JP2005336482A - 電気伝導度及び有機溶媒に対する溶解性が向上された伝導性高分子及びその合成方法 - Google Patents

電気伝導度及び有機溶媒に対する溶解性が向上された伝導性高分子及びその合成方法 Download PDF

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Abstract


【課題】 本発明は、アミン基に置換された単量体から伝導性高分子を製造する新しい方法に関する。本発明の方法では、安定化剤や乳化剤のような、他の添加物等を使用しない伝導性高分子に対する簡単な合成段階を提供する。本発明により合成された伝導性高分子は、従来の伝導性高分子に比べて、常用有機溶媒での溶解性と電気伝導度が大変向上された。
【解決手段】 本発明により合成された伝導性高分子は、電子波遮蔽や薄膜の透明電極のように、高い電気伝導度を必要とする用途はもちろん、溶解性が向上され各種の伝導性フィルム、線維、高分子ブレンド(blend)、バッテリー電極、伝導性エッチングマスクのような特殊な用途に使用される。
【選択図】 図2

Description

本発明は、伝導性高分子に係り、より詳しくは、有機溶媒に対する溶解性及び電気伝導度が大変向上された伝導性高分子及びその伝導性高分子を合成する新しい方法に関する。
伝導性高分子は、高分子の主鎖に存在する二重結合等の共役構造(conjugated structure)を有する。従って、水素酸のようなドーピング剤でドーピングさせると、前記伝導性高分子は、共役構造により部分的に荷電を有しながら、電子が非偏在化される特異な現象があるので、他の一般的な有機物に比べる時、優れた電気伝導度の特性を有する。伝導性高分子は、金属が有する電気的、磁気的、光学的特性と、通常の有機高分子が有する優れた機械的性質及び加工性を同時に有するために、化学、物理学、材料工学等の学問分野は勿論、素材産業分野でも大変注目している物質である。
最初に開発された伝導性高分子としては、Shirakawa et al.等が開発したポリアセチレンであるが、ポリアセチレンは空気中で、酸化され易い短所がある。ポリアセチレンに続き、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェンのような本性伝導性高分子が開発された。
このような伝導性高分子は、電気伝導度によって多様に応用分野で使用される。例えば、電気伝導度が10-13-10-7S/cmである場合は、帯電防止材料(antistatic materials)、電気伝導度が10-6-10-2S/cmである場合は、静電気防止材料(static discharge materials)、電気伝導度が1S/cm以上の場合は、電子波遮蔽用材料(EMI shielding materials)または、バッテリー電極、半導体や太陽電池等に用途が変わる。従って、その伝導度の数値を向上させると、さらに多様な用途開発が可能となる。
伝導性高分子(intrinsically conducting polymers)の中で、ポリアニリンは、他の伝導性高分子に比べて、相対的に値が安く、化学的には大変安定であるだけではなく、水素陽イオンによりドーピングの過程が行われ易いので、関連学界で特に関心を持つ高分子物質である。
一般的に、ポリアニリンは、酸化状態によって、完全還元型のロイコエメラルディン(leuco-emeraldine)、部分酸化型のエメラルディン(emeraldine)及びその塩、そして完全酸化型のpernigranilineとに分類することができる。
ところが、従来の方法により合成されたポリアニリンは、特に、完全還元型のロイコエメラルディン、部分酸化型のエメラルディン塩基及び完全酸化型のpernigraniline状態のポリアニリンは、融点が高くて鎔融加工が不可能であって、メタクレゾールのような沸点の高い溶媒及び汎用有機溶媒でも溶解性が低くて加工工程が行われ難い短所がある。
前記指摘されたような伝導性高分子の問題を改善するために、多くの試みが続いている。例えば、伝導性高分子の主鎖(backbone)の溶解性を増加させれるように、多様な側鎖(side chain)を伝導性高分子のベンゼンリングやアミン基に導入することによって、アニリン誘導体または、グラフト重合体(graft polymer)のような共重合体(copolymer)を合成したり、各種のドーピング剤、いろんな有機物質や高分子または、可塑剤(plasticizer)等を添加して、伝導性高分子の加工性と伝導度を同時に向上させるための研究が試された。ところが、こんな合成物質等は、改質(reforming)される以前状態の高分子物質に比べて、かえって、電気伝導性が大変減少する問題がある。
ポリアニリンは、電気化学的電荷移動反応(electrically charge transfer reaction)による電気化学的方法または、酸化還元反応または、酸/塩基反応を通じたプロトン化(protonation)による化学的方法により合成される。特に、ポリアニリンを産業的規模で大量生産する場合には、化学的酸化方法が適合である。
ポリアニリンを合成するための代表的な化学的合成方法としては、マクダーミド(MacDiarmid)等が報告した方法が標準的な方法として知られている。マクダーミド等は、水溶液上で、過硫酸アンモニウム(ammonium persulfate)のような酸化剤を利用して、塩酸等に溶かしたアニリン単量体を1-5℃の温度で重合した後、その沈殿物を分離して洗い流した後、ポリアニリンを合成した。(例えば、特許文献1参照)。マクダーミド等が報告した合成方法は、幅広く利用されており、ポリアニリンを合成するための一種の標準方法として見なされている。
マクダーミド等が提示した方法により製造されたエメラルディン塩基(emeraldine base,EB)状のポリアニリンのうち、分子量が低いもの(固有粘度0.8-1.2dl/g)だけが1-メチル-2-ピロリドン(1-methyl-2-pyrrolidone,NMP)に溶解される。また、10-カンフルスルホン酸(10-camphorsulfonic acid,CSA)によりドーピングされたエメラルディン塩(ES.CSA)は、メタクレゾールに少し溶解されると報告された。この溶液から製造されたフィルムの電気伝導度は、最高約100S/cmであるが、塩酸によりドーピングされたエメラルディン塩(ES.HCl)は、約5S/cm程度の低い電気伝導度を示す。ところが、マクダーミド等の方法では溶解されない部分を分離して、特に、合成されたポリアニリン高分子は、その主鎖で側鎖反応が起きるために、低い分子量、幅広い分子量の分布、劣悪な溶解性及び電気伝導度を有する。従って、マクダーミドが提示した方法により合成されたポリアニリンの微細-化学構造または、電気伝導度を改善する必要がある。
マクダーミド等の方法により合成されたポリアニリンの問題は、特に劣悪な加工性を改善するために、乳化重合を利用した多様な製造方法が提示された。例えば、CaO等(Cao et al.,例えば、特許文献2及び特許文献3参照)は、アニリン単量体、機能性水素酸(functional protonic acid)等を、水のような極性溶媒に溶解させて、これを非極性有機溶媒と混合してエマルション(emulsion)を製造した後、酸化剤をエマルションに添加してポリアニリンを製造した。CaO等は、このように製造されたエメラルディン塩(ES)は、乳化剤(emulsifier)がドーパント(dopant)の役割をして、ポリアニリンと複合体を形成してキシレン(Xylene)のような非極性有機溶媒に溶解されることを報告した。ところが、乳化剤機能を行う機能性有機酸を利用したドーピングの調節がし辛く、通常的に費用が高価であって、ポリアニリンを合成した後、機能性有機酸の分離がし辛いため、用途に制約があるだけではなく、その電気的特性も好ましくない。例えば、CaO等の方法により合成されたエメラルディン塩をドデシルベンゼンスルホン酸塩DBSでドーピングさせた場合に、溶解度は、0.5%未満であって、伝導度は、0.1S/cm程度に過ぎない。
Monsanto社の研究者であるKinlenは、水に溶解される2-ブトキシエタノールのような有機溶媒と、水に溶けないが、前記有機溶媒に溶解される疏水性の乳化剤の有機酸で逆エマルションシステム(reverse emulsion system)を作った後、アニリン単量体とラジカル(redical)開始剤を、逆エマルションシステムに混合して、これを重合してポリアニリン塩を含む有機層とラジカル開始剤をや未反応物を含む水溶液層とが分離され、非極性溶媒に1%以上溶解されるポリアニリン塩を製造した(例えば、特許文献4参照)。
ところが、この方法で水溶液層のラジカル開始剤は、有機層の単量体と分離されるために、重合がし辛く、ドーピングの調節が難しいために、合成されたポリアニリンの電気伝導度も低い。例えば、疏水性の有機酸であるジノニルナフタリンスルホン酸(dinonyl naphthalene sulfonic acid)を利用して合成されたポリアニリン塩の伝導度は、ペレット形態で、10−5S/cm程度であると報告された。
Harlev等は、前記マクダーミド等の方式で、塩酸の代わりに、ピルビン酸(pyruvic acid)を使用してポリアニリン塩を合成した(例えば、特許文献5参照)。前記ピルビン酸は、ドーパントとしての役割はもちろん、有機溶媒としての役割をするために、これによって合成されたポリアニリンの加工性は、改善される。ところが、ピルビン酸は、酸度が低くて、ピルビン酸によるドーピングに好ましくない。従って、ピルビン酸を利用してドーピングされたポリアニリン塩の電気伝導度は、高くなく、特に、これを透明電極として利用する場合にも、フィルム電極の表面の抵抗が20、000Ω/square程度高いので、透明電極として適合ではない。
Ho等は、アニリン単量体と水素酸とを含む有機溶媒混合物に、特殊乳化剤を使用して、攪拌によってエマルションを製造した後に、ポリアニリンを製造した(例えば、特許文献6参照)。Ho等によると、過酸化ベンゾイル(benzoyl peroxide)のような開始剤と単量体が、非水溶液層と共に溶解されている状態で製造されるために、固形物はなく、もとの場所(insitu)に形成されたポリアニリン溶液を得られると主張しているが、この水溶液層と非水溶液層とを分離することが容易でないために、工程が不明確であって、生成されたポリアニリンの電気伝導度の向上が期待し辛い。
Carey等は、塩酸塩(chlorate salt)または、塩酸を2価または、3価の鉄塩(iron salt)と結合して新しい状態の酸化開始剤として使用すると、重合収得率が向上されたポリアニリンが製造できると公開している(例えば、特許文献7参照)。
Palaniappan等は、界面活性剤を使用して水溶液層と有機層とで構成されるinverted emulsion systemを形成して、有機層に溶解されている過酸化ベンゾイル(benzoyl peroxide)のようなラジカル開始剤を利用して、常温で inverted emulsion system内で、ポリアニリン塩を製造する方法を開示している(例えば、特許文献8及び特許文献9参照)。この方法により製造されたポリアニリンフィルムの電気伝導度は、0.1S/m程に低くて、ポリアニリンの分子量を高められず、用途の制約が大きい。
前述したような乳化重合以外にも、アニリン等の単量体は、反応溶媒に完全に溶解されるが、生成される高分子は、同一な条件で溶解されない分散重合(dispersion polymerization)を利用したポリアニリン製造に関連しても、いろいろの方法が報告された。例えば、Armes等は、特殊安定剤を設計して、立体的な高分子を安定化させた後、これを粒子化する重合方法を報告している(例えば、特許文献10参照)。この分散重合方法では、生成されたほとんどのポリアニリンの安定化剤によって取り囲まれるので、水溶液相でも供給することができる。ところが、合成されたポリアニリンの粒子の大きさは、60-300nmに、安定剤の影響を非常に受けるだけではなく、ポリアニリンの電気伝導度が低くて、用途が限られるしかなかった。
一方、有機溶媒を含む水溶液で、ポリアニリンを合成する方法も報告されている。Geng等は、エタノール、THF、アセトン等のような有機溶媒を使用して、アニリンを重合することによって、フィルムの伝導度が10S/cm程度のポリアニリンを製造した(例えば、特許文献11参照)。ところが、Geng等の方法では、反応時間が長期化されるために、重合時、副反応が起きる可能性が高い。
Beadel等の研究によると、前述したマクダーミド等が提示した合成法により製造されたポリアニリンにおいて、分子量が増加するほど、電気伝導度は増加して、分子量を高めるためには、反応温度を低くする(例えば、特許文献12参照)。従って、高分子の分子量を向上させるためには、低い温度で反応されたり、重合されたりする。反応温度を低めるためには、均一系(homogeneous)の水溶液で重合が起きる場合には、通常的に、LiCl、CaF2等のような金属塩を添加して凍結を防ぐ。ところが、このような金属塩を混合すると、反応の完結時間が48時間以上延びて、反応コントロールが困難になるだけではなく、反応温度を低めると、分子量と共に分子量の分布も増加する(分散度2.5以上)。
また、アニリン単量体が、鎖の中間のキノンジイミン(quinonediimine)グループに添加されると、枝ができるので、このような枝の生成を抑えるためには、反応の際に酸化剤としてFeCl2を添加したり、重合反応の途中、合成反応が中断されたオリゴメール(oligomer)等の副産物を除去するために、有機溶媒により抽出する過程を行ったりもする。さらに、前述したような乳化重合や界面重合においても、ポリアニリン主鎖に含まれるベンゼンリングのパラの位置だけではなく、オルソの位置にも、添加反応が起きる確率が高いために、側鎖が必然的に、多く生成され伝導度と溶媒度の低下の原因となる。
