JP2004156417A - 土木施設の劣化点検・修繕タイミングの決定方法と土木施設の劣化点検・修繕タイミング決定支援装置 - Google Patents

土木施設の劣化点検・修繕タイミングの決定方法と土木施設の劣化点検・修繕タイミング決定支援装置 Download PDF

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Kiyoshi Kobayashi
潔司 小林
Mitsuru Jido
充 慈道
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Abstract

【課題】土木施設の劣化によって施設利用者に大きな負担が生ずる一方、その劣化の点検・修繕に多額の費用を要することから、点検・修繕のコストパフォーマンスを重視し、劣化施設の期待ライフサイクル費用が最小になるような施設メンテナンスのための点検・修繕を実現しようとする。
【解決手段】土木施設の劣化点検データを収集し、その劣化点検データから劣化指標を算定し、その劣化指標に応じた劣化修繕費と施設利用者費用を算定し、第2種フレドホルム型積分方程式を用いて、早期に劣化修繕を行う場合と、次回の劣化点検結果に基づいて劣化修繕の時期を決定する場合とにおける、土木施設の期待ライフサイクル費用を算定し、前記の早期に劣化修繕を行う場合の期待ライフサイクル費用、ならびに次回の劣化点検結果に基づいて劣化修繕の実施時期を判断する場合の期待ライフサイクル費用を比較して、土木施設の劣化修繕時期を決定する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、道路、トンネル、橋梁などの土木施設に関して、施設の機能水準を維持するための点検と修繕を最適のタイミングで実行するための、土木施設の劣化点検・修繕タイミングの決定方法と、その方法を実施する際に用いる、土木施設の劣化点検・修繕タイミング決定支援装置に関するものである。この発明に係る劣化点検・修繕の最適時期の決定は、施設の将来にわたるライフサイクル・コストの最小化に向けられている。
【0002】
【従来の技術】
道路、トンネル、橋梁などの土木施設(略して「施設」という)が備える機能は、施設の竣工時あるいは施設の修繕完了時から時を経るにしたがって経年劣化する。例えば舗装道路にあっては、時の経過と共に、路面にひび割れ、わだち(轍)、縦断凹凸などの劣化現象が生じ、それらが次第に拡大して道路としての機能が低下していく。道路機能の低下によって道路利用者に危険が及ぶことは当然であるが、さらに無視できないことは、道路の劣化が進むにしたがって、道路利用者の費用負担も増加することである。例えば自動車道路利用者の場合、舗装の劣化に伴って車両の走行速度を低減せねばならないことから燃費効率が低下して利用者の燃費負担が増加し、また車体の振動が大きくなって車体の消耗が激しくなることから車輌の減価償却負担が重くなって利用者費用が増大することになる。このため施設管理者は、劣化が所定の許容限度に達する前の時点で、施設の劣化状態を点検し劣化修復のための修繕工事を実行して、施設が所与の機能水準を維持するようにしなければならない。一方、施設の劣化点検・修繕には多額の投資を要することは言うまでもない。したがって、施設の劣化に対する点検・修繕の実施時期を、劣化の実態とコストパフォーマンスの両面に照らして最適の時期に決定すること、すなわち施設の劣化に対する点検・修繕の最適タイミングの決定は、施設の維持管理上きわめて重要な意義をもつ。
【0003】
土木施設において、点検と修繕の最適実施時期の決定を難しくさせている要因は、施設自体が置かれている特有の環境下にある。すなわち土木施設においては、劣化水準が不確定に変動し劣化の過程を確定的に把握することができない。そして施設の劣化水準は、現場点検における観察によってはじめて把握することができるが、劣化過程を常に継続して直接観察することは許されず、ある時点での点検業務を通じて観察される部分的な情報に依存して修繕手段や修繕時期を決定しなければならない。
【0004】
従来、不確実な劣化過程に従う土木施設の最適修繕に関して、最適修繕問題を最適インパルス制御問題として捉えると共にファイナンス工学手法を用いた状況依存的な最適修繕方法が提案されている。(例えば、非特許文献1参照)しかしこの提案では、施設管理者が施設の劣化過程を常に直接観察可能であること想定されており、土木施設の多くの実態に対しては更に改善が望まれる。すなわち、劣化水準が直接観察可能な場合には、最適修繕問題は施設の修繕を実施することが最適となる劣化水準を求める問題に帰着するが、実際に多くの施設に見られるように、施設の劣化水準が直接観察できない場合は、劣化水準を点検するタイミングと修繕を実施するタイミングの双方を同時に決定する必要がある。
【0005】
【非特許文献1】
粟野盛光、小林潔司、渡辺晴彦:「不確実性下における最適補修投資ルール」土木学会論文集、No.667/IV−50、pp.1−14、2001.
