JP2005338085A - タイヤ付き車輪の動的釣り合いを最適化するためにホイールリムに取り付けられたタイヤ用のロック装置 - Google Patents

タイヤ付き車輪の動的釣り合いを最適化するためにホイールリムに取り付けられたタイヤ用のロック装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 ホイールリムに対するタイヤの制御された相対回転を得るロック装置を提供する。
【解決手段】 支持フレームと、この支持フレームに取り付けられ、ホイールリムCのブロック/アンブロック手段を備えるホイールリムC用の少なくとも一つの回転可能な支持体Rと、この少なくとも一つの回転可能な支持体R用の駆動手段とを有するタイヤ付き車輪メンテナンス機におけるタイヤP用のロック装置であって、支持フレームに固定可能で、ホイールリムCが駆動手段によって制御可能に角変位するとき、タイヤ付き車輪GのタイヤPに部分的に係合してその回転を防止するに適した少なくとも一つの係合手段を含む保持手段5を有するものとした。
【選択図】 図2

Description

本発明は、タイヤ付き車輪の動的釣り合いを最適化するためにホイールリムに取り付けられたタイヤ用のロック装置に関する。特に、タイヤ釣り合い機(tyre balancing machine)、タイヤ取り付け/取り外し機等に適する。
タイヤ付き車輪の釣り合いは、車両の路面保持、ひいては乗客の安全に影響し得るから、一般に作業者によって注意して実行されなければならない微妙な作業である。実際、最適でない釣り合いは、車両の標準的な動作時に非平衡力または合力に起因する振動および共鳴現象を生じ得る。
公知のように、タイヤ付き車輪がその回転軸心まわりで回転する場合、以下のものに起因して上記の力が生じる:
− 回転軸心に対するタイヤ付き車輪のホイールリムとタイヤ・マス(mass)の不均等な分布;
− ホイールリムの慣性回転軸心とタイヤ付き車輪の回転軸心との不一致によるホイールリム・マスの不均等な分布;
− 例えばタイヤの取り付け不良といった、タイヤの慣性回転軸心とタイヤ付き車輪の回転軸心との不一致によるタイヤ・マスの不均等な分布。
タイヤ付き車輪の釣り合いは、通常、水平または垂直の回転軸心まわりで回転可能であり、例えばタイヤ付きホイールリムと係合するジョー、またはいくつかの拡張アームを備えて同じ回転軸心まわりで回転可能なグリップ軸受け、または空気式ねじ切りハブシステムを持った固定フランジを備えた回転可能な支持体を有する釣り合い機によって実行される。
タイヤ付き車輪が回転可能な支持体によって回転すると、回転軸心に対するマスの不均衡が適当なセンサ手段によって検出される。このようなセンサ手段は例えば、送られてくるデータを記憶し、処理する電子コンピュータユニットに適切に接続された磁気、光学または圧力センサ手段である。このとき、公知のように、再度タイヤ付き車輪を釣り合わせるための標準的な手段は、適切に選択された箇所に十分な追加のマスバランス重り(mass-balance weight)を加えることによりそのような不均衡を除去しようとすることである。最新の釣り合い機でそのようなマスを正確に位置づけるために、予めホイールリムのエッジに沿ってマスバランス重りの正確な位置づけを計算する電子コンピュータによって制御された光学ポインタ(レーザ)が使用される。
しかし、そのような追加のマスバランス重りの重量が、例えば約50gといった所定値を超過する場合、ホイールリムによるマス不均衡の大部分を、タイヤのマス不均衡で相殺するように、ホイールリムに対してタイヤを(あるいはその逆に)タイヤ付き車輪の回転軸心のまわりで回転させることが通常好ましい。
タイヤ付き車輪の回転軸心まわりのそのようなタイヤ回転は、以下のように行なわれる:
− タイヤ取り付け/取り外し機の回転可能な支持体にタイヤ付き車輪を固定する;
