JP2005342632A - 油圧破砕機 - Google Patents

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Abstract

【課題】 油圧破砕機の所要の性能を向上させたとき、他の性能に与える悪影響を最小限に抑える。軽負荷時の可動顎の閉じ速度を速くして破砕作業の能率を向上させる。
【解決手段】 破砕機外筐4に連続して形成された固定顎1と破砕機外筐4に開閉自在に軸支された可動顎2、及び可動顎2を開閉駆動する油圧シリンダ3を備えた油圧破砕機において、可動顎2を開閉駆動する油圧シリンダ3に2ピストン油圧シリンダを用いる。可動顎2の閉作動中の油圧シリンダ3の負荷が軽負荷であるとき、2ピストン油圧シリンダの何れか一方の伸油室と縮作動回路とを連通させる連通回路を設ける。
【選択図】 図1

Description

本発明は、油圧ショベル等の台車のアームに装着し、コンクリートや鉄骨構造物などの解体に用いられる油圧破砕機に関する。
近年、コンクリートや鉄骨構造物などの解体に油圧破砕機が多く用いられるようになっており、市場には様々な形式の油圧破砕機が存在している(特許文献1、特許文献2等参照)。
これらの油圧破砕機の構造は、固定顎と可動顎、あるいは一対の可動顎を1ピストン油圧シリンダで開閉駆動するという点では共通している。
従って、油圧ショベル等の台車から油圧破砕機に供給される作動油の油圧・油量が既定値であることを考慮すると、油圧破砕機の性能は、油圧シリンダの仕様(出力・ストローク等)、可動顎の支点と油圧シリンダの支点間の距離、及び可動顎の支点とツース間の距離の関係でほぼ決定される。
油圧破砕機には下記の性能が求められている。
(1)破砕力が強力であること。
(2)軽量・コンパクトであること。
(3)開口幅が大きいこと。
(4)可動顎の開閉速度が速いこと。
これらの性能を高次元で満たす油圧破砕機が、高性能な破砕機といえるが、前述の通り油圧ショベル等の台車から油圧破砕機に供給される作動油の油圧・油量は既定値であるため、上記(1)〜(4)の性能の要求は互いに相反する課題となる。
例えば、図8に示すような、固定顎51と可動顎52とを備え、油圧シリンダ53を使用する油圧破砕機では、破砕力をより大きくするために、油圧シリンダ53の有効受圧面積を増して出力を上げると、油圧シリンダ53自体が大型化し、質量が増加する。また、油圧シリンダ53を収める破砕機外筐54も大型化し、さらなる質量増となりコンパクトでなくなる。さらに、油圧シリンダ53の1ストロークに要する油量も増加するため、可動顎52の開閉速度が低下する。しかも、油圧シリンダ53が大型化するため、可動顎52との干渉等、破砕機設計上の自由度も低下してしまう。
可動顎52の支点Pと油圧シリンダ53の支点Q間の距離Sを増すと、てこの原理により、破砕力がより大きくなるが、油圧破砕機の可動顎52を完全に開口させるために、油圧シリンダ53のストローク及び油圧シリンダ53の全長を伸ばさなければならない。従って、油圧シリンダ53の有効受圧面積を増した場合と同様の問題が生じる。
可動顎52の支点Pとツース55間の距離を減少させると軽量化・コンパクト化できるが、開口幅Wが減少する。
油圧破砕機の開口幅Wの大きさを求めれば、破砕力、軽量化・コンパクト化、あるいは開閉速度が犠牲になり、軽量化・コンパクト化や可動顎52の開閉速度の向上を求めれば、破砕力あるいは開口幅Wが犠牲になることは避けられない。
ところで、油圧破砕機を使用する破砕作業では、先ず被破砕物を銜えやすいように破砕機を被破砕物よりも大きく開口し、そこから可動顎52を閉じていき被破砕物を銜える。被破砕物を銜えたら、可動顎52をさらに閉側へ作動させて被破砕物を破砕する。
この行程中で、被破砕物を銜えるまでは、油圧シリンダ53は軽負荷であり、破砕が行われない無駄な時間となっている。
この無駄な時間をできるだけ短くするためには、軽負荷時の可動顎52の閉じ速度、即ち油圧シリンダ53の伸長速度は速い方が良い。軽負荷時の可動顎52の閉じ速度を速くできれば、無駄な時間が少なくなり、油圧破砕機を使用する破砕作業の能率が上がる。