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
土木施設の劣化過程が直接観察できない場合、過去に点検もしくは修繕された時点で観測された劣化水準と、それからの経過時間などの限られた情報に基づいて、施設の点検・修繕の実施を決定せざるを得ない。その場合、どれだけの時間間隔をもって点検を実施するか、点検結果に基づいてその時点で直ちに修繕すべきか否か、などのアクションを決定することが必要となる。
【0007】
この発明は、ある時点におけるアクションにより決定された劣化水準に基づいて、次の点検を実施する最適タイミングと、その時点におけるアクションの内容を決定する状況依存的な方法を得ようとするものである。またこの発明は、積分方程式の解法に着目した新たな手法で、施設の点検と修繕の各タイミングを同時に決定する方法を得ようとするものである。さらに又この発明は、土木施設の劣化の点検・修繕には多額の費用を要する上に、その劣化によって施設利用者にも大きな負担(利用者費用)が生ずることから、コストパフォーマンス重視の視点から、施設の期待ライフサイクル費用(無限期間にわたって発生する利用者費用と点検・修繕費用の総和の現在価値)を最小に導くような、施設メンテナンスのための点検・修繕を実現しようとするものである。さらに加えてこの発明は、上記の点検・修繕の最適タイミング決定方法を実施するための支援装置を構成しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の課題と目標を達するために、この発明は、土木施設の機能劣化を示す劣化点検データを収集するステップと、その劣化点検データから劣化指標を算定するステップと、この劣化指標に応じた劣化修繕費ならびに施設利用者費用を算定するステップと、前記の劣化点検結果に基づいて早期に劣化修繕を行う場合における前記土木施設の期待ライフサイクル費用を第2種フレドホルム型積分方程式を用いて算定するステップと、次回の劣化点検結果に基づいて劣化修繕の時期を決定する場合における前記土木施設の期待ライフサイクル費用を第2種フレドホルム型積分方程式を用いて算定するステップと、前記の早期に劣化修繕を行う場合の期待ライフサイクル費用ならびに次回の劣化点検結果に基づいて劣化修繕の実施時期を判断する場合の期待ライフサイクル費用を比較して前記土木施設の劣化修繕時期を決定するステップをもって、土木施設の劣化点検・修繕の最適タイミングを決定する。
【0009】
また、土木施設の性能劣化を示す劣化点検データと演算指示情報が入力される入力制御装置と;その劣化点検データ・ファイル、劣化修繕費用データベース・ファイル、施設利用者費用データベース・ファイル、劣化指標算出演算プログラム、劣化修繕費用算出演算プログラム、施設利用者費用算出演算プログラム、第2種フレドホルム型積分方程式演算プログラム、前記土木施設の期待ライフサイクル費用算出演算プログラムを記憶する記憶装置;前記劣化点検データを基に前記劣化指標算出演算プログラムにそって演算して劣化指標を算出し、この劣化指標ならびに前記劣化修繕費用データベースを基に前記劣化修繕費用算出演算プログラムにそって演算して劣化修繕費用を算出し、前記劣化指標ならびに前記施設利用者費用データベースを基に前記施設利用者費用算出演算プログラムにそって演算して利用者費用を算出し、前記第2種フレドホルム型積分方程式演算プログラムならびにぜんき期待ライフサイクル費用算出演算プログラムにそって演算して前記土木施設の期待ライフサイクル費用を算出する演算装置と;前記算出した土木施設の期待ライフサイクル費用を出力する出力制御装置を備えたコンピュタを、土木施設における劣化点検・修繕のタイミング決定の支援装置とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
