JP2005345781A - 電子写真感光体 - Google Patents
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Abstract
【課題】 電子線照射による劣化を抑制し、機械的強度及び電子写真特性の優れた電子写真感光体を提供する。
【解決手段】 導電性支持体上に感光層を有する電子写真感光体において、該導電性支持体が陽極酸化膜を有するアルミニウムシリンダーであり、かつ該電子写真感光体の最表面層が、同一分子内に少なくとも連鎖重合性官能基を1つ以上有する化合物を電子線により重合及び架橋させることによって得られる化合物を含有する。
【選択図】 なし
【解決手段】 導電性支持体上に感光層を有する電子写真感光体において、該導電性支持体が陽極酸化膜を有するアルミニウムシリンダーであり、かつ該電子写真感光体の最表面層が、同一分子内に少なくとも連鎖重合性官能基を1つ以上有する化合物を電子線により重合及び架橋させることによって得られる化合物を含有する。
【選択図】 なし
Description
本発明は、陽極酸化処理された導電性支持体を有し、かつ感光層の最表面が同一分子内に少なくとも連鎖重合性官能基を1つ以上有する化合物を電子線により重合及び架橋させることによって得られる化合物を含有する電子写真感光体に関する。また本発明は上記電子写真感光体を有する電子写真装置、装置ユニット及びファクシミリに関する。
近年、電子写真感光体に用いられる材料として、無公害性や高生産性等の利点を有する有機光導電物質が広く利用されている。これらの電子写真感光体は、電気的及び機械的特性の双方を満足するために電荷発生層と電荷輸送層を積層した機能分離型の感光体として利用される場合が多い。
一方、当然のことながら、電子写真感光体には適用される電子写真プロセスに応じた感度や電気的特性、更には光学的特性を備えていることが要求される。
特に、繰り返し使用される感光体の表面層には、帯電、露光、トナー現像、紙への転写及びクリーニングといった様々な電気的及び機械的外力が直接加えられるため、それらに対する耐久性が要求される。
具体的には、帯電時に発生するオゾンやNOx、硝酸等の活性物質による劣化のために感度や電位の低下、及び残留電位の増加がおこり、加えて摺擦によって表面が摩耗したり傷が発生することなど、これらに対する耐久性が要求されている。
これらの問題点を解決する手段として、たとえば特開2000-147813号公報(特許文献1)に開示されているような、同一分子内に連鎖重合性官能基を有する電荷輸送性化合物を硬化させたものを最表面層に含有する感光体が報告されている。このような電荷輸送性を有する硬化性膜を用いることで、優れた機械的強度と電荷輸送能を両立させることが理論的には可能である。
上述したような最表面層の形成方法として、熱硬化による方法、紫外線による硬化方法等が考えられるが、硬化時間が短く、反応開始剤等も不用な電子線を利用することが特に好ましい。しかしながら、電子線は非常に大きなエネルギーを有するため、表面層を短時間で硬化させるだけでなく、最表面層より下層の感光層にまで作用し、照射条件によっては特性を悪化させてしまうといった問題があった。
特開2000−147813号公報
本発明の目的は、最表面層が同一分子内に少なくとも連鎖重合性官能基を1つ以上有する化合物を電子線により重合及び架橋させることによって得られる化合物を含有する電子写真感光体の導電性支持体に、陽極酸化処理されたアルミニウムシリンダーを使用することで、電子線照射による劣化を抑制し、機械的強度及び電子写真特性の優れた電子写真感光体を提供することにある。
本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、導電性支持体上に感光層を有する電子写真感光体において、該電子写真感光体の最表面層が、少なくとも連鎖重合性官能基を1つ以上有する化合物を電子線により重合及び架橋させることによって得られる化合物を含有する電子写真感光体の導電性支持体に、陽極酸化処理されたアルミニウムシリンダーを使用することで、前述の課題を解決するものであることを見出した。
樹脂を主構成要素とする下引き層や中間層は電子線照射により劣化しやすく、照射条件に制約をともなうものであり、感光層の劣化を抑制しつつ、最表面層を十分に硬化させて高耐久性を達成することは技術的に困難であった。これに対し、陽極酸化処理されたアルミニウムシリンダーを導電性支持体として使用した場合には、電子線照射による劣化はほとんどなく、優れた機械的強度と電気的特性を有する表面層を形成することが可能である。
