JP2005343025A - 印刷装置、印刷方法、及び、印刷システム - Google Patents

印刷装置、印刷方法、及び、印刷システム Download PDF

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Abstract

【課題】選択された印刷モードにて印刷される画像の画質の向上を図ることである。
【解決手段】液体を吐出する複数のノズルを移動方向に移動させるキャリッジと、入力された印刷条件に応じて印刷モードを選択し、前記印刷モードの選択とは独立して、前記印刷条件に応じて吐出タイミングを決定し、選択された前記印刷モードにて画像を印刷する際に、移動する前記ノズルから前記吐出タイミングにて前記液体を吐出させる制御部と、を有することを特徴とする印刷装置。
【選択図】 図13

Description

本発明は、印刷装置、印刷方法、及び、印刷システムに関する。
印刷装置として、例えば、液体を吐出する複数のノズルを移動方向に移動させるキャリッジと、選択された印刷モードにて画像を印刷する際に移動するノズルから液体を吐出させる制御部と、を有するプリンタがある。上記のプリンタにおいては、印刷条件が入力され、その印刷条件に応じた印刷モードが選択される。
特開2001−121687号公報 特開2003−118088号公報
上記のプリンタでは、媒体の適正な位置に液体を着弾させるため、ノズルから吐出される液体の飛翔速度に応じて、吐出タイミングを定める必要がある。ここで、ノズルから吐出される液体の飛翔速度は、ノズルからの液体吐出の事象に応じて、異なる。例えば、塗りつぶし画像(ベタ画像)を印刷する場合と、自然画を印刷する場合とでは、液体を吐出するノズルの数が異なるので、又はノズルが液体を吐出する吐出周期が異なるので、液体の飛翔速度が異なることが多い。
そして、ベタ画像又は自然画のいずれを印刷するのかは、印刷モードによって決定されるものではない。このため、印刷モードに応じて吐出タイミングを定めても、液体の飛翔速度に合った吐出タイミングにならず、媒体の適正な位置に液体を着弾できないおそれがある。
一方、ベタ画像又は自然画のいずれを印刷するのかは、入力された印刷条件によって、ある程度推測可能である。例えば、印刷条件が「はやい」と入力された場合、テキストや線画像などのベタ画像を印刷することが多く、印刷条件が「きれい」と入力された場合、写真等の自然画を印刷することが多い。このため、入力された印刷条件に基づいて、液体の飛翔速度がある程度推測可能である。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、媒体の適正な位置に液体を着弾させることによって、選択された印刷モードにて印刷される画像の画質の向上を図ることである。
主たる本発明は、液体を吐出する複数のノズルを移動方向に移動させるキャリッジと、入力された印刷条件に応じて印刷モードを選択し、前記印刷モードの選択とは独立して、前記印刷条件に応じて吐出タイミングを決定し、選択された前記印刷モードにて画像を印刷する際に、移動する前記ノズルから前記吐出タイミングにて前記液体を吐出させる制御部と、を有することを特徴とする印刷装置である。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
本明細書及び添付図面の記載により少なくとも次のことが明らかにされる。
液体を吐出する複数のノズルを移動方向に移動させるキャリッジと、入力された印刷条件に応じて印刷モードを選択し、前記印刷モードの選択とは独立して、前記印刷条件に応じて吐出タイミングを決定し、選択された前記印刷モードにて画像を印刷する際に、移動する前記ノズルから前記吐出タイミングにて前記液体を吐出させる制御部と、を有することを特徴とする印刷装置。
このような印刷装置によれば、印刷条件に応じた適切な吐出タイミングでノズルが液体を吐出するから、液体を媒体の適正な位置に吐出でき、選択された印刷モードにて印刷される画像の画質の向上を図ることが可能となる。
また、かかる印刷装置において、前記印刷条件には、前記画像が印刷される媒体の種類が含まれることとしてもよい。
印刷される媒体の種類が異なると、ノズルからの液体吐出の事象が異なることが多い。例えば、普通紙が入力されてベタ画像が印刷される場合と写真用紙が入力されて自然画が印刷される場合とでは、液体を同時に吐出するノズルの数が異なり、又は、ノズルが液体を吐出する周期が異なることに起因して、液体の飛翔速度が異なることが多い。そのため、印刷条件として画像が印刷される媒体の種類が含まれている場合には、選択された印刷モードにて印刷される画像の画質の向上を図ることが可能となるという効果、がより有効に奏される。
また、かかる印刷装置において、前記キャリッジは前記ノズルを往路と復路とに移動させ、前記制御部は、選択された前記印刷モードにて画像を印刷する際に、前記復路を移動する前記ノズルから前記吐出タイミングにて前記液体を吐出させることとしてもよい。
ノズルを往路に移動させる場合とノズルを復路に移動させる場合では、ノズルから媒体への液体の着弾状態が異なるので、往路時の吐出タイミングと復路時の吐出タイミングとを調整することが望ましい。ただし、往路時の吐出タイミングを固定して、復路時の吐出タイミングを調整する場合には、往路時の吐出タイミングの調整は不要となり、簡略化した制御にて液体の着弾位置のずれを解消することが可能となる。
また、かかる印刷装置において、選択された前記印刷モードにて画像を印刷する際に、前記復路を移動する前記ノズルからの前記液体の吐出タイミングを、前記印刷条件に応じて決定された吐出タイミングに、調整するための調整値を有することとしてもよい。
調整値を有する場合には、吐出タイミングを印刷条件に応じた吐出タイミングに容易に調整することが可能となる。
また、かかる印刷装置において、前記印刷条件と前記調整値との対応関係を示した調整値情報を記憶した記憶部を有し、前記制御部は、前記記憶部に記憶された前記調整値情報を参照して、選択された前記印刷モードにて画像を印刷する際の前記吐出タイミングを決定することとしてもよい。
記憶部に記憶されている調整値情報を参照して吐出タイミングを決定する場合には、容易に適切な吐出タイミングを決定することが可能となる。
また、かかる印刷装置において、前記制御部に入力可能な前記印刷条件は、複数あり、前記調整値には、一の印刷条件についての第一調整値と、前記複数の印刷条件の各々についての第二調整値と、が含まれており、前記制御部は、前記第一調整値と前記第二調整値とに基づいて、前記吐出タイミングを調整することとしてもよい。
かかる場合には、一の印刷条件についての第一調整値を求めれば、相対調整値を参照することで、他の印刷条件についての調整値を迅速に求めることができる。
また、液体を吐出する複数のノズルを移動方向に移動させるキャリッジと、入力された印刷条件に応じて印刷モードを選択し、前記印刷モードの選択とは独立して、前記印刷条件に応じて吐出タイミングを決定し、選択された前記印刷モードにて画像を印刷する際に、移動する前記ノズルから前記吐出タイミングにて前記液体を吐出させる制御部と、を有し、
前記印刷条件には、前記画像が印刷される媒体の種類が含まれ、
前記キャリッジは、前記ノズルを往路と復路とに移動させ、前記制御部は、選択された前記印刷モードにて画像を印刷する際に、前記復路を移動する前記ノズルから前記吐出タイミングにて前記液体を吐出させ、
選択された前記印刷モードにて画像を印刷する際に、前記復路を移動する前記ノズルからの前記液体の吐出タイミングを、前記印刷条件に応じて決定された吐出タイミングに、調整するための調整値を有し、
前記印刷条件と前記調整値との対応関係を示した調整値情報を記憶した記憶部を有し、前記制御部は、前記記憶部に記憶された前記調整値情報を参照して、選択された前記印刷モードにて画像を印刷する際の前記吐出タイミングを決定し、
前記制御部に入力可能な前記印刷条件は、複数あり、前記調整値には、一の印刷条件についての第一調整値と、前記複数の印刷条件の各々についての第二調整値と、が含まれており、前記制御部は、前記第一調整値と前記第二調整値とに基づいて、前記吐出タイミングを調整することを特徴とする印刷装置。
このような印刷装置によれば、選択された印刷モードにて印刷される画像の画質の向上を図ることが可能となるという効果、がより有効に奏される。
また、コンピュータ、並びに、このコンピュータに接続可能な印刷装置であって、液体を吐出する複数のノズルを移動方向に移動させるキャリッジと、入力された印刷条件に応じて印刷モードを選択し、前記印刷モードの選択とは独立して、前記印刷条件に応じて吐出タイミングを決定し、選択された前記印刷モードにて画像を印刷する際に、移動する前記ノズルから前記吐出タイミングにて前記液体を吐出させる制御部と、を有する印刷装置、を備えたことを特徴とする印刷システム。
このような印刷システムによれば、選択された印刷モードにて印刷される画像の画質の向上を図ることが可能な印刷装置を備えているから、従来よりも優れた印刷システムを実現することが可能となる。
また、入力された印刷条件に応じて印刷モードを選択するステップと、前記印刷モードの選択とは独立して、前記印刷条件に応じて吐出タイミングを決定するステップと、選択された前記印刷モードにて画像を印刷する際に、前記吐出タイミングにて前記液体を吐出するステップと、を有することを特徴とする印刷方法。
このような印刷方法によれば、印刷条件に応じた適切な吐出タイミングで液体を吐出するから、液体を媒体の適正な位置に吐出でき、選択された印刷モードにて印刷される画像の画質の向上を図ることが可能となる。
