JP2005353387A - 多層配線基板用導電性ペースト組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】多層配線基板に用いる加熱硬化型の導電性ペースト組成物に関し、結晶性熱可塑性樹脂を絶縁基材に用いた一括多層配線板における内層部、外層部およびビアホール部の導体配線に用いた場合でも、吸湿リフロー耐熱性、抵抗値などについて十分な基板信頼性を確保しうる導電性ペースト組成物を提供する。
【解決手段】結晶性熱可塑性樹脂組成物から得られた絶縁基材の表面及びビアホール部に導電性ペースト組成物を有してなる配線基板を、熱融着により一括積層してなる多層配線基板に用いる導電性ペースト組成物であって、導電性粉末と、エポキシ樹脂及び硬化剤を含む樹脂混合物とを含有し、該樹脂混合物の硬化ピーク温度が上記結晶性熱可塑性樹脂組成物のガラス転移温度(Tg)マイナス15℃以上かつ結晶化ピーク温度(Tc)未満である多層配線基板用導電性ペースト組成物。
【選択図】図1

Description

本発明は、多層配線基板に用いる加熱硬化型の導電性ペースト組成物に関し、特に結晶性の熱可塑性樹脂を絶縁基材に用いた多層配線基板の内層部、外層部およびビアホール部の導体配線に用いることができる導電性ペースト組成物に関する。
近年の電子機器の高性能化、小型化、要求製品の多様化に伴い、搭載されるプリント配線基板には高密度な多層配線板や部品実装技術、さらには製造技術の簡略化による低コスト化が望まれ、プリント配線基板を構成する絶縁基材にも、環境に優しい熱可塑性材料や、軽量で脆くない材料、低誘電率材料などが求められている。また、高密度化や製造技術の簡略化の観点から、多層配線板用の各層間の接続材料として導電性ペーストを用い、更に、基板最上層に貫通穴を設けないことで実装性に優れたインナビアホール接続方式を用いる多層基板が知られている。
この接続方式を用いた例として、例えば特許文献1には、アラミド不織布に熱硬化性樹脂であるエポキシ樹脂を含浸させたシート基板材を用い、このシート基板材に貫通穴を形成した後、これに金属粒子とエポキシ等のバインダー樹脂と溶剤からなる導電性ペーストを充填後、乾燥固化し、さらにこの両面に銅箔を熱プレスすることにより、導電性ペーストを硬化させた両面銅張板を作製し、次いで、この両面銅張板をエッチングして、両面回路基板を形成し、この両面回路基板の両側に、前記シート基板材を配置し、さらにそれらの外側に銅箔を配置して、熱プレスすることにより、4層のインナビアホール構造を持つ多層配線基板が形成されることが記載されている。
また、製造技術の簡略化(一括積層工法)、層間接続信頼性向上、環境対応、高周波対応を目指したものとして、例えば特許文献2には、ポリエーテルエーテルケトンとポリエーテルイミドからなる熱可塑性樹脂混合物を絶縁基材とし、ビア部にバインダー樹脂レス導電性ペーストを用いた全層インナビアホール多層配線基板が開示され、これにより従来のバインダー樹脂を含有した導電性ペーストにおける、高温環境下でのバインダー樹脂の熱膨張による金属粒子同士の接触抵抗値や導体パターンと金属粒子との接触抵抗値の上昇による層間接続抵抗値の増大に起因する層間接続信頼性の低下を改善しうるとしている。
また、さらなる製造技術の簡略化(全ての配線形成を乾式化)を目指したものとして、例えば特許文献3には、内層のビア配線のみに導電性ペーストを用いるのではなく、内層の層内配線を全てを導電性ペーストに置き換えた一括多層配線板とその製造方法が記載されている。この技術においては、前記の2つの従来技術に比べて内層の層内配線の形成に銅箔のエッチング処理が不要なため大幅な製造工程の簡略化が図られている。
特開平7−176846号公報 特開2003−110243号公報 特開2003−229663号公報
しかしながら、特許文献2に開示された、ポリエーテルエーテルケトンとポリエーテルイミドからなる熱可塑性樹脂混合物からなる絶縁基材を有し、バインダー樹脂レス導電性ペーストを用いた多層配線板においては、ビア壁面とビア配線を形成する樹脂レス導電性ペーストの硬化接着に関与する官能基組成が該絶縁基材組成と相互作用をとることが困難なためか、吸湿リフロー耐熱性試験において、ビア壁面(ポリエーテルエーテルケトンとポリエーテルイミドからなる熱可塑性樹脂混合物)とビア配線界面部に水が溜まり、ビア部を起点とした膨れが発生しやすいという問題がある。
