JP4965286B2 - 多層配線基板 - Google Patents

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Description

本発明は、多層配線基板に関し、特に、導電性ペースト組成物が充填されたビアが形成された配線基板を複数枚積層してなる多層配線基板に関する。
高度情報化社会の進展により、電子機器の情報処理の高速化(動作周波数の高速化)、情報通信の周波数広帯域化(ブロードバンド)が進み、電子機器に搭載される基板としては、高密度な多層配線基板が求められている。また、その配線基板材料は、比誘電率、誘電正接が低いことが求められている。
この高密度な多層配線基板としては、90年代より、ガラスエポキシ基板からなるコア層の上下に感光性エポキシ樹脂からなるビルドアップ層を逐次積み上げたビルドアップ多層基板が提案されている。このビルドアップ多層基板は、従来の多層基板に比較して微細配線が容易なため、今日では、多くの電子機器に採用されている。
しかしながら、ビルドアップ多層配線基板においては、基板の絶縁信頼性を確保する必要上、コア基板の貫通スルーホール径や配線間隔が、コア層の上下に積層されるビルドアップ層のビア径や配線間隔に比較して大きい点、また、各層間の接続をするビア配線が銅めっきで形成されているため、製造プロセス上、ビアの上にビアを形成することができない点、といった問題があった。よって、ビルドアップ多層配線基板においては、近年要求されている、更なる高密度化に対応するには限界が見えはじめていた。
これらの問題を解決するものとして、最近では、配線設計の自由度が高く、かつ、伝送特性に優れたコアレス全層IVH(Interstitial Via Hole)基板が注目されている。このコアレス全層IVH基板における各層間の接続をするビア配線は導電性ペースト組成物で形成されている。よって、ビアの上にビアを形成するビアオンビア構造、および、パッドオンビア構造を形成することが可能であり、近年の更なる高密度化の要求に十分対応するものである。
ここで、多層配線基板の高性能化(高密度化、高信頼性化)における最大のポイントは、前述の配線構造にプラスして、各層の厚み方向に形成された導電性ペースト組成物からなるビア配線と、各層の表面に形成された銅箔からなる導体パターンとの接続信頼性を、多層化された際において、十分に確保する点にある。
多層配線基板に関する従来の技術としては、特許文献1には、従来のビルドアップ多層配線基板の欠点を解消したものとして、配線設計の自由度が高く、スタックドビア構造の実現が可能であり、しかも高速信号伝送に適した全層IVH構造の多層配線基板が提案されている。特許文献1に記載されているところによると、アラミド不織布に熱硬化性樹脂であるエポキシ樹脂を含浸させたシート基板材を用い、このシート基板材に貫通穴を形成する。この貫通穴に、金属粒子とエポキシ等のバインダー樹脂と溶剤からなる導電性ペーストを充填後、乾燥固化する。そして、この基板材の両面に銅箔を熱プレスすることにより、導電性ペーストを硬化させた両面銅張板を作製する。この両面銅張板をエッチングして、両面回路基板を形成する。その後、この両面回路基板の両側に、前記シート基板材(プリプレグ)を配置し、さらにそれらの外側に銅箔を配置して、熱プレスすることにより、4層のインナビアホール構造を持つ多層配線基板が形成される。
非特許文献1には、全層IVH構造を有し、しかも一括積層により多層化できる多層配線基板例として、ガラスクロスエポキシ基材からなるリジッドな片面銅張積層板を用いて、各層毎に配線パターンとビアホールを有する片面回路板を作製した後に、配線パターンが形成された反対の面に熱硬化性樹脂からなる接着剤を塗布し、一括積層プレスすることにより製造する全層IVH配線基板が記載されている。この工法の特徴として、以下の事項が挙げられている。まず、スタックドビア構造やパッドオンビア構造が容易に実現できる。そして、前記のプリプレグにビア加工する工法に比べて積層プレスの際にビア位置が変化しにくいためにビアランド径を小さくできる。そして、一括多層工法を採ることにより、欠陥がない基板だけを積層プレスすることにより、高い歩留まりが期待できる。そして、工程が極めてシンプルであることに加えて、各層を平行して作製することにより納期を大幅に短縮することができる。
非特許文献2には、熱硬化性樹脂からなる片面銅張積層板の銅張面とは反対面に熱硬化性樹脂をベースとした接着層とそのカバーフィルムをあらかじめ設けておき、エッチングにより銅回路形成と導電性ペーストによるビア形成が完了後に、カバーフィルムを取り除き、一括積層することが記載されている。
特許文献2には、全層IVH構造を有し、接着剤を用いることなく一括積層により多層化できる多層配線基板例として、ポリアリールケトンとポリエーテルイミドからなる熱可塑性樹脂混合物からなる一括多層用絶縁基材の記述がある。これは、一括積層前の絶縁基材は非晶性にしておき、樹脂混合物のガラス転移温度以上での一括積層プレス時に層間の熱融着が起こり、さらに結晶化させることにより半田耐熱性が発現するものである。
特許文献3には、絶縁体層を挟んで複数のIVH基板を積層する多層プリント配線板の製造方法であって、あらかじめビアホールの内層部位を樹脂で塞ぎ、かつ、絶縁体層の前記ビアホールと同一座標に導電性ペーストを貫通配置し、積層の際に、前記各ビアホールの内層ランド間を導電性ペーストにより接続することを特徴とする多層プリント配線板の製造方法が記載されている。そして、この方法によると、積層の際に、導電性ペーストが各ビアホールの空洞内に入り込んでしまうこともなく、導電性ペーストと内層ランドとの確実な接続が得られる、とされている。
特許文献4には、第1の断面積の信号配線を有し、両面に電源層を設けた第1配線板と、第1の断面積よりも小さい第2の断面積の高密度信号配線を有し、実装面と反対側の面に電源を設けた一対の第2配線板とを個別に準備する。前記一対の第2配線板で第1配線板を挟むように、前記第1配線板の電源・グランド層と、第2配線板の電源・グランド層とを、所定の位置に導電性の貫通ビアを有する接着性の絶縁シートで張り合わせる、と記載されている。
特許文献5には、絶縁基板、導体配線層、バイアホール導体を具備する配線基板が記載されている。このバイアホール導体を形成する導電性ペーストとして、実施例においては、銀被覆銅粉末、Pb−Sn合金、エポキシ樹脂、溶剤を含有する導電性ペーストが記載されている。この発明においては、配線基板作製時における加熱により、溶融した錫成分が銅成分と反応し、CuSn等の金属間化合物が生成される。そして、金属間化合物が銅粉末間、あるいは、銅粉末と導体配線層間とを強固に接合し、耐熱性、導電性を良好にすることができる、と記載されている。
特許文献6にはプリント基板における絶縁基材に設けられたビアホール中に充填される導電性組成物が記載されている。この導電性組成物は、錫と銀との合金からなっており、この錫がプリント基板における導体パターンを形成する金属と固相拡散相を形成し、電気的接続がなされる。この場合、導体パターン相互の電気的接続が接触導通により行われるものではないので、層間接続抵抗値が変化し難く、層間接続の信頼性低下を防止できる、と記載されている。
特許文献7には、基材の融着温度よりも高融点の少なくとも銅を含む金属と、導体パターンと合金化でき、基材の融着温度よりも低融点の少なくともスズを含む金属と、基材の融着温度以下で融解するバインダー樹脂とが、ビアホール中に充填され、多層配線基板とされる旨が記載されている。
特開平7−176846号公報 榎本亮、「一括積層法による全層IVH配線板」、エレクトロニクス実装学会誌、社団法人エレクトロニクス実装学会、2000年11月、第3巻、第7号、p.544−547 前田修二、外3名、「一括多層配線基板材料と対応プロセス」、MES2004 第14回マイクロエレクトロニクス論文集、社団法人エレクトロニクス実装学会、平成16年10月14日、p.341―344 特許第3514647号公報 特開2004−288989号公報 特開2005−116811号公報 特許第3187373号公報 特許第3473601号公報 特開2006−165508号公報
しかし、特許文献1に記載の多層配線基板の工法はビルドアップ工法と同じシーケンシャル工法であった。また、プリプレグのような単一材料に層間絶縁層と接着層の二つの機能を兼用させているため、多層時の溶融や流動変形が大きく、積層方向の位置精度がばらつくという問題があった。これにより、ビア位置精度の点からビアランドを小径化することが難しく、マザーボードやモジュール基板として使用することは難しかった。また、特許文献1に用いられている導電性ペーストは、圧接型の導電性ペーストであった。圧接型の導電性ペーストは、溶剤揮発、樹脂の硬化収縮、積層圧力により金属粒子が接触して導通を図るものであるが、金属拡散型の導電性ペーストに比べ接続信頼性が劣る場合があった。
