JP2005334301A - アームレストの高さ調節装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 アームレストの先端が上下に振幅する。
【構成】 シート1の背凭シート3の側部に、横方向のカラー10の外周にロックスプリング11のコイル部12を嵌合させ、コイル部12とカラー10との摩擦により高さ調節自在にするロック装置Lを有するアームレストを設け、前記ロック装置Lは、コイル部12の自由端20が背凭ブラケット6側に設けた切替カム溝24に継脱することによりアンロック状態とロック状態とに切替自在に構成し、コイル部12の固定側端部15は背凭ブラケット6にステイ14により前記コイル部12の径が変化をするときも含めて固定側端部15の変形を防止するように固定したアームレストの高さ調節装置。
【選択図】 図19

Description

本発明は、アームレストの高さ調節装置に係るものである。
従来、背凭シートの側部に設けたアームレストの高さ調節を、コイルバネの摩擦を利用して行うものは公知である。(特許文献1)。
また、シャフトの外周に嵌合するコイル部および常にアームレストと一体回動する移動端部およびアームレストの移動用嵌合溝に継脱する自由端とにより構成したロックスプリングと、前記シャフト側に設けた自由端を移動用嵌合溝に係合させるアンロック用作動部材および移動用嵌合溝に係合した自由端を離脱させるアンロック解除部を設けた構成について提案されている(特許文献2)。
実開平5−53547号公報 特開2003−299547号公報
前記公知例は、摩擦力でアームレストの下動をロックする構成であるが、傾斜調節後にアームレストの先端が上下に振幅するという課題がある。
この原因の一つにロックスプリングの端部の固定方法に問題があることが判明した。
即ち、ロックスプリングは、固定側端部が固定されていることで、他端が自由端であっても、コイル部を巻き締めてロックするが、傾斜調節後にアームレストの基部を僅かでも回転させることで、固定側端部の固定部分が変形すると、この変形がコイル部に伝播し、その結果、コイル部が緩むことになる。そして、固定側端部の固定部分の変形量が傾斜調節後のアームレストの先端の上下振幅に影響するのである。
本願は、固定側端部の固定手段に特段の工夫をして、傾斜調節後にアームレストの先端が上下量を減少させて商品価値を向上させたものである。
本発明は、シート1の背凭シート3の側部に、横方向のカラー10の外周にロックスプリング11のコイル部12を嵌合させ、コイル部12とカラー10との摩擦により高さ調節自在にするロック装置Lを有するアームレストを設け、前記ロック装置Lは、コイル部12の自由端20を当接部材30により背凭ブラケット6またはアームレストブラケット9 に設けたバネ取付用ブラケット13の切替カム溝24に継脱させてアンロック状態とロック状態とに切替自在に構成し、コイル部12の固定側端部15は前記バネ取付用ブラケット13に固定のステイ14により前記コイル部12の径が変化をするときも含めて固定側端部15の変形を防止するように固定したアームレストの高さ調節装置としたものである。
本発明は、前記ステイ14は、前記バネ取付用ブラケット13の側板50と平行で該側板50に固定される一対の板部51を有し、一対の板部51の間に固定側端部15を嵌合挿入する嵌合溝53を形成し、該嵌合溝53の内幅は固定側端部15の幅に合わせたアームレストの高さ調節装置としたものである。
本発明は、前記ステイ14の嵌合溝53は、一対の板部51の間に凸部54を設けて形成し、該凸部54の前記固定側端部15の挿入する側の起立面56は、前記固定側端部15と前記コイル部12の境の屈曲部57の形状に合わせて切り欠いて形成し、屈曲部57が起立面56に密着するように構成したアームレストの高さ調節装置としたものである。
本発明は、前記ステイ14の一対の板部51には上下に夫々伸びる舌片形状の案内部58を形成し、前記板部51および前記案内部58のカラー10側はコイル部12の外形形状に合わせた円弧面52に形成し、前記案内部58の反カラー10側の上下縁は夫々カラー10の軸心と同芯上となる外側円弧面59に形成し、該外側円弧面59と同一円周状に配置して摺接する案内ピン60を前記バネ取付用ブラケット13の側板50に設けたアームレストの高さ調節装置としたものである。
