JP2005334331A5 - - Google Patents

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カプセル投薬システム
本発明は、生体内の表在疾患等の患部に対して投薬を行うカプセル投薬システムに関する。
患者に対して薬剤の過剰投与、副作用を抑制して、より安全且つ効果的に薬物を投与する手段として、薬剤送達システム(DDS;Drug Delivery System)が注目されている。
該薬剤送達システムは、医薬品の生物活性、副作用、患部への標的指向(ターゲティング)、薬剤の放出制御(コントロールドリリース)、薬剤の吸収改善、薬剤の化学的安定性及び代謝活性等を調整して、生体内の表在疾患に対して、必要な量の薬剤を必要な時間だけ作用させ、薬剤をより効果的に使用するものである。この薬剤送達システムは、疾患種類に応じて、利用される技術が異なるものであり、例えば、患部である表在疾患が悪性腫瘍の場合には、ターゲティング、コントロールドリリース等の技術が求められる。
また、上述したような表在疾患を特定するには、例えば、X線CT装置、MRI装置(磁気共鳴撮像装置)、核医学装置(ガンマカメラ、SPECTやPET)、超音波診断装置、内視鏡装置等の各種診断装置で得られる情報に基づいて医師等が患部を特定しているのが一般的である。
更に、患者に負担を与えずに上述した表在疾患や健康状態を検査するものとして、生体内に経口投入されるカプセル型医療装置が知られている。この種のカプセル型医療装置は、様々なものが提供されており、例えば、生体内の各部を無作為的に撮影するものや、生体内からサンプル等を採取するものや、薬剤を放出するもの等が知られている。その1つとして、体内の所望する位置(大腸)で発泡剤を放出して生体内の管腔部分を拡張した後、撮像を行うカプセル内視鏡も知られている(例えば、特許文献1参照)。
特に、上記カプセル内視鏡は、体内の所望する位置で発泡剤を放出するという上述したターゲティング、コントロールドリリース等の機能を有しており、また、簡便に体内に投入できるため、上記薬剤送達システムの1つの手段として注目されている。
特開2003−38424号公報(段落番号0006〜0049段落、第1〜5図)
ところで、上記特許文献1に記載しているようなカプセル内視鏡は、簡便に体内を検査することができるが、該カプセル内視鏡により取得した生体情報、例えば、生体サンプルや撮像画像等に基づいて、生体内のどの位置に患部が存在しているのか、或いは、該患部に対して投薬が必要か否か等の診断を正確に行うのが困難であった。そのため、上述したようなX線CT装置等の実績のある診断装置を用いて医師等が生体内を診断すると共に患部の特定を一般的に行っている。
しかしながら、上記診断装置により生体内の患部の位置等を正確に診断したとしても、該診断結果をカプセル内視鏡に反映させることが困難であり、診断装置及びカプセル内視鏡を組み合わせて使用することが難しかった。
この発明は、このような事情を考慮してなされたもので、その目的は、実績のある診断装置等による診断結果を活用して、生体内の患部に対して直接的に投薬をすることができるカプセル投薬システムを提供することである。
上記の目的を達成するために、この発明は以下の手段を提供している。
請求項1に係る発明は、薬剤保持部と、前記薬剤保持部で保持した薬剤を放出する薬剤放出部と、外部と信号の送受信を行う通信部とを有するカプセル型医療装置と、該カプセル型医療装置と信号の送受信を行う外部通信部とを有する外部装置と、該外部装置に前記薬剤放出部を動作させる条件を入力する条件入力部と、前記条件入力部で入力した条件と比較するための情報を取得する情報取得部と、該情報取得部で得た情報と、前記条件入力部で入力した条件とを比較する比較部とを有し、前記比較部の比較結果に基づき前記薬剤放出部を制御するカプセル投薬システムを提供する。
この発明に係るカプセル投薬システムにおいては、経口投入されたカプセル型医療装置が生体内を移動しながら通信部により外部装置との間で信号の送受信を行う。一方、情報取得部は、生体から各種の情報の取得を行う。ここで、比較部は、情報取得部で取得された情報と、条件入力部により外部装置に薬剤放出部を動作させるために入力された条件とを比較し、例えば、取得された情報と入力された条件とが一致したときに、投薬が必要な患部の位置にカプセル型医療装置が達したと判断を行う。これを受けて外部装置は、カプセル型医療装置に信号を送信し、薬剤放出部を作動させて薬剤を放出させる。
これにより、条件入力部で入力した位置にて薬剤を放出でき、所望する患部に対して直接的に投薬を行うことができる。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載のカプセル投薬システムにおいて、前記条件入力部は投薬が必要な部位の位置の情報の入力を受けるカプセル投薬システムを提供する。
この発明に係るカプセル投薬システムにおいては、投薬が必要な部位の位置を条件入力部に正確に入力し、入力された位置に基づいて薬剤を放出できるので、所望する患部に対して直接的かつ正確に投薬を行うことができる。
請求項3に係る発明は、請求項1に記載のカプセル投薬システムにおいて、前記情報取得部は前記カプセル型医療装置の位置情報を受けるカプセル投薬システムを提供する。
この発明に係るカプセル投薬システムにおいては、情報取得部が受けたカプセル型医療装置の位置情報と、条件入力部により入力された条件とを比較し、カプセル型医療装置が投薬が必要な患部の位置に達しかどうか判断するので、所望する患部に対して直接的かつ正確に投薬を行うことができる。
請求項4に係る発明は、請求項3に記載のカプセル投薬システムにおいて、前記カプセル型医療装置が撮像部を備え、前記位置情報が、前記撮像部で撮影された画像と前記カプセル型医療装置が経口投入されてからの経過時間に基づいて決定されるカプセル投薬システムを提供する。
この発明に係るカプセル投薬システムにおいては、カプセル型医療装置が撮像部を備え、カプセル型医療装置の位置情報が、撮像部で撮影された画像とカプセル型医療装置が経口投入されてからの経過時間に基づいて決定される。従って、カプセル型医療装置が投薬が必要な患部の位置に達しかどうか正確に判断でき、所望する患部に対して直接的かつ正確に投薬を行うことができる。
請求項5に係る発明は、請求項1に記載のカプセル投薬システムにおいて、前記カプセル型医療装置が、生体の硬さを計測するセンサをさらに備え、前記比較結果と共に、前記センサの出力結果をさらに加味して前記薬剤放出部を制御するカプセル投薬システムを提供する。
この発明に係るカプセル投薬システムにおいては、比較部は情報取得部で得た情報と条件入力部で入力した条件とを比較するだけでなく、生体の硬さをセンサにより測定して患部に達したかの判断を行うので、患部に達したことを正確に検出し投薬することができる。
請求項に係る発明は、請求項1に記載のカプセル投薬システムにおいて、前記条件入力部に、投薬が必要な部位を判断するためのデータを提供する投薬位置特定装置が接続されるカプセル投薬システムを提供する。
この発明に係るカプセル投薬システムにおいては、条件入力部に投薬位置特定装置が接続されているので、外部装置は投薬位置特定装置から、投薬が必要な部位を判断するためのデータを得ることができる。従って、投薬が必要な部位に対して高精度に投薬を行うことができる。
請求項7に係る発明は、請求項6に記載のカプセル投薬システムにおいて、前記データが投薬が必要な部位の位置情報であるカプセル投薬システムを提供する。
この発明に係るカプセル投薬システムにおいては、投薬位置特定装置が、投薬が必要な部位の位置情報を条件入力部に提供する。このために、投薬が必要な部位の位置を正確に把握でき、提供された位置情報に基づいて薬剤を放出できるので、所望する患部に対して直接的かつ正確に投薬を行うことができる。
請求項8に係る発明は、請求項6に記載のカプセル投薬システムにおいて、前記投薬位置特定装置が、投薬が必要な部位にマーキングを施すマーキング手段を備え、前記カプセル型医療装置が、前記マーキングを検出するマーキング検出部をさらに有し、前記比較結果と共に、前記マーキング検出部の出力結果をさらに加味して前記薬剤放出部を制御するカプセル投薬システムを提供する。
この発明に係るカプセル投薬システムにおいては、比較部は情報取得部で得た情報と条件入力部で入力した条件とを比較するだけでなく、投薬位置特定装置に備えられたマーカー手段により投薬が必要な部位に施されたマーキングを検出して患部に達したかの判断を行うので、患部に達したことを正確に検出し投薬することができる。
請求項に係る発明は、請求項に記載のカプセル投薬システムにおいて、前記投薬位置特定装置が、CTであるカプセル投薬システムを提供する。
この発明に係るカプセル投薬システムにおいては、CTにより特定されたデータを、カプセル型医療装置に反映させることができるので、正確な投薬を行うことができる。
請求項10に係る発明は、請求項に記載のカプセル投薬システムにおいて、前記投薬位置特定装置が、X線観察装置であるカプセル投薬システムを提供する。
この発明に係るカプセル投薬システムにおいては、X線観察装置により特定されたデータを、カプセル型医療装置に反映させることができるので、正確な投薬を行うことができる。
請求項11に係る発明は、請求項に記載のカプセル投薬システムにおいて、前記投薬位置特定装置が、MRIであるカプセル投薬システムを提供する。
この発明に係るカプセル投薬システムにおいては、MRIにより特定されたデータを、カプセル型医療装置に反映させることができるので、正確な投薬を行うことができる。
請求項12に係る発明は、請求項に記載のカプセル投薬システムにおいて、前記投薬位置特定装置が、PETであるカプセル投薬システムを提供する。
この発明に係るカプセル投薬システムにおいては、PETにより特定されたデータを、カプセル型医療装置に反映させることができるので、正確な投薬を行うことができる。
請求項13に係る発明は、請求項に記載のカプセル投薬システムにおいて、前記投薬位置特定装置が、超音波断層観測装置であるカプセル投薬システムを提供する。
この発明に係るカプセル投薬システムにおいては、超音波断層観測装置により特定されたデータを、カプセル型医療装置に反映させることができるので、正確な投薬を行うことができる。
請求項14に係る発明は、請求項に記載のカプセル投薬システムにおいて、前記投薬位置特定装置が、内視鏡装置であるカプセル投薬システムを提供する。