この発明の実施形態の一つは、道路の機能劣化を示すひび割れ率、わだち掘れ量、縦断凹凸量の少なくとも一つを含む劣化点検データを収集するステップと、その劣化点検データから劣化指標を算定するステップと、この劣化指標に応じた劣化修繕費を算定するステップと、道路劣化に起因して生ずるところの前期劣化指標に応じた施設利用者費用を算定するステップと、前記の劣化点検結果に基づいて早期に劣化修繕を行う場合における前記道路の期待ライフサイクル費用を第2種フレドホルム型積分方程式を用いて算定するステップと、次回の劣化点検結果に基づいて劣化修繕の時期を決定する場合における前記道路の期待ライフサイクル費用を第2種フレドホルム型積分方程式を用いて算定するステップと、前記の早期に劣化修繕を行う場合の期待ライフサイクル費用ならびに次回の劣化点検結果に基づいて劣化修繕の実施時期を判断する場合の期待ライフサイクル費用を比較して前記道路の劣化修繕時期を決定するステップをもって土木施設の劣化点検・修繕タイミングを決定する方法である。
【0011】
またこの発明の他の実施形態は、道路の性能劣化を示すひび割れ率、わだちほれ量、縦断凹凸量の少なくとも一つを含む劣化点検データと演算指示情報が入力される入力制御装置と;その劣化点検データ・ファイル、劣化修繕費用データベース・ファイル、施設利用者費用データベース・ファイル、劣化指標算出演算プログラム、劣化修繕費用算出演算プログラム、道路利用者費用算出演算プログラム、第2種フレドホルム型積分方程式演算プログラム、前記道路の期待ライフサイクル費用算出演算プログラムを記憶する記憶装置;前記劣化点検データを基に前記劣化指標算出演算プログラムにそって演算して劣化指標を算出し、この劣化指標ならびに前記劣化修繕費用データベースを基に前記劣化修繕費用算出演算プログラムにそって演算して劣化修繕費用を算出し、前記劣化指標ならびに前記道路利用者費用データベースを基に前記道路利用者費用算出演算プログラムにそって演算して利用者費用を算出し、前記第2種フレドホルム型積分方程式演算プログラムならびに前記期待ライフサイクル費用算出演算プログラムにそって演算して前記道路の期待ライフサイクル費用を算出する演算装置と;前記算出した道路の期待ライフサイクル費用を出力する出力制御装置を備えたコンピュータで土木施設で特に重要な道路の劣化点検・修繕タイミング決定支援装置を構成したことである。
【0012】
【実施例】
以下この発明に係る土木施設の劣化点検・修繕タイミングの決定方法と、その方法を実施する際に用いる、劣化点検・修繕タイミング決定支援装置の実施例を、図面を参考に説明する。この実施例は、道路管理者が道路の舗装の劣化状態を点検して修繕する場合の例である。図1は、道路管理者が道路の劣化状態を点検した結果に基づいて劣化を修繕するタイミング(修繕時期)を決定する方法のフローチャートである。図2は、その方法で劣化点検・修繕タイミングを決定する際に用いる劣化点検・修繕タイミング決定支援装置のブロック図である。
【0013】
この実施例における道路の劣化点検・修繕タイミング決定方法は、図1に示すステップからなる。先ず対象の道路について、道路竣工時点から時を経たある点検時点tにおいて、点検費用を投じて道路の舗装路面の劣化点検を行い、その劣化点検データを収集する。これが劣化点検データ収集ステップ(ステップ1)である。収集する劣化点検データは、路面劣化に大きく関わるデータで、路面の「ひび割れ率C(%)」、「わだち掘れ量D(mm)」、「縦断凹凸量σ(mm)」などの観察データである。なお点検時点tは、路面の経年劣化の度合が未だ劣化許容範囲内にある時点である。
【0014】
