JP2001317930A - 軌道整備システム及びレール削正システム - Google Patents

軌道整備システム及びレール削正システム

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JP2001317930A
JP2001317930A JP2000138543A JP2000138543A JP2001317930A JP 2001317930 A JP2001317930 A JP 2001317930A JP 2000138543 A JP2000138543 A JP 2000138543A JP 2000138543 A JP2000138543 A JP 2000138543A JP 2001317930 A JP2001317930 A JP 2001317930A
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track
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Minoru Muto
実 武藤
Yoshinori Takano
義徳 高野
Masahiro Osanai
政廣 小山内
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JR EAST JAPAN INFORMATION SYSTEMS CO
East Japan Railway Co
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JR EAST JAPAN INFORMATION SYST
JR EAST JAPAN INFORMATION SYSTEMS CO
East Japan Railway Co
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軌道の整備復元において、現場の軌道状態を
的確に把握して、軌道復元後の軌道状態を事前に確認で
きるようにする。 【解決手段】 軌道の狂いを整備復元する際、例えば、
電気軌道総合試験車11が軌道12上を走行して軌道の
変位量を測定データとして得る。これら測定データは、
コンピュータ13に入力される。コンピュータでは、測
定データに基づいて軌道の狂い量データを求める。そし
て、コンピュータは、測定データに基づいて整備復元前
の軌道を表示するとともに、狂い量データに基づいて整
備復元後の軌道をシミュレーションして表示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉄道用レール等の
軌道を整備する際に用いられるシステム及びレールの削
正システムに関し、特に、軌道の狂いを測定して復元す
るためのシステム及び軌道を削正するためのシステムに
関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、鉄道では、列車を正常に走行さ
せるため、定期的に軌道(レール)の整備及び削正を行
う必要がある(ここで、整備とは、軌道の狂いを復元す
ることをいい、削正とは、軌道の傷、摩耗、及び凹凸等
を削って修正することをいう)。つまり、鉄道事業にお
いては、軌道の保守に当たって、軌道整備及びレール削
正を行う必要がある。
【0003】従来、軌道整備に当たっては、例えば、電
気軌道総合試験車を用いて軌道の狂いを測定している。
軌道狂いの測定に当たっては、軌道の状態(位置)を測
定して、基本線形を得る。基本線形に基づいて軌道の狂
い量を求め、この狂い量に応じて軌道の復元を行ってい
る。
【0004】具体的には、基本波形からは、高低軌道狂
い(軌道の高さの狂い)、継ぎ目落ち狂い(レールの継
ぎ目部及び溶接不良部等から発生する狂い)、段違い狂
い(橋台裏及び線路こう上後の取り付け部等に発生する
狂い)、台形型狂い(盛土区間における構造物付近に発
生する狂い)等が分かる。
【0005】一方、レールの削正を行う際には、例え
ば、レール探傷車を用いて、軌道の傷及び摩耗量等を測
定する。そして、測定結果に基づいてレール削正計画を
立案して、そして、レール削正計画に基づいて削正車に
よってレールの削正を行っている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、軌道の整備
を行う際には、電気軌道総合試験車を用いて軌道の狂い
を測定しているものの、この測定結果は、単に、コンピ
ュータからチャート(波形図)としてアウトプットされ
るに過ぎず、、しかも原波形と基本線形狂いとを比べる
と、原波形に疑似波形が存在する結果、この疑似波形を
見分けなければならないが、上述のチャートからは、ど