そこで、軽負荷時の可動顎52の閉じ速度、即ち油圧シリンダ53の伸長速度を向上させるため、従来の油圧破砕機では、いわゆる増速バルブが広く使用されている。この増速バルブは、軽負荷時に油圧シリンダ53を伸長させる場合に限り、油圧シリンダ53の伸油室56と縮油室57との間で油路を連通させる(特許文献3参照)。
つまり、油圧シリンダ53の伸油室56と縮油室57の受圧面積の差を利用して、縮油室57から流出する作動油を伸油室56に還流させることにより、伸油室56に流入する作動油の油量を、油圧ショベル等の台車から供給される作動油の油量と縮油室57から伸油室56に還流させる油量の和とする。その結果、油圧シリンダ53の伸長速度が速くなる。
なお、油圧破砕機が被破砕物を破砕する重負荷時あるいは油圧シリンダ53の縮小時は、伸油室56と縮油室57との間の油路は遮断され、油圧シリンダ53の性能を100%発揮できるようになっている。
しかし、縮油室57の容積、即ち還流される油量は油圧シリンダ53のピストンロッド58の径によって規制されている。油圧シリンダ53の強度上、ピストンロッド58はある程度の径が必要である。しかも、仮にピストンロッド58の径を細くして縮油室57の容積を増し、油圧シリンダ53の伸長速度を速くしたとしても、縮油室57の容積が増大しているため、油圧シリンダ53の縮小速度は遅くなってしまう。つまり、増速バルブによる油圧シリンダ53の伸長速度、即ち油圧破砕機の可動顎52の閉じ速度の向上には限界がある。
特開平09−060310号公報 特開平11−131824号公報 特開平10−266587号公報
本発明は、油圧破砕機における上記問題を解決するものであって、油圧破砕機の所要の性能を向上させたとき、他の性能に与える悪影響を最小限に抑えることのできる、より高性能な油圧破砕機を提供することを目的とする。また、軽負荷時の可動顎の閉じ速度を速くして破砕作業の能率を向上させる油圧破砕機を提供することを目的とする。
本発明の油圧破砕機は、破砕機外筐に連続して形成された固定顎と破砕機外筐に開閉自在に軸支された可動顎、あるいは破砕機外筐に開閉自在に軸支された一対の可動顎、及び可動顎を開閉駆動する油圧シリンダを備えた油圧破砕機であって、可動顎を開閉駆動する油圧シリンダが2つの伸油室を有する2ピストン油圧シリンダである。
2ピストン油圧シリンダは、他分野では使用例が認められ、その構造は既知であって、前面が開放された外シリンダと、この外シリンダに摺動自在に嵌挿された内シリンダとから成り、内シリンダのピストンロッドが外シリンダの後壁に接続されていて、外シリンダの後壁と内シリンダの後壁との間に第一の伸油室、内シリンダのピストンヘッド側に第二の伸油室、内シリンダのピストンロッド側に縮油室が形成されている。内シリンダのピストンロッドには、第二の伸油室へ作動油を供給する油路と、縮油室へ作動油を供給する油路とが設けられている。
2ピストン油圧シリンダは、油圧破砕機用としては全く想定されていなかったものであるが、本発明者は、研究を重ねた結果油圧破砕機における2ピストン油圧シリンダの有効性を見出し、上記課題を解決した。
2ピストン油圧シリンダは、伸長側出力を決定する有効受圧面積が第一の伸油室と第二の伸油室の各断面積の和となり、同じ外径で且つ同じ供給圧力の1ピストン油圧シリンダと比較すると、油圧シリンダ全長は同等で、構造が複雑になる分いくらか質量増となり、油圧シリンダの伸長速度は遅くなるが、強大な伸長側出力を得ることができる。
従って、破砕機の破砕力を強化する場合、1ピストン油圧シリンダの有効受圧面積を増加させるのに比べて、破砕機外筐が大型化せず、設計の自由度も大きくなる。
破砕力を同等にする場合は、シリンダ外径、破砕機外筐が小さくなるので、軽量化・コンパクト化できる。可動顎の支点と油圧シリンダの支点間の距離を短くして開口幅を拡大することもできる。
可動顎の閉作動中の油圧シリンダの負荷が軽負荷であるとき、油圧シリンダの2つの伸油室の何れか一方と、縮油室に圧油を供給する縮作動回路とを連通させる連通回路を設けると、軽負荷で可動顎を閉作動させるとき縮油室から流出する作動油を伸油室に還流させると共に、縮作動回路から作動油を伸油室に補給できるので、伸長速度が速くなる。
