JP5132136B2 - 光学フィルタ素子、光学フィルタ及びその製造方法 - Google Patents

光学フィルタ素子、光学フィルタ及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、光学フィルタ素子、光学フィルタ及びその製造方法に関する。
現在、電子カメラやビデオカメラなどのカラー撮像装置や、液晶ディスプレイや液晶プロジェクタなどのカラー表示装置では、フルカラーの画像を撮像あるいは表示するために、赤、緑、青の3原色を基本としたカラーフィルタが利用されている。具体的には、撮像素子あるいは液晶素子の各画素に対応してそれぞれの画素が担う色のみを透過し、それ以外の色を吸収することで赤、緑、青3色の撮像あるいは表示を行う。このようなカラーフィルタは、特定の波長で強い吸収能を有する色素を用いることで達成される。しかしながら、色素を用いたカラーフィルタでは、透過波長の選択性が悪く、透過波長域が広く透過領域の裾がなだらかであり、透過波長域を自由に設定することが困難である。また、一般に熱に弱くまた透過波長域以外の波長の光を吸収するため、強度の強い光で使用することが出来ないなどの問題があった。これに対し、最近は、屈折率の異なる2種類の非金属透明材料を交互に積層した積層膜、いわゆる誘電体多層膜によるフィルタを用いる方法が多く提案されている。
例えば、特許文献1に開示された発明によれば、誘電体多層膜では、膜構成の設計次第で様々な透過分光特性を得ることが可能であり、透過波長の選択性を高くし、透過領域の裾を急峻にすることも可能である。
また、誘電体多層膜では、吸収がほとんど無く、透過波長以外の光は反射する特性がある。このような特性を利用して、下記文献に示されるように、透過型、反射型を兼用する液晶表示装置のカラーフィルタとして用いることも可能である。特許文献2に開示された発明によれば、R(赤)G(緑)B(青)の三色それぞれに対応した透過波長を持つ3種類の誘電体多層膜を液晶画素ごとに形成し、透過型のときはRGBによる色表示を、反射型のときはC(シアン)M(マゼンタ)Y(イエロー)による色表示を行う表示装置がある。
これらのように、誘電体多層膜によって異なるカラーフィルタを作製する際には積層膜の構成を変える必要がある。積層膜は物理的気相成長法(PVD)あるいは化学的気相成長法(CVD)などによって形成されるが、異なる膜構成ではそれぞれ別々に積層膜を形成する。異なる分光特性を持ったフィルタを領域ごとに形成するには、このような別々に形成した膜を貼りあわせる必要があり、生産性が低く高コストとなってしまう。特に微小領域でこのような異なる積層膜を配置することは非常に困難であった。
これに対して、一括の形状パターニングによって作製が可能な、領域ごとに異なる分光特性を有する光学フィルタとする手法が提案されている。これらのフィルタでは、別々に積層膜を形成する必要が無く、基板に形状をパターニングした後に積層膜を形成する、あるいは積層膜を形成した後に積層膜に形状をパターニングする手法がとられる。このような光学フィルタは、積層膜の作製は一回で良いため、生産性に優れた光学フィルタであるといえる。例えば、特許文献3には、基板にピッチの異なる微細な周期構造を形成し、その上に積層膜を形成したフォトニック結晶構造を利用する方法の発明が提案されている。これによれば、基板に形成した微細構造のピッチ、すなわちフォトニック結晶の格子定数を変化させて、透過波長域が異なる光学フィルタを製造できる。
また、特許文献4では、積層膜に微細な空洞を設けた構造を有する光フィルタが示されている。この光フィルタでは、空洞のピッチあるいは空洞率が領域ごとに異なっており、これによって領域ごとに異なる透過または反射分光特性を発現せしめている。このような構成の光フィルタでは、空洞率によって透過波長域を短波長側へシフトすることが可能である。
特開平07-270613号公報 特開2000−356768号公報 特開2004−341506号公報 特開2005−26567号公報
上述のように各種の光学フィルタが提案されているが、例えば、特許文献3の光学フィルタにおいては、透過波長領域を結晶構造の変化によりシフトさせることができるが、透過波長領域のシフト量を大きくすることが出来ず、どのような透過波長領域の光学フィルタでも作れるものではない。例えば、赤から青に対応する波長域まで透過波長域をシフトさせることは、微細構造のピッチを変えるだけでは困難である。また、特許文献4の光フィルタにおいては、空洞率を大きくした際に阻止波長域も狭まるという問題がある。即ち、シャープな透過波長領域が得にくく、透過光の波長選択性が十分手はなく、可視光のような広い波長領域の光に対しては、使用することは困難であった。
本発明者は、上記発明を基に図17,18に示す光学フィルタ(6)を設計し、その光透過特性を検討した。図17は、光学フィルタ(6)の構造を模式的に表した断面図であり、図18は、図17の積層膜の構成を表にしたものである。透光性基板に近い側から順に1層目、2層目となっている。図17では、透光性基板0-101上に積層膜0-102が形成されており、積層膜には周期pで周期的な空隙部(凹部)が平行に刻まれており、積層構造部の幅はa×pで表される。ここで、aとは周期(ピッチともいう。)pに対する積層膜構造部の幅の比であるデューティ比をあらわしている。デューティ比aは0から1の値を取り、0のときは積層膜構造が全く無いことを、1のときは空隙部が形成されていない積層膜の状態を表す。周期pおよびデューティ比aの定義は以後の説明においても全て同じである。
図18に示す積層膜構造で、ピッチpが0.3μmのときの図17に示した構造に対して、厳密結合波解析(RCWA)によって分光透過率を計算した結果を図19に示す。図中の実線(a)はデューティ比が1のとき、点線(b)はデューティ比が0.5のとき、一点鎖線(c)はデューティ比が0.2のときの分光透過率曲線である。なお、これは、光がフィルタに垂直に入射したときで、光の偏光方向が周期構造に平行な電場振動を持つ光(以後TE偏光と呼ぶ。)に対しての結果である。TE偏光およびそれと直交する偏光方向であるTM偏光の光の電場振動方向は、図17中の矢印で示しているように、平行溝に平行な偏光がTE偏光、垂直な偏光がTM偏光である。
