JP2003043684A - 感光性樹脂組成物 - Google Patents

感光性樹脂組成物

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JP2003043684A JP2001236324A JP2001236324A JP2003043684A JP 2003043684 A JP2003043684 A JP 2003043684A JP 2001236324 A JP2001236324 A JP 2001236324A JP 2001236324 A JP2001236324 A JP 2001236324A JP 2003043684 A JP2003043684 A JP 2003043684A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】光感度に優れ、得られた硬化物は、屈曲性、密
着性、鉛筆硬度、耐溶剤性、耐酸性、耐熱性、耐金メッ
キ性等に優れた感光性樹脂組成物を提供する。 【解決手段】下記に示される化合物(A)、化合物
(B)、化合物(D)及び任意成分として化合物(C)
を反応させて得られることを特徴とするアルカリ水溶液
可溶性ポリエステル化合物(E)及びそれを用いた感光
性樹脂組成物並びにその硬化物。 化合物(A):分子中に2個のエポキシ基を有するエポ
キシ化合物(a)と分子中にエチレン性不飽和基を有す
るモノカルボン酸化合物(b)とを反応させて得られる
エポキシカルボキシレート化合物 化合物(B):末端に水酸基を有するブタジエン−アク
リロニトリル共重合体 化合物(C):化合物(A)、化合物(B)以外のジオ
ール成分 化合物(D):多塩基酸無水物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルカリ水溶液可
溶性ポリエステル化合物(E)及びそれを用いた感光性
樹脂組成物ならびにその硬化物に関し、更に詳しくは、
フレキシブルプリント配線板用ソルダーレジスト、メッ
キレジスト、多層プリント配線板用層間絶縁膜、感光性
光導波路等として有用な、現像性、電気絶縁性、密着
性、半田耐熱性、耐薬品性、耐メッキ性等に優れた硬化
物を与える樹脂組成物及びその硬化物に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、一部の民生用プリント配線板並び
にほとんどの産業用プリント配線板のソルダーレジスト
には、高精度、高密度の観点から、露光後、現像するこ
とにより画像形成し、熱及び光照射で仕上げ硬化する液
状現像型ソルダーレジストが使用されている。また、環
境問題への配慮から、現像液として希アルカリ水溶液を
用いるアルカリ現像タイプの液状ソルダーレジストが主
流になっている。このような希アルカリ水溶液を用いる
アルカリ現像タイプのソルダーレジストとしては、例え
ば、特開昭61−243869号公報には、ノボラック
型エポキシ樹脂と不飽和−塩基酸の反応生成物に酸無水
物を付加した感光性樹脂、光重合開始剤、希釈剤、及び
エポキシ樹脂からなるソルダーレジスト組成物が開示さ
れている。しかし、この組成物はリジットでありフレキ
シブル性を持たない。そこで、特許公報第302724
4号に多官能エポキシ化合物に、アクリル酸と末端にカ
ルボキシル基を有するブタジエン−アクリロニトリル共
重合体を反応させた後、酸無水物類を反応させることを
特徴とする感光性樹脂の製造方法が提案されているが、
これらの成分を反応させる際に多官能エポキシ化合物の
エポキシ基とブタジエン−アクリロニトリル共重合体と
の間に架橋反応が起こり、著しい分子量増大や増粘の恐
れがあるため、最悪の場合ゲル化を起こす可能性があ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】プリント配線板は携帯
機器の小型軽量化や通信速度の向上をめざし、高精度、
高密度化が求められており、それに伴いソルダーレジス
トへの要求も増々高度となり、従来の要求よりも、より
フレキシブル性を保ちながら基板密着性、高絶縁性、無
電解金メッキ性に耐えうる性能が要求されており、現在
市販されているソルダーレジストでは、これら要求に十
分に対応できていない。本発明の目的は、今日のプリン
ト配線板の高機能に対応し得る微細な画像を活性エネル
ギー線に対する感光性に優れ、希アルカリ水溶液による
現像によりパターン形成できると共に、後硬化(ポスト
キュア)工程で熱硬化させて得られる硬化膜が十分なフ
レキシブル性を有し、高絶縁性で密着性、無電解金メッ
キ耐性に優れたソルダーレジストインキに適する樹脂組
成物及びその硬化物を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前述の課題
を解決するため、アルカリ水溶液可溶性ポリエステル化
合物について鋭意研究の結果、本発明を完成するに至っ
た。即ち、本発明は、
【0005】(1)下記に示される化合物(A)、化合
物(B)、化合物(D)及び任意成分として化合物
(C)を反応させて得られることを特徴とするアルカリ
水溶液可溶性ポリエステル化合物(E)を含有する感光
性樹脂組成物、 化合物(A):分子中にエチレン性不飽和基を有するジ
オール化合物 化合物(B):末端に水酸基を有するブタジエン−アク
リロニトリル共重合体 化合物(C):化合物(A)、化合物(B)以外のジオ
ール化合物 化合物(D):多塩基酸無水物 (2)化合物(A)が分子中に2個のエポキシ基を有す
るエポキシ化合物(a)と分子中にエチレン性不飽和基
を有するモノカルボン酸化合物(b)を反応させて得ら
れるジオール化合物(A−1)である(1)に記載のア
ルカリ水溶液可溶性ポリエステル化合物(E)を含有す
る感光性樹脂組成物、(3)分子中に2個のエポキシ基
を有するエポキシ化合物(a)のエポキシ当量が、10
0〜900g/当量のエポキシ化合物である(1)また
は(2)に記載のアルカリ水溶液か溶性ポリエステル化
合物(E)を含有する感光性樹脂組成物、(4)分子中
に2個のエポキシ基を有するエポキシ化合物(a)が、
フェニルジグリシジルエーテル化合物、ビスフェノール
型エポキシ化合物、水素化ビスフェノール型エポキシ化
合物、ハロゲノ化ビスフェノール型エポキシ化合物、脂
環式ジグリシジルエーテル化合物、脂肪族ジグリシジル
エーテル化合物、ポリサルファイド型ジグリシジルエー
テル化合物、ビフェノール型エポキシ化合物またはビキ
シレノール型エポキシ化合物の中から選択されたエポキ
シ化合物である(1)ないし(3)のいずれか一項に記
載のアルカリ水溶液可溶性ポリエステル化合物(E)を
含有する感光性樹脂組成物、(5)分子中にエチレン性
不飽和基を有するモノカルボン酸化合物(b)が、(メ
タ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸とε−カプロラク
トンとの反応生成物または桂皮酸の中から選択されたモ
ノカルボン酸である(1)ないし(4)のいずれか一項
に記載のアルカリ水溶液可溶性ポリエステル化合物
(E)を含有する感光性樹脂組成物、(6)化合物
(B)の水酸基がアルコール性水酸基である(1)ない
し(5)のいずれか一項に記載のアルカリ水溶液可溶性
ポリエステル化合物(E)を含有する感光性樹脂組成
物、(7)化合物(B)の水酸基当量が500〜100
00g/当量の(1)ないし(6)のいずれか一項に記
載のアルカリ水溶液可溶性ポリエステル化合物(E)を
含有する感光性樹脂組成物、(8)化合物(C)の水酸
基がアルコール性水酸基である(1)ないし(7)のい
ずれか一項に記載のアルカリ水溶液可溶性ポリエステル
化合物(E)を含有する感光性樹脂組成物、(9)化合