また、非特許文献1、2に記載の多層配線基板では、全層IVH構造を有し、しかも一括積層により多層化することができるが、一括積層をするために、熱硬化性樹脂からなる接着剤を用いることが必要である。このため、接着剤の流動硬化特性の制御が難しかったり、接着剤が介入することにより、基板のZ方向の線膨張係数が不均一となり電気的な層間の接続信頼性が損なわれたりする、という問題があった。また、非特許文献1、2に用いられている導電性ペーストは、圧接型の導電性ペーストであった。
また、特許文献2に記載の多層配線基板は、絶縁基材としては新規な材料により構成されたものであるから、一括積層や部品実装する際にプロセスの再調整等が必要になる等の手間がかかるものであった。また、特許文献2に用いられている導電性ペーストは、圧接型の導電性ペーストであった。
また、特許文献3に記載の多層プリント配線基板の製造方法においては、めっきスルーホールを形成して、このめっきスルーホール同士を接続する際に、導電性ペーストがめっきスルーホール内に入り込まないようにして、導電性ペーストとめっきスルーホールとを物理的に確実に接続することを目的とするものである。
また、特許文献4に記載の多層配線回路基板は、LSI等を高密度で実装するための高密度用の配線板と、高速伝送に必要な信号配線を有する高周波用の配線板を、別個に用意し、これらを貼り付けて製造するものであり、これにより、高周波化と高密度化の双方に適合する多層配線回路基板を製造することを目的とするものである。
よって、特許文献1、特許文献2、非特許文献1、非特許文献2、特許文献3および特許文献4に記載の発明は、多層配線基板におけるビア間の接続技術に関するものではなく、ましてや、ビア中の金属粒子同士を、金属拡散接合させること等によって、多層配線基板の高性能化を目的とするものではなかった。このため、ビアの抵抗値の低減、吸湿耐熱性、接続信頼性、および導体接着強度の点では課題が存在した。
また、特許文献5に記載の導電性ペーストは、半田として鉛を含有したものを使用している。このような鉛含有半田は、鉛含有半田を使用した配線基板等を廃棄した際に、この基板から鉛が溶出して、地下水が汚染されるおそれがあり、環境負荷が多きいため問題があり、電子部品のPbフリー化の方向に逆行するものであった。
また、特許文献6に記載の発明は、ビアホール中の金属粒子同士を、金属拡散接合させること等によって、多層配線基板の高性能化を目的とするものであるが、バインダー樹脂が存在せず、ビアホール中への充填に特殊な装置を使う必要があり、通常の印刷手段によってこの導電性組成物を歩留り良くビアホールに充填することは難しく、特殊な印刷手法を採用する必要があった。
また、特許文献7に記載のペーストは、無鉛半田を用いると共に、樹脂を含有するペーストである。しかし、より高性能な配線基板を作製するという観点から、ビア中の導電性ペースト組成物は高度に金属拡散接合し、ビアの抵抗値が非常に低いことが要求されている現状からすると、特許文献7に記載の多層配線基板は、改良の余地が残っているものであった。すなわち、特許文献7では、積層温度よりも高融点の銅を含む金属と、積層温度より低融点のSnを含む金属と、積層温度以下で融解するバインダー樹脂が、ビアホール中に充填されているが、積層温度より低融点のSnを含む金属や、積層温度以下で融解するバインダー樹脂では、多層板を作製する際、積層時に各層が熱融着する前にビア部からSnを含む金属が流出し合金化が阻害されることがあった。
そこで、本発明は、ビアホールの抵抗値を非常に小さくすることができ、吸湿耐熱性、接続信頼性、導体接着強度、および製造プロセス適性に優れ、環境負荷が小さい多層配線基板を提供することを課題とする。
以下、本発明について説明する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
第1の本発明は、熱可塑性樹脂組成物からなる絶縁基材(10)、該絶縁基材上に設けられた導体パターン(20)を備え、該絶縁基材に導電性ペースト組成物が充填されたビア(40)が形成されてなる配線基板(100a)を、該配線基板(100a)同士を複数重ね合わせて、または、該配線基板(100a)とは異なる、熱可塑性樹脂組成物以外からなる配線基板(300)と交互に重ね合わせて、熱融着により一括積層または逐次積層してなる多層配線基板であって、導電性ペースト組成物が、導電粉末と、バインダー成分とを含み、該導電粉末および該バインダー成分の質量比が、90/10以上98/2未満であり、導電粉末が、第1の合金粒子と第2の金属粒子とからなり、第1の合金粒子が、130℃以上240℃以下の融点を有する非鉛半田粒子であり、第2の金属粒子が、Au,Ag,Cuからなる群から選ばれる少なくとも一種以上であり、第1の合金粒子と第2の金属粒子との質量比が、76/24以上90/10未満であり、バインダー成分が、加熱により硬化する重合性単量体の混合物(バインダー成分1)とTgが第1の合金粒子の融点未満の熱可塑性樹脂組成物(バインダー成分2)との混合物であり、バインダー成分1がマレイミド類を含有する混合物である、多層配線基板(200a、200b)である。
第1の本発明によれば、上記構成の導電性ペースト組成物、および、熱可塑性樹脂組成物からなる絶縁基材、を組み合わせて多層配線基板を構成することによって、半田粒子の半田成分が第2の金属粒子および導体パターンを形成する金属との間で、高度に金属拡散接合する。特に、バインダー成分として、バインダー成分1とバインダー成分2との混合物であって、バインダー成分1がマレイミド類を含有する混合物であるものを用いることによって、金属拡散接合を阻害する事態を防ぎ、半田成分(第1の合金粒子)が第2の金属粒子および導体パターンを形成する金属との間において高度に金属拡散接合させることができる。これにより、多層配線基板のビアの抵抗値を非常に小さいものとすることができると共に、多層配線基板を吸湿耐熱性、接続信頼性、および導体接着強度に優れたものとすることができる。ここで、「金属拡散接合」とは、非鉛半田粒子からなる合金の融点を超えた時点で、非鉛半田粒子中の錫が、第2の金属粒子、および/または、導体パターンを形成する金属中に、拡散し、新たな合金を形成することをいう。また、本発明の多層配線基板において使用される導電性ペースト組成物は、通常の印刷手法によってビアホールに充填することができ、また、鉛を含有しないため環境負荷が小さく好ましいものである。
第2の本発明は、熱可塑性樹脂組成物からなる絶縁基材(10)、該絶縁基材上に設けられた導体パターン(20)を備え、該絶縁基材に導電性ペースト組成物が充填されたビア(40)が形成されてなる配線基板(100a)を、該配線基板(100a)同士を複数重ね合わせて、または、該配線基板(100a)とは異なる、熱可塑性樹脂組成物以外からなる配線基板(300)と交互に重ね合わせて、熱融着により一括積層または逐次積層してなる多層配線基板であって、導電性ペースト組成物が、導電粉末と、バインダー成分とを含み、該導電粉末および該バインダー成分の質量比が、90/10以上98/2未満であり、導電粉末が、第1の合金粒子と第2の金属粒子とからなり、第1の合金粒子が、130℃以上240℃以下の融点を有する非鉛半田粒子であり、第2の金属粒子が、Au,Ag,Cuからなる群から選ばれる少なくとも一種以上であり、前記第1の合金粒子と前記第2の金属粒子との質量比が、76/24以上90/10未満であり、バインダー成分が、加熱により硬化する重合性単量体の混合物(バインダー成分1)とTgが第1の合金粒子の融点未満の熱可塑性樹脂組成物(バインダー成分2)との混合物であり、非鉛半田粒子の融点が、バインダー成分1の硬化温度範囲に含まれている、多層配線基板(200a、200b)である。
第2の本発明によれば、上記構成の導電性ペースト組成物、および、熱可塑性樹脂組成物からなる絶縁基材、を組み合わせて多層配線基板を構成することによって、半田粒子の半田成分が第2の金属粒子および導体パターンを形成する金属との間で、高度に金属拡散接合する。特に、バインダー成分として、バインダー成分1とバインダー成分2との混合物であって、非鉛半田粒子の融点が、バインダー成分1の硬化温度範囲に含まれるようなものを用いることによって、金属拡散接合を阻害する事態を防ぎ、半田成分(第1の合金粒子)が第2の金属粒子および導体パターンを形成する金属との間において高度に金属拡散接合させることができる。これにより、多層配線基板のビアの抵抗値を非常に小さいものとすることができると共に、多層配線基板を吸湿耐熱性、接続信頼性、および導体接着強度に優れたものとすることができる。ここで、「金属拡散接合」とは、非鉛半田粒子からなる合金の融点を超えた時点で、非鉛半田粒子中の錫が、第2の金属粒子、および/または、導体パターンを形成する金属中に、拡散し、新たな合金を形成することをいう。また、本発明の多層配線基板において使用される導電性ペースト組成物は、通常の印刷手法によってビアホールに充填することができ、また、鉛を含有しないため環境負荷が小さく好ましいものである。