この発明に係るカプセル投薬システムにおいては、内視鏡装置により特定されたデータを、カプセル型医療装置に反映させることができるので、正確な投薬を行うことができる。
請求項15に係る発明は、請求項14に記載のカプセル投薬システムにおいて、前記条件入力部に入力される情報が、前記内視鏡装置の挿入部の挿入長さと、該内視鏡装置で取得した画像情報に基づき決定されるカプセル投薬システムを提供する。
この発明に係るカプセル投薬システムにおいては、投薬が必要な部位を判断するために、外部装置に前記薬剤放出部を動作させる条件を入力する条件入力部に、内視鏡装置が内視鏡装置の挿入部の挿入長さと、内視鏡装置で取得した画像情報を提供する。このために、患部に達したことを正確に検出し投薬することができる。
請求項16に係る発明は、請求項14に記載のカプセル投薬システムにおいて、前記カプセル型医療装置が、撮像部をさらに備え、前記情報取得部が前記撮像部で撮影された画像と、前記カプセル型医療装置が経口投入されてからの経過時間に基づき決定された情報を受けるカプセル投薬システムを提供する。
この発明に係るカプセル投薬システムにおいては、内視鏡装置で取得した画像と、カプセル型医療装置が経口投入されてからの経過時間に対応させた、カプセル型医療装置の撮像部で撮影した画像とを比較できるので、患部の位置を容易に特定し、正確に投薬を行うことができる。
請求項17に係る発明は、請求項14に記載のカプセル投薬システムにおいて、前記カプセル型医療装置が撮像部と、前記カプセル型医療装置の生体内での移動距離を計測する計測部をさらに備え、前記情報取得部が前記撮像部で撮影された画像と、前記計測部で計測された前記カプセル型医療装置の移動距離に基づき決定された情報を受けるカプセル投薬システムを提供する。
この発明に係るカプセル投薬システムにおいては、内視鏡装置で取得した画像と、カプセル型医療装置の生体内での移動距離に対応させた、カプセル型医療装置の撮像部で撮影した画像とを比較できるので、患部の位置を容易に特定し、正確に投薬を行うことができる。
請求項18に係る発明は、請求項14に記載のカプセル投薬システムにおいて、前記内視鏡装置が、マーキング手段を有し、前記投薬が必要な部位にマーキングを施すカプセル投薬システムを提供する。
この発明に係るカプセル投薬システムにおいては、内視鏡装置により正確に特定された患部の位置マーキングを施すので、患部の位置を明確に特定し、それに基づいて正確に投薬を行うことができる。
請求項19に係る発明は、請求項18に記載のカプセル投薬システムにおいて、前記マーキングが、生体外から生体内に向けて指向性を有して該生体内を透過する超音波又は電磁波を前記患部に照射する照射装置であり、マーキング検出部が、前記超音波又は前記電磁波を検出するカプセル投薬システムを提供する。
この発明に係るカプセル投薬システムにおいては、照射装置が、特定した患部の位置に向けて生体外から超音波又は電磁波を照射する。この際、超音波又は電磁波は、指向性を有して生体内を透過するので、生体外から正確に患部に位置を示すことができる。これにより、生体内を移動する投薬用カプセルは、容易且つ直接的にマーキングを検出でき、確実に患部の位置にて投薬を行うことができる。
請求項20に係る発明は、請求項14に記載のカプセル投薬システムにおいて、前記内視鏡装置が、投薬位置近傍にマーキングを施すマーキングを行い、前記情報取得部が、前記マーキングを検出するマーキング検出手段であるカプセル投薬システムを提供する。
この発明に係るカプセル投薬システムにおいては、マーキング検出手段により検出したマーキングの位置で投薬を行えるので、患部に対して高精度に投薬を行うことができる。
請求項21に係る発明は、請求項に記載のカプセル投薬システムにおいて、前記条件入力部は、前記投薬位置特定装置からの情報を処理して用いるカプセル投薬システムを提供する。
この発明に係るカプセル投薬システムにおいては、投薬位置特定装置からの情報を処理して用いるので、比較部は、比較演算の処理をしやすくしたデータで比較が行え、容易にデータの比較を行うことができる。
請求項22に係る発明は、請求項に記載のカプセル投薬システムにおいて、前記投薬位置特定装置の情報より管腔内の走行距離を求める走行距離算出手段を有し、前記情報取得部が、移動距離検出手段であるカプセル投薬システムを提供する。
この発明に係るカプセル投薬システムにおいては、管腔内の移動距離に基づいて、投薬が必要な患部の位置で投薬できるので、患部に対して高精度に投薬を行うことができる。
請求項23に係る発明は、薬剤保持部と、前記薬剤保持部で保持した薬剤を放出する薬剤放出部と、外部と信号の送受信を行う通信部と、生体情報取得装置を有するカプセル型医療装置と、該カプセル型医療装置と信号の送受信を行う外部通信部とを有する外部装置と、該外部装置に前記薬剤放出部を動作させる条件を入力する条件入力部と、前記条件入力部で入力した条件と比較するための情報を取得する情報取得部と、該情報取得部で得た情報と、前記条件入力部で入力した条件とを比較する比較部とを有し、前記比較部の比較結果に基づき前記生体情報取得装置を動作させ、該生体情報取得装置で取得した生体情報に基づき前記薬剤放出部を制御するカプセル投薬システムを提供する。
この発明に係るカプセル投薬システムにおいては、経口投入されたカプセル型医療装置が生体内を移動しながら通信部により外部装置との間で信号の送受信を行う。一方、情報取得部は、生体から各種の情報の取得を行う。ここで、比較部は、情報取得部で取得された情報と、条件入力部により外部装置に薬剤放出部を動作させるために入力された条件とを比較し、例えば、取得された情報と入力された条件とが一致したときに、投薬が必要な患部の位置にカプセル型医療装置が達したと判断を行う。これを受けて外部装置は、カプセル型医療装置に信号を送信し、生体情報取得装置で生体情報を取得させ、その結果投薬が必要である判断したときに、薬剤放出部を作動させて薬剤を放出させる。
このように、患部の位置に達した後、更に、その位置での生体情報に基づいて投薬するか否かの判断を行うので、投薬位置特定装置により特定された患部であるかを確実に判断して投薬することができる。従って、投薬の信頼性を向上することができる。
請求項24に係る発明は、カプセル型医療装置と信号の送受信を行う外部通信部を有する外部装置と、薬剤保持部と、前記薬剤保持部で保持した薬剤を放出する薬剤放出部と、外部と信号の送受信を行う通信部と、該外部装置より前記薬剤放出部を動作させる条件の入力を受け前記条件を保持するメモリと、該メモリに保存された前記条件と比較するための情報を取得する情報取得部と、該情報取得部で得た情報と、前記条件とを比較する比較部とを有するカプセル型医療装置と、前記比較部の比較結果に基づき前記薬剤放出部を制御するカプセル投薬システムを提供する。
この発明に係るカプセル投薬システムにおいては、外部装置により、生体内の患部の情報をカプセル型医療装置のメモリに記録する。その後、経口投入されたカプセル型医療装置は、通信部により外部装置と信号の送受信を行うことにより自己の位置を検出しながら生体内を移動する。そして比較部が、情報取得部で得た情報と、メモリに記録されている患部の情報とに基づいて患部に達したか否かを判断している。ここで、患部に達したと判断すると、薬剤放出部を作動させて薬剤保持部に保持されている薬剤を筐体外部に放出するように制御する。
これにより、患部に対して直接的に投薬を行うことができる。
請求項25に係る発明は、投薬位置特定装置が投薬が必要な位置近傍にマーキングを施すマーキング手段を有し、薬剤保持部と、前記薬剤保持部で保持した薬剤を放出する薬剤放出部と、前記マーキングを検出するマーキング検出部を有するカプセル型医療装置と、前記マーキング検出部の比較結果に基づき前記薬剤放出部を制御するカプセル投薬システムを提供する。
この発明に係るカプセル投薬システムにおいては、投薬位置特定装置により生体内を診断し、生体内の患部と該患部の位置を特定する。特定後、マーキング手段が、生体内又は生体外から患部の位置にマーキングを施す。その後、経口投入されたカプセル型医療装置は、生体内を移動している間に、マーキング検出部が、マーキング手段により施されたマーキングを検出すると、薬剤放出部を作動させて薬剤保持部に保持されている薬剤を筐体外部に放出するように制御する。
これにより、投薬位置特定装置で特定した患部の位置にて薬剤を放出できるので、患部に対して直接的に投薬を行うことができる。特に、患部の診断に実績のあるX線CT装置等の投薬位置特定装置により特定された患部の位置情報を、マーキングを介してカプセル型医療装置に反映させることができるので、正確な投薬を行うことができる。また、マーキング検出部を備えるだけで、患部の位置の検出が行えるので、カプセル型医療装置を容易に構成でき、小型化を図ることができる。
請求項26に係る発明は、請求項25に記載のカプセル投薬システムにおいて、前記投薬位置特定装置が内視鏡装置であるカプセル投薬システムを提供する。
この発明に係るカプセル投薬システムにおいては、投薬位置特定装置として内視鏡装置を用いるので、患部の位置を正確に特定することができる。
請求項27に係る発明は、請求項26に記載のカプセル投薬システムにおいて、前記マーキングが、生体外から生体内に向けて指向性を有して該生体内を透過する超音波又は電磁波を前記患部に照射する照射装置であり、前記マーキング検出部が、前記超音波又は前記電磁波を検出するカプセル投薬システムを提供する。
この発明に係るカプセル投薬システムにおいては、照射装置が、特定した患部の位置に向けて生体外から超音波又は電磁波を照射する。この際、超音波又は電磁波は、指向性を有して生体内を透過するので、生体外から正確に患部に位置を示すことができる。これにより、生体内を移動する投薬用カプセルは、容易且つ直接的にマーキングを検出でき、確実に患部の位置にて投薬を行うことができる。
請求項28に係る発明は、請求項24に記載のカプセル投薬システムにおいて、前記外部装置が投薬位置特定装置であるカプセル投薬システムを提供する。
この発明に係るカプセル投薬システムにおいては、投薬位置特定装置により生体内の患部の位置情報が特定されるので、比較部は自己の位置情報と、メモリに記録されている患部の位置情報とに基づいて患部の位置に達したか否かを判断する。これにより、患部に達したことを正確に検出し投薬することができる。
本発明のカプセル投薬システムによれば、条件入力部で入力した位置にて薬剤を放出でき、所望する患部に対して直接的に投薬を行うことができる。
以下、本発明に係るカプセル投薬システムの第1実施形態を、図1から図6を参照して説明する。