の部分が疑似波形であるかよく分からない。この結果、
チャートに基づいて軌道整備計画を立案する際、上記の
疑似波形を考慮して軌道整備計画を立案しなければなら
ず、軌道整備計画の立案に熟練を要するという問題点が
ある。
【0007】さらに、従来の軌道整備では、単にチャー
トをアウトプットしているに過ぎないから、軌道狂いの
状態を視覚的に把握することができず、さらに、軌道修
正(復元:施工)後の軌道の状態を確認することもでき
ない。つまり、軌道修正(復元)を行った後でなけれ
ば、実際の復元状態を確認できない。
【0008】加えて、チャートに基づいて軌道整備計画
を立案する関係上、現場の軌道状態を的確に把握するこ
とが難しく、実態にあった軌道整備を行うことが難しい
という問題点もある。
【0009】一方、レールの削正に当たっても、単に、
レールの傷及び摩耗量等を測定しているに過ぎず、実際
のレールの状態を視覚的に把握できないから、適正な削
正計画を立案するには、熟練を要するばかりでなく、立
案者によって計画(削正手法)が異なることも多く、適
正な削正計画を立案することが難しいという問題点があ
る。
【0010】さらに、削正後のレールの状態を把握する
こともできない。つまり、実際にレールを削正した後で
なければ、削正後のレールの状態が分からず、例えば、
削正計画に基づいて削正しても、削正後のレール状態に
よっては、再び削正を行わなければならない場合もあ
る。
【0011】本発明の第1の目的は、現場の軌道状態を
的確に把握することのできる軌道整備システムを提供す
ることにある。
【0012】本発明の第2の目的は、軌道復元後の軌道
状態を事前に確認することのできる軌道整備システムを
提供することにある。
【0013】本発明の第3の目的は、実際のレール状態
を視覚的に把握して適正な削正計画を立案することので
きるレール削正システムを提供することにある。
【0014】本発明の第4の目的は、レール削正後のレ
ール状態を事前に確認することのできるレール削正シス
テムを提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、軌道の
狂いを整備復元する際に用いられるシステムであって、
前記軌道上を走行して前記軌道の変位量を測定データと
して得る第1の手段と、前記測定データに基づいて前記
軌道の狂い量データを求める第2の手段と、前記測定デ
ータに基づいて整備復元前の軌道を表示する第3の手段
と、前記狂い量データに基づいて整備復元後の軌道をシ
ミュレーションして表示する第4の手段とを有すること
を特徴とする軌道整備システムが得られる。
【0016】例えば、前記第2の手段は、連続した正矢
情報に応じて前記測定データから前記狂い量データを求
める。具体的には、前記第2の手段は、前記測定データ
毎に全測定データの平均値を除去して補正後測定データ
を得る第1のステップと、前記補正後測定データから予
め定められた計画正矢情報を除去して正矢除去後測定デ
ータを得る第2のステップと、前記正矢除去後測定デー
タに基づいて前記測定データが測定された測定箇所毎の
局所的曲率を求める第3のステップと、前記局所的曲率
に基づいて前記測定箇所毎の方位角を求める第4のステ
ップと、前記方位角に基づいて前記測定箇所毎の前記軌
道の狂い量を求める第5のステップと、前記狂い量を直
線回帰手法で補正して基準線を求める第6のステップ
と、前記第1乃至前記第6のステップで得られた結果を
前記狂い量データとする第7のステップとを有してい
る。
【0017】さらに、上記軌道整備システムでは、施工
量計算において制限量を設定した際における取り付けの
設定方法において、施工範囲前後位置での原波形位置か
ら指定された倍率を基に決定された勾配による取り付け
延長を設定する。
【0018】またさらに、上記軌道整備システムでは、
移動制限量のある場合に、移動制限のある符号反転間の
一山を対象とし、基本線形狂いと移動制限量により移動
率を求め、前記符号反転間一律で仮基面を算出し、前記
仮基面の最大値箇所から指定された倍率によりサイン波
形で取り付け波形を算出し、前記仮基面と取り付け波形
を各位置毎に比較し、値の大きい方を採用する。
【0019】さらに、本発明によれば、レールの摩耗、
傷、及び凹凸を削正する際に用いられるシステムであっ
て、前記レール上を走行して前記レールの摩耗、傷、及
び凹凸を測定データとして得る第1の手段と、前記測定
データに基づいて削正前のレールを削正前レールとして
立体表示する第2の手段と、削正パス数及び削正パター
ンに基づいて前記削正前レールを削正した結果を削正後
レールとしてシミュレーションして表示する第3の手段
とを有するレール削正システムが得られる。
【0020】例えば、前記第2の手段が、前記測定デー
