JP2005354501A - 携帯無線端末 - Google Patents

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芳雄 小柳
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Abstract

【課題】 筐体形状とアンテナ配置を工夫することにより、着衣ポケットに収納して使用した際でも常に高いアンテナ感度を得ること。
【解決手段】 ポケット収納型の携帯無線端末1の筐体2は、平面形状であるA面と中央部付近の一部または全体に突起部2aが形成されたB面とからなり、アンテナ素子3はB面の突起部2aにA面と平行に配置されている。B面が突起あるいは湾曲した形状になっているため、携帯無線端末1を着衣ポケットに携帯して使用する際には、使用者が無意識のうちにA面が人体側に接した状態で装着されることになる。そのため、携帯無線端末1は、常にアンテナ素子3が人体から最も遠い位置で人体との距離を保ったまま着衣ポケット内に収納される状態となる。よって、アンテナ素子3の電磁波は人体による影響を受けにくいので、携帯無線端末1は常に良好なアンテナ利得や高いアンテナ感度を確保することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ハンディタイプな携帯電話機や携帯無線機などの携帯無線端末に関し、特に、筐体形状やアンテナに改良を加えたポケット収納型の携帯無線端末に関する。
従来より、携帯電話機や携帯無線機などの小型な携帯無線端末は、ユーザの着衣ポケットに装着して使用される場合が多い。そのような使用状態では、携帯無線端末に取り付けられたアンテナが人体に近接するので、アンテナの入力インピーダンスが変化してアンテナ回路が不整合になったりアンテナから放射される電磁波の一部が人体に吸収されたりしてアンテナ利得が劣化するおそれがある。例えば、携帯電話機で通信を行う場合は、信号波長が37cm程度以下である800MHz帯以上の極超短波の周波数が使用されているが、着衣ポケットに装着可能な小型な携帯電話機では、筐体の厚さがせいぜい30mm以下に制限されているため、波長の長さに比べて携帯電話機に極めて近い位置にアンテナが配置されることになる。そのため、人体による電磁波の吸収やアンテナのインピーダンス不整合などによってアンテナ利得が大きく劣化することがある。
そのため、従来の携帯電話機は、人体に近接するレシーバ面からできる限り遠ざけた位置にアンテナを配置することによって、通話状態におけるアンテナ利得の改善を図っている。また、下記の特許文献1に開示されているアンテナ装置では、人体装着時の使用状態によるアンテナインピーダンスの変化に対応して、無線回路の内部インピーダンスと整合回路の入力インピーダンスとを共役整合させることにより、インピーダンス不整合によるアンテナ利得の低下を防止している。さらに、下記の特許文献2に開示されたアンテナ装置では、携帯電話機を胸ポケットに固定するためのクリップをアンテナの一部として動作させることにより、携帯電話機本体が間に介在してアンテナと人体との距離を遠ざけると共に、携帯電話機本体による電磁波のシールド効果によって、人体の影響によるアンテナ利得の劣化を軽減している。また、下記の特許文献3に開示されたアンテナ装置では、2つのヘリカルアンテナを、波長に比べて十分に小さい間隔で接地板に接近させて平行に配置することにより、接地板に流れる電流成分を減らし、人が手で持ったときの影響を抑えてアンテナ特性の改善を図っている。
特開2001−267953公報 特開平11−27355公報 特開2001−156517公報
しかしながら、上記従来の携帯電話機では、ポケットに装着した場合には必ずしもアンテナが人体から離れた側に携帯電話機が収納されるとは限らない。したがって、もし、アンテナ側が人体に近接してポケットに収納された場合には、インピーダンスの不整合及び人体における電磁波の吸収によって、アンテナ感度が大きく劣化してしまうおそれがある。また、上記の特許文献1の技術では、携帯電話機のポケットへの収納状態によって人体とアンテナとの距離が変化してしまった場合は、インピーダンス変化に対応して整合条件を変化させなければならないので、そのための整合回路や制御回路が必要となって製品がコスト高となってしまうなどの問題がある。さらに、特許文献2の技術では、クリップを胸ポケットに挟むようにして携帯電話機を装着した際には、常にアンテナが人体から遠ざかるように配置されるが、クリップを使用しないで携帯電話機をポケットに収納した場合には必ずしもアンテナを人体と遠ざけて装着するとは限らない。さらに、カードタイプの薄い携帯無線端末などにおいては、クリップ構造を薄型化して機械的強度を確保することが難しい。