本実施形態のカプセル投薬システム1は、図1及び図2に示すように、(生体内)に経口投入されて自己の位置情報を体外に送信する情報送信部12を有する投薬用カプセル(カプセル型医療装置)10と、投薬が必要な患部X(図3参照)と該患部Xの位置とを特定する特定装置(投薬位置特定装置)31を有する体外ユニット30とを備えている。なお、本実施形態においては、特定装置31をX線コンピュータ断層撮影装置(以下、X線CT装置)として説明する。
なお、ここでは、X線CT装置を例にしたが、該X線CT装置に限られず、MRI、PET、X線観察装置、超音波観測装置等様々な医療診断装置が適用できる。
上記投薬用カプセル10は、図2に示すように、カプセル状の筐体11内に、上記情報送信部12と、薬剤Aを保持するリザーバ(薬剤保持部)13と、該リザーバ13に保持された薬剤Aを放出する放出部(薬剤放出部)14(詳細は後述する)と、上記体外ユニット30から送信された放出信号を受信する受信部15と、該受信部15により放出信号を受信したときに上記放出部14を作動させる制御部16と、これら各構成品に電力を供給する電池17とを備えている。なお、上記情報通信部12と上記受信部15とで、通信部を構成している。
上記筐体11は、プラスチック等で内部を密閉するように形成されており、一端側の内部には、壁部11aと筐体11の内周面とで囲まれた上記リザーバ13が設けられている。該リザーバ13には、筐体11の外表面に形成された体液取込口20を有する体液取込管路21と、筐体11の外表面に形成された薬剤放出口22を有する薬剤放出管路23とが接続されている。なお、体液取込口20及び薬剤放出口22は、筐体11の一端側に軸回りに複数形成されている。また、両管路21、23には、それぞれ該管路21、23を開閉するように移動可能な開閉弁24、25が設けられている。
また、リザーバ13内には、上記薬剤Aに加え、水分に触れると反応して膨張する性質を有する発泡剤等の膨張性薬剤Bが、体液取込管路21側に収納されている。また、上記薬剤Aは、膨張性薬剤Bに隣接して薬剤放出管路23側に収納(保持)されている。つまり、上記開閉弁24、25を作動させることで、筐体11外部からリザーバ13内に体液Fを取り込んで膨張性薬剤Bを膨張させ、その圧力によって薬剤Aを筐体11外部に放出できるようになっている。
即ち、これら体液取込口20、体液取込管路21、薬剤放出口22、薬剤放出管路23及び両開閉弁24、25は、上記放出部14を構成している。
なお、リザーバ13内に薬剤Aを収納させる際、最初に膨張性薬剤Bを入れ、その後、該膨張性薬剤Bが体液取込口20から溢れるように薬剤Aを薬剤放出口22から導入することで、リザーバ13内に薬剤Aを高い密度で収納することができる。
また、上記制御部16は、放出信号を受けて両開閉弁24、25を作動させるようになっている。なお、初期状態においては、両開閉弁24、25は、両管路21、23を閉塞する位置に設定されている。
また、上記情報送信部12は、前記自己の位置情報として電波を体外に送信するようになっている。
上記特定装置31は、図1に示すように、患者Pを乗せた状態で前後に移動可能な寝台32と、該寝台32により移動されてきた患者Pに対してX線を照射すると共に照射したX線を検出して患者Pの断層像等の画像情報を取得する検出器33と、該検出器33により取得された画像情報を画像処理等の所定処理を行うパーソナルコンピュータ(以下、PC)34とを備えている。なお、検出器33は、患者Pの断層像だけでなく、立体的な三次元像を得ることも可能である。
上記PC34は、所定処理した後の画像を表示する表示モニタ34aを有しており、また、上記寝台32の移動及び上記検出器33の作動等を総合的に制御する機能を有している。また、医師等は、表示モニタ34aに表示された画像に基づいて診断して、患部Xを特定できるようになっている。
また、上記体外ユニット30は、図1及び図3に示すように、患者Pの体外にベルト等を介して装着可能な体外装置(外部装置)35を備えており、該体外装置35の外部には、着脱可能な三次元マーカ40が取り付けられるようになっている(三次元マーカ40は、体外装置35の内部に配置しても良い)。この三次元マーカ40は、3つの軸部材、即ちZ軸部材41、X軸部材42及びY軸部材43と、X線非透過材料により形成されそれぞれ径の異なる4つの球状体44、45、46、47とを有している。
上記Z軸部材41は、患者Pに沿う方向に設けられ、該Z軸部材41の略中央部分に球状体44が設けられると共に、先端に該球状体44よりも径の小さい球状体45が設けられている。また、球状体44には、Z軸部材に直角な方向に上記X軸部材42が接続され、該X軸部材42の先端に上記球状体45よりも径の小さい球状体46が設けられている。更に、上記球状体44には、Z軸部材41及びX軸部材42に対して直角な方向に上記Y軸部材43が接続され、該Y軸部材43の先端に上記球状体46よりも径の小さい球状体47が設けられている。
この三次元マーカ40は、上記特定装置31により患部Xを特定する際に体外装置35に取り付けるものであり、医師等は、患部Xを特定した後、該患部Xと三次元マーカ40の各球状体44、45、46、47との相関位置に基づいて患部Xの位置を特定できるようになっている。
また、三次元マーカ40は、体外装置35に投薬用カプセル10の放出部14を動作させるための条件を入力する条件入力部としての機能も有するようになっている。この患部Xの位置の特定については、後に詳細に説明する。
また、上記体外装置35は、図4に示すように、投薬用カプセル10の情報送信部12より送信された位置情報である電波を受信する体外受信部50と、該体外受信部50により受信した電波の受信方向及び電波レベルと特定装置31により特定した患部Xの位置情報とから該患部Xの位置に達した否かを判断する判断部51と、該判断部51が患部Xの位置に上記投薬用カプセル10が達したと判断したときに投薬用カプセル10に向けて放出信号を送信する体外送信部52とが設けられている。
なお、上記体外受信部50及び上記体外送信部52は、投薬用カプセル10と各種の信号の送受信を行う外部通信部を構成している。また、上記判断部51は、条件入力部で入力した条件と比較するための情報を取得する情報取得部としての機能すると共に、取得した情報と条件入力部で入力された条件とを比較する比較部として機能するようになっている。
更に、体外装置35は、特定装置31により特定された患部Xの位置情報を記録するメモリ53を備えている。該メモリ53は、PC34により患部Xの位置情報を入力されるようになっている。これにより上記判断部51は、メモリ53に記録されている患部の位置情報に基づいて上述した判断ができるようになっている。
このように構成されたカプセル投薬システム1により、患者Pの体内の患部Xに対して薬剤Aを投薬する場合について、図5及び図6を参照して説明する。
まず、患者Pは、医療機関等にて図1及び図3に示すように、医師等の指示のもと体外装置35を装着する(S1)と共に、該体外装置35に三次元マーカ40を取り付け(S2)、寝台32上に横になる。医師等は、PC34により、寝台32を検出器33内に入るように移動させると共に、該検出器33を作動させて患者PのX線撮影を行う。この際、少なくとも異なる2方向からX線撮影を行う(S3)。好ましくは、CTスキャニングを行い、3次元画像を得られるよう撮影する。撮影後、医師等は、検出器33により撮影した画像情報をPC34に取り込む(S4)と共に、画像処理等の所定処理を行った後に、表示モニタ34aに表示させる。
この際、表示モニタ34aに表示された画像には、三次元マーカ40の各球状体44、45、46、47が同時に表示されており、その径の違いにより各球状体44、45、46、47を認識することができる(S5)。また、各球状体44、45、46、47の中心位置、中心間距離に基づいて患者Pのどの方向から撮影したのかを算出できる(S6)。また、医師等は、表示モニタ34に表示された画像に基づいて体内の診断を行い、投薬が必要な患部Xを特定する(S7)。
患部Xの特定後、医師等は、該患部Xの位置の特定を行う。即ち、図3に示すように、少なくとも2方向から撮影を行っているので、各球状体44、45、46、47と上記患部Xとの相関関係により三次元マーカ40を基準とした患部Xの位置の特定が行える(S8)。また、三次元マーカ40と体外装置35との取付位置関係により、体外装置35に対する患部Xの位置の特定が行える(S9)。
医師等は、上述したように、患部Xと該患部Xの位置とを特定した後、該患部Xの位置情報をPC34から体外装置35のメモリ53に入力して記録させる(S10)。即ち、体外装置35に放出部14を動作させる条件の入力を行う。一方、患者Pは、特定装置31によるX線撮影が終了した後、三次元マーカ40を体外装置35から取り外すと共に、投薬用カプセル10を医師等から入手して、該投薬用カプセル10を経口投入する(S11)。なお、投薬用カプセル10の入手後、患者Pは、医療機関を離れても構わない。
患者Pは、投薬用カプセル10を経口投入する際、投薬用カプセル10の図示しないスイッチを入れ、該投薬用カプセル10を動作状態にする。そして、電池17から各構成品に電力が供給される。これにより、投薬用カプセル10は、情報送信部12により電波を体外に送信しながら体内を移動する。この送信された電波は、体外装置35の体外受信部50で受信され、判断部51に送られる。該判断部51は、送られてきた電波の受信レベル及び受信方向等により、体外装置35に対する投薬用カプセル10の位置の算出を行う(S12)。また、判断部51は、算出した投薬用カプセル10の位置情報と、上記メモリ53に記録されている患部Xの位置情報とから投薬用カプセル10が患部Xの位置に達したか否かを判断する(S13)。ここで、判断部51は、投薬用カプセル10の位置情報と患部Xの位置情報とが一致したときに、体外送信部52を介して放出信号を体内に向けて送信する。即ち、判断部51は、放出信号を介して放出部14の制御を行う。
送信された放出信号は、投薬用カプセル10の受信部15で受信され、制御部16に送られる。該制御部16は、放出信号を受けて両開閉弁24、25を作動させて、体液取込管路21及び薬剤放出管路23を開状態とする。すると、体液Fが体液取込口20及び体液取込管路21を介してリザーバ13内に入り、膨張性薬剤Bに染み込む。これにより、膨張性薬剤Bが膨張し、その圧力により薬剤Aがリザーバ13から薬剤放出管路23及び薬剤放出口22を介して筐体11外部に押し出されるようにして放出される(S14)。
