JP2005344069A - 農業被覆フィルム用エチレン−酢酸ビニル共重合体組成物及びそれよりなるフィルム - Google Patents

農業被覆フィルム用エチレン−酢酸ビニル共重合体組成物及びそれよりなるフィルム Download PDF

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Abstract

【課題】 農業被覆フィルムに必要な保温性、透明性に優れた農業被覆フィルム用エチレン−酢酸ビニル共重合体組成物及びそれよりなる農業被覆フィルムを提供する。
【解決手段】メルトフローレートが0.3〜20g/10min、酢酸ビニル残基含量が3〜30重量%であるエチレン−酢酸ビニル共重合体(A)100重量部に対して、ハイドロタルサイト類化合物(B1)とシリカ、ゼオライト、カオリナイト及びガラス粉末からなる群より選ばれる1種以上の無機化合物(B2)とをハイドロタルサイト類化合物(B1)/無機化合物(B2)=50/50〜90/10(重量比)の範囲で配合してなる混合物(B)2〜20重量部からなる農業被覆フィルム用エチレン−酢酸ビニル共重合体組成物及びそれよりなる農業被覆フィルム。
【選択図】 選択図なし。

Description

本発明は農業被覆フィルム用エチレン−酢酸ビニル共重合体組成物に関するものであり、さらに詳しくは、農業被覆フィルムに必要な保温性、透明性に優れた農業被覆フィルム用エチレン−酢酸ビニル共重合体組成物及びそれよりなる農業被覆フィルムに関するものである。
農業被覆フィルムは、ハウス栽培やトンネル栽培などの農業用に使用され、塩化ビニルやポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体などのポリオレフィン系樹脂が用いられている。中でも、エチレン−酢酸ビニル共重合体組成物を主体とした農業被覆フィルムは、機械強度の経時低下が少なく長期展張が可能であり、また焼却時にダイオキシン類等の有毒ガスの発生がなく、フィルム加工も容易であることから、広く農業被覆フィルムとして利用されている。
しかしながら、エチレン−酢酸ビニル共重合体組成物を主体とした農業被覆フィルムは塩化ビニルを用いた農業被覆フィルムと比較し、保温性及び透明性が劣っており、その改良が求められてきた。
良好な保温性を得るためには、昼間の日光照射やボイラー等で加温された地面や植物体などから放射される赤外線がフィルムを透過し、ハウスやトンネルの外に散逸されることを防止することが重要である。
農業被覆フィルムの一般的な保温性の指標として、フィルムの赤外線の吸収率が用いられ、吸収率の高いフィルムは保温性が良いとされている。なお、フィルムの赤外線の吸収率は、赤外線分光光度計で得られるフィルムの各波長に対応した吸収率に、プランクの放射法則によって得られる各波長の分光放射発散度を乗じた値と、元の分光放射発散度の値との比である保温指数で表わすことができる。
また、エチレン−酢酸ビニル共重合体は良好な透明性を有するが、保温性向上のために添加する無機充填剤等の保温剤を添加することで不良となるため、透明性に悪影響を及ぼさない保温剤の選択が必要となる。
従来、農業用被覆フィルムに赤外線を吸収反射する物質として、ハイドロタルサイト類を添加することより、赤外線の透過、散逸を防止し、保温性を改良する方法が提案されている(例えば特許文献1参照。)。
特公昭62−031744号公報
しかしながら、特許文献1に提案の方法においては農業用被覆フィルムとして十分な保温性を得ることは困難であり、また、保温剤をフィルム中に多量に添加することにより塩化ビニルを用いた農業用被覆フィルムと同等の保温性を得る場合には、逆に透明性が阻害されるという課題が発生した。
そこで、本発明は、上記した課題に鑑み、農業被覆フィルムに必要な保温性、透明性に優れた農業被覆フィルム用エチレン−酢酸ビニル共重合体組成物及びそれよりなる農業被覆フィルムを提供することを目的とするものである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、特定のエチレン−酢酸ビニル共重合体に対し、特定割合のハイドロタルサイト類化合物とシリカ、ゼオライト、カオリナイト及びガラス粉末からなる群より選ばれる1種以上の無機化合物との混合物を適量配合することにより、農業被覆フィルムとして用いた場合、優れた保温性と透明性が得られるエチレン−酢酸ビニル共重合体組成物となることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、JIS K6924−1(1997)で測定したメルトフローレートが0.3〜20g/10min、酢酸ビニル残基含量が3〜30重量%であるエチレン−酢酸ビニル共重合体(A)100重量部に対して、ハイドロタルサイト類化合物(B1)とシリカ、ゼオライト、カオリナイト及びガラス粉末からなる群より選ばれる1種以上の無機化合物(B2)とをハイドロタルサイト類化合物(B1)/無機化合物(B2)=50/50〜90/10(重量比)の範囲で配合してなる混合物(B)2〜20重量部からなることを特徴とする農業被覆フィルム用エチレン−酢酸ビニル共重合体組成物及びそれよりなる農業被覆フィルムに関するものである。