従って、軽負荷時の可動顎の閉じ速度が速くなり、油圧破砕機を使用する破砕作業の能率が向上する。
本発明によれば、油圧破砕機の所要の性能を向上させたとき、他の性能に与える悪影響を最小限に抑えてことができ、より高性能な油圧破砕機が得られる。また、軽負荷時の可動顎の閉じ速度を速くして破砕作業の能率を向上させることができる。
図1は本発明の実施の一形態を示す油圧破砕機の構成図、図2は油圧シリンダの構成図、図3は軽量化した油圧破砕機を示す構成図、図4は、開口幅を拡大化した油圧破砕機を示す構成図、図5は連通回路の一例を示す回路図、図6は連通回路の他の例を示す回路図である。
この油圧破砕機は、破砕機外筐4に連続して形成された固定顎1と破砕機外筐4に開閉自在に軸支された可動顎2、及び可動顎2を開閉駆動する油圧シリンダ3を備えおり、破砕機外筐4の基端部を油圧ショベルのアーム(図示略)に取付けて使用する。
固定顎1と可動顎2の先端には破砕用のツース5が取付けられている。
この油圧破砕機は、固定顎1、可動顎2、破砕機外筐4の外形寸法、開口幅W、油圧シリンダ3の外径D、油圧ショベルから供給される作動油の油圧、油量等の条件は、図8に示す従来の油圧破砕機と同等であるが、より強大な破砕力を発生させるため、油圧シリンダ3には、2ピストン油圧シリンダが用いられている。
この油圧シリンダ3は、図2に示すように、前面が開放された外シリンダ6と、この外シリンダ6に摺動自在に嵌挿された内シリンダ7とから成り、内シリンダ7のピストンロッド8が外シリンダ6の後壁6Bに接続されていて、外シリンダ6の後壁6Bと内シリンダ7の後面7Bとの間に第一の伸油室11、内シリンダ7のピストンヘッド9側に第二の伸油室12、内シリンダ7のピストンロッド8側に縮油室13が形成されている。
油圧シリンダ3は、外シリンダ6が中間トラニオンで破砕機外筐4に回動自在に支持されており、内シリンダ7の先端が可動顎2に連結されている。
油圧シリンダ3には、油圧ショベル側の油圧源(図示略)から伸作動回路16と縮作動回路17によって作動油が供給される。伸作動回路16は途中で分岐され、その一方に接続された伸油路21が第一の伸油室11、他方に接続された伸油路22が内シリンダ7のピストンロッド8内を通って第二の伸油室12に連通する。縮作動回路17に接続された縮油路23は内シリンダ7のピストンロッド8内を通って縮油室13に連通している。
油圧シリンダ3は、伸長側出力を決定する有効受圧面積が第一の伸油室11と第二の伸油室12の各断面積の和となり、同じ外径Dの1ピストン油圧シリンダと比較すると、大きな伸長側出力を得ることができ、強大な破砕力が発揮される。
なお、油圧シリンダ3は、1ピストン油圧シリンダに比べると構造が複雑になる分いくらか質量増となるが、1ピストン油圧シリンダの有効受圧面積を増加させて出力を大きくする場合にも油圧シリンダの質量は増加するので、この点については大差はない。
また、有効受圧面積が増加するので油圧シリンダ3の伸長速度は遅くなり可動顎2の開閉速度が低下するが、1ピストン油圧シリンダの有効受圧面積を増加させて出力を大きくする場合にも開閉速度は低下するので、この点についても差異はない。
しかし、この油圧破砕機では、油圧シリンダ3を収める破砕機外筐4を大型化する必要がないので、破砕機外筐4の質量は増加しない。油圧シリンダ3の外径Dに変化がないので、設計の自由度も維持されている。
このように、油圧破砕機の破砕力を向上させる場合、全体としての質量増が少なく抑えられ有利である。
従来の1ピストン油圧シリンダを用いた油圧破砕機と同等の破砕力、開口幅を保って、軽量化を図る場合には、図3に示すように、可動顎2の支点Pと油圧シリンダ3の支点Q間の距離Sを短くする。油圧シリンダ3は前述の通り同じ外径Dでは1ピストン油圧シリンダより出力が大きいので、可動顎2の支点Pと油圧シリンダ3の支点Q間の距離Sを短くしても、破砕力を同等に保つことが可能である。
可動顎2の支点Pと油圧シリンダ3の支点Q間の距離Sを短くできれば、同等の開口幅Wを得るための油圧シリンダ3のストロークも短くて済むので、油圧シリンダ3の全長も短くできる。