また、特許文献3の技術では、人が手で持って使用するときのアンテナ特性は改善されるものの、携帯電話機をポケットに収納した状態では依然として人体の影響によるアンテナ特性の劣化は改善されない。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、携帯電話機や携帯無線機などの小型な携帯無線端末を着衣ポケットに装着して使用した際に、使用者が無意識のうちにアンテナを人体から遠ざけて使用するような筐体形状及びアンテナ配置とすることで、常に良好なアンテナ利得や高いアンテナ感度を確保できるような携帯無線端末を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明に係る携帯無線端末はポケット収納型の携帯無線端末であって、外面が平面形状である第1の面と外面の中央部付近の少なくとも一部分に突起部が形成されている第2の面とを有する筐体と、第1の面から最も離れた位置にある第2の面の突起部に第1の面と平行に配置されたアンテナ素子とを備える構成を採る。
上記の構成によれば、携帯無線端末を着衣ポケットに装着するときの安定した使用感から、使用者が常に外面が平面形状である第1の面を人体に近接して装着することを期待することができる。したがって、使用者が携帯無線端末を着衣ポケットに収納するときは、突起部が形成されている第2の面に設置されたアンテナ素子を無意識のうちに人体から最も遠ざけて配置することができる。そのため、アンテナ素子の電磁波が人体に影響する割合が少なくなるので高いアンテナ利得を確保することができる。また、第1の面が人体にほぼ密着されることにより、人体とアンテナ素子の距離は常に一定となるため、アンテナ素子のインピーダンス整合条件が変化しないので高いアンテナ利得を安定的に得ることができる。さらに、筐体を樹脂で構成すればアンテナ素子を筐体内に完全に内蔵することができるため、薄型でかつ機械的強度の高い小型な携帯無線端末を実現することができる。
また、本発明に係る携帯無線端末においては、アンテナ素子は、モノポールやヘリカルやメアンダを対に使用したダイポール形状又はループ形状の構成を採る。あるいは、アンテナ素子は複数個並べたアレー状の構成を採る。このような構成によれば、無線機基板上に高周波電流が流れることはなく、アンテナ素子からのみ電磁波が放射するので、人体から離れた位置に放射源(つまりアンテナ素子)を配置することができるので、高いアンテナ利得が安定して得られる。
また、本発明に係る携帯無線端末は、導電性基板が第1の面に平行に配置され、その導電性基板の最大長さはアンテナ素子の動作周波数の2分の1波長以上である構成を採る。このような構成によれば、導電性基板がアンテナ素子と人体との間に介在することによって人体方向に高いシールド効果が得られるため、高いアンテナ利得が安定して得られる。さらに、導電性基板の長さが2分の1波長以上であるために反射板として動作するので、人体と反対方向に指向性を形成することができ、携帯無線端末の装着時に高いアンテナ利得が安定して得られる。さらに、ダイポール形状、あるいはループ形状のアンテナ素子を用いているので導電性基板に高周波電流が流れず、アンテナ素子のみの形状で偏波を操作可能であるため、到来波の偏波に合わせた偏波指向性を実現することができ、高いアンテナ利得が安定して得られる。
また、本発明に係る携帯無線端末においては、アンテナ素子は線状モノポールアンテナ又は板状モノポールアンテナであって、第1の面に平行に配置された導電性基板と線状モノポールアンテナ又は板状モノポールアンテナは平行に配置されて逆Lアンテナ又は逆Fアンテナとして動作するような構成を採る。このような構成によれば、導電性基板とアンテナ素子全体が放射源として機能するため、ポケット収納可能な筐体サイズの中に比較的低い周波数で動作するアンテナを構成することができる。さらに、主たる放射源であるアンテナ素子が人体から離れた位置に配置されるため、比較的低い周波数でも高いアンテナ利得が安定して得られる。
本発明によれば、携帯無線端末を着衣ポケットに収納する際にアンテナ素子を無意識のうちに人体から最も遠ざけて配置することができ、人体とアンテナの距離が常に一定となるため、高いアンテナ利得が安定して得られる。さらに、アンテナ素子を筐体内に完全に内蔵することができるため、薄型でかつ機械的強度の高い小型な携帯無線端末を実現することができる。また、導電性基板からなる無線機基板上に高周波電流が流れず、アンテナ素子からのみ電磁波が放射するので、人体から離れた位置に放射源となるアンテナ素子を配置することができる。さらに、無線機基板が人体との間に介在することによって人体方向に高いシールド効果が得られるため、高いアンテナ利得が安定して得られる。また、無線機基板の影響を受けずにアンテナ素子の偏波を操作することがきるため、到来波の偏波に合わせた偏波指向性を実現することが可能となる。