以下、本発明について詳細に説明する。
(1)エチレン−酢酸ビニル共重合体(A)
本発明を構成するエチレン−酢酸ビニル共重合体(A)は、以下のメルトフローレート及び酢酸ビニル残基含量を満足するものである。該エチレン−酢酸ビニル共重合体は、一般的な重合方法として知られている高圧法によるラジカル重合法により得ることができる。
<メルトフローレート(以下、MFRと記す。)>
JIS K6924−1(1997)を準拠し測定したMFRが0.3〜20g/10min、好ましくは0.5〜15g/10minであるエチレン−酢酸ビニル共重合体である。該MFRが0.3g/10min未満である場合、フィルム加工に供した際に、溶融粘度が高く成形性が劣り好ましくない。また、該MFRが20g/10minを越える場合、溶融張力が小さく、空冷インフレーション成形法、水冷インフレーション成形法、キャスト成形等の際、安定して製膜できないばかりか、フィルムの衝撃強度等が損なわれる恐れがあるため好ましくない。
<酢酸ビニル残基含量>
酢酸ビニル残基含量が3〜30重量%、好ましくは5〜25重量%であるエチレン−酢酸ビニル共重合体である。該酢酸ビニル残基含量が3重量%未満である場合、農業被覆用フィルムとして必須の性能である保温性が十分に得られず好ましくない。また、該酢酸ビニル残基含量が30重量%を越える場合、太陽光などの熱によりフィルムが伸びる傾向が認められるため好ましくない。
(2)ハイドロタルサイト類化合物(B1)と無機化合物(B2)との混合物(B)
本発明を構成する混合物(B)とは、ハイドロタルサイト類化合物(B1)とシリカ、ゼオライト、カオリナイト及びガラス粉末からなる群より選ばれる1種以上の無機化合物(B2)とを、ハイドロタルサイト類化合物(B1)/無機化合物(B2)=50/50〜90/10(重量比)の範囲で配合してなる混合物である。
なお、無機化合物(B2)を構成するシリカ、ゼオライト、カオリナイト、ガラス粉末は、それぞれが赤外線分光光度計で得られる波数400〜4000cm−1の測定領域において赤外線吸収能を有する無機化合物であり、該赤外線吸収能はハイドロタルサイト類化合物(B1)と相補的な赤外線吸収能を発現するものであり、混合物(B)としてハイドロタルサイト類化合物(B1)と無機化合物(B2)を組み合わせることにより優れた保温性が達成されるものである。混合物(B)を構成するハイドロタルサイト類化合物(B1)及び無機化合物(B2)を構成するシリカ、ゼオライト、カオリナイト、ガラス粉末について以下に説明する。
<ハイドロタルサイト類化合物(B1)>
本発明にて用いられるハイドロタルサイト類化合物(B1)としては、一般的にハイドロタルサイト類化合物として知られているものを用いることができ、そのようなものとしては、天然ハイドロタルサイトや合成ハイドロタルサイトなどが挙げられる。その中でも特に保温性に優れた農業被覆フィルム用エチレン−酢酸ビニル共重合体組成物が得られることから、下記式(1)で表される層状化合物であるハイドロタルサイト類化合物を用いることが好ましい。
2+ 1−xAl(OH)(An−x/n・mHO (1)
(式中、M2+は、Mg2+又はZn2+であり、An−はn価のアニオンであって、Cl、Br、I、NO 、ClO 、CHCOO、SO 2−、CO 2−、SiO 2−、HPO 2−、HBO 2−、PO 3−、Fe(CN) 3−又はFe(CN) 4−であり、Xは、0<X<0.5の条件を満足する数値であり、mは、0≦m≦2の条件を満足する数値である。)
また、ハイドロタルサイト類化合物(B1)としては、特に透明性、機械物性に優れる農業被覆用エチレン−酢酸ビニル共重合体組成物が得られることから、平均二次粒子径が5μm以下であることが好ましく、特に3μm以下であることが好ましい、また、BET比表面積が30m/g以下であることが好ましく、特に25m/g以下であることが好ましい。
さらに、ハイドロタルサイト類化合物(B1)としては、ハイドロタルサイトをステアリン酸Na等の表面処理剤で表面処理したものが好ましく、市販品としては、(商品名)DHT−4A(協和化学工業株式会社製)等が挙げられる。
次に、無機化合物(B2)を構成するシリカ、ゼオライト、カオリナイト、ガラス粉末について以下に説明する。
<シリカ>
本発明にて無機化合物(B2)を構成するシリカとしては、一般的にシリカとして知られているものを用いることができ、そのようなものとしては、天然化合物や合成化合物などが挙げられる。その中でも特に保温性に優れた農業被覆フィルム用エチレン−酢酸ビニル共重合体組成物が得られることから、含水珪酸(SiO・nHO)であり、合成化合物又は粘度鉱物であるシリカが好ましい。
