JP2004062040A - 電気泳動装置の製造方法、電気泳動装置、電子機器 - Google Patents

電気泳動装置の製造方法、電気泳動装置、電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】フルカラー表示が可能な電気泳動表示装置の製造方法として、低コストでしかも組み立てが容易に行える方法を提供する。
【解決手段】ガラス基板1の上に複数個の画素電極2を形成し、各画素電極2の上に、隔壁3で囲われた空間31〜33を形成する。各空間31〜33に、インクジェット法で着色インクを滴下して乾燥させることにより、各画素電極2の上にRGB各色の着色層41〜43を形成する。ガラス基板5の上に対向電極6を形成し、この上に、マイクロカプセル71とバインダ72とからなる電気泳動層7を形成する。この電気泳動層7の上にガラス基板1を、着色層41〜43側を電気泳動層7側に向けて固定する。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気泳動装置の製造方法、電気泳動装置、電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
非発光型の表示デバイスとして、電気泳動現象を利用した電気泳動表示装置が知られている。電気泳動現象とは、液相分散媒中に微粒子を分散させた分散液に電界を印加したときに、分散によって自然に帯電した粒子(電気泳動粒子)がクーロン力により泳動する現象である。
【0003】
電気泳動表示装置の基本的な構造では、一方の電極と他方の電極とを所定の間隔で対向させ、その間に前記分散液(電気泳動分散液)を封入している。また、少なくとも一方の電極を透明にして、この透明電極側を観察面としている。この両電極間に電位差を与えると、電気泳動粒子が電界の方向によってどちらか一方の電極に引きつけられる。
【0004】
そのため、この構造で、分散媒を染料で染色するとともに電気泳動粒子を顔料粒子で構成すれば、透明な観察面から、電界の方向に応じて電気泳動粒子の色または染料の色が見える。したがって、電極を各画素に対応させたパターンで形成して、各画素電極に印加する電圧を制御することにより、画像を表示することができる。
【0005】
このような電気泳動表示装置は、構成の簡便さ、広視野角、低消費電力、並びに表示画像保持性能(メモリー性)等の利点により、新しいディスプレィに好適な電気光学装置として注目されている。
フルカラー表示が可能な電気泳動表示装置に関しては、例えば特開2001−290444号公報に、電極間の領域を画素毎にセルで区分し、各セル内に電気泳動分散液を充填して、各セルの内部でのみ電気泳動粒子の移動を許容するように構成し、3個の隣接するセルを一組として、各組の3つのセルに、それぞれR(赤)、G(緑)、B(青)に対応させた電気泳動分散液を充填することが記載されている。
【0006】
この装置では、R(赤)のセルには赤に着色された粒子、G(緑)のセルには緑に着色された粒子、B(青)のセルには青に着色された粒子を入れ、分散媒としては、全てのセルに黒に着色された分散媒を入れるか、各粒子の色を吸収する色に着色された分散媒を入れるか、各粒子の色の補色に着色された分散媒を入れている。
【0007】
電気泳動表示装置をフルカラー化する方法としては、上記公報に記載の方法以外にも、例えば、液晶表示装置と同様に、画素毎に各色に対応させたカラーパターンを有するカラーフィルターを使用する方法が考えられる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記各方法には、コストの点および組み立て工程の点で改善の余地がある。すなわち、前記公報に記載の装置では、少なくとも3種類の着色された電気泳動粒子を用意する必要がある。また、カラーフィルターを使用する場合には、カラーフィルターが高価であるとともに、特に高精細の表示装置で、各画素電極とカラーフィルターのカラーパターンとの位置合わせが煩雑である。
【0009】
本発明は、このような従来技術の課題を解決するためになされたものであり、フルカラー表示が可能な電気泳動表示装置の製造方法として、低コストでしかも組み立てが容易に行える方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、少なくとも一方が透明な材料で形成された第1及び第2の電極と、これらの電極間に配置された電気泳動層とを備え、第1及び第2の電極の少なくとも一方は所定パターンに形成され、このパターン状の電極に対応させた着色層を有する電気泳動装置の製造方法において、前記着色層をインクジェット法で形成することを特徴とする電気泳動装置の製造方法を提供する。
【0011】
この方法のより具体的な方法として、以下の3つの方法(本発明の第1〜第3の方法)が挙げられる。