− 車輪のタイヤの空気を抜き、そのビードを外す;
− タイヤまたはホイールリムをホイールリムまたはタイヤに対して約180度回転させる。
ホイールリムに対してタイヤを約180度回転させるために、いかなるタイヤ付き車輪メンテナンス機を用いた場合でも、作業者は通常適当な人為操作具、例えばメンテナンス機のベースに位置するペダルを操作して、ホイールリムが固定された回転可能な支持体を回転させる。ホイールリムはこのように回転され、タイヤはホイールリムエッジとタイヤビードとの摩擦によって回転する。
作業者にとっての問題は、回転可能な支持体に固定されたホイールリムによって摩擦で引きずられるタイヤの自由な回転を止めたり、減速させることである。今まで、メンテナンス機がホイールリムを回転させる間、作業者はホイールリムに対して手でタイヤを回転させたり、タイヤとホイールリムの間に挿入された工具を使って手動でタイヤを減速させるといった手段に頼っていた。そのような手段は明らかに面倒で、不便である。
この状況は、タイヤが低いビードまたはプロファイルを持っている場合さらに悪く、この場合、タイヤの内部ビードまたはエッジとホイールリムのエッジとの接触域が、標準的なタイヤにおけるそれよりずっと広くなる。したがって、ホイールリムの回転に対するタイヤの回転を止めたり減速しようとする作業により大きな力を要するので、作業者の仕事ははるかに困難になる。さらに、低いプロファイルのタイヤと共に合金ホイールリムが使用されると、ホイールリムとタイヤの間に工具が挿入された時に、当該リムが必然的に損傷されるか少なくとも擦り傷が生じる。
特別の車輪タイヤを取り付けたり取り外す場合、さらに別の問題が生じる。実際、タイヤをホイールリムに取り付けるために、タイヤビードはホイールリムエッジを乗り越えなければならない。したがって、作業者は、ホイールリムエッジを越すため適当な工具によってタイヤビードの一部に力を加え、その後、残りのタイヤビードがホイールリムエッジを越えるよう徐々に慎重に力を加える。例えばトラックの車輪等、特に大きな車輪を取り扱う場合、変形に対するビードの抵抗が非常に強く、したがってタイヤの取り付けまたは取り外しに必要なステップを遂行することは作業者にとって非常に困難である。
本発明の主な課題は、ホイールリムの回転と伴回りしようとする空気を抜かれたタイヤの回転を止めたり減速させ、ホイールリムに対するタイヤの制御された相対回転を得るロック装置を提供することにある。
本発明の別の課題は、タイヤまたはホイールリムが互いに取り付けられるか取り外される際に損傷を受けることを防止するのに適したロック装置を提供することにある。
本発明の別の課題は、いかなるタイプのタイヤ付き車輪メンテナンス機にも適応することができるロック装置を提供することである。
本発明の別の課題は、低価格で生産及び操作することができるロック装置を提供し、ロック装置が取り付けられるメンテナンス機の全費用に実質的に影響しないことにある。
本発明のさらに別の課題は、作業者が非常に少ない努力でタイヤをホイールリムに取り付けたり、タイヤをホイールリムから取り外すことができるロック装置を提供することである。
これらの課題と、以下の記載から明らかになる他の課題は、支持フレームと、前記支持フレームに取り付けられ、ホイールリムのブロック/アンブロック手段を備えるホイールリム用の少なくとも一つの回転可能な支持体と、前記少なくとも一つの回転可能な支持体用の駆動手段とを有するタイヤ付き車輪メンテナンス機におけるタイヤ用のロック装置であって、前記支持フレームに固定可能で、ホイールリムが前記駆動手段によって制御可能に角変位するとき、前記タイヤ付き車輪の前記タイヤに部分的に係合してその回転を防止するに適した少なくとも一つの係合手段を含む保持手段を有するロック装置によって解決される。