また、液体を吐出する複数のノズルを移動方向に移動させる印刷装置であって、印刷条件に応じた吐出タイミングにて前記ノズルから前記液体を吐出する印刷装置の製造方法であって、前記液体を吐出する前記ノズルの数と前記液体を吐出する前記ノズルの吐出周期とが異なる事象について、それぞれ前記液体の飛翔速度を計測し、前記印刷条件毎に、前記事象の発生率をそれぞれ設定し、計測された前記飛翔速度と、設定された前記発生率とに基づいて、前記印刷条件毎に前記飛翔速度の期待値をそれぞれ算出し、前記期待値に応じた吐出タイミングを前記印刷条件毎に対応づけて、前記印刷装置のメモリに記憶することを特徴とする印刷装置の製造方法。
このような印刷装置の製造方法によれば、印刷条件に応じた吐出タイミングがメモリに記憶された印刷装置を製造することが可能となる。そして、当該メモリに記憶された吐出タイミングを参照することによって、印刷条件に応じた適切な吐出タイミングにてノズルが液体を吐出するから、液体を媒体の適正な位置に吐出でき、選択された印刷モードにて印刷される画像の画質の向上を図ることが可能となる。
===印刷システムの構成===
次に、印刷システム(コンピュータシステム)の実施形態について、図面を参照しながら説明する。ただし、以下の実施形態の記載には、コンピュータプログラム、及び、コンピュータプログラムを記録した記録媒体等に関する実施形態も含まれている。
図1は、印刷システムの外観構成を示した説明図である。この印刷システム100は、プリンタ1と、制御部の一部であるコンピュータ110と、表示装置120と、入力装置130と、記録再生装置140とを備えている。なお、「制御部」は、コンピュータ110とプリンタ1のコントローラ60とを含めたものである。
プリンタ1は、紙S、布、フィルム等の媒体に画像を印刷する。コンピュータ110は、プリンタ1と電気的に接続されており、プリンタ1に画像を印刷させるため、印刷させる画像に応じた印刷データをプリンタ1に出力する。表示装置120は、ディスプレイを有し、アプリケーションプログラムやプリンタドライバ等のユーザーインターフェースを表示する。入力装置130は、例えばキーボード130Aやマウス130Bであり、表示装置120に表示されたユーザーインターフェースに沿って、アプリケーションプログラムの操作やプリンタドライバの設定等に用いられる。記録再生装置140は、例えばフレキシブルディスクドライブ装置140AやCD−ROMドライブ装置140Bが用いられる。
コンピュータ110には、プリンタドライバ116がインストールされている。プリンタドライバ116は、表示装置120にユーザーインターフェースを表示させる機能を実現させるほか、アプリケーションプログラムから出力された画像データを印刷データに変換する機能を実現させるためのプログラムである。このプリンタドライバ116は、フレキシブルディスクFDやCD−ROMなどの記録媒体(コンピュータ読み取り可能な記録媒体)に記録されている。または、このプリンタドライバ116は、インターネットを介してコンピュータ110にダウンロードすることも可能である。なお、このプログラムは、各種の機能を実現するためのコードから構成されている。
なお、「印刷装置」とは、狭義にはプリンタ1を意味するが、広義にはプリンタ1とコンピュータ110とのシステムを意味する。「印刷装置」は、本実施形態において、プリンタ1とコンピュータ110とのシステムである。
===プリンタドライバ===
<プリンタドライバ116について>
図2は、プリンタドライバ116が行う基本的な処理の概略的な説明図である。既に説明された構成要素については、同じ符号を付しているので、説明を省略する。
コンピュータ110では、コンピュータに搭載されたオペレーティングシステムの下、ビデオドライバ112やアプリケーションプログラム114やプリンタドライバ116などのコンピュータプログラムが動作している。
ビデオドライバ112は、アプリケーションプログラム114やプリンタドライバ116からの表示命令に従って、例えば、ユーザーインターフェース等を表示装置120に表示する機能を有する。アプリケーションプログラム114は、例えば、画像編集などを行う機能を有し、画像に関するデータ(画像データ)を作成する。ユーザーは、アプリケーションプログラム114のユーザーインターフェースを介して、アプリケーションプログラム114により編集した画像を印刷する指示を与えることができる。アプリケーションプログラム114は、印刷の指示を受けると、プリンタドライバ116に画像データを出力する。
プリンタドライバ116は、アプリケーションプログラム114から画像データを受け取り、この画像データを印刷データに変換し、印刷データをプリンタに出力する。ここで、印刷データとは、プリンタ1が解釈できる形式のデータであって、各種のコマンドデータと画素データとを有するデータである。ここで、コマンドデータとは、プリンタに特定の動作の実行を指示するためのデータである。また、画素データとは、印刷される画像(印刷画像)を構成する画素に関するデータであり、例えば、ある画素に対応する紙S上の位置に形成されるドットに関するデータ(ドットの色や大きさ等のデータ)である。
プリンタドライバ116は、アプリケーションプログラム114から出力された画像データを印刷データに変換するため、解像度変換処理・色変換処理・ハーフトーン処理・ラスタライズ処理などを行う。以下に、プリンタドライバ116が行う各種の処理について説明する。
解像度変換処理は、アプリケーションプログラム114から出力された画像データ(テキストデータ、イメージデータなど)を、紙Sに印刷する際の解像度に変換する処理である。例えば、紙Sに画像を印刷する際の解像度が720×720dpiに指定されている場合、アプリケーションプログラム114から受け取った画像データを720×720dpiの解像度の画像データに変換する。なお、解像度変換処理後の画像データは、RGB色空間により表される多階調(例えば256階調)のRGBデータである。以下、画像データを解像度変換処理したRGBデータをRGB画像データと呼ぶ。
色変換処理は、RGBデータをCMYK色空間により表されるCMYKデータに変換する処理である。なお、CMYKデータは、プリンタ1が有するインクの色に対応したデータである。この色変換処理は、RGB画像データの階調値とCMYK画像データの階調値とを対応づけたテーブル(色変換ルックアップテーブルLUT)をプリンタドライバ116が参照することによって行われる。この色変換処理により、各画素についてのRGBデータが、インク色に対応するCMYKデータに変換される。なお、色変換処理後のデータは、CMYK色空間により表される256階調のCMYKデータである。以下、RGB画像データを色変換処理したCMYKデータをCMYK画像データと呼ぶ。
ハーフトーン処理は、高階調数のデータを、プリンタが形成可能な階調数のデータに変換する処理である。例えば、ハーフトーン処理により、256階調を示すデータが、2階調を示す1ビットデータや4階調を示す2ビットデータに変換される。ハーフトーン処理では、ディザ法・γ補正・誤差拡散法などを利用して、プリンタ1がドットを分散して形成できるように画素データを作成する。
プリンタドライバ116は、ハーフトーン処理を行うとき、ディザ法を行う場合にはディザテーブルを参照し、γ補正を行う場合にはガンマテーブルを参照し、誤差拡散法を行う場合は拡散された誤差を記憶するための誤差メモリを参照する。ハーフトーン処理されたデータは、前述のRGBデータと同等の解像度(例えば720×720dpi)を有している。ハーフトーン処理されたデータは、例えば、各画素につき1ビット又は2ビットのデータから構成される。以下、ハーフトーン処理されたデータのうち、1ビットデータのものを2値データと呼び、2ビットデータのものを多値データと呼ぶ。
ラスタライズ処理は、マトリクス状の画像データを、プリンタ1に転送すべきデータ順に変更する処理である。ラスタライズ処理されたデータは、印刷データに含まれる画素データとして、プリンタ1に出力される。なお、プリンタドライバ116は、ラスタライザ処理の際に、プリンタ1のメモリ63に記憶された調整データを画素データに加える。
<プリンタドライバ116の設定について>
図3は、プリンタドライバ116のユーザーインターフェースの説明図である。このプリンタドライバ116のユーザーインターフェースは、ビデオドライバ112を介して、表示装置に表示される。ユーザーは、入力装置130を用いて、プリンタドライバ116の各種の設定を行うことができる。
ユーザーは、この画面上から、画像が印刷される紙Sの種類や印刷方式等の印刷条件を選択することができる。例えば、ユーザーは、紙Sの種類として、「普通紙」、「スーパーファイン用紙」、「写真用紙」等を選択することができる。また、ユーザーは、印刷方式として、「はやい」、「きれい」を選択することができる。このように、ユーザーが紙Sの種類や印刷方式を選択することによって、コンピュータ110に紙Sの種類や印刷方式等の印刷条件に関する情報が入力される。
プリンタドライバ116は、入力された紙Sの種類や印刷方式に応じて、解像度(例えば、「720×720dpi」)等で規定される印刷モードを選択する。例えば、プリンタドライバ116は、紙の種類が「写真用紙」で印刷方式が「きれい」である場合、印刷モードとして「2880×1440dpi」を選択する。なお、プリンタドライバ116は、印刷モードを選択する際に、印刷条件と印刷モードとの対応関係を示したテーブル(プリンタドライバ116に記憶されている)を参照して、選択してもよい。そして、プリンタドライバ116は、選択された印刷モードに応じた形式になるように、言い換えれば、選択された解像度に応じて解像度変換処理を行い、画像データを印刷データに変換する。
