JP2005338202A - 光導波路材料用光硬化性・熱硬化樹脂組成物、及びその硬化物並びに光・電気混載基板 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 (A)カルボキシル基含有樹脂、(B)反応性希釈剤、(C)光重合開始剤、(D)一分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂、及び(E)充填剤を含有することを特徴としており、好適な対応においては、前記充填剤(E)が、反応性希釈剤(B)及び/又は一分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂(D)に分散されたものであり、さらに(E)充填剤の平均粒径が、800nm以下であり、かつ最大粒径が、850nm以下である。
【選択図】 なし
Description
また、他の態様としては、上記光導波路材料用の光硬化性・熱硬化性樹脂組成物を、活性エネルギー線照射及び/又は加熱により硬化させて得られる硬化物が、弾性率、線膨張係数、ガラス転移温度の調整が容易なことを見出し、本発明を完成するに至った。
さらに、上記光導波路材料用の光硬化性・熱硬化性樹脂組成物から形成されてなる光・電気混載基板型プリント配線板が提供される。即ち、上記光導波路材料用の光硬化性・熱硬化性樹脂組成物を、光導波路コア層及び/又は光導波路クラッド層、さらにソルダーレジスト層に適用した光・電気混載基板が提供される。
さらに、ナノ粒径の充填剤を用いることにより、従来使用されている充填剤と同等の特性向上効果を有し、更に光導波路材料としても光透過性等の光学特性を低下することが無く、弾性率、ガラス転移温度、線膨張係数といった物性を調節することも可能になる。すなわち、耐熱性、リフロー耐性、耐溶剤性、耐薬品性を有する光導波路、及びソルダーレジストに適用可能な組成物が提供でき、更に、光・電気混載基板を安価で、かつ生産性良く提供することができる。
以下、本発明に係る光硬化性・熱硬化性樹脂組成物の各構成成分について、詳細を説明する。
具体的には、下記に列挙するような樹脂が挙げられる。
(2)不飽和カルボン酸と、それ以外の不飽和二重結合を有する化合物の共重合体に、部分的にエチレン性不飽和基をペンダントとして付加させる(例えば、グリシジルメタクリレートを付加させる)ことによって得られるカルボキシル基含有感光性樹脂、
(3)一分子中にエポキシ基と不飽和二重結合を有する化合物と、それ以外の不飽和二重結合を有する化合物の共重合体に、不飽和モノカルボン酸を反応させ、生成した第二級の水酸基に飽和又は不飽和多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有感光性樹脂、
(4)不飽和二重結合を有する酸無水物と、それ以外の不飽和二重結合を有する化合物の共重合体に、一分子中に水酸基と不飽和二重結合を有する化合物を反応させて得られるカルボキシル基含有感光性樹脂、
(5)多官能エポキシ化合物と不飽和モノカルボン酸を反応させ、生成した水酸基に飽和又は不飽和多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有感光性樹脂、
(6)水酸基含有ポリマーに飽和又は不飽和多塩基酸無水物を反応させた後、生成したカルボン酸に一分子中にエポキシ基と不飽和二重結合を有する化合物を反応させて得られる水酸基及びカルボキシル基含有感光性樹脂、
(7)多官能エポキシ化合物と、不飽和モノカルボン酸と、一分子中に少なくとも1個のアルコール性水酸基と、エポキシ基と反応するアルコール性水酸基以外の1個の反応性基を有する化合物との反応生成物に、飽和又は不飽和多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有感光性樹脂、及び
(8)一分子中に少なくとも2個のオキセタン環を有する多官能オキセタン化合物に不飽和モノカルボン酸を反応させ、得られた変性オキセタン樹脂中の第一級水酸基に対して飽和又は不飽和多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有感光性樹脂などが挙げられるが、これらに限定されるものでは無い。
また、上記カルボキシル基含有樹脂(A)の酸価は、40〜200mgKOH/gの範囲であり、より好ましくは45〜120mgKOH/gの範囲である。カルボキシル基含有樹脂の酸価が40mgKOH/g未満であるとアルカリ現像が困難となり、一方、200mgKOH/gを超えると現像液による露光部の溶解が進むために、必要以上にラインが痩せたり、場合によっては、露光部と未露光部の区別なく現像液で溶解剥離してしまい、正常なレジストパターンの描画が困難となるので好ましくない。