図19に示すように、同じ積層膜構成に対して、周期構造部のデューティ比aを変えることによって光透過特性を変化させることが可能であり、デューティ比aが小さいほど図中矢印で示した主透過波長域(以後、単に透過帯域と呼ぶことがある。)が短波長側へシフトする。このため、透光性基板上に同じ積層膜を形成しておき、空隙部の周期とデューティ比aを変更するだけで、異なった光透過特性を持つ光学フィルタを容易に製造できる。しかし、図19からも判るように、デューティ比aが小さい場合、透過帯域の周辺部にある波長の光の反射率が低くなり、阻止波長域(以後、単に阻止帯域と呼ぶことがある。)が狭く阻止機能が弱くなり、特に長波長側にも光透過領域が現れる傾向がある。阻止波長域の広さおよび阻止機能の強さは、積層膜を構成する材料の屈折率差によって決定される。また、膜に、空隙部のような微細な構造が形成されているとき、膜の屈折率は微細構造による影響を含めた有効屈折率に近似する。微細構造のデューティ比aが小さいほど有効屈折率は小さくなるため、2種類の材料の有効屈折率差もデューティ比aにしたがって小さくなることになる。このため、デューティ比aが小さいときは阻止波長域が狭く、阻止機能が弱くなる。
このことはすなわち、赤、緑、青の波長域に対応する光透過フィルタを作製しようと試みた際に、同じ膜構成で赤色だけ透過するフィルタから青色だけ透過するフィルタまでを、このような構造で達成することが難しいことを示している。現在では、この問題に関する解決手段はこれまで提案されていない。このため、上述の方法では広い波長域、特に可視光領域全体で使用される光学フィルタ素子や、場所によって赤、緑、青のような異なる波長域のみを主として透過するような光透過フィルタ素子を、積層膜に微細構造を形成して作製することは出来なかった。
本発明は上述の問題に鑑み、透過波長域の波長選択性の高い、広い波長域に渡って生産の容易な光学フィルタ素子、光学フィルタ及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、下記の手段により、上記課題が解決できることを見出し、本発明を完成した。
参考の発明は、透光性基板上に金属膜を含む複数の薄膜を積層した積層膜の少なくとも一部に、透過光波長より短い周期で平行な凹状の欠損部を周期的に設けた平行構造体を有することを特徴とする光学フィルタ素子である。
本発明は、透光性基板上に金属膜を含む複数の薄膜を積層した積層膜が上部反射層、スペーサー層及び下部反射層の順に積層された共振構造を有しており、少なくとも、スペーサー層は、透過光波長より短い周期で平行な凹状の欠損部を周期的に設けた平行構造体を有することを特徴とする光学フィルタ素子である。
さらに、好ましい本発明は、前記上部反射層及び下部反射層の少なくとも一方が、屈折率が異なる2種類以上の非金属膜が交互に等しい周期で積層された積層構造を有していることを特徴とする前記光学フィルタ素子である。
また、好ましい本発明は、前記上部反射層及び下部反射層が金属膜であることを特徴とする前記光学フィルタ素子である。
さらに、好ましい本発明は、前記スペーサー層が非金属膜で、下部反射層が金属膜であり、上部反射層及びスペーサー層に透過光波長より短い周期で平行な凹状の欠損部を周期的に設けた平行構造体を有することを特徴とする前記光学フィルタ素子である。
さらに、好ましい本発明は、前記平行構造体の欠損部には、積層膜よりも低い誘電率を持つ材料が充填されていることを特徴とする前記光学フィルタ素子である。
さらに、好ましい本発明は、前記平行構造体における平行な凹状の欠損部は、一方向にのみ配列されていることを特徴とする前記光学フィルタ素子である。
さらに、好ましい本発明は、前記平行構造体における平行な凹状の欠損部は、二方向以上に配列されており、偏光透過特性が等方性であることを特徴とする前記光学フィルタ素子である。
本発明は、本発明の光学フィルタ素子(a)と、光学フィルタ素子(a)と同一の透光性基板上に同一の積層膜を備え、平行構造の欠損部の周期及び幅の少なくとも一方が光学フィルタ素子(a)とは異なる光学フィルタ素子(b)とを備えたことを特徴とする光学フィルタである。
本発明は、透光性基板上に金属膜を含む複数の薄膜を積層した積層膜を備えた光学フィルタの一部に前記平行構造体を設けた前記光学フィルタ素子を備えたことを特徴とする光学フィルタである。
さらに、好ましい本発明は、透光性基板上に、金属薄膜を形成した光学フィルタ素子を備えたことを特徴とする前記光学フィルタである。
さらに、好ましい本発明は、前記光学フィルタが周期的に配列されていることを特徴とする前記光学フィルタである。
さらに、好ましい本発明は、光学フィルタ素子は、三種でありそれぞれの主透過波長領域が赤、緑、及び青であることを特徴とする前記光学フィルタである。
本発明は、透光性基板上に金属薄膜を含む複数の薄膜を積層した積層膜を形成し、積層膜の少なくとも一部の領域に光波長より短い周期で平行な凹状の欠損部を周期的に設けた平行構造体を形成し、平行構造体の主な光透過波長領域を平行構造体を形成しなかった領域における主な光透過波長領域と変化させることを特徴とする光学フィルタの製造方法である。
さらに、好ましい本発明は、それぞれ欠損部の周期及び幅の少なくとも一方が異なる複数の平行構造領域を形成することを特徴とする前記光学フィルタの製造方法である。
本発明によれば、透過波長域の波長選択性の高い、広い波長域に渡って生産の容易な光学フィルタ素子、光学フィルタ及びその製造方法を提供できる。
本発明の光学フィルタ素子は、透光性基板上に金属膜を含む複数の薄膜を積層した積層膜の少なくとも一部に、透過光波長より短い周期で平行な凹状の欠損部を周期的に設けた平行構造体を有する。この光学フィルタ素子は、ガラスや光学プラスチックなどの透光性基板表面に、金属膜を含む複数の薄膜を積層した積層膜を有している。光学フィルタ素子としては、後述のようにこの積層体の段階でも使用できる場合もある。しかし、この発明の光学フィルタ素子は、この透光性基板表面に形成した積層膜の一部を透過光波長より短い周期で平行な凹状の欠損部を周期的に設けた平行構造体を有している。例えば、図1に示すように、積層膜の一部に平行な空隙部を周期的に設けている。このような平行構造体を形成することにより、光透過特性を任意に調整した光学フィルタが容易に製造できる。