このように、プリンタドライバ116は、ユーザーインターフェースを介して設定された条件に従って、画像データを印刷データに変換する。なお、ユーザーは、この画面上から、プリンタドライバ116の各種の設定を行うことができるほか、カートリッジ内のインクの残量を知ること等もできる。
===プリンタ1の概要===
<プリンタ1の構成について>
図4は、本実施形態のプリンタ1の全体構成のブロック図である。また、図5は、本実施形態のプリンタ1の全体構成の概略図である。また、図6は、本実施形態のプリンタ1の全体構成の横断面図である。以下、本実施形態のプリンタ1の基本的な構成について説明する。
本実施形態のプリンタ1は、搬送ユニット20、キャリッジユニット30、ヘッドユニット40、検出器群50、および制御部の一部であるコントローラ60を有する。外部装置であるコンピュータ110から印刷データを受信したプリンタ1は、コントローラ60によって各ユニット(搬送ユニット20、キャリッジユニット30、ヘッドユニット40)を制御する。コントローラ60は、コンピュータ110から受信した印刷データに基づいて、各ユニットを制御し、紙Sに画像を形成する。プリンタ1内の状況は検出器群50によって監視されており、検出器群50は、検出結果をコントローラ60に出力する。検出器群50から検出結果を受けたコントローラ60は、その検出結果に基づいて、各ユニットを制御する。
搬送ユニット20は、紙Sを印刷可能な位置に送り込み、印刷時に所定の方向(以下、搬送方向という)に所定の搬送量で紙Sを搬送させるためのものである。すなわち、搬送ユニット20は、紙Sを搬送する搬送機構として機能する。搬送ユニット20は、図5及び図6に示すように、給紙ローラ21と、搬送モータ22(PFモータとも言う)と、搬送ローラ23と、プラテン24と、排紙ローラ25とを有する。ただし、搬送ユニット20が搬送機構として機能するためには、必ずしもこれらの構成要素を全て必要とするわけではない。
給紙ローラ21は、紙挿入口に挿入された紙Sをプリンタ内に自動的に給紙するためのローラである。給紙ローラ21は、D形の断面形状をしており、円周部分の長さは搬送ローラ23までの搬送距離よりも長く設定されているので、この円周部分を用いて紙Sを搬送ローラ23まで搬送できる。搬送モータ22は、紙Sを搬送方向に搬送するためのモータであり、DCモータにより構成される。搬送ローラ23は、給紙ローラ21によって給紙された紙Sを印刷可能な領域まで搬送するローラであり、搬送モータ22によって駆動される。プラテン24は、印刷中の紙Sを支持する。排紙ローラ25は、印刷が終了した紙Sをプリンタの外部に排出するローラである。この排紙ローラ25は、搬送ローラ23と同期して回転する。
キャリッジユニット30は、ヘッド41を所定の方向(以下、移動方向という)に移動させるためのものである。キャリッジユニット30は、図5に示すように、キャリッジ31と、キャリッジモータ32(CRモータとも言う)とを有する。キャリッジ31は、移動方向に往復移動可能である。(これにより、ヘッド41が移動方向に沿って移動する。)また、キャリッジ31は、インクを収容するインクカートリッジ90を着脱可能に保持している。キャリッジモータ32は、キャリッジ31を移動方向に移動させるためのモータであり、DCモータにより構成される。
ヘッドユニット40は、紙Sに液体の一例であるインクを吐出するためのものである。ヘッドユニット40は、ヘッド41を有する。ヘッド41は、インク吐出部であるノズルを複数有し、各ノズルから断続的にインクを吐出する。このヘッド41は、キャリッジ31に設けられている。そのため、キャリッジ31が移動方向に移動すると、ヘッド41も移動方向に移動する。そして、ヘッド41が移動方向に移動中にインクを断続的に吐出することによって、移動方向に沿ったドットライン(ラスタライン)が紙Sに形成される。なお、ヘッド41の詳細な構成等については、後述する。
検出器群50には、図5及び図6に示すように、リニア式エンコーダ51、ロータリー式エンコーダ52、紙検出センサ53、および光学センサ54等が含まれる。リニア式エンコーダ51は、キャリッジ31の移動方向の位置を検出するためのものである。ロータリー式エンコーダ52は、搬送ローラ23の回転量を検出するためのものである。
紙検出センサ53は、印刷される紙Sの先端の位置を検出するためのものである。この紙検出センサ53は、給紙ローラ21が搬送ローラ23に向かって紙Sを給紙する途中で、紙Sの先端の位置を検出できる位置に設けられている。なお、紙検出センサ53は、機械的な機構によって紙Sの先端を検出するメカニカルセンサである。詳しく言うと、紙検出センサ53は搬送方向に回転可能なレバーを有し、このレバーは紙Sの搬送経路内に突出するように配置されている。そのため、紙Sの先端がレバーに接触し、レバーが回転させられるので、紙検出センサ53は、このレバーの動きを検出することによって、紙Sの先端の位置を検出する。
光学センサ54は、キャリッジ31に取付けられている。光学センサ54は、発光部から紙Sに照射された光の反射光を受光部が検出することにより、紙Sの有無を検出する。そして、光学センサ54は、キャリッジ31によって移動しながら紙Sの端部の位置を検出する。光学センサ54は、光学的に紙Sの端部を検出するため、機械的な紙検出センサ53よりも、検出精度が高い。
コントローラ60は、プリンタの制御を行うための制御ユニットである。コントローラ60は、図4に示すように、インターフェース部61と、CPU62と、記憶部の一例であるメモリ63と、ユニット制御回路64とを有する。インターフェース部61は、外部装置であるコンピュータ110とプリンタ1との間でデータの送受信を行うためのものである。CPU62は、プリンタ全体の制御を行うための演算処理装置である。メモリ63は、CPU62のプログラムを格納する領域や作業領域等を確保するためのものであり、RAM、EEPROM等を有する。CPU62は、メモリ63に格納されているプログラムに従って、ユニット制御回路64を介して各ユニットを制御する。
<印刷動作について>
図7は、印刷時の処理のフロー図である。以下に説明される各処理は、コントローラ60が、メモリ63内に格納されたプログラムに従って、各ユニットを制御することにより実行される。このプログラムは、各処理を実行するためのコードを有する。
コントローラ60は、コンピュータ110からインターフェース部61を介して、印刷命令を受信する(S001)。この印刷命令は、コンピュータ110から送信される印刷データのヘッダに含まれている。そして、コントローラ60は、受信した印刷データに含まれる各種コマンドの内容を解析し、各ユニットを用いて、以下の給紙処理・搬送処理・インク吐出処理等を行う。
まず、コントローラ60は、給紙処理を行う(S002)。給紙処理とは、印刷すべき紙Sをプリンタ内に供給し、印刷開始位置(頭出し位置とも言う)に紙Sを位置決めする処理である。コントローラ60は、給紙ローラ21を回転させ、印刷すべき紙Sを搬送ローラ23まで送る。コントローラ60は、搬送ローラ23を回転させ、給紙ローラ21から送られてきた紙Sを印刷開始位置に位置決めする。紙Sが印刷開始位置に位置決めされたとき、ヘッド41の少なくとも一部のノズルは、紙Sと対向している。
次に、コントローラ60は、ドット形成処理を行う(S003)。ドット形成処理とは、移動方向に沿って移動するヘッド41からインクを断続的に吐出させ、紙S上にドットを形成する処理である。コントローラ60は、キャリッジモータ32を駆動し、キャリッジ31を移動方向に移動させる。そして、コントローラ60は、キャリッジ31が移動している間に、印刷データに基づいてヘッド41からインクを吐出させる。ヘッド41から吐出されたインク滴が紙S上に着弾すれば、紙S上にドットが形成される。
次に、コントローラ60は、搬送処理を行う(S004)。搬送処理とは、紙Sをヘッド41に対して搬送方向に沿って相対的に移動させる処理である。コントローラ60は、搬送モータ22を駆動し、搬送ローラ23を回転させて紙Sを搬送方向に搬送する。この搬送処理により、ヘッド41は、先ほどのドット形成処理によって形成されたドットの位置とは異なる位置に、ドットを形成することが可能になる。
次に、コントローラ60は、印刷中の紙Sの排紙の判断を行う(S005)。印刷中の紙Sに印刷するためのデータが残っていれば(S005でNo)、排紙は行われない。そして、コントローラ60は、印刷するためのデータがなくなるまでドット形成処理と搬送処理とを交互に繰り返し、ドットから構成される画像を徐々に紙Sに印刷する。印刷中の紙Sに印刷するためのデータがなくなれば(S005でYes)、コントローラ60は、その紙Sを排紙する。コントローラ60は、排紙ローラ25を回転させることにより、印刷した紙Sを外部に排出する。なお、排紙を行うか否かの判断は、印刷データに含まれる排紙コマンドに基づいても良い。
次に、コントローラ60は、印刷を続行するか否かの判断を行う(S006)。次の紙Sに印刷を行うのであれば(S006でNo)、印刷を続行し、次の紙Sの給紙処理を開始する。次の紙Sに印刷を行わないのであれば(S006でYes)、印刷動作を終了する。
===ヘッド41の概要===
<ノズルについて>
