JP2006162900A - 粒子移動型表示素子の製造方法及び粒子移動型表示素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】 帯電粒子及び媒体が充填された空間を密封する際、光照射によって媒体が変性するのを防ぐことのできる粒子移動型表示素子の製造方法及び気泳動表示素子を提供する。
【解決手段】 密封工程において、対向する隔壁3及び媒体4に光重合性材料8を接触させて帯電粒子及び媒体4が充填された空間を覆った後、光重合性材料8へ光10を照射し、光重合性材料8を硬化処理することにより封止部を形成し、この封止部により空間を密封する。そして、この密封工程では、光10を臨界角以上の入射角で光重合性材料8に入射させ、光重合性材料8及び光重合性材料8と接触している媒体4の界面で光を全反射させる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、粒子を移動させることにより表示を行う粒子移動型表示素子の製造方法及び粒子移動型表示素子に関する。
近年、バックライトを用いない反射型の表示装置についての研究が盛んに行われており、その中で、特に注目度が高いのが電圧印加によって粒子を移動させることに基づき表示を行うようにした粒子移動型表示装置である。
そして、このような粒子移動型表示装置の一例として、電気泳動表示装置があり、この電気泳動表示装置は、図7に示すように所定間隙を開けた状態に配置された一対の基板101,102と、これらの基板101,102の間隙に配置された媒体である絶縁性液体104中に分散された帯電粒子105と、間隙に近接するように配置された一対の電極106,107と、を有する複数の画素を備えた電気泳動表示素子を具備している。
なお、この電気泳動表示素子は液晶表示素子に比べて表示コントラストが高い、液晶表示素子に比べて表示コントラストが高い、視野角が広い、表示にメモリー性がある、バックライトや偏光板が不要である等、種々の特徴を有している。
ここで、このような構成の電気泳動表示素子において、表示は、電極106及び電極107間に電圧を印加し、帯電粒子105を両電極間で移動させることにより行う。なお、図7において、符号aで示す画素は、電極107の側に帯電粒子105が集積した状態となっており、この状態のとき、入射光は反射層を兼ねた電極106により反射され、明表示となる。また、符号bで示す画素は、電極106側に帯電粒子105が移動した状態となっており、この状態のとき入射光は帯電粒子105に吸収され、暗表示となる。
したがって、このような電気泳動表示素子を用いて白黒表示を行うには、帯電粒子を黒色とし、この帯電粒子をシャッター駆動させれば良く、またカラー表示を行うには、帯電粒子を着色するか、他の部材を適宜着色しておけばよい。例えば、図7に示す電気泳動表示素子では、帯電粒子105として黒色の帯電粒子を用い、基板102上にカラーフィルター層を形成することによりカラー表示が可能となる。
ところで、このような従来の電気泳動表示素子において、既述したように帯電粒子105は、基板101,102の間隙中に分散しているため、拡散等により基板面内方向に変位しやすい。そして、このように帯電粒子105が変位した場合、表示画像の劣化を誘起することから、帯電粒子105の可動領域を制限する必要がある。
そこで、このような帯電粒子105の可動領域を制限する方法として、例えば図7に示すように、基板間の間隙に隔壁103を配置し、この隔壁103により基板間に複数個の微細な空洞を形成すると共にこの空洞内に帯電粒子105を封止する方法がある。そして、この封止が完全ならば、帯電粒子105の変位領域は、帯電粒子105を閉じ込めている空洞内に限定することができる。
ここで、このような従来の帯電粒子105の封止方法としては、隔壁形成後、分散系(帯電粒子105及び絶縁性液体4)と封止材との混合物をインクジェット方式により各分割画素に充填する方法がある(例えば、特許文献1参照。)。
