JP4474997B2 - 印刷制御装置、印刷方法及びプログラム - Google Patents

印刷制御装置、印刷方法及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、印刷制御装置、印刷方法及びプログラムに関する。
媒体としての用紙にインクを吐出して画像を形成する印刷装置として、インクジェットプリンタ(以下、プリンタという。)が知られている。このプリンタは、キャリッジの移動方向に移動する複数のノズルからインクを吐出して用紙にドットを形成するドット形成動作と、搬送ユニットにより前記用紙を前記移動方向と交差する交差方向(以下、搬送方向ともいう。)に搬送する搬送動作とを交互に繰り返す。これにより、移動方向に沿う複数のドットから構成された複数のラスタラインが搬送方向に複数形成され、画像が印刷される。
この種のプリンタでは、インク滴の量や飛行方向などのインク滴の吐出特性が、ノズル毎にばらつく。この吐出特性のばらつきは、印刷画像の濃度ムラの原因となるため好ましくない。
そこで、補正用パターンを特定の一つの濃度にて用紙に印刷し、印刷した補正用パターンの濃度を読み取り、読み取ったデータに基づいて、濃度補正を実行して印刷している。(たとえば、特許文献1を参照。)。
特開平6−166247号公報
濃度補正を行うための補正用データは、プリンタに固有のものであり、プリンタのメモリに保存される。そのため、プリンタドライバは、印刷を行う前に、プリンタから補正用データを取得する必要がある。
しかし、多量のラスタラインに対応させて補正用データを保存する場合、多量のデータがメモリに保存されているので、印刷処理を行う度にプリンタドライバが多量の補正用データをプリンタから取得すると、印刷時間が長くなる。
上記課題を解決するための主たる発明は、画像データを印刷データに変換し、印刷装置に前記印刷データを送信し、前記印刷装置に、前記印刷データの示す階調に基づいて、移動方向に移動する複数のノズルからインクを吐出させ、前記移動方向に沿うドット列を媒体搬送方向に複数形成させる印刷制御装置であって、前記印刷制御装置は、各ドット列に対応する補正値を取得していないとき、前記印刷装置から前記補正値を取得してメモリに記憶し、各ドット列に対応する補正値に基づいて、それぞれのドット列に対応する前記画像データを印刷データに変換し、前記印刷制御装置は、前記補正値が既に前記メモリに記憶されているとき、前記メモリに記憶された前記補正値に基づいて、それぞれのドット列に対応する前記画像データを前記印刷データに変換することを特徴とする。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
===開示の概要===
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも、以下の事項が明らかとなる。
画像データを印刷データに変換し、
印刷装置に前記印刷データを送信し、
前記印刷装置に、前記印刷データの示す階調に基づいて、移動方向に移動する複数のノズルからインクを吐出させ、前記移動方向に沿うドット列を媒体搬送方向に複数形成させる
印刷制御装置であって、
前記印刷制御装置は、各ドット列に対応する補正値を取得していないとき、前記印刷装置から前記補正値を取得してメモリに記憶し、各ドット列に対応する補正値に基づいて、それぞれのドット列に対応する前記画像データを印刷データに変換し、
前記印刷制御装置は、前記補正値が既に前記メモリに記憶されているとき、前記メモリに記憶された前記補正値に基づいて、それぞれのドット列に対応する前記画像データを前記印刷データに変換する
ことを特徴とする印刷制御装置。
このような印刷制御装置によれば、画像データを印刷データに速く変換することができる。なお、後述する実施形態では、印刷制御装置の一例として、プリンタドライバをインストールしたコンピュータが記載されている。
かかる印刷制御装置は、前記補正値を前記メモリに記憶するときに、識別子を前記印刷装置から取得して、この識別子を前記メモリに予め記憶する。そして、前記画像データを前記印刷データに変換する際に、前記印刷装置から識別子を取得し、前記補正値を前記メモリに記憶するときに取得した前記識別子と、前記印刷データを生成する際に取得した前記識別子とを比較する。そして、両識別子が一致するときは、既に前記メモリに記憶されている前記補正値に基づいて前記印刷データに変換し、両識別子が一致しないときは、前記印刷装置から前記補正値を取得し、この補正値に基づいて前記印刷データに変換する。これにより、適した補正値の有無を判断して、画像データを印刷データに変換することになる。
かかる印刷制御装置において、前記識別子は、前記補正値の内容に応じて異なることが望ましい。また、前記識別子は、前記印刷装置毎に異なることが好ましい。これにより、既に取得した補正値が、印刷を行う印刷装置に適しているかを印刷制御装置は判断することができる。
前記印刷制御装置は、前記補正値を取得した後、前記補正値に対して演算を行い、その演算結果をメモリに記憶し、前記メモリに記憶された前記演算結果に基づいて前記画像データを前記印刷データに変換することが望ましい。これにより、演算処理を省略して印刷データを生成することができるので、画像データを印刷データに速く変換することができる。
また、前記印刷データは階調を示すデータであり、前記画像データは前記印刷データの示す階調よりも多い階調を示すデータであり、前記印刷制御装置は、前記補正値に基づいて、前記画像データの階調を前記印刷データの階調に変換することが望ましい。これにより、印刷画像の濃度ムラを補正することができる。
また、前記印刷制御装置は、ドット生成率テーブルに基づいて、前記画像データを前記印刷データに変換するものであり、前記印刷制御装置は、前記補正値に基づいて、前記ドット生成率テーブルを補正することが望ましい。これにより、印刷画像の濃度ムラを補正することができる。又は、前記画像データは画像の濃度を示すデータであり、前記印刷制御装置は、前記補正値に基づいて、前記画像データの示す濃度を補正することが望ましい。これにより、印刷画像の濃度ムラを補正することができる。
印刷制御装置が、画像データを印刷データに変換し、
印刷制御装置が、印刷装置に前記印刷データを送信し、
前記印刷データを受信した前記印刷装置が、前記印刷データの示す階調に基づいて、移動方向に移動する複数のノズルからインクを吐出し、前記移動方向に沿うドット列を媒体搬送方向に複数形成する
印刷方法であって、
前記印刷制御装置は、各ドット列に対応する補正値を取得していないとき、前記印刷装置から前記補正値を取得してメモリに記憶し、各ドット列に対応する補正値に基づいて、それぞれのドット列に対応する前記画像データを印刷データに変換し、
前記印刷制御装置は、前記補正値が既に前記メモリに記憶されているとき、前記メモリに記憶された前記補正値に基づいて、それぞれのドット列に対応する前記画像データを前記印刷データに変換する
ことを特徴とする印刷方法。
このような印刷方法によれば、画像データを印刷データに速く変換することができる。
画像データを印刷データに変換し、
印刷装置に前記印刷データを送信し、
前記印刷装置に、前記印刷データの示す階調に基づいて、移動方向に移動する複数のノズルからインクを吐出させ、前記移動方向に沿うドット列を媒体搬送方向に複数形成させる
印刷制御装置に、
各ドット列に対応する補正値を取得していないとき、前記印刷装置から前記補正値を取得してメモリに記憶し、各ドット列に対応する補正値に基づいて、それぞれのドット列に対応する前記画像データを印刷データに変換する機能と、
前記印刷制御装置は、前記補正値が既に前記メモリに記憶されているとき、前記メモリに記憶された前記補正値に基づいて、それぞれのドット列に対応する前記画像データを前記印刷データに変換する機能と
を実現させることを特徴とするプログラム。
このようなプログラムによれば、画像データを印刷データに速く変換することができる。なお、後述する実施形態では、プログラムの一例として、プリンタドライバが記載されている。
===印刷システムの構成===
次に、印刷システム(コンピュータシステム)の実施形態について、図面を参照しながら説明する。ただし、以下の実施形態の記載には、コンピュータプログラム、及び、コンピュータプログラムを記録した記録媒体等に関する実施形態も含まれている。
図1は、印刷システムの外観構成を示した説明図である。この印刷システム100は、プリンタ1と、コンピュータ110と、表示装置120と、入力装置130と、記録再生装置140とを備えている。プリンタ1は、紙、布、フィルム等の媒体に画像を印刷する印刷装置である。コンピュータ110は、プリンタ1と通信可能に接続されており、プリンタ1に画像を印刷させるため、印刷させる画像に応じた印刷データをプリンタ1に出力する。表示装置120は、ディスプレイを有し、アプリケーションプログラムやプリンタドライバ等のユーザインタフェースを表示する。入力装置130は、例えばキーボード130Aやマウス130Bであり、表示装置120に表示されたユーザインタフェースに沿って、アプリケーションプログラムの操作やプリンタドライバの設定等に用いられる。記録再生装置140は、例えばフレキシブルディスクドライブ装置140AやCD−ROMドライブ装置140Bが用いられる。
コンピュータ110にはプリンタドライバがインストールされている。プリンタドライバは、表示装置120にユーザインタフェースを表示させる機能を実現させるほか、アプリケーションプログラムから出力された画像データを印刷データに変換する機能を実現させるためのプログラムである。このプリンタドライバは、フレキシブルディスクFDやCD−ROMなどの記録媒体(コンピュータ読み取り可能な記録媒体)に記録されている。または、このプリンタドライバは、インターネットを介してコンピュータ110にダウンロードすることも可能である。なお、このプログラムは、各種の機能を実現するためのコードから構成されている。
なお、「印刷装置」とは、狭義にはプリンタ1を意味するが、広義にはプリンタ1とコンピュータ110とのシステムを意味する。
===プリンタの構成===
<インクジェットプリンタの構成について>
図2は、本実施形態のプリンタ1の全体構成のブロック図である。また、図3は、本実施形態のプリンタ1の全体構成の概略図である。また、図4は、本実施形態のプリンタ1の全体構成の横断面図である。以下、本実施形態のプリンタの基本的な構成について説明する。