また、特許文献3に開示された、ポリエーテルエーテルケトンとポリエーテルイミドからなる熱可塑性樹脂混合物からなる絶縁基材を有し、ビア配線部と内層配線部の両方を導電性ペーストで配線形成を行った多層配線基板においては、汎用の市販されているガラスエポキシ多層配線板用のビア充填用エポキシ系導電性ペーストを用いると、ビア配線または内層配線に用いた導電性ペーストの硬化接着に関与する官能基組成が該絶縁基材組成と相互作用をとることが困難なためか、吸湿リフロー耐熱性試験において、多層配線基板内部の絶縁基材と内層配線との界面部、またはビア壁面とビア配線との界面部を起点とした膨れが発生するという問題がある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、多層配線基板に用いる加熱硬化型の導電性ペースト組成物に関し、結晶性熱可塑性樹脂を絶縁基材に用いた一括多層配線板における内層部、外層部およびビアホール部の導体配線に用いた場合でも、吸湿リフロー耐熱性、抵抗値などについて十分な基板信頼性を確保しうる導電性ペースト組成物を提供することにある。
本発明者等は鋭意検討を重ねた結果、以下のような導電性ペースト組成物を提供することにより上記課題を解決することができることを見出した。
すなわち、本発明の導電性ペースト組成物は、
(1)結晶性熱可塑性樹脂組成物から得られた絶縁基材の表面及びビアホール部に導電性ペースト組成物を有してなる配線基板を、熱融着により一括積層してなる多層配線基板に用いる導電性ペースト組成物であって、導電性粉末と、エポキシ樹脂及び硬化剤を含む樹脂混合物とを含有し、該樹脂混合物の硬化ピーク温度が上記結晶性熱可塑性樹脂組成物のガラス転移温度(Tg)マイナス15℃以上かつ結晶化ピーク温度(Tc)未満である多層配線基板用導電性ペースト組成物、
(2)導電性ペースト組成物を硬化した後の樹脂混合物の260℃における弾性率が40MPa以上である上記(1)記載の導電性ペースト組成物、
(3)樹脂混合物と導電性粉末との含有割合が質量比で15/85〜5/95である上記(1)または(2)に記載の導電性ペースト組成物、
(4)溶剤を0〜10質量%の量で含有する上記(1)〜(3)のいずれかに記載の導電性ペースト組成物、
(5)導電性粉末が、金、銀、銅、パラジウム、白金、ニッケル、錫及びカーボンから選ばれる少なくとも一種を含む上記(1)〜(4)のいずれかに記載の導電性ペースト組成物、
(6)導電性粉末が0.1〜20μmの平均粒径を有する上記(1)〜(5)のいずれかに記載の導電性ペースト組成物、
(7)導電性粉末が、球状粉末、不定形状粉末、フレーク状粉末及び放射樹状粉末から選ばれる少なくとも一種である上記(1)〜(6)のいずれかに記載の導電性ペースト組成物、
(8)エポキシ樹脂が、エポキシ基を3個以上有する多官能耐熱性エポキシ樹脂を少なくとも一種含む上記(1)〜(7)のいずれかに記載の導電性ペースト組成物、
(9)硬化剤が、エポキシ樹脂100質量部に対してフェノール樹脂を10〜300質量部及びイミダゾール類を0.1〜1.0質量部含む上記(1)〜(8)のいずれかに記載の導電性ペースト組成物、
(10)結晶性熱可塑性樹脂組成物が、結晶融解ピーク温度が260℃以上である結晶性ポリアリールケトン樹脂と、非晶性ポリエーテルイミド樹脂との混合組成物からなる上記(1)〜(9)のいずれかに記載の導電性ペースト組成物、及び
(11)結晶性熱可塑性樹脂組成物を溶融混練し急冷製膜して得られる非晶性フィルムからなる絶縁基材の表面及びビアホール部に導電性ペースト組成物を有してなる配線基板の少なくとも2枚を、該結晶性熱可塑性樹脂組成物のガラス転移温度以上かつ結晶融解ピーク温度(Tm)未満の温度で熱融着により一括積層するとともに、上記非晶性フィルムを結晶化し、導電性ペースト組成物を硬化させてなる多層配線基板に用いる上記(1)〜(10)のいずれかに記載の導電性ペースト組成物、
に関するものである。
本発明により、結晶性熱可塑性樹脂を絶縁基材に用いた一括多層配線基板における内層部、外層部およびビアホール部の導体配線に用いた場合でも、吸湿リフロー耐熱性、抵抗値などについて十分な基板信頼性を確保しうる加熱硬化型の導電性ペースト組成物を提供することができる。
本発明を、以下に詳細に説明する。
本発明の多層配線基板用導電性ペースト組成物は、導電性粉末と、エポキシ樹脂及び硬化剤を含む樹脂混合物とを含有し、該樹脂混合物の硬化ピーク温度が、配線基板を構成する絶縁基材を形成する結晶性熱可塑性樹脂組成物のガラス転移温度(Tg)マイナス15℃以上かつ結晶化ピーク温度(Tc)未満のものである。