次に上記の劣化点検データ(ひび割れ率C、わだち掘れ量D、縦断凹凸量σ)を基に道路の劣化指標MCI、すなわち、その点検時点tにおける道路の機能水準z、を算定する。これが劣化指標算定ステップ(ステップ2)である。この劣化指標MCIの算定は次式(式1、式2、式3、式4など)に基づいて算出する。なお、式1、式2、式3、式4は、過去の数多くの点検データを基にした研究から案出されたものである。
【0015】
Figure 2004156417
ただし、
MCI,MCI,MCI,MCI:劣化指標
C:ひび割れ率(%)
D:わだち掘れ量(mm)
σ:縦断凹凸量(mm)
【0016】
式1は、ひび割れ率C、わだち掘れ量D、縦断凹凸量σの3種類の劣化点検データを基に劣化指標MCIを算出する式である。式2は、ひび割れ率Cと、わだち掘れ量Dの劣化点検データを基に劣化指標MCIを算出する式である。また式3は、ひび割れ率Cのみの劣化点検データを基に劣化指標MCIを算出する式であり、式4は、わだち掘れ量Dのみの劣化点検データを基に劣化指標MCIを算出する式である。そして、ひび割れ率C、わだち掘れ量D、縦断凹凸量σのうち観測可能で利用可能な劣化点検データを使用し、式1、式2、式3、式4のいずれかに沿う演算によって劣化指標MCI,MCI,MCI,MCIが算定される。なお劣化がない状態では、劣化指標MCI,MCI,MCI,MCI=10あり、劣化が進行するに従って劣化指標MCI,MCI,MCI,MCI(以下「MCI」で代表する)の値は小さくなる。
【0017】
次に上記の劣化指標に応じた劣化修繕費用と、上記の劣化指標に応じた利用者費用を算定する。これが劣化修繕費用/利用者費用の算定ステップ(ステップ3)である。なお、利用者費用は、路面の劣化に伴って増加する車両の燃費や、路面の劣化に伴って車体の損耗が激しくなる結果増加する原価償却費などである。
【0018】
コスト・パフォーマンスを踏まえて劣化修繕の最適実施時期を決定するに当たっては、ある劣化点検時点、例えば点検時点tの点検結果から劣化修繕の最適時期を決める判断をする際には、点検時点t以後の無限期間の将来にわたって発生する劣化点検費用や劣化修繕費用に加えて、その将来にわたる利用者費用c(z)を考慮に入れなければならない。すなわち、ある点検時点tからの無限期間の将来にわたって発生する劣化点検・修繕費用とその将来にわたる利用者費用c(z)の和の総費用の現在価値(これを「期待ライフサイクル費用」という)が最小となるような劣化度で修繕を実施するのが、劣化修繕の最適実施時期と考えられる。
【0019】
その最適実施時期を決定するためには、道路の機能水準zすなわち劣化指標MCIと使用者費用c(z)の相関を示すデータベース(道路劣化指標/利用者費用関係データベース)が必要であるが、過去の数多くの観測データを基にした研究から、劣化指標MCI(機能水準z)と利用者費用の相関データベースの一例として図5に示すような劣化指標/利用者費用関係データベース(データベース・ファイル)がある。したがってステップ3において、劣化点検時点における劣化指数と劣化指標/利用者費用関係データベースを基に演算して利用者費用c(z)を算定することができる。
【0020】
一方劣化修繕費用は、劣化修繕工事で採用する工法によって単価が異なり、その採用工法は、劣化指標区分(MCI区分)や道路交通量区分(交通量を基にした道路分類)によって異なる。図3は、道路交通量区分と劣化指標区分(MCI区分)と採用工法の関係を示す修繕工法区分データベース(データベース・ファイル)の一例を示すものであり、図4は、交通量区分の異なる道路で採用される各工法の単価の関係を示す修繕費単価データベース(データベース・テーブル)の一例を示すものである。したがって劣化点検の観測から得た劣化指標MCIと交通量区分を図3の修繕工法区分データベースに当てはめて採用工法を検索し、その採用工法による劣化修繕費用を、図4の修繕費単価データベースを基に演算して算出することができる。
【0021】
