JP2005349783A - ガスバリア性を有する防湿化粧シート、化粧材、及び建具 - Google Patents
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Abstract
【課題】安価にかつ容易に反り防止が図られ、かつ化粧板基材からの残留揮発成分の発散を防止することが可能な、ガスバリア性を有する防湿化粧シート、化粧板、及び建具を提供すること。
【解決手段】表面側に印刷絵柄層及び保護樹脂層を順次設けた紙間強化紙からなるコート紙の裏面側に、無機化合物からなる蒸着層を第1層とし、水溶性高分子と、(a)1種以上のアルコキシドまたは/およびその加水分解物または(b)塩化錫の少なくともいずれか1つを含む水溶液、或いは水/アルコール混合溶液を主剤とするコーティング剤を塗布し、加熱乾燥してなるガスバリア性被膜を第2層として積層してなることを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】表面側に印刷絵柄層及び保護樹脂層を順次設けた紙間強化紙からなるコート紙の裏面側に、無機化合物からなる蒸着層を第1層とし、水溶性高分子と、(a)1種以上のアルコキシドまたは/およびその加水分解物または(b)塩化錫の少なくともいずれか1つを含む水溶液、或いは水/アルコール混合溶液を主剤とするコーティング剤を塗布し、加熱乾燥してなるガスバリア性被膜を第2層として積層してなることを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、室内扉、キッチン扉、収納扉、襖などの建具に用いられる化粧シート、それを用いた化粧材、及び建具に関し、詳しくは湿度変化、温度変化等によって発生する反りを防止する機能を有する防湿化粧シート、化粧材、及び建具に関する。
室内扉、キッチン扉、収納扉、襖などの建具において、湿度、温度の関係で使用中に徐々に反りが発生することがあった、そこで反りを防ぐ為に一般的に扉などの建具の表裏面に、同じ材質のシートを用いて片方に反らないようにしたもの、建具の枠体に金属製の支持体を使用する、あるいは化粧板の裏面側に防湿性能を有するシート、例えば塩化ビニルシートや金属箔等を貼り合わせる、等の対策がとられている。この目的は、内装材から壁構造への湿気の漏洩を防止し、壁内での結露の発生を回避することにある。
また、非透水性、非透湿性シートを木質ボードの両面に貼着し、この木質ボードを木質基材からなる芯材の両面に貼り合わせ、反りを防止した扉の製造方法が提案されている。
反りを防止するために扉などの建具の枠体に金属製の支持体を使用する、化粧板の裏面に防湿性能を有するシート例えば塩化ビニルシートや金属箔等を貼り合わせる、等の対策がとられているが、作業工程が増えるとともに、材料費、加工費が増加しコスト高となる。また塩化ビニルシートの場合、シート中の可塑剤が経時でブリードして、接着基材との間に滲みでて接着不良を起こすことがある。また、2枚の紙間強化紙を合成樹脂を介して貼り合わせてなる防湿化粧シートも提案されているが、水蒸気やその他以下に示すような問題点に対するガスバリア性としては十分な性能を示すものではなかった。
また、このような建具の化粧板基材として主に合板が使用されているが、これらの製造工程上や接着剤からの残留揮発性物質により人体が影響を受けることが近年考慮されてきている。化粧板基材を密閉するように全面に空気遮断層を構成すれば、これら残留揮発性物質の経時的発散を抑えられ、また大気中酸素による化粧板基材の劣化も抑制できるが、想定されるような効果を得るには層厚、材料費、加工費が増加しコスト高となる。
以下に、これらに関する公知文献を示す。
特公平4−7948号公報
特開平6−272455号公報
特開平9−334788号公報
本発明はこのような問題点を解決するためになされたものであり、その課題とするところは、安価にかつ容易に反り防止が図られ、かつ化粧板基材からの残留揮発成分の発散を防止することが可能な、ガスバリア性を有する防湿化粧シート、化粧板、及び建具を提供することにある。
本発明はこのような課題を解決するためのものであり、請求項1記載の発明は、表面側に印刷絵柄層及び保護樹脂層を順次設けた紙間強化紙からなるコート紙の裏面側に、無機化合物からなる蒸着層を第1層とし、水溶性高分子と、(a)1種以上のアルコキシドまたは/およびその加水分解物または(b)塩化錫の少なくともいずれか1つを含む水溶液、或いは水/アルコール混合溶液を主剤とするコーティング剤を塗布し、加熱乾燥してなるガスバリア性被膜を第2層として積層してなることを特徴とする防湿化粧シートである。