導電性粉末としては、例えば金、銀、銅、パラジウム、白金、ニッケル、錫、カーボンなどを用いることができ、これらを単独もしくは2種以上組み合わせた混合タイプ、導電性粉末表面を別の金属でコートしたタイプ(例:銀コート銅など)、導電性粉末を2種以上組み合わせて合金化した合金タイプ(例:銀―銅、銀―パラジウム、銀―錫など)がある。
その粒径については、導電性ペースト組成物が充填されるビアホールや配線のサイズ、あるいはそれらに対する印刷充填性の観点から決定することができるが、本発明の効果の点からも、平均粒径として0.1〜20μm、更に0.1〜10μmが好適である。また、本発明においては、導電性を改良するため、さらに、0.001〜0.1μmの範囲内の小さい粒径を有する上記導電性粉末を相補的に添加することもできる。
さらに、本発明においては、上記導電性粉末の形状については、特に制限はなく、例えば、球状粉末、不定形状粉末、フレーク状粉末、放射樹状粉末等を単独でもしくは適宜組み合わせて使用出来るが、表層部、内層部、ビア部の全ての部分において、低い配線抵抗値を確保する観点から球状粉末とフレーク状粉末を併用して用いることが好ましい。
樹脂混合物を構成するバインダー樹脂としては、硬化反応温度領域を制御でき、更に絶縁基材との接着性、耐熱性の面で好適であることから、エポキシ樹脂が用いられる。また、本発明においては、バインダー樹脂として、上記エポキシ樹脂に加えて、例えばエポキシ系、アクリル系、ポリウレタン系、フェノール系、ポリアミド系、ポリアミドイミド系、ポリイミド系などの耐熱性や接着性に優れた熱硬化性樹脂を含むことができる。
使用しうるエポキシ樹脂としては特に制限はないが、エポキシ基を3個以上有する多官能の耐熱性エポキシ樹脂を少なくとも1種類以上含むことが耐熱性の面で好ましく、例えば、ポリフェノール型エポキシ樹脂(フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、トリスヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂、テトラキス(グリシジルオキシフェニル)エタンなど)や、ナフタレン骨格エポキシ樹脂、ポリグリシジルアミン型エポキシ樹脂(N,N,N', N'−テトラグリシジル−4,4'−ジアミノジフェニルメタン、N,N−ジグリシジルアミノ−1、3−グリシジルフェニルエーテル、トリグリシジルイソシアヌレート、(2官能)N,N−ジグリシジルアミノベンゼン、(2官能)o−(N,N−ジグリシジルアミノ)トルエンなど)が挙げられ、これらを単独でまたは組み合わせて用いることができる。
また、樹脂混合物を構成する硬化剤としては、エポキシ樹脂を硬化しうるものであれば使用可能であるが、本発明においては、上記エポキシ樹脂100質量部に対してフェノール樹脂を10〜300質量部、好ましくは100〜200質量部、及びイミダゾール類を0.1〜1.0質量部、好ましくは0.1〜0.8質量部含むものが好ましく用いられる。イミダゾール類の含有量が0.1質量部より少ない場合は硬化性が不十分な場合があり吸湿耐熱信頼性が維持できないことがある。上記範囲内であれば、硬化温度が低温側にシフトすることなく、多層配線板としての吸湿耐熱信頼性を維持でき、また導電性ペーストとしてのシェルフライフを維持できる。また、フェノール樹脂の含有量が上記範囲内であれば、導電ペーストを印刷充填した後の加熱による乾燥固化が十分行われ好ましい。
上記フェノール樹脂としては、例えばノボラック型アルキルフェノール樹脂、ノボラック型フェノール樹脂、ナフトール導入ノボラック型フェノール樹脂、ノボラック型スチレン化フェノール樹脂、レゾール型フェノール樹脂などのノボラック型フェノール樹脂が挙げられ、イミダゾール類としては、イミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾールなどが挙げられる。
本発明の導電性ペースト組成物における上記混合樹脂と導電性粉末の含有割合については、導電性と印刷充填あるいは印刷加工性などとの兼ね合いから質量比で15/85〜5/95、更に13/87〜7/93であることが好適である。上記範囲内であれば、抵抗値等の本発明の効果が十分に得られ好ましい。