本発明によれば、感光層の最表面層が電子線照射により硬化させ形成される電子写真感光体の導電性支持体として、陽極酸化処理された支持体を採用することで、電子線照射による下引き層の劣化が抑制され、優れた機械的強度と電気的特性を有する電子写真感光体を作成でき、環境変化時や繰り返し使用時においても、常に高品位の画像を継続して形成することができる。
以下に本発明の詳細を説明する。
本発明における、導電性支持体上に感光層を有する電子写真感光体の最表面層は、少なくとも1つ以上の連鎖重合性官能基を有する正孔輸送性化合物を重合及び架橋することによって得られる化合物を含有している。
本発明における、少なくとも1つ以上の連鎖重合性官能基を有する電荷輸送性化合物とは、連鎖重合性官能基が電荷輸送性化合物に官能基として少なくとも1つ以上化学結合している化合物を示す。この場合、連鎖重合性官能基はすべて同一でも異なったものであってもよく、下記の一般式(1)である場合が好ましい。
なお、上記一般式(1)のAで示される電荷輸送性基、及びPで示される連鎖重合性官能基についての詳細は、特開2000-147813に記載されているような、同一分子内に2つ以上の連鎖重合性官能基を有する電荷輸送性化合物に関する記述と同様である。
本発明における導電性支持体は陽極酸化処理されたアルミニウムシリンダーであり、緻密なバリア層及び多孔性の多孔質層から構成される。バリア層膜厚は50〜1000オングストローム、好ましくは100〜500オングストロームで、多孔質層膜厚は1〜15μm、好ましくは3〜10μmである。なお、この陽極酸化膜は封孔処理を施したものでもよい。
本発明では、電子線照射により最表面層を硬化させている。電子線はエネルギーが大きいため透過性が高く、反応開始剤等も不用であるため、極短時間で機械的強度及び電気的特性の優れた硬化性膜を形成可能であるが、そのエネルギーの大きさから、感光層の劣化を引き起こすという弊害も同時に存在する。理想的には、反応性の大きな連鎖重合性官能基を有する電荷輸送性化合物を、最表面層下の感光層に影響のないような低電子線量で硬化させることが望ましいが、材料の反応性が高すぎる場合には、保存安定性や取扱い性が悪化するばかりか、材料そのものが化学変化することにより各種感光体特性に対する悪影響も大きくなってしまうことが懸念され、使用可能な材料選択の幅は非常に狭いものとなってしまう。逆に照射線量を大きくした場合には、反応性の小さな材料も選択可能であり、十分に硬化反応を進行させることも可能となるが、同時に最表面層下の感光層の劣化も大きくなってしまう。特に、下引き層及び中間層が電子線照射により劣化すると、感光体の環境安定性が著しく低下し、カブリや黒点等の重大な画像欠陥が生ずるが、これは下引き層及び中間層の主構成要素の樹脂が、電子線照射によりランダムに切断あるいは架橋されて変化してしまうものと推察される。
しかしながら、導電性支持体を陽極酸化膜で被膜した感光体においては、電子線照射によって、樹脂のように高分子鎖が切断あるいは架橋されて変化してしまうことはないため、安定した特性を保つことが可能である。このため最表面層を構成する硬化性材料の選択範囲も広がり、これらの組み合わせにより理想的な感光体を作成することが可能となる。
次に本発明による電子写真感光体の製造方法を具体的に示す。
本発明における電子写真感光体は、導電性支持体としてアルミニウムシリンダーを使用し、その陽極酸化膜は緻密なバリア層及び多孔性の多孔質層から成っている。バリア層は支持体からの正孔注入阻止能を有し、ある程度の厚さが必要であるが、膜厚が大きすぎると残留電位の上昇及び感度の低下を引き起こすため、膜厚は50〜1000オングストローム、好ましくは100〜500オングストロームが望ましい。一方、多孔質層は感光層との接着能を有するが、膜厚が大きくなると、バリア層と同様に残留電位上昇、感度低下につながるので、膜厚は1〜15μm、好ましくは3〜10μmが望ましい。また、この陽極酸化膜は硫酸・クロム酸等の無機酸や、シュウ酸・スルホン酸等の有機酸を電解液として用い、印加電圧、電流密度、処理速度、時間等の条件を選択することで、必要とされる膜厚や特性に調整可能である。さらに、本発明の陽極酸化膜は電解処理した後、封孔処理を施してもよい。封孔処理の方法としては熱水処理、水蒸気処理、酢酸ニッケルやフッ化ニッケル等の各種封孔剤を使用する方法があるが、効率良く微細孔を封孔処理可能な酢酸ニッケルを用いて処理するのが特に好ましい。
本発明の感光体が機能分離型の感光体である場合には、上記の陽極酸化膜上に電荷発生層及び電荷輸送層を積層する。電荷発生層に用いる電荷発生物質としては、セレン−テルル、ピリリウム、チアピリリウム系染料、また各種の中心金属及び結晶系、具体的にいえばα、β、γ、ε及びX型などの結晶型を有するフタロシアニン化合物、アントアントロン顔料、ジベンズピレンキノン顔料、ピラントロン顔料、トリスアゾ顔料、モノアゾ顔料、インジゴ顔料、キナクリドン顔料、非対称キノシアニン顔料、キノシアニン及び特開平54−143645号広報に記載のアモルファスシリコーンなどが挙げられるが、特にフタロシアニン化合物及びアゾ顔料を使用することが好ましい。