Thyssen等によると、電気化学的方法によりアニリン単量体が合成される時、高分子の主鎖から、側鎖を誘導するオルソカップリング(ortho coupling)が起きる確率が約10%程度である(例えば、特許文献13参照)。このように、パラの位置ではないオルソ等の位置で合成が行われると、同一な分子量の高分子だとしても、パラの位置に連結された高分子、すなわち、側鎖のない高分子に比べて、高分子鎖の水力学的大きさが減少して固有粘度は減少される。つまり、固有粘度が1.2dl/g以下に低く示されても、オルソ等の位置で合成が行われ、側鎖が多く生成されると、実質分子量は大きくなるので、電気伝導度とは関連なしに加工性だけ劣弱になる。
また、Huang等は、有機層と、前記有機層とは混ぜられてない、水溶液層を含む系(system)を構成した後に、アニリン単量体は、有機層に溶解させて、開始剤と有機酸は、水溶液層に溶解させた後、界面で重合を実施して、ナノ−繊維(nano-fiber)状のポリアニリンを製造した(例えば、特許文献14参照)。
一方、アメリカDupont Technologyの研究者であるMinは、前述したようなマクダーミド方式で、添加剤としてLiClやNaClの濃度を高めると(5−10M)、0℃で、3時間の重合により収得率の高い高分子を得ることができると報告した(例えば、特許文献15参照)。
前述した先行特許以外にも、伝導性高分子に関連した多数の研究が行われて、単行本や百科辞典の形で詳しく説明されている。(例えば、特許文献16,17,18参照)
ところが、現在までに公開されたポリアニリンの製造方法は、単量体に置換基が導入されたり、安定剤、乳化剤のような添加剤等を多量使用するために、純粋のポリアニリンが得辛く、微細構造もオルソの位置で、鎖等が連結される比率が高く、副反応等により側鎖が頻繁に付着されるために、生成されたポリアニリンの電気伝導度が高くない。
一方、ポリピロール(polypyrrole)は、電気化学的方法による合成方法が幅広く利用されている。化学的方法によると、ポリピロールを製造しょうとする場合、ポリアニリンの場合とは異なり、合成段階で、酸等を必ず使用しなくても構わないために、工程がより簡単である。ところが、化学的合成方法によりポリピロールを製造する場合に、架橋結合や側鎖が付着される副反応等によって、通常の溶媒には溶けず、加工が不可能な短所がある。電気的方法も、溶媒の影響が大きく、ドーパントのカウンターイオン(counter ion)が合成されたポリピロールの物性に、大きい影響を与える問題を伴う。
Lee等は、クロロホルムのようなモル数のドデシルベンゼンスルホン酸塩DBSAを使用して、0℃で、40時間反応させて、伝導性ポリピロール粉末を製造した(例えば、特許文献19参照)。Lee等が使用したドデシルベンゼンスルホン酸塩は、界面剤の役割を兼ねるドーパントとして、この方法により製造されたポリピロールのフィルム型の試験片の伝導度は、5S/cm程度に大変低いだけではなく、有機溶媒に溶解されるポリピロールの製造のために、CHCl3、THF、CH32Oのような有機溶媒での化学的方法を試みたが、このように製造されたポリピロールは、電気伝導度を見せない。
Armes等は、水に溶解される立体安定剤(steric stabilizer)として、ポリ(ビニルアルコール(vinylalcohol))、ポリ(エチレンオキシド(ethyleneoxide))、ポリ(ビニルピリジン(vinylpyridine))を利用して安定なクロライド相のポリピロールを製造する方法を報告した(例えば、特許文献20参照)。ところが、ポリアニリンの場合と同様に、ポリピロールの粒子の周辺に多量の安定剤が取り囲むために、伝導度が大変低くなる。
従って、ポリピロールの場合、ピロールのリングの2、5の位置で、単量体を主に連結させることによって、直線性を維持することが、合成されたポリピロールの電気伝導度を向上させる近道である。前述したように、ピロールのアニリンに比べて、より広範囲な溶媒に溶解されるが、酸化剤と単量体を同時に溶解させることは難しい。
現在まで合成された伝導性高分子は、その自体は完全直線型を形成し辛いので、結晶型のような秩序が完璧に形成できなく、実際の伝導度が理論的に予測した、約105〜6S/cm(例えば、特許文献21参照)よりもはるかに及ばない。このような電気伝導度の低い高分子としては、プラスチック透明電極や電子気波遮蔽用としては不適合であるために、電気伝導度の優れた伝導性高分子及び重合反応が好ましい方法の設計が必要である。
A.G.MacDiarmid,J.C.Chiang,A.F.Richter,N.L.D.Somarisi,in L.Alcacer(ed),Conducting Polymers,Special Applications,Reidel,Dordrecht,1987,p.105 米国特許 第5、231、631号明細書 米国特許 第5、324、453号明細書 米国特許 第5,567,356号;Macromolecules,31,1745(1998) 米国特許 第5、618、469号明細書 米国特許第6、030、551号明細書 米国特許第6、072、027号明細書 米国特許第6、586、565号明細書 米国特許第6、630、567号明細書 Armes et al.,Handbook of Conductiny Polymers Elsenbaumer ed.M.Dekker,New York,1996,Vol.1,p423 Geng et al.,Synth.Metals,96,1(1998) Beadle et al.,Synth.Met.95,29(1998) Thyssen et al., Synth.Met.29,E357-E362,1989 Huang et al.,J.Am.Chem.Soc.125,314(2003) G. Min, Synt Met.,119.273(2001) Organic Conductive molecules and Polymers Vo1.I-IV,Ed.by H.S.Nalwa,John Wiley&Sons,New York.1997 Conductive Polymers,P.Chandrasekhar,Kluwer Acade.Pub.Boston,1999 Conductive Electroactive Polymers byG.G.Wallace,G.M.Spinks,L.A.P.Kane-Maguire,P.T.Teasdale,2nd en.CRC Press,New York(2003) J.Y.Lee,D.Y.Kim,C.Y.Kim,Synth.Met.74,103(1995) Armes et al.,Handbook of Conducting Polymers Elsenbaumer ed.M.Dekker,New York,1996,Vol.1,p423 Kohlman et al.,Phys.Rev.Lett.78(20),3915,1997
本発明は前述したような従来の技術の限界及び短所に基づく、1つ以上の問題が解決できるように、電気伝導度と有機溶媒に対する溶解性が大変改善された伝導性高分子と、これを合成する新しい方法に関する。
本発明の一目的は、乳化剤と不凍剤のような他の添加物を使用しないことによって、重合反応時間を減少させる伝導性高分子の新しい合成方法を提供する。従って、本発明により合成された伝導性高分子は、電気伝導度及び常用溶媒に対する溶解性のような物理的性質が大変改善された。
本発明のまた他の目的は、構造的欠点がほとんどない微細化学構造が大変改善された伝導性高分子を提供する。
本発明の他の目的及び利点は、後述する発明の詳しい説明及び添付する図面によりさらに明らかになる。
前述したような目的のために、本発明の一観点では、(a)アミン基に置換された単量体と有機溶媒を、酸溶液に混合する段階;(b)水素酸に溶解されたラジカル開始剤を、前記酸溶液に添加して伝導性高分子を合成する段階とを含む伝導性高分子の合成方法を提供する。
望ましくは、前記単量体は、前記有機溶媒の前に、前記酸溶液に添加される。
特に、前記アミン基に置換された単量体は、下記の化学式(I)で表示される化合物を含む。
(化学式(I)で、R1は、水素、アルキルまたは、アルコキシ(alkoxy);R2ないしR5は、各々独立的に、水素、アルキル、alkenyl、シクロアルキル(cycloalkyl)、cycloalkenyl、アルキル−チオールアルキル(thioalkyl)、alkanoyl、チオールアルキル(thioalkyl)、アリール(aryl)−アルキル、アルキル−アミノ、アミノ、アルコキシ(alkoxy)カルボニル(Carbonyl)、alkyl sulfonyl、alkyl sulfinyl、チオールアリール(thioaryl)、sulfonyl、カルボキシル(carboxyl)、水酸基(hydroxyl)、ハロゲン、ニトロ(nitro)または、アルキル−アリール基。)
また、前記単量体は、下記の化学式(II)で表示された化合物を含む。
(化学式(II)は、R1は、水素、アルキルまたは、アルコキシ(alkoxy);R2ないしR5は、各々独立的に、水素、アルキル、alkenyl、シクロアルキル(cycloalkyl)、cycloalkenyl、アルキル−チオールアルキル(thioalkyl)、alkanoyl、チオールアルキル(thioalkyl)、アリール(aryl)−アルキル、アルキル−アミノ、アミノ、アルコキシ(alkoxy)カルボニル(carbonyl)、alkyl sulfonyl、alkyl sulfinyl、チオールアリール(thioaryl)、sulfonyl、カルボキシル(carboxyl)、水酸基(hydroxyl)、ハロゲン、ニトロ(nitro)または、アルキル−アリール基。)
望ましくは、本発明による前記(a)段階で使用される酸は、無機酸を含み、より望ましくは、前記酸は、塩酸、硫酸、硝酸または、燐酸で構成されるグループから選択される。
また、前記(b)段階で使用される前記水素酸は、塩酸、硫酸、硝酸、燐酸、ふっ化水素酸(hydrofluoric acid)、よう化水素酸(hydroiodic acid)または、これらの混合物のうちから構成されるグループから選択される無機酸である。
本発明による前記水素酸は、有機酸を含み、望ましくは、前記有機酸は、メチルスルホン酸(methyl sulfonic acid)、ドデシルベンゼンスルホン酸(dodecyl benzene sulfonic acid)、アントラキノン(anthraquinone)−2−スルホン酸(sulfonic acid)、4−スルホサリチル酸(sulfosalicylic acid)、カンフルスルホン酸(camphor sulfonic acid)、(chlorinated sulfonic acid)、トリフルオロスルホン酸(trifluoro sulfonic acid)とで構成されるグループから選択される。さらに、前記(a)段階の有機溶媒は、溶解度因子(solubility parameter)が約17ないし約29の範囲であることを特徴とする。この時、前記有機溶媒は、置換されなかったり、水酸基(hydroxyl)、ハロゲン、オキシジェン(oxygen)、ケトン(ketone)または、カルボキシル(carboxyl)基に置換された炭化水素を含むが、例えば、ハロゲン化アルキル(alkylhalide)がある。
より具体的に、ハロゲンに置換された炭化水素は、ジクロロメタン(dichloro methane)、ペンタクロロエタン(pentachloro ethane)、1,1,2,2−テトラクロロエタン(tetrachloro ethane)、トリクロロエタン(trichloro ethane)、トリクロロエチレン(trichloro ethylene)、ジクロロメタン(dichloro methane)、クロロホルム(chloroform)、エチルブロマイド(ethyl bromide)、塩化エチル(ethyl chloride)、ジクロロプロパン(dichloro propane)、ジクロロエタン(dichloro ethane)、ビス(bis)(2−クロロエチル(chloro ethyl))エーテル(ether)、ジクロロエチルエーテル(dichloro ethyl ether)、1,2−ジクロロベンゼン(dichloro benzene)または、これらの混合物を含む。
水酸基に置換された炭化水素は、1−プロパノール(propanol)、2−メチル(methyl)−2−プロパノール(propanol)、1,2−ジプロパンジオール(dipropandiol)、1,3―プロパンジオール(propandiol)、イソプロピルアルコール(isopropyl alcohol)、ブタノール(butanol)、ネオペンタノール(neo pentanol)、2−メトキシエタノール(methoxy ethanol)、2−ブトキシエタノール(butoxy ethanol)、2−エチル(ethyl)−1−ブタノール(butanol)、3−メチル(methyl)−1−ブタノール(butanol)、2−メチル(methyl)−2−ブタノール(butanol)、3−メチル(methyl)−2−ブタノール(butanol)、1−ペンタノール(pentanol)、2−ペンタノール(pentanol)、3−ペンタノール(pentanol)、1,2―プロパンジオール(propandiol)、1,5―ペンタンジオール(pentandiol)、アミルアルコール(amyl alcohol)、2−メチル(methyl)−1−ペンタノール(pentanol)、3−メチル(methyl)−1−ペンタノール(pentanol)、2−メチル(methyl)−2−ペンタノール(pentanol)、3−メチル(methyl)−2−ペンタノール(pentanol)、4−メチル(methyl)−2−ペンタノール(pentanol)、2−メチル(methyl)−3−ペンタノール(pentanol)、3−メチル(methyl)−3−ペンタノール(pentanol)、ヘキサノール(hexanol)、エチルヘキサノール(ethyl hexanol)、ヘプタノール(heptanol)、3−ヘプタノール(heptanol)、2−メチル(methyl)−2、4−ペンタンジオール(pentandiol)、2−エチル(ethyl)−1、3−へキサンジオール(hexandiol)、オクタノール(octanol)、1−オクタノール(octanol)、2−オクタノール(octanol)、デカノール(decanol)、ドデカノール(dodecanol)、シクロヘキサノール(cyclohexanol)、トリ(tri)−エチレングリコール(ethylene glycol)、ジ(di)−エチレングリコール(ethylene glycol)、テトラ(tetra)−エチレングリコール(ethylene glycol)、テトラ(tetra)−ヒドロフルフリルアルコール(hydrofurfuryl alcohol)または、これらの混合物で構成されるグループから選択される。
