JP2005352316A - 電気泳動表示装置及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】帯電泳動粒子を硬化性材料に吸着させずに封入することが可能な電気泳動表示装置及びその製造方法を提供する。
【解決手段】第1基板101の一方の面を隔壁104によってほぼ独立した複数の領域に仕切り、その領域に近接して第1電極105及び第2電極106を設け、帯電泳動粒子108を分散した絶縁性液体107を、第1基板101と隔壁104によって仕切られた領域に充填する。そして、この領域の開口側から絶縁性液体107を封じるように分解性材料109を積層し、分解性材料109の外側に硬化性材料103aを積層し、さらに、この硬化性材料103aを硬化した後に前記分解性材料109を分解することによって、絶縁性液体107に分散された帯電泳動粒子108を硬化性材料103aに吸着させずに封入させることができる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、情報機器に用いられる表示装置に関し、特に、微粒子を電界により移動させることによって表示をおこなう電気泳動表示装置及びその製造方法に関する。
従来、対向する一対の基板間に帯電性の微粒子(帯電泳動粒子)を配置し、基板に近接した位置に設けた電極によって電界を印加することにより帯電泳動粒子を移動(泳動)させて表示をおこなう電気泳動表示装置がある。
この電気泳動表示装置の表示に用いられる帯電泳動粒子は、絶縁性の液体中に分散させることで分散液とされ、対向して配置される一対の基板間を隔壁で仕切ることによって形成される密閉空間内に封止されて用いられる。
そこで、密閉空間を形成するために基板上を隔壁で仕切った後、封止材(硬化性材料)と混合された分散液をインクジェット方式により隔壁内に充填した場合、このときの硬化性材料が分散液よりも比重が小さく分散液と混じり合わないならば、硬化性材料と分散液とが分離して硬化性材料が分散液の上側に積層された状態となる。そして、この積層された状態の硬化性材料を硬化させることで、帯電泳動粒子が分散された分散液を密閉空間内に封入するものが提案されている(特許文献1参照)。
特開2001−343672号公報
しかしながら、上述したような分散液と硬化性材料との混合物を充填して分散液を密閉空間内に封入するものでは、未硬化の状態であるときの硬化性材料に一部の帯電泳動粒子が吸着することがあり、この硬化性材料を硬化させる際に帯電泳動粒子を吸着したまま硬化するため、分散液の中で泳動できない帯電泳動粒子ができてしまう。
本発明は上記従来技術に鑑みてなされたものであり、帯電泳動粒子を硬化性材料に吸着させずに封入することができる電気泳動表示装置及びその製造方法に関する。
本発明は、基板の一方の面を隔壁で仕切ることによって上方に開口する複数の領域を形成する工程と、帯電泳動粒子を分散した液体を前記領域内に充填する工程と、前記液体が充填された領域の開口側から前記液体を封じるように分解性材料を積層する工程と、前記分解性材料を積層した層である分解性材料層の上面に硬化性材料を積層する工程と、前記硬化性材料を積層した層である硬化性材料層を前記隔壁に接触させて硬化する工程と、前記分解性材料層を分解する工程とを有することを特徴とする電気泳動表示装置の製造方法である。
本発明は、基板の一方の面に隔壁で仕切られ上方に開口を有する領域が形成され、該領域に帯電泳動粒子を分散した液体が充填され、該領域の上方に開口を封止する樹脂層が配置された電気泳動表示装置であって、該液体がノルボルネン樹脂の熱分解物を含有することを特徴とする電気泳動表示装置である。
本発明にかかる電気泳動表示装置及びその製造方法によれば、表示画面を支持する基板の一方の面を隔壁によってほぼ独立した複数の領域に仕切り、その領域に近接して複数の電極を設け、帯電泳動粒子を分散した液体を基板と隔壁によって仕切られた領域に充填する。そして、この領域の開口部側から液体を封じるように分解性材料を塗布し、分解性材料の外側に硬化性材料を積層し、さらに、積層された硬化性材料を硬化し、塗布された前記分解性材料を分解することによって液体に分散された帯電泳動粒子を硬化性材料に吸着させずに封入することができるので、視認性の良い表示画質を得ることができるという効果を奏する。