また、該シリカとしては、特に透明性、機械物性に優れる農業被覆用エチレン−酢酸ビニル共重合体組成物が得られることから、平均二次粒子径が3μm以下であることが好ましく、特に2μm以下であることが好ましい、また、BET比表面積は700m/g以下であることが好ましく、特に500m/g以下であることが好ましい。
<ゼオライト>
本発明にて無機化合物(B2)を構成するゼオライトとしては、一般的にゼオライトとして知られているものを用いることができ、そのようなものとしては、天然化合物や合成化合物などが挙げられる。その中でも特に保温性に優れた農業被覆フィルム用エチレン−酢酸ビニル共重合体組成物が得られることから、SiO、Al、NaO、及び必要に応じCaO等からなる合成化合物又は粘度鉱物であるゼオライトが好ましい。
また、該ゼオライトとしては、特に透明性、機械物性に優れる農業被覆用エチレン−酢酸ビニル共重合体組成物が得られることから、平均粒子径が5μm以下であることが好ましく、特に3μm以下であることが好ましい、また、BET比表面積は、50m/g以下であることが好ましく、特に40m/g以下であることが好ましい。
<カオリナイト>
本発明にて無機化合物(B2)を構成するカオリナイトとしては、一般的にカオリナイトとして知られているものを用いることができ、そのようなものとしては、天然化合物や合成化合物などが挙げられる。その中でも特に保温性に優れた農業被覆フィルム用エチレン−酢酸ビニル共重合体組成物が得られることから、SiO、Al3、Fe、CaO、MgO、NaO及びKOからなる群より選ばれる少なくとも一種の成分からなる合成化合物又は粘度鉱物であるカオリナイトであることが好ましい。
また、該カオリナイトとしては、特に透明性、機械物性に優れる農業被覆用エチレン−酢酸ビニル共重合体組成物が得られることから、平均粒子径5μm以下であることが好ましく、特に3μm以下であることが好ましい、また、BET比表面積は30m/g以下であることが好ましく、特に20m/g以下であることが好ましい。
<ガラス粉末>
本発明にて無機化合物(B2)を構成するガラス粉末としては、一般的にガラス粉末として知られているものを用いることができ、そのようなものとしては、天然化合物や合成化合物などが挙げられる。その中でも特に透明性に優れた農業被覆フィルム用エチレン−酢酸ビニル共重合体組成物が得られることから、ガラス粉末の組成は、SiO;40〜90重量%、Al;1.5〜55重量%、Fe;0.01〜2.0重量%を有し、11規定硫酸を用いて、95℃×2時間の加熱処理で溶出するFe量が全Fe量の20重量%以下であり、1050℃の強熱減量が10重量%以下であることが好ましい。
また、該ガラス粉末としては、特に透明性、機械物性に優れる農業被覆用エチレン−酢酸ビニル共重合体組成物が得られることから、平均二次粒子径が5μm以下であることが好ましく、特に3μm以下であることが好ましい。また、BET比表面積は30m/g以下であることが好ましく、特に25m/g以下であることが好ましい。
さらに、ガラス粉末としては、カオリン等の粘土鉱物を出発原料として酸処理したものが好ましく、市販品としては(商品名)ミックレイASi2(水澤化学工業株式会社製)を挙げることができる。
本発明の農業被覆フィルム用エチレン−酢酸ビニル共重合体組成物は、エチレン−酢酸ビニル共重合体(A)100重量部に対し、ハイドロタルサイト類化合物(B1)/無機化合物(B2)=50/50〜90/10(重量比)、好ましくは60/40〜80/20の範囲で配合してなる混合物(B)2〜20重量部、好ましくは3〜15重量部からなるものである。ここで、ハイドロタルサイト類化合物(B1)の配合割合が50/50を下回る場合、(無機化合物(B2)の配合割合が50/50を上回る場合)、得られる組成物を農業被覆フィルムとした際に十分な保温性が得られない。一方、ハイドロタルサイト類化合物(B1)の配合割合が90/10を上回る場合(無機化合物(B2)の配合割合が10%を下回る場合)、得られる組成物を農業被覆フィルムとした際の透明性が損なわれ好ましくない。
また、混合物(B)の配合割合が2重量部未満の場合、組成物を農業被覆フィルムとした際に十分な保温性が得られない。一方、混合物(B)の配合割合が20重量部を越える場合、得られる組成物を農業被覆フィルムの透明性が損なわれ、好ましくない。
本発明の農業被覆用エチレン−酢酸ビニル共重合体組成物は、必要に応じて酸化防止剤、
紫外線吸収剤、光安定剤、帯電防止剤、防曇剤、防霧剤、滑剤、アンチブロック剤等の農業用被覆フィルムの技術分野で使用される種々の添加剤を含有していてもよい。
