは硬組織の前処理を必要とせずに、象牙質およびエナメル質に非常に良好な付着性を提供できる。セメントは、非常に良好な長期フッ化物放出も提供できる。したがって本発明のセメントは、光またはその他の外的硬化エネルギーの適用なしにバルク硬化でき、前処理を必要とせず、改善された曲げ強さをはじめとする改善された物理特性を有し、抗齲蝕性硬化のための高いフッ化物放出を有するグラスアイオノマーセメントを提供する。セメントは、従来の光硬化性セメントの硬化を達成するのが困難であるかもしれない臨床用途で、特に役立つ。このような用途としては深部修復、大型歯冠形成、歯内修復、歯科矯正ブラケット付着(例えばペースト部分をブラケットにあらかじめ塗布し、液体部分を後から歯牙上にはけ塗りできるプレコートブラケットをはじめとする)、バンド、頬側チューブおよびその他の機器、金属歯冠またはその他の光不透過性補綴機器の歯牙への装着、および口の近接不能領域におけるその他の修復用途が挙げられるが、これに限定されるものではない。FASガラスとポリマーAおよびポリマーB上の酸性反復ユニットとのイオン硬化反応、並びにポリマーB上のビニル基が関与する別個の酸化還元硬化暗反応との組み合わせにより、完全で均一な硬化および良好な臨床特性の保持が容易になる。したがって本発明のセメントは、汎用性修復として有望である。
【0025】
セメントは、歯科医またはその他の使用者によって、磨砕または別のやり方でカスタムフィット形状に成形できる予備成形硬化製品の形態でも提供できる。
【0026】
種々の粉末/液体システムを示す、以下の例証を目的とする実施例で本発明のセメントをさらに詳しく説明する。その他のシステムが調製されるやり方は、当業者には容易に理解されるであろう。このような任意のシステムの調合に際して、構成要素の混合および使用前の保存中に時期尚早の硬化反応を引き起こすかもしれない組み合わせを避けるために、注意を払わなくてはならない。下に示す実施例はFASガラスの割合が比較的多いので、比較的粘稠である。これらの比較的粘稠な調合物は、非外傷性の修復技術(「ART」、J.フレンケン(Frencken)、T.パイロット(Pilot)、Y.ソンパイザン(Songpaisan)、P.ファンタムバニット(Phantumvanit)著「非外力性修復処理(Atraumatic Restorative Treatment)」Journal of Public Health Dentistry、56、No.3(1996年特別号)を参照されたい)あるいは最小介入(「MI」)修復技術(M.タイアス(Tyas)、K.アニュサビス(Anusavice)、J.フレンケン(Frencken),G.マウント(Mount)著「最小介入歯科―レビュー(Minimal Intervention Dentistry−a Review)」FDI Commission Project1−97、International Dental Journal,50:1−12(2000)を参照されたい。)で使用するのに特に有用であるかもしれない。下に示す配合の単純な変更によって、多数のその他の歯科用および歯科矯正用途に適切なその他の調合物(例えば粘稠度がより高いまたは低い調合物)が提供される。特に断りのない限りあらゆる部および百分率は重量を基準とし、あらゆる水は脱イオン水である。
【0027】
開始材料に関する以下の略語を用いた。
AA:ITA ポリマーAは、米国特許第5,130,347号の実施例3に従って、アクリル酸とイタコン酸とのモル比4:1のコポリマーから調製した。分子量(平均)=106,000、多分散性ρ=4.64。
AA:IA:IEM ポリマーBは、米国特許第5,130,347号実施例11の乾燥ポリマー調製に従って、AA:ITAを十分な2−イソシアネートエチルメタクリレートと反応させて、コポリマーの酸性団の16モル%をペンダントのメタクリレート基に転換させて製造した。
