JPH09509392A - ペースト:ペーストガラスイオノマーセメント系および方法 - Google Patents

ペースト:ペーストガラスイオノマーセメント系および方法

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JPH09509392A JP7522376A JP52237695A JPH09509392A JP H09509392 A JPH09509392 A JP H09509392A JP 7522376 A JP7522376 A JP 7522376A JP 52237695 A JP52237695 A JP 52237695A JP H09509392 A JPH09509392 A JP H09509392A
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ワン,ビン
ビー. ミトラ,スミタ
ディー. クーン,ロバート
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ミネソタ マイニング アンド マニュファクチャリング カンパニー
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、多成分光硬化性イオノマーセメント系を提供する。第一成分は、反応性充填剤および水の存在下で硬化反応を起こすことができるために十分なペンダントのイオン性基、および、得られる混合物が電磁線エネルギーへの暴露により硬化することができるために十分なペンダントの重合性基を有する光硬化性イオノマーを含む水性ペーストである。第二成分は反応性充填剤を含む有機ペーストである。この系は、優れた強度および乳白度を示すイオノマーセメントを提供する。

Description

【発明の詳細な説明】 ペースト:ペーストガラスイオノマーセメント系および方法 発明の分野 本発明は、ガラスイオノマーセメント系に関する。より詳細には、本発明はペ ースト:ペーストの形態で提供されるガラスイオノマーセメント系に関する。 発明の背景 ガラスイオノマーセメントは、一般に、イオンポリマー成分および反応性ガラ ス成分を含む材料であって、ここで、水性環境においてこれらの2種の成分を混 合することにより、セメント硬化反応が開始する。これらの材料は、歯科医療業 および医療業において多くの用途で使用され、ここで、セメントは、例えば、歯 若しくは骨構造体上で使用される。従来から、これらの材料は2成分系で提供さ れ、一方の成分は粉末の形態で提供される。通常、イオンポリマーは水性液体中 で提供され、そして反応性ガラスは粉末として提供される。粉末および液体を素 早く混合し、そして従来のガラスイオノマー系の完全な反応を容易に行うことが できる系を設計することに多大な努力が費やされてきた。 Andersonの米国特許第4,288,355 号は、ポリカルボン酸の濃厚な非ゲル化性水 溶液および金属酸化物粉末の水性懸濁液を含む外科用セメント組織物を開示して おり、それは、両者を混合したときに、可塑性物質を形成し、それは硬化する前 に所望の形状に成形される。これらのセメントはペースト: ペーストの形態を使 用して配合されるが、全ての場合において、両方のペーストは水性のペーストで あ る。この文献は反応性充填剤の輸送のための有機ペーストの使用を開示していな い。 Akahane の米国特許第 4,591,384号は、金属酸化物および前記金属酸化物と反 応することができる第二成分を含む歯科用セメント組成物を開示している。この 組成物は、水中に僅かに可溶性であるタンニン酸誘導体および水中に可溶性であ る還元剤を更に含む。これらの2 種の反応性成分の組み合わせの様々な形態はコ ラム2 、第18行〜第27行に開示されている。この詳説には、「粉末/ 液体、粉末 / ペースト、ペースト/ ペースト、ペースト/ 液体等」が含まれており、それら は、明らかに、全ての形態の輸送は、その中に開示されているセメント系に関し て同等であることを示している。ペースト: ペースト配合物の例はこの文献中に 記載されていない。 Akahane の米国特許第5,063,257 号は(a)α- β不飽和カルボン酸のポリマー 、(b)フルオロアルミノシリケートガラス粉末、(c)重合性不飽和有機化合物、(d )重合触媒、(e)水、(f)界面活性剤および(g)還元剤を含む歯科用ガラスイオノマ ーセメント組成物を開示している。水性ペースト中にイオノマーおよび有機ペー スト中に反応性充填剤を有するペースト: ペースト組成物を例示している。この 文献は、しかし、重合性不飽和有機化合物がガラス粉末と反応しないことが好ま しいと、コラム2 、第31行〜第50行に明らかに述べている。 Kondo の米国特許第4,678,436 号はセメント組成物の硬化度を視覚的に観測し やすくするように、組成物がpHの変化とともに色を変化する、可変色性セメント 組成物を開示している。このセメントの成分の様々な形態はコラム2 、第27行〜 第30行に開示されており、それは、「粉末- 液体、粉末- ペースト、ペースト- ペースト、ペースト- 液体、液体- 液体」を含み、その中に開示されたセメント 系に関して、全ての輸送形態は、明らかに、その中に開示されているセメント系 に関して同等であることを示している。ガラスイオノマーセメントの粉末: 液体 輸送のみが例示されている。 Mitra らの米国特許第5,154,762 号は汎用性水性医療および歯科用セメント( Universal Water-Based Medical and Dental Cement)を開示しており、ここで 、セメントは、水、酸反応性充填剤、水混和性酸性ポリマー、エチレン系不飽和 部分、光開始剤、水溶性還元剤および水溶性酸化剤を含む。2 成分系のペースト : ペースト配合物は、コラム2 、第58行〜第66行に広く開示されており、光硬化 性イオノマーを含むガラスイオノマーセメントは、ペースト:ペーストの形態で 提供されたときに、優れた乳白度および強度特性を示すとの示唆はない。 発明の要旨 本発明は、下記のものを含む多成分光硬化性イオノマーセメント系を提供する 。 (a)水および反応性充填剤の存在下で硬化反応を起こすために十分なペンダント のイオン性基を有し、且つ、得られる混合物が電磁線エネルギーへの暴露により 硬化することができるために十分なペンダントの重合性基を有する光硬化性イオ ノマーを含む水性ペースト、および、 (b)反応性充填剤を含む有機ペースト。 詳細な説明 出願人は、本明細書中に記載されるガラスイオノマーセメント材料のペースト : ペースト配合物が、従来の粉末: 液体の形態で提供されたときの同様のガラス イオノマー材料よりも優れた特性を示す ことを発見した。詳細には、ペンダントのイオン性基およびペンダントの重合性 基の両方を含むポリマーを含むガラスイオノマー系は、この配合形態から驚くほ どの利益を得る。更に、ガラスイオノマー系の反応性充填剤を、水性配合物中で なく、有機ペーストとして提供することが必須であることを発見した。 上記のガラスイオノマーセメント系は、イオノマーが液体として提供され、そ して反応性充填剤が乾燥粉末として提供されている、反応性充填剤を含む光硬化 性イオノマーの同様の配合物と比較して、驚くほど優れた強度および乳白度を提 供する。 ガラスイオノマーセメント系にとって強度は重要である。というのは、それは 、かみ合いの力を受けるか、または、上載される人工歯冠のための基礎として機 能しなければならないであろうからである。強度は圧縮強度および直径方向引張 強さとして測定されることができる。驚くべきことに、本発明の組成物は、粉末 : 液体の形態で提供される同様の系よりも10% 以上高い直径方向強さまたは圧縮 強度を有する。 顔料を含まないガラスイオノマーセメント系は、歯構造体の修復に、生きたよ うな外観を提供するために、好ましくは約0.8 未満の範囲の視覚乳白度を有する 。より好ましくは、視覚乳白度は0.6 未満であり、そして最も好ましくは0.4 未 満である。本発明のペースト: ペーストガラスイオノマーセメント系は、配合物 が従来の粉末: 液体配合物として提供された同様の系よりも優れた視覚乳白度を 提供することが驚くべきことに発見された。 本発明の目的で、ペーストは、材料の非弾性率が材料の弾性率よりも小さい材 料として定義される。有機ペーストは有機液体成分から製造されたペーストであ り、ここで、前記有機ペーストは実質的に水を含まない。好ましくは、水性ペー ストおよび有機ペーストは、 各々、約1x102〜1x1011Cps の間の粘度を有する。より好ましくは、水性ペース トおよび有機ペーストは各々、約1x107〜1x109Cps の間の粘度を有する。粘度は 約25℃において0.01〜0.1 秒-1の剪断速度でレオメーターを用いて測定される。 好ましい試験プロトコールは、Bohlin CS50 制御応力レオメーター(Metric Grou p,Inc.Bohlin Instruments Division,Cranbury,NJ)を使用することであり、 20mmの平行プレートおよび2mm のギャップを有する。