本実施形態のプリンタ1は、搬送ユニット20、キャリッジユニット30、ヘッドユニット40、検出器群50、及びコントローラ60を有する。外部装置であるコンピュータ110から印刷データを受信したプリンタ1は、コントローラ60によって各ユニット(搬送ユニット20、キャリッジユニット30、ヘッドユニット40)を制御する。コントローラ60は、コンピュータ110から受信した印刷データに基づいて、各ユニットを制御し、紙に画像を印刷する。プリンタ1内の状況は検出器群50によって監視されており、検出器群50は、検出結果をコントローラ60に出力する。コントローラ60は、センサ群50から出力された検出結果に基づいて、各ユニットを制御する。
搬送ユニット20は、媒体(例えば、紙Sなど)を印刷可能な位置に送り込み、印刷時に所定の方向(以下、搬送方向という)に所定の搬送量で紙を搬送させるためのものである。すなわち、搬送ユニット20は、紙を搬送する搬送機構(搬送手段)として機能する。搬送ユニット20は、給紙ローラ21と、搬送モータ22(PFモータとも言う)と、搬送ローラ23と、プラテン24と、排紙ローラ25とを有する。ただし、搬送ユニット20が搬送機構として機能するためには、必ずしもこれらの構成要素を全て必要とするわけではない。給紙ローラ21は、紙挿入口に挿入された紙をプリンタ内に給紙するためのローラである。給紙ローラ21は、D形の断面形状をしており、円周部分の長さは搬送ローラ23までの搬送距離よりも長く設定されているので、この円周部分を用いて紙を搬送ローラ23まで搬送できる。搬送モータ22は、紙を搬送方向に搬送するためのモータであり、例えばDCモータにより構成される。搬送ローラ23は、給紙ローラ21によって給紙された紙Sを印刷可能な領域まで搬送するローラであり、搬送モータ22によって駆動される。プラテン24は、印刷中の紙Sを支持する。排紙ローラ25は、紙Sをプリンタの外部に排出するローラであり、印刷可能な領域に対して搬送方向下流側に設けられている。この排紙ローラ25は、搬送ローラ23と同期して回転する。
キャリッジユニット30は、ヘッドを所定の方向(以下、移動方向という)に移動(「走査」とも呼ばれる)させるためのものである。キャリッジユニット30は、キャリッジ31と、キャリッジモータ32(CRモータとも言う)とを有する。キャリッジ31は、移動方向に往復移動可能である。(これにより、ヘッドが移動方向に沿って移動する。)また、キャリッジ31は、インクを収容するインクカートリッジを着脱可能に保持している。キャリッジモータ32は、キャリッジ31を移動方向に移動させるためのモータであり、例えばDCモータにより構成される。
ヘッドユニット40は、紙にインクを吐出するためのものである。ヘッドユニット40は、ヘッド41を有する。ヘッド41は、複数のノズルを有し、各ノズルから断続的にインクを吐出する。このヘッド41は、キャリッジ31に設けられている。そのため、キャリッジ31が移動方向に移動すると、ヘッド41も移動方向に移動する。そして、ヘッド41が移動方向に移動中にインクを断続的に吐出することによって、移動方向に沿ったドット列(ラスタライン)が紙に形成される。また、キャリッジ移動方向に沿ったドット列を形成する領域は、キャリッジ移動方向に沿った画素の列として用紙上に仮想的に定めることが可能であり、仮想的に定められた領域を「ドット列領域」と表現する。ここで画素とは、吐出部としてのノズルからインクを吐出させて用紙にドットを形成する位置を規定するために、用紙上に仮想的に定められた方眼状の升目である。言い換えると、画素は、ドットを形成し得る媒体上の領域であり、「ドットの形成単位」と表現することもできる。
検出器群50には、リニア式エンコーダ51、ロータリー式エンコーダ52、紙検出センサ53、および光学センサ54等が含まれる。リニア式エンコーダ51は、キャリッジ31の移動方向の位置を検出するためのものである。ロータリー式エンコーダ52は、搬送ローラ23の回転量を検出するためのものである。紙検出センサ53は、印刷される紙の先端の位置を検出するためのものである。この紙検出センサ53は、給紙ローラ21が搬送ローラ23に向かって紙を給紙する途中で、紙の先端の位置を検出できる位置に設けられている。なお、紙検出センサ53は、機械的な機構によって紙の先端を検出するメカニカルセンサである。詳しく言うと、紙検出センサ53は搬送方向に回転可能なレバーを有し、このレバーは紙の搬送経路内に突出するように配置されている。そのため、紙の先端がレバーに接触し、レバーが回転させられるので、紙検出センサ53は、このレバーの動きを検出することによって、紙の先端の位置を検出する。光学センサ54は、キャリッジ31に取付けられている。光学センサ54は、発光部から紙に照射された光の反射光を受光部が検出することにより、紙の有無を検出する。そして、光学センサ54は、キャリッジ31によって移動しながら紙の端部の位置を検出し、紙の幅を検出することができる。また、光学センサ54は、状況に応じて、紙の先端(搬送方向下流側の端部であり、上端ともいう)・後端(搬送方向上流側の端部であり、下端ともいう)も検出できる。光学センサ54は、光学的に紙の端部を検出するため、機械的な紙検出センサ53よりも、検出精度が高い。
コントローラ60は、プリンタの制御を行うための制御ユニット(制御手段)である。コントローラ60は、インターフェース部61と、CPU62と、メモリ63と、ユニット制御回路64とを有する。インターフェース部61は、外部装置であるコンピュータ110とプリンタ1との間でデータの送受信を行うためのものである。CPU62は、プリンタ全体の制御を行うための演算処理装置である。メモリ63は、CPU62のプログラムを格納する領域や作業領域等を確保するためのものであり、RAM、EEPROM等の記憶手段を有する。CPU62は、メモリ63に格納されているプログラムに従って、ユニット制御回路64を介して各ユニットを制御する。また、本実施形態では、このメモリ63は、補正用データを格納するための補正用データ格納部63aを備えている。
<ノズルについて>
図5は、ヘッド41の下面におけるノズルの配列を示す説明図である。ヘッド41の下面には、ブラックインクノズル群Kと、シアンインクノズル群Cと、マゼンタインクノズル群Mと、イエローインクノズル群Yが形成されている。各ノズル群は、各色のインクを吐出するための吐出口であるノズルを複数個(本実施形態では180個)備えている。
各ノズル群の複数のノズルは、搬送方向に沿って、一定の間隔(ノズルピッチ:k・D)でそれぞれ整列している。ここで、Dは、搬送方向における最小のドットピッチ(つまり、紙Sに形成されるドットの最高解像度での間隔)である。また、kは、1以上の整数である。例えば、ノズルピッチが180dpi(1/180インチ)であって、搬送方向のドットピッチが720dpi(1/720インチ)である場合、k=4である。
各ノズル群のノズルは、下流側のノズルほど小さい数の番号が付されている(♯1〜♯180)。つまり、ノズル♯1は、ノズル♯180よりも搬送方向の下流側に位置している。なお、前述の光学センサ54は、紙搬送方向の位置に関して、一番上流側にあるノズル♯180とほぼ同じ位置にある。
各ノズルには、それぞれインクチャンバー(不図示)と、ピエゾ素子が設けられている。ピエゾ素子の駆動によって圧力室(インクチャンバー)が伸縮・膨張し、ノズルからインク滴が吐出される。
<ヘッドの駆動について>
図6は、ヘッドユニット40の説明図である。また、図7は、各信号のタイミングの説明図である。
ヘッドユニット40は、ヘッド41を有するとともに、ヘッド41を駆動するヘッド駆動回路42と、原駆動信号ODRVを発生する原駆動信号発生部43とを有する。なお、ヘッド41は、各色のノズル列を有するとともに、ノズル数分のピエゾ素子PZTと、各ピエゾ素子PZTに設けられた圧力室(不図示)とを有する。
ヘッド駆動回路42は、180個の第1シフトレジスタ421と、180個の第2シフトレジスタ422と、ラッチ回路群423と、データセレクタ424と、180個のスイッチSWとを有する。図中のかっこ内の数字は、部材(又は信号)が対応するノズルの番号を示している。このヘッド駆動回路は、シリアル伝送される印刷信号PRTに基づいて180個のピエゾ素子PZTをそれぞれ駆動し、各ノズルからインク滴を吐出するためのものである。このヘッド駆動回路42は、各色のノズル列毎に設けられている。
原駆動信号ODRVは、180個のピエゾ素子に対して共通に供給される信号である。この原駆動信号ODRVは、ノズルが一画素分の距離を横切る時間内に、第1パルスW1と第2パルスW2の2つの駆動パルスを有する。この原駆動信号ODRVは、印刷装置本体側に設けられた原駆動信号発生部43からケーブルを介して、ヘッド駆動回路42のスイッチSWにそれぞれ伝送される。
印刷信号PRT(i)は、ノズル♯iが担当する一画素に対して割り当てられている画素データに対応した信号である。本実施形態では、印刷信号PRT(i)は、一画素につき2ビットの情報を有する信号になっている。この印刷信号PRT(i)は、データセレクタ424からスイッチSW(i)に伝送される。
印刷信号PRTは、ノズル数分の印刷信号PRT(i)をシリアル伝送する信号である。このシリアル伝送される印刷信号PRTは、ヘッド駆動回路42に入力され、180個の2ビットデータである印刷信号PRT(i)にシリアル/パラレル変換される(後述)。
駆動信号DRV(i)は、ノズル♯iに対応して設けられているピエゾ素子PZT(i)を駆動する信号である。ピエゾ素子PZT(i)に駆動信号DRV(i)が入力されると、駆動信号DRV(i)の電圧変化に応じてピエゾ素子PZT(i)が変形する。ピエゾ素子PZT(i)が変形すると、圧力室の一部を区画する弾性膜(側壁)が変形し、圧力室内のインクがノズル♯iから吐出する。
第1制御信号S1は、ラッチ回路群423とデータセレクタ424に入力される。第2制御信号S2は、データセレクタ424に入力される。第1制御信号S1及び第2制御信号S2は、印刷信号PRT(i)が変化するタイミングを示すパルスを有する。