以下に、本発明の農業被覆用エチレン−酢酸ビニル共重合体組成物に必要に応じて添加してもよい酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、帯電防止剤、防曇剤、防霧剤、滑剤、アンチブロック剤について説明する
(酸化防止剤)
酸化防止剤としては、例えばフェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤、フォスファイト系酸化防止剤等を挙げることができ、それらの詳細を以下に示す。
フェノール系酸化防止剤としては特に制限はなく、一般的にフェノール系酸化防止剤として知られているものを挙げることでき、例えばペンタエリスリトールテトラキス(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、3,3’,3’’,5,5’,5’’−ヘキサ−t−ブチル−a,a’,a’’−(メシチレン−2,4,6−トリイル)トリ−p−クレゾール、1,3,5−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン等が挙げられ、これらフェノール系酸化防止剤は1種又は2種以上を組み合わせ用いることも可能である。
リン系酸化防止剤としても特に制限はなく、一般的にリン系酸化防止剤として知られているものを用いることができ、例えばトリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、ビス(2,4−ビス(1,1−ジメチルエチル−6−メチルフェニル)エチルエステル亜リン酸、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)(1,1−ビフェニル)−4,4’−ジイソビスホスフォナイト、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジフォスファイト等が挙げられ、これらリン系酸化防止剤は1種又は2種以上を組み合わせて用いることも可能である。
硫黄系酸化防止剤としても特に制限はなく、一般的に硫黄系酸化防止剤として知られているものを用いることができ、例えばジドデシル3,3’−チオジプロピオネート、ジオクタデシル3,3’−チオジプロピオネート等が挙げられ、これら硫黄系酸化防止剤は1種又は2種以上を組み合わせて用いることも可能である。
フォスファイト系酸化防止剤としても特に制限はなく、一般的にフォスファイト系酸化防止剤として知られているものを用いることができ、例えばトリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイト、トリス(2−t−ブチル−4−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニルチオ)−5−メチルフェニル)フォスファイト等が挙げられ、これらフォスファイト系酸化防止剤は1種又は2種以上を組み合わせて用いることも可能である。
(紫外線吸収剤)
紫外線吸収剤としても特に制限はなく、一般的に紫外線吸収剤として知られているものを用いることができ、例えば2−(2H−ベンゾトリアゾ−ル−2−イル)−p−クレゾール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−6−ビス(1−メチル−1−フェニルエチル)フェノール、2−(5−クロロ(2H)−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−メチル−6−(t−ブチル)フェノール、2,4−ジ−t−ブチル−6−(5−クロロベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ジ−t−ペンチルフェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3,−テトラメチルブチル)フェノール、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−((ヘキシル)オキシ)−フェノール、オクタベンゼン等が挙げられ、これら紫外線吸収剤は1種又は2種以上を組み合わせて用いることも可能である。
(光安定剤)