BHT ブチル化ヒドロキシトルエン。
EPS 米国特許第5,154,762号の実施例9に従って調製した封入過硫酸カリウム。
FAS I 米国特許第5,154,762号実施例1のガラスAと同様の(しかし表面積2.8m2/gを有する)アスコルビン酸処理FASガラスは、液体処理溶液でシラン処理した。処理溶液は、4部のA174γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(CKウィトコ・コープ(CK Witco Corp.))と40部の水を組み合わせ、氷酢酸を添加してpH3.01を得て、0.5時間撹拌して調製した。得られた透明な処理溶液を100部のガラス液体と混合し、スラリーを提供した。スラリーを1.5時間撹拌し、テフロン(TEFLON)TMポリテトラフルオロエチレン(デュポン(DuPont))で覆われたトレー内に注ぎ、80℃で16時間乾燥させた。得られた乾燥ケークを60μmの篩いにかけて粉砕した。
FAS II FAS Iと同様のFASガラスを調製したが、74μmの篩にかけた。
FAS III 米国特許第5,154,762号実施例1のガラスフリットを表面積84m2/gに磨砕して、液体処理溶液でシラン処理した。32部のA174γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(CKウィトコ・コープ(CK Witco Corp.))、224部の水、および32部の氷酢酸を組み合わせて0.5時間撹拌し、処理溶液を調製した。得られた透明な処理溶液を400部のガラス液体と混合し、スラリーを提供した。30分間の混合後、水酸化アンモニウムを添加してpHを6.7に調節した。次に混合物をガラストレーに注いで、80℃で17時間乾燥させた。得られた乾燥ケークを74μmの篩にかけて粉砕した。
FAS IV FAS IVはFAS I同様であるが、シラン処理なし。
FAS V FAS IIとIVの50/50配合物。
GDMA グリセリルジメタクリレート。
HEMA 2−ヒドロキシエチルメタクリレート。
PS 細かく粉砕した過硫酸カリウム。
STS ナトリウムp−トルエンスルフィナート。
【0028】
以下の測定のための略語を用いた。
CS 圧縮強さは、最初に混合セメントサンプルを内径4mmを有するガラスチューブに注入して評価した。サンプル末端をシリコーンプラグで塞いだ。充填したチューブに0.275MPaの圧力を5分間かけた。光硬化セメント標本では、圧力をかけたまま、2台のXL3000TM歯科用硬化灯(3M)への放射暴露によってサンプルを硬化した。自己硬化セメント標本ではそうでなく、サンプルを37℃および≧90%の相対湿度のチャンバーに入れて1時間放置した。次に硬化したサンプルを37℃の水中に1日間入れ、次に8mm長さに切断した。ISO標準7489に従って、1mm/分のクロスヘッド速度で操作されるINSTRONTMユニバーサル試験器(インストロン・コープ(Instron Corp.))を使用して圧縮強さを求めた。
DA 象牙質付着性は、米国特許第5,154,762号で述べられた手順に従ったが象牙質の前処理を使用せずに測定した。
DTS 直径引張り強さは、上述のCS手順を使用したが2mm長さに切断したサンプルを使用して測定した。
EA エナメル付着性は、米国特許第5,154,762号で述べられた手順に従って測定した。