ヘッド駆動回路42にシリアル伝送された印刷信号PRTは、以下に説明するようにして、180個の2ビットデータである印刷信号PRT(i)にシリアル/パラレル変換される。まず、印刷信号PRTが180個の第1シフトレジスタ421に入力され、次に、180個の第2シフトレジスタ422に入力される。第1制御信号S1のパルスがラッチ回路群423に入力されると、各シフトレジスタの360個のデータがラッチ回路群423にラッチされる。第1制御信号S1のパルスがラッチ回路群423に入力されるとき、第1制御信号S1のパルスがデータセレクタ424にも入力される。データセレクタ424は、第1制御信号S1が入力されると、初期状態になる。初期状態のデータセレクタ424は、ラッチされる前には第1シフトレジスタ421に格納されていたデータをラッチ回路群423から選択し、印刷信号PRT(i)としてスイッチSW(i)にそれぞれ出力する。次に、第2制御信号S2のパルスにより、データセレクタ424は、ラッチされる前には第2シフトレジスタ422に格納されていたデータをラッチ回路群423から選択し、印刷信号PRT(i)としてスイッチSW(i)にそれぞれ出力する。このようにして、シリアル伝送される印刷信号PRTは、180個の2ビットデータに変換される。
印刷信号PRT(i)のレベルが「1」のとき、スイッチSW(i)は、原駆動信号ODRVの対応する駆動パルスをそのまま通過させて駆動信号DRV(i)とする。一方、印刷信号PRT(i)のレベルが「0」のとき、スイッチSW(i)は、原駆動信号ODRVの対応する駆動パルスを遮断する。この結果、印刷信号PRT(i)が「11」の場合、ピエゾ素子PZT(i)に駆動パルスW1及びW2が入力し、大ドットが形成される。また、印刷信号PRT(i)が「10」の場合、ピエゾ素子PZT(i)に駆動パルスW1が入力し、中ドットが形成される。印刷信号PRT(i)が「01」の場合、ピエゾ素子PZT(i)に駆動パルスW2が入力し、小ドットが形成される。つまり、印刷信号PRT(i)に応じた大きさのドットが用紙上に形成される。なお、印刷信号PRT(i)が「00」の場合、ピエゾ素子PZT(i)に駆動パルスが入力されないので、ドットは形成されない。
===プリンタドライバ===
<プリンタドライバについて>
図8は、プリンタドライバが行う基本的な処理の概略的な説明図である。既に説明された構成要素については、同じ符号を付しているので、説明を省略する。
コンピュータ110では、コンピュータに搭載されたオペレーティングシステムの下、ビデオドライバ112やアプリケーションプログラム114やプリンタドライバ116などのコンピュータプログラムが動作している。ビデオドライバ112は、アプリケーションプログラム114やプリンタドライバ116からの表示命令に従って、例えばユーザインターフェース等を表示装置120に表示する機能を有する。アプリケーションプログラム114は、例えば、画像編集などを行う機能を有し、画像に関するデータ(画像データ)を作成する。ユーザは、アプリケーションプログラム114のユーザインターフェースを介して、アプリケーションプログラム114により編集した画像を印刷する指令を与えることができる。アプリケーションプログラム114は、印刷の指令を受けると、プリンタドライバ116に画像データを出力する。
プリンタドライバ116は、アプリケーションプログラム114から画像データを受け取り、この画像データを印刷データに変換し、印刷データをプリンタに出力する。ここで、印刷データとは、プリンタ1が解釈できる形式のデータであって、各種のコマンドデータと画素データとを有するデータである。ここで、コマンドデータとは、プリンタに特定の動作の実行を指示するためのデータである。また、画素データとは、印刷される画像(印刷画像)を構成する画素に関するデータであり、例えば、ある画素に対応する紙上の位置に形成されるドットに関するデータ(ドットの色や大きさ等のデータ)である。
プリンタドライバ116は、アプリケーションプログラム114から出力された画像データを印刷データに変換するため、解像度変換処理・色変換処理・ハーフトーン処理・ラスタライズ処理などを行う。以下に、プリンタドライバ116が行う各種の処理について説明する。
解像度変換処理は、アプリケーションプログラム114から出力された画像データ(テキストデータ、イメージデータなど)を、用紙Sに画像を印刷する際の解像度(印刷するときのドットの間隔であり、印刷解像度ともいう。)に変換する処理である。例えば、印刷解像度が720×720dpiに指定されている場合には、アプリケーションプログラム114から受け取った画像データを720×720dpiの解像度の画像データに変換する。
この変換方法としては、画素データの補間や間引きなどがある。例えば、画像データの解像度が指定された印刷解像度よりも低い場合には、線形補間等を行って隣り合う画素データ同士の間に新たな画素データが生成される。逆に、画像データの解像度が印刷解像度よりも高い場合には、一定の割合で画素データが間引かれて、前記印刷解像度の画像データが生成される。
また、この解像度変換処理においては、画像データを、印刷する印刷領域(実際にインクが吐出される領域をいう。)のサイズに対応させて加工するサイズ調整も行われる。
なお、アプリケーションプログラム114から出力された画像データ中の各画素データは、RGB色空間により表される多段階(例えば256段階)の階調値を示すデータである。以下、RGBの階調値を示す画素データのことをRGB画素データと言い、また、RGB画素データから構成される画像データをRGB画像データと言う。
色変換処理は、前記RGB画像データの各RGB画素データを、CMYK色空間により表される多段階(例えば256段階)の階調値を示すデータに変換する処理である。ここでCMYKとは、プリンタ1が有するインクの色である。すなわち、Cはシアンを、Mはマゼンタを、Yはイエローを、Kはブラックをそれぞれ意味する。以下、CMYKの階調値を示す画素データのことをCMYK画素データといい、CMYK画素データから構成される画像データのことをCMYK画像データという。色変換処理は、RGBの階調値とCMYKの階調値とを対応づけたテーブル(色変換ルックアップテーブルLUT)をプリンタドライバ116が参照することによって行われる。
ハーフトーン処理は、多段階の階調値を有するCMYK画素データを、プリンタ1が表現可能な、少段階の階調値を有するCMYK画素データに変換する処理である。例えば、ハーフトーン処理により、256段階の階調値を示すCMYK画素データが、4段階の階調値を示す2ビットのCMYK画素データに変換される。この2ビットのCMYK画素データは、各色について、例えば、「ドットの形成なし」(2進数の値として「00」)、「小ドットの形成」(同じく「01」)、「中ドットの形成」(同じく「10」)、「大ドットの形成」(同じく「11」)を示すデータである。
このようなハーフトーン処理では、例えばディザ法等が利用され、プリンタ1がドットを分散して形成できるような2ビットのCMKY画素データが作成される。なお、このディザ法によるハーフトーン処理については、後述する。また、このハーフトーン処理に用いる方法は、ディザ法に限るものではなく、γ補正法や誤差拡散法等を利用しても良い。なお、本実施形態では、このハーフトーン処理において、後述する濃度補正が行われる。
ラスタライズ処理は、前記ハーフトーン処理がなされたCMYK画像データを、プリンタ1に転送すべきデータ順に変更する処理である。ラスタライズ処理されたデータは、前記印刷データとしてプリンタ1に出力される。
<ディザ法によるハーフトーン処理について>
図9は、このディザ法によるハーフトーン処理のフローチャートである。プリンタドライバ116は、このフローチャートに従って、以下のステップを実行する。
まず、ステップS300において、プリンタドライバ116は、CMYK画像データを取得する。このCMYK画像データは、C,M,Y,Kの各インク色につき256段階の階調値で示された画像データから構成される。すなわち、CMYK画像データは、シアン(C)に関するC画像データ、マゼンタ(M)に関するM画像データ、イエロー(Y)に関するY画像データ、及びブラック(K)に関するK画像データを備えている。そして、これらC,M,Y,K画像データは、それぞれに、各インク色の階調値を示すC,M,Y,K画素データから構成されている。なお、以下の説明は、C,M,Y,K画像データの何れについてもあてはまるため、これらを代表してK画像データについて説明する。
プリンタドライバ116は、K画像データ中の各K画素データに対して、ステップS301からステップS311までの処理を実行する。これらの処理により、256階調のデータを4階調の2ビットデータに変換する。以下、この変換処理について詳しく説明する。
まず、ステップ301では、処理対象のK画素データの階調値に応じて、大ドットのレベルデータLVLを設定する。この設定には、たとえば生成率テーブルが用いられ、次の手順でなされる。ここで、レベルデータとは、ドットの生成率0〜100%を0〜255の256段階の値に対応させた値をいう。ここで、「ドットの生成率」とは、一定の階調値に応じて一様な領域が再現されるときに、その領域内の画素のうちでドットが形成される画素の割合を意味する。たとえば、ある階調値におけるドット生成率が、大ドット65%、中ドット25%、及び小ドット10%であり、このドット生成率に基づいて、縦方向に10画素であって横方向に10画素からなる100画素の領域内をプリンタが印刷したとする。この場合、プリンタは、この100画素のうちの65画素に大ドットを形成し、25画素に中ドットを形成し、10画素に小ドットを形成する。
図10は、大、中、小の各ドットのレベルデータの設定に利用される生成率テーブルを示す図である。同図において、横軸は階調値(0〜255)、左側の縦軸はドットの生成率(%)、右側の縦軸はレベルデータ(0〜255)である。そして、図10中の細い実線で示されるプロファイルSDが小ドットの生成率(レベルデータ)を示している。また、太い実線で示されるプロファイルMDが中ドットの生成率(レベルデータ)を、点線で示されるプロファイルLDが大ドットの生成率(レベルデータ)をそれぞれ示している。
ステップS301では、プリンタドライバ116は、大ドット用のプロファイルLDから階調値に応じたレベルデータLVLを読み取る。例えば、図10に示すように、処理対象のK画素データの階調値がgrであれば、大ドットのレベルデータLVLはプロファイルLDとの交点から1dと求められる。実際には、このプロファイルLDは、1次元のテーブルの形態でコンピュータ110内のROM等のメモリ(図示せず)に記憶されており、プリンタドライバ116は、このテーブルを参照してレベルデータを求める。