<第1の実施の形態>
以下、本発明の第1の実施の形態にかかる電気泳動表示装置及びその製造方法を図1乃至図6に沿って説明する。図1は第1の実施の形態にかかる電気泳動表示装置の構成の一例を示す断面図、図2は第1の実施の形態にかかる電気泳動表示装置における分解性材料の積層工程を示す断面図、図3は第1の実施の形態にかかる電気泳動表示装置における硬化性材料の積層工程を示す断面図、図4は第1の実施の形態にかかる電気泳動表示装置における硬化性材料の隔壁への圧着状態を示す断面図、図5は第1の実施の形態にかかる電気泳動表示装置における硬化工程を示す断面図、図6は第1の実施の形態にかかる電気泳動表示装置における分解工程終了後を示す断面図である。
まず、図1に示すように電気泳動表示装置100は、第1基板101と、第2基板102と、硬化性材料103b(硬化処理後の硬化性材料)と、隔壁104と、第1電極105と、第2電極106と、絶縁性液体107と、帯電泳動粒子108と、を有する構成となっている。
本電気泳動表示装置100は、例えば電子書籍や個人用の携帯情報端末(PDA)等の情報端末装置やパーソナルコンピュータ(PC)等に接続して用いられるものであり、接続先の機器から送出される画像データや文字データ等の表示をおこなう表示装置である。
また、本電気泳動表示装置100の駆動方式については、液晶表示素子等と同様、例えば単純マトリクス駆動やアクティブマトリクス駆動等、をおこなう駆動回路を用い、各画素のON,OFFの切り替えを電圧信号によっておこなう。
電気泳動表示装置100の基板となる第1基板101及び第2基板102は、互いに所定間隙を開けた対向する位置に配置されており、第2基板102上であって第1基板101と第2基板102との間隙側には硬化性材料103bが積層されている。さらに、第1基板101と、硬化性材料103bが積層された第2基板102との間隙は隔壁104によって複数の領域が形成される。
この第1基板101及び第2基板102には、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリカーボネート(PC)やポリエーテルサルフォン(PES)等のプラスチックフィルムの他、ガラスや石英等を用いる。なお、第2基板102には光透過性のある透明な材料を使用する必要があるが、第1基板101には、ポリイミド(PI)などの着色されているものを用いてもよい。
硬化性材料103bには、絶縁性液体107と混ざらない『−O−』、『−CH−O−』、『−OH』のうち少なくとも一つを構成要素に含んでいる化合物や、もしくは『−CH−CH−O−』が繰り返し結合されているポリエチレングリコールユニットを含む化合物が用いられる。
なお、硬化性材料103bは、重合性モノマーや重合性オリゴマーであってもよい。このモノマーやオリゴマーは、単官能性であっても、多官能性であってもよく、さらに、モノマーとオリゴマーとの混合物、あるいは、単官能性化合物と多官能性化合物の混合物等、であってもよい。また、硬化性材料103bは、上述した以外にも絶縁性液体107に混ざらないものであれば特に限定されるものではない。
隔壁104には、第1基板101及び第2基板102と同一の材料やアクリルなどの感光性樹脂が用いられる。なお、隔壁104の形成には、例えば感光性樹脂層を塗布した後で露光及びウエット現像をおこなう方法や別途作成した隔壁を接着する方法等、どのような方法を用いてもよく、さらに、隔壁104と第1基板101とを一体成型によって形成してもよい。
第1電極105は、第1基板101の上面であって絶縁性液体107に近接する位置に配置される。また、第2電極106は、隔壁104の下部であって第1基板101と絶縁性液体107とに近接する位置に配置される。
この第1電極105は、光反射層として利用する場合には、例えば銀(Ag)やアルミニウム(Al)等の光反射率の高い材料が用いられ、第2基板102から入射する光を反射する反射層の機能を有する。このとき、第1電極105を白色表示として利用する場合には、第1電極105の表面に光が乱反射するような凹凸を形成するか、或いは第1電極105上に光散乱層を形成する。
また、第2電極106は、パターニング可能な導電性材料にて形成され、チタン(Ti)、Al、銅(Cu)等の金属、或いは、カーボンや銀ペースト、或いは有機導電膜にて形成される。なお、帯電泳動粒子108へ電荷が流入するのを防ぐため、第1電極105及び第2電極106の各表面に表面絶縁層を形成するようにしてもよい。