さらに、無線機基板の長さを動作周波数の2分の1波長以上とすることで、無線機基板が反射板として動作し、人体と反対方向に指向性を形成することができ、携帯無線端末を人体に装着するときに高いアンテナ利得が安定して得られる。また、無線機基板とアンテナ素子全体が放射源として機能するため、ポケット収納可能な筐体サイズの中に比較的低い周波数で動作するアンテナを構成できるとともに、主たる放射源であるアンテナ素子が人体から離れた位置に配置されるため、比較的低い周波数でも高いアンテナ利得が安定して得られる。
以下、図面を参照しながら、本発明におけるポケット収納型の携帯無線端末の実施の形態の幾つかを詳細に説明する。なお、各実施の形態で用いる図面で同一の構成要素は同一符号を付し、かつ重複する説明は省略することにする。
まず、理解を容易にするために本発明における携帯無線端末の概要について説明する。本発明によるポケット収納型の携帯無線端末は、筐体が平面形状である第1の面(A面)と中央部付近の一部または全体に突起が形成された第2の面(B面)とによって形成されている。そして、アンテナ素子がB面の突起部分にA面と平行に配置されている。筐体のB面が突起あるいは湾曲した形状になっているため、使用者が携帯無線端末を着衣ポケットに携帯して使用する際には、無意識のうちに平面形状であるA面が人体側に接した状態でポケットに収納される。そのため、携帯無線端末は、常にアンテナ素子が人体から最も遠い位置で人体との距離を保ったまま着衣ポケット内に収納される状態となる。これによって、アンテナ素子の電磁波は人体による影響が軽減されるので、携帯無線端末は常に良好なアンテナ利得や高いアンテナ感度を確保することができる。
<実施の形態1>
図1は、本発明の実施の形態1に係るポケット収納型携帯無線端末の基本構成図である。図1に示すように、本実施の形態の携帯無線端末1は、筐体2が、平面形状となっているA面(第1の面)と、筐体2の長手方向に沿って中央付近が突起形状となっているB面(第2の面)とからなり、全体として三角柱の形状となっている。なお、操作面や表示面は筐体2のA面に構成されており、中央部分に給電部4を備えたアンテナ素子3は、筐体2のB面の突起部2aにA面の長手方向と平行に配置されている。図1に示すような形状の携帯無線端末1は、使用者が着衣ポケットに収納して使用する際に、携帯無線端末1の収納のし易さ及び使用感から、常に、平面形状となっているA面が人体側に近接するように携帯無線端末1が装着されることが期待できる。
なお、図1に示す携帯無線端末1の下部には座標系が示されている。つまり、右手の人差指と中指と親指とをそれぞれ直角にしたとき、中指をX軸方向(図の紙裏から紙表に向かう方向)、親指をY軸方向(図の左から右に向かう方向)、人差指をZ軸方向(図の下部から上部に向かう方向)に向けるような座標系が示されている。
図2は、図1のポケット収納型携帯無線端末を使用者がポケットに収納して使用している状態を示す概念図である。図2の例では、ワイシャツの胸のポケット6に携帯無線端末1を収納し、イヤホンマイクセット7を使って通話する状況を想定している。この場合、携帯無線端末1は胸のポケット6よりやや小さいサイズであり、B面の中央付近が突起した形状となっているため、使用者はA面側を人体5に向けて携帯無線端末1を収納する使用形態が一般的となる。したがって図2に示す座標系は図1の座標系と同じである。
図1及び図2においては、アンテナ素子3と人体5の近接側となるA面との距離Dは筐体2の三角柱の形状に依存されており、B面の突起部2aを含めた筐体2全体の厚さが厚いほど、アンテナ素子3と人体5との距離Dを大きく確保することができる。
以下、このアンテナ素子3の動作について、図1から図5を用いて詳細に説明する。図1において、アンテナ素子3は携帯電話内蔵用のヘリカルダイポールアンテナとして動作する。ここでは、携帯無線端末1を携帯電話機とした場合において、携帯電話機の電波の周波数を1.5GHz(波長が200mm)として説明する。ポケット6に収納できる携帯無線端末1の筐体2のサイズは、例えば幅50mm×長さ80mm×厚さ21mmと設定すると、0.25波長×0.40波長×0.105波長に相当する。このとき筐体2の中に内蔵できるアンテナ素子3の軸長Azはせいぜい60mm以下、つまり0.30波長となるが、アンテナ素子3を動作周波数で共振させるためには電気長を0.50波長とすることが望ましいため、通常はアンテナ素子3にはヘリカル形状又はメアンダ形状の波長短縮を行う素子が組み込まれる。図1では、軸長Az=35mm(0.175波長)、ヘリカル径2r=1mm、100ターンのヘリカル形状のダイポールアンテナ素子を用いた例を示している。