タに基づいて前記削正パス数及び前記削正パターンを決
定しており、好適には前記削正パス数はレール凹凸量に
より決定され、前記第3の手段は、前記削正パス数及び
前記削正パターンに基づいて前記レールの削正計画を生
成する。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明について実施の形態
に基づいて説明する。
【0022】図1を参照して、軌道状態を測定する際に
は、所謂電気軌道総合試験車11が用いられる。つま
り、電気軌道総合試験車11を、軌道(レール)12上
を走行させつつ、軌道12の状態を測定する。軌道12
の状態を測定する際には、例えば、光学式測定装置(図
示せず)が用いられる。この光学式測定装置は、投光器
及び受光素子を備えており、投光器からの光を軌道12
に照射して、軌道12からの反射光を受光素子で受け
て、測定データを得ている。
【0023】なお、投光器と受光素子とは、電気軌道総
合試験車11の所定の位置に取り付けられている。つま
り、投光器と受光素子は、軌道12から所定の高さに取
り付けられている。具体的には、投光光線軸と受光光線
軸との交点が軌道路面下14mmになるように、投光器
及び受光素子の高さが決定される。
【0024】さらに、電気軌道総合試験車11には変換
器(図示せず)が取り付けられている。この変換器は、
光学式測定装置と車体との相対変位を求めるために用い
られる(つまり、光学式測定装置で測定できるのは、軌
道12と光学式測定装置との間の相対変位であるので、
軌道の狂い等軌道の状態を測定する際には、光学式測定
装置と車体との相対変位を求める必要がある)。このよ
うにして、電気軌道総合試験車11で、連続的に軌道1
2と車体(電気軌道総合試験車11自体)の変位量(測
定データ)を測定することになる。
【0025】軌道狂いを復元する際には、まず、連続し
た正矢情報を求めて、この正矢情報から元の軌道狂いを
復元して軌道の移動量(左右方向)を算出する。 ここ
で、正矢とは、軌道の直線区間では、0mmであり、曲
線区間では曲線(半径:R)の大きさによって異なる。
曲線の正矢は、狂いがない軌道(レール)に一定の張力
で引いた糸(10m)の中間点(5m)を測定した値で
ある。正矢をVとすると、V=L2/8Rで求められ
る。ここで、Rは曲線の半径、Lは糸の長さである。
【0026】従って、上述のようにして、電気軌道総合
試験車11で測定された測定データは、軌道の直線区間
では、正矢0mmであるから、測定データ=狂い量とな
る。一方、曲線区間では、測定データ=狂い量+正矢と
なる。いま、全線にわたって3mmの狂いがあるとし、
曲線区間のR=4000であるとすると、曲線区間の正
矢はV=(10×10)/(8×4000)となり、お
およそ3.125mmとなる。従って、直線区間の測定
データは、3mm、曲線区間の測定データは3mm+
3.125mm=6.125mmとなる。
【0027】ここで、図2も参照して、上述の測定デー
タ及び正矢情報はコンピュータ13に入力される。コン
ピュータ13では、まず、平均補正を行う(ステップS
1)。ステップS1では、計算対象範囲の全測定データ
の平均を、各測定データから除去して、補正後測定デー
タ(補正後測定値)を求める。つまり、補正後測定デー
タ=測定データ−(Σ測定データ/測定箇所数)を計算
する。
【0028】その後、コンピュータ13は、補正後測定
データから曲線諸元に基づいて算出した計画正矢を除去
する(計画除去:ステップS2)。つまり、正矢除去後
測定データ=補正後測定データ×計画正矢を計算する。
【0029】次に、コンピュータ13では、正矢除去後
測定データに基づいて各測定箇所毎の局所的曲率を算出
する(曲率計算:ステップS3)。前述のように、V=
L2/8R(正矢=(測定弦長・測定弦長)/8×半
径)であるから、1/半径(曲率)=(8×正矢)/
(測定弦長・測定弦長)となる。測定弦長を10mとす
ると、曲率=(8×(正矢/10001))/(10×
10)=正矢×(8/100000)=正矢/1250
0となる(なお、正矢に乗じた1000は、半径の単位
に合わせるためである)。つまり、コンピュータ13
は、局所的曲率=正矢除去後測定データ/12500を
計算する。
【0030】続いて、コンピュータ13では、局所的曲
率に基づいて、当該箇所の方位角を求める(方位角計
算:ステップS4)。方位角を求める際には、方位角=
一つ手前の方位角+(局所的曲率+一つ手前の局所的曲
率)/2が用いられる。
【0031】上述のようにして、方位角を求めた後、コ
ンピュータ13では、方位角に基づいて当該箇所の狂い
量(Y座標)を求める(Y座標算出:ステップS5)。
具体的には、コンピュータ13は、Y座標=一つ手前の