この場合、封止材が分散系よりも比重が小さく、且つ分散系と混ざらないならば、封止材と分散系は分離し、最終的に封止材が分散系の上側に位置する状態が形成される。そして、このような状態が形成された後、封止材をUV照射や加熱等によって硬化させることにより、分散系が閉じ込められた状態を形成することができる。なお、この後、硬化させた封止材と隔壁形成基板に対する対向基板とを張り合わせることにより、電気泳動表示素子が製造される。
特開2001−343672号公報
ところが、このような従来の電気泳動表示素子の製造方法において、封止材の硬化処理を行う際、間隙に充填された絶縁性液体が変性することがあった。例えば、紫外線照射による硬化処理を行うとき、絶縁性液体にも紫外線が照射された場合、この紫外線により絶縁性液体が変性することがあった。そして、このように絶縁性液体が変性すると、帯電粒子が凝集したり、隔壁や基板等に吸着したりすることがあり、この結果、表示品位が低下する。
そこで、本発明は、このような現状に鑑みてなされたものであり、帯電粒子及び絶縁性液体(媒体)が充填された空間を密封する際、光照射によって絶縁性液体(媒体)が変性するのを防ぐことのできる電気泳動表示素子(粒子移動型表示素子)の製造方法及び電気泳動表示素子(粒子移動型表示素子)を提供することを目的とするものである。
本発明は、隔壁により仕切られた密封空間に充填された帯電粒子及び前記帯電粒子を分散させる媒体と、前記密封空間に近接するように配置された複数の電極とによって形成された複数の画素を備えた粒子移動型表示素子の製造方法において、基板に複数の前記隔壁を形成する隔壁形成工程と、対向する前記隔壁と前記基板との間に形成される空間に前記帯電粒子及び媒体を充填する充填工程と、前記対向する隔壁及び前記媒体に光重合性材料を接触させて前記帯電粒子及び媒体が充填された前記空間を覆った後、前記光重合性材料へ光を照射し、該光重合性材料を硬化処理することにより形成した封止部により前記空間を密封する密封工程と、を備え、前記密封工程では、前記光を臨界角以上の入射角で前記光重合性材料に入射させ、前記光重合性材料及び該光重合性材料と接触している前記媒体の界面で前記光を全反射させることを特徴とするものである。
本発明によれば、光重合性材料へ光を照射し、光重合性材料を硬化処理することにより形成した封止部によって帯電粒子及び媒体が充填された空間を密封する密封工程の際、光を臨界角以上の入射角で光重合性材料に入射させ、光重合性材料及び光重合性材料と接触している媒体の界面で光を全反射させることにより、媒体が光照射によって変性するのを防ぐことができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る粒子移動型表示素子の製造方法により製造された粒子移動型表示素子の一例である電気泳動表示素子の構成を示す図である。
図1に示すように、この電気泳動表示素子は、観測者側の第1基板1と、この第1基板1と所定間隙を設けた状態に配置された第2基板2と、これら第1基板1及び第2基板1,2の間隙に配置された隔壁3と、隔壁3の上端部側に設けられた封止部8Aと、第1基板1及び第2基板1,2と隔壁3の間隙に配置された媒体である絶縁性液体4及び絶縁性液体内に分散された複数の帯電粒子5と、第2基板2上に配置され、反射層の機能を兼ねた第1電極6と、隔壁3の一部として形成されている第2電極7とによって形成された複数の画素20(20a,20b)を備えている。
そして、このような構成の電気泳動表示素子において、表示は、封止部8Aにより密封された密封空間に近接するように配置された第1電極6及び第2電極7間に電圧を印加し、帯電粒子5を両電極間で移動させることにより行う。なお、図1において、左側の画素20aは、第2電極7の側に帯電粒子5が集積した状態となっており、この状態のとき、入射光は反射層を兼ねた第1電極6により反射され、明表示となる。また、右側の画素20bは、第1電極6側に帯電粒子5が移動した状態となっており、この状態のとき入射光は帯電粒子5に吸収され、暗表示となる。