第1および第2の本発明において、バインダー成分1はアルケニルフェノール化合物およびマレイミド類の混合物であることが好ましく、バインダー成分2はポリエステル樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリエーテルイミド樹脂から選ばれる少なくとも1種以上であることが好ましく、バインダー成分1とバインダー成分2の質量比は25/75以上、75/25未満(バインダー成分1/バインダー成分2)であることが好ましい。このようなバインダー成分を、所定の質量比で混合して用いることによって、金属拡散接合を阻害する事態をより効果的に防ぎ、金属拡散接合をより促進させることができる。
第1および第2の本発明において、アルケニルフェノール化合物はジメタリルビスフェノールAであることが好ましく、マレイミド類はビス(4−マレイミドフェニル)メタンであることが好ましく、ジメタリルビスフェノールAおよびビス(4−マレイミドフェニル)メタンのモル比は30/70以上70/30未満(ジメタリルビスフェノールA/ビス(4−マレイミドフェニル)メタン)であることが好ましい。このようなバインダー成分1を用いることで、金属拡散接合をより促進させることができる。
第1および第2の本発明において、第1の合金粒子および第2の金属粒子の平均粒径は10μm以下であることが好ましく、平均粒径差は2μm以下であることが好ましい。第1の合金粒子をこのような粒径にすることによって、導電性ペースト組成物をビアホールに充填しやすくなり、また、金属拡散が生じやすくなる。また、第2の金属粒子をこのような粒径とすることによって、基板を加熱積層する際における導電性ペースト組成物の粘度を調整する効果が良好となる。また、第1の合金粒子と第2の金属粒子の平均粒径差をなるべくそろえることによって、金属拡散接合を生じやすくすることができる。
第1および第2の本発明において、第1の合金粒子は、Sn、Sn−Ag、Sn−Cu、Sn−Sb、Sn−Bi、Sn−In、Sn−Zn、Sn−Ag−Cu、Sn−Ag−In、Sn−Ag−In−Bi、Sn−Zn−Bi、Sn−Ag−Bi、Sn−Ag−Cu−Bi、および、Sn−Ag−Cu−Sb、からなる群から選ばれる一種以上の非鉛半田粒子であることが好ましい。これらの非鉛半田粒子は、錫を金属拡散接合させるという効果において信頼をおけるものである。
第1および第2の本発明において、非鉛半田粒子の融点における、絶縁基材を構成する熱可塑性樹脂組成物の貯蔵弾性率は10MPa以上7GPa未満であることが好ましい。このような貯蔵弾性率の熱可塑性樹脂組成物を用いることで、非鉛半田粒子の融点において、熱可塑性樹脂組成物にある程度の柔軟性を持たせると共に、熔融せずにある程度の弾性率を保持させている。これにより、ビア中の導電性ペースト組成物とビアホール側面の熱可塑性樹脂組成物が相互になじむことができる。また、金属拡散接合を促進させることができる。
第1および第2の本発明において、絶縁基材(10)を構成する熱可塑性樹脂組成物は、260℃以上の結晶融解ピーク温度(Tm)を有する、ポリアリールケトン樹脂および非晶性ポリエーテルイミド樹脂の混合組成物であることが好ましい。このような混合組成物を用いることによって、上記した好ましい貯蔵弾性率を備えた熱可塑性樹脂組成物とすることができる。
第1および第2の本発明において、熱可塑性樹脂以外からなる配線基(300)は、ガラスエポキシ基(FR4基板)、2層ポリイミド基板、擬似2層ポリイミド基板、3層ポリイミド基板、液晶ポリマー(LCP)基板、および、低温焼成セラミック(LTCC)基板からなる群から選ばれる一種以上の配線基板であることが好ましい。これら例示した熱可塑性樹脂組成物以外からなる配線基板は、熱可塑性樹脂組成物からなる絶縁基材を備えた配線基板と交互に重ね合わせて、熱融着により良好に積層することができる。
第1および第2の本発明において、配線基板の熱融着による一括積層または逐次積層は、温度150℃以上260℃未満、圧力3MPa以上8MPa未満で行われることが好ましい。このような条件で熱融着積層することによって、第1の合金粒子と第2の金属粒子間、および/または、第1の合金粒子と導体パターンを形成する金属との間で金属拡散接合を効果的に形成することができる。
以下本発明を図面に示す実施形態に基づき説明する。
図1に本発明の多層配線基板200a、200bの製造方法の概略を示す。図1(a)〜(g)に示すように、本発明の多層配線基板200aは、熱可塑性樹脂組成物からなる絶縁基材10、この絶縁基材上に設けられた導体パターン20を備え、この絶縁基材10に導電性ペースト組成物が充填されたビア40が形成されてなる配線基板100aを、複数枚かさね合わせて、熱融着により積層して製造される。
また、本発明の別の形態の多層配線基板200bは、図1(h)〜(l)に示すように、熱可塑性樹脂からなる絶縁基材10を備え、この絶縁基材10に導電性ペースト組成物が充填されたビア40が形成されてなる配線基板100bを、この配線基板100bとは異なる熱可塑性樹脂組成物以外からなる配線基板300と交互に重ね合わせて、熱融着により積層して製造される。以下、本発明の多層配線基板200a、200bの各構成要素を順次説明する。
<熱可塑性樹脂組成物からなる絶縁基材10>
熱可塑性樹脂組成物からなる絶縁基材10を形成する熱可塑性樹脂組成物としては、260℃以上の結晶融解ピーク温度(Tm)を有する、ポリアリールケトン樹脂および非晶性ポリエーテルイミド樹脂の混合組成物を用いることが好ましい。なお、ポリアリールケトン樹脂および非晶性ポリエーテルイミド樹脂は相溶系であり、これらの混合組成物は一つの結晶融解ピーク温度を有する。つまり、上記においては、ポリアリールケトン樹脂および非晶性ポリエーテルイミド樹脂の混合組成物が示す一つの結晶融解温度が260℃以上であることを意味している。
このポリアリールケトン樹脂は、その構造単位に芳香核結合、エーテル結合およびケトン結合を含む熱可塑性樹脂であり、その代表例としては、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルケトンケトン等があり、なかでも、ポリエーテルエーテルケトンが好ましい。なお、ポリエーテルエーテルケトンは、「PEEK151G」、「PEEK381G」、「PEEK450G」(いずれもVICTREX社の商品名)等として市販されている。
また、非晶性ポリエーテルイミド樹脂は、その構造単位に芳香核結合、エーテル結合およびイミド結合を含む非晶性熱可塑性樹脂であり、特に制限されるものではない。なお、ポリエーテルイミドは、「Ultem CRS5001」、「Ultem 1000」(いずれもゼネラルエレクトリック社の商品名)等として市販されている。
ポリアリールケトン樹脂および非晶性ポリエーテルイミド樹脂の混合割合としては、積層する他の配線基板100a、300との密着性を考慮した場合、ポリアリールケトン樹脂を30質量%以上かつ70質量%以下含有し、残部を非晶性ポリエーテルイミド樹脂および不可避不純物とした混合組成物を用いることが好ましい。ここで、ポリアリールケトン樹脂の含有率を30質量%以上かつ70質量%以下と限定した理由は、ポリアリールケトン樹脂の含有率が高すぎると、熱可塑性樹脂組成物の結晶性が高いために多層化する際の積層性が低下するからであり、また、ポリアリールケトン樹脂の含有率が低すぎると、熱可塑性樹脂組成物全体としての結晶性自体が低くなり、結晶融解ピーク温度が260℃以上であってもリフロー耐熱性が低下するからである。
この熱可塑性樹脂組成物は無機充填材を含有していてもよい。無機充填材としては、特に制限はなく、公知のいかなるものも使用できる。例えば、タルク、マイカ、雲母、ガラスフレーク、窒化ホウ素(BN)、板状炭カル、板状水酸化アルミニウム、板状シリカ、板状チタン酸カリウム等が挙げられる。これらは1種類を単独で添加してもよく、2種類以上を組み合わせて添加してもよい。特に、平均粒径が15μm以下、アスペクト比(粒径/厚み)が30以上の鱗片状の無機充填材が、平面方向と厚み方向の線膨張係数比を低く抑えることができ、熱衝撃サイクル試験時の基板内のクラック発生を抑制することができるので、好ましい。
この無機充填材の添加量は、熱可塑性樹脂100質量部に対して20質量部以上かつ50質量部以下が好ましい。無機充填材の添加量が多すぎると、無機充填材の分散不良の問題が発生し、線膨張係数がばらつき易くなったり、強度低下を招き易くなったりするからである。また、無機充填材の添加量が少なすぎると、線膨張係数を低下させて寸法安定性を向上させる効果が小さく、リフロー工程において他の配線基板300や導電パターン20との線膨張係数差に起因する内部応力が発生し、基板にそりやねじれが発生するからである。