本発明の第1の方法としては、透明な材料で形成された基板の上に、透明な材料からなる第1の電極を複数個所定パターンで形成する工程と、前記各電極の上にインクジェット法で着色剤を含有する液体を滴下して乾燥させることにより各電極毎の着色層を形成する工程と、この着色層の上に電気泳動層を形成する工程と、を備えた方法が挙げられる。
【0012】
本発明の第2の方法としては、基板上に第1の電極を複数個所定パターンで形成する工程と、複数個の前記電極からなる層の上に電気泳動層を形成する工程と、インクジェット法で着色剤を含有する液体を滴下して乾燥させることにより、前記電気泳動層の上に前記各電極毎の着色層を形成する工程と、この着色層の上に透明な材料からなる第2の電極を形成する工程とを備えた方法が挙げられる。
【0013】
本発明の第3の方法としては、基板上に第1の電極を複数個所定パターンで形成する工程と、複数個の前記電極からなる層の上に電気泳動層を形成する工程と、インクジェット法で着色剤を含有する液体を滴下して乾燥させることにより、透明な材料からなる第2の電極上に前記複数個の第1の電極に対応させた各着色層を形成する工程と、この着色層が形成された第2の電極を前記電気泳動層の上に固定する工程とを備えた方法が挙げられる。
【0014】
本発明はまた、少なくとも一方が透明な材料で形成された第1及び第2の電極と、これらの電極間に配置された電気泳動層とを備え、第1及び第2の電極の少なくとも一方は所定パターンに形成され、このパターン状の電極に対応させた着色層を有する電気泳動装置において、前記着色層はインクジェット法で形成されたことを特徴とする電気泳動装置を提供する。
【0015】
本発明の電気泳動装置としては、前記電気泳動層には、電気泳動分散液を内包する複数のマイクロカプセルが配置されている電気泳動装置が挙げられる。
本発明の電気泳動装置としては、前記電気泳動層は、電極間が隔壁で区画され、各区画内に電気泳動分散液が収容されている電気泳動装置が挙げられる。
本発明はまた、分散媒とこの分散媒中に分散する電気泳動粒子とを含む電気泳動層を備え、電極に印加される電位に応じて前記電気泳動粒子の位置が制御され、パターン状の電極とこの電極に対応させた着色層とを有する電気泳動装置の製造方法において、前記着色層をインクジェット法で形成することを特徴とする電気泳動装置の製造方法を提供する。
【0016】
本発明はまた、分散媒とこの分散媒中に分散する電気泳動粒子とを含む電気泳動層を備え、電極に印加される電位に応じて前記電気泳動粒子の位置が制御され、パターン状の電極とこの電極に対応させた着色層とを有する電気泳動装置において、前記着色層はインクジェット法で形成されたことを特徴とする電気泳動装置を提供する。
【0017】
本発明はまた、本発明の方法で製造された電気泳動装置または本発明の電気泳動装置を備えたことを特徴とする電子機器を提供する。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の電気泳動装置の製造方法の実施形態について説明する。
この実施形態においては、電気泳動装置として、電気泳動表示パネルと周辺回路とを備えた電気泳動表示装置について説明する。この電気泳動表示パネルには各画素毎にトランジスタが形成されている。また、周辺回路としては、画像処理回路とタイミングジェネレータを備えている。本発明の方法は、電気泳動表示パネルの製造方法に特徴を有するため、周辺回路の説明は省略する。
〔第1実施形態〕
本発明の方法の第1実施形態に相当する電気泳動表示パネルの製造方法を、図1を用いて説明する。
【0019】
先ず、透明なガラス基板上に、各画素毎のTFT(薄膜トランジスタ)およびその配線や駆動回路等を形成した。次に、図1(a)に示すように、これらが形成された状態のガラス基板(透明な材料で形成された基板)1上の各画素位置に、パターニングされたITO(Indium Tin Oxide:In O−SnO )薄膜からなる画素電極(透明な材料からなる第1の電極)2を形成した。ここまでの工程は、液晶表示装置の製造と同じ方法で行うことができる。
【0020】
次に、このガラス基板1上の全面に、感光性ポリイミド樹脂組成物の溶液を所定膜厚で塗布し、乾燥させた。前記溶液の塗布厚さは、乾燥後に、画素電極2上に所定厚さで塗膜が存在する厚さとした。次に、この塗膜に対して、画素電極2に対応させたパターンの光遮蔽部を備えたマスクを介して、紫外線を照射した。前記組成物は紫外線により硬化してポリイミド樹脂となる。さらに、現像液を用いて現像し、未硬化の樹脂組成物を除去した。これにより、図1(b)に示すように、各画素電極2の間の位置に、ポリイミド樹脂からなる隔壁3が一定高さで形成された。
【0021】
この隔壁3で囲われた空間31〜33に、インクジェット法で着色剤を滴下して乾燥させる。