応力は、1 パスカルから、 約0.1 秒-1の剪断速度を達成するために十分な応力まで上げられる。 「光硬化性イオノマー」という用語は、明細書中で使用されるときに、反応性 充填剤および水の存在下で硬化反応を起こすために十分なペンダントのイオン性 基を有し、且つ、生じる混合物が電磁線エネルギーへの暴露時に重合する、即ち 、硬化することができるために十分なペンダントの重合性基を有するポリマーを 指す。 「反応性充填剤」という用語は、明細書中で使用されるときに、ヒドロゲルを 生成するように、水の存在下でイオノマーと反応することができる、金属酸化物 若しくは水酸化物、鉱物珪酸塩、または、イオン浸出性ガラスを指す。 「無反応性充填剤」という用語は、明細書中で使用されるときに、ヒドロゲル を生成するようには水の存在下でイオノマーと反応しない充填剤材料を指す。 「イオノマーセメント系」という用語は、明細書中で使用されるときに、未混 合であるかまたは混合されているが未硬化である、光重合性イオノマー、反応性 充填剤および他の所望成分、例えば、水の組み合わせを指す。 「可使時間」という用語は、明細書中で使用されるときに、硬化反応を開始す る時刻、即ち、イオノマーおよび反応性充填剤が水の 存在下において混合された時から、もはや、事実上、物理的な加工、例えば、意 図された歯科医療または医療目的のためにそれを引き延ばしまたは再成形したり するような加工を系に対して更に行えない点にまで硬化反応が進行した時刻まで の時間を指す。 「硬化時間」という用語は、明細書中で使用されるときに、修復において硬化 反応を開始する時刻から、修復表面上に次の歯科医療手順を行うことができるほ ど十分に硬化が進行した時刻までの時間を指す。このような硬化は通常の硬化反 応の進行時か、および/または光硬化性系を硬化させることのいずれかで起こる ことができる。 本発明の光硬化性イオノマーは、反応性充填剤および水の存在下で硬化反応を 起こすために十分なペンダントのイオン性基を有し、且つ、生じる混合物が電磁 線エネルギーへの暴露により硬化できるために十分なペンダントの重合性基を有 する。 好ましい光硬化性イオノマーは、一般式I を有する。 B(X)m(Y)n I (式中、B は有機主鎖であり、 各X は、独立に、水および反応性充填剤の存在下で硬化反応を起こすことができ るイオン性基であり、 各Y は、独立に、光硬化性基であり、 m は2 以上の平均値を有する数値であり、そして n は1 以上の平均値を有する数値である。) 好ましくは、主鎖B は炭素- 炭素結合のオリゴマーまたはポリマー主鎖であり 、所望により、酸素、窒素または硫黄のヘテロ原子のような非阻害性置換基を含 むことができる。「非阻害性置換基」という用語は、明細書中で使用されるとき に、光硬化性イオノマーの光硬化反応およびそれと反応性充填剤との暗反応のい ずれをも過度に阻害するものでない置換基または結合基を指す。 好ましいX 基は酸性基であり、カルボキシル基であることが特に好ましい。 適切なX 基は、制限するわけではないが、重合性エチレン系不飽和基および重 合性エポキシ基を含む。エチレン系不飽和基は好ましく、特に、フリーラジカル 機構で重合することができるものは好ましく、その例は、置換されたまたは未置 換のアクリレート、メタクリレート、アルケンおよびアクリルアミドである。水 性系において、カチオン機構で重合する重合性基、例えば、ビニルエーテル基の ような重合性エチレン系不飽和基および重合性エポキシ基はより好ましくなく、 というのは、フリーラジカル機構は、通常、カチオン機構よりも、このような系 において使用することが容易であるからである。 X およびY 基は主鎖B に直接結合するか、または、いずれかの非阻害性有機結 合基によって主鎖Bに結合することができる。この非阻害性有機結合基は、例え ば、置換または未置換のアルキル、アルコキシアルキル、アリール、アリールオ キシアルキル、アルコキシアリール、アラルキルまたはアルカリール基である。 式I の光硬化性イオノマーは、様々な合成経路により調製されることができ、 例えば、制限するわけではないが、(1)式B(X)m+nのポリマーのn 個のX 基を適切 な化合物と反応させてn 個のペンダントY 基と生成させること、(2)式B(X)mのポ リマーをX 基以外の位置で適切な化合物と反応させてn 個のペンダントY 基を生 成させること、(3)式B(Y)m+nまたはB(Y)nのポリマーを、Y 基を介して、または 、他の位置で、適切な化合物と反応させてm 個のペンダントX 基を生成させるこ と、および、(4)適切なモノマー、例えば、1 個以上のペンダントX 基を含むモ ノマー、および1 個以上のペンダントY 基を含むモノマーを共重合させることを 含む。 上記で参照した第一の合成経路は好ましく、即ち、式B(X)m+nのポリマーのn 個のX 基を反応させてn 個のY 基を生成させることは好ましい。このような基は 、「カップリング化合物」、即ち、Y 基および、X 基を介してポリマーと反応す ることができる反応性基の両方を含む化合物であり、このカップリング化合物と X 基の間に共有結合を生成するカップリング化合物を使用することにより反応さ せることができ、それにより、Y 基は主鎖B にペンダントの様式で結合する。適 切なカップリング化合物は、有機化合物であり、所望により、非阻害性置換基お よび/またはY 基と反応性基との間の非阻害性結合基を含んでよい。 式I の特に好ましい光硬化性イオノマーは、各X がカルボキシル基であり、各 Y がフリーラジカル機構により重合することができるエチレン系不飽和基である ものである。このようなイオノマーはポリアルケン酸(例えば、各X がカルボキ シル基である式B(X)m+nのポリマー)と、エチレン系不飽和基と、カルボン酸基 と反応することができる基との両方を含むカップリング化合物とを反応させるこ とによって便利に調製される。得られる光硬化性イオノマーの分子量は好ましく は約250 〜約500,000 であり、より好ましくは約5,000 〜約100,000 である。こ れらのイオノマーは、一般に水溶性であるが、イオノマーを誘導するポリアルケ ン酸よりは低い水溶性である。この為、下記においてより詳細に説明するように 、補助溶剤の使用はイオノマーの可溶性を改良し、そして、より濃厚なイオノマ ー溶液を得るために好ましい。 本発明のイオノマーを調製するための使用に適切なポリアルケン酸は、ガラス イオノマーセメントを調製するために一般に使用される、不飽和モノ- 、ジ- ま たはトリカルボン酸のホモポリマーまたはコポリマーを含む。代表的なポリアル ケン酸は、例えば、米国特 許第3,655,605 号、第4,016,124 号、第4,089,830 号、第4,143,018 号、第4,34 2,677 号、第4,360,605 号および第4,376,835 号に記載されている。 好ましいポリアルケン酸は、不飽和脂肪族カルボン酸、例えば、アクリル酸、 2-クロロアクリル酸、3-クロロアクリル酸、2-ブロモアクリル酸、3-ブロモアク リル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、グルタコン酸、アコニット酸 、シトラコン酸、メサコン酸、フマル酸およびチグリン酸のホモ重合および共重 合により調製されたものである。不飽和脂肪族カルボン酸と共重合することがで きる適切なモノマーは不飽和脂肪族化合物、例えば、アクリルアミド、アクリロ ニトリル、塩化ビニル、塩化アリル、酢酸ビニルおよび2-ヒドロキシエチルメタ クリレートを含む。所望ならば三元以上の共重合体が使用されてよい。特に好ま しいのは、アクリル酸のホモポリマーまたはコポリマーである。ポリアルケン酸 は外科的に許容されるものであるべきであり、即ち、それは、未重合モノマーお よび他の望ましくない成分を実質的に含むべきでない。特に好ましいポリアルケ ン酸は、また、ポリアクリル酸のホモポリマー、並びに、アクリル酸とイタコン 酸、アクリル酸とマレイン酸、メチルビニルエーテルと無水マレイン酸若しくは マレイン酸、エチレンと無水マレイン酸若しくはマレイン酸、および、スチレン と無水マレイン酸若しくはマレイン酸のコポリマーを含む。 式B(X)m+nのポリマーは、モノマーおよび/またはコモノマーの適切な混合物 を共重合することにより調製されうる。好ましくは、このようなポリマーはラジ カル重合により調製され、例えば、溶液、乳化または界面重合で調製される。こ のようなポリマーは適切な触媒の存在下でカップリング化合物と反応することが できる。 本発明の好ましいイオノマーを調製するための使用に適切なカッ プリング化合物は、共有結合を生成するためにX と反応することができる少なく とも1 個の基、並びに、少なくとも1 個の重合性エチレン系不飽和基を含有する 化合物を含む。X がカルボキシル基であるときには多種の基がX と反応すること ができ、求電子性および求核性基を含む。