次いで、道路管理者は道路の劣化点検結果に基づく劣化修繕を考える際、コスト・パフォーマンスの観点を重視した劣化修繕の最適実施時期を、次の二つの選択肢の何れかから選択することになる。すなわち、今回の点検時点tにおける劣化点検結果に基づいて早期に劣化修繕を行う場合(選択1)か、今回の劣化点検結果に基づいて直ちに劣化修繕を行うことは見送り更に期間τを経た次回の劣化点検結果を待って劣化修繕の実施時期を決定する場合(選択2)かのいずれかである。
【0022】
その選択のために、第2種フレドホルム型積分方程式を用いて、選択1の場合(早期に劣化修繕をした場合)における、今回の点検時点以降に発生する総費用、すなわち期待ライフサイクル費用を算定する。これが早期修繕の場合の期待ライフサイクル費用算定ステップ(ステップ4)である。同時にまた、第2種フレドホルム型積分方程式を用いて、選択2の場合(次回の劣化点検時まで修繕を見送る場合)における、今回の点検時点以降に発生する総費用、すなわち期待ライフサイクル費用を算定する。これが修繕見送りの場合の期待ライフサイクル費用算定ステップ(ステップ5)である。
【0023】
今回の劣化点検時点で早期に劣化修繕をした場合の、将来にわたって発生する総費用は次にようになる。
早期修繕の場合の将来総費用=今回の修繕費用+将来の利用者費用+次回以降の劣化点検費用+次回以降の劣化修繕費用
これを数式で表せば次式(式5)のようになる。
【0024】
(z,τ)=F+Φ(Z) ・・・(式5)
ただし、
z:道路舗装の機能水準(劣化指標)
Z:劣化修繕実施後の機能水準(竣工時の所与の機能水準と同等で、修繕によって回復した機能水準)
F:今回の劣化修繕費用などの固定費用
τ:次回の劣化点検時までの期間
【0025】
また、今回の劣化点検時における劣化修繕を見送って一定期間τをおいて次回の劣化点検を待つ場合の、将来にわたって発生する総費用は次のようになる。
修繕見送りの場合の将来総費用=今回の点検費用+将来の利用者費用+次回以降の劣化点検費用+次回以降の劣化補修費用である。
これを数式で表わせば次式(式6)のようになる。
【0026】
Figure 2004156417
ただし
Figure 2004156417
【0027】
そして、道路管理者は上記の式5と式6によって算出した期待ライフサイクル費用の大小を比較する。これが期待ライフサイクル費用比較ステップ(ステップ6)で、この期待ライフサイクル費用の比較が劣化修繕時期決定の基礎となる。施設の劣化水準が1次元的な指標zで表され、ここでは機能水準zの値が大きくなれば劣化が進行していることを示すが、施設の劣化過程は不確実であり、将来劣化がどのように進展するかを確定的に予測することはできない。そこで、ある時点tに点検が実施され,施設の劣化水準がzであることが判明した場合について考えると、その際、劣化水準zが直ちに修繕を行うべき管理水準zを上まわっていれば修繕を実施し、そうでなければ,一定期間をおいて次回の点検結果から劣化修繕の時期を決定する。すなわち、劣化修繕時期の決定は二つに一つであって、その一つは早期に修繕を実施することであり、他の一つは、今回の早期の修繕は見送って、ある一定の期間が経過した後の次回の点検結果から、劣化修繕のタイミングを決定するということである。
【0028】
時点tにおいて直ちに修繕を実施した場合には、劣化水準は所与の水準Zに回復し、その後、劣化水準は新しいサンプルパスに従って推移する。また時点tで直ちに修繕を実施しない場合には、時点t以降の劣化過程も不確実であり、施設管理者は劣化水準を確定的に把握できない。しかしながら時点tに点検を行ったことにより,考慮の対象とすべき時点t以降のサンプルパス集合を時点tにおいて劣化水準zを持つサンプルパス集合に絞りこむことができる。そして時点tにおいて修繕時期の決定をした後の劣化水準は、修繕を実施した場合には所与の水準Zに回復し、修繕を見送った場合には点検で判明した水準zにあることが確定する。