ステップS302では、プリンタドライバ116は、以上のようにして設定されたレベルデータLVLが閾値THLより大きいか否かを判定する。ここでは、プリンタドライバ116は、ディザ法によるドットのオン・オフ判定を行う。閾値THLは、所謂ディザマトリクスの各画素ブロックに対して異なる値が設定されている。本実施形態では16×16の正方形の画素ブロックに、0〜254までの値が現れるディザマトリックスを用いている。
図11は、ディザ法によるドットのオン・オフ判定を示す図である。図示の都合上、図11には、一部のK画素データについてのみ示している。まず、プリンタドライバ116は、各K画素データのレベルデータLVLを、当該K画素データに対応するディザマトリクス上の画素ブロックの閾値THLと比較する。そして、プリンタドライバ116は、前記レベルデータLVLの方が前記閾値THLよりも大きい場合にはドットをオンにし、レベルデータLVLの方が小さい場合にはドットをオフにする。同図においては、ドットのマトリクスにおいて網掛けを施した領域の画素データが、ドットをオンにする(つまり、ドットを形成する。)K画素データである。すなわち、ステップS302において、レベルデータLVLが閾値THLよりも大きい場合には、ステップS310に進み、それ以外の場合にはステップS303に進む。ここで、ステップS310に進んだ場合には、プリンタドライバ116は、当該処理対象のK画素データに対して、大ドットを示す画素データ(2ビットデータ)として値「11」を対応付けて記録し、ステップS311に進む。そして、当該ステップ311において、プリンタドライバ116は、全てのK画素データについて処理を終了したか否かを判定し、終了している場合には、ハーフトーン処理を終了し、終了していない場合には、処理対象を未処理のK画素データに移して、ステップS301に戻る。
一方、ステップS303に進んだ場合には、プリンタドライバ116は、中ドットのレベルデータLVMを設定する。中ドットのレベルデータLVMは、前記階調値に基づいて、前述の生成率テーブルにより設定される。設定方法は、大ドットのレベルデータLVLの設定と同様である。すなわち、図10に示す例では、階調値grに対応するレベルデータLVMは、中ドットの生成率を示すプロファイルMDとの交点で示される2dとして求められる。
次に、ステップS304では、中ドットのレベルデータLVMと閾値THMの大小関係が比較され、中ドットのオン・オフの判定が行われる。オン・オフの判定方法は、大ドットの場合と同様である。しかし、中ドットのオン・オフ判定では、判定に用いる閾値THMを、大ドットの場合の閾値THLとは異なる値としている。すなわち、大ドットと中ドットで同じディザマトリクスを用いてオン・オフの判定を行った場合、ドットがオンになりやすい画素ブロックが両者で一致する。つまり、大ドットがオフとなるときには中ドットもオフになる可能性が高くなる。その結果、中ドットの生成率は所望の生成率よりも低くなる虞が生じる。このような現象を回避するため、本実施形態では、大ドットと中ドットとでディザマトリクスを変えている。つまり、オンになり易くなる画素ブロックを、大ドットと中ドットとで変えることで、それぞれのドットが適切に形成されるようにしている。
図12A及び図12Bは、大ドットの判定に用いられるディザマトリクスと、中ドットの判定に用いられるディザマトリクスとの関係について示す図である。この実施形態では、大ドットについては、図12Aの第1のディザマトリクスTMを用いる。また、中ドットについては、図12Bの第2のディザマトリクスUMを用いる。この第2のディザマトリクスUMは、第1のディザマトリクスTMにおける各閾値を、搬送方向(図における上下方向)の中央を中心として対称に移動したものである。なお、本実施形態では、先に述べたように16×16のマトリクスを用いているが、図示の都合上、図12A,12Bには4×4のマトリクスで示している。また、大ドットと中ドットで全く異なるディザマトリクスを用いるようにしても良い。
そして、ステップS304において、中ドットのレベルデータLVMが、中ドットの閾値THMよりも大きい場合には、プリンタドライバ116は、中ドットをオンにすべきと判定して、ステップS309に進み、それ以外の場合にはステップS305に進む。ここで、ステップS309に進んだ場合には、プリンタドライバ116は、当該処理対象のK画素データに対して、中ドットを示す画素データ「10」を対応付けて記録し、ステップS311に進む。そして、当該ステップ311において、プリンタドライバ116は、全てのK画素データについて処理を終了したか否かを判定し、終了している場合には、ハーフトーン処理を終了し、終了していない場合には、処理対象を未処理のK画素データに移して、ステップS301に戻る。
一方、ステップS305に進んだ場合には、プリンタドライバ116は、大ドットや中ドットのレベルデータの設定と同様にして、小ドットのレベルデータLVSを設定する。なお、小ドット用のディザマトリクスは、前述のように小ドットの生成率の低下を防ぐため、中ドットや大ドット用のものと異なるものとするのが望ましい。
そして、ステップS306において、プリンタドライバ116は、レベルデータLVSと小ドットの閾値THSとを比較し、レベルデータLVSが小ドットの閾値THSよりも大きい場合には、ステップS308に進み、それ以外の場合にはステップS307に進む。ここで、ステップS308に進んだ場合には、プリンタドライバ116は、当該処理対象のK画素データに対して、小ドットを示す画素データ「01」を対応付けて記録し、ステップS311に進む。そして、当該ステップ311において、プリンタドライバ116は、全てのK画素データについて処理を終了したか否かを判定し、終了していない場合には、処理対象を未処理のK画素データに移して、ステップS301に戻る。一方、全てのK画素データについての処理が終了している場合には、プリンタドライバ116は、K画像データに関するハーフトーン処理を終了し、他の色の画像データについて同様にハーフトーン処理を実行する。
一方、ステップS307に進んだ場合には、プリンタドライバ116は、当該処理対象のK画素データに対して、ドット無しを示す画素データ「00」を対応付けて記録し、ステップS311に進む。そして、当該ステップ311において、プリンタドライバ116は、全てのK画素データについて処理を終了したか否かを判定し、終了していない場合には、処理対象を未処理のK画素データに移して、ステップS301に戻る。一方、全てのK画素データについての処理が終了している場合には、プリンタドライバ116は、K画像データについてのハーフトーン処理を終了し、他の色の画像データについて同様にハーフトーン処理を実行する。
<印刷動作について>
図13は、印刷時の処理のフロー図である。以下に説明される各処理は、コントローラ60が、メモリ63内に格納されたプログラムに従って、各ユニットを制御することにより実行される。このプログラムは、各処理を実行するためのコードを有する。
印刷命令受信(S001):まず、コントローラ60は、コンピュータ110からインターフェース部61を介して、印刷命令を受信する。この印刷命令は、コンピュータ110から送信される印刷データのヘッダに含まれている。そして、コントローラ60は、受信した印刷データに含まれる各種コマンドの内容を解析し、各ユニットを用いて、以下の給紙処理・搬送処理・ドット形成処理等を行う。
給紙処理(S002):給紙処理とは、印刷すべき紙をプリンタ内に供給し、印刷開始位置(頭出し位置とも言う)に紙を位置決めする処理である。コントローラ60は、給紙ローラ21を回転させ、印刷すべき紙を搬送ローラ23まで送る。続いて、コントローラ60は、搬送ローラ23を回転させ、給紙ローラ21から送られてきた紙を印刷開始位置に位置決めする。紙が印刷開始位置に位置決めされたとき、ヘッド41の少なくとも一部のノズルは、紙と対向している。
ドット形成処理(S003):ドット形成処理とは、移動方向に沿って移動するヘッドからインクを断続的に吐出させ、紙上にドットを形成する処理である。コントローラ60は、キャリッジモータ32を駆動し、キャリッジ31を移動方向に移動させる。そして、コントローラ60は、キャリッジ31が移動している間に、印刷データに基づいてヘッドからインクを吐出させる。ヘッド41から吐出されたインク滴が紙上に着弾すれば、紙上にドットが形成される。移動するヘッド41からインクが断続的に吐出されるので、紙上には移動方向に沿った複数のドットからなるドット列(ラスタライン)が形成される。
搬送処理(S004):搬送処理とは、紙をヘッドに対して搬送方向に沿って相対的に移動させる処理である。コントローラ60は、搬送モータを駆動し、搬送ローラを回転させて紙を搬送方向に搬送する。この搬送処理により、ヘッド41は、先ほどのドット形成処理によって形成されたドットの位置とは異なる位置に、ドットを形成することが可能になる。
排紙判断(S005):コントローラ60は、印刷中の紙の排紙の判断を行う。印刷中の紙に印刷すべきデータが残っていれば、排紙は行われない。そして、コントローラ60は、印刷すべきデータがなくなるまで、ドット形成処理と搬送処理とを交互に繰り返し、ドットから構成される画像を徐々に紙に印刷する。
排紙処理(S006):印刷中の紙に印刷すべきデータがなくなれば、コントローラ60は、排紙ローラを回転させることにより、その紙を排紙する。なお、排紙を行うか否かの判断は、印刷データに含まれる排紙コマンドに基づいても良い。
印刷終了判断(S007):次に、コントローラ60は、印刷を続行するか否かの判断を行う。次の紙に印刷を行うのであれば、印刷を続行し、次の紙の給紙処理を開始する。次の紙に印刷を行わないのであれば、印刷動作を終了する。
===画像中の濃度ムラの発生原因について===
CMYKのインクを用いて多色印刷された画像中に生じる濃度ムラは、基本的には、その各インク色でそれぞれに生じる濃度ムラが原因である。このため、通常は、各インク色の濃度ムラをそれぞれ別々に抑制することによって、多色印刷された画像中の濃度ムラを抑制する方法が採られている。そこで、以下では、単色印刷された画像中に生じる濃度ムラの発生原因について説明する。
図14は、単色印刷された画像中において用紙Sの搬送方向に生じる濃度ムラを説明する図である。