電荷発生層は前記電荷発生物質を0.3〜4倍量の結着樹脂及び溶剤とともにホモジナイザー、超音波分散、ボールミル、振動ボールミル、サンドミル、アトライター及びロールミルなどの方法でよく分散し、分散液を塗布し、乾燥させて形成されるか、または前記電荷発生物質の蒸着膜など、単独組成の膜として形成される。その膜厚は5μm以下であることが好ましく、特に0.1〜2μmの範囲であることが好ましい。
結着樹脂を用いる場合の例は、スチレン、酢酸ビニル、塩化ビニル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、フッ化ビニリデン、トリフルオロエチレンなどのビニル化合物の重合体及び共重合体、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリスルホン、ポリフェニレンオキサイド、ポリウレタン、セルロース樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ケイ素樹脂、エポキシ樹脂などが挙げられる。
本発明における、少なくとも1つ以上の連鎖重合性官能基を有する電荷輸送性化合物から形成される電荷輸送性硬化膜は、前述した電荷発生層上に電荷輸送層として、もしくは電荷発生層上に電荷輸送物質と結着樹脂からなる電荷輸送層を形成した後に電荷輸送能力を有する表面保護層として用いることができる。いずれの場合も前記表面層の形成方法は、前記電荷輸送性化合物を含有する溶液を塗布後、重合反応をさせるのが一般的であるが、前もって該電荷輸送性化合物を含む溶液を反応させて硬化物を得た後に再度溶剤中に分散あるいは溶解させたものなどを用いて、表面層を形成することも可能である。これらの溶液を塗布する方法は、例えば浸漬コーティング法、スプレーコーティング法、カーテンコーティング法及びスピンコーティング法などが知られているが、効率性/生産性の点からは浸漬コーティング法が好ましい。また蒸着、プラズマ、その他の公知の製膜方法が適宜選択できる。
本発明において、少なくとも1つ以上の連鎖重合性官能基を有する電荷輸送性化合物は熱・光及び放射線により重合させることが可能であり、特に放射線で重合させることが好ましい。放射線による重合の最大の利点は、重合開始剤を必要とせず、これによる電子写真特性への影響を排除することができる点である。また、短時間で効率的な重合反応であるがゆえに生産性も高く、さらには放射線の透過性の良さから、厚膜時や添加剤などの遮蔽物質が膜中に存在する際の硬化阻害の影響が非常に小さいことなどが挙げられる。ただし、電荷輸送性を有する中心骨格の種類によっては重合反応が進行しにくい場合があり、その際には影響のない範囲内での重合開始剤の添加は可能である。この際使用する放射線とは電子線及びγ線である。電子線照射をする場合、加速器としてはスキャニング型、エレクトロカーテン型、ブロードビーム型、パルス型及びラミナー型などいずれの形式も使用することが出来る。
前記の、少なくとも1つ以上の連鎖重合性官能基を有する電荷輸送性化合物を電荷輸送層として用いた場合の前記電荷輸送性化合物の量は、重合硬化後の電荷輸送層膜の全量に対して、前記式(1)で示される、少なくとも1つ以上の連鎖重合性官能基を有する電荷輸送性化合物のAとP1及びZの結合部位を水素原子に置き換えた電荷輸送性化合物が分子量換算で20%以上、好ましくは40%以上含有されていることが望ましい。それ以下であると電荷輸送能が低下し、感度低下及び残留電位の上昇などの問題点が生ずる。なお、電荷輸送層の膜厚は、下層の電荷発生層と合わせた総膜厚が1〜50μmとなるように決定され、好ましくは5〜30μmの範囲で調整される。
前記の、少なくとも1つ以上の連鎖重合性官能基を有する電荷輸送性化合物を電荷発生層/電荷輸送層上に表面保護層として用いた場合、その下層にあたる電荷輸送層は適当な電荷輸送物質、例えばポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリスチリルアントラセンなどの複素環や縮合多環芳香族を有する高分子化合物や、ピラゾリン、イミダゾール、オキサゾール、トリアゾール、カルバゾールなどの複素環化合物、トリフェニルメタンなどのトリアリールアルカン誘導体、トリフェニルアミンなどのトリアリールアミン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、N―フェニルカルバゾール誘導体、スチルベン誘導体、ヒドラゾン誘導体などの低分子化合物を適当な結着樹脂(前述の電荷発生層用樹脂の中から選択できる)とともに溶剤に分散/溶解した溶液を前述の公知の方法によって塗布、乾燥して形成することができる。この場合の電荷輸送物質と結着樹脂の比率は、両者の全重量を100とした場合に電荷輸送物質の重量が30〜100が望ましく、好ましくは50〜100の範囲で適宜選択される。電荷輸送物質の量がそれ以下であると、電荷輸送能が低下し、感度低下及び残留電位の上昇などの問題点が生ずる。電荷輸送層の膜厚は、上層の表面保護層と合わせた総膜厚が1〜50μmとなるように決定され、好ましくは5〜30μmの範囲で調整される。