本発明に係るロック装置のさらなる特徴および利点は、添付の図面に基づく非限定的ないくつかの好適実施例についての以下の詳細な説明から、より明らかになろう。
図1は、実質的に垂直の軸心まわりで回転可能に取り付けられた車輪支持プレートを備えたタイヤ付き車輪メンテナンス機(特にタイヤ取り付け/取り外し機)の後部側斜視図を示し、このタイヤ付き車輪メンテナンス機は本発明に係るロック装置を備えている。図2は、図1のタイヤ付き車輪メンテナンス機のわずかに側方から見た上方斜視図を示す。図3は、図1および図2のタイヤ付き車輪メンテナンス機の上面図を示す。図4は、本発明の別の実施例によるロック装置を備えたタイヤ付き車輪メンテナンス機の後部側斜視図を示す。図5は、図4のタイヤ付き車輪メンテナンス機のわずかに側方から見た上方斜視図を示す。図6は、図4および図5のタイヤ付き車輪メンテナンス機の上面図を示す。図7は、図6のロック装置の(イ)部分の拡大部分図である。図8は、本発明の別の実施例によるロック装置を備えたタイヤ付き車輪メンテナンス機の後部側斜視図を示す。図9は、図8のタイヤ付き車輪メンテナンス機とそのロック装置の上面図である。図10は、図9のロック装置の(ロ)部分の拡大部分図である。図11は、摩擦テープ用の保持装置の実施例の概略斜視図である。図12は、制御されたサーボモータを加えた図11の保持装置の横断面図である。図13は、摩擦テープ用の保持装置の別の実施例の概略斜視図である。図14は、テープの巻取り/巻出しリールと協働する摩擦テープ用保持装置の別の実施例の概略斜視図を示す。図15および図16は、直立部材の固定手段を備えた本発明によるスプロケットの概略斜視図である。なお、添付の図面において、同一または類似の部分または構成要素は同じ符号で示されている。
まず図1〜図3を参照すると、タイヤ付き車輪メンテナンス機1は支持フレームを備え、その基部Bの後部側から直立部材Mが上方へ延び、前側から回転可能な支持体Rが上方へ突出している。回転可能な支持体Rは、タイヤ付き車輪GのホイールリムCを支持するよう構成され、例えば実質的に垂直の軸心まわりで回転可能なプレートを備える。そのプレートは、例えば適当なタイプの拡張ジョーまたは別の適当な保持手段である、ホイールリムC用のブロック/アンブロック手段を備える。基部Bの下部に2つの操作ペダル2が設けられ、その一方は拡張ジョーのブロック/アンブロック動作を、他方は回転可能なプレートRの回転を制御する。
巻取り/巻出しリールまたはスプロケット3は、好ましくはばね付勢されて、例えば支持スターラップ4によって直立部材Mに固定され、例えば比較的高い摩擦係数の適当な材料からなるフレキシブルなベルト5aといった保持手段5の一部を構成する。このベルトの一端は巻取りスプロケット3に固着され、スプロケットに巻き取られたり、巻き出されたりする。ベルト5aの他端は連結手段6に取外し可能に固定される。連結手段6は、例えば好ましくはスナップ係合によって固定手段7と係合するバックル状の部材からなる。その固定手段7は、好ましくは巻取りスプロケット3と反対側で直立部材Mに固定されたシース部材からなり、それは適当なリリースボタンを備え、全体として車両の安全ベルト用の連結・分離装置のような構成になっている。
ホイールリムCがメンテナンス機1の回転可能な支持体Rへ拡張ジョーによって固定された後、必要に応じてタイヤ付き車輪Gから空気を抜き、タイヤPのビードを任意の適当な手段によってホイールリムエッジから外す。そして、ベルト5aをスプロケット3から引き出し、タイヤPのトレッドまわりに1,2回巻き付け、その後バックル6をシース7へスナップ係合させる。このように、ベルト5aに拘束されることによって、タイヤPがホイールリムとともに回転することが防止される。作業者が適当なペダル2を押圧すると、回転可能なプレートR上のホイールリムCが回転し、ホイールリムCとタイヤPのビードとの間に生じる摩擦によってタイヤPが連れ回りしようとする。しかし、そのような摩擦に対して、ベルト5aとタイヤPのトレッドとの間に生じる摩擦が対抗し、それを上まわる。