また、熱可塑性樹脂組成物は、その性質を損なわない程度に、他の樹脂や無機充填材以外の各種添加剤、例えば、安定剤、紫外線吸収剤、光安定剤、核剤、着色剤、滑剤、難燃剤等を適宜含有していてもよい。これら無機充填材を含めた各種添加剤を添加する方法としては、公知の方法、例えば下記に挙げる方法(a)、(b)を用いることができる。
(a)各種添加剤を、ポリアリールケトン樹脂および/または非晶性ポリエーテルイミド樹脂の基材(ベース樹脂)に高濃度(代表的な含有量としては10〜60質量%程度)に混合したマスターバッチを別途作製しておき、これを使用する樹脂に濃度を調整して混合し、ニーダーや押出機等を用いて機械的にブレンドする方法。(b)使用する樹脂に直接各種添加剤をニーダーや押出機等を用いて機械的にブレンドする方法。これらの方法の中では、(a)の方法が分散性や作業性の点から好ましい。さらに、熱可塑性樹脂組成物からなる絶縁基材10の表面には積層性を向上させる目的でコロナ処理等を適宜施しても構わない。
<導体パターン20>
導体パターン20は、熱可塑性樹脂組成物からなる絶縁基材10上に、金属箔を熱圧着等により貼り付けた後、エッチング処理して導体パターン20とする方法、熱可塑性樹脂組成物からなる絶縁基材10を押出製膜する際に金属箔に直接ラミネートする方法、あるいは、熱可塑性樹脂組成物からなる絶縁基材10上に、レジストを形成して、メッキにより導体パターン20を形成する方法、等の通常の回路パターンを作製する方法により形成することができる。なお、以下において説明するように、本発明における好ましい形態である熱可塑性樹脂組成物は、急冷製膜により非晶性フィルム化されているので、比較的低温において熱圧着することが可能である。導体パターン20を形成する金属としては、Au、Ag、Cu等の電気抵抗が小さい金属を使用することができる。この中でも、配線基板の導体パターンとして使用されてきた実績が豊富であること、コストが低いことから、Cuを使用することが好ましい。
<導電性ペースト組成物>
熱可塑性樹脂組成物からなる絶縁基材10には、ビアホール30が形成され、この中に
導電性ペースト組成物が充填される。本発明の多層配線基板200において使用される導電性ペースト組成物は、導電粉末、および、バインダー成分を含むものである。
(導電粉末)
本発明において使用する導電粉末は、第1の合金粒子と第2の金属粒子とから構成されるものである。
第1の合金粒子は、130℃以上240℃以下の融点を有する非鉛半田粒子である。このような非鉛半田粒子としては、例えば、Sn、Sn−Ag、Sn−Cu、Sn−Sb、Sn−Bi、Sn−In、Sn−Zn、Sn−Ag−Cu、Sn−Ag−In、Sn−Ag−In−Bi、Sn−Zn−Bi、Sn−Ag−Bi、Sn−Ag−Cu−Bi、および、Sn−Ag−Cu−Sb、を挙げることができる。さらに、これらの非鉛半田粒子の組成と融点を以下に記述する。
Sn(232℃)、SnAg3.5(221℃)、SnCu0.7(227℃)、SnSb5(232−240℃)、SnBi58(138℃)、SnIn52(118℃)、SnZn9(199℃)、SnAg4Cu0.5(217−224℃)、SnAg3.9Cu0.6(217−223℃)、SnAg3Cu0.5(217−220℃)、SnAg3.5Cu0.9(217℃)、SnAg3.8Cu0.7(217−218℃)、SnAg2.8In20(175−187℃)、SnZn8Bi3(191―198℃)、SnAg3.4Bi4.8(201−215℃)、SnAg2Bi7.5(191−216℃)、SnAg1Bi57(137−139℃)、SnAg2.5Cu0.5Bi1(214−221℃)、SnAg2Cu0.75Bi3(207−218℃)、SnAg2.5Cu0.8Sb0.5(217−225℃)、SnAg0.2Cu2Sb0.8(219−235℃)、SnAg3.5In4Bi0.5(210−215℃)、SnAg3.5In8Bi0.5(197−208℃)。なお、上記の各元素の後の数字は、該元素の組成(質量%)を表している。また、Snの組成は他の成分以外であり、例えば、「SnAg3.5」では、Sn96.5質量%、Ag3.5質量%である。
これらの非鉛半田粒子は、錫を金属拡散させるという効果において信頼をおけるものである。また、第1の合金粒子としては、これらの非鉛半田粒子の二種以上の混合物を使用することもできる。
第2の金属粒子は、Au、Ag、Cuからなる群から選ばれる少なくとも一種以上の金属粒子である。第2の金属粒子は、電気抵抗値が低い金属から形成されている粒子であり、ビアの電気伝導性を担うものである。また、第2の金属粒子は、第1の合金粒子に比べて融点が高く、加熱時における導電性ペースト組成物の粘度を保持する役割を有する。
導電粉末における、第1の合金粒子および第2の金属粒子の混合割合は、質量比で、「76/24」以上「90/10」未満である(「第1の合金粒子」/「第2の金属粒子」)。この範囲を超えて、第1の合金粒子の量が多すぎると、基板を加熱積層する際に、導電性ペースト組成物の粘度の低下が大きく、導電性ペースト組成物がビアホール30から流出してしまうおそれがある。
第1の合金粒子および第2の金属粒子の平均粒子径は、10μm以下であることが好ましい。第1の合金粒子をこのような粒径とすることによって、導電性ペースト組成物をビアホール30に充填しやすくなり、また、金属拡散が生じやすくなる。また、第2の金属粒子をこのような粒径とすることによって、基板を加熱積層する際における導電性ペースト組成物の粘度を調整する効果が良好となる。
第1の合金粒子と第2の金属粒子の平均粒径差は、2μm以下であることが好ましい。このように粒径をなるべくそろえることによって、金属拡散接合を生じやすくすることができる。
(バインダー成分1)
本発明において使用するバインダー成分は、加熱により硬化する重合性単量体の混合物(バインダー成分1)と、Tgが第1の合金粒子の融点未満の熱可塑性樹脂組成物(バインダー成分2)との混合物である。以下、バインダー成分1について説明する。
バインダー成分1としては、マレイミド類を含有する混合物を用いることが好ましく、アルケニルフェノール化合物およびマレイミド類の混合物を用いることがより好ましい。なお、アルケニルフェノール化合物および/またはマレイミド類が高分子化合物であっても、これらを加熱することにより、架橋反応して硬化するものであれば、本発明の重合性単量体に含まれるものとする。
アルケニルフェノール化合物としては、分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有するアルケニルフェノール化合物、つまり、芳香環の水素原子の一部がアルケニル基に置換されたフェノール系化合物を挙げることができる。また、具体的には、このようなアルケニルフェノール化合物としては、ビスフェノールAまたはフェノール性水酸基含有ビフェニル骨格にアルケニル基が結合した化合物を挙げることができる。さらに具体的には、3,3´−ビス(2−プロペニル)−4,4´−ビフェニルジオール、3,3´−ビス(2−プロペニル)−2,2´−ビフェニルジオール、3,3´−ビス(2−メチル−2−プロペニル)−4,4´−ビフェニルジオール、3,3´−ビス(2−メチル−2−プロペニル)−2,2´−ビフェニルジオール等のジアルケニルビフェニルジオール化合物;2,2−ビス[4−ヒドロキシ−3−(2−プロペニル)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−ヒドロキシ−3−(2−メチル−2−プロペニル)フェニル]プロパン(以下、「ジメタリルビスフェノールA」という。)等のジアルケニルビスフェノール化合物を挙げることができる。この中でも、原料コストが安く、安定供給が可能であるという点から、アルケニルフェノール化合物としては、ジメタリルビスフェノールAを使用することが好ましい。ジメタリルビスフェノールAの構造式を式1に示す。
Figure 0004965286
マレイミド類としては、分子中に少なくとも2個のマレイミド基を有するマレイミド化合物を挙げることができ、具体的には、ビス(4−マレイミドフェニル)メタン等のビスマレイミド、トリス(4−マレイミドフェニル)メタン等のトリスマレイミド、ビス(3,4−ジマレイミドフェニル)メタン等のテトラキスマレイミドおよびポリ(4−マレイミドスチレン)等のポリマレイミド等を挙げることができる。この中でも、マレイミド類としては、原料コストが安く、安定供給可能であるという点から、ビス(4−マレイミドフェニル)メタンを使用することが好ましい。ビス(4−マレイミドフェニル)メタンの構造式を式2に示した。
Figure 0004965286
このバインダー成分において、アルケニルフェノール化合物およびマレイミド類の混合比は、モル比で、「30/70」以上「70/30」未満であることが好ましい(「アルケニルフェノール化合物」/「マレイミド類」)。この範囲を超えて、バインダー成分中のどちらかの成分が多すぎると、生成する樹脂が脆くなり、ビア40中の導電性ペースト組成物と導体パターン20部との接着力が低下してしまう。