ここで、アンテナ素子3は筐体2の長手方向(Z軸方向)に沿って、B面の突起部2aに沿って密着して取り付けられている。このようにしてB面の突起部2aに密着してアンテナ素子3を取り付けることによって、A面とアンテナ素子3の軸中心との距離Dを最大とすることができる。図1の場合では、凡そD=20mmとなる。
図3は、図1に示す実施の形態1におけるポケット収納型携帯無線端末のアンテナ放射特性を示す特性図である。つまり、この図は、軸長Az=35mm、ヘリカル径2r=1mmのヘリカル形状ダイポールアンテナであるアンテナ素子3を人体5に近接して配置したときのアンテナ放射特性を示した図である。なお、アンテナ素子3は自由空間で整合されたものを用いている。図3(a)の横軸は人体5とアンテナ素子3との距離D(mm)、縦軸は水平面内(座標軸のXY面内)の垂直偏波のアンテナ利得(dB)を示している。なお、この放射特性図では、D=20mmのときのアンテナ利得を0dBとして表示している。また、図3(b)は距離D=5mmのときの水平面内(XY面内)の指向性パターンを示し、図3(c)は距離D=20mmのときの水平面内(XY面内)の指向性パターンを示している。
図3(a)、(b)、(c)から明らかなように、人体5とアンテナ素子3との距離Dを大きくすることによって、水平面内(XY面内)の指向性パターンが大きくなってアンテナ利得が大幅に改善している様子が分かる。図3(a)では、距離Dを5mmから20mmにすることによって、水平方向において約15dBものアンテナ利得の改善効果があり、距離Dが20mmでほぼ飽和している。
D=5mmとは、アンテナ素子3をA面側に配置した場合、あるいはB面を人体5側に向けて、携帯無線端末1をやや浮かしながらポケットに収納した場合を想定しており、この場合は、人体5によってアンテナ性能が大きく劣化する様子が分かる。これは、アンテナ素子3が波長に比べて小形であるため、周波数帯域が狭くてインピーダンスの不整合が生じやすいことと、アンテナ素子3の人体5への近接に伴って人体5によるアンテナ素子3からの電磁波の吸収量が増加することとの、両者の作用に起因して生じている現象である。
図1に示す実施の形態1の携帯無線端末1の場合は、筐体2の厚さを21mmとしているが、仮にさらに薄型な筐体サイズとして厚さを16mmとした場合でも、D=15mmを確保できるため、アンテナ素子3をA面側に配置した場合(D=5mm)と、B面の突起部2aに配置した場合(D=15mm)では約14dBものアンテナ性能の改善効果がある。
すなわち、人体5に近接して使用されるアンテナ素子3の場合は、人体5とアンテナ素子3との距離Dがアンテナ性能を大きく左右するため、携帯無線端末1の使用状態に応じてできる限り距離Dを大きく確保する必要がある。さらに、人体5への近接によるアンテナ素子3のアンテナ入力インピーダンスの変化を抑えるために、人体5とアンテナ素子3の距離がなるべく変化しないようにアンテナ素子3を配置する必要がある。
ここで、使用者は、携帯無線端末1を胸のポケット6に収納するときの安定感から、無意識のうちにアンテナ素子3を胸から離した向きにして携帯無線端末1を胸のポケット6へ収納する。このようにして、筐体2のA面を人体5側に向けて携帯無線端末1を使用することによって、アンテナ配置面であるB面を人体5側に向けるよりも快適であるし使用上も便利である。しかも、このような携帯無線端末1のポケット6への収納の向きによって、必然的にアンテナ素子3の指向性も改善される。
つまり、図1に示す実施の形態1の例では、筐体2のB面の中央部にアンテナ格納部である突起部2aが設けられているため、B面を人体5側に向けてポケットに収納すると、突起部2aが胸に当たり不快であると共に、携帯無線端末1が安定してポケット6内に格納されないため不便である。そこで、ポケット収納時に突起部2aが使用者に認知されるためには、十分な突起量が必要である。突起量の定義を“筐体2の最大厚さ−最小厚さ”と定義すれば、図1に示す実施の形態1の携帯無線端末1の場合では突起量は21mmに相当し、十分な大きさになる。この突起量は使用者が認知できるだけの必要かつ十分な大きさとして、通常は5mm以上であれば突起部2a側を人体に向けて収納されることの防止効果が期待できる。
なお、図1に示す実施の形態1では携帯無線端末1の筐体形状を三角柱としたために、B面の中央に向かって全体的に突起が形成されているが、B面の中央付近に突起部2aが存在していて、人体5への近接側のA面が平面であれば、図1に示すような筐体形状に限ることはなく、他の形状であってもよい。