次に、このような構成の電気泳動表示素子の製造方法について説明する。
まず、図2の(a)に示すように、封止部8Aを形成するための封止材である光重合性材料8を第1基板1上に配する(塗布する)。なお、本実施の形態においては、光重合性材料8として、例えば紫外線硬化樹脂を用いる。ここで、この光重合性材料8は、紫外線に対する屈折率が絶縁性液体4より大きく、また第1基板1表面に対して親和性を有することが好ましい。なお、第1基板1表面に所望の親和性がない場合には、親和性を付与する処理、例えば酸素プラズマ等によるアッシング処理(表面処理)を施すようにする。
次に、図2の(b)に示すように第1電極6が形成された第2基板2上に沿うように配置された第2電極7上に隔壁3を形成し、このような隔壁形成工程の後、対向する隔壁3,3と第2基板2との間に形成される空間Sに、例えばインクジェット方式により、図2の(c)に示すように絶縁性液体4と、絶縁性液体4に分散された帯電粒子5を充填させる。
さらに、このような充填工程の後、隔壁3の上方に第1基板1を配し、この第1基板1に対し上方から圧力を加えることにより第1基板1を、光重合性材料8が隔壁3及び絶縁性液体4と接触するように配置する。ここで、この場合、光重合性材料8と絶縁性液体4は混ざらないことが望ましい。また、この場合、光重合性材料8は隔壁3に対して親和性が有することが望ましい。なお、この場合、光重合性材料8は隔壁3の少なくとも端部の一部と接触すれば良いが、隔壁端部全体と接着していることが好ましく、さらに図2の(d)に示すように光重合性材料8が隔壁端部全体と隔壁側面にも接着しているほうがより好ましい。
次に、図3に示すように、第1基板1の光重合性材料8が配された面と反対側の面に、光が透過する上面が傾斜したくさび状の光透過性材料9を取り外し可能に接触させる。なお、このとき、第1基板1と光透過性材料9の間に不図示の屈折率マッチング液を充填させても良く、この場合、屈折率マッチング液の屈折率、第1基板1の屈折率及び光透過性材料9の屈折率は、屈折率マッチング液と第1基板1の界面、並びに屈折率マッチング液と光透過性材料9の界面で全反射が生じないような値であればよい。
この後、図3に示すように、光透過性材料9に向けて紫外線10を照射し、紫外線10による光重合性材料8の硬化処理を行う。なお、11は紫外線10の反射光である。ここで、光透過性材料9に向けて照射する紫外線10の光重合性材料8に対する入射角について説明する。
今、図4に示すように材料1の屈折率をn、材料1に接する材料2の屈折率をnとし、屈折率がn>nの関係を満たすとき、光が全反射する臨界角(θr)は、
θr=sin−1(n/n
となる。
したがって、材料1と材料2の界面の法線からの入射角θ(以下、入射角度は界面平面の法線からの角度とする)が臨界角(θr)以上の角度であれば、入射光は界面で全反射する。逆に、入射角θが臨界角(θr)以下の角度であれば、入射光の一部が透過光となり、材料2内部に光が進行する。
ここで、図4の材料1を光重合性材料8、材料2を絶縁性液体4とすれば、光重合性材料8を紫外線照射によって硬化させ、封止部8A(図1参照)を形成し、封止部8Aにより空間S(図2の(b)参照)を密封する密封工程において、図3に示す光透過性材料9を経て入射する光である紫外線10の入射角が臨界角(θr)以上の角度であれば、入射光である紫外線10は光重合性材料8と絶縁性液体4の界面で全反射する。
つまり、光透過性材料9を透過させて紫外線10を臨界角(θr)以上の角度で入射させた場合、紫外線10が光重合性材料8と絶縁性液体4の界面で全反射し、反射光11となるので、紫外線10が絶縁性液体内に進行することなく、光重合性材料8を硬化させることができる。この結果、絶縁性液体中に照射光で変性する物質が含まれていたとしても、絶縁性液体4が変性することなく、表示品位の低下を防ぐことができる。