透光性基板には一般的にガラスが用いられるが、化合物半導体、金属酸化物、ポリマーなど様々なものを用いることが可能である。透光性基板としては、光学フィルタとして使用するときの波長に対して透過性が高いものが良い。また、通常は表面媒質は空気であるが、表面媒質も透光性を有する基板等となっていても良い。このときは、すなわち基板の間に微細構造が形成された積層膜が挟み込まれた構成である。
積層膜を構成する薄膜としては、光の透過特性、膜としての耐久性、透光性基板や他の薄膜との密着性、入手や製造の容易性等を勘案して選べばどのような膜でもよい。金属膜としては、例えば、銀、金、白金、銅、ニッケル、アルミニウムあるいはこれらの合金などの膜が挙げられる。その中でも、光学フィルタ素子として使用する波長範囲で、反射率が高く、かつ吸収が少ないものが望ましい。例えば、可視光全域で使用する際には、可視光全域で反射率が高く、かつ吸収係数が小さい銀が望ましい。
非金属膜としては、誘電体膜であって、複数の異なった屈折率の膜を積層して使用することが好ましい。非金属膜としては、従来の透光性基板上に薄膜を形成した光学フィルタ素子と同様の非金属膜を使用すればよく、例えば、様々なガラス材料、金属化合物、半導体材料、ポリマーなどを用いることが可能である。特にガラスや、金属酸化物、金属窒化物、金属フッ化物などが熱的、に安定で物理的強度が強く透過率も高いために好ましい材料である。また、光学フィルタ素子の作製工程において、後述するようなドライエッチング工程が含まれるときは、積層膜材料としてドライエッチング時のエッチングレートが略等しい材料を組み合わせて非金属膜層を作ることが好ましい。
積層膜全体の層厚は、特に制限はないが、必要な薄膜の厚さと枚数、並びに凹上の欠損部とのバランスで決まってくる。積層膜全体の層厚は、通常は、100〜800nmとすることが好ましい。層厚が低すぎると透過光の選択性が低下しやすい。また、層厚が高すぎると、破損しやすく製造や取り扱い上問題となる。
各薄膜の厚さは、薄膜の材質とともに光透過特性への影響が大きいが、一般に10〜400nm程度とすることが好ましい。厚さが10nm以下では、十分な光透過特性を得られなかったり、製造時の厚さの誤差の影響が大きくなったりしやすい。厚さが400nm以上だと光の波長と同じになり、光透過特性への影響が大きくなり所望の光学フィルタの製造が難しくなる。
平行構造体における凹状の欠損部は、通常は、積層膜の一部又は全部をエッチング等により、除去した空隙部分である。しかし、この凹状の欠損部は、空隙でなくてもよく、積層膜が欠損していればよい。例えば、積層膜より誘電率の小さい物質を充填しておいてもよい。このようにすれば、積層膜の強度を向上することができる。なお、凹状の欠損部を空隙にしておけば、空気は誘電率が小さいので、所望の透過波長に対する欠損部の周期やデューティ比による設計が容易になる。
平行構造体における適度な凹部の周期pは、50〜800nm、好ましくは100〜300nmとすればよい。周期pが小さすぎると、凹部に挟まれた多層膜の層厚に対する幅が狭くなりすぎ、製造上の難しさがある。周期pが大きすぎると、不要な回折光が生じ、光学フィルタ素子の光透過特性の調整が難しくなる。凹部の幅は、使用する透過光の波長より短くする必要がある。デューティ比aについては、すでに説明したが、1から0までの範囲で利用する。なお、デューティ比aが1及び0のみの光学フィルタ素子は、本発明の光学フィルタ素子ではないが、本発明の光学フィルタの一部にはこのような光学フィルタ素子も備えていることがある。
本発明の好ましい形態として、積層膜が上部反射層、スペーサー層及び下部反射層の順に積層された共振構造を有しており、少なくとも、スペーサー層は、透過光波長より短い幅の平行な凹状の欠損部を周期的に設けた平行構造体を有する光学フィルタ素子がある。例えば、図5、図6に示すように、ガラス基板上に銀、五酸化タンタル、銀の順で薄膜を積層した積層膜の五酸化タンタル薄膜は、平行な凹状の欠損部を周期的に設けた平行構造体を構成している光学フィルタ素子がある。図5の例では、スペーサー層(五酸化タンタル薄膜)のみが平行構造を有しているが、上部反射層又は下部反射層の銀薄膜も一方を平行構造としてもよい。一般には、上部反射層をスペーサー層と同時に平行構造とすれば、製造上も容易である。このような共振構造を有する光学フィルタ素子は、平行構造体におけるデューティ比によって光透過特性が制御しやすく、各種の光透過特性を持つ光学フィルタ素子をデューティ比の偏光のみによって製造できる。
更に好ましくは、上部反射層及び下部反射層の少なくとも一方が、屈折率が異なる2種類以上の非金属膜が交互に等しい周期で積層された積層構造を有している光学フィルタ素子がある。図5を用いて説明すれば、上部反射層である銀薄膜の代わりに2種類の非金属膜を交互に形成した図1、図2に示す構造の光学フィルタ素子がその例である。このように、反射層の一部を、非金属膜層とすることで、透過光の透過率を向上させることができる。
上部反射層及び下部反射層、特に下部反射層が金属膜である光学フィルタ素子も好ましい形態である。即ち、図1に示した光学フィルタ素子は、スペーサー層が非金属膜で、下部反射層が金属膜であり、上部反射層及びスペーサー層が透過光波長より短い幅の平行な凹状の欠損部を周期的に設けた平行構造を有しており、本発明の好ましい形態の一つである。金属薄膜は、目的とする透過光以外の光を効率的に阻止することができる。下部反射層が金属膜である光学フィルタ素子は、製造工程における平行構造体形成時に、エッチングが容易であり製造上も好ましい。