図3から理解されるように、直立部材M上の巻取りスプロケット3と固定シース7の位置は、矢印Fの方向にタイヤPが角変位することによって、ベルト5aが固定シース7に対して締められように設定されている。これによって、タイヤPのトレッドに作用する圧力、したがって摩擦力を増強する。この構成により、タイヤが所定の位置に保持されている間に、ホイールリムがタイヤ付き車輪Gの回転軸心まわりで容易に所定角度回転することができる。
図4〜図7に本発明に係るロック装置の別の実施例が示されている。そこでは、保持手段5bが、例えばノブ・ヘッド付きピン形部材である固定部材9と永久的にまたは取外し可能に係合する端孔またはリング8を持つ1本以上のロープまたはケーブルで構成される。ピン形部材9は、メンテナンス機1の直立部材Mに突出状に取り付けられている。
ピン形部材9は、ロープ5bの端孔またはリング8を異なるレベルに位置決めするために、直立部材Mで形成されたガイドスリット10aを通してスライド可能に係合することが好ましい。これによって、メンテナンス機1の回転可能なプレートR上に載置されるタイヤPを異なる高さに設定することができる。別のガイドスリット10bがガイド10aの反対側面上でマストに形成され、ピン部材11とスライド可能に係合する。直立部材Mから突出したピン部材11の端部はロープ5bの他端と係合する孔11aを持っている。図7から理解されるように、孔11aで、ピン部材11は突出プレート11bを支持する。このプレート11bは、孔11aを通り抜けるロープまたはワイヤ部分5bを受け取り支持することができるように、ピン部材11に直交して延びる。好ましくはばね付勢されたつめ12の成形された端部12aがプレート11bに接近・接当し、孔11aを通過するロープまたはワイヤ部分5bがつめ12の端部12aと係合して移動が防止される。
実際の操作では、ロープ5bがタイヤPのトレッドに巻きつけられ手動で締められた後、そのねじ切り自由端が孔11aに通され、つめ12によって固定される。図6に一層よく示されたように、作業者がペダル2を操作すると、ホイールリムCが固定された回転可能なプレートRがタイヤ付き車輪Gの軸心のまわりで回転する。こうしてホイールリムCとタイヤPの間に生じる摩擦がタイヤPを回転させ、孔8側でロープ5bを締めて、ロープまたはワイヤー5bとタイヤPのトレッドの間の圧力、したがって摩擦を増加させる。その結果、タイヤの、それが取り付けられたホイールリムに対する所期の角変位が達成される。
図8〜図10は本発明に係るロック装置の別の実施例を示し、その保持手段は好ましくは例えばゴム5d等の高摩擦係数の材料で作られるか、それにより覆われたブロックまたはシュー5cを備える。ブロック5cは、直立部材Mに例えば溶接またはボルト固定によって支持されて突出したアーム13の一端に固定される。ブロック5cは、回転可能なプレートRに載置されたタイヤ付き車輪GのタイヤPのトレッドに対向して接近する。ブロック5cは例えば1対のラグ14とピン15によってアーム13に接合していることが好ましい。
アーム13が、例えばタイヤ付き車輪Gに対して径方向の姿勢から15°〜20°オフセットないし角変位した方向に延びると都合がよい。