バインダー成分の硬化反応について、以下説明する。アルケニルフェノール化合物におけるアルケニル基は、マレイミド化合物のエチレン性不飽和基と交互共重合および/または付加反応し、またフェノール性水酸基もマレイミド基のエチレン性不飽和基と付加反応する。以下、バインダー成分として例示した、ジメタリルビスフェノールAおよびビス(4−マレイミドフェニル)メタンの硬化機構について、具体的に説明する。まず、120〜180℃に加熱した段階で、以下の式3で示される線状の重合体が得られる。
Figure 0004965286
さらに、200℃以上に加熱すると、例えば、以下の式4で示される三次元状に架橋した重合体が得られる。
Figure 0004965286
本発明においては、このようなバインダー成分の三次元架橋による硬化が、半田成分が第2の金属粒子および/または導体パターン20を形成する金属へ金属拡散することを促進し、これにより高度な金属拡散接合が形成されると考えられている。つまり、バインダー成分が硬化する時に、ビア40内の第1の合金粒子および第2の金属粒子に圧力がかかり、これにより、半田成分が、金属粒子および導体パターン20を形成する金属へ金属拡散することが促進されると考えられている。バインダー成分の弾性率が、温度によって変化する様子を図2に示す。単量体混合物の弾性率は、温度の上昇により小さくなっていく。しかし、120℃〜180℃において式3で示した線状の重合体が形成されることによって、弾性率が急に大きくなる(図2における、「単量体混合物」のグラフから、「架橋後」のグラフとなる。)。その後、線状の重合体は、200℃以上において、式4で示される三次元状に架橋した重合体に変化していくと考えられている。架橋後のグラフは、温度の上昇と共に小さくなる傾向はある。しかし、高温領域においても溶融することなく、一定の弾性率を保っている。
このように、130℃〜240℃において非鉛半田粒子が融解した時に、バインダー成分は硬化反応することにより、一定の弾性率を保持する。このように、融解した非鉛半田粒子に対して、バインダーが硬化することによる圧力がかかり、これにより本発明の導電性ペースト組成物において、金属拡散接合が促進されていると考えられる。そして、本発明の導電性ペースト組成物を用いた多層配線基板200は、そのビアの抵抗値が非常に低いものとなり、吸湿耐熱性、接続信頼性、および、導体接着強度に優れたものになる。
このような観点から、半田粒子が溶解した段階で、バインダー成分が硬化する必要があり、非鉛半田粒子の融点が、バインダー成分の硬化温度範囲に含まれている必要がある。これに対して、バインダー成分の硬化温度範囲に比べて、非鉛半田粒子の融点が高すぎる場合は、バインダー成分が硬化する段階において、非鉛半田粒子は未だ融解していないため、金属拡散が促進されるという効果を享受することができない。また、非鉛半田粒子が溶解した段階では、すでにバインダー成分が硬化しており、この硬化したバインダー成分が非鉛半田粒子の金属拡散接合を阻害する場合があるが、本発明においては、以下において説明するバインダー成分2を混合することによって、このような問題を解決している。また、バインダー成分の硬化温度範囲に比べて、非鉛半田粒子の融点が低すぎる場合は、溶解した半田成分がビアホールからはみ出してしまうおそれがある。
なお、バインダー成分の硬化温度範囲は、昇温速度10℃/分における示差走査熱量測定(DSC)により測定した発熱ピークの発生温度により、測定した。
上記したように、本発明の導電性ペースト組成物は、導電粉末およびバインダー成分を含有するものであるが、この導電粉末およびバインダー成分の混合比は、質量比で、「90/10」以上「98/2」未満である(「導電性粉末」/「バインダー成分」)。この範囲を超えて、導電性粉末の量が少なすぎると形成したビア40の電気抵抗値が増加してしまう。また、この範囲を超えて、導電性粉末の量が多すぎると、導電性ペースト組成物をビアホール30に印刷充填する作業性が悪化し、また、ビア40中の導電性ペースト組成物と導体パターン20との接着強度が低下してしまう。
(バインダー成分2)
バインダー成分2とは、ガラス転移温度(Tg)が第1の合金粒子の融点未満の熱可塑性樹脂組成物である。本発明者が検討したところによると、バインダー成分1のみを用いた場合は、ビアの抵抗が高い場合があるという所見が得られた。そして、上記したようにバインダー成分1は、非鉛半田粒子の融点付近で硬化することによって、金属拡散接合を促進するものであるが、場合によっては、硬化したバインダー成分1が非鉛半田粒子の動きを阻害して、金属拡散接合を阻害するのではないかと考えた。
このような観点から、本発明においては、ガラス転移温度(Tg)が第1の合金粒子の融点未満であるバインダー成分2、つまり第1の合金粒子の融点付近において、柔らかくなるようなバインダー成分2を加えて、硬化したバインダー成分が金属拡散接合を阻害しないようにしたものである。また、バインダー成分2は、有機溶剤に可溶なものであるが、これは、有機溶剤に溶かして導電性ペースト組成物を形成するためである。
バインダー成分2としては、例えば、流動開始温度がリフロー温度以上であり非晶性のポリエステル樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリエーテルイミド樹脂を挙げることができる。
バインダー成分1とバインダー成分2の質量比は、25/75以上、75/25未満(バインダー成分1/バインダー成分2)であることが好ましい。このような範囲でバインダー成分を混合して用いることにより、バインダー成分が硬化して金属拡散接合を阻害するとう事態を防ぎ、ビアの金属拡散接合を効果的に促進させることができる。
<熱可塑性樹脂組成物からなる絶縁基材10を備えた配線基板100aの製造方法>
図1(a)〜(e)に、単層の配線基板100aを製造する工程を示した。まず、図1(a)に示すように、熱可塑性樹脂組成物からなる絶縁基材10を用意する。絶縁基材10は、フィルム、薄板状またはシート状が好ましく、成形方法としては、公知の方法、例えばTダイを用いる押出キャスト法、あるいはカレンダー法等を採用することができ、特に限定されるものではないが、シートの製膜性や安定生産性等の点から、Tダイを用いる押出キャスト法が好ましい。Tダイを用いる押出キャスト法での成形温度は、用いる樹脂の流動特性や製膜性等によって適宜調整されるが、概ね、260℃以上の結晶融解ピーク温度を有する、ポリアリールケトン樹脂および非晶性ポリエーテルイミド樹脂の混合組成物の場合、360℃〜400℃である。また、押出キャスト製膜時に急冷製膜することにより非晶性フィルム化することが必要である。これにより、170℃〜230℃付近に弾性率が低下する領域を発現するので、この温度領域での熱成形、熱融着が可能となる。詳細には、170℃付近で弾性率が低下し始め、200℃付近において熱成形、熱融着が可能となる。また、図3に示したグラフは、昇温速度を3℃/分として弾性率を測定したものであるが、昇温速度を10℃/分とすると、非晶から結晶への転移が遅れて、230℃付近において弾性率がもっとも低くなる。
次いで、図1(b)に示すように、熱可塑性樹脂組成物からなる絶縁基材10の表面に金属箔が貼り付けられる。上記したように熱可塑性樹脂組成物からなる絶縁基材10は非晶性の状態であるため、熱可塑性樹脂の結晶化が大きく進行しないガラス転移温度の少し上の温度での比較的短時間での熱圧着により、絶縁基材の結晶化を進行させずに金属箔を貼り付けることができる。また、絶縁基材10を製膜する際に金属箔を同時にラミネートして図1(b)の段階にしても良い。金属箔としては、例えば、銅箔を挙げることができる。
次いで、図1(c)に示すように、絶縁基材10の所定位置に、レーザー若しくは機械ドリル等を用いてビアホール30を形成する。次いで、金属箔の表面にレジストを回路パターン状に塗布して、エッチング、レジスト除去する等の通常の方法により、図1(d)に示すように、導体パターン20が形成される。なお、ビアホール30を形成してから、銅箔を貼り付けて、導体パターン20を形成してもよいし、導体パターン20を形成してから、ビアホール30を形成してもよく、各手順の順序は特に限定されない。次いで、ビアホール30に、スクリーン印刷等の通常の印刷手法によって、導電性ペースト組成物を充填してビア40を形成し、図1(e)に示すような単層の配線基板100aが作製される。
<熱可塑性樹脂組成物からなる絶縁基材10の温度に対する弾性率の挙動>
ここで、熱可塑性樹脂組成物からなる絶縁基材10の温度に対する弾性率の挙動について説明する。熱可塑性樹脂組成物として、260℃以上の結晶融解ピーク温度(Tm)を有する、ポリアリールケトン樹脂および非晶性ポリエーテルイミド樹脂の混合組成物であって、特に、ポリアリールケトン樹脂としてポリエーテルエーテルケトンを使用した場合における絶縁基材10の、温度に対する弾性率の挙動を図3に示した。