図4は、本発明の実施の形態1におけるポケット収納型携帯無線端末の筐体形状のバリエーションを示す図である。つまり、図4では、筐体2のB面の中央付近に突起部を構成できる筐体形状の幾つかの例を示している。例えば、図4(a)では、B面の形状を、円柱を2つに割ったカマボコ型の形状にすることにより、B面の突起部を湾曲状に構成している。このような構成にすれば、仮に突起部の存在するB面側を人体5側に向けて収納しても、ポケットの中で突起部が移動して安定しないために、使用感が悪くなって不便であるので、必然的に、使用者は筐体2のA面を人体5側に向けて使用することになる。このため使用者がアンテナ素子3の位置を意識することなく、アンテナ素子3を人体5から離して使用することになり、結果として高いアンテナ利得を得られる。
また、図4(b)では、筐体2のB面を半円状の面として突起部を形成した構成としている。このような突起部の形状にすることによって、アンテナ素子3には図4(a)と同様な作用効果が得られる。なお、図4(b)のようにB面の全体を半円形にしなくてもB面の一部分が半円形に形成されていてもよい。このように部分的に半円形による突起部を設ける場合は、使用者が認知できるだけの十分な突起量が必要であり、例えば、半円形の突起部の突起量は5mm程度以上であることが望ましい。
図4(c)では、筐体2のB面をA面より小さい面積の平面としてB面側に台形状の突起部を形成した構成としている。このような突起部の形状にすることによってアンテナ素子3には図4(a)と同様な作用効果が得られる。なお、図4(c)のようにB面の突起部が平面である場合は、B面を人体5側にして収納すると不安定になるようにA面の面積とB面の突起部の面積との比を適切に設定する必要がある。また、A面の横幅に対する筐体2の厚さの比も適切に設定する必要がある。図4(c)の例では、A面の横幅50mmに対して、B面の突起部の横幅を25mm、突起部の厚さを10mmとしており、A面とB面の突起部の面積比を2:1、横幅に対する筐体1の厚さの比を5:1としている。
図4(d)では、筐体2のA面の平面形状を長手方向に長い楕円形状とし、B面の中央部分が最も高くなって全体的に盛り上がるような形状をした構成としている。B面をこのような曲面状の突起部形状とすることで、図4(a)と同様な作用効果が得られる。なお、図4(d)のようにB面が上下方向(Z軸方向)でも湾曲している場合は、B面側を人体5に向けてポケット6に収納すると、左右方向(Y軸方向)での不安定感だけでなく、上下方向(Z軸方向)にも不安定となるため、B面側がより少ない突起量であっても図4(a)と同様な作用効果が得られることが期待できる。
次に、図1及び図5を用いて、本発明の実施の形態1における携帯無線端末1のアンテナ素子3の構成例及びそれぞれのアンテナ素子3の効果について説明する。図1の実施の形態1ではアンテナ素子3にヘリカルダイポールアンテナを用いており、アンテナ素子3の中央部に設けられた給電部4を給電点とする電界検出型の平衡系アンテナとなっている。また、軸長Az=35mmに対して、ヘリカル径2r=1mmと小さいので、放射の主たる偏波成分は軸方向成分(Z方向成分)となり、ノーマルモードヘリカルダイポールアンテナとして動作している。さらに、アンテナ素子3は、その全長は凡そ0.50波長となっていて、人体5の近傍に一定の距離で配置したときに動作周波数に整合が取れるように調整されている。このアンテナ素子3をZ軸に沿って配置した場合、アンテナ素子3の放射電波は垂直偏波成分が主になり、携帯電話機の基地局アンテナの主偏波である垂直偏波成分に一致するため、より高いアンテナ感度の性能が得られる。
図5は、本発明の実施の形態1におけるポケット収納型携帯無線端末におけるアンテナ素子の他の構成例を示す図である。図5(a)は、アンテナ素子3として、波長短縮を行う素子を使わずに、電気長と物理長がほぼ一致しているモノポール素子11によってダイポールアンテナを構成した場合である。図5(b)は、アンテナ素子3として波長短縮素子であるメアンダ素子12を用いてダイポールアンテナを構成した場合である。これらはいずれも電界検出型の平衡系アンテナであり、動作周波数に共振していれば、図1の実施の形態1と同様な作用効果が得られる。また、直線状素子やメアンダ状素子であれば、筐体2のB面の突起部により密着して配置することができるので、人体5とアンテナ素子3との距離Dを大きくすることが可能である。さらに、筐体2のB面が樹脂等の非金属で構成されていれば、これらのアンテナ素子3をB面に埋め込んで一体成型することで、さらに距離Dを確保しつつ、堅固な筐体構造を実現可能である。