図11および図12は、例えばベルト5a、1本以上のロープ5b等のフレキシブルな係合手段を巻取り/巻出しするための保持装置RDを示す。保持装置RDは、係合手段を横切って延びる回転軸心18を持つ回転可能な偏心ローラまたはシリンダ17と、偏心ローラの回転軸心18と平行な回転軸心20まわりで回転自在なアイドルローラまたはシリンダ19とを備える。偏心ローラ17とアイドルローラ19は、スプロケット3と実質的に同じ高さで、それから離れて直立部材Mに固定されたかご構造体内に位置する。かご構造体は、回転軸心18、20を横切って延び、植込みボルト21aによって互いに連結している天板および底板21を備える。各板21にスロット22が形成されている。偏心ローラ17は1対の対向したピン、つまり軸方向に突出した上部ピン17aと下部ピン17bを持つ。両ピンはそれぞれ、受けスロット22と、好ましくは偏心ローラ17と平行に2枚の板21を越えて延びるU字型のスターラップ23のアームを貫通する。したがって、偏心ローラ17はスロット22内で、アイドルローラ19から所定距離にあるアンブロック位置と、偏心ローラ17がアイドルローラ19に接近するようにピン17a、17bがスロット22に移動したブロック位置との間で変位可能である。
スプロケット3から巻き出されたベルト5aは、直立部材Mのまわりを通過し、好ましくは回転軸心18、20と並行に延びた例えば小さなポール16によって偏向され、偏心ローラ17とアイドルローラ19の間のギャップGA(図13)に入り、そして作業者によって持ち回されてタイヤ付き車輪のタイヤトレッドと接触させられる。
偏心ローラ17がアンブロック位置にあると、ベルト5aまたはロープ5bがギャップGAを通って自由にスライドできる。偏心ローラ17がブロック位置にあると、ベルト5aまたはロープ5bは偏心ローラ17とアイドルローラ19の間でロックされ、さらに巻き出すことができない。
U字型のスターラップ23は、例えば1つ以上のコイルばね24(図11)のような適当な弾性手段によって付勢されている。ばね24は、U字型スターラップ23、したがって偏心ローラ17にしきい値負荷がかかった時だけ動くような所定の弾性率を持ち、任意の適当な方法で直立部材Mに固定されたスターラップ25などの固定支点に対して反発する。
図12に示された本発明の別実施例において、例えば適当なコントローラCOによって制御されるサーボモータ26のねじ切り出力軸26a等の適当なアクチュエータ手段によって、偏心ローラ17はアイドルローラ19に対して接離可能に構成される。出力軸26aは、スターラップ25に支持された固定ナット26bに係入している。
有利な変形例では、ばね24がU字型スターラップ23に作用し、かつ出力軸26aによって制御されるディスク板25aに反発するよう構成される。
図13は、偏心ローラ17が、回転軸心28まわりで回転可能なローラ27と取り替えられる点を除いて、図11および図12に示されたものと同様の保持装置を示す。
図14に示された保持装置RDの別の実施例によれば、スプロケット3は適当なクラッチ手段29を備える。このクラッチ手段は、係合手段が(ベルト5a、ロープ5b)が限界引張り力を受けると、つまり回転可能なプレートR上のタイヤ付き車輪Gのタイヤが係合手段とタイヤトレッドとの間の摩擦によって回転すると動くように較正される。
図15および図16に示された実施例は、固定手段30によって直立部材Mに取り付けられたスプロケットまたはリール構造3を備える。スプロケット構造3はその側部が、例えば図示しないボルトなどの固定手段によって2つのブラケット31に固定される。スターラップ32が2つのブラケット31を突出状に支持し、それは1本以上のボルト32aによってL字型ストラップ33に固定される。ストラップ33は、好ましくはヒンジ装置35を介在させてC字型プレート34に固定することができる。L字型ストラップ33とC字型プレート34は、直立部材Mのある長さ部分を受け入れるに適した内部オープンスペースを形成したリング部材RMを構成する。リング部材RMは、直立部材Mを直接囲むようにヒンジ装置35で変形可能であり、図11、図12および図16によく示されているように、L字型ストラップ33の一端とC字型プレート34の一端に形成されたねじ切り整合孔にねじ36を締付けることにより直立部材Mに固定される。