さらに本発明の導電性ペースト組成物は、上記成分以外に、バインダー樹脂用溶剤、可塑剤、レベリング剤、キレート剤、架橋剤、カップリング剤、酸化防止剤、着色剤などを、加工性や導電性など導電性ペーストの性能を妨げない範囲で含有することができる。特に、溶剤としては、例えば、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノnブチルエーテルアセテート、2―エトキシエチルアセテート、ターピネオール、γ―ブチロラクトンなどを使用でき、その含有量は、本発明の効果の点から導電性ペースト組成物に対し10質量%以下、好ましくは5質量%以下であることが好ましい。特に、溶剤を添加する場合は、導電性ペースト組成物を印刷充填した後、エポキシの硬化を抑えた条件で溶剤を乾燥除去した後に積層加工すればよく、印刷充填性の向上やバインダー樹脂の応用範囲を広げられるなどの点で有利である。
本発明の導電性ペースト組成物は、絶縁基材に印刷充填して塗膜を形成することで、多層配線板用の素板とすることができる。塗膜の加工については特に制限はなく、スクリーン印刷、ディスペンス印刷、インクジェット印刷などの公知の方法をいずれも使用できる。また、印刷性を向上させるためには導電性ペースト及び/または絶縁基材を導電性ペーストの硬化が進行しない範囲の条件で予熱して導電性ペーストの粘度を低下させて行うと効率よく印刷でき好ましい。また、上述のように導電性ペーストが溶剤を含む場合には、印刷後、導電性ペーストの硬化が進行しない範囲で加熱及び/又は減圧乾燥して含有溶剤を除去することが好ましい。
本発明の導電性ペースト組成物は、多層配線基板の内層部、外層部及びビアホール部の全ての導体配線に用いることができるものであり、このような多層配線基板は、結晶性熱可塑性樹脂組成物から得られた絶縁基材の表面及びビアホール部に上記導電性ペースト組成物を有してなる配線基板を、該結晶性熱可塑性樹脂組成物のガラス転移温度以上かつ結晶融解ピーク温度(Tm)未満の温度で熱融着により一括積層するとともに導電性ペースト組成物を硬化させて得られるものである。
以下に、本発明の上記導電性ペースト組成物を用いる多層配線基板について、添付図面に従って説明する。ここで、図1は、本発明の導電性ペースト組成物を用いて作製した、(a)多層配線基板用素板の一例、及び(b)多層配線基板の一例を示すものであり、絶縁基材の表面上に本発明の導電性ペースト組成物からなる導体配線を凸状に設けた例である。
図1によれば、本発明の導電性ペースト組成物を、絶縁基材101の表面に印刷充填し多層配線基板用素板100を得る。得られた多層基板用素板100は、ビアホール部103の位置合わせをして、図1の(b)に示すように多層に重ねられた後、加熱加圧して多層基板用素板100及び導電性ペースト組成物を軟化させ対抗する面同士の濡れ性を促進させる。さらに加熱を進めて導電性ペースト組成物を硬化させ、内層配線導体の固定、ビアホール配線導体の結合と固定、多層基板用素板100の一体接着化を同時併行することで多層配線基板200を得る。加熱は、多層基板用素板100を構成する絶縁基材101のガラス転移温度以上で行われ、これにより濡れ性及び/又は導電性ペースト組成物の硬化を進めるが、特に、結晶性熱可塑性樹脂組成物を溶融混練した後急冷製膜して得られる非晶性フィルムからなる絶縁基材の場合は、ガラス転移温度以上かつ結晶融解開始温度未満の温度で濡れを進め、続く結晶融解開始温度以上の加熱で結晶化を促進し基材の耐熱性を付与することが出来る。
上記絶縁基材101としては、ガラスエポキシ、エポキシ含浸アラミド不織布、熱可塑性ポリイミド樹脂、液晶ポリマー、ポリアリールケトン樹脂とポリエーテルイミドの混合樹脂組成物などからなるものが広く知られているが、結晶融解ピーク温度(Tm)が260℃以上である結晶性ポリアリールケトン樹脂と非晶性ポリエーテルイミド樹脂の混合樹脂組成物を溶融混練した後急冷製膜して得られる非晶性フィルムからなる絶縁基材が、内層の導体配線等に導電性ペーストを用いた一括多層配線板用の素板としては有効である。
このような混合樹脂組成物しては、結晶性ポリアリールケトン樹脂70〜25質量%と非晶性ポリエーテルイミド樹脂30〜75質量%とからなるものが好ましい。結晶性ポリアリールケトン樹脂が70質量%を越えたり、非晶性ポリエーテルイミド樹脂が30質量%未満では、組成物全体としての結晶性が高く、結晶化処理を行うと球晶などの結晶構造が成長、発達するために機械的強度が低下しやすくなったり、また、結晶化に伴う体積収縮(寸法変化)が大きくなり回路基板としての信頼性が低下する場合がある。また、結晶性ポリアリールケトン樹脂が25質量%未満であったり、非晶性ポリエーテルイミド樹脂が75質量%を越えると組成物全体としての結晶性自体が低く、また結晶化速度も遅くなり、結晶融解ピーク温度が260℃以上であっても半田耐熱性が低下する場合がある。
