JP2006259456A - 粒子移動型表示素子及び粒子移動型表示装置並びに粒子移動型表示素子の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 マージンを大きく取ることなく第1電極と隔壁と第2電極との位置合わせ精度を向上させることのできる粒子移動型表示素子及び粒子移動型表示装置並びに粒子移動型表示素子の製造方法を提供する。
【解決手段】 所定間隙を開けた状態に配置される観察者側基板2、後方基板1及び基板間の間隙を一定に保持する隔壁6により囲まれた空間Sに配された複数の帯電粒子7の分布を、空間Sに面して配置された第1電極3及び第2電極4a,4b間に印加した電圧により変化させて表示を行う。そして、隔壁6を後方基板1側から観察者側基板2側に広がるテーパー形状とすると共に、第1電極3を後方基板1側に、第2電極4aを隔壁6の側面に沿って設けるようにすることにより、第2電極4aをセルフアライメントで形成することができる。
【選択図】 図1
【解決手段】 所定間隙を開けた状態に配置される観察者側基板2、後方基板1及び基板間の間隙を一定に保持する隔壁6により囲まれた空間Sに配された複数の帯電粒子7の分布を、空間Sに面して配置された第1電極3及び第2電極4a,4b間に印加した電圧により変化させて表示を行う。そして、隔壁6を後方基板1側から観察者側基板2側に広がるテーパー形状とすると共に、第1電極3を後方基板1側に、第2電極4aを隔壁6の側面に沿って設けるようにすることにより、第2電極4aをセルフアライメントで形成することができる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、帯電粒子を移動させて表示を行う粒子移動型表示素子及び粒子移動型表示装置並びに粒子移動型表示素子の製造方法に関し、特に第1電極と隔壁と第2電極との位置合わせに関するものである。
近年、コンピューターの普及による情報化の進展により、より視認性がよく疲労の少ない表示装置が求められており、粒子移動型表示装置の一つの技術候補として電気泳動表示装置が注目され、各所で研究開発が行われている。
ここで、この電気泳動表示装置は、粒子を移動させて表示を行う電気泳動表示素子を備えており、このような電気泳動表示素子は、液晶表示素子に比べて表示コントラストが高い、視野角が広い、表示にメモリー性がある、バックライトや偏光板が不要である等、種々の特徴を有している。
ところで、このような電気泳動表示素子としては、所定間隙を開けた状態に配置された基板間に配した複数の帯電粒子の分布を、第1電極及び第2電極間に印加した電圧により変化させて表示を行うという構成のものがある。
さらに、このような電気泳動表示素子の一例としては、画素の開口部に第1電極を、開口部の周囲に配置される隔壁近傍に第2電極を設け、これら第1電極面と第2電極面との間を電圧を印加して帯電粒子を移動させることによって表示を行うものがある(例えば、特許文献1参照。)。そして、このように構成された電気泳動表示素子は、開口率の高いセル設計を実現できる点で優れている。
電気泳動表示装置以外に、同じく粒子の移動によってコントラストを得る粒子移動型表示装置として、トナーに電荷を注入して移動させるいわゆるトナーディスプレイ方式が特許文献2に提案されている。
ところで、このような従来の電気泳動表示素子及び電気泳動表示装置においては、電気泳動表示素子を製造する際には、液晶表示装置等と同様に、一般的には基板上に成膜とフォトリソグラフィーを繰り返して、各種電極、絶縁層、隔壁などの表示部分を形成していく。
そして、このような電気泳動表示素子の製造方法において、中でも帯電粒子の移動現象と密接に関係する電界分布を支配する、各画素に設けられた第1電極パターンと第2電極パターンとの位置関係や、これら電極パターンと隔壁パターンとの位置関係は設計上の重要なファクターであるため、これら電極パターンと隔壁パターンは精密に位置合わせされる必要がある。