図11〜図14の実施例で説明した保持装置は、ホイールリムへのタイヤの取り付けまたはタイヤの取り外しを容易にする。特に比較的大きなタイヤを取り扱う場合、回転可能な支持体R上にホイールリムを載置した後タイヤPをホイールリム上に位置づける。タイヤを回転可能な支持体Rの回転軸心に対して傾けることができ、タイヤの最初のビードを取り付けるのに格別な困難さはない。他のタイヤビードを取り付けるために、適当な手動式の取り付け/取り外し工具によって、先ず比較的短いビード部分をホイールリム内へ押し込め、取り付け/取り外し具を静止させておいて、ペダル2を押圧することにより回転可能な支持体Rを回転させる。ビード部分をホイールリム内へ押し込める前にまたはその後で、上記のように主として摩擦によってタイヤと係合するよう、係合手段5aまたは5bをタイヤのトレッドに巻き付ける。これによってタイヤが回転可能な支持体Rとともに回転することが実質的に防止され、タイヤビード全体が漸進的に取り付けられる。
最初のステップで、回転可能な支持体Rが所定方向に回転し始め、係合手段を締め付ける。そして、偏心ローラ17または変位可能なローラ27がブロックされない位置になり、ばね24が作用しなくなる(図11)。ベルト5aまたはロープ5bによって偏心ローラ17に作用する力がばね抵抗に勝つと、ばね24が変形し、したがって偏心ローラ17は、ベルト5aまたはロープ5bの高い巻出し速度によってスプロケット3が損傷しないようにするブロック位置へ変位する。
図12に示された実施例で、限界トルクが係合手段に伝動する回転速度に回転可能な支持体Rが達すると、コントローラCOがサーボモータ25を制御してディスク板25aを作動させ、したがって、ばね24によってU字形スターラップ23、つまりローラ17をスロット22に沿ってブロック位置へ変位させうる。それによって、係合手段5a、5bがさらに巻き出されることを防止する。
上記ロック装置は、クレームに記載された範囲内で多くの変形および変更が可能である。
したがって、例えば、図1〜図7を参照して説明した実施例の固定手段は、直立部材Mの両側の連結部材を備える代わりに、ベルト5a、あるいはロープまたはワイヤ5bの両端用の固定手段だけを備えてもよい。
さらに、メンテナンス機は回転プレートRの駆動手段用に制御装置を備えることができ、作業者が適当なペダル2を押圧する度に、プレートが例えば180度の所定角度回転することを可能にする。これによって、ホイールリムとタイヤの相互の角移動の不正確さを回避する。
尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は添付図面の構成に限定されるものではない。
本発明に係るロック装置を備えたタイヤ付き車輪メンテナンス機の後部側斜視図 図1のタイヤ付き車輪メンテナンス機の上方斜視図 図1および図2のタイヤ付き車輪メンテナンス機の上面図 本発明の別実施例によるロック装置を備えたタイヤ付き車輪メンテナンス機の後部側斜視図 図4のタイヤ付き車輪メンテナンス機の上方斜視図 図4および図5のタイヤ付き車輪メンテナンス機の上面図 図6のロック装置の(イ)部分の拡大部分図 本発明の別実施例によるロック装置を備えたタイヤ付き車輪メンテナンス機の後部側斜視図 図8のタイヤ付き車輪メンテナンス機とそのロック装置の上面図 図9のロック装置の(ロ)部分の拡大部分図 摩擦テープ用の保持装置の実施例の概略斜視図 サーボモータを加えた図11の保持装置の横断面図 摩擦テープ用の保持装置の別実施例の概略斜視図 摩擦テープ用の保持装置の実施例の概略斜視図 スプロケットの概略斜視図 スプロケットの概略斜視図
符号の説明
C ホイールリム
CO コントローラ(制御手段)
G タイヤ付き車輪
GA ギャップ
M 直立部材
R 回転可能な支持体
RD 保持装置(保持ユニット)
RM リング部材
P タイヤ
1 タイヤ付き車輪メンテナンス機