一方、紫外線10の入射角が臨界角(θr)以下の角度であれば、紫外線10の一部が絶縁性液体内に進行する。例えば図5に示すように、光透過性材料9が設けられず、紫外線10の第1基板1(光重合性材料8)に対する入射角が0度の場合、紫外線10は光重合性材料8と絶縁性液体4の界面で全反射することなく、大部分の光は帯電粒子を含んだ絶縁性液体中に透過光12として進行する。そして、このように絶縁性液体中に透過光12が進行した場合、絶縁性液体中に紫外線10で変性する物質が含まれていると、絶縁性液体4が変性し、この結果、帯電粒子が凝集するなどして表示品位が低下する。
したがって、絶縁性液体4が光照射によって変性する物質を含んでいる場合においても、紫外線10を光重合性材料8と絶縁性液体4の界面で全反射させることにより、表示品位の低下を防ぐことができる。なお、紫外線10の光透過性材料9に対する入射角は、光重合性材料8と絶縁性液体4の界面で全反射する値であれば、特に限定しない。
そして、このような密封工程が終了した後、光透過性材料9を取り除くことで、電気泳動表示素子の製造が完成する。
このように、光重合性材料8へ紫外線10を照射し、光重合性材料8を硬化処理することにより封止部8Aを形成し、この封止部8Aによって帯電粒子5及び絶縁性液体4が充填された空間を密封する密封工程の際、紫外線10を臨界角以上の入射角で光重合性材料8に入射させ、光重合性材料8と絶縁性液体4との界面で光を全反射させることにより、絶縁性液体4が光照射によって変性するのを防ぐことができる。この結果、良好な表示品位を得ることができる。
なお、本実施の形態における電気泳動表示素子の構成部材の材料等は以下の通りである。
第1基板1や第2基板2には、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリカーボネート(PC)やポリエーテルサルフォン(PES)等のプラスチックフィルムの他、ガラスや石英等を使用することができる。また、電気泳動表示素子を反射型とした場合、観察者側に配置される方の第1基板1や封止部8Aには光を透過する材料を使用する必要があるが、他方の第2基板2には、ポリイミド(PI)などの着色されているものを用いてもよい。
絶縁性液体4には、イソパラフィン、シリコーンオイル及びキシレン、トルエン等の非極性溶媒であって透明なものを使用すると良い。帯電粒子5としては、着色されていて絶縁性液体中で正極性または負極性の良好な帯電特性を示す材料を用いると良く、例えば、各種の無機顔料や有機顔料やカーボンブラック、或いは、それらを含有させた樹脂を使用すると良い。また、帯電粒子5の粒径は通常0.01μm〜50μm程度のものを使用できるが、好ましくは、0.1から10μm程度のものを用いると良い。
なお、これら絶縁性液体4や帯電粒子5中には、帯電粒子5の帯電を制御し、安定化させるための荷電制御剤を添加しておくと良い。かかる荷電制御剤としては、モノアゾ染料の金属錯塩やサリチル酸や有機四級アンモニウム塩やニグロシン系化合物などを用いると良い。
また、絶縁性液体中には、帯電粒子同士の凝集を防ぎ、分散状態を維持するための分散剤を添加しておいても良い。かかる分散剤としては、リン酸カルシウム、リン酸マグネシウム等のリン酸多価金属塩、炭酸カルシウム等の炭酸塩、その他無機塩、無機酸化物、あるいは有機高分子材料などを用いることができる。
第2電極7は、パターニング可能な導電性材料にて形成すると良く、例えば、チタン(Ti)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)等の金属あるいは、カーボンや銀ペースト、あるいは有機導電膜にて形成すると良い。また、第1電極6は鏡面反射層、あるいは散乱性を有した反射層の機能も兼用させても良い。この場合、第1電極6は、銀やAl等の光反射性の高い材料にて形成すると良い。さらに、第1電極6及び第2電極7の表面には絶縁層を形成し、電極同士の絶縁や、電極から帯電粒子への電荷注入を防止すると良い。