しかしながら、位置合わせ精度には機械的な限界があるため、各パターンを形成する際は、各パターンの位置ずれを見込んで、各部材の寸法を設定せねばならず、ある程度マージンをもって設計することが必要となる。
ここで、設計上必要な具体的なマージンとしては、画素開口部に設けられた第1電極と隔壁との位置合わせ、隔壁と隔壁近傍に設けられた第2電極との位置合わせ、或は隔壁とこれら第1及び第2電極との位置合わせが挙げられる。そして、これらの中でも、立体的な構造である隔壁とその近傍に形成する第2電極との位置合わせは比較的困難であるため、大きなマージンが必要となる。このため、隔壁近傍の第2電極の幅を広げる必要がある。
しかし、このようなマージンをとるために隔壁近傍の第2電極幅を広げてしまうと、それは同時に開口部を狭めることになり、電気泳動表示素子の特徴である高い開口率の実現が困難になるという問題があった。さらに、電気泳動表示素子の高精細化に伴い画素の配列ピッチが縮小化されると、このピッチに対して各部のマージンの割合が大きくなり、さらに開口率の低下を招くという問題もあった。
そこで、本発明は、このような現状に鑑みてなされたものであり、マージンを大きく取ることなく第1電極と隔壁と第2電極との位置合わせ精度を向上させることのできる粒子移動型表示素子及び粒子移動型表示装置並びに粒子移動型表示素子の製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明は、所定間隙を開けた状態に配置される観察者側基板及び後方基板と、基板間の間隙を一定に保持する隔壁と、前記観察者側基板、前記後方基板及び前記隔壁により囲まれた空間に配された複数の帯電粒子と、前記空間に面して配置された第1電極及び第2電極とを備え、前記電極間に印加した電圧により前記帯電粒子の分布を変化させて表示を行う粒子移動型表示素子において、
前記隔壁を後方基板側から観察者側基板側に広がるテーパー形状とすると共に、前記第1電極を前記後方基板側に、前記第2電極を前記テーパー形状の隔壁の側面に沿ってそれぞれ設けたことを特徴とするものである。
前記隔壁を後方基板側から観察者側基板側に広がるテーパー形状とすると共に、前記第1電極を前記後方基板側に、前記第2電極を前記テーパー形状の隔壁の側面に沿ってそれぞれ設けたことを特徴とするものである。
また本発明は、所定間隙を開けた状態に配置される観察者側基板及び後方基板と、基板間の間隙を一定に保持する隔壁と、前記観察者側基板、前記後方基板及び前記隔壁により囲まれた空間に配された複数の帯電粒子と、前記空間に面して配置された第1電極及び第2電極とを備え、前記電極間に印加した電圧により前記帯電粒子の分布を変化させて表示を行う粒子移動型表示素子の製造方法において、前記隔壁を後方基板上に後方基板側から観察者側基板側に広がるテーパー形状に形成する隔壁形成工程と、前記テーパー形状の隔壁の側面及び前記後方基板上に第2電極形成用導電性部材を成膜する成膜工程と、異方性エッチングにより前記隔壁側面及びその近傍以外の前記第2電極形成用導電性部材を除去して前記第2電極を形成する第2電極形成工程と、を備えたことを特徴とするものである。
本発明のように、隔壁を後方基板側から観察者側基板側に広がるテーパー形状とすると共に、第2電極の一部をテーパー形状の隔壁の側面に沿って設けるようにすることにより、第2電極をセルフアライメントで形成することができ、これによりマージンを大きく取ることなく第1電極と隔壁と第2電極との位置合わせ精度を向上させることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面を用いて詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る粒子移動型表示素子の一例である電気泳動表示素子の概略構成を示す図であり、図1に示すように、この電気泳動表示素子は、所定間隙を空けた状態に配置された観察者側基板である第2基板2及び後方基板である第1基板1と、これらの基板1,2の間隙を一定に保持するための隔壁6と、基板1,2と隔壁6に囲まれた空間S内に配置され、帯電粒子7及び帯電粒子7が分散された分散媒である絶縁性液体8とからなる分散液と、を備えている。