請求項1の発明では、傾斜調節後にアームレスト4の先端の上下量を減少させて商品価値を向上させることができる。
請求項2の発明では、簡単な構成で固定側端部15の変形を防止でき、コストを低くできる。
請求項3の発明では、固定側端部15とコイル部12の境目の屈曲部57を起立面56に密着させられるので、一層固定側端部15およびコイル部12の変形量を減少させられる。
請求項4の発明では、自由端20が所定位置に位置するように、固定側端部15を設定でき、取付(組立)が容易になり、取付精度も向上する。
本発明の実施例を図面により説明すると、1は車両用等のシート、2は座席シート、3は座席シート2に傾斜角度調節自在に設けた背凭シート、4は背凭シート3の側部に設けたアームレストである。
前記アームレスト4は、背凭シート3の背凭骨格フレーム5の側部に設けた背凭ブラケット6に、左右方向のシャフト7を軸心として上下回動自在に取付け、シャフト7と背凭骨格フレーム5の取付け構成は任意である。
アームレスト4の構成も任意であるが、実施例では、本来使用される使用範囲Aではアームレスト4の下方回動をロックして荷重を支受し、且つ、上方回動のみ自在にして高さ調節可能にし、使用範囲Aの上限位置と同じかそれより間隔を置いて設けた格納範囲Bではアンロック状態になって上下回動自在とし、格納範囲Bから使用範囲Aの最下方位置まで一旦下方回動可能であるが、最下方位置でロック可能状態に復帰させて使用範囲Aでは上方回動のみ自在となるように構成している(図1)。
そのため、アームレスト4は、そのアームレストフレーム8の基部と背凭ブラケット6との間にロック装置Lを設ける。ロック装置Lは、シャフト7の外周に設けたカラー10の外周にロックスプリング11のコイル部12を嵌合させ、ロックスプリング11の摩擦によってロックし、摩擦解除によりアンロックとなって傾斜調節できるように構成されていればよく、その他の構成は任意である。
即ち、背凭ブラケット6またはアームレスト4のアームレストブラケット9 の何れかにバネ取付用ブラケット13を固定し、バネ取付用ブラケット13にはステイ14を固定し、ステイ14にロックスプリング11の一端を係合させて固定側端部15に形成し、ロックスプリング11の他端は自由端20に形成し、コイル部12は、アームレスト4の下動に伴ってカラー10が回転すると、締まる巻き方向に設定し、これにより、他端が自由端20であってもアームレスト4を下方回動させようとすると、カラー10とコイル部12の内周との摩擦抵抗によりコイル部12の直径を小にする方向に作用し、この摩擦抵抗によりアームレスト4の下方回動を阻止してロックさせる。
そのため、固定側端部15は、「固定側」と表現されているが、これは自由端20に対して区別して理解を容易にするための表現であり、位置不動を意味するものではなく、後述するように、バネ取付用ブラケット13およびステイ14を移動側(アームレスト4)に取付けると、シャフト7中心に固定側端部15は移動する。
ところで、コイル部12が通常の摩擦抵抗を発揮すると、アームレスト4の先端は下動しないのであるが、ステイ14に係合させた固定側端部15が動くと、コイル部12が緩み、特に、傾斜調節してコイル部12がロックした後、アームレスト4の先端が下がることがある。
前記ステイ14は、ロックスプリング11のコイル部12の径の変化をするとき、固定側端部15の変形を可及的に抑制するように構成し、傾斜調節後のアームレスト4の先端の下動を防止する。
ステイ14は、前記バネ取付用ブラケット13の側板50と平行な一対の板部51を側板50に固定する(図3、図19)。板部51のカラー10側はコイル部12の外形形状に合わせた円弧面52に形成する。一対の板部51の間には固定側端部15を嵌合挿入する嵌合溝53を形成するための凸部54を形成する。凸部54は、内側の嵌合溝53の内幅が固定側端部15の幅と略一致して嵌合可能な範囲で可及的に狭く形成する。
また、実施例では、固定側端部15および嵌合溝53を角形状に形成し(図3、図19)、一層互いに密着するようにし、固定側端部15の変形を防止している。
凸部54のカラー10側の起立面56は、側面視、固定側端部15とコイル部12の境の屈曲部57の形状に合わせて切り欠いて形成し、屈曲部57が起立面56(図19)に密着するように構成すると(図23)、一層固定側端部15の変形を防止できて好適である。