図8は、ヘッド41の下面におけるノズルの配列を示す説明図である。ヘッド41の下面には、ブラックインクノズル群Kと、シアンインクノズル群Cと、マゼンタインクノズル群Mと、イエローインクノズル群Yが形成されている。各ノズル群は、各色のインクを吐出するための吐出口であるノズルを複数個(本実施形態では180個)備えている。
各ノズル群の複数のノズルは、搬送方向に沿って、一定の間隔(ノズルピッチ:k・D)でそれぞれ整列している。ここで、Dは、搬送方向における最小のドットピッチ(つまり、紙Sに形成されるドットの最高解像度での間隔)である。また、kは、1以上の整数である。例えば、ノズルピッチが180dpi(1/180インチ)であって、搬送方向のドットピッチが720dpi(1/720)である場合、k=4である。
各ノズル群のノズルは、下流側のノズルほど若い番号が付されている(♯1〜♯180)。つまり、ノズル♯1は、ノズル♯180よりも搬送方向の下流側に位置している。各ノズルには、各ノズルを駆動してインク滴を吐出させるための駆動素子としてピエゾ素子(不図示)が設けられている。また、光学センサ54は、搬送方向の位置に関して、一番上流側にあるノズル♯180とほぼ同じ位置にある。
各ノズルには、それぞれインクチャンバー(不図示)と、ピエゾ素子が設けられている。ピエゾ素子の駆動によって圧力室(インクチャンバー)が伸縮・膨張し、ノズルからインク滴が吐出される。
<ヘッド41の駆動について>
図9は、ヘッドユニット40の説明図である。また、図10は、各信号のタイミングの説明図である。
ヘッドユニット40は、ヘッド41を有するとともに、ヘッド41を駆動するヘッド駆動回路42と、原駆動信号ODRVを発生する原駆動信号発生部43とを有する。なお、ヘッド41は、各色のノズル列を有するとともに、ノズル数分のピエゾ素子PZTと、各ピエゾ素子PZTに設けられた圧力室(不図示)とを有する。
ヘッド駆動回路42は、180個の第1シフトレジスタ421と、180個の第2シフトレジスタ422と、ラッチ回路群423と、データセレクタ424と、180個のスイッチSWとを有する。図中のかっこ内の数字は、部材(又は信号)が対応するノズルの番号を示している。このヘッド駆動回路42は、シリアル伝送される印刷信号PRTに基づいて180個のピエゾ素子PZTをそれぞれ駆動し、各ノズルからインク滴を吐出するためのものである。このヘッド駆動回路42は、各色のノズル列毎に設けられている。
原駆動信号ODRVは、180個のピエゾ素子PZTに対して共通に供給される信号である。この原駆動信号ODRVは、ノズルが一画素分の距離を横切る時間内に、第1パルスW1と第2パルスW2の2つの駆動パルスを有する。この原駆動信号ODRVは、印刷装置本体側に設けられた原駆動信号発生部43からケーブルを介して、ヘッド駆動回路42のスイッチSWにそれぞれ伝送される。
印刷信号PRT(i)は、ノズル♯iが担当する一画素に対して割り当てられている画素データに対応した信号である。本実施形態では、印刷信号PRT(i)は、一画素につき2ビットの情報を有する信号になっている。この印刷信号PRT(i)は、データセレクタ424からスイッチSW(i)に伝送される。
印刷信号PRTは、ノズル数分の印刷信号PRT(i)をシリアル伝送する信号である。このシリアル伝送される印刷信号PRTは、ヘッド駆動回路42に入力され、180個の2ビットデータである印刷信号PRT(i)にシリアル/パラレル変換される(後述)。
駆動信号DRV(i)は、ノズル♯iに対応して設けられているピエゾ素子PZT(i)を駆動する信号である。ピエゾ素子PZT(i)に駆動信号DRV(i)が入力されると、駆動信号DRV(i)の電圧変化に応じてピエゾ素子PZT(i)が変形する。ピエゾ素子PZT(i)が変形すると、圧力室の一部を区画する弾性膜(側壁)が変形し、圧力室内のインクがノズル♯iから吐出する。
第1制御信号S1は、ラッチ回路群423とデータセレクタ424に入力される。第2制御信号S2は、データセレクタ424に入力される。第1制御信号S1及び第2制御信号S2は、印刷信号PRT(i)が変化するタイミングを示すパルスを有する。
ヘッド駆動回路42にシリアル伝送された印刷信号PRTは、以下に説明するようにして、180個の2ビットデータである印刷信号PRT(i)にシリアル/パラレル変換される。まず、印刷信号PRTが180個の第1シフトレジスタ421に入力され、次に、180個の第2シフトレジスタ422に入力される。第1制御信号S1のパルスがラッチ回路群423に入力されると、各シフトレジスタの360個のデータがラッチ回路群423にラッチされる。第1制御信号S1のパルスがラッチ回路群423に入力されるとき、第1制御信号S1のパルスがデータセレクタ424にも入力される。データセレクタ424は、第1制御信号S1が入力されると、初期状態になる。初期状態のデータセレクタ424は、ラッチされる前には第1シフトレジスタ421に格納されていたデータをラッチ回路群423から選択し、印刷信号PRT(i)としてスイッチSW(i)にそれぞれ出力する。次に、第2制御信号S2のパルスにより、データセレクタ424は、ラッチされる前には第2シフトレジスタ422に格納されていたデータをラッチ回路群423から選択し、印刷信号PRT(i)としてスイッチSW(i)にそれぞれ出力する。このようにして、シリアル伝送される印刷信号PRTは、180個の2ビットデータに変換される。
印刷信号PRT(i)のレベルが「1」のとき、スイッチSW(i)は、原駆動信号ODRVの対応する駆動パルスをそのまま通過させて駆動信号DRV(i)とする。一方、印刷信号PRT(i)のレベルが「0」のとき、スイッチSW(i)は、原駆動信号ODRVの対応する駆動パルスを遮断する。この結果、印刷信号PRT(i)が「11」の場合、ピエゾ素子PZT(i)に駆動パルスW1及びW2が入力し、大ドットが形成される。また、印刷信号PRT(i)が「10」の場合、ピエゾ素子PZT(i)に駆動パルスW1が入力し、中ドットが形成される。印刷信号PRT(i)が「01」の場合、ピエゾ素子PZT(i)に駆動パルスW2が入力し、小ドットが形成される。つまり、印刷信号PRT(i)に応じた大きさのドットが用紙上に形成される。なお、印刷信号PRT(i)が「00」の場合、ピエゾ素子PZT(i)に駆動パルスが入力されないので、ドットは形成されない。
===インクの着弾位置の補正===
図11に示すように、キャリッジ31をガイドレール36(移動方向)に沿って往復移動させながら、その往路および復路の双方においてインクを吐出して印刷を行う、いわゆる「双方向印刷」の実行時に、往路および復路におけるインクの着弾位置のズレが発生する。このズレについて詳しく説明する。
図12は、ヘッド41の往路と復路におけるインクの吐出のタイミングを説明する図である。この説明図は搬送方向から見た図なので、紙面に垂直な方向が搬送方向であり、紙面の左右方向が移動方向である。ヘッド41と紙Sとは、ギャップPGを隔てて対向して配置されている。
キャリッジ31が移動しながらヘッド41からインク滴Ipが吐出されると、吐出されたインク滴Ipは、慣性力によりキャリッジ31の移動方向に沿って移動しながら、ギャップPGの距離を移動して紙Sに到達する。このため、インク滴の吐出位置と実際の到達位置との間には、ズレが発生する。目標位置にインク滴Ipを到達させるためには、その目標位置よりも手前でインク滴Ipを吐出する必要がある。復路においても同様で、キャリッジ31の移動中にインク滴Ipが吐出されるから、目標位置にインク滴Ipを到達させるためには、その目標位置よりも手前でインク滴Ipを吐出する必要がある。
しかし、往路と復路とでは、キャリッジ31の移動方向が異なるため、同じ目標位置にインク滴Ipを到達させる場合であっても、その吐出タイミングが異なる。そこで、本実施形態に係るプリンタ1では、このような往路および復路におけるインクの着弾位置のズレを解消するために、ヘッド駆動回路42により、往路および復路におけるインク滴Ipの吐出タイミングをずらして補正するようになっている。この補正は、予め設定された調整値に基づき行う。この調整値については、プリンタ1に備えられたメモリ63等に記憶されていたり、また印刷に際してホストから送られてきたものを使用する。また、このような補正のことを「Bi−d補正」ともいう。
なお、ヘッド41からインクを吐出する際の事象(吐出ノズルの数と吐出ノズルの吐出周期)によって、インク滴Ipの飛翔速度が異なることがある。インク滴Ipの飛翔速度が変わると、インク滴Ipの着弾位置もずれる。例えば、図12に示すように、飛翔速度が5(m/s)の場合の着弾位置は、インク滴Ipの吐出位置PからL1だけ離れた位置Q1となる。一方、飛翔速度が4.25(m/s)の場合の着弾位置は、吐出位置PからL2だけ離れた位置Q2となる。この結果、飛翔速度5(m/s)から飛翔速度4.25(m/s)に変わると、着弾位置はずれ量A(=L2−L1)だけずれる。そのため、飛翔速度に応じて、吐出タイミングを調整する必要もある。
===吐出タイミングの決定手順===
次に、吐出タイミングの決定手順について、図13を参照して説明する。図13は、吐出タイミングの決定のフロー図である。なお、コンピュータ110とコントローラ60とが、以下の動作を実行している。
まず、コンピュータ110は、入力された印刷条件を認識する(S301)。例えば、コンピュータ110は、ユーザーがユーザーインターフェース(図3参照)にて「写真用紙」と「きれい」を選択した場合には、入力された印刷条件は「写真用紙」かつ「きれい」であると認識する。
次に、コンピュータ110は、入力された印刷条件に応じて印刷モードを選択する(S302)。例えば、コンピュータ110は、印刷条件が「写真用紙」かつ「きれい」であると認識した場合、印刷条件と印刷モードとの対応関係を示したテーブル(プリンタドライバ116に記憶されている)を参照して、印刷モードとして「2880×1440dpi」を選択する。