隔壁3には、基板と同一の材料を用いても良く、アクリルなどの感光性樹脂を用いても良い。また、隔壁形成にはどのような方法を用いても良く、例えば感光性樹脂層を塗布した後、露光及びウエット現像を行う方法、又は別に作成した障壁を接着する方法、印刷法によって形成する方法等を用いることができる。なお、隔壁3と第2基板2とを一体成型により形成しても良い。
光重合性材料8は、硬化工程における照射光(紫外線)が絶縁性液体4との界面で全反射することが可能で、絶縁性液体4に混ざらないものであれば特に限定しない。なお、入射光を全反射することが可能な光重合性材料8としては、屈折率が絶縁性液体4の屈折率より大きければ良く、例えば絶縁性液体として屈折率1.4のイソパラフィン(エクソン社製、商品名:アイソパー)を用いた場合、屈折率1.5の光重合性材料(大日本インキ化学工業社製、商品名:LUMICURE MIA200)を利用することができる。
また、絶縁性液体4と混ざらない光重合性材料8としては、−O−、−CH−O−、−OHのうち少なくとも一つを構成要素に含んでいる化合物であることが望ましい。また、−CH−CH−O−が繰り返し結合しているポリエチレングリコールユニットを含む化合物でも構わない。
特に、光重合法が紫外線重合である場合、光重合性材料8として紫外線重合構造を含むアクリレート化合物あるいはメタクリレート化合物を利用することができる。例えば、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテルジアクリレート、ポリエチレングリコールモノメタクリレートを利用することができる。
また、光重合性材料8は重合性モノマーや重合性オリゴマーであっても構わない。これらモノマーやオリゴマーが単官能性であっても、多官能性であっても構わない。更に、モノマーとオリゴマーとの混合物あるいは単官能性化合物と多官能性化合物の混合物であっても構わない。
光透過性材料9は、光が透過するものであれば特に限定しないが、入射光が光重合性材料8と絶縁性液体4の界面で全反射するように設計されていればよい。なお、好ましくは、屈折率が絶縁性液体4よりも大きいものを用いる。
ところで、例えば第1基板1上に塗布した光重合性材料8の膜厚が十分に薄い場合、第1基板1としては、屈折率が絶縁性液体4より大きいものを用いたほうが望ましい。これは、既述した密封工程(光照射工程)において、第1基板1と光重合性材料8の界面で紫外線が全反射する条件であっても、第1基板1側から光重合性材料8へしみ出した紫外線(エバネッセント波)によって、光重合性材料8を硬化することが可能であるからである。なお、この場合、光重合性材料8の屈折率を絶縁性液体4と同値に置き換えて、入射光が第1基板1と光重合性材料8の界面で全反射するように光照射を行えばよい。
一方、これまでの説明では、まず第1基板1上に光重合性材料8を塗布し、次に光重合性材料料8と絶縁性液体4を接触させたが、第1基板1と絶縁性液体4の間に、光重合性材料8を配置できれば、この方法に限定されるものではない。例えば、絶縁性液体4の液界面に、光重合性材料8を塗布した後、光重合性材料8の硬化処理を行っても良く、また硬化処理後に光重合性材料8に所望の強度がある場合には、第1基板1が無い構成でも構わない。
また、これまでの説明では、第1基板1を支持基板として光重合性材料8を塗布して封止を行っているが、硬化処理に光重合性材料8に所望の強度がある場合には、第1基板1を取り除いても構わない。
さらに、図1では、第2電極7は隔壁3と第2基板2との間に配置されているが、第2電極7は隔壁3の内部、あるいは隔壁3表面を被うように形成しても、隔壁3と第1基板1との間に配置しても良い。また図1に示す隔壁3は、画素を1つずつ仕切るように配置されているが、例えば1つの画素をさらに複数に仕切るように配置されていても良い。また、隔壁3は、複数の画素を仕切るように配置されていても(つまり、隣接する隔壁の間に複数の画素が含まれていても)良い。