しかして、前記一対の板部51の先端には上下に夫々伸びる舌片形状の案内部58を形成する(図19)。案内部58は、そのカラー10側は前記円弧面52を延長させてそのまま円弧面52として形成し、反対側の上下縁は夫々カラー10の軸心と同芯上となる外側円弧面59に形成する。外側円弧面59には前記バネ取付用ブラケット13の側板50に設けた案内ピン60を当接させる。
ステイ14は、内側は円弧面52がコイル部12の外周により案内され、外側は案内部58の外側円弧面59が案内ピン60により案内されて移動する(図19)。したがって、固定側端部15は必ず、カラー10の中心に向いて円移動するので、この点でも、コイル部12に対して固定側端部15の変形を防止する。
即ち、ステイ14(固定側端部15)の位置は製造上の公差の存在によりずれるが、案内部58と案内ピン60によりステイ14はカラー10の軸心を中心とする円移動してコイル部12がカラー10の外周に密着するように初期設定し(図19)、この状態で、ステイ14をバネ取付用ブラケット13の側板50に溶接固定するので、正確に取付けられ、しかも、コイル部12に対して固定側端部15の変形を防止する。
しかして、前記ロック装置Lの自由端20をアンロック位置に保持するように構成およびロック可能状態にする構成は夫々任意であるが、以下、一例を示す。
前記バネ取付用ブラケット13は背凭ブラケット6に固定し、バネ取付用ブラケット13には前記ロック装置Lの自由端20をアンロック位置に保持するアンロック用カム面22と該アンロック用カム面22への係合を案内する案内カム面23とを有する切替カム溝24を形成する。
切替カム溝24は、カラー10の軸心と略平行に屈曲させた屈曲板部25に形成し、屈曲板部25はバネ取付用ブラケット13に形成する。切替カム溝24は、基本的にはカラー10の軸心方向(左右方向)と平行に屈曲板部25の先端側(左側)を開放したU型形状に形成する。
実施例では、屈曲板部25はバネ取付用ブラケット13の下側に形成し、図5、図7、図9、図11、図13、図15、図17、図18は、下側から見た状態で図示しているが、屈曲板部25の設置位置は図示に限定されない。
切替カム溝24のアームレスト4の下方回動方向側(後側)にはカラー10の軸心方向と略平行に前記アンロック用カム面22を形成し、切替カム溝24のアームレスト4の上方回動方向側(前側)には切替カム溝24の開口方向(左方向)に至るに従いアンロック用カム面22(後側)に近づくように傾斜させて案内カム面23を形成する。
案内カム面23の先端とアンロック用カム面22の外端縁との間には自由端20が通り抜け可能な隙間26を設ける。
アンロック用カム面22に続く屈曲板部25は、後側に至るに従い屈曲板部25の基部側(右側)に近づく傾斜面27に形成している。
一方、シャフト7およびカラー10には、アームレスト4の回動により回転移動して自由端20に当接する当接部材30を設ける。当接部材30は、カラー10に対して交差方向の板部材31をカラー10の端部に固定し、板部材31には、切替カム溝24に自由端20を嵌合させるアンロック用当接部32を設ける。アンロック用当接部32はロック状態の自由端20に当接し、自由端20をコイル部12の緩み方向に移動させ、アンロック用当接部32により押された自由端20は案内カム面23により案内されて切替カム溝24に嵌合する。
アンロック用当接部32の端縁はアンロック用カム面22の端縁と一致させ、アンロック用当接部32の端縁まで自由端20が案内カム面23により案内されて移動すると、自由端20はアンロック用当接部32から外れて自由端20それ自体の弾力によりアンロック用カム面22に当接する。
また、アンロック用当接部32を使用範囲Aの上限位置と格納範囲Bの間にアームレスト4が位置するように配置すると、格納範囲Bの上限までアームレスト4を上動させなくても、アンロック状態にしてアームレスト4の下方回動が可能になって、操作性が著しく向上する。
また、アンロック保持面33に続く板部材31の後側周縁には交差方向の外れ防止面34を設ける。外れ防止面34は、切替カム溝24および板部材31の周縁の何れもから自由端20が外れて作動不能状態になるのを防止する。
即ち、外れ防止面34を設けないと、自由端20が切替カム溝24に係合し、しかも、アンロック保持面33に当接状態で、格納位置より過剰回動が可能になり、アームレスト4が元の位置に戻らないメカロック状態になるが、外れ防止面34によりアームレスト4の過剰回動を停止させ、メカロックを防止する。