この実施形態の電気泳動表示装置はフルカラー表示装置であるため、互いに隣接する3個の画素電極2を一組とし、各組の3つの画素電極2をそれぞれR(赤)、G(緑)、B(青)に対応させる。図1では左側からR、G、Bに対応させて、R用の空間31に赤用の着色剤として下記の組成の赤色インキを、G用の空間32に、緑用の着色剤として下記の組成の緑色インキを、B用の空間33に青用の着色剤として下記の組成の青色インキを、それぞれインクジェット法で滴下して乾燥させた。
【0022】
これにより、図1(c)に示すように、画素電極2上のR用の空間31に赤の着色層41が、画素電極2上のG用の空間32に緑の着色層42が、画素電極2上のB用の空間33に青の着色層43が、それぞれ所定厚さで形成された。
<赤色インキの組成>
東洋インキ製造(株)製の赤色顔料「リォトゲンレンッドGD」22.5部
東洋インキ製造(株)製の赤色顔料「リォノーゲンレンッドR」 7.5部
油化シェルエポキシ(株)のエポキシ樹脂「エピコート1009」25.0部
エチルカルビトール                    45.0部
<緑色インキの組成>
東洋インキ製造(株)製の緑色顔料「リォノールグリーン2YS」20.25部
東洋インキ製造(株)製の黄色顔料「リォノーゲンイエロー3G」7.75部
油化シェルエポキシ(株)のエポキシ樹脂「エピコート1009」26.0部
エチルカルビトール                    46.0部
<青色インキの組成>
東洋インキ製造(株)製の緑色顔料「リォノールブルーES」 14.4部
東洋インキ製造(株)製の紫色顔料「リォノーゲンバイオレットRL」3.6部
油化シェルエポキシ(株)のエポキシ樹脂「エピコート1009」30.0部
エチルカルビトール                    52.0部
次に、図1(d)に示すように、ガラス基板5の一方の面全体に、対向電極(第2の電極)6としてアルミニウム(Al)からなる薄膜を形成し、その上に、マイクロカプセル71とバインダ72との混合物からなる塗膜70を形成した。ここで、塗膜70の厚さ方向にはマイクロカプセル71が1個だけ配置されるようにした。なお、後述のように、この塗膜70のバインダ72を硬化させることで電気泳動層7が形成される。
【0023】
マイクロカプセル71には電気泳動分散液73が内包されている。電気泳動分散液73としては、白色の二酸化チタン粒子(電気泳動粒子)73aが、黒に着色されたドデシルベンゼン(液相分散媒)73bに分散された分散液を用いた。
この電気泳動分散液73中で二酸化チタン粒子73aは正に帯電している。ドデシルベンゼン73bはアントラキノンあるいはアゾ系黒色染料により着色されている。マイクロカプセル71のカプセル膜は、アラビアゴムとゼラチンとの混合物からなる。バインダ72としては、アクリル系樹脂とシリコーン系樹脂との混合物からなるものを使用した。
【0024】
次に、バインダ72が硬化する前の塗膜70の上に、図1(c)の状態のガラス基板1を着色層41〜43側を下に向けて置き、バインダ72を硬化させた。
この工程が、本発明の第1の方法の「着色層の上に電気泳動層を形成する工程」に相当する。
これにより、図1(e)に示すように、ITOからなる画素電極(第1の電極)2とAlからなる対向電極(第2の電極)6との間に電気泳動層7が配置され、画素電極2と電気泳動層7との間にRGBの各着色層41〜43が配置された電気泳動表示パネルが得られた。
【0025】
この方法によれば、画素電極2上の隔壁3で区画された空間31〜33にインクジェット法により着色層41〜43を形成するため、画素電極とカラーパターンの位置合わせが不要となり、高精細の表示パネルであっても組み立てが容易に行える。また、インクジェット法を採用することで、着色剤の使用量を微量にすることができるため、原料コストが低く抑えられ、原料を無駄にすることも防止される。
【0026】
この電気泳動表示パネルは、画素電極2の外側に配置された透明なガラス基板1側から観察する。図1(e)に示す状態では、RGBの着色層41〜43の全ての画素電極2と、対向電極6との間に電圧が付与されていないため、マイクロカプセル71内の電気泳動粒子73aは、重力に従って、対向電極6側(図中下方)に存在する。
【0027】
この場合、透明なガラス基板1、画素電極2、および着色層41〜43を通って、電気泳動層7をなす電気泳動分散液73に入射された光は、液相分散媒73b内を進んだ後に対向電極6側に存在する電気泳動粒子73aで反射する。この反射光は、液相分散媒73b内を進んで着色層41〜43に到達する間に黒色の液相分散媒73bによって吸収されるため、透明なガラス基板1側からは黒く見える。したがって、この場合には、この一組のカラー画素の色は黒となる。
【0028】
画素電極2毎の各トランジスタの制御により、例えばRの着色層41についてのみ、画素電極2が負となり、対向電極が正になるように電圧を付与すると、正に帯電している電気泳動粒子73aは、Rの着色層41の負極となった画素電極2に泳動する。