ここで、前記式(1)で示される、少なくとも1つ以上の連鎖重合性官能基を有する電荷輸送性化合物の酸化電位は、隣接する層との良好な電荷搬送性を付与する上で0.70以上0.95以下であることが望ましい。なお、電荷輸送性化合物の酸化電位の測定は下記の方法で行った。
(酸化電子の測定法)
SCE(飽和カロメル電極)を参照電極とし、電解液に0.1N (n-Bu)4N+ClO4 −/CH2Cl2溶液を用い、ポテンシャルスイーパによって作用電極(白金)に印加する電位をスイープし得られた電流―電位曲線を測定し酸化電位を測定した。詳しくは、サンプルを0.1N (n-Bu)4N+ClO4/CH2Cl2溶液に5〜10mmol%程度の濃度になるように溶解する。そしてこのサンプル溶液に作用電極によって電圧を加え、電圧を0(v)→ +1.5( v)→ 0(v)と連続的に電位を変化させた時の電流変化を測定し、電流―電位曲線を得る。この電流―電位曲線において0(v)→ +1.5(v)にスイープさせた時0(v)側に最も近い位置で電流値がピークを示したピークトップ位置の電位をEoxa(v)とし、+1.5( v)→ 0(v)にスイープさせた時0(v)側に最も近い位置で電流値がピークを示したピークトップ位置の電位をEoxb(v)とし、(Eoxa+ Eoxb)/2(v)を酸化電位(Eox (v))とした。
SCE(飽和カロメル電極)を参照電極とし、電解液に0.1N (n-Bu)4N+ClO4 −/CH2Cl2溶液を用い、ポテンシャルスイーパによって作用電極(白金)に印加する電位をスイープし得られた電流―電位曲線を測定し酸化電位を測定した。詳しくは、サンプルを0.1N (n-Bu)4N+ClO4/CH2Cl2溶液に5〜10mmol%程度の濃度になるように溶解する。そしてこのサンプル溶液に作用電極によって電圧を加え、電圧を0(v)→ +1.5( v)→ 0(v)と連続的に電位を変化させた時の電流変化を測定し、電流―電位曲線を得る。この電流―電位曲線において0(v)→ +1.5(v)にスイープさせた時0(v)側に最も近い位置で電流値がピークを示したピークトップ位置の電位をEoxa(v)とし、+1.5( v)→ 0(v)にスイープさせた時0(v)側に最も近い位置で電流値がピークを示したピークトップ位置の電位をEoxb(v)とし、(Eoxa+ Eoxb)/2(v)を酸化電位(Eox (v))とした。
本発明の感光体が単層型感光層の場合には、少なくとも1つ以上の連鎖重合性官能基を有する電荷輸送性化合物を含む溶液中に同時に電荷発生物質が含まれることになり、この溶液を陽極酸化処理された導電性支持体上に塗布後重合させて形成される場合と、導電性支持体上に設けられた電荷発生物質及び電荷輸送物質から構成される単層型感光層上に、少なくとも1つ以上の連鎖重合性官能基を有する電荷輸送性化合物を含有する溶液を塗布後、重合させる場合のいずれもが可能である。
更に本発明における感光層には必要に応じて各種添加剤を添加することができる。該添加剤とは酸化防止剤、重合禁止剤、紫外線吸収剤やハロゲン化合物などの劣化防止剤や、テトラフルオロエチレン樹脂及びフッ化カーボンなどの潤剤、単官能あるいは多官能の連鎖重合性官能基を有する重合性モノマー等の硬化性付与剤、熱可塑性樹脂、公知の電荷輸送化合物及び公知の電荷発生物質等が挙げられる。
図1に本発明の電子写真感光体を有するプロセスカートリッジを有する電子写真装置の概略を示す。図において、1はドラム上の本発明の電子写真感光体であり、軸2を中心に矢印方向に所定の周速度で回転駆動される。感光体1は、回転過程において、一次帯電手段3によりその周面に正または負の所定電位に均一帯電を受け、次いでスリット露光やレーザービーム走査露光などの像露光手段(不図示)からの画像露光光4を受ける。こうして感光体1の周面に静電潜像が順次形成されていく。形成された静電潜像は、次いで現像手段5によりトナー現像され、現像されたトナー現像像は、不図示の給紙部から感光体1の回転と同期取り出されて給紙された転写剤7に、転写手段6により順次転写されていく。像転写を受けた転写剤7は、感光体面から分離されて像定着手段8へ導入されて像定着を受けることにより複写物(コピー)として装置外へプリントアウトされる。