次に、コンピュータ110は、メモリ63に格納されている基準調整値(後述)及び相対調整値テーブル(後述)を参照して、印刷条件に応じた吐出タイミングを決定する(S303)。例えば、コンピュータ110は、印刷条件が「写真用紙」かつ「きれい」である場合には、基準調整値が「2/2880(インチ)」で相対調整値が「4/2880(インチ)」であると認識する。そして、コンピュータ110(プリンタドライバ116)は、吐出タイミングを調整するために、調整値を考慮した画素データを生成する。つまり、ヘッド41が往路を移動する際の吐出タイミング(「往路吐出タイミング」ともいう)の調整は、画素データ(「往データ」ともいう)に相対調整値4/2880(インチ)を考慮することによって行われる。ヘッド41が復路を移動する際の吐出タイミング(「復路吐出タイミング」)の調整は、画素データ(「復データ」ともいう)に基準調整値2/2880(インチ)と相対調整値4/2880(インチ)とを考慮することによって行われる。
図27A〜図27Cを参照して、より具体的に説明する。図27Aは、吐出タイミングを調整する前の1ラスタ分の往データ(「調整前の往データ」ともいう)を示している。図27Bは、吐出タイミングを調整した後の1ラスタ分の往データ(「調整後の往データ」ともいう)を示している。図27Cは、吐出タイミングを調整した後の1ラスタ分の復データ(「調整後の復データ」ともいう)を示している。なお、往データに基づいて画像を印刷する場合には、左端側のドットデータ(後述する)から順に用いられ、ドットデータに対応するインク滴が吐出される。一方、復データに基づいて画像を印刷する場合には、右端側のドットデータから順に用いられ、ドットデータに対応するインク滴が吐出される。
調整前の往データにおいて、1ラスタ分の画素データ(ラスタデータ)は、n画素分のドットデータと、20画素分の調整画素データA1〜A20とを含んでいる。ドットデータは、移動方向に沿って紙Sに形成されるドットを表すデータである。調整画素データは、ドットを形成しないことを表すデータである。なお、画素データ中の各画素の大きさは、1/2880(インチ)である。
往路吐出タイミングと復路吐出タイミングとの調整は、ラスタデータ中の左端と右端での調整画素データの分配を変えることによって行われている。調整後の往データにおいて、ラスタデータの左端の調整画素データは6画素(A1〜A6)であり、右端の調整画素データは14画素(A7〜A20)である。これは、相対調整値4/2880(インチ)が4画素に相当するからである。この結果、調整後の往データに基づくインクの往路吐出タイミングは、調整前と比較して、4画素だけ左端よりに調整される。
一方、調整後の復データにおいて、ラスタデータの左端の調整画素データは16画素(A1〜A16)であり、右端の調整画素データは4画素(A17〜A20)である。これは、相対調整値4/2880(インチ)と基準調整値2/2880(インチ)とによる調整値が6画素に相当するからである。この結果、調整後の復データに基づくインクの復路吐出タイミングは、調整前と比較して、6画素だけ右端よりに調整される。
このように、印刷条件に応じた吐出タイミングは、画素データ中においてドットが形成されるドットデータの位置をずらすことによって行われている。
次に、コントローラ60は、移動するノズルから決定された吐出タイミングにてインクを吐出させる(S304)。すなわち、コントローラ60は、S303で生成された画素データがコンピュータ110から転送されると、当該画素データに基づいて定められた位置にインクが着弾するように、ノズルからインクを吐出させる。つまり、往路時に形成されるドットに対して復路時に形成されるドットが、適正な位置に着弾する。これにより、往路時と復路時でのドットのずれを防止することが可能となる。
===調整値===
調整値には、第一調整値としての基準調整値と、第二調整値としての相対調整値と、が含まれている。コンピュータ110は、基準調整値と相対調整値とを合わせた調整値に基づいて、吐出タイミングを調整する。
基準調整値とは、紙Sの種類が「普通紙」で印刷方式が「はやい」である場合(以下、「基準印刷条件」ともいう)の、吐出タイミングを調整するためのものである。基準調整値は、後述するテストパターンを印刷して求められる。そして、基準印刷条件と基準調整値とが、対応づけられてメモリ63に記憶されている。なお、基準調整値を適宜変更させて、メモリ63に記憶させることが可能である。
相対調整値とは、基準印刷条件での吐出タイミングに対して他の印刷条件での吐出タイミングを調整するためのものである。相対調整値は、後述する方法で求められる。各印刷条件と相対調整値との対応関係を示した相対調整値テーブルが、メモリ63に記憶されている。
コンピュータ110は、基準調整値と相対調整値テーブルを参照することによって、各印刷条件に応じた調整値を求めることができる。なお、基準印刷条件で吐出タイミングを決定する際には、制御時間の短縮の観点から、基準調整値を参照して、相対調整値テーブルを参照しなくても良い。
===基準調整値の決定手順===
次に、基準調整値の決定手順について、図14〜図16を参照しつつ説明する。図14は、基準調整値の決定手順を説明するためのフロー図である。図15は、テストパターンの印刷指令を行うユーザーインターフェースの説明図である。図16は、最適パターンの選択指示を行うユーザーインターフェースの説明図である。以下に説明されるプリンタの各種の動作は、プリンタ内のメモリ63に格納されたプログラムによって実現される。そして、このプログラムは、以下に説明される各種の動作を行うためのコードから構成されている。
プリンタ1は、まず、テストパターンの印刷を指示する指示信号を受ける(S101)。この指示信号は、コンピュータ110から受信しても良いし、プリンタ1に設けられたボタンから入力されても良い。コンピュータ110からテストパターンの印刷を指示する場合、例えば図15に示されるようなユーザーインターフェースが、コンピュータ110に接続された表示装置に表示される。表示装置に表示されたウィンドウW1内には、インク吐出タイミング調整用のテストパターンの印刷を指示するためのボタンが表示されている。ユーザがこのボタンをクリックすると、コンピュータ110からプリンタ1側にテストパターンの印刷を指示する信号が送信される。
次に、プリンタ1は、テストパターンを印刷する(S102)。指示信号を受信したプリンタ1は、メモリ63内にあるテストパターンのうち、インク吐出タイミング調整用のテストパターンに関する情報を検索する。そして、プリンタ1は、このテストパターンに関する情報に従って、紙Sにテストパターン(図17参照)を印刷する。
テストパターンの印刷後、ユーザーは、テストパターンとして印刷された複数の調整用パターンの中から、最適な調整用パターンの選択を行う(S103)。この最適なパターンの選択は、コンピュータ110側で行っても良いし、プリンタ1側で行っても良い。コンピュータ110側で最適なパターンの選択を行う場合、例えば図16に示されるようなユーザーインターフェースが、コンピュータ本体に接続された表示装置に表示される。表示装置に表示されたウィンドウW2内には、印刷された複数の調整用パターンに対応するように、複数のボタンが表示されている。そして、ユーザーがこのボタンをクリックすることによって、クリックされたボタンに対応する調整用パターンが、最適なパターンとして選択される。なお、表示装置に表示される複数のボタンは、テストパターンの複数の調整用パターンの配置と同様に配置されている。
選択された最適パターンの番号(選択番号)が3〜5以外の場合(S104;NO)、再度テストパターンを印刷する。但し、再度テストパターンを印刷する前に基準調整値を変更し(S105)、選択された最適パターンが次のテストパターンの中心位置(No=4の位置)に形成されるようにする。選択番号が3〜5の場合(S104;YES)選択番号に応じた基準調整値が、プリンタに保存(記憶)される(S106)。コンピュータ110側で最適なパターンの選択を行った場合、選択番号に対応する基準調整値が、コンピュータ110側からプリンタ1側に送信される。そして、プリンタ1は、受信した基準調整値をプリンタ1内のメモリ63に保存する。基準調整値は、例えば、2/2880(インチ)である。なお、この基準調整値は、コンピュータ110が参照可能な調整値情報としてメモリ63に記憶される。
<テストパターンについて>
次に、テストパターンについて、図17、図18A〜図18Eを参照しつつ説明する。図17は、テストパターンの説明図である。
テストパターンは、複数の調整用パターンを有している。テストパターンは、移動方向に沿って配置された5つの調整用パターン(No=1、2、4、6、7の調整用パターン)を有している。また、この5つの調整パターンのうちの中央の調整用パターン(No=4の調整用パターン)の搬送方向上流側及び下流側に、それぞれ1つ調整用パターン(No=3、5の調整用パターン)が配置されている。
図18Aは、往路パターンの説明図である。図18Bは、復路パターンの説明図である。図18Cは、最適パターンの説明図である。図18Dは、往路パターンに対して復路パターンが右にずれたときの調整用パターンの説明図である。図18Eは、往路パターンに対して復路パターンが左にずれたときの調整用パターンの説明図である。