このような非晶性フィルムからなる絶縁基材は、ガラス転移温度を2成分の配合組成を適宜に選択することにより、190℃程度に高く設計することができ、また、溶剤や低分子量成分を含んだ導電性ペーストを印刷充填して配線形成した後に、比較的高い温度(例えば150℃)でこれらの成分を揮発させ乾燥固化させる事ができるため、一括多層化の際にこれらの成分が基板の内部に留まって、多層配線板の層間接着性等を阻害することを防止することが出来る。
また、上記非晶性フィルムからなる絶縁基材の場合は、2成分の配合組成を適宜に選択することにより、ガラス転移温度(Tg)から結晶化ピーク温度(Tc)(240℃程度)にかけて大きな弾性率の低下領域が発現するため、この領域で安定的に一括多層化が可能となり、図1(b)に示されるように、多層配線基板用の素板100を複数枚重ねて、例えば240℃程度で一括多層プレスを行なうと、260℃以上の半田耐熱性が発現する多層配線基板200を製造することができる。
また、この絶縁基材101の弾性率低下温度領域近傍に、エポキシ樹脂を含む樹脂混合物の硬化ピーク温度領域を重ねることにより、素板の段階での溶剤乾燥時には導電性ペースト組成物は溶剤揮発により乾燥固化するだけで硬化せず、一括積層時に絶縁基材と導電性ペースト樹脂との分子レベルでの相互作用が起こり接着性が確保され、絶縁基材は結晶化し、導電性ペースト組成物は硬化する。そして、例えば樹脂混合物の260℃の半田温度における弾性率が向上して、多層配線基板として吸湿耐熱性などの高い信頼性を確保することができるようになる。
前述のように、多層配線基板を形成する絶縁基材としては、結晶融解ピーク温度が260℃以上である結晶性ポリアリールケトン樹脂と非晶性ポリエーテルイミド樹脂からなる混合樹脂組成物が好適である。このような組成物からなる絶縁基材の弾性率の低下領域は、大きな樹脂流動を伴わないため、ガラスエポキシ、エポキシ含浸アラミド不織布、熱可塑性ポリイミド樹脂、液晶ポリマーに比較して、多層積層時の絶縁基材起因のペースト配線流動が起こりにくい。
本発明においては、上記非晶性フィルムからなる絶縁基材は、フィルム状、薄板状またはシート状で提供される。成形方法としては、公知の方法がいずれも適用でき、例えばTダイを用いる押出キャスト法、あるいはカレンダー法等を採用することができる。このように、絶縁基材の成形方法は特に限定されるものではないが、本発明においては、シートの製膜性や安定生産性等の面から、Tダイを用いる押出キャスト法を好ましく使用することができる。Tダイを用いる押出キャスト法での成形温度は、組成物の流動特性や製膜性等によって適宜決定されるが、概ね結晶性ポリアリールケトン樹脂の結晶融解ピーク温度(260℃)以上、430℃以下が好ましい。
上記絶縁基材を構成する結晶性熱可塑性樹脂組成物に用いられる結晶性ポリアリールケトン樹脂は、その構造単位に芳香核結合、エーテル結合およびケトン結合を含む熱可塑性樹脂であり、その代表例としては、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルケトンケトン等が挙げられる。このようなポリエーテルエーテルケトンは、「PEEK151G」、「PEEK381G」、「PEEK450G」(いずれもVICTREX社の商品名)等として市販されている。
また、非晶性ポリエーテルイミド樹脂は、その構造単位に芳香核結合、エーテル結合およびイミド結合を含む非晶性熱可塑性樹脂であり、特に制限されるものではない。このようなポリエーテルイミドは、「Ultem CRS5001」、「Ultem 1000」(いずれもゼネラルエレクトリック社の商品名)等として市販されている。
上記の結晶性熱可塑性樹脂組成物としては、結晶性熱可塑性樹脂100質量部に、合成マイカ、天然マイカ、シリカ、アルミナなどの無機充填材を20質量部以上かつ50質量部以下で混合してなる組成物が好ましく用いられる。
なお、本発明においては、結晶性熱可塑性樹脂組成物の結晶化ピーク温度(Tc)、結晶融解ピーク温度(Tm)は、非晶性フィルムからなる絶縁基材を示差走査熱量計を用いて10℃/minで昇温させながら測定することができるが、この際、結晶化ピーク温度(Tc)は、ガラス転移温度の高温側に出現する結晶化に起因する発熱反応のピークの温度をいい、結晶融解ピーク温度(Tm)は、さらにその高温側に出現する結晶が融解することに起因する吸熱反応のピークの温度をいう。また、導電性ペースト組成物の樹脂混合物の硬化ピーク温度も同様に、導電性ペースト組成物中の未硬化の樹脂混合物を示差走査熱量計を用いて10℃/minで昇温させながら測定した際に出現する硬化による発熱反応のピーク温度のことをいう。