そして、帯電泳動粒子108が絶縁性液体107中に分散される分散液は、第1基板101と、硬化性材料103bが積層された第2基板102と、隔壁104とによって仕切られる複数の領域に充填される。
この絶縁性液体107には、イソパラフィン、シリコーンオイル及びキシレン、トルエン等の非極性溶媒であって透明なものが用いられる。また、帯電泳動粒子108には、絶縁性液体107内で正極性又は負極性の帯電特性を示す着色された材料を用い、無機顔料、有機顔料、カーボンブラック、或いは、それらを含有させた樹脂等が用いられる。なお、帯電泳動粒子108の粒径は、通常0.01μm〜50μm程度のものを使用できるが、好ましくは、0.1μm〜10μm程度のものを用いるとよい。
一方、電気泳動表示装置100が表示をおこなう際には、帯電泳動粒子108が図1に示すような状態となる。例えば、図1の左半に示す画素aは、第1電極105と第2電極106とによって印加される電界により、帯電泳動粒子108が第2電極106の近傍に分布した状態を示している。帯電泳動粒子108が、第2電極106の近傍に分布されると、入射光は帯電泳動粒子108に覆われていない第1電極105によって反射され、明表示の状態となる。例えば、第1電極105が白色であれば、第2基板102の上面側からの画素aは白色に見える。
また、図1及び図2の右半に示す画素bは、第1電極105と第2電極106とによって印加される電界により、帯電泳動粒子108が第1電極105の近傍に分布した状態を表すものである。帯電泳動粒子108が、第1電極105の近傍に分布されると、入射光は第1電極105が帯電泳動粒子108によって覆われているため、帯電泳動粒子108に吸収され、暗表示の状態となる。例えば、帯電泳動粒子108が黒色であれば、第2基板102の上面側からの画素bは黒色に見える。
なお、上述した例では第1電極105を白色とし、帯電泳動粒子108を黒色としたが、これらを着色する色については特に制限するものではない。例えば、第1電極105や帯電泳動粒子108を、RGB等に視認できる色の画素として並べることによってカラー表示をおこなってもよい。
また、ここでいう電極の色は、必ずしも電極自体が着色されているのではなく、これらの電極上に着色層を配置したり、或いはこれらの電極の一部又は全てを透明として各電極の下方に着色層や反射層を配置することによって実現してもよい。
ここで、第1の実施の形態にかかる電気泳動表示装置100の分散液の封入過程を説明する。まず、図2に示すように、予め第1基板101上には隔壁104を用いて図1の画素a,bとなる領域が形成される。それら各領域には、第1電極105及び第2電極106が各々設けられ、さらに、帯電泳動粒子108が絶縁性液体107に分散されている分散液がインクジェット方式等により充填される。
次いで、分解性材料109が、隔壁104によって形成された領域に充填された分散液の液界面上に積層される。分解性材料109が積層された層(以下、分解性材料層という)は積層直後は液状であってもよく、その場合は図2に示すように帯電泳動粒子108が分解性材料層中に混入することがある。或いは分解性材料層の表面に吸着することもある。従来の封止方法では、これがそのまま固定されてしまうのであったが、本発明では、後の工程で分解性材料層を分解するので、混入または吸着した帯電泳動粒子は再び絶縁性液体中に戻り、泳動性を回復する。
分解性材料109は、図4にて後述する分解処理をおこなう前には絶縁性液体107に混ざりにくく、分解処理をおこなった後には易溶性となるものである。絶縁性液体107は、多くの場合炭化水素系溶媒が用いられるので、本第1の実施の形態における分解性材料109には、炭化水素系溶媒に対して相溶性を持たず、熱を加えて分解した際に絶縁性液体107に対して易溶性となる熱溶解性樹脂であるノルボルネン樹脂等が用いられる。
なお、この分解性材料109は、隔壁104との親和性が低いことが好ましい。また、分解性材料109と隔壁104との間に親和性がある場合には、隔壁104の親和性を除去する処理を施してもよく、例えば四フッ化炭素等によるエッチング処理等、を施す。