油圧シリンダ3の全長が短くなるので、2ピストン油圧シリンダにしたことによる油圧シリンダ3自体の質量増は相殺される。そして、油圧シリンダ3の全長が短縮されることで、破砕機外筐4が小型化できるので、油圧破砕機全体としては軽量化が実現される。
軽量化を図る場合には、可動顎2の支点Pと油圧シリンダ3の支点Q間の距離Sを短くする代わりに、油圧シリンダ3の外径Dを細くしてもよい。2ピストン油圧シリンダにしたことで、油圧シリンダ3の外径Dを細くしても破砕力を同等に保つことができる。
油圧破砕機の全幅は、油圧シリンダ3を収める必要上、油圧シリンダ3の外径Dに左右される。従って、油圧シリンダ3の外径Dを細くすれば、油圧破砕機の全幅を狭く抑えて軽量化することが可能となる。
従来の1ピストン油圧シリンダを用いた油圧破砕機と同等の固定顎1、可動顎2、破砕機外筐4の外形寸法と破砕力を保って、開口幅Wの拡大を図る場合には、図4に示すように、可動顎2の支点Pと油圧シリンダ3の支点Q間の距離Sを短くする。油圧シリンダ3は同じ外径Dで1ピストン油圧より出力が大きいので、可動顎2の支点Pと油圧シリンダ3の支点Q間の距離Sを短くしても、破砕力を同等に保つことが可能であるのは前述の通りである。
可動顎2の支点Pと油圧シリンダ3の支点Q間の距離Sを短くして、油圧シリンダ3のストロークを同等に保つと、大きな開口幅Wが実現される。
この油圧破砕機において、油圧シリンダ3の第一の伸油室11と縮作動回路17との間には、可動顎2の閉作動(油圧シリンダ3の伸長)中の油圧シリンダ3の負荷が軽負荷であるときに連通する連通回路18が設けられている。第一の伸油室11と縮作動回路17との間が連通するとき、伸作動回路16と伸油路21との間の連通は遮断される。
可動顎2の閉作動中の油圧シリンダ3の負荷が重負荷であるとき、あるいは可動顎2の開作動(油圧シリンダ3の縮小)時は、第一の伸油室11と縮作動回路17との間の連通は遮断され、伸作動回路16と伸油路21間が連通する。
上記の機能は具体的には、例えば、図5や図6に示す回路によって実現できる。
図5の連通回路18には、パイロットチェック弁31とパイロット切替弁32が設けられており、パイロットチェック弁31のパイロット油路33は伸作動回路16に接続され、パイロット切替弁32のパイロット油路34はシャトル弁35を介して、伸作動回路16と縮作動回路17に接続されている。そして、パイロット切替弁32の切替えにより伸作動回路16あるいは縮作動回路17が伸油路21と接続されるようになっている。
可動顎2の閉作動(油圧シリンダ3の伸長)の際には、伸作動回路16に油圧ショベル側から5MPa程度の圧油が供給される。パイロット切替弁32は10MPaで切替わるようにばね力が調整されており、油圧シリンダ3の負荷が軽負荷である間は、図示の通り縮作動回路17と伸油路21が連通している。
伸作動回路16から供給された圧油は、第二の伸油室12に流入し、内シリンダ7を前進させる。同時に、縮油室13内の作動油が縮油路23へ流出し、この流出した作動油は連通回路18を通って負圧状態にある第一の伸油室11に流入する。
縮油室13と第一の伸油室11には容積差があり、縮油室13から流出した作動油だけでは第一の伸油室11を満たすことができないので、この不足分は油圧ショベル側の油圧源から縮作動回路17を経由して供給される。このために油圧ショベル側の油圧源は縮作動回路17へ作動油を供給できる構造でなければならない。
油圧シリンダ3の負荷が軽負荷である間は、油圧シリンダ3を伸長させるのに、伸作動回路16から第二の伸油室12のみに圧油を供給すればよいので、可動顎2の閉じ速度が速くなる。
なお、伸作動回路16から第一の伸油室11に圧油を供給し、縮油室13内の作動油が第二の伸油室12へ流入するように構成しても、可動顎2の閉じ速度を速くできることは勿論である。
可動顎2が被破砕物を噛み破砕が開始されると、油圧シリンダ3の負荷が重負荷になり伸作動回路16の油圧が上昇するので、パイロット切替弁32が切替えられて伸油路21と縮作動回路17との間の連通は遮断され、伸作動回路16と伸油路21が連通する。