以下に、実施例を挙げて、本発明を更に具体的に説明する。
実施例1
絶縁基材の作製
ポリエーテルエーテルケトン樹脂(PEEK450G、Tm=335℃)40質量%と、非晶性ポリエーテルイミド樹脂(Ultem 1000)60質量%とからなる熱可塑性樹脂組成物100質量部に対して、平均粒径5μm、平均アスペクト比50の合成マイカを30質量部混合して得られた組成物を溶融混練し、急冷製膜して100μm厚の非晶性フィルムからなる絶縁基材を得た。
この非晶性フィルムを、示差走査熱量計を用いて10℃/分で昇温させながら測定した時のガラス転移温度は180℃、結晶化ピーク温度(Tc)は240℃、結晶融解ピーク温度(Tm)は335℃であった。
導電性ペースト組成物の調製
多官能液状エポキシ樹脂としてポリグリシジルアミン型エポキシ樹脂100質量部に対して、液状フェノール樹脂としてノボラック型アルキルフェノール樹脂を148質量部、イミダゾール類としてイミダゾールを0.2質量部混合した樹脂混合物と、平均粒径8μmのフレーク状Ag粉末50質量部および平均粒径1.3μmの球状Ag粉末50質量部からなる導電性粉末を、質量比(樹脂混合物/導電性粉末)12/88で配合し、かつ溶剤としてエチレングリコールモノエチルエーテルアセテートを1.0質量%加え3本ロールで混練し導電性ペーストを調整した。
この導電性ペーストの硬化ピーク温度を、示差走査熱量計を用いて10℃/分で昇温させながら計測したところ、樹脂混合物の硬化ピーク温度は189℃であった。
多層配線基板用素板の作製
上記のように得られた非晶性フィルムからなる120cm×120cmの絶縁基材の所望の位置に、レーザーもしくは機械ドリル等を使用して、φ100μmとφ50μmの貫通孔を設け、ビアホールが形成された絶縁基材を形成した。
次に、上記ビアホール部にのみ導電性ペーストを印刷充填するためのスクリーン版を用い、絶縁基材のビアホール部とその位置が合致するように上記スクリーン版を重ね、前記調製した導電性ペースト組成物を、スクリーン版の端部に所定量塗布し、スキージ印刷により、導電性ペースト組成物を、絶縁基材のビアホール中へ充填した。次いで、最小の線幅/線間距離が50μm/50μmの配線回路印刷用のスクリーン版に交換して、同様に、スキージ印刷により、上記絶縁基材の表面に配線回路を印刷した。その後、この絶縁基材を125℃で45分加熱し溶剤を揮発させて、手で触れてもタック性を感じない程度に乾燥固化させた。このプロセスにより、所定位置に導電回路及び層間導通部が形成された絶縁基材(多層配線板用素板)を得た。
多層配線基板の作製
次に、上記得られた多層配線板用素板を8枚用意し、ビア部の位置が合うように積み重ね、温度240℃、圧力5MPaで30分間、真空熱プレスすることにより、配線基材が結晶化した層厚8mmの8層の一括多層配線板を得た。但し、評価用の基板として、最上層は配線やビアが形成されていない絶縁基材を用い、最下層はビアのない配線基材を用いた。
得られた多層配線基板を用いて、下記1〜3の品質確認試験を行なった。
なお、配線抵抗値の評価は、配線抵抗評価用のパターンを設けた配線基材を準備し、これを最上層に配置し、2層目から8層目までは配線やビアが形成されていない絶縁基材を用いて、前記と同様な方法で一括多層配線板を得たものを用いて行なった。また、抵抗評価は、配線パターンの両端の抵抗値、導体膜厚及びアスペクト比から体積抵抗率を算出することにより評価した。
(試験1)吸湿耐半田浸漬試験
多層配線基板を、内層の配線パターン形状が合うように4cm×2cmの大きさに外形加工し、110℃の熱風乾燥オーブンで2時間ベーキングした。この後、121℃、2気圧の雰囲気下で2時間多層配線基板を吸湿させ、吸湿後、15分以内に、230℃に設定した半田槽の中に20秒間浸漬して取り出した。多層配線基板の表面には膨れなどの外観の異常は一切発現しなかった。
次に、半田槽の温度を240℃、250℃、260℃に設定し、それぞれ同様の試験を行ったが、いづれも膨れは発生しなかった。この試験法で240℃で膨れが発生しない場合は、実際の260℃、Pbフリー半田のリフロー実装工程においても問題が発生しないことを別途確認している。