また、本発明の使用される有機溶媒として、酸素に置換された有機溶媒は、エチレングリコール(ethylene glycol)モノエチルエーテル(monoethyl ether)、エチレングリコール(ethylene glycol)ジメチルエーテル(dimethyl ether)、エチレングリコール(ethylene glycol)モノメチルエーテル(monomethyl ether)、エチレングリコール(ethylene glycol)モノブチルエーテル(monobutyl ether)、ジエチレングリコール(diethylene glycol)モノエチルエーテル(monoethyl ether)または、ジエチレングリコール(diethylene glycol)モノブチルエーテル(monobutyl ether)、ジエチレングリコール(diethylene glycol)ジエチルエーテル(diethyl ether)、ジエチレングリコール(diethylene glycol)ジメチルエーテル(dimethyl ether)、ジエチレングリコール(diethylene glycol)モノメチルエーテル(monomethyl ether)、1,4−ジオキサン(dioxane)または、これら混合物を含む。
本発明に関連して、ケトン(ketone)基に置換された有機溶媒は、ブチルメチルケトン(butyl methyl ketone)、メチル(methyl)−エチルケトン(ethyl ketone)、4−ヒドロキシ(hydroxy)−4−メチル(methyl)−2−ペンタノン(pentanone)、シクロペンタノン(cyclopentanone)、ジアセトンアルコール(diacetone alcohol)、4−メチル(methyl)−ペンタノン(pentanone)、4−メチル(methyl)−2−ペンタノン(pentanone)または、これらの混合物を含む。
一方、本発明の前記有機溶媒は、伝導性高分子を合成するのに使用される、前記有機溶媒を含むが、例えば、ジエチルカルボナート(diethyl carbonate)、ベンジルアセテート(benzyl acetate)、ジメチルグルタラート(dimethyl glutarate)、エチルアセトアセテート(ethylacetoacetate)、イソブチルイソブタノアート(isobutyl isobutanoate)、イソブチルアセテート(isobutyl acetate)、メタクレゾール(meta cresol)、トルエン(toluene)、キシレン(xylene)、ニトロベンゼン(nitrobenzene)、テトラヒドロフラン(tetrahydrofuran)、N−メチル(methyl)−2−ピロリドン(pyrollidone)、ジメチルスルホキシド(dimethyl sulfoxide)、N,N−ジメチルホルムアミド(dimethylformamide)または、これらの混合物を含む。
一方、ラジカル開始剤は、過硫酸アンモニウム(ammonium persulfate)、過酸化水素(hydrogen peroxide)、二酸化マンガン(manganese dioxide)、重クロム酸カリウム(potassium dichromate)、ヨウ素酸カリウム(potassium iodate)、塩化第二鉄(ferric chloride)、過マンガン酸カリウム(potassium permanganate)、臭素酸カリウム(potassium bromate)、塩素酸カリウム(potassium chlorate)または、これらの混合物を含む。この時、前記ラジカル開始剤に対する単量体(特に、アニリン単量体)のモル比は、0.1ないし1であって、望ましくは、0.1ないし0.75、より望ましくは、0.1ないし0.5である。
望ましくは、前記(b)段階は、−45℃〜40℃の温度範囲で行われることを特徴とする。また、前記ラジカル開始剤と前記有機溶媒は、有機相を構成して、前記有機相は、望ましくは、全体の水溶液を基準に、約5重量%〜95重量%を含む。
より望ましくは、(c)前記伝導性高分子を、例えば、水酸化化合物の塩基で脱ドーピングさせる段階をさらに含む。
本発明の他の観点では、本発明により合成された伝導性高分子として、前記伝導性高分子は、中空されたされた四角棒状であって、ハチの巣状のネットワーク構造の伝導性高分子である。
本発明により合成された伝導性高分子は、ナノメートル粒子、ナノメートルチューブまたは、ナノ繊維で構成される。特に、本発明により合成された伝導性高分子は、ASTM標準D1895−6で測定された約0.03〜0.19範囲の見かけ密度を有することを特徴とする。
本発明のまた他の観点によると、本発明により合成された伝導性高分子として、その電気伝導度が、少なくとも、約300S/cm以上、例えば、500S/cm以上または、700S/cm以上の伝導性高分子を提供する。望ましくは、前記伝導性高分子は、少なくとも、約900S/cm以上、より望ましくは、少なくとも、約1100S/cm、最も望ましくは、少なくとも、約1300S/cm以上の電気伝導度を有する。
一方、本発明のまた他の観点によると、本発明により合成された伝導性高分子として、伝導性高分子は、中空された四角棒状とハチの巣状のネットワーク構造であって、下記の化学式(III)で表示される反復単位を有して、13C CPMAS NMRスペクトルで化学シフト約123ppmと、化学シフト約158ppmで、少なくとも、1つの単一ピークを有したり、化学シフト約140ppmの周辺で、確認可能なピークを有する伝導性高分子を提供する。
(化学式(III)で、x及びyは、各々キノンジイミン構造単位のモル分率であって、0<x<1、0<y<1、x+y=1、nは、2以上の整数。)
前記伝導性高分子は、13C CPMAS NMRスペクトルで、化学シフト約138ppm及び約143ppmでピークを形成して、この時、13C CPMAS NMRスペクトルで、化学シフト約138ppmでのピークの強度(I138)が、化学シフト約143ppmでのピークの強度(I143)より大きいことを特徴とする。
特に、前記伝導性高分子は、13C CPMAS NMRスペクトルで、I138/I143のピークの強度の比率が1.2以上であることを特徴とする。また、前記伝導性高分子は、PASスペクトルで、約1107cm−1の波長で、2つのピークを有する。
本発明は、自己−安定化分散重合(self-stabilized dispersion polymerization、本発明では、「SSDP」と称する。)と言う、新しい概念に基づいている。本明細書で使用された自己−安定化(self-stabilized)と言う用語は、任意の安定化剤を使用しない分散を含むが、必ず、これに限定されるのではない。アニリン、ピロール、酸及び酸化剤を含む水溶性媒質(aqueous medium)を使用する従来の均一重合または、分散重合とは対照的に、本発明の新しい重合方法は、任意の安定化添加剤(stabilization additives)なしに、有機媒質及び水溶性媒質の非均一二重相システム(heterogeneous biphasic system)内で行われる。本発明で、単量体と成長の際の高分子鎖は、安定化剤として機能して、水溶性反応媒質の内部の有機相の優れた分散が可能である。
本発明を述べる前に、本明細書で言及しない限り、本発明により合成された高伝導性のポリアニリンまたは、その誘導体は、HCPANIと称されて、従来の方法により合成されたポリアニリンまたは、その誘導体は、PANIと称する。また、本発明により合成された高伝導性のポリピロールは、本明細書で言及しない限り、PPyと称する。すなわち、本明細書で、HCPANIは、下記の化学式(I)のように置換されなかったり、置換されたアニリン単量体から合成された伝導性高分子を意味するためであって、酸化の程度によって称されるロイコエメラルディン(leuco-emeraldine)、エメラルディン塩基(emeraldine base、以下「EB」と称する。)、エメラルディン塩(emeraldine salt、以下「ES」と称する。)または、pernigranilineのうちのいずれかの1つまたは、その全体を称する。一方、PPyは、下記の化学式(II)に述べられたように、置換基がなかったり、または、ピロール単量体から合成された重合体を称する。
(化学式(I)で、R1は、水素、アルキルまたは、アルコキシ(alkoxy);R2ないしR5は、各々独立的に、水素、アルキル、alkenyl、シクロアルキル(cycloalkyl)、cycloalkenyl、アルキル−チオールアルキル(thioalkyl)、alkanoyl、チオールアルキル(thioalkyl)、アリール(aryl)−アルキル、アルキル−アミノ、アミノ、アルコキシ(alkoxy)カルボニル(Carbonyl)、alkyl sulfonyl、alkyl sulfinyl、チオールアリール(thioaryl)、sulfonyl、カルボキシル(carboxyl)、水酸基(hydroxyl)、ハロゲン、ニトロ(nitro)または、アルキル−アリール基。)
(化学式(II)で、R1ないしR3は、化学式(II)と同様に定義されている。)
本発明の望ましい実施例による伝導性高分子の合成方法において、単量体を含む反応物は、水溶液相(aqueous phase)と有機溶液相(organic solution phase)の2つの相とで構成された反応系に混合されるために、前述したようなマクダーミド等の標準化された重合方法とは、明らかに区分される。また、本発明による伝導性高分子の合成方法では、原則的に乳化剤や高分子安定剤、低分子安定剤、その他に、テンプレート(template)等を使用する必要がないために、前述したような従来の乳化重合、懸濁重合(suspension polymerization)または、分散重合とは、本質的に区別される。
本発明による自己−安定化分散重合と言う概念は、本明細書では、SSDPと言及される。自己−安定化と言う用語の使用は、任意の安定化剤、不凍剤または、テンプレート(template)なしに、反応物と重合産物により、二重相反応システム(biphasic reaction system)の安定化を意味するが、必ずこれに限定されるのではない。本発明によるSSDP工程の2つの相が、全て連続相(continuous phase)または、不連続相(non-continuous phase)を構成することができるが、水溶液相が連続相であると、有機溶液相が不連続相になったり、または、その逆の有機溶液相が連続相であると、有機溶液相は、不連続相になったりする。特に、本発明に関連して、ラジカル開始剤を含む有機溶液相は、望ましくは、全体の水溶液相を基準に、5体積%〜95体積%の比率で混合される。
本発明による反応系を構成する前記水溶液相は、反応開示時点では、水を含む親水性溶媒、伝導性高分子の単量体として、前記化学式(I)または、化学式(II)に示されたような単量体及び水素酸で構成される。
前記親水性溶媒としては、水、メチルアルコール、エチルアルコール、アセトニトリル(acetonitrile)、2−メトキシエタノール(methoxyethanol)及びこれらの混合溶媒が使用されるが、望ましくは、水単独で使用される。前記酸は、pKa4以下、より望ましくは、pKa3.5以下の無機酸または、有機酸であって、望ましくは、水素酸である。具体的には、塩酸、硫酸、硝酸、燐酸のような無機酸であったり、置換されなかったり、ハロゲンに置換されたアリールスルホン酸(aryl sulfonic acid)、アルキルスルホン酸(alkyl sulfonic acid)または、これらの混合物のような有機酸である。より具体的に、前記有機酸は、メチルスルホン酸(methyl sulfonic acid)、エチルスルホン酸(ethyl sulfonic acid)のようなアルキルスルホン酸(alkyl sulfonic acid)、例えば、クロロスルホン酸(chloro sulfonic acid)または、トリクロロスルホン酸(trichloro sulfonic acid)であるハロゲン化アルキルスルホン酸(halogenated alkyl sulfonic acid);ドデシルベンゼンスルホン酸(dodecyl benzene sulfonic acid)、アントラキノン(anthraoquinone)−2−スルホン酸(sulfonicacid)、5−スルホサリチル酸(sulfosalicylic acid)または、カンフルスルホン酸(camphor sulfonic acid)のようなアリールスルホン酸(aryl sulfonic acid);または、これらの混合物を含む。望ましくは、前記酸は、塩酸、硫酸、硝酸、燐酸のような無機酸を含む。
