JP2005336176A - 肉体疲労改善剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】 新規な肉体疲労改善剤の提供。
【解決手段】 D−リボースと、マグネシウム塩、アミノ酸およびカルニチンの少なくとも1つとを含有する肉体疲労改善剤。
【選択図】 なし
【解決手段】 D−リボースと、マグネシウム塩、アミノ酸およびカルニチンの少なくとも1つとを含有する肉体疲労改善剤。
【選択図】 なし
Description
本発明は、肉体疲労改善剤に関する。
D−リボースは哺乳動物のATP合成を刺激してエネルギーレベルを増加させ、肉体疲労を改善させる効果を有し(特許文献1)、アデニン合成を促進する作用も有する(特許文献2)。また、分岐鎖アミノ酸が筋肉疲労等を改善する効果を有している(特許文献3)。しかし、D−リボースに、マグネシウム塩、アミノ酸またはカルニチンを併用した場合に、肉体疲労改善効果が相乗的で顕著に増加することは今まで知られていない。なお、特許文献2には、D−リボースとアスパラギン酸マグネシウムの組み合わせがアデニン合成を促進し、筋肉中のマグネシウム塩レベルの維持する効果を有するとは記載されているものの、実験的な裏付けが何ら記載されていない。
特表2002-518321
WO 92/15311
特開2000-26290
本発明の解決しようとする課題は、優れた肉体疲労改善剤を提供することにある。
本発明者らは、肉体疲労改善剤につき、鋭意研究した結果、意外にもD−リボースと、マグネシウム塩、分岐鎖アミノ酸またはカルニチンとを併用した場合、肉体疲労改善効果が相乗的で顕著に増加することを見出して、本発明を完成した。すなわち、本発明は以下の通りである。
[1] D−リボースと、マグネシウム塩、アミノ酸およびカルニチンの少なくとも1つとを含有する肉体疲労改善剤。
[2] D−リボースと、マグネシウム塩および/または分岐鎖アミノ酸とを含有する肉体疲労改善剤。
[3] 成人1日当り5 mg〜50 gのD−リボースを含有する[1]または[2]記載の肉体疲労改善剤。
[4] D−リボースと、マグネシウム塩、アミノ酸およびカルニチンの少なくとも1つとを含有する肉体疲労を改善するための飲食品。
[5] D−リボースと、マグネシウム塩、アミノ酸およびカルニチンの少なくとも1つとを含有するエネルギーレベル増加剤。
[1] D−リボースと、マグネシウム塩、アミノ酸およびカルニチンの少なくとも1つとを含有する肉体疲労改善剤。
[2] D−リボースと、マグネシウム塩および/または分岐鎖アミノ酸とを含有する肉体疲労改善剤。
[3] 成人1日当り5 mg〜50 gのD−リボースを含有する[1]または[2]記載の肉体疲労改善剤。
[4] D−リボースと、マグネシウム塩、アミノ酸およびカルニチンの少なくとも1つとを含有する肉体疲労を改善するための飲食品。
[5] D−リボースと、マグネシウム塩、アミノ酸およびカルニチンの少なくとも1つとを含有するエネルギーレベル増加剤。
本発明において、D−リボースにはD−リボースの誘導体および生体内でD−リボースに変換される誘導体も含まれる。D−リボースに、マグネシウム塩、アミノ酸およびカルニチンの少なくとも1つを併用することで、顕著な肉体疲労改善効果が達成され、またエネルギーレベルを増加させることができる。そこで、D−リボースのみでは十分な効果が生じない用量でも、マグネシウム塩、アミノ酸およびカルニチンの少なくとも1つを併用することで、十分、肉体疲労症状を改善し、エネルギーレベルを増加させることができる。
マグネシウム塩としては、例えば、アスパラギン酸、グルタミン酸、バリン、ロイシン、イソロイシン等のアミノ酸のマグネシウム塩、酢酸、ステアリン酸、ドコサヘキサエン酸、クエン酸、シュウ酸、酒石酸等の有機酸のマグネシウム塩、および塩酸、硫酸、リン酸等の無機酸のマグネシウム塩等が挙げられる。好ましくは、アスパラギン酸、グルタミン酸、塩酸、リン酸等のマグネシウム塩が挙げられ、より好ましくは、グルタミン酸マグネシウム、アスパラギン酸カリウムマグネシウム、リン酸三マグネシウム等が挙げられる。また、塩化マグネシウム、塩化カリウム及びアスパラギン酸ナトリウムを組み合わせて投与するのも好ましい。
また、マグネシウム塩として、マグネシウム塩含有飲食品を使用することもでき、かかるマグネシウム塩含有飲食品としては、例えば、下記飲食品が挙げられる。