Y座標+(方位角+一つ手前の方位角)/2を計算す
る。
【0032】次に、コンピュータ13では、直線回帰手
法を用いて、Y座標を補正して基準線となる0点を設定
して(直線回帰:ステップS6)、上述のようにして算
出された値を現場における狂い量復元結果として記憶装
置14に格納する(ステップS7)。そして、狂い量復
元結果中の狂い量(Y座標)が軌道移動量とされる。
【0033】ここで、図3及び図4を参照して、施工量
計算において制限量を設定した際に取り付けが発生した
場合の取り付け方法について説明する。その際、取り付
け延長は倍率によることとする。
【0034】図3は、下げ路指定のある場合の取り付け
の設定方法を示す説明図である。先ず、条件を確認す
る。第1の条件として、高低を対象に下げ路指定ありの
場合、原波形と施工後波形に段差発生のある場合に適用
する。第2の条件として、取り付け範囲は施工範囲内で
設定する。第3の条件として、取り付け延長は倍率によ
り決定され、倍率は予め指定される。
【0035】次に、下げ路指定のある場合、以下の通り
取り付けを設定する。先ず、図3の二重線で示すように
取り付けを設定する。次に、取り付け波形は、指定され
た倍率をもとに、1000倍の場合は勾配1/1000
として使用する。そして、施工範囲前後位置での原波形
位置から、算出した勾配で施工後波形に取り付ける。
【0036】図4は、移動制限時の取り付けの設定方法
を示す説明図である。先ず、条件を確認する。第1の条
件として、通りを対象に、移動制限有りの条件に、取り
付けを考慮し反映する。第2の条件として、取り付け範
囲は、施工範囲内で設定する。第3の条件として、取り
付け延長は倍率により、5,000倍とする。以下の説
明では、通り狂いに対し移動制限のある場合について述
べる。尚、高低についても同様の考え方による。ただ
し、処理対象をプラスのピーク間とする。
【0037】移動制限量のある場合、以下のように取り
付けを考慮して施工基面を設定する。図4において、先
ず、移動制限のある符号反転間、一山を対象とする。次
に、基本線形狂いと移動制限量により移動率を求め、符
号反転間一律で仮基面を算出する。そして、仮基面の最
大値箇所から、別途指定の倍率によりサイン波形で取り
付け波形を算出する。最後に、以上の仮基面と取り付け
波形を各位置毎に比較し、値の大きい方(なだらかな
側)を採用する。
【0038】図2に戻って、さらに、コンピュータ13
では、狂い量復元結果を用いてディスプレイ16上に軌
道狂いレール(復元前のレール)を表示するとともに、
施工後のレール(復元後のレール)を表示する(ステッ
プS8)。つまり、復元前の状態でレールを視覚的に確
認することができるばかりでなく、復元後のレールをも
視覚的に確認することができる。この際、キーボード等
の入力装置17を用いて、復元結果を種々変化させるこ
とによって、復元後のレール状態を変化させることがで
きる。つまり、軌道整備シミュレーションを行うことが
でき、現場の状況にあった軌道整備計画を容易に立案す
ることができる。
【0039】上述のようにして、得られた狂い量復元結
果を用いて、コンピュータ13では、軌道整備指示書を
作成して、プリンター15等に出力する(ステップS
9)。この軌道整備指示書には、例えば、キロ程毎に軌
道の移動量及びこう上量等が記載されており、保線区員
は、この軌道整備指示書に基づいて軌道の復元保守を行
う。
【0040】次に、図5を参照して、レール削正システ
ムについて説明する。まず、レール探傷車21を用いて
レール22の摩耗、傷、及び凹凸を測定して、測定デー
タ(以下傷等測定データという)を得る。そして、この
傷等測定データは、コンピュータ23に入力される。こ
の際、電気軌道総合試験車(図3には示さず)で測定さ
れた床下騒音測定値がコンピュータ23に入力される。
【0041】レール探傷車21には、前述した光学式測
定装置(図示せず)が備えられており、投光器からの光
をレール22に照射して、レール22からの反射光を受
光素子で受けて、傷等測定データを得ている。軌道整備
システムでは説明しなかったが、受光素子でレール22
の画像を得ている。具体的には、投光器からの光を一旦
反射鏡で反射させて、レール22に照射する。この際、
投光器からの光はスリットを介して送出される。つま
り、光切断法の原理を用いている。これによって、レー
ルの断面形状をレールを切断することなく見ることがで
きる(スリットを介して光をレールに照射すると、明る
い帯状の部分が生じ、明(光の当たっている所)と暗
(光の当たっていない所)の部分が生じることにな
る)。そして、その明暗の境界面を受光素子(CCD:
テレビカメラ)で撮像することになる。
【0042】ここで、図6も参照して、前述のようにし