図中に例示した搬送方向の濃度ムラは、キャリッジ移動方向に沿って平行な縞状(便宜上、横縞状ともいう。)に見えている。このような横縞状の濃度ムラは、たとえば、ノズル毎のインク吐出量のばらつきによって発生するが、ノズルの加工精度のばらつきによっても発生する。すなわち、ノズルの加工精度のばらつきにより、ノズルが吐出するインクの飛行方向もばらつく。この飛行方向のばらつきにより、用紙Sに着弾したインクによるドット形成位置が、目標形成位置に対して搬送方向にずれる場合がある。この場合には、必然的に、これらドットが構成するラスタラインrの形成位置も搬送方向に関して目標形成位置からずれてしまう。このため、搬送方向に隣り合うラスタラインr同士の間隔が、周期的に空いたり詰まったりした状態となる。これを巨視的に見ると横縞状の濃度ムラとなって見えてしまうのである。すなわち、隣り合うラスタラインr同士の間隔が相対的に広がったり狭くなったりすることにより、ドット列領域内に本来形成されるドットより多くのドット又はドットの一部が形成されたドット列領域は巨視的に濃く見え、ドット列領域内に本来形成されるべきドットやドットの一部が隣接するドット列領域に形成されてしまった場合には、そのドット列領域は巨視的に薄く見えるのである。ここで、ラスタラインrとは、キャリッジ31を移動させつつインクを断続的に吐出することによって、キャリッジ移動方向に沿って形成されるドット列を示している。
なお、濃度ムラの発生原因は、他のインク色に関しても当てはまることである。そして、CMYKのうちの1色でもこの傾向があれば、多色印刷の画像中には濃度ムラが顕れてしまう。
===プリンタが出荷されるまで==
本実施形態では、まず、プリンタ製造工場においてプリンタが製造され出荷される。プリンタを購入したユーザーは、自らのコンピュータにプリンタドライバをインストールし、アプリケーションソフトにより作成した画像をプリンタで印刷する。
図15は、プリンタ製造工場においてプリンタが出荷されるまでのフローチャートである。
まず、製造ラインにおいてプリンタ1が製造される(S110)。次に、検査担当の作業者によって、濃度を補正するための補正用データがプリンタ1に設定される(S120)。ここでは、補正用データを、プリンタ1のメモリ、詳しくは、補正用データ格納部63a(図2参照。)に格納する。補正用データについては、後で詳しく説明する。
次に、プリンタ1とドライバCD−ROMが出荷される(S130)。ドライバCD−ROMは、プログラムであるプリンタドライバを記憶しており、プリンタ1と共に同梱されて出荷される。なお、ドライバCD−ROMには、プリンタドライバ以外の他のアプリケーションソフトも記憶されている。
<ステップ120:補正用データの設定について>
図16は、補正用データの設定に使用される機器を説明するブロック図である。なお、既に説明した構成要素については、同じ符号を付し説明を省略する。
同図において、コンピュータ110Aは、検査ラインに設置されたコンピュータ110Aである。このコンピュータ110Aでは、アプリケーション114Aとプリンタドライバ116Aが動作している。アプリケーション114Aは、指定された階調値の補正用パターンCPの画像データをプリンタドライバ116Aに出力する。プリンタドライバは、アプリケーション114Aからの画像データを印刷データに変換し、補正用パターンCPを印刷させるための印刷データをプリンタ1に対して出力する。
また、このコンピュータ110Aでは、工程用補正プログラム118Aが動作している。この工程用補正プログラムは、コンピュータ110Aに、補正用データ生成処理をさせることができる。この補正用データ生成処理により、コンピュータ110Aは、用紙Sに印刷された補正用パターンCPをスキャナ装置150により読み取り、これにより得られたデータ群(たとえば、所定解像度の256階調のグレイスケールデータ)に基づき、対象となるドット列領域についてそれぞれ補正用データを生成する。そして、コンピュータ110Aは、生成された補正用データを、プリンタのメモリ63の補正用データ格納部63aに設定する。なお、後述するように、各補正用データは、補正用データテーブルとして、補正用データ格納部63aに記憶される。
図18は、補正用データ生成処理のフローチャートである。以下、このフローチャートを参照し、補正用データの設定手順について説明する。
この設定手順は、補正用パターンCPを印刷するステップ(S121),補正用パターンCPを読み込むステップ(S122),各ドット列領域の画素濃度を測定するステップ(S123),各ドット列領域に対する濃度の測定階調値に基づいて補正用データを設定するステップ(S124)を有する。以下、各ステップについて詳細に説明する。
(1)補正用パターンCPの印刷(S121)について:
まず、ステップS121において、コンピュータ110Aは、プリンタに、インク色毎に補正用パターンCPを用紙Sにそれぞれ印刷させる。ここでは、検査担当の作業者が、検査ラインに設置されたコンピュータ110Aにプリンタ1を通信可能な状態に接続し、コンピュータ110Aのユーザーインタフェースを介してプリンタ1に補正用パターンCPを印刷させる。この操作により、コンピュータ110Aは、メモリに格納されている補正用パターンCPの印刷データを読み出し、プリンタ1に対し印刷データを出力する。プリンタ1は、印刷データに基づいて用紙Sに補正用パターンCPを印刷する。なお、この補正用パターンCPを印刷するプリンタ1は、補正用データの設定対象となるプリンタ1である。つまり、補正用データの設定は、プリンタ1毎に行われる。
図19は、印刷された補正用パターンCPの一例を説明する図である。図示するように、本実施形態の補正用パターンCPは、インク色毎、濃度毎の区分でそれぞれに印刷される。この例では、インク色毎に上述した8種類の濃度のパターンがそれぞれ印刷されている。8種類の濃度は、10%、20%、30%・・・80%であり、各濃度に相当する階調値(以下、特定階調値という)に基づいて印刷される。なお、濃度0%に対応する階調値は、「0」であり、濃度100%に対応する階調値は「255」である。
補正用パターンCPの印刷データは、各濃度に相当する特定階調値が全画素に割り付けられたCMYK画像データを想定し、想定したCMYK画像データを、プリンタドライバにてハーフトーン処理及びラスタライズ処理した場合に生成される印刷データである。このため、メモリに格納されている補正用パターンCPの印刷データは、各濃度を示す階調値に基づいて、理想的な印刷装置にて帯形状の補正用パターンCPが印刷された際に、それぞれ均一な濃度になるように設定されている。すなわち、理想的な印刷装置にて印刷された各補正用パターンCPは、それぞれに、搬送方向の全域に亘って、ほぼ一定の濃度で印刷されることになる。ここで、理想的な印刷装置とは、設計通りに加工・製造された印刷装置であり、ノズルから吐出されたインク滴により目標位置にドットが形成される印刷装置を示している。
インク色毎の8つの補正用パターンCPでなる補正用パターン群同士の相違点は、基本的にインク色が異なるだけである。このため、以下では、補正用パターン群を代表して、ブラック(K)の8つの補正用パターンCPkでなる補正用パターン群について説明する。また、前述したように、多色印刷における濃度ムラの抑制は、その多色印刷に用いられるインク色毎にそれぞれ行われるが、それぞれ抑制に用いられる方法は同じである。このため、以下の説明は、ブラック(K)に代表させて行い、以下の説明においては、ブラック(K)の一色についてだけ記載している箇所も有るが、その他のC,M,Yのインク色についても同様である。
ブラック(K)の補正用パターン群CPkは、上記8種類の特定階調値に基づいて、8種類の濃度にて各々搬送方向に長い帯形状に印刷されている。そして、搬送方向の印刷範囲は、用紙Sにおける搬送方向の全域に亘っている。すなわち、用紙Sの上端から下端に亘って一連に形成されている。また、この補正用パターンCPkは、キャリッジ移動方向に8本平行に並んだ状態で形成されている。
補正用パターン群CPkは、インターレース方式やバンド送り方式といった印刷方法に応じて、それぞれ各印刷方式に応じた用紙搬送量及び各ノズルのインク吐出タイミングにて印刷される。これらインターレース方式、バンド送り方式等により印刷された画像のラスタラインと、各ラスタラインを形成するノズルは、印刷方式により異なるため、ラスタラインが形成されるべきドット列領域毎の濃度ムラを抑制するための補正用パターンは、本印刷にて実際に用いられる用紙搬送量及び各ノズルのインク吐出タイミング、すなわち各印刷方式及び各印刷処理モードにて印刷されることが望ましい。例えば、バンド送り方式であれば、ノズル列の長さ分だけ用紙を搬送し、ノズルピッチと同じピッチのラスタラインを形成する印刷処理モードにて印刷する。インターレース方式であれば、用紙の先端及び後端部分では、微少量だけ用紙を搬送して特定の僅かなノズルにて印刷する処理モードにて印刷し、先端及び後端以外の部分では、用紙を定量的に搬送しつつ可及的に多くのノズルを用いてラスタラインを形成する印刷処理モードにて印刷する。また、用紙に余白無く印刷する所謂フチ無し印刷の場合には、用紙の先端及び後端部分では、プラテン24に設けられた溝24a(図4参照)と対向するノズルのみにて印刷し、先端及び後端以外の部分では、用紙を定量的に搬送しつつ可及的に多くのノズルを用いてラスタラインを形成する印刷処理モードにて印刷する。このように本印刷と同じ用紙搬送量及び各ノズルのインク吐出タイミングにて各補正用パターンを印刷することにより、補正用パターン群に基づいて得られる補正用データを用いた濃度補正の精度が向上し、濃度ムラを確実に抑制できる。
本実施形態においては、各色8種類の階調値に基づいて印刷した補正用パターン群を用いる例について説明したが、各色の階調値の種類は8種類に限らない。しかしながら、階調値の種類を多くすると、より適切な濃度補正を行うことができるが、メモリ63の補正用データ格納部63aに蓄積されるデータ量が多くなってしまう。
(2)補正用パターンCPの読み取り(ステップS122)について:
図19に示す各補正用パターンCPka,CPkb,・・・,CPkhの濃度は、当該濃度を光学的に測定する濃度測定装置によってドット列領域毎に測定される。この濃度測定装置は、キャリッジの移動方向、すなわちドット列領域に沿う方向における所定数の画素の平均濃度を、ドット列領域毎に測定可能な装置であり、その一例としては、周知のスキャナ装置が挙げられる。なお、所定数の画素の平均濃度で各ドット列領域の濃度を評価する理由は、前記ハーフトーン処理によって各画素に形成されるドットの大きさ(非形成も含む。)は各画素の階調値を揃えた画像データに基づいて印刷しても、画素毎に異なってしまうためであり、つまり、一つの画素に、一行分のドット列領域の濃度を代表させることができないためである。