なお、この電気泳動表示素子は、基板上にマトリクス配置した画素を有するものであり、隔壁6は隣接する画素G,G間での帯電粒子7の移動を防止する機能を併せ持っている。ここで、この隔壁6は、断面が第1基板側から第2基板側に広がる逆テーパー形状を有しており、この隔壁6の側面と第1基板1との間で形成される角度θは、θ<90°となっている。
また、第1基板1には第1電極3が配置されており、この第1電極3によって表示の1単位、即ち画素G,Gが画定される。一方、隔壁6側面に沿うように上部第2電極4bが、また第1基板1と隔壁6との間には下部第2電極4aがそれぞれ形成されており、これら下部第2電極4aと、上部第2電極4bとは隔壁6近傍で接触している。なお、第1電極3と下部第2電極4aとの間は絶縁層5が設けられている。
そして、これら第1電極3と、下部及び上部第2電極4a,4bとの間で、帯電粒子7の空間分布を制御する電場を形成することによって、帯電粒子7を、第1電極3と第2電極4a,4bとの間を移動させるようにしている。
ここで、このような構成の電気泳動表示素子における表示は、第1電極3及び第2電極4a,4b間に電圧を印加し、帯電粒子7を両電極間で移動させることにより行う。例えば、帯電粒子7を第1電極3上に配置することにより帯電粒子7の色を表示することができ、一方帯電粒子7を第2電極4a,4b側に集めることにより第1電極面あるいは第1基板1の色を表示することができる。
これにより、このような電気泳動表示素子を用いて白黒表示を行うには、帯電粒子7を黒色とすると共に第1電極3面上の絶縁層5を白色とし、この黒色の帯電粒子7をシャッター駆動させればよい。また、カラー表示を行うには、帯電粒子7を着色するか、他の部材を適宜着色しておけばよく、例えば黒色の帯電粒子7を用い、第1電極3面上の絶縁層をカラーフィルター層として兼用することによりカラー表示が可能となる。
次に、このような電気泳動表示素子の製造方法について図2を用いて説明する。
電気泳動表示素子を製造する場合は、まず図2の(a)に示すように第1基板1上に第1電極3を形成する。なお、この第1電極3は必要に応じて所望の大きさにパターニングされる。また、アクティブマトリクス駆動を行う場合には、予め第1基板1上に不図示の薄膜トランジスタ(TFT)等のスイッチング素子及び配線を形成し、これらスイッチング素子と第1電極3とを電気的に導通させる。
次に、第1電極3を被覆するようにして絶縁層5を成膜し、この後、この絶縁層5上に下部第2電極4aを形成するための導電性部材14aを成膜し、さらにこの導電性部材14a上に隔壁6を形成する。なお、導電性部材14aと隔壁6との密着性を向上させる目的で、導電性部材14aと隔壁6との間に不図示の密着層を形成してもよい。
そして、このような隔壁形成工程の後、図2の(b)に示すように、隔壁6の側面及び第1基板上に第2電極4bを形成するための導電性部材14bを成膜する。ここで、この導電性部材14bの成膜方法としては、真空蒸着法や塗布法などの方法を適用できる。なお、この導電性部材14bと隔壁6との密着性を向上させる目的で、隔壁6のアッシングなどの方法により表面処理を施す、或は導電性部材14bと隔壁6との間に不図示の密着層を形成するようにしても良い。
そして、このような成膜工程の後、第1基板1に垂直な方向で異方性エッチングを行い、図2の(c)に示すように、隔壁側面及びその近傍領域以外の導電性部材14a,14bを順次除去していく。
ここで、この異方性エッチングには物理的エッチングや化学的エッチング、あるいはリアクティブイオンイオンエッチング(RIE)などの方法を適用できる。また、このエッチングにより第2電極を形成する第2電極形成工程においては、逆テーパー形状の隔壁6がエッチングマスクとなるので、隔壁6側面及び第1基板側の隔壁6近傍の領域はほとんどエッチングされることがない。