本発明の光学フィルタ素子は、用途によって異なった形態とすることができる。例えば、偏光を取り扱う、又は偏光を透過光として取り出したい場合には、平行構造体における平行な凹状の欠損部は、一方向にのみ配列された光学フィルタ素子を利用することができる。すでに説明したように図1、図5などに示すように平行な凹状の欠損部の平行構造体が一方向のみの場合は、平行構造に対し平行なTE偏光と垂直なTM偏光とは、異なった分光透過特性及び分光反射特性を示す。例えば、ピッチpが0.3μm、デューティ比aが0.4のときのTE偏光とTM偏光の分光透過率及び分光反射率を、それぞれ図20および図21に示した。実線がTE偏光の分光透過率、点線がTM偏光の分光透過率である。このように、TE偏光とTM偏光では異なる分光透過特性を有しており、この偏光依存性を利用して特徴のある光学素子を製造することも可能である。図20,21の例ではTE偏光に関しては特定の波長域でのみ透過率が高く、TM偏光に関しては全ての波長域で透過率の低い素子とすることができる。また、光学素子として特定の直線偏光方向の光に対してのみ使用する際には、このような1方向に配列された平行構造体を有する光学フィルタ素子のほうが、後述するような2方向以上に配列された平行構造体によりも構造が簡単で、設計および作製が容易である。
一方、偏光していない光を扱う場合には、TE偏光とTM偏光で異なる分光透過特性を有する光学フィルタ素子では好ましくない場合がある。偏光に対して分光透過特性が変わらない光学フィルタ素子の平行構造体における平行な凹状の欠損部は、二方向以上に配列されており、偏光透過特性が等方性であることが好ましい。例えば、図11に示す光学フィルタ素子は、縦横2方向に同じ平行構造を有している。この場合、多層膜は、素子上部から見ると正方形状の四角柱になって残っている。このため、一方の平行構造に対するTE偏光は、他方の平行構造に対するTM偏光となっている。これと垂直な平行構造体に付いても同様なことが言える。このようにして、偏光透過特性が等方性の光学フィルタ素子が得られる。このような偏光透過特性が等方性の平行構造体としては、四角柱の代わりに円柱状に多層膜層を残した構造や、3種の平行な凹状の欠損部をそれぞれ60度ずつ傾けて形成し、素子上部から見ると正三角形状に積層膜を残した構造や、正六角形状に積層膜を残して平行な凹状の欠損部を形成した構造などがある。
本発明の光学フィルタは、複数の光学フィルタ素子を備えており、少なくとも上述した本発明の光学フィルタ素子で前記平行構造体における、欠損部の周期及び幅の少なくとも一方が異なった光学フィルタ素子を備えている。更に、上述した本発明の光学フィルタ素子と同一の透光性基板上に金属膜を含む複数の薄膜を積層した積層膜に設け、平行構造体がない光学フィルタ素子をも備えていることが好ましい。このような光学フィルタは、透光性基板上に金属膜を含む複数の薄膜を積層した積層膜に設けた光学フィルタ素子を作成しておき、それぞれ所望の領域に所望の光透過特性を持つ平行構造体を形成すれば製造できる。このため、製造が容易で、大量生産に適した光学フィルタである。
また、同一透光性基板上に、金属薄膜を形成しただけの光学フィルタ素子を備えていることが好ましい。この光学フィルタ素子は光透過光学フィルタ素子ではなく、光反射光学フィルタ素子である。即ち、透過光を利用する光学フィルタにおいては、光遮断部分として機能する。この光学フィルタも、上記同様、製造が容易で、大量生産に適した光学フィルタである。
上述の光学フィルタにおける、種類の異なった光透過特性を持つ光学フィルタ素子は、周期的に配列されていることが好ましい。例えば、種類の異なった光学フィルタ素子が三種でありそれぞれの主透過波長領域が赤、緑、及び青であり、これらを周期的に配列すれば、赤、緑、及び青の三原色の光を周期的に透過するカラーフィルタが得られる。これに金属薄膜からなる反射層を形成した反射層を追加すれば、黒色フィルタを追加することができる。
このような光学フィルタは、まず、透光性基板上に金属薄膜を含む複数の薄膜を積層した積層膜を形成し、形成した積層膜の少なくとも一部に光波長より短い幅の平行な凹状の欠損部を周期的に設けた平行構造体を形成し、平行構造体によって主な光透過波長領域をシフトさせて各種の光透過波長領域を持つように製造される。この平行構造の周期p及びデューティ比aを調節して光透過波長領域を変化させることができる。上記の積層膜を形成した透光性基板上に、このような数種類の平行構造領域を周期的に形成していけば、赤、緑、及び青の光学フィルタ素子を備えた光学フィルタ(カラーフィルタ)も容易に製造できる。なお、赤色などの長波長領域の光透過能を持つ光学フィルタ素子は、平行構造を持たない、即ちデューティ比aが1の光学フィルタ素子としてもよい。この一部に平行構造体を形成することにより、透過光は短波長側へシフトしていくので、緑色、青色などの透過光用の光学フィルタ素子領域を作ることができる。
以下、本発明につき具体的な実施形態を例に説明する。
本発明の第1の実施形態を、図1、2、3を参照しながら説明する。図1は本発明の光学フィルタ素子の構造を模式的に表したものである。光学フィルタ素子(1)は、透光性基板1-101上に金属膜1-103及び非金属積層膜1-104から成る積層膜1-102が積層されている。非金属積層膜1-104には空隙部によって、周期的な凹状の欠損部を持つ平行構造が形成されている。このような凹状の欠損部を持つ平行構造を、以下単に微細周期構造と呼ぶ。図1では等しい底部および幅を有した微細周期構造の光学フィルタ素子の一部が示されているが、本発明の光学フィルタには、同じ透光性基板上に、周期及び幅の少なくとも一方が異なるだけの、図1に示したような光学フィルタ素子が複数存在している。ここで図1中に示されるように、底部とはすなわち微細周期構造のピッチ(周期)pをあらわしており、幅とは、残った積層膜の部分の幅で、a×pであらわされる値であり、aは積層膜の部分の幅とピッチpとの比を表すデューティ比のことである。以下の説明では、便宜上ピッチpとデューティ比aの値を用いて説明する。デューティ比aは0から1の値を取ることが可能であり、0のときは積層膜構造が全く無いことを、1のときは周期的な凹状の欠損部からなる周期構造が形成されていない通常の積層膜構造の光学フィルタ素子を表す。説明においては、このように、デューティ比aが変化しているとは、積層膜構造が全く無いものや、周期構造部が形成されていない状態も含んでいる。