物(C)の水酸基当量が500〜10000g/当量の
(1)ないし(8)のいずれか一項に記載のアルカリ水
溶液可溶性ポリエステル化合物(E)を含有する感光性
樹脂組成物、(10)多塩基酸無水物(化合物(D))
が、無水ピロメリット酸、エチレングリコール−ビス
(アンヒドロトリメリテート)、グリセリン−ビス(アン
ヒドロトリメリテート)モノアセテート、1,2,3,
4,−ブタンテトラカルボン酸2無水物、3,3’,
4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸2無水
物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボ
ン酸2無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラ
カルボン酸2無水物、3,3’,4,4’−ジフェニル
エーテルテトラカルボン酸2無水物、2,2−ビス
(3,4−アンヒドロジカルボキシフェニル)プロパ
ン、2,2−ビス(3,4−アンヒドロジカルボキシフ
ェニル)ヘキサフルオロプロパン、5−(2,5−ジオ
キソテトラヒドロ−3−フラニル)−3−メチルシクロ
ヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、3a,4,
5,9b−テトラヒドロ−5−(テトラヒドロ−2,5
−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フ
ラン−1,3−ジオンの中から選択された多塩基酸無水
物である(1)ないし(9)のいずれか一項に記載のア
ルカリ水溶液可溶性ポリエステル化合物(E)を含有す
る感光性樹脂組成物、(11)固形分酸価が、30〜1
50mg・KOH/gである(1)ないし(10)のい
ずれか一項に記載のアルカリ水溶液可溶性ポリエステル
化合物(E)を含有する感光性樹脂組成物、(12)
(1)ないし(11)のいずれか一項に記載のアルカリ
水溶液可溶性ポリエステル化合物(E)を含有する感光
性樹脂組成物、光重合開始剤(F)、架橋剤(G)及び
任意成分として硬化成分(H)を含有することを特徴と
する感光性樹脂組成物、(13)(12)に記載の感光
性樹脂組成物の硬化物、(14)(13)に記載の硬化
物の層を有する基材、(15)(14)に記載の基材を
有する物品を提供すること、にある。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の感光性樹脂組成物は、上
記の化合物(A)、化合物(B)、任意成分として化合
物(C)、及び化合物(D)を反応させて得られるアル
カリ水溶液可溶性ポリエステル化合物(E)を含有する
ことを特徴とする。
【0007】本発明のアルカリ水溶液可溶性ポリエステ
ル化合物(E)を製造するために用いる、分子中にエチ
レン性不飽和基を有するジオール化合物(A)としては
特に限定はないが、分子中に2個のエポキシ基を有する
エポキシ化合物(a)と分子中にエチレン性不飽和基を
有するモノカルボン酸化合物(b)を反応させて得られ
るジオール化合物(A−1)であることが好ましい。分
子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物
(a)は、特にエポキシ当量が、100〜900g/当
量のエポキシ化合物(a)であることが望ましい。エポ
キシ当量が100未満の場合、得られるアルカリ水溶液
可溶性ポリエステル化合物(E)の分子量が小さく成膜
が困難となる恐れやフレキシブル性が十分得られなくな
る場合が有り、またエポキシ当量が900を超える場
合、エチレン性不飽和基を有するモノカルボン酸(b)
の導入率が低くなり感光性が低下する恐れがある。
【0008】分子中に2個のエポキシ基を有するエポキ
シ化合物(a)の具体例としては、例えば、ハイドロキ
ノンジグリシジルエーテル、カテコールジグリシジルエ
ーテル、レゾルシノールジグリシジルエーテル等のフェ
ニルジグリシジルエーテル、ビスフェノール−A型エポ
キシ樹脂、ビスフェノール−F型エポキシ樹脂、ビスフ
ェノール−S型エポキシ樹脂、2,2−ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフ
ルオロプロパンのエポキシ化合物等のビスフェノール型
エポキシ化合物、水素化ビスフェノール−A型エポキシ
樹脂、水素化ビスフェノール−F型エポキシ樹脂、水素
化ビスフェノール−S型エポキシ樹脂、水素化2,2−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,
3,3−ヘキサフルオロプロパンのエポキシ化合物等の
水素化ビスフェノール型エポキシ化合物、臭素化ビスフ
ェノール−A型エポキシ樹脂、臭素化ビスフェノール−
F型エポキシ樹脂等のハロゲノ化ビスフェノール型エポ
キシ化合物、シクロヘキサンジメタノールジグリシジル
エーテル化合物等の脂環式ジグリシジルエーテル化合
物、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、
1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、ジエチ
レングリコールジグリシジルエーテル等の脂肪族ジグリ
シジルエーテル化合物、ポリサルファイドジグリシジル
エーテル等のポリサルファイド型ジグリシジルエーテル
化合物、ビフェノール型エポキシ樹脂等が挙げられる。
【0009】これらエポキシ化合物の市販品としては、
例えばエピコート828、エピコート1001、エピコ
ート1002、エピコート1003、エピコート100
4(いずれもジャパンエポキシレジン製)、エポミック
R−140、エポミックR−301、エポミックR−3
04(いずれも三井化学製)、DER−331、DER
−332、DER−324(いずれもダウ・ケミカル社
製)、エピクロン840、エピクロン850(いずれも
大日本インキ製)UVR−6410(ユニオンカーバイ
ド社製)、YD−8125(東都化成社製)等のビスフ
ェノール−A型エポキシ樹脂、UVR−6490(ユニ
オンカーバイド社製)、YDF−2001、YDF−2
004、YDF−8170(いずれも東都化成社製)、
エピクロン830、エピクロン835(いずれも大日本
インキ製)等のビスフェノール−F型エポキシ樹脂、H
BPA−DGE(丸善石油化学製)、リカレジンHBE
−100(新日本理化製)等の水素化ビスフェノール−
A型エポキシ樹脂、DER−513、DER−514、
DER−542(いずれもダウ・ケミカル社製)等の臭
素化ビスフェノール−A型エポキシ樹脂、セロキサイド
2021(ダイセル製)、リカレジンDME−100
(新日本理化製)、EX−216(ナガセ化成製)等の
脂環式エポキシ樹脂、ED−503(旭電化製)、リカ
レジンW−100(新日本理化製)、EX−212、E
X−214、EX−850(いずれもナガセ化成製)等
の脂肪族ジグリシジルエーテル化合物、FLEP−5
0、FLEP−60(いずれも東レチオコール製)等の
ポリサルファイド型ジグリシジルエーテル化合物、YX
−4000(ジャパンエポキシレジン製)等のビフェノ
ール型エポキシ化合物が挙げられる。
【0010】本発明のアルカリ水溶液可溶性ポリエステ
ル化合物(E)を製造するために用いる分子中にエチレ
ン性不飽和基を有するモノカルボン酸化合物(b)とし
ては、例えばアクリル酸類やクロトン酸、α−シアノ桂
皮酸、桂皮酸、或いは飽和または不飽和二塩基酸と不飽
和基含有モノグリシジル化合物との反応物が挙げられ
る。アクリル酸類としては、例えば(メタ)アクリル
酸、β−スチリルアクリル酸、β−フルフリルアクリル