つまり、このように隔壁6を逆テーパー形状として異方性エッチングを行なうことにより、セルフアライメントが可能となり、このセルフアライメントにより下部及び上部第2電極4a,4bがパターニングされるため、下部及び上部第2電極4a,4bと立体的な構造体である隔壁6との位置合わせ制御は不要になる。
これにより、第1電極3と第2電極4a,4bと隔壁6の3つの部材間における位置合わせで必要な制御は、比較的簡便な第1電極3と隔壁6との僅か1回の位置合わせだけとなり、開口率に影響する製造上必要な寸法マージンとしては、第1電極3と隔壁6との位置ずれだけを考慮すればよい。
つまり、隔壁6を逆テーパー形状として異方性エッチングを行なうことにより、第1電極3と第2電極4a,4bと隔壁6の3つの部材間における位置合わせを1回で済ますことができるので、第1電極3と隔壁6と第2電極4a,4bとの位置合わせ精度を飛躍的に向上させることができる。さらに、位置合わせを1回で済ますことにより、その分、寸法マージンを小さくすることができ、アライメントずれによる歩留まりを低減することもできる。
次に、このように隔壁6を形成した後、第1基板1と隔壁6で囲まれた空間に複数の帯電粒子7及び絶縁性液体8を充填し、最後に第2基板2を隔壁6に接触させて封止する(図1参照)。なお、必要に応じて隔壁6と第2基板2とを接着しても良い。
そして、このようにして電気泳動表示素子を製造した後、この電気泳動表示素子に電圧印加回路等を接続することにより、電気泳動表示装置が製造される。
次に、このような電気泳動表示素子を構成する構成部品の材料等について説明する。
第1基板1や第2基板2には、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート(PC)、ポリエーテルサルフォン(PES)等のプラスチックフィルムの他、ガラス、石英等を使用することができる。なお、本実施の形態に係る電気泳動表示素子が反射型である場合には、観察者側の第2基板2や基材には透明な材料を使用する必要があるが、他方の第1基板1には、ポリイミド(PI)などの光透過率の低い材料やSUSなどの金属板あるいは着色されている板状材料を用いてもよい。
第1電極3には、電気泳動表示素子が透過型である場合には、透明な導電材料が必要であり、例えばITO、SnO2 、有機導電膜などを使用することができる。
また、電気泳動表示素子を反射型として使用する場合には、第1電極3に反射層を兼ねさせるため、第1電極3を銀やAl等の光反射性の高い材料で形成すると良い。さらに、反射光を散乱させるためには、第1電極3に凹凸を付与するようにしてもよい。なお、絶縁層5を散乱層として使用する場合には、絶縁層5の材料として樹脂中に屈折率の異なる微粒子を分散させたものを用いても良い。
分散媒である絶縁性液体8には、イソパラフィン、シリコーンオイル及びキシレン、トルエン等の非極性溶媒であって透明なものを使用すると良い。
下部第2電極4aとしては、下部第2電極4aが配置される領域は光吸収性があることが好ましく、このために下部第2電極4a自身が光吸収性を有する材料であっても良いし、また図示しないが別途光吸収材を設けても良く、その場合には下部第2電極4aは光吸収性を有する必要はない。
上部第2電極4bについては、特に制限はない。したがって下部第2電極4aと上部第2電極4bの組み合わせとしては、異なる材料を用いても良い。
帯電粒子7としては、着色されていて絶縁性液体中で正極性又は負極性の良好な帯電特性を示す材料を使用すると良く、例えば各種の無機顔料や有機顔料やカーボンブラック、或いは、それらを含有させた樹脂を使用すると良い。なお、帯電粒子7の粒径としては通常0.01μm〜50μm程度のものを使用できるが、好ましくは、0.1から10μm程度のものを用いると良い。