このようなカルボキシル基含有樹脂(A)の配合量は、全組成物中に、20〜60質量%、好ましくは30〜50質量%である。上記範囲より少ない場合、塗膜強度が低下したりするので好ましくない。一方、上記範囲より多い場合、粘性が高くなったり、塗布性等が低下するので好ましくない。
なお、本明細書において、(メタ)アクリレートとは、アクリレート、メタクリレート及びそれらの混合物を総称する用語で、他の類似の表現についても同様である。
0733、XP 0746、XP 0765、XP 0768、XP 0953、XP
0954、XP 1045(何れも製品グレード名)、XP21/1442、XP21/1500、XP21/1306、XP21/0778、XP21/0568、XP21/1192、XP21/1364、XP21/1425、XP21/0940、XP21/1465、XP21/0638、XP21/0568、XP21/1471、XP21/0930、XP21/0528、XP21/1468、XP21/0687、XP21/1515、XP21/1472、XP21/0942、XP21/1447、XP21/1481(何れも試作品グレード名)が挙げられる。
これらの反応性希釈剤(B)、及び(B’)は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、後述の充填剤(E)であるナノシリカを含有しているエポキシ樹脂(D’)を用いても良い。ナノシリカ含有のエポキシ樹脂(D’)の具体例としては、Hanse−Chemie社製のNANOPOX(商品名) XP 0516、XP 0525、XP
0314(何れも製品グレード名)、XP22/0543、XP22/0531、XP22/0540(何れも試作品グレード名)が挙げられる。
これらは、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明の光硬化性・熱硬化性樹脂組成物は、ソルダーレジスト及び光導波路用材料として使用可能であるが、ソルダーレジストとして用いる場合、前記充填剤(E)の平均粒径は、一般的なソルダーレジストの膜厚から、20μm以下、より好ましくは10μm以下である。
一方、光導波用材料に用いる場合、一般的に光導波路に用いられる波長が850nm,1300nm,1550nmであることから、充填剤(E)の平均粒径は、800nm以下、好ましくは400nm以下、より好ましくは100nm以下であり、かつ最大粒径が850nm以下であることが、光導波路の透過性が増し、光損失が少なくなるので好ましい。
このような微細な充填剤(E)としては、前述したような反応性希釈剤にナノシリカを分散したHanse−Chemie社製のNANOCRYL(商品名)シリーズや、エポキシ樹脂にナノシリカを分散したHanse−Chemie社製のNANOPOX(商品名)シリーズが挙げられる。さらに、水や有機溶剤にナノシリカを分散した日産化学工業社製のスノーテックスシリーズや、オルガノシリカゾル PMA−ST(商品名)などを使用することもできる。
このような前記反応性希釈剤(B)や前記エポキシ樹脂(D)に分散された充填剤(E)は、原料保管中に充填剤(E)が二次凝集することが少なく、樹脂組成物中に、均一にし分散させることができるので、好ましく用いることができる。
これら充填剤成分の配合割合は、前記カルボキシル基含有樹脂(A)100質量部に対して、5〜200質量部が適当であり、好ましくは10〜100質量部、より好ましくは20〜50質量部である。充填剤成分の配合割合が、前記カルボキシル基含有樹脂(A)100質量部に対して、200質量部を超えた場合、組成物の塗布性や流動性が得られなかったり、硬化物の平滑性が得られなくなるので好ましくない。一方、5質量部以下の場合、塗布後の塗膜が垂れたり、硬化物の耐クラック性等が低下するので好ましくない。
また、上記現像に用いられる希アルカリ水溶液としては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、ケイ酸ナトリウム、アンモニア、アミン類などのアルカリ水溶液が使用でき、特に、炭酸ナトリウムが好ましい。