酸、飽和または不飽和二塩基酸無水物と1分子中に1個
の水酸基を有する(メタ)アクリレート誘導体と当モル
反応物である半エステル類、飽和または不飽和二塩基酸
とモノグリシジル(メタ)アクリレート誘導体類との当
モル反応物である半エステル類等が挙げられるが、感光
性樹脂組成物としたときの感度の点で(メタ)アクリル
酸、(メタ)アクリル酸とε−カプロラクトンとの反応
生成物または桂皮酸が特に好ましい。
【0011】本発明のアルカリ水溶液可溶性ポリエステ
ル化合物(E)を製造するために用いる末端に水酸基を
有するブタジエン−アクリロニトリル共重合体(B)と
しては、アクリロニトリルとブタジエンを主体とした共
重合化合物であれば他のこれらと共重合可能な単量体を
含有していても全て用いることができる。これらの共重
合体には、アクリロニトリルの含有量が43%以上の極
高ニトリル、36〜42%の高ニトリル、31〜35%
の中高ニトリル、25〜30%の中ニトリル及び24%
以下の低ニトリル等を用いることが出来る。これらの共
重合体は、アクリロニトリル含有量の増加に伴い耐油
性、耐摩耗性、耐熱老化性、及び耐薬品性が向上し引張
応力、引張強さ、硬さも増大する。
【0012】本発明のアルカリ水溶液可溶性ポリエステ
ル化合物(E)を製造するために必要に応じて用いるこ
とができる化合物(C)、すなわち、化合物(A)、化
合物(B)以外のジオール化合物(C)としては、2個
の水酸基が2個の相違なる炭素原子に結合している脂肪
族あるいは脂環式化合物であれば全て用いることがで
き、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリ
メチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5
−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,
7−ヘプタンジオール、1,8−ヘプタンジオール、
1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、
ヒドロベンゾイン、ベンズピナコール、シクロペンタン
−1,2−ジオール、シクロヘキサン−1,2−ジオー
ル、シクロヘキサン−1,4−ジオール、シクロヘキサ
ン−1,2−ジメタノール、シクロヘキサン−1,4−
ジメタノール、スピログリコール等のジオール化合物も
しくは、これらのジオール化合物とエチレンオキサイ
ド、プロピレンオキサイド等のオキサイド類との反応物
が挙げられる。
【0013】本発明のアルカリ水溶液可溶性ポリエステ
ル化合物(E)を製造するために用いる多塩基酸無水物
(化合物(D))としては、分子中に少なくとも2個の
酸無水物構造を有するものであれば全て用いることがで
きるが、無水ピロメリット酸、エチレングリコール−ビ
ス(アンヒドロトリメリテート)、グリセリン−ビス(ア
ンヒドロトリメリテート)モノアセテート、1,2,
3,4,−ブタンテトラカルボン酸2無水物、3,
3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸
2無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラ
カルボン酸2無水物、3,3’,4,4’−ビフェニル
テトラカルボン酸2無水物、3,3’,4,4’−ジフ
ェニルエーテルテトラカルボン酸2無水物、2,2−ビ
ス(3,4−アンヒドロジカルボキシフェニル)プロパ
ン、2,2−ビス(3,4−アンヒドロジカルボキシフ
ェニル)ヘキサフルオロプロパン、5−(2,5−ジオ
キソテトラヒドロ−3−フラニル)−3−メチルシクロ
ヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、3a,4,
5,9b−テトラヒドロ−5−(テトラヒドロ−2,5
−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フ
ラン−1,3−ジオンの中から選択された多塩基酸無水
物が特に好ましい。
【0014】本発明のアルカリ水溶液可溶性ポリエステ
ル化合物(E)は、前述のエポキシ化合物(a)と分子
中にエチレン性不飽和基を有するモノカルボン酸化合物
(b)との反応(以下第一の反応という)によりアルコ
ール性水酸基が生成したジオール化合物(A)(この場
合ジオール化合物(A−1))を得、ついで、得られた
化合物(A)と末端に水酸基を有するブタジエン−アク
リロニトリル共重合体(B)と所望に応じてジオール化
合物(C)とを、多塩基酸無水物(D)でエステル化反
応(以下第二の反応という)を行うことにより得ること
ができる。
【0015】第一の反応は、無溶剤もしくはアルコール
性水酸基を有さない溶媒、具体的には例えば、アセト
ン、エチルメチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン
類、ベンゼン、トルエン、キシレン、テトラメチルベン
ゼン等の芳香族炭化水素類、エチレングリコールジメチ
ルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジ
プロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレン
グリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコール
ジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエ
ーテル等のグリコールエーテル類、酢酸エチル、酢酸ブ
チル、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブ
アセテート、ブチルセロソルブアセテート、カルビトー
ルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテ
ルアセテート、グルタル酸ジアルキル、コハク酸ジアル
キル、アジピン酸ジアルキル等のエステル類、γ−ブチ
ロラクトン等の環状エステル類、石油エーテル、石油ナ
フサ、水添石油ナフサ、ソルベントナフサ等の石油系溶
剤、更には後述する架橋剤(G)等の単独または混合有
機溶媒中で行うことができる。
【0016】この反応における原料の仕込み割合として
は、分子中にエチレン性不飽和基を有するモノカルボン
酸化合物(b)を、エポキシ化合物(a)1当量に対し
80〜120当量%であることが好ましい。この範囲を
逸脱した場合、第二の反応中にゲル化を引き起こす恐れ
や、最終的に得られるアルカリ水溶液可溶性ポリエステ
ル化合物(E)の熱安定性が低くなる恐れがあるので好
ましくない。
【0017】反応時には、反応を促進させるために触媒
を使用することが好ましく、該触媒の使用量は、反応物
に対して0.1〜10重量%である。その際の反応温度
は60〜150℃であり、また反応時間は、好ましくは
5〜60時間である。使用する触媒の具体例としては、
例えばトリエチルアミン、ベンジルジメチルアミン、ト
リエチルアンモニウムクロライド、ベンジルトリメチル
アンモニウムブロマイド、ベンジルトリメチルアンモニ
ウムアイオダイド、トリフェニルフォスフィン、トリフ
ェニルスチビン、メチルトリフェニルスチビン、オクタ
ン酸クロム、オクタン酸ジルコニウム等が挙げられる。
【0018】第二の反応は、第一の反応終了後、反応液
に前述の分子中に水酸基を持つブタジエン−アクリロニ
トリル共重合体(B)及び所望により用いられる化合物
(C)を加え分散液、または溶液とした後、さらに前述
の多塩基酸無水物(D)を徐々に加え反応させるエステ