なお時点t以降、施設の劣化水準は次に点検が実施される時点まで直接観察することはできない。さらに時点t’で再び点検を行った場合、その時点の劣化水準が確定し、以下これまでに述べた過程が再び繰り返される。このように施設の劣化水準は、点検を実施した時点と、修繕を実施した時点においてのみ確定的な値を把握することができ、それ以外の時点における劣化水準を確定的に把握することはできない。
【0029】
施設管理者の行動は、期待ライフサイクル費用を最小にするように点検、修繕という2つのアクションを実施するタイミングとその時間的経過パターンを決定す
Figure 2004156417
であると観測された場合、時刻tから時刻t=tτの期間において何らのアクションも行使されなかった状況を考えると、劣化過程が対数正規分布に従うと考えら
Figure 2004156417
な対数正規分布に従う。
【0030】
Figure 2004156417
【0031】
Figure 2004156417
合に,1)時刻t=t+τまでアクションを実施せず,2)時刻t=t+τ以降に最適なアクションを実施することによって得られる期待ライフサイクル費用の時刻tにおける当該期
Figure 2004156417
【0032】
Figure 2004156417
ここで、道路舗装の劣化状態に応じて発生する利用者費用c(z)を
c(z)=αzβ ・・・(式8)
と特定化する。ただし、α>0,β>0である。このとき、
Figure 2004156417
を得る.したがって,式7より
Figure 2004156417
と表される。
ただし、時間τが経過した後点検を行う場合には
Figure 2004156417
直ちに修繕を行う場合には式10は
Φ(z)=F+Φ(Z)
となる。
【0033】
修繕を見送り次回に点検を行うとするときには
Figure 2004156417
【0034】
式11は第2種フレドホルム型積分方程式とよばれる式であり、解は次のように与えられる。一般にフレドホルム方程式は次式で与えられる。
【0035】
Figure 2004156417
この式にパラメータとしてλを導入し以下のように書き換えた方程式を考える。
Figure 2004156417
この式に関して、
Figure 2004156417
とおく。さらに、
Figure 2004156417
とおく。式bは、
Figure 2004156417
のように書き換えることができる。
【0036】
次に、「直ちに修繕」と「修繕を見送る」の二つのアクションの境界となる舗装の劣化状態をzとしている。この値を観測したときには
Figure 2004156417
が成立するため、zを計算することができる。ここでは、z=35.97となっている。
ただし便宜的にz=(10−MCI)×10などといった変数変換を行っている。
このように、本願発明に係る土木施設にける劣化点検・修繕のタイミング決定方法は、第2種フレドホルム型積分方程式を用いて、土木施設の期待ライフサイクル費用を算定し、その期待ライフサイクル費用を比較して、劣化修繕時期を決定する点に重要な特徴がある。
【0037】