温度計、撹拌器、滴下ロート、及び還流冷却器を備えたフラスコに、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(エピクロンN−680、大日本インキ化学工業社製、エポキシ当量=210)210部とカルビトールアセテート96.4部を量り取り、加熱溶解した。次に、重合禁止剤としてハイドロキノン0.1部と、反応触媒としてトリフェニルホスフィン2.0部を加えた。この混合物を95〜105℃に加熱し、アクリル酸72部を徐々に滴下し、酸価が3.0mgKOH/g以下になるまで、約16時間反応させた。この反応生成物を、80〜90℃まで冷却し、テトラヒドロフタル酸無水物76.1部を加え、赤外吸光分析により、酸無水物の吸収ピーク(1780cm−1)が無くなるまで、約6時間反応させた。この反応液に、出光石油化学社製の芳香族系溶剤イプゾール#150 96.4部を加え、希釈した後、取り出した。このようにして得られたカルボキシル基含有感光性樹脂(A’)溶液は、不揮発分65%、固形物の酸価78mgKOH/gであった。以下、この反応溶液をA−1ワニスと称す。
攪拌機、温度計、還流冷却管、滴下ロートおよび窒素導入管を備えた2リットル容セパラブルフラスコに、ジエチレングリコールジメチルエーテル900g、およびt−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート[日本油脂(株)製パーブチルO]21.4gを仕込み、90℃に昇温後、メタクリル酸309.9g、メタクリル酸メチル116.4g、ラクトン変性2−ヒドロキシエチルメタクリレート[ダイセル化学工業(株)製プラクセルFM1]109.8gをビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート[日本油脂(株)製パーロイルTCP]21.4gと共にジエチレングリコールジメチルエーテル中に3時間かけて滴下し、さらに6時間熟成することによってカルボキシル基を有するビニル共重合体溶液を得た。反応は窒素雰囲気下で行った。
次に上記ビニル共重合体溶液に、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルアクリレート
[ダイセル化学(株)製サイクロマーA200]363.9g、ジメチルベンジルアミン3.6g、ハイドロキノンモノメチルエーテル1.80gを加え、100℃に昇温し、撹拌することによってエポキシの開環付加反応を行った。16時間後、ワニス酸価57.9mgKOH/g、不揮発分53.8%、数平均分子量7300(スチレン換算)のカルボキシル基含有感光性樹脂(A’)溶液を得た。以下、この反応溶液をA−2ワニスと、称す。
下記の配合成分を撹拌機にて撹拌後、3本ロールミルにて練肉し、光硬化性光導波路コア用樹脂組成物を希釈後、ろ過することにより調製した。
A−1ワニス 100.0部
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 15.0部
2−メチル−1〔4−(メチルチオ)フェニル〕
−2−モルフォリノプロパン−1−オン 10.0部
NANOPOX XP 0516(固形分40%) 66.0部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 10.0部
BYK−310 0.3部
得られた光導波路コア用樹脂組成物を基板上に塗布した後、80℃で20分間加熱して有機溶剤を揮散させた後、その乾燥塗膜に所望のパターンのネガフィルムを当接し、その上から紫外線を照射して露光した後、非露光領域を希アルカリ水溶液(1.0質量%の炭酸ナトリウム水溶液)を用いて除去することにより現像する。現像した塗膜は、150℃の熱風循環式乾燥機で、60分のポストキュア−を行うことにより、光導波路コア用樹脂組成物の硬化膜を形成した基板を得た。
実施例1のジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの代わりに、同構造を有する反応性希釈剤にナノシリカを分散したHanse−Chemie社製のNANOCRYL(商品名)XP21/1364(試作品グレード名)を30部使用したこと、更にナノシリカ含有エポキシ樹脂(NANOPOX XP 0516)の代わりに、同構造を有するエポキシ樹脂 エピコート828(ジャパンエポキシレジン社製の商品名)40部を使用したこと以外は同様にして光硬化性光導波路コア用樹脂組成物を調製し、これを用いて実施例1と同様にして光導波路コア用樹脂組成物の硬化膜を形成した基板を得た。
実施例1のジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの代わりに、同構造を有する反応性希釈剤にナノシリカを分散したHanse−Chemie社製のNANOCRYL(商品名)XP21/1364(試作品グレード名)を30部使用したこと以外は同様にして光硬化性光導波路コア用樹脂組成物を調製し、これを用いて実施例1と同様にして光導波路コア用樹脂組成物の硬化膜を形成した基板を得た。
下記の配合成分を撹拌機にて撹拌後、3本ロールミルにて練肉し、光硬化性光導波路クラッド用樹脂組成物を希釈後、ろ過することにより調整した。
