JP2005340443A - 電子部品収納用パッケージおよび磁気センサ装置 - Google Patents

電子部品収納用パッケージおよび磁気センサ装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2005340443A
JP2005340443A JP2004156192A JP2004156192A JP2005340443A JP 2005340443 A JP2005340443 A JP 2005340443A JP 2004156192 A JP2004156192 A JP 2004156192A JP 2004156192 A JP2004156192 A JP 2004156192A JP 2005340443 A JP2005340443 A JP 2005340443A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electronic component
main surface
magnetic
wiring conductor
recess
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2004156192A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4637505B2 (ja
Inventor
Koichi Hirayama
浩一 平山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Corp filed Critical Kyocera Corp
Priority to JP2004156192A priority Critical patent/JP4637505B2/ja
Publication of JP2005340443A publication Critical patent/JP2005340443A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4637505B2 publication Critical patent/JP4637505B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Structures Or Materials For Encapsulating Or Coating Semiconductor Devices Or Solid State Devices (AREA)
  • Hall/Mr Elements (AREA)

Abstract

【課題】 長期にわたって安定して磁気記録媒体の検知、識別を行うことが可能で長期信頼性に優れるとともに、薄型化が容易な電子部品収納用パッケージおよび磁気センサ装置を提供すること。
【解決手段】 電子部品収納用パッケージ9は、一方主面の中央部に形成された凹部1aに磁界の変化を検出する電子部品5が収納されるセラミックスから成る絶縁基体1と、凹部1aの底面に形成された電極パッド2と、凹部1aの底面から絶縁基体1の一方主面の外周部に導出された配線導体3と、絶縁基体1の一方主面の外周部に形成され、配線導体3に電気的に接続された接続パッド4とを具備し、絶縁基体1は、他方主面の表面の算術平均粗さが0.5μm以下である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、磁界の変化を検知する電子部品を収納するための電子部品収納用パッケージ、およびその電子部品収納用パッケージに電子部品を収納するとともに電子部品の下方に永久磁石を配置して成る磁気センサ装置に関する。
切符等の自動販売機や、ATM(Automated Teller Machine:現金自動支払預入機)等の、磁気記録媒体、例えば磁性粉末を印刷用インク中に混合した紙幣を自動的に検知し、識別する機能を要求される機器においては、磁気記録媒体を自動的に検知し識別するための装置として磁気センサ装置が使用されている。
磁気センサ装置は、一般に、磁界の変化を検知する電子部品を、磁界を発生させる永久磁石(鉄系磁石、フェライト系磁石等)とともに、電子部品収納用パッケージ(以下、パッケージともいう)に収納することにより形成されている。
この場合のパッケージとして、従来一般的に使用されていたものは、樹脂等の電気絶縁材料から成り、一方主面に磁石を搭載するための磁石搭載部が形成され、他方主面に電子部品の搭載部が形成された基板と、基板の搭載部から一方主面等にかけて導出された配線導体と、表面に耐磨耗加工を施した金属材料から成り、基板の他方主面の外周部に接合され搭載部を覆う蓋体とを具備する構造である。