つまり、特定装置31で特定した患部Xの位置にて薬剤Aの放出が行えるので、患部Xに対して直接的に投薬を行うことができる。
なお、特定装置31が、複数の患部Xを特定しそれぞれの患部Xの位置をメモリ53に記録しても良い。この場合には、判断部51は、投薬用カプセル10が全ての患部Xの位置に達したか否かを判断する。そして、全ての患部Xの位置で投薬が終了したと判断した場合には、作動を停止する(S15)。その後、投薬用カプセル10は排出されて回収される(S16)。
上述したカプセル投薬システム1によれば、体外ユニット30が、特定装置31、即ち、X線CT装置により患部Xと該患部Xの位置の特定を行える。特定後、体外装置35の判断部51は、体外受信部50を介して受信した投薬用カプセル10の位置情報と、特定装置31により特定された患部の位置情報とに基づいて、投薬用カプセル10が患部Xの位置に達したか否かの判断を行う。投薬用カプセル10は、この判断部51の判断結果により、患部Xの位置にて薬剤Aの放出が行える。つまり、X線CT装置、即ち、特定装置31で特定した患部Xの位置情報を、投薬用カプセル10に反映させることができ、患部Xの位置で薬剤Aを放出できるので、該患部Xに対して確実且つ直接的に投薬を行うことができる。
次に、本発明に係るカプセル投薬システムの第2実施形態について、図7から図10を参照して説明する。なお、第2実施形態において第1実施形態と同一の構成要素については、同一の符号を付しその説明を省略する。
第2実施形態と第1実施形態との異なる点は、第1実施形態では、投薬用カプセル10が患部Xの位置に達したと判断部51が判断したときに、投薬用カプセル10に放出信号を送信して投薬を行なわせていたのに対し、第2実施形態のカプセル投薬システム60では、投薬用カプセル(カプセル型医療装置)70が患部Xの位置に達したと判断部51が判断したときに、体外装置35より生体情報取得信号を投薬用カプセル70に送信して、該投薬用カプセル70に生体情報を取得させ、該生体情報に基づいて投薬が必要と判断したときに投薬用カプセル70に放出信号を送信して投薬を行わせる点である。
即ち、本実施形態のカプセル投薬システム60は、図7に示すように、上記投薬用カプセル70及び体外ユニット30を備えている。
上記投薬用カプセル70は、図8に示すように、筐体11内に、体内の生体情報である撮像画像を取得する観察装置(観察部)71を備えている。該観察装置71は、筐体11の一端側に設けられた透明カバー11bの内側に配される体内を撮像する対物レンズ72と、該対物レンズ72の結像位置に設けられたCMOSイメージャ等の撮像素子73と、対物レンズ72の周囲に設けられ、照明光を照射して対物レンズ72の視野範囲を照明するLED74とを有している。
また、本実施形態の投薬用カプセル70は、受信部15が、放出信号に加えて生体情報取得信号も受信する機能を有し、制御部16は、受信部15により生体情報取得信号を受信したときに上記観察装置71を作動させる機能を有し、情報送信部12は、観察装置71により取得した生体情報(撮像画像)を生体外(体外装置35)に送信する機能を有している。
更に、本実施形態の体外装置35は、図9に示すように、体外送信部52が、判断部51の判断結果、即ち、投薬用カプセル70が患部Xの位置に達した判断したときに生体情報取得信号を送信する機能を有し、体外受信部50が、位置情報に加え上記生体情報を受信する機能を有し、判断部51が、体外受信部50により受信された生体情報に基づいて投薬するか否かを判断すると共に、投薬すると判断したときに投薬用カプセル70に向けて放出信号を送信するように体外送信部52を制御する機能を有している。また、判断部51は、投薬の判断の際、送られてくる撮像画像である生体情報を評価して、例えば、赤色を検出すると共にその検出量を予め設定されている閾値と比較して、該閾値以上である場合には、投薬が必要な出血部位(患部X)であると判断するようになっている。
このように構成されたカプセル投薬システム60により、患者Pの体内の患部Xに対して薬剤Aを投薬する場合について、図10を参照して説明する。
まず、医師等は、特定装置31により投薬が必要な患部Xと該患部Xの位置を特定した後、該患部Xの位置情報をPC34から体外装置35のメモリ53に入力して記録させる。その後、患者Pは、投薬用カプセル70を経口投入する(S20)。
経口投入された投薬用カプセル70は、情報送信部12により電波を体外に送信しながら体内を移動する。この送信された電波は、体外装置35の体外受信部50で受信され、判断部51に送られる。該判断部51は、送られてきた電波の受信レベル及び受信方向等により、体外装置35に対する投薬用カプセル70の位置の算出を行う(S21)。また、判断部51は、算出した投薬用カプセル70の位置情報と、上記メモリ53に記録されている患部Xの位置情報とから投薬用カプセル70が患部Xの位置に達したか否かを判断する(S22)。ここで、判断部51は、投薬用カプセル70の位置情報と患部Xの位置情報とが一致したときに、体外送信部52を介して生体情報取得信号を体内に向けて送信する。
送信された生体情報取得信号は、投薬用カプセル70の受信部15で受信され、制御部16に送られる。該制御部16は、これを受けて観察装置71を動作させて生体情報を取得する(S23)。つまり、LED74が対物レンズ72の視野範囲に照明光を照射したときに、対物レンズ72及び撮像素子73が患部X付近の撮像を行う。また観察装置71により取得された生体情報は、情報送信部12より体外に送信される(S24)。
送信された生体情報は、体外装置35の体外受信部50で受信され、判断部51に送られる。該判断部51は、送られてくる撮像画像である生体情報から、患部Xを認識する(S25)。そして、例えば、撮像画像から、赤色を検出すると共にその検出量を予め設定されている閾値と比較して、該閾値以上である場合には、投薬が必要な患部Xであると判断する(S26)。
判断部51は、投薬が必要な患部Xであると判断すると、体外送信部52を介して放出信号を体内に向けて送信する。この送信された放出信号は、投薬用カプセル70の受信部15で受信されて制御部16に送られ、該制御部16が両開閉弁24、25を作動させて薬剤Aの放出を行う(S27)。なお、特定装置31が、複数の患部Xを特定しそれぞれの患部Xの位置をメモリ53に記録した場合には、判断部51は投薬用カプセル70が全ての患部Xの位置に達したか否かを判断する。そして、全ての患部Xの位置で投薬が終了したと判断した場合には、作動を停止する(S28)。その後、投薬用カプセル70は、排出されて回収される(S29)。
上述したように、投薬用カプセル70が、患部Xの位置に達した後、更に、判断部51が、該位置で観察装置71により取得した撮像画像である生体情報に基づいて投薬するか否かの判断を行うので、より正確に、患部Xに対して投薬を行うことができる。
また、観察装置71は、常時作動しているのではなく、患部Xの位置に達して体外装置35から生体情報取得信号を受信したときのみ作動するので、省電力化を図ることができる。また、観察装置71により生体情報の取得が行えるので、投薬による経過観察も行うことができる。
なお、本実施形態においては、観察部として生体内を撮像する観察装置71を採用したが、これに限られず、pHや血液等の生体情報を検出するセンサでも構わない。この場合には、取得したpH値や、血液中の成分等に基づいて判断部が患部であるか否かを判断する。
次に、本発明に係るカプセル投薬システムの第3実施形態について、図11から図14を参照して説明する。なお、第3実施形態において第1実施形態と同一の構成要素については、同一の符号を付しその説明を省略する。
第3実施形態と第1実施形態との異なる点は、第1実施形態では、特定装置31が、X線CT装置であったのに対し、第2実施形態のカプセル投薬システム80では、特定装置(投薬位置特定装置)100が内視鏡装置である点である。
即ち、本実施形態のカプセル投薬システム80は、図11に示すように、投薬用カプセル(カプセル型医療装置)90と、上記特定装置100を有する体外ユニット95とを備えている。
上記投薬用カプセル90は、図12に示すように、体内を撮像する撮像部91を備えている。該撮像部91は、筐体11の一端側に設けられた透明カバー11bの内側に配される体内を撮像する対物レンズ92と、該対物レンズ92の結像位置に設けられたCMOSイメージャ等の撮像素子93と、対物レンズ92の周囲に設けられ、照明光を照射して対物レンズ92の視野範囲を照明するLED94とを有している。また、撮像部91は、撮像した画像情報を情報送信部12に送るようになっている。
また、本実施形態においては、情報送信部12が、タイマ機能を有しており、体内に経口投入されてからの経過時間とこれに対応した撮像部91により撮像した画像情報とに基づいて、自己の位置情報を特定すると共に体外に送信するようになっている。
上記特定装置100は、内視鏡装置であり、内視鏡装置本体101には、体腔内に挿入される挿入部102、体腔内に挿入される一端部(端部1)に設けられた画像取得装置103、画像取得装置103が設けられた一端部(端部1)とは反対側の他端部(端部2)に設けられた操作部104が設けられている。
また、内視鏡装置本体101は、光源装置105、画像プロセッサ装置106に接続されており、光源装置105で発生した光は内視鏡装置本体101内部に挿通された図示しない光ファイバを通して内視鏡装置本体101の一端部(端部1)まで伝送され、照明光として体腔内に放射される。また、内視鏡装置本体101の一端部(端部1)には、図示しない撮像素子(CCD)が設けられており、CCDで取得された信号は、内視鏡装置本体101内部に設けられた配線材料を伝播し画像プロセッサ装置106に伝送される。画像プロセッサ装置106では、撮像素子からの信号を受け体腔内の画像を生成する。生成した画像は、表示モニタ107に表示されるようになっている。
また、患者Pの口には、マウスピース108を装着させており、マウスピース108には、内視鏡本体101の挿入部102の体腔内への挿入量を検出する挿入量検出装置108aが取り付けられている。この挿入量検出装置108aの出力は、パーソナルコンピュータ(以後、PCと略記)109にも伝送される。
また、生成された画像データについても、PC109にも伝送される。PC109では、前記画像データと挿入量検出装置108aのデータを関連付けて記録すると共に、後述する図13で示す項目に代表される画像処理等を行う。