テストパターンの各調整用パターンは、往路パターンと復路パターンとを重ね合わせて形成されている。往路パターンは、キャリッジ31が往路方向に移動する間に形成されるパターンである。復路パターンは、キャリッジ31が復路方向に移動する間に形成されるパターンである。往路パターンは、搬送方向に長い長方形状のパターンを2つ(パターンP2、パターンP4)有し、1つの空白部分を有する。復路パターンは、搬送方向に長い長方形状のパターンを3つ(パターンP1、パターンP3、及び、パターンP5)有し、2つの空白部分を有する。往路パターンに対して適したインク吐出タイミングで復路パターンを形成すれば、往路パターンの空白部分に復路パターンが形成され、正方形状の塗りつぶしパターンができる。逆に、往路パターンに対してインク吐出タイミングがずれた状態で復路パターンを形成すれば、図16D及び図16Eに示すように、往路パターンの空白部分が全て塗りつぶされず、2本の白い罫線が調整用パターンに形成される。
なお、往路パターン及び復路パターンを印刷する場合に、180個のノズルが同時にインクを吐出し、インクを吐出している当該ノズルの吐出周期も短い。そのため、短時間にて高濃度のテストパターンを印刷することが可能となる。また、プリンタ1は、基準印刷条件にてテストパターンを印刷することになる。但し、他の印刷条件にてテストパターンを印刷する必要がない。なぜなら、相対調整値テーブル(後述)を参照して、他の印刷条件についての吐出タイミングを調整することができるからである。
===相対調整値テーブルの作成手順===
次に、相対調整値テーブルの作成手順について、図19を参照して説明する。図19は、相対調整値テーブルを作成する際のフロー図である。なお、以下の処理は、プリンタ1を製造する工程にて行われる。
まず、ノズルから吐出されるインクの飛翔速度を計測する(S401)。インクの飛翔速度は、レーザ(不図示)を用いて測定される。例えば、ピエゾ素子に駆動信号が入力された時間から、レーザーによって吐出されたインクが検出されるまでの時間から、インクの飛翔速度を求めることができる。なお、2つのレーザー間を移動する際の移動時間から、インクの飛行速度を求めることとしてもよい。
そして、ヘッド41からインクを吐出する際の事象(吐出ノズルの数と吐出ノズルの吐出周期)を変えて、インクの飛翔速度を計測する。以下では、吐出ノズルの数が180個の場合を事象「甲」と表し、吐出ノズルの数が90個の場合を事象「乙」と表し、吐出ノズルの吐出周期がT1の場合を事象「α」と表し、吐出ノズルの吐出周期がT2の場合を事象「β」と表すことにする。なお、吐出周期がT1の場合には、連続する画素にドットを形成し、吐出周期がT2の場合には、1個おきの画素にドットを形成する。
図20は、測定結果の一例であり、インクを吐出する際の事象とインクの飛翔速度比との対応関係を示すテーブルである。この図では、吐出ノズルの数が180個で吐出周期がT1(事象「甲α」ともいう)の場合のインクの飛翔速度(「基準飛翔速度」という)を「1」として、この基準飛翔速度に対する各事象でのインクの飛翔速度比を示している。例えば、事象「乙β」のインクの飛翔速度が基準飛翔速度より15%遅いことが示されている。
次に、印刷条件毎に、各事象の発生する割合を設定する(S402)。図21は、印刷条件に対応する各事象の発生確率を示すテーブルである。例えば、紙の種類が「普通紙」で印刷方式が「はやい」である場合(基準印刷条件の場合)、テキストや線画等のベタ画像が印刷されることが多く、ヘッド41からインクを吐出する際の事象が「甲α」に近い事象になる確率が非常に高い。一方、紙の種類が高価な「写真用紙」で印刷方式が「きれい」である場合、自然画が印刷されることが多く、ヘッド41からインクを吐出する際の事象が「乙β」に近い事象になる確率が非常に高い。そこで、図に示す通り、紙の種類が「普通紙」で印刷方式が「はやい」である場合には事象「甲α」の発生する割合を100%に設定し、紙の種類が「写真用紙」で印刷方式が「きれい」である場合には事象「乙β」の発生する割合を100%に設定する。同様に、紙の種類が「スーパーファイン紙」で印刷方式が「はやい」である場合には、「甲α」に近い事象と「乙α」に近い事象が発生する確率が半々であるので、事象「甲α」及び事象「乙α」の割合を50%ずつに設定する(他の印刷条件に対しても同様に設定する)。
次に、設定された各事象の発生確率に基づいて、印刷条件毎に、基準飛翔速度に対するインクの飛翔速度比の期待値(期待飛翔速度比)を算出する(S403)。例えば、紙の種類が「写真用紙」で印刷方式が「きれい」である場合、事象「乙β」の発生する割合が100%に設定されているので、期待飛翔速度比は、事象「乙β」の速度比と同じ「0.850」である。また、例えば、紙の種類が「スーパーファイン紙」で印刷方式が「はやい」である場合、事象「甲α」及び事象「乙α」の発生する割合が50%ずつに設定されているので、期待飛翔速度比は「0.975(=(1+0.950)/2)」である。このようにして、印刷条件毎に期待飛翔速度比を算出すれば、図22に示されるテーブルが作成される。なお、図22は、印刷条件と期待飛翔速度比との対応関係を示すテーブルである。
次に、期待飛翔速度比による飛翔速度(期待飛翔速度)にて、インクが紙Sに着弾するまでの時間(着弾時間)を算出する(S404)。まず、インクの期待飛翔速度を求める。例えば、基準飛翔速度5(m/s)に対して期待飛翔速度比「0.850」による期待飛翔速度は、4.25(m/s)である。このようにして、期待飛翔速度比毎に期待飛翔速度を算出すれば、図23に示すテーブルが作成される。なお、図23は、期待飛翔速度比毎の期待飛翔速度を示したテーブルである。
そして、期待飛翔速度から着弾時間を求める。例えば、期待飛翔速度が4.25(m/s)の場合、着弾時間は、ヘッド41と紙Sとの距離が1.45(mm)(図12に示すPG)であると、「341{=1.45(mm)/4.25(m/s)}」(μs)である。このようにして、基準飛翔速度毎に着弾時間を算出すれば、図24に示すテーブルが作成される。なお、図24は、期待飛翔速度比毎の着弾時間を示すテーブルである。
次に、基準飛翔速度の場合のインクの着弾位置と、期待飛翔速度の場合のインクの着弾位置とのずれ量を算出する(S405)。基準飛翔速度が5m/sである場合の着弾時間は290μsなので、キャリッジ31の速度が610mm/sであるとすると、インクの着弾位置は、インク吐出位置(図12に示すP)からキャリッジ移動方向下流側へ177μm(=610mm/s×290μs)だけ離れた位置(図12に示すQ1)になる。一方、期待飛翔速度が4.25m/s(期待飛翔速度比は「0.850」)である場合の着弾時間は341μsなので、キャリッジ31の速度が610mm/sであるとすると、インクの着弾位置は、インク吐出位置(図12に示すP)からキャリッジ移動方向下流側へ208μm(=610mm/s×341μs)だけ離れた位置(図12に示すQ2)になる。つまり、この場合、ずれ量(図12に示すずれ量A)は、31μmとなる。
このようにして、期待飛翔速度比毎にずれ量Aを算出すれば、図25に示すテーブルが作成される。なお、図25は、期待飛翔速度比毎のずれ量Aを示すテーブルである。
次に、印刷条件毎の相対調整値を算出する(S406)。例えば、印刷条件が「写真用紙」かつ「きれい」である場合、着弾距離差31(μm)を分解能2880(dpi)で換算すると、相対調整値は4/2880(インチ)である。これは、以下のようにして計算された「3.523」を切り上げて「4」と見なすことで、求められている。
3.523=31(μm)/2880(dpi)
なお、2880(dpi)=8.8(μm)である。
このようにして、印刷条件毎に相対調整値を算出すれば、図26に示すテーブルが作成される。なお、図26は、印刷条件と相対調整値との対応関係を示す相対調整値テーブルである。
上記のように作成された相対調整値テーブルをメモリ63のEEPROMに記憶させる。これにより、コンピュータ110は、印刷条件に応じた吐出タイミングを決定する際に、メモリ63に記憶された相対調整値テーブルを参照する。なお、4/2880(インチ)等の相対調整値は、コンピュータ110が参照可能な調整値情報としてメモリ63に記憶される。
以上から、コンピュータ110は、基準調整値と相対調整値テーブルとを参照することによって、各印刷条件に応じた調整値を求めることができる。例えば、印刷条件が「写真用紙」かつ「きれい」である場合には、基準調整値が2/2880(インチ)であり、相対調整値が4/2880(インチ)であるから、調整値は6/2880(インチ)となる。
なお、上述の説明では、基準飛翔速度が5(m/s)の場合の相対調整値テーブルを作成し、この相対調整値テーブルをメモリ63に記憶させることとした。ところで、プリンタ1によっては、複数のヘッド41が使用される場合や、ヘッド41を交換して使用する場合がある。かかる場合に、ヘッド41によって、基準飛翔速度が異なる場合がある{例えば、基準飛翔速度が7(m/s)や9(m/s)}。そこで、ヘッド41毎の最適な相対調整値を求めるために、基準飛翔速度毎の相対調整値テーブルをメモリ63に記憶させることが望ましい。
===印刷条件に応じた吐出タイミングを決定した場合の効果===
上述したように、キャリッジ31と、制御部(コンピュータ110とコントローラ60)を有する印刷装置(プリンタ1とコンピュータ110とのシステム)において、コンピュータ110が、印刷モードの選択とは独立して、印刷条件に応じて吐出タイミングを決定し、コントローラ60が、選択された印刷モードにて画像を印刷する際に、移動するノズルから前記吐出タイミングにてインクを吐出させる。これにより、選択された印刷モードにて印刷される画像の画質の向上を図ることが可能となる。以下において、詳細に説明する。なお、印刷条件に応じて決定された吐出タイミングを、「想定吐出タイミング」という。
