JP2005351491A - 燃焼装置 - Google Patents

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宣彦 藤原
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Abstract

【課題】超低NOxの燃焼装置において、確実な着火性を確保すること。
【解決手段】希薄混合気を噴出する希薄炎口102と、これよりも濃い濃度の第一濃混合気を噴出する第一濃炎口106と、前記希薄混合気と第一濃混合気の間の濃度の第二濃混合気を噴出する第二濃炎口109と、前記第二濃度混合気に着火させる着火手段125とを備えている。これにより燃焼しやすい中間濃度の混合気に着火することが可能となるため、超低NOx化のために希薄炎口への燃料供給量を多く設定しても確実に着火を行うことができ、着火時におけるHC等の未燃焼物質の排出を抑制できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、主として家庭用又は業務用の燃焼装置において特に超低NOx化を図った燃焼装置に関するものである。
地球環境保全が叫ばれる中、燃焼装置の排気ガス中に含まれるNOx(窒素酸化物)、HC(炭化水素)等の環境負荷物質のさらなる低減が求められている。これまで様々な低NOx燃焼装置が提案された。従来のこの種の燃焼装置は特許文献1に示すようなものが一般的であった。
図7は特許文献1に記載された従来の燃焼装置を示す図である。図7に示すように、上部に希薄炎口1を有する希薄バーナユニット2と上部に濃炎口3を有する濃バーナユニット4を交互に配列している。濃炎口3の下流部には高電圧が印可される電極5が配置される。
上記構成において、希薄バーナユニット2の希薄導入口(図示せず)から燃料および空気が流入し、希薄バーナユニット2内で混合され、空気が多い希薄混合気が生成され、希薄炎口1より希薄混合気が流出する。一方濃バーナユニット4の濃導入口(図示せず)より燃料および空気が流入し濃バーナユニット4内で混合され空気が少ない濃混合気が生成され、濃炎口3より濃混合気が流出する。着火時において電極5に高電圧が印可され、電極5と濃炎口3の間に高圧放電が形成され、濃混合気に着火し希薄火炎、濃火炎が形成される。火炎温度が低くNOx発生量が少なく燃焼性の悪い希薄火炎は、火炎温度が高くNOx発生量が多く安定した濃火炎によって安定化され、全体としてNOx発生量を抑制できる。
特許第2839049号公報
さらなる低NOx化を図るため、希薄バーナユニット2への燃料供給量の比率を更に増大させる必要がある。しかしながら上記従来の燃焼装置において希薄バーナユニット2への燃料供給量の比率を更に増大させると、濃バーナユニット4への燃料供給量が減少するため、着火が困難になり、着火遅れ等で着火時にHC等の未燃物質が多量に排出される課題があった。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、確実な着火性を確保した超低NOxの燃焼装置を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するため、本発明の燃焼装置は、希薄混合気を噴出する希薄炎口と、これよりも濃い濃度の第一濃混合気を噴出する第一濃炎口と、前記希薄混合気と第一濃混合気の間の濃度の第二濃混合気を噴出する第二濃炎口と、前記第二濃度混合気に着火させる着火手段とを備えたものである。
これにより燃焼しやすい中間濃度の混合気に着火することが可能となるため、希薄炎口への燃料供給割合を増やして超低NOx化させても、確実に着火を行うことできる。
本発明の燃焼装置は、超低NOx化のために希薄炎口への燃料供給量を多く設定しても確実に着火を行うことができ、着火時におけるHC等の未燃焼物質の排出を抑制できる。