て、レール探傷車21を用いて傷等測定データを測定す
るとともに、電気軌道総合試験車によって床下騒音を測
定する(ステップP1)。これら傷等測定データ及び床
下騒音測定値はコンピュータ23に入力される。そし
て、これら傷等測定データ及び床下騒音測定値は一旦記
憶装置24に記憶される。
【0043】コンピュータ23では、傷等測定データ及
び床下騒音測定値に基づいてレール削正計画図を作成す
る(ステップP2)。その後、コンピュータ23は、削
正パス数及びパターンを決定する(ステップP3)。削
正パス数は、レールを削正する回数を表し、レールの凹
凸量に基づいて任意の取り付け延長により以下の式によ
り算出される。式中の変数については、図7を参照す
る。
【0044】
【数1】
【0045】図7において、lは実際の凹凸深さに任意
の延長倍率を掛けた長さ、Lは実際の凹凸延長、Δdは
実際の凹凸深さ、Δd'は倍率延長始点深さである。任
意倍率(2,000〜10,000倍)は、適宜選択さ
れる。
【0046】レール削正パターンは、レールを削正する
際の砥石の角度を、削正する線路形状に合わせてパター
ン化したものであり、レール削正パターンについては、
まず、傷等測定データ(レール摩耗データ)を解析し
て、レール形状が線路形状別に区分する。具体的には、
直線区分では、頭頂面及びGC側の形状の整正を行う。
曲線区分(R≧4000m)では、GC側の整正ときし
み傷の除去を行う。さらに、曲線区分(2000m≦R
<4000m)では、頭頂面及びGC側の形状の整正を
行い、必要に応じてきしみ傷の除去を行う。加えて、急
曲線区間(500m≦R<2000m)では、GC側の
整正と波状摩耗の除去を行う。そして、この削正パター
ンは、投入する機種、つまり、レール削正車の種類によ
って応じても区分される。例えば、レール削正車には、
16頭式、24頭式、及び48頭式等があり、16頭式
とは、16個(片側8個×2)の砥石が装着されたレー
ル削正車である。
【0047】このようにして、コンピュータ23では、
削正パス数及び削正パターンを決定した後、レール削正
計画一覧を作成する(ステップP4)。レール削正計画
一覧の作成に当たっては、前述の傷等測定データに基づ
いてレールの断面図がディスプレイ25に表示される。
そして、キーボード等の入力装置26を用いて、削正パ
ス数、削正パターン等を修正しつつ、シミュレーション
を行う。そして、最適な削正結果が得られるレール削正
計画を選択する。
【0048】上述のようにして、レール削正計画一覧が
作成されると、コンピュータ23は、削正指示書(削正
パターン及び削正パス数が記載されている)をプリンタ
ー27にアウトプットする。そして、この削正指示書に
基づいてレール削正車によってレールの削正を行う(ス
テップP5)。
【0049】このようにして、レールの削正を行うこと
によって、実際のレール状態を視覚的に把握して適正な
削正計画を立案することのできるでかりでなく、レール
削正後のレール状態を事前に確認することができる。
【0050】なお、上述の例では、軌道整備システムと
レール削正システムとを別のシステムとして説明した
が、つまり、別のコンピュータシステムとして説明した
が、一つのコンピュータシステムに軌道整備システムと
レール削正システムとを含めてもよいことは言うまでも
ない。さらに、便宜的に、レール探傷車を用いてレール
の摩耗及び傷等を測定するようにしたが、電気軌道総合
試験車によって、全てのデータを得るようにしてもよ
い。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
軌道整備の際、現場の軌道状態を的確に把握できるばか
りでなく、軌道復元後の軌道状態を事前に確認すること
ができるという効果がある。
【0052】さらに、本発明によれば、レール削正の
際、実際のレール状態を視覚的に把握して適正な削正計
画を立案することができるばかりでなく、レール削正後
のレール状態を事前に確認することができるという効果
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による軌道整備システムの一例を示すブ
ロック図である。
【図2】図1に示す軌道整備システムの動作を説明する
ためのフローチャートである。
【図3】下げ路指定のある場合の取り付けの設定方法を
示す説明図である。
【図4】移動制限時の取り付けの設定方法を示す説明図
である。
【図5】本発明によるレール削正システムの一例を示す
ブロック図である。
【図6】図5に示すレール削正システムの動作を説明す
るためのフローチャートである。
【図7】削正パス数の算出方法を示す説明図である。
【符号の説明】