プリンタ1とコンピュータ110とのシステムでは、紙Sの適正な位置にインクを着弾させるため、ノズルから吐出されるインクの飛翔速度に応じて、吐出タイミングを定める必要がある。なぜなら、インクが紙Sの適正な位置に着弾しない場合には、画像の画質の低下を招く恐れがあるからである。ここで、ノズルから吐出されるインクの飛翔速度は、ノズルからのインク吐出の事象に応じて、異なる。例えば、密集したドットにて形成されるベタ画像を印刷する場合と、離間したドットにて形成される自然画を印刷する場合とでは、インクを同時に吐出するノズルの数が異なる(ベタ画像の方が、自然画よりも、ノズルの数が多い)ので、又はノズルがインクを吐出する吐出周期が異なる(ベタ画像の方が、自然画よりも、吐出周期が短い)ので、インクの飛翔速度が異なることが多い。
そして、ベタ画像又は自然画のいずれを印刷するのかは、画像データの内容によって定まるものであり、印刷モード(例えば、「720×720dpi」)によって決定されるものではない。このため、印刷モードに応じて吐出タイミングを定めても、インクの飛翔速度に合った吐出タイミングにならず、紙Sの適正な位置にインクを着弾できないおそれがある。かかる場合には、ベタ画像または自然画の画質の低下を招くことになる。
一方、ベタ画像又は自然画のいずれを印刷するのかは、入力された印刷条件によって、ある程度推測可能である。例えば、印刷条件が「普通紙」かつ「はやい」と入力された場合、テキストや線画像などのベタ画像を印刷することが多く、印刷条件が「写真用紙」かつ「きれい」と入力された場合、写真等の自然画を印刷することが多い。このため、入力された印刷条件に基づいて、インクの飛翔速度がある程度推測可能である。印刷条件が「普通紙」かつ「はやい」である場合には、インクの飛翔速度が速く、印刷条件が「写真用紙」かつ「きれい」である場合には、インクの飛翔速度が遅い、と推測可能である。
そこで、コンピュータ110が、印刷モードの選択とは独立して印刷条件に応じて吐出タイミングを決定し、コントローラ60が、選択された印刷モードにて画像を印刷する際に移動するノズルから前記吐出タイミングにてインクを吐出させることとする。例えば、コンピュータ110は、印刷条件が「写真用紙」かつ「きれい」である場合には、印刷モードとして「2880×1440dpi」を選択し、一方で、上記の印刷条件に応じた調整値{6/2880(インチ)}を求め、当該調整値を加味した印刷データを生成する(図27A及び図27Bに示すように、ドットデータの位置をずらす)。そして、コントローラ60は、コンピュータ110から送信された上記の印刷データに基づいて、ノズルからインクを吐出させる。
この場合には、印刷条件(「写真用紙」かつ「きれい」)に応じた適切な吐出タイミングにてノズルがインクを吐出する。そのため、ベタ画像を印刷する場合と自然画を印刷する場合とでインクの飛翔速度が異なっても、紙Sの適正な位置にインクを着弾させることができ、ベタ画像又は自然画の画質の向上を図ることが可能となる。
===その他の実施形態===
以上、上記実施の形態に基づき本発明に係る印刷システム等を説明したが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはもちろんである。
なお、上記の実施形態では、圧電素子を用いてインクを吐出していた。しかし、液体を吐出する方式は、これに限られるものではない。例えば、熱によりノズル内に泡を発生させる方式など、他の方式を用いてもよい。
なお、上記の実施形態では、印刷装置がプリンタ1とコンピュータ110とのシステムであることとしたが、これに限定されるものではない。例えば、印刷装置はプリンタ1であるとしてもよい。かかる場合に、制御部はコントローラ60になる。そのため、コンピュータ110が吐出タイミングを決定していた上記の実施形態と異なり、コントローラ60が吐出タイミングを決定する。
なお、上記の実施形態では、図27A及び図27Bに示すように、画素データ中のドットデータの位置をずらすことによって、吐出タイミングを調整していたが、これに限定されるものではない。例えば、図28A及び図28Bに示すように、原駆動信号ODRVの発生タイミングをずらすことによって、吐出タイミングを調整することとしてもよい。図28Aは、調整値が考慮されていない原駆動信号ODRVを示し、図28Bは、調整値が考慮された原駆動信号ODRVを示している。つまり、原駆動信号ODRVの第一パルスW1の発生タイミングを△だけずらすことで、吐出タイミングを調整する。かかる場合には、画素の大きさ{1/2880(インチ)}よりも小さい単位で吐出タイミングを調整することが可能となる。
なお、上記の実施形態では、相対調整値テーブルがメモリ63に記憶されていることとしたが、これに限定されるものではない。例えば、相対調整値テーブルがヘッド41に付されたバーコードに記憶されており、当該バーコードを読みとるためのバーコードリーダー等の読み取り部材がプリンタ1に設けられていることとしてもよい。プリンタ1の使用状態によっては、ヘッド41を交換する場合がある。インク吐出の特性等の情報が記憶されたバーコードがヘッド41に付されていると、交換されたヘッド41のインク吐出の特性を的確に把握することができるから、ヘッド41の交換による画質の低下を防止することが可能となる。
さらに、上記実施形態において、印刷条件には、画像が印刷される紙S(媒体)の種類(普通紙、写真用紙等)が含まれることとしたが、これに限定されるものではない。例えば、印刷条件には、画像が印刷される紙Sの種類が含まれないこととしてもよい。
ただし、印刷される紙Sの種類が異なると、ノズルからのインク吐出の事象が異なることが多い。例えば、普通紙が入力されてベタ画像が印刷される場合と写真用紙が入力されて自然画が印刷される場合とでは、インクを同時に吐出するノズルの数が異なり、又は、ノズルがインクを吐出する吐出周期が異なることに起因して、インクの飛翔速度が異なることが多い。そのため、印刷条件として紙Sの種類が含まれている場合には、印刷条件に応じて吐出タイミングを調整する必要性が高まるから、選択された印刷モードにて印刷される画像の画質の向上を図ることが可能となるという効果、がより有効に奏される。従って、上記実施形態の方がより望ましい。
さらに、上記実施形態において、キャリッジ31がノズルを往路と復路とに移動させ、コントローラ60が、選択された印刷モード(例えば、「2880×1440dpi」)にて画像を印刷する際に、復路を移動するノズルから想定吐出タイミングにてインクを吐出させることとしてもよい。つまり、インクの飛翔速度が変わっても往路を移動するノズルの往路吐出タイミングを調整せず、復路を移動するノズルの復路吐出タイミングを調整することとする。具体的には、印刷条件が「写真用紙」かつ「きれい」である場合には、往路吐出タイミングを調整する際に、基準調整値2/2880(インチ)と、相対基準値4/2880(インチ)の2倍である8/2880(インチ)と、を考慮した復データを作成する。8/2880(インチ)は、往路吐出タイミングの相対調整値4/2880(インチ)を復路吐出タイミングの相対調整値に含めているためである。
かかる場合には、往路吐出タイミングを調整しなくても、往路時のインクの着弾位置に対して復路時のインクの着弾位置のずれを防止することが可能となる。そのため、簡略化した制御にて、画像の画質の向上を図ることが可能となる。
さらに、上記実施形態において、印刷条件(例えば、「写真用紙」かつ「きれい」)と調整値{6/2880(インチ)}との対応関係を示した調整値情報を記憶したメモリ63(記憶部)を有し、コンピュータ110は、メモリ63に記憶された調整値情報を参照して、選択された印刷モード(「2880×1440dpi」)にて画像を印刷する際の吐出タイミングを決定することとしたが、これに限定されるものではない。例えば、調整値情報は、プリンタドライバ116に記憶されていることとしてもよい。
さらに、上記実施形態において、コンピュータ110に入力可能な印刷条件は複数あり、調整値には基準印刷条件(一の印刷条件)についての基準調整値(第一調整値)と複数の印刷条件の各々についての相対調整値(第二調整値)とが含まれており、コンピュータ110は基準調整値{2/2880(インチ)}と相対調整値{4/2880(インチ)}とに基づいて吐出タイミングを調整することとしたが、これに限定されるものではない。例えば、調整値に相対調整値が含まれておらず、調整値が印刷条件毎に固有の値であり、この固有の値である調整値に基づいて、吐出タイミングを調整することとしてもよい。この場合には、印刷条件毎にテストパターン等を印刷して、調整値を求める必要がある。
ただし、ヘッド41が複数ある場合には、各ヘッド41には個体差があり、吐出タイミングを各々調整する必要がある。一方、各印刷条件間の調整値の差(つまり、相対調整値)は、ヘッド41が異なっても、ほぼ同じである。そこで、調整値に基準調整値と相対調整値とが含まれている場合には、基準印刷条件についての基準調整値を求めれば、相対調整値を参照することで、他の印刷条件についてはテストパターンを印刷しなくても調整値を迅速に求めることができる。従って、上記実施形態の方がより望ましい。