本発明による反応系を構成する前記有機溶液相は、望ましくは、前記水溶液相と混り合わなかったり、少量混ざり合う有機溶媒または、本発明者等によって、国際特許第WO02/074833号に述べている溶解性自発配向物質を使用する場合、この自発配向物質により前記水溶液相と相互に分離、分散できる有機溶媒を含む。
本発明のような高分子の合成で使用される有機溶媒を選択する場合には、高分子のg分子量、密度等と密接な関連がある溶解度因子を考えて置かなければならない。多様な有機溶媒を使用する反応は、また、同様な形態と伝導度を有する向上された化学的微細構造のポリアニリンを合成する。
本発明の望ましい実施例で、前記有機溶液相を構成する有機溶媒としては、17ないし29範囲の溶解度因子を有する有機溶媒を使用する。
本発明に関連して使用される前記有機溶媒は、脂肪族炭化水素、脂環族炭化水素または、芳香族炭化水素のような炭化水素として、置換されなかったり、ヒドロキシル(hydroxyl)、ハロゲン(halogen)、オキシジェン(oxygen)、ケトン(ketone)または、カルボキシル(carboxyl)基に置換された炭化水素または、伝導性高分子を合成するのに使用される常用有機溶媒を含む。前記炭化水素は、望ましくは、ハロゲン化アルキル(alkylhalide)として、ハロゲン(halogen)に置換されたエーテル(ether)、脂環族炭化水素または、芳香族炭化水素であったりする。ドロキシル(hydroxyl)基に置換された炭化水素は、C3〜C15アルコールを含む。
望ましくは、前記ハロゲン(halogen)に置換された炭化水素は、a)ジクロロメタン(dichloro methane)、ペンタクロロエタン(pentachloro ethane)、1,1,2,2−テトラクロロエタン(tetrachloro ethane)、トリクロロエタン(trichloro ethane)、トリクロロエチレン(trichloro ethylene)、ジクロロメタン(dichloro methane)、クロロホルム(chloroform)、エチルブロマイド(ethyl bromide)、塩化エチル(ethyl chloride)、ジクロロエプロパン(dichloride propane)、トリクロロエタン(trichloro ethane)または、これらの混合物のようなハロゲン化アルキル(alkyl halide);b)ビス(bis)(2−クロロエチル(chloro ethyl))エーテル(ether)、ジクロロエチルエーテル(dichloro ethyl ether)または、これらの混合物のようなエーテル(ether);c)1,2−ジクロロベンゼン(dichloro benzene)のような芳香族炭化水素を含む。
また、水酸基に置換された有機溶媒は、1−プロパノール(propanol)、2−メチル(methyl)−2−プロパノール(propanol)、1,2−ジプロパンジオール(dipropandiol)、1,3―プロパンジオール(propandiol)、イソプロピルアルコール(isopropyl alcohol)、ブタノール(butanol)、ネオペンタノール(neopentanol)、2−メトキシエタノール(methoxy ethanol)、2−ブトキシエタノール(butoxy ethanol)、2−エチル(ethyl)−1−ブタノール(butanol)、3−メチル(methyl)−1−ブタノール(butanol)、2−メチル(methyl)−2−ブタノール(butanol)、3−メチル(methyl)−2−ブタノール(butanol)、1−ペンタノール(pentanol)、2−ペンタノール(pentanol)、3−ペンタノール(pentanol)、1,2―プロパンジオール(propandiol)、1,5―ペンタンジオール(pentandiol)、アミルアルコール(amyl alcohol)、2−メチル(methyl)−1−ペンタノール(pentanol)、3−メチル(methyl)−1−ペンタノール(pentanol)、2−メチル(methyl)−2−ペンタノール(pentanol)、3−メチル(methyl)−2−ペンタノール(pentanol)、4−メチル(methyl)−2−ペンタノール(pentanol)、2−メチル(methyl)−3−ペンタノール(pentanol)、3−メチル(methyl)−3−ペンタノール(pentanol)、ヘキサノール(hexanol)、エチルヘキサノール(ethyl hexanol)、ヘプタノール(heptanol)、3−ヘプタノール(heptanol)、2−メチル(methyl)−2、4−ペンタンジオール(pentandiol)、2−エチル(ethyl)−1、3−へキサンジオール(hexandiol)、オクタノール(octanol)、1−オクタノール(octanol)、2−オクタノール(octanol)、デカノール(decanol)、ドデカノール(dodecanol)、シクロヘキサノール(cyclohexanol)、トリ(tri)−エチレングリコール(ethylene glycol)、ジ(di)−エチレングリコール(ethylene glycol)、テトラ(tetra)−エチレングリコール(ethylene glycol)、テトラ(tetra)−ヒドロフルフリルアルコール(hydrofurfuryl alcohol)または、これらの混合物で構成されるグループから選択される。
酸素に置換された炭化水素は、エチレングリコール(ethylene glycol)モノエチルエーテル(monoethyl ether)、エチレングリコール(ethylene glycol)ジメチルエーテル(dimethyl ether)、エチレングリコール(ethylene glycol)モノメチルエーテル(monomethyl ether)、エチレングリコール(ethylene glycol)モノブチルエーテル(monobutyl ether)、ジエチレングリコール(diethylene glycol)モノエチルエーテル(monoethyl ether)または、ジエチレングリコール(diethylene glycol)モノブチルエーテル(monobutyl ether)、ジエチレングリコール(diethylene glycol)ジエチルエーテル(diethyl ether)、ジエチレングリコール(diethylene glycol)ジメチルエーテル(dimethyl ether)、ジエチレングリコール(diethylene glycol)モノメチルエーテル(monomethyl ether)、1,4−ジオキサン(dioxane)または、これらの混合物を含む。
ケトン(ketone)基に置換された有機溶媒は、ブチルメチルケトン(butyl methyl ketone)、メチル(methyl)−エチルケトン(ethyl ketone)、4−ヒドロキシ(hydroxy)−4−メチル(methyl)−2−ペンタノン(pentanone)、シクロペンタノン(cyclopentanone)、ジアセトンアルコール (diacetone alcohol)、4−メチル(methyl)−ペンタノン(pentanone)、4−メチル(methyl)−2−ペンタノン(pentanone)または、これらの混合物を含む。
また、本発明で使用される有機溶媒としては、ジエチルカルボナート(diethyl carbonate)、ベンジルアセテート(benzyl acetate)、ジメチルグルタラート(dimethyl glutarate)、エチルアセトアセテート(ethylacetoacetate)、イソブチルイソブタノアート(isobutyl isobutanoate)、イソブチルアセテート(isobutyl acetate)、メタクレゾール(meta cresol)、トルエン(toluene)、キシレン(xylene)、ニトロベンゼン(nitrobenzene)、テトラヒドロフラン(tetrahydrofuran)、N−メチル(methyl)−2−ピロリドン(pyrollidone)、ジメチル(dimethyl)、ジメチルスルホキシド(dimethyl sulfoxide)、N,N−ジメチルホルムアミド(dimethylformamide)または、これらの混合物のような常用有機溶媒を含む。
一方、本発明のSSDP工程により水溶液相に添加されるラジカル開始剤は、過硫酸アンモニウム(ammonium persulfate)、過酸化水素(hydrogen peroxide)、二酸化マンガン(manganese dioxide)、重クロム酸カリウム(potassium dichromate)、過マンガン酸カリウム(potassium permanganate)、ヨウ素酸カリウム(potassium iodate)、臭素酸カリウム(potassium bromate)、塩素酸カリウム(potassium chlorate)、ferric dichlorideまたは、これらの混合物のうちから選択される。望ましくは、過硫酸アンモニウム(ammonium persulfate)である。特に、ラジカル開始剤として、過硫酸アンモニウム(ammonium persulfate)を使用する場合、1モル当たり、2つの電子が関与するために、ラジカル開始剤の量は、単量体1モルに対して、0.1〜5モル当量、望ましくは、0.1〜0.75モル当量、より望ましくは、0.1〜0.5モル当量で使用される。
Angelopulos等のよると、ラジカル開始剤の量が多いと、生成された高分子の溶解度と溶液の安定性が減少すると報告しているが(Angelopulos et al.,Synth.Met.84,35,1977)、本発明に関連しては、ラジカル開始剤の量はもちろん、開始剤を添加する方式も特に重要である。これら開始剤は、重合過程の際に生成された中間体の加水分解(hydrolysis)反応に影響を与えるために、開始剤を添加する方式が高分子の微細構造に影響を及ぶ原因の1つになる。
本発明による重合反応は、発熱反応であるために、反応の際、良くかき混ぜることが好ましく、反応温度は、−45℃ないし40℃まで可能である。
反応時間と生成された高分子の分子量は、反応温度の敏感に対応するために、望む分子量、生成された化合物の分子量の分布、電気伝導度の水準により、前記温度の範囲のうち、適切な温度を選択して一定に維持することが好ましい。
本発明により前述された反応物を、反応器に入れて、反応を開示して重合反応が終了されると、最終生成物の望む形態によって多様な方法により高分子を分離することができる。例えば、HCPANIを、水または、メチルアルコール等で洗滌後回収すると、伝導性エメラルディン塩ESの粉末を得ることができる。得たES粉末を、もう一度塩基で処理すると、有機溶媒に、溶解され易いエメラルディン塩基EB状で得られて、これをドーピングして再成形したり、成形後、再ドーピングして多用な用途として使用される。また、得たEBを、酸化−還元反応により、ロイコエメラルディン、pernigraniline等の形態に、容易に製造することもできる。
本発明によるSSDP工程は、分子量の調節が容易であることが長所である。本発明による反応条件を別にして、分子量10、000から385、000を有する高分子物質を得ることができる。特に、本発明の望ましい実施例により生成された高分子物質を、硫酸に0.1g/dl濃度に溶かした後、約30℃で測定した高分子の固有粘度の値は、0.1ないし2.9であった。
また、本発明より合成された高分子物質、特に、EBは、従来の方法により合成されたEBに比べて、構造的に大きい差があるだけではなく、ドーピングした時の電気伝導度の値にも、大きい差がある。
以下、添付する図面を参照して、本発明をより詳しく説明する。
[実施例]
従来の方法により合成されたEB状のポリアニリンは、前記化学式IIIで、xとyのモル分率が、約1:1と知られているだけである。すなわち、ポリアニリンの微細構造は、完全に把握されていない。一方、大変向上された電気伝導度を有すると、本発明により合成されたHCPANIは、従来のポリアニリンPANIに比べて、明らかに特徴的な化学的微細構造を有することが確認された。HCPANIとPANI間の化学的構造の差異点に関しては、添付する図面を参照してより詳しく説明する。
図1は、ポリアニリンの微細化学構造を説明するために、炭素番号を付与した、ポリアニリンの反復単位を示した化学式である。図2は、本発明の望ましい実施例により合成されたHCPANIの13C CPMAS(Cross Polarization/Magic Angle Spinning)NMR分析から得たスペクトルを示したグラフであって、図3は、従来の方法により合成されたPANIの13C CPMAS NMR分析から得たスペクトルを示したグラフである。
図2に示したように、本発明により合成されたHCPANIは、13CCPMASNMRスペクトルで、化学シフト約140ppm周辺で、2つの明らかに区分される2つのピーク、すなわち、化学シフト約138ppmで1つのピーク(I138)と、化学シフト約143ppmで1つのピーク(I143)とを有する。これに比べて、図3に示したように、従来のPANIは、13C CPMAS NMRスペクトルで、化学シフト約140ppmの周辺で識別が不可能な多数のピークを有する。
ラグナサン(Raghunathan)等の研究によると、EB状で合成されたポリアニリン(PANI)の13C CPMAS NMRスペクトル分析で観察される140ppmの周辺のピーク(I138ppmとI143ppm)は、図1に示しているEB状のポリアニリンの反復単位のうち、キノイドリング(quinoid ring)の水素に連結された炭素(protonated)に当たるピークである(Reghunathan et al.,Synth.Met.18,39-47,1996;Yasuda et al.,Synth.Met.61,239-245,1993)。