FR フッ化物放出は、セメントサンプルを混合し、Cクランプを使用して中程度の圧力で締め付けた2枚のプラスチックシートでキャッピングされた直径20mm×高さ1mmの円柱状型枠に入れ、試験管内(in vitro)で評価した。セメントを20分間硬化させ、次に調湿チャンバーに1時間保存した。サンプルをチャンバーから取り出して、異なる期間37℃のオーブン内の25mlの水を含有するバイアル内に各標本を別々に浸漬した。それぞれの測定間隔で、標本バイアルをオーブンから取り出して、10mlの水を標本バイアルから量り取り、10mlのTISAB IITM全イオン強度調節緩衝液(シグマ・アルドリッチ(Sigma Aldrich))と合わせた。得られた混合物を撹拌し、フッ化物イオン選択的電極を使用して測定し、3個のサンプルの平均を使用して、あてはまる測定期間について、セメント1グラム当たりから浸出したフッ化物の累積的μgを求めた。バイアルに新鮮な脱イオン水を補充して、次の測定期間までオーブンに戻した。
FS 曲げ強さは、混合セメントサンプルをテフロン(TEFLON)TMポリテトラフルオロエチレン(デュポン(DuPont))からできた2mm×2mm×25mmの型枠内に入れて評価した。充填された型枠を2枚のポリエステルシート間に挟んで、Cクランプのジョーの間で締め付けた。アセンブリーを37℃および相対湿度≧90%のチャンバーに入れて、10分間放置した。Cクランプを除去し、型枠をチャンバー内にさらに1時間放置した。次にサンプルを37℃の水に1日間入れた。次に硬化したセメントを型枠から取り出して紙やすりで磨いてサンプルを平らにし、次にISO標準4049に従って実施した三点曲げ試験を使用して、曲げ強さについて試験した。INSTRON試験器のクロスヘッド速度は0.75mm/分であり、2個の下部支持体間の距離は約20mmであった。
RH 相対湿度。
【実施例】
【0029】
実施例1
12.5部のAA:ITA、12.5部のAA:ITA:IEM、5部のHEMA、および20部の水を構成要素が溶解するまで混合して、液体部分を調合した。100部のFASI、1.2部のSTS、および1部のPSを共にタンブリングして、粉末部分を調合した。液体部分および粉末部分を2.7:1粉末/液体比で手動でへらで混ぜ、歯科用硬化ランプを使用せずに、ISO標準9917で述べられた型枠内で自己硬化させた。400gの圧子を使用して、硬化時間を評価した。セメントは2分55秒の硬化時間、162MPaのCS、28MPaのDTS、4.2MPaのDA、および6.2MPaのEAを有した。これらの値は、優れた物理特性と性能を表す。
【0030】
実施例2
実施例1の方法を使用して、12.5部のAA:ITA、12.5部のAA:ITA:IEM、5部のGDMA、および20部の水を構成要素が溶解するまで混合して、液体部分を調合した。得られた液体部分と実施例1の粉末部分を2.7:1の粉末/液体比で手動でへらで混ぜ、自己硬化させた。セメントは3分15秒の硬化時間、145MPaのCS、27MPaのDTS、58MPaのFS、4.5MPaのDA、および8.0MPaのEAを有した。これらの値は、優れた物理特性と性能を表す。
【0031】
実施例3
実施例1の方法を使用して、14.4部のAA:ITA、35.6部のAA:ITA:IEM、17.1部のHEMA、0.06部のBHT、および32.9部の水を構成要素が溶解するまで混合して、液体部分を調合した。得られた液体部分と実施例1の粉末部分を2.7:1の粉末/液体比で手動でへらで混ぜ、自己硬化させた。セメントは、3分35秒の硬化時間、173MPaのCS、32MPaのDTS、60MPaのFS、5.1MPaのDA、および9.1MPaのEAを有した。これらの値は、優れた物理特性と性能を表す。
【0032】
実施例4
実施例1の方法を使用して、100部のFASIII、1.2部のSTS、および2部のEPSを混合して、粉末部分を調合した。得られた粉末部分と実施例3の液体部分とを2.7:1の粉末/液体比で手動でへらで混ぜ、自己硬化させた。セメントは3分10秒の硬化時間、189MPaのCS、33MPaのDTS、62MPaのFS、4.11MPaのDA、および5.57MPaのEAを有した。これらの値は、優れた物理特性と性能を表す。