次に、紫外線硬化樹脂である硬化性材料103a(硬化処理前の硬化性材料)を第2基板102上に塗布する。この硬化性材料103aには、紫外線を照射した際に硬化される紫外線硬化樹脂が用いられ、塗布する第2基板102の表面に対して親和性を有することが好ましい。
なお、第2基板102の表面に対して所望の親和性を有さない場合には、親和性を与える処理を施してもよく、例えば酸素プラズマ等によるアッシング処理等、を施す。
次いで、上述した第2基板102上に塗布した硬化性材料103aは、図3に示すように、分散液の液界面上に積層された分解性材料109の上に積層される。積層後、この硬化性材料103aと分解性材料109とは混じり合わないようにする。硬化性材料103aが積層された層(以下、硬化性材料層とする)もしくは前述した分解性材料層を半硬化状にするか、もしくは相互に難溶性の材料を選択するとよい。
次に、第2基板102の上面に圧力を加えて、硬化性材料層と隔壁104の上面が当接するように第2基板102を押し付ける。図4に示すように、硬化性材料103aの層まで隔壁104が差し込まれるようにするとさらに好ましい。
前述したように、硬化性材料103aは隔壁104との親和性が高く、分解性材料109は隔壁104との親和性が低い。これにより、第2基板102に圧力が印加されると、隔壁104の近傍の分解性材料109は分散液側に移動し、図4に示すように硬化性材料103aと隔壁104とが接触し、圧着される。
硬化性材料103aと隔壁104とが圧着された状態で、硬化性材料103aを硬化する。図5に示すように、第2基板102の上面側から、硬化性材料103aに対して紫外線照射装置等により紫外線110が照射される。これにより、硬化性材料103aが硬化し、図5に示す硬化性材料103bとなる。
その後、熱溶解性樹脂である分解性材料109に対して、ヒーターやホットプレート等により熱を加えて分解性材料109を分解する。分解後の様子を図6に示す。上述のように、分解性材料109は分解後、絶縁性液体107に溶解するので、分解性材料109に吸着或いは混入していた帯電泳動粒子108は開放されて分散媒中にもどる。
このように、硬化性材料103aの硬化処理の後、分解性材料109の分解処理がおこなわれる。分解性材料109は、分解処理をおこなう前には絶縁性液体107に混ざりにくい性質を備えているが、液体或いは液体に近い材料が用いられるため、帯電泳動粒子108を吸着することがある。しかし、分解性材料109と硬化性材料103aとは混じり合わない材質同士が用いられるため、分解性材料109に帯電泳動粒子108が吸着したとしても硬化性材料103aに吸着したり混ざり込むことはない。
そのため、分解性材料109の上層にある硬化性材料103aが先に硬化され、その後で分解性材料109が分解されても帯電泳動粒子108が硬化性材料103bに吸着或いは固着されることはなくなる。硬化性材料103aが硬化された後で、帯電泳動粒子108が吸着されている分解性材料109を分解処理し、絶縁性液体107中に溶解させることによって、分解性材料109が吸着した帯電泳動粒子108は絶縁性液体107に再度分散される。
(実施例1)
次に、第1の実施の形態にかかる電気泳動表示装置100の構成及び製造方法を具体的な数値を用いて説明する。
例えば、図1に示した電気泳動表示装置100の大きさは、200×200画素とし、それぞれの縦横の長さは、100μm×100μmとする。そして、第1基板101は厚さ1.1mmのガラス基板を用い、画素の境界部分には隔壁104を配置する。なお、隔壁104の幅を5μmとし、高さを18μmとする。また、第1電極105は、幅80μm、高さ0.1μmとし、各画素の中央と同じ位置に合わせて配置する。さらに、第2電極106は、隔壁104上であって、幅5μm、高さ0.1μmとする。
厚さ1.1mmのガラス基板である第1基板101上には、第1電極105となるアルミニウムが成膜され、フォトリソグラフィー及びウェットエッチングによりアルミニウムがパターニングされる。そして、第1電極105上には酸化チタンを含有するアクリル樹脂層が形成されることにより、光散乱層を兼ねる。
また、第1基板101上には、第2電極106となるチタンが成膜され、フォトリソグラフィー及びドライエッチングにより各画素の境界部分にチタンがパターニングされる。さらに、パターニングされた第2電極106上には暗黒色の樹脂膜がフォトリソグラフィーにてパターニングされる。