このパッケージの搭載部に、In−Sb,In−As,Ge−Si等から成り、磁界の変化を検知する電子部品を搭載するとともに、その電極を配線導体の露出部分にボンディングワイヤ等を介して電気的に接続し、基板の他方主面に磁石を樹脂接着材等を介して搭載固定した後、蓋体で電子部品を覆って気密封止することにより磁気センサ装置が完成する。
この磁気センサ装置の蓋体の上面に沿って磁気記録媒体を移動させると、磁気記録媒体が永久磁石の発生する磁界中を移動することになり、移動にともなって磁界に変化が生じ、この磁界の変化を電子部品で検知することにより、磁気記録媒体の検知、識別、例えば紙幣の種別の確認等が行われる。
磁気記録媒体は、移送用のベルト(無端ベルト)等に乗った状態で移送され、移送用ベルトの移送面と同じ高さに配置された磁気センサ装置の蓋体の上面に順次送り込まれる。
なお、蓋体を耐磨耗加工を施した金属材料等で形成するのは、蓋体の表面を極力平滑な面として、磁気記録媒体がスムーズに移動できるようにすることや、蓋体を導電性として、磁界の変化にともなう誘導ノイズが生じることを防ぎ、識別間違いを防ぐこと等のためである。
特開1998−227845号公報 特許1995−244141号公報
しかしながら、上記従来のパッケージおよび磁気センサ装置においては、蓋体が金属材料で形成されているため、使用する間に磁気記録媒体との接触により蓋体の上面が磨耗しやすく、長期にわたって安定して使用することが難しいという問題があった。
また、電子部品を気密封止するとともに、電子部品の電極を配線導体に接続するボンディングワイヤのループ高さ等を確保するために、電子部品の上面と蓋体との間に一定の距離を確保する必要があること、蓋体の変形を防止して蓋体上面を長期にわたって滑らかに磁気記録媒体が移動できるようにするために、蓋体の厚さをある程度厚くして剛性を確保する必要があること等から、薄型化が難しいという問題もあった。
本発明は上記従来の問題に鑑みて完成されたものであり、その目的は、長期にわたって安定して磁気記録媒体の検知、識別を行うことが可能で長期信頼性に優れるとともに、薄型化が容易な電子部品収納用パッケージおよび磁気センサ装置を提供することにある。
本発明の電子部品収納用パッケージは、一方主面の中央部に形成された凹部に磁界の変化を検出する電子部品が収納されるセラミックスから成る絶縁基体と、前記凹部の底面に形成された電極パッドと、前記凹部の底面から前記絶縁基体の一方主面の外周部に導出された配線導体と、前記絶縁基体の一方主面の外周部に形成され、前記配線導体に電気的に接続された接続パッドとを具備しており、前記絶縁基体は、他方主面の表面の算術平均粗さが0.5μm以下であることを特徴とする。
また、本発明の電子部品収納用パッケージは好ましくは、前記絶縁基体は、前記他方主面と側面との間の角部に断面形状が曲率半径が0.05乃至1mmの円弧状である面取り部が形成されていることを特徴とする。
また、本発明の電子部品収納用パッケージは好ましくは、前記絶縁基体は、前記他方主面と側面との間の角部に幅が0.05乃至1mmの面取り部が形成されていることを特徴とする。
また、本発明の電子部品収納用パッケージは好ましくは、前記配線導体は、非磁性金属のメタライズ層から成ることを特徴とする。
また、本発明の電子部品収納用パッケージは好ましくは、前記凹部は、内側面に磁性金属層が形成されていることを特徴とする。
また、本発明の電子部品収納用パッケージは好ましくは、前記配線導体は、前記凹部の底面に露出している部位にリンの含有率が3乃至10質量%のニッケルめっき層が被着されていることを特徴とする。
本発明の磁気センサ装置は、前記凹部に収納されるとともに電極が前記電極パッドに電気的に接続された前記電子部品と、前記電子部品の下方に配置された永久磁石とを具備しており、前記絶縁基体の前記他方主面に沿って移動する磁気記録媒体の磁気情報を前記永久磁石と前記磁気情報との間に生じる磁界の変化を前記電子部品によって検出することを特徴とする。
本発明の電子部品封止用パッケージによれば、一方主面の中央部に形成された凹部に磁界の変化を検出する電子部品が収納されるセラミックスから成る絶縁基体と、凹部の底面に形成された電極パッドと、凹部の底面から絶縁基体の一方主面の外周部に導出された配線導体と、絶縁基体の一方主面の外周部に形成され、配線導体に電気的に接続された接続パッドとを具備しており、絶縁基体は、他方主面の表面の算術平均粗さが0.5μm以下であることから、例えば電子部品の下面に取着する等の手段で電子部品の下方に永久磁石を配置して磁界を発生させ、その磁界の変化を電子部品により検知する際に、絶縁基体の他方主面に沿って紙幣等の磁気記録媒体を移動させたときに、電子部品により磁気記録媒体の検知、識別を安定的に行うことができる。