ル化反応である。無触媒でも反応を行うことができる
が、反応を促進させるために塩基性触媒を使用すること
もでき、該触媒の使用量は、反応物に対して10重量%
以下である。この際の反応温度としては40〜120℃
であり、また反応時間は、好ましくは5〜60時間であ
る。
【0019】各成分の仕込み量においては、多塩基酸無
水物(D)として、本発明のアルカリ水溶液可溶性ポリ
エステル化合物(E)の固形分酸価が50〜150mg
・KOH/gとなるような計算値を添加し、かつ(化合
物(A)のモル数+化合物(B)のモル数+化合物
(C)のモル数)/(化合物Dのモル数)の比が1〜5
の範囲になるように仕込むことが好ましい。この値が、
1未満の場合、本発明のアルカリ水溶液可溶性ポリエス
テル化合物(E)の末端に酸無水物基が残存することに
なり、熱安定性が低く保存中にゲル化する恐れがあるの
で好ましくない。また、この値が5を超える場合、アル
カリ水溶液可溶性ポリエステル化合物(E)の分子量が
低くなり、タック性の問題や低感度という問題が生じる
恐れがある。また、固形分酸価が50mg・KOH/g
未満の場合、アルカリ水溶液に対する溶解性が不十分で
あり、パターニングを行った場合、残渣として残る恐れ
や最悪の場合パターニングができなくなる恐れがある。
また、固形分酸価が150mg・KOH/gを超える場
合、アルカリ水溶液に対する溶解性が高くなりすぎ、光
硬化したパターンが剥離する等の恐れがあり好ましくな
い。
【0020】本発明の感光性樹脂組成物は、前述のアル
カリ水溶液可溶性ポリエステル化合物(E)及び光重合
開始剤(F)、架橋剤(G)、任意成分として硬化成分
(H)を含有することを特徴とする。
【0021】本発明の感光性樹脂組成物に用いられる前
述のアルカリ水溶液可溶性ポリエステル化合物(E)の
含有割合としては、感光性樹脂組成物の固形分を100
重量%としたとき、通常15〜70重量%、好ましく
は、20〜60重量%である。
【0022】本発明の感光性樹脂組成物に用いられる光
重合開始剤(F)の具体例としては、例えばベンゾイ
ン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエー
テル、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインイソブ
チルエーテル等のベンゾイン類;アセトフェノン、2,
2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2
−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1,1−
ジクロロアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル
−フェニルプロパン−1−オン、ジエトキシアセトフェ
ノン、1−ヒドロキシンクロヘキシルフェニルケトン、
2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2
−モルホリノプロパン−1−オンなどのアセトフェノン
類;2−エチルアントラキノン、2−ターシャリーブチ
ルアントラキノン、2−クロロアントラキノン、2−ア
ミルアントラキノンなどのアントラキノン類;2,4−
ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサン
トン、2−クロロチオキサントンなどのチオキサントン
類;アセトフエノンジメチルケタール、ベンジルジメチ
ルケタールなどのケタール類;ベンゾフェノン、4−ベ
ンゾイル−4'−メチルジフェニルサルファイド、4,
4'−ビスメチルアミノベンゾフェノンなどのベンゾフ
ェノン類;2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニ
ルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチ
ルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド等のホ
スフィンオキサイド類等が挙げられる。これらの添加割
合としては、感光性樹脂組成物の固形分を100重量%
としたとき、通常1〜30重量%、好ましくは、2〜2
5重量%である。
【0023】これらは、単独または2種以上の混合物と
して使用でき、さらにはトリエタノールアミン、メチル
ジエタノールアミンなどの第3級アミン、N,N−ジメ
チルアミノ安息香酸エチルエステル、N,N−ジメチル
アミノ安息香酸イソアミルエステル等の安息香酸誘導体
等の促進剤などと組み合わせて使用することができる。
これらの促進剤の添加量としては、光重合開始剤(F)
に対して、100%以下の添加量が好ましい。
【0024】本発明の感光性樹脂組成物に用いられる架
橋剤(G)の具体例としては、例えば、2−ヒドロキシ
エチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル
(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールモノ
(メタ)アクリレート、カルビトール(メタ)アクリレ
ート、アクリロイルモルホリン、水酸基含有(メタ)ア
クリレート(例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)ア
クリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレ
ート、1,4−ブタンジオールモノ(メタ)アクリレー
ト等)と多カルボン酸化合物の酸無水物(例えば、無コ
ハク酸、無水マレイン酸、無水フタル酸、テトラヒドロ
無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸等)の反応物
であるハーフエステル,ポリエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メ
タ)アクリレート、トリメチロールプロパンポリエトキ
シトリ(メタ)アクリレート、グリセンポリプロポキシ
トリ(メタ)アクリレート、ヒドロキシビバリン酸ネオ
ペングリコールのε−カプロラクトン付加物のジ(メ
タ)アクリレート(例えば、日本化薬(株)製、KAY
ARAD HX−220、HX−620、等)、ペンタ
エリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタ
エリスリトールとε−カプロラクトンの反応物のポリ
(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールポリ
(メタ)アクリレート、モノ又はポリグリシジル化合物
(例えば、ブチルグリシジルエーテル、フェニルグリシ
ジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエ
ーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテ
ル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、
ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、グリセリ
ンポリグリシジルエーテル、グリセリンポリエトキシグ
リシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシ
ジルエーテル、トリメチロールプロパンポリエトキシポ
リグリシジルエーテル等と(メタ)アクリル酸の反応物
であるエポキシ(メタ)アクリレート等を挙げることが
できる。これらの添加割合としては、感光性樹脂組成物