【0033】
実施例5
実施例1の方法を使用して、100部のFAS IV、1.2部のSTS、および2部のEPSを混合して、粉末部分を調合した。得られた粉末部分を実施例3の液体部分と2.5:1の粉末/液体比で手動でへらで混ぜ、自己硬化させた。セメントは3分15秒の硬化時間、210MPaのCS、41MPaのDTS、4.11MPaのDA、58MPaのFS、5.19MPaのDA、および9.57MPaのEAを有した。これらの値は、優れた物理特性と性能を表す。
【0034】
開放容器内で液体粉末部分を90%のRHおよび37℃で2ヶ月間老化させ、次に液体部分と混合して、2ヶ月の老化後のセメントの物理特性を再評価した。表1に示すように、老化させた粉末は最初の粉末に非常によく似た特性であった。
【0035】
【表1】
【0036】
セメントのフッ化物放出を評価して、2つの市販されるグラスアイオノマー材料と比較した。それぞれ曲線11、13、および15として、実施例5のセメント、VITREMERTMRMGIセメント(3M ESPE)、および従来のFUJI IXTMグラスアイオノマーセメント(G−Cデンタル・インダストリアル・コープ(G−C Dental Industrial Corp.))について、6ヶ月間にわたる累積的フッ化物放出を示す図1に、結果を示す。図1に示されるように、実施例5のセメントは、2つの市販のグラスアイオノマーセメントよりも高いフッ化物放出を提供した。さらにRMGIセメントとは異なり、実施例5のセメントは、硬化灯を必要としなかった。また市販のセメントのどちらとも異なり、実施例5のセメントは歯牙の前処理の使用を必要としなかった。
【0037】
比較例1
実施例1の方法を使用して、50部のAA:ITA、45部の水、および5部の酒石酸を構成要素が溶解するまで混合して、液体部分を調合した。得られた液体部分とシラン処理されていないFAS IVの前駆物質を2.7:1の粉末/液体比で手動でへらで混ぜ、自己硬化させた。得られたセメントは、従来のグラスアイオノマーに近似して、3分間の硬化時間、173MPaのCS、28MPaのDTS、および29MPaのFSを有した。このようにしてCSおよびDTS値は比較的高かったが、FS値はそうでなかった。
【0038】
比較例2
製造元の説明書に従って、従来のFUJI IXTMグラスアイオノマーセメントを混合し、型枠内で自己硬化させた。得られたセメントは、31MPaのFS、2.4MPaのDA(歯牙前処理なし)、および6.26MPaのEA(これも歯牙前処理なし)を有した。これは比較例1と比べてFSの小さな増大を表すが、上で報告した本発明のセメントについて得られたFS値ほどには高くない。さらに本発明のセメントは、未処理象牙質とエナメル質への改善された付着性を提供した。
【0039】
比較例3
製造元の説明書に従って、VITREMERTM樹脂変性グラスアイオノマーセメント(3M ESPE)を混合して、型枠内で自己硬化させた。得られたセメントは0MPaのDA(歯牙前処理なし)、および2.2MPaのEA(これも歯牙前処理なし)を有した。この場合も本発明のセメントは、未処理象牙質とエナメル質への改善された付着性を提供した。
【0040】
実施例6〜14
実施例1の方法を使用して、下の表2に示す相対量で、ポリマーA(AA:ITA)、ポリマーB(AA:ITA:IEM)、HEMAおよび水を組み合わせて一連の液体部分を調製した。各液体は、0.06部のBHTも含有した。液体は3〜4のpHを有した。粉末部分は、100部のFASI、1.2部のSTS、および1部のPSを混合して調合した。液体部分および粉末部分を2.7:1の粉末/液体比で手動でへらで混ぜ、自己硬化させた。セメントは、表2に示す硬化時間、圧縮強さ、直径引張り強さ、象牙質付着性、およびエナメル付着性の値を有した。これらの実施例は計画実験について終点を含んだので、いくつかの測定値は、上で報告した本発明のその他のセメントについて得られたものほど高くない。