この結果より、多層配線板中の積層界面(絶縁基材/絶縁基材、絶縁基材/導電性ペースト配線)の熱融着性が確保され、積層界面欠陥が存在しないために、吸湿半田浸漬試験において良好な吸湿耐熱信頼性が確保されたと言える。これは、絶縁基材の弾性率が低下する温度領域と、導電性ペースト組成物の硬化温度領域を近接するように設計したことにより、分子間の相互作用が高まったためと考えられる。また、後述するように、硬化した導電性ペースト組成物の樹脂混合物の260℃における弾性率が52MPaと高いために、導電性ペースト自体の凝集力も高く十分な耐熱性が確保されたと考えられる。
(試験2)ビアビア接続界面付近の断面観察
多層配線基板をビアビア部が存在する箇所で小片に切り、包埋樹脂で包埋サンプルを作製し、ビアビア界面部周囲を観察するために、その断面を精密切断機で切り、170倍のマイクロスコープで断面観察を行なった。その結果、ビアビア接続部分には界面の存在は認められず一体化していることが判った。また、ビアビア接続部分の周囲の絶縁基材にも積層界面の発生は認められなかった。
この試験方法において、ビアビア接続界面が一体化していることが確認出来た場合には、−25℃、10分→125℃、10分を1サイクルとした温度サイクル試験において、1500サイクル以上に渡って抵抗値変化が±10%以内であることを別途確認した。
また、ビアビア接続部分の周囲の絶縁基材の積層界面の発生は、ビア内の導電性ペーストが、絶縁基材の熱融着による積層一体化の過程で先に硬化が完了してしまい、柱としてつっかえ棒になり、ビア周囲の絶縁基材に十分な圧力が加わらず融着不足になることによると考えられる。この積層界面が存在すると上記試験1においてこの部分を起点とした膨れが発生する。
(試験3)配線抵抗値
この配線抵抗をテスターで評価し算出した結果、抵抗値は2.3×10-5 Ωcm であった。製品形態や製品用途、使用周波数などによって、求められる抵抗値は異なるが、本発明では5×10-5 Ωcm以下を目標とした。
なお、別途、導電性ペースト組成物の必須成分である樹脂混合物のみを完全に硬化させた場合の弾性率を測定した。すなわち、エポキシ樹脂と硬化剤からなる樹脂混合物に溶剤であるエチレングリコールモノエチルエーテルアセテートを1.0質量%加え、3本ロールで混練し樹脂ペーストを調整した。この樹脂ペーストを耐熱性のある離型フィルム上に100μm厚でスキージ印刷し、125℃で45分加熱し溶剤を揮発させて、手で触れてもタック性を感じない程度に乾燥固化させた。次に、この上面にもう1枚の耐熱性のある離型フィルムを重ね240℃、5MPaで30分間、真空熱プレスすることにより完全硬化させたエポキシ状のフィルムを得た。このフィルムを短冊状に切り、動的粘弾性測定装置を用いて3℃/分で昇温させながら弾性率の温度依存性を測定した結果、260℃での弾性率は52MPaであった。
実施例2
多官能液状エポキシ樹脂100質量部に対してイミダゾール類を0.8質量部混合した以外は全て実施例1と同様に導電性ペースト組成物を調製した。この導電性ペースト組成物の硬化ピーク温度を、示差走査熱量計を用いて10℃/分で昇温させながら計測したところ、エポキシの硬化ピーク温度は170℃であった。また、別途実施例1と同様に、完全硬化させたエポキシ状のフィルムを短冊状に切り、動的粘弾性測定装置を用いて3℃/分で昇温させながら弾性率の温度依存性を測定した時の260℃での弾性率は50MPaであった。
実施例1と同様に多層配線基板を作製し、これについて実施例1と同様に行った各試験の結果は以下の通りであった。
(試験1)吸湿半田浸漬試験
250℃まで膨れは発生しなかった。
(試験2)ビアビア接続界面付近の断面観察
ビアビア接続部分には界面の存在は認められなかった。また、ビアビア接続部分の 周囲の絶縁基材にも積層界面の発生は認められなかった。
(試験3)配線抵抗値
抵抗値は2.1×10-5 Ωcm であった。
実施例3
多官能液状エポキシ樹脂100質量部に対してイミダゾール類を0.1質量部混合した以外は全て実施例1と同様に導電性ペースト組成物を調製した。この導電性ペースト組成物の硬化ピーク温度を、示差走査熱量計を用いて10℃/分で昇温させながら計測したところ、エポキシの硬化ピーク温度は230℃であった。また、別途実施例1と同様に、完全硬化させたエポキシ状のフィルムを短冊状に切り、動的粘弾性測定装置を用いて3℃/分で昇温させながら弾性率の温度依存性を測定した時の260℃での弾性率は49MPaであった。
実施例1と同様に多層配線基板を作製し、これについて実施例1と同様に行った各試験の結果は以下の通りであった。
(試験1)吸湿半田浸漬試験
260℃まで膨れは発生しなかった。
(試験2)ビアビア接続界面付近の断面観察