の固形分を100重量%としたとき、通常2〜40重量
%、好ましくは、5〜30重量%である。
【0025】本発明の感光性樹脂組成物に使用する任意
成分としての硬化成分(H)は、例えば、エポキシ化合
物、オキサジン化合物等が挙げられる。硬化成分(H)
は、光硬化後の樹脂塗膜に残存するカルボキシル基と加
熱により反応し、さらに強固な薬品耐性を有する硬化塗
膜を得ようとする場合に特に好ましく用いられる。
【0026】硬化成分(H)に用いられるエポキシ化合
物の具体例としては例えば、フェノールノボラック型エ
ポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ト
リスヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂、ジシク
ロペンタジエンフェノール型エポキシ樹脂、ビスフェノ
ール−A型エポキシ樹脂、ビスフェノール−F型エポキ
シ樹脂、ビフェノール型エポキシ樹脂、ビスフェノール
−Aノボラック型エポキシ樹脂、ナフタレン骨格含有エ
ポキシ樹脂、複素環式エポキシ樹脂等が挙げられる。
【0027】フェノールノボラック型エポキシ樹脂とし
ては、例えばエピクロンN−770(大日本インキ化学
工業(株)製)、D.E.N438(ダウ・ケミカル社
製)、エピコート154(油化シェルエポキシ(株)
製)、RE−306(日本化薬(株)製)等が挙げられ
る。クレゾールノボラック型エポキシ樹脂としては、例
えばエピクロンN−695(大日本インキ化学工業
(株)製)、EOCN−102S、EOCN−103
S、EOCN−104S(日本化薬(株)製)、UVR
−6650(ユニオンカーバイド社製)、ESCN−1
95(住友化学工業(株)製)等が挙げられる。
【0028】トリスヒドロキシフェニルメタン型エポキ
シ樹脂としては、例えばEPPN−503、EPPN−
502H、EPPN−501H(日本化薬(株)製)、
TACTIX−742(ダウ・ケミカル社製)、エピコ
ートE1032H60(油化シェルエポキシ(株)製)
等が挙げられる。ジシクロペンタジエンフェノール型エ
ポキシ樹脂としては、例えばエピクロンEXA−720
0(大日本インキ化学工業(株)製)、TACTIX−
556(ダウ・ケミカル社製)等が挙げられる。
【0029】ビスフェノール型エポキシ樹脂としては、
例えばエピコート828、エピコート1001(油化シ
ェルエポキシ製)、UVR−6410(ユニオンカーバ
イド社製)、D.E.R−331(ダウ・ケミカル社
製)、YD−8125(東都化成社製)等のビスフェノ
ール−A型エポキシ樹脂、UVR−6490(ユニオン
カーバイド社製)、YDF−8170(東都化成社製)
等のビスフェノール−F型エポキシ樹脂等が挙げられ
る。
【0030】ビフェノール型エポキシ樹脂としては、例
えば、NC−3000P、NC−3000S(日本化薬
(株)性)等のビフェノール型エポキシ樹脂、YX−4
000(油化シェルエポキシ(株)製)のビキシレノー
ル型エポキシ樹脂、YL−6121(油化シェルエポキ
シ(株)製)等が挙げられる。ビスフェノールAノボラ
ック型エポキシ樹脂としては、例えばエピクロンN−8
80(大日本インキ化学工業(株)製)、エピコートE
157S75(油化シェルエポキシ(株)製)等が挙げ
られる。
【0031】ナフタレン骨格含有エポキシ樹脂として
は、例えばNC−7000(日本化薬社製)、EXA−
4750(大日本インキ化学工業(株)製)等が挙げら
れる。脂環式エポキシ樹脂としては、例えばEHPE−
3150(ダイセル化学工業(株)製)等が挙げられ
る。複素環式エポキシ樹脂としては、例えばTEPI
C,TEPIC−L,TEPIC−H、TEPIC−S
(いずれも日産化学工業(株)製)等が挙げられる。
【0032】硬化成分(H)用いられるオキサジン化合
物の具体例としては例えば、B−m型ベンゾオキサジ
ン、P−a型ベンゾオキサジン、B−a型ベンゾオキサ
ジン(いずれも四国化成工業(株)製)が挙げられる。
【0033】硬化成分(H)の添加割合としては、本発
明のアルカリ水溶液可溶性ポリエステル化合物の固形分
酸価と使用量から計算された当量の200%以下の量が
好ましい。この量が200%を超えると本発明の感光性
樹脂組成物の現像性が著しく低下する恐れがあり好まし
くない。
【0034】さらに必要に応じて各種の添加剤、例え
ば、タルク、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグ
ネシウム、チタン酸バリウム、水酸化アルミニウム、酸
化アルミニウム、シリカ、クレーなどの充填剤、アエロ
ジルなどのチキソトロピー付与剤;フタロシアニンブル
ー、フタロシアニングリーン、酸化チタンなどの着色
剤、シリコーン、フッ素系のレベリング剤や消泡剤;ハ
イドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテルなど
の重合禁止剤などを組成物の諸性能を高める目的で添加
することが出来る。
【0035】なお、前述の硬化成分(H)は、予め前
記、樹脂組成物に混合してもよいが、プリント配線板へ
の塗布前に混合して用いることもできる。すなわち、前
記、(E)成分を主体とし、これにエポキシ硬化促進剤
等を配合した主剤溶液と、硬化成分(H)を主体とした
硬化剤溶液の二液型に配合し、使用に際してこれらを混
合して用いることが好ましい。
【0036】本発明の感光性樹脂組成物は、樹脂組成物
が支持フィルムと保護フィルムでサンドイッチされた構
造からなるドライフィルムレジストとしても用いること
もできる。
【0037】本発明の感光性樹脂組成物(液状又はフィ
ルム状)は、電子部品の層間の絶縁材、光部品間を接続
する光導波路やプリント基板用のソルダーレジスト、カ
バーレイ等のレジスト材料として有用である他、カラー
フィルター、印刷インキ、封止剤、塗料、コーティング
剤、接着剤等としても使用できる。
【0038】本発明の硬化物は、紫外線等のエネルギー
線照射により上記の本発明の樹脂組成物を硬化させたも
のである。紫外線等のエネルギー線照射により硬化は常
法により行うことができる。例えば紫外線を照射する場
合、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、キセノン
灯、紫外線発光レーザー(エキシマーレーザー等)等の
紫外線発生装置を用いればよい。
【0039】本発明の樹脂組成物の硬化物は、例えばレ
ジスト膜、ビルドアップ工法用の層間絶縁材や光導波路
としてプリント基板、光電子基板や光基板のような電気
・電子・光部品に利用される。これらの具体例として
は、例えば、コンピューター、家電製品、携帯機器等が
挙げられる。この硬化物層の膜厚は0.5〜160μm
程度で、1〜100μm程度が好ましい。
【0040】本発明のプリント配線板は、例えば次のよ
うにして得ることができる。即ち、液状の樹脂組成物を
使用する場合、プリント配線用基板に、スクリーン印刷
法、スプレー法、ロールコート法、静電塗装法、カーテ
ンコート法等の方法により5〜160μmの膜厚で本発
明の組成物を塗布し、塗膜を通常50〜110℃、好ま
しくは60〜100℃の温度で乾燥させることにより、
塗膜が形成できる。その後、ネガフィルム等の露光パタ
ーンを形成したフォトマスクを通して塗膜に直接または
間接に紫外線等の高エネルギー線を通常10〜2000
mJ/cm2程度の強さで照射し、未露光部分を後述す
る現像液を用いて、例えばスプレー、揺動浸漬、ブラッ
シング、スクラッビング等により現像する。その後、必
要に応じてさらに紫外線を照射し、次いで通常100〜
200℃、好ましくは140〜180℃の温度で加熱処