図20A及び図20Bに、このスキャナ装置の縦断面図及び平面図をそれぞれ示す。このスキャナ装置150は、原稿101を載置する原稿台ガラス102と、この原稿台ガラス102を介して前記原稿101と対向しつつ所定の読取移動方向に移動する読取キャリッジ104とを備えている。読取キャリッジ104には、原稿101に光を照射する露光ランプ106と、原稿101からの反射光を、前記読取移動方向と直交する直交方向の所定範囲に亘って受光するリニアセンサ108とを搭載している。そして、前記読取キャリッジ104を前記読取移動方向に移動させながら、所定の読み取り解像度で原稿101から画像を読み取るようになっている。なお、図20A中の破線は前記光の軌跡を示している。
図20Bに示すように、原稿101としての補正用パターンCPが印刷された用紙は、そのドット列領域に沿う方向を前記直交方向に揃えて原稿台ガラス102に載置され、これによって、そのドット列領域に沿う方向における所定数の画素の平均濃度を、ドット列領域毎に読み取り可能となっている。なお、前記読取キャリッジ104の前記読取移動方向の読み取り解像度は、前記ドット列領域のピッチの整数倍の細かさにするのが望ましく、このようにすれば、読み取った濃度の測定階調値とドット列領域との対応付けが容易になる。
この補正用パターンCPk群の中の一つの補正用パターン(例えば、補正用パターンCPke)の濃度の測定階調値の一例を図21に示す。図21の横軸はドット列領域番号を、また縦軸は、濃度の測定階調値を示している。ここで、ドット列領域番号とは、用紙に仮想的に定められた各ドット列領域に用紙の先端側から付した番号である。
補正用パターンCPkeを構成する全てのドット列領域に亘って、同じ濃度の階調値を示す画像データに基づいて印刷したにも拘わらず、図21に示す測定階調値はドット列領域毎に上下に大きくばらついているが、これが、前述したインクの吐出方向のばらつき等に起因する濃度ムラである。すなわち、測定階調値は、ドット列領域毎に測定された値であるため、隣り合うラスタラインの間隔が狭い場合には、ドット列領域内に隣接するラスタラインの一部も読み取られてしまうため、濃度は大きく測定される一方、間隔が広い場合には、本来読み取られるべきラスタラインの一部が当該ドット列領域から外れるため、濃度は小さく測定されている。
(3)ドット列領域毎に濃度を測定(ステップS123)について
図17は、プリンタ1のメモリ63の補正用データ格納部63aに格納される補正用データの概念図である。この補正用データは、インク色の区分で用意されている。そして、スキャナ装置150で測定された測定階調値が、区分されたインク色毎に、各補正用パターンの濃度毎に、ドット列領域毎に記録され、補正用データテーブルが構成される。
この補正用データテーブルには、例えば互いに異なる複数の濃度を示す階調値(特定階調値)に基づいて印刷された複数の補正用パターンCPを測定した測定値としての測定階調値Cが記録される。本実施形態では、色毎に8種類の特定階調値に基づいて8つの補正用パターンCPka〜CPkhが印刷され、各補正用パターンの濃度が測定され、8つの測定階調値Ca〜Chが、ブラックインク用補正用データテーブルに記録される。他のインク色も同様に、インク色毎に設けられた補正用データテーブルに、8つの測定階調値が記録される。
各補正用データテーブルには、ドット列領域と特定階調値とに対応づけられて、測定階調値Cが記憶される。各ドット列領域には、レコード番号が付けられており、補正用データテーブルのレコードは、用紙の印刷可能な領域の搬送方向の長さに想定されるドット列領域数だけ設けられている。また、各濃度の補正用パターンCPa,CPb,・・・,CPhにおける、同じドット列領域に対応する測定階調値Ca,Cb,・・・,Chは、何れも同じレコード番号のレコードに記録される。
ところで、各補正用パターンCPa〜CPhは、それぞれ特定階調値に対応する印刷データに基づいて、形成されている。例えば、補正用パターンCPkeは、濃度50%(256階調の階調値128)の均一な印刷データに基づいて、プリンタ1により形成される。しかし、均一な階調値による印刷データに基づいてプリンタ1が補正用パターンを作成しても、プリンタの製造誤差に起因して、補正用パターンCPkeの濃度は、均一な濃度にはならず、ドット列領域毎に濃度ムラが生じる。そのため、スキャナ装置により測定された測定値は、特定階調値により印刷した場合の濃度誤差を示すものになる。
各プリンタ1のメモリの補正用データ格納部63aには、そのプリンタに固有の補正用データテーブルが記憶される。また、各プリンタ1のメモリ63には、プリンタ毎に固有の識別番号(プリンタ識別番号)が記憶される。
===プリンタドライバのインストール===
図22は、プリンタドライバのインストール時の処理の流れを説明するためのフロー図である。
プリンタを購入したユーザは、プリンタと同梱されているドライバCD−ROMを取り出し、コンピュータ110のCD−ROMドライブ装置140BにそのCD−ROMをセットする。このドライバCD−ROMには、プリンタドライバやアプリケーションソフト等のプログラムが記録されている。
CD−ROMドライブ装置140BにドライバCD−ROMがセットされると、プリンタドライバのインストールが開始される(ステップS140)。コンピュータ110は、プリンタドライバのインストール時に、コンピュータ110に接続されているプリンタを検索する(ステップS150)。
ユーザがCD−ROMドライブ装置140BにドライバCD−ROMをセットしたときに、購入したプリンタがコンピュータ110に接続されていれば、そのプリンタが検索される。そして、プリンタドライバは、検出されたプリンタのメモリの補正用データ格納部63aに記憶されている補正用データテーブル(補正用データテーブルは補正用データでもある)を読み出し、読み出された補正用データテーブルをコンピュータ内のメモリに記憶する(ステップS160)。また、プリンタドライバは、検出されたプリンタのメモリ63に記憶されているプリンタ識別番号を読み出し、読み出されたプリンタ識別番号をコンピュータ内のメモリに記憶する(ステップS160)。その後、プリンタドライバは、取得した補正用データに基づいて、補正ファイルを作成する(ステップS170)。補正用ファイルの作成については、後述する。なお、上記の補正用データの取得(S160)や補正用ファイルの作成(ステップS170)は、ドライバCD−ROMに記憶されている他のアプリケーションソフトのインストール処理と並行して行われる。補正用ファイルの作成や他のアプリケーションソフトのインストールが終了したら、コンピュータ110は、CD−ROMドライブ装置140Bの動作を終了し、ドライバCD−ROMからの情報の読み出しを終了する。
ユーザがCD−ROMドライブ装置140BにドライバCD−ROMをセットしたときに、プリンタがコンピュータ110に接続されていなければ、プリンタ1はコンピュータ110に検索されず、プリンタドライバ及び他のアプリケーションソフトのインストール後、補正用データの取得(ステップS160)を行わずに、CD−ROMドライブ装置140Bの動作を終了し、ドライバCD−ROMからの情報の読み出しを終了する(つまり、オフラインでプリンタドライバがインストールされる)。
<ステップS170:補正用ファイル作成>
図23は、指令値と測定値との関係を示すグラフである。前述の補正用パターンCPkcは、階調値77(濃度30%)を示す指令値に基づいて印刷される。そして、補正用パターンCPkcはスキャナ装置によって測定され、補正用パターンCPkcの測定階調値Ccが補正用データテーブルに記録される。このように、補正用データテーブルには、濃度10%毎に、指令値と測定値との関係が記録されている。
補正用データテーブルには、例えば、濃度35%に相当する測定値に関する情報は、記録されていない。仮に、画像の濃度が35%であり、この画像データの濃度に基づいて階調値90の画像データをプリンタドライバが生成した場合、紙に濃度35%の印刷画像が形成されるとは限らない(これ故に濃度ムラが生じる)。
そこで、プリンタドライバは、補正用データに対して線形補間を行い、印刷画像の濃度を補正する。例えば、紙に濃度35%の印刷画像を形成する場合、画像データの階調値を90ではなく、階調値S35(図23参照)として印刷データを作成し、印刷画像の濃度を補正する。
補正用データテーブルには、濃度0%(階調値0)により作成された補正用パターンの測定階調値や、濃度100%(階調値255)により作成された補正用パターンの測定階調値が記録されていない。そのため、濃度0%〜10%の間の線形補間の演算と、濃度80%〜100%の間の線形補間の演算をどのように行うかが問題となる。本実施形態では、濃度0%(階調値0)とは紙にインクを吐出しない状態なので、測定階調値が0になると仮定して、プリンタドライバは濃度0%〜10%の間の線形補間を行う。同様に、濃度100%(階調値255)とは紙全部にインクが塗布されている状態なので、測定階調値が255になると仮定して、プリンタドライバは濃度80%〜100%の間の線形補間を行う。
補正用データテーブルには、ドット列領域毎に、8つの測定階調値が記録されている。プリンタドライバは、この8つの測定階調値に基づいて、256個の階調値の線形補間を行うことになる。
ユーザが紙に印刷を行う度に、プリンタドライバが各画素の画像データの階調値を線形補間する演算を行うと、画像データから印刷データを生成するまでの時間がかかってしまう。そこで、本実施形態では、プリンタドライバは、補正用データテーブルに基づく線形補間の演算を予め行い、その演算結果を補正用ファイルとしてコンピュータ側のメモリに記憶する。
図24は、補正用ファイルの説明図である。補正用ファイルは、インク色毎に設定される。各インク色の補正用ファイルには、ドット列領域毎に、レコード番号が付されている。そして、補正用ファイルの各レコード番号には、0〜255の階調値に対応させて、ドット生成率が記憶されている。
なお、各階調値のドット生成率は、前述の補正用データテーブルに基づいて、線形補間によって演算される。例えば、最初のドット列領域(レコード番号1)の階調値35のドット生成率の値は、図10のドット生成率テーブルにおける階調値S35(このS35は、測定階調値Ccと測定階調値Cdに基づいて線形補間により算出される)のドット生成率の値に設定される。このように、プリンタドライバは、ドット列領域毎に、各階調値のドット生成率を、補正用データテーブルに基づいて演算する。