なお、上述した絶縁性液体8や帯電粒子7中には、帯電粒子7の帯電を制御し、安定化させるための荷電制御剤を添加しておくと良い。なお、このような荷電制御剤としては、モノアゾ染料の金属錯塩、サリチル酸や有機四級アンモニウム塩、ニグロシン系化合物などを用いると良い。
さらに、絶縁性液体中には、帯電粒子同士の凝集を防ぎ、分散状態を維持するための分散剤を添加しておいても良い。なお、このような分散剤としては、リン酸カルシウム、リン酸マグネシウム等のリン酸多価金属塩、炭酸カルシウム等の炭酸塩、その他無機塩、無機酸化物、あるいは有機高分子材料などを用いることができる。
隔壁6には、第1基板1と同一の材料を用いても良く、アクリル系やエポキシ系などの感光性樹脂を用いても良い。また、隔壁6の形成にはどのような方法を用いても良く、例えば感光性樹脂層を塗布した後、露光及びウェット現像を行う方法、又はモールドにより別途作製した隔壁構造を後方基板上に転写し、隔壁6を第1基板上に熱硬化接着剤や紫外線硬化接着剤などを用いて固定する方法、又は印刷積層法、加圧型押し法、エンボス法等を用いることができる。
また、隔壁6自体が非開口部であるために隔壁6への入射光を吸収することで余分な反射光を除去できることから、隔壁6には光吸収性の材料を用いると良く、例えば黒色の顔料や染料を分散させた樹脂材を用いることができる。また同様の理由で、隔壁6の幅は画素ピッチに比べて十分小さく形成すると良い。好ましくは、隔壁6の幅は画素ピッチに比べて0.1倍以下に設定する。また第1基板1や第2基板2にフレキシブル性のある部材を用いる場合には、隔壁6にもフレキシブル性のある材料を用いるのが良い。
さらに、明るさ、コントラスト、視野角特性の低減をふせぐため、隔壁6の第1基板端面と第2基板側端面の幅の差は、帯電粒子7の直径の0.1倍以上かつ10倍以下であることが好ましい。
以上述べたように、本実施の形態のように、セルフアライメントにより第2電極4a,4bを形成することにより、第1電極3と第2電極4と隔壁6との位置合わせに必要な寸法マージンは、第1電極3と隔壁6との位置合わせに必要な分だけとすることができる。この結果、第2電極4にはマージンが必要なくなり、微細な第2電極4の形成が可能となる。このため、高精細表示においても開口率を損なうことなく明るい表示を行うことができる。またアライメントずれによる歩留まりを低減できるために、安定した製造を行うことも可能になる。
なお、図3は、本実施の形態に係る電気泳動表示素子の他の構成を示す図であり、図3において、9は隔壁側面に形成され、隔壁側面上の第2電極4bを保護する隔壁幅に比べて十分薄い膜厚を持つ保護膜であり、このような保護膜9により第2電極4bを被覆することにより、エッチングの際の第2電極4bへのダメージを低減できる。
そして、このようにエッチング時の隔壁側面へのダメージを低減することができることにより、その分、隔壁側面の斜度θを大きく設計できるため、非開口部である隔壁6の幅を狭くすることができる。これにより、開口率の高い画素設計が可能となる。
以上、本発明を電気泳動表示装置を例にとって説明したが、これ以外にも、トナーディスプレイなど粒子の移動を伴う粒子移動型表示装置において、画素の周囲に隔壁を設ける場合にも、本発明が適用できることは言うまでもない。
次に、本実施の形態の実施例について説明する。
(実施例1)
本実施例では、図1に示す電気泳動表示素子を、図2に示す製造方法により製造する。
本実施例では、図1に示す電気泳動表示素子を、図2に示す製造方法により製造する。
なお、本実施例において製造する電気泳動表示素子は、200×200画素、画素ピッチは100μmとし、画素の平面形状を正方形とする。
まず、PETで形成された第1基板1上にAlを真空蒸着し、この後、フォトリソグラフィーでレジストパターンを形成し、露出面をエッチングすることにより第1電極3を形成する。ここで、第1電極3の製造上の位置合わせに必要な寸法マージンは、後工程の隔壁6との位置ずれだけを考慮すれば良いので、隣接する第1電極3同士の間隔10μmとしており、後工程の隔壁6との位置合わせに必要なアライメントマージンを4μmとしている。