即ち、絶縁基体がセラミックスから成ることから、金属材料に比べて耐摩耗性を高くすることができるため、長期にわたって絶縁基体が磨耗することなく、磁気記録媒体を安定して移動させることができる。また、絶縁基体の他方主面の表面の算術平均粗さ(Ra)が0.5μm以下と平滑であることから、他方主面に沿って磁気記録媒体がスムーズに移動することができ、磁気記録媒体の検知、識別を精度よく行うことができる。
また、電極パッドが絶縁基体の凹部の底面に形成され、電子部品の主面に形成されている電極を電極パッドに半田等を介して直接接続することができるため、ボンディングワイヤのループ高さを確保すること等を考慮する必要がないこと、絶縁基体の他方主面に磁気記録媒体を直接接触させつつ移動させて検知、識別を行わせることができること等から、磁気センサ装置の薄型化を容易とすることもできる。
また、本発明の電子部品封止用パッケージは好ましくは、絶縁基体は、他方主面と側面との間の角部に断面形状が曲率半径が0.05乃至1mmの円弧状である面取り部が形成されていることから、移送用ベルト等に乗って移送されてきた磁気記録媒体が絶縁基体の角部に引っかかるようなことがなく、面取り部の表面に沿ってスムーズに絶縁基体の他方主面に沿って移動させることができる。
また、本発明の電子部品封止用パッケージは好ましくは、絶縁基体は、他方主面と側面との間の角部に幅が0.05乃至1mmの面取り部が形成されていることから、移送用ベルト等に乗って移送されてきた磁気記録媒体が絶縁基体の角部に引っかかるようなことがなく、面取り部の表面に沿ってスムーズに絶縁基体の他方主面に沿って移動させることができる。
また、本発明の電子部品封止用パッケージは好ましくは、配線導体は、非磁性金属のメタライズ層から成ることから、磁気検知電気信号が伝送される配線導体が磁界中に存在することに起因して、磁界に変化が生じることをより効果的に防止し、磁気記録媒体の検知、識別をより高精度に行うことができる。
また、セラミックスから成る絶縁基体と、メタライズ層から成る配線導体とは、例えば、絶縁基体と成る未焼成のセラミックグリーンシートにメタライズ層となる金属ペーストを塗布しておくことにより、同時焼成で形成することができるため、絶縁基体と配線導体との接合を強固なものとすることができ、長期信頼性をより一層優れたものとすることができる。
また、本発明の電子部品収納用パッケージは好ましくは、凹部の内側面に磁性金属層が形成されていることから、外部からの電波による誘導ノイズ等のノイズが、凹部の内側面の磁性金属層で遮断され、電子部品に生じることをより効果的に防止することができ、より精度よく磁気記録媒体の検知、識別を行わせることができる。
また、本発明の電子部品収納用パッケージは好ましくは、配線導体は、凹部の底面に露出している部位にリンの含有率が3乃至10質量%のニッケルめっき層が被着されていることから、ニッケルめっき層により、電極パッドに対する半田濡れ性等を向上させることができ、電子部品の電極を電極パッドに半田を介してより確実に電気的に接続することができる。また、ニッケルめっき層のリンの含有率が3乃至10質量%であり、リン成分の作用によりニッケルめっき層の結晶性を低下させて非磁性とすることができる。その結果、電極パッドを、より一層電極との電気的接続が確実で半田濡れ性が良好であるとともに磁性が小さいものとすることができ、磁界の変化に応じて電子部品で発生した電気信号にノイズ等を生じさせることなく、より確実に外部の電気回路に電気信号を伝送することができる。
本発明の磁気センサ装置は、上記本発明の構成の電子部品収納用パッケージと、凹部に収納されるとともに電極が電極パッドに電気的に接続された電子部品と、電子部品の下方に配置された永久磁石とを具備しており、絶縁基体の他方主面に沿って移動する磁気記録媒体の磁気情報を永久磁石と磁気情報との間に生じる磁界の変化を電子部品によって検出することから、長期にわたって安定して磁気記録媒体の検知、識別を行うことが可能な、長期信頼性に優れた磁気センサ装置を提供することができる。
本発明の電子部品収納用パッケージおよび磁気センサ装置を添付の図面に基づき詳細に説明する。図1は本発明のパッケージおよび磁気センサ装置の実施の形態の一例を示す断面図である。図1において、1は絶縁基体、2は電極パッド、3は配線導体、4は接続パッドである。これら絶縁基体1、電極パッド2、配線導体3および接続パッド4により主にパッケージ9が構成される。
絶縁基体1は、酸化アルミニウム質焼結体,ガラスセラミック焼結体,窒化アルミニウム質焼結体,ムライト質焼結体等のセラミックスにより形成される。また絶縁基体1は、一方主面に電子部品5を収容するための凹部1aが形成され、凹部1aの底面には電子部品5の搭載部1bが形成されている。
このような絶縁基体1は、例えば酸化アルミニウム質焼結体から成る場合、酸化アルミニウム,酸化ケイ素等の原料粉末を有機溶剤,バインダとともにシート状に成形し複数枚のグリーンシートを得て、これに適当な孔あけ加工を施すとともに上下に積層し、約1600℃で焼成することにより製作される。