この場合、液相分散液73に入射された光は、この着色層41の画素電極2側に存在する電気泳動粒子73aで直ぐに反射する。そのため、この反射光は液相分散媒73bにほとんど吸収されずに着色層41に入り、この着色層41の赤色に対応する波長の光が放射される。したがって、この場合には、観察面から着色層41の赤色が見える。
【0029】
ここで、電極2,6間に印加する電界強度によって、電気泳動粒子73aの両電極間での位置および分布状態を制御することができる。そのため、各色の画素電極2毎に印加する電界強度を制御して、各色の範囲での電気泳動粒子73aの位置および分布状態を制御することにより、各組のカラー画素を所望の色に調整できるため、この電気泳動表示パネルによってフルカラーによる画像が表示できる。
〔第2実施形態〕
本発明の方法の第2実施形態に相当する電気泳動表示パネルの製造方法を、図2を用いて説明する。
【0030】
先ず、透明なガラス基板上に、各画素毎のTFT(薄膜トランジスタ)およびその配線や駆動回路等を形成した。次に、これらが形成された状態のガラス基板1上の各画素位置に、パターニングされたITO薄膜からなる画素電極(第1の電極)2を形成した。ここまでの工程は、液晶表示装置の製造と同じ方法で行うことができる。
【0031】
次に、各画素電極2の隙間にポリイミド樹脂組成物を入れて硬化させることにより、前記隙間を絶縁材料で埋めて絶縁部8とした。図2(a)はこの状態を示す。
次に、この状態のガラス基板1上に、マイクロカプセル71とバインダ72との混合物からなる塗膜を形成して、バインダ72を硬化させた。これにより、画素電極2および絶縁部8の上に、厚さ方向にマイクロカプセル71が1個だけ配置されている電気泳動層7を形成した。図2(b)はこの状態を示す。マイクロカプセル71およびバインダ72は、第1実施形態と同じ物を使用した。
【0032】
次に、この電気泳動層7の上に、感光性ポリイミド樹脂組成物の溶液を所定膜厚で塗布し、乾燥させた。次に、この塗膜に対して、画素電極2に対応させたパターンの光遮蔽部を備えたマスクを介して、紫外線を照射した。さらに、現像液を用いて現像し、未硬化の樹脂組成物を除去した。これにより、図2(c)に示すように、各画素電極2の間の位置に、ポリイミド樹脂からなる隔壁3が一定高さ(着色層の厚さに対応する高さ)で形成された。この隔壁3で囲われた空間31〜33に、インクジェット法で着色剤を滴下して乾燥させる。
【0033】
この実施形態の電気泳動表示装置も、第1実施形態と同様に、フルカラー表示装置であるため、互いに隣接する3個の画素電極2を一組とし、各組の3つの画素電極2をそれぞれR(赤)、G(緑)、B(青)に対応させる。図2では左側からR、G、Bに対応させて、R用の空間31に赤用の着色剤として第1実施形態と同じ組成の赤色インキを、G用の空間32に、緑用の着色剤として第1実施形態と同じ組成の緑色インキを、B用の空間33に青用の着色剤として第1実施形態と同じ組成の青色インキを、それぞれインクジェット法で滴下して乾燥させた。
【0034】
これにより、図2(d)に示すように、画素電極2の上方のR用の空間31に赤の着色層41が、画素電極2の上方のG用の空間32に緑の着色層42が、画素電極2の上方のB用の空間33に青の着色層43が、それぞれ所定厚さで形成された。
次に、透明なガラス基板5の一方の面全体に、対向電極(透明な材料からなる第2の電極)6としてITOからなる薄膜を形成し、これを、対向電極6側を下に向けて図2(d)の状態のガラス基板の着色剤41〜43の上に置き、透明な接着剤により接合した。この工程が、本発明の第2の方法の「着色層の上に透明な材料からなる第2の電極を形成する工程」に相当する。
【0035】
これにより、図2(e)に示すように、ITOからなる画素電極(第1の電極)2およびITOからなる対向電極(第2の電極)6との間に電気泳動層7が配置され、対向電極6と電気泳動層7との間にRGBの各着色層41〜43が配置された電気泳動表示パネルが得られた。
この方法によれば、電気泳動層7上の隔壁3で区画された空間31〜33にインクジェット法により着色層41〜43を形成しており、インクジェット法を採用することで、着色剤の使用量を微量にすることができる。そのため、原料コストが低く抑えられ、原料を無駄にすることも防止される。
【0036】
なお、この実施形態の電気泳動表示パネルは、対向電極6側から観察するため、対向電極6およびこれを形成するための基板5は透明にする必要があるが、画素電極2およびこれを形成するための基板1は透明でなくてもよい。そのため、画素電極(第1の電極)2は、アルミニウム等の不透明材料からなるものであってよい。
〔第3実施形態〕
本発明の方法の第3実施形態に相当する電気泳動表示パネルの製造方法を、図3を用いて説明する。
【0037】
先ず、透明なガラス基板上に、各画素毎のTFT(薄膜トランジスタ)およびその配線や駆動回路等を形成した。次に、これらが形成された状態のガラス基板1上の各画素位置に、パターニングされたITO薄膜からなる画素電極(第1の電極)2を形成した。ここまでの工程は、液晶表示装置の製造と同じ方法で行うことができる。
