JP2005344408A - 道路路面の評価方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 道路の路面の縦方向のプロファイルを求める縦断プロファイル取得手順Iと、縦断プロファイルデータに基づいて、道路の所定長さの区間毎に国際粗さ指標IRIにより路面の平坦度を求める路面平坦度算出手順IIと、予め道路の所定長さの区間毎に目標平坦度を規定しておき、平坦度データと目標平坦度を比較して補修必要箇所と判定する補修箇所調査手順IIIと、補修必要箇所毎に平坦度データに対してN次曲線で接続する線形設計により修正して目標平坦度を得ることにより補修量を求める補修量算出手順IVと、道路の路面補修工事の種類及び費用についての公共の補修データを取得して、補修データにより路面補修工事の見積を算出する見積算出手順Vとからなる。
【選択図】 図12
Description
実施例の評価方法は、道路の路面の縦方向の縦断プロファイルをプロファイル測定手段である測定ブロック10により求める縦断プロファイル取得手順Iと、縦断プロファイルデータに基づいて道路の所定長さの区間毎に国際粗さ指標IRIにより路面の平坦度を求める路面平坦度算出手順IIと、予め所定長さの区間毎に目標平坦度を規定しておき、路面平坦度算出手順IIで求められた路面の平坦度データと目標平坦度を比較し、平坦度データが目標平坦度より劣る箇所を路面の補修必要箇所と判定する補修箇所調査手順IIIと、補修必要箇所と判定された区間毎に、平坦度データに対してN次曲線で接続する線形設計により修正し、線形設計の繰り返しにより目標平坦度を得るようにすることにより、補修必要箇所の補修量を求める補修量算出手順IVと、評価対象道路の路面補修工事の種類及び費用についての公共の補修データを取得して、補修量を公共の補修データに適用することにより路面補修工事の見積を算出する見積算出手順Vとからなる。
縦断プロファイル取得手順では、図1及び図2に示すような、道路Rの路面の縦断方向のプロファイルを計測するために測定ブロック10が用いられる。なお、道路Rの縦断プロファイル計測位置は、路面の摩耗の最も激しいアウトホイールパス(OWP)といわれる車両の左車輪の通過位置について行われる。この道路のアウトホイールパスは、車両の70〜80%が通過する位置であることが明らかになっている。
図3に示すように、測定ブロック10を、道路RのOWP位置に合せてかつ第1ローラ11を基準位置Bにセットした状態で、測定車Mを前方(縦方向)に進行させることにより、測定ブロック10も移動する。これに伴い、距離測定器16、傾斜計17及びロータリエンコーダ18の測定結果が制御装置21に入力される。ここで、制御装置21の記憶部に記憶された測定ピッチに基づいて、測定ブロック10が25cm移動する毎に、移動前の第3ローラ13及び第2ローラ12の位置に、移動後の第2ローラ12及び第1ローラ11が位置することになり、ここでの距離測定器16及びロータリエンコーダ18による測定結果が制御装置21において記憶される。これにより、移動距離25cm毎に、第1連結棒14に対する第2連結棒15の回動の角度θが逐次得られる。
上記縦断プロファイルに関して、上記制御装置21の演算処理により、道路の所定長さである10mの区間毎に、路面の平坦度として国際粗さ指標IRI(International Roughness Index)が求められる。国際粗さ指標IRIの算出方法は、バネ上質量、サスペンション、バネ下質量、タイヤを順次接続してなる測定具が用いられる。IRIの算出をコンピュータにより行う場合は、測定具25は、図6に示すように、所定のばね定数の線状ばね材26の一端に所定重量の重り27を取り付けたものとして等価的に表される。測定具25を、線状ばね材26を上下に向けかつ重り27を上端側に配置し、下端を縦断プロファイルf(x)に接触させた状態で、所定速度v例えば80km/hで縦方向に移動させ、その際の重りの上下方向の変位を積分して、その積分値を算出することにより求められるもので、ソフトウエア処理により、迅速にかつ精度の良い結果を得ることができる。この国際粗さ指標IRIによれば、道路を走行する車両の立場から、現実的な路面の粗さを得ることができる。制御装置21により演算された10mの区間毎の国際粗さ指標IRIデータについては、記憶部に記憶される。