ところで、図3に示したように、従来の方法により合成されたPANIは、13C CPMAS NMRスペクトルで、化学シフト140ppmの周辺で、多数の小さいピーク等が集まっている特定のピークの確認がし辛い。一方、本発明の望ましい実施例により合成されたHCPANIは、図2に示したように、140ppmの周辺で明らかに区分される2つのピークが観察される。
特に、本発明により合成されたHCPANIは、13C CPMAS NMRスペクトル分析の結果、140ppmの周辺で形成された2つのピークの強度のうち、化学シフト約138ppmの周辺で形成されたピークの強度(I138)が約143ppmの周辺で形成されたピークの強度(I143)に比べて、より大きいことが確認された(I138>I143)。本発明で、これらピーク間のこの関係は、合成されたHCPANIの電気伝導度に関連して従来と区分される特徴のうちの1つである。
本発明により合成されたHCPANIの13C CPMAS NMRスペクトル分析で、140ppmの周辺のピークが明らかに区分される、確認可能のピークに区分されるのは、合成された固体状のHCPANIの反復構造を示した図1を参照すると、キノイドリングは、イミン(imine)結合により回転不可能であって、直線ではない−N=結合の屈曲ができるからである。従って、図1に示したキノイドリングに形成された4つのC4炭素のうち、メタ炭素等の間の同等性(equivalence)が見えなくなるからである。結局、本発明で合成されたHCPANIは、前記一般式で表現したポリアニリンの理想的構造に相当近接したものに解析される。
これに比べて、従来のPANIは、キノイドリングに欠陥(defect)等ができるので、前記一般式の構造とは異なる構造を有し、従って、13C CPMAS NMRスペクトル分析で、小さいピーク等が多数複雑に集まっていて確認し辛い。
実際に、ウェイ(Wei)等は、キノイドリングに、下記の化学式のようにアニリン単量体のマイケル添加(Michael addition)反応が起きる可能があることを報告しているので、従来の方法により合成されたPANIは、本発明で合成されたHCPANIとは異なる微罪化学的構造を有する可能性を高める。
また、本発明により合成されたHCPANIは、13C CPMAS NMRスペクトルで、図2に示したように、化学シフト約123ppm及び約158ppmで各々、少なくとも1つの単一ピークを有する。一方、従来の方法により合成されたPANIは、13C CPMAS NMRスペクトルで、図3に示したように、化学シフト約123ppm及び約158ppmで、2つ以上の確認不可能のピークを有する。
13C CPMAS NMRスペクトル分析から、123ppmの周辺で形成された単一ピークは、図1に示したポリアニリンの反復単位のうち、内部回転がどれほどは可能なベンゼノイドリング(フェニレンジアミン構造単位)の炭素C1とC2から形成されたものである。従って、本発明によるHCPANIは、13C CPMAS NMRスペクトルで、化学シフト約123ppmの周辺で、単一ピークを有すると言うことは、ベンゼノイドリングの炭素C1とC2が同等性を有することを意味して、一方、従来の方法によるPANIが13C CPMAS NMRスペクトルで、化学シフト約123ppmの近隣から分離された多数のピークを有すると言うことは、ベンゼノイドリングの炭素間の同等性がないことを意味する。
また、本発明により合成されたHCPANIは、13C CPMAS NMRスペクトルで、化学シフト約158ppmで、単一ピークを有する。ポリアニリンの13C CPMAS NMRスペクトル分析で、158ppmの周辺で形成されたピークは、図1に示した反復単位のうち、炭素C8から由来するが、本発明により合成されたHCPANIは、キノイドリングの同等性があることが確認できる。
ヤスダ(Yasuda)等の研究によると、従来の化学的酸化方法で、通常的に使用されている過硫酸アンモニウムの代わりに、FeCl3を使用してCaO等(Cao et al.Polymer,30,2305,1989)の方法で、ポリアニリン重合を試した(Yasuda et al.,Synth.Met.61,239-245,1993)。ところが、ヤスダ等により合成された固体粉末試料でも13C CPMAS NMRスペクトルで、化学シフト約138ppmの周辺のピークは分離されなく、小さいピーク等が多数集まって形成されて、その強度も143ppmの周辺のピークに比べて低く示された。
さらに、13C CPMAS NMRスペクトル分析において、従来のPANIは、約138ppmの周辺での多数の小さいピーク等によって確認が難しく、その強度が約143ppmの周辺のピークより弱い。一方、本発明により合成されたHCPANIは、約140ppmの周辺で明らかに区分される2つ以上のピークで確認できる。すなわち、本発明により合成されたHCPANIは、ポリアニリンの反復単位のうち、キノイドリングに形成された炭素に欠陥等がほとんどないだけではなく、アニリン単量体等も重合時、ほとんどパラの位置に連結される。このような微細化学構造の差異点によって本発明のHCPANIは、従来のPANIに比べて、高い電気伝導度を有する。
結局、本発明により合成されたHCPANIは、その反復単位内のキノイドリングに形成された炭素に欠陥がない、または、ほとんどないと、アニリン単量体は、重合の過程で、他の単量体または、オリゴメール状のアニリンのパラの位置へと合成され、これによって、HCPANIは、13C CPMAS NMRスペクトルで、化学シフト約158ppm、140ppmの周辺、約123ppmで各々明らかに区分されるピークを有しており、高い電気伝導度を有する。
一方、本発明により合成されたHCPANIは、PAS分析でも注目すべきのスペクトルの形態を有することが確認された。
図4及び図5は、ポリアニリンのように扱い難い高分子粉末の赤外線スペクトルを得るが、適合な光音響分光法(photoacoustic spectroscopy)(PAS)測定の結果を示したグラフである。図4は、本発明の望ましい実施例により合成された電気伝導度の優れた粉末状のポリアニリン(HCPANI)のPAS分析によるスペクトルを示したものであって、図5は、従来の方法により合成された粉末状のポリアニリン(PANI)のPAS分析の結果によるスペクトルを示したものである。
一般的に、PAS分析の結果は、他の方法に比べて吸光度が試料の表面形態(morphology)に少し影響を受けるのみ、光度測定法(photometry)にはほとんど関係ないと知られている。図4及び図5の分析の結果は、各々HCPANIとPANIの粉末状と測定の条件を同一な方法で処理して、赤外線の吸光度を定量的に比較した。
図4及び図5の赤外線の吸収ピークのうち、1107cm-1の周辺のピークは、ポリアニリンの反復構造のうち、アミン(C−N)の伸縮振動に関連された吸収ピークとして、本発明により合成されたEB状のHCPANI粉末と、従来の方法により合成されたEB状のPANI粉末に対するピークの形態が相互に異なる。すなわち、図4に示したように、本発明の望ましい実施例により合成されたHCPANIの場合、波長約1107cm-1の周辺のピークの強度が相対的に弱くて、2つのピークに区分される。一方、図5に示したように、従来の方法により合成されたPANIの場合、波長約1107cm-1の周辺のピークは、単一ピークで示されて、相対的にその強度が強い。
本発明の実施例を通じた確認によると、PASスペクトルで波長約1107cm-1の周辺のピークの形態は、電気伝導度と密接な関連があって、合成されたポリアニリンが高い伝導度を得るのに大変重要な構造的差であることが確認された。すなわち、本発明により合成されたHCPANIは、PASスペクトル分析の結果、1107cm-1の周辺で、全て2つのピークが形成されて、その強度が相対的に弱い一方、従来の方法により合成されたPANIは、1107cm-1の周辺で、単一ピークを示して、その強度も相対的に強かった。
また、本発明により合成された高分子の分子量と電気伝導度は、密接な関係があることが確認された。本発明の望ましい実施例により合成されたHCPANIの数平均分子量が10、000−30、000範囲である場合には、その伝導度は、100−300S/cm程度である一方、数平均分子量が30、000−89、000に増加すると、伝導度は、300−800S/cmに増加する傾向があった。
一方、本発明により合成された伝導性高分子の他の特徴としては、溶解度の向上である。本発明の一実施例により合成された伝導性EB状のHCPANIの数平均分子量が15、000である場合に、室温で、溶解度10重量%/NMP程度であって、従来の報告されたEB状のポリアニリンの溶解度5重量%NMPに比べて、2倍ほど高くて、特に、数平均分子量が15、000−80、000(固有粘度:1.7−2.7dl/g)である場合には、溶解度3重量%/NMP以上に、従来のポリアニリンの溶解度が2重量%以下であることとは、大きい対照を見せている。
このような溶解度の差は、前述したように、本発明により合成された高分子が、従来の方法により合成された高分子に比べる時に有する構造的差もその原因であるが、重合の過程の際に形成される粒子の形成とも関連が深いと解析される。すなわち、本発明による反応システムは、水溶液相と有機溶液相とで構成されるが、自体的に安定化される反応系で、重合反応が行われるために、これにより合成された高分子の形状も独特である事実を確認した。
また、本発明の他の望ましい実施例によって、本発明により合成されたHCPANIの独特な微細構造を確認した。図6ないし図11は、各々本発明の望ましい実施例により合成されたHCPANIをSEMで観測した写真であって、図12及び図13は、各々従来の方法により合成されたPANIをSEMで観測した写真である。
図6ないし図11に示したように、本発明により合成されたEB状のHCPANIの粒子の断面の大きさは、長さ10nm〜50μmであって、特に、筒の形の粒子の場合に、その長さが多様であるが、全てフォーム状または、ハチの巣状のように、内部に穴が形成されたり、または、中空されている四角柱または、四角棒等が密集されているような形状を有する。
このような構造を、より具体的に、高い倍率、例えば、30、000倍の倍率に拡大して観測すると、本発明のHCPANIの粒子等は、20〜80nmの大きさの球形(globular)粒子等が集まって、一種のネットワーク構造をしている(図10参照)。このような構造は、本発明により合成されたHCPANIにおいて、重要な要素として、このような構造により合成されたHCPANIの粒子の表面積は、大変増加する。これに比べて、従来の方法により合成されたPANIの粒子の場合には、単純に沈殿凝集物に過ぎないことが観測された。
Mandal等のよると、分散重合によりPANIを合成すると、針状(needle)、楕円形または、球形等のような形状は変わるが、全て密集した構造であると報告した(Mandal et al.,Langmuir 12,p1585,1996)。また、Huang等によると、アニリン単量体を有機溶媒に溶解させて、開始剤は、水に溶かして界面でPANIを合成すると、ナノ繊維(nanofiber)が製造できると報告した(Huang et al.,J.Am.Chem.Soc.,125,p314,2003)。
これら文献の結果を総合した時、本発明により合成されたHCPANIの形状は、従来のPANIの粒子の形状とは、大いに異なることが分かる。すなわち、本発明により合成されたHCPANIの場合、一種のネットワーク構造を形成することによって、HCPANIの粒子の表面積が増加して、溶解度が増加することに解析される。
これに関連して、本発明により合成された伝導性高分子は、ASTM規格D1895−6により、見かけ密度を測定する場合、0.03〜0.19範囲であって、見かけ密度が大変低いことを確認した。
一方、本発明により製造された伝導性高分子は、前述したように、従来に製造された伝導性高分子に比べて、伝導性及び溶解性が大変改善された。ところが、より高い電気伝導度と溶媒に対する溶解性を向上させようとする場合には、他の添加剤をテンプレート(template)として使用できる。これに関連して、本発明者等が、すでに出願した国際特許第WO02/074833号の実施例に述べている溶解性自発配向物質の先駆物質である下記の化学式の物質をテンプレートとして、高分子の単量体と共に反応系に混合することができる。特に、本発明に関連して、下記の化学式で表現される溶解性自発配向物質は、高分子単量体を基準に5重量%〜30重量%、望ましくは、5重量%〜25重量%、より望ましくは、10重量%〜20重量%の比率で混合される。
(化学式3で、Rは、-(CH2)nCH3,-O(CH2)nCH3,-O(CH2)OCH3,-(OCH2CH2)nOCH3(nは、1〜24の整数)のうちのいずれかの1つである。)
特に、本発明に関連して、高分子の単量体と共に混合される、前記溶解性自発配向物質としては、前記化学式のRが(CH2)nCH3の物質である。また、前記化学式のRの鎖の末端には、スルホン酸(-SO3H)、カルボキシル酸(-CO2H)、ベンゼンスルホン酸(-OC64SO3H)、(−azacrownether)、カルバゾール(−carbazole)、チオール(−SH)等の作用基をさらに含む。本発明にテンプレートとして含まれる前記溶解性自発配向物質の合成方法に関しては、国際特許WO02/074833号に詳しく述べられている。
以下、例証的な実施例により、本発明をさらに詳しく説明する。ただ、下記の実施例は、本発明を詳しく説明するためのものであって、本発明がこれに限るのではない。
電気伝導度の測定
下記の実施例により合成された高分子の電気伝導度は、通常の4ラインプローブ法(four line probe method)により常温で相対湿度50%条件で測定した。金線(gold line)電極の接触時、腐食防止のために、カーボンペースト(carbon paste)を使用した。厚さ0.1〜100μm程度のフィルム試験片(厚さt、幅w)の電気伝導度は、電流i、電圧v、2つの外側の電極と2つの内側の電極間の距離(l)を計算して測定されており、Keithley伝導度測定装置を利用した。伝導度は、下記の式を利用して計算しており、電気伝導度の単位は、Siemen/cmまたは、S/cmである。