(1)穀類:小麦、米、そば、とうもろこし、粟、オートミール、きび、ライ麦等
(2)いも及びでん粉類:じゃがいも、さつまいも等
(3)種実類:アーモンド、麻の実、カシューナッツ、ごま、ピスタチオ、マカダミアナッツ、松の実、落花生等
(4)豆類:小豆、いんげん豆、えんどう、ささげ、大豆等
(5)魚介類:あじ、煮干し、しらす、いわし、かつお、さけ、あかがい、あさり、さざえ、とこぶし、ほたてがい、ほっきがい、あみ、えび、かに、なまこ等
(6)獣鳥鯨肉類:牛、豚、鶏、綿羊等
(7)乳製品:牛乳、はっ酵乳、ヨーグルト、アイスクリーム、脱脂粉乳、チーズ等
(8)野菜類:おかひじき、かんぴょう、しそ、ずいき、ほうれんそう等
(9)きのこ類:しいたけ等
(10)藻類:あおのり、あまのり、あらめ、おごのり、こんぶ、てんぐさ、ひじき、ひとえぐさ、わかめ等
(11)嗜好飲料類:茶、ココア、昆布茶、海洋深層水等
(12)調味料及び香辛料類:にがり、塩、しょうゆ、辛子、カレー、こしょう、さんしょ、ジンジャー、唐辛子、酵母等
(13)その他:ドロマイト
D−リボースをこれらの飲食品と共に投与するには、例えばD−リボースを甘味料として使用して、これらの飲食品またはそのエキスを材料にして加工した飲食品として食することができる。これらの加工飲食品としては、これらマグネシウム塩含有飲食品を用いて加工されている限り、いかなるものでも良いが、例えば、パイ、クラッカー、チップス、プリン、チョコレート、カステラ、ワッフル、ドーナツ、クッキー、ビスケット、ケーキ、クリーム、せんべい、おこし等の各種菓子類、パン類、餅類、まんじゅう、ういろう、あん類、羊羹、水羊羹、ゼリー、飴玉、麺類、マカロニ類、米飯類、プレミックス粉類、人造肉、缶詰、蒲鉾、ちくわ、てんぷら類の魚肉製品類、塩辛、みりん干し等の各種珍味類及び佃煮類及び魚肉漬物類、ハム、ソーセージ、ベーコン等の食肉加工品、醤油、味噌、加工のり、佃煮、昆布巻き、各種飲料、各種調味料類、ポテトサラダ、肉じゃが、筑前煮等の惣菜食品類、煮豆、ペースト類、あん類等が挙げられる。
また、マグネシウム塩として、マグネシウム塩含有飲食品を使用することもでき、かかるマグネシウム塩含有飲食品としては、例えば、下記飲食品が挙げられる。
(1)穀類:小麦、米、そば、とうもろこし、粟、オートミール、きび、ライ麦等
(2)いも及びでん粉類:じゃがいも、さつまいも等
(3)種実類:アーモンド、麻の実、カシューナッツ、ごま、ピスタチオ、マカダミアナッツ、松の実、落花生等
(4)豆類:小豆、いんげん豆、えんどう、ささげ、大豆等
(5)魚介類:あじ、煮干し、しらす、いわし、かつお、さけ、あかがい、あさり、さざえ、とこぶし、ほたてがい、ほっきがい、あみ、えび、かに、なまこ等
(6)獣鳥鯨肉類:牛、豚、鶏、綿羊等
(7)乳製品:牛乳、はっ酵乳、ヨーグルト、アイスクリーム、脱脂粉乳、チーズ等
(8)野菜類:おかひじき、かんぴょう、しそ、ずいき、ほうれんそう等
(9)きのこ類:しいたけ等
(10)藻類:あおのり、あまのり、あらめ、おごのり、こんぶ、てんぐさ、ひじき、ひとえぐさ、わかめ等
(11)嗜好飲料類:茶、ココア、昆布茶、海洋深層水等
(12)調味料及び香辛料類:にがり、塩、しょうゆ、辛子、カレー、こしょう、さんしょ、ジンジャー、唐辛子、酵母等
(13)その他:ドロマイト
D−リボースをこれらの飲食品と共に投与するには、例えばD−リボースを甘味料として使用して、これらの飲食品またはそのエキスを材料にして加工した飲食品として食することができる。これらの加工飲食品としては、これらマグネシウム塩含有飲食品を用いて加工されている限り、いかなるものでも良いが、例えば、パイ、クラッカー、チップス、プリン、チョコレート、カステラ、ワッフル、ドーナツ、クッキー、ビスケット、ケーキ、クリーム、せんべい、おこし等の各種菓子類、パン類、餅類、まんじゅう、ういろう、あん類、羊羹、水羊羹、ゼリー、飴玉、麺類、マカロニ類、米飯類、プレミックス粉類、人造肉、缶詰、蒲鉾、ちくわ、てんぷら類の魚肉製品類、塩辛、みりん干し等の各種珍味類及び佃煮類及び魚肉漬物類、ハム、ソーセージ、ベーコン等の食肉加工品、醤油、味噌、加工のり、佃煮、昆布巻き、各種飲料、各種調味料類、ポテトサラダ、肉じゃが、筑前煮等の惣菜食品類、煮豆、ペースト類、あん類等が挙げられる。