また、調整値には、ヘッド41と紙Sとの距離を考慮した紙厚調整値が含まれていることとしてもよい。上記の実施例では、ヘッド41と紙Sとの距離(図12に示すPG)は一定であるとしたが、紙Sの厚さによって、当該距離が異なることがある。かかる場合には、インクの着弾位置も変わるから、吐出タイミングを調整した方が望ましい。そのため、調整値に、ヘッド41と紙Sとの距離を考慮した紙厚調整値が含まれている場合には、より画質の向上を図ることが可能となる。
印刷システムの外観構成を示した説明図である。 プリンタドライバ116が行う基本的な処理の概略的な説明図である。 プリンタドライバ116のユーザーインターフェースの説明図である。 本実施形態のプリンタの全体構成のブロック図である。 本実施形態のプリンタの全体構成の概略図である。 本実施形態のプリンタの全体構成の横断面図である。 印刷時の処理のフロー図である。 ヘッド41の下面におけるノズルの配列を示す説明図である。 ヘッドユニット40の説明図である。 各信号のタイミングチャートである。 キャリッジの往路と復路とにおける移動方向を説明する図である。 往路と復路とにおけるインクの吐出タイミングの説明図である。 吐出タイミングの決定のフロー図である。 基準調整値の決定手順を説明するためのフロー図である。 テストパターンの印刷指令を行うユーザーインターフェースの説明図である。 最適パターンの選択指示を行うユーザーインターフェースの説明図である。 テストパターンの説明図である。 図18Aは、往路パターンの説明図である。図18Bは、復路パターンの説明図である。図18Cは、最適パターンの説明図である。図18Dは、往路パターンに対して復路パターンが右にずれたときの調整用パターンの説明図である。図18Eは、往路パターンに対して復路パターンが左にずれたときの調整用パターンの説明図である。 相対調整値テーブルを作成する際のフロー図である。 インクを吐出する際の事象とインクの飛翔速度比との対応関係を示すテーブルである。 印刷条件に対応する各事象の発生確率を示すテーブルである。 印刷条件と期待飛翔速度比との対応関係を示すテーブルである。 期待飛翔速度比毎の期待飛翔速度を示したテーブルである。 期待飛翔速度比毎の着弾時間を示すテーブルである。 期待飛翔速度比毎のずれ量Aを示すテーブルである。 印刷条件と相対調整値との対応関係を示す相対調整値テーブルである。 図27Aは、吐出タイミングを調整する前の1ラスタ分の往データを示している。図27Bは、吐出タイミングを調整した後の1ラスタ分の往データを示している。図27Cは、吐出タイミングを調整した後の1ラスタ分の復データを示している。 図28Aは、調整値が考慮されていない原駆動信号ODRVを示し、図28Bは、調整値が考慮された原駆動信号ODRVを示している。
符号の説明
1 プリンタ、20 搬送ユニット、21 給紙ローラ、22 搬送モータ、
23 搬送ローラ、24 プラテン、25 排紙ローラ、30 キャリッジユニット、
31 キャリッジ、32 キャリッジモータ、40 ヘッドユニット、41 ヘッド、
42 ヘッド駆動回路、43 原駆動信号発生部、50 検出器群、
51 リニア式エンコーダ、52 ロータリー式エンコーダ、53 紙検出センサ、
54 光学センサ、60 コントローラ、61 インターフェース部、62 CPU、
63 メモリ、64 ユニット制御回路、90 インクカートリッジ、
98 インク通路、100 印刷システム、110 コンピュータ、
112 ビデオドライバ、114 アプリケーションプログラム、
116 プリンタドライバ、120 表示装置、130 入力装置、
130A キーボード、130B マウス、140 記録再生装置、
140A フレキシブルディスクドライブ装置、140B CD−ROMドライブ装置、
421 第1シフトレジスタ、422 第2シフトレジスタ、423 ラッチ回路群、
424 データセレクタ

Claims (10)

  1. 液体を吐出する複数のノズルを移動方向に移動させるキャリッジと、
    入力された印刷条件に応じて印刷モードを選択し、
    前記印刷モードの選択とは独立して、前記印刷条件に応じて吐出タイミングを決定し、
    選択された前記印刷モードにて画像を印刷する際に、移動する前記ノズルから前記吐出タイミングにて前記液体を吐出させる
    制御部と、
    を有することを特徴とする印刷装置。
  2. 請求項1に記載の印刷装置であって、
    前記印刷条件には、前記画像が印刷される媒体の種類が含まれることを特徴とする印刷装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の印刷装置であって、
    前記キャリッジは、前記ノズルを往路と復路とに移動させ、
    前記制御部は、選択された前記印刷モードにて画像を印刷する際に、前記復路を移動する前記ノズルから前記吐出タイミングにて前記液体を吐出させることを特徴とする印刷装置。
  4. 請求項3に記載の印刷装置であって、
    選択された前記印刷モードにて画像を印刷する際に、前記復路を移動する前記ノズルからの前記液体の吐出タイミングを、前記印刷条件に応じて決定された吐出タイミングに、調整するための調整値を有することを特徴とする印刷装置。
  5. 請求項4に記載の印刷装置であって、
    前記印刷条件と前記調整値との対応関係を示した調整値情報を記憶した記憶部を有し、
    前記制御部は、前記記憶部に記憶された前記調整値情報を参照して、選択された前記印刷モードにて画像を印刷する際の前記吐出タイミングを決定することを特徴とする印刷装置。
  6. 請求項5に記載の印刷装置であって、
    前記制御部に入力可能な前記印刷条件は、複数あり、
    前記調整値には、一の印刷条件についての第一調整値と、前記複数の印刷条件の各々についての第二調整値と、が含まれており、
    前記制御部は、前記第一調整値と前記第二調整値とに基づいて、前記吐出タイミングを調整することを特徴とする印刷装置。
  7. 液体を吐出する複数のノズルを移動方向に移動させるキャリッジと、
    入力された印刷条件に応じて印刷モードを選択し、
    前記印刷モードの選択とは独立して、前記印刷条件に応じて吐出タイミングを決定し、
    選択された前記印刷モードにて画像を印刷する際に、移動する前記ノズルから前記吐出タイミングにて前記液体を吐出させる
    制御部と、を有し、
    前記印刷条件には、前記画像が印刷される媒体の種類が含まれ、
    前記キャリッジは、前記ノズルを往路と復路とに移動させ、前記制御部は、選択された前記印刷モードにて画像を印刷する際に、前記復路を移動する前記ノズルから前記吐出タイミングにて前記液体を吐出させ、
    選択された前記印刷モードにて画像を印刷する際に、前記復路を移動する前記ノズルからの前記液体の吐出タイミングを、前記印刷条件に応じて決定された吐出タイミングに、調整するための調整値を有し、
    前記印刷条件と前記調整値との対応関係を示した調整値情報を記憶した記憶部を有し、前記制御部は、前記記憶部に記憶された前記調整値情報を参照して、選択された前記印刷モードにて画像を印刷する際の前記吐出タイミングを決定し、
    前記制御部に入力可能な前記印刷条件は、複数あり、前記調整値には、一の印刷条件についての第一調整値と、前記複数の印刷条件の各々についての第二調整値と、が含まれており、前記制御部は、前記第一調整値と前記第二調整値とに基づいて、前記吐出タイミングを調整することを特徴とする印刷装置。
  8. コンピュータ、並びに、このコンピュータに接続可能な印刷装置であって、
    液体を吐出する複数のノズルを移動方向に移動させるキャリッジと、
    入力された印刷条件に応じて印刷モードを選択し、
    前記印刷モードの選択とは独立して、前記印刷条件に応じて吐出タイミングを決定し、
    選択された前記印刷モードにて画像を印刷する際に、移動する前記ノズルから前記吐出タイミングにて前記液体を吐出させる
    制御部と、を有する印刷装置、
    を備えたことを特徴とする印刷システム。
  9. 入力された印刷条件に応じて印刷モードを選択するステップと、
    前記印刷モードの選択とは独立して、前記印刷条件に応じて吐出タイミングを決定するステップと、
    選択された前記印刷モードにて画像を印刷する際に、前記吐出タイミングにて前記液体を吐出するステップと、
    を有することを特徴とする印刷方法。
  10. 液体を吐出する複数のノズルを移動方向に移動させる印刷装置であって、印刷条件に応じた吐出タイミングにて前記ノズルから前記液体を吐出する印刷装置の製造方法であって、
    前記液体を吐出する前記ノズルの数と前記液体を吐出する前記ノズルの吐出周期とが異なる事象について、それぞれ前記液体の飛翔速度を計測し、
    前記印刷条件毎に、前記事象の発生率をそれぞれ設定し、
    計測された前記飛翔速度と、設定された前記発生率とに基づいて、前記印刷条件毎に前記飛翔速度の期待値をそれぞれ算出し、
    前記期待値に応じた吐出タイミングを前記印刷条件毎に対応づけて、前記印刷装置のメモリに記憶する
    ことを特徴とする印刷装置の製造方法。

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011136520A (ja) * 2009-12-29 2011-07-14 Seiko Epson Corp 印刷装置、印刷方法、および、コンピュータープログラム
JP2016043643A (ja) * 2014-08-26 2016-04-04 セイコーエプソン株式会社 液体吐出装置

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