試験片の伝導度の均一性の可否を確認するために、標準4ラインプローブ法(four line probe method)であるファンデルポー(Van der Pauw)方法により測定しており、結果的に5%以内で一致した。
SEM粒子形状の測定
下記の実施例により合成された伝導性高分子の粒子形態、構造、構成は、走査電子顕微鏡(SEM、モデル番号:XL−30(Philips Co.))を使用して分析された。SEMの場合、粒子のイメージの観察が大変限られた領域に限定されているために、代表性のある映像を得られるよう、多数の写真を観察した。
GPC分子量の測定
合成された伝導性高分子は、その分子量を測定するために、GPC(Gel Permeable Chromatography)を使用して分析された。分析のために、Waters 150 CV, column AT-806MS(mixed column)の測定装備を使用しており、溶媒は、NMP、温度は、NMP溶媒の使用時、勧奨される70℃で1ml/minで測定した。標準試験片は、ポリスチレン(polystyrene)分子量1300、3790、9860、30300、65931、172101、629440及び995598を利用した。
本実施例では、新しい方法によりエメラルディン塩基状の高伝導性ポリアニリンHCPANIが合成された。先ず、蒸留精製したアニリン100mLを、1M HCL溶液6Lにゆっくりと敵加した後、イソプロピルアルコール (isopropyl alcohol)4Lを前記溶液に混合した。前記混合溶液に温度を-15℃に維持して、過硫酸アンモニウム((NH4)228)56gが、1M HCl 溶液2Lに溶解されている溶液を、前記混合溶液に40分間、ゆっくりとかき回しながら滴加した。3時間後、反応が完了されて得た沈殿物をろ過紙に濾した後、1M 水酸化アンモニウム(NH4OH)1L溶液で洗滌した。沈殿物を0.1M 水酸化アンモニウム5L溶液に移した後、20時間の間、攪拌した後ろ過して、真空ポンプで48時間乾燥してエメラルディン塩基(EB)1.5gを得ることができた。
合成された高分子は、赤外線分光器により振動吸収バンドが典型的なキノイド作用基の1590cm-1、ベンゼノイド作用基の1495cm-1、C-H芳香族の伸縮振動の結果の3010cm-1で示されて、溶液状の核磁気共鳴器による13C NMRスペクトル分析に、芳香族炭素の化学シフトが各々約137ppm及び約141ppmで、特徴的なピークが示されることによって、ポリアニリンの合成が確認された(結果、図示せず)。
本実施例により合成されたHCPANIと、後述する比較例1の従来のマクダーミド方法により合成されたPANIの溶液状態での13C NMRスペクトルでの化学シフトを比較した(結果、図示せず)。従来のマクダーミド方法により合成されたPANIの場合、137ppm及び141ppmの周辺での吸収強度が相互に同様である一方、本実施例により合成されたHCPANIの場合、137ppmに当たる芳香族炭素の強度が141ppmの周辺でのピークの強度に比べて、相対的に大きく示されている。すなわち、本実施例により合成されたHCPANIの場合、オルソの置換基に当たる141ppmの強度が減少して、137ppmのピークの強度が増加しているので、本実施例により合成されたポリアニリンの主鎖構造では、従来に比べて、側鎖が少なく置換された構造で合成されたことを確認した。
本実施例では、ポリアニリンの重合の過程で、反応温度を−25℃に固定したことを除いては、前記実施例1の手続きを繰り返した。反応時間は、4〜6時間であって、エメラルディン塩基状のHCPANIを得ることができた。合成された化合物に対して、各々紫外線分光器及び核磁気共鳴分析によりエメラルディン塩基状のポリアニリン合成を確認した(結果、図示せず)。
本実施例では、ラジカル開始剤である過硫酸アンモニウムを3時間において一定速度で敵加したことを除いては、前記実施例1の手続きを繰り返した。反応時間は、3〜8時間であって、エメラルディン塩基状のHCPANIを得ることができた。合成された化合物に対して、各々紫外線分光器及び核磁気共鳴分析によりエメラルディン塩基状のポリアニリン合成を確認した(結果、図示せず)。
本実施例では、ラジカル開始剤として、塩化第二鉄(ferric chloride)を反応容器の色が青色から緑色に変わる前に、HCl 1.0モルを基準に、0.1モル比の比率で添加したことを除いては、前記実施例3の手続きを繰り返した。反応時間は、3〜6時間であって、エメラルディン塩基状のHCPANIを得ることができた。合成された化合物に対して、各々紫外線分光器及び核磁気共鳴分析によりエメラルディン塩基状のポリアニリン合成を確認した(結果、図示せず)。
本実施例では、有機溶媒として、イソプロピルアルコールの代わりに、クロロホルムを使用したことを除いては、前記実施例1の手続きを繰り返した。この時、溶媒であるクロロホルムは、アニリンが溶解されている塩酸水溶液の体積を基準に、2:1と1:1の、2の比率で混合された。反応時間は、3〜6時間であって、エメラルディン塩基状のHCPANIを得ることができた。合成された化合物に対して、各々紫外線分光器及び核磁気共鳴分析によりエメラルディン塩基状のポリアニリン合成を確認した(結果、図示せず)。
本実施例では、有機溶媒として、イソプロピルアルコールの代わりに、クロロホルムとイソプロピルアルコール(v/v=1:1)とで混合された混合溶媒を使用したことを除いては、前記実施例1の手続きを繰り返した。アニリン単量体を溶解している塩酸溶液に対する前記混合溶媒の比率は、各々体積比で、2:1と1:1であって、反応時間は、3〜6時間であり、エメラルディン塩基状のHCPANIを得ることができた。合成された化合物に対して、各々紫外線分光器及び核磁気共鳴分析によりエメラルディン塩基状のポリアニリン合成を確認した(結果、図示せず)。
本実施例では、有機溶媒として、イソプロピルアルコールの代わりに、クロロホルムと4−メチル(metyhl)−2−ペンタノン(pentanone)(v/v=1:1)とで混合された混合溶媒を使用したことを除いては、前記実施例2の手続きを繰り返した。アニリン単量体を溶解している塩酸溶液に対する前記混合溶媒の比率は、各々体積比で、2:1と1:1であって、反応時間は、6〜10時間であり、エメラルディン塩基状のHCPANIを得ることができた。合成された化合物に対して、各々紫外線分光器及び核磁気共鳴分析によりエメラルディン塩基状のポリアニリン合成を確認した(結果、図示せず)。
本実施例では、芳香族リングにアルキル鎖が置換された形態のHCPANIを合成した。o−ヒドロキシ(hydroxy)アニリンのアミン基をアセト酸無水物(acetic anhydride)と反応させて、アミン基を保護させた後、塩基条件で、上記水酸基に、bromohexaneを反応させて、アニリン単量体の芳香族リングに、アルキル基が置換されているアニリン単量体を得た。得た生成物の保護されたアミン基を塩酸で脱保護反応させアルキル基が置換されたアニリン誘導体が得られる。
合成されたアニリン誘導体5gを、1M HCl溶液300mLをゆっくりと敵加した後、ジクロロエタン200mLを、前記溶液に混合した。溶液の温度を−5℃に固定させて、過硫酸アンモニウム1.2gが溶解されている1M HCl溶液100mLを、前記混合溶液に40分間、ゆっくりとかき混ぜながら敵加した。24時間後、得た溶液を粉液じょうごを利用して有機層を抽出した後、抽出された有機層を1M NH4OH200mL溶液に移して、20時間の間攪拌した後にろ過した。続いて、真空ポンプで48時間間乾燥させて、エメラルディン塩基1.5gを得ることができた。合成された化合物に対して、各々紫外線分光器及び核磁気共鳴分析によりエメラルディン塩基状のポリアニリン合成を確認した(結果、図示せず)。
本実施例では、本発明者等がすでに出願した国際特許出願公開番号WO02/074833の実施例5に述べられている溶解性自発配向物質である下記の化学式のカルボキシル酸単量体をアニリンを基準に、15重量%混合した後に、実施例1の手続きを繰り返した。下記の化学式のカルボキシル酸の製造方法は、前記国際特許WO02/074833の実施例5に述べられている。
重合方法によって得た化合物の粒子形態は平平に示されて、実施例2でのように、溶解性自発配向物質を添加しない場合とは異なる。合成された化合物に対して、各々紫外線分光器及び核磁気共鳴分析によりエメラルディン塩基状のポリアニリン合成を確認した(結果、図示せず)。
[比較例1]
本比較例では、従来のマクダーミド等(Macdiamid et al.,Conducting Polymers Ed. By Alcacer,Dordrecht,105,1987)方法によりエメラルディン塩基を製造した。先ず、蒸留精製したアニリン10mLと1M HCl溶液600mLを三角プラスコに注入した。続いて、−5℃で、過硫酸アンモニウム((NH4)228)5.6gが溶解されている1M HCl溶液200mLを15分間、ゆっくりとかき混ぜながら、前記三角プラスコに敵加した。2時間後に得た沈殿物をろ過紙に濾した後、1M 水酸化アンモニウム(NH4OH)100mL溶液で洗滌した。沈殿物を0.1M 水酸化アンモニウム500mL溶液に移して、20時間の間、攪拌した後にろ過して、真空ポンプで48時間乾燥してエメラルディン塩基1.5gを得ることができた。
合成された化合物に対して、各々紫外線分光器及び核磁気共鳴分析によりエメラルディン塩基状のポリアニリン合成を確認した(結果、図示せず)。
[比較例2−4]
アニリン水溶液と過硫酸アンモニウム水溶液の温度を、前もって反応温度に合わせて調節した後、各々−5℃、−10℃、−15℃のように設定された反応温度で、これら混合物に3M LiCl塩を添加したことを除いては、前記比較実施例1と同じ手続きと方法を繰り返した。この時、エメラルディン塩の色の緑色を得て、反応が終結される反応時間は、各々4時間、10時間、17時間へと延長された。合成された化合物は、各々紫外線分光器及び核磁気共鳴分析によりエメラルディン塩基状のポリアニリン合成を確認した(結果、図示せず)。
合成されたPANIの固有粘度の測定
本実施例では、前記実施例1ないし実施例9により合成されたエメラルディン塩基状のHCPANI塩と、前記比較例1ないし比較例4で、各々合成されたエメラルディン塩基状のPANIを脱ドーピングさせて、これらエメラルディン塩基EBを各々0.1g/dl濃度で、濃い硫酸に溶解させた後、30℃で固有粘度を測定した。各々の高分子物質に対する固有粘度は、下記の表1に表示されている。
合成されたポリアニリンの分光学的特性の測定
本実施例では、前記実施例1で合成されたEB状の固体粉末HCPANI試料と、前記比較実施例1で形成されたEB状の固体粉末PANI試料に対して、各々13C CMPAS、PAS分光分析実験を行った。13C CMPAS核磁気共鳴スペクトルは、100.6MHz、スピニングレート(spinning rate)7KHzで、ブルカー(bruker)NMR機器から得て、tetramethyl silane(TMS)を標準に使用した。PASスペクトルを測定するためのIR機器は、マグナ(magna)550PAS探知器を使用してヘリウムガスを環境させながら測定した。
実施例1により合成されたHCPANIに対する 13C CPMAS分析の結果は、図2に示しており、比較例1により合成されたPANIに対する 13C CPMAS分析の結果は、図3に示している。一方、実施例1により合成されたHCPANIに対するPAS分析の結果は、図4に示しており、PANIに対するPAS分析の結果は、図5に示している。
これらの結果から、前記実施例1により合成されたEB状のHCPANIは、13C CPMASスペクトルで、140ppmの周辺のピーク、すなわち、138ppmの周辺のピークと、143ppmの周辺のピークとが明らかに区分されて、143ppmの周辺のピークの強度(I143)<138ppmの周辺のピークの強度(I138)を満足している。また、123ppmと158ppmで各々単一ピークを有していることが確認された。
PAS分析の結果、本発明の望ましい実施例により合成されたEB状のHCPANIの場合には、波長約1107cm-1の周辺のピークの強度が弱く、2つのピークで示された(図4参照)。一方、従来のEB状のPANIの場合には、波長約1107cm-1の周辺のピークは、単一ピークで示されて、その強度の相対的に強いことが確認された(図5参照)。
合成されたポリアニリンの粒子形態の観測
本実施例では、前記実施例1ないし実施例5で合成されたEB状のHCPANI粉末と、比較例1で合成されたEB状のPANI粉末の構造を顕微鏡を通じて観察した。図6は、前記実施例1、図7は、前記実施例2、図8は、前記実施例3、図9は、前記実施例4、図10及び図11は、前記実施例5で、各々合成されたEB状のHCPANI粉末をSEMで測定した写真である。
図示したように、本発明の望ましい実施例により合成されたEB状のHCPANIは、重合温度、ラジカル開始剤の種類、投入方式及び溶媒の種類に関係なしに、全てフォームプラスチック(foamed plastic)のように、穴が形成されていたり、中空された四角柱(四角棒)状または、たまねぎの皮のように、何枚に重なっている形状である。すなわち、本発明により合成された高分子は、従来の方法により合成された高分子に比べて、表面積を増加させる形状の立体構造を有していることが確認された。一方、これらの構造を、高い倍率、例えば、30、000倍の倍率に拡大して、詳しく察すると、図10に示したように、本発明により合成されたHCPANIは、20〜80nmの大きさの球形粒子等が集まって、一種のネットワーク構造をしている。すなわち、本発明により合成されたHCPANIは、ナノ粒子形態で合成され、多孔性のネットワークを形成していることが確認された。このような微細構造によって、本発明により合成された高分子は、直線形の鎖構造で重合されて、溶解度が向上されることが予測された。
