JP2005352378A - 波長板・波長板の作製方法・立体画像表示装置 - Google Patents

波長板・波長板の作製方法・立体画像表示装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2005352378A
JP2005352378A JP2004175531A JP2004175531A JP2005352378A JP 2005352378 A JP2005352378 A JP 2005352378A JP 2004175531 A JP2004175531 A JP 2004175531A JP 2004175531 A JP2004175531 A JP 2004175531A JP 2005352378 A JP2005352378 A JP 2005352378A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wave plate
region
regions
plate
different
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004175531A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshiyuki Kiyozawa
良行 清澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2004175531A priority Critical patent/JP2005352378A/ja
Publication of JP2005352378A publication Critical patent/JP2005352378A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Stereoscopic And Panoramic Photography (AREA)
  • Polarising Elements (AREA)

Abstract

【課題】同一基板上で少なくとも2つ以上の遅延量の異なる領域を有し、且つ、各領域において少なくとも2つ以上の光学軸の異なる領域を有し、さらに、これらの領域を高密度で隙間なく配置でき、製造が容易な波長板を提供する。
【解決手段】波長板の各領域には溝11が微細周期で形成されている。各領域の溝11の幅及び深さは同じであるが、溝11を形成する周期を変えてある。R領域はR領域と同じ形状の溝11を同じ周期で形成してあるが、R領域とR領域では溝の形成している方向が異なるように形成してある。同様に、G領域はG領域と同じ形状の溝11を同じ周期で形成してあるが、G領域とG領域では溝11の形成している方向が異なるように形成し、B領域はB領域と同じ形状の溝11を同じ周期で形成してあるが、B領域とB領域では溝11の形成している方向が異なるように形成してある。
【選択図】 図2