図5(c)は、アンテナ素子3としてループアンテナ13を用いた場合であり、アンテナの中央部を給電点とする磁界検出型の平衡系アンテナとなっている。この場合、ループの縦長さAzに対して横長さAyが大きくなるにつれてアンテナの放射は横方向の偏波成分が大きくなる。そのため、このループアンテナ13をZ軸に沿って縦方向に配置した場合でも、ループアンテナ13の放射は水平偏波成分が多くなるため、基地局アンテナから水平偏波成分が放射されるような無線通信システムに用いれば、より高いアンテナ感度の性能が得られる。
このように、本発明における実施の形態1の携帯無線端末1によれば、使用者がアンテナ素子3の配置位置を意識することなく、常に人体5から遠い位置に一定の距離でアンテナ素子3を配置することができ、高いアンテナ感度の性能を安定して得ることができる。また、筐体2を樹脂製にすればアンテナ素子3を筐体2内に完全に内蔵することができるため、薄型でかつ機械的強度の高い小型な携帯無線端末を実現することができる。
なお、図5の例では、筐体2が三角柱の形状をした例を示しているが、図5の各種アンテナの構成は、図4の何れの筐体形状と組み合わせても同様の作用効果が得られることは云うまでもない。また、筐体2の形状は、図1に示す実施に形態1のような、B面の中央部付近のZ軸に沿った向きで突起部2aを設ける構成に限らず、例えば、B面の中央部付近でY軸や斜めに突起部を設けてもよく、使用者がポケットへ収納するときに突起があることを認識できる構成であれば、どのような突起部の形状であってもよい。
また、アンテナ素子3を取り付ける部位は、図1の実施の形態1に示すように筐体2のZ軸方向の全体に配置するとは限らず、例えば、筐体2の上端や下端に配置してもよく、使用者の人体5から離れる位置にアンテナ素子3が配置できればアンテナ素子3の配置位置は限定されない。さらに、アンテナ素子3は、図1に示す実施の形態1のように、その電気長が0.5波長に限らず、1波長など他の電気長を有していてもよい。
図6は、本発明の実施の形態1におけるポケット収納型携帯無線端末のアレーアンテナの構成図である。図6に示すように、アンテナ素子の数は、B面の突起部に配置できるような構成であれば2本以上であっても構わない。すなわち、図6(a)に示すように、2本以上のアンテナ素子3a,3bを縦方向にアレー化したり、あるいは、特に図示しないが横方向にアンテナ素子をアレー化したりする構成であってもよい。この場合、アレー化した各々のアンテナ素子3a,3bに同時に位相や振幅の異なる給電を行ったり、あるいは切り替えて給電を行ったりすることで、水平面(XY面)において指向性の制御やアンテナダイバーシチを行うことが可能となる。あるいは、アレー化した各々のアンテナ素子3a,3bを別々の周波数で動作させることで、複数の周波数帯域をカバーするアンテナを構成することもできる。
なお、図6(a)に示す複数のアンテナ素子3a,3bのうちの1つについては図2で示したイヤホンマイクセット7をアンテナ素子とし、各々のアンテナ素子3a,3bに同時に位相や振幅の異なる給電を行ったり、あるいは切り替えて給電を行ったりすることによって、アンテナの指向性制御や偏波制御やダイバーシチとする構成にすることもできる。
また、図6(b)に示すように、筐体2のB面に給電型のアンテナ素子3aと無給電型のアンテナ素子3cとを併設して、少なくとも1つの無給電型のアンテナ素子3cを人体5に近接させる構成としてもよい。この場合、無給電型のアンテナ素子3cの電気長を所望の値に選ぶことにより、アンテナ指向性の制御を行うことができる。図6(b)の場合は、無給電型のアンテナ素子3cの電気長を動作周波数の2分の1波長より長くすれば反射器として動作するため、図中の−Y方向への放射指向性が強くなり、2分の1波長より短くすれば導波器として動作するため、図中の+Y方向への放射指向性が強くなる。
また、図6(c)に示すように給電型のアンテナ素子3aに併設した無給電型のアンテナ素子3cの中央部にダイオード8を設ける構成としてもよい。この場合は、ダイオード8の通電/非通電によって無給電型のアンテナ素子3cの電気長を変化させることができるため、アンテナ指向性の制御を能動的に行うことができる。さらに、図6(c)のようなアンテナ構成の場合は、ダイオード8が通電しているときには無給電型のアンテナ素子3cが反射器あるいは導波器として動作するため、図中−Y方向あるいは+Y方向への放射指向性が強くなり、ダイオード8が非通電のときには無給電型のアンテナ素子3cが動作しないため、Y方向へのアンテナ指向性は形成されない。なお、図6(b)、(c)の構成によれば、無給電型のアンテナ素子3cの電気長を所望の値に選択することによって、アンテナの動作周波数帯域を広げたり複数周波数で動作させたりすることができる。
<実施の形態2>