第1の発明は、希薄混合気を噴出する希薄炎口と、これよりも濃い濃度の第一濃混合気を噴出する第一濃炎口と、前記希薄混合気と第一濃混合気の間の濃度の第二濃混合気を噴出する第二濃炎口と、前記第二濃度混合気に着火させる着火手段とを備えている。
そして、燃焼しやすい中間濃度の混合気に着火することが可能となるため、超低NOx化のために希薄炎口への燃料供給量を多く設定しても確実に着火を行うことができ、着火時におけるHC等の未燃焼物質の排出を抑制できる。
第2の発明は、特に第1の発明において、第二濃混合気の空気過剰率を1.1以下に設定している。
そして、最も燃焼しやすい空気過剰率1程度の混合気に着火することが可能となるため、希薄炎口への燃料供給割合を増やして超低NOx化させても、さらに確実に着火を行うことできる。
第3の発明は、特に第1〜2のいずれか一つの発明において、希薄炎口と第一濃炎口と第二濃炎口とを近接して配置すると共に、希薄炎口の隣に第一濃炎口を位置させている。
そして、第二濃炎口から供給される第一濃炎口よりも薄く、燃焼しやすい中間濃度混合気により自身が安定な火炎を形成し、第一濃炎口から噴出される濃混合気の熱分解反応を促進する。そして第一濃炎口から供給される濃混合気はこの熱分解により化学的に活性な中間生成物を多量に発生し、この中間生成物が希薄炎口上に形成される希薄火炎の基部に拡散供給されて基部の微小空間に燃焼反応が活発に行われる「高温・高反応域」が形成され、これにより希薄火炎自身を強固に安定化できる。従って希薄混合気の噴出流速を増加することや、希薄混合気の濃度を小さくすることができるので、超低NOx化と小型化が図られるとともに、燃焼量可変幅の拡大や、空気の高速変動にも追従して安定燃焼を実現できる。このように互いに濃度の異なる混合気を供給し超低NOx燃焼を実現する燃焼方式を、従来の濃淡燃焼と識別するため以後「多濃度燃焼」と呼ぶ。
第4の発明は、特に第1〜3のいずれか一つの発明において、第一濃炎口から噴出する第一濃混合気は可燃限界外の過濃度混合気としている。
そして、希薄混合気と第一濃混合気の濃度勾配を大きくして、希薄火炎の基部への第一濃混合気の流入を促進させて「高温・高反応域」の形成を促進でき、希薄火炎を強固に安定化できる。
第5の発明は、特に第1〜4のいずれか一つの発明において、上流に希薄混合気室を有する希薄炎口と、前記希薄炎口に隣接し上流に第一濃混合気室を有する第一濃炎口と、前記第一濃炎口と隣接し上流に第二濃混合気室を有する第二濃炎口とを備え、前記第二濃混合気室は連通手段を介して希薄混合気室と連通させて希薄混合気と第一濃混合気の間の濃度の第二濃混合気を生成させるとともに、前記希薄混合気室の上流には希薄燃料・空気導入口を設け、かつ第一、第二濃混合気室の上流には当該第一、第二濃混合気室の両方に連通する一つの共通燃料・空気導入口を設けている。
そして、希薄燃料・空気導入口と共通燃料・空気導入口へそれぞれ燃料を独立して供給する構成としているため、希薄混合気と濃混合気への燃料供給割合を調節して安定燃焼範囲を調節したり、供給する燃料の種類が異なった場合にはその燃料に最適の燃料分配比および各混合気の濃度を容易に再設定することができる。従って同一燃焼装置で各種の燃料を使用できる。
第6の発明は、特に第1〜5のいずれか一つの発明において、上部の希薄炎口と下部の希薄燃料・空気導入口を形成する希薄炎口形成体と、前記希薄炎口形成体に接合して第一濃炎口を形成する第一濃炎口形成体と、前記第一濃炎口形成体に接合して第二濃炎口を形成するとともに前記第一濃炎口と前記第二濃炎口に連通する共通燃料・空気導入口を形成する第二濃炎口形成体を設けている。
そして、希薄炎口形成体は希薄炎口と第一濃炎口の形成を兼ね、一方第一濃炎口形成体は第一濃炎口と第二濃炎口の形成を兼ねているため、バーナユニットを構成する板金等の材料を最小限にすることができ、燃焼装置全体を軽量で安価に製作できる。また非常に近接した状態で各炎口を配置することができるため、各混合気間の温度勾配、濃度勾配が急峻になり希薄火炎基部の「高温・高反応域」の形成が促進され、火炎全体をより安定化できる。