「積層前」と表示されているのが、多層配線基板200として積層する前における、絶縁基材10の温度に対する弾性率の挙動を示したグラフである。また、「積層後」と表示されているのが、所定の条件において加熱・加圧することによって多層配線基板200とした後における、絶縁基材10の温度に対する弾性率の挙動を示したグラフである。積層前の状態では、上記したように、絶縁基材10は急冷製膜することにより非晶性フィルム化されている。よって、200℃付近という比較的低温領域において弾性率が十分に低下する。これにより、積層前の絶縁基材10は、比較的低温において熱成形、熱融着することができる。
非晶性フィルム化されている絶縁基材10は、多層配線基材200を製造する際における所定の条件下での加熱・加圧成形によって、結晶性へと変化する。これに伴って絶縁基材10の弾性率は大きく変化して、図3における積層後のグラフで示されるような挙動を示すようになる。これにより、以下に説明するように金属拡散接合を促進するという効果を発揮して、多層配線基板200を、そのビアホールの抵抗値を非常に小さくすることができると共に、吸湿耐熱性、接続信頼性、および導体接着力に優れたものとすることができると考えられている。
次に、どのように金属拡散接合が促進されるかについて説明する。ここで、導電性ペースト組成物中の非鉛半田粒子と熱可塑性樹脂組成物からなる絶縁基材10との関係が重要であり、非鉛半田粒子の融点における、絶縁基材10を構成する熱可塑性樹脂組成物の貯蔵弾性率は10MPa以上5GPa未満であることが好ましい。なお、絶縁基材10を構成する熱可塑性樹脂組成物として、上記した好ましい形態である、ポリエーテルエーテルケトンおよび非晶性ポリエーテルイミドの混合組成物を使用した場合は、図3に示すように、130℃以上240℃以下という非鉛半田粒子の融点における、熱可塑性樹脂組成物の貯蔵弾性率は、10MPa以上7GPa未満となっている。なお、熱可塑性樹脂組成物の貯蔵弾性率は、粘弾性評価装置を用い、測定周波数1Hzで昇温速度3℃/分で測定した値である。
上記のように非鉛半田粒子の融点において、絶縁基材10を構成する熱可塑性樹脂組成物が10MPa以上7GPa未満の貯蔵弾性率を有するものとすることは、非鉛半田粒子の融点において、熱可塑性樹脂組成物にある程度の柔軟性を持たせると共に、溶融せずにある程度の弾性率を保持させていることを意味している。
このように、非鉛半田粒子の融点において、絶縁基材10を構成する熱可塑性樹脂組成物にある程度の柔軟性を持たせることによって、導電性ペースト組成物と熱可塑性樹脂組成物とが相互になじむことができ、導電性ペースト組成物と熱可塑性樹脂組成物からなる絶縁基材10との接着性が向上する。また、非鉛半田粒子の融点において、熱可塑性樹脂組成物が溶融せずに、ある程度の弾性率を保持することによって、配線基板100を熱融着により積層する際に、導電性ペースト組成物をビアホール30の側面である熱可塑性樹脂組成物により締め付けることができ、導電性ペースト組成物に圧力をかけることができる。これにより、非鉛半田粒子中の錫成分が第2の金属粒子および/または導体パターン20を形成する金属中に拡散し、金属拡散接合を形成させることができると考えられる。
<熱可塑性樹脂組成物以外からなる配線基板300>
熱可塑性樹脂組成物以外からなる配線基板300としては、ガラスエポキシ基板(FR4基板)、2層ポリイミド基板、擬似2層ポリイミド基板、3層ポリイミド基板、LCP(液晶ポリマー)基板、LTCC(低温焼成セラミック)基板を使用することができる。また、二種以上のこれらの配線基板300を併せて積層して、多層基板200bを形成してもよい。
ガラスエポキシ基板(FR4基板)の製造方法について説明する。まず、ガラスクロスに熱硬化性樹脂を含浸させ半硬化状態(Bステージ化)とした絶縁基材(プリブレグ)を用意する。次いで、絶縁基材の所定位置に、レーザー若しくは機械ドリル等を用いて絶縁基材を貫通する貫通孔を形成し、これをビアホールとする。次いで、スクリーン印刷等によりビアホール内に導電性ペーストを充填する。そして、必要により、加熱して溶剤を揮発させて導電性ペーストを固化させる。配線基板300に用いられる導電性ペーストとしては、特に限定されず、ビアホール充填用に使用される一般的な導電性ペーストを使用することができる。また、配線基板300に用いられる導電性ペーストとして、配線基材100において使用する導電性ペースト組成物を使用することもできる。次いで、必要に応じて、絶縁基材の表面上にはみ出した導電性ペーストの乾燥固化物を機械的研磨等により除去して、そして、絶縁基材の一方の面あるいは両方の面に、銅箔を熱圧着すると同時に絶縁基材を完全に硬化する(Cステージ化)。次いで、銅箔をエッチングによりパターニングし、導体パターンを形成する。以上より、ガラスエポキシ基板を使用した熱可塑性樹脂組成物以外からなる配線基板300を製造することができる。
上記したエポキシ樹脂の「Bステージ」とは、樹脂、硬化剤を混合した場合において、反応がある程度進み、半硬化(Semi−cure)の状態をいう。この段階では、もはや大部分は溶剤に溶解しないが、加熱すると溶解してさらに反応が進む。また、「Cステージ」とは、反応の最終段階で不溶不融の完全硬化の状態をいう。
また、液晶ポリマー(LCP)基板の製造方法について説明する。まず、LCPからなる絶縁基板を用意する。LCPとしては、LCPI型(液晶転移温度:350℃)、LCPII型(液晶転移温度:300℃)等を使用することができる。LCPからなる絶縁基材としては、フィルム状、薄板状、またはシート状が好ましい。その成形方法としては、公知の方法、例えばTダイを用いる押出キャスト法、あるいはカレンダー法、インフレーション成形法等が好ましく、特に限定されるものではないが、シートの製膜性や安定生産性等を考慮すると、Tダイを用いる押出キャスト法が好ましい。Tダイを用いる押出キャスト法での成形温度は、用いる樹脂の流動性や製膜性等によって適宜調整されるが、概ね、LCPI型樹脂の場合、400℃〜420℃、LCPII型樹脂の場合、350℃〜370℃である。製膜時に銅箔を貼り付け、その後、絶縁基材にビアホールを形成し、パターニングして導体パターンを形成することについては、上記したガラスエポキシ基板の製造方法における場合と同様である。
銅箔上にキャスト法や流延法でポリイミド層を形成した2層ポリイミド基板や、ポリイミドフィルムと銅箔間に熱可塑性ポリイミド層を接着層として熱ラミネートした擬似2層ポリイミド基板や、ポリイミドフィルムと銅箔間に熱硬化型の接着剤を用いた3層ポリイミド基板についても、上記したガラスエポキシ基板、LCP基板と同様の製造方法により製造することができる。
LTCC(低温焼成セラミック)基板は、焼成前のLTCC(低温焼成セラミック)基板にビアホールを形成し、ビアホール中にAgペーストを充填し、また表層にもAgペースト配線を施し、焼成して作製することができる。
<本発明の多層配線基板200a、200bの製造方法>
図1(e)〜(g)に、多層配線基板200aの製造工程を示した。図1(f)に示すように、作製した単層の配線基板100aを複数枚重ね合わせる。図示した形態においては、単層配線基板100aを三つ重ね合わせている。また、最下層の基板をその方向を変えて重ね合わせて、多層基板の外側に導体パターン20が形成されるようにしている。具体的には、図4に示すように、ヒーター内蔵の積層治具50内に下側より弾性および離型性を有するクッションフィルム51、配線基材100aを三つ、その上に、クッションフィルム51を重ねて、その後、押圧治具52を、図中に示した矢印の方向に押し下げることで、三つの配線基材100aを熱圧着し、これらを積層一体化して多層配線基板200aとする。各層の積層条件としては、金属拡散接合を効果的に起こらしめる観点から、温度:150℃以上260℃未満、圧力:3MPa以上8MPa未満、プレス時間:10分以上40分未満とすることが好ましい。なお、積層温度は、第一の合金粒子の融点以上とすることが好ましい。
図1(h)〜(l)は、熱可塑性樹脂組成物からなる絶縁基材10を備えた配線基板100b、および、熱可塑性樹脂組成物以外からなる配線基板300を交互に重ね合わせて、多層配線基板200bを製造する工程を示した図である。まず、図1(h)に示すように、熱可塑性樹脂組成物からなる絶縁基材10を用意する。成形方法については、図1(a)の場合と同様である。次いで、図1(i)に示すように、絶縁基材10の所定位置に、レーザー若しくは機械ドリル等を用いてビアホール30が形成される。そして、スクリーン印刷等の通常の印刷手法によって、形成されたビアホール30に導電性ペースト組成物が充填され、図1(j)に示すようなビア40が形成された単層の配線基板100bが製造される。