Description

本発明は、光の偏光状態を変える波長板、該波長板の作製方法、該波長板を用いて構成される立体画像表示装置に関する。
この種の波長板としては、例えば特開平10−161108号公報に記載のものが知られている。その作製方法を説明すると、図11に示すように、基板に第1の位相差フィルムを貼り付け(a)、フォトリソ工程で形成したレジストパターンをマスクにしてエッチングにより部分的に位相差フィルムを除去し(b)〜(d)、レジストパターンを除去した後(e)、第2の位相差フィルムを第1の位相差フィルムとは光学軸の向きが異なるように貼り付け(f)、第1の位相差フィルムの上に重なった部分を同様にフォトリソ工程で形成したレジストパターンをマスクにしてエッチングにより除去し(g)〜(i)、レジストパターンを除去することで(j)、光学軸の異なる領域を有する波長板を構成している。
また、遅延量の異なる領域が複数あり、且つ、各領域でさらに光学軸の異なる領域を有する波長板も知られている。これは、遅延量の異なる複数の位相差フィルムを用い、図11に示した工程を繰り返し行うことで構成することができる。
特開平10−161108号公報には、図11に示した波長板を用いた立体表示装置が記載されている。これを図12に概略的に示す。波長板Mを用いることで、画素によって偏光方向の異なる光となるので、観察者は偏光メガネを装着することで立体画像を観察することができる。
図13は、図12で示した立体表示装置における位相差素子、偏光フィルム、配向膜の配置関係を示す図である。
他に、特開平10−160933号公報に記載の波長板が知られている。その作製方法を説明すると、図14に示すように、基板に第1の位相差フィルムを貼り付け(a)、ダイシングソーで部分的に除去した後(b)、(c)、第2の位相差フィルムを第1の位相差フィルムとは光学軸の向きが異なるように貼り付け(d)、第1の位相差フィルムの上に重なった部分をダイシングソーで除去することにより(e)、光学軸の異なる領域を有する波長板を構成している。
また、特開平10−160933号公報には、図15に示すような作製方法による波長板が記載されている。ここでは、別々の基板に位相差フィルムを光学軸の向きが異なるように貼り付けて(a)、(d)、それぞれダイシングソーで部分的に除去した後(b)(c)、(e)、(f)、それぞれの基板の位相差フィルムが重ならないように貼り合わせ(g)、一方の基板を除去することにより(h)、光学軸の異なる領域を有する波長板を構成している。
先に述べた従来の波長板同様、遅延量の異なる領域が複数あり、且つ、各領域でさらに光学軸の異なる領域を有する波長板についても、遅延量の異なる複数の位相差フィルムを用いて図14又は図15に示した工程を繰り返し行うことで構成することができる。
さらに、上述の波長板同様、図14又は図15に示した波長板を用いて立体表示装置を構成して立体画像を観察することができる。
特開平10−161108号公報 特開平10−160933号公報
しかしながら、図11及び図14に示した従来の波長板の場合、遅延量又は光学軸の向きが異なる領域を2種類形成するには、位相差フィルムを貼り付け、部分的に除去する工程を2回行う必要がある。
また、2回目の位相差フィルムを部分的に除去する工程では、先に貼り付け及び部分的な除去を行った位相差フィルムとの位置合わせ工程が必要である。
遅延量の異なる領域が3種類で、且つ、各領域で光学軸が互いに異なる領域が2種類の合計6種類の領域を設けるためには、位相差フィルムを貼り付け、部分的に除去する工程を6回行う必要があり、2回目以降の位相差フィルムを部分的に除去する工程では位置合わせ工程が必要であり、工程が非常に煩雑で、コストアップにつながるという問題があった。
さらに、位相差フィルムの貼り付け及び部分的に除去する工程を一度経た基板は、位相差フィルムが有る部分と無い部分があり、凹凸が存在する。2回目以降の位相差フィルムの貼り付けは凹凸表面に貼り付けることになるが、凹凸の境界部の段差に全く隙間なく位相差フィルムを貼り付けるのは非常に困難である。
したがって、位相差片の間には若干の隙間が生じることになり、位相差片のサイズを小さくしていった場合サイズに早期に限界が生じる。
表示画素密度が低い場合にはあまり問題とならないが、高画質化に伴い表示画素密度が高くなった場合には、位相差片のサイズの早期限界は重大な問題となる。
図15に示した従来の波長板の場合、1枚の基板に対して行う位相差フィルムを貼り付け、部分的に除去する工程は1回のみで良いが、6種類の領域を有する波長板を構成するためには、6枚の基板が必要であり、また、基板を貼り合せる際に位置合わせ工程と一方の基板を除去する工程が必要であるため、工程が非常に煩雑でコストアップにつながるという問題があった。
基板を貼り合せる場合にも、位相差片間の隙間が全く無いようにするのは非常に困難で、基板貼り合わせの際に互いの位相差フィルムが重ならないように位相差フィルムを部分的に除去する際の位置精度及び基板貼り合わせの位置精度のマージンをとる必要があるため、位相差片の間には若干の隙間が生じ、位相差片のサイズを小さくしていった場合サイズに早期に限界が生じる。
図11及び図14で示した従来の波長板と同様に、表示画素密度が低い場合にはあまり問題とならないが、高画質化に伴い表示画素密度が高くなった場合には、位相差片のサイズの早期限界は重大な問題となる。
そこで、本発明は、同一基板上で少なくとも2つ以上の遅延量の異なる領域を有し、且つ、各領域において少なくとも2つ以上の光学軸の異なる領域を有し、さらに、これらの領域を高密度で隙間なく配置でき、製造が容易な波長板、該波長板の作製方法、該波長板を備えた立体画像表示装置の提供を、その主な目的としている。
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明では、光の偏光状態を変化させる波長板において、誘電体平板が微細周期で配置された微細周期構造で形成され、同一基板上で微細周期構造を形成する誘電体平板の厚さ、誘電体平板の高さ、誘電体平板の配置される周期のうち少なくとも1つが異なる領域が2つ以上あり、且つ、各領域において、さらに光学軸の向きが異なる領域が少なくとも2つ以上あることを特徴とする。
ここでは特に、同一基板上で少なくとも2つ以上の遅延量の異なる領域を有し、且つ、各領域において少なくとも2つ以上の光学軸の異なる領域を有し、さらに、これらの領域を高密度で隙間なく配置でき、製造が容易な波長板を提供することを目的としている。
請求項2記載の発明では、光の偏光状態を変化させる波長板において、誘電体平板が微細周期で配置された微細周期構造で形成され、同一基板上で微細周期構造を形成する誘電体平板の厚さ、誘電体平板の高さ、誘電体平板の配置される周期のうち少なくとも1つが異なる領域が3つあり、且つ、各領域において、さらに光学軸の向きが互いに直交する領域が2つあることを特徴とする。
ここでは特に、同一基板上で3つの遅延量の異なる領域を有し、且つ、各領域において2つの光学軸が互いに直交する領域を有し、さらに、これらの領域を高密度で隙間なく配置でき、製造が容易な波長板を提供することを目的としている。
請求項3記載の発明では、光の偏光状態を変化させる波長板において、誘電体平板が微細周期で配置された微細周期構造で形成され、同一基板上で微細周期構造を形成する誘電体平板の厚さ、誘電体平板の高さ、誘電体平板の配置される周期のうち少なくとも1つが異なる領域が3つあり、各領域はそれぞれ波長の異なる3つの光のうちいずれかの光に対して位相差が波長の1/4であり、且つ、各領域において、光学軸の向きが互いに直交する領域が2つあることを特徴とする。