理をすることにより、金メッキ性に優れ、耐熱性、耐溶
剤性、耐酸性、密着性、屈曲性等の諸特性を満足する永
久保護膜を有するプリント配線板が得られる。
【0041】上記、現像に使用される、アルカリ水溶液
としては水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナト
リウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素
カリウム、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム等の無機
アルカリ水溶液やテトラメチルアンモニウムハイドロオ
キサイド、テトラエチルアンモニウムハイドロオキサイ
ド、テトラブチルアンモニウムハイドロオキサイド、モ
ノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノ
ールアミン等の有機アルカリ水溶液が使用できる。
【0042】
【実施例】以下、本発明を実施例によって更に具体的に
説明するが、本発明が下記実施例に限定されるものでな
い。
【0043】実施例1 攪拌装置、還流管をつけた2Lフラスコ中に、分子中に
2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物(a)と
して、日本化薬製 RE−310S(2官能ビスフェノ
ール−A型エポキシ樹脂、エポキシ当量:182.2g
/当量)を364.4g、分子中にエチレン性不飽和基
を有するモノカルボン酸化合物(b)としてアクリル酸
(分子量:72.06)を144.1g、熱重合禁止剤
として2−メチルハイドロキノンを0.24g仕込み、
98℃の温度で反応液の酸価が0.5mg・KOH/g
以下になるまで反応させ、ジオール化合物(A)(理論
分子量:508.5)を得た。次いでこの反応液に反応
用溶媒としてカルビトールアセテートを392.60
g、末端に水酸基を有するブタジエン−アクリロニトリ
ル共重合体(B)(水酸基当量:2158g/当量、分
子量:4316)を72.72g、熱重合禁止剤として
2−メチルハイドロキノンを0.56g加え、80℃に
昇温させた。この溶液に多塩基酸無水物(D)として、
エムジーシーデュポン製 PMDA(無水ピロメリット
酸(分子量:218.1))147.86gを添加し
た。添加後、温度を95℃に昇温し、6時間反応させ、
本発明のアルカリ水溶液可溶性ポリエステル化合物
(E)65重量%を含む樹脂溶液を得た(この溶液をE
−1とする)。酸価を測定したところ、67.82mg
・KOH/g(固形分酸価:104.34mg・KOH
/g)であった。
【0044】実施例2 攪拌装置、還流管をつけた2Lフラスコ中に、分子中に
2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物(a)と
して、ジャパンエポキシレジン製 YX−4000(2
官能ビキシレノール型エポキシ樹脂、エポキシ当量:1
96.0g/当量)を392.0g、分子中にエチレン
性不飽和基を有するモノカルボン酸化合物(b)として
アクリル酸(分子量:72.06)を144.1g、熱
重合禁止剤として2−メチルハイドロキノンを0.27
g仕込み、98℃の温度で反応液の酸価が0.5mg・
KOH/g以下になるまで反応させ、ジオール化合物
(A)(理論分子量:536.1)を得た。次いでこの
反応液に反応用溶媒としてカルビトールアセテートを4
66.35g、末端に水酸基を有するブタジエン−アク
リロニトリル共重合体(B)(水酸基当量:2158g
/当量、分子量:4316)を86.32g、熱重合禁
止剤として2−メチルハイドロキノンを0.67g加
え、80℃に昇温させた。この溶液に多塩基酸無水物
(D)として、新日本理化製 DSDA(3,3’,
4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸2無水
物:分子量358.28)243.63gを添加した。
添加後、温度を95℃に昇温し、8時間反応させ、本発
明のアルカリ水溶液可溶性ポリエステル化合物 65重
量%を含む樹脂溶液を得た(この溶液をE−2とす
る)。酸価を測定したところ、57.27mg・KOH
/g(固形分酸価:88.11mg・KOH/g)であ
った。
【0045】実施例3 攪拌装置、還流管をつけた2Lフラスコ中に、分子中に
2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物(a)と
して、ジャパンエポキシレジン製 YX−8000(2
官能水素化ビスフェノール−A型エポキシ樹脂、エポキ
シ当量:202.06g/当量)を404.1g、分子
中にエチレン性不飽和基を有するモノカルボン酸化合物
(b)としてアクリル酸(分子量:72.06)を14
4.1g、熱重合禁止剤としてハイドロキノンモノメチ
ルエーテルを1.10g仕込み、98℃の温度で反応液
の酸価が0.5mg・KOH/g以下になるまで反応さ
せ、ジオール化合物(A)(理論分子量:548.2)
を得た。次いでこの反応液に反応用溶媒としてメチルエ
チルケトンを416.51g、末端に水酸基を有するブ
タジエン−アクリロニトリル共重合体(B)(水酸基当
量:2158g/当量、分子量:4316)を77.2
6g、熱重合禁止剤としてハイドロキノンモノメチルエ
ーテルを2.38g加え、80℃に昇温させた。この溶
液に多塩基酸無水物(D)として、エムジーシーデュポ
ン製 PMDA(無水ピロメリット酸(分子量:21
8.1))148.02gを添加した。添加後、温度を
95℃に昇温し、6時間反応させ、本発明のアルカリ水
溶液可溶性ポリエステル化合物 65重量%を含む樹脂
溶液を得た(この溶液をE−3とする)。酸価を測定し
たところ、63.99mg・KOH/g(固形分酸価:
98.45mg・KOH/g)であった。
【0046】実施例4 攪拌装置、還流管をつけた2Lフラスコ中に、分子中に
2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物(a)と
して、日本化薬製 RE−310S(2官能ビスフェノ
ール−A型エポキシ樹脂、エポキシ当量:182.2g
/当量)を364.4g、分子中にエチレン性不飽和基
を有するモノカルボン酸化合物(b)としてアクリル酸
(分子量:72.06)を144.1g、熱重合禁止剤
として2−メチルハイドロキノンを0.24g仕込み、
98℃の温度で反応液の酸価が0.5mg・KOH/g
以下になるまで反応させ、ジオール化合物(A)(理論
分子量:508.5)を得た。次いでこの反応液に反応
用溶媒としてカルビトールアセテートを418.36
g、末端に水酸基を有するブタジエン−アクリロニトリ
ル共重合体(B)(水酸基当量:2158g/当量、分
子量:4316)を72.72g、ジオール化合物
(C)としてエチレングリコール(C)(分子量:6
2.07)を47.84g、熱重合禁止剤として2−メ
チルハイドロキノンを0.60g加え、80℃に昇温さ
せた。この溶液に多塩基酸無水物(D)として、エムジ
ーシーデュポン製PMDA(無水ピロメリット酸(分子
量:218.1))147.86gを添加した。添加
後、温度を95℃に昇温し、6時間反応させ、本発明の
アルカリ水溶液可溶性ポリエステル化合物 65重量%
を含む樹脂溶液を得た。酸価を測定したところ、97.
91mg・KOH/g(固形分酸価:mg・KOH/
g)であった。
【0047】実施例5、6 前記実施例1及び実施例2で得られた(E−1)及び
(E−2)を表1に示す配合割合で混合、必要に応じて
3本ロールミルで混練し、本発明の感光性樹脂組成物を