第7の発明は、特に第1〜6のいずれか一つの発明において、希薄炎口への燃料供給量を第一、第二濃炎口への燃料供給量より多く設定している。
そして、NOxの少ない希薄火炎の割合を増し、燃焼装置全体として超低NOxを実現できる。
第8の発明は、特に第1〜7のいずれか一つの発明において、希薄炎口の燃料・空気導入口の開口面積を第一、第二炎口の燃料・空気導入口より大きく設定している。
そして、燃焼用空気は大きな圧力損失を受けることなく希薄炎口に多量に供給され、多量の希薄混合気を生成して超低NOxの希薄火炎を形成することができる。また燃焼用空気を供給するファンの負荷が低減され、騒音を抑制することができる。
第9の発明は、特に第1〜8のいずれか一つの発明において、希薄炎口の炎口面積を第一、第二濃炎口の炎口面積より大きく設定している。
そして、希薄混合気の噴出速度が極度に速くならず、安定した希薄火炎が形成されるとともに、燃焼用空気を供給するファンの負荷が低減され、騒音を抑制することができる。
第10の発明は、特に第1〜9のいずれか一つの発明において、希薄炎口からの混合気の噴出速度を第一、第二濃炎口からの混合気の噴出速度より速く設定している。
そして、高速噴流に伴う巻き込み効果により第一濃混合気が希薄混合気に巻き込まれ、「高温・高反応域」の形成を促進できる。また希薄混合気の流速を速く設定しても希薄火炎が安定化されるため希薄炎口の面積を小さくすることができ、燃焼装置全体を小型で安価に製作することができる。
第11の発明は、特に第1〜10のいずれか一つの発明において、各炎口の燃料・空気導入口から各炎口までの通路長の内、希薄炎口の燃料・空気導入口から希薄炎口までの通路長を最も長く設定している。
そして、希薄燃料・空気導入口から供給された多量の空気と大部分の燃料は長い通路を通過する間に十分混合され、また整流されて乱れが減衰して希薄炎口へ供給されるため、超NOx燃焼と燃焼騒音の低減を実現することができる。
第12の発明は、特に第1〜11のいずれか一つの発明において、希薄炎口の燃料・空気導入口を第一、第二炎口の燃料・空気導入口より下部に位置させている。
そして、ファンが供給する燃焼用空気は大きな圧力損失を受けることなく上流側に位置する希薄燃料・空気導入口から希薄炎口に導かれるため、ファンの負荷が低減され、騒音を抑制することができる。
第13の発明は、特に第1〜12のいずれか一つの発明の燃焼装置をバーナユニットとして構成し、このバーナユニットは希薄炎口の両側に第一濃炎口、その両側に第二濃炎口を配置して構成している。
そして、単一のバーナユニットにて燃焼を完結でき、バーナユニット本数、配置間隔等を自由に選択でき、設計の自由度を高めることができる。
(実施の形態1)
本実施の形態を図1〜図6で説明する。図1は燃焼装置を示す模式的な全体断面図、図2は同燃焼装置のバーナユニットを分解した状態の斜視図、図3は同燃焼装置のバーナユニットの斜視図、図4は同燃焼装置のバーナユニットの図3におけるT−T面断面図、図5は同燃焼装置の火炎の模式図、図6は天然ガス燃焼時における希薄燃料割合とNOxの関係を示す図である。
図1〜図5において、希薄炎口形成体101が上部に希薄炎口102、下部に希薄燃料・空気導入口103、希薄炎口102の上流の希薄混合気室104を形成している。希薄炎口形成体101の両側に第一濃炎口形成体105を接合し、第一濃炎口106とその上流の第一濃混合気室107を形成している。第一濃炎口形成体105の外側には第二濃炎口形成体108を接合し、第二濃炎口109とその上流の第二濃混合気室110を形成している。さらに第二濃炎口形成体108は希薄炎口形成体101とも接合することによって、第一濃混合気室107と第二濃混合気室110に連通する連通室111と希薄燃料・空気導入口103の上部に位置する共通燃料・空気導入口112を形成している。希薄炎口形成体101には希薄混合気室104と第二濃混合気室110を連通させる連通手段113が設けられている。これら希薄炎口形成体101とその両側の第一濃炎口形成体105とその両側に設けられた第二濃炎口形成体108とが一体化されてバ−ナユニット114が構成される。なお図2においては、図の簡略化のため、希薄炎口形成体101の片側に第一濃炎口形成体105、第二濃炎口形成体108が接合される状態を示している。