次いで、図1(k)に示したように、製造した単層の配線基板100bと、この配線基板100bとは異なる熱可塑性樹脂組成物以外からなる配線基板300とを交互に重ね合わせる。図示した形態においては、配線基板100bを真ん中にして、その両側に、熱可塑性樹脂以外からなる配線基板300が配置されている。
そして、所定の条件において、各層が熱融着され、図1(l)に示すような多層配線基板200bが作製される。積層方法、積層条件は、上記の図1(g)において示した方法、条件と同様である。
なお、図1(a)〜(g)に示した製造方法においては、単層配線基板100aの片面に導体パターン20を形成しており、また、図1(h)〜(l)に示した製造方法においては、単層配線基板100bに導体パターン20を形成せずに、熱可塑性樹脂組成物以外からなる配線基板300の両面に導体パターン20を形成しているが、製造する多層配線基板200a、200bにおいて所望の位置に導体パターン20が形成されるのであれば、単層配線基板100a、100b、300における導体パターンを形成する箇所は特に限定されず、適宜変更することができる。
(実施例1)
導電性ペースト組成物のバインダー成分1として、示差走査熱量計で昇温速度10℃/分で測定した硬化温度範囲を130℃−244℃(硬化ピーク温度187℃±57℃)に有するジメタリルビスフェノールA/ビス(4―マレイミドフェニル)メタン(モル比50/50)化合物、バインダー成分2として示差走査熱量計で昇温速度10℃/分で測定したガラス転移温度(Tg)を−15℃に持つ非晶性ポリエステル樹脂(製品名バイロン550、東洋紡社製)を質量比50/50(バインダー成分1/バインダー成分2)で準備した。
導電粉末の第1の合金粒子として、融点を217℃−220℃に有するSnAg3Cu0.5(平均粒径5.6μm)、第2の金属粒子としてCu(平均粒径5.0μm)を質量比76/24(第1の合金粒子/第2の金属粒子)で準備した。そして、上記導電粉末とバインダー成分とを質量比97/3(導電粉末/バインダー成分)で配合したもの100質量部に対して、γブチロラクトンとブチルカルビトールアセテートの混合溶媒(体積比50/50)7質量部を加え、プラネタリーミキサーで粗練り後、3本ロールで混練し、さらにプラネタリーミキサーで脱泡し、ブルックフィールド粘度計DV−III スピンドルCP52(角度3.0°、φ2.4cm)で測定した25℃での粘度が183PaS(1rpm)の導電性ペースト組成物を得た。
次に熱可塑性樹脂からなる絶縁基材として、ポリエーテルエーテルケトン樹脂(製品名PEEK450G)とポリエーテルイミド樹脂(製品名PEI Ultem1000)を質量比40/60(ポリエーテルエーテルケトン/ポリエーテルイミド)で配合した樹脂混合物100質量部に、平均粒径3.5μm、平均アスペクト比50のマイカを無機充填材として39質量部加え溶融混練し、この混練品をさらにTダイを用いた押出しキャスト法にて急冷製膜し、厚さ50μmのフィルムを得た。
このフィルムの、SnAg3Cu0.5の融点217℃−220℃における弾性率は、粘弾性測定装置で、1Hz、昇温速度3℃/分条件下で37MPaであった。また押出時に銅箔(厚さ12μm)をラミネートすることにより、フィルムの他に片面銅張板を作製した。
次に、この片面銅張板の所定位置に、レーザーを用いて孔径100μmのビアホールを形成した。次いで、銅箔の表面にレジストを回路パターン状に塗布して、エッチング、レジスト除去する等の通常の方法により、図1(d)に示すように、有底ビアを有する導体評価パターンが形成された回路加工基板を作製した。次いで、このビアホールに、スクリーン印刷手法を用い、上記で調整した導電性ペースト組成物を充填して、充填後125℃45分で溶剤を揮発させビアを形成し、図1(e)に示すような単層の配線基板100aを作製した。
次に、作製した単層の配線基板100aを、最下層の単層基板のみをその方向を変えて10枚重ね合わせて、ビア中の第1の合金粒子SnAg3Cu0.5の融点217−220℃以上の240℃で5MPa30分の条件で、これらを一括積層して多層配線基板を得た。この多層配線基板は、表側に表出した銅回路パターンと裏側に表出した銅回路パターンは内層部のビア配線を介在して1対1で対応しており、1個の試験基板で1万ルートの配線ネットを設けているものである。ビア/ビア間の距離は最小部で250μmである。
次にこの基板の電気信頼性の評価方法であるが、125℃24hrかけて多層配線基板の脱湿処理を行い、次に85℃85%RHの雰囲気下に16時間放置し強制的に吸湿処理を行い、最大温度260℃のリフロー炉を4回通過させた後に初期抵抗値を測定し、−25℃/125℃の熱衝撃試験を500サイクルかけた後の抵抗値を測定して、抵抗値増加量がすべての配線ネットで0.5Ω未満であればOKとした。0.5Ω以上のものについては、評価済みの多層配線基板の異常配線ネット箇所を特定し、その部分をSEMで断面観察して原因を考察した。本実施例1の多層配線基板の上記電気信頼性評価試験の結果は、すべての配線ネットにおいて0.5Ω未満であった。
(実施例2)
第1の合金粒子と第2の金属粒子の質量比を80/20(第1の合金粒子/第2の金属粒子)とした以外は実施例1と同様にして多層配線基板を得た。そして、電気信頼性の評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例3)
第1の合金粒子と第2の金属粒子の質量比を88/12(第1の合金粒子/第2の金属粒子)とした以外は実施例1と同様にして多層配線基板を得た。そして、電気信頼性の評価を行った。結果を表1に示す。
(比較例1)
第1の合金粒子と第2の金属粒子の質量比を72/28(第1の合金粒子/第2の金属粒子)とした以外は実施例1と同様にして多層配線基板を得た。そして、電気信頼性の評価を行った。結果を表1に示す。
(比較例2)
第1の合金粒子と第2の金属粒子の質量比を92/8(第1の合金粒子/第2の金属粒子)とした以外は実施例1と同様にして多層配線基板を得た。そして、電気信頼性の評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例4)
導電粉末とバインダー成分とを質量比92/8(導電粉末/バインダー成分)で配合した以外は、実施例1と同様にして多層配線基板を得た。そして、電気信頼性の評価を行った。結果を表1に示す。
(比較例3)
導電粉末とバインダー成分とを質量比88/12(導電粉末/バインダー成分)で配合した以外は、実施例1と同様にして多層配線基板を得た。そして、電気信頼性の評価を行った。結果を表1に示す。
(比較例4)
導電粉末とバインダー成分とを質量比98/2(導電粉末/バインダー成分)で配合した以外は、実施例1と同様にして多層配線基板を得た。そして、電気信頼性の評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例5)
バインダー成分1とバインダー成分2との質量比を30/70とした以外は、実施例1と同様にして多層配線基板を得た。そして、電気信頼性の評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例6)
バインダー成分1とバインダー成分2との質量比を70/30とした以外は、実施例1と同様にして多層配線基板を得た。そして、電気信頼性の評価を行った。結果を表1に示す。
比較例6
バインダー成分1とバインダー成分2との質量比を20/80とした以外は、実施例1と同様にして多層配線基板を得た。そして、電気信頼性の評価を行った。結果を表1に示す。
比較例7
バインダー成分1とバインダー成分2との質量比を80/20とした以外は、実施例1と同様にして多層配線基板を得た。そして、電気信頼性の評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例7)
バインダー成分2として示差走査熱量計で昇温速度10℃/分で測定したガラス転移温度(Tg)を190℃に持つポリスルホン樹脂(製品名 UDEL、Solvay Advanced Polymers社製)を用い、導電粉末およびバインダー成分に加える溶媒としてγブチロラクトンのみを用いた以外は、実施例1と同様にして、多層配線基板を得た。そして、電気信頼性の評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例8)
バインダー成分2として示差走査熱量計で昇温速度10℃/分で測定したガラス転移温度(Tg)を216℃に持つポリエーテルイミド樹脂(製品名 Ultem1000‐1000、GEプラスチック社製)を用い、第1の合金粒子として融点を227℃に有するSnCu0.7(平均粒径5.4μm)を用いた以外は、実施例7と同様にして多層配線基板を得た。そして、電気信頼性の評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例9)