このような基の例は、次の部分および これらの部分を含有する基を含む:-OH、-NH2、-NCO、-COCl および 適切なカップリング化合物の例は、制限するわけではないが、アクリロイルク ロリド、メタクリロイルクロリド、ビニルアザラクトン、アリルイソシアネート 、2-ヒドロキシエチルメタクリレート、2-アミノエチルメタクリレートおよび2- イソシアナトエチルメタクリレートを含む。適切なカップリング化合物の他の例 は、米国特許第4,035,321 号に記載されているものを含む。その開示を参照によ り明細書中に取り入れる。好ましいカップリング化合物の例は、制限するわけで はないが、次のメタクリレート化合物およびそれに対応するアクリレートを含む 。 (式中、p は1 〜20であり、そしてR はH または低級アルキル(例えば、1 〜6 個の炭素原子を有する)である)。また、次のアリル化合物、 特に好ましいカップリング化合物は次のメタクリレート化合物およびそれに対応 するアクリレートであり、ここで、R は上記の通りである。 (式中、q は1 〜18である。) (式中、q は上記で定義の通りである。) 式I の好ましい光硬化性イオノマーは、X がCOOHである式B(X)m+nのポリマー と、式NCO の反応性基を含むカップリング化合物とを反応させることにより調製 される。得られるイオノマーは、例えば、X 基とカップリング化合物の反応性基 との間の共有結合がアミド結合である上記の式I のものである。これらのイオノ マーは、象牙質への接着性、機械強度、可使時間、フッ化物開放等のような特性 の最適な組み合わせを提供する。 本発明のセメント系における使用に適切な反応性充填剤は、イオノマーセメン トを形成するためにイオノマーとともに一般に使用されているものである。適切 な反応性充填剤の例は、酸化亜鉛および酸化マグネシウムのような金属酸化物、 および、イオン浸出性ガラ ス、例えば、米国特許第3,655,605 号、第3,814,717 号、第4,143,018 号、第4, 209,434 号、第4,360,605 号および第4,376,835 号に記載されているものである 。 反応性充填剤は、好ましくは、微細分割された反応性充填剤である。充填剤は 、それが他の成分と便利に混合され、そして口の中で使用されることができるよ うに十分に微細分割されているべきである。充填剤のために好ましい平均の粒子 直径は、例えば、沈降分析器を使用して、約0.2 〜約15マイクロメートルであり 、より好ましくは約1 〜10マイクロメートルである。 好ましい反応性充填剤は酸反応性である。適切な酸反応性充填剤は、金属酸化 物、金属塩およびガラスを含む。好ましい金属酸化物は酸化バリウム、酸化カル シウム、酸化マグネシウムおよび酸化亜鉛を含む。好ましい金属塩は、多価カチ オンの塩を含み、例えば、酢酸アルミニウム、塩化アルミニウム、塩化カルシウ ム、塩化マグネシウム、塩化亜鉛、硝酸アルミニウム、硝酸バリウム、硝酸カル シウム、硝酸マグネシウム、硝酸ストロンチウムおよびフルオロホウ酸カルシウ ムを含む。好ましいガラスは、ホウ酸塩ガラス、リン酸塩ガラスおよびフルオロ アルミノ珪酸塩ガラスを含む。フルオロアルミノ珪酸塩ガラスは特に好ましい。 適切な反応性充填剤は、また、当該技術分野に詳しい様々な商業元から入手でき る。例えば、適切な充填剤は、多種の市販のガラスイオノマーセメント、例えば 、“GC Fuji LC”セメントおよび“Kerr XR”イオノマーセメントから得られる ことができる。所望ならば、充填剤の混合物を使用することができる。 所望ならば、反応性充填剤は表面処理を受けることができる。適切な表面処理 は、酸洗浄、リン酸塩処理、酒石酸のようなキレート化剤による処理、シラン若 しくはシラノールカップリング剤による 処理を含む。特に好ましい反応性充填剤は、例えば、1992年5 月22日に出願され た、「フルオロアルミノ珪酸塩ガラスの処理方法」という発明の名称の米国特許 出願番号07/887,619号に記載されているようなシラノール処理されたフルオロア ルミノ珪酸塩ガラス充填剤であり、この開示を参照により特に取り入れる。 反応性充填剤の量は、硬化前の望ましい混合および取扱性並びに硬化後の良好 なセメント性能を有するセメントを提供するために十分な量であるべきである。 好ましくは、反応性充填剤は、有機ペースト成分の合計重量の約90重量% 未満で あり、より好ましくは約25〜約85重量% であり、そして最も好ましくは約75〜約 85重量% である。 無反応性充填剤は、医療用途で使用される組成物中に含まれるのに適切な1 種 以上のいずれかの材料から選ばれることができ、例えば、歯科修復組成物等にお いて現在使用されている充填剤である。充填剤は微細分割されており、そして好 ましくは約50マイクロメートル以下の最大直径を有し、そして約10マイクロメー トル以下の平均直径を有する。単一モードのまたは複数モードの(例えば、2 モ ードの)粒径分布を有することができる。充填剤は無機材料であることができる 。それは、重合性樹脂中に不溶性である架橋した有機材料であることもでき、そ して所望により、無機充填剤とともに充填される。充填剤は、いかなる場合にも 、無毒性であり、そして口内での使用に適切であるべきである。充填剤は放射線 不透明、放射線半透明または放射線透明であることができる。 適切な無反応性充填剤の例は、天然または合成の材料であり、石英、窒化物( 例えば、窒化珪素)、例えば、Ce、Sb、Sn、Zr、Sr、BaおよびAlから得られたガ ラス、コロイドシリカ、長石、珪ホウ酸ガラス、カオリン、タルク、チタニアお よび亜鉛ガラス; 米国特許 第4,695,251 号に記載されているような低いモース硬度の充填剤;およびサブミ クロンのシリカ粒子(例えば、Degussa により販売されている“Aerosil”シリ ーズの“OX 50”、“130”、“150”および“200”シリカおよびCabot Corp.に より販売されているCab-O-Sil M5"シリカのような熱分解法シリカ)である。適 切な無反応性有機充填剤粒子の例は、充填剤入りまたは未充填の微粉砕したポリ カーボネート、ポリエポキシド等を含む。好ましい無反応性充填剤粒子は石英、 サブミクロンシリカおよび米国特許第4,503,169 号に記載のタイプのガラス質ミ クロ粒子である。これらの無反応性充填剤の混合物も考えられ、有機および無機 材料から製造された組み合わせ充填剤も考えられる。 好ましくは、充填剤粒子の表面は、カップリング剤により処理されて、充填剤 と重合性樹脂との間の結合を改良する。適切なカップリング剤の使用は、γ- メ タクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエト キシシラン、γ- アミノプロピルトリメトキシシラン等を含む。 本発明のイオノマーセメント系は、活性化されたときにフリーラジカル源とし て作用する1 種以上の適切な光重合開始剤を含む。このような開始剤は、単独で 使用されても、または、1 種以上の促進剤および/または増感剤との組み合わせ で使用されてもよい。 光開始剤は適切な波長および強度の光に暴露されたときに、エチレン系不飽和 部分のラジカル架橋を促進することができるべきである。それは、また、好まし くは、貯蔵し、そして通常の歯科医療条件で使用することができるように、十分 に貯蔵安定であり且つ所望されない着色を起こさない。可視光光開始剤は好まし い。光開始剤は、好ましくは水溶性または水混和性である。極性基を含む光開始 剤は、通常、十分な水溶解度および水混和度を有する。光開始剤は しばしば単独で使用されるが、通常、それは、適切なドナー化合物または適切な 促進剤(例えば、アミン、過酸化物、燐化合物、ケトンおよびα- ジケトン化合 物)との組み合わせで使用される。 好ましい可視光誘導開始剤は、樟脳キノリン(それは通常、アミンのような適 切な水素ドナーと組み合わされる)、ジアリールヨードニウム単純若しくは金属 錯塩、樟脳で置換したハロメチル-s- トリアジンおよびハロメチルオキサジアゾ ールを含む。特に好ましい可視光誘導光開始剤は、α- ジケトン、例えば、樟脳 キノリン、ジアリールヨードニウム塩、例えば、ジフェニルヨードニウムクロリ ド、ブロミド、ヨージドまたはヘキサフルオロホスフェートの組み合わせで、更 なる水素ドナー(例えば、ベンゼンスルフィン酸ナトリウム、アミンおよびアミ ンアルコール)の含むか、または含まないものを含む。 好ましい紫外線光誘導重合開始剤は、ベンジルおよびベンゾイン、並びに、ア シロインおよびアシロインエーテルのようなケトンを含む。好ましい市販の紫外 線光誘導重合開始剤は2,2-ジメトキシ-2-フェニルアセトフェノン(IRGACURE 651 )およびベンゾインメチルエーテル(2- メトキシ-2- フェニルアセトフェノン)を 含み、両方ともCiba-Geigy Corp.のものである。 光開始剤は、所望の速度の光重合を提供するために十分な量で存在すべきであ る。この量は、部分的に、光源、電磁線エネルギーに暴露される層の厚さ、およ び光開始剤の消失係数による。