【0041】
【表2】
【0042】
表2の結果は、様々な液体配合、そしてセメントのいくつかの物理特性に対するそれらの影響を示す。
【0043】
実施例15および比較例4〜7
実施例1の方法を使用して、表3に示す相対量で、ポリマーA(AA:ITA)、ポリマーB(AA:ITA:IEM)、HEMA、水、酒石酸およびBHTを組み合わせ、一連の液体部分を調製した。100部のFAS IV、1.16部のSTS、および1.94部のEPSを混合して、粉末部分を調合した。液体部分と粉末部分を2.7:1の粉末/液体比で手動でへらで混ぜ、自己硬化させた。セメントは、表3に示す硬化時間、圧縮強さ、直径引張り強さ、曲げ付着性、象牙質付着性、およびフッ化物放出値を有した。表3の結果は、ポリマーAとポリマーBの双方を含有するセメントについて、非常に良好なフッ化物放出と共に、CS、DTS、FS、およびDAの相乗的増大を示す。
【0044】
【表3】
【0045】
本発明の範囲と精神を逸脱することなく本発明の種々の修正と変更ができることは、当業者には明らかであろう。したがって本発明は、ここで例証のみを目的とする記載事項により不当な制限を受けないものとする。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明のセメントおよび2つの市販のセメントについて、経時的なフッ化物の放出を示すグラフである。
Claims (40)
- a)複数の酸性反復ユニットを有するが、重合可能なビニル基を実質的に含まないポリマーと、
b)複数の酸性反復ユニットおよび複数の重合可能なビニル基を有するポリマーと、
c)フルオロアルミノシリケートガラスと、
d)ビニル基の暗硬化を開始できる酸化還元硬化システムと、
e)水と
を含むグラスアイオノマーセメント。 - 前記フルオロアルミノシリケートガラスが、酸、ホスフェート、キレート剤、シランまたはシラノールを含む表面処理を施されている、請求項1に記載のセメント。
- 前記ガラスが中性または中性に近いpHを有する、請求項2に記載のセメント。
- 前記酸化還元硬化システム構成要素の少なくとも1つが封入されている、請求項1に記載のセメント。
- 第1の無水パートにフルオロアルミノシリケートガラスと重合可能なビニル基を実質的に含まない前記ポリマーとを含み、第2のパートに水を含む複数パート製品の形態である、請求項1に記載のセメント。
- 第1の無水パートにフルオロアルミノシリケートガラスと複数の重合可能なビニル基を有する前記ポリマーとを含み、第2のパートに水を有する複数パート製品の形態である、請求項1に記載のセメント。
- ペースト中のフルオロアルミノシリケートガラスおよび液体中の水を含むペースト/液体製品の形態である、請求項1に記載のセメント。
- 第1のペースト中のフルオロアルミノシリケートガラスおよび第2のペースト中の非酸反応性充填材を含むペースト/ペースト製品の形態である、請求項1に記載のセメント。
- 重合可能なビニル基を実質的に含まない約0.5〜約30重量%の前記ポリマーと、複数の重合可能なビニル基を有する約1〜約30重量%の前記ポリマーと、約90重量%未満の前記フルオロアルミノシリケートガラスと、総合重量約0.01〜約10重量%の前記酸化還元硬化システムと、総合重量約0.5〜約40重量%の水および任意の追加的溶剤、希釈剤またはα,β−不飽和モノマーとを含む、請求項1に記載のセメント。
- 重合可能なビニル基を実質的に含まない約0.5〜約20重量%の前記ポリマーと、複数の重合可能なビニル基を有する約1〜約25重量%の前記ポリマーと、約25〜約85重量%の前記フルオロアルミノシリケートガラスと、総合重量約0.2〜約5重量%の前記酸化還元硬化システムと、総合重量約1〜約30重量%の水および任意の追加的溶剤、希釈剤またはα,β−不飽和モノマーとを含む、請求項1に記載のセメント。