得た。これをスクリーン印刷法により、乾燥膜厚が15
〜25μmの厚さになるようにプリント基板に塗布し塗
膜を80℃の熱風乾燥器で30分乾燥させた。次いで、
紫外線露光装置((株)オーク製作所、型式HMW−6
80GW)を用い回路パターンの描画されたマスクを通
して紫外線を照射した。その後、1%炭酸ナトリウム水
溶液でスプレー現像を行い、紫外線未照射部の樹脂を除
去した。水洗乾燥した後、プリント基板を150℃の熱
風乾燥器で60分加熱硬化反応させ硬化膜を得た。得ら
れた硬化物について、後述のとおり、光感度、表面光
沢、基板そり、屈曲性、密着性、鉛筆硬度、耐溶剤性、
耐酸性、耐熱性、耐金メッキ性の試験を行なった。それ
らの結果を表2に示す。なお、試験方法及び評価方法は
次のとおりである。
【0048】(タック性)基板に塗布した乾燥後の膜に
脱脂綿をこすりつけ、膜のタック性を評価した。 ○・・・・脱脂綿は張り付かない。 ×・・・・脱脂綿の糸くずが、膜に張り付く。
【0049】(現像性)下記の評価基準を使用した。 ○・・・・現像時、完全にインキが除去され、現像でき
た。 ×・・・・現像時、現像されない部分がある。
【0050】(解像性)乾燥後の塗膜に、50μmのネ
ガパターンを密着させ積算光量200mJ/cm2の紫
外線を照射露光する。次に1%の炭酸ナトリウム水溶液
で60秒間、2.0kg/cm2のスプレー圧で現像
し、転写パターンを顕微鏡にて観察する。下記の基準を
使用した。 ○・・・・パターンエッジが直線で、解像されている。 ×・・・・剥離もしくはパターンエッジがぎざぎざであ
る。
【0051】(光感度)乾燥後の塗膜に、ステップタブ
レット21段(コダック社製)を密着させ積算光量50
0mJ/cm2 の紫外線を照射露光する。次に1%の炭
酸ナトリウム水溶液で60秒間、2.0kg/cm2
スプレー圧で現像し、現像されずに残った塗膜の段数を
確認する。
【0052】(表面光沢)乾燥後の塗膜に、500mJ
/cm2 の紫外線を照射露光する。次に1%の炭酸ナト
リウム水溶液で60秒間、2.0kg/cm2のスプレ
ー圧で現像し、乾燥後の硬化膜を観察する。下記の基準
を使用した。 ○・・・・曇りが全く見られない ×・・・・若干の曇りが見られる
【0053】(基板そり)下記の基準を使用した。 ○・・・・基板にそりは見られない △・・・・ごくわずか基板がそっている ×・・・・基板のそりが見られる
【0054】(屈曲性)硬化膜を180℃に折り曲げ観
察する。下記の基準を使用した。 ○・・・・膜面に割れは見られない ×・・・・膜面が割れる
【0055】(密着性)JIS K5400に準じて、
試験片に1mmのごばん目を100個作りセロテープ
(R)によりピーリング試験を行った。ごばん目の剥離状
態を観察し、次の基準で評価した。 〇・・・・剥れのないもの ×・・・・剥離するもの
【0056】(鉛筆硬度)JIS K5400に準じて
評価を行った。
【0057】(耐溶剤性)試験片をイソプロピルアルコ
ールに室温で30分間浸漬する。外観に異常がないか確
認した後、セロテープ(R)によるピーリング試験を行
い、次の基準で評価した。 ○・・・・塗膜外観に異常がなく、フクレや剥離のない
もの ×・・・・塗膜にフクレや剥離のあるもの
【0058】(耐酸性)試験片を10%塩酸水溶液に室
温で30分浸漬する。外観に異常がないか確認した後、
セロテープ(R)によるピーリング試験を行い、次の基準
で評価した。 ○・・・・塗膜外観に異常がなく、フクレや剥離のない
もの ×・・・・塗膜にフクレや剥離があるもの
【0059】(耐熱性)試験片にロジン系プラックスを
塗布し260℃の半田槽に5秒間浸漬した。これを1サ
イクルとし、3サイクル繰り返した。室温まで放冷した
後、セロテープ (R)によるピーリング試験を行い、次の
基準で評価した。 〇・・・・塗膜外観に異常がなく、フクレや剥離のない
もの ×・・・・塗膜にフクレや剥離のあるもの
【0060】(耐金メッキ性)試験基板を、30℃の酸
性脱脂液(日本マクダーミット製、Metex L−5
Bの20vol%水溶液)に3分間浸漬した後、水洗
し、次いで、14.4wt%過硫酸アンモン水溶液に室
温で3分間浸漬した後、水洗し、更に10vol%硫酸
水溶液に室温で試験基板を1分間浸漬した後水洗した。
次に、この基板を30℃の触媒液(メルテックス製、メ
タルプレートアクチベーター350の10vol%水溶
液)に7分間浸漬し、水洗し、85℃のニッケルメッキ
液(メルテックス製、メルプレートNi−865Mの2
0vol%水溶液、pH4.6)に20分間浸漬し、ニ
ッケルメッキを行った後、10vol%硫酸水溶液に室
温で1分間浸漬し、水洗した。次いで、試験基板を95
℃の金メッキ液(メルテックス製、オウロレクトロレス
UP15vol%とシアン化金カリウム3vol%の水
溶液、pH6)に10分間浸漬し、無電解金メッキを行
った後、水洗し、更に60℃の温水で3分間浸漬し、水
洗し、乾燥した。得られた無電解金メッキ評価基板にセ
ロハン粘着テープを付着し、剥離したときの状態を観察
した。 ○:全く異常が無いもの。 ×:若干剥がれが観られたもの。
【0061】(耐PCT性)試験基板を121℃、2気
圧の水中で96時間放置後、外観に異常がないか確認し
た後、セロテープ(R)によるピーリング試験を行い、次
の基準で評価した。 ○・・・・塗膜外観に異常がなく、フクレや剥離のない
もの ×・・・・塗膜にフクレや剥離があるもの
【0062】(耐熱衝撃性)試験片を、−55℃/30
分、125℃/30分を1サイクルとして熱履歴を加
え、1000サイクル経過後、試験片を顕微鏡観察し、
次の基準で評価した。 ○・・・・塗膜にクラックの発生のないもの ×・・・・塗膜にクラックが発生したもの
【0063】 表1 実施例 注 5 6 樹脂溶液 D−1 51.80 D−2 51.80 架橋剤(F) DPCA *1 3.38 HX−220 *2 3.38 光重合開始剤(E) イルガキュアー907 *3 4.50 4.50 DETX−S *4 0.45 0.45 硬化成分(G) YX−4000 *5 17.62 17.62 熱硬化触媒 メラミン 1.00 1.00 フィラー 硫酸バリウム 15.15 15.15 フタロシアニンブルー 0.45 0.45 添加剤 BYK−354 *6 0.39 0.39 KS−66 *7 0.39 0.39 溶剤 CA 4.87 4.87
【0064】注 *1 日本化薬製 :ε−カプロラクトン変性ジペン
タエリスリトールヘキサアクリレート *2 日本化薬製 :ε−カプロラクトン変性ヒドロ
キシピバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレート *3 Vantico製 :2−メチル−(4−(メチルチ
オ)フェニル)−2−モルホリノ−1−プロパン *4 日本化薬製 :2,4−ジエチルチオキサント
ン *5 JER製 :2官能ビキシレノール型エポキ
シ樹脂 *6 ビックケミー製:レベリング剤 *7 信越化学製 :消泡剤
【0065】表2 実施例 5 6 評価項目 タック性 ○ ○ 現像性 ○ ○ 解像性 ○ ○ 光感度 12 11 表面光沢 ○ ○ 基板そり ○ △ 屈曲性 ○ ○ 密着性 ○ ○ 鉛筆硬度 4H 5H 耐溶剤性 ○ ○ 耐酸性 ○ ○ 耐熱性 ○ ○ 耐金メッキ性 ○ ○ 耐PCT性 ○ ○ 耐熱衝撃性 ○ ○
【0066】実施例7 実施例3で得られた樹脂溶液(E−3)54.44g、
架橋剤(F)として、HX−220(商品名:日本化薬
製2官能アクリレート樹脂)3.54g、光重合開始剤
(E)として、イルガキュアー907(商品名:バンテ
ィコ製光重合開始剤)を4.72g及びカヤキュアーD
ETX−S(商品名:日本化薬製光重合開始剤)を0.