このように構成されたカプセル投薬システム80により、患者Pの体内の患部Xに対して、薬剤Aを投薬する場合について、図11、図13及び図14を参照して説明する。
まず、患者Pは、医療機関等にて、図11に示すように、内視鏡検査を受ける(S30)。即ち、医師等は、特定装置(内視鏡装置)100で得られた画像を元に診断を行う(S31)。この際に、投薬の必要な患部Xを特定する。患部Xを特定する作業としては、PC109にて画像の確認を行い、患部Xが写っている画像データにフラグを付加することで記録を残すことができる。
上述したように、患部Xを特定した後、PC109では、図13に示すように、特定した患部Xの画像データを変換する(S32)。この変換の内容についての詳細は後述する。この変換されたデータは、体外装置35のメモリ53に格納される。
その後、患者Pは、体外装置35を装着する(S33)と共に、投薬用カプセル90を経口投入する(S34)。また、投薬用カプセル90は、経口投入される際、図示しないスイッチを入れることにより動作が開始される。即ち、電池17から各構成品に電力が供給されると共に、情報送信部12のタイマ機能の動作及び撮像部91の動作が開始される。
また、経口投入された投薬用カプセル90は、撮像部91により体内を撮像しながら移動する。この撮像部91により撮影された撮像画像は、情報送信部12に送られる。該情報送信部12は、投入されてからの経過時間と送られてきた撮像画像を一組の情報として体外に配置された体外装置35に送信する。
体外装置35では、体外受信部50で該情報を受信し、判断部51に送信する。判断部51では、S32で行ったPC109での処理と同様の処理を行い、メモリ53に格納された画像データをPC109で変換したデータと比較する(S35)。
比較した結果が、同一若しくは極めて近いと判断される場合、判断部51は、投薬部位(患部X)と判断し、体外送信部52を介して放出信号を体内に向けて送信する(S36)。
この送信された放出信号は、投薬用カプセル90の受信部15で受信されて制御部16に送られ、該制御部16が両開閉弁24、25を動作させて薬剤Aの放出を行う(S37)。なお、特定装置(内視鏡装置)100が、複数の患部Xを特定した場合には、判断部51は、投薬用カプセル90が全ての患部Xに対して投薬を行ったか否かを判断する(S38)。そして、全ての患部Xに対して投薬が終了した場合には、動作が終了する。その後、投薬用カプセル90は、排出されて回収される。
上述したように、特定装置100、即ち、内視鏡装置により正確に患部Xの情報を得て、その情報と投薬用カプセル90で得た情報とを比較することで、患部Xを特定し投薬を行うことができるので、確実な投薬を行うことできる。
また、特定装置(内視鏡装置)100で得た画像をそのまま比較に利用するのではなく、変換したデータ、即ち、簡略化したデータを使用して比較することで、比較演算の総量を少なく抑えることができ、容易にデータの比較を行うことができる。
ここで、図13に示したデータの変換の詳細に付いて記述する。
図13は、左側が特定装置(即ち、内視鏡装置)100で得られる画像及び同時に得られる挿入長情報である。例えば、挿入部102への体腔内への挿入長データなどが示されている。表の右側は、データ変換後のデータが示されている。
まず、第1の例として、表の(1)及び(2)について説明する。
(1)及び(2)においては、内視鏡装置100により得られた画像と、内視鏡装置100の挿入部102の体腔内への挿入量を関連付けて変換を行い、変換後のデータをメモリ53に記録している。メモリ53に記録されている変換後のデータは、内視鏡の体腔内へ挿入量より選択した患部Xの位置と、画像データである。((2)の場合は、単純化された画像のパターンである)(図13(表の(1)の右側の欄))。
ここで、位置とした情報は、投薬用カプセル90を嚥下した後、患部Xに到達するまでの推定到達時間情報でも良い。また、変換は行わず内視鏡装置100の挿入部102の挿入量を記録しておいても良い。
投薬用カプセル90では、情報送信部12に設けられたタイマ機能により、一定時間間隔で患者Pの体腔内消化管の撮影を行う。撮影された画像データは、アナログ−デジタル変換、データ圧縮変換など無線送信に適したデータ形式に変換し、情報送信部12より体外に送信させる。送信されたデータは、体外装置35の体外受信部50にて受信される。
受信されたデータは、判断部51に送られる。判断部51では、投薬用カプセル90で撮影された画像を、メモリ53に記録されたデータと同様のフォーマット((2)の場合は単純化された画像パターン)に変換する。
また、撮影された画像の履歴(現在撮影されている部位(小腸、大腸等)と、その部位に投薬用カプセル90が存在している時間)から現在の投薬用カプセル90の位置を推定する。ここでの変換は、到達時間と到達推定時間を比較する形成でも良い。また、挿入部102の挿入量と投薬用カプセル90の挿入距離との比較する形式でも良い。
メモリ53に記録されている患部Xの位置情報と、判断部51で推定された位置情報が近い場合には、メモリ53に記録されている患部Xの画像((2)の場合は画像パターン)と、判断部51で投薬用カプセル90からの画像データにより生成した画像((2)の場合は画像パターン)との比較を行う。比較には、相関関数を求める処理を行う。もちろん相関とは、異なる画像処理の技術を用いることもできる。
求められた相関関数が、ある設定された閾値より大きくなった場合には、判断部51は現在の位置が患部Xの近傍であると判断し、体外送信部52より放出信号を送信するように指示を出す。
次に、(3)の場合においては、内視鏡装置100で観察時に挿入長と撮影された画像の平均輝度の変化と画像データとを変換後のデータとしてメモリ53に記録している。ここで、内視鏡装置100に調光機能がある場合には、画像の平均輝度ではなく、調光量変化を記録しても良い。
投薬用カプセル90で撮影された画像についても、上記と同様に画像の平均輝度を判断部51で求め、平均輝度を随時メモリ53に書き込むことで、投薬用カプセル90の進行に伴う平均輝度変化を求めることができる。メモリ53に記録されている患部Xに到達するまでの平均輝度の変化曲線と、投薬用カプセル90により得られた画像からの平均輝度変化とを比較して、比較結果が近い場合には、投薬用カプセル90の現在の位置が患部Xの近傍と評価する。その後の処理については、上述した(1)及び(2)の場合と同様である。
また、(4)の場合においては、(3)の場合の平均輝度変化の代わりに、カラーバランスの変化を活用する。それ以外の部分ついては(3)の場合と同様である。
また、挿入長を元に投薬位置を検出する方法においては、内視鏡を用いた方法のみならず、X線観察装置、CT、MRI、超音波観測装置等から管腔の長さを求めるようにしても良い。
次に、本発明に係るカプセル投薬システムの第4実施形態について、図15及び図16を参照して説明する。なお、第4実施形態において第3実施形態と同一の構成要素については、同一の符号を付しその説明を省略する。
第4実施形態と第3実施形態との異なる点は、第3実施形態では、投薬用カプセル90が、筐体11内に、体内を撮像する撮像部91を備えていたのに対し、第4実施形態の投薬用カプセル(カプセル型医療装置)110では、図15に示すように、筐体11に、上記撮像部91に加え、体内での移動距離を計測する計測部111を備えている点である。
上記計測部111は、図16に示すように、体内の消化管内腔壁の表面画像を取得する画像取得部112と、該画像取得部112により取得した表面情報の経時的変化に基づいて移動距離を算出する(走行距離算出手段)画像処理部113とを備えている。
上記画像取得部112は、上記消化管内腔壁の表面に光を照射するLED114と、消化管内腔壁の表面で反射された光の画像、即ち、表面画像を読み取る光学センサ115とを有している。上記LED114は、筐体11の軸方向に光を照射するように水平配置されている。また、筐体11の軸方向に向けて照射された光は、反射ミラー116a、116bによって照射方向が変更され、消化管内腔壁の表面に向けて斜めに照射されるようになっている。また、上記光学センサ115は、反射した光を受光できる位置に配置されている。なお、画像取得部112近傍の筐体11には、光学的に光を透過するように透明カバー11cが設けられている。
上記画像処理部113は、光学センサ115で読み取った消化管内腔壁の表面画像を、例えば、毎秒1500〜6000回の高速で撮影すると共に、撮影した各画像のパターン変化より移動量を算出できるようになっている。また、該画像処理部113は、算出した移動量を情報送信部12に送るようになっている。また、本実施形態の情報送信部12は、上記計測部111により計測された移動量と、撮像部91により撮像された撮像画像とを対応させて体外に向けて送信する。送信されたデータは、体外装置35の体外受信部50で受信され、判断部51に送られる。判断部51では、随時送られてくる移動量を積算することにより、投薬用カプセル110の経口投入されてからの移動距離を求める。
このように構成された投薬用カプセル110を経口投入することで、体外装置35の判断部51が、患部Xの位置情報、即ち、挿入部102の挿入長さに対応した画像情報の変化と、投薬用カプセル110の位置情報、即ち、計測部111により計測された移動量より判断部51にて求められた移動距離に対応した撮像部91による画像情報の変化とを比較して、両情報が高く類似していると判断したときに、投薬用カプセル110が患部Xの位置の近傍に達したと判断する。その後の動作については、前述のとおりである。
このように、内視鏡装置100により正確に特定された患部Xの画像情報と位置情報とを関連付けて記録し、また投薬用カプセル110の移動距離と画像情報とを関連付けて記録することで、両情報を比較することを容易にしている。
これにより、投薬用カプセル110による投薬位置に対して患部Xの情報を容易に反映させることができ、内視鏡装置100により正確に特定された患部Xで投薬を確実に行うことができる。
また、本実施例では、計測部111を設けることにより、さらに正確に投薬用カプセル110の移動距離を求めることができる。これにより、より効果的に薬剤Aの放出を行うことができる。
次に、本発明に係るカプセル投薬システムの第5実施形態について、図17から図19を参照して説明する。なお、第5実施形態において第3実施形態と同一の構成要素については、同一の符号を付しその説明を省略する。