像転写後の感光体1の表面は、クリーニング手段9によって転写残りトナーの除去を受けて清浄面化され、さらに前露光手段(不図示)からの前露光光10により除電処理された後、繰り返し画像形成に使用される。なお、一次帯電手段3が帯電ローラーなどを用いた接触帯電手段である場合は、前露光は必ずしも必要ではない。本発明においては、上述の電子写真感光体1、一次帯電手段3、現像手段5及びクリーニング手段9などの構成要素のうち、複数のものをプロセスカートリッジとして一体に結合して構成し、このプロセスカートリッジを複写機やレーザービームプリンターなどの電子写真装置本体に対して着脱可能に構成しても良い。例えば、一次帯電手段3、現像手段5及びクリーニング手段9の少なくとも一つを感光体1とともに一体に支持してカートリッジ化して、装置本体のレール12などの案内手段を用いて装置本体に着脱可能なプロセスカートリッジ11とすることが出来る。また、画像露光光4は、電子写真装置が複写機やプリンターである場合には、原稿からの反射光や透過光、あるいはセンサーで原稿を読み取り、信号化し、この信号に従って行われるレーザービームの走査、LEDアレイの駆動及び液晶シャッターアレイの駆動などにより照射される光である。
本発明の電子写真感光体は、電子写真複写機に利用するのみならず、レーザープリンター、CRTプリンター、LEDプリンター、液晶プリンター、ファクシミリ及び電子写真式製版システムなどの電子写真応用分野にも広く用いることができる。
以下、表3に本発明に係わる、少なくとも1つ以上の連鎖重合性官能基を有する電荷輸送性化合物の代表例を、表4に電荷輸送性化合物の代表例を挙げるがこれらに限定されるものではない。
以下に実施例を挙げ、本発明を更に詳細に説明する。実施例中、「部」は質量部を表す。
(実施例1)
表面を鏡面仕上げした肉厚1mm、長さ254mm、直径30mmのアルミニウム管を、脱脂剤(キザイ(株)製、商品名NG-#30)30gを水1lに溶解させた溶液中にて60℃、5分間脱脂洗浄を行った。次いで水洗を行い、7%硝酸に25℃で1分間浸漬し、更に水洗を行った。陽極酸化処理は180g/lの硫酸電解液中(溶存アルミニウムイオン濃度7g/l)で1.2A/dm2の電流密度で処理を行い、平均膜厚7μの陽極酸化膜を形成した。次いで水洗後、酢酸ニッケルを主成分とする高温封孔剤(奥野製薬工業(株)製、商品名トップシールDX-500)10gを水1lに溶解させた水溶液に95℃で30分間浸し、封孔処理を行った。さらに超音波洗浄処理し乾燥させたものを、導電性支持体として用いた。
表面を鏡面仕上げした肉厚1mm、長さ254mm、直径30mmのアルミニウム管を、脱脂剤(キザイ(株)製、商品名NG-#30)30gを水1lに溶解させた溶液中にて60℃、5分間脱脂洗浄を行った。次いで水洗を行い、7%硝酸に25℃で1分間浸漬し、更に水洗を行った。陽極酸化処理は180g/lの硫酸電解液中(溶存アルミニウムイオン濃度7g/l)で1.2A/dm2の電流密度で処理を行い、平均膜厚7μの陽極酸化膜を形成した。次いで水洗後、酢酸ニッケルを主成分とする高温封孔剤(奥野製薬工業(株)製、商品名トップシールDX-500)10gを水1lに溶解させた水溶液に95℃で30分間浸し、封孔処理を行った。さらに超音波洗浄処理し乾燥させたものを、導電性支持体として用いた。
次に、X線回折スペクトルにおいて、ブラック角2θ±0.2度が9.3度、10.6度、13.2度、15.1度、15.7度、16.1度、20.8度、23.3度、27.1度に強い回折ピ−クを有するチタニウムオキシフタロシアニン顔料1.0部をジメトキシエタン14部に加え、サンドグラインダーで分散処理をした後、ジメトキシエタン14部と4−メトキシ−4−メチルペンタノン−2(三菱化学(株)社製)14部を加え希釈し、さらに、ポリビニルブチラール(商品名エスレックBM2、積水化学(株)製)0.5部と、フェノキシ樹脂(商品名UCAR、ユニオンカーバイド(株)社製)0.5部をジメトキシエタン6部、4−メトキシ−4−メチルペンタノン−2 6部の混合溶媒に溶解した液と混合し、分散液を得た。この分散液を、前記陽極酸化膜上に浸漬塗布方法で塗布して90℃で10分間乾燥させ電荷発生層を形成した。なお、電荷発生層の乾燥後の重量は約0.4g/m2であった。
次に、表3の化合物例No1の正孔輸送性化合物を60部をモノクロロベンゼン50部及びジクロロメタン30部の混合溶剤中に溶解し、電荷輸送層用塗料を調整した。この塗料を前記の電荷発生層上にコーティングし、加速電圧150kV, 照射線量50Mradの条件で電子線を照射して硬化させ、膜厚15μの電荷輸送層を形成し、感光体(1)を作成した。