- 重合可能なビニル基を実質的に含まない約1〜約10重量%の前記ポリマーと、複数の重合可能なビニル基を有する約5〜約20重量%の前記ポリマーと、約45〜約75重量%の前記フルオロアルミノシリケートガラスと、総合重量約0.5〜約5重量%の前記酸化還元硬化システムと、総合重量約5〜約20重量%の水および任意の追加的溶剤、希釈剤またはα,β−不飽和モノマーとを含む、請求項1に記載のセメント。
- 光開始剤をさらに含む、請求項1に記載のセメント。
- a)複数の酸性反復ユニットを有するが、重合可能なビニル基を実質的に含まないポリマーと、
b)複数の酸性反復ユニットおよび複数の重合可能なビニル基を有するポリマーと、
c)フルオロアルミノシリケートガラスと、
d)ビニル基の暗硬化を開始できる酸化還元硬化システムと、
e)水とを
内容物が集合的に含む2つ以上の容器を、セメントキットの使用説明書と共に含むグラスアイオノマーセメントキット。 - 使用者がセメントを調製して使用するのを助ける1つ以上の補助装置をさらに含む、請求項13に記載のキット。
- 第1の容器内のフルオロアルミノシリケートガラスと、重合可能なビニル基を実質的に含まない前記ポリマーとの無水混合物、および第2の容器内の水を含む、請求項13に記載のキット。
- 第1の容器内のフルオロアルミノシリケートガラスと、複数の重合可能なビニル基を有する前記ポリマーとの無水混合物、および第2の容器内の水を含む、請求項13に記載のキット。
- 第1の容器内のフルオロアルミノシリケートガラスを含有するペーストと、第2の容器内の水を含有する液体とを含む、請求項13に記載のキット。
- 第1の容器内のフルオロアルミノシリケートガラスを含有するペーストと、第2の容器内の非酸反応性充填材を含有するペーストとを含む、請求項13に記載のキット。
- 重合可能なビニル基を実質的に含まない約0.5〜約30重量%の前記ポリマーと、複数の重合可能なビニル基を有する約1〜約30%の前記ポリマーと、約90重量%未満の前記フルオロアルミノシリケートガラスと、総合重量約0.01〜約10重量%の前記酸化還元硬化システムと、総合重量約0.5〜約40重量%の水および任意の追加的溶剤、希釈剤またはα,β−不飽和モノマーとを含む、請求項13に記載のキット。
- a)複数の酸性反復ユニットを有するが、重合可能なビニル基を実質的に含まないポリマーと、
b)複数の酸性反復ユニットおよび複数の重合可能なビニル基を有するポリマーと、
c)フルオロアルミノシリケートガラスと、
d)ビニル基の暗硬化を開始できる酸化還元硬化システムと、
e)水と
を含むセメント構成要素を混合するステップと、
得られる混合物を硬化させるステップと
を含む、グラスアイオノマーセメントを製造する方法。 - 前記フルオロアルミノシリケートガラスの表面が、混合前に酸、ホスフェート、キレート剤、シランまたはシラノールで処理される、請求項20に記載の方法。
- 前記フルオロアルミノシリケートガラスが処理剤溶液で処理され、溶液または処理されたガラスのpHが中性または中性近くに調節されることにより、前記セメント構成要素の保存安定性を増大させる、請求項20に記載の方法。
- 前記酸化還元硬化システムの少なくとも1つの構成要素が混合前に封入される、請求項20に記載の方法。
- 前記セメント構成要素が、第1の無水パートにフルオロアルミノシリケートガラスと重合可能なビニル基を実質的に含まない前記ポリマーとを含み、第2のパートに水を含む複数パート製品として提供される、請求項20に記載の方法。