また、各画素に含まれる電極数は第1電極と第2電極が一対以上あれば特に限定はされず、第1電極6と第2電極7の配置位置や、形状についても特に限定されるものではない。
さらに、図3に示す光照射方法では、くさび状の光透過性材料9を第1基板1上に配置しているが、これに限られるものではなく、光透過性材料9は、入射光が光重合性材料8と絶縁性液体4の界面で全反射するように設計されていれば良く、例えば、図6に示すように、入射光(紫外線)10が光重合性材料8と絶縁性液体4の界面で全反射するように設計された複数の三角柱状の光透過性材料9を第1基板1上に並設するようにしても良い。
以下、実施例に沿って本発明を更に詳細に説明する。
本実施例では、図1に示す電気泳動表示素子において、一つの画素の大きさを100μm×100μmとし、第2基板2には厚さ1.1mmのガラス基板を用い、画素の境界部分に配置される隔壁3は、幅を5μm、高さを18μmとする。また、反射層を兼ねる第1電極6は各画素の中央部分に配置し、幅90μm、厚さ0.1μmとする。さらに、第2電極7は画素境界部分(隔壁3と第2基板2との間)に配置し、幅5μm、厚さ0.1μmとする。
さらに、この電気泳動表示素子の各画素には不図示の薄膜トランジスタ(TFT)が形成されており、これに不図示の電圧印加回路を接続して表示装置とする。
次に、このような本実施例に係る電気泳動表示素子の製造方法について説明する。
まず、厚さ1.1mmのガラス基板を第2基板2とし、第2基板上にアルミニウムを成膜し、フォトリソグラフィー及びウェットエッチングによりアルミニウムをパターニングして第1電極6を形成する。次に、第1電極6上に酸化チタンを含有するアクリル樹脂層を形成する。なお、本実施例では、第1電極6は光反射層を兼ねている。
次に、第2電極7用にチタンを成膜し、フォトリソグラフィー及びドライエッチングにより各画素の境界部分にチタンをパターニングする。形成した第2電極7上に暗黒色の樹脂膜をフォトリソグラフィーにてパターニングする。次に、暗黒色樹脂膜上に隔壁3を形成する。隔壁3は感光性エポキシ樹脂を塗布した後、露光及びウェット現像を行うことにより形成する。
次に、このように形成された隔壁3間に絶縁性液体4及び帯電粒子5を充填する(充填工程)。ここで、絶縁性液体4にはイソパラフィン(商品名:アイソパー、エクソン社製)を用い、帯電粒子5には粒径1〜2μm程度のカーボンブラックを含有したポリスチレン−ポリメチルメタクリレート共重合樹脂を使用する。なお、イソパラフィンには、荷電制御剤としてコハク酸イミド(商品名:OLOA1200、シェブロン社製)を含有させる。
次に、光重合性材料8として、ポリエチレングリコールメタクリレートを主成分とする、屈折率が1.5の混合物を第1基板1に塗布する。ここで、第1基板1として厚さ25μmのポリエチレンテレフタレートを用いる。この後、光重合性材料8を第2基板2方向に向け、光重合性材料8と絶縁性液体4とを接触するように配置する。
次に、第1基板1に観察方向から0.3MPaの圧力を印加し、隔壁3と光重合性材料8とを接触させ、この後、第1基板1上にくさび状の光透過性材料9を配置する。なお、この際、予め、光透過性材料9の表面上に屈折率が1.5の屈折率マッチング液を塗布し、屈折率マッチング液を第1基板1と接触するように配置することで、第1基板1と光透過性材料9を屈折率マッチング液で密着させる。なお、光透過性材料9として、屈折率が1.5のアクリルレート化合物材料を使用する。
次に、室温下で強度0.3mW/cmの紫外線を2分間照射し、光重合性材料8の硬化処理を行うことにより、封止部を形成し、空間を密封する密封する(密封工程)。この際、光透過性材料9に対して真上から紫外線を照射することで、光重合性材料8と絶縁性液体4の界面で紫外線を全反射させる。なお、この後、光透過性材料を取り除くことで、電気泳動表示素子の製造が完成し、この電気泳動表示素子に不図示の電圧印加回路を接続して表示装置とする。