本実施例では、補修箇所調査手順III、補修量算出手順IV及び見積算出手順Vの3つの手順が制御装置21の演算処理により一括して行われる。補修量算出手順IVとしては、図7に示すように、例えば橋の端部において、N次曲線S1,S2で接続する線形設計により平坦性を補修し、補修した路面について、国際粗さ指標IRIである平坦度データS(IRI−10k)Dを求めて、後述する目標平坦度データM(IRI−10k)と比較して略同一になるまで線形設計が繰り返し行われる。なお、k=1〜nは道路全体において10m毎の区間を順次表すものであり、Dは線形設計による補修の回数、すなわち実質的な工事量を表すものである。
制御装置21は、「路面補修データ演算プログラム」の実行をステップ30にて開始し、各種初期化処理を行った後、記憶部に記憶された評価対象道路の全区間の平坦度データS(IRI−10k)Dの内の第1区間(k=1)について平坦度データを読み取ると共に、補修回数Dを「0」とし(ステップ31〜33)、さらに第1区間の平坦度の目標値M(IRI−10k)を記憶部から読み込む(ステップ34)。つぎに、第1区間(k=1)について、平坦度データS(IRI−10k)Dと予め規定された目標平坦度M(IRI−10k)の大小が比較される(ステップ35)。平坦度データS(IRI−10k)Dと目標平坦度M(IRI−10k)が等しければ、プログラムはステップ36に移され、平坦度データS(IRI−10k)0として記憶され、さらに第1区間での工事量が0に設定される(ステップ37)。
Claims (4)
- 道路の路面の縦方向の縦断プロファイルをプロファイル測定手段により求める縦断プロファイル取得手順と、
前記縦断プロファイルデータに基づいて、前記道路の所定長さの区間毎に路面の平坦度を求める路面平坦度算出手順と、
予め前記所定長さの区間毎に目標平坦度を規定しておき、前記路面平坦度算出手順で求められた該路面の平坦度データと該目標平坦度を比較し、該平坦度データが該目標平坦度より劣る箇所を路面の補修必要箇所と判定する補修箇所調査手順と、
該補修必要箇所と判定された区間毎に、該平坦度データに対してN次曲線で接続する線形設計により修正し、該線形設計の繰り返しにより目標平坦度を得るようにすることにより、該補修必要箇所の補修量を求める補修量算出手順と
からなることを特徴とする道路路面の評価方法。 - 前記評価対象道路の路面補修工事の種類及び費用についての公共の補修データを取得して、前記補修量を該公共の補修データに適用することにより該路面補修工事の見積を算出する見積算出手順を加えたことを特徴とする前記請求項1に記載の道路路面の評価方法。
- 前記路面の平坦度が、所定のばね定数の線状ばね材の一端に所定重量の重りを取り付けてなる測定具を、該線状ばね材を上下に向けかつ重りを上端側に配置し、下端を前記縦断プロファイルに接触させた状態で、所定速度で縦方向に移動させ、その際の重りの上下方向の変位を積分して、その積分値を算出することにより得られる国際路面粗さ指標IRIにより表されることを特徴とする前記請求項1又は2に記載の道路路面の評価方法。
- 前記路面の平坦度が、互いに平行でかつ所定間隔を隔てて整列された3本のプローブを設けてなる測定具を、前記縦断プロファイルに沿って該測定具をその両側のプローブを該縦断プロファイル上に接触した状態で前記所定間隔単位で移動させ、各移動単位毎に、該測定具の真中のプローブの該縦断プロファイルからの外れ寸法を求め、該外れ寸法の測定値の標準偏差を算出することにより得られるものであることを特徴とする前記請求項1又は2に記載の道路路面の評価方法。
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