微細周期構造は積層膜構造の全てに形成されている必要は無く、一部に形成されていれば良い。図1では、金属膜1-103には微細周期構造が形成されておらず、その他の積層膜には微細周期構造が形成されている。微細周期構造は、光学フィルタ素子として使用する際に、入射する光の波長よりも大きいピッチで形成されていると、回折光を強く生じるため、使用する際の入射光波長のうち最も短い波長よりも細かいピッチで形成されている必要がある。図2には、積層膜1-102の具体的な膜構成の設計例を示した。図2に示した膜構成は、共振構造となっており、金属膜1-103による下層部反射膜1-201と、第二層目の膜によって構成されるスペーサー層1-202、および第3層目から第9層目までで構成される上層部反射膜1-203から構成される。ここで、下層部、上層部とは、積層膜の基板に近い側を下層部、基板から遠い側を上層部と便宜的に呼んだものである。
第3層目から第9層目までは、屈折率の異なる2種類の非金属材料を等周期で積層した、所謂誘電体反射層の構成となっており、高屈折率材料としてTa(波長550nmで屈折率2.183)、低屈折率材料としてSiO(波長550nmで屈折率1.473)を用いて設計した。
図3には、図1および図2で示した構造の光学フィルタ素子において、ピッチpが0.3μmのときの、厳密結合波解析(以後、RCWA法と略す)によって、基板に対して垂直に入射したTE偏光に対する分光透過率を計算した結果を示す。ここで、透過率とは1のとき全ての光が透過、0のとき透過光が全く無い状態を表す。TE偏光とは図17を用いて定義したものと同じで、平行構造の平行方向に平行な波長の偏光である。図中の実線(a)はデューティ比aが1のとき、点線(b)はaが0.4のとき、一点鎖線(c)はaが0.2のとき、二点鎖線(d)はaが0のときの分光透過率である。赤色、緑色、青色に対応する光の波長域は、それぞれおよそ450nm〜500nm、500nm〜550nm、600nm〜700nm程度であるため、aが1のとき、すなわち微細構造が形成されていない積層膜では、ほぼ赤色のみを透過する光学フィルタ素子となっており、aが0.4のときは緑色のみを透過する光学フィルタ素子、aが0.2のときは青色のみを透過する光学フィルタ素子となっている。このように、図2で示したような積層膜構成として共振構造を有した光学フィルタ素子を用いることによって、特定の波長域でのみ強い透過帯域を持つバンドパスフィルタとすることが可能である。また、この積層膜構造の少なくとも一部に微細周期構造が形成されることによって、その微細周期構造のデューティ比aによって、透過帯域が変化することになる。さらに、金属は一般的に広い波長域で反射率が高いため、金属膜層を用いた図1および図2に示す構成では、デューティ比aが小さいときにおいても阻止帯域を広く維持することが可能であり、透過帯域以外の波長で透過率を低く抑えることが可能である。また、図18で示したような、全て非金属から構成される積層膜構造よりも、少ない層数によって上述のような透過光の選択性の高い光学フィルタ素子を形成することが可能である。さらに、金属膜を含んだ積層膜構成は、エッチング等の際、作製が容易である。
また、デューティ比aが0のとき、すなわち下部反射層である金属膜1-103のみが形成されて、光を反射しているときは、図3の二点差線(d)に示すように、可視光域の全波長領域に渡って低い透過率を示し、黒色領域となる。光学フィルタ中にはこのようにデューティ比が0である箇所が含まれていても良い。
第2の実施形態について図1、図2及び図4を参照して説明する。
図3では、デューティ比aを変えたときの分光透過特性を示したが、ピッチpを変えても分光透過特性を変化させることが可能である。図1および図2で示した構造において、デューティ比aを0.5で一定とし、ピッチpを変えたときの光透過特性を図4に示した。図4中の実線(e)はpが0.4μmのとき、点線(f)はpが0.3μmのとき、一点鎖線(g)はpが0.2μmのときの分光透過率を表す。このように微細構造のピッチpを小さくすることによっても、透過光の波長帯域が短波長側へシフトする。しかし、ピッチpを変えたときの変化はデューティ比aを変えたときの変化よりも小さいため、広い範囲で透過帯域を変化させたときには、デューティ比aを変えた構造のほうがより好ましい。また、領域によってピッチpとデューティ比aの両方が異なっている構造とすれば、より幅広く透過光の波長帯域を変化させることが可能であり、透過光の波長帯域の最適化が容易となる。また、すべての積層膜で同じピッチpおよびデューティ比aである必要は無く、層ごとに異なるピッチpまたはデューティ比aとしていても良い。
このように、金属膜を含む同一の積層膜構成に、デューティ比aまたはピッチp及びその両方が領域によって異なる微細構造を形成することで、各領域によって異なる波長帯域の透過光を有する光学フィルタとすることが可能である。
第3の実施形態について図5、図6及び図7を参照して説明する。
図5、図6に示す光学フィルタ素子(3)は、積層膜のうち上部反射層および下部反射層の両方に金属膜1-103を用いたものである。図5は、光学フィルタ素子の断面図構造を模式的に示したものであり、図6は積層膜の構成を示したものである。積層膜のうち、第1層目、第3層目はそれぞれ、下部反射層1-201および上部反射層1-203に対応しており、第2層目がスペーサー層1-202である。また、微細周期構造はこのうちスペーサー層である第2層目のTa層のみに、図1で示したと同様の空隙部として形成されている。
図7に、図5および図6で示した構造においてピッチpが0.3μmのときの、透光性基板に対して垂直に入射したTE偏光に対する分光透過率を、RCWA法によって計算した結果として示す。図中の実線(a)はデューティ比aが1のとき、点線(b)はデューティ比aが0.4のとき、一点鎖線(c)はデューティ比aが0.2のときの分光透過率である。図3で示したと同様に、デューティ比aが1のとき、0.4のとき、及び0.2のときはそれぞれ、赤色透過フィルタ素子、緑色透過フィルタ素子、及び青色透過フィルタ素子として機能する構造に対応する。