第2電極106上には暗黒色の樹脂膜には、感光性エポキシ樹脂を塗布した後、露光及びウェット現像をおこなうことによって高さ18μmの隔壁104が形成される。隔壁104を形成した後、複数の隔壁104間に帯電泳動粒子108を分散した絶縁性液体107である分散液が充填される。絶縁性液体107にはイソパラフィン(商品名:アイソパー、エクソン社製)が用いられ、帯電泳動粒子108には粒径1〜2μm程度のカーボンブラックを含有したポリスチレン−ポリメチルメタクリレート共重合樹脂が用いられる。また、イソパラフィンには、荷電制御剤としてコハク酸イミド(商品名:OLOA1200、シェブロン社製)が含有される。分散液を充填した後、その液界面に分解性材料109としてノルボルネン樹脂を噴霧する。
次に、厚さ25μmのポリエチレンテレフタレートからなる第2基板102上に、硬化性材料103aとしてポリエチレングリコールメタクリレートを主成分とする混合物が塗布される。塗布された硬化性材料103aは、分解性材料109の上面側から硬化性材料103aと分解性材料109とが接触するように積層され、第2基板102の上面側から0.3MPaの圧力が印加され、隔壁104と硬化性材料103aとが接触し、圧着される。
次に、室温下で第2基板102の上面側から強度0.3mW/cmの紫外線を2分間照射し、硬化性材料103aに対する硬化処理をおこなう。続けて、素子全体を50℃のホットプレート上に配置して加熱することで分解性材料109に対する分解処理をおこなう。これに不図示の電圧印加回路を接続して表示装置とする。
次に、上述した電気泳動表示装置100の駆動について説明する。まず、第1電極105に印加する電圧をVd1、第2電極106に印加する電圧をVd2とする。そして、駆動電圧は、Vd1=+50V及びVd2=0V、もしくは、Vd1=−50V及びVd2=0Vとし、電圧印加時間は100msecの条件で印加すると、帯電泳動粒子108が移動することで電気泳動表示装置100の駆動が得られる。
上述のような具体的な数値で構成した電気泳動表示装置100を製造し駆動させると、硬化性材料103bに帯電泳動粒子108が吸着或いは固着せず、泳動できない帯電泳動粒子108は存在せず、良好な表示状態を得ることができる。また、帯電泳動粒子108が隔壁104を越えて画素間を移動することがなく、完全な封止がされる。
以上説明したように、第1の実施の形態にかかる電気泳動表示装置100によれば、第1基板101上に設ける隔壁104によって仕切られる複数の領域に分散液を充填し、その上面に分解性材料109を積層し、さらに第2基板102上に塗布した硬化性材料103aを第2基板102とともに分解性材料109の上面に積層し、硬化性材料103aの硬化処理と分解性材料109の分解処理とを順におこなうことにより、硬化性材料103bによって帯電泳動粒子108が吸着されるのを防止しつつ分散液を封入することができるので、コントラストが高く視認性の良い表示画質を得ることができる電気泳動表示装置を製造することができる。
なお、上記の実施形態においては、第2基板102を支持基板として硬化性材料103aを積層して封止をおこなっているが、硬化処理及び分解処理後に硬化材料103bに所望の強度がある場合には、硬化、分解工程の後、第2基板102を取り除いてもよい。或いはまた、支持基板としての第2基板102を最初から用いないで、硬化性材料103aを分解性材料109の上に直接塗布してもよい。
また、第1の実施の形態においては、第1基板101及び第2基板102はポリエチレンテレフタレート(PET)やポリカーボネート(PC)等を用いるとして説明したが、所望の結果を得ることができれば、上述した硬化性材料103bと同様の材料や化合物を用いてもよい。
<第2の実施の形態>
つぎに、本発明の第2の実施の形態にかかる異なる第2電極を備える電気泳動表示装置の例を図7を用いて説明する。図7は第2の実施の形態にかかる異なる第2電極を備える電気泳動表示装置の例を示す断面図である。なお、第2の実施の形態にかかる電気泳動表示装置700は、上記第1の実施の形態を一部変更したものであって、図7において図1と同一符号は、同一又は相当部分を示し、他の同一部分も含め、その説明を省略する。