ここでは特に、3つの遅延量の異なる領域を有し、且つ、各領域において2つの光学軸が互いに直交する領域を有し、これらの領域を高密度で隙間なく配置でき、さらに、それぞれの波長の異なる光に対して各領域での位相差が波長の1/4、製造が容易な波長板を提供することを目的としている。
請求項4記載の発明では、光の偏光状態を変化させる波長板において、誘電体平板が微細周期で配置された微細周期構造で形成され、同一基板上で微細周期構造を形成する誘電体平板の厚さ、誘電体平板の高さ、誘電体平板の配置される周期のうち少なくとも1つが異なる領域が3つあり、それぞれ波長が440nm付近の光、520nm付近の光、660nm付近の光のいずれかの光に対して位相差が波長の1/4であり、且つ、各領域において、光学軸の向きが互いに直交する領域が少なくとも2つあることを特徴とする。
ここでは特に、3つの遅延量の異なる領域を有し、且つ、各領域において2つの光学軸が互いに直交する領域を有し、これらの領域を高密度で隙間なく配置でき、さらに、各領域で波長が440nm付近の光又は波長が520nm付近の光又は波長が660nm付近の光のいずれかの光に対して位相差が波長の1/4、製造が容易な波長板を提供することを目的としている。
請求項5記載の発明では、請求項1乃至4のうちのいずれかに記載の波長板において、上記微細周期構造が、基板上に微細周期で形成された溝であることを特徴とする。
ここでは特に、同一基板上で少なくとも2つ以上の遅延量の異なる領域を有し、且つ、各領域において少なくとも2つ以上の光学軸の異なる領域を有し、さらに、これらの領域を高密度で隙間なく配置でき、製造が容易な波長板を提供することを目的としている。
請求項6記載の発明では、請求項5記載の波長板において、各領域に形成する上記溝の幅及び深さは同一であり、上記溝の形成する周期又は方向が異なっていることを特徴とする。
ここでは特に、同一基板上で少なくとも2つ以上の遅延量の異なる領域を有し、且つ、各領域において少なくとも2つ以上の光学軸の異なる領域を有し、さらに、これらの領域を高密度で隙間なく配置でき、さらに製造が容易な波長板を提供することを目的としている。
請求項7記載の発明では、請求項5又は6記載の波長板において、エッチングマスク形成工程と、ドライエッチング工程と、エッチングマスク除去工程とから作製され、各領域を一度の工程で同時に作製したことを特徴とする。
ここでは特に、同一基板上で少なくとも2つ以上の遅延量の異なる領域を有し、且つ、各領域において少なくとも2つ以上の光学軸の異なる領域を有し、さらに、これらの領域を高密度で隙間なく配置でき、さらに製造が容易な波長板を提供することを目的としている。
請求項8記載の発明では、請求項7記載の波長板において、上記エッチングマスク形成工程は、リソグラフィ工程と、金属膜成膜工程と、リフトオフ工程とからなり、又は、金属膜成膜工程と、リソグラフィ工程と、エッチング工程とからなり、上記リソグラフィ工程がインプリントリソグラフィであることを特徴とする。
ここでは特に、同一基板上で少なくとも2つ以上の遅延量の異なる領域を有し、且つ、各領域において少なくとも2つ以上の光学軸の異なる領域を有し、さらに、これらの領域を高密度で隙間なく配置でき、且つ、製造が容易な波長板を提供することを目的としている。
請求項9記載の発明では、請求項5又は6記載の波長板において、インプリントリソグラフィで直接基板に微細周期で上記溝を形成したことを特徴とする。
ここでは特に、同一基板上で少なくとも2つ以上の遅延量の異なる領域を有し、且つ、各領域において少なくとも2つ以上の光学軸の異なる領域を有し、さらに、これらの領域を高密度で隙間なく配置でき、且つ、製造が容易な波長板を提供することを目的としている。
請求項10記載の発明では、請求項5又は6記載の波長板において、上記溝の上部で表面方向に向かって該溝の幅が広がっていることを特徴とする。
ここでは特に、同一基板上で少なくとも2つ以上の遅延量の異なる領域を有し、且つ、各領域において少なくとも2つ以上の光学軸の異なる領域を有し、さらに、これらの領域を高密度で隙間なく配置でき、製造が容易で、反射の少ない波長板を提供することを目的としている。
請求項11記載の発明では、請求項5又は6記載の波長板において、上記溝の底部で基板方向に向かって該溝の幅が狭まっていることを特徴とする。
ここでは特に、同一基板上で少なくとも2つ以上の遅延量の異なる領域を有し、且つ、各領域において少なくとも2つ以上の光学軸の異なる領域を有し、さらに、これらの領域を高密度で隙間なく配置でき、製造が容易で、反射の少ない波長板を提供することを目的としている。
請求項12記載の発明では、請求項5又は6記載の波長板の作製方法において、エッチングマスク形成工程と、ドライエッチング工程と、エッチングマスク除去工程とからなり、各領域を一度の工程で同時に作製することを特徴とする。
ここでは特に、同一基板上で少なくとも2つ以上の遅延量の異なる領域を有し、且つ、各領域において少なくとも2つ以上の光学軸の異なる領域を有し、さらに、これらの領域を高密度で隙間なく配置でき、さらに製造が容易な波長板の作製方法を提供することを目的としている。
請求項13記載の発明では、請求項12記載の波長板作製方法において、上記エッチングマスク形成工程は、リソグラフィ工程と、金属膜成膜工程と、リフトオフ工程とからなり、又は、金属膜成膜工程と、リソグラフィ工程と、エッチング工程とからなり、上記リソグラフィ工程がインプリントリソグラフィであることを特徴とする。
ここでは特に、同一基板上で少なくとも2つ以上の遅延量の異なる領域を有し、且つ、各領域において少なくとも2つ以上の光学軸の異なる領域を有し、さらに、これらの領域を高密度で隙間なく配置でき、且つ、製造工程が簡素な波長板の作製方法を提供することを目的としている。
請求項14記載の発明では、請求項5又は6記載の波長板の作製方法において、インプリントリソグラフィで直接基板に微細周期で上記溝を形成することを特徴とする。
ここでは特に、同一基板上で少なくとも2つ以上の遅延量の異なる領域を有し、且つ、各領域において少なくとも2つ以上の光学軸の異なる領域を有し、さらに、これらの領域を高密度で隙間なく配置でき、且つ、製造工程が簡素な波長板の作製方法を提供することを目的としている。
請求項15記載の発明では、請求項1乃至11のうちのいずれかに記載の波長板と、画像表示部と、請求項1乃至11のうちのいずれかに記載の波長板の微細周期構造の形状が異なる領域に対応した領域で遅延量が異なり、且つ、領域内では光学軸が同一方向の波長板とで構成されていることを特徴とする。
ここでは特に、画素密度が高く、製造が容易な立体画像表示装置を提供することを目的としている。
請求項1記載の発明によれば、光の偏光状態を変化させる波長板において、誘電体平板が微細周期で配置された微細周期構造で形成され、同一基板上で微細周期構造を形成する誘電体平板の厚さ、誘電体平板の高さ、誘電体平板の配置される周期のうち少なくとも1つが異なる領域が2つ以上あり、且つ、各領域において、さらに光学軸の向きが異なる領域が少なくとも2つ以上あることとしたので、同一基板上で遅延量又は光学軸の異なる複数の領域を高密度で隙間なく配置した波長板を容易に製造することができる。よって、同一基板上で微細に分割された領域毎に遅延量及び偏光状態が変えられる波長板を安価に実現することができる。