3 スプロケット部材
5 保持手段
5a ベルト(係合手段)
5b ロープ(係合手段)
5c シュー(係合手段)
6 連結手段
7 固定部材
9 ピン形部材(固定部材)
11 ピン部材(固定部材)
11a 孔
12 つめ
13 アーム(固定部材)
17,27 ローラ
17a 上部ピン(軸心ピン部材)
17b 下部ピン(軸心ピン部材)
18,20,28 回転軸心
19 ローラ
21 天板および底板
22 スロット
23 スターラップ
24 コイルばね(制御手段、弾性手段)
25 スターラップ(制御手段)
26 サーボモータ(制御手段、駆動手段)
29 クラッチ部材
31 ブラケット手段
32 スターラップ
32a ボルト(リンク手段)
33 L字型ストラップ
34 C字型プレート
36 ネジ手段

Claims (28)

  1. 支持フレームと、前記支持フレームに取り付けられ、ホイールリム(C)のブロック/アンブロック手段を備えるホイールリム(C)用の少なくとも一つの回転可能な支持体(R)と、前記少なくとも一つの回転可能な支持体(R)用の駆動手段とを有するタイヤ付き車輪メンテナンス機におけるタイヤ(P)用のロック装置であって、前記支持フレームに固定可能で、ホイールリム(C)が前記駆動手段によって制御可能に角変位するとき、前記タイヤ付き車輪(G)の前記タイヤ(P)に部分的に係合してその回転を防止するに適した少なくとも一つの係合手段(5a;5b;5c)を含む保持手段(5)を有するロック装置。
  2. 前記保持手段(5)が、前記少なくとも1つの係合手段(5a;5b;5c)用の少なくとも一つの固定部材(7;9,11;13)を有する請求項1に記載のロック装置。
  3. 前記係合手段が、前記支持フレーム上で回転可能に取り付けられたリールまたはスプロケット部材(3)に巻き取られ、そこから巻き出される少なくとも一つのフレキシブル・エレメント(5a;5b)を有する請求項2に記載のロック装置。
  4. 前記タイヤ付き車輪メンテナンス機の直立部材(M)のまわりに取り外し可能に取り付けられる変形可能なリング部材(RM)を備え、前記リング部材が前記リールまたはスプロケット部材(3)を取り付けるためのリンク手段(32a)を有する請求項3に記載のロック装置。
  5. 前記リング部材(RM)がL字型ストラップ(33)とC字型プレート(34)を有する請求項4に記載のロック装置。
  6. 前記L字型ストラップ(33)と前記C字型プレート(34)のそれぞれの孔にネジ手段(36)を係合させることにより、前記L字型ストラップが前記C字型のプレートに固定可能である請求項5に記載のロック装置。
  7. 前記リールまたはスプロケット部材(3)が、少なくとも1つのブラケット手段(31)と、前記少なくとも一つのブラケット手段(31)を突出状に支持する少なくとも一つのスターラップ(32)とを備え、前記スターラップ(32)が前記L字型ストラップ(33)またはC字型プレート(34)に固定可能である請求項6に記載のロック装置。
  8. 前記少なくとも一つの係合手段がベルト部材(5a)を有する請求項1から7のいずれか一項に記載のロック装置。
  9. 前記少なくとも一つの係合手段がロープまたはワイヤ部材(5b)を有する請求項2に記載のロック装置。
  10. 前記少なくとも一つの係合手段(5a;5b)が使用時に、その少なくとも一つの端部がそれぞれの固定部材(7;9,11)に固定される請求項3に記載のロック装置。
  11. 前記係合手段(5a;5b)はその一端が前記リールまたはスプロケット部材(3)に巻き付けられ、他端が前記固定部材(7)と離脱可能に係合する連結手段(6)に取り付けられる請求項10に記載のロック装置。
  12. 前記連結手段(6)がバックル部材を有し、前記固定部材(7)が前記バックル部材を受け入れてスナップ係合するスリーブ部材を有する請求項11に記載のロック装置。