通常、光開始剤成分は、組成物の合計重量の約0. 01〜約5 重量% 、より好ましくは0.1 〜約5 重量% の合計重量で存在するであろ う。 イオノマーセメント系は、また、セメント系を可視光に暴露する必要なく架橋 反応を開始する、重合反応の開始の更なるモードをも含む。重合反応の開始のた めの更なる好ましいモードは、歯科医療 用組成物がレドックス反応により硬化することができるように、レドックス触媒 系として酸化剤および還元剤を加えることである。様々なレドックス系およびイ オノマーセメント中でのその使用は、米国特許第5,154,762 号に記載されており 、その開示を参照により特に明細書中に取り入れる。金属錯化されたアスコルビ ン酸は好ましい還元剤であり、それは優れた色安定性を有して硬化させる。この 系は、本願と同日付けで出願された米国特許出願番号(代理人整理番号50048US4A )により詳細に記載されており、その開示を参照により明細書中に特に取り入れ る。 酸化剤は、エチレン系不飽和部分の重合を開始することができるフリーラジカ ルを生成させるために、還元剤と反応し、またはさもなければそれと協働するべ きである。酸化剤および還元剤は、好ましくは、その貯蔵および通常の歯科医療 条件下での使用を可能にするように十分に貯蔵安定であり且つ所望されない着色 が起こらない。酸化剤および還元剤は、また、好ましくは適切なラジカル反応速 度を可能にするために十分に可溶性であり且つ十分な量で存在すべきである。こ のことは、エチレン系不飽和部分、酸化剤および還元剤を混合し、そして硬化し た物質が得られるかどうかにより評価されることができる。 適切な酸化剤は、ナトリウム、カリウム、アンモニウムおよびアルキルアンモ ニウムペルスルフェートのような過硫酸塩、ベンゾイルペルオキシド、クメンヒ ドロペルオキシド、tert- ブチルヒドロペルオキシド、tert- アミルヒドロペル オキシドおよび2,5-ジヒドロペルオキシ-2,5- ジメチルヘキサンのようなヒドロ ペルオキシド、コバルト(III)および鉄(III)の塩、ヒドロキシルアミン、過ホウ 酸およびその塩、過マンガン酸アニオンの塩、並びにその組み合わせを含む。過 酸化水素を使用することもできるが、過酸化水素は、 特定の場合に、それが存在するならば、光開始剤を阻害するかもしれない。酸化 剤は、所望により、米国特許第5,154,762 号に記載されているように封入された 形態で提供されうる。 好ましい還元剤はアスコルビン酸、金属錯化されたアスコルビン酸、塩化コバ ルト(II)、塩化第一鉄、硫酸第一鉄、ヒドラジン、ヒドロキシルアミン、シュウ 酸、チオ尿素、および、亜ジチオン酸、チオ硫酸、ベンゼンスルフィン酸若しく は亜硫酸アニオンの塩を含む。 金属錯化されたアスコルビン酸は特に好ましい還元剤である。金属錯化された アスコルビン酸は、色安定性を示し、且つ、アスコルビン酸の触媒潜在力を維持 する歯科医療用組成物を提供する。アスコルビン酸とともに安定な錯体を生成す ることができるあらゆる金属イオンは使用されることができる。好ましい金属は 、第IA族、第IIA 族および第IIIB族の遷移金属を含む。特に好ましい錯化性金属 はジルコニウムおよびアルミニウムであり、アルミニウムは最も好ましい。望ま しい金属錯化されたアスコルビン酸は、好ましくは、適切な金属アルコキシドま たは金属塩を使用して調製される。 老化した歯科医療用組成物は、配合された直後の同様の組成物と比較したとき に、改良された色安定性を示す。特定時間、老化した後の硬化した組成物のΔE* ab 値が、配合された直後の同様の組成物のΔE* ab値よりも低いときに、このこと が観測される。 材料の色安定性は、老化後の硬化した試料および配合直後の同様の組成物のL* 、a*およびb*の色座標を反射で測定することにより評価される。色座標はBillme yer & Saltzman,Principles of Color Technology,第2 版、pp62〜65(1981)に 記載されているCIELAB(CIE 1978)色決定法により得られる。ΔL*、Δa*およびΔ b*値は、老化した材料の硬化した試料のL*、a*およびb*値を、 配合直後の同一材料の硬化した試料のL*、a*およびb*値から引くことにより得ら れる。 前述のBillmeyer & Saltzmanのp103に示されたCIELAB色差式を用いてΔE* ab値 は得られる。45℃で5 日間の老化後の硬化した試料のΔE* ab値が配合直後の同様 の試料のΔE* ab値よりも低いならば、この試料は色安定性を示すと考えられる。 より好ましくは、試料は45℃で5 日間の老化後の硬化した試料のΔE* ab値が約5 より小さく、そして最も好ましくは約3 より小さいならば、この試料は色安定性 を示すと考えられる。 ガラスイオノマー系の3 種の硬化機構(光硬化、レドックス反応による暗硬化 およびイオン硬化)を有すると、完全で均質な硬化および良好な医療上の特性の 維持を促進する。3 種のモードの硬化を使用するセメントは、従来の光硬化性組 成物の硬化が達成しにくいであろうという医療用途において特に有用性を有する 。このような用途は、深い修復、大きい歯冠形成、歯髄疾患修復、金属歯冠また は他の光不透過性補綴具を歯に封塗すること、および、口内の届かない領域での 他の修復用途を含む。 カチオン機構で重合する光硬化性イオノマーでは、適切な開始剤は、カチオン を発生することができる塩、例えば、ジアリールヨードニウム、トリアリールス ルホニウムおよびアリールジアゾニウム塩を含む。 任意の他の成分、例えば、重合開始剤、変性剤および補助溶剤は硬化反応また は光硬化反応が早期に始まらない、いずれかの時間およびいずれかの様式で加え られることができる。 変性剤は、長い可使時間を提供するために、本発明のイオノマーセメント系に おいて使用されることができる。本発明のセメント系において有用な変性剤は、 例えば、アルカノールアミン、例えば、 エタノールアミンおよびトリエタノールアミン、並びに、リン酸水素一、二およ び三ナトリウムである。変性剤は、本発明のペーストの両方、またはいずれかに 含まれることができる。変性剤は、好ましくは、反応性充填剤の合計重量を基準 に、約0.1 〜約10重量% 、そして好ましくは約0.5 〜約5%の濃度で使用される。 本発明において有用な補助溶剤は、制限するわけではないが、低分子量有機溶 剤を含む。「補助溶剤」という用語は、明細書中で使用されるときに、補助溶剤 とイオノマーの均質水溶液を形成させるための、水中での光硬化性イオノマーの 溶解を補助する材料を指す。適切な補助溶剤は、非共重合性の有機溶剤および共 重合性の低分子量親水性アルケニル溶剤を含む。「共重合性」という用語は、明 細書中で使用されるときに、本発明において使用されるイオノマーとうまく硬化 することができる補助溶剤の能力を指す。共重合性溶剤は、様々な理由のために 、本発明のイオノマーセメント系に加えられることができ、例えば、元来低い水 溶性を有する光硬化性イオノマーの均質溶液を提供するため、系を硬化するため に必要な電磁線エネルギーへの暴露時間を短縮するために、または、得られる硬 化したイオノマーセメントの物性、例えば、可撓性を変化させるために加えるこ とができる。適切な補助溶剤の例は、エタノール、プロパノールおよびグリセロ ールのような非共重合性補助溶剤、および、2-ヒドロキシエチルメタクリレート または2-ヒドロキシプロピルメタクリレートのような共重合性補助溶剤を含む。 所望により、ガラスイオノマーセメントは安定剤を含んでよい。安定剤の添加 は、ペースト: ペースト組成物の色安定性を更に改良するように作用する。適切 な安定剤はシュウ酸、メタ重亜硫酸ナトリウム、メタリン酸、重亜硫酸ナトリウ ム、チオ硫酸ナトリウムおよびそれらの組み合わせを含む。シュウ酸およびメタ 重亜硫酸ナト リウムは好ましい安定剤である。 所望ならば、本発明のセメントは顔料、禁止剤、促進剤、粘度調節剤、医薬お よび当業者に明らかな他の成分のような補助剤を含むことができる。 好ましくは、イオノマーセメント系は、実質的に界面活性剤を含まない。理論 に拘束されるわけではないが、界面活性剤の添加は、得られる硬化したセメント の強度に対して悪影響を及ぼす傾向があると信じられる。 本発明の水性ペーストは、最初に、水中に重合性イオノマーの溶液を、単独で 、または、上記で詳細に説明した補助溶剤のような補助剤の使用との組み合わせ で調製することにより配合される。無反応性充填剤は、所望の粘度を有するペー ストを形成するために有効な量で前記イオノマー溶液と混合される。所望により 、そして好ましくは、セメント系は、また、変性剤および重合開始剤をも含み、 それにより、得られるセメントを調製するときに、より長い可使時間およびより 短い硬化時間を達成する能力をそれぞれ提供する。 有機ペーストは、所望の粘度のペーストを形成するために十分な量の有機液体 と反応性充填剤とを混合することにより調製される。所望により、無反応性充填 剤も有機ペースト中に含まれてよい。