図7に示す電気泳動表示装置700には、第2基板102と硬化性材料103bとの間に第2電極106が設けられている。材質は図1に示した第2電極106と同様のものとするが、第2基板102側に形成されるため、光透過性の材質のものによって形成される必要がある。
本電気泳動表示装置700が、表示をおこなう際の帯電泳動粒子108の状態は図7の画素a1,b1にて示されている。図7の左半に示す画素a1は、第2基板102側の第2電極106の近傍に帯電泳動粒子108が分布した状態である。また、図7の右半に示す画素b1は、第1基板101側の第1電極105の近傍に帯電泳動粒子108が分布した状態である。
このとき、例えば、第2電極106が半透明の青色と帯電泳動粒子108が白色とに着色されているとした場合に画素a1のように帯電泳動粒子108が分布されると、帯電泳動粒子108の白色の反射光が多く影響して白色に近い青色が視認される。また、画素b1のように帯電泳動粒子108が分布されると、帯電泳動粒子108の白色の反射光があまり影響せず元の青色が視認される。
一方、本電気泳動表示装置700に分散液を封入する封入過程は、第2基板102上に第2電極106を設けた後、紫外線硬化樹脂である不図示の硬化性材料103aを第2基板102上に塗布する点が、図1に示した電気泳動表示装置100の分散液の封入過程と異なる。この第2基板102上に塗布した硬化性材料103aは、図3と同様、分散液の液界面上の分解性材料109に積層された後、紫外線による硬化処理によって硬化性材料103bとなる。このような方法で帯電泳動粒子108を封入することにより、本第2の実施の形態では、帯電泳動粒子108が硬化性材料103bが積層された第2電極106側と第1電極105側とに移動することによって画素の表示をおこなう。
以上説明したように、第2の実施の形態にかかる電気泳動表示装置700によれば、電気泳動表示装置700の第2電極106が第2基板102に沿うような構成であっても、硬化性材料103bによって帯電泳動粒子108を吸着させずに分散液の中に封入することができるので、視認性が高く良好な表示品位を得ることができる電気泳動表示装置を製造することができる。
なお、第2の実施の形態においては、第2基板102を支持基板として硬化性材料103aを塗布して封止をおこなっているが、第2電極106を硬化性材料103aの内側に設けることができ、且つ、硬化処理及び分解処理後に硬化材料103bに所望の強度がある場合には第2基板102を取り除く構成としてもよい。また、第2電極106を硬化性材料103aの内部や内壁に設けることができる場合には第2基板102を最初から用いなくともよい。
また、以上で説明した、第1乃至第2の実施の形態においては、第2基板102上に硬化性材料103aを塗布し、次に絶縁性液体107の液界面に分解性材料109を積層した後、硬化性材料103aと分解性材料109とを圧着させるとして説明したが、絶縁性液体107と硬化性材料103aとの間に分解性材料109が積層できればよいものとする。例えば、第2基板102上に硬化性材料103aを塗布し、さらに硬化性材料103aに分解性材料109を塗布した後で分解性材料109を絶縁性液体107上に積層させてもよい。また、絶縁性液体107の液界面に、分解性材料109を積層した後、さらに硬化性材料103aを積層するなどしてもよい。
また、第1乃至第2の実施の形態においては、硬化性材料103aは紫外線を照射することにより硬化させるとして説明したが、所望の形状を得ることができれば、硬化方法は特に限定されるものではない。例えば、紫外線重合構造を含むアクリレート化合物、メタクリレート化合物、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテルジアクリレート、ポリエチレングリコールモノメタクリレート等を用いることができる。
また、第1乃至第2の実施の形態においては、分解性材料109は熱により分解するとして説明したが、所望の結果を得ることができれば、分解方法は特に限定されるものではない。
また、第1乃至第2の実施の形態においては、第1電極105と第2電極106との位置と数が図1又は図2のように示されたが、第1電極105と第2電極106とが一対以上配置されていれば、隔壁104の内部に配置されていてもよく、数も位置も特に限定されるものではない。また、形状についても特に限定されないものとする。