バ−ナケ−ス115内にはこのバ−ナユニット114が複数個収納され燃焼室116と連接している。またバ−ナケ−ス115の上流側には燃料供給を遮断する開閉弁117とその下流側に設けた燃料調節手段118を有する燃料管119と、燃焼用空気を供給するファン120が設けられている。ここで燃料管119の下流側には希薄燃料管121、濃燃料管122がそれぞれ分岐して設けられている。各バ−ナユニット114には図3に示す如く希薄燃料・空気導入口103に対応した希薄ノズル123と2つの共通燃料・空気導入口112に対応した2つの濃ノズル124が希薄燃料管121と濃燃料管122からそれぞれ分岐して設けられている。また第二濃炎口109に近接して着火手段125を設けている。
次に動作、作用について説明すると、開閉弁117が開き燃料調節手段118で所定の供給量に調節された燃料は燃料管119を通って希薄燃料管121と濃燃料管122に分岐される。そして希薄ノズル123と濃ノズル124で所定の分配比に調節された後、各バ−ナユニット114の希薄燃料・空気導入口103、共通燃料・空気導入口112にそれぞれ噴射供給される。
ファン120から所定の流量に調節されて供給された燃焼用空気はバ−ナケ−ス115内に供給され、一部が各バ−ナユニット114との隙間を通過してバ−ナケ−ス115の内面を冷却しながら燃焼室116に流出する。大部分の燃焼用空気は各バ−ナユニット114の希薄燃料・空気導入口103と共通燃料・空気導入口112にそれぞれ供給される。
希薄ノズル123から大部分(約80%)の燃料と、大量の燃焼用空気が希薄燃料・空気導入口103から希薄混合気室104に供給され、希薄混合気室104の長い流路を通過する間に十分混合されるとともに、乱れの小さく整流された均一な希薄混合気となって希薄炎口102に均一に供給される。また少量の燃料が各バ−ナユニット114ごとに2つの濃ノズル124から、少量の燃焼用空気とともに共通燃料・空気導入口112に供給される。少量の燃料と少量の燃焼用空気は比較的短い流路を通過する間に均一な、可燃限界外の第一濃度濃混合気となって連通室111に至り、図4に示すように、第一濃混合気室107と第二濃混合気室110に分岐される。第一濃混合気室107に供給された第一濃混合気はそのままの濃度で第一濃炎口106から燃焼室116内に低速度で流出する。一方、第二濃混合気室110に供給された第一濃混合気は連通手段113から流入する少量の希薄混合気で希釈されて、望ましくは、理論混合比である空気過剰率1程度の濃度の第二濃混合気となり、第二濃炎口109から燃焼室116内に流出する。
着火手段125に高電圧を供給し、第二濃炎口109の下流で高圧放電を形成し、第二濃炎口109から噴出する、中間濃度の第二濃度混合気で着火させる。ここで空気過剰率が1.1を超えると着火性が悪化する。このため中間濃度混合気は、空気過剰率1程度に設定することが望ましい。燃焼しやすい空気過剰率1程度の中間濃度の混合気に着火するため、超低NOx化のために希薄炎口102への燃料供給量を多く設定しても確実に着火を行うことができ、着火時におけるHC等の未燃焼物質の排出を抑制や、爆発的な着火を抑制できる。