A−2ワニス 100.0部
NANOCRYL XP21/1364(固形分40%) 30.0部
2−メチル−1〔4−(メチルチオ)フェニル〕
−2−モルフォリノプロパン−1−オン 10.0部
NANOPOX XP 0516(固形分40%) 66.0部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 10.0部
BYK−310 0.3部
得られた光導波路クラッド用樹脂組成物を基板上に塗布した後、80℃で20分間加熱して有機溶剤を揮散させた後、その乾燥塗膜に所望のパターンのネガフィルムを当接し、その上から紫外線を照射して露光した後、非露光領域を希アルカリ水溶液(1.0質量%の炭酸ナトリウム水溶液)を用いて除去することにより現像する。現像した塗膜は、150℃の熱風循環式乾燥機で、60分のポストキュア−を行うことにより、光導波路クラッド用樹脂組成物の硬化膜を形成した基板を得た。
実施例4において、NANOCRYL(商品名)XP21/1364(試作品グレード名)の代わりにジペンタエリスリトールヘキサアクリレートを15.0部、NANOPOX(商品名)XP0516の代わりに同構造を有するエポキシ樹脂 エピコート828(ジャパンエポキシレジン社製の商品名)40部、更に平均粒径5μm、最大粒径10μmの球状シリカを26.4部加えたこと以外は同様にして光導波路クラッド用樹脂組成物を調整し、これを用いて実施例4と同様にして光導波路クラッド用樹脂組成物の硬化膜を形成した基板を得た。
実施例1のナノシリカ含有エポキシ樹脂(NANOPOX XP 0516)の代わりに、同構造を有するエポキシ樹脂 エピコート828(ジャパンエポキシレジン社製の商品名)40部を使用したこと以外は同様にして光硬化性光導波路コア用樹脂組成物を調製し、これを用いて実施例1と同様にして光導波路コア用樹脂組成物の硬化膜を形成した基板を得た。
実施例4において、NANOCRYL(商品名)XP21/1364(試作品グレード名)の代わりにジペンタエリスリトールヘキサアクリレートを15.0部、NANOPOX(商品名)XP0516の代わりに同構造を有するエポキシ樹脂 エピコート828(ジャパンエポキシレジン社製の商品名)40部使用したこと以外は、同様にして光導波路クラッド用樹脂組成物を調整し、これを用いて実施例4と同様にして光導波路クラッド用樹脂組成物の硬化膜を形成した基板を得た。
ペレット状ポリカーボネートをクロロホルムに溶解させ、基板上に塗布した後、80℃で40分間加熱して有機溶剤を揮散させた。
(a)はんだ耐熱性
得られた光導波路硬化膜について、JIS C6481の試験方法に従って、はんだ槽に収容した260℃の溶融はんだに30秒間浸漬し、その後セロハンテ−プ(商品名)をその硬化膜の上に指で擦って貼り付けてから引き剥がす、いわゆるピ−リング試験を行い、その1回の試験を1サイクルとしてこれを同じ個所で3サイクルまで行った。硬化膜の剥離の程度を目視により観察し、以下の基準により評価し、その結果を表1に示した。
○:テープピーリング試験後、剥離等がないもの
×:テープピーリング試験後、剥離を生じるもの
得られた光導波路硬化膜について、温度260℃のリフロー炉を通過させることにより、剥がれ、膨れが無いかを目視により観察し、以下の基準により評価し、その結果を表1に示した。
○:リフロー炉を通過後、塗膜に剥がれ、膨れが無い。
×:リフロー炉を通過後、塗膜に剥がれ、膨れを生じるもの。
得られた光導波路硬化膜について、10%の塩酸水溶液に30分間浸漬した後、硬化膜の状態を目視により観察し、以下の基準により評価し、その結果を表1に示した。
○:全く変化が認められないもの
△:ほんの僅か変化しているもの
×:顕著に変化しているもの
得られた光導波路硬化膜について、プロピレングリコールモノメチルエーテルに30分間浸漬した後、硬化膜の状態を目視により観察し、以下の基準により評価し、その結果を表1に示した。
○:全く変化が認められないもの
△:ほんの僅か変化しているもの
×:顕著に変化しているもの
得られた光導波路硬化膜について、プリズムカップリング法(セキテクノトロン社製、モデル2010プリズムカプラ)により、波長850nmで屈折率を測定した。
上記の評価基板を、サーマルショック試験器に入れ、−45℃,15分と125℃,15分のヒートサイクル試験を、1000サイクル行い、試験終了後の基板の顕微鏡で観察し、クラックの発生の有無を調べた。
○:クラック等の異常なし。
△:一部にクラック発生。
×:全体に、クラック発生。
得られた光導波路硬化膜について、プリズムカップリング法(セキテクノトロン社製、モデル2010プリズムカプラ)により、波長850nmで光伝送損失を測定した。