光安定剤としても特に制限はなく、一般的に光安定剤として知られているものを用いることができ、例えば2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、ジブチルアミン・1,3,5−トリアジン・N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル−1,6−ヘキサメチレンジアミンとN−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブチルアミンの重縮合物、ポリ((6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミン−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル)(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ)ヘキサメチレン((2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ))、コハク酸ジメチルと4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジンエタノールの重合物、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)((3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドリキシフェニル)メチル)ブチルマロネート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ゼバケート等が挙げられ、これら光安定剤は1種又は2種以上を組み合わせて用いることも可能である。
(帯電防止剤)
帯電防止剤としても特に制限はなく、一般的に帯電防止剤として知られているものを用いることができ、例えば非イオン系の多価アルコールの脂肪酸エステル、脂肪アルコールのエチレンオキサイド付加物、カチオン系の第一級アミン塩、第三級アミン、アニオン系の脂肪アルコール硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、両性系のカルボン酸誘導体、イミダリン誘導体等が挙げられ、これら帯電防止剤は1種又は2種以上を組み合わせて用いることも可能である。
(防曇剤)
防曇剤としても特に制限はなく、一般的に防曇剤として知られているものを用いることができ、例えば脂肪酸塩系化合物のモノグリセライド、アセチル化モノグリセライド、有機酸モノグリセライド、中鎖脂肪酸トリグリセライド、ジグリセリン脂肪酸エステル、テトラグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、無機系化合物であるコロイダルシリカ、アルミナゾル、シリコーンオイル等が挙げられ、これら帯電防止剤は1種又は2種以上を組み合わせて用いることも可能である。
(防霧剤)
防霧剤としても特に制限はなく、一般的に防霧剤として知られているものを用いることができ、例えばフッ素系界面活性剤であるパーフルオロアルキルスルホン酸塩、パーフルオロアルキルカルボン酸塩が挙げられ、これら防霧剤は1種又は2種以上を組み合わせて用いることも可能である。
(滑剤)
滑剤としても特に制限はなく、一般的に滑剤として知られているものを用いることができ、例えば脂肪酸モノアミド系滑剤であるラウリン酸アミド、パルミチン酸アミド、ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、脂肪酸ビスアミド系滑剤であるエチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスオレイン酸アミド、エチレンビスエルカ酸アミド等が挙げられ、これら滑剤は1種又は2種以上を組み合わせて用いることも可能である。
(アンチブロック剤)
アンチブロック剤としても特に制限はなく、一般的にアンチブロック剤として知られているものを用いることができ、天然物でも合成品でも良く、例えばシリカ、タルク、カオリン、マイカ、長石、珪藻土、ゼオライト、炭酸カルシウム、クレー、硫酸バリウム等が挙げられ、これら滑剤は1種又は2種以上を組み合わせて用いることも可能である。
本発明の農業被覆用エチレン−酢酸ビニル共重合体組成物は、エチレン−酢酸ビニル共重合体(A)のペレットと、ハイドロタルサイト類化合物(B1)と無機化合物(B2)との混合物(B)の粉末又は粒子とを、例えば押出機、ロール、ニーダー、バンバリーミキサー等により溶融混錬したものであっても良いし、ハイドロタルサイト類化合物(B1)と無機化合物(B2)のそれぞれを単独又は併用し、予めマスターバッチを作成して、該マスターバッチとエチレン−酢酸ビニル共重合体(A)のペレットとドライブレンドしたものであっても良い。
本発明の農業被覆用エチレン−酢酸ビニル共重合体組成物よりなる農業被覆フィルムは、通常の空冷インフレーション成形法、水冷インフレーション成形法、キャスト成形法等の公知の成形方法を用いることより製造することが可能である。また、農業被覆フィルムとしては単層フィルムに限らず、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの熱可塑性樹脂もしくはこれらの混合体を構成層として、二層以上の共押出フィルムとすることもできる。