電子部品5は、永久磁石が発生する磁界の外部磁気による変化を検知し、その変化に応じて電気信号を発信する機能を有している。この電気信号は、後述するように、電極パッド2や配線導体3、接続パッド4を介して外部の電気回路(図示せず)に伝送される。
磁界の変化を検知する磁気検出素子としての電子部品5は、In−Sb,In−As,Ge−Si等の電子移動度の大きい半導体材料から成る。また、電子部品5は主面に電極(図示せず)が形成されている。
また絶縁基体1は、搭載部1bから一方主面の外周部に配線導体3が導出されている。また、絶縁基体1の搭載部1bには電極パッド2が形成されており、絶縁基体1の一方主面の外周部には配線導体3に電気的に接続された接続パッド4が形成されている。
これらの配線導体3、電極パッド2および接続パッド4は、電子部品5の電極を絶縁基体1の外部に導出し、外部電気回路に電気的に接続する導電路として機能する。
搭載部1bに搭載された電子部品5の電極を、半田6等の導電性材料を介して電極パッド2に電気的に接続し、接続パッド4を外部電気回路の所定部位に半田6等を介して電気的に接続することにより、電子部品5の電極が、電極パッド2、配線導体3および接続パッド4を介して外部電気回路に電気的に接続され、電子部品5から外部電気回路に電気信号が伝送される。
これらの配線導体3、電極パッド2および接続パッド4は、タングステンやモリブデン,銅,銀,パラジウム等の金属材料により形成される。配線導体3、電極パッド2および接続パッド4は、例えば生産性を考慮して好ましくは同じ金属材料により形成され、タングステンから成る場合、タングステンの粉末を有機溶剤,樹脂バインダとともに混練して作製した金属ペーストを、基体1となるグリーンシートにスクリーン印刷法で印刷しておくことにより形成される。
なお、配線導体3や電極パッド2,接続パッド4は、露出している表面に、ニッケル,金等のめっき層を被着させておくことが好ましい。これにより、配線導体3等の酸化腐食をより効果的に防止することができるとともに、配線導体3等に対する半田6の濡れ性等を向上させることができる。
なお、電子部品5が搭載される搭載部1bは、電子部品5を搭載した後、少なくとも電子部品5と搭載部1bの表面との間に封止樹脂7を充填して、電子部品5の電極、電極パッド2、半田6等を封止樹脂7によって被覆しておくことが好ましい。これにより、電極や電極パッド2、半田6等の酸化腐食等の劣化をより確実に長期にわたって防止することができるとともに、電子部品5と搭載部1bとの間の機械的な接続をより一層強固なものとすることができ、電子部品5の接続信頼性をより一層優れたものとすることができる。
絶縁基体1の他方主面には、磁気記録媒体に接する接触面1cが形成されており、接触面1cの表面の算術平均粗さ(Ra)は0.5μm以下である。
そして、例えば、例えば電子部品5の下面に取着する等の手段で電子部品5の下方に永久磁石(図示せず)を配置して磁界を発生させ、その磁界の変化を電子部品5により検知することができ、他方主面の接触面1cに沿って紙幣等の磁気記録媒体を移動させたときに、磁界が変化し、その磁界の変化を電子部品5で検知することにより磁気記録媒体の検知、識別を行うことができる。
磁気記録媒体を絶縁基体1の他方主面に送り込むには、例えば、絶縁基体1の他方主面と移送面が同じ高さになるようにして移送用ベルト(無端ベルト等)(図示せず)を配置し、この移送用ベルトから順次磁気記録媒体を移送して送り込むこと等の手段を用いることができる。
この場合、絶縁基体1がセラミックスから成り、金属材料に比べて耐摩耗性を高くすることができるため、接触面1cが長期にわたって磨耗することなく、磁気記録媒体を安定して移動させることができる。
また、接触面1cのRaが0.5μm以下と平滑であることから、接触面1cの表面に沿って磁気記録媒体がスムーズに移動することができ、磁気記録媒体の検知、識別を精度よく行うことができる。
接触面1cを有する絶縁基体1を成すセラミックスとしては、耐摩耗性に優れている必要があることから、酸化アルミニウム質焼結体を用いることが好ましい。
接触面1cの表面のRaを0.5μm以下とするには、例えば、機械的な研磨加工を絶縁基体1の他方主面に施す等の手段を用いることができる。
接触面1cは、表面のRaが0.5μmを超えると、検知しようとする磁気記録媒体を傷つけてしまうという不具合を生じる。
なお、接触面1cの粗さは、磁気記録媒体をスムーズに移動させる上では、Raが0.5μm以下であって小さいほど良いが、0.005μmよりも小さい場合、磁気記録媒体をスムーズに移動させる効果がそれ以上向上することはなく、かえって研磨等の加工に要する時間が長く、また加工の精度も高くする必要がある。そのため、パッケージ9の生産性を低下させてしまう。またコストも高くなる。従って、接触面1cの表面の粗さは、算術平均粗さ(Ra)で0.005〜0.5μmの範囲とすることがより好ましい。