47g、硬化成分(G)としてYX−8000(商品
名:ジャパンエポキシレジン製2官能水素化ビスフェノ
ール−A型エポキシ樹脂、エポキシ当量:202.06
g/当量)を14.83g、熱硬化触媒としてメラミン
を1.05g及び濃度調整溶媒としてメチルエチルケト
ンを20.95g加え、ビーズミルにて混練し均一に分
散させ本発明の感光性樹脂組成物を得た。
【0067】得られた組成物をロールコート法により、
支持フィルムとなるポリエチレンテレフタレートフィル
ムに均一に塗布し、温度70℃の熱風乾燥炉を通過さ
せ、厚さ30μmの樹脂層を形成した後、この樹脂層上
に保護フィルムとなるポリエチレンフィルムを貼り付
け、ドライフィルムを得た。得られたドライフィルムを
ポリイミドプリント基板(銅回路厚:12μm・ポリイ
ミドフィルム厚:25μm)に、温度80℃の加熱ロー
ルを用いて、保護フィルムを剥離しながら樹脂層を基板
全面に貼り付けた。
【0068】次いで、光導波路パターンを有するネガマ
スクを装着した紫外線縮小投影露光装置を用いて、紫外
線を照射した(照射量500mJ/平方センチメート
ル)。照射後、支持フィルムを樹脂から剥離し、0.2
5%のテトラメチルアンモニウム水溶液で30秒間現像
し、未照射部分を溶解除去した。水洗乾燥した後、プリ
ント基板を150℃の熱風乾燥器で30分加熱硬化反応
させ硬化膜を得た。得られた硬化物は透明性が良好で5
0μmのパターンが解像されていた。
【0069】上記の結果から明らかなように、本発明の
アルカリ水溶液可溶性ポリエステル化合物及びそれを用
いた感光性樹脂組成物は、タック性も無く、高感度であ
り、その硬化膜も半田耐熱性、耐薬品性、耐金メッキ性
等に優れ、また硬化物表面にクラックが発生せず、薄膜
化された基板を用いた場合でも基板にそりの少ないプリ
ント基板用感光性樹脂組成物であることは明らかであ
る。
【0070】
【発明の効果】アルカリ水溶液可溶性ポリエステル化合
物及びそれを用いた感光性樹脂組成物並びにその硬化物
は、紫外線により露光硬化することによる塗膜の形成に
おいて、光感度に優れ、得られた硬化物は、屈曲性、密
着性、鉛筆硬度、耐溶剤性、耐酸性、耐熱性、耐金メッ
キ性等も十分に満足するものであり、特に、プリント配
線板用感光性樹脂組成物及び光導波路形成用感光性樹脂
組成物に適している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05K 3/18 H05K 3/28 D 5E343 3/28 3/46 T 5E346 3/46 G02B 6/12 N Fターム(参考) 2H025 AA04 AA10 AA14 AB15 AC01 AD01 BC13 BC55 BC63 BC64 BC74 BC81 BJ10 CA00 CC17 2H047 QA05 TA44 4J027 AB03 AB09 AB18 AB22 AB26 AJ05 BA07 CB10 CC03 CD10 4J029 AA07 AB01 AB04 AC02 AE04 AE18 BA02 BA03 BA05 BA08 BD02 BD03 BD04 BF30 FC02 FC14 GA02 JE022 JE092 5E314 AA27 AA32 CC07 DD07 GG08 GG14 5E343 CC63 DD32 ER12 ER18 GG01 GG08 GG16 5E346 AA12 CC09 DD03 HH11 HH18

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記に示される化合物(A)、化合物
    (B)、化合物(D)及び任意成分として化合物(C)
    を反応させて得られることを特徴とするアルカリ水溶液
    可溶性ポリエステル化合物(E)を含有する感光性樹脂
    組成物。 化合物(A):分子中にエチレン性不飽和基を有するジ
    オール化合物 化合物(B):末端に水酸基を有するブタジエン−アク
    リロニトリル共重合体 化合物(C):化合物(A)、化合物(B)以外のジオ
    ール化合物 化合物(D):多塩基酸無水物
  2. 【請求項2】化合物(A)が分子中に2個のエポキシ基
    を有するエポキシ化合物(a)と分子中にエチレン性不
    飽和基を有するモノカルボン酸化合物(b)を反応させ
    て得られるジオール化合物(A−1)である請求項1に
    記載のアルカリ水溶液可溶性ポリエステル化合物(E)
    を含有する感光性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】分子中に2個のエポキシ基を有するエポキ
    シ化合物(a)のエポキシ当量が、100〜900g/
    当量のエポキシ化合物である請求項1または請求項2に
    記載のアルカリ水溶液可溶性ポリエステル化合物(E)
    を含有する感光性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】分子中に2個のエポキシ基を有するエポキ
    シ化合物(a)が、フェニルジグリシジルエーテル化合
    物、ビスフェノール型エポキシ化合物、水素化ビスフェ
    ノール型エポキシ化合物、ハロゲノ化ビスフェノール型
    エポキシ化合物、脂環式ジグリシジルエーテル化合物、
    脂肪族ジグリシジルエーテル化合物、ポリサルファイド
    型ジグリシジルエーテル化合物、ビフェノール型エポキ
    シ化合物またはビキシレノール型エポキシ化合物の中か
    ら選択されたエポキシ化合物である請求項1ないし請求
    項3のいずれか一項に記載のアルカリ水溶液可溶性ポリ
    エステル化合物(E)を含有する感光性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】分子中にエチレン性不飽和基を有するモノ
    カルボン酸化合物(b)が、(メタ)アクリル酸、(メ
    タ)アクリル酸とε−カプロラクトンとの反応生成物ま
    たは桂皮酸の中から選択されたモノカルボン酸である請
    求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載のアルカリ
    水溶液可溶性ポリエステル化合物(E)を含有する感光
    性樹脂組成物。
  6. 【請求項6】化合物(B)の水酸基がアルコール性水酸
    基である請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載
    のアルカリ水溶液可溶性ポリエステル化合物(E)を含
    有する感光性樹脂組成物。
  7. 【請求項7】化合物(B)の水酸基当量が500〜10
    000g/当量の請求項1ないし請求項6のいずれか一
    項に記載のアルカリ水溶液可溶性ポリエステル化合物
    (E)を含有する感光性樹脂組成物。
  8. 【請求項8】化合物(C)の水酸基がアルコール性水酸
    基である請求項1ないし請求項7のいずれか一項に記載
    のアルカリ水溶液可溶性ポリエステル化合物(E)を含
    有する感光性樹脂組成物。
  9. 【請求項9】化合物(C)の水酸基当量が500〜10
    000g/当量の請求項1ないし請求項8のいずれか一
    項に記載のアルカリ水溶液可溶性ポリエステル化合物
    (E)を含有する感光性樹脂組成物。
  10. 【請求項10】多塩基酸無水物(化合物(D))が、無
    水ピロメリット酸、エチレングリコール−ビス(アンヒ
    ドロトリメリテート)、グリセリン−ビス(アンヒドロ
    トリメリテート)モノアセテート、1,2,3,4,−
    ブタンテトラカルボン酸2無水物、3,3’,4,4’
    −ジフェニルスルホンテトラカルボン酸2無水物、3,
    3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸2無
    水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン
    酸2無水物、3,3’,4,4’−ジフェニルエーテル
    テトラカルボン酸2無水物、2,2−ビス(3,4−ア
    ンヒドロジカルボキシフェニル)プロパン、2,2−ビ
    ス(3,4−アンヒドロジカルボキシフェニル)ヘキサ
    フルオロプロパン、5−(2,5−ジオキソテトラヒド
    ロ−3−フラニル)−3−メチルシクロヘキセン−1,
    2−ジカルボン酸無水物、3a,4,5,9b−テトラ
    ヒドロ−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−
    フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジ
    オンの中から選択された多塩基酸無水物である請求項1
    ないし請求項9のいずれか一項に記載のアルカリ水溶液
    可溶性ポリエステル化合物(E)を含有する感光性樹脂
    組成物。
  11. 【請求項11】固形分酸価が、30〜150mg・KO
    H/gである請求項1ないし請求項10のいずれか一項
    に記載のアルカリ水溶液可溶性ポリエステル化合物
    (E)を含有する感光性樹脂組成物。
  12. 【請求項12】請求項1ないし請求項11のいずれか一
    項に記載のアルカリ水溶液可溶性ポリエステル化合物
    (E)を含有する感光性樹脂組成物、光重合開始剤
    (F)、架橋剤(G)及び任意成分として硬化成分
    (H)を含有することを特徴とする感光性樹脂組成物。
  13. 【請求項13】請求項12に記載の感光性樹脂組成物の
    硬化物。
  14. 【請求項14】請求項13に記載の硬化物の層を有する
    基材。
  15. 【請求項15】請求項14に記載の基材を有する物品。
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