この場合、アームレスト4がアームレスト4として本来使用される使用範囲Aの上限位置までアームレスト4を上方回動させたとき自由端20が切替カム溝24に嵌合するように設定し、使用範囲Aを越えた格納範囲Bでは常時自由端20は切替カム溝24に嵌合させてアンロック保持面33により保持させる。
しかして、板部材31の前側部分には前記切替カム溝24のアンロック用カム面22に係合している自由端20をアンロック用カム面22から離脱させて自由端20を自由状態に復帰させるアンロック解除部37を設ける。アンロック解除部37は板部材31の前端部をバネ取付用ブラケット13に向けて屈曲させ屈曲部38を形成し、屈曲部38の先端より基部に至るに従い前側(上方回動方向側)に傾斜する傾斜解除面39を形成し、傾斜解除面39はアンロック用カム面22の端縁より外側にまで位置させ、アンロック用カム面22と当接部材30とが相対的に移動することで自由端20がアンロック解除部37の傾斜解除面39に案内されてアンロック用カム面22(切替カム溝24)より離脱させ、アンロック状態をロック可能状態にさせる。
なお、実施例では、前記バネ取付用ブラケット13を背凭ブラケット6に固定しているが、前記したようにアームレストブラケット9に固定してもよく、この場合、当接部材30は背凭ブラケット6に固定して、位置不動になる。
即ち、バネ取付用ブラケット13と当接部材30は相対的に一方が他方に対してシャフト7中心に回転して、固定側端部15と自由端20を相対的に回転させて直径を小にすればよく、バネ取付用ブラケット13と当接部材30の何れかを位置固定すればよい。また、カラー10はロックスプリング11と共に回転しても回転しなくても何れの場合でも、ロック装置Lは成立する。
次に実施例の作用を述べる。
アームレスト4は略水平位置を含む使用範囲Aで使用状態となり、使用範囲Aでは一旦最下方位置にアームレスト4を下方回動させると、ロック装置Lは作動状態となって、上方回動はできるが下方回動はロックして荷重を支持する。
したがって、一旦使用範囲Aの最下方位置にアームレスト4を下方回動させてから、必要に応じてアームレスト4を上方回動させて、アームレスト4の高さ調節を行う。
次に、使用範囲Aの最上位置までアームレスト4を上方回動させると、この位置がアームレスト4の下方回動をロックして荷重を支持する上側の限界位置であり、これを一旦越えると、格納範囲Bとなり、格納範囲Bでは上下何れの方向にもアンロック状態となる。
しかして、格納位置から使用状態にするには、前記のように、一旦使用範囲Aの最下方位置にまでアームレスト4を下方回動させ、ロック装置Lを作動状態すればよく、その後は、前記の作動(操作)の反復となる。
しかして、ロック装置Lの作動を具体的に説明すると、背凭骨格フレーム5のブラケット6に左右方向のカラー10の基部を固定し、カラー10の外周にロックスプリング11のコイル部12を嵌合させ、ロックスプリング11の一端をバネ取付用ブラケット13に設けたステイ14に係合させ、ロックスプリング11の他端は自由端20に形成し、コイル部12はアームレスト4の上方回動に伴ってカラー10が回転すると緩むように巻き方向を設定しているから、使用範囲Aではアームレスト4を下方回動させようとすると、カラー10の回転によりコイル部12の内周とカラー10の外周の摩擦抵抗が発生し、この抵抗によりコイル部12の直径を小にするように作用し、この抵抗でアームレスト4の下方回動を阻止してロックさせる。
したがって、アームレスト4を上方回動させる高さ調節は自在であり、アームレスト4に掛かる荷重は下方回動を規制してロックする。
しかして、使用範囲Aの最上位置までアームレスト4を上方回動させると、自由端20にアームレスト4と共に回動する当接部材30の板部材31の後側のアンロック用当接部32が当接し、アンロック用当接部32は自由端20を前側(緩み方向)に移動させる。
そのため、自由端20はアンロック用当接部32に押されてバネ取付用ブラケット13の案内カム面23に当接し、更にアンロック用当接部32により押された自由端20は案内カム面23により弾力に抗して切替カム溝24の内側に移動し、自由端20はアンロック用当接部32の端縁まで移動するとアンロック用当接部32から外れ、自由端20それ自体の弾力でアンロック用カム面22に向かって移動して当接し、自由端20が切替カム溝24に嵌合すると、ロックスプリング11の固定側端部15および自由端20は何れも不動状態になって、コイル部12の直径は変化せず、ロック装置Lはアンロック状態となって、アームレスト4は上下何れの方向でも回動自在となる(勿論上方回動も自由)。