本発明の農業被覆フィルムが2層以上の層構造を有する場合、例えば低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸エステル共重合体、エチレン・α−オレフィン共重合体、ポリプロピレン、アイオノマー、ビニル系重合体、ポリアミド、ポリエステル、ポリビニルアルコール、エチレン・ビニルアルコール共重合体等からなるフィルム基材層と本発明の農業被覆用エチレン−酢酸ビニル共重合体組成物よりなる層とを接着剤などにより積層することにより製造することが可能である。
本発明の農業被覆フィルムは、保温性、透明性に優れるとともに、特にその機械的強度にも優れたものとなることから10〜300μmの厚みであることが好ましい。
本発明の農業被覆フィルムは、ハウス栽培やトンネル栽培などの農業用に使用され、農作物の生育の妨げとなる冷害、風害などを防止するために用いられる。そして、特に西瓜、メロン、林檎、苺、蜜柑、マンゴ、ニラ、なす、胡瓜、トマト等の栽培用として適したものとなる。
本発明の農業被覆用エチレン−酢酸ビニル共重合体組成物及びそれよりなる農業被覆フィルムは、赤外線吸収能、保温性が高く、ハウス栽培やトンネル栽培などに使用した場合、冷害、風害などを防止することが可能となる。
以下、実施例及び比較例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。以下に各物性の測定方法と性能の評価方法を示す。
<酢酸ビニル残基含量の測定>
JIS K6924−1(1997)に準拠して測定した。
<メルトフローレート(MFR)の測定>
JIS K6924−1(1997)に準拠し、試験温度190℃、試験荷重21.18Nにて測定した。
<透明性の評価>
JIS K7105(1981)に準拠し、ヘイズメーター(日本電色工業(株)製、商品名300A)を用い、ヘイズ値を測定し透明性の指標とした。ヘイズ値は透明性が良好なほど小さい値であり、厚み100μmのヘイズ値が15%以下である場合を透明性良好とした。
<保温性の評価>
赤外線分光光度計(Nicolet Instrument Coporation製、商品名IMPAXT410)を用いて、赤外線吸収を4000〜400cm−1の範囲で測定した。この測定値における2cm−1毎の赤外線吸収率にプランクの放射法則により得られる各波数の分光放射発散度(Mλ)を乗じた積の総和と、2cm−1毎の分光放射発散度(Mλ)の総和との比を保温指数(H)とした。保温指数(H)は、保温性が良好なほど大きい値であり、厚み100μmの保温指数(H)が75%以上である場合を保温性良好とした。
なお、分光放射発散度(Mλ)は下記式(2)、保温指数(H)は下記式(3)で表される。
λ=C1/λ・1/(eC2/λT−1) (2)
(式中、C1は第一放射定数、C2は第二放射定数、λは波長、Tは絶対温度を示す。)
λ λ
H=Σ(Mλ×IR%)/ΣMλ (3)
λ=λ λ=λ
(式中、IR%はλにおける赤外線吸収率、λは赤外線吸収率測定範囲における上限波長(波数400cm−1に対応)、λは赤外線吸収率測定範囲における下限波長(波数4000cm−1に対応)、λ〜λの間は2cm−1刻みで測定)
実施例1
エチレン−酢酸ビニル共重合体(東ソー(株)製、商品名ウルトラセン631;MFR=1.5g/10min、酢酸ビニル残基含量20質量%)(以下、エチレン−酢酸ビニル共重合体(A−1)と記す。)100重量部に対して、ハイドロタルサイト類化合物(協和化学工業(株)製、商品名DHT−4A;平均二次粒子径0.4μm、BET比表面積12m/g、Mg0.67Al0.33(OH)(CO0.165・0.5HO)/ガラス粉末(水澤化学工業(株)製、商品名ミックレイASi2;平均二次粒子径0.5μm、BET比表面積16m/g)=50/50(重量比)で配合した混合物(以下、混合物(B−1)と記す。)5重量部、酸化防止剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、商品名IRGANOX1010)0.2重量部、紫外線吸収剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、商品名TINUVIN326)0.1重量部、光安定剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、商品名CHIMASSORB944)0.5重量部、防曇剤(理研ビタミン(株)製、商品名リケマールS−300W)1.5重量部、防霧剤(ダイキン工業(株)製、商品名ユニダインDS−403)0.2重量部配合し、50mmφ単軸押出機により150℃の温度で溶融混練し、農業被覆フィルム用エチレン−酢酸ビニル共重合体組成物を得た。
得られた農業被覆フィルム用エチレン−酢酸ビニル共重合体組成物を用い、50mmφ押出機を有するキャスト成形機へ供給し、押出機の温度が150℃、Tダイスの温度を150℃として厚み100μmの農業被覆フィルムを得た。