図7は、本発明の実施の形態2に係るポケット収納型携帯無線端末の基本構成図である。図7に示す実施の形態2におけるポケット収納型の携帯無線端末1は、図1における筐体2内に動作周波数の2分の1波長以上の長さとなる無線機基板9を内蔵したものである。無線機基板9は筐体2内での面積をできる限り大きくとるために、筐体2のA面に近い位置にA面に平行に配置されている。図7の例では、筐体2の大きさを、例えば幅50mm×長さ80mm×厚さ21mmと設定し、動作周波数を2.5GHz(波長が120mm)すると、0.42波長×0.66波長×0.175波長になる。無線機基板9の大きさは筐体2の中に内蔵できる必要があるため、例えば、幅45mm×長さ75mm×厚さ1mmとすると、0.375波長×0.625波長×0.008波長になる。この結果、無線機基板9の縦の長さは動作周波数の2分の1波長以上となっている。
また、アンテナ素子3は軸長Az=35mm(0.29波長)、ヘリカル径2r=1mmとしている。アンテナ素子3は筐体2の長手方向(Z軸方向)に沿って、B面の突起部2aに密着して取り付けられている。アンテナ素子3をB面の突起部2aに密着して取り付けることによって、A面とアンテナ素子3の軸中心との距離Dを最大とすることができると共に、無線機基板9の長手方向とアンテナ素子3の軸方向を一致させることができる。また、無線機基板9の長さは動作周波数の2分の1波長以上であるため、無線機基板9は反射板として動作し、アンテナ素子3とのアレー効果により人体5と反対方向(+X方向)に指向性を形成することができる。
また、筐体2内に内蔵された無線機基板9とアンテナ素子3の位置関係は常に一定であるため、安定して人体5と反対方向にアンテナ指向性を形成することができる。図7において、無線機基板9がA面に平行に配置されることにより、無線機基板9がアンテナ素子3と人体5との間に介在して人体5の方向に高いシールド効果が得られる。また、使用者が携帯無線端末1をポケット6に収納する際に、筐体2のA面と使用者との距離は非常に近くなるものの、必ずしも一定距離ではないために、アンテナ素子3と人体5の距離もばらつく可能性がある。しかし、図7のような構成とすることにより、無線機基板9のシールド効果によって、人体5側から受ける電波の影響を低減することができるため、一定のインピーダンス特性を確保することができ、結果的に高いアンテナ利得が安定して得られる。
さらに、アンテナ素子3にダイポール形状、あるいはループ形状のアンテナ素子を用いており、平衡系アンテナとして動作しているので、不平衡系アンテナを用いた場合に比べて無線機基板9上に高周波電流が流れにくく、高周波電流が流れたとしてもアンテナ素子3側に流れる振幅よりも少ない。このため、無線機基板9によって人体5の影響を軽減しつつ、アンテナ素子3の形状のみによって偏波を操作することが可能である。このことにより、到来波の偏波に合わせた偏波指向性を実現することができ、高いアンテナ利得が安定して得られる。なお、図7に示す携帯無線端末1における筐体2の形状の構成方法、及び突起部2aによる使用者のポケット収納方向を規制する効果は実施の形態1の場合と同じである。
<実施の形態3>
図8は、本発明の実施の形態3に係るポケット収納型携帯無線端末の基本構成図である。図8に示す実施の形態3のポケット収納型の携帯無線端末1は、筐体2内に線状のモノポール素子11からなるアンテナ素子が無線機基板9に対して平行になるように配置され、逆Lアンテナあるいは逆Fアンテナとして動作するように構成されている。無線機基板9は筐体2内での面積をできる限り大きくとるために、筐体2のA面に近い位置にA面に平行に配置されている。また、アンテナ素子(モノポール素子11)へ電力を給電する給電部4は無線機基板9上の中央部下端付近に位置している。モノポール素子11は給電部4を起点として、B面の突起部2aの方向へ向かった後、B面の突起部2aに沿ってL状に折り曲げて構成されている。給電部4のアースは無線機基板9上のアースパターンに接地されている。このような構造により、図8では逆Lアンテナを構成することができる。
図8の携帯無線端末1では、筐体2の大きさを、例えば幅50mm×長さ80mm×厚み21mmと設定し、動作周波数を1GHz(波長が300mm)すると、0.167波長×0.267波長×0.067波長になる。無線機基板9の大きさは筐体2の中に内蔵できる必要があるため、例えば、幅45mm×長さ75mm×厚み1mmとすると、0.15波長×0.25波長×0.003波長になる。逆Lアンテナを動作周波数で共振させるためにはアンテナ素子(モノポール素子11)の電気長を0.25波長とすることが望ましいため、ここではアンテナ素子(モノポール素子11)の長さAz=75mm(0.25波長)としている。また、アンテナ素子(モノポール素子11)と無線機基板9の距離Ax=20mm(0.066波長)としている。このような構成にすることによって、図8のアンテナ素子(モノポール素子11)は逆Lアンテナとして動作し、筐体2の大きさが波長に比べて小さいにもかかわらず、比較的低い周波数で動作する内蔵アンテナを構成することができる。