ここで希薄炎口102から燃焼室116内に高速で噴出された希薄混合気は図5(a)に示すように、火炎温度が低く極めてNOx濃度が低い希薄火炎Eを形成する。また第二濃炎口109から噴出する理論混合比に近い第二濃混合気は火炎温度が高く自身が非常に安定な安定火炎Fを形成する。第一濃炎口106の第一濃混合気は低速で流出し、高温の安定火炎Fの影響を受け熱分解して中間生成物を多量に発生する。そしてこれが希薄炎口102上に形成される希薄火炎Fの基部に拡散供給されて希薄火炎Eの基部に反応化学種が豊富で燃焼反応が極めて活発な「高温・高反応域」αが形成される。
これにより希薄炎口102から噴出する希薄混合気の流速を速く設定してもその火炎基部では活発な燃焼反応が維持されるため吹き飛ぶことがなく安定燃焼を維持することができる。そして希薄火炎Eから酸素供給を受け形成される濃火炎Gは希薄火炎Eと安定火炎Fとつながり一体的な火炎を形成する。
このように、これら三種類の混合気濃度を有する多濃度燃焼は図5(b)に示す従来の濃淡燃焼で濃火炎Hの熱的な影響を受け希薄火炎Iが安定化された場合に比べ大幅に希薄火炎の安定化が図れるものである。
図6に示す如く希薄燃料の供給割合が増加すると、すなわちNOxの低い希薄化炎の割合が増加するとその燃焼装置の最終的なNOxも低下する。希薄燃料がゼロつまりブンゼン燃焼を行なうP点ではNOxも130ppmと高濃度だが、希薄燃料供給割合が約60%である通常の濃淡燃焼のQ点では半分以下の60ppm程度まで削減できる。本発明の多濃度燃焼では希薄火炎そのものの安定化が図られるため、より多量の希薄混合気を安定燃焼できNOx濃度もR点の30ppm以下を実現できた。また希薄混合気の流速を速く設定しても希薄火炎Eを安定化できるため、希薄炎口102の面積を小さくすることができ、燃焼装置全体を小型で安価に製作することができる。
また本実施の形態においては第一濃炎口106から噴出する第一濃混合気の濃度を可燃限界外の過濃混合気としているため、希薄混合気と第一濃混合気の濃度勾配が大きくなり、これにより希薄火炎Eの基部への第一濃混合気の流入を促進させて「高温・高反応域」αの形成を促進でき、希薄火炎Eを強固に安定化できる。
また本実施の形態においては共通燃料・空気導入口112は第一濃混合気室107と第二濃混合気室110に連通した構成となっているため、第一濃炎口106と第二濃炎口109へ個別に混合気を供給する場合に比べてバ−ナ構成が簡単で小型化が図られ、濃燃料管122や濃ノズル124の燃料供給系や導入口に至るまでの空気供給系も共通化でき、燃焼装置全体を小型で安価に製作することができる。
また本実施の形態においては希薄炎口形成体101、第一濃炎口形成体105、第二濃炎口形成体108を接合してバーナユニット114を構成している。すなわち希薄炎口形成体101は希薄炎口102と第一濃炎口106の形成を兼ね、一方第一濃炎口形成体105は第一濃炎口106と第二濃炎口109の形成を兼ねている。これによりバーナユニットを構成する板金等の材料を最小限にすることができ、燃焼装置全体を軽量で安価に製作できる。また希薄炎口102と第一濃炎口106の間の無口部距離、第一濃炎口106と第二濃炎口109の間の無口部距離はそれぞれ希薄炎口形成体101、第一濃炎口形成体105の肉厚分だけとなり、非常に近接して構成することができる。従って温度勾配が大きくなるため第一濃炎口106の第一濃混合気は第二濃炎口109上の高温火炎Fの熱的影響を強く受け、熱分解が促進される。また濃度勾配が大きくなるため希薄混合気へ拡散供給される化学活性種の豊富な第一濃混合気の量が多くなり、「高温・高反応域」αの形成が促進されるので、バ−ナユニット114上に形成される火炎全体がより安定化する。
また本実施の形態においては希薄炎口102への燃料供給量を、例えば総供給量の80%程度と、第一濃炎口106、第二濃炎口109への燃料供給量より多く設定している。これによりNOxの少ない希薄火炎Eの割合を増し、燃焼装置全体として超低NOxを実現できる。