得られた農業被覆フィルムの保温性を保温指数で、透明性をヘイズ値で評価し、その結果を表1に示した。
Figure 2005344069
実施例2
エチレン−酢酸ビニル共重合体(A−1)の代わりに、エチレン−酢酸ビニル共重合体(東ソー(株)製、商品名ウルトラセン637;MFR=8.0g/10min、酢酸ビニル残基含量20重量%)(以下、エチレン−酢酸ビニル共重合体(A−2)と記す。)とし、混合物(B−1)の代わりに、ハイドロタルサイト類化合物(協和化学工業(株)製、商品名DHT−4A;平均二次粒子径0.4μm、BET比表面積12m/g、Mg0.67Al0.33(OH)(CO0.165・0.5HO)/ガラス粉末(水澤化学工業(株)製、商品名ミックレイASi2;平均二次粒子径0.5μm、BET比表面積16m/g)=75/25(重量比)で配合した混合物(以下、混合物(B−2)と記す。)とした以外は、実施例1と同様にして農業被覆フィルム用エチレン−酢酸ビニル共重合体組成物及び農業被覆フィルムを得、これを評価した。得られた結果を表1に示した。
実施例3
エチレン−酢酸ビニル共重合体(A−1)の代わりに、エチレン−酢酸ビニル共重合体(東ソー(株)製、商品名ウルトラセン633;MFR=20.0g/10min、酢酸ビニル残基含量20重量%)(以下、エチレン−酢酸ビニル共重合体(A−3)と記す。)とし、混合物(B−1)の代わりに、ハイドロタルサイト類化合物(協和化学工業(株)製、商品名DHT−4A;平均二次粒子径0.4μm、BET比表面積12m/g、Mg0.67Al0.33(OH)(CO0.165・0.5HO)/ガラス粉末(水澤化学工業(株)製、商品名ミックレイASi2;平均二次粒子径0.5μm、BET比表面積16m/g)=90/10(重量比)で配合した混合物(以下、混合物(B−3)と記す。)とした以外は、実施例1と同様にして農業被覆フィルム用エチレン−酢酸ビニル共重合体組成物及び農業被覆フィルムを得、これを評価した。得られた結果を表1に示した。
実施例4
エチレン−酢酸ビニル共重合体(A−1)の代わりに、エチレン−酢酸ビニル共重合体(東ソー(株)製、ウルトラセン630;MFR=1.5g/10min、酢酸ビニル残基含量15重量%)(以下、エチレン−酢酸ビニル共重合体(A−4)と記す。)とし、混合物(B−1)5重量部の代わりに、混合物(B−2)10重量部とした以外は、実施例1と同様にして農業被覆フィルム用エチレン−酢酸ビニル共重合体組成物及び農業被覆フィルムを得、これを評価した。得られた結果を表1に示した。
実施例5
エチレン−酢酸ビニル共重合体(A−1)の代わりに、エチレン−酢酸ビニル共重合体(A−4)とし、混合物(B−1)5重量部の代わりに、ハイドロタルサイト類化合物(協和化学工業(株)製、商品名DHT−4A;平均二次粒子径0.4μm、BET比表面積12m/g、Mg0.67Al0.33(OH)(CO0.165・0.5HO)/シリカ(日本シリカ工業(株)製、商品名NipsilE−75J;平均二次粒子径2.3μm、BET比表面積50m/g)=75/25(重量比)で配合した混合物(以下、混合物(B−4)と記す。)10重量部とした以外は、実施例1と同様にして農業被覆フィルム用エチレン−酢酸ビニル共重合体組成物及び農業被覆フィルムを得、これを評価した。得られた結果を表1に示した。
実施例6
エチレン−酢酸ビニル共重合体(A−1)の代わりに、エチレン−酢酸ビニル共重合体(A−4)とし、混合物(B−1)5重量部の代わりに、ハイドロタルサイト類化合物(協和化学工業(株)製、商品名DHT−4A;平均二次粒子径0.4μm、BET比表面積12m/g、Mg0.67Al0.33(OH)(CO0.165・0.5HO)/ゼオライト(水澤化学水澤化学工業(株)製、商品名AMT08;平均粒子径0.6μm、BET比表面積35m/g)=75/25(重量比)で配合した混合物(以下、混合物(B−5)と記す。)10重量部とした以外は、実施例1と同様にして農業被覆フィルム用エチレン−酢酸ビニル共重合体組成物及び農業被覆フィルムを得、これを評価した。得られた結果を表1に示した。
実施例7
エチレン−酢酸ビニル共重合体(A−1)の代わりに、エチレン−酢酸ビニル共重合体(A−4)とし、混合物(B−1)5重量部の代わりに、ハイドロタルサイト類化合物(協和化学工業(株)製、商品名DHT−4A;平均二次粒子径0.4μm、BET比表面積12m/g、Mg0.67Al0.33(OH)(CO0.165・0.5HO)/カオリナイト(水澤化学工業(株)製、商品名MC−6J;平均粒子径 1.0μm、BET比表面積50m/g)=75/25(重量比)で配合した混合物(以下、混合物(B−6)と記す。)10重量部とした以外は、実施例1と同様にして農業被覆フィルム用エチレン−酢酸ビニル共重合体組成物及び農業被覆フィルムを得、これを評価した。得られた結果を表1に示した。