一方、従来の方法により合成されたEB状のPANIは、図12及び図13に示したSEM写真でのように、ネットワーク構造ではなく、密集形(compact)構造であることが確認された。
ところが、光の散乱による粒度分析の結果、前記実施例1により合成されたEB状のHCPANI粉末は、面積の平均145ミクロン、体積の平均230ミクロンの大きさで測定されて、従来の方法により合成されたPANI粒子の場合、体積の平均18ミクロン、面積の平均7ミクロンのように示されて、本発明のより合成されたHCPANI粒子の大きさ自体が従来の方法に比べて、さらに大きく示された。
ポリアニリン粒子の見かけ密度の測定
本実施例では、前記実施例1ないし実施例6で合成されたEB状のHCPANI粉末の見かけ密度を測定した。見かけ密度は、アメリカ標準規格ASTM D1895−96により特定のじょうご(specified funnel)から注入量を測定そて密度を算出した。
前記実施例12で観測されたように、本発明により合成されたEB状のHCPANIは、粒子形状が独特であって、気孔を有しており、その表面積が増加するために、溶媒に対する溶解度が増加するが、粉末の単位体積当、質量である見かけ密度も重要な物質の特性である。
本実施例により測定されたEB状のHCPANI粉末の見かけ密度は、0.0495(g/cm)ないし0.146(g/cm)範囲に測定され、見かけ密度が大変低いことが確認された。
ペレット(pellet)状のポリアニリンの電気伝導度の測定
本実施例では、前記実施例1ないし前記実施例9により合成されたHCPANI塩と、前記比較例1ないし比較例4により合成されたPANI塩を、そのままペレットに製作して、前述した方法により電気伝導度を測定した。前記実施例1ないし実施例9により合成されたHCPANI塩の電気伝導度は、16S/cm〜28S/cmに測定されて、前記比較実施例1ないし比較例4により合成されたPANI塩の電気伝導度は、2S/cm〜5S/cmに測定された。
CSA溶液でポリアニリンの電気伝導度の測定
本実施例では、前記実施例1ないし実施例9により合成されたHCPANI塩と、前記比較例1ないし比較例4により合成されたPANI塩を脱ドーピングした後に、電気伝導度を測定した。
先ず、前記実施例1ないし実施例9及び前記比較例1ないし比較例4で合成されたポリアニリンを脱ドーピングさせた後に得たエメラルディン塩基各々1.23gに、有機酸であるカンフルスルホン酸(CSA)1.57gを当量比1:2の比率で混合した。続いて、混合物をメタクレゾールに2%(w/w)の濃度に溶解させて、2時間の間、超音波処理(sonication)により溶液を製造した。この溶液0.5mLをスライドガラスにキャスティング(casting)して、50℃で乾燥させ、厚さ0.5μm〜0.8μmのフィルムを製造した。各々のポリアニリンから製造されたフィルムに対して測定された電気伝導度の値は、下記の表2に示されている。
UV−VIS−NIRスペクトルの測定
本実施例では、前記実施例2により合成されたEB状のHCPANIを、実施例15で述べた方法によりエメラルディン塩を製造して、これに対してUV−VIS−NIRスペクトル分析を行った。
図14は、本実施例によるUV−VIS−NIRスペクトル分析の結果を示したグラフである。エメラルディン塩に対するUV−VIS−NIRスペクトル分析で、電気伝導度に基づくfree carrier tailは、通常1000nm以上で始まる。ところが、前記実施例2で合成されたEB状のHCPANIでは、1000nmの周辺のlocalized polaron bandが観測されずに、増加する傾向があって、300nmの周辺のメタクレゾールピークの強度と、2000nmの周辺のポーラロンバンド(polaron band)による吸収強度を比較すると、実施例2から合成されたエメラルディン塩のポーラロンバンドが強く形成される。
結局、本実施例は、実施例2のHCPANIが高い伝導度を有する理由を構造的に裏付けている。このような近赤外線(near IR)領域での強い吸収特性は、純粋金属で観測されるのと同様であって、従来の方法により合成されたエメラルディン塩のdisordered metalの特性とは異なり、本発明の望ましい実施例により合成されたエメラルディン塩は、true metalの特性を有することに判断されて、電子波遮蔽等に大きい効果が予測された。
GPCによる分子量及び分散度の測定
本実施例では、t−BOCにより置換させて、溶解度を向上させたHCPANIを合成した。HCPANIは、前記実施例1と同一な手続きにより合成されており、合成されたEB高分子1.0g(5.5X10-3モル)と、di−t−BOC(di−tert−ブトキシカルボニル(butyldicarbonate))4.8g(2.2X10-2モル)をNMP30mLに溶解させた。続いて、ピリジン20mLを添加した後、90℃で6時間の間攪拌した。反応生成物は、過量の水に沈殿させてろ過した後、水とエタノール1:1溶液で洗滌してから精製されたt−BOC−ポリアニリン0.6gを得ることができた。
生成されたt−BOC−ポリアニリンをTHF(tetrahydrofurane)に溶解させて、Waters社のGPC(Gel Permeation Chromatograph)で、その分子量及び分布を測定した。本実施例により合成されたt−BOC−ポリアニリンの数平均分子量は、44、000であって、重さの平均分子量は、46、000であった。また、分散度は、1.1に測定され、本実施例により合成された高分子がほとんど単分散(monodisperse)分布を有する事実が確認された。
GPCによる分子量及び分散度の測定
合成されたEB状のHCPANI高分子1.0g(5.5X10-3モル)と、フェニルヒドラジン(phenylhydrazine)1.25gをNMP20mLに溶解させた。続いて、還元されたPANIを水気が除去されたトルエン1Lに沈殿させて、これをトルエンで、3回洗滌して、薄い黄茶色のロイコエメラルディン塩基粉末0.5gを得ることができた。
生成されたロイコエメラルディン塩基をNMPに溶解させて、Waters社のGPCで、70℃で、その分子量及び分子量の分布を測定した。標準試料は、ポリビニルピリジン(polyvinylpyridine)を使用した。本実施例により合成されたロイコエメラルディン塩基の数平均分子量は、溶媒比2:1と1:1により、各々45、000、37、000であって、重さの平均分子量は、112、000、87、000、分散度は、2.5、2.4に測定された。
図15は、本実施例により合成された高分子の典型的なGPC分布度を示している。
Angelopoulos等(Angelopoulos et al.,Met.84,p35,1997)によると、従来の方法により合成すると、分子量の分布が高分子量と低分子量とで区分されて、多数のピークで示され、高分子量の比率が4%〜10%程度に過ぎないため、分散度は、3.7から6.6までに広いと報告された。ところが、本実施例により合成された高分子は、図15に示したように、高分子量のポリアニリンが別途のピークへと分離されずに、単一ピークで示されて、分散度も大変低く測定された。
ポリピロールの製造
蒸留精製したピロール33.5g(0.5モル)が、1M HCl 1.0L水溶液に溶解されている溶液をクロロホルム500mLにゆっくりと敵加して、混合溶液の温度を−5℃に調整した。過硫酸アンモニウム0.1モルが溶解されている100mLの溶液を激烈にかき混ぜながら、10分において前記混合溶液にゆっくりと敵加した。40時間反応させた後、混合溶液をメタノール溶液にそそいで沈殿物を得た後、蒸留水で何度も洗滌した。残ったポリピロールの沈殿物をろ過した後に、真空オーブンの中で、24時間乾燥させた。得られたポリピロールの沈殿物は、1M 水酸化アンモニウム1L溶液に移してから、20時間の間攪拌した後でろ過し、真空ポンプで48時間乾燥させて、11gのポリピロールを得ることができた。
本実施例により合成されたポリピロールの固有粘度は、0.3であって、塩酸でドーピングされた粒子の電気伝導度は、45S/cmに測定された。
本発明の望ましい実施例に関して前述したが、これは、どこまでも例に過ぎなく、本発明がこれに限定されるのではない。本発明に属する技術分野の当業者には、本発明の精神を毀損しない範囲内で多様に変形と変更が可能である事実は自明であって、そのような変更と変形は、本発明の権利の範囲に属する事実は、添付する請求の範囲によって、より明らかになる。
本発明により合成されたポリアニリンであるHCPANIは、従来のPANIに比べて、構造的に直線性が高く、副反応により引き起こされる側鎖の生成が少ないために、溶解度が高く、電気伝導度が遥かに優れている。
従って、本発明により合成されたHCPANIは、多様な伝導性フィルム、線維、コーティング、高分子ブレンド(blend)、バッテリー電極や有機半導体または、素子物質等に使用される。特に、本発明により合成されたポリアニリンを含む複合体または、組成物は、低い含量でも、大変改善された電気伝導度を有しているので、本発明により合成されたポリアニリンは、透明電極、太陽電池、腐食防止のための伝導性エッチングマスク層または、近赤外線吸着用物質等に使用される。
本発明の望ましい実施例により合成されたポリアニリンの特徴的な化学的微細構造を説明するための、ポリアニリンの反復単位を概略的に示した化学構造である。 本発明の望ましい実施例により合成されたエメラルディン塩基状の高伝導性ポリアニリン(HCPANI)の13C CPMAS NMR分析によるスペクトルを示したグラフである。 従来の方法により合成されたエメラルディン塩基状のポリアニリン(PANI)の13C CPMASNMR分析によるスペクトルを示したグラフである。 本発明の望ましい実施例により製造されたエメラルディン塩基状の高伝導性ポリアニリン(HCPANI)のPAS分析によるスペクトルを示したグラフである。 従来の方法により製造されたエメラルディン塩基状のポリアニリン(PANI)のPAS分析によるスペクトルを示したグラフである。 本発明の望ましい実施例により製造された高伝導性ポリアニリン(HCPANI)のSEM分析の写真である。 本発明の望ましい実施例により製造された高伝導性ポリアニリン(HCPANI)のSEM分析の写真である。 本発明の望ましい実施例により製造された高伝導性ポリアニリン(HCPANI)のSEM分析の写真である。 本発明の望ましい実施例により製造された高伝導性ポリアニリン(HCPANI)のSEM分析の写真である。 本発明の望ましい実施例により製造された高伝導性ポリアニリン(HCPANI)のSEM分析の写真である。 本発明の望ましい実施例により製造された高伝導性ポリアニリン(HCPANI)のSEM分析の写真である。 従来の方法により製造されたポリアニリン(PANI)のSEM分析の写真である。 従来の方法により製造されたポリアニリン(PANI)のSEM分析の写真である。 本発明の望ましい実施例により製造されたエメラルディン塩−CSAのUV−VIS−NIR分析によるスペクトルを示したグラフである。 本発明の一実施例により合成された高伝導性ポリアニリン(HCPANI)の分子量の分布を示したグラフである。

Claims (39)

  1. (a)アミン基に置換された単量体と有機溶媒を、酸溶液に混合する段階;(b)水素酸に溶解されたラジカル開始剤を、前記酸溶液に添加して伝導性高分子を合成する段階とを含む伝導性高分子の合成方法。
  2. 前記アミン基に置換された単量体は、前記有機溶媒の前に、前記酸溶液に添加されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記アミン基に置換された単量体は、下記の化学式(I)で表示される化合物を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
    (化学式(I)で、R1は、水素、アルキルまたは、アルコキシ(alkoxy);R2ないしR5は、各々独立的に、水素、アルキル、alkenyl、シクロアルキル(cycloalkyl)、cycloalkenyl、アルキル−チオールアルキル(thioalkyl)、alkanoyl、チオールアルキル(thioalkyl)、アリール(aryl)−アルキル、アルキル−アミノ、アミノ、アルコキシ(alkoxy)カルボニル(Carbonyl)、alkyl sulfonyl、alkyl sulfinyl、チオールアリール(thioaryl)、sulfonyl、カルボキシル(carboxyl)、水酸基(hydroxyl)、ハロゲン、ニトロ(nitro)または、アルキル−アリール基。)
  4. 前記アミン基に置換された単量体は、下記の化学式(II)で表示された化合物を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
    (化学式(II)は、R1は、水素、アルキルまたは、アルコキシ(alkoxy);R2ないしR5は、各々独立的に、水素、アルキル、alkenyl、シクロアルキル(cycloalkyl)、cycloalkenyl、アルキル−チオールアルキル(thioalkyl)、alkanoyl、チオールアルキル(thioalkyl)、アリール(aryl)−アルキル、アルキル−アミノ、アミノ、アルコキシ(alkoxy)カルボニル(carbonyl)、alkyl sulfonyl、alkyl sulfinyl、チオールアリール(thioaryl)、sulfonyl、カルボキシル(carboxyl)、水酸基(hydroxyl)、ハロゲン、ニトロ(nitro)または、アルキル−アリール基。)