請求項2記載の発明によれば、光の偏光状態を変化させる波長板において、誘電体平板が微細周期で配置された微細周期構造で形成され、同一基板上で微細周期構造を形成する誘電体平板の厚さ、誘電体平板の高さ、誘電体平板の配置される周期のうち少なくとも1つが異なる領域が3つあり、且つ、各領域において、さらに光学軸の向きが互いに直交する領域が2つあることとしたので、同一基板上で遅延量又は光学軸の異なる6種類の領域を高密度で隙間なく配置した波長板を容易に製造することができる。よって、同一基板上で微細に分割された6種類の領域毎に遅延量及び偏光状態が変えられる波長板を安価に実現することができる。
請求項3記載の発明によれば、光の偏光状態を変化させる波長板において、誘電体平板が微細周期で配置された微細周期構造で形成され、同一基板上で微細周期構造を形成する誘電体平板の厚さ、誘電体平板の高さ、誘電体平板の配置される周期のうち少なくとも1つが異なる領域が3つあり、各領域はそれぞれ波長の異なる3つの光のうちいずれかの光に対して位相差が波長の1/4であり、且つ、各領域において、光学軸の向きが互いに直交する領域が2つあることとしたので、各領域で対応した光に対して直線偏光を円偏光に、あるいは、円偏光を直線偏光に変換でき、且つ、偏光の向きが各領域で異なる波長板を容易に作製することができる。よって、対応した波長の直線偏光の光を入射すると同一基板上で微細に分割された領域毎に偏光の向きが異なる円偏光の光に変えられる波長板、あるいは、円偏光を入射すると同一基板上で微細に分割された領域毎に、偏光方向が90°異なる直線偏光に変えられる波長板を安価に実現することができる。
請求項4記載の発明によれば、光の偏光状態を変化させる波長板において、誘電体平板が微細周期で配置された微細周期構造で形成され、同一基板上で微細周期構造を形成する誘電体平板の厚さ、誘電体平板の高さ、誘電体平板の配置される周期のうち少なくとも1つが異なる領域が3つあり、それぞれ波長が440nm付近の光、520nm付近の光、660nm付近の光のいずれかの光に対して位相差が波長の1/4であり、且つ、各領域において、光学軸の向きが互いに直交する領域が少なくとも2つあることとしたので、各領域で対応した光に対して直線偏光を円偏光に、あるいは、円偏光を直線偏光に変換でき、且つ、偏光の向きが各領域で異なる波長板を容易に作製することができる。よって、対応した波長の直線偏光の光を入射すると同一基板上で微細に分割された領域毎に偏光の向きが異なる円偏光の光に変えられる波長板、あるいは、円偏光を入射すると同一基板上で微細に分割された領域毎に、偏光方向が90°異なる直線偏光に変えられる波長板を安価に実現することができる。
請求項5記載の発明によれば、請求項1乃至4のうちのいずれかに記載の波長板において、上記微細周期構造が、基板上に微細周期で形成された溝であることとしたので、同一基板上で遅延量又は光学軸の向きが異なる複数の領域を隙間なく配置した波長板を容易に製造することができる。よって、同一基板上で微細に分割された領域毎に遅延量及び偏光状態が変えられる波長板を安価に実現することができる。
請求項6記載の発明によれば、請求項5記載の波長板において、各領域に形成する上記溝の幅及び深さは同一であり、上記溝の形成する周期又は方向が異なっていることとしたので、同一基板上で遅延量又は光学軸の向きがことなる複数の領域を隙間なく配置した波長板を容易に、且つ、精度よく製造することができる。
よって、同一基板上で微細に分割された領域毎に遅延量及び偏光状態が変えられる高品質の波長板を安価に実現することができる。
請求項7記載の発明によれば、請求項5又は6記載の波長板において、エッチングマスク形成工程と、ドライエッチング工程と、エッチングマスク除去工程とから作製され、各領域を一度の工程で同時に作製したこととしたので、同一基板上で遅延量又は光学軸の異なる複数の領域を隙間なく配置した波長板を容易に製造することができる。よって、同一基板上で微細に分割された領域毎に遅延量及び偏光状態が変えられる波長板を安価に実現することができる。
請求項8記載の発明によれば、請求項7記載の波長板において、上記エッチングマスク形成工程は、リソグラフィ工程と、金属膜成膜工程と、リフトオフ工程とからなり、又は、金属膜成膜工程と、リソグラフィ工程と、エッチング工程とからなり、上記リソグラフィ工程がインプリントリソグラフィであることとしたので、同一基板上で遅延量又は光学軸の異なる複数の領域を隙間なく配置した波長板を、さらに容易に製造することができる。よって、同一基板上で微細に分割された領域毎に遅延量及び偏光状態が変えられる波長板をさらに安価に実現することができる。
請求項9記載の発明によれば、請求項5又は6記載の波長板において、インプリントリソグラフィで直接基板に微細周期で上記溝を形成したこととしたので、同一基板上で遅延量又は光学軸の異なる複数の領域を隙間なく配置した波長板を、簡素な工程で製造することができる。よって、同一基板上で微細に分割された領域毎に遅延量及び偏光状態が変えられる波長板を非常に安価に実現することができる。
請求項10記載の発明によれば、請求項5又は6記載の波長板において、上記溝の上部で表面方向に向かって該溝の幅が広がっていることとしたので、同一基板上で遅延量又は光学軸の異なる複数の領域を隙間なく配置し、反射の少ない波長板を容易に製造することができる。よって、同一基板上で微細に分割された領域毎に遅延量及び偏光状態が変えられ、透過率の高い波長板を非常に安価に実現することができる。
請求項11記載の発明によれば、請求項5又は6記載の波長板において、上記溝の底部で基板方向に向かって該溝の幅が狭まっていることとしたので、同一基板上で遅延量又は光学軸の異なる複数の領域を隙間なく配置し、反射の少ない波長板を容易に製造することができる。よって、同一基板上で微細に分割された領域毎に遅延量及び偏光状態が変えられ、透過率の高い波長板を非常に安価に実現することができる。
請求項12記載の発明によれば、請求項5又は6記載の波長板の作製方法において、エッチングマスク形成工程と、ドライエッチング工程と、エッチングマスク除去工程とからなり、各領域を一度の工程で同時に作製することとしたので、同一基板上で遅延量又は光学軸の異なる複数の領域を隙間なく配置した波長板を容易に製造することができる。よって、同一基板上で微細に分割された領域毎に遅延量及び偏光状態が変えられる波長板を安価に実現することができる。
請求項13記載の発明によれば、請求項12記載の波長板作製方法において、上記エッチングマスク形成工程は、リソグラフィ工程と、金属膜成膜工程と、リフトオフ工程とからなり、又は、金属膜成膜工程と、リソグラフィ工程と、エッチング工程とからなり、上記リソグラフィ工程がインプリントリソグラフィであることとしたので、同一基板上で遅延量又は光学軸の異なる複数の領域を隙間なく配置した波長板を、さらに容易に製造することができる。よって、同一基板上で微細に分割された領域毎に遅延量及び偏光状態が変えられる波長板をさらに安価に実現することができる。
請求項14記載の発明によれば、請求項5又は6記載の波長板の作製方法において、インプリントリソグラフィで直接基板に微細周期で上記溝を形成することとしたので、同一基板上で遅延量又は光学軸の異なる複数の領域を隙間なく配置した波長板を、簡素な工程で製造することができる。よって、同一基板上で微細に分割された領域毎に遅延量及び偏光状態が変えられる波長板を非常に安価に実現することができる。