11 電気軌道総合試験車 12,22 レール 13,23 コンピュータ 14,24 記憶装置 15,27 プリンタ 16,25 ディスプレイ 17,26 入力装置 21 レール探傷車
フロントページの続き (72)発明者 高野 義徳 東京都北区田端6丁目1番1号 田端As ukaタワー6階 株式会社ジェイアール 東日本情報システム内 (72)発明者 小山内 政廣 東京都渋谷区代々木2丁目2番2号 東日 本旅客鉄道株式会社内 Fターム(参考) 2D057 AB01 AB06 BA26 BA32 2F069 AA06 AA17 AA24 AA60 BB25 DD12 GG04 GG07 GG71 HH09 JJ04 MM14 NN09 NN21 NN26 QQ07 QQ13

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軌道の狂いを整備復元する際に用いられ
    るシステムであって、前記軌道上を走行して前記軌道の
    変位量を測定データとして得る第1の手段と、前記測定
    データに基づいて前記軌道の狂い量データを求める第2
    の手段と、前記測定データに基づいて整備復元前の軌道
    を表示する第3の手段と、前記狂い量データに基づいて
    整備復元後の軌道をシミュレーションして表示する第4
    の手段とを有することを特徴とする軌道整備システム。
  2. 【請求項2】 前記第2の手段は、連続した正矢情報に
    応じて前記測定データから前記狂い量データを求めるよ
    うにしたことを特徴とする請求項1に記載された軌道整
    備システム。
  3. 【請求項3】 前記第2の手段は、前記測定データ毎に
    全測定データの平均値を除去して補正後測定データを得
    る第1のステップと、前記補正後測定データから予め定
    められた計画正矢情報を除去して正矢除去後測定データ
    を得る第2のステップと、前記正矢除去後測定データに
    基づいて前記測定データが測定された測定箇所毎の局所
    的曲率を求める第3のステップと、前記局所的曲率に基
    づいて前記測定箇所毎の方位角を求める第4のステップ
    と、前記方位角に基づいて前記測定箇所毎の前記軌道の
    狂い量を求める第5のステップと、前記狂い量を直線回
    帰手法で補正して基準線を求める第6のステップと、前
    記第1乃至前記第6のステップで得られた結果を前記狂
    い量データとする第7のステップとを有することを特徴
    とする請求項1に記載された軌道整備システム。
  4. 【請求項4】 施工量計算において制限量を設定した際
    における取り付けの設定方法において、施工範囲前後位
    置での原波形位置から指定された倍率を基に決定された
    勾配による取り付け延長を設定することを特徴とする請
    求項3に記載された軌道整備システム。
  5. 【請求項5】 移動制限量のある場合に、移動制限のあ
    る符号反転間の一山を対象とし、基本線形狂いと移動制
    限量により移動率を求め、前記符号反転間一律で仮基面
    を算出し、前記仮基面の最大値箇所から指定された倍率
    によりサイン波形で取り付け波形を算出し、前記仮基面
    と取り付け波形を各位置毎に比較し、値の大きい方を採
    用することを特徴とする請求項3に記載された軌道整備
    システム。
  6. 【請求項6】 レールの摩耗、傷、及び凹凸を削正する
    際に用いられるシステムであって、前記レール上を走行
    して前記レールの摩耗、傷、及び凹凸を測定データとし
    て得る第1の手段と、前記測定データに基づいて削正前
    のレールを削正前レールとして立体表示する第2の手段
    と、削正パス数及び削正パターンに基づいて前記削正前
    レールを削正した結果を削正後レールとしてシミュレー
    ションして表示する第3の手段とを有するレール削正シ
    ステム。
  7. 【請求項7】 前記第2の手段は、前記測定データに基
    づいて前記削正パス数及び前記削正パターンを決定する
    ようにしたことを特徴とする請求項6に記載されたレー
    ル削正システム。
  8. 【請求項8】 前記削正パス数が、レール凹凸量に基づ
    いて決定されることを特徴とする請求項7に記載された
    レール削正システム。
  9. 【請求項9】 前記第3の手段は、前記削正パス数及び
    前記削正パターンに基づいて前記レールの削正計画を生
    成するようにしたことを特徴とする請求項6に記載され
    たレール削正システム。
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