また、図8に示す携帯無線端末1の構成では、無線機基板9からもある程度の放射は行われるが、主たる放射源はアンテナ素子(モノポール素子11)であり、このアンテナ素子(モノポール素子11)が人体5から距離Dだけ離れた位置に配置されるため、高いアンテナ利得が安定して得られる。なお、図8の携帯無線端末1の構成では、アンテナ素子を線状モノポール素子で構成したが、板状モノポール素子を用いてもよい。つまり、アンテナ素子を板状にして面積を広げることによって、さらに低い周波数でも動作することができるし動作周波数の帯域を広げることもできる。
また、アンテナが板状素子であれば、筐体2のB面の突起部2aに密着して配置することができ、人体とアンテナ素子との距離Dを確保したままアンテナの面積を広げることが可能となり、結果的に小型で広帯域なアンテナを構成することができる。また、図8の携帯無線端末1の構成では、アンテナ素子(モノポール素子11)と無線機基板9とによって逆Lアンテナとなる構成を示したが、アンテナ素子(モノポール素子11)の一部を接地することで、逆Fアンテナとなる構成にしてもよい。この場合は、アンテナ素子(モノポール素子11)と無線機基板9の距離Axが小さくなっても、接地部の位置を調整することによってアンテナ入力インピーダンスのリアクタンス成分の補正が可能となるので、アンテナのインピーダンス整合が一層とりやすくなる。
以上説明したように、本発明に係るポケット収納型の携帯無線端末では、筐体の構造が、人体に近接する側の筐体面が平面形状であって、反対面が突起あるいは湾曲した形状になっているため、着衣ポケットに収納して使用した際に常にアンテナ素子が人体から最も遠い位置に配置されるので、常に高いアンテナ受信性能が得られる。このため、本発明によって、着衣ポケットに携帯して使用した際に常に高いアンテナ感度を有するポケット収納型の携帯電話機を実現することができる。
本発明の実施の形態1に係るポケット収納型携帯無線端末の基本構成図 図1のポケット収納型携帯無線端末を使用者がポケットに収納して使用している状態を示す概念図 図1に示す実施の形態1におけるポケット収納型携帯無線端末のアンテナ放射特性を示す特性図 本発明の実施の形態1におけるポケット収納型携帯無線端末の筐体形状のバリエーションを示す図 発明の実施の形態1におけるポケット収納型携帯無線端末のアンテナ素子の他の構成例を示す図 本発明の実施の形態1におけるポケット収納型携帯無線端末のアレーアンテナの構成図 本発明の実施の形態2に係るポケット収納型携帯無線端末の基本構成図 本発明の実施の形態3に係るポケット収納型携帯無線端末の基本構成図
符号の説明
1 携帯無線端末
2 筐体
2a 突起部
3,3a,3b,3c アンテナ素子
4 給電部
5 人体
6 ポケット
7 イヤホンマイクセット
8 ダイオード
9 無線機基板
11 モノポール素子
12 メアンダ素子
13 ループアンテナ

Claims (5)

  1. ポケット収納型の携帯無線端末であって、
    外面が平面形状である第1の面と外面の中央部付近の少なくとも一部分に突起部が形成されている第2の面とを有する筐体と、
    前記第1の面から最も離れた位置にある前記第2の面の突起部に、前記第1の面と平行に配置されたアンテナ素子と、
    を備えることを特徴とする携帯無線端末。
  2. 前記アンテナ素子はダイポール形状又はループ形状であることを特徴とする請求項1に記載の携帯無線端末。
  3. 前記アンテナ素子は複数個によってアレー状に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の携帯無線端末。
  4. 導電性基板が前記第1の面に平行に配置され、前記導電性基板の最大長さは前記アンテナ素子の動作周波数の2分の1波長以上であることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の携帯無線端末。
  5. 前記アンテナ素子は線状モノポールアンテナ又は板状モノポールアンテナであって、前記第1の面に平行に配置された導電性基板と前記線状モノポールアンテナ又は前記板状モノポールアンテナは平行に配置されて逆Lアンテナ又は逆Fアンテナとして構成されていることを特徴とする請求項1に記載の携帯無線端末。
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