第5実施形態と第3実施形態との異なる点は、第3実施形態では、投薬用カプセル90が患部Xの位置に達したか否かを体外装置35の判断部51が判断していたのに対し、第5実施形態のカプセル投薬システム120では、投薬用カプセル(カプセル型医療装置)130自身が判断する点である。
即ち、本実施形態のカプセル投薬システム120は、図17に示すように、投薬用カプセル130及び特定装置100(内視鏡装置)を有する体外ユニット95備えている。
上記投薬用カプセル130は、図18に示すように、特定装置100により特定された患部Xの情報を記録するカプセル内メモリ(メモリ)131と、体内での投薬用カプセル130自身の移動量を検出することで自己の位置を検出する移動量検出部(検出部)132と、体内を撮像する撮像部91と、投薬を行うか否かを判断するカプセル内判断部(判断部)133と、タイマ回路134と、体外と通信を行いカプセル内メモリ131に書き込む情報を受信するカプセル内受信部135を備えている。
また、内視鏡装置100に接続されたPC109には、図17に示すように、PC内無線送信部136が設けられており、カプセル内受信部135にデータを送信できる構成になっている。
撮像部91及び移動量検出部132は、タイマ回路134のクロック信号により一定時間間隔で動作する。撮像部91で得られた画像情報、移動量検出部132で得られた移動量情報は、カプセル内判断部133に送られる構成になっている。内視鏡装置100で得られた患部Xに関する情報は、PC109で図13に示したような変換処理が行われ、その状態でカプセル内受信部135に送信されカプセル内メモリ131に記録される。
移動量検出部132は、図18に示すように、計測部111及び積算部137で構成されており、短い時間間隔での移動量を計測部111で求め、その移動量を積算部137で積算することで、投薬用カプセル110の体腔内での全移動量を検出することができる構成になっている。
このように構成されたカプセル投薬システム120により、患者Pの体内の患部Xに対して薬剤Aを投薬する場合について、図19を参照して説明する。
特定装置100により、投薬が必要な患部X及び該患部Xの位置の特定を行うと共に、該患部Xの情報のデータ変換を行った後、投薬用カプセル130のカプセル内メモリ131に、PC内無線送信部136とカプセル内受信部135との間のデータ伝送等により記録する(S50)。
その後、患者Pは、投薬用カプセル130を経口投入する(S51)。また、投薬用カプセル130は、経口投入される際、図示しないスイッチを入れることにより、電池17から各構成品に電力が供給され、タイマ回路134の動作タイミングに基づき投薬用カプセル130の動作が開始される。
経口投入された投薬用カプセル130は、撮像部91により体内を撮像しながら移動する(S52)。この撮像部91により撮像された撮像画像は、カプセル内判断部133に送られる。移動量検出部132は、移動量情報をカプセル内判断部133に送る。カプセル内判断部133は、送られてきた自己(投薬用カプセル130自身)の移動量情報を所定処理し、該移動量情報とカプセル内メモリ131に記録されている変換された患部Xの撮像画像情報とを比較して、患部Xの近傍に投薬用カプセル130が達したか否かを判断する(S53)。例えば、判断部133は、特定装置100の画像取得装置103及び撮像部91により撮像された画像が類似しており、投薬用カプセル130の移動量と内視鏡装置100の挿入量とが近い場合や、画像取得装置103及び撮像部91により撮像された撮像画像の輝度の経時的変化又は色バランスの経時的変化が類似した場合には、患部Xの近傍に投薬用カプセル130が達したと判断して、その旨を制御部16に送る。該制御部16は、これを受けて両開閉弁24、25を作動させて薬剤Aの放出を行う(S54)。
なお、特定装置100が、複数の患部Xを特定した場合には、カプセル内判断部133は全ての患部Xに対して投薬を実施したか否かを判断する(S55)。判断した結果、全ての患部Xに対して投薬が終了したと判断した場合には、作動を停止する。その後、投薬用カプセル130は排出されて回収される。
上述したように、投薬用カプセル130の内部で薬剤Aの放出の制御を行うため、患者Pは、体外装置を装着する必要がない。従って、上述した各実施形態の効果に加え、患者Pの自由度が向上するという効果がある。
なお、本実施例においては、移動量検出部132の代わりに撮像部91で取得した画像を複数比較して、フレーム間の投薬用カプセル130の移動量を算出し、それを積算することにより、投薬用カプセル130の全移動量を求める構成にしても構わない。
次に、本発明に係るカプセル投薬システムの第6実施形態について、図20及び図21を参照して説明する。なお、第6実施形態において第5実施形態と同一の構成要素については、同一の符号を付しその説明を省略する。
第6実施形態と第5実施形態との異なる点は、第5実施形態では、投薬用カプセル130のカプセル内判断部133が、移動量検出部132から送られてきた自己の移動量情報と、撮像部91による撮像画像とを対応させた情報に基づいて患部Xに達したか否かを判断していたのに対し、第6実施形態の投薬用カプセル(カプセル型医療装置)140では、カプセル内判断部133が、更に生体内の硬さに基づいて判断を行う点である。
即ち、本実施形態の投薬用カプセル140は、図20に示すように、筐体11の側面に、体内を移動する際に接触した生体の硬さを測定する硬さセンサ(センサ)141を備えている。該硬さセンサ141は、例えば、振動型接触センサであり、筐体11の外表面であって該筐体11の軸回りに複数設けられており、図21に示すように、消化管内腔壁の硬さを測定すると共に、測定値をカプセル内判断部133に送るようになっている。
このように構成された投薬用カプセル140を経口投入すると、硬さセンサ141が消化管内腔の硬さを測定しながら体内を移動する。また、カプセル内判断部133は、移動量検出部132から送られてきた投薬用カプセル140自身の移動量情報、撮像部91で撮影された画像情報より、カプセル内メモリ131に記録された情報と比較するためのデータをデータ変換処理により生成し、比較を実施する。
これにより、投薬用カプセル140が、患部Xの近傍にいるかどうかを判断する。更に、本実施例では、消化管内腔の硬さ情報が入手できる。一般に、癌組織などは、正常組織に比較して硬くなる傾向があり、対象部位固さを検出することで、患部Xに対する投薬の要否情報を得ることができる。これらの情報を総合的に判断し投薬の要否を判断する。
本実施例では、上述した各実施形態の効果に加えて、生体組織の硬さ情報を得ることができるので、投薬個所の同定のみならず、投薬の要否までも判断することができ、より効率的で効果的な投薬を実施することができる。
次に、本発明に係るカプセル投薬システムの第7実施形態について、図22から図26を参照して説明する。なお、第7実施形態において第5実施形態と同一の構成要素については、同一の符号を付しその説明を省略する。
第7実施形態と第5実施形態との異なる点は、第5実施形態では、投薬用カプセル130が患部Xの位置に達したか否かを、移動量検出部132と撮像部91とのデータにより判断していたのに対し、第7実施形態のカプセル投薬システム150では、投薬用カプセル160で特定装置100により施されたクルップCによるマーカーMを撮像部91の画像より検出し、投薬用カプセル130が投薬位置に達したか否かを判断する点である。即ち、本実施形態のカプセル投薬システム150は、図22に示すように、上記投薬用カプセル(カプセル型医療装置)160及び特定装置100(内視鏡装置)を有する体外ユニット95を備えている。
本実施形態の特定装置(内視鏡装置)100は、図23に示すように、特定された患部Xの近傍に金属製のクリップCを取り付けるクリッピング装置(マーカー手段)151が設けられている。このクリッピング装置151で患部Xの近傍に取り付けられたクリップCをマーカーMとして使用する。
内視鏡装置本体101には、体腔内に挿入される挿入部102に設けられ、体腔内に挿入される一端部(端部1)に開口部をもち、反対の他端部(端部2)より本実施例で使用するクリッピング装置151をはじめとする内視鏡処置具を挿通し、一端部(端部1)側で内視鏡的処置を行うことができるように、鉗子チャンネル152が設けられている。
クリッピング装置151は、鉗子チャンネル152に挿通される挿入部151aと、クリップCを保持するクリップ保持部151bと、クリップ保持部151bからクリップCを放出し、生体組織に噛み付かせる図示しないクリップ放出機構とで構成されている。
また、上記投薬用カプセル160は、図24に示すように、筐体11内に、上記クリップCを検出する金属センサ(マーキング検出手段)(マーカー検出部)161を備えている。該金属センサ161は、筐体11の外表面において、外筐体の軸回りに複数形成されている。また、金属センサ161は、マーカーMを検出すると、その旨を制御部16に送るようになっている。
このように構成されたカプセル投薬システム150により、患者Pの体内の患部Xに対して薬剤Aを投薬する場合について説明する。
特定装置100により、医師等は、投薬が必要な患部Xの特定を行った後、クリッピング装置151を鉗子チャンネル152内に挿入して、該患部Xの位置、若しくはその近傍にクリップCを取り付ける。なお、この際、クリップCは、患部Xに直接施すのではなく、図23に示すように、患部Xに対して肛門側に施すと良い。
その後、体内に経口投入された投薬用カプセル160は、生体内を移動している間に、患部Xの位置に達すると、金属センサ161がクリップCを検知して、その旨を制御部16に知らせる。該制御部16は、これを受けて両開閉弁24、25を作動させて薬剤Aの放出を行う。
これにより、特定装置(内視鏡装置)100で特定した患部Xの位置にて薬剤Aを放出できるので、患部Xに対して直接的に投薬を行うことができる。また、金属センサ161を備えるだけで、患部Xの位置検出が行えるので、投薬用カプセル160の構成を容易にすることができる。これにより小型化を図ることができる。特に、内視鏡装置100により正確に特定した患部Xの位置を、投薬用カプセル160での投薬動作に容易に反映させることができる。
なお、本実施形態においては、マーカーMとしてクリップCを採用したが、これに限らず、消化管を内側から押圧するように拡がる金属製のステントを使用しても構わない。また、マーカー検出部として、金属センサ161を採用したが、これに限られず、クリップCの金属反射を画像により検知する画像センサでも構わない。また、マーカーMとして、上記ステント以外に、患部Xに付近に例えば、アイソトープや蛍光剤や磁性流体等を注射しても良いし、色素散布等を行っても構わない。これらの場合には、マーカー検出部を、放射線を検知する放射線センサや、蛍光を画像で検知する画像センサや、磁性流体を検知する磁気センサや、色素の色や輝度を画像で検知する画像センサ等にすれば良い。