したがって、自由端20が切替カム溝24に嵌合する位置は、アームレスト4がアームレスト4として本来使用される使用範囲Aの上限位置に設定しているから、使用範囲Aを越えた格納範囲Bになると、常時自由端20は切替カム溝24に嵌合してアンロック状態となる。
しかして、アームレストフレーム8にはカラー10を固定し、カラー10には当接部材30を固定し、当接部材30には切替カム溝24に嵌合している自由端20を離脱させて自由状態に復帰させるアンロック解除部37を設けているから、一旦ロック装置Lをアンロック状態にして、使用範囲Aの最下方位置にまでアームレスト4を下方回動させると、アンロック解除部37の傾斜解除面39が自由端20に当たり、傾斜解除面39により自由端20はアンロック用カム面22に当たりながらカラー10の軸方向に移動し、アンロック用カム面22の端縁を過ぎると、自由端20の弾力で隙間26を通って切替カム溝24から離脱し、ロック装置Lは作動状態となり、アームレスト4の下方回動をロックする。
この場合、アンロック用カム面22は切替カム溝24内の後部にカラー10の軸心方向に対して交差方向の面形状に形成し、自由端20はコイル部12が緩むようにアンロック用カム面22で押されているから、アンロック用カム面22の端縁を過ぎると、自由端20の弾力で隙間26を通って切替カム溝24から離脱し、これにより、コイル部12の直径は元の小径状態に復帰し、ロック装置Lの作動状態となり、アームレスト4の下方回動をロックする。
以上のように、切替カム溝24に自由端20を継脱させる構成は、切替カム溝24の形状と、自由端20に当接する当接部材30を設ければよいので、作動が確実で安価にできる。
また、アンロック用当接部32と傾斜解除面39との位置(距離)を変更した当接部材30に交換するだけで、使用範囲Aと格納範囲Bの設定変更可能となる。
しかして、ロックスプリング11のコイル部12がカラー10に対して通常の摩擦抵抗を発揮すると、アームレスト4の先端は下動しないが、ステイ14に係合させた固定側端部15の部分が僅かでも動くことでコイル部12が緩むとアームレスト4の先端が下がることがあり、特に、アンロック状態でアームレスト4を上動させて停止させた傾斜角度調節後は、固定側端部15の部分が変形してアームレスト4の先端が下がることがある。
本願では、固定側端部15を係止するステイ14は、コイル部12の径が変化をするときも含めて固定側端部15の変形を可及的に抑制するように構成しているから、傾斜調節後のアームレスト4の先端の下動を防止する。
即ち、ステイ14は、バネ取付用ブラケット13の側板50と平行な一対の板部51を設け、一対の板部51の間に固定側端部15を嵌合挿入する嵌合溝53を形成するための凸部54を形成し、前記嵌合溝53の内幅は固定側端部15の幅と略一致させているから、ステイ14の嵌合溝53内で固定側端部15は変形せず、コイル部12が緩むのを防止する。
また、凸部54(嵌合溝53)の入口(カラー10側)の起立面56は、側面視、固定側端部15とコイル部12の境の屈曲部57の形状に合わせて切り欠いて形成し、屈曲部57が起立面56に密着するように構成しているから、固定側端部15の基部の変形も防止できる。
しかして、一対の板部51の先端に上下に夫々伸びる舌片形状の案内部58を形成し、板部51および案内部58のカラー10側はコイル部12の外形形状に合わせた円弧面52に形成しており、また、案内部58の反カラー10側の上下縁は夫々カラー10の軸心と同芯上となる外側円弧面59に形成しているから、外側円弧面59にバネ取付用ブラケット13に設けた案内ピン60を当接させたまま、固定側端部15が所定位置に位置するようにステイ14を移動させ、固定する。
即ち、ステイ14(固定側端部15)の位置は製造上の公差の存在により各ロック装置Lによって相違し、ずれたままステイ14を固定すると、コイル部12が緩み固定側端部15の変形の原因となることがあるが、外側円弧面59にバネ取付用ブラケット13の側板50に設けた案内ピン60を当接させたままステイ14を移動させるので、ステイ14はカラー10の軸心を中心とする円移動し、どの位置で固定しても、固定側端部15は必ず、カラー10の中心から放射方向に向き、この点で、コイル部12に対して固定側端部15の変形を防止する。