また、第1乃至第2の実施の形態においては、帯電泳動粒子108を分散させた絶縁性液体107中には、帯電泳動粒子108の帯電を制御し、安定化させるための荷電制御剤を添加してもよい。このような荷電制御剤としては、例えばモノアゾ染料の金属錯塩、サリチル酸、有機四級アンモニウム塩、ニグロシン系化合物等、を用いてもよい。
また、第1乃至第2の実施の形態においては、絶縁性液体107中には、帯電泳動粒子108同士の凝集を防ぎ、分散状態を維持するための分散剤を添加してもよい。かかる分散剤としては、例えばリン酸カルシウム、リン酸マグネシウム等のリン酸多価金属塩、炭酸カルシウム等の炭酸塩、その他無機塩、無機酸化物、或いは、有機高分子材料等、を用いてもよい。
また、第1乃至第2の実施の形態においては、図1及び図2に示す隔壁104は、画素を1つずつ仕切るように配置されるとして説明したが、1つの画素をさらに複数の副画素に仕切るように配置したり、或いは、隣接する隔壁104の間に複数の画素が含まれるように配置してもよい。
以上のように、本発明にかかる電気泳動表示装置及びその製造方法は、帯電した粒子を移動させることによって表示する反射型の表示装置として有用であり、特に、高い視認性が要求される電気泳動表示装置に適している。
第1の実施の形態にかかる電気泳動表示装置の構成の一例を示す断面図。 第1の実施の形態にかかる電気泳動表示装置における分解性材料の積層工程を示す断面図。 第1の実施の形態にかかる電気泳動表示装置における硬化性材料の積層工程を示す断面図。 第1の実施の形態にかかる電気泳動表示装置における硬化性材料の隔壁への圧着状態を示す断面図。 第1の実施の形態にかかる電気泳動表示装置における硬化工程を示す断面図。 第1の実施の形態にかかる電気泳動表示装置における分解工程終了後を示す断面図。 第2の実施の形態にかかる異なる第2電極を備える電気泳動表示装置の例を示す断面図。
符号の説明
100,700 電気泳動表示装置
101 第1基板(基板)
103a,103b 硬化性材料
104 隔壁
105 第1電極(電極)
106 第2電極(電極)
107 絶縁性液体
108 帯電泳動粒子
109 分解性材料

Claims (8)

  1. 基板の一方の面を隔壁で仕切ることによって上方に開口する複数の領域を形成する工程と、
    帯電泳動粒子を分散した液体を前記領域内に充填する工程と、
    前記液体が充填された領域の開口側から前記液体を封じるように分解性材料を積層する工程と、
    前記分解性材料を積層した層である分解性材料層の上面に硬化性材料を積層する工程と、
    前記硬化性材料を積層した層である硬化性材料層を前記隔壁に接触させて硬化する工程と、
    前記分解性材料層を分解する工程とを有することを特徴とする電気泳動表示装置の製造方法。
  2. 前記分解性材料は、前記帯電泳動粒子を分散した液体に対して相溶性を持たない材料であることを特徴とする請求項1に記載の電気泳動表示装置の製造方法。
  3. 前記分解性材料は、加熱によって分解する材料であることを特徴とする請求項1に記載の電気泳動表示装置の製造方法。
  4. 前記分解性材料は、分解後、前記帯電泳動粒子を分散した液体に溶解する材料であることを特徴とする請求項1に記載の電気泳動表示装置の製造方法。
  5. 前記硬化性材料は、前記分解性材料に対して相溶性を持たない材料であることを特徴とする請求項1に記載の電気泳動表示装置の製造方法。
  6. 前記隔壁は、表面が、前記分解性材料に対する親和性が低く、前記硬化性材料に対する親和性の高い表面であることを特徴とする請求項1に記載の電気泳動表示装置の製造方法。
  7. 前記硬化性材料を積層する工程は、該硬化性材料を形成した第2の基板を前記分解性材料の上面に積層する工程であることを特徴とする請求項1に記載の電気泳動表示装置の製造方法。
  8. 基板の一方の面に隔壁で仕切られ上方に開口を有する領域が形成され、該領域に帯電泳動粒子を分散した液体が充填され、該領域の上方に開口を封止する樹脂層が配置された電気泳動表示装置であって、
    該液体がノルボルネン樹脂の熱分解物を含有することを特徴とする電気泳動表示装置。
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