また請求項2記載の発明は、前記コート紙の裏面側にアンカーコート処理を行い、無機化合物からなる蒸着層を設けた事を特徴とする請求項1記載の防湿化粧シートである。
また請求項3記載の発明は、水溶性高分子をポリビニルアルコールとしたことを特徴とする請求項1、2のいずれか記載の防湿化粧シートである。
また請求項4記載の発明は、アルコキシドは、テトラエトキシシラン又はトリイソプロポキシアルミニウム、またはそれらの混合物であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載の防湿化粧シートである。
また請求項5記載の発明は、蒸着層を形成する無機化合物が酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化珪素の1種からなることを特徴とする請求項1〜4のいずれか記載の防湿化粧シートである。
また請求項6記載の発明は、前記防湿化粧シートの裏面を接着剤を介して化粧板基材に貼着してなることを特徴とする化粧材である。
また請求項7記載の発明は、前記コート紙の裏面側にアンカーコート処理を行い、無機化合物からなる蒸着層を設けたことを特徴とする請求項6記載の化粧材である。
また請求項8記載の発明は、水溶性高分子をポリビニルアルコールとした請求項6、7のいずれか記載の化粧材である。
また請求項9記載の発明は、アルコキシドは、テトラエトキシシラン又はトリイソプロポキシアルミニウム、またはそれらの混合物であることを特徴とする請求項6〜8のいずれか記載の防湿化粧シートである。
また請求項10記載の発明は、蒸着層を形成する無機化合物が酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化珪素の1種からなる請求項6〜9のいずれか記載の防湿化粧シートである。
また請求項11記載の発明は、化粧板基材の表面に前記防湿化粧シートを設け、化粧板基材裏面側/またはさらに側面側に、無機化合物からなる蒸着層を第1層とし、水溶性高分子と、(a)1種以上のアルコキシドまたは/およびその加水分解物または(b)塩化錫の少なくともいずれか1つを含む水溶液、或いは水/アルコール混合溶液を主剤とするコーティング剤を塗布し、加熱乾燥してなるガスバリア性被膜を第2層として積層してなることを特徴とする建具である。
また請求項12記載の発明は、前記コート紙の裏面側にアンカーコート処理を行い、無機化合物からなる蒸着層を設けた請求項11記載の建具である。
また請求項13記載の発明は、水溶性高分子をポリビニルアルコールとした請求項11、12のいずれか記載の建具である。
また請求項14記載の発明は、アルコキシドは、テトラエトキシシラン又はトリイソプロポキシアルミニウム、またはそれらの混合物であることを特徴とする請求項11〜13のいずれか記載の建具である。
また請求項15記載の発明は、蒸着層を形成する無機化合物が酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化珪素の1種からなる請求項11〜14のいずれか記載の建具である。
請求項1記載の発明によれば、第2層が反応性に富む無機成分を含有し、水溶性高分子との複合被膜がガスバリア性に優れることから第1層と第2層との界面に両層の反応層を生じるか、あるいは第2層が第1層に生じるピンホール、クラック、粒界などの欠陥或いは微細孔を充填、補強することで、緻密構造が形成されるため、高いガスバリア性、耐水性、耐湿性を有するとともに、変形に堪えられる可撓性を有するものとすることが可能となる。
請求項2記載の発明によれば、アンカーコート層を設けることで、基材と蒸着層との密着が好適なものとなる。
請求項3記載の発明によれば、特にポリビニルアルコール(以下PVAとする)を用いた場合、ガスバリア性が最も優れたものとなる。
請求項4記載の発明によれば、アルコキシドとしてテトラエトキシシランまたはトリイソプロポキシアルミニウム、またはそれらの混合物を用いた場合、加水分解後、水系の溶媒中において比較的安定であるので好ましいものとなる。
請求項5記載の発明によれば、無機化合物として酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化珪素の1種から用いることで、無色透明でかつ耐性にも優れたものとなる。
請求項6記載の発明によれば、高いガスバリア性、耐水性、耐湿性を有するとともに、変形に堪えられる可撓性を有するものとすることが可能となる。
請求項7記載の発明によれば、アンカーコート層を設けることで、基材と蒸着層との密着が好適なものとなる。
請求項8記載の発明によれば、特にポリビニルアルコール(以下PVAとする)を用いた場合、ガスバリア性が最も優れたものとなる。