【0038】
次に、各画素電極2の隙間にポリイミド樹脂組成物を入れて硬化させることにより、前記隙間を絶縁材料で埋めて絶縁部8とした。図3(a)はこの状態を示す。
次に、この状態のガラス基板1上に、マイクロカプセル71とバインダ72との混合物からなる塗膜を形成して、バインダ72を硬化させた。これにより、画素電極2および絶縁部8の上に、厚さ方向にマイクロカプセル71が1個だけ配置されている電気泳動層7を形成した。図3(b)はこの状態を示す。マイクロカプセル71およびバインダ72は、第1実施形態と同じ物を使用した。
【0039】
次に、透明なガラス基板5上に、対向電極(透明な材料からなる第2の電極)6としてITOからなる薄膜を形成し、このガラス基板5の裏面(薄膜が形成されていない面)に、感光性ポリイミド樹脂組成物の溶液を所定膜厚で塗布し、乾燥させた。
次に、この塗膜に対し、マスクを介して紫外線を照射した。このマスクの光遮蔽部のパターンは、ガラス基板1上に形成した画素電極2に対応させたパターンである。さらに、現像液を用いて現像し、未硬化の樹脂組成物を除去した。これにより、ガラス基板5には、ガラス基板1の絶縁部8に対応する位置に、ポリイミド樹脂からなる隔壁3が一定高さ(着色層の厚さに対応する高さ)で形成された。図3(c)はこの状態を示す。
【0040】
次に、このガラス基板5の隔壁3で囲われた空間31〜33に、インクジェット法で着色剤を滴下して乾燥させた。この実施形態の電気泳動表示装置も、第1実施形態と同様に、フルカラー表示装置であるため、互いに隣接する3個の画素電極2を一組とし、各組の3つの画素電極2をそれぞれR(赤)、G(緑)、B(青)に対応させる。図3では左側からR、G、Bに対応させて、R用の空間31に赤用の着色剤として第1実施形態と同じ組成の赤色インキを、G用の空間32に、緑用の着色剤として第1実施形態と同じ組成の緑色インキを、B用の空間33に青用の着色剤として第1実施形態と同じ組成の青色インキを、それぞれインクジェット法で滴下して乾燥させた。
【0041】
これにより、図3(d)に示すように、R用の空間31に赤の着色層41が、G用の空間32に緑の着色層42が、B用の空間33に青の着色層43が、それぞれ画素電極2に対応させた位置に所定厚さで形成された。
次に、図3(d)の状態のガラス基板5を、対向電極6側を下に向けて、図3(b)の状態のガラス基板1の電気泳動層7の上に置き、画素電極2と着色層41〜43との位置を合わせて、透明な接着剤により接合した。この工程が、本発明の第3の方法の「着色層が形成された第2の電極を前記電気泳動層の上に固定する工程」に相当する。
【0042】
これにより、図3(e)に示すように、ITOからなる画素電極(第1の電極)2およびITOからなる対向電極(第2の電極)6との間に電気泳動層7が配置され、画素電極2と位置合わせされたRGBの各着色層41〜43が、最も外側(対向電極6が形成されたガラス基板5より外側)に配置された電気泳動表示パネルが得られた。
【0043】
この方法によれば、対向電極6が形成されたガラス基板5の裏面に隔壁3を設け、この隔壁3で区画された空間31〜33にインクジェット法により着色層41〜43を形成しており、インクジェット法を採用することで、着色剤の使用量を微量にすることができる。そのため、原料コストが低く抑えられ、原料を無駄にすることも防止される。
【0044】
なお、この表示装置は、着色層41〜43の側(対向電極6側)から観察するため、対向電極6およびこれを形成するための基板5は透明にする必要があるが、画素電極2およびこれを形成するための基板1は透明でなくてもよい。そのため、画素電極(第1の電極)2は、アルミニウム等の不透明材料からなるものであってよい。
〔第4実施形態〕
本発明の方法の第4実施形態に相当する電気泳動表示パネルの製造方法を、図4を用いて説明する。
【0045】
先ず、透明なガラス基板上に、各画素毎のTFT(薄膜トランジスタ)およびその配線や駆動回路等を形成した。次に、図4(a)に示すように、これらが形成された状態のガラス基板1上の各画素位置に、パターニングされたITO薄膜からなる画素電極(透明な材料からなる第1の電極)2を形成した。ここまでの工程は、液晶表示装置の製造と同じ方法で行うことができる。
【0046】
次に、このガラス基板1上の全面に、感光性ポリイミド樹脂組成物の溶液を所定膜厚で塗布し、乾燥させた。前記溶液の塗布厚さは、乾燥後に、画素電極2上に所定厚さで塗膜が存在する厚さとした。次に、この塗膜に対して、画素電極2に対応させたパターンの光遮蔽部を備えたマスクを介して、紫外線を照射した。
さらに、現像液を用いて現像し、未硬化の樹脂組成物を除去した。
【0047】
これにより、図1(b)に示すように、各画素電極2の間の位置に、ポリイミド樹脂からなる隔壁3が一定高さで形成された。この隔壁3の高さが、後から形成する着色層と電気泳動層との合計厚に対応させた高さになるように、前記溶液の塗布厚さを設定する。