更に、上記実施形態においては、特定装置100を内視鏡装置としたが、これに限られない。患部Xに集積する性質を有する蛍光薬剤を体外から注射し、図25に示すように、該蛍光薬剤を投薬用カプセル内に設けられた蛍光センサ等で検出すれば良く、検出されたときに投薬を行うようにすれば良い。特に、患部Xが癌等である場合には、好適である。
更に、マーカー手段105を図26に示すように、体外から体内に向けて指向性を有して体内を透過する超音波又は赤外線レーザ等の電磁波を照射する照射装置としても構わない。この場合には、投薬用カプセル160のマーカー検出部を、超音波又は電磁波を検出するように構成すれば良い。上記超音波又は電磁波は、指向性を有しているので、正確に患部Xの位置を特定することができ、患部Xに対して確実に投薬することができる。
なお、本発明の技術分野は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記第1実施形態及び第2実施形態において、投薬位置特定装置をX線CT装置としたが、これに限られるものではなく、患部及び該患部の位置を特定できるものであれば構わない。例えば、超音波診断装置、内視鏡装置等でも良く、更には、図27に示すPET(Positron Emission Tomography)装置170等の核医学診断装置を用いても構わない。
上記PET装置170は、患者Pの血流に放射線物質(ラジオアイソトープ、以下、RI)を注入し、注入されたRIから放射された放射線を検出し、画像化するものである。
また、上記RIは、腫瘍等の患部Xに集まる性質があるため、該RIの位置検出により患部Xの特定及び該患部Xの位置検出が行える。
このPET装置170は、図27に示すように、患者P等の被検者を挟んで互いに対向する位置に配された一対の放射線検出器171を備えており、該放射線検出器171は、対向面にそれぞれ2次元マトリクス状に配された放射線検出素子172を有している。また、該放射線検出素子172は、検出した放射線を、図28に示す放射線検出回路173を介して、図27に示す同時検出回路174に送るようになっている。該同時検出回路174は、両放射線検出器171において、同時にガンマ線の入射線の有無を検出しており、同時にガンマ線が入射した場合には、エネルギ信号及びアドレス信号を読み出すと共に、再構築装置175に出力するようになっている。
上記再構築装置175は、送られてきたエネルギ信号及びアドレス信号を受けて、それぞれの放射線検出器171から出力されたエネルギ信号の示す値が、ガンマ線のエネルギ値として基準値、例えば、511keV近傍にあるか否かを判断しており、いずれのエネルギ信号も上記基準値近傍であった場合には、それぞれのアドレス信号に基づいて画像の再構築を行うようになっている。なお、この画像は、モニタ176に表示される。
なお、PET装置170には、略180度方向に略同じ強さ(約511keV)の放射線を略同時に放出するRIが使用される。そして、PET装置170は、放出された放射線が同時であると判断した場合に、この2つの放射線がそれぞれ入射した放射線検出器171の検出位置を結んだ直線上にRIが存在するものとして、画像を構成するようになっている。即ち、それぞれのアドレス信号が示す位置を結んだ直線上にRIが分布していると判断する。
また、上記PET装置170を特定装置として採用する場合には、図29に示すように、投薬用カプセル10の筐体11内に、上記RIを内蔵すれば良い。
このPET装置170を利用して患部Xに対して投薬を行う場合には、投薬用カプセル10を経口投入すると、モニタ176に患部Xの位置と、投薬用カプセル10の位置とがRI位置表示という形で表示される。そして、投薬用カプセル10の移動(例えば、蠕動運動)をモニタ176で確認しておき、患部Xの位置と重なったとき、又は、近傍の位置にきたときに、体外装置35から放出信号を送信して投薬用カプセル10に薬剤Aの放出を行わせることができる。
更に、特定装置として、三次元CT装置やMRI装置等の診断機器を用いても構わない。これらの診断機器は、例えば、図30に示すサーフェイスレンダリング法、即ち、患者Pの連続したCT画像について、二値化処理を行ってボクセルデータを作成し、その後、投影面からの距離を表すZバッファを作成すると共に光の反射を考慮してシェーディングを行うことで、3次元の表面画像を構築することができる。なお、この三次元画像は、組織内側も外側も構築することができるものである。
三次元の表面画像の構築後、医師等又はパーソナルコンピュータは、モニタ等に表示された三次元の表面画像に基づいて患部Xの特定を行うと共に、患部Xの三次元位置を特定する。なお、複数の情報がある場合には、複数の位置を求めても構わない。
患部X及び該患部Xの位置の特定後、患部Xの位置情報を体外装置35のメモリ53にダウンロードして記録する。その後、体外装置35の判断部51が、経口投入された投薬用カプセル10から送られてくる位置情報と、メモリ53に記録された患部Xの位置情報とを比較して、患部Xの位置情報の近傍にきたときに、放出信号を送信して投薬用カプセル10に薬剤Aの放出を行わせることができる。
なお、判断部51は、投薬用カプセル10から送られてくる位置情報が患部Xの位置情報から遠ざかった場合には、投薬用カプセル10に薬剤Aの放出を中止するコマンドを送信しても良い。また、患部Xが複数特定された場合には、患部Xの位置に近づく毎に上述したことが繰り返される。
また、特定装置は、ヘリカルCTや超音波観測装置等の断層像を得ることができる診断装置であれば応用可能である。
また、投薬用カプセルの位置情報を検出するために、投薬用カプセルから電波を送信したが、これに限られるものではなく、体外ユニットが投薬用カプセルの位置を検出できる情報であれば良い。例えば、投薬用カプセル内に磁石等を備え、体外ユニットが磁力の強さにより投薬用カプセルの位置を検出しても構わない。また、投薬用カプセル内の磁石に加え、患者等に固定用磁石を配設して両磁石が発する磁力の差分を測定することで、投薬用カプセルの位置を検出しても良い。
更に、患者は、投薬用カプセルと通信を行うため、複数のアンテナから構成されるアンテナユニットを装着しても良い。この際、各アンテナの位置は、予め設定された場所に貼り付けられている。こうすることで、投薬用カプセルから送信された電波の強度を各アンテナ毎に取得できるので、体外装置が投薬用カプセルの位置を高精度に認識することができる。また、投薬用カプセルと体外装置との間で、双方向通信を行うシステムであるので、体外装置に接続された各アンテナを通して送信した電波強度を投薬用カプセルで検出し、その検出された電波強度の差から位置を算出するシステムとしても良い。
また、第2実施形態において、判断部は、撮像画像から赤色を検出して閾値と比較するようにしても構わない。また、赤色以外の他の色(青、緑、蛍光、赤外線等)に注目すると共に、これらの色の検出量を閾値と比較しても構わない。また、色だけではなく、形態的な特徴を抽出し、これに基づいて診断しても構わない。
また、第3実施形態から第5実施形態において、特定装置、即ち、内視鏡装置が患部の位置情報を挿入長さに対応させた画像情報、或いは、移動距離に対応させた画像情報により特定したが、これに限られることはない。
また、投薬用カプセルのメモリに三次元情報を記録して、投薬用カプセル自身が患部の位置に達したか否かを判断しても良い。
また、上記第4実施形態において、計測部により消化官内腔壁の表面に光を照射して表面情報を読み取り、該表面情報の経時的変化に基づいて移動距離を算出したが、これに限られず、体内での移動距離を測定できる構成であれば構わない。例えば、撮像部が、計測部を兼ねても構わない。即ち、消化官内腔壁の表面を撮像し、この表面情報の経時的変化に基づいて移動距離を算出しても構わない。特に、消化管の中心線を求める画像処理を行うことで、高精度に移動距離を測定することができる。更には、必要に応じてローパスフィルタ処理を行うことで、滑らかな消化管の走行線を得ることができる。
また、上記各実施形態において、投薬用カプセルは、膨張性薬剤を利用して薬剤を放出させたが、これに限られず、リザーバ内に保持されている薬剤を放出できる構成であれば良い。
更に、上記各実施形態においては、体内の各部を撮像した撮像画像を生体情報としたが、これに限られず、ビデオ等のように体内を連続的に撮影するものでも構わない。この場合には、ビデオ信号が記憶される。
更に、ビデオ等により体内を撮影するものに限定されず、患者の体内情報を検出して体外装置にデータ送信可能なものであれば構わない。例えば、ヘモグロビンセンサを内蔵した出血検査用カプセルや、pH値、微生物量及び遺伝子異常等の体内情報を断続的に長時間取得する体内情報検査用カプセルや、超音波画像等を断続的に取得する超音波カプセルでも適用可能である。
本発明に係るカプセル投薬システムの第1実施形態を示す概念図である。 図1に示すカプセル投薬システムで使用する投薬用カプセルを示す断面図である。 図1に示すカプセル投薬システムで使用する体外装置に三次元マーカを取り付けつけた状態で、患者に装着した状態を示す斜視図である。 図3に示す体外装置の構成図である。 カプセル投薬システムの特定装置により患部の特定及び該患部の位置を特定する場合のフローチャートである。 投薬用カプセルを経口投入して患部に対して投薬を行う場合のフローチャートである。 本発明に係るカプセル投薬システムの第2実施形態を示す概念図である。 図7に示すカプセル投薬システムで使用する投薬用カプセルを示す断面図である。 図7に示すカプセル投薬システムで使用する体外装置の構成図である。 投薬用カプセルを経口投入して患部に対して投薬を行う場合のフローチャートである。 本発明に係るカプセル投薬システムの第3実施形態を示す概念図である 図11に示すカプセル投薬システムで使用する投薬用カプセルを示す断面図である。 図11に示すカプセル投薬システムの特定装置による患部の位置情報及び変換後のデータの一例を示す図である。 図11に示すカプセル投薬システムにより患部Xに対して投薬を行う場合のフローチャートである。 本発明に係るカプセル投薬システムの第4実施形態で使用する投薬用カプセルを示す断面図である 図15に示す投薬用カプセルの計測部の構成図である。 本発明に係るカプセル投薬システムの第5実施形態を示す概念図である 図17に示すカプセル投薬システムで使用する投薬用カプセルを示す断面図である。 図17に示すカプセル投薬システムにより患部Xに対して投薬を行う場合のフローチャートである。 本発明に係るカプセル投薬システムの第6実施形態で使用する投薬用カプセルを示す断面図である 図20に示す投薬用カプセルが消化管内を移動している状態を示す図である。 本発明に係るカプセル投薬システムの第7実施形態で使用する投薬用カプセルを示す断面図である 図22に示す挿入部102の先端を示す図であって、マーカー手段により消化管内腔壁にクリップを施している状態を示す図である。 図22に示すカプセル投薬システムで使用する投薬用カプセルを示す断面図である。 他のマーカー検出部(蛍光センサ)を有する投薬用カプセルが消化管内を移動している状態を示す図である。 マーカー手段の他の例を示した図であって、体外から体内の患部に向けて超音波又は赤外線レーザ等の電磁波を照射している状態を示した図である。 特定装置の他の一例であるPET装置を示す構成図である。 図27に示すPET装置の放射線検出回路を示す図である。 図27に示すPET装置を使用する際に経口投入する投薬用カプセルを示す断面図である。 特定装置の他の一例である三次元CT装置を使用するときに、患部の三次元画像を得るためのサーフェイスレンダリング法の手順を示す図である。