請求項9記載の発明によれば、アルコキシドとしてテトラエトキシシランまたはトリイソプロポキシアルミニウム、またはそれらの混合物を用いた場合、加水分解後、水系の溶媒中において比較的安定であるので好ましいものとなる。
請求項10記載の発明によれば、無機化合物として酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化珪素の1種から用いることで、無色透明でかつ耐性にも優れたものとなる。
請求項11記載の発明によれば、高いガスバリア性、耐水性、耐湿性を有するとともに、変形に堪えられる可撓性を有するものとすることが可能となる。
請求項12記載の発明によれば、アンカーコート層を設けることで、基材と蒸着層との密着が好適なものとなる。
請求項13記載の発明によれば特にポリビニルアルコール(以下PVAとする)を用いた場合、ガスバリア性が最も優れたものとなる。
請求項14記載の発明によれば、アルコキシドとしてテトラエトキシシランまたはトリイソプロポキシアルミニウム、またはそれらの混合物を用いた場合、加水分解後、水系の溶媒中において比較的安定であるので好ましいものとなる。
請求項15記載の発明によれば、無機化合物として酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化珪素の1種から用いることで、無色透明でかつ耐性にも優れたものとなる。
以下、本発明を図面に基づき詳細に説明する。図1に本発明の防湿化粧シートの一実施例の断面の構造を示す。
紙1の表面側に印刷絵柄層2及び保護樹脂層3を設け、裏面側に蒸着層4、ガスバリア性被膜5を設けてなるガスバリア性を有する防湿化粧シートである。これを化粧板基材に接着剤を介して貼り付けて化粧材とし、前記化粧材の裏面側/または側面側に蒸着層、ガスバリア性被膜5を積層して建具とする。
本発明における紙1としては、坪量が23〜50g/m2の紙間強化紙が好ましい。23g/m2以下ではエクストルーダー等の不具合が発生し易く、また、50g/m2以上では紙間強化紙の層間強度が低下する。また裏面側に適宜アンカーコートを施して被膜の密着を好適なものとすることが好ましい。
本発明における印刷絵柄層2としては、通常の印刷インキ、印刷方法により設けることが可能であり、特に限定するものではない。
本発明における保護樹脂層3としては、アクリルウレタン、ポリエステルウレタン、ポリウレタン、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体等が好適に用いられるが、印刷柄層の表面保護が可能なものであれば特に限定するものではない。
本発明における蒸着層4としては、珪素、アルミニウム、チタン、ジルコニウム、錫、マグネシウムなどの酸化物、窒化物、フッ化物の単体、あるいはそれらの複合物からなり、真空蒸着法、スパッタリング法、プラズマ気相成長法(CVD法)などの真空プロセスにより形成される。膜厚は50Åから3000Å程度が好ましい。50Å未満では厚の連続性に問題があり、3000Åを超えるとクラックが発生しやすく、可撓性が低下する。
本発明におけるガスバリア性被膜5としては、水溶性高分子と、(a)1種以上のアルコキシドまたは/およびその加水分解物または(b)塩化錫の少なくともいずれか1つを含む水溶液、或いは水/アルコール混合溶液を主剤とするコーティング剤からなる。水溶性高分子と塩化錫を水系(水或いは水/アルコール混合)溶媒で溶解させた溶液、或いはこれに金属等のアルコキシドを直接、あるいは予め加水分解させるなど処理を行ったものを混合した溶液を蒸着層4にコーティング、加熱乾燥し、形成したものである。
本発明でコーティング剤に用いられる水溶性高分子はポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、デンプン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ナトリウムなどが挙げられる、特にポリビニルアルコール(以下、PVAとする)を本発明のガスバリア性積層体のコーティング剤に用いた場合にガスバリア性が最も優れる。ここでいうPVAは、一般にポリ酢酸ビニルをけん化して得られるもので、酢酸基が数十%残存している、いわゆる部分けん化PVAから酢酸基が数%しか残存していない完全けん化PVAまでを含み、特に限定されるものではない。
また塩化錫は塩化第一錫(SnCl2)、塩化第二錫(SnCl4)或いはそれらの混合物であってもよく、無水物でも水和物でも用いることができる。