次に、レジスト剥離して、第1電極3を含む基板上に白色の微粒子を分散させたアクリル樹脂を用いた白色の絶縁層5を形成し、この後、絶縁層5上に暗色系である炭化チタンTiCをスパッタ法により蒸着し、下部第2電極4aを形成するための導電性部材14aを成膜する。蒸着後は、フレキシブル製のあるネガ型の厚膜用フォトレジスト(THBシリーズ[JSR])を用いフォトリソグラフィーにより隔壁6を形成する(図2の(a)参照)。
なお、この隔壁6の第1基板側端面部の幅は4μmとし、逆の第2基板側端面部の幅は8μmとする。また高さを20μmとする。なお、このように隔壁6の断面部を逆テーパー形状にするためには、下地層との密着性が確保できる範囲で、通常の露光量よりもわずかに少ない値に設定する。
次に、隔壁6側面を含む基板面内にチタンTiを蒸着し、上部第2電極4bを形成するための導電性部材14bを成膜する(図2の(b)参照)。蒸着後は、リアクティブイオンイオンエッチング(RIE)により隔壁側面及び底面近傍以外のTi及びTiCを除去する。これによりセルフアライメントにより第2電極4a,4bは隔壁6側面及びその底面近傍にパターニングされる(図2の(c)参照)。なお、エッチングの際には高真空高圧状態で行い異方性を高めておく。この後、図示しないが、表面に透明な絶縁性の薄膜をコーティングする。
続いて各画素内に絶縁性液体8及び平均粒子径2μmの複数の帯電粒子7を充填し、第2基板2により各画素を封止する。これに電圧印加回路を接続して電気泳動表示装置とする。
ここで、本実施例の電気泳動表示素子は、セルフアライメントにより第2電極4を形成するため微細な第2電極4を形成でき、このため高精細表示においても開口率を損なうことなく明るい表示を行うことができる。また、アライメントずれによる歩留まりを低減できる。
(実施例2)
本実施例では、図3に示す電気泳動表示素子を、図4に示す製造方法により製造する。
本実施例では、図3に示す電気泳動表示素子を、図4に示す製造方法により製造する。
なお、本実施例において製造する電気泳動表示素子は、200×200画素、画素ピッチは100μmとし、画素の平面形状を正方形とする。
図4の(a)の構造は実施例1と同様の方法により形成する。ただし隔壁6の寸法は、第1基板側端面部の幅は4μmとし、第2基板側端面部の幅は6μmとする。また、高さを20μmとする。次に、隔壁6側面を含む基板面内にチタンTiを蒸着し、上部第2電極4bを形成するための導電性部材14bを成膜し、この後、透明な樹脂薄膜を保護膜9として用い、これを隔壁6の側面に沿うようにして基板全面に被覆する(図4の(b)参照)。
そして、このような保護膜被覆工程の後、異方性エッチングRIEにより隔壁側面及び底面以外の保護膜9、樹脂膜Ti及びTiCを連続的に除去する。これによりセルフアライメントにより第2電極4a,4bは隔壁6側面及びその底面にパターニングされる(図4の(c)参照)。
ここで、本実施例においては、このような第2電極形成工程において、隔壁側面上の導電性部材14bを保護膜9で被覆しているためにエッチングの際の導電性部材14b、即ち第2電極4bへのダメージを低減できる。なお、エッチングの際には高真空高圧状態で行い異方性を高めておく。この後、図示しないが、表面に絶縁性の薄膜をコーティングする。
続いて各画素内に絶縁性液体8及び平均粒子径2μmの複数の帯電粒子7を充填し、第2基板2により各画素を封止する。これに電圧印加回路を接続して電気泳動表示装置とする。
ここで、本実施例の電気泳動表示素子は、セルフアライメントにより第2電極4を形成するため微細な第2電極4を形成でき、このため高精細表示においても開口率を損なうことなく明るい表示を行うことができる。また、アライメントずれによる歩留まりを低減できる。さらに、保護膜9を採用したことで、エッチング時の隔壁側面へのダメージの低減が可能となる。
1 第1基板
2 第2基板
3 第1電極