図25は、あるインク色における、あるドット列領域のドット生成率テーブルの説明図である。図中の点線は、図10の通常のドット生成率を示すものである。図中の実線は、補正用データテーブルに基づいて算出されたドット生成率を示すものである。補正用ファイルは、各ドット列領域について、このようなドット生成率テーブルを記録したものになる。
===印刷時の流れ===
図26は、印刷時の処理の流れを説明するためのフロー図である。プリンタを購入したユーザがアプリケーションソフト上から印刷を実行すると、プリンタドライバは、コンピュータ110を制御して、このフロー図に示される処理を実行する。
まず、コンピュータ110は、コンピュータ110に接続されているプリンタを検索する(ステップS210)。検索されたプリンタがなければ、印刷を実行することができないので、表示装置120にエラーを表示し(ステップS211)、処理を終了する。
次に、プリンタドライバは、検索されたプリンタがあれば、コンピュータ側のメモリに補正用ファイルが記憶されているか否かを判断する(ステップS220)。
コンピュータ側のメモリに補正用ファイルがない場合(ステップS220でNO)、プリンタドライバは、前述のステップS160とステップS170と同様に、プリンタから補正用データテーブルとプリンタ識別番号を取得し(ステップS270)、補正用ファイルを作成する(ステップS280)。なお、プリンタドライバのインストール時にプリンタがコンピュータに接続されていなければ(前述のステップS150で「なし」)、オフラインでプリンタドライバがインストールされているので、コンピュータ側のメモリに補正用ファイルが記憶されていない状態である。
一方、プリンタドライバのインストール時にプリンタがコンピュータに接続されていれば、補正用ファイルはコンピュータ側のメモリに既に記憶されている(ステップS220でYES)。
補正用ファイルがコンピュータ側のメモリにあれば(ステップS220でYES)、プリンタドライバは、プリンタ1のメモリ63からプリンタ識別番号を取得する。そして、プリンタドライバは、このとき取得したプリンタ識別番号と、既にコンピュータ110側のメモリに記憶されているプリンタ識別番号とを比較する。なお、プリンタドライバは、プリンタドライバのインストール時に、補正用データと共にプリンタ識別番号を既に取得している(S160参照)。
識別番号が一致する場合、プリンタドライバは、既にコンピュータ側のメモリに記憶されている補正用ファイルを用いて、画像データから印刷データを生成する。例えば、プリンタドライバのインストール時に接続されていたプリンタと、本印刷時に接続されているプリンタとが同じプリンタの場合、識別番号が一致する。
識別番号が一致しない場合、プリンタドライバは、前述のステップS160とステップS170と同様に、プリンタから補正用データテーブルとプリンタ識別番号を取得し(ステップS270)、補正用ファイルを作成する(ステップS280)。そして、補正用ファイルを作成した後、プリンタドライバは、作成された補正用ファイルを用いて、画像データから印刷データを生成する(ステップS250)。なお、補正用ファイル作成時にコンピュータに接続されていたプリンタ(例えば、プリンタドライバのインストール時に接続されていたプリンタ)と、本印刷時に接続されているプリンタとが異なるプリンタの場合、識別番号が一致しない。
ステップS240でプリンタ識別番号が一致せず、プリンタからプリンタ識別番号を取得した場合(S270)において、次にユーザが印刷を行うときには、プリンタドライバは、このとき取得したプリンタ識別番号と、ステップS230において取得したプリンタ識別番号とを比較する。
本実施形態によれば、コンピュータ側のメモリに補正用ファイルが既にあれば、プリンタドライバは、その補正用ファイルを用いて、画像データから印刷データを生成する。この場合、プリンタから補正用データを取得する必要がないため、印刷データを早く生成することができる。特に、本実施形態では、プリンタは数多くのドット列に対応する補正用データ(補正値)を記憶しているために、プリンタドライバ(プログラム)をインストールしたコンピュータ(印刷制御装置)が補正用データを取得する時間は長くなるので、時間短縮効果が大きい。
本実施形態によれば、コンピュータ側のメモリに補正用ファイルがあったとしても、識別番号が一致しなければ、プリンタドライバは、補正用データを取得して、補正用ファイルを作成する。識別番号が一致しないのは、接続されているプリンタが、補正用ファイルの作成時にコンピュータに接続されていたプリンタと、異なるためである。このため、識別番号が一致しない場合、コンピュータ側のメモリに記憶されている補正用ファイルが、印刷を行うプリンタに対応していない。そのため、このような補正用ファイルを用いてプリンタドライバが印刷データを生成すると、印刷画像の濃度ムラを抑制することができない。これに対し、本実施形態によれば、プリンタドライバは、印刷を行うプリンタに対応する補正用ファイルがなければ、補正用ファイルを新たに作成するので、印刷画像の濃度ムラを抑制することができる。
なお、識別番号を比較するためには、プリンタドライバは、印刷時に、プリンタから識別番号を取得する必要がある。但し、プリンタの識別番号は補正用データよりもデータ量が少ないので、プリンタドライバがプリンタから識別番号を取得する時間は、プリンタドライバがプリンタから補正用データを取得する時間や、補正用データから補正用ファイルを作成する時間よりも、短い。このため、印刷毎にプリンタから識別番号を取得しても、印刷速度はあまり低下しない。
本実施形態では、プリンタ毎に固有の識別番号が設定されている。そのため、識別番号は、プリンタ毎に異なるものになる。このため、印刷するときのプリンタが、補正用ファイルの作成時にコンピュータに接続されていたプリンタと異なる場合、識別番号が一致しなくなる。但し、識別方法は、プリンタ毎に固有の識別番号でなくても良い。例えば、識別番号は、プリンタドライバが補正値を取得したときの日時情報であっても良い。要するに、補正値の内容に応じて識別子が異なっていれば良い。このような識別子であれば、接続されているプリンタが、補正用ファイルの作成時にコンピュータに接続されていたプリンタと異なることを識別できるからである。
本実施形態では、プリンタドライバは、補正用データテーブルを取得した後、線形補間の演算によって補正用ファイルを作成し、この補正用ファイルをメモリに記憶している。そして、本実施形態では、印刷を行う際に、メモリに記憶された補正用ファイルに基づいて画像データを印刷データに変換している。これにより、印刷を行う際に線形補間の演算を省略できるので、印刷速度が向上する。
本実施形態では、プリンタドライバは、補正用ファイルに基づいて、256階調のCMYK画像データ(画素データ)を、2ビットのCMYK画像データ(画素データ)に変換している。言い換えると、本実施形態では、プリンタドライバは、基準となるドット生成率テーブルを補正用データにて補正し、この補正用ファイルを用いてハーフトーン処理を行っている。これにより、本実施形態では印刷画像の濃度ムラを補正することができる。
なお、本実施形態では、ドット列分のドット生成率テーブルが、それぞれドット列と対応づけられて、補正用ファイルに記憶されている。例えば最初のドット列(ラスタライン)に対応する画像データは、補正用ファイルのレコード番号1の示すドット生成率に従って、ハーフトーン処理されて印刷データに変換される。このように、プリンタドライバは、ドット列毎に設定されるドット生成率に従ってハーフトーン処理を行うことになるので、各ドット列領域の濃度のムラがなくなる。
但し、濃度ムラを補正するための処理は、これに限られるものではない。例えば、プリンタドライバは、補正用データに基づいて、RGB画像データの濃度を補正しても良い。具体的には、プリンタドライバは、濃く印刷されるドット列に対応する画像データの濃度を淡く補正し、淡く印刷されるドット列に対応する画像データの濃度を濃く補正すれば、濃度ムラを補正することができる。
===その他の実施の形態===
上記の実施形態は、主としてプリンタについて記載されているが、その中には、印刷装置、記録装置、液体の吐出装置、印刷方法、記録方法、液体の吐出方法、印刷システム、記録システム、コンピュータシステム、プログラム、プログラムを記憶した記憶媒体、表示画面、画面表示方法、印刷物の製造方法、等の開示が含まれていることは言うまでもない。
また、一実施形態としてのプリンタ等を説明したが、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは言うまでもない。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
<プリンタについて>
前述の実施形態では、プリンタが説明されていたが、これに限られるものではない。例えば、カラーフィルタ製造装置、染色装置、微細加工装置、半導体製造装置、表面加工装置、三次元造形機、液体気化装置、有機EL製造装置(特に高分子EL製造装置)、ディスプレイ製造装置、成膜装置、DNAチップ製造装置などのインクジェット技術を応用した各種の記録装置に、本実施形態と同様の技術を適用しても良い。また、これらの方法や製造方法も応用範囲の範疇である。このような分野に本技術を適用しても、液体を対象物に向かって直接的に吐出(直描)することができるという特徴があるので、従来と比較して省材料、省工程、コストダウンを図ることができる。
<インクについて>
前述の実施形態は、プリンタの実施形態だったので、染料インク又は顔料インクをノズルから吐出していた。しかし、ノズルから吐出する液体は、このようなインクに限られるものではない。例えば、金属材料、有機材料(特に高分子材料)、磁性材料、導電性材料、配線材料、成膜材料、電子インク、加工液、遺伝子溶液などを含む液体(水も含む)をノズルから吐出しても良い。このような液体を対象物に向かって直接的に吐出すれば、省材料、省工程、コストダウンを図ることができる。
<ノズルについて>
前述の実施形態では、圧電素子を用いてインクを吐出していた。しかし、液体を吐出する方式は、これに限られるものではない。例えば、熱によりノズル内に泡を発生させる方式など、他の方式を用いてもよい。