  13. 前記固定部材(7;9,11;13)のうち第1固定部材(9)及び第2固定部材(11)において、前記ロープまたはワイヤ部材(5b)の一端は第1固定部材(9)に取り付けられ、他端は第2固定部材(11)に離脱可能に係合する請求項9に記載のロック装置。
  14. 前記第1固定部材(9)がヘッド付きピン要素を有する請求項13に記載のロック装置。
  15. 前記第2固定部材(11)が、孔またはスリーブ部材(11a)とばね付勢されたつめ(12)とを有する請求項14に記載のロック装置。
  16. 前記第1固定部材(9)と前記第2固定部材(11)とが異なる高さに位置する請求項15に記載のロック装置。
  17. 前記少なくとも一つの係合手段が少なくとも一つのブレーキシュー部材(5c)を有する請求項2に記載のロック装置。
  18. 前記ブレーキシュー部材(5c)が、一端が前記ブレーキシュー部材(5c)に接合し、他端が前記支持フレームに固定したベアリングアーム要素(13)に支持される請求項17に記載のロック装置。
  19. 前記ベアリングアーム要素(13)が、前記タイヤ付き車輪(G)に対する径方向の姿勢からオフセットした方向に延出する請求項18に記載のロック装置。
  20. 前記ブレーキシュー部材(5c)が、高摩擦材料製の作用面を有する請求項19に記載のロック装置。
  21. 前記係合手段(5a、5b)が前記リールまたはスプロケット部材(3)から巻き出されることを防止するために制御可能に構成された少なくとも一つの保持ユニット(RD)を有する請求項3に記載のロック装置。
  22. 前記保持ユニット(RD)が、その間にスペースまたはギャップ(GA)を形成するよう実質的に平行な回転軸心(18、20、28)まわりで回転可能に取り付けられた第1シリンダまたはローラ(17、27)と第2シリンダまたはローラ(19)と、前記第1および第2シリンダまたはローラの一方を他方に対して、アンブロック位置と、前記係合手段が前記スペースまたはギャップ(GA)においてブロックされるブロック位置との間で変位させる制御手段(24、25、26、CO)とを有する請求項21に記載のロック装置。
  23. 前記第1シリンダ(17)が偏心シリンダである請求項22に記載のロック装置。
  24. 前記第1シリンダと前記第2シリンダがそれぞれ、1対の軸方向に延びた軸心ピン部材(17a、17b)を備え、前記直立部材(M)に固定されるかご構造体に回転可能に取り付けられ、前記かご構造体が、前記第1および第2シリンダ(17、19、27)を横切って延びる天板および底板(21)と、前記天板および底板(21)を連結するのに適した固定手段(21a)と、各天板および底板(21)に形成され、前記第1および第2シリンダの一方の前記軸心ピン部材(17a、17b)をスライド可能に受け入れ、前記ブロックおよびアンブロック位置の間で変位することを許容する少なくとも1のスロット(22)と、前記スロット(22)に受け入れられた前記軸心ピン部材(17a、17b)と回転可能に係合し、前記制御手段(24、25、26、CO)によって制御されるU字型スターラップ部材(23)とを有する請求項23に記載のロック装置。
  25. 前記U字型スターラップ部材(23)が適当な弾性手段(24)によってばね付勢される請求項24に記載のロック装置。
  26. 前記弾性手段(24)が前記直立部材(M)の固定支点に対して反発する請求項25に記載のロック装置。
  27. 前記U字型スターラップ部材(23)が駆動手段(26)によって制御される請求項26に記載のロック装置。
  28. 前記保持ユニット(RD)がクラッチ部材(29)を有する請求項21に記載のロック装置。

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