4 第2電極
4a 下部第2電極
4b 上部第2電極
5 絶縁層
6 隔壁
7 帯電粒子
8 絶縁性液体
9 保護膜
14a 導電性部材
14b 導電性部材
G 画素
S 空間
2 第2基板
3 第1電極
4 第2電極
4a 下部第2電極
4b 上部第2電極
5 絶縁層
6 隔壁
7 帯電粒子
8 絶縁性液体
9 保護膜
14a 導電性部材
14b 導電性部材
G 画素
S 空間
Claims (8)
- 所定間隙を開けた状態に配置される観察者側基板及び後方基板と、基板間の間隙を一定に保持する隔壁と、前記観察者側基板、前記後方基板及び前記隔壁により囲まれた空間に配された複数の帯電粒子と、前記空間に面して配置された第1電極及び第2電極とを備え、前記電極間に印加した電圧により前記帯電粒子の分布を変化させて表示を行う粒子移動型表示素子において、
前記隔壁を後方基板側から観察者側基板側に広がるテーパー形状とすると共に、前記第1電極を前記後方基板側に、前記第2電極を前記テーパー形状の隔壁の側面に沿ってそれぞれ設けたことを特徴とする粒子移動型表示素子。 - 前記隔壁と前記後方基板との間に前記第2電極の一部が設けられていることを特徴とする請求項1記載の粒子移動型表示素子。
- 前記隔壁の観察者側基板端面と後方基板側端面の幅の差は、前記帯電粒子の直径の0.1倍以上かつ10倍以下であることを特徴とする請求項1又は2記載の粒子移動型表示素子。
- 前記隔壁の側面に設けられた前記第2電極の表面を保護膜で覆うことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の粒子移動型表示素子。
- 前記観察者側基板、前記後方基板及び前記隔壁により囲まれた空間に、前記複数の帯電粒子及び該帯電粒子が分散される絶縁性液体を配したことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の粒子移動型表示素子。
- 前記請求項1乃至5のいずれか1項に記載の粒子移動型表示素子を備えたことを特徴とする粒子移動型表示装置。
- 所定間隙を開けた状態に配置される観察者側基板及び後方基板と、基板間の間隙を一定に保持する隔壁と、前記観察者側基板、前記後方基板及び前記隔壁により囲まれた空間に配された複数の帯電粒子と、前記空間に面して配置された第1電極及び第2電極とを備え、前記電極間に印加した電圧により前記帯電粒子の分布を変化させて表示を行う粒子移動型表示素子の製造方法において、
前記隔壁を後方基板上に後方基板側から観察者側基板側に広がるテーパー形状に形成する隔壁形成工程と、
前記テーパー形状の隔壁の側面及び前記後方基板上に第2電極形成用導電性部材を成膜する成膜工程と、
異方性エッチングにより前記隔壁側面及びその近傍以外の前記第2電極形成用導電性部材を除去して前記第2電極を形成する第2電極形成工程と、
を備えたことを特徴とする粒子移動型表示素子の製造方法。 - 所定間隙を開けた状態に配置される観察者側基板及び後方基板と、基板間の間隙を一定に保持する隔壁と、前記観察者側基板、前記後方基板及び前記隔壁により囲まれた空間に配された複数の帯電粒子と、前記空間に面して配置された第1電極及び第2電極とを備え、前記電極間に印加した電圧により前記帯電粒子の分布を変化させて表示を行う粒子移動型表示素子の製造方法において、
前記隔壁を後方基板上に後方基板側から観察者側基板側に広がるテーパー形状に形成する隔壁形成工程と、
前記テーパー形状の隔壁の側面及び前記後方基板上に第2電極形成用導電性部材を成膜する成膜工程と、
前記第2電極形成用導電性部材上に保護膜を被覆する保護膜被覆工程と、
異方性エッチングにより前記隔壁側面及びその近傍以外の前記第2電極形成用導電性部材及び前記保護膜を除去して前記第2電極を形成する第2電極形成工程と、
を備えたことを特徴とする粒子移動型表示素子の製造方法。
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