符号の説明
A薬剤 Cクリップ(マーカーM) X患部 1、60、80、120、150カプセル投薬システム 10、70、90、110、130、140、160投薬用カプセル(カプセル型医療装置) 11筐体 12情報送信部 13リザーバ(薬剤保持部) 14放出部(薬剤放出部) 15受信部 16制御部 30、95体外ユニット 35体外装置(外部装置) 31、100特定装置(投薬位置特定装置) 50体外受信部 51判断部 52体外送信部 71観察装置(観察部) 91撮像部 102挿入部 103画像取得装置 111計測部 131カプセル内モメリ(メモリ) 132移動量検出部(検出部) 133カプセル内判断部(判断部) 141硬さセンサ(センサ) 151クリッピング装置(マーカー手段) 161金属センサ(マーカー検出部) 170PET装置(投薬位置特定装置)

Claims (28)

  1. 薬剤保持部と、前記薬剤保持部で保持した薬剤を放出する薬剤放出部と、外部と信号の送受信を行う通信部とを有するカプセル型医療装置と、
    該カプセル型医療装置と信号の送受信を行う外部通信部とを有する外部装置と、
    該外部装置に前記薬剤放出部を動作させる条件を入力する条件入力部と、
    前記条件入力部で入力した条件と比較するための情報を取得する情報取得部と、
    該情報取得部で得た情報と、前記条件入力部で入力した条件とを比較する比較部とを有し、
    前記比較部の比較結果に基づき前記薬剤放出部を制御することを特徴とするカプセル投薬システム。
  2. 請求項1に記載のカプセル投薬システムにおいて、
    前記条件入力部は投薬が必要な部位の位置の情報の入力を受けることを特徴とするカプセル投薬システム。
  3. 請求項1に記載のカプセル投薬システムにおいて、
    前記情報取得部は前記カプセル型医療装置の位置情報を受けることを特徴とするカプセル投薬システム。
  4. 請求項3に記載のカプセル投薬システムにおいて、
    前記カプセル型医療装置が撮像部を備え、前記位置情報が、前記撮像部で撮影された画像と前記カプセル型医療装置が経口投入されてからの経過時間に基づいて決定されることを特徴とするカプセル投薬システム。
  5. 請求項1に記載のカプセル投薬システムにおいて、
    前記カプセル型医療装置が、生体の硬さを計測するセンサをさらに備え、前記比較結果と共に、前記センサの出力結果をさらに加味して前記薬剤放出部を制御することを特徴とするカプセル投薬システム。
  6. 請求項1に記載のカプセル投薬システムにおいて、
    前記条件入力部に、投薬が必要な部位を判断するためのデータを提供する投薬位置特定装置が接続されることを特徴とするカプセル投薬システム。
  7. 請求項6に記載のカプセル投薬システムにおいて、
    前記データが投薬が必要な部位の位置情報であることを特徴とするカプセル投薬システム。
  8. 請求項6に記載のカプセル投薬システムにおいて、
    前記投薬位置特定装置が、投薬が必要な部位にマーキングを施すマーキング手段を備え、前記カプセル型医療装置が、前記マーキングを検出するマーキング検出部をさらに有し、前記比較結果と共に、前記マーキング検出部の出力結果をさらに加味して前記薬剤放出部を制御することを特徴とするカプセル投薬システム。
  9. 請求項に記載のカプセル投薬システムにおいて、
    前記投薬位置特定装置が、CTであることを特徴とするカプセル投薬システム。
  10. 請求項に記載のカプセル投薬システムにおいて、
    前記投薬位置特定装置が、X線観察装置であることを特徴とするカプセル投薬システム。
  11. 請求項に記載のカプセル投薬システムにおいて、
    前記投薬位置特定装置が、MRIであることを特徴とするカプセル投薬システム。
  12. 請求項に記載のカプセル投薬システムにおいて、
    前記投薬位置特定装置が、PETであることを特徴とするカプセル投薬システム。
  13. 請求項に記載のカプセル投薬システムにおいて、
    前記投薬位置特定装置が、超音波断層観測装置であることを特徴とするカプセル投薬システム。
  14. 請求項に記載のカプセル投薬システムにおいて、
    前記投薬位置特定装置が、内視鏡装置であることを特徴とするカプセル投薬システム。
  15. 請求項14に記載のカプセル投薬システムにおいて、
    前記条件入力部に入力される情報が、前記内視鏡装置の挿入部の挿入長さと、該内視鏡装置で取得した画像情報に基づき決定されることを特徴とするカプセル投薬システム。
  16. 請求項14に記載のカプセル投薬システムにおいて、
    前記カプセル型医療装置が、撮像部をさらに備え、前記情報取得部が前記撮像部で撮影された画像と、前記カプセル型医療装置が経口投入されてからの経過時間に基づき決定された情報を受けることを特徴とするカプセル投薬システム。
  17. 請求項14に記載のカプセル投薬システムにおいて、
    前記カプセル型医療装置が撮像部と、前記カプセル型医療装置の生体内での移動距離を計測する計測部をさらに備え、前記情報取得部が前記撮像部で撮影された画像と、前記計測部で計測された前記カプセル型医療装置の移動距離に基づき決定された情報を受けることを特徴とするカプセル投薬システム。
  18. 請求項14に記載のカプセル投薬システムにおいて、
    前記内視鏡装置が、マーキング手段を有し、前記投薬が必要な部位にマーキングを施すことを特徴とするカプセル投薬システム。
  19. 請求項18に記載のカプセル投薬システムにおいて、
    前記マーキングが、生体外から生体内に向けて指向性を有して該生体内を透過する超音波又は電磁波を前記患部に照射する照射装置であり、マーキング検出部が、前記超音波又は前記電磁波を検出することを特徴とするカプセル投薬システム。
  20. 請求項14に記載のカプセル投薬システムにおいて、
    前記内視鏡装置が、投薬位置近傍にマーキングを施すマーキングを行い、前記情報取得部が、前記マーキングを検出するマーキング検出手段であることを特徴とするカプセル投薬システム。
  21. 請求項に記載のカプセル投薬システムにおいて、
    前記条件入力部は、前記投薬位置特定装置からの情報を処理して用いることを特徴とするカプセル投薬システム。
  22. 請求項に記載のカプセル投薬システムにおいて、
    前記投薬位置特定装置の情報より管腔内の走行距離を求める走行距離算出手段を有し、前記情報取得部が、移動距離検出手段であることを特徴とするカプセル投薬システム。
  23. 薬剤保持部と、前記薬剤保持部で保持した薬剤を放出する薬剤放出部と、外部と信号の送受信を行う通信部と、生体情報取得装置を有するカプセル型医療装置と、
    該カプセル型医療装置と信号の送受信を行う外部通信部とを有する外部装置と、
    該外部装置に前記薬剤放出部を動作させる条件を入力する条件入力部と、
    前記条件入力部で入力した条件と比較するための情報を取得する情報取得部と、
    該情報取得部で得た情報と、前記条件入力部で入力した条件とを比較する比較部とを有し、
    前記比較部の比較結果に基づき前記生体情報取得装置を動作させ、該生体情報取得装置で取得した生体情報に基づき前記薬剤放出部を制御することを特徴とするカプセル投薬システム。
  24. カプセル型医療装置と信号の送受信を行う外部通信部を有する外部装置と、
    薬剤保持部と、前記薬剤保持部で保持した薬剤を放出する薬剤放出部と、外部と信号の送受信を行う通信部と、該外部装置より前記薬剤放出部を動作させる条件の入力を受け前記条件を保持するメモリと、該メモリに保存された前記条件と比較するための情報を取得する情報取得部と、該情報取得部で得た情報と、前記条件とを比較する比較部とを有するカプセル型医療装置と、
    前記比較部の比較結果に基づき前記薬剤放出部を制御することを特徴とするカプセル投薬システム。
  25. 投薬位置特定装置が投薬が必要な位置近傍にマーキングを施すマーキング手段を有し、
    薬剤保持部と、前記薬剤保持部で保持した薬剤を放出する薬剤放出部と、前記マーキングを検出するマーキング検出部を有するカプセル型医療装置と、
    前記マーキング検出部の比較結果に基づき前記薬剤放出部を制御することを特徴とするカプセル投薬システム。
  26. 請求項25に記載のカプセル投薬システムにおいて、
    前記投薬位置特定装置が内視鏡装置であることを特徴とするカプセル投薬システム。
  27. 請求項26に記載のカプセル投薬システムにおいて、
    前記マーキングが、生体外から生体内に向けて指向性を有して該生体内を透過する超音波又は電磁波を前記患部に照射する照射装置であり、前記マーキング検出部が、前記超音波又は前記電磁波を検出することを特徴とするカプセル投薬システム。
  28. 請求項24に記載のカプセル投薬システムにおいて、
    前記外部装置が投薬位置特定装置であることを特徴とするカプセル投薬システム。
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