図7に示すように、図3で示したグラフにおいてよりも、光透過の阻止波長帯域においては、光透過率が低く抑えられている。しかし、光透過帯域の透過率は図3に示した実施態様よりも低い。この違いは上部反射層として、2種類の非金属材料が等しい周期で交互に積層された積層構造を用いる代わりに、単層の金属層を用いたことによると考えられる。上部反射層として金属層を用いることによって、阻止波長帯域に対する透過率を低く抑えることが可能であるが、金属自体の吸収のため透過帯域での透過率が下がる。よって、反射層として、どちらを用いるかは、光学フィルタ素子を用いるときの仕様に合わせて決定されることが良い。また、多くの場合、光透過帯域での性能と阻止波長帯域での性能の両方を求められるため、図1-1、1-2、1-3で示したように、反射層の片側が金属層で、もう一方の側として、2種類の非金属材料が等しい周期で交互に積層された積層構造を用いた構成が適している。と光学フィルタ素子して、阻止波長帯域での透過率をより下げたい際には、領域ごとに吸収率の波長特性が異なる色素を塗布しても良い。
第4の実施形態として、図8、図9に示す積層膜構成のうち、スペーサー層に金属膜を用いる構造の光学フィルタ素子(4)がある。図8はこの実施形態の光学フィルタ素子(4)の断面構造図を模式的に示したものであり、図9はその積層膜の構成を示したものである。積層膜は、TaとSiOを等しい周期で積層した下部反射層5-101と、TaとSiOを等しい周期で積層した上部反射層5-103と、その間に配置された、金属膜を含むスペーサー層5-102から成る。微細周期構造はこのうち下部反射層5-201と、上部反射層5-203に、図1で示したと同様の空隙部によって形成されている。
図10に、ピッチpが0.4μmのときの、光学フィルタ素子(4)における、透光性基板に対して垂直に入射したTE偏光に対する分光透過率を、RCWA法によって計算した結果を示す。図中の実線(a)はaが1のとき、点線(b)はaが0.4のとき、一点鎖線(c)はaが0.2のときの分光透過率である。図3で示したと同様に、aが1のとき、0.4のとき、0.2のときはそれぞれ、赤色透過フィルタ素子、緑色透過フィルタ素子、aが0.2のときは青色透過フィルタ素子として機能する構造となっている。このように金属層を反射層ではなくスペーサー層に用いても、上記の光学フィルタ素子(3)と同様に阻止波長帯域の広い光学フィルタ素子とすることが可能である。
第5の実施形態を説明する。上記の実施形態では、微細周期構造として積層膜に対して空隙部が周期的に形成されている光学フィルタ素子を示したが、空隙部の部分に他の材料が埋め込まれていても良い。空隙部では無く他の材料が埋め込まれた構造では、機械的に安定であるというメリットがある。しかし、空隙部に埋め込んだ材料の誘電率が高いと、微細周期構造のデューティ比あるいはピッチあるいはその両方を変えても、透過中心波長帯域の変化が小さく、任意の光透過波長帯域の光学フィルタ素子を作成しづらい場合がある。透過中心波長帯域の変化は、微細周期構造が空隙部(誘電率がほぼ0)と積層膜材料によって形成されているときに最も大きく、一般には、周期構造は空隙部となっていることが好ましい。
第6の実施形態を説明する。これまでの実施形態の光学フィルタ素子では微細周期構造として、1方向に配列された周期構造を示して来た。このような1方向に配列された微細周期構造では、構造複屈折と呼ばれる偏光異方性が誘起されるため、このような実施形態の光学フィルタ素子では偏光方向によって透過あるいは反射分光特性が異なることになる。偏光方向によって異なる分光特性が望まれるときには、例えば、液晶素子を用いた表示装置に対して用いるときのように、液晶素子を透過する光の偏光方向が特定の直線偏光に限られている際には、このような1次元に配列された周期構造を用いることが可能である。このような用途としては、製作が容易で構造が簡単な上述の光学フィルタ素子が適している。
しかし、光学フィルタ素子として、前述したような偏光異方性が望まれない際には、光学フィルタ素子の表面で光学的に等方性がある、すなわち微細周期構造として、一次元的ではなく、2次元的な広がりを有する周期構造を有することが好ましい。2次元的な広がりを有する微細周期構造が形成されているときの、本発明の積層膜構造の実施形態例を図11に示す。図11は、2次元的な広がりを有する微細周期構造としては、水平断面が正方形の四角柱が2方向に周期的に形成されている構造の光学フィルタ素子(5)を示している。このとき、ピッチp及び、デューティ比aは、図中に示されるように、1方向で見たときの周期および、1方向で見たときの積層膜の幅とピッチとの比で表すこととする。なお、この光学フィルタ素子(5)は、平面的に等方性であるので、もう一方から見たピッチp及び、デューティ比aも同じ値となる。微細周期構造としてはほかに、円柱が並んだものでも良いし、微細構造の空隙部のほうが円柱や四角柱形状になっていても良い。この他にも、微細周期構造として、水平断面が正三角形の三角柱、正六角形の六角柱などでもよい。このような光学フィルタ素子(5)は、偏光異方性を持たない光学フィルタ素子として利用できる。
光学フィルタ素子(5)の積層膜の構成は、図6に示したものと同じであり、下部反射層および上部反射層にAg層、スペーサー層にTaを用いている。微細周期構造はこのうちスペーサー層のTa層にのみ形成されている。なお、図11では、見やすくするため上部反射層を透明として描いている。光学フィルタ素子(5)につき、透光性基板に対して垂直に入射した光の分光透過率を、RCWA法によって計算した結果を図12示す。図12中の実線(a)はaが1のとき、点線(b)はaが0.7のとき、一点鎖線(c)はaが0.4のときの分光透過率である。この場合、TE偏光およびTM偏光に対する分光透過率は全く同じとなっている。