ビアビア接続部分には界面の存在は認められなかった。また、ビアビア接続部分の 周囲の絶縁基材にも積層界面の発生は認められなかった。
(試験3)配線抵抗値
抵抗値は2.0×10-5 Ωcm であった。
比較例1
多官能液状エポキシ樹脂100質量部に対してイミダゾール類を1.4質量部混合した以外は全て実施例1と同様に導電性ペースト組成物を調製した。この導電性ペースト組成物の硬化ピーク温度を、示差走査熱量計を用いて10℃/分で昇温させながら計測したところ、エポキシの硬化ピーク温度は150℃であった。また、別途実施例1と同様に、完全硬化させたエポキシ状のフィルムを短冊状に切り、動的粘弾性測定装置を用いて3℃/分で昇温させながら弾性率の温度依存性を測定した結果、260℃での弾性率は54MPaであった。
実施例1と同様に多層配線基板を作製し、これについて実施例1と同様に行った各試験の結果は以下の通りであった。
(試験1)吸湿半田浸漬試験
240℃で膨れが発生した。
(試験2)ビアビア接続界面付近の断面観察
ビアビア接続部分には界面の存在が認められた。また、ビアビア接続部分の周囲の絶縁基材にも積層界面が認められた。
(試験3)配線抵抗値
抵抗値は2.1×10-5 Ωcm であった。
本発明の導電性ペースト組成物は多層配線基板の導体配線に用いられ、特に結晶性の熱可塑性樹脂を絶縁基材に用いた多層配線基板の内層部、外層部およびビアホール部の全ての導体配線に用いることができる。
本発明の導電性ペースト組成物を用いて作製した、(a)多層配線基板用素板の一例、及び(b)多層配線基板の一例を示すものであり、絶縁基材の表面上に本発明の導電性ペースト組成物からなる導体配線を凸状に設けた例である。
符号の説明
100: 多層配線基板用素板
101: 絶縁基材
102; 配線回路形成用凸部
103: ビアホール
200: 多層配線基板

Claims (11)

  1. 結晶性熱可塑性樹脂組成物から得られた絶縁基材の表面及びビアホール部に導電性ペースト組成物を有してなる配線基板を、熱融着により一括積層してなる多層配線基板に用いる導電性ペースト組成物であって、導電性粉末と、エポキシ樹脂及び硬化剤を含む樹脂混合物とを含有し、該樹脂混合物の硬化ピーク温度が上記結晶性熱可塑性樹脂組成物のガラス転移温度(Tg)マイナス15℃以上かつ結晶化ピーク温度(Tc)未満である多層配線基板用導電性ペースト組成物。
  2. 導電性ペースト組成物を硬化した後の樹脂混合物の260℃における弾性率が40MPa以上である請求項1記載の導電性ペースト組成物。
  3. 樹脂混合物と導電性粉末との含有割合が、質量比で15/85〜5/95である請求項1または2に記載の導電性ペースト組成物。
  4. 溶剤を0〜10質量%の量で含有する請求項1〜3のいずれかに記載の導電性ペースト組成物。
  5. 導電性粉末が、金、銀、銅、パラジウム、白金、ニッケル、錫及びカーボンから選ばれる少なくとも一種を含む請求項1〜4のいずれかに記載の導電性ペースト組成物。
  6. 導電性粉末が0.1〜20μmの平均粒径を有する請求項1〜5のいずれかに記載の導電性ペースト組成物。
  7. 導電性粉末が、球状粉末、不定形状粉末、フレーク状粉末及び放射樹状粉末から選ばれる少なくとも一種である請求項1〜6のいずれかに記載の導電性ペースト組成物。
  8. エポキシ樹脂が、エポキシ基を3個以上有する多官能耐熱性エポキシ樹脂を少なくとも一種含む請求項1〜7のいずれかに記載の導電性ペースト組成物。
  9. 硬化剤が、エポキシ樹脂100質量部に対してフェノール樹脂を10〜300質量部及びイミダゾール類を0.1〜1.0質量部含む請求項1〜8のいずれかに記載の導電性ペースト組成物。
  10. 結晶性熱可塑性樹脂組成物が、260℃以上の結晶融解ピーク温度(Tm)を有する結晶性ポリアリールケトン樹脂と、非晶性ポリエーテルイミド樹脂との混合組成物からなる請求項1〜9のいずれかに記載の導電性ペースト組成物。
  11. 結晶性熱可塑性樹脂組成物を溶融混練した後急冷製膜して得られる非晶性フィルムからなる絶縁基材の表面及びビアホール部に導電性ペースト組成物を有してなる配線基板の少なくとも2枚を、該結晶性熱可塑性樹脂組成物のガラス転移温度以上かつ結晶融解ピーク温度(Tm)未満の温度で熱融着により一括積層するとともに、上記非晶性フィルムを結晶化し、導電性ペースト組成物を硬化させてなる多層配線基板に用いる請求項1〜10のいずれかに記載の導電性ペースト組成物。

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