次に、この隔壁3で囲われた空間31〜33に、インクジェット法で着色剤を滴下して乾燥させる。この実施形態でも第1実施形態と同様に、左側からR、G、Bに対応させて、R用の空間31に赤用の着色剤として第1実施形態と同じ組成の赤色インキを、G用の空間32に、緑用の着色剤として第1実施形態と同じ組成の緑色インキを、B用の空間33に青用の着色剤として第1実施形態と同じ組成の青色インキを、それぞれインクジェット法で滴下して乾燥させた。
【0048】
これにより、図4(c)に示すように、画素電極2上のR用の空間31に赤の着色層41が、画素電極2上のG用の空間32に緑の着色層42が、画素電極2上のB用の空間33に青の着色層43が、それぞれ所定厚さで形成された。この状態で、隔壁3で囲われた空間31〜33の着色層41〜43の上部に、電気泳動層の厚さ分だけ空間31a〜33aが残る。この空間31a〜33aに、それぞれ、電気泳動粒子73aと液相分散媒73bとからなる電気泳動分散液73を充填する。これにより、着色層41〜43の上に電気泳動層7が形成される。図4(d)はこの状態を示す。
【0049】
次に、ガラス基板5の一方の面全体にAl薄膜からなる対向電極6を形成し、このガラス基板5の対向電極6側を下に向けて、図4(d)の状態のガラス基板1の電気泳動層7の上に固定する。なお、図4(d)の状態で電気泳動層7の上面を封止すること等を行う。
これにより、図3(e)に示すように、ITOからなる画素電極(第1の電極)2とAlからなる対向電極(第2の電極)6との間に電気泳動層7が配置され、画素電極2と電気泳動層7との間にRGBの各着色層41〜43が配置された電気泳動表示パネルが得られた。この電気泳動表示パネルは、画素電極2の外側に配置された透明なガラス基板1側から観察する。
【0050】
この方法によれば、画素電極2上の隔壁3で区画された空間31〜33にインクジェット法により着色層41〜43を形成するため、画素電極とカラーパターンの位置合わせが不要となり、高精細の表示パネルであっても組み立てが容易に行える。また、インクジェット法を採用することで、着色剤の使用量を微量にすることができるため、原料コストが低く抑えられ、原料を無駄にすることも防止される。
【0051】
さらに、この実施形態の電気泳動表示パネルは隔壁型であって、元々電極間を区画するために隔壁を設けているが、この方法では、その隔壁を着色層分だけ高く形成することで、着色層の形成領域が容易に形成される。そのため、より簡単にカラー表示の電気泳動パネルが製造できる。
〔電子機器の実施形態〕
本発明の電気泳動装置は、例えば、電子ペーパー、電子ノート、電子ブック、モバイル型のパーソナルコンピュータ、携帯電話、ディジタルスチルカメラ等の各種電子機器の表示部に適用することができる。
【0052】
図5は、電子ペーパー(リライタブルシート)の外観構成を示す斜視図である。この電子ペーパー200は、本体201と電子泳動表示パネル202とからなる。本体201および電子泳動表示パネル202は、紙と同様の質感及び柔軟性を有するシート状に形成されている。電子泳動表示パネル202の駆動回路は本体201に内蔵するか、電子ペーパーとは別体の書き換え装置として設ける。
【0053】
図6は、上述の電子ペーパー200の書き換え/表示装置を示す断面図(a)と平面図(b)である。この装置は、ハウジング401と、二組の搬送ローラ対402a,402bと、ハウジング401の観察面(表示面)に形成された矩形孔403と、矩形孔403に嵌め込まれた透明ガラス板404と、電子ペーパー200のハウジング401内への挿入口405と、ソケット407と、コントローラー408と、操作部409とを備えている。
【0054】
二組の搬送ローラ対402a,402bは、ハウジング401の内部に間隔を開けて配置されている。一方の搬送ローラ対402bは、電子ペーパー200の挿入口405の近くに、他方の搬送ローラ対402aは挿入口405から離れた位置に配置されている。ソケット407は、挿入口405から離れた位置の搬送ローラ対402aより更に奥側(挿入口405とは反対側)に配置されている。
【0055】
電子ペーパー200の先端には端子部205が設けてある。挿入口405からハウジング401内に挿入された電子ペーパー200の両端は、二組の搬送ローラ対402a,402bで挟持される。この状態で、電子ペーパー200の端子部205はソケット407に差し込まれ、反対側の端部は挿入口405より外側に出る。この端部を持って引くことにより、電子ペーパー200をハウジング401内から取り出すことができる。ソケット407には、駆動回路を備えたコントローラー408が接続されている。操作部409は、ハウジング401の表示面の透明ガラス板404の脇に設けてある。
【0056】