図2は、この発明の一実施例を示す土木施設の点検・修繕タイミング決定支援装置の基本的なブロック図である。この発明の点検・修繕タイミング決定支援装置20は、演算装置21aおよび制御装置21bを含むCPU(中央演算装置)と、記憶装置22と、入力制御装置23、出力制御装置24からなる特殊用途コンピュータである。記憶装置22には、劣化点検データ・ファイル、劣化修繕費用データベース・ファイル、施設利用者費用データベース・ファイル、劣化指標算出演算プログラム、劣化修繕費用算出演算プログラム、道路利用者費用算出演算プログラム、第2種フレドホルム型積分方程式演算プログラム、前記道路の期待ライフサイクル費用算出演算プログラムが記憶されている。入力制御装置23からは、道路の性能劣化を示す、ひび割れ率、わだちほれ量、縦断凹凸量の少なくとも一つを含む劣化点検データと演算指示情報が入力される。そして演算装置21aは、劣化点検データを基に劣化指標算出演算プログラムにそって演算して劣化指標を算出し、この劣化指標ならびに劣化修繕費用データベースを基に劣化修繕費用算出演算プログラムにそって演算して劣化修繕費用を算出し、劣化指標ならびに道路利用者費用データベースを基に道路利用者費用算出演算プログラムにそって演算して利用者費用を算出し、第2種フレドホルム型積分方程式演算プログラムならびに期待ライフサイクル費用算出演算プログラムにそって演算して道路の期待ライフサイクル費用を算出し、その算出した道路の期待ライフサイクル費用は出力制御装置24から出力されて道路管理者に供される。そして道路管理者は出力された期待ライフサイクル費用を比較しながら道路の劣化修繕を最適のタイミングで実行することができる。したがって、この発明に係る土木施設の劣化点検・修繕タイミング決定支援装置を利用すれば、土木施設の劣化点検・修繕に関して、この発明にかかる劣化点検・修繕の最適実施時期の決定を難なく行うことができる。
【0038】
【発明の効果】
上記実施例からも明らかなように、この発明に係る土木施設の劣化点検・修繕タイミングの決定方法により、またこの発明に係る土木施設の劣化点検・修繕タイミング決定支援装置を用いることにより、本来劣化過程が不確実で把握し難く且つ劣化水準を直接継続観察できない特質をもつ、道路をはじめとする土木施設の劣化点検・修繕において、ある点検時点で観測収集した劣化現象の部分的なデータを第2種フレドホルム型積分方程式を用いて演算処理した点検結果に基づいて、その点検時点で直ちに劣化修繕を実施すべきか否か、また次回の劣化点検をどのようなタイミングで実施すべきかを、簡単な指標比較でもって決定することができ、その結果、劣化に起因する施設利用者負担費用をも含む施設の期待ライフサイクル費用の最小化に向けた、合理的な最適タイミングで土木施設の点検・修繕を実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る土木施設の劣化点検・修繕タイミングの決定方法の過程を示すフローチャート。
【図2】この発明の一実施例を示す土木施設の劣化点検・修繕タイミング決定支援装置のブロック図。
【図3】道路の交通量と劣化指数と劣化修繕工法の関係を示す修繕工法区分データベース・ファイル。
【図4】各修繕工法による劣化修繕の修繕費単価データベース・ファイル。
【図5】道路の劣化指標(機能水準)と利用者費用の関係を示すデータベース・ファイル。
【図6】道路の劣化水準と期待ライフサククル費用の関係図。
【符号の説明】
20: 点検・修繕タイミング決定支援装置
21: CPU
21a:演算装置
21b:制御装置
22: 記憶装置
23: 入力制御装置
24: 出力制御装置

Claims (4)

  1. 土木施設の機能劣化を示す劣化点検データを収集するステップと、その劣化点検データから劣化指標を算定するステップと、この劣化指標に応じた劣化修繕費ならびに施設利用者費用を算定するステップと、前記の劣化点検結果に基づいて早期に劣化修繕を行う場合における前記土木施設の期待ライフサイクル費用を第2種フレドホルム型積分方程式を用いて算定するステップと、次回の劣化点検結果に基づいて劣化修繕の時期を決定する場合における前記土木施設の期待ライフサイクル費用を第2種フレドホルム型積分方程式を用いて算定するステップと、前記の早期に劣化修繕を行う場合の期待ライフサイクル費用ならびに次回の劣化点検結果に基づいて劣化修繕の実施時期を判断する場合の期待ライフサイクル費用を比較して前記土木施設の劣化修繕時期を決定するステップを含むことを特徴とする土木施設の劣化点検・修繕タイミングの決定方法。