バインダー成分2として示差走査熱量計で昇温速度10℃/分で測定したガラス転移温度(Tg)を223℃に持つポリエーテルスルホン樹脂(製品名 E2010、三井化学社製)を用い、第1の合金粒子として融点を232−240℃に有するSnSb5(平均粒径5.1μm)を用いた以外は、実施例7と同様にして多層配線基板を得た。そして、電気信頼性の評価を行った。結果を表1に示す。
(比較例5)
バインダー成分2として示差走査熱量計で昇温速度10℃/分で測定したガラス転移温度(Tg)を250℃に持つポリアミドイミド樹脂(製品名 バイロマックスHR14ET、東洋紡社製)を用いた以外は、実施例9と同様にして多層配線基板を得た。そして、電気信頼性の評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例10)
熱可塑性樹脂からなる絶縁基材において、ポリエーテルエーテルケトン樹脂(製品名PEEK450G)とポリエーテルイミド樹脂(製品名PEI Ultem1000)との配合比を、質量比30/70(ポリエーテルエーテルケトン/ポリエーテルイミド)とした以外は、実施例1と同様にして、多層配線基板を得た。そして、電気信頼性の評価を行った。結果を表1に示す。なお、得られた絶縁基材であるフィルムのSnAg3Cu0.5の融点217−220℃における弾性率は、粘弾性測定装置で、1Hz、昇温速度3℃/分条件下で20MPaであった。
(実施例11)
熱可塑性樹脂からなる絶縁基材において、ポリエーテルエーテルケトン樹脂(製品名PEEK450G)とポリエーテルイミド樹脂(製品名PEI Ultem1000)との配合比を、質量比70/30(ポリエーテルエーテルケトン/ポリエーテルイミド)とした以外は、実施例1と同様にして、多層配線基板を得た。そして、電気信頼性の評価を行った。結果を表1に示す。なお、得られた絶縁基材であるフィルムのSnAg3Cu0.5の融点217−220℃における弾性率は、粘弾性測定装置で、1Hz、昇温速度3℃/分条件下で60MPaであった。
Figure 0004965286
表1より、本発明の導電性ペースト組成物を用いた場合(実施例1〜実施例11)においては、すべての配線ネットにおいて抵抗値増加量がすべて0.5Ω未満であり、良好な結果が示された。
以上、現時点において、もっとも、実践的であり、かつ、好ましいと思われる実施形態に関連して本発明を説明したが、本発明は、本願明細書中に開示された実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲および明細書全体から読み取れる発明の要旨あるいは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う多層配線基板もまた本発明の技術的範囲に包含されるものとして理解されなければならない。
本発明の導電性ペースト組成物を用いた多層配線基板200の製造方法の概要を示した図である。 バインダー成分の弾性率が、温度による変化する様子を示した図である。 絶縁基材10を構成する特定の熱可塑性樹脂組成物の弾性率が、温度により変化する様子を示した図である。 配線基板100を熱圧着することにより多層配線基板200を製造するための積層治具50の概念図である。
符号の説明
10 熱可塑性樹脂からなる絶縁基材
20 導体パターン
30 ビアホール
40 ビア
100a、100b 単層配線基板
200a、200b 多層配線基板
50 積層治具
51 クッションフィルム
52 押圧治具

Claims (9)

  1. 熱可塑性樹脂組成物からなる絶縁基材、該絶縁基材上に設けられた導体パターンを備え、該絶縁基材に導電性ペースト組成物が充填されたビアが形成されてなる配線基板を、該配線基板同士を複数重ね合わせて、または、該配線基板とは異なる、熱可塑性樹脂組成物以外からなる配線基板と交互に重ね合わせて、熱融着により一括積層または逐次積層してなる多層配線基板であって、
    前記導電性ペースト組成物が、導電粉末と、バインダー成分とを含み、該導電粉末および該バインダー成分の質量比が、90/10以上98/2未満であり、
    前記導電粉末が、第1の合金粒子と第2の金属粒子とからなり、
    前記第1の合金粒子が、130℃以上240℃以下の融点を有する非鉛半田粒子であり、前記第2の金属粒子が、Au,Ag,Cuからなる群から選ばれる少なくとも一種以上であり、前記第1の合金粒子と前記第2の金属粒子との質量比が、76/24以上90/10未満であり、
    前記バインダー成分が、加熱により硬化する重合性単量体の混合物(バインダー成分1)とTgが第1の合金粒子の融点未満の熱可塑性樹脂組成物(バインダー成分2)との混合物であり、前記バインダー成分1がアルケニルフェノール化合物およびマレイミド類混合物であり、前記バインダー成分2がポリエステル樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリエーテルイミド樹脂から選ばれる少なくとも1種以上であり、前記バインダー成分1と前記バインダー成分2の質量比が、25/75以上、75/25未満(バインダー成分1/バインダー成分2)であることを特徴とする多層配線基板。
  2. 熱可塑性樹脂組成物からなる絶縁基材、該絶縁基材上に設けられた導体パターンを備え、該絶縁基材に導電性ペースト組成物が充填されたビアが形成されてなる配線基板を、該配線基板同士を複数重ね合わせて、または、該配線基板とは異なる、熱可塑性樹脂組成物以外からなる配線基板と交互に重ね合わせて、熱融着により一括積層または逐次積層してなる多層配線基板であって、
    前記導電性ペースト組成物が、導電粉末と、バインダー成分とを含み、該導電粉末および該バインダー成分の質量比が、90/10以上98/2未満であり、
    前記導電粉末が、第1の合金粒子と第2の金属粒子とからなり、
    前記第1の合金粒子が、130℃以上240℃以下の融点を有する非鉛半田粒子であり、前記第2の金属粒子が、Au,Ag,Cuからなる群から選ばれる少なくとも一種以上であり、前記第1の合金粒子と前記第2の金属粒子との質量比が、76/24以上90/10未満であり、
    前記バインダー成分が、加熱により硬化する重合性単量体の混合物(バインダー成分1)とTgが第1の合金粒子の融点未満の熱可塑性樹脂組成物(バインダー成分2)との混合物であり、前記非鉛半田粒子の融点が、前記バインダー成分1の硬化温度範囲に含まれている、
    ことを特徴とする多層配線基板。
  3. 前記アルケニルフェノール化合物がジメタリルビスフェノールAで、前記マレイミド類がビス(4−マレイミドフェニル)メタンであり、前記ジメタリルビスフェノールAおよび前記ビス(4−マレイミドフェニル)メタンのモル比が、30/70以上70/30未満である、請求項に記載の多層配線基板。
  4. 前記第1の合金粒子および前記第2の金属粒子の平均粒径が10μm以下であり、平均粒径差が2μm以下である、請求項1〜請求項のいずれかに記載の多層配線基板。
  5. 前記第1の合金粒子が、Sn、Sn−Ag、Sn−Cu、Sn−Sb、Sn−Bi、Sn−In、Sn−Zn、Sn−Ag−Cu、Sn−Ag−In、Sn−Ag−In−Bi、Sn−Zn−Bi、Sn−Ag−Bi、Sn−Ag−Cu−Bi、および、Sn−Ag−Cu−Sb、からなる群から選ばれる一種以上の非鉛半田粒子である、請求項1〜請求項のいずれかに記載の多層配線基板。
  6. 前記非鉛半田粒子の融点における、前記絶縁基材を構成する熱可塑性樹脂組成物の貯蔵弾性率が、10MPa以上7GPa未満である、請求項1〜請求項のいずれかに記載の多層配線基板。
  7. 前記絶縁基材を構成する熱可塑性樹脂組成物が、260℃以上の結晶融解ピーク温度(Tm)を有する、ポリアリールケトン樹脂および非晶性ポリエーテルイミド樹脂の混合組成物である、請求項1〜請求項のいずれかに記載の多層配線基板。
  8. 前記熱可塑性樹脂以外からなる配線基が、ガラスエポキシ基(FR4基板)、2層ポリイミド基板、擬似2層ポリイミド基板、3層ポリイミド基板、液晶ポリマー(LCP)基板、および、低温焼成セラミック(LTCC)基板からなる群から選ばれる一種以上の配線基板である、請求項1〜請求項のいずれかに記載の多層配線基板。
  9. 前記配線基板の熱融着による一括積層または逐次積層が、温度150℃以上260℃未満、圧力3MPa以上8MPa未満で行われるものであって、前記第1の合金粒子と前記第2の金属粒子間、および/または、前記第1の合金粒子と前記導体パターンを形成する金属との間で金属拡散接合が形成される、請求項1〜請求項のいずれかに記載の多層配線基板。
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