請求項15記載の発明によれば、請求項1乃至11のうちのいずれかに記載の波長板と、画像表示部と、請求項1乃至11のうちのいずれかに記載の波長板の微細周期構造の形状が異なる領域に対応した領域で遅延量が異なり、且つ、領域内では光学軸が同一方向の波長板とで構成されていることとしたので、カラーで画素密度の高い立体画像表示装置を容易に製造することができる。よって、高画質のカラー立体画像表示装置を安価に実現することができる。
以下、本発明の第1の実施形態を図1乃至図6に基づいて説明する。
図1は、本実施形態における波長板10の上面図である。図1に示した波長板10は、R領域、G領域、B領域の3つの領域が交互に配置されており、さらに、R領域はR領域とR領域に分けられ、同様にG領域はG領域とG領域に、B領域はB領域とB領域に分けられている。
図2は、図1に示した波長板10の断面図であり、(a)はR領域の、(b)はG領域の、(c)はB領域の断面図である。各領域には溝11が微細周期で形成されており、図2は溝11に垂直な面での断面図である。
図2に示すように、各領域の溝11の幅及び深さは同じであるが、溝11を形成する周期を変えてある。R領域の溝11の周期はC1、G領域の溝11の周期はC2、B領域の溝11の周期はC3で、C1>C2>C3である。
なお、R領域はR領域と同じ形状の溝11を同じ周期で形成してあるが、R領域とR領域では溝の形成している方向が異なるように形成してある。同様に、G領域はG領域と同じ形状の溝11を同じ周期で形成してあるが、G領域とG領域では溝11の形成している方向が異なるように形成し、B領域はB領域と同じ形状の溝11を同じ周期で形成してあるが、B領域とB領域では溝11の形成している方向が異なるように形成してある。
図3に示すように、本来複屈折特性を持たない屈折率の異なる誘電体平板12を光の波長より十分小さい(<λ/2)周期で並べた微細周期構造は、複屈折特性を発生することが知られている(Principle of Optics、 Max Born and Emil Wolf、 PERGAMON PRESS LTD.)。
図2に示すように、基板13に微細周期で溝を形成した場合にも、屈折率の異なる誘電体平板12を微細周期で並べた構造と同じ構成となり、複屈折特性が発生し、偏光方向が誘電体平板12に平行な光の屈折率n//と、垂直な光の屈折率n⊥はそれぞれ
Figure 2005352378
となる。n、nはそれぞれ微細周期構造が形成された物質の屈折率と、溝11を埋める物質の屈折率であり、wは誘電体平板12の厚さ、wは溝11の幅であり、また、tは微細周期構造のduty比であり、
t=w/(w+w
である。また、位相差(遅延量)Reは、構造複屈折の高さ(溝11の深さ)をdとすると、
Re=(n//−n)d
となり、基板の材質(屈折率)や溝11を埋める材質(屈折率)、微細周期構造のduty比及び構造複屈折の高さ(溝11の深さ)で位相差(遅延量)を制御することもできる。
さらに、誘電体平板12の並べる方向(溝11を形成する方向)によって光学軸(遅相軸及び進相軸)の方向を任意に決めることができ、誘電体平板12に平行な方向(溝11と平行な方向)が遅相軸となり、誘電体平板12に垂直な方向(溝11と垂直な方向)が進相軸となる。
したがって、同一基板上に領域によって溝11の形状や形成する周期及び溝11を形成する方向が異なるよう形成することで、容易に遅延量及び光学軸の異なる領域を設けることができ、さらに、各領域の遅延量及び光学軸は任意に決めることができる。
本実施形態で示した波長板10において、R領域は波長がλの光に対して位相差が波長の1/4となる溝形状及び周期で、且つ、R領域とR領域とで溝11の方向が直交するように形成して光学軸が直交するようにした場合、R領域に波長がλの直線偏光の光を入射した際、R領域の光学軸に対して偏光方向が+45°となるように入射すると、R領域の光学軸に対して偏光方向が−45°で入射される。
したがって、R領域に入射した光はR領域とR領域のいずれを透過した光も円偏光となるが、R領域を透過した光と、R領域を透過した光とでは、円偏光の回転方向が逆転することになる。
同様に、G領域は波長がλの光に対して位相差が波長の1/4となる溝形状及び周期で、且つ、G領域とG領域とで溝11の方向が直交するように形成して光学軸が直交するようにした場合、G領域に波長がλの直線偏光の光を入射した際、G領域の光学軸に対して偏光方向が+45°となるように入射すると、G領域の光学軸に対して偏光方向が−45°で入射され、G領域に入射した光はG領域とG領域のいずれを透過した光も円偏光となるが、G領域を透過した光と、G領域を透過した光とでは、円偏光の回転方向が逆転することになる。
B領域ついても波長がλの光に対して位相差が波長の1/4となる溝形状及び周期で、且つ、B領域とB領域とで溝11の方向が直交するように形成して光学軸が直交するようにした場合、B領域に波長がλの直線偏光の光を入射した際、B領域の光学軸に対して偏光方向が+45°となるように入射すると、B領域の光学軸に対して偏光方向が−45°で入射され、B領域に入射した光はB領域とB領域のいずれを透過した光も円偏光となるが、B領域を透過した光と、B領域を透過した光とでは、円偏光の回転方向が逆転することになる。
本実施形態では、R領域は波長660nmで設計して、石英基板上に幅165nmで深さが1.98μmの溝をR領域とR領域とで、溝の方向が直交するように33nm周期で形成し、G領域は波長520nmで設計して、石英基板上に幅165nmで深さが1.98μmの溝をG領域とG領域とで、溝の方向が直交するように232nm周期で形成し、B領域は波長440nmで設計して、石英基板上に幅165nmで深さが1.98μmの溝をB領域とB領域とで、溝の方向が直交するように212nm周期で形成し、波長板10を作製した。
次に、本実施形態における波長板10の作製方法について説明する。
図4は、石英ガラス基板13に微細周期構造を形成するプロセスを示す図である。まず、石英ガラス基板13上に樹脂材料でライン・アンド・スペース・パターンを形成する(a)。次に、金属膜を真空蒸着で成膜し(b)、樹脂を溶解する薬液に浸しリフトオフ法で金属膜パターンを形成する(c)。
金属膜パターンを形成した石英ガラスをCFやC、CHFなどのフロロカーボンガスを用いてドライエッチングを行い、微細周期構造を形成する(d)。最後に金属膜を除去し、波長板10が完成する(e)。
ドライエッチング装置は、本実施形態ではECRエッチング装置を用いているが、ICPエッチング装置など他のエッチング装置でも構わない。
R領域、G領域及びB領域において、任意の遅延量にするために溝11の幅や溝11の深さを変えて実現することも可能であるが、本実施形態では、いずれの領域でも溝11の幅と溝11の深さは同じとし、溝11を形成する周期を変えて遅延量を各領域で変えており、先に述べた作製方法で形成する場合には、すべての領域で溝11の形状が同じである方が精度よく形成することができるため望ましい。
図4(a)に示した石英ガラス基板13上に樹脂材料で微細周期のライン・アンド・スペース・パターンを形成する方法としては、石英ガラス基板13上にEBレジストを塗布してEB描画装置によりパターンを描画し、現像して形成するEB描画リソグラフィなどがあるが、本実施形態ではインプリントリソグラフィで行っている。
図5に、インプリントリソグラフィによるライン・アンド・スペース・パターン形成プロセスを示す。まず、石英ガラス基板13上にPMMA樹脂を配置し(a)、PMMA樹脂のガラス転移温度以上に加熱したモールド14をPMMA樹脂に高圧で押し付け、モールド14の形状をPMMA樹脂に転写する(b)。次にPMMA樹脂のガラス転移温度より低い温度に冷却して、モールド14を離す(c)。