アミノ酸としては、例えばアスパラギン酸、グルタミン酸、グルタミン、アルギニン、プロリン、メチオニン、ヒスチジン、フェニルアラニン、トリプトファン、スレオニン、リジン、グリシン、アラニン、ロイシン、チロシン、イソロイシン、セリン等が挙げられる。好ましいアミノ酸としては、分岐鎖アミノ酸が挙げられ、具体的にはイソロイシン、ロイシン、バリン等が挙げられる。また、アミノ酸として、これらアミノ酸の混合物を使用することもできる。アミノ酸は、ナトリウム塩等の塩にすることもできる。
カルニチンにはカルニチンの誘導体および生体内でカルニチンに変換される誘導体も含まれ、例えばアセチルカルニチンを使用することもできる。
本発明の肉体疲労改善剤、飲食品およびエネルギーレベル増加剤に、さらにビタミン類や、滋養強壮剤等を加えることもできる。ビタミンとしては、例えば、ビタミンA類、ビタミンB 類、ビタミンC、ビタミンD類、ビタミンE類、ニコチン酸、ニコチン酸アミド、パントテン酸、パンテノール、ビオチン、葉酸等が挙げられる。滋養強壮剤としては、例えば、パンテチン、グルクロン酸、グルクロノラクトン、イノシトール、イノシトールヘキサニコチネート、ウルソデオキシコール酸、オロチン酸、ガンマ−オリザノール、コンドロイチン硫酸、タウリン、滋養強壮活性を有する生薬等が挙げられる。
本発明の肉体疲労改善剤、飲食品およびエネルギーレベル増加剤は、通常ドリンク剤として用いるのが好ましいが、その他、シロップ剤等の経口液剤、注射剤等の静脈内投与製剤、トローチ剤、舐薬、チュアブル剤等の経口固形製剤等として用いることもできる。これらの製剤は、通常公知の技術を用いることで製造することができる。D−リボースの投与量としては、投与形態、患者の年令、体重、症状等により変化するが、一般的には、成人1日当たり、約5 mg〜約50 g、好ましくは約15 mg〜約2 g、さらに好ましくは約50 mg〜約500 mg等が挙げられ、1日一回あるいはそれ以上で投与される。本発明の肉体疲労改善剤、飲食品およびエネルギーレベル増加剤は、飲料、食品等の飲食品として提供することもでき、また、例えば病院食に添加することで、入院患者の回復を促進させることもできる。
マグネシウム塩の投与量としては、投与形態、患者の年令、体重、症状等により変化するが、一般的には、マグネシウム重量として成人1日当たり、約2 mg〜約500 mg、好ましくは約5 mg〜約200 mg、さらに好ましくは約10 mg〜約100 mg等が挙げられ、1日一回あるいはそれ以上で投与される。
塩化マグネシウム、塩化カリウム及びアスパラギン酸ナトリウムを組み合わせて投与する場合は、塩化マグネシウム、塩化カリウム及びアスパラギン酸ナトリウムをそれぞれ、成人1日当たり、約2mg〜約200mg、約2 mg〜約500mg及び約100mg〜約4gの範囲で、さらに好ましくは約5mg〜約100mg、約5 mg〜約200mg及び約200mg〜約1gの範囲で、1日一回あるいはそれ以上で投与される。
アミノ酸の投与量としては、投与形態、患者の年令、体重、症状等により異なるが、一般的には、アミノ酸重量として成人1日あたり、約2 mg〜約500 mg、好ましくは約5 mg〜約200 mg、さらに好ましくは約10 mg〜約100 mg等が挙げられ、1日一回あるいはそれ以上で投与される。
カルニチンの投与量としては、投与形態、患者の年令、体重、症状等により異なるが、一般的には、カルニチン重量として成人1日あたり、約2 mg〜約500 mg、好ましくは約5 mg〜約200 mg、さらに好ましくは約10 mg〜約100 mg等が挙げられ、1日一回あるいはそれ以上で投与される。
塩化マグネシウム、塩化カリウム及びアスパラギン酸ナトリウムを組み合わせて投与する場合は、塩化マグネシウム、塩化カリウム及びアスパラギン酸ナトリウムをそれぞれ、成人1日当たり、約2mg〜約200mg、約2 mg〜約500mg及び約100mg〜約4gの範囲で、さらに好ましくは約5mg〜約100mg、約5 mg〜約200mg及び約200mg〜約1gの範囲で、1日一回あるいはそれ以上で投与される。
アミノ酸の投与量としては、投与形態、患者の年令、体重、症状等により異なるが、一般的には、アミノ酸重量として成人1日あたり、約2 mg〜約500 mg、好ましくは約5 mg〜約200 mg、さらに好ましくは約10 mg〜約100 mg等が挙げられ、1日一回あるいはそれ以上で投与される。