さらにアルコキシドは金属等のアルコキシドである、テトラエトキシシラン〔Si(OC2H5)4〕、トリイソプロポキシアルミニウム〔Al(O−2’−C3H7)3〕などの一般式、M(OR)n(M:Si Ti Ai Zr等の金属等、R:CH3、C2H5等のアルキル基)で表せるものである。なかでもテトラエトキシシラン、トリイソプロポキシアルミニウムが加水分解後、水系の溶媒中において比較的安定であるので好ましい。
上述した各成分を単独またはいくつかを組み合わせてコーティング剤に加えることができ、さらにコーティング剤のバリア性を損なわない範囲で、イソシアネート化合物、シランカップリング剤、或いは分散剤、安定化剤、粘度調整剤、着色剤など公知の添加剤を加えることができる。
例えばコーティング剤に加えられるイソシアネート化合物は、その分子中に2個以上のイソシアネート基(NCO基)を有するものであり、例えばトリレンジイソシアネート(以下、TDIとする)、トリフェニルメタントリイソシアネート(以下、TTIとする)、テトラメチルキシレンジイソシアネート(以下、TMXDIとする)などのモノマー類と、これらの重合体、誘導体などがある。
コーティング剤の塗布方法には、通常用いられる、ディッピング法、ロールコーティング法、スクリーン印刷法、スプレー法など従来公知の手段が用いられる。被膜の厚さはコーティング剤の種類によって異なるが、乾燥後の厚さが約0.01〜100μmの範囲であればよいが、50μm以上では、膜にクラックが生じやすくなるため、0.01〜50μmとすることが望ましい。
なお、詳細は不明なところが多いが、この第1層としての無機蒸着層3と第2層としての上記コーティング剤からなる被膜との間に、何らかの反応層が形成されるか、或いは第2層が第1層に生じるピンホール、クラック、粒界などの欠陥或いは微細孔を充填、補強することで、緻密構造が形成され、これがガスバリア性の向上と第1層である蒸着薄膜層の保護層としての役割を果たす。またコーティング剤の組成が、金属等のアルコキシド或いは塩化錫からなる無機成分とPVA等の水溶性高分子を主剤とするものであることから、ガスバリア性の向上が図れるものである。すなわち金属等のアルコキシド或いは塩化錫からなる無機成分は溶液中で加水分解、重縮合反応して鎖状或いは三次元樹枝状のポリマーを形成し、乾燥加熱にともなう溶媒の蒸発によってさらに重合が進行する、反応性に富む無機成分であり、水溶性高分子とは分子レベルの複合体を形成していると考えられる。したがって、特定の粒子径からなるシリカ(SiO2)などの微粒子や珪酸ソーダ(水ガラス)から得られるシリカゾル(コロイダルシリカ)など単に微粒子を分散したものとは異なるものである。
さらに本発明の防湿化粧シートをの裏面を接着剤を介して化粧板基材に貼着して化粧材とし、化粧板基材裏面側/またはさらに側面側に、無機化合物からなる蒸着層を第1層とし、水溶性高分子と、(a)1種以上のアルコキシドまたは/およびその加水分解物または(b)塩化錫の少なくともいずれか1つを含む水溶液、或いは水/アルコール混合溶液を主剤とするコーティング剤を塗布し、加熱乾燥してなるガスバリア性被膜を第2層として積層して建具とすることも可能である。
坪量が30g/m2の紙間強化紙表面に、硝化綿系インキにより柄層を印刷し、この表面に、2液硬化型アクリルウレタン樹脂を6g/m2(dry)の厚みに塗布しコート紙を得た。この裏面にSiO(酸化ケイ素)を蒸着源とし、電子線加熱方式による真空蒸着法により、膜厚400Åの薄膜層を形成した。さらにテトラエトキシシラン〔Si(OC2H5)4:以下、TEOSとする〕10.4gに塩酸(0.1N)89.6gを加え、30分間攪拌し加水分解させた固形分3wt%(SiO2換算)の加水分解溶液を60重量%と、ポリビニルアルコールの3.0wt%水/イソプロピルアルコール溶液(水:イソプロピルアルコール重量比で90:10)を40重量%とを混合してコーティング剤とし、これをバーコーターにより塗布し乾燥機で120℃、1分間乾燥させ、膜厚約0.3μmの被膜を形成し防湿化粧シートを得た。
<比較例>
実施例1で得られたコート紙と上記と同様の坪量30g/m2の紙間強化紙とをエクストルーダー機にて繰り出し、同時にポリエチレン樹脂をTダイより厚み25μmの厚みで押出しラミネートして、防湿化粧シートを得た。
<水蒸気透過率>
実施例1、比較例の水蒸気透過率をMOCON(R)水蒸気透過率測定装置PERMATRAN−W(R)にて測定したところ、比較例では9cc/m2・dayのところ、実施例1は2cc/m2・dayであった。
<ガスバリア性>