最後に、パターンのスペース部分に残ったPMMA樹脂の膜がなくなるまでドライエッチングを行い、ライン・アンド・スペース・パターンが完成する(d)。
EB描画リソグラフィは大面積を描画するのに非常に多くの時間を費やしてしまうのに対し、インプリントリソグラフィは非常に短時間でパターンを形成することができるので低コストで波長板10を作製することができる。
短時間で微細周期のライン・アンド・スペース・パターンを形成する方法としては、EBステッパー、極紫外及び真空紫外ステッパー、X線ステッパー等があるが、これらは設備コスト及び運用コストが非常に高い。インプリントリソグラフィは装置構成も非常に簡単で、設備コスト及び運用コストを非常に低く抑えることができる。
また、インプリントリソグラフィで形状形成が可能で透明な樹脂又はガラスを用いることで、直接インプリントリソグラフィで微細周期の溝11を形成することができるので、大幅に製造工程を簡素化でき、低コストで波長板10を作製することができる。
なお、本実施形態では、インプリントリソグラフィとして、樹脂をガラス転移温度以上に加熱し、モールド14を高圧で押し付け、モールド14の形状を樹脂に転写するナノインプリントリソグラフィを採用しているが、基板13とモールド14の間にUV硬化樹脂を流し込み、UV照射して樹脂を硬化させ形状を転写するステップ・アンド・フラッシュ・インプリントリソグラフィで行っても良い。
本実施形態では、図1に示すように領域をデルタ配列しているが、図6に示すようにモザイク配列したものでも、どのような形状に配列したものでも上述した作製方法で作製することができる。
図7に基づいて第2の実施形態を説明する。
なお、上記実施形態と同一部分は同一符号で示し、特に必要がない限り既にした構成上及び機能上の説明は省略して要部のみ説明する(他の実施形態において同じ)。
本実施形態における波長板も第1の実施形態の波長板10と同様に、同一基板上で光学軸の異なる領域が2つ以上あり、各領域に微細周期で溝が形成されている。
溝11Aは、その上部で表面方向に向かって該溝11Aの幅が徐々に広がるように形成されている。図7に示す形状にすると、光の入射方向で屈折率の変化を見た場合に、波長板表面付近での屈折率が緩やかに変化するように構成することができるので、波長板表面での反射を抑えることができる。
図8に示すように、溝11Bの底部で基板方向に向かって該溝11Bの幅が徐々に狭まるように形成してもよい(第3の実施形態)。図8に示した形状にすると、光の入射方向で屈折率の変化を見た場合に、微細周期構造の底部での屈折率が緩やかに変化するように構成することができるので、微細周期構造の底部での反射を抑えることができる。
図9に示すように、溝11Cの上部では表面方向に向かって該溝11Cの幅が徐々に広がるように、且つ、溝11Cの底部で基板方向に向かって該溝11Cの幅が徐々に狭まるように形成することもできる(第4の実施形態)。このようにした場合、さらに反射を抑えることができる。
第2〜第4の実施形態においても、第1の実施形態で説明した作製方法と同様の方法で作製することができる。また、第1の実施形態と同様にインプリントリソグラフィで直接作製することができる。
図10に基づいて第5の実施形態を説明する。図10は、立体画像表示装置の構成を説明する図である。立体画像表示装置15は、液晶表示部と、第1の実施形態〜第4の実施形態で説明したいずれかの波長板10と、波長板10において遅延量の異なる領域に対応して同様に遅延量が異なる領域が設けられ、領域内では光学軸の向きが同一な1/4波長板(この波長板も第1の実施形態〜第4の実施形態で説明した方法で作製することができる)とから構成してある。
なお、図10では、赤色(波長660nm)を表示する左眼用画素及び右眼用画素の各1画素のみ図示してある。赤色を表示する画素において、波長板10の赤色左眼用領域は液晶表示部の左眼用赤色画素に、赤色右眼用領域は右眼用赤色画素に重なるように構成されている。
また、液晶表示部の検光子の透過軸と、波長板10の一方の領域の光学軸とは+45°の角度をなし、波長板10のもう一方の領域の光学軸とは−45°の角度をなすように配置され、その上に通常の1/4波長板を、光学軸が液晶表示部の検光子の透過軸と波長板の光学軸が+45°の角度をなすように配置されている。緑色(波長520nm)表示画素及び青色(波長440nm)表示画素においても同様に配置されている。
通常の液晶表示部は、最後に全画素で同一の検光子(偏光板)を透過させており、各画素からの光は偏光方向がすべて同一の直線偏光となっている。次に、液晶表示部の各画素からの光は波長板10を透過し、円偏光又は楕円偏光となる。
このとき、波長板10の左眼用領域を透過した光と右眼用領域を透過した光とでは、偏光の回転方向が逆向きとなる。
波長板10の各領域を透過した光は通常の1/4波長板(光学軸の異なる領域がない波長板)を透過すると、いずれも直線偏光となるが、波長板10の左眼用領域を透過した光と右眼用領域を透過した光とでは、偏光の方向が90°異なっている。
観察者が図10に示した偏光メガネのように、左眼と右眼で透過軸が90°異なり、立体画像表示装置15の左眼用画素からの光が、波長板10、通常の1/4波長板を経てでてきた直線偏光の光の偏光方向と透過軸が一致するように、且つ、右眼用画素からの光が、波長板10、通常の1/4波長板を経てでてきた直線偏光の光の偏光方向と透過軸が一致するように、偏光板を配置したメガネを装着し、立体画像表示装置15に表示された画像を観察すると、左眼用画素からの光は観察者の右眼には達せず左眼のみに達し、右眼用画素からの光は観察者の左眼には達せず右眼のみに達することになる。
したがって、液晶表示部に視差画像(左眼用画素には左眼用画像、右眼用画素には右眼用画像)を表示させることで、観察者はカラーの立体画像を観察することができる。
なお、本実施形態では、通常の1/4波長板を立体画像表示装置15に配置したが、偏光メガネに配置しても良い。
本実施形態で使用する波長板10の領域の分割は、第1の実施例で示したいずれの分割態様(図1、図6)でもよく、それ以外の分割でもよい。ただし、波長板10の領域分割と、画像表示部の左眼用画素と右眼用画素の領域は一致させる必要がある。
本発明の第1の実施形態における波長板の平面図である。 波長板の各領域の概要断面図である。 複屈折特性を示す微細周期構造のモデル図である。 第1の実施形態における波長板の作製方法を示す工程図である。 石英基板上に樹脂材料で微細周期のライン・アンド・スペース・パターンを形成する方法を示す工程図である。 領域をモザイク配列した波長板の平面図である。 第2の実施形態における領域の概要断面図である。 第3の実施形態における領域の概要断面図である。 第4の実施形態における領域の概要断面図である。 第5の実施形態における立体画像表示装置の概要構成斜視図である。 従来における波長板の作製方法を示す工程図である。 従来における立体画像表示装置の要部断面図である。 従来の立体画像表示装置における位相差素子、偏光フィルム、配向膜の配置関係を示す斜視図である。 従来における波長板の別の作製方法を示す工程図である。 従来における波長板のさらに別の作製方法を示す工程図である。
符号の説明
10 波長板
11 溝
12 誘電体平板
13 基板
R、G、B 領域