そして、この表示装置の電圧印加回路に電圧を印加し、電気泳動表示素子を駆動すると、電気泳動表示素子は良好に駆動し、移動することのできない帯電粒子は存在せず、良好なコントラストが得られる。また、帯電粒子が隔壁を越えて画素間を移動することがなく、完全に封止することができる。
本発明の実施の形態に係る粒子移動型表示素子の製造方法により製造された粒子移動型表示素子の一例である電気泳動表示素子の構成を示す図。 上記電気泳動表示素子の製造方法を説明する図。 上記電気泳動表示素子の製造方法における封止材の硬化方法の一例を説明する図。 全反射の理論を説明するための概念図。 上記電気泳動表示素子の製造方法において、光が絶縁性液体中に進行する様子を説明する図。 上記電気泳動表示素子の製造方法における封止材の硬化方法の他の例を説明する図。 従来の電気泳動表示素子の構成を示す図。
符号の説明
1 第1基板
2 第2基板
3 隔壁
4 絶縁性液体
5 帯電粒子
6 第1電極
7 第2電極
8 光重合性材料
8A 封止部
9 光透過性材料
10 紫外線
11 反射光
12 透過光
20 画素
S 空間

Claims (8)

  1. 隔壁により仕切られた密封空間に充填された帯電粒子及び前記帯電粒子を分散させる媒体と、前記密封空間に近接するように配置された複数の電極とによって形成された複数の画素を備えた粒子移動型表示素子の製造方法において、
    基板に複数の前記隔壁を形成する隔壁形成工程と、
    対向する前記隔壁と前記基板との間に形成される空間に前記帯電粒子及び媒体を充填する充填工程と、
    前記対向する隔壁及び前記媒体に光重合性材料を接触させて前記帯電粒子及び媒体が充填された前記空間を覆った後、前記光重合性材料へ光を照射し、該光重合性材料を硬化処理することにより形成した封止部により前記空間を密封する密封工程と、
    を備え、
    前記密封工程では、前記光を臨界角以上の入射角で前記光重合性材料に入射させ、前記光重合性材料及び該光重合性材料と接触している前記媒体の界面で前記光を全反射させることを特徴とする粒子移動型表示素子の製造方法。
  2. 前記光重合性材料の屈折率は、前記媒体の屈折率よりも大きいことを特徴とする請求項1記載の粒子移動型表示素子の製造方法。
  3. 前記光重合性材料は基板部材に配され、前記密封工程では、前記基板部材を隔壁側に押し付けることにより、該光重合性材料を前記対向する隔壁及び前記媒体に接触させることを特徴とする請求項1又は2記載の粒子移動型表示素子の製造方法。
  4. 前記基板部材の前記光重合性材料が配された面と反対側の面に前記光が透過する光透過性材料を取り外し可能に設け、前記光透過性材料を、前記光を臨界角以上の入射角で前記光重合性材料に入射させるように構成したことを特徴とする請求項3記載の粒子移動型表示素子の製造方法。
  5. 前記基板部材の屈折率は、前記媒体の屈折率よりも大きいことを特徴とする請求項3又は4記載の粒子移動型表示素子の製造方法。
  6. 前記媒体は絶縁性液体であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の粒子移動型表示素子の製造方法。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の粒子移動型表示素子の製造方法を用いて製造されることを特徴とする粒子移動型表示素子。
  8. 前記基板部材を前記複数の隔壁が形成された基板と所定間隔を設けられる対向基板としたことを特徴とする請求項7記載の粒子移動型表示素子。
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