  2. 道路の機能劣化を示すひび割れ率、わだち掘れ量、縦断凹凸量の少なくとも一つを含む劣化点検データを収集するステップと、その劣化点検データから劣化指標を算定するステップと、この劣化指標に応じた劣化修繕費を算定するステップと、道路劣化に起因して生ずるところの前期劣化指標に応じた施設利用者費用を算定するステップと、前記の劣化点検結果に基づいて早期に劣化修繕を行う場合における前記道路の期待ライフサイクル費用を第2種フレドホルム型積分方程式を用いて算定するステップと、次回の劣化点検結果に基づいて劣化修繕の時期を決定する場合における前記道路の期待ライフサイクル費用を第2種フレドホルム型積分方程式を用いて算定するステップと、前記の早期に劣化修繕を行う場合の期待ライフサイクル費用ならびに次回の劣化点検結果に基づいて劣化修繕の実施時期を判断する場合の期待ライフサイクル費用を比較して前記道路の劣化修繕時期を決定するステップを含むことを特徴とする土木施設の劣化点検・修繕タイミングの決定方法。
  3. 土木施設の性能劣化を示す劣化点検データと演算指示情報が入力される入力制御装置と;その劣化点検データ・ファイル、劣化修繕費用データベース・ファイル、施設利用者費用データベース・ファイル、劣化指標算出演算プログラム、劣化修繕費用算出演算プログラム、施設利用者費用算出演算プログラム、第2種フレドホルム型積分方程式演算プログラム、前記土木施設の期待ライフサイクル費用算出演算プログラムを記憶する記憶装置;前記劣化点検データを基に前記劣化指標算出演算プログラムにそって演算して劣化指標を算出し、この劣化指標ならびに前記劣化修繕費用データベースを基に前記劣化修繕費用算出演算プログラムにそって演算して劣化修繕費用を算出し、前記劣化指標ならびに前記施設利用者費用データベースを基に前記施設利用者費用算出演算プログラムにそって演算して利用者費用を算出し、前記第2種フレドホルム型積分方程式演算プログラムならびにぜんき期待ライフサイクル費用算出演算プログラムにそって演算して前記土木施設の期待ライフサイクル費用を算出する演算装置と;前記算出した土木施設の期待ライフサイクル費用を出力する出力制御装置を備えたことを特徴とする土木施設の劣化点検・修繕タイミング決定支援装置。
  4. 道路の性能劣化を示すひび割れ率、わだちほれ量、縦断凹凸量の少なくとも一つを含む劣化点検データと演算指示情報が入力される入力制御装置と;その劣化点検データ・ファイル、劣化修繕費用データベース・ファイル、施設利用者費用データベース・ファイル、劣化指標算出演算プログラム、劣化修繕費用算出演算プログラム、道路利用者費用算出演算プログラム、第2種フレドホルム型積分方程式演算プログラム、前記道路の期待ライフサイクル費用算出演算プログラムを記憶する記憶装置;前記劣化点検データを基に前記劣化指標算出演算プログラムにそって演算して劣化指標を算出し、この劣化指標ならびに前記劣化修繕費用データベースを基に前記劣化修繕費用算出演算プログラムにそって演算して劣化修繕費用を算出し、前記劣化指標ならびに前記道路利用者費用データベースを基に前記道路利用者費用算出演算プログラムにそって演算して利用者費用を算出し、前記第2種フレドホルム型積分方程式演算プログラムならびに前記期待ライフサイクル費用算出演算プログラムにそって演算して前記道路の期待ライフサイクル費用を算出する演算装置と;前記算出した道路の期待ライフサイクル費用を出力する出力制御装置を備えたことを特徴とする土木施設の劣化点検・修繕タィミング決定支援装置。
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