カルニチンの投与量としては、投与形態、患者の年令、体重、症状等により異なるが、一般的には、カルニチン重量として成人1日あたり、約2 mg〜約500 mg、好ましくは約5 mg〜約200 mg、さらに好ましくは約10 mg〜約100 mg等が挙げられ、1日一回あるいはそれ以上で投与される。
本発明の肉体疲労改善剤、飲食品およびエネルギーレベル増加剤は、例えば、肉体疲労状態の人、運動または労働などの激しい身体活動を行う人、エネルギーレベル増加を望む人、ATPが減少している人、火傷・外傷等の患者等が服用することで、望む効果を達成することができる。
以下に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はもとよりこれらに限定されるものではない。
実施例1
マウス重量負荷強制水泳試験
マウス重量負荷強制水泳試験法を用いて、D−リボースと、L−アスパラギン酸マグネシウムカリウム(アスパラギン酸Mg・K)、L−カルニチンまたは分岐鎖アミノ酸混合物BCAA(バリン:ロイシン:イソロイシン=1:2:1)との併用による肉体疲労改善効果について試験を行った。
(1)被験物質
D−リボース、L−アスパラギン酸Mg・K、BCAAおよびL−カルニチンは、それぞれ100 mg/kg/day、50 mg/kg/day、500 mg/kg/dayおよび30 mg/kg/dayを水に溶解あるいは懸濁させ、以下の実験に供した。
(2)試験動物
ddY系雄性マウス(SLC、4週齢)80匹を、温度(23±2℃)、湿度(55±25%)、換気(回数:12回/時間以上)および照明(12時間照明:午前6時30分〜午後6時30分)の環境に調節されている動物室で1週間以上予備飼育後、7〜8週齢で試験に供した。飼料は、固形飼料CRF-1をオリエンタルバイオサ−ビス(株)より購入したものを用い、動物は、試験終了まで自由摂餌摂水下にて飼育した。
マウス重量負荷強制水泳試験
マウス重量負荷強制水泳試験法を用いて、D−リボースと、L−アスパラギン酸マグネシウムカリウム(アスパラギン酸Mg・K)、L−カルニチンまたは分岐鎖アミノ酸混合物BCAA(バリン:ロイシン:イソロイシン=1:2:1)との併用による肉体疲労改善効果について試験を行った。
(1)被験物質
D−リボース、L−アスパラギン酸Mg・K、BCAAおよびL−カルニチンは、それぞれ100 mg/kg/day、50 mg/kg/day、500 mg/kg/dayおよび30 mg/kg/dayを水に溶解あるいは懸濁させ、以下の実験に供した。
(2)試験動物
ddY系雄性マウス(SLC、4週齢)80匹を、温度(23±2℃)、湿度(55±25%)、換気(回数:12回/時間以上)および照明(12時間照明:午前6時30分〜午後6時30分)の環境に調節されている動物室で1週間以上予備飼育後、7〜8週齢で試験に供した。飼料は、固形飼料CRF-1をオリエンタルバイオサ−ビス(株)より購入したものを用い、動物は、試験終了まで自由摂餌摂水下にて飼育した。
(3)試験方法
試験には1群10匹のマウスを用いた。本試験の群構成を表1に示した。試験開始日、各マウスに重量負荷強制水泳を行わせ水泳時間(投与前水泳時間)に基づいて群分けした。翌日から、1日1回7日間、各被験物質を経口投与(投与液量:5 mL/kg)し、その1時間後に重量負荷強制水泳を行わせ、試験最終日の投与7日目、水泳時間を測定した。対照群には、溶媒(蒸留水)を投与し、同様に7日目の水泳時間を測定した。
重量負荷強制水泳試験は山村らの方法(応用薬理, 48(6): 417-426 (1993))に準拠して実施した。マウスの尾根部から約4/5の先端部に約2 gの重りを長さ5 cm巾1 cmのガムテープで吊り下げて重量負荷したマウスを、0.5%界面活性剤を含む約10リットルの温水(37±2℃)を満たした透明アクリル製円筒型水槽(径20 cm, 深さ25cm)内に1匹ずつ入れて水泳させ、水泳開始からマウスが水槽の底に沈むまでの時間(水泳時間)を最大900秒として測定した。
試験には1群10匹のマウスを用いた。本試験の群構成を表1に示した。試験開始日、各マウスに重量負荷強制水泳を行わせ水泳時間(投与前水泳時間)に基づいて群分けした。翌日から、1日1回7日間、各被験物質を経口投与(投与液量:5 mL/kg)し、その1時間後に重量負荷強制水泳を行わせ、試験最終日の投与7日目、水泳時間を測定した。対照群には、溶媒(蒸留水)を投与し、同様に7日目の水泳時間を測定した。
重量負荷強制水泳試験は山村らの方法(応用薬理, 48(6): 417-426 (1993))に準拠して実施した。マウスの尾根部から約4/5の先端部に約2 gの重りを長さ5 cm巾1 cmのガムテープで吊り下げて重量負荷したマウスを、0.5%界面活性剤を含む約10リットルの温水(37±2℃)を満たした透明アクリル製円筒型水槽(径20 cm, 深さ25cm)内に1匹ずつ入れて水泳させ、水泳開始からマウスが水槽の底に沈むまでの時間(水泳時間)を最大900秒として測定した。
(4)統計処理
得られたデータは平均値±標準誤差で表した。群間の有意差検定には、一元配置分散分析後、Dunnett型多重比較検定を用いた。同じ群の試験開始前と7日目の測定値間の有意差検定には、Studentの t-検定を用いた。有意水準は5%とした。
(5)試験結果
試験結果を表2および図1〜3に示す。
試験結果を表2および図1〜3に示す。
対照群の水泳時間は、投与前334±53秒、投与7日目401±69秒と約20%延長したが、有意な延長ではなかった。
被験物質単独投与群では、投与前値に比べ、投与7日目 にD−リボースで50%、アスパラギン酸Mg・Kで10%弱、BCAAで30%、L-カルニチンで27%延長したが、やはり有意な延長ではなかった。
他方、D−リボースと他の被験物質との併用群では、アスパラギン酸Mg・K併用群で80%、BCAA併用群で78%、L−カルニチン併用群で76%、いずれも投与前値に比べ有意に延長した。
このことから、D−リボースと、マグネシウム塩、アミノ酸およびカルニチンの少なくとも1つとの併用により、肉体疲労を改善でき、さらにはエネルギーレベルを増加させることができることが明らかとなった。
被験物質単独投与群では、投与前値に比べ、投与7日目 にD−リボースで50%、アスパラギン酸Mg・Kで10%弱、BCAAで30%、L-カルニチンで27%延長したが、やはり有意な延長ではなかった。
他方、D−リボースと他の被験物質との併用群では、アスパラギン酸Mg・K併用群で80%、BCAA併用群で78%、L−カルニチン併用群で76%、いずれも投与前値に比べ有意に延長した。
このことから、D−リボースと、マグネシウム塩、アミノ酸およびカルニチンの少なくとも1つとの併用により、肉体疲労を改善でき、さらにはエネルギーレベルを増加させることができることが明らかとなった。
本発明によって、D−リボースと、マグネシウム塩、アミノ酸およびカルニチンの少なくとも1つとを含有する肉体疲労改善剤およびエネルギーレベル増加剤が提供される。
Claims (5)
- D−リボースと、マグネシウム塩、アミノ酸およびカルニチンの少なくとも1つとを含有する肉体疲労改善剤。
- D−リボースと、マグネシウム塩および/または分岐鎖アミノ酸とを含有する肉体疲労改善剤。
- 成人1日当り5 mg〜50 gのD−リボースを含有する請求項1または2記載の肉体疲労改善剤。
- D−リボースと、マグネシウム塩、アミノ酸およびカルニチンの少なくとも1つとを含有する肉体疲労を改善するための飲食品。
- D−リボースと、マグネシウム塩、アミノ酸およびカルニチンの少なくとも1つとを含有するエネルギーレベル増加剤。
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JP2005130676A JP2005336176A (ja) | 2004-04-28 | 2005-04-28 | 肉体疲労改善剤 |
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JP2004133203 | 2004-04-28 | ||
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- 2005-04-28 JP JP2005130676A patent/JP2005336176A/ja active Pending
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