この装置を使用する際には、先ず、電子ペーパー200の表示面が透明ガラス板404側となるように電子ペーパー200を挿入口405からハウジング401内に入れる。次に、操作部409を操作することで、コントローラ408を作動させて、電子ペーパー200に画像を書き入れたり、表示された画像を消去したり、書き換えたりする。画像が書き込まれた電子ペーパー200は、ハウジング401内に入った状態で透明ガラス板404からその画像を見ることもできるし、ハウジング401から外して携帯することもできる。
【0057】
図7は電子ノートの外観構成を示す斜視図である。この電子ノートは、図5に示す前述の電子ペーパー200が複数枚束ねられ、その外側にノートブック状にカバー301を設けたものである。カバー301に表示データ入力手段を備えれば、束ねられた状態で電子ペーパー200の表示内容を変更することができる。図8は電子ブックの外観構成を示す斜視図である。この電子ブック500は、電気泳動表示装置からなる本体501とカバー502とからなり、本体501に表示部503と操作部504が設けてある。カバー502は本体501に対して開閉自在に取り付けてあり、カバー502を開けると表示部503の表示面および操作部504が露出するように構成されている。本体501には、コントローラ、カウンタ、メモリ、およびCDROM等の記憶媒体のデータを読み取るデータ読み取り装置等が内蔵されている。
【0058】
図9は、モバイル型のパーソナルコンピュータの外観構成を示す斜視図である。このパーソナルコンピュータ600は、キーボード601を備えた本体部602と、電気泳動表示装置からなる表示ユニット603とで構成されている。
図10は携帯電話の外観構成を示す斜視図である。この携帯電話700は、複数の操作ボタン701の他、受話口702、送話口703と共に、電気泳動表示装置からなる表示パネル704を備えている。
【0059】
図11は、ディジタルスチルカメラの構成を示す斜視図であり、外部機器との接続についても簡易的に示している。
このディジタルスチルカメラ800は、ケース801と、ケース801の背面に形成され、CCD(Charge Coupled Device)による撮像信号に基づいて表示を行うようになっている電気泳動表示装置からなる表示パネル802と、ケース801の観察側(図においては裏面側)に形成される光学レンズやCCD等を含んだ受光ユニット803と、シャッタボタン804と、このシャッタボタン804を押した時点におけるCCDの撮像信号が、転送・格納される回路基板805と、を備えている。
【0060】
また、ディジタルスチルカメラ800におけるケース801の側面には、ビデオ信号出力端子806と、データ通信用の入出力端子807とが設けられており、前者にはテレビモニタ806Aが、後者にはパーソナルコンピュータ807Aが、それぞれ必要に応じて接続されている。そして、所定の操作によって、回路基板805のメモリに格納された撮像信号が、テレビモニタ806Aや、パーソナルコンピュータ807Aに出力される構成となっている。
【0061】
なお、電気泳動表示装置を表示部等として適用できる電子機器としては、これらの他にも、テレビ、ビューファインダ型またはモニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、およびタッチパネルを備えた機器等を挙げることができる。
【0062】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の方法によれば、フルカラー表示が可能な電気泳動表示装置の製造方法として、低コストでしかも組み立てが容易に行える方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法の第1実施形態に相当する電気泳動表示パネルの製造方法を説明する断面図である。
【図2】本発明の方法の第2実施形態に相当する電気泳動表示パネルの製造方法を説明する断面図である。
【図3】本発明の方法の第3実施形態に相当する電気泳動表示パネルの製造方法を説明する断面図である。
【図4】本発明の方法の第4実施形態に相当する電気泳動表示パネルの製造方法を説明する断面図である。
【図5】本発明の電子機器の例である電子ペーパーの外観構成を示す斜視図である。
【図6】本発明の電子機器の例である電子ペーパーの書き換え/表示装置を示す断面図(a)と平面図(b)である。
【図7】本発明の電子機器の例である電子ノートの外観構成を示す斜視図である。
【図8】本発明の電子機器の例である電子ブックの外観構成を示す斜視図である。
【図9】本発明の電子機器の例であるモバイル型パーソナルコンピュータの外観構成を示す斜視図である。
【図10】本発明の電子機器の例である携帯電話の外観構成を示す斜視図である。
【図11】本発明の電子機器の例であるディジタルスチルカメラの構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
1    ガラス基板
2    画素電極(第1の電極)
3    隔壁
31   隔壁で囲われた空間