そこで、伸作動回路16から供給された圧油は、第一の伸油室11と第二の伸油室12の双方に流入して内シリンダ7を前進させる。縮油室13内の作動油は縮油路23へ流出し、この流出した作動油は縮作動回路17を通って油圧ショベル側に戻る。
よって、油圧シリンダ3が性能を100%発揮できるようになり、油圧破砕機は強力な破砕が可能となる。
可動顎2の開作動(油圧シリンダ3の縮小)の際には、縮作動回路17には20MPa程度の圧力が発生するので、縮作動回路17と伸油路21との間は遮断された状態が維持される。縮作動回路17から供給された圧油は、縮油室13に流入し内シリンダ7を後退させる。第一の伸油室11と第二の伸油室12内の作動油は流出し、伸作動回路16を通って油圧ショベル側に戻る。可動顎2の開作動が終了すると、再び縮作動回路17と伸油路21が連通する。
図6の連通回路18には、パイロット切替弁42とチェック弁43が設けられており、パイロット切替弁42のパイロット油路44は、連通回路18の縮作動回路17側に接続されている。また、伸作動回路16と伸油路21との間にはシーケンス弁45が設けられている。そして、シーケンス弁45とパイロット切替弁42の切替えにより伸作動回路16あるいは縮作動回路17が伸油路21と接続されるようになっている。
可動顎2の閉作動(油圧シリンダ3の伸長)の際には、伸作動回路16に油圧ショベル側から5MP程度の圧油が供給される。シーケンス弁45は10MPaで開くようにばね力が調整されており、油圧シリンダ3の負荷が軽負荷である間は、パイロット切替弁42のパイロット油路44は負圧状態であるので、図示の通り縮作動回路17と伸油路21が連通している。
伸作動回路16から供給された圧油は、第二の伸油室12に流入し、内シリンダ7を前進させる。同時に、縮油室13内の作動油が縮油路23へ流出し、この流出した作動油は連通回路18を通って負圧状態にある第一の伸油室11に流入する。
縮油室13と第一の伸油室11には容積差があり、縮油室13から流出した作動油だけでは第一の伸油室11を満たすことができないので、この不足分は油圧ショベル側の油圧源から縮作動回路17を経由して供給される。このために油圧ショベル側の油圧源は縮作動回路17へ作動油を供給できる構造でなければならない。
油圧シリンダ3の負荷が軽負荷である間は、油圧シリンダ3を伸長させるのに、伸作動回路16から第二の伸油室12のみ圧油を供給すればよいので、可動顎2の閉じ速度が速くなる。
可動顎2が被破砕物を噛み破砕が開始されると、油圧シリンダ3の負荷が重負荷になり伸作動回路16の油圧が上昇してシーケンス弁45が開き、伸作動回路16と伸油路21が連通する。
そこで、伸作動回路16から供給された圧油は、第一の伸油室11と第二の伸油室12の双方に流入して内シリンダ7を前進させる。このとき、チェック弁43によって伸作動回路16から連通回路18側への作動油の流れは阻止される。
縮油室13内の作動油は縮油路23へ流出し、この流出した作動油は縮作動回路17を通って油圧ショベル側に戻る。
よって、油圧シリンダ3が性能を100%発揮できるようになり、油圧破砕機は強力な破砕が可能となる。
可動顎2の開作動(油圧シリンダ3の縮小)の際には、パイロット切替弁42は直ちに切替えられ、縮作動回路17と伸油路21との間は遮断された状態が維持される。縮作動回路17から供給された圧油は、縮油室13に流入し内シリンダ7を後退させる。第一の伸油室11と第二の伸油室12内の作動油は流出し、伸作動回路16を通って油圧ショベル側に戻る。
油圧シリンダ3が軽負荷で伸長する状態になれば、再び縮作動回路17と伸油路21が連通する。
ところで、図5、図6の構成では、前述のように、可動顎2の閉作動(油圧シリンダ3の伸長)の際に油圧シリンダ3の負荷が軽負荷である間は、伸作動回路16から供給された圧油は、第二の伸油室12に流入し、同時に、縮油室13内の作動油が縮油路23へ流出し、この流出した作動油は連通回路18を通って負圧状態にある第一の伸油室11に流入する。
そして、縮油室13と第一の伸油室11には容積差があり、縮油室13から流出した作動油だけでは第一の伸油室11を満たすことができないので、この不足分は油圧ショベル側の油圧源から縮作動回路17を経由して供給される。このために油圧ショベル側の油圧源は縮作動回路17へ作動油を供給できる構造でなければならない。