Claims (15)

  1. 光の偏光状態を変化させる波長板において、
    誘電体平板が微細周期で配置された微細周期構造で形成され、同一基板上で微細周期構造を形成する誘電体平板の厚さ、誘電体平板の高さ、誘電体平板の配置される周期のうち少なくとも1つが異なる領域が2つ以上あり、且つ、各領域において、さらに光学軸の向きが異なる領域が少なくとも2つ以上あることを特徴とする波長板。
  2. 光の偏光状態を変化させる波長板において、
    誘電体平板が微細周期で配置された微細周期構造で形成され、同一基板上で微細周期構造を形成する誘電体平板の厚さ、誘電体平板の高さ、誘電体平板の配置される周期のうち少なくとも1つが異なる領域が3つあり、且つ、各領域において、さらに光学軸の向きが互いに直交する領域が2つあることを特徴とする波長板。
  3. 光の偏光状態を変化させる波長板において、
    誘電体平板が微細周期で配置された微細周期構造で形成され、同一基板上で微細周期構造を形成する誘電体平板の厚さ、誘電体平板の高さ、誘電体平板の配置される周期のうち少なくとも1つが異なる領域が3つあり、各領域はそれぞれ波長の異なる3つの光のうちいずれかの光に対して位相差が波長の1/4であり、且つ、各領域において、光学軸の向きが互いに直交する領域が2つあることを特徴とする波長板。
  4. 光の偏光状態を変化させる波長板において、
    誘電体平板が微細周期で配置された微細周期構造で形成され、同一基板上で微細周期構造を形成する誘電体平板の厚さ、誘電体平板の高さ、誘電体平板の配置される周期のうち少なくとも1つが異なる領域が3つあり、それぞれ波長が440nm付近の光、520nm付近の光、660nm付近の光のいずれかの光に対して位相差が波長の1/4であり、且つ、各領域において、光学軸の向きが互いに直交する領域が少なくとも2つあることを特徴とする波長板。
  5. 請求項1乃至4のうちのいずれかに記載の波長板において、
    上記微細周期構造が、基板上に微細周期で形成された溝であることを特徴とする波長板。
  6. 請求項5記載の波長板において、
    各領域に形成する上記溝の幅及び深さは同一であり、上記溝の形成する周期又は方向が異なっていることを特徴とする波長板。
  7. 請求項5又は6記載の波長板において、
    エッチングマスク形成工程と、ドライエッチング工程と、エッチングマスク除去工程とから作製され、各領域を一度の工程で同時に作製したことを特徴とする波長板。
  8. 請求項7記載の波長板において、
    上記エッチングマスク形成工程は、リソグラフィ工程と、金属膜成膜工程と、リフトオフ工程とからなり、又は、金属膜成膜工程と、リソグラフィ工程と、エッチング工程とからなり、上記リソグラフィ工程がインプリントリソグラフィであることを特徴とする波長板。
  9. 請求項5又は6記載の波長板において、
    インプリントリソグラフィで直接基板に微細周期で上記溝を形成したことを特徴とする波長板。
  10. 請求項5又は6記載の波長板において、
    上記溝の上部で表面方向に向かって該溝の幅が広がっていることを特徴とする波長板。
  11. 請求項5又は6記載の波長板において、
    上記溝の底部で基板方向に向かって該溝の幅が狭まっていることを特徴とする波長板。
  12. 請求項5又は6記載の波長板の作製方法において、
    エッチングマスク形成工程と、ドライエッチング工程と、エッチングマスク除去工程とからなり、各領域を一度の工程で同時に作製することを特徴とする波長板の作製方法。
  13. 請求項12記載の波長板作製方法において、
    上記エッチングマスク形成工程は、リソグラフィ工程と、金属膜成膜工程と、リフトオフ工程とからなり、又は、金属膜成膜工程と、リソグラフィ工程と、エッチング工程とからなり、上記リソグラフィ工程がインプリントリソグラフィであることを特徴とする波長板の作製方法。
  14. 請求項5又は6記載の波長板の作製方法において、
    インプリントリソグラフィで直接基板に微細周期で上記溝を形成することを特徴とする波長板の作製方法。
  15. 請求項1乃至11のうちのいずれかに記載の波長板と、画像表示部と、請求項1乃至11のうちのいずれかに記載の波長板の微細周期構造の形状が異なる領域に対応した領域で遅延量が異なり、且つ、領域内では光学軸が同一方向の波長板とで構成されていることを特徴とする立体画像表示装置。
JP2004175531A 2004-06-14 2004-06-14 波長板・波長板の作製方法・立体画像表示装置 Pending JP2005352378A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004175531A JP2005352378A (ja) 2004-06-14 2004-06-14 波長板・波長板の作製方法・立体画像表示装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004175531A JP2005352378A (ja) 2004-06-14 2004-06-14 波長板・波長板の作製方法・立体画像表示装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005352378A true JP2005352378A (ja) 2005-12-22