カップに100μg/mlのVOC溶液を5ml添加し、実施例1、比較例のシートでこれを覆い、先のシートで覆い、ロウでシーリングした後、20Lのステンレス製チャンバーに入れた。このチャンバーを28℃の高温槽に21時間保存し、チャンバー無の空気をテナックス管を用いて採取し、測定を行った。結果を表1に示す。
<比較例>
実施例1で得られたコート紙と上記と同様の坪量30g/m2の紙間強化紙とをエクストルーダー機にて繰り出し、同時にポリエチレン樹脂をTダイより厚み25μmの厚みで押出しラミネートして、防湿化粧シートを得た。
<水蒸気透過率>
実施例1、比較例の水蒸気透過率をMOCON(R)水蒸気透過率測定装置PERMATRAN−W(R)にて測定したところ、比較例では9cc/m2・dayのところ、実施例1は2cc/m2・dayであった。
<ガスバリア性>
カップに100μg/mlのVOC溶液を5ml添加し、実施例1、比較例のシートでこれを覆い、先のシートで覆い、ロウでシーリングした後、20Lのステンレス製チャンバーに入れた。このチャンバーを28℃の高温槽に21時間保存し、チャンバー無の空気をテナックス管を用いて採取し、測定を行った。結果を表1に示す。
本発明のガスバリア性を有する防湿化粧シート、化粧材、及び建具は、特に多湿、低湿の条件下で反りが想定される屋内において使用する化粧板またはフラッシュ扉などに利用可能なものとなる。
1…紙
2…印刷絵柄層
3…保護樹脂層
4…蒸着層
5…ガスバリア性被膜
2…印刷絵柄層
3…保護樹脂層
4…蒸着層
5…ガスバリア性被膜
Claims (15)
- 表面側に印刷絵柄層及び保護樹脂層を順次設けた紙間強化紙からなるコート紙の裏面側に、無機化合物からなる蒸着層を第1層とし、水溶性高分子と、(a)1種以上のアルコキシドまたは/およびその加水分解物または(b)塩化錫の少なくともいずれか1つを含む水溶液、或いは水/アルコール混合溶液を主剤とするコーティング剤を塗布し、加熱乾燥してなるガスバリア性被膜を第2層として積層してなることを特徴とする防湿化粧シート。
- 前記コート紙の裏面側にアンカーコート処理を行い、無機化合物からなる蒸着層を設けた事を特徴とする請求項1記載の防湿化粧シート。
- 水溶性高分子をポリビニルアルコールとしたことを特徴とする請求項1、2のいずれか記載の防湿化粧シート。
- アルコキシドは、テトラエトキシシラン又はトリイソプロポキシアルミニウム、またはそれらの混合物であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載の防湿化粧シート。
- 蒸着層を形成する無機化合物が酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化珪素の1種からなることを特徴とする請求項1〜4のいずれか記載の防湿化粧シート。
- 前記防湿化粧シートの裏面を接着剤を介して化粧板基材に貼着してなることを特徴とする化粧材。
- 前記コート紙の裏面側にアンカーコート処理を行い、無機化合物からなる蒸着層を設けたことを特徴とする請求項6記載の化粧材。
- 水溶性高分子をポリビニルアルコールとした請求項6、7のいずれか記載の化粧材。
- アルコキシドは、テトラエトキシシラン又はトリイソプロポキシアルミニウム、またはそれらの混合物であることを特徴とする請求項6〜8のいずれか記載の防湿化粧シート。
- 蒸着層を形成する無機化合物が酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化珪素の1種からなる請求項6〜9のいずれか記載の防湿化粧シート。
- 化粧板基材の表面に前記防湿化粧シートを設け、化粧板基材裏面側/またはさらに側面側に、無機化合物からなる蒸着層を第1層とし、水溶性高分子と、(a)1種以上のアルコキシドまたは/およびその加水分解物または(b)塩化錫の少なくともいずれか1つを含む水溶液、或いは水/アルコール混合溶液を主剤とするコーティング剤を塗布し、加熱乾燥してなるガスバリア性被膜を第2層として積層してなることを特徴とする建具。
- 前記コート紙の裏面側にアンカーコート処理を行い、無機化合物からなる蒸着層を設けた請求項11記載の建具。
- 水溶性高分子をポリビニルアルコールとした請求項11、12のいずれか記載の建具。
- アルコキシドは、テトラエトキシシラン又はトリイソプロポキシアルミニウム、またはそれらの混合物であることを特徴とする請求項11〜13のいずれか記載の建具。
- 蒸着層を形成する無機化合物が酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化珪素の1種からなる請求項11〜14のいずれか記載の建具。
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