この感光体(1)を、光量及び帯電設定を変更可能に改造したレーザービームプリンター(Laser Writer16/600PS:Apple社製)に装着し、常温常湿下(23℃/55%RH)(N/N)で、初期暗部電位(Vd)が−700(V)になるように帯電設定をし、これに波長780(nm)のレーザー光を20(μJ/cm2)の光量条件で照射した場合の電位を残留電位(Vr)として初期特性を測定した。なお、その他の測定条件は、転写電流:+5.5μA、プロセススピード:96mm/secであり、感光体の表面電位については、LBP用カートリッジを改造し、現像位置に電位プローブ(model6000B-8:トレック社製)を装着し、表面電位計(model344:トレック社製)を使用して測定を行った。
さらに上記初期特性測定後、環境を低温低湿下(15℃15%RH)(L/L)及び高温高湿下(32℃/85%RH)(H/H)に代え、Vrの常温常湿下からの変動量(ΔVl)をそれぞれ測定した。
次に、新たに上記と同様の方法で作製した電子写真感光体を、上記と同様の改造機に装着して低温低湿環境下(15℃/15%RH)(L/L)で連続10000枚の通紙耐久を行い、目視による画像欠陥の発生の有無を観察し、更にその電子写真感光体の膜厚を過電流式膜厚計(カールフィッシャー社製)を使用して測定した。
さらに、新たに上記と同様の方法で作製した電子写真感光体を、現像バイアスを可変できるように改造したキヤノン製プリンターLBP−EXに装着し、以下に記載した方法でゴーストの画像評価を行った。
低温低湿環境下(15℃/15%RH)(L/L)で、初期に、ドラム一周分適当な文字パターンを印字し、その後全面ハーフトーン画像を取りゴースト現象が出ているかどうかを確認した。次に、下記耐久パターンを1000枚連続プリントし耐久後に全面ハーフトーン画像を取り耐久後のゴースト現象が出ているかどうかを確認した。耐久パターンは約2mm幅の線を縦横7mmおきに印字した。画像サンプルは全面黒と、1ドット1スペースのドット密度の画像を用い、LBPの現像バイアスを変更することにより画像濃度を調整し、標準値(F5:中心値)及びそれよりも画像濃度を下げたもの(F9:濃度薄い)を各々サンプリングした。評価基準はゴーストが見えないものをランク5とし、1ドット1スペースF9で見えるものをランク4、1ドット1スペースF5で見えるものをランク3、全面黒F9で見えるものをランク2、全面黒F5で見えるものをランク1とした。
これらの結果から感光体(1)は、低残留電位であり、各種環境での電位変動も極めて小さく、さらにゴースト等の画像欠陥も観察されず、膜厚減少量も僅かであり、長期にわたって鮮明な画像が安定して得られ、優れた電気的特性及び機械的強度を有することが明確となった。
(実施例2〜10)
表5に示したように、実施例1の連鎖重合性電荷輸送性化合物を変更した以外は実施例1と同様な方法で感光体2〜10を作成し、同様に評価した。その結果を表5に示す。
表5に示したように、実施例1の連鎖重合性電荷輸送性化合物を変更した以外は実施例1と同様な方法で感光体2〜10を作成し、同様に評価した。その結果を表5に示す。
(比較例1〜5)
実施例での陽極酸化膜のかわりに、以下の導電層及び中間層を導電性支持体上に形成した。
実施例での陽極酸化膜のかわりに、以下の導電層及び中間層を導電性支持体上に形成した。
導電層:10%の酸化アンチモンを含有する酸化スズで被覆した導電性酸化チタン粉体50部(重量部、以下同様)、フェノール樹脂25部、メチルセロソルブ20部、メタノール5部およびシリコーン化合物(ポリジメチルシロキサンポリオキシアルキレン共重合体、平均分子量3000)0.002部をφ1mmガラスビーズを用いたサンドミル装置で2時間分散して調整した。この塗料を30φのアルミニウムシリンダー上に浸漬塗布方法で塗布し、150℃で30分乾燥して、膜厚18μmの導電層を形成した。
中間層:N−メトキシメチル化ナイロン5部をメタノール95部中に溶解し、中間層用塗料を調整した。この塗料を上記の導電層上に浸漬コーティング法によって塗布し、100℃で20分間乾燥して、0.5μmの中間層を形成した。
なお、上述した導電層及び中間層以外の感光層、すなわち電荷発生層及び電荷輸送層は、連鎖重合性電荷輸送性化合物を表5に記載したものに変更した以外は、実施例1〜10と同様の方法で形成し、比較感光体1〜5を作成、同様に評価した。その結果を表5に示す。
(実施例11)
電荷発生層を以下に記載のものに変更し、連鎖重合性官能基を有する電荷輸送性化合物を表5に示したものに変更した以外は、実施例1と同様に感光体を作成し、評価した。
電荷発生層を以下に記載のものに変更し、連鎖重合性官能基を有する電荷輸送性化合物を表5に示したものに変更した以外は、実施例1と同様に感光体を作成し、評価した。