通常、油圧ショベル側の油圧源は、そのタンクラインから縮作動回路17へ作動油を負圧供給するのに問題はない。しかし、油圧ショベル側からの作動油の負圧供給が十分に行えないような場合には、図7に示すように、伸作動回路16と縮作動回路17との間に油溜め46を設けると良い。油溜め46の伸作動回路16側にパイロットチェック弁47、縮作動回路17にはチェック弁48を設ける。
この油溜め46には、油圧シリンダ3が縮小するとき、作動油が伸作動回路16から流入して貯留される。油圧シリンダ3が軽負荷で伸長するときには、貯留されていた作動油が縮作動回路17に流出し、連通回路18を通って負圧状態にある第一の伸油室11に供給される。
なお、配管内に蓄圧されると油圧破砕機が不意に作動するおそれがあるため、油溜め46には、アキュムレータのような蓄圧容器ではなく、単に作動油を貯留するだけのもの、例えば、大気開放された単動ピストン型のシリンダ等を用いる。
油圧シリンダ3に2ピストン油圧シリンダを用い、上記の連通回路18を設けた場合と、1ピストン油圧シリンダ、例えば図8の油圧シリンダ53を用いて従来の増速バルブを設けた場合を比較すると、軽負荷閉作動時に縮油室13,57内の作動油を伸油室11,56に還流させる点では共通である。
両油圧シリンダの出力とストロークが同等であれば、両油圧シリンダの伸油室の容積は等しく、また、経験上2ピストン油圧シリンダの第二の伸油室の容積は1ピストン油圧シリンダの縮油室の容積とほぼ同等にできる。
1ピストン油圧シリンダ53において、伸作動回路から伸油室56へ1ストロークに供給される作動油量は、縮油室57の容積より多い。
つまり、伸作動回路16から供給すべき作動油量は、2ピストン油圧シリンダの方が少なくて済む。これは、伸作動回路16以外に縮作動回路17から供給すべき作動油量が増加することであり、これを実現するためには、第二の伸油室12にはより高圧の作動油を供給する必要がある。
一般的に、油圧ショベル等から伸作動回路に供給される作動油量は圧力の上昇により減少するが、実際の油圧破砕機の可動顎の閉作動の圧力レンジでは、圧力の上昇による供給油量の減少率はわずかであり、伸作動回路から供給すべき作動油量が少なくて済むことによる効果の方が大きい。
その結果、油圧シリンダ3は軽負荷時の伸長速度が速く、重負荷時の力が強い。即ち可動顎2の閉じ速度が速くなり、強力な破砕が可能で油圧破砕機を用いた破砕作業の能率が向上する。
本発明の実施の一形態を示す油圧破砕機の構成図である。 油圧シリンダの構成図である。 軽量化した油圧破砕機を示す構成図である。 開口幅を拡大化した油圧破砕機を示す構成図である。 連通回路の一例を示す回路図である。 連通回路の他の例を示す回路図である。 油溜めを設けた例を示す回路図である。 従来の油圧破砕機の構成図である。
符号の説明
1 固定顎
2 可動顎
3 油圧シリンダ
4 破砕機外筐
5 ツース
6 外シリンダ
7 内シリンダ
8 ピストンロッド
9 ピストンヘッド
11 伸油室
12 伸油室
13 縮油室
16 伸作動回路
17 縮作動回路
18 連通回路
31 パイロットチェック弁
32 パイロット切替弁
42 パイロット切替弁
43 チェック弁
45 シーケンス弁

Claims (2)

  1. 破砕機外筐に連続して形成された固定顎と破砕機外筐に開閉自在に軸支された可動顎、あるいは破砕機外筐に開閉自在に軸支された一対の可動顎、及び可動顎を開閉駆動する油圧シリンダを備えた油圧破砕機であって、
    可動顎を開閉駆動する油圧シリンダが2つの伸油室を有する2ピストン油圧シリンダであることを特徴とする油圧破砕機。
  2. 可動顎の閉作動中の油圧シリンダの負荷が軽負荷であるとき、油圧シリンダの2つの伸油室の何れか一方と、縮油室に圧油を供給する縮作動回路とを連通させる連通回路を設けたことを特徴とする請求項1記載の油圧破砕機。

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