比較例1
混合物(B−1)の代わりに、ハイドロタルサイト類化合物(協和化学工業(株)製、商品名DHT−4A;平均二次粒子径0.4μm、BET比表面積12m/g、Mg0.67Al0.33(OH)(CO0.165・0.5HO)/ガラス粉末(水澤化学工業(株)製、商品名ミックレイASi2;平均二次粒子径0.5μm、BET比表面積16m/g)=45/55(重量比)で配合した混合物(以下、混合物(B−7)と記す。)とした以外は、実施例1と同様にしてエチレン−酢酸ビニル共重合体組成物及びフィルムを得、これを評価した。得られた結果を表1に示した。
得られたフィルムは、十分な赤外線吸収率が得られず、保温性が不良であった。
比較例2
混合物(B−1)の代わりに、ハイドロタルサイト類化合物(協和化学工業(株)製、商品名DHT−4A;平均二次粒子径0.4μm、BET比表面積12m/g、Mg0.67Al0.33(OH)(CO0.165・0.5HO)/ガラス粉末(水澤化学工業(株)製、商品名ミックレイASi2;平均二次粒子径0.5μm、BET比表面積16m/g)=95/5(重量比)で配合した混合物(以下、混合物(B−8)と記す。)とした以外は、実施例1と同様にしてエチレン−酢酸ビニル共重合体組成物及びフィルムを得、これを評価した。得られた結果を表1に示した。
得られたフィルムは、十分な赤外線吸収率が得られず保温性が不良であり、透明性も劣るものであった。
比較例3
混合物(B−1)5重量部の代わりに、混合物(B−2)30重量部とした以外は、実施例1と同様にしてエチレン−酢酸ビニル共重合体組成物及びフィルムを得、これを評価した。得られた結果を表1に示した。
得られたフィルムは、保温剤の添加量過多によりフィルム表面にラフネスが発生すると共に、光線透過率の悪化により透明性も劣るものであった。
比較例4
エチレン−酢酸ビニル共重合体(A−1)の代わりに、エチレン−酢酸ビニル共重合体(東ソー(株)製、商品名ペトロセン286;MFR=1.5g/10min、酢酸ビニル残基含量2重量%)(以下、エチレン−酢酸ビニル共重合体(A−5)と記す。)とし、混合物(B−1)5重量部の代わりに、混合物(B−2)30重量部とした以外は、実施例1と同様にしてエチレン−酢酸ビニル共重合体組成物及びフィルムを得、これを評価した。得られた結果を表1に示した。
得られたフィルムは、保温性に劣り、加えて、保温剤の添加量過多によりフィルム表面にラフネスが発生すると共に、光線透過率の悪化により透明性も劣るものであった。

Claims (5)

  1. JIS K6924−1(1997)で測定したメルトフローレートが0.3〜20g/10min、酢酸ビニル残基含量が3〜30重量%であるエチレン−酢酸ビニル共重合体(A)100重量部に対して、ハイドロタルサイト類化合物(B1)とシリカ、ゼオライト、カオリナイト及びガラス粉末からなる群より選ばれる1種以上の無機化合物(B2)とをハイドロタルサイト類化合物(B1)/無機化合物(B2)=50/50〜90/10(重量比)の範囲で配合してなる混合物(B)2〜20重量部からなることを特徴とする農業被覆フィルム用エチレン−酢酸ビニル共重合体組成物。
  2. ハイドロタルサイト類化合物(B1)が、下記式(1)で表される層状化合物であって、平均二次粒子径が5μm以下であり、BET比表面積が30m/g以下であることを特徴とする請求項1に記載の農業被覆フィルム用エチレン−酢酸ビニル共重合体組成物。
    2+ 1−xAl(OH)(An−x/n・mHO (1)
    (式中、M2+は、Mg2+又はZn2+であり、An−はn価のアニオンであって、Cl、Br、I、NO 、ClO 、CHCOO、SO 2−、CO 2−、SiO 2−、HPO 2−、HBO 2−、PO 3−、Fe(CN) 3−又はFe(CN) 4−であり、Xは、0<X<0.5の条件を満足する数値であり、mは、0≦m≦2の条件を満足する数値である)
  3. ガラス粉末が、SiO;40〜90重量%、Al;1.5〜55重量%、Fe;0.01〜2.0重量%の組成であって、平均二次粒子径が5μm以下であり、BET比表面積が30m/g以下であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の農業被覆フィルム用エチレン−酢酸ビニル共重合体組成物。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれかに記載のエチレン−酢酸ビニル共重合体組成物よりなることを特徴とする農業被覆フィルム。
  5. 請求項1〜請求項3のいずれかに記載のエチレン−酢酸ビニル共重合体組成物からなる層を少なくとも1層以上有する積層構造であることを特徴とする農業被覆フィルム。
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