また、本発明のパッケージ9は、電極パッド2が絶縁基体1の凹部1aの底面(搭載部1b)に形成され、電子部品5の主面に形成されている電極を電極パッド2に半田6等を介して直接接続することができるため、従来のようにボンディングワイヤのループ高さを確保すること等を考慮する必要がないこと、絶縁基体1の他方主面に磁気記録媒体を直接接触させつつ移動させて検知、識別を行わせることができること等から、このパッケージ9を用いて形成される磁気センサ装置の薄型化を容易とすることもできる。
また、本発明のパッケージ9は、絶縁基体1は、他方主面と側面との間の角部に断面形状が曲率半径が0.05乃至1mmの円弧状である面取り部1dが形成されていることが好ましい。
また、本発明のパッケージ9は、絶縁基体1は、他方主面と側面との間の角部に幅(図1のような縦断面における幅)が0.05乃至1mmの面取り1e部が形成されていることが好ましい。
上記面取り部1d,1eを形成した構成により、移送用ベルト等に乗って移送されてきた磁気記録媒体が絶縁基体1の角部に引っかかることがなく、面取り部1d,1eの表面に沿ってスムーズに絶縁基体1の他方主面に沿って移動させることができる。
面取り部1eは、研磨加工や切削加工等の加工手段で、絶縁基体1の他方主面と側面との間の角部に面取り加工を施すことにより形成される。なお、このような加工は、セラミックスから成る絶縁基体1を、グリーンシートを積層して製作する際に、そのグリーンシートの対応する角部に面取り加工を施すことにより形成してもよい。
そして、曲率半径が0.05乃至1mmの円弧状である面取り部1dを形成するか、または幅が0.05乃至1mmの面取り1e部を形成することにより、面取り部1d,1eを十分な大きさとして磁気記録媒体のスムーズな移動をより確実にすることができる。また、面取り部1d,1eの加工、形成が容易でパッケージ9の生産性を良好にすることができる。
また、本発明のパッケージ9は、配線導体3は非磁性金属のメタライズ層から成ることが好ましい。これにより、比較的弱い電気信号が伝送される配線導体3が磁界中に存在することに起因して、磁界に変化が生じることをより効果的に防止し、磁気記録媒体の検知、識別をより高精度で行うことができる。
また、セラミックスから成る絶縁基体1とメタライズ層から成る配線導体3とは、例えば、絶縁基体1と成る未焼成のセラミックグリーンシートにメタライズ層となる金属ペーストを塗布しておくことにより、同時焼成で形成することができるため、絶縁基体1と配線導体3との接合を強固なものとすることができ、長期信頼性をより一層優れたものとすることができる。
非磁性金属のメタライズ層としては、タングステンやモリブデン等の金属材料のメタライズ層を用いることができる。
また、本発明のパッケージ9は、凹部1aの内側面に磁性金属層(図示せず)が形成されていることが好ましい。これにより、凹部1a内に入り込もうとする電波等を磁性金属層で吸収、遮断することができるため、電子部品に外部からの電波による誘導ノイズ等のノイズが生じることをより効果的に防止することができ、より精度良く磁気記録媒体の検知、識別を行わせることができる。
なお、磁性金属層は、ニッケル,コバルト等の金属材料から成り、めっき法や蒸着法等により形成することができる。
また、本発明のパッケージ9は、電極パッド2は、搭載部1bに露出している部位にリンの含有率が3乃至10質量%のニッケルめっき層(図示せず)が被着されていることが好ましい。このニッケルめっき層により、電極パッド2に対する半田濡れ性等を向上させることができ、電子部品5の電極を電極パッド2に半田を介してより確実に電気的に接続することができる。
また、ニッケルめっき層のリンの含有率が3乃至10質量%であることから、リン成分の作用によりニッケルめっき層の結晶性を低下させて非磁性とすることができる。その結果、電極パッド2がより一層半田濡れ性が良好であるとともに磁性が小さいものとなり、磁界の変化に応じて電子部品5で発生した電気信号をノイズ等を生じさせることなく、より確実に外部電気回路に伝送することができる。
この場合、リンの含有率が3質量%未満では、ニッケルめっき層が磁性を有し、電気信号を伝送する際に電極パッド2部でノイズが生じ易くなり、10質量%を超えるとニッケルめっき層の内部応力が大きくなって電極パッド2に対するニッケルめっき層の接合強度が劣化する傾向がある。
なお、配線導体3および接続パッド4も、電極パッド2と同様のニッケルめっき層で被覆しておくと、より確実にノイズ等の発生を防止することができ、磁気記録媒体の検知、識別の精度をより一層高くすることができるので、より好ましい。
そして、搭載部1bに電子部品5を搭載するとともに、ろう材やガラス、樹脂接着剤等を介して搭載部1bに接合し、電子部品5の電極を電極パッド2に半田6等を介して電気的に接続し、電子部品5の下方に永久磁石を配置することにより、本発明の磁気センサ装置が構成される。