例えば、撮像素子に用いるカラーフィルタとしては、カラーフィルタには無偏光の光が入射するため、このように、本発明を構成する微細周期構造として、2次元的な広がりを有する微細周期構造であり、偏光透過特性が等方性であるとしたカラーフィルタを用いることが好ましい。
本発明の光学フィルタの実施形態として、複数の光学フィルタ素子を一つの透光性基板上に備えた光学フィルタを示す。図13、図14、図15には、三色光学フィルタの例を示す。図13は、三色のストライプ状の光学フィルタ素子が周期的に配置されている光学フィルタ(1)である。図14は、三色の六角形状の光学フィルタ素子が二次元的に周期的に配置されている光学フィルタ(2)である。図15は、三色の正方形の光学フィルタ素子が二次元的に周期的に配置されている光学フィルタ(3)である。これらの光学フィルタには、赤色を透過する領域2-101には、例えば、図3で示した光学フィルタ素子(1)のうちデューティ比aが1のときの構造が形成されており、緑色、青色を透過する領域2-102、領域2-103では、同様にデューティ比aが0.4のとき及び0.2のときの構造が形成されている。
赤、緑、青の繰り返しは、例えば撮像素子のピッチに合わせた周期で繰り返されることで、3つの画素でそれぞれ1つの色を撮像でき、全体としてフルカラー像の撮像が可能となる。あるいは、液晶素子のピッチに合わせて赤、緑、青のフィルタを形成することでフルカラー像の表示が可能となる。この光学フィルタにおいては、それぞれの領域の光学フィルタ素子の違いは平行構造のみで、透光性基板及び積層膜は同じ構造をしている。このため、最初に透光性基板上全体に積層膜を形成し、赤色カラーフィルタとし、これから、必要な領域に所望の平行構造を形成すれば、その部分が緑色カラーフィルタ素子や青色カラーフィルタ素子に変わり、残った部分が赤色カラーフィルタ素子となる。このようにこの形態の光学フィルタは、非常に製造方法が簡単な三色カラーフィルタである。図14、図15に示した光学フィルタは、ひとつ一つの光学フィルタ素子の形状、配列が異なるが構造は図13に示した光学フィルタ同じである。3色のカラーの混合の点からは、図14、図15に示した光学フィルタの方が好ましい。
他の形態の光学フィルタとしては、更に、非透光性の光学フィルタ素子を備えた光学フィルタがある。液晶素子では画素と画素の間に電極やスイッチング用のトランジスタ部などが存在しており、通常これらの部分に光が入らないようにブラックマトリックスと呼ばれる黒色のレジストが形成されている。図13、図14、図15に示した光学フィルタにおいて、赤色、緑色、青色それぞれの透過領域の間に、デューティ比aが0の構造をブラックマトリックスに相当する大きさで形成しておくことにより、1枚の光学フィルタでブラックマトリックスに相当する機能も持たせることも可能である。なお、製造方法も上述の三色カラーフィルタとほとんど同じでよい。
本発明の光学フィルタの製造方法の例として、図13に示す三色光学フィルタ(1)の製造方法を、図16を参照しながら説明する。図16では、製造工程1から製造工程5の各工程終了後の作製された半製品の構造断面図を模式的に表している。
(製造工程1)
透光性基板3-101上に金属膜を含む積層膜3-102を形成する。薄膜の形成は、蒸着やスパッタリングといった物理的気相成長(PVD)法や、気相に熱や光を当てて化学反応を起こすことによって基板上に膜を形成させる化学的気相成長(CVD)法などによって形成することが出来る。あるいは、液体の原料を用いて、スピンコートやディッピングなどによって塗布し、その後ベーク処理などの後処理をすることによって、成膜することも可能である。このような成膜過程を複数回繰り返すことで積層膜が形成される。また、これらの成膜手法を複数用いて積層膜を形成しても良い。図16の1では、全領域に赤色の光学フィルタ素子が形成されることになる。
(製造工程2)
積層膜構造上にレジストを塗布し、レジスト上に露光法によって微細構造をパターニングし、レジストパターン膜3-103を作製する。露光法としては、いわゆるステッパーとして知られるような、マスクを通して紫外光を基板上に照射する投影露光機や、電子線を走査することによって露光するEB露光機、あるいは紫外レーザーからの光を干渉させて露光する干渉露光機などを用いることが出来る。または、予めこのような露光装置を用いて作製した微細転写型を用い、転写型をレジストに密着させることでパターニングを行う、いわゆるナノインプリント法を用いることも可能である。ナノインプリント法では、複雑で微細なパターンを容易に転写することが可能であるため、より好ましい。この工程で平行構造の空隙部分の周期pとデューティ比aが決定される。図16の2では、右からおよそ1/3ずつの領域に赤、緑、青の光学フィルタ素子が形成される予定である。
(製造工程3)
レジストパターン膜3-103に対して、リフトオフを行うことによって金属パターン膜3-104を形成させる。リフトオフ工程とは、レジスト上に金属膜を成膜し、その後レジストを溶解して除去することで、レジストパターンの反転パターンを持つ金属膜を形成する手法である。図16の3では、積層膜のエッチングされたくない部分に金属膜が被覆されている。
(製造工程4)
積層膜3-102上に形成された金属パターン膜3-104をマスクとしてエッチングを行い、積層膜3-102をパターニングし、微細構造が形成された積層膜3-105とする。このときエッチングとしてはプラズマによるドライエッチングを用いることが好ましい。ドライエッチングではプラズマ条件によって高い垂直性(異方性)でエッチングを行うことが可能であるため、金属パターン膜3-104のパターンをより良い精度、高い均質性で積層膜構造に転写することが出来る。また、ドライエッチングでは、AgとTa及びSiOではエッチングレートが大きくことなるため、Ta及びSiOで形成された薄膜のみに微細構造が形成される。この製造例では、AgとTa及びSiOを用いて説明を行っているが、一般的にドライエッチングをする際にはTa及びSiOのような非金属材料とAgのような金属材料では、エッチングレートが大きく異なることが多い。よって、スペーサー層に非金属材料を用いる際には、ドライエッチングのストッパ層として下部反射層として金属を用いることが好ましい。このようなストッパ層があることによって、微細構造の形成が容易となり、またエッチング時間の過多や過少による製造誤差の影響を大幅に低減することが出来る。