好ましくは、前記有機液体は光硬化性イオ ノマーと重合性であるモノマーから選ばれる。このような有機液体の好ましい例 は、水混和性または水溶性アクリレートおよびメタクリレートを含み、例えば、 2-ヒドロキシエチル(メト)アクリレート、ヒドロキシメチル(メト)アクリレ ート、2-ヒドロキシプロピル(メト)アクリレート、テトラヒドロフルフリルメ タクリレート、グリセロールモノ- 若しくはジ(メト)アクリレート、トリメチ ロールプロパントリ(メト)アクリレート、エチレングリコールジ(メト)アク リレート、 ポリエチレングリコールジ(メト)アクリレート、ウレタン(メト)アクリレー ト、アクリルアミド、メタクリルアミド、メチレンビスアクリルアミド若しくは メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミドおよびメタクリルアミド、並びに 、ペンタエリトリトール(メト)アクリレートである。水不溶性または僅かに水 溶性である液体の例は、ビスフェノールA グリシジルメタクリレート(ビス-GMA )、トリエチレングリコールジメタクリレート(TEGDMA)を含む。エチレン系不飽 和部分の混合物は所望ならば使用されることができる。適切な材料の有用なリス トは米国特許第5,063,257 号のコラム5 第43行〜コラム7 第23行に示されている 。 サブミクロンシリカ粒子(例えば、Degussa により販売されている“Aerosil ”シリーズ“OX 50”、“130”、“150”および“200”シリカおよびCabot Corp .から販売されている“Cab-O-Sil M5”シリカのような熱分解法シリカ)の有機 ペーストへの添加はそのペーストの取扱特性を実質的に改良することが更に驚く べきことに判った。 光硬化性イオノマーセメント系のペーストは、本発明の光硬化性イオノマーセ メントを形成するために、様々な様式および量で組み合わされ、例えば、ブレン ドされまたは混合されることができる。ヘラによる混合であってもよいが、2 種 のペーストの混合を確実にするために静的混合要素を使用したマルチプルバレル シリンジ輸送装置を使用する配合がガラスイオノマー系の新規で且つ有利な輸送 によく適している。このような装置は、本願と同一出願人であり同日に出願され た水性ペースト歯科医療用材料の輸送装置(DELIVERY SYSTEM FOR AQUEOUS PASTE DENTAL MATERIALS)という発明の名称の米国特許係属出願番号(代理人整理番号 50605USA2A)および歯科医療用材料の2 チャンバーカートリッジディスペンシン グ装置(DUAL CHAMBER CARTIDGE DISPENSING SYSTEM FOR DENTAL MATERIAL)とい う発明の名称の米国特許出願番号(代理人整理番号50046USA8A)に記載されてお り、その開示を参照により明細書中に特に取り入れる。 本発明のセメント系の各成分の十分な量は望ましい可使時間を得るために使用 されるべきである。好ましくは、このような系は少なくとも約1 分間、最も好ま しくは2 分間以上の可使時間を提供し、その間、電磁線エネルギーの適切な源に 暴露することにより、系は硬化されることができる。簡潔化するために、この議 論を歯科医療用に集中させ、特に、その場での、例えば、患者の口内でのこのよ うな系の硬化に集中させる。 イオノマーセメント系の硬化は、光重合性イオノマーの所望の重合度の重合を 起こすことができる電磁線エネルギー源のいずれかに暴露することにより行われ る。適切な電磁線エネルギー源は、安全、制御性、適切な強度のような特性およ び適切な入射エネルギーの分布の望ましい組み合わせを提供する。一般に、電磁 線硬化(Radiation Curing)、Kirk-Othmer Encyclopedia of Chemical Technolog y第3 版、第19巻、pp.607〜624(1982)を参照されたい。好ましい電磁線エネルギ ー源は、紫外線または可視光であり、その発光スペクトルはイオノマーセメント 系中の重合開始剤の吸収範囲の付近である。例えば、波長約335 〜385nm の紫外 線発光源、および、波長約420 〜480nm の青色領域の可視光発光源は、好ましい 紫外線および可視光誘導重合開始剤、それぞれとの使用に好ましい。口内でセメ ント系を重合させるために、標準歯科医療用硬化光により提供されるような可視 光照射は特に好ましい。 本発明のイオノマーセメント系を適切な電磁線エネルギー源に暴露したときに 、系は、例えば、45分以内に、そして好ましくは30秒以内に急速に硬化しはじめ る。修復物は、放射エネルギーが最も強い表面付近で最も高い硬化度を示す。修 復物の表面は、それ故、修 復物上で行う次の手順を可能にするために十分に硬化されていることができ、一 方、修復物の内部は進行中の硬化反応の手段により完全に硬化されることができ る。この為、もし、硬化工程が省略されるならば、通常の硬化反応が起こり、結 果的に、暗所でも材料の硬化が起こる。この現象は、電磁線エネルギーへの暴露 により修復物の外側表面を急速硬化させ、そして修復物の内部を通常の硬化反応 により、より遅く硬化させることを可能にすることにより、比較的に深い修復物 が調製できるというユニークな利点を提供する。結果的に、歯科医師は、内部部 分を硬化させ続けながら、更なる修復手順を続ける、例えば、既に硬化した表面 上にイオノマーセメント系の更なる層を付けることができる。このことは、医療 従事者および患者の時間を節約することになりうる。 本発明のイオノマーセメントは、低い収縮率の嵩高の硬化性材料が望まれる歯 科医療および医療の分野において様々な用途で使用されることができ、それは、 歯または骨構造体の周囲に良好に付着するであろう。例えば、これらのセメント は歯科修復剤、ライナー、ベース、セメント、シーラントおよび歯科医療若しく は整形外科用接着剤として使用されることができる。 本発明は、次の実施例を見ると更に理解されるであろう。それらは単なる例示 であり、そして本発明を制限することを意図しない。特に指示がないかぎり、全 ての部および百分率は重量基準である。 調製例1アスコルビン酸アルミニウム、アスコルビン酸: アルミニウムのモル比=2:1 アスコルビン酸(10g、0.07モル)を150ml のメタノール中に溶解させた。10ml のイソプロパノール中のアルミニウムブトキシド(7g、 0.035 モル)をゆっくりとアスコルビン酸: メタノール溶液に加えた。添加の終 了後、混合物を30分間にわたって攪拌し、ある量の沈殿物を観測した。その後、 水(10ml)を加え、そして溶液を2 時間攪拌した。最後に100ml の酢酸エチルを加 えてアスコルビン酸アルミニウムを沈殿させた。アスコルビン酸アルミニウムを 濾過し、水およびその後メタノールで洗浄した。赤外線吸収スペクトルは、未変 性のアスコルビン酸のカルボニルピーク1675cm-1からアスコルビン酸アルミニウ ムの1625cm-1にシフトしたことを示した。 調製例2アスコルビン酸ジルコニウム、アスコルビン酸: ジルコニウムのモル比=1.7:1 アスコルビン酸(10g、0.0567モル)を200ml のメタノール中に溶解させた。ジ ルコニウムn-プロポキシド(n- プロパノール中70% 、15ml、0.0333モル)をゆっ くりとアスコルビン酸: メタノール溶液に加えた。添加の終了後、5ml の水を得 られた溶液中に加えて、ジルコニウムn-プロポキシドを酸化ジルコニウムへと加 水分解および縮合を触媒した。この溶液をメタノールを留去する前に1 時間攪拌 した。沈殿物を濾過し、そして 水で洗浄して、全てのアスコルビン酸を除去し た。白色粉末を真空下で45℃の炉内で24時間乾燥した。 調製例3酸化ジルコニウムで被覆したアスコルビン酸ジルコニウム アスコルビン酸(40g)を600ml のメタノール中に溶解させた。ジルコニウムn- プロポキシド(n- プロパノール中70% 、60ml)をアスコルビン酸: メタノール溶 液中にゆっくりと加えた。添加の終了後、混合物を10分間攪拌し、ある量の沈殿 物を観測した。その後、60mlの水を加え、そして得られた混合物を2 時間攪拌し 、そのとき、100gの酸化ジルコニウムを加え、そして得られた混合物を一晩攪拌 し た。アスコルビン酸ジルコニウムは酸化ジルコニウム上に付着し、そして濾過お よび水による洗浄により単離された。 調製例4処理したフルオロアルミノ珪酸塩ガラス 下記表I に示した材料を混合し、約1350〜1450℃でアーク炉中で溶融させ、炉 から少量の流れで注ぎ、そして冷却ローラーを使用して急冷し、非晶性の単相の フルオロアルミノ珪酸塩を提供した。 ガラスをボールミルして、Brunauer,Emmet and Teller(BET)法を使用して測 定して表面積が2.5 〜3.2m2/g である微粉砕されたフリットを提供した。 2.0 部のγ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン(“A-174”,Uion Carbide Corp.)