電子部品5の下方に永久磁石を配置するには、電子部品5の電極が形成されている主面と対向する主面(図1の例では下面)に永久磁石を取着する方法や、磁気センサ装置が実装される外部回路基板のうち電子部品5の下方となる部位に永久磁石を取着する方法等の方法を用いることができる。
なお、電子部品5の下方に配置された永久磁石(図示せず)は、Nd−Fe−B系,Sm−Co系等の希土類の永久磁石であり、電子部品5の主面や外部の基板等に樹脂接着剤等の接着手段により接合固定される。
永久磁石は、外部磁気と磁気的に結合する磁界を生じさせるためのものであり、電子部品5の主面への接着固定を容易かつ強固に行えるとともに外部磁気との結合が大きいNd−Fe−B系,Sm−Co系等の希土類の永久磁石が好適に用いられる。
磁気センサ装置は、接触面1cに沿って移動する磁気記録媒体の磁気情報を永久磁石と磁気情報との間に生じる磁界の変化を電子部品5によって検出する。検出された磁界の変化は、電子部品5により電気信号に変換され、配線導体3を介して外部電気回路に伝送される。伝送された電気信号により、外部電気回路が組み込まれた機器(自動販売機等)において、切符の販売等の操作が行われる。
本発明の磁気センサ装置によれば、上記構成のパッケージ9に、電子部品5と永久磁石とが搭載、収容されていることから、電子部品5が確実に気密封止されているとともに、長期にわたって安定して磁気記録媒体の検知、識別を行うことが可能な、長期信頼性に優れた磁気センサ装置を提供することができる。
また、本発明において、絶縁基体1の他方主面が凸状の円弧状等の曲面とされていてもよい。この場合、磁気記録媒体が他方主面で引っかかるようなことをさらに防止することができる。
絶縁基体1を酸化アルミニウム質焼結体で形成し、接触面1cの表面の算術平均粗さRaを表1に示すように変化させて、磁気記録媒体を接触面1cの表面に沿って移動させ、磁気記録媒体に生じる傷等の不具合の発生の有無を確認した。接触面1cの表面のRaは、表面研磨する研磨板の粗さにより調節し、Raの測定は、機械的接触により粗さを測定する一般的な表面粗さ計を用いて行なった。磁気記録媒体としては紙幣を用いた。そして、接触面1cに沿って紙幣を1000回移動させた後、紙幣の表面に磁気の読み取りに支障をきたすような傷が発生しているか否かを目視で確認した。
Figure 2005340443
表1より、接触面1cのRaが0.5μmを超えると、検知しようとする磁気記録媒体を傷つけてしまうという不具合を生じた。
それに対して、接触面1cのRaが0.5μm以下の本発明の範囲内のものでは、紙幣に傷が生じることはなかった。また、紙幣を絶縁基体1の接触面1cの表面に沿って確実にスムーズに移動させることができた。
また、絶縁基体1の接触面1cのRaが0.005〜0.5μmであれば、接触面1cの表面を研磨してRaを0.5μm以下とするための研磨費用もそれほどかからず、パッケージ9の製造コストが高くなりすぎることはなかった。従って、接触面1cのRaは0.5μm以下とする必要があり、0.005〜0.5μmの範囲とすることが好ましいことが判った。
また、絶縁基体1の他方主面(接触面1c)のRaが0.3μmのものについて、絶縁基体1の他方主面と側面との間の角部に円弧状の面取り部1eを形成したものと、一定の幅を有する平面状の面取り部1eを形成したものとを作製し、移送ベルトを介して他方主面(接触面1c)に磁気記録媒体を移送し、磁気記録媒体が他方主面の角部分でひっかかることなくスムーズに移送されるか否かを確認した。試験回数は各条件について1000回である。その結果を表2,3に示す。
Figure 2005340443
Figure 2005340443
表2,表3より、面取り部1eの曲率半径または幅が0.05乃至1mmの範囲では、全く支障なく磁気記録媒体が接触面1cの表面を移動させることができた。
また、曲率半径または幅が0.05mm未満の場合、完全に磁気記録媒体が絶縁基体1の角部で引っかかって止まってしまうような不具合は生じなかったものの、1〜2回程度、磁気録媒体の移動が角部で滞る現象が見られた。
また、曲率半径または幅が1mmを超えると、面取り部1eの加工に要する時間が長くなり、生産性が低下する傾向が見られた。
従って、絶縁基体1は、他方主面と側面との間の角部に断面形状が曲率半径が0.05乃至1mmの円弧状である面取り部1d、または幅が0.05乃至1mmの面取り部1eを形成することが好ましいことが判った。
本発明の電子部品収納用パッケージおよび磁気センサ装置の実施の形態の一例を示す断面図である。
符号の説明
1・・・絶縁基体
1a・・・凹部
1b・・・搭載部
1d,1e・・・面取り部
2・・・電極パッド
3・・・配線導体
4・・・接続パッド
5・・・電子部品
9・・・電子部品収納用パッケージ