電荷発生層:下記構造式のビスアゾ化合物1部を用い、これにジメトキシエタン20部を加え、サンドグラインダーで分散処理をした後、ポリビニルアセタール樹脂(電気化学工業(株)製、商品名:電荷ブチラール#6000C)0.5部をジメトキシエタン10部に溶解した溶液に加えて電荷発生層塗付液を得た。これを陽極酸化処理したアルミニウムシリンダーに浸漬塗布し、乾燥後の膜厚が0.6μmとなるように電荷発生層を形成した。
(比較例6〜10)
実施例での陽極酸化膜のかわりに、比較例1と同様に導電層及び中間層を導電性支持体上に形成した。次に、実施例11と同様に電荷発生層を形成した。電荷輸送層については、表5に示したように、実施例1の連鎖重合性電荷輸送性化合物を変更した以外は実施例1と同様な方法で形成し、比較感光体6〜10を作成し、同様に評価した。その結果を表5に示す。
実施例での陽極酸化膜のかわりに、比較例1と同様に導電層及び中間層を導電性支持体上に形成した。次に、実施例11と同様に電荷発生層を形成した。電荷輸送層については、表5に示したように、実施例1の連鎖重合性電荷輸送性化合物を変更した以外は実施例1と同様な方法で形成し、比較感光体6〜10を作成し、同様に評価した。その結果を表5に示す。
(比較例11)
電荷発生層を以下に記載のものに変更し、連鎖重合性官能基を有する電荷輸送性化合物を表5に示したものに変更した以外は、実施例1と同様に感光体を作成し、評価した。
電荷発生層を以下に記載のものに変更し、連鎖重合性官能基を有する電荷輸送性化合物を表5に示したものに変更した以外は、実施例1と同様に感光体を作成し、評価した。
電荷発生層:下記構造式のペリレン顔料1部を用い、これにジメトキシエタン20部を加え、サンドグラインダーで分散処理をした後、ポリビニルアセタール樹脂(電気化学工業(株)製、商品名:電荷ブチラール#6000C)0.5部をジメトキシエタン10部に溶解した溶液に加えて電荷発生層塗付液を得た。これを陽極酸化処理したアルミニウムシリンダーに浸漬塗布し、乾燥後の膜厚が0.6μmとなるように電荷発生層を形成した。
電荷発生層:下記構造式のアントアントロン顔料1部を用い、これにジメトキシエタン20部を加え、サンドグラインダーで分散処理をした後、ポリビニルアセタール樹脂(電気化学工業(株)製、商品名:電荷ブチラール#6000C)0.5部をジメトキシエタン10部に溶解した溶液に加えて電荷発生層塗付液を得た。これを陽極酸化処理したアルミニウムシリンダーに浸漬塗布し、乾燥後の膜厚が0.6μmとなるように電荷発生層を形成した。
(実施例17)
陽極酸化膜の膜厚を20μmとした以外は、実施例1と同様な方法で感光体を作成し、同様に評価した。その結果を表5に示す。
陽極酸化膜の膜厚を20μmとした以外は、実施例1と同様な方法で感光体を作成し、同様に評価した。その結果を表5に示す。
(実施例18〜19)
連鎖重合性官能基を有する電荷輸送性化合物を表5に記載の通りに変更し、さらに陽極酸化膜の封孔処理を行わなかったこと以外は、実施例1と同様な方法で感光体を作成し、同様に評価した。その結果を表5に示す。
連鎖重合性官能基を有する電荷輸送性化合物を表5に記載の通りに変更し、さらに陽極酸化膜の封孔処理を行わなかったこと以外は、実施例1と同様な方法で感光体を作成し、同様に評価した。その結果を表5に示す。
(実施例20)
電荷発生層までは実施例1と同様に作成した。次いで、表4のNo.4の電荷輸送性化合物20部、及び下記構造式の繰り返し単位を有するポリカーボネート樹脂(数平均分子量20000)
電荷発生層までは実施例1と同様に作成した。次いで、表4のNo.4の電荷輸送性化合物20部、及び下記構造式の繰り返し単位を有するポリカーボネート樹脂(数平均分子量20000)
(実施例21〜29)
表5に示したように、実施例21の電荷輸送性化合物及び連鎖重合性電荷輸送性化合物を変更した以外は、実施例21と同様な方法で感光体22〜30を作成し、同様に評価した。その結果を表5に示す。
表5に示したように、実施例21の電荷輸送性化合物及び連鎖重合性電荷輸送性化合物を変更した以外は、実施例21と同様な方法で感光体22〜30を作成し、同様に評価した。その結果を表5に示す。
(比較例13〜17)
実施例での陽極酸化膜のかわりに、比較例1と同様に導電層及び中間層を導電性支持体上に形成した。次に、実施例21と同様に電荷発生層及び電荷輸送層、硬化性表面保護層を形成した。なお、電荷輸送物質及び連鎖重合性電荷輸送性化合物については、表5に記載の通り変更した。以上のようにして比較感光体13〜17を作成し、同様に評価した。その結果を表5に示す。
実施例での陽極酸化膜のかわりに、比較例1と同様に導電層及び中間層を導電性支持体上に形成した。次に、実施例21と同様に電荷発生層及び電荷輸送層、硬化性表面保護層を形成した。なお、電荷輸送物質及び連鎖重合性電荷輸送性化合物については、表5に記載の通り変更した。以上のようにして比較感光体13〜17を作成し、同様に評価した。その結果を表5に示す。