なお、前述した実施例は理解を容易にするため個別具体的に記載しているが、何れの記載表現等からも明示的でないという理由をもって、構成、作用等の要件を取捨選択するに当たり、限定されない。
シートの側面図。 一実施例のロック装置の分解斜視図。 同一部拡大分解斜視図。 アームレストと背凭骨格フレームの位置関係を示す側面図。 図4のロック装置の斜視図。 アームレストと背凭骨格フレームの位置関係を示す側面図。 図6のロック装置の斜視図。 アームレストと背凭骨格フレームの位置関係を示す側面図。 図8のロック装置の斜視図。 アームレストと背凭骨格フレームの位置関係を示す側面図。 図10のロック装置の斜視図。 アームレストと背凭骨格フレームの位置関係を示す側面図。 図12のロック装置の斜視図。 アームレストと背凭骨格フレームの位置関係を示す側面図。 図14のロック装置の斜視図。 アームレストと背凭骨格フレームの位置関係を示す側面図。 図16のロック装置の斜視図。 切替カム溝と当接部材の位置関係図。 ステイの位置調節状態の側面図。 背凭ブラケットの斜視図。 ロック装置の側面図。 同平面図。 ステイの一部を破断したロック装置の平面図。
符号の説明
1…シート、2…座席シート、3…背凭シート、4…アームレスト、5…背凭骨格フレーム、6…背凭ブラケット、7…シャフト、8…アームレストフレーム、9…アームレストブラケット、10…カラー、11…ロックスプリング、12…コイル部、13…バネ取付用ブラケット、14…ステイ、15…固定側端部、20…自由端、22…アンロック用カム面、23…案内カム面、24…切替カム溝、25…屈曲板部、26…隙間、27…傾斜面、30…当接部材、31…板部材、32…アンロック用当接部、33…アンロック保持面、34…外れ防止面、37…アンロック解除部、38…屈曲部、39…傾斜解除面、50…側板、51…板部、52…円弧面、53…嵌合溝、54…凸部、56…起立面、57…屈曲部、58…案内部、59…外側円弧面、60…案内ピン。

Claims (4)

  1. シート1の背凭シート3の側部に、横方向のカラー10の外周にロックスプリング11のコイル部12を嵌合させ、コイル部12とカラー10との摩擦により高さ調節自在にするロック装置Lを有するアームレストを設け、前記ロック装置Lは、コイル部12の自由端20を当接部材30により背凭ブラケット6またはアームレストブラケット9 に設けたバネ取付用ブラケット13の切替カム溝24に継脱させてアンロック状態とロック状態とに切替自在に構成し、コイル部12の固定側端部15は前記バネ取付用ブラケット13に固定のステイ14により前記コイル部12の径が変化をするときも含めて固定側端部15の変形を防止するように固定したアームレストの高さ調節装置。
  2. 請求項1において、前記ステイ14は、前記バネ取付用ブラケット13の側板50と平行で該側板50に固定される一対の板部51を有し、一対の板部51の間に固定側端部15を嵌合挿入する嵌合溝53を形成し、該嵌合溝53の内幅は固定側端部15の幅に合わせたアームレストの高さ調節装置。
  3. 請求項2において、前記ステイ14の嵌合溝53は、一対の板部51の間に凸部54を設けて形成し、該凸部54の前記固定側端部15の挿入する側の起立面56は、前記固定側端部15と前記コイル部12の境の屈曲部57の形状に合わせて切り欠いて形成し、屈曲部57が起立面56に密着するように構成したアームレストの高さ調節装置。
  4. 請求項1または請求項2または請求項3において、前記ステイ14の一対の板部51には上下に夫々伸びる舌片形状の案内部58を形成し、前記板部51および前記案内部58のカラー10側はコイル部12の外形形状に合わせた円弧面52に形成し、前記案内部58の反カラー10側の上下縁は夫々カラー10の軸心と同芯上となる外側円弧面59に形成し、該外側円弧面59と同一円周状に配置して摺接する案内ピン60を前記バネ取付用ブラケット13の側板50に設けたアームレストの高さ調節装置。
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