Claims (7)

  1. 一方主面の中央部に形成された凹部に磁界の変化を検出する電子部品が収納されるセラミックスから成る絶縁基体と、前記凹部の底面に形成された電極パッドと、前記凹部の底面から前記絶縁基体の一方主面の外周部に導出された配線導体と、前記絶縁基体の一方主面の外周部に形成され、前記配線導体に電気的に接続された接続パッドとを具備しており、前記絶縁基体は、他方主面の表面の算術平均粗さが0.5μm以下であることを特徴とする電子部品収納用パッケージ。
  2. 前記絶縁基体は、前記他方主面と側面との間の角部に断面形状が曲率半径が0.05乃至1mmの円弧状である面取り部が形成されていることを特徴とする請求項1記載の電子部品収納用パッケージ。
  3. 前記絶縁基体は、前記他方主面と側面との間の角部に幅が0.05乃至1mmの面取り部が形成されていることを特徴とする請求項1記載の電子部品収納用パッケージ。
  4. 前記配線導体は、非磁性金属のメタライズ層から成ることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の電子部品収納用パッケージ。
  5. 前記凹部は、内側面に磁性金属層が形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の電子部品収納用パッケージ。
  6. 前記配線導体は、前記凹部の底面に露出している部位にリンの含有率が3乃至10質量%のニッケルめっき層が被着されていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の電子部品収納用パッケージ。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の電子部品収納用パッケージと、前記凹部に収納されるとともに電極が前記電極パッドに電気的に接続された前記電子部品と、前記電子部品の下方に配置された永久磁石とを具備しており、前記絶縁基体の前記他方主面に沿って移動する磁気記録媒体の磁気情報を前記永久磁石と前記磁気情報との間に生じる磁界の変化を前記電子部品によって検出することを特徴とする磁気センサ装置。
JP2004156192A 2004-05-26 2004-05-26 磁気センサ装置 Expired - Fee Related JP4637505B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004156192A JP4637505B2 (ja) 2004-05-26 2004-05-26 磁気センサ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004156192A JP4637505B2 (ja) 2004-05-26 2004-05-26 磁気センサ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005340443A true JP2005340443A (ja) 2005-12-08
JP4637505B2 JP4637505B2 (ja) 2011-02-23