- 前記セメント構成要素が、第1の無水パートにフルオロアルミノシリケートガラスと複数の重合可能なビニル基を有する前記ポリマーとを含み、第2のパートに水を有する複数パート製品として提供される、請求項20に記載の方法。
- 前記セメント構成要素が複数パート製品として提供され、その少なくとも1つが凍結乾燥され、または別のやり方で乾燥される、請求項20に記載の方法。
- 前記セメント構成要素が、ペースト中のフルオロアルミノシリケートガラスおよび液体中の水を含むペースト/液体製品として提供される、請求項20に記載の方法。
- 前記セメント構成要素が、第1のペースト中のフルオロアルミノシリケートガラスおよび第2のペースト中の非酸反応性充填材を含むペースト/ペースト製品として提供される、請求項20に記載の方法。
- 前記セメント構成要素が予備成形品として提供される、請求項20に記載の方法。
- 前記セメント構成要素が、重合可能なビニル基を実質的に含まない約0.5〜約30重量%の前記ポリマーと、複数の重合可能なビニル基を有する約1〜約30重量%の前記ポリマーと、約90重量%未満の前記フルオロアルミノシリケートガラスと、総合重量約0.01〜約10重量%の前記酸化還元硬化システムと、総合重量約0.5〜約40重量%の水および任意の追加的溶剤、希釈剤またはα,β−不飽和モノマーとを含む、請求項20に記載の方法。
- 前記セメント構成要素が、重合可能なビニル基を実質的に含まない約0.5〜約20重量%の前記ポリマーと、複数の重合可能なビニル基を有する約1〜約25重量%の前記ポリマーと、約25〜約85%の前記フルオロアルミノシリケートガラスと、総合重量約0.2〜約5重量%の前記酸化還元硬化システムと、総合重量約1〜約30重量%の水および任意の追加的溶剤、希釈剤またはα,β−不飽和モノマーとを含む、請求項20に記載の方法。
- 前記セメント構成要素が、重合可能なビニル基を実質的に含まない約1〜約10重量%の前記ポリマーと、複数の重合可能なビニル基を有する約5〜約20%の前記ポリマーと、約45〜約75%の前記フルオロアルミノシリケートガラスと、総合重量約0.5〜約5%の前記酸化還元硬化システムと、総合重量約5〜約20%の水および任意の追加的溶剤、希釈剤またはα,β−不飽和モノマーとを含む、請求項20に記載の方法。
- 前記硬化が暗闇で起きる、請求項20に記載の方法。
- 前記セメント構成要素が光開始剤をさらに含む、請求項20に記載の方法。
- a)i)複数の酸性反復ユニットを有するが、重合可能なビニル基を実質的に含まないポリマーと、
ii)複数の酸性反復ユニットおよび複数の重合可能なビニル基を有するポリマーと、
iii)フルオロアルミノシリケートガラスと、
iv)ビニル基の暗硬化を開始できる酸化還元硬化システムと、
v)水と
を混合するステップと、
b)得られる混合物を歯牙組織に接触させて配置するステップと、
c)前記混合物を硬化させるステップと
を含む歯牙組織を治療する方法。 - 前記得られる混合物が、重合可能なビニル基を実質的に含まない約0.5〜約30重量%の前記ポリマーと、約1〜約30%の複数の重合可能なビニル基を有する前記ポリマーと、約90%未満の前記フルオロアルミノシリケートガラスと、総合重量約0.01〜約10%の前記酸化還元硬化システムと、総合重量約0.5〜約40%の水および任意の追加的な溶剤、希釈剤またはα,β−不飽和モノマーとを含む、請求項35に記載の方法。
- 前記硬化が暗闇で起きる、請求項35に記載の方法。
- 前記得られる混合物が、非外傷性のまたは最小の介入修復技術を使用して配置される、請求項35に記載の方法。
- 前記得られる混合物が歯牙の前処理を使用せずに配置される、請求項35に記載の方法。
- 前記得られる混合物が使用されて歯科矯正機器が歯牙組織に付着される、請求項35に記載の方法。
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