また本実施の形態においては希薄燃料・空気導入口103の開口面積を共通燃料・空気導入口112の開口面積よりも大きく設定している。これによりファン120からバ−ナケ−ス115内に供給された燃焼用空気は大きな圧力損失を受けることなく希薄炎口102に多量に供給され、多量の希薄混合気を生成して超低NOxの希薄火炎Eを形成することができる。またファン120の負荷が低減され、騒音を抑制することができる。
また本実施の形態においては希薄炎口102の炎口面積を第一濃炎口106及び第二濃炎口109の炎口面積よりも大きく設定している。このため希薄混合気の噴出速度が極度に速くならず、安定した希薄火炎Eが形成されるとともに、ファン120負荷が低減され、騒音を抑制することができる。
また本実施の形態においては希薄炎口102からの希薄混合気の噴出速度が第一濃炎口106からの第一濃混合気の噴出速度よりも速くなるように設定している。このため高速噴流に伴う巻き込み効果により第一濃混合気が希薄混合気に巻き込まれ、その結果「高温・高反応域」αの形成を促進できる。また希薄炎口102からの希薄混合気の流速を速く設定しているため希薄混合気室104の内圧は、第二濃炎口109からの混合気流速が小さな第二濃混合気室110より大きくなっている。従って希薄混合気室104と第二濃混合気室110を連通させる連通手段113を介して希薄混合気が第二濃混合気室110に流入し連通室111から供給された第一濃混合気を希釈することが可能となる。
また本実施の形態においては各炎口の燃料・空気導入口から各炎口までの通路長の内、希薄燃料・空気導入口103から希薄炎口102までの通路長を最も長く設定している。これにより希薄燃料・空気導入口103から供給された多量の空気と大部分の燃料は通路を通過する間に十分混合され、整流を受けて均一に希薄炎口102に供給される。このように希薄炎口102への均一供給及び流れの乱れの減衰が図られるため超NOx燃焼と燃焼騒音の低減を実現することができる。
また本実施の形態においては希薄燃料・空気導入口103を共通燃料・空気導入口112よりも下部に位置させている。これによりファン120からバ−ナケ−ス115内に供給された燃焼用空気は大きな圧力損失を受けることなく上流側に位置する各希薄燃料・空気導入口103から希薄炎口102に導かれるため、ファン120の負荷を低減し騒音を抑制することができる。
また本実施の形態においては希薄炎口102とその外側の第一濃炎口106とさらにその外側の第二濃炎口109でバーナユニット114を構成し、このバーナユニット114を図1に示す如く複数隣接配置して燃焼装置を構成している。よってバーナユニット114の本数を適宜選択することにより幅広い能力の燃焼装置を提供できる。また単一のバーナユニット114にて燃焼を完結でき、バーナユニット本数、配置間隔等を自由に選択でき、設計の自由度を高めることができる。
なお、着火手段125として電極間に高電圧を印加して高圧放電させるものを説明したが、電極とバーナユニット114に放電するよう構成してもよい。またセラミックヒータのような高温発熱体を用いてもよい。要は第二濃炎口109から噴出する第二濃度混合気に着火するよう構成すれば良い。
なお各バ−ナユニット114には第1、第2濃炎口用にそれぞれ2つの共通燃料・空気導入口112とそれに対応する2つの濃ノズル124を有する構成を示したが、各濃炎口共有の共通燃料・空気導入口112と濃ノズル124を設けてもよい。また連通手段113は図1、2、4においては、第一濃炎口形成体105に設けた開口から希薄炎口形成体101の一部を外側に突出させて連通させる構成とし、図6においては第一濃炎口形成体105の一部を内側に突出させて希薄炎口形成体101と密着させる構成としたが、どちらを突出させて構成しても良く、あるいは別構成の部品で構成しても良い。
なお、各実施例において燃料は都市ガス等の気体燃料で説明したが、灯油等の液体燃料をガス化させて用いてもよい。