Family

ID=35493670

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004156192A Expired - Fee Related JP4637505B2 (ja) 2004-05-26 2004-05-26 磁気センサ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4637505B2 (ja)

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0457345A (ja) * 1990-06-27 1992-02-25 Kyocera Corp 半導体パッケージ
JPH0641145U (ja) * 1992-10-28 1994-05-31 株式会社巴川製紙所 電子部品素子封止用蓋材
JPH0846073A (ja) * 1994-07-28 1996-02-16 Mitsubishi Electric Corp 半導体装置
JPH11238820A (ja) * 1998-02-23 1999-08-31 Kyocera Corp 電子部品収納用パッケージ
JP2003177169A (ja) * 2001-12-12 2003-06-27 Murata Mfg Co Ltd 磁気センサ
JP2004140249A (ja) * 2002-10-18 2004-05-13 Kyocera Corp リードピン付き配線基板

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0457345A (ja) * 1990-06-27 1992-02-25 Kyocera Corp 半導体パッケージ
JPH0641145U (ja) * 1992-10-28 1994-05-31 株式会社巴川製紙所 電子部品素子封止用蓋材
JPH0846073A (ja) * 1994-07-28 1996-02-16 Mitsubishi Electric Corp 半導体装置
JPH11238820A (ja) * 1998-02-23 1999-08-31 Kyocera Corp 電子部品収納用パッケージ
JP2003177169A (ja) * 2001-12-12 2003-06-27 Murata Mfg Co Ltd 磁気センサ
JP2004140249A (ja) * 2002-10-18 2004-05-13 Kyocera Corp リードピン付き配線基板

Also Published As

Publication number Publication date
JP4637505B2 (ja) 2011-02-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN110136921A (zh) 电感器部件以及其制造方法
JP6131933B2 (ja) テーピング電子部品連の製造装置、テーピング電子部品連の製造方法、電子部品の搬送装置、電子部品の搬送方法及びテーピング電子部品連
JP2006042097A (ja) アンテナ配線基板
JP4508920B2 (ja) 磁気センサ装置
JP2020141085A (ja) セラミックチップ部品の処理方法、積層セラミック電子部品の製造方法及び積層セラミック電子部品包装体の製造方法
JP4637505B2 (ja) 磁気センサ装置
JP4359926B2 (ja) 磁気センサ装置
JP5974490B2 (ja) 電子部品素子供給装置
JP2017174098A (ja) 無線icタグ
JP5289242B2 (ja) セラミック構造体、および半導体装置
JP2008131116A (ja) アンテナコイル
JP2012138495A (ja) コイル内蔵基板
TW201639271A (zh) 線圈、天線裝置、非接觸供電模組、電子機器及非接觸供電系統
JP5912479B2 (ja) 磁気センサ装置
JP4628083B2 (ja) 圧力検出装置用パッケージ、圧力検出装置、感圧素子および圧力検出装置用パッケージの製造方法
JP6361570B2 (ja) 積層セラミックコンデンサの姿勢判別方法、積層セラミックコンデンサの姿勢判別装置、および積層セラミックコンデンサ連の製造方法
JP2018120956A (ja) 配線基板およびrfidタグ
JP4092967B2 (ja) チップ状電子部品のマウント方法およびマウント装置
KR20170078079A (ko) 세라믹 패키지
JP2009175116A (ja) 傾斜センサ装置
JP2016048250A (ja) 磁気センサ素子
JP2002323394A (ja) 圧力検出装置用パッケージ
JP2019192245A (ja) Rfidタグおよびrfidシステム
JP2005316744A (ja) Icタグ、icタグ用インターポーザ、およびこれらの製造方法、及びicタグ用シートの製造方法
JP2000215289A (ja) 非接触icカ―ド及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070411

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100309

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100311

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100414

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20101026

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101124

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131203

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees