JP2005335805A - 簡易容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】一対の収納室Aを凹設した皿形態の容器本体2と、各収納室を閉塞して固着されたシート状の蓋板3とを備え、各収納室間のフランジ部4の両側に於いて折り曲げ可能に構成するとともに、フランジ部4に一対の注出溝9を設け、各注出溝部分の蓋板を切り起こし可能に構成した容器であって、収納物の注出に当たりその暴出を防止でき、しかも、容器の折り曲げ時に注出溝の歪み,閉塞等を極力防止できる簡易容器を提案する。
【解決手段】各注出溝9内に、各稜線aが各折り曲げ部位に位置する山形の遮蔽壁10を、蓋体と隙間をあけてそれぞれ設けた。
【選択図】図1

Description

本発明は簡易容器に関する。
簡易容器として、二室を備えた皿状の容器本体にシート状の蓋材をシールした形態で、各室に収納された収納物を容器本体を折り曲げて蓋材の一部を除去することにより注出する如く構成したものが提案されている。(特許文献1参照)
従来のこの種の容器は、容器本体が外側に折り曲げ可能であり、互いに押圧可能になるように二室に分割され、また、蓋材は、容器本体の折り曲げ部上で、一部非シール部を有し、該非シール部内に開封開始用のスリット線を設け、両端のスリット線間隔が二室を分割するシール幅間隔より大きく設けてある。従って、スリット線の部分から蓋材の一部を切断除去すれば、容器本体の各室の一部が開口し、容器本体を折り曲げることにより、各室の収納液が注出される如く構成している。
実開昭64−26279号公報
上記した従来の容器では、蓋材のスリット線で画成された部分を切断除去し、折り畳んだ両側を押圧して収納物を注出するため、液が暴出する虞れがある。本発明はこの様な点に鑑みてなされたもので、収納物の注出に当たりその暴出を防止でき、しかも容器の折り曲げに時に注出溝の歪み,閉塞を極力防止できて円滑な収納物の注出を行え、また、取り扱いも極めて便利な容器を提案するものである。
第1の手段として、上端開口の一対の収納室A,Aを並べて凹設した皿形態の容器本体2と、前記各収納室を閉塞して前記容器本体上に固着されたシート状の蓋板3とを備え、前記各収納室間のフランジ部4の両側部位に於いて折り曲げ可能に構成するとともに、前記フランジ部4に前記各収納室にそれぞれ基端部を連通した一対の注出溝9,9を凹設し、且つ、前記蓋板の前記各注出溝の先端部を被覆する部分を非シール部としてその部分の切り起こしを可能に構成してなり、前記各注出溝内に、各稜線aが前記各折り曲げ部位に位置する山形の遮蔽壁10を、前記蓋板と隙間をあけてそれぞれ設けたことを特徴とする。
第2の手段として、前記第1の手段に於いて、前記各注出溝9が、前記フランジ部4の端部に於いて前記各折り曲げ部位と平行する縦溝部9aと、該縦溝部9aの基端部より収納室Aと連通する横溝部9bで構成した。
第3の手段として、前記第1の手段に於いて、前記非シー部の両側に設けた薄肉破断線bで画成される切り起こし部11を設けて前記非シール部を切り起こし可能に構成するとともに、その先端を指掛け部11a として容器本体2縁部より突設した。
第4の手段として、前記第3の手段に於いて、前記切り起こし部11の中央に分離薄肉破断線cを設けて、前記各注出溝を選択的に開口可能に構成した。
第5の手段として、前記第1の手段に於いて、前記各収納室の底壁6を互いに中央に傾斜上昇する対向する傾斜面とした。
第6の手段として、前記第1の手段に於いて、前記各稜線aを円弧状に凹ませて構成した。
本発明簡易容器は、折り畳んで持ち易い状態で二種類の収納物を注出することができ、その取り扱いも、容器を折り畳んだ後切り起こし部11を切り起こして、各注出溝9を開口し、両側から押圧するという極めて簡単を操作で行えて取り扱い上極めて便利である。また、各注出溝9内に折り曲げ部位に位置する稜線aを備えた山形の遮蔽壁10を設けているため、容器を折り曲げる際に注出溝9に不都合な歪み,閉塞等が生じるのを防止でき、また、注出溝9基端部に狭部を形成できるため、圧搾して注出された液が暴発する等の不都合を防止できるものである。
前記非シール部の両側に設けた薄肉破断線bで画成される切り起こし部11を設けて前記非シール部を切り起こし可能に構成するとともに、その先端を指掛け部11a として容器本体2縁部より突設したものにあっては、注出溝の開封がより容易に行える利点がある。
前記切り起こし部11の中央に分離薄肉破断線cを設けて、前記各注出溝を選択的に開口可能に構成したものにあっては、必要に応じて一方或いは他方の収納物の単一の注出が可能であり、また、双方の注出も可能であるため、種々の種類の収納物に対応できる。
前記各収納室の底壁6を互いに中央に傾斜上昇する対向する傾斜面とした場合には、各収納室の容積をできるだけ大きくしても、その圧搾等の操作が行い易く、取り扱いが便利となる。
第6の手段として、前記稜線aを円弧状に凹ませて構成した場合には、折り曲げ時の注出溝9の変形等をより良好に防止できる。
以下、本発明の実施例の形態を図面を参照して説明する。
図1は本発明簡易容器の一例を示し、該簡易容器1は、容器本体2と、蓋板3とで構成している。
容器本体2は、上端開口の一対の収納室A,Aを並べて凹設した皿形態をなしており、合成樹脂のシート成形等により形成することができる。また、容器本体2は、各収納室A,A間のフランジ部4両側部位に於いて折り曲げ可能に構成している。折り曲げ可能に構成する具体的構成としては、例えば前記フランジ部4両側所定位置に凹溝5を形成する等が採用でき、この折り曲げ可能な構成は、容器本体2自体の折り曲げだけでなく、蓋板3を固着した状態での折り曲げを目的とする。また、容器本体2は、その収納容積をできるだけ大きくするとともに、折り曲げ状態での安定性を付与するために、各収納室A,Aの底壁6を互いに中央に傾斜上昇する対向する傾斜面としている。更に、各収納室には、折り畳んだ際に互いに係合して折り畳み状態を安定的に維持する係合突部7及び係合凹部8を形成している。
また、各収納室A,A間のフランジ部4には基端部を各収納室にそれぞれ連通する一対の注出溝9,9を凹設している。各注出溝9は各収納室内の収納物を取り出すためのもので、左右対称形状に設けられることが好ましいが、各収納室の大きさの相違等により、若干の相違は選択できる。図示例では、前記フランジ部4の端部に於いて前記折り曲げ部位と平行する縦溝部9aと、該縦溝部9aの基端部より収納室Aと連通する横溝部9bとで構成している。
また、本発明では、容器折り曲げ時の各注出溝9の変形防止、或いは収納液の暴出防止を図るために、各注出溝9内に遮蔽壁10をそれぞれ設けている。この遮蔽壁10は山形をなすとともに、その稜線aが前記各折り曲げ部位に位置し、また、蓋板との間に隙間をあける如く構成している。この様な遮蔽壁10を設けることにより、容器折り曲げ時に注出溝9の開口幅を出来るだけ変形させず、しかも、注出溝は稜線a上方の開口部分を狭く形成して液が暴出するのを防止できる。
蓋板3は、合成樹脂製のシート材を用いて形成でき、容器本体2の上面に融着,接着等の適宜固着手段により固着している。また、各注出溝9の先端部を被覆する部分をシール部として、その部分の切り起こしを可能に構成している。図示例では、非シール部の両側に薄肉破断線bを設けるとともに、各薄肉破断線bで画成される切り起こし部11の先端を指掛け部11a として、容器本体2の縁部より突設している。また、切り起こし部11の中央に分離薄肉破断線cを設けて、各注出溝9を選択的に開口できる如く構成している。
上記の如く構成した簡易容器1を使用する場合について説明する。使用に当たっては、例えば各折り曲げ部位に於いて容器1を折り曲げ、係合突部7を係合凹部8に嵌合させて折り曲げ状態を維持させ、次いで、指掛け部11a を摘んで引き上げることにより各薄肉破断線b部分を切断して切り起こし部11を切り起こして、図3に示す如く、各注出溝9,9の端部を開口する。次いで折り畳んだ容器の両側を押圧することにより各収納室A,A内の液を図4に示す如く同時に注出することができる。また、必要に応じて、図5に示す如く、分離薄肉破断線c部分から切り起こし部の半分を切り起こして、一方の収納液を注出することも可能である。
本発明簡易容器の分解斜視図である。(実施例1) 本発明簡易に於ける注出溝部分の要部拡大斜視図である。(実施例1) 本発明簡易容器の使用時の斜視図である。(実施例1) 本発明簡易容器の使用時の斜視図である。(実施例1) 本発明簡易容器の使用時の斜視図である。(実施例1)
符号の説明
2…容器本体,3…蓋板,4…フランジ部,6…収納室底壁,9…注出溝,
9a…縦溝部,9b…横溝部,10…遮蔽壁,11…切り起こし部,11a …指掛け部,
A…収納室,a…稜線,b…薄肉破断線,c…分離薄肉破断線

Claims (6)

  1. 上端開口の一対の収納室A,Aを並べて凹設した皿形態の容器本体2と、前記各収納室を閉塞して前記容器本体上に固着されたシート状の蓋板3とを備え、前記各収納室間のフランジ部4の両側部位に於いて折り曲げ可能に構成するとともに、前記フランジ部4に前記各収納室にそれぞれ基端部を連通した一対の注出溝9,9を凹設し、且つ、前記蓋板の前記各注出溝の先端部を被覆する部分を非シール部としてその部分の切り起こしを可能に構成してなり、前記各注出溝内に、各稜線aが前記各折り曲げ部位に位置する山形の遮蔽壁10を、前記蓋板と隙間をあけてそれぞれ設けたことを特徴とする簡易容器。
  2. 前記各注出溝9が、前記フランジ部4の端部に於いて前記各折り曲げ部位と平行する縦溝部9aと、該縦溝部9aの基端部より収納室Aと連通する横溝部9bで構成してなる請求項1記載の簡易容器。
  3. 前記非シール部の両側に設けた薄肉破断線bで画成される切り起こし部11を設けて前記非シール部を切り起こし可能に構成するとともに、その先端を指掛け部11a として容器本体2縁部より突設してなる請求項1記載の簡易容器。
  4. 前記切り起こし部11の中央に分離薄肉破断線cを設けて、前記各注出溝を選択的に開口可能に構成した請求項3に記載の簡易容器。
  5. 前記各収納室の底壁6を互いに中央に傾斜上昇する対向する傾斜面とした請求項1記載の簡易容器。
  6. 前記各稜線aを円弧状に凹ませて構成してなる請求項1記載の簡易容器。
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