印刷システムの外観構成を示した説明図である。 本実施形態のプリンタ1の全体構成のブロック図である。 本実施形態のプリンタ1の全体構成の概略図である。 本実施形態のプリンタ1の全体構成の側断面図である。 ヘッドの下面におけるノズルの配列を示す説明図である。 ヘッドの駆動回路の説明図である。 各信号を説明するタイミングチャートである。 プリンタドライバが行う基本的な処理の概略的な説明図である。 ディザ法によるハーフトーン処理のフローチャートである。 大、中、小の各ドットのレベルデータの設定に利用される生成率テーブルを示す図である。 ディザ法によるドットのオン・オフ判定を示す図である。 図12Aは、第1のディザマトリクスを説明するための図である。図12Bは、第2のディザマトリクスを説明するための図である。 印刷時の動作のフローチャートである。 単色印刷された画像中に生じる濃度ムラであって、用紙の搬送方向に生じる濃度ムラを説明する図である。 プリンタ出荷工程の流れを示すフローチャートである。 補正用テーブルの設定に使用される機器を説明するブロック図である。 コンピュータのメモリに設けられた記録テーブルの概念図である。 図15中のステップS120の手順を示すフローチャートである。 印刷された補正用パターンCPの一例を説明する図である。 図20Aは、スキャナ装置の縦断面図である。図20Bは、スキャナ装置の平面図である。 補正用パターンCPkの濃度の測定階調値の一例を示す図である。 プリンタドライバのインストール時の処理の流れを説明するためのフロー図である。 指令値と測定値との関係を示すグラフである。 補正用ファイルの説明図である。 あるインク色のあるドット列領域のドット生成率テーブルの説明図である。 印刷時の処理の流れを説明するためのフロー図である。
符号の説明
1 プリンタ、
20 搬送ユニット、21 給紙ローラ、22 搬送モータ(PFモータ)、
23 搬送ローラ、24 プラテン、25 排紙ローラ、
30 キャリッジユニット、31 キャリッジ、
32 キャリッジモータ(CRモータ)、
40 ヘッドユニット、41 ヘッド、
50 センサ群、51 リニア式エンコーダ、52 ロータリー式エンコーダ、
53 紙検出センサ、54 光学センサ、
60 コントローラ、61 インターフェース部、62 CPU、
63 メモリ、63a 補正用データ格納部、64 ユニット制御回路
100 印刷システム
110 コンピュータ、
112 ビデオドライバ、114 アプリケーションプログラム、
116 プリンタドライバ、
120 表示装置、
130 入力装置、130A キーボード、130B マウス、
140 記録再生装置、140A フレキシブルディスクドライブ装置、140B CD−ROMドライブ装置、
150 スキャナ装置

Claims (11)

  1. 画像データを印刷データに変換し、
    印刷装置に前記印刷データを送信し、
    前記印刷装置に、前記印刷データの示す階調に基づいて、移動方向に移動するとともに所定のノズルピッチで並んでいる複数のノズルからインクを吐出させ、前記移動方向に沿うドット列を前記ノズルピッチよりも狭い間隔で媒体搬送方向に複数形成させる
    印刷制御装置であって、
    前記印刷制御装置は、各ドット列に対応する補正値を取得していないとき、前記印刷装置から前記補正値を取得してメモリに記憶し、各ドット列に対応する補正値に基づいて、それぞれのドット列に対応する前記画像データを印刷データに変換し、
    前記印刷制御装置は、前記補正値が既に前記メモリに記憶されているとき、前記メモリに記憶された前記補正値に基づいて、それぞれのドット列に対応する前記画像データを前記印刷データに変換する
    ことを特徴とする印刷制御装置。
  2. 請求項1に記載の印刷制御装置であって、
    前記印刷制御装置は、
    前記補正値を前記メモリに記憶するときに、識別子を前記印刷装置から取得して、この識別子を前記メモリに予め記憶し、
    前記画像データを前記印刷データに変換する際に、
    前記印刷装置から識別子を取得し、
    前記補正値を前記メモリに記憶するときに取得した前記識別子と、前記印刷データを生成する際に取得した前記識別子とを比較し、
    両識別子が一致するときは、既に前記メモリに記憶されている前記補正値に基づいて前記印刷データに変換し、
    両識別子が一致しないときは、前記印刷装置から前記補正値を取得し、この補正値に基づいて前記印刷データに変換する
    ことを特徴とする印刷制御装置。
  3. 請求項2に記載の印刷制御装置であって、
    前記識別子は、前記補正値の内容に応じて異なることを特徴とする印刷制御装置。
  4. 請求項3に記載の印刷制御装置であって、
    前記識別子は、前記印刷装置毎に異なることを特徴とする印刷制御装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の印刷制御装置であって、
    前記印刷制御装置は、前記補正値を取得した後、前記補正値に対して演算を行い、その演算結果をメモリに記憶し、前記メモリに記憶された前記演算結果に基づいて前記画像データを前記印刷データに変換する
    ことを特徴とする印刷制御装置。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の印刷制御装置であって、
    前記印刷データは、階調を示すデータであり、
    前記画像データは、前記印刷データの示す階調よりも多い階調を示すデータであり、
    前記印刷制御装置は、前記補正値に基づいて、前記画像データの階調を前記印刷データの階調に変換する
    ことを特徴とする印刷制御装置。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の印刷制御装置であって、
    前記印刷制御装置は、ドット生成率テーブルに基づいて、前記画像データを前記印刷データに変換するものであり、
    前記印刷制御装置は、前記補正値に基づいて、前記ドット生成率テーブルを補正する
    ことを特徴とする印刷制御装置。
  8. 請求項1〜6のいずれかに記載の印刷制御装置であって、
    前記画像データは、画像の濃度を示すデータであり、
    前記印刷制御装置は、前記補正値に基づいて、前記画像データの示す濃度を補正する
    ことを特徴とする印刷制御装置。
  9. 画像データを印刷データに変換し、
    印刷装置に前記印刷データを送信し、
    前記印刷装置に、前記印刷データの示す階調に基づいて、移動方向に移動するとともに所定のノズルピッチで並んでいる複数のノズルからインクを吐出させ、前記移動方向に沿うドット列を前記ノズルピッチよりも狭い間隔で媒体搬送方向に複数形成させる
    印刷制御装置であって、
    前記印刷制御装置は、各ドット列に対応する補正値を取得していないとき、前記印刷装置から前記補正値を取得してメモリに記憶し、各ドット列に対応する補正値に基づいて、それぞれのドット列に対応する前記画像データを印刷データに変換し、
    前記印刷制御装置は、前記補正値が既に前記メモリに記憶されているとき、前記メモリに記憶された前記補正値に基づいて、それぞれのドット列に対応する前記画像データを前記印刷データに変換し、
    前記印刷制御装置は、
    前記補正値を前記メモリに記憶するときに、識別子を前記印刷装置から取得して、この識別子を前記メモリに予め記憶し、
    前記画像データを前記印刷データに変換する際に、
    前記印刷装置から識別子を取得し、
    前記補正値を前記メモリに記憶するときに取得した前記識別子と、前記印刷データを生成する際に取得した前記識別子とを比較し、
    両識別子が一致するときは、既に前記メモリに記憶されている前記補正値に基づいて前記印刷データに変換し、
    両識別子が一致しないときは、前記印刷装置から前記補正値を取得し、この補正値に基づいて前記印刷データに変換し、
    前記識別子は、前記補正値の内容に応じて異なり、
    前記識別子は、前記印刷装置毎に異なり、
    前記印刷制御装置は、前記補正値を取得した後、前記補正値に対して演算を行い、その演算結果をメモリに記憶し、前記メモリに記憶された前記演算結果に基づいて前記画像データを前記印刷データに変換し、
    前記印刷データは、階調を示すデータであり、
    前記画像データは、前記印刷データの示す階調よりも多い階調を示すデータであり、
    前記印刷制御装置は、前記補正値に基づいて、前記画像データの階調を前記印刷データの階調に変換し、
    前記印刷制御装置は、ドット生成率テーブルに基づいて、前記画像データを前記印刷データに変換するものであり、
    前記印刷制御装置は、前記補正値に基づいて、前記ドット生成率テーブルを補正する
    ことを特徴とする印刷制御装置。
  10. 印刷制御装置が、画像データを印刷データに変換し、
    印刷制御装置が、印刷装置に前記印刷データを送信し、
    前記印刷データを受信した前記印刷装置が、前記印刷データの示す階調に基づいて、移動方向に移動するとともに所定のノズルピッチで並んでいる複数のノズルからインクを吐出し、前記移動方向に沿うドット列を前記ノズルピッチよりも狭い間隔で媒体搬送方向に複数形成する
    印刷方法であって、
    前記印刷制御装置は、各ドット列に対応する補正値を取得していないとき、前記印刷装置から前記補正値を取得してメモリに記憶し、各ドット列に対応する補正値に基づいて、それぞれのドット列に対応する前記画像データを印刷データに変換し、
    前記印刷制御装置は、前記補正値が既に前記メモリに記憶されているとき、前記メモリに記憶された前記補正値に基づいて、それぞれのドット列に対応する前記画像データを前記印刷データに変換する
    ことを特徴とする印刷方法。
  11. 画像データを印刷データに変換し、
    印刷装置に前記印刷データを送信し、
    前記印刷装置に、前記印刷データの示す階調に基づいて、移動方向に移動するとともに所定のノズルピッチで並んでいる複数のノズルからインクを吐出させ、前記移動方向に沿うドット列を前記ノズルピッチよりも狭い間隔で媒体搬送方向に複数形成させる
    印刷制御装置に、
    各ドット列に対応する補正値を取得していないとき、前記印刷装置から前記補正値を取得してメモリに記憶し、各ドット列に対応する補正値に基づいて、それぞれのドット列に対応する前記画像データを印刷データに変換する機能と、
    前記印刷制御装置は、前記補正値が既に前記メモリに記憶されているとき、前記メモリに記憶された前記補正値に基づいて、それぞれのドット列に対応する前記画像データを前記印刷データに変換する機能と
    を実現させることを特徴とするプログラム。
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