Family

ID=35586884

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004175531A Pending JP2005352378A (ja) 2004-06-14 2004-06-14 波長板・波長板の作製方法・立体画像表示装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005352378A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008234759A (ja) * 2007-03-20 2008-10-02 Mitsubishi Electric Corp 光ヘッド装置
US7907499B2 (en) 2006-07-26 2011-03-15 Konica Minolta Holdings, Inc. Optical element, optical element manufacturing method and optical pickup device
JP2011137853A (ja) * 2009-12-25 2011-07-14 Nitto Denko Corp 立体映像表示用位相差板、偏光素子およびそれらの製造方法、ならびに立体映像表示装置
JP2012198353A (ja) * 2011-03-22 2012-10-18 Mitsubishi Plastics Inc 光学素子構造体

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7907499B2 (en) 2006-07-26 2011-03-15 Konica Minolta Holdings, Inc. Optical element, optical element manufacturing method and optical pickup device
JP2008234759A (ja) * 2007-03-20 2008-10-02 Mitsubishi Electric Corp 光ヘッド装置
JP2011137853A (ja) * 2009-12-25 2011-07-14 Nitto Denko Corp 立体映像表示用位相差板、偏光素子およびそれらの製造方法、ならびに立体映像表示装置
JP2012198353A (ja) * 2011-03-22 2012-10-18 Mitsubishi Plastics Inc 光学素子構造体

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN102667593B (zh) 图案化的延迟膜及其制备方法
TWI381191B (zh) 立體顯示器及其製作方法
JP5514738B2 (ja) 液晶フィルタ、位相差板及び光学ローパスフィルタ
JP5132136B2 (ja) 光学フィルタ素子、光学フィルタ及びその製造方法
KR102479302B1 (ko) 디스플레이 기술들을 위한 나노구조 평판 렌즈들
JP6433895B2 (ja) 光回折格子
JP2009157043A (ja) 撮像装置及びそれを有する撮像機器
JP5660786B2 (ja) パターニング位相差フィルムとその製造方法、偏光眼鏡、映像表示システムとその製造方法
TW201213919A (en) Lens modules and fabrication method thereof
JP2006039545A (ja) 液晶表示装置
US9217818B2 (en) Polarizer, display device and manufacturing method of polarizer
CN102654678B (zh) 彩膜基板及其制造方法和3d液晶显示器
JP5881328B2 (ja) 光学板及びその製造方法と表示装置及びその製造方法
JP2009210750A (ja) 光学素子及び液晶表示装置
JP6076467B2 (ja) 偏光解消素子並びにその素子を用いた偏光解消装置及び光学機器
JP2009139356A (ja) 偏光計測装置
JP2005352378A (ja) 波長板・波長板の作製方法・立体画像表示装置
JP2008070448A (ja) 光学素子とその製造方法、液晶装置、及び投射型表示装置
TWI424230B (zh) 立體顯示裝置及其製作方法
JP2006030461A (ja) 波長板、立体画像表示装置、及び波長板の製造方法
KR20060010697A (ko) 편광판의 제조방법
JP5345127B2 (ja) 光学素子とその製造方法、液晶装置、及び投射型表示装置
WO2020238031A1 (zh) 3d 显示装置及其制造方法
CN109188593A (zh) Led显示屏的3d偏光膜及其制作方法
TWI486689B (zh) 光學膜片的製作方法以及立體顯示器的製作方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060823

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090715

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090721

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090924

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20091208