  5. 前記酸は、無機酸を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  6. 前記酸は、塩酸、硫酸、硝酸または、燐酸で構成されるグループから選択されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  7. 前記水素酸は、無機酸を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  8. 前記無機酸は、塩酸、硫酸、硝酸、燐酸、ふっ化水素酸(hydrofluoric acid)、よう化水素酸(hydroiodic acid)または、これらの混合物のうちから構成されるグループから選択されることを特徴とする請求項7に記載の方法。
  9. 前記水素酸は、有機酸を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  10. 前記有機酸は、メチルスルホン酸(methyl sulfonic acid)、ドデシルベンゼンスルホン酸(dodecyl benzene sulfonic acid)、アントラキノン(anthraquinone)−2−スルホン酸(sulfonic acid)、4−スルホサリチル酸(sulfosalicylic acid)、カンフルスルホン酸(camphor sulfonic acid)、(chlorinated sulfonic acid)、トリフルオロスルホン酸(trifluoro sulfonic acid)とで構成されるグループから選択されることを特徴とする請求項9に記載の方法。
  11. 前記有機溶媒は、溶解度因子(solubility parameter)が約17ないし約29の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  12. 前記有機溶媒は、置換されなかったり、水酸基(hydroxyl)、ハロゲン、オキシジェン(oxygen)、ケトン(ketone)または、カルボキシル(carboxyl)基に置換された炭化水素を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  13. 前記有機溶媒は、ハロゲン化アルキル(alkylhalide)であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  14. 前記有機溶媒は、ジクロロメタン(dichloro methane)、ペンタクロロエタン(pentachloro ethane)、1,1,2,2−テトラクロロエタン(tetrachloro ethane)、トリクロロエタン(trichloro ethane)、トリクロロエチレン(trichloro ethylene)、ジクロロメタン(dichloro methane)、クロロホルム(chloroform)、エチルブロマイド(ethyl bromide)、塩化エチル(ethyl chloride)、ジクロロプロパン(dichloro propane)、ジクロロエタン(dichloro ethane)、ビス(bis)(2−クロロエチル(chloro ethyl))エーテル(ether)、ジクロロエチルエーテル(dichloro ethyl ether)、1,2−ジクロロベンゼン(dichloro benzene)または、これらの混合物を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  15. 前記有機溶媒は、1−プロパノール(propanol)、2−メチル(methyl)−2−プロパノール(propanol)、1,2−ジプロパンジオール(dipropandiol)、1,3―プロパンジオール(propandiol)、イソプロピルアルコール(isopropyl alcohol)、ブタノール(butanol)、ネオペンタノール(neo pentanol)、2−メトキシエタノール(methoxy ethanol)、2−ブトキシエタノール(butoxy ethanol)、2−エチル(ethyl)−1−ブタノール(butanol)、3−メチル(methyl)−1−ブタノール(butanol)、2−メチル(methyl)−2−ブタノール(butanol)、3−メチル(methyl)−2−ブタノール(butanol)、1−ペンタノール(pentanol)、2−ペンタノール(pentanol)、3−ペンタノール(pentanol)、1,2―プロパンジオール(propandiol)、1,5―ペンタンジオール(pentandiol)、アミルアルコール(amyl alcohol)、2−メチル(methyl)−1−ペンタノール(pentanol)、3−メチル(methyl)−1−ペンタノール(pentanol)、2−メチル(methyl)−2−ペンタノール(pentanol)、3−メチル(methyl)−2−ペンタノール(pentanol)、4−メチル(methyl)−2−ペンタノール(pentanol)、2−メチル(methyl)−3−ペンタノール(pentanol)、3−メチル(methyl)−3−ペンタノール(pentanol)、ヘキサノール(hexanol)、エチルヘキサノール(ethyl hexanol)、ヘプタノール(heptanol)、3−ヘプタノール(heptanol)、2−メチル(methyl)−2、4−ペンタンジオール(pentandiol)、2−エチル(ethyl)−1、3−へキサンジオール(hexandiol)、オクタノール(octanol)、1−オクタノール(octanol)、2−オクタノール(octanol)、デカノール(decanol)、ドデカノール(dodecanol)、シクロヘキサノール(cyclohexanol)、トリ(tri)−エチレングリコール(ethylene glycol)、ジ(di)−エチレングリコール(ethylene glycol)、テトラ(tetra)−エチレングリコール(ethylene glycol)、テトラ(tetra)−ヒドロフルフリルアルコール(hydrofurfuryl alcohol)または、これらの混合物で構成されるグループから選択されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  16. エチレングリコール(ethylene glycol)モノエチルエーテル(monoethyl ether)、エチレングリコール(ethylene glycol)ジメチルエーテル(dimethyl ether)、エチレングリコール(ethylene glycol)モノメチルエーテル(monomethyl ether)、エチレングリコール(ethylene glycol)モノブチルエーテル(monobutyl ether)、ジエチレングリコール(diethylene glycol)モノエチルエーテル(monoethyl ether)または、ジエチレングリコール(diethylene glycol)モノブチルエーテル(monobutyl ether)、ジエチレングリコール(diethylene glycol)ジエチルエーテル(diethyl ether)、ジエチレングリコール(diethylene glycol)ジメチルエーテル(dimethyl ether)、ジエチレングリコール(diethylene glycol)モノメチルエーテル(monomethyl ether)、1,4−ジオキサン(dioxane)または、これら混合物を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  17. 前記有機溶媒は、ブチルメチルケトン(butyl methyl ketone)、メチル(methyl)−エチルケトン(ethyl ketone)、4−ヒドロキシ(hydroxy)−4−メチル(methyl)−2−ペンタノン(pentanone)、シクロペンタノン(cyclopentanone)、ジアセトンアルコール(diacetone alcohol)、4−メチル(methyl)−ペンタノン(pentanone)、4−メチル(methyl)−2−ペンタノン(pentanone)または、これらの混合物を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  18. 前記有機溶媒は、ジエチルカルボナート(diethyl carbonate)、ベンジルアセテート(benzyl acetate)、ジメチルグルタラート(dimethyl glutarate)、エチルアセトアセテート(ethylacetoacetate)、イソブチルイソブタノアート(isobutyl isobutanoate)、イソブチルアセテート(isobutyl acetate)、メタクレゾール(meta cresol)、トルエン(toluene)、キシレン(xylene)、ニトロベンゼン(nitrobenzene)、テトラヒドロフラン(tetrahydrofuran)、N−メチル(methyl)−2−ピロリドン(pyrollidone)、ジメチルスルホキシド(dimethyl sulfoxide)、N,N−ジメチルホルムアミド(dimethylformamide)または、これらの混合物を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  19. 前記ラジカル開始剤は、過硫酸アンモニウム(ammonium persulfate)、過酸化水素(hydrogen peroxide)、二酸化マンガン(manganese dioxide)、重クロム酸カリウム(potassium dichromate)、ヨウ素酸カリウム(potassium iodate)、塩化第二鉄(ferric chloride)、過マンガン酸カリウム(potassium permanganate)、臭素酸カリウム(potassium bromate)、塩素酸カリウム(potassium chlorate)または、これらの混合物を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  20. 前記(b)段階は、−45℃〜40℃の温度範囲で行われることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  21. 前記ラジカル開始剤と前記有機溶媒は、有機相を構成して、前記有機相は、全体の水溶液を基準に、約5重量%〜95重量%を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  22. (c)前記伝導性高分子を、塩基で脱ドーピングさせる段階をさらに含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
  23. 前記塩基は、水酸化化合物を含むことを特徴とする請求項22に記載の方法。
  24. 請求項1により合成された伝導性高分子として、前記伝導性高分子は、中空されたされた四角棒状であって、ハチの巣状のネットワーク構造である伝導性高分子。
  25. 前記伝導性高分子は、ナノメートル粒子で構成されることを特徴とする請求項24に記載の伝導性高分子。
  26. 前記伝導性高分子は、ナノメートルチューブで構成されることを特徴とする請求項24に記載の伝導性高分子。
  27. 前記伝導性高分子は、ナノ繊維で構成されることを特徴とする請求項24に記載の伝導性高分子。
  28. 前記伝導性高分子は、ASTM標準D1895−6で測定された約0.03〜0.19範囲の見かけ密度を有することを特徴とする請求項24に記載の伝導性高分子。
  29. 請求項1により合成された伝導性高分子として、前記伝導性高分子は、少なくとも、約300S/cmの電気伝導度を有する伝導性高分子。
  30. 前記伝導性高分子は、少なくとも、500S/cmの電気伝導度を有することを特徴とする請求項29に記載の伝導性高分子。
  31. 前記伝導性高分子は、少なくとも、700S/cmの電気伝導度を有することを特徴とする請求項29に記載の伝導性高分子。
  32. 前記伝導性高分子は、少なくとも、900S/cmの電気伝導度を有することを特徴とする請求項29に記載の伝導性高分子。
  33. 前記伝導性高分子は、少なくとも、1100S/cmの電気伝導度を有することを特徴とする請求項29に記載の伝導性高分子。
  34. 前記伝導性高分子は、少なくとも、1300S/cmの電気伝導度を有することを特徴とする請求項29に記載の伝導性高分子。
  35. 請求項22により合成された伝導性高分子として、前記伝導性高分子は、中空された四角棒状とハチの巣状のネットワーク構造であって、下記の化学式(III)で表示される反復単位を有して、13C CPMAS NMRスペクトルで化学シフト約123ppmと、化学シフト約158ppmで、少なくとも、1つの単一ピークを有したり、化学シフト約140ppmの周辺で、確認可能なピークを有する伝導性高分子。
    (化学式(III)で、x及びyは、各々キノンジイミン構造単位のモル分率であって、0<x<1、0<y<1、x+y=1、nは、2以上の整数。)
  36. 前記伝導性高分子は、13C CPMAS NMRスペクトルで、化学シフト約138ppm及び約143ppmでピークを形成することを特徴とする請求項35に記載の伝導性高分子。
  37. 前記伝導性多高分子は、13C CPMAS NMRスペクトルで、化学シフト約138ppmでのピークの強度(I138)が、化学シフト約143ppmでのピークの強度(I143)より大きいことを特徴とする請求項35に記載の伝導性高分子。
  38. 前記伝導性高分子は、13C CPMAS NMRスペクトルで、I138/I143のピークの強度の比率が1.2以上であることを特徴とする請求項37に記載の伝導性高分子。
  39. 前記伝導性高分子は、PASスペクトルで、約1107cm−1の波長で、2つのピークを有することを特徴とする請求項35に記載の伝導性高分子。
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