得られた光導波路硬化膜について、引っ張り試験により測定した。
得られた光導波路硬化膜について、動的粘弾性測定装置(セイコーインスルメンツ社製、DMS6100)により、ガラス転移点を測定した。
得られた光導波路硬化膜について、熱機械的分析装置(セイコーインスルメンツ社製、TMA/SS6000)により、線膨張係数を測定した。
尚、平均粒径5μm、最大粒径10μmの球状シリカを用いた実施例5は、白色に濁り、光透過性に乏しく、塗膜状態での光伝送損失、屈折率が測定できなかった。
実施例4の光導波路クラッド用樹脂組成物をシリコンウェハー上にスピンコートし、80℃で20分間加熱して有機溶剤を揮発させた後、その上から活性エネルギー線を照射して露光した後、150℃の熱風循環式乾燥炉で30分のポストキュアーを行うことにより、膜厚20μmの光導波路下クラッド用硬化膜を形成したシリコンウェハー基板を得た。その上に実施例1の屈折率1.556である光導波路コア用樹脂組成物をスピンコートし、80℃で30分間加熱して有機溶剤を揮発させた後、その上からネガ越しに活性エネルギー線を照射した後、未露光部を1%の炭酸ナトリウム水溶液で現像を行い、150℃の熱風循環式乾燥炉で60分のポストキュアーを行うことにより、膜厚50μmの光導波路コア用樹脂硬化物を形成した。その後、光導波路下クラッド用硬化膜を形成した実施例4の光導波路クラッド用樹脂組成物をコア上にスピンコートし、80℃で20分間加熱して有機溶剤を揮発させた後、その上から活性エネルギー線を照射して露光した後、150℃の熱風循環式乾燥炉で30分のポストキュアーを行うことにより、コア上20μm、下クラッド上70μmの膜厚の光導波路上クラッド用硬化膜を形成し、マルチモード型光導波路を作製した。
このようにして得られた光導波路を、1cmから5cmの間の長さにそれぞれ切り出し、光伝送損失について、カットバック法により測定を行った。
実施例6の光導波路クラッド材料として、実施例5の光導波路クラッド用樹脂組成物を用いたこと以外は、実施例6と同様にして、マルチモード型光導波路を作製した。
このようにして得られた光導波路を、1cmから5cmの間の長さにそれぞれ切り出し、光伝送損失について、カットバック法により測定を行った。
実施例6において使用している実施例1の屈折率1.556である光導波路コア用樹脂組成物の代わりに比較例1の屈折率1.558である光導波路コア用樹脂組成物を用いたこと以外は実施例6と同様にして、マルチモード型光導波路を作製した。
このようにして得られた光導波路を、1cmから5cmの間の長さにそれぞれ切り出し、光伝送損失について、カットバック法により測定を行った。
実施例8の光導波路クラッド材料として、実施例5の光導波路クラッド用樹脂組成物を用いたこと以外は、実施例8と同様にして、マルチモード型光導波路を作製した。
このようにして得られた光導波路を、1cmから5cmの間の長さにそれぞれ切り出し、光伝送損失について、カットバック法により測定を行った。
実施例8の光導波路クラッド材料として、比較例2の光導波路クラッド用樹脂組成物を用いたこと以外は、実施例8と同様にして、マルチモード型光導波路を作製した。
このようにして得られた光導波路を、1cmから5cmの間の長さにそれぞれ切り出し、光伝送損失について、カットバック法により測定を行った。
Claims (5)
- (A)カルボキシル基含有樹脂、(B)反応性希釈剤、(C)光重合開始剤、(D)一分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂、及び(E)充填剤を含有することを特徴とする光導波路材料用の光硬化性・熱硬化性樹脂組成物。
- 前記充填剤(E)が、反応性希釈剤(B)及び/又は一分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂(D)に分散されたものを用いることを特徴とする請求項1に記載の光導波路材料用の光硬化性・熱硬化性樹脂組成物。
- 前記充填剤(E)の平均粒径が、800nm以下であり、かつ最大粒径が、850nm以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の光導波路材料用の光硬化性・熱硬化性樹脂組成物。
- 前記請求項1乃至3のいずれか一項に記載の光導波路材料用の光硬化性・熱硬化性樹脂組成物を活性エネルギー線照射及び/又は加熱により硬化させて得られる硬化物。
- 前記請求項1乃至3のいずれか一項に記載の光導波路材料用の光硬化性・熱硬化性樹脂組成物から形成されてなる光・電気混載基板。
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