、12.6部のメタノール、12.6部の水および0.22部の酢酸を混合 することによりシラノール溶液を調製した。この混合物を、周囲温度において、 30分間、磁気で攪拌し、50部のガラス粉末を加え、そして周囲温度において1.5 時間、スラリー化した。このスラリーをプラスティックライニングしたトレーに 注ぎ、45℃で20時間乾燥した。シラノール処理した乾燥した粉末を74ミクロンメ ッシュスクリーンを通して篩掛けした。 調製例5処理したジルコニア: シリカ充填剤 25.5部のシリカゾル(“LUDOX”LS,E.I.Du Pont de Nemours & Co.)を0.255 部の濃硝酸の急速添加により酸性化した。別の容器において、12.9部のイオン交 換した酢酸ジルコニル(Magnesium Elecktron,Inc.)を20部の脱イオン水で希釈 し、そして得られた溶液を0.255 部の濃硝酸で酸性化した。シリカゾルを、攪拌 されている酢酸ジルコニル溶液中にポンプ輸送し、1 時間攪拌し、その間、攪拌 されている混合物は“CUNO”5マイクロメートルおよび1 マイクロメートルのフ ィルター(Commercial Intertech Corp.)を通して濾過した。攪拌されている濾過 された混合物を、更に、1 マイクロメートル“Hytrex”フィルター(Osmonics,I nc.)を通して濾過し、次に、0.22マイクロメートル“BALSTRON”フィルター(Bal stron Inc.)により濾過した。濾液を約25mmの深さでトレーに注ぎ、そして約24 時間にわたって強制空気循環炉中で65℃で乾燥させた。得られた乾燥した材料を 炉から取り出し、600 ℃に予熱されたロータリーチューブ炉(Harper Furnace Co rporation)を通して混転させ、21部の焼成微小粒子を提供した。この焼成微小粒 子は、全ての微小粒子が10マイクロメートル未満の粒径になるまで混転ボールミ ル中で微粉砕された。粉砕された微細粒子の0.3 部の部分をセラミック容器中に 入れ、電気キルン(Harper Furnace Corporation)中で、825 ℃において1 時間、 空気中で燃焼させた。燃焼した微細粒子を空気中で冷却させた。冷却した微細粒 子を、加水分解したA-174 シラン中でスラリー化し、強制空気循環炉中で乾燥し 、そして74マイクロメートルのスクリーンを通してスクリーニングした。処理し た充填剤粒子は11.1% のシランを含んだ。 例1 表IIに示した材料はペースト“I”を形成するために混合された。ペーストIa と指定される。 0.65g のメタ重亜硫酸ナトリウムおよび/または0.65g のシュウ酸安定剤の添 加を行い、また、安定剤の添加を行わないで、4 種のペーストIa配合物を調製し た。得られたペーストIa配合物を、ペーストIIa で指定されるペースト“II”の 等量と混合した。ペースト“II”は下記の表III に示した材料を混合することに より調製された。 ペーストIa: ペーストIIa 組成物の硬化時間をISO 仕様書 9917により測定し た。配合直後で、老化前に調製した全ての試料の平均硬化時間は1 分30秒〜11分 40秒であった。 1mm 厚さx2cm直径のスチール型に各ペーストIa: ペーストIIa 混合物をプレス 加工することにより、ペーストIa: ペーストIIa 配合物を1mm 厚さのディスクに 成形した。光ガイドの出口末端と試料の間の距離1cm および試料の各面への露光 60秒を用いて、“VISILUX2”歯科用硬化光(3M から)により各ディスクを硬化し た。 各々の硬化したディスクを型から取り出し、そして37℃/95%相対湿度のチャン バーに15〜30分間入れた。各ディスクをチャンバーか ら取り出し、室温で15〜60分間室温において脱イオン水中に貯蔵した。その後、 ディスクを水から取り出し、紙タオルで拭き取り乾燥し、そして色座標を即座に 測定した。 25mm直径の試料ポートを有する“DINO MATCH SCAN II”色コンピュータ(Bausc h & Lomb Inc.)を用いて、各ディスクに関して、標準昼間光条件のための色座標 を測定した。L*、a*およびb*反射色座標は、反射試料ポートにおいて標準白色タ イルを使用して得られた。 残りのペーストIaを含む各シリンジを様々な時間、45℃で老化させた。各ペー ストIa配合物を等量のペーストIIa と混合し、ディスクを調製し、そして配合直 後に調製した試料に関して詳細に説明したように色座標を測定した。 ΔL*、Δa*およびΔb*値は、老化後の材料を硬化した試料のL*、a*およびb*値 を、配合直後に同材料を硬化した試料のL*、a*およびb*値から引き算することに より得られた。ΔE* ab値を表IVに報告する。 試験番号、各ペーストIaに加えた安定剤、ペーストIa: ペーストIIa 組成物の 37℃での硬化時間、ペーストIa配合物を45℃で老化した時間、および、各ペース トIa: ペーストIIa 組成物のΔE* ab値を下記の表IVに示した。 表IVのデータは、金属錯化されたアスコルビン酸並びに安定剤を含む歯科医療 用組成物の硬化時間が実質的に変わらず、色安定性を改良することを示す。 例2 2 種のペーストI 配合物を表IIのように調製したが、ペーストIa中の0.32g の 金属錯化したアスコルビン酸の代わりに、調製例1 の0.8gのアスコルビン酸アル ミニウムをペーストIbに加え、そして調製例3 の酸化ジルコニウム上に被覆した アスコルビン酸ジルコニウム1.6gをペーストIcに加えた。更に、ペーストIbおよ びペーストIcは0.65g のシュウ酸および0.65g のメタ重亜硫酸ナトリウム安定剤 の両方を含んでいた。 ペーストIbおよびペーストIcを、それぞれ、表III のペーストIIa の等量と混 合し、ディスクを調製し、そして例1 に記載のように色座標を測定した。 ペーストIbおよびペーストIcを、その後、45℃で6 時間および/または9 日間 老化させた。老化したペーストIbおよびペーストIcを、 それぞれ、表III のペーストIIa の等量と混合し、ディスクを調製し、そして例 1 に詳細に説明したように色座標を測定した。 ペーストI 組成物、ペーストI を45℃で老化させた時間、および、各ペースト I:ペーストIIa 組成物のΔE* ab値を下記の表V に示した。 表V 中のデータは、アスコルビン酸アルミニウムを含むペースト: ペースト組 成物(即ち、ペーストIb)の色安定性は、酸化ジルコニウム充填剤上に被覆され たアスコルビン酸ジルコニウムを含む同様の組成物(即ち、ペーストIc)よりも 優れていたことを示す。 例3 下記表VIに示した材料をペーストIdを形成させるために混合した。 比較として、2 種の追加のペーストIeおよびペーストIfを表VIに示した材料を 混合することにより調製したが、ペーストIeでは、アスコルビン酸アラントイン (米国特許第3,954,989 号の例1 の手順により調製された)を未変性アスコルビ ン酸の代わりに、そしてペーストIfでは、調製例1 のアスコルビン酸アルミニウ ムを未変性アスコルビン酸の代わりに用いた。 3 種のペーストI 配合物を、それぞれ不透明なポリエチレンシリンジに手で装 填し、そして脱気した。各ペーストI を、それぞれ、下記の表VII に示した材料 を混合することにより形成されたペーストIIb の等量と混合した。 各ペーストI:ペーストIIb 配合物のディスクを例1 のように調製し、そして色 座標を測定した。その後、残りのペーストId、ペーストIeおよびペーストIfを含 むシリンジを45℃の炉内に入れた。 5 日目、ペーストI 配合物を炉から取り出し、そして、それぞれ、等量のペー ストIIb と混合した。例1 に詳細に説明したように、各組成物のディスクを調製 し、そして色座標を測定した。各ペーストI 配合物の残りを45℃の炉に戻し、そ してディスクの調製手順および色座標測定を10日目に繰り返した。 ペーストI 配合物、ペーストI 配合物が45℃で老化された日数、L*a*およびb* 反射色座標並びに各ペーストI:ペーストIIb 組成物のΔE* ab値を下記の表VIIIに 示す。 表VIIIのデータはペーストIe: ペーストIIb およびペーストIf: ペーストIIb 組成物の両方とも5日間の45℃での老化後に優れた色安定性を示すことを示した 。5 日目までに既に、ペーストId: ペーストIIb 組成物は知覚できるほど黄変し ていた。5 日目に、ペーストIe組成物は、組成物がゲル化した局所領域を含み、 老化以前の稠度を維持できないことが観測された。しかし、10日目まで、ペース トIf: ペーストIIb 組成物のみが優れた色安定性を示し続けた。ペーストIf組成 物はアスコルビン酸アルミニウムを含んだが、ペーストIe組成物はアスコルビン 酸アラントインを含んでいた。 例4 下記の表IXに示す材料を混合してペーストIgを形成した。 下記の表X に示す材料を混合してペーストIIc を形成した。 ペーストIIc を不透明なポリエチレンシリンジ中に手で入れ、そして脱気した 。ペーストIgを等量のペーストIIc と混合した。ペーストIg: ペーストIIc のデ ィスクを例1 に記載のように調製し、そして色座標を測定した。 6 日目に、ペーストIIc 配合物を炉から取り出し、等量のペーストIgと混合し た。例1 に詳細に説明したようにディスクを調製し、そして色座標を測定した。 残りのペーストIIc を45℃の炉に戻し、そして14日目にディスク調製手順および 色座標測定を繰り返した。 ペーストIg: ペーストIIc 配合物、ペーストIIc 配合物を45℃で 老化した日数、L*、a*およびb*並びにペーストIg: ペーストIIc 組成物のΔE* ab 値を下記の表XIに示す。 表XIのデータは、還元剤として調製例1 のアスコルビン酸アルミニウムおよび 酸化剤としてクメンヒドロペルオキシドを含むペースト: ペースト組成物の優 れた色安定性を示す。45℃で14日後にも、組成物は優れた色安定性を維持した。 例5 2 種のペーストI 組成物であるペーストIhおよびペーストIiを下記の表XII に 示す材料を混合することにより調製した。 8 種のペーストII組成物である、ペーストIId 〜k を下記の表XIIIに示す材料 を混合することにより調製した。 各ペーストI 組成物を、それぞれ、約10〜20秒間、各々ペーストIIとともに1: 1 の比で手動で混練した。各ペーストI ペーストII試料を、その後、4mm 内径の ガラス管に詰め、シリコーンゴムプラグでキャップをし、そして約0.28MPa で軸 方向に圧縮した。混合の開始から約1.5 分後、2 つの向かい合った可視光硬化ラ ンプ(“VISILUX 2”硬化ランプ、3M)からの光に試料を80秒間暴露し、そして軸 方向の圧力を取り除いた。 各試料を、周囲圧力、90%+の相対湿度および37℃で1 時間放置した。試料をダ イアモンドノコギリで切断し、圧縮強さ(CS)測定用の 8mm 長さの円筒プラグおよび直径方向引張強さ(DTS)測定用の2mm長さの円筒プラ グを形成させた。これらのプラグを約37℃で約24時間、蒸留水中で貯蔵した。CS およびDTS 値をISO 仕様書7488により各セメントの5試料に関して決定した。 各ペーストI:ペーストII組成物を、フッ化物開放測定を行うために20mm直径お よび1mm 厚さのディスクに成形した。各ディスクの両面をポリエチレンテレフタ レートフィルム(PETフィルム、0.5mm 厚さ、3M)で被覆し、PET フィルム上に直 接的に置いた“VISILUX 2”硬化ランプからの光に60〜80秒間暴露して光硬化し た。 フッ化物選択性電極である、Orion モデル96-09-00(Orion Research Inc.,Ca mbridge,MA)を使用して、リン酸塩緩衝液中で試料から開放されたフッ化物イオ ンの量を定量した。電極を、フッ化物活性標準#940907 および#040908、100 pp m および10ppm のフッ化物標準流体(両方ともOrion Research Inc.)をそれぞ れ使用して検量した。 各ディスクを、25℃でpH6.8 〜7.0 のリン酸塩緩衝液のジャー中に入れた。リ ン酸塩緩衝液を、0.7gのKH2PO4、0.71g のNa2HPO4、および1 リットルの脱イオ ン水中に混合することにより調製し、0.01M 溶液を提供した。0 、5 、16および 30日目のディスクを含む緩衝液中にフッ化物プローブを入れ、ppm F を記録した 。硬化したディスク1g当たりのF のμg を、その後、計算し、そしてこれらの値 を水中での貯蔵時間の関数として報告した。各セメントの3 つの試料のフッ化物 開放値を測定し、そして平均を報告した。 ペーストI:ペーストII組成物、CS、DTS および各ペーストI:ペーストII組成物 の0 、5 、16および30日目の累積的なフッ化物開放値を、従来の粉末: 液体系(V itrebond(商標)光硬化ガラスイオノマーライナー/ ベース、3M)と比較して表X IV に示す。粉末: 液体混 合比は1.4:1 であった。 表XIV のデータは、本発明のペースト: ペースト配合物が優れた強度特性を示 すことを示す。これらのペースト: ペースト配合物は、優れたフッ化物開放特性 をも示す。 例6 2種のペーストII配合物である、ペーストIII およびペーストIIm を下記の表 XVに示す材料を混合することにより調製した。 各ペーストII組成物を、それぞれ、ペーストIi(表XIIIから)と1:1 の比で約 10〜20秒間、手動で混練した。試料を調製し、各ペーストI:ペーストII組成物の CSおよびDTS を例5 に記載の通りに測定した。ペーストI:ペーストII組成物を、 各組成物に関して測定したCSおよびDTS とともに示す。 表XVI のデータはペースト: ペースト配合物により提供される優れた強度特性 を示す。 例7 2 種のペーストI 配合物であるペーストIjおよびペーストIkを下記の表XVIIに 示す材料を混合することにより調製した。 ペーストIjおよびペーストIkを、それぞれ、ペーストIIl(表XV)と1:1 の比で 約10〜約20秒間、手動で混練した。試料を調製し、そして各ペーストI:ペースト IIl 組成物のCSおよびDTS を例5 に記載の通りに測定した。ペーストI:ペースト IIl 組成物を、各組成物に関して測定したCSA およびDTS とともに下記の表XVII I に示す。 表XVIII のデータは、優れた強度特性がペースト: ペースト配合物において得 られることを示す。 例8 ペーストIlを下記の表XIX に示す材料を混合することにより調製した。 ペーストIIm を下記の表XXに示す材料を混合することにより調製した。 ガラスイオノマー粉末を、下記の表XXI に示す材料を混合することにより調製 した。 ガラスイオノマー液体を下記の表XXIIに示す材料を混合することにより調製し た。 ペーストIlを、ペーストIIm と1:1 の比で約10〜20秒間にわたって手動で混練 した。粉末を液体と2.5:1 の比で約1 分間にわたって手動で混練した。ペースト Il: ペーストIIm および粉末: 液体系の配合物およびその混合比は、同様の組成 であるペースト: ペーストおよび粉末: 液体系を最終的に提供するように調製さ れた。 例5 に記載のように、ペースト: ペーストおよび粉末: 液体組成物の試料を調 製し、そしてCSおよびDTS を測定した。 ペースト: ペーストおよび粉末: 液体の組成物の試料を、視覚乳白度の測定の ために調製した。2.54ミリメートル厚さx6ミリメートル直径のセメントのディス クを、60ミリメートルの距離で、各面を60秒間、“VISILUX 2”歯科医療用硬化 光からディスクを照射するこ とにより硬化させた。ディスク厚さ全体を通した光の透過率を、可視光フィルタ ーを具備したMacBeth 透過デンシトメーターモデルTD-903を使用して測定したデ ンシトメーターの読み値を、ディスクの視覚乳白度の値として記録した。 ペースト: ペーストおよび粉末: 液体の組成物のCS、DTS および視覚乳白度の 値を下記の表XXIII に示す。 表XXIII のデータは、ペースト: ペーストガラスイオノマーの特性が、組成的 に同様の粉末: 液体系の特性と比較して、驚くほど優れていることを示す。ペー スト: ペースト系の圧縮強さおよび直径方向引張強さの両方は、粉末: 液体系の ものより有意に大きく、視覚乳白度は粉末: 液体系よりも有意に低い。 例9 0.42部のHEMA、1.53部の水、1.19部のGDMAおよび0.022 部のBHTの混合物に、 下記の表XXIVに示す材料をそれぞれ加えることにより9 種の液体配合物を調製し た。 調製例5 の充填剤10部をそれぞれ各液体配合物に加え、9 種のペーストI 配合 物を提供した。 各ペーストI 組成物を不透明なポリエチレンシリンジに手で装填し、脱気し、 そして45℃で4 日間老化させた。4 日目に、シリンジを炉から取り出し、そして 各々の老化したペーストの試料およびそれに対応する老化していないペーストの 試料を横並びで白色混合パッド上にシリンジで取り出した。いずれのペーストも 可視色変化または重合を示さなかった。 下記表XXV に示す材料を混合してペーストIIを形成した。 ペーストII組成物を不透明なポリエチレンシリンジ中に手で装填し、脱気し、 そして45℃で7日間老化した。7日目に、シリンジを炉から取り出し、そして老 化したペーストの試料およびそれに対応する老化していないペーストの試料を横 並びで白色混合パッド上にシリンジで取り出した。老化したペーストは可視色変 化または重合を示さなかった。 例10 下記の表XXVIに示す材料を混合してペーストI を形成した。 下記表XXVII に示す材料を混合してペーストIIを形成した。 ペーストI およびペーストIIをそれぞれ不透明なシリンジに手で装填し、そし て脱気した。ペーストI を等量のペーストIIと混合し、2 枚のディスクを調製し 、そして例1 に記載の通りに1 枚のディス クの色座標を測定した。 第二のディスクを蒸留水の容器に即座に入れ、そして45℃で7 日間老化した。 