(製造工程5)
金属パターン膜3-104を除去する最終工程である。金属パターン膜3-104を除去する際に、積層膜3-105は影響を受けないことが望まれるため、金属パターン膜3-104は、積層膜3-102中に用いられる金属膜の材料とは異なる材料が用いられていることが好ましい。図16の5に示した3-106、3-107、3-108はそれぞれ赤色透過領域2-101、緑色透過領域2-102、青色透過領域2-103を示しており、これを光学フィルタの表面から見ると、図13に示すように、3色の光学フィルタ素子が順に形成されている。図13においては、これらの単位がさらに周期的に並んだ構造となっている。
以上のようにして、図13に示した構造の光学フィルタが作製される。この方法では、積層膜としては同一の構成を用い、パターニングは一括で行われるため、非常に生産性が優れている。また、図14、図15に示す光学フィルタ(2),(3)も、光学フィルタ素子の形成領域を変更するだけで、全く同じような製造工程で製造できる。
光学フィルタ(1)の構造模式図、(b)は(a)の部分拡大図である。 光学フィルタ(1)の積層構造 光学フィルタ(1)の光透過特性 光学フィルタ(2)の光透過特性 光学フィルタ(3)の構造模式図 光学フィルタ(3)の積層構造 光学フィルタ(3)の光透過特性 光学フィルタ(4)の構造模式図 光学フィルタ(4)の積層構造 光学フィルタ(4)の光透過特性 光学フィルタ(5)の構造模式図、(b)は(a)の部分拡大図である。 光学フィルタ(5)の光透過特性 三色光学フィルタ(1) 三色光学フィルタ(2) 三色光学フィルタ(3) 三色光学フィルタの製造説明図 光学フィルタ(6)の構造模式図、(b)は(a)の部分拡大図である。 光学フィルタ(6)の積層構造 光学フィルタ(6)の光透過特性 TE偏光TM偏光の分光透過率 TE偏光TM偏光の分光反射率
符号の説明
0−101,1−101,2−101,3−101:透光性基板
0−102,1−102,2−102,3−102,3−105:積層膜
1−103,2−103:金属膜
1−104:非金属積層膜
1−201,5−101:下部反射層
1−202,5−102:スペーサー層
1−203,5−103:上部反射層
2−101,3−106:赤色透過領域
2−102,3−107:緑色透過領域
2−103,3−108:青色透過領域
3−103:レジストパターン膜
3−104:金属パターン膜
(a):赤色透過光
(b),(e),(f),(g):緑色透過光
(c):青色透過光
(d):不透過光

Claims (14)

  1. 透光性基板上に金属膜を含む複数の薄膜を積層した積層膜が上部反射層、スペーサー層及び下部反射層の順に積層された共振構造を有しており、少なくともスペーサー層は透過光波長より短い周期で平行な凹状の欠損部を周期的に設けた平行構造体を有することを特徴とする光学フィルタ素子。
  2. 前記上部反射層及び下部反射層の少なくとも一方が、屈折率が異なる2種類以上の非金属膜が交互に等しい周期で積層された積層構造を有していることを特徴とする請求項に記載の光学フィルタ素子。
  3. 前記上部反射層及び下部反射層が金属膜であることを特徴とする請求項に記載の光学フィルタ素子。
  4. 前記スペーサー層が非金属膜で、下部反射層が金属膜であり、上部反射層及びスペーサー層に透過光波長より短い周期で平行な凹状の欠損部を周期的に設けた平行構造体を有することを特徴とする請求項乃至のいずれか一項に記載の光学フィルタ素子。
  5. 前記平行構造体の欠損部には、積層膜よりも低い誘電率を持つ材料が充填されていることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の光学フィルタ素子。
  6. 前記平行構造体における平行な凹状の欠損部は、一方向にのみ配列されていることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の光学フィルタ素子。
  7. 前記平行構造体における平行な凹状の欠損部は、二方向以上に配列されており、偏光透過特性が等方性であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の光学フィルタ素子。
  8. 請求項1乃至のいずれか一項に記載の光学フィルタ素子(a)と、
    光学フィルタ素子(a)と同一の透光性基板上に同一の積層膜を備え、平行構造の欠損部の周期及び幅の少なくとも一方が光学フィルタ素子(a)とは異なる光学フィルタ素子(b)とを備えたことを特徴とする光学フィルタ。
  9. 透光性基板上に金属膜を含む複数の薄膜を積層した積層膜を備えた光学フィルタの一部に前記平行構造体を設けた請求項1乃至のいずれか一項に記載の光学フィルタ素子を備えたことを特徴とする光学フィルタ。
  10. 透光性基板上に、金属薄膜を形成した光学フィルタ素子を備えたことを特徴とする請求項又はに記載の光学フィルタ。
  11. 請求項乃至10のいずれか一項に記載の光学フィルタが周期的に配列されていることを特徴とする光学フィルタ。
  12. 光学フィルタ素子は、三種でありそれぞれの主透過波長領域が赤、緑、及び青であることを特徴とする請求項乃至11のいずれか一項に記載の光学フィルタ。
  13. 透光性基板上に金属薄膜を含む複数の薄膜を積層した積層膜を形成し、積層膜の少なくとも一部の領域に光波長より短い周期で平行な凹状の欠損部を周期的に設けた平行構造体を形成し、平行構造体の主な光透過波長領域を平行構造体を形成しなかった領域における主な光透過波長領域と変化させることを特徴とする光学フィルタの製造方法。
  14. それぞれ欠損部の周期及び幅の少なくとも一方が異なる複数の平行構造領域を形成することを特徴とする請求項13に記載の光学フィルタの製造方法。
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