以上のように、本発明にかかる燃焼装置は、都市ガス等の気体燃料やガス化させた灯油等の液体燃料を用い、超低NOxにて燃焼させることが可能となるため、給湯や暖房や調理用などの燃焼装置として幅広く適用できる。
本発明の実施の形態1の燃焼装置を示す模式的な全体断面図 同燃焼装置のバーナユニットを分解した状態の斜視図 同燃焼装置のバーナユニットの斜視図 同燃焼装置のバーナユニットの図3におけるT−T面断面図 (a)同燃焼装置の火炎の模式図(b)従来の燃焼装置の火炎の模式図 天然ガス燃焼時における希薄燃料割合とNOxの関係を示す図 従来の燃焼装置の要部断面図
符号の説明
101 希薄炎口形成体
102 希薄炎口
103 希薄燃料・空気導入口
104 希薄混合気室
105 第一濃炎口形成体
106 第一濃炎口
107 第一濃混合気室
108 第二濃炎口形成体
109 第二濃炎口
110 第二濃混合気室
112 共通燃料・空気導入口
113 連通手段
114 バーナユニット
125 着火手段

Claims (13)

  1. 希薄混合気を噴出する希薄炎口と、これよりも濃い濃度の第一濃混合気を噴出する第一濃炎口と、前記希薄混合気と第一濃混合気の間の濃度の第二濃混合気を噴出する第二濃炎口と、前記第二濃度混合気に着火させる着火手段とを備えた燃焼装置。
  2. 第二濃混合気の空気過剰率を1.1以下に設定した請求項1記載の燃焼装置。
  3. 希薄炎口と第一濃炎口と第二濃炎口とを近接して配置すると共に、希薄炎口の隣に第一濃炎口を位置させた請求項1又は2記載の燃焼装置。
  4. 第一濃炎口から噴出する第一濃混合気は可燃限界外の過濃度混合気とした請求項1〜3のいずれか1項記載の燃焼装置。
  5. 上流に希薄混合気室を有する希薄炎口と、前記希薄炎口に隣接し上流に第一濃混合気室を有する第一濃炎口と、前記第一濃炎口と隣接し上流に第二濃混合気室を有する第二濃炎口とを備え、前記第二濃混合気室は連通手段を介して希薄混合気室と連通させて希薄混合気と第一濃混合気の間の濃度の第二濃混合気を生成させるとともに、前記希薄混合気室の上流には希薄燃料・空気導入口を設け、かつ第一、第二濃混合気室の上流には当該第一、第二濃混合気室の両方に連通する一つの共通燃料・空気導入口を設けた請求項1〜4のいずれか1項記載の燃焼装置。
  6. 上部の希薄炎口と下部の希薄燃料・空気導入口を形成する希薄炎口形成体と、前記希薄炎口形成体に接合して第一濃炎口を形成する第一濃炎口形成体と、前記第一濃炎口形成体に接合して第二濃炎口を形成するとともに前記第一濃炎口と前記第二濃炎口に連通する共通燃料・空気導入口を形成する第二濃炎口形成体を設けた請求項1〜5のいずれか1項記載の燃焼装置。
  7. 希薄炎口への燃料供給量を第一、第二濃炎口への燃料供給量より多く設定した請求項1〜6のいずれか1項記載の燃焼装置。
  8. 希薄炎口の燃料・空気導入口の開口面積を第一、第二炎口の燃料・空気導入口より大きく設定した請求項1〜7のいずれか1項記載の燃焼装置。
  9. 希薄炎口の炎口面積を第一、第二濃炎口の炎口面積より大きく設定した請求項1〜8のいずれか1項記載の燃焼装置。
  10. 希薄炎口からの混合気の噴出速度を第一、第二濃炎口からの混合気の噴出速度より速く設定した請求項1〜9のいずれか1項記載の燃焼装置。
  11. 各炎口の燃料・空気導入口から各炎口までの通路長の内、希薄炎口の燃料・空気導入口から希薄炎口までの通路長を最も長く設定した請求項1〜10のいずれか1項記載の燃焼装置。
  12. 希薄炎口の燃料・空気導入口を第一、第二炎口の燃料・空気導入口より下部に位置させた請求項1〜11のいずれか1項記載の燃焼装置。
  13. 請求項1〜12のいずれか1項記載の燃焼装置をバーナユニットとして構成し、このバーナユニットは希薄炎口の両側に第一濃炎口、その両側に第二濃炎口を配置して構成した燃焼装置。
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