7 日目に、ディスクを水から取り出し、紙タオルで拭き取り乾燥し、そして例1 に記載の通りに色座標を測定した。 ペーストI:ペーストII組成物の1 日目および7 日目のL*、a*およびb*反射色座 標およびΔE* ab値を表XXVIIIに示す。 表XXVIIII のデータは、ペーストI:ペーストII組成物が老化時に優れた色安定 性を示すことを示す。 例11 下記の表XXIXに示す材料を混合してペーストI を形成した。 下記の表XXX に示す材料を混合してペーストIIを形成した。 ペーストI をペーストIIと1:1 の混合比で約10〜20秒間手で混練した。例5 に 記載のように、試料を調製し、そしてCSおよびDTS を測定した。例8 に記載のよ うに、試料を調製し、そして視覚乳白度を測定した。 ペーストI:ペーストII組成物のCS、DTS および視覚乳白度の値を下記の表XXXI に示す。 表XXXIのデータは、ペーストI:ペーストII組成物の優れたCSおよびDTS 値、並 びに低い可視乳白度の値を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,MW,SD,SZ,UG), AM,AT,AU,BB,BG,BR,BY,CA,C H,CN,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB ,GE,HU,JP,KE,KG,KP,KR,KZ, LK,LR,LT,LU,LV,MD,MG,MN,M W,MX,NL,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SI,SK,TJ,TT,UA,UZ, VN (72)発明者 ミトラ,スミタ ビー. アメリカ合衆国,ミネソタ 55133−3427, セント ポール,ポスト オフィス ボッ クス 33427 (番地なし) (72)発明者 クーン,ロバート ディー. アメリカ合衆国,ミネソタ 55133−3427, セント ポール,ポスト オフィス ボッ クス 33427 (番地なし)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.多成分光硬化性イオノマーセメント系であって、 (a)反応性充填剤および水の存在下で硬化反応を起こすことができるために十 分なペンダントのイオン性基、および、生じる混合物が電磁線エネルギーへの暴 露により硬化することができるために十分なペンダントの重合性基を有する光硬 化性イオノマーを含む水性ペースト、および、 (b)反応性充填剤を含む有機ペースト、 を含む系。 2.前記水性ペーストおよび前記有機ペーストが各々約1x102および1x 1011Cpsの粘度を有する請求の範囲1記載のイオノマーセメント系。 3.前記水性ペーストおよび前記有機ペーストが各々約1x105および1x 109Cpsの粘度を有する請求の範囲1記載のイオノマーセメント系。 4.有機ペーストは、2−ヒドロキシエチル(メト)アクリレート、ヒドロキ シメチル(メト)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メト)アクリレート 、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、グリコールモノ−若しくはジ(メト )アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メト)アクリレート、エチレン グリコールジ(メト)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メト)アクリ レート、ウレタン(メト)アクリレート、アクリルアミド、メタクリルアミド、 メチレンビス−アクリルアミド若しくはメタクリルアミド、ジアセトンアクリル アミドおよびメタクリルアミド、並びにペンタエリトリトール(メト)アクリレ ートからなる群より選ばれた有機液体を含む請求の範囲1記載のイオノマーセメ ント系。 5.有機ペーストと水性ペーストを均質混合し、そしてこの混合物を電磁線エ ネルギーに暴露することにより硬化したときに、系が粉末:液体型の形態で提供 される同様のセメント系よりも10%以上高い直径方向引張強さ(Diamet ral Tensile Strength)を有する請求の範囲1記載のイオ ノマーセメント系。 6.有機ペーストと水性ペーストを均質混合し、そしてこの混合物を電磁線エ ネルギーに暴露することにより硬化したときに、系が0.6より小さい視覚乳白 度(Visual Opacity)を有する請求の範囲1記載のイオノマーセ メント系。 7.有機ペーストと水性ペーストを均質混合し、そしてこの混合物を電磁線エ ネルギーに暴露することにより硬化したときに、系が0.4より小さい視覚乳白 度を有する請求の範囲1記載のイオノマーセメント系。 8.前記重合性基の少なくとも1個がアミド結合により前記イオノマーに結合 している請求の範囲1記載のイオノマーセメント系。 9.前記光硬化性イオノマーが、一般式 B(X)m(Y)n I (式中、Bは有機主鎖であり、 各X基は、独立に、水および反応性充填剤の存在下で硬化反応を起こすことがで きるイオン性基であり、 各Y基は、独立に、光硬化性基であり、 mは平均で2以上の値の数であり、そして、 nは平均で1以上の値の数である。) を有する請求の範囲1記載のイオノマーセメント系。 10.前記X基がカルボキシル基である請求の範囲9記載のイオノマーセメン ト系。 11.前記Y基が重合性エチレン系不飽和基および重合性エポキシ基からなる 群より選ばれたものである請求の範囲9記載のイオノマーセメント系。 12.前記XおよびY基が、置換若しくは無置換アルキル、アルコキシアルキ ル、アリール、アリールオキシアルキル、アルコキシアリール、アラルキルおよ びアルカリール基からなる群より選ばれた部分により主鎖Bに結合している請求 の範囲9記載のイオノマーセメント系。 13.水性ペーストが、石英、コロイドシリカ、長石、ストロンチウムガラス 、バリウムガラス、珪ホウ酸ガラス、カオリン、タルク、チタニア、珪酸ジルコ ニア、亜鉛ガラスおよびそれらの混合物からなる群より選ばれた無反応性充填剤 を含む請求の範囲1記載のイオノマーセメント系。 14.前記系が、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、 過硫酸アルキルアンモニウム、ベンゾイルペルオキシド、クメンヒドロペルオキ シド、tert−ブチルヒドロペルオキシド、tert−アミルヒドロペルオキ シド、コバルト(III)の2,5−ジヒドロペルオキシ−2,5−ジメチルヘ キサン塩、鉄(III)の2,5−ジヒドロペルオキシ−2,5−ジメチルヘキ サン塩、ヒドロキシルアミン、過ホウ酸塩、過マンガン酸アニオン塩およびそれ らの組み合わせからなる群より選ばれた酸化剤を含む請求の範囲1記載のイオノ マーセメント系。 15.前記系が、アスコルビン酸、金属錯化されたアスコルビン酸、塩化コバ ルト(II)、塩化第一鉄、硫酸第一鉄、チオ硫酸塩、ヒドラジン、ヒドロキシ ルアミン、シュウ酸、チオ尿素、亜ジチオン酸塩、亜硫酸塩、チオ硫酸塩、ベン ゼンスルフィン酸塩およびそれらの組み合わせからなる群より選ばれた還元剤を 含む請求の範囲 1記載のイオノマーセメント系。 16.前記有機ペーストがサブミクロンシリカ粒子を更に含む請求の範囲1記 載のイオノマーセメント系。 17.前記サブミクロンシリカ粒子が熱分解法シリカ粒子である請求の範囲1 6記載のイオノマーセメント系。 18.高い強度および低い乳白度を有する硬化したイオノマーセメント系を製 造する方法であって、前記方法は、 a)i)反応性充填剤および水の存在下で硬化反応を起こすことができるために 十分なペンダントのイオン性基、および、得られる混合物が電磁線エネルギーへ の暴露により硬化することができるために十分なペンダントの重合性基を有する 光硬化性イオノマーを含む水性ペーストと、 ii)反応性充填剤を含む有機ペースト とを均質混合する工程、 b)この混合物を電磁線エネルギーに暴露する工程、 を含む方法。 19.光硬化性セメント系の電磁線エネルギーへの暴露による硬化により製造 された、硬化したイオノマーセメントであって、前記光硬化性セメント系は、 (a)反応性充填剤および水の存在下で硬化反応を起こすことができるために十 分なペンダントのイオン性基、および、得られる混合物が電磁線エネルギーへの 暴露により硬化することができるために十分なペンダントの重合性基を含む水性 ペースト、および、 (b)反応性充填剤を含む有機ペースト、 の均質混合物を含む、硬化したイオノマーセメント。 20.イオノマーセメント系が歯の処置のためのキットの構成部品であり、前 記キットがエッチング剤、修復剤、ライナー、ベース、 セメント、シーラントおよび接着剤からなる群より選ばれた1種以上の材料を更 に含む、請求の範囲1記載のイオノマーセメント系。
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