32   隔壁で囲われた空間
33   隔壁で囲われた空間
41   着色層
42   着色層
43   着色層
5    ガラス基板
6    対向電極(第2の電極)
7    電気泳動層
70   電気泳動層をなす塗膜
71   マイクロカプセル
72   バインダー
73   電気泳動分散液
73a  電気泳動粒子
73b  液相分散媒
8    絶縁部
200  電子ペーパー(電子機器)
201  本体
202  電子泳動表示パネル
205  端子部
300  電子ノート(電子機器)
301  カバー
400  電子ペーパーの書き換え/表示装置
401  ハウジング
402a 搬送ローラ対
402b 搬送ローラ対
403  矩形孔
404  透明ガラス板
405  挿入口
407  ソケット
408  コントローラー
409  操作部
500  電子ブック(電子機器)
501  本体
502  カバー
503  表示部
504  操作部
600  モバイル型パーソナルコンピュータ(電子機器)
601  キーボード
602  本体部
603  表示ユニット
700  携帯電話(電子機器)
701  操作ボタン
702  受話口
703  送話口
704  表示パネル
800  ディジタルスチルカメラ(電子機器)
801  ケース
802  表示パネル
803  受光ユニット
804  シャッタボタン
805  回路基板
806  ビデオ信号出力端子
806A テレビモニタ
807  入出力端子
807A パーソナルコンピュータ

Claims (10)

  1. 少なくとも一方が透明な材料で形成された第1及び第2の電極と、これらの電極間に配置された電気泳動層とを備え、第1及び第2の電極の少なくとも一方は所定パターンに形成され、このパターン状の電極に対応させた着色層を有する電気泳動装置の製造方法において、
    前記着色層をインクジェット法で形成することを特徴とする電気泳動装置の製造方法。
  2. 透明な材料で形成された基板の上に、透明な材料からなる第1の電極を複数個所定パターンで形成する工程と、前記各電極の上にインクジェット法で着色剤を含有する液体を滴下して乾燥させることにより各電極毎の着色層を形成する工程と、この着色層の上に電気泳動層を形成する工程と、を備えた請求項1記載の電気泳動装置の製造方法。
  3. 基板上に第1の電極を複数個所定パターンで形成する工程と、複数個の前記電極からなる層の上に電気泳動層を形成する工程と、インクジェット法で着色剤を含有する液体を滴下して乾燥させることにより、前記電気泳動層の上に前記各電極毎の着色層を形成する工程と、この着色層の上に透明な材料からなる第2の電極を形成する工程とを備えた請求項1記載の電気泳動装置の製造方法。
  4. 基板上に第1の電極を複数個所定パターンで形成する工程と、複数個の前記電極からなる層の上に電気泳動層を形成する工程と、インクジェット法で着色剤を含有する液体を滴下して乾燥させることにより、透明な材料からなる第2の電極上に前記複数個の第1の電極に対応させた各着色層を形成する工程と、この着色層が形成された第2の電極を前記電気泳動層の上に固定する工程とを備えた請求項1記載の電気泳動装置の製造方法。
  5. 分散媒とこの分散媒中に分散する電気泳動粒子とを含む電気泳動層を備え、電極に印加される電位に応じて前記電気泳動粒子の位置が制御され、パターン状の電極とこの電極に対応させた着色層とを有する電気泳動装置の製造方法において、
    前記着色層をインクジェット法で形成することを特徴とする電気泳動装置の製造方法。
  6. 分散媒とこの分散媒中に分散する電気泳動粒子とを含む電気泳動層を備え、電極に印加される電位に応じて前記電気泳動粒子の位置が制御され、パターン状の電極とこの電極に対応させた着色層とを有する電気泳動装置において、
    前記着色層はインクジェット法で形成されたことを特徴とする電気泳動装置。
  7. 少なくとも一方が透明な材料で形成された第1及び第2の電極と、これらの電極間に配置された電気泳動層とを備え、第1及び第2の電極の少なくとも一方は所定パターンに形成され、このパターン状の電極に対応させた着色層を有する電気泳動装置において、
    前記着色層はインクジェット法で形成されたことを特徴とする電気泳動装置。
  8. 前記電気泳動層には、電気泳動分散液を内包する複数のマイクロカプセルが配置されている請求項7記載の電気泳動装置。
  9. 前記電気泳動層は、電極間が隔壁で区画され、各区画内に電気泳動分散液が収容されている請求項7記載の電気泳動装置。
  10. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の方法で製造された電気泳動装置または請求項6乃至9のいずれか1項に記載の電気泳動装置を備えたことを特徴とする電子機器。
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