(実施例30〜34)
電荷発生層までは、実施例11と同様に形成した。次に、実施例21と同様に電荷輸送層及び硬化性表面保護層を形成した。なお、電荷輸送物質及び連鎖重合性電荷輸送性化合物については、表5に記載の通り変更した。以上のようにして感光体31〜35を作成し、同様に評価した。その結果を表5に示す。
電荷発生層までは、実施例11と同様に形成した。次に、実施例21と同様に電荷輸送層及び硬化性表面保護層を形成した。なお、電荷輸送物質及び連鎖重合性電荷輸送性化合物については、表5に記載の通り変更した。以上のようにして感光体31〜35を作成し、同様に評価した。その結果を表5に示す。
(比較例18〜22)
実施例での陽極酸化膜のかわりに、比較例1と同様に導電層及び中間層を導電性支持体上に形成した。次に、実施例31と同様に電荷発生層及び電荷輸送層、硬化性表面保護層を形成した。なお、電荷輸送物質及び連鎖重合性電荷輸送性化合物については、表5に記載の通り変更した。以上のようにして比較感光体18〜22を作成し、同様に評価した。その結果を表5に示す。
実施例での陽極酸化膜のかわりに、比較例1と同様に導電層及び中間層を導電性支持体上に形成した。次に、実施例31と同様に電荷発生層及び電荷輸送層、硬化性表面保護層を形成した。なお、電荷輸送物質及び連鎖重合性電荷輸送性化合物については、表5に記載の通り変更した。以上のようにして比較感光体18〜22を作成し、同様に評価した。その結果を表5に示す。
(実施例35)
電荷輸送物質を表4の化合物例No.12の正孔輸送性化合物に変更した以外は、電荷輸送層までは実施例21と同様に作成した。次に、表4の化合物例No.12の正孔輸送性化合物20部、及び下記構造式の硬化性モノマー(日本化薬(株)製、カヤラッドDPHA)40部をn-プロピルアルコール150部に溶解し、表面保護層用塗料を調整した。この塗料を電荷輸送層上にコーティングし、加速電圧150kV, 照射線量50Mradの条件で電子線を照射して硬化させ、膜厚5μの電荷輸送層を形成し、感光体36を作成した。
電荷輸送物質を表4の化合物例No.12の正孔輸送性化合物に変更した以外は、電荷輸送層までは実施例21と同様に作成した。次に、表4の化合物例No.12の正孔輸送性化合物20部、及び下記構造式の硬化性モノマー(日本化薬(株)製、カヤラッドDPHA)40部をn-プロピルアルコール150部に溶解し、表面保護層用塗料を調整した。この塗料を電荷輸送層上にコーティングし、加速電圧150kV, 照射線量50Mradの条件で電子線を照射して硬化させ、膜厚5μの電荷輸送層を形成し、感光体36を作成した。
Claims (11)
- 導電性支持体上に感光層を有する電子写真感光体において、該導電性支持体が陽極酸化膜を有するアルミニウムシリンダーであり、かつ該電子写真感光体の最表面層が、同一分子内に少なくとも連鎖重合性官能基を1つ以上有する化合物を電子線により重合及び架橋させることによって得られる化合物を含有することを特徴とする電子写真感光体。
- 前記感光層が電荷発生層及び電荷輸送層から成る積層感光体であり、該電荷輸送層が最表面層である請求項1に記載の電子写真感光体。
- 前記感光層が電荷発生層、電荷輸送層及び表面保護層から成る積層感光体であり、該表面保護層が最表面層である請求項1に記載の電子写真感光体。
- 前記感光層が電荷発生物質及び電荷輸送物質を含有し、該電荷発生物質がフタロシアニン顔料またはアゾ顔料であることを特徴とする請求項1〜3に記載の電子写真感光体。
- 前記感光層が電荷発生物質及び電荷輸送物質を含有し、該電荷輸送物質の酸化電位が0.70以上0.95以下であることを特徴とする請求項1〜4に記載の電子写真感光体。
- 前記連鎖重合性官能基が、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基またはスチリル基であることを特徴とする請求項1〜5に記載の電子写真感光体。
- 前記陽極酸化膜の膜厚が1〜15μmであることを特徴とする特許請求項1〜7に記載の電子写真感光体。
- 前記陽極酸化膜が封孔処理されたものであることを特徴とする特許請求項1〜8に記載の電子写真感光体。
- 請求項1〜9のいずれかに記載の電子写真感光体、及び帯電手段、現像手段及びクリーニング手段からなる群より選ばれた少なくともひとつの手段を一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
- 請求項1〜10のいずれかに記載の電子写真感光体、帯電